(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134001
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】住宅
(51)【国際特許分類】
E04H 1/02 20060101AFI20230920BHJP
E04B 2/74 20060101ALI20230920BHJP
E05D 15/00 20060101ALI20230920BHJP
A47B 5/00 20060101ALI20230920BHJP
A47B 17/04 20060101ALI20230920BHJP
【FI】
E04H1/02
E04B2/74 561C
E05D15/00 A
A47B5/00
A47B17/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022039305
(22)【出願日】2022-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】504093467
【氏名又は名称】トヨタホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(74)【代理人】
【識別番号】100161230
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 雅博
(72)【発明者】
【氏名】吉川 実希
【テーマコード(参考)】
2E025
3B053
【Fターム(参考)】
2E025AA01
2E025AA03
2E025AA13
2E025AA22
3B053NA00
(57)【要約】
【課題】居住空間における他者の行動が制限されるのを抑制しながら、集中して仕事を行うことを可能とし、しかも居住空間の開放感が損なわれるのを抑制できる住宅を提供する。
【解決手段】住宅10は、ダイニング15と外壁部21と間仕切壁22とを備えている。ダイニング15は、その一部が仕事用スペース31となっており、それ以外がダイニング用スペース32となっている。仕事用スペース31は、外壁部21及び間仕切壁22に隣接して設けられている。仕事用スペース31の4方の側面部のうち外壁部21及び間仕切壁22が設けられていない各側面部34a,34bにはそれぞれ、側面開口部37,38が形成されている。各側面開口部37,38には、格子戸41,42及びフラッシュ戸43が配置されている。各戸31~43は、仕事用スペース31とダイニング用スペース32とを仕切るものであり、各側面開口部37,38から退避可能に設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
居住空間と、
前記居住空間を他の空間と仕切る仕切壁と、を備える住宅であって、
前記居住空間は、その一部が仕事を行うための仕事用スペースとなっており、それ以外が居住用スペースとなっており、
前記仕事用スペースは、前記仕切壁に隣接して設けられ、
前記仕事用スペースの4方の側面部のうち前記仕切壁が設けられていない各側面部にはそれぞれ、前記仕事用スペースと前記居住用スペースとを連通し互いに連続する側面開口部が形成され、
前記各側面開口部にそれぞれ配置されることで、前記仕事用スペースと前記居住用スペースとを仕切る可動式の複数の仕切体を備え、
前記複数の仕切体はそれぞれ、前記各側面開口部から退避可能に設けられている、又はいずれかの前記側面開口部の一部に設定された退避領域に退避可能となっていることを特徴とする、住宅。
【請求項2】
前記仕事用スペースは、前記居住空間の隅部に設けられ、その隅部を形成する一対の前記仕切壁にそれぞれ隣接しており、
前記仕事用スペースの4方の各側面部のうち、前記一対の仕切壁が設けられていない2つの側面部にそれぞれ前記側面開口部が平面視L字状をなすように互いに連続して形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の住宅。
【請求項3】
前記複数の仕切体には、前記仕事用スペースから前記居住用スペースを見通し可能とする見通し部を有する第1仕切体が含まれていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の住宅。
【請求項4】
前記複数の仕切体はそれぞれ、前記各側面開口部の間で移動可能に設けられており、
前記複数の仕切体には、前記第1仕切体に加え、前記見通し部を有しない第2仕切体が含まれていることを特徴とする、請求項3に記載の住宅。
【請求項5】
前記第1仕切体は格子戸からなり、
前記第2仕切体はフラッシュ戸からなることを特徴とする、請求項4に記載の住宅。
【請求項6】
前記居住空間の天井部に設けられ、前記複数の仕切体を吊り下げ支持する支持レールを備え、
前記支持レールは、前記複数の仕切体をそれぞれ前記吊り下げ状態で前記各側面開口部の間で案内するものである、請求項4又は5に記載の住宅。
【請求項7】
前記仕事用スペースには、デスクが設置されており、
前記デスクは、当該デスクの前方に前記側面開口部が位置するように配置され、
前記第1仕切体は、前記デスクの前方に位置する前記側面開口部に配置可能に設けられていることを特徴とする、請求項3乃至6のいずれか一項に記載の住宅。
【請求項8】
前記デスクは、その側方に前記仕切壁が位置するように配置され、
前記仕切壁から前記デスクの前方に延出して設けられた袖壁部を備え、
前記袖壁部と、前記デスクの前方に位置する前記側面開口部とは、前記デスクの前方において隣り合って配置されていることを特徴とする、請求項7に記載の住宅。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、勤務形態として、自宅で仕事を行う在宅勤務が増えている。特許文献1には、自宅のダイニングを仕事を行う仕事用スペースとして兼用するようにした住宅が開示されている。この特許文献1の住宅では、ユーザがダイニングテーブル上で仕事を行うようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の住宅では、ユーザがダイニングで仕事中、他者はダイニングで食事をすることができない等、ダイニングでの行動が制限されるおそれがある。また、ユーザの仕事中に他者がダイニングにいると、仕事に対する集中力を削がれるおそれがある。
【0005】
また、これらの問題を解消すべく、専用の仕事室をダイニング内に設けると、その分ダイニングが狭くなり、ダイニングの開放感が損なわれることが懸念される。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、居住空間における他者の行動が制限されるのを抑制しながら、集中して仕事を行うことを可能とし、しかも居住空間の開放感が損なわれるのを抑制できる住宅を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、第1の発明の住宅は、居住空間と、前記居住空間を他の空間と仕切る仕切壁と、を備える住宅であって、前記居住空間は、その一部が仕事を行うための仕事用スペースとなっており、それ以外が居住用スペースとなっており、前記仕事用スペースは、前記仕切壁に隣接して設けられ、前記仕事用スペースの4方の側面部のうち前記仕切壁が設けられていない各側面部にはそれぞれ、前記仕事用スペースと前記居住用スペースとを連通し互いに連続する側面開口部が形成され、前記各側面開口部にそれぞれ配置されることで、前記仕事用スペースと前記居住用スペースとを仕切る可動式の複数の仕切体を備え、前記複数の仕切体はそれぞれ、前記各側面開口部から退避可能に設けられている、又はいずれかの前記側面開口部の一部に設定された退避領域に退避可能となっていることを特徴とする。
【0008】
第1の発明によれば、居住空間において、仕事用スペースと居住用スペースとが分けて設定されている。そのため、ユーザは仕事用スペースにて仕事を行い、他者は居住用スペースにて行動することができる。また、仕事用スペースは、壁部に隣接して設けられている。これにより、ユーザの仕事中に、居住空間における他者の行動が制限されるのを抑制することができる。
【0009】
また、仕事用スペースの4方の各側面部のうち、仕切壁が設けられていない各側面部にはそれぞれ側面開口部が形成され、それら各側面部にはそれぞれ仕切体を配置可能となっている。これにより、ユーザが仕事用スペースで仕事を行う際には、仕切体により仕事用スペースと居住用スペースとを仕切ることで、集中して仕事を行うことができる。
【0010】
さらに、各仕切体はそれぞれ、各側面開口部から退避可能となっているか、又は各側面開口部のうちいずれか一の側面開口部の一部に設定された退避領域に退避可能となっている。これにより、仕事用スペースを使用しない場合には、各仕切体を上記のように退避させることで、仕事用スペースと居住用スペースとを連続した連続空間とすることができる。そのため、居住空間の開放感が損なわれるのを抑制することができる。
【0011】
第2の発明の住宅は、第1の発明において、前記仕事用スペースは、前記居住空間の隅部に設けられ、その隅部を形成する一対の前記仕切壁にそれぞれ隣接しており、前記仕事用スペースの4方の各側面部のうち、前記一対の仕切壁が設けられていない2つの側面部にそれぞれ前記側面開口部が平面視L字状をなすように互いに連続して形成されていることを特徴とする。
【0012】
第2の発明によれば、仕事用スペースが居住空間の隅部に設けられているため、仕事用スペースにより居住空間の開放感が損なわれるのをより一層抑制することができる。
【0013】
第3の発明の住宅は、第1又は第2の発明において、前記複数の仕切体には、前記仕事用スペースから前記居住用スペースを見通し可能とする見通し部を有する第1仕切体が含まれていることを特徴とする。
【0014】
第3の発明によれば、第1仕切体の見通し部を介して仕事用スペースから居住用スペースを見渡すことができる。これにより、仕事用スペースで集中して仕事をしながら、居住用スペースで遊ぶ子供に注意を払う等、周囲に注意を払うことが可能となる。
【0015】
第4の発明の住宅は、第3の発明において、前記複数の仕切体はそれぞれ、前記各側面開口部の間で移動可能に設けられており、前記複数の仕切体には、前記第1仕切体に加え、前記見通し部を有しない第2仕切体が含まれていることを特徴とする。
【0016】
第4の発明によれば、第1仕切体を各側面開口部の間で移動させることができるため、見通し部を各側面開口部のいずれにも設定することが可能となる。これにより、仕事用スペースから見渡したい方向を変更することができるため、居住用スペースで遊ぶ子供が移動した場合などに好都合である。
【0017】
また、第1仕切体に加え、見通し部を有しない第2仕切体が設けられているため、例えば第1仕切体が配置される側面開口部とは別の側面開口部には第1仕切体を配置することができる。これにより、上記別の側面開口部を通じた他者の視線については遮ることができるため、仕事に集中しながら、上記の効果を得ることができる。
【0018】
第5の発明の住宅は、第4の発明において、前記第1仕切体は格子戸からなり、前記第2仕切体はフラッシュ戸からなることを特徴とする。
【0019】
第5の発明によれば、見通し部を有する第1仕切体と見通し部を有しない第2仕切体とをそれぞれ引き戸を用いて簡単に構成することができる。また、格子戸では、見通し部が仕事用スペースと居住用スペースとを連通しているため、周囲で遊ぶ子供の声や物音等が仕事用スペースに入り易い。そのため、周囲の状況に注意を払い易くすることができる。
【0020】
第6の発明の住宅は、第4又は第5の発明において、前記居住空間の天井部に設けられ、前記複数の仕切体を吊り下げ支持する支持レールを備え、前記支持レールは、前記複数の仕切体をそれぞれ前記吊り下げ状態で前記各側面開口部の間で案内するものであることを特徴とする。
【0021】
第6の発明によれば、居住空間の天井部に設けられた支持レールに複数の仕切体が吊り下げ支持され、その吊り下げ状態で各仕切体がそれぞれ各側面開口部の間で案内されるようになっている。この場合、仕切体を各側面開口部の間で移動させる際、仕切体の向きを変更し易いため、その移動作業を容易とすることができる。
【0022】
第7の発明の住宅は、第3乃至第6のいずれかの発明において、前記仕事用スペースには、デスクが設置されており、前記デスクは、当該デスクの前方に前記側面開口部が位置するように配置され、前記第1仕切体は、前記デスクの前方に位置する前記側面開口部に配置可能に設けられていることを特徴とする。
【0023】
第7の発明によれば、仕事用スペースのデスク上で仕事を行う際、見通し部を有する第1仕切体をデスク前方の側面開口部に配置することで、見通し部を介して居住用スペースを見渡すことができる。これにより、デスク上で仕事をしながら周囲に注意を払うことができる。
【0024】
第8の発明の住宅は、第7の発明において、前記デスクは、その側方に前記仕切壁が位置するように配置され、前記仕切壁から前記デスクの前方に延出して設けられた袖壁部を備え、前記袖壁部と、前記デスクの前方に位置する前記側面開口部とは、前記デスクの前方において隣り合って配置されていることを特徴とする。
【0025】
第8の発明によれば、デスクの前方に側面開口部に加え、袖壁部が配置されている。この場合、袖壁部にコンセントや照明等の機器を取り付けることができるため、デスク上で仕事を行う上で好都合である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図3】(a)は格子戸及びフラッシュ戸の動きを実現するための構成を示す平面図であって、(b)は(a)のA-A断面図。
【
図4】各戸を各側面開口部から退避させる際の手順を説明するための平面図。
【
図5】各戸を各側面開口部から退避させる際の手順を説明するための平面図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、本発明を具体化した一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、住宅10には、その一階部分にリビングダイニング13が設けられている。なお、
図1に示す上下方向が南北方向、
図1に示す左右方向が東西方向となっている。
【0028】
図1に示すように、住宅10の一階部分には、キッチン11と、廊下12と、リビングダイニング13と、和室16とが設けられている。
【0029】
キッチン11は、住宅10において北西の角部に設けられている。廊下12は、キッチン11の東側に隣接して設けられている。キッチン11と廊下12との間には、それら両空間11,12を連通する出入口18が設けられており、この出入口18を通じてキッチン11と廊下12との出入りが可能となっている。出入口18には、開き戸からなる開閉体19が設けられている。
【0030】
リビングダイニング13は、住宅10の西側に設けられ、キッチン11の南側に隣接している。リビングダイニング13は、リビング14とダイニング15とを有しており、それら各空間14,15が互いに連続する連続空間となっている。リビングダイニング13において、リビング14とダイニング15とは、南北に並んで配置され、リビング14が南側、ダイニング15が北側に配置されている。
【0031】
ダイニング15は、西側の外壁部21により屋外空間24と仕切られており、東西方向に延びる間仕切壁22によりキッチン11と仕切られている。間仕切壁22は、外壁部21から東側に延びており、外壁部21と直角をなして配置されている。外壁部21と間仕切壁22とにより、ダイニング15の北西の隅部33が形成されている。キッチン11とダイニング15との間には、間仕切壁22が設けられていないことにより、キッチン11とダイニング15とを連通する連通部23が形成されている。連通部23は、間仕切壁22の東側に設けられている。キッチン11とダイニング15とは、連通部23を通じての行き来が可能となっている。なお、リビング14にはソファ25が設けられ、ダイニング15にはダイニングテーブル26が設けられている。また、ダイニング15は、居住空間に相当する。キッチン11、リビング14及び屋外空間24は、他の空間に相当する。外壁部21及び間仕切壁22は、仕切壁に相当する。
【0032】
和室16は、その北側で廊下12と隣接し、且つその西側でダイニング15と隣接して設けられている。和室16は、南北方向に延びる間仕切壁28によりダイニング15と仕切られている。詳しくは、和室16の西側面は、その北側半分が間仕切壁28となっており、南側半分が和室16とダイニング15とを連通する連通部29となっている。和室16とダイニング15とは、連通部29を通じて出入りが可能となっている。また、連通部29を介してダイニング15側から和室16の内部を見渡すことが可能となっている。なお、和室16は、他の空間に相当する。間仕切壁28は、仕切壁に相当する。
【0033】
ダイニング15には、ユーザが仕事を行うための仕事用スペース31が設けられている。ダイニング15は、その一部が仕事用スペース31となっており、それ以外が居住用スペースとしてのダイニング用スペース32となっている。仕事用スペース31は、ダイニング15の北西の隅部33に設けられており、外壁部21及び間仕切壁22と隣接している。仕事用スペース31は、平面視にて矩形形状をなしている。仕事用スペース31の広さは、一人のユーザが仕事を行うことができる最低限の広さに設定されている。仕事用スペース31の平面視における大きさ(縦横寸法)は、好ましくは、それぞれ750mm~1750mmの範囲に設定される。
【0034】
ダイニング15には、袖壁部35が設けられている。袖壁部35は、間仕切壁22から仕事用スペース31の短手方向に延出し、仕事用スペース31とダイニング用スペース32とを仕切っている。
【0035】
仕事用スペース31の4方の側面部34のうち外壁部21及び間仕切壁22が設けられていない2つの側面部34a,34bにはそれぞれ、仕事用スペース31とダイニング用スペース32とを連通する側面開口部37,38が形成されている。具体的には、仕事用スペース31の外壁部21と対向する側面部34aには、側面開口部37が形成されており、仕事用スペース31の間仕切壁22と対向する側面部34bには、側面開口部38が形成されている。詳しくは、側面部34aにおいては、袖壁部35が設けられていない領域が側面開口部37となっており、側面部34bにおいては、その全域が側面開口部38となっている。袖壁部35と側面開口部37とは、幅寸法が同じとなっている。側面開口部38の幅は、側面開口部37の幅の2倍となっている。各側面開口部37,38は、平面視L字状をなすように互いに連続して形成されている。
【0036】
なお、仕事用スペース31とダイニング用スペース32との境界面のうち、2分の1以上の領域が各側面開口部37,38となっている。このため、建築基準法上、仕事用スペース31とダイニング用スペース32とは、これら2室で1室とみなされる。
【0037】
図1及び
図2に示すように、各側面開口部37,38には、複数の格子戸41,42とフラッシュ戸43とが設けられている。これら各戸41~43により、仕事用スペース31とダイニング用スペース32とが仕切られている。各戸41~43は、いずれも上吊り式の引き戸であり、外形寸法が同一となっている。各戸41~42の高さ寸法は、いずれも間仕切壁22の高さ寸法(天井高)とほぼ同じとされている。各戸41~43の幅寸法は、側面開口部37の幅寸法と略同じとなっており、換言すると側面開口部38の幅寸法の略半分となっている。
【0038】
各格子戸41,42は、同一の構成となっている。各格子戸41,42は、その枠体の内側において、上下方向に延びる複数の長尺材が、各格子戸41,42の幅方向に間隔をおいて並んでいる。各格子戸41,42は、各長尺材の間に隙間部45を有し、その隙間部45を介して仕事用スペース31からダイニング用スペース32を見通すことができる。隙間部45は、見通し部に相当する。
【0039】
フラッシュ戸43は、木の骨組みの両側に合板を張り合わせて形成されたものである。このフラッシュ戸43により、ダイニング用スペース32から仕事用スペース31へ向けられる視線を遮ることができる。
【0040】
側面開口部37では、格子戸41が、袖壁部35と袖壁部35の壁幅方向に並んで配置されている。側面開口部38では、格子戸42とフラッシュ戸43とが、互いの幅方向に並べて配置されている。詳しくは、格子戸42は格子戸41と隣接しており、フラッシュ戸43は格子戸42を挟んで格子戸41とは反対側に配置されている。なお、各戸41~43は、可動式の複数の仕切体に相当する。格子戸41,42は、第1仕切体に相当する。フラッシュ戸43は、第2仕切体に相当する。
【0041】
仕事用スペース31には、デスク51と椅子54とが設けられている。デスク51は、木製の矩形平板からなる天板部52を有する。デスク51の横幅寸法は、袖壁部35の幅寸法と側面開口部37の幅寸法との和と略同じとなっている。デスク51は、袖壁部35の壁際に設置され、その横幅方向を袖壁部35の壁幅方向に向けて配置されている。この場合、デスク51の前方には、袖壁部35と側面開口部37とが隣り合って位置し、デスク51の一方の側方(左側方)には、間仕切壁22が位置し、他方の側方(右側方)には、側面開口部38が位置している。椅子54は、デスク51に対して設けられており、ユーザは、椅子54に座ってデスク51上で仕事を行う。例えば、ノートパソコン53をデスク51(天板部52)上に置いて仕事を行う。
【0042】
袖壁部35の仕事用スペース31側の壁面には、照明56とコンセント57とが設けられている。つまり、デスク51の左前方に照明56及びコンセント57が配置されている。また、袖壁部35の壁内空間には、電気配線58が設けられている。照明56及びコンセント57には、電気配線58を通じて電力が供給されている。
【0043】
上述した各戸41~43の配置状態においては、デスク51の前方に格子戸41が位置し、デスク51の右側方に格子戸42が位置している。この場合、デスク51上で仕事をしながら、格子戸41,42の隙間部45を介してダイニング用スペース32を好適に見渡すことが可能となっている。また、ダイニング用スペース32と隣接するリビング14及び和室16についても、ダイニング用スペース32や連通部29越しに見渡すことが可能となっている。
【0044】
各戸41~43はそれぞれ、各側面開口部37,38から退避させたり、各側面開口部37,38の間で移動させたりすることが可能となっている。以下、それらを実現するための構成について、
図3に基づき説明する。なお、
図3においては、各格子戸41,42とフラッシュ戸43との区別をし易くするため、各格子戸41,42にドットハッチを付している。また、デスク51や椅子54の図示を省略している。
【0045】
図3(a)及び(b)に示すように、ダイニング15の天井部59には、各戸41~43を吊り下げ支持する支持レール61が設けられている。各戸41~43の上端面には、吊り部材71がそれぞれ設けられている。各戸41~43は、いずれも1つの吊り部材71を有しており、吊り部材71は、各戸41~43の幅方向の中央部に取り付けられている。各戸41~43は、吊り部材71を介して支持レール61に吊り下げられている。詳しくは、支持レール61は、下方に向けて開放された溝部61aを有しており、当該溝部61aは、支持レール61の長手方向に沿って延びている。吊り部材71は、その上部に回転体72を有しており、当該回転体72が支持レール61の溝部61a内に引っ掛けられている。各戸41~43は、吊り部材71の回転体72が回転することにより、支持レール61により吊り下げ支持された状態で、水平方向にスライド移動することができる。
【0046】
支持レール61は、第1レール62と、第2レール64と、3つの第3レール65とを有している。第1レール62は、平面視でL字状をなし、各側面開口部37,38の上端に沿って設けられている。詳しくは、第1レール62は、側面開口部38の上端に沿って延びるレール部分62aと、側面開口部37の上端に沿って延びるレール部分62bとを有している。これら各レール部分62a,62bは、第1レール62のコーナ部62cにおいて互いに接続されている。各戸41~43は、第1レール62により、それぞれ吊り下げ状態で各側面開口部37,38の間で案内されるようになっている。つまり、各側面開口部37,38に配置された各戸41~43は、各側面開口部37,38の間で移動させることができる。
【0047】
第2レール64は、第1レール62のレール部分62bから仕事用スペース31とは反対側に延びている。詳しくは、第2レール64は、レール部分62bにおけるコーナ部62cとは反対側の端部から延びている。また、各第3レール65は、第2レール64から袖壁部35の壁幅方向に沿って延びている。各第3レール65は、袖壁部35の厚み方向に並んで配置されている。
【0048】
続いて、各戸41~43を各側面開口部37,38から退避させる際の手順について
図4に基づき説明する。ここでは、
図3(a)に示す各戸41~43の配置状態から各戸41~43を退避させる際の手順について説明する。
【0049】
本実施形態では、側面開口部37,38から各戸41~43を退避させる退避位置Eが、袖壁部35に隣接した位置に設定されている(
図3(a)参照)。詳しくは、各戸41~43の退避位置Eが、袖壁部35のダイニング用スペース32側に隣接して設定されている。このため、各戸41~43が退避位置Eに退避されると、各戸41~43が袖壁部35とともに袖壁部35の厚み方向に並ぶようになっている。
【0050】
各戸41~43を退避させる際にはまず、
図4(a)に示すように、格子戸41を側面開口部37から退避位置Eに退避させる。この際、格子戸41を、第2レール64と第3レール65に沿って退避位置Eに移動させる。
【0051】
次いで、格子戸42を側面開口部38から退避位置Eに退避させる。まず、格子戸42を、第1レール62に沿って側面開口部38から側面開口部37へと移動させる。この移動に際しては途中で、
図4(b)に示すように、格子戸42の向きを側面開口部38に応じた向きから側面開口部37に応じた向きへと変更する。具体的には、格子戸42の吊り部材71が第1レール62のコーナ部62cに到達したら、コーナ部62cにおいて吊り部材71を中心として格子戸42を90°回転させることにより向きを変える。
【0052】
続いて、
図5(a)に示すように、格子戸42を、第2レール64と第3レール65に沿って退避位置Eに移動させる。この際、格子戸42を、各第3レール65のうち、格子戸41が吊り下げられていない第3レール65に沿って移動させる。これにより、格子戸42が退避位置Eに退避される。
【0053】
次いで、
図5(b)に示すように、フラッシュ戸43を側面開口部38から退避位置Eに退避させる。フラッシュ戸43についても、格子戸42と同様の手順で、各レール62,64,65に沿って退避位置Eに移動させる。この際、フラッシュ戸43は、各第3レール65のうち、格子戸41,42が吊り下げられていない第3レール65に沿って移動される。これにより、フラッシュ戸43が退避位置Eに退避される。
【0054】
このように、各戸41~43を側面開口部37,38から退避させるに際しては、各戸41~43のうち退避位置E側のものから順に退避させていくことになる。また、各戸41~43を各側面開口部37,38から退避させたことで、仕事用スペース31とダイニング用スペース32とは、連続した連続空間となっている。これにより、ダイニング15の開放感が損なわれるのを抑制することができる。
【0055】
一方、各戸41~43を退避位置Eから側面開口部37,38に移動して配置する際には、各戸41~43を各レール63~65に沿って側面開口部37,38まで移動させる。その際、各戸41~43のうち、退避位置Eから離れた位置に配置するものから順に移動させていくようにする。これにより、各側面開口部37,38において、所望する各戸41~43の配置を実現できる。
【0056】
ここで、各戸41~43の配置のバリエーションについて、
図6を参照しつつ説明する。なお、
図6においては、各格子戸41,42とフラッシュ戸43との区別をし易くするため、各格子戸41,42にドットハッチを付している。また、支持レール61については、図示を省略している。
【0057】
図6(a)に示すように、側面開口部37に格子戸42を配置し、側面開口部38にフラッシュ戸43及び格子戸41を配置してもよい。側面開口部38においてはフラッシュ戸43を格子戸42に隣接して配置する。この場合、デスク51の側方にフラッシュ戸43が位置するため、ダイニング用スペース32から仕事用スペース31への視線がフラッシュ戸43により好適に遮られる。そのため、より仕事に集中することが可能となる。
【0058】
図6(b)に示すように、側面開口部37にフラッシュ戸43を配置し、側面開口部38に各格子戸41,42を配置してもよい。この場合、デスク51の前方に袖壁部35とフラッシュ戸43とが位置しているため、ダイニング用スペース32から仕事用スペース31への視線をより好適に遮ることができるとともに、ユーザの集中を乱すような動作がユーザの視界に入ってしまうことを抑制することができる。このため、より一層仕事に集中することが可能となる。
【0059】
また、必ずしも各戸41~43の全てを各側面開口部37,38に配置しなくてもよい。例えば、
図6(c)に示すように、各格子戸41,42のみを各側面開口部37,38に配置し、フラッシュ戸43については退避位置Eに配置して各側面開口部37,38から退避させてもよい。
図6(c)の例では、側面開口部38において格子戸42が、側面開口部37に配置された格子戸41に隣接して配置され、それにより、側面開口部38における外壁部21寄りの一部が開放状態とされている。この場合、当該側面開口部38の開放部分を通じて、仕事用スペース31とダイニング用スペース32とを行き来することが可能となっている。
【0060】
以上、詳述した上記実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0061】
上記実施形態によれば、ダイニング15において、仕事用スペース31とダイニング用スペース32とが分けて設定されている。そのため、ユーザは仕事用スペース31にて仕事を行い、他者はダイニング用スペース32にて行動することができる。また、仕事用スペース31は、外壁部21及び間仕切壁22に隣接して設けられている。これにより、ユーザの仕事中に、ダイニング15における他者の行動が制限されるのを抑制することができる。
【0062】
また、仕事用スペース31の4方の各側面部34のうち、外壁部21及び間仕切壁22が設けられていない各側面部34a,34bにはそれぞれ側面開口部37,38が形成され、それら各側面部34a,34bには、それぞれフラッシュ戸43及び各格子戸41,42を配置可能となっている。これにより、ユーザが仕事用スペース31で仕事を行う際には、各戸41~43により仕事用スペース31とダイニング用スペース32とを仕切ることで、集中して仕事を行うことができる。
【0063】
さらに、各戸41~43はそれぞれ、各側面開口部37,38から退避可能となっている。これにより、仕事用スペース31を使用しない場合には、各戸41~43を上記のように退避させることで、仕事用スペース31とダイニング用スペース32とを連続した連続空間とすることができる。そのため、ダイニング15の開放感が損なわれるのを抑制することができる。
【0064】
上記実施形態によれば、仕事用スペース31がダイニング15の隅部33に設けられているため、仕事用スペース31によりダイニング15の開放感が損なわれるのをより一層抑制することができる。
【0065】
上記実施形態によれば、格子戸41,42の隙間部45を介して仕事用スペース31からダイニング用スペース32を見渡すことができる。また、リビング14や和室16についても見渡すことができる。これにより、仕事用スペース31で集中して仕事をしながら、ダイニング用スペース32等で遊ぶ子供に注意を払う等、周囲に注意を払うことが可能となる。
【0066】
上記実施形態によれば、格子戸41,42を各側面開口部37,38の間で移動させることができるため、格子戸41,42(隙間部45)を各側面開口部37,38のいずれにも設定することが可能となる。これにより、仕事用スペース31から見渡したい方向を変更することができるため、ダイニング用スペース32等で遊ぶ子供が移動した場合などに好都合である。
【0067】
上記実施形態によれば、仕事用スペース31のデスク51上で仕事を行う際、格子戸41をデスク51前方の側面開口部37に配置することで、格子戸41の隙間部45を介してダイニング用スペース32を見渡すことができる。これにより、デスク51上で仕事をしながら周囲に注意を払うことができる。
【0068】
また、格子戸41,42に加え、見通し部を有しないフラッシュ戸43が設けられているため、例えば格子戸41が配置される側面開口部37とは別の側面開口部38にはフラッシュ戸43を配置することができる。これにより、上記別の側面開口部38を通じた他者の視線については遮ることができるため、仕事に集中しながら、上記の効果を得ることができる。
【0069】
各側面開口部37,38における各戸41~43の配置については、例えば、側面開口部37には、格子戸41を配置し、側面開口部38には、格子戸42とフラッシュ戸43とを配置することが考えられる。その場合、格子戸42を、格子戸41と隣接して配置し、フラッシュ戸43を、格子戸42を挟んで格子戸41とは反対側に配置することが考えられる。この場合、デスク51上で仕事をしながら、格子戸41,42の隙間部45を介してダイニング用スペース32を好適に見渡すことが可能となる。また、ダイニング用スペース32と隣接するリビング14及び和室16についても、ダイニング用スペース32や連通部29越しに見渡すことが可能となる。
【0070】
また、側面開口部37に格子戸42を配置し、側面開口部38にフラッシュ戸43及び格子戸41を配置してもよい。側面開口部38においてはフラッシュ戸43を格子戸42に隣接して配置する。この場合、デスク51の側方にフラッシュ戸43が位置するため、ダイニング用スペース32から仕事用スペース31への視線がフラッシュ戸43により好適に遮られる。このため、より仕事に集中することが可能となる。
【0071】
側面開口部37にフラッシュ戸43を配置し、側面開口部38に各格子戸41,42を配置してもよい。この場合、デスク51の前方に袖壁部35とフラッシュ戸43とが位置しているため、ダイニング用スペース32から仕事用スペース31への視線をより好適に遮ることができるとともに、ユーザの集中を乱すような動作がユーザの視界に入ってしまうことを抑制することができる。このため、より一層仕事に集中することが可能となる。
【0072】
また、必ずしも各戸41~43の全てを各側面開口部37,38に配置しなくてもよい。例えば、各格子戸41,42のみを各側面開口部37,38に配置し、フラッシュ戸43については退避位置に配置して各側面開口部37,38から退避させてもよい。この場合、側面開口部38において格子戸42が、側面開口部37に配置された格子戸41に隣接して配置され、これにより、側面開口部38における外壁部21寄りの一部が開放状態とされている。この場合、当該側面開口部38の開放部分を通じて、仕事用スペース31とダイニング用スペース32とを行き来することが可能となっている。
【0073】
上記実施形態によれば、見通し部を有する第1仕切体と見通し部を有しない第2仕切体とをそれぞれ引き戸(格子戸41,42及びフラッシュ戸43)を用いて簡単に構成することができる。また、格子戸41,42では、隙間部45が仕事用スペース31とダイニング用スペース32とを連通しているため、周囲で遊ぶ子供の声や物音等が仕事用スペース31に入り易い。そのため、周囲の状況に注意を払い易くすることができる。
【0074】
上記実施形態によれば、ダイニング15の天井部59に設けられた支持レール61に格子戸41,42及びフラッシュ戸43が吊り下げ支持され、その吊り下げ状態で各戸41~43がそれぞれ各側面開口部37,38の間で案内されるようになっている。この場合、各戸41~43を各側面開口部37,38の間で移動させる際、各戸41~43の向きを変更し易いため、その移動作業を容易とすることができる。
【0075】
また、支持レール61はダイニング15の天井部59に設けられているため、比較的目につきにくい。そのため、床側に支持レールを設ける場合と比べ、ダイニング15の外観が損なわれるのを抑制できる利点もある。
【0076】
上記実施形態によれば、デスク51の前方に側面開口部37に加え、袖壁部35が配置されている。この場合、袖壁部35にコンセント57や照明56等の機器を取り付けることができるため、デスク51上で仕事を行う上で好都合である。
【0077】
本発明は、上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
【0078】
(1)上記実施形態では、複数の仕切体として、2つの格子戸41,42とフラッシュ戸43とを設けたが、これに限定されるものではない。例えば、全て格子戸としてもよいし、全てフラッシュ戸としてもよい。また、引き戸である必要はなく、ロールスクリーンやカーテンといった昇降式のものであってもよい。さらに、複数の仕切体としてロールスクリーンやカーテンを設ける場合、それらロールスクリーンやカーテンは、水平移動が可能であってもよい。具体的には、ロールスクリーンやカーテンは、天井部に設けられた支持レールに吊り下げ支持されており、その吊り下げ状態で各側面開口部の間で案内される構成が考えられる。
【0079】
(2)上記実施形態では、第1仕切体として各格子戸41,42を設け、それらに形成された隙間部45が見通し部に相当する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、第1仕切体及び見通し部は、フラッシュ戸とそれに形成された窓部であってもよい。その他にも、第1仕切体は、窓部を有するロールスクリーンや、複数のスラットが上下方向に連結されてなるブラインドカーテンとすることも考えられる。その場合、窓部や各スラット間の隙間部が見通し部に相当する。
【0080】
また、見通し部は、仕事用スペースと居住用スペースとを連通するものでなくてもよく、例えば、見通し部にガラス等の透明板を設け、その透明板により仕事用スペースと居住用スペースとが仕切られていてもよい。その場合、周囲で遊ぶ子供の声や物音等が仕事用スペースに入りにくくなるため、仕事への集中し易さの面で利点がある。
【0081】
(3)上記実施形態では、デスク51に袖壁部35が設けられているが、袖壁部は必須の構成ではない。例えば、仕事用スペース31の側面部34aの全域を側面開口部37としてもよい。その場合、居住空間の開放感が損なわれるのをより一層抑制することができる。ただし、袖壁部には、その壁内空間に電気配線を配設することが可能であり、袖壁部の壁面に照明やコンセント等の電気製品を好適に設置することができる。このため、デスクの前方に袖壁部を設けることで、デスクの前方に電気製品を配置することができる。したがって、仕事時の利便性の面で利点がある。
【0082】
(4)上記実施形態では、各戸41~43は、袖壁部35のダイニング用スペース32側に隣接して設定された退避位置Eに退避させるようにしたが、これに限定されるものではない。複数の仕切体は、側面開口部の一部に設定された退避領域に退避させるようにしてもよい。その場合、例えば、仕事用スペース31の側面部34aの全域を側面開口部37とした上述の構成において、その側面開口部37の間仕切壁22寄りの領域を退避領域とすることが考えられる。
【0083】
(5)上記実施形態では、各戸41~43を吊り下げる支持レール61は、ダイニング15の天井部59に設けられているが、これに限定されるものではない。例えば、居住空間の床面にレールを敷設し、当該レール上で仕切体を移動させるようにしてもよい。
【0084】
(6)上記実施形態では、仕事用スペース31は、ダイニング15の隅部33に設けられているが、これに限定されるものではない。仕事用スペースは、その4方を形成する各側面部のうち少なくとも1つが仕切壁と隣接していればよい。
【0085】
(7)上記実施形態では、ダイニング15の一部に仕事用スペース31が形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、リビング14の一部や和室16の一部に仕事用スペースを設けてもよい。その場合、リビング14や和室16が居住空間に相当する。
【0086】
(8)上記実施形態では、住宅10の一階部分に仕事用スペース31を設けたが、例えば、住宅の二階部分に仕事用スペースを設けてもよい。
【符号の説明】
【0087】
10…住宅、11…他の空間としてのキッチン、15…居住空間としてのダイニング、16…他の空間としての和室、21…仕切壁としての外壁部、22…仕切壁としての間仕切壁、24…他の空間としての屋外空間、28…仕切壁としての間仕切壁、31…仕事用スペース、32…居住用スペースとしてのダイニング用スペース、33…隅部、34…側面部、35…袖壁部、37,38…側面開口部、41,42…第1仕切体としての格子戸、43…第2仕切体としてのフラッシュ戸、45…見通し部としての隙間部、51…デスク、61…支持レール、62…支持レールを構成する第1レール、63…支持レールを構成する第2レール、64…支持レールを構成する第3レール。