(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023013402
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】ラベル反転装置
(51)【国際特許分類】
B65C 9/08 20060101AFI20230119BHJP
B65C 3/14 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
B65C9/08
B65C3/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021117553
(22)【出願日】2021-07-16
(71)【出願人】
【識別番号】000238005
【氏名又は名称】株式会社フジシールインターナショナル
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】畑 哲雄
(72)【発明者】
【氏名】植村 周平
(72)【発明者】
【氏名】石川 誠二
【テーマコード(参考)】
3E095
【Fターム(参考)】
3E095AA07
3E095BA01
3E095CA01
3E095DA44
3E095DA82
3E095EA22
3E095FA30
(57)【要約】
【課題】ラベルを反転させることができるラベル反転装置を提供する。
【解決手段】ラベル反転装置100は、内側を向く第1面13および外側を向く第2面14を有する筒状のラベル10の一端10a側に設けられた開口部12に相対的に挿入可能に設けられ、第1面13に当接することにより、ラベル10を保持する複数の保持部材101~104と、互いに向かい合うように、複数の保持部材101~104のうち周方向に互いに隣り合う保持部材の間の隙間のいずれかに各々が配置可能に設けられた一対の反転補助部材121,123と、複数の保持部材101~104に保持されたラベル10に向けてエアを吹き付ける第1エア供給部40と、を備える。第1エア供給部40は、ラベルの他端側が第1面13が外側を向き第2面14が内側を向いた状態で一対の反転補助部材121,123の間の空間に入り込むようにエアを吹き付ける。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側を向く第1面および外側を向く第2面を有する筒状のラベルの一端側に設けられた開口部に相対的に挿入可能に設けられ、各々が前記開口部の周方向に互いに離間した離間状態で前記第1面に当接することにより、前記ラベルを保持する複数の保持部材と、
前記離間状態において、互いに向かい合うように、前記複数の保持部材のうち前記周方向に互いに隣り合う前記保持部材の間の隙間のいずれかに各々が配置可能に設けられた一対の反転補助部材と、
前記複数の保持部材に保持された前記ラベルの外側から前記ラベルに向けてエアを吹き付ける第1エア供給部と、を備え、
前記一対の反転補助部材は、前記複数の保持部材が前記開口部に相対的に挿入される挿入方向と平行な第1方向に移動可能に設けられており、
前記第1エア供給部は、互いに向かい合うように前記一対の反転補助部材の各々が前記複数の保持部材のうち互いに隣り合う前記保持部材の間の隙間のいずれかに配置された配置状態において、前記ラベルの他端側が前記第1面が外側を向き前記第2面が内側を向いた状態で前記一対の反転補助部材の間の空間に入り込むようにエアを吹き付ける、ラベル反転装置。
【請求項2】
前記一対の反転補助部材の各々は、前記第1方向の一方側に位置する第1端部を含み、
前記ラベルの前記他端側が、前記一対の反転補助部材の間の空間に入り込んだ入り込み状態において、前記ラベルは、前記一端から前記他端に向けて折り返された折り返し部を含み、
前記第1端部は、前記入り込み状態において前記折り返し部の間に配置されており、
前記一対の反転補助部材の各々の前記第1端部側には、前記折り返し部に向けてエアを吹き出す吹出部が設けられており、
前記一対の反転補助部材の各々が、前記吹出部からエアを吹き出しながら前記入り込み状態から前記第1方向の前記一方側に向けて移動することにより、前記ラベルは、前記他端側から前記一端側にかけて前記第1面が外側を向き前記第2面が内側を向いた状態となる、請求項1に記載のラベル反転装置。
【請求項3】
前記第1方向に移動可能に設けられ、かつ、前記一対の反転補助部材の外側から前記折り返し部に向けてエアを吹き付け可能に設けられた第2エア供給部をさらに備える、請求項2に記載のラベル反転装置。
【請求項4】
第1位置から第2位置に前記ラベルを移動させるラベル移動装置をさらに備え、
前記ラベル移動装置は、互いに近接離間可能に設けられた一対の吸着保持部と、前記一対の吸着保持部を回転可能に保持する回転保持部と、前記回転保持部を移動させるための可動アーム部と、前記一対の吸着保持部、前記回転保持部、および前記可動アーム部の動作を制御する制御部とを含み、
前記ラベルは、前記第1位置において、前記開口部が閉じられた状態で前記第1面が内側を向き前記第2面が外側を向くように配置されており、
前記複数の保持部材は、前記第2位置で待機しており、
前記制御部は、前記第1位置に配置された前記ラベルの前記一端側を前記第2面の外側から前記一対の吸着保持部に挟み込ませることにより前記一対の吸着保持部に前記ラベルを吸着保持させ、吸着保持した前記ラベルを前記第1位置から前記第2位置までに移動させるまでの間に、前記一対の吸着保持部を離間させて前記ラベルの前記開口部を開口し、少なくとも前記回転保持部を回転させて前記開口部と前記複数の保持部材とを対向させ、前記開口部と前記複数の保持部材とが対向した状態で前記可動アーム部を移動させることにより、前記第2位置で前記開口部に前記複数の保持部材が挿入された状態とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のラベル反転装置。
【請求項5】
前記ラベルを装着するための容器を移動させる容器移動装置を備え、
前記容器移動装置は、前記ラベルの前記他端側が前記一対の反転補助部材の間の空間に入り込んだ入り込み状態において前記ラベルの前記他端側に対向して配置された前記容器を、前記容器の一端が前記ラベルの前記他端側で内側を向く前記第2面に囲まれた領域内に入るように移動させる、請求項1から4のいずれか1項に記載のラベル反転装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベルを反転させるラベル反転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ラベル付き容器に用いられるラベルとして、自己伸縮性を有するフィルム基材を用いた筒状のラベルが開発されている。このような筒状のラベルをPETボトル等の容器の胴部の周囲に装着するラベル装着装置として、特開2015-166257号公報(特許文献1)には、自己伸縮性を有する筒状のラベルをラベル内側に位置する複数の拡径爪を用いて伸長させて拡径し、この状態でラベル内側に容器を挿入してから拡径爪をラベル内側から引き抜く技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
筒状のラベルには、上端および下端の双方が開口するラベル、あるいは下端のみが開口するラベルが存在する。
【0005】
上端および下端の双方が開口するラベルにあっては、たとえば、軸回りにおけるラベル基材の第1端部と第2端部とが接合されている。具体的には、ラベル基材は、内表面を構成する第1面を有しており、第1端部における第1面と第2端部における第1面とが、重ね合わされた状態で接着されている。第1端部における第1面と第2端部における第1面とが重ね合わされて接着された部分は、ラベルの外側に向けて突出するように設けられる。
【0006】
下端のみ開口するラベルとしては、ラベルの上端部を封口する帯状の封緘部が形成された筒状のラベルがある。当該帯状の封緘部は、ラベルの上端側において、ラベル基材が有する内表面同士を接着することで形成される。この場合においても、ラベルの上端側に形成された封緘部は、ラベルの外側に向けて突出する。
【0007】
このように、ラベル基材の内表面同士を重ねて接着した部分が、ラベルの外側に突出する場合には、外観上目立ってしまう。さらに、ラベル基材の内表面同士が接着された部分は、剛性が高くなり、手触りも悪くなる。
【0008】
このため、ラベル装着時におけるラベルの外観、あるいは手触り等を改善するために、反転して接着(突出)部分を内側にして装着するようにしたラベルが好ましく、このようにラベルを反転して容器に装着することが考えられる。また、ラベルの外表面に印刷層が形成されている場合には、当該印刷層は傷付きやすくなる。このため、印刷層がラベルの内側に位置するようにラベルを反転して容器に装着することも考えられる。このように、ラベル装着装置においては、ラベルを反転させて装着するように改善する余地がある。
【0009】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、筒状のラベルを反転させることができるラベル反転装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示に基づくラベル反転装置は、内側を向く第1面および外側を向く第2面を有する筒状のラベルの一端側に設けられた開口部に相対的に挿入可能に設けられ、各々が上記開口部の周方向に互いに離間した離間状態で上記第1面に当接することにより、上記ラベルを保持する複数の保持部材と、上記離間状態において、互いに向かい合うように、上記複数の保持部材のうち上記周方向に互いに隣り合う上記保持部材の間の隙間のいずれかに各々が配置可能に設けられた一対の反転補助部材と、上記複数の保持部材に保持された上記ラベルの外側から上記ラベルに向けてエアを吹き付ける第1エア供給部と、を備える。上記一対の反転補助部材は、上記複数の保持部材が上記開口部に相対的に挿入される挿入方向と平行な第1方向に移動可能に設けられている。上記第1エア供給部は、互いに向かい合うように上記一対の反転補助部材の各々が上記複数の保持部材のうち互いに隣り合う上記保持部材の間の隙間のいずれかに配置された配置状態において、上記ラベルの他端側が上記第1面が外側を向き上記第2面が内側を向いた状態で上記一対の反転補助部材の間の空間に入り込むようにエアを吹き付ける。
【0011】
上記本開示に基づくラベル反転装置にあっては、上記第1方向の一方側に位置する第1端部を含んでいる。上記ラベルの上記他端側が、上記一対の反転補助部材の間のに入り込んだ入り込み状態において、上記ラベルは、上記一端から上記他端に向けて折り返された折り返し部を含むことが好ましく、上記第1端部は、上記入り込み状態において上記折り返し部の間に配置されていることが好ましい。この場合には、上記一対の反転補助部材の各々の上記第1端部側には、上記折り返し部に向けてエアを吹き出す吹出部が設けられていることが好ましい。さらに、上記一対の反転補助部材の各々が、上記吹出部からエアを吹き出しながら上記入り込み状態から上記第1方向の上記一方側に向けて移動することにより、上記ラベルは、上記他端側から上記一端側にかけて上記第1面が外側を向き上記第2面が内側を向いた状態となることが好ましい。
【0012】
上記本開示に基づくラベル反転装置は、上記第1方向に移動可能に設けられ、かつ、上記一対の反転補助部材の外側から上記折り返し部に向けてエアを吹き付け可能に設けられた第2エア供給部をさらに備えていてもよい。
【0013】
上記本開示に基づくラベル反転装置は、第1位置から第2位置に上記ラベルを移動させるラベル移動装置をさらに備えていてもよい。この場合には、上記ラベル移動装置は、互いに近接離間可能に設けられた一対の吸着保持部と、上記一対の吸着保持部を回転可能に保持する回転保持部と、上記回転保持部を移動させるための可動アーム部と、上記一対の吸着保持部、上記回転保持部、および上記可動アーム部の動作を制御する制御部とを含んでいてもよい。また、上記ラベルは、上記第1位置において、上記開口部が閉じられた状態で上記第1面が内側を向き上記第2面が外側を向くように配置されていてもよく、上記複数の保持部材は、上記第2位置で待機していてもよい。この場合には、上記制御部は、上記第1位置に配置された上記ラベルの上記一端側を上記第2面の外側から上記一対の吸着保持部に挟み込ませることにより上記一対の吸着保持部に上記ラベルを吸着保持させ、吸着保持した上記ラベルを上記第1位置から上記第2位置までに移動させるまでの間に、上記一対の吸着保持部を離間させて上記ラベルの上記開口部を開口し、少なくとも上記回転保持部を回転させて上記開口部と上記複数の保持部材とを対向させ、上記開口部と上記複数の保持部材とが対向した状態で上記可動アーム部を移動させることにより、上記第2位置で上記開口部に上記複数の保持部材が挿入された状態とすることが好ましい。
【0014】
上記本開示に基づくラベル反転装置は、上記ラベルを装着するための容器を移動させる移動機構を備えていてもよい。この場合には、上記移動機構は、上記ラベルの上記他端側が上記一対の反転補助部材の間の空間に入り込んだ入り込み状態において上記ラベルの上記他端側に対向して配置された上記容器を、上記容器の一端が上記ラベルの上記他端側で内側を向く上記第2面に囲まれた領域内に入るように移動させてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、筒状のラベルを反転させることができるラベル反転装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施の形態に係るラベル反転装置の概略平面図である。
【
図2】実施の形態に係る反転前のラベルを示す平面図である。
【
図3】実施の形態に係る反転前のラベルの断面図である。
【
図4】実施の形態に係るラベル反転装置において、ラベル搬送装置によって搬送されるラベルをラベル移動装置によって保持する様子を示す概略図である。
【
図5】
図4に示すラベル移動装置に吸着保持された状態で開口されたラベルの開口部の法線方向から見たラベル移動装置の概略図である。
【
図6】実施の形態に係るラベル反転装置に具備されるメイン装置に、ラベルを移動させた状態を示す斜視図である。
【
図7】
図6に示すメイン装置に具備される複数の保持部材および駆動部の平面図である。
【
図8】実施の形態に係る保持部材の分解斜視図である。
【
図9】実施の形態に係るメイン装置において、複数の保持部材によってラベルが保持される状態を示す平面図である。
【
図10】実施の形態に係るメイン装置において、互いに隣り合う複数の保持部材の間の各々に反転補助部材が配置された状態を示す斜視図である。
【
図11】実施の形態に係る複数の保持部材によって保持されるラベルに向けてエアを吹き付ける様子を示す平面図である。
【
図12】実施の形態に係る複数の保持部材によって保持されるラベルに向けてエアを吹き付ける様子を示す断面図である。
【
図13】実施の形態に係るメイン装置において、複数の保持部材によって保持されるラベルに向けてエアが吹き付けられた後の状態を示す斜視図である。
【
図14】
図13に示す状態からラベルに向かい合うように容器が搬送された状態を示す斜視図である。
【
図15】
図14に示す状態からラベルに向かい合うように搬送された容器が姿勢安定化装置によって囲まれた状態を示す斜視図である。
【
図16】
図15に示す状態から容器移動装置によって容器が移動させられた状態を示す斜視図である。
【
図17】
図16に示す状態からラベルが全体的に反転して容器を被覆した状態を示す斜視図である。
【
図18】実施の形態に係るメイン装置において、複数の反転補助部材および第2エア供給部からエアをラベルに吹き付ける様子を示す概略図である。
【
図19】実施の形態に係る反転補助部材の分解斜視図である。
【
図20】実施の形態に係るメイン装置において、複数の反転補助部材および第2エア供給部が移動する様子を示す概略図である。
【
図21】実施の形態に係る複数の反転補助部材および当該複数の反転補助部材を移動させるための駆動機構を示す正面図である。
【
図22】
図17に示す状態から、複数の反転補助部材を待機位置に移動させた状態を示す斜視図である。
【
図23】実施の形態に係るラベル反転装置によって反転されたラベルが装着されたラベル付き容器を示す縦断面図である。
【
図24】実施の形態に係るラベル反転装置によって反転されたラベルが装着されたラベル付き容器を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0018】
図1は、実施の形態に係るラベル反転装置の概略平面図である。
図1を参照して、実施の形態に係るラベル反転装置1について説明する。
【0019】
図1に示すように、ラベル反転装置1は、ラベル搬送装置20、ラベル移動装置30、容器搬送装置50、およびメイン装置100を備える。
【0020】
ラベル搬送装置20は、コンベヤ21を含み、コンベヤ21に供給された筒状のラベル10を矢印AR1方向に搬送する。より特定的には、ラベル搬送装置20は、ラベル10を待機させるための第1位置P1まで、ラベル10を搬送する。
【0021】
図2および
図3は、実施の形態に係る反転前のラベルを示す平面図および断面図である。なお、
図2に示すドット状の部分は、後述するフィルム基材11が接合された接合部を示している。
図1から
図3を参照して、搬送されるラベル10について説明する。
【0022】
ラベル10は、一端10aおよび他端10bを有する。ラベル10は、一端10a側に開口部12(
図5参照)が設けられている。ラベル10は、互いに表裏関係にある第1面13(
図5参照)および第2面14を有する。ラベル10は、第1面13が内側を向き、第2面14が外側を向く状態でコンベヤ21に載置されている。より具体的には、ラベル10は、第1面13同士が接触し、扁平な状態で載置されている。
【0023】
ラベル10は、一端10a側に開口部12が設けられ、他端10bが接合されて閉じられた筒状のフィルム基材11を含む。筒状のフィルム基材11は、第1面13に対応する第1表面11aおよび第2面14に対応する第2表面11bを有する。フィルム基材11は、周方向におけるフィルム基材11の両端側の第1表面11a同士が接合された第1接合部11cを有するとともに、他端10b側において、上記第1表面11a面同士が接合された第2接合部11dを有する。なお、フィルム基材11の第2表面11bには、デザイン層が形成されていてもよい。
【0024】
フィルム基材11は、自己伸縮性フィルムによって構成されている。自己伸縮性フィルムは、特に限定はされないが、「伸張性」及び「復元性」を有するフィルムを総称している。「伸張性」とは自己伸縮性フィルムを伸ばすことができる性質や伸びやすさを意味する。また、「復元性」とは自己伸縮性フィルムを伸張させた後に外力を解除した際に、弾性力によって収縮する(元に戻る)性質を意味する。「伸張性」及び「復元性」を総称して、「伸縮性」と称している。自己伸縮性フィルムとしては、たとえば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂からなる厚さ10μmから100μmの単層又は複層のフィルムを採用することができる。
【0025】
このような自己伸縮性フィルムから形成する筒状のフィルム基材10の周長は、容器60の最大周長よりも小さくなっている。たとえば、筒状のフィルム基材10の周長は、容器10の最大周長に対して3%~40%小さく、好ましくは15%~30%小さいものである。
【0026】
なお、上述においては、ラベル10は、一端10a側が開口し、他端10b側が接合されて閉じられた場合を例示して説明したが、これに限定されず、一端10aおよび他端10bの双方が開口する筒状のものであってもよい。
【0027】
再び
図1に示すように、ラベル移動装置30は、第1位置P1から第2位置P2にラベル10を移動させる。第2位置P2は、容器搬送装置50が有するコンベヤ51の上方に位置する。第2位置においては、後述するメイン装置100の複数の保持部材101~104(
図6参照)が待機している。
【0028】
容器搬送装置50は、コンベヤ51を含み、当該コンベヤ51に供給された容器60を矢印AR2方向に搬送する。容器搬送装置50は、平面視した場合に、ラベル10が搬送される方向と交差する方向に容器60を搬送する。
【0029】
容器60は、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル等の合成樹脂をブロー成型して得られる軟質容器で、単層やガスバリアー層等を積層した複層の容器であり、胴部64(
図18参照)を押圧して内容物を外部に出すような用途に使用される容器である。容器60は、口部61(
図18参照)、ネック部62(
図18参照)、肩部63(
図18参照)、胴部64を有する。口部61およびネック部62は、周長が略一定となるように設けられており、肩部63は、胴部64に向かうにつれて周長が大きくなるように設けられている。胴部64は、肩部63との接続部から容器60の底面60b(
図18参照)に向かうにつれて一旦周長が大きくなり、最大周長となった部分から底面60bにさらに向かうにつれて周長が小さくなる形状を有している。なお、胴部15の周長は、軸線方向において周長が略一定となっていてもよい。
【0030】
容器60の内部には、たとえば、飲料、調味料、薬液等の液状のものが収容されている。なお、容器60内に収容される内容物は、これらに限定されず、ゲル状のもの、または粒状のもの等適宜採用することができる。
【0031】
メイン装置100は、主として第2位置P2に移動させられたラベル10を反転させるための装置である。また、メイン装置100は、反転させたラベル10を容器60に被覆させる。
【0032】
図4は、実施の形態に係るラベル反転装置において、ラベル搬送装置によって搬送されるラベルを移動装置によって保持する様子を示す概略図である。
図4を参照して、ラベル移動装置30の詳細について説明する。
【0033】
図4に示すように、ラベル移動装置30は、一対の吸着保持部31,32と、第1保持基板33、第2保持基板34、回転保持部35、可動アーム38、近接離間機構39、および制御部30Cを含む。また、ラベル移動装置30には、ラベル反転装置1に具備される第1エア供給部40が設けられている。
【0034】
一対の吸着保持部31,32は、互いに対向して配置されている。一対の吸着保持部31は、互いに近接離間可能に設けられている。一対の吸着保持部31は、吸引を可能とする吸引状態と、吸引状態が解除された解除状態とを切り替え可能に設けられている。一対の吸着保持部31は、上記吸引状態において、ラベル10を挟み込むことでラベル10を吸着保持することができる。
【0035】
第1保持基板33は、吸着保持部31を保持する。第2保持基板34は、吸着保持部32を保持する。第1保持基板33および第2保持基板34は、一対の吸着保持部31,32が並ぶ方向に対向して配置されている。
【0036】
第1保持基板33は、第2保持基板34を向く第1保持基板33の主面側で吸着保持部31を保持している。第2保持基板34は、第1保持基板33を向く第2保持基板34の主面側で吸着保持部32を保持している。
【0037】
第1保持基板33および第2保持基板34は、近接離間機構39によって互いに近接離間可能となっている。近接離間機構39によって第1保持基板33および第2保持基板34を近接離間させることにより、第1保持基板33に保持された吸着保持部31、および第2保持基板34に保持された吸着保持部32が互いに近接離間する。第2保持基板34は、第1保持基板33に対向して配置された状態を維持するように近接離間機構39を介して第1保持基板33に保持されている。
【0038】
回転保持部35は、一対の吸着保持部31,32を回転可能に保持する。具体的には、回転保持部35は、第1保持基板33を回転可能に保持している。回転保持部35は、第1保持基板33を回転させることにより、第1保持基板33および第2保持基板34、ひいては、一対の吸着保持部31,32を回転させる。
【0039】
回転保持部35は、
図4中矢印AR3で示すように、第1軸CL1回りに回転可能に設けられた第1回転保持部36と、
図4中矢印AR4で示すように、第2軸CL2回りに回転可能に設けられた第2回転保持部37とを含む。
【0040】
図4において、第1軸CL1は、第1保持基板33の上記主面の法線方向に平行となっており、第2軸CL2は、第1保持基板33の上記主面に平行な方向であり、かつ、第1軸CL1と垂直となっている。
【0041】
可動アーム38は、回転保持部35を移動させるものである。可動アーム38は、前後方向、左右方向、上下方向(鉛直方向)に移動可能に設けられている。なお、前後方向は、たとえば、ラベル搬送装置20がラベル10を搬送する方向と平行な方向であり、左右方向は、たとえば、容器搬送装置50が容器60を搬送する方向と平行な方向である。
【0042】
制御部30Cは、上記一対の吸着保持部31,32の吸引状態と解除状態との切り替え動作、回転保持部35の回転動作、可動アーム38の移動動作、および近接離間機構39を制御する。
【0043】
上記第1エア供給部40は、第1吹出部41、および第2吹出部42を含む。第1吹出部41は、第1保持基板33に固定されている。具体的には、第1吹出部41は、ラベル10を挟み込む側とは反対側に位置する第1保持基板33の端部に固定されている。第2吹出部42は、第2保持基板34に固定されている。具体的には、第2吹出部42は、ラベル10を挟み込む側とは反対側に位置する第2保持基板34の端部に固定されている。
【0044】
続いて、ラベル10を吸着保持する際のラベル移動装置30の動作について説明する。筒状のラベル10は、その一端10a側が、コンベヤ21からラベル移動装置30が位置する側に突出した状態で第1位置P1に搬送される。筒状のラベル10は、内側に位置する第1面13同士が当接することで扁平な状態となっており、第1面13が内側を向き、第2面14が外側に向くように配置されている。ラベル10の一端10a側においては、内側に位置する第1面13同士が当接することで開口部12が閉じられた状態となっている。
【0045】
図4に示すように、第1位置P1では、コンベヤ21の搬送面の法線方向に一対の吸着保持部31,32が対向して配置されており、第1位置P1にラベル10が搬送された状態においては、これら一対の吸着保持部31,32の間に、コンベヤ21から突出する部分のラベル10が位置する。
【0046】
この状態において、制御部30Cは、近接離間機構39を制御して、第1保持基板33、第2保持基板34を近接させることで、ラベル10の一端10aを第2面14の外側から一対の吸着保持部31,32に挟み込ませる。これにより、一対の吸着保持部31,32によってラベル10が吸着保持される。
【0047】
続いて、制御部30Cは、第1位置P1から第2位置P2にラベル10を移動させるようにラベル移動装置30を制御する。
【0048】
制御部30Cは、吸着保持したラベル10を第2位置P2に移動させるまでの間に、近接離間機構39を制御して、第1保持基板33および第2保持基板34を離間させることで、一対の吸着保持部31,32を互いに離間させる。これにより、ラベル10の一端10a側で互いに当接していた第1面13同士が離れ、一端10a側において開口部12が開口する。
【0049】
また、制御部30Cは、吸着保持したラベル10を第2位置P2に移動させるまでの間に、少なくとも回転保持部35を回転させて、上記開口部12と上述の複数の保持部材101~104とを対向させる。
【0050】
複数の保持部材101~104は、それぞれ上下方向に沿って延在している。制御部30Cは、開口部12の開口面の法線方向が上下方向に略平行となるように回転保持部35を回転させる。具体的には、
図4に示すように、第1回転保持部36を第1軸CL1回りに矢印AR3方向に90度回転させ、第2回転保持部37を第2軸CL2回りに矢印AR4方向に90度回転させる。なお、第1回転保持部36と第2回転保持部37とは、同時に回転させてもよいし、異なるタイミングで回転させてもよい。
【0051】
また、上述のように開口部12を開口させるために一対の吸着保持部31,32を互いに離間させる動作と、上記回転保持部35を回転させる動作は、同時に行なってもよいし、異なるタイミングで行なってもよい。
【0052】
さらに、開口部12と複数の保持部材101~104を対向させるために、制御部30Cは、可動アーム38を移動させてもよい。本実施の形態においては、第1位置P1と第2位置P2とは上下方向、左右方向、および前後方向にずれている。このため、開口部12と複数の保持部材101~104とを対向させるために、少なくとも可動アーム38を左右方向、前後方向に移動させる。この際、可動アーム38は、回転保持部35を回転させる動作と同時に移動させてもよいし、異なるタイミングで移動させてもよい。
【0053】
図5は、
図4に示す移動装置に吸着保持された状態で開口されたラベルの開口部の法線方向から見た移動装置の概略図である。具体的には、上述の複数の保持部材101~104とラベル10の開口部12とを対向配置された状態において、上方側からラベル10を保持するラベル移動装置30を見た図であり、不図示の複数の保持部材101~104は、
図5の紙面垂直方向の上方側に配置された状態となっている。
【0054】
複数の保持部材101~104とラベル10の開口部12とを対向配置された状態においては、
図5に示すように、開口部12は、上方を向いており、第1吹出部41および第2吹出部42も上方側に位置する。この場合において、第1吹出部41および第2吹出部42が有する吹出口(不図示)は、上方かつ第1保持基板33と第2保持基板34との内側を向いている。これにより、第1吹出部41および第2吹出部42からは、上方かつ内側に空気を吹き出し可能となっている。
【0055】
開口部12と複数の保持部材101~104とが対向した状態で、制御部30Cは、可動アーム38を複数の保持部材101~104側(上方)に向けて移動させることにより、第2位置P2で、開口部12に複数の保持部材101~104が挿入された状態とする。
【0056】
図6は、実施の形態に係るラベル反転装置に具備されるメイン装置に、ラベルを移動させた状態を示す斜視図である。
図6を参照して、メイン装置100にラベル10を移動させた状態、およびメイン装置100の構成について説明する。
【0057】
図6に示すように、ラベル10を第2位置P2に移動させた状態においては、ラベル10の開口部12に複数の保持部材101~104が挿入された状態となっている。
【0058】
メイン装置100は、複数の保持部材101~104、駆動部111~114、複数の反転補助部材121~124、複数のエア供給部131~134、移動機構140、姿勢安定化装置160、および容器移動装置170を備える。
【0059】
複数の保持部材101~104は、たとえば4本の保持部材によって構成されている。なお、複数の保持部材は4本に限定されず、容器60の形状やラベル10の寸法等に応じて例えば6本以上等でもよい。複数の保持部材101~104は、本実施の形態においては上下方向に延在するように設けられている。複数の保持部材101~104は、略円柱形状を有する。また、保持部材の形状も円柱形状に限らず、断面が半月状、半円状や円弧状の棒状等であってもよい。
【0060】
複数の保持部材101~104は、内側を向く第1面13および外側を向く第2面14を有するラベル10の一端10aに設けられた開口部12に相対的に挿入可能に設けられている。本実施の形態においては、待機位置で待機している複数の保持部材101~104に向けて開口されたラベル10を移動させることで、ラベル10の開口部12に複数の保持部材101~104が挿入される場合を例示するが、複数の保持部材101~104が、開口されたラベル10に向けて移動することで、開口部12に複数の保持部材101~104が挿入されてもよい。
【0061】
複数の保持部材101~104は、駆動部111~114によって移動可能に設けられている。
【0062】
図7は、
図6に示すメイン装置に具備される複数の保持部材および駆動部の平面図である。
図7に示すように、複数の保持部材101~104は、駆動部111~114によって、互いに近接した状態と離間した離間状態とを切り替え可能に設けられている。具体的には、駆動部111~114は、シリンダ機構等を含み、複数の保持部材101~104をそれぞれDR1方向~DR4方向に移動させる。
【0063】
第2位置P2で待機している際には、複数の保持部材101~104は、近接状態となっている。ラベル10の開口部12が挿入されて、ラベル10を保持する際には、複数の保持部材101~104は、離間状態となる。当該離間状態においては、複数の保持部材101~104は、開口部12の周方向に離間している。
【0064】
図8は、実施の形態に係る保持部材の分解斜視図である。保持部材101は、大径部101bと小径部101cと有する。小径部101cは、先端101a側に位置し、大径部101bよりも外径が小さくなっている。小径部101cは、ラベル10の開口部12を介してラベル10の内側に挿入される。
【0065】
また、小径部101cの先端の内側には、クッション部101dが設けられている。小径部の先端101cの内側は、後述するように容器60の一端60a(
図15参照)側が複数の保持部材101~104の間に挿入された状態において、容器60に対向する。このため、クッション部101dを設けることにより、保持部材101の先端101aが、容器60に接触した場合に、容器60に傷が付くことを抑制できる。
【0066】
なお、保持部材102~104においても、保持部材101と同様の構成となっており、保持部材101と同様に、容器60に傷が付くことを抑制することができる。
【0067】
再び
図6に示すように、複数の反転補助部材121~124は、複数の保持部材101~104が互いに離間した離間状態において、複数の保持部材101~104のうち周方向に互いに隣り合う保持部材の間の隙間の各々に配置可能に設けられている。
【0068】
反転補助部材121,123は、互いに向かい合うように、複数の保持部材121~124のうち周方向に互いに隣り合う保持部材の間の隙間のいずれかに配置可能に設けられている。反転補助部材121,123は、一対の反転補助部材を構成する。
【0069】
反転補助部材122,124も、互いに向かい合うように、複数の保持部材121~124のうち周方向に互いに隣り合う保持部材の間の隙間のいずれかに配置可能に設けられている。
【0070】
具体的には、反転補助部材121は、互いに隣り合う保持部材103と保持部材101との間に配置可能に設けられ、反転補助部材122は、互いに隣り合う保持部材101と保持部材102との間に配置可能に設けられている。反転補助部材123(
図11参照)は、互いに隣り合う保持部材102と保持部材104との間に配置可能に設けられ、反転補助部材124は、互いに隣り合う保持部材104と保持部材103との間に配置可能に設けられている。
【0071】
なお、本実施の形態においては、4つの反転補助部材121~124が設けられている場合を例示して説明するが、少なくとも上記反転補助部材121,123のように一対の反転補助部材が設けられていればよい。
【0072】
複数の反転補助部材121~124の各々は、複数の保持部材101~104が開口部12に相対的に挿入される挿入方向と平行な第1方向に移動可能に設けられている。反転補助部材121~124は、後述する駆動機構180(
図20参照)によって移動可能に設けられているなお、本実施の形態においては、第1方向は、上下方向である。
【0073】
複数の反転補助部材121~124は、第1方向に沿って延在するように設けられている。複数の反転補助部材121~124は、第1方向の一方側に位置する第1端部を含む。複数の反転補助部材121~124が有する第1端部側が、互いに隣り合う保持部材の間の隙間に配置される。
【0074】
複数の反転補助部材121~124は、周方向に略90度ピッチで配置されている。反転補助部材121と反転補助部材123とは、互いに対向するように配置されている。具体的には、反転補助部材122と反転補助部材124とは、互いに対向するように配置されている。反転補助部材122と反転補助部材124とは、反転補助部材121と反転補助部材123とが対向する方向と直交する方向に対向する。
【0075】
複数の反転補助部材121~124は、たとえば、板状形状を有するが、板状形状に限定されず、下端側が逆T字状の棒状部材またはパイプ、U字状の棒状部材またはパイプであってもよい。複数の反転補助部材121~124は、後述するように第1端部側からエアを吹き出し可能に設けられ、かつ、後述する折り返し部15(
図18参照)の間に入り込むような扁平な形状であれば、適宜変更することができる。
【0076】
複数のエア供給部131~134は、複数の保持部材101~104の周囲に配置されている。複数のエア供給部131~134は、周方向に略90度ピッチで配置されている。具体的には、エア供給部131とエア供給部133とは、反転補助部材121と反転補助部材123とが対向する方向に対向するように配置されており、かつ、反転補助部材121および反転補助部材123の外側に配置されている。エア供給部132とエア供給部134とは、反転補助部材122と反転補助部材124とが対向する方向に対向するように配置されており、かつ、反転補助部材122と反転補助部材124の外側に配置されている。
【0077】
複数の保持部材101~104が開口部12に挿入された挿入状態においては、複数のエア供給部131~134は、ラベル10の一端10aよりも上方側(第1方向の他方側)に配置されている。
【0078】
複数のエア供給部131~134は、第2エア供給部として機能し、後述するようにラベル10に向けてエアを吹き付け可能に設けられている。
【0079】
複数のエア供給部131~134は、第1方向に移動可能に設けられている。具体的には、複数のエア供給部131~134は、移動機構140によって移動可能になっている。
【0080】
移動機構140は、複数のシャフト141~144と、スライド部145と、スライド補助部146と、スライド駆動部147(
図17参照)とを含む。
【0081】
複数のシャフト141~144は、90度ピッチで配置されている。複数のシャフト141~144は、複数のエア供給部131~134を支持する。複数のシャフト141~144の先端に、複数のエア供給部131~134が取り付けられている。複数のシャフト141~144の根元側には、スライド部145が固定されている。
【0082】
スライド部145は、スライド駆動部147によって第1方向にスライド移動可能に設けられている。スライド駆動部147は、シリンダ機構等を含んでいる。スライド部145が、スライド移動することにより、当該スライド部145に固定された複数のシャフト141~144、および複数のシャフト141~144に支持された複数のエア供給部131~134が、第1方向に移動する。
【0083】
スライド補助部146は、第1方向の一方側でスライド部145に対向するように配置されている。スライド補助部146は、ブラケット等によって反転装置の骨格部200に固定されている。スライド補助部146は、複数のシャフト141~144の各々が貫通する複数の貫通孔を有する。スライド補助部146は、複数の貫通孔によって複数のシャフト141~144の移動方向を安定させる。
【0084】
容器移動装置170は、容器搬送装置50で搬送された容器60を第1方向に移動させる。容器移動装置170は、略円柱状を有し、容器60の底面に、第1方向の他方側の端部(上端)を当接させることで容器60を支持する。当該上端に容器60が載置された状態で、容器移動装置170を第1方向に移動させることで、容器60を移動させることができる。
【0085】
姿勢安定化装置160は、容器移動装置170によって容器60を移動させる際に、容器60の姿勢を安定させる装置である。
【0086】
姿勢安定化装置160は、第1姿勢補助部161、第2姿勢補助部162、第1ブラケット163、第2ブラケット164、第1駆動部165、および第2駆動部166を含む。
【0087】
第1姿勢補助部161は、略半円筒形状を有する。第1姿勢補助部161は、第1ブラケット163によって軸C1回りに回動可能に支持されている。第1ブラケット163は、モータ等の第1駆動部165によって軸C1周りに回動する。
【0088】
第1姿勢補助部161は、コンベヤ51上で容器60の半分を覆う被覆位置と、コンベヤ51から退避した退避位置との間で回動可能に設けられている。
【0089】
第2姿勢補助部162は、略半円筒形状を有する。第2姿勢補助部162は、第2ブラケット164によって軸C2回りに回動可能に支持されている。第2ブラケット164は、モータ等の第2駆動部166によって軸C2周りに回動する。
【0090】
第2姿勢補助部162は、コンベヤ51上で、第1姿勢補助部161が位置する側とは反対側から容器60の半分を覆う被覆位置と、コンベヤ51から退避した退避位置との間で回動可能に設けられている。
【0091】
容器60は、第1姿勢補助部161および第2姿勢補助部162によって周方向に覆われることにより、バランスを崩した場合であっても第1姿勢補助部161および第2姿勢補助部162によって支えられる。このため、容器60は、転倒することなく起立した状態が維持される。
【0092】
図9は、実施の形態に係るメイン装置において、複数の保持部材によってラベルが保持される状態示す平面図である。
【0093】
図9に示すように、第2位置P2において、ラベル10の開口部12に複数の保持部材101~104が挿入された状態から、複数の保持部材101~104を開口部12の周方向に互いに離間させて、ラベル10の第1面13に当接させることにより、複数の保持部材101~104によってラベル10を保持することができる。具体的には、開口部12を広げられた部分のラベル10(より特定的には自己伸縮性を有するフィルム基材11)が複数の保持部材101~104に向けて収縮しようとする。これにより、張力が作用し、ラベル10は、開口部12が広げられた状態で複数の保持部材101~104によって保持される。
【0094】
保持部材101~104は、ラベル10の開口端から20mm以上、好ましくは50mm以上挿入された状態で、ラベル10を保持している。保持部材101~104を挿入する長さは、容器形状に応じて容器60と保持部材101~104が接触する位置を考慮して決定する。
【0095】
また、複数の保持部材101~104によってラベル10を保持する際に、一対の吸着保持部31,32による吸着状態を解除し、第1保持基板33および第2保持基板34を第1方向の一方側に向けて移動させる。
【0096】
図10は、実施の形態に係るメイン装置において、互いに隣り合う複数の保持部材の間の各々に反転補助部材が配置された状態を示す斜視図である。なお、
図10においては、便宜上ラベル移動装置30については省略している。後述する
図13から
図17、
図22においても同様にラベル移動装置30を省略している。
【0097】
また、
図10においては、保持部材に保持されるラベル10が、保持部材101~104から離れて描かれているが、筒状のラベル10との位置関係を示すために便宜上図示したもので、実際には、保持部材101は、筒状のラベル10の内表面(第1面13)に接触してラベル10を保持している。後述する
図13から
図16においても同様である。
【0098】
続いて、
図10に示すように、互いに隣り合う複数の保持部材101~104の間の各々に反転補助部材121~124をそれぞれ配置する。具体的には、反転補助部材121~124を第1方向の一方側に向けて移動させる。これにより、反転補助部材121~124の第1方向の一端側が開口部12内に挿入されるとともに、反転補助部材121~124の各々が、複数の保持部材101~104のうち互いに隣り合う保持部材の間の隙間に配置された配置状態となる。このとき、反転補助部材121~124は、保持部材101~104同様に、ラベル10の開口端から20mm以上、好ましくは50mm以上挿入される。なお、反転補助部材121~124を移動させる際、あるいは移動させる前には、複数の保持部材101~104をさらに離間させてもよい。これにより、ラベル10が伸長するため、反転補助部材121~124を開口部12内に挿入しやすくなる。
【0099】
図11および
図12は、実施の形態に係る複数の保持部材によって保持されるラベルに向けてエアを吹き付ける様子を示す平面図および断面図である。
【0100】
図11および
図12に示すように、複数の反転補助部材121~124の各々が互いに隣り合う複数の保持部材101~104の間の隙間にそれぞれ配置された配置状態においては、第1保持基板33および第2保持基板34は、ラベル10の外側で互いに対向しつつ、ラベル10の他端10bよりも第1方向の一方側(下方側)に位置する。
【0101】
これにより、第1エア供給部40を構成する第1吹出部41および第2吹出部42は、ラベル10の下方側からラベル10に向けてエアを供給可能となる。この状態で、第1吹出部41および第2吹出部42は、ラベル10の他端10b側が、一対の反転補助部材121、123の間の空間(より特定的には、複数の反転補助部材121~124の間の空間)に入り込むようにラベル10にエアを吹き付ける。具体的には、第1吹出部41および第2吹出部42は、矢印AR5に示すように、上方かつ反転補助部材121および反転補助部材123の第1端部側に向かうように斜め方向にエアを吹き出す。
【0102】
なお、第1エア供給部40は、第1保持基板33、第2保持基板34とは別部材で設けてもよく、設けられる場所は、1カ所でもよいし、ラベル10の周囲4カ所でもよい。
【0103】
図13は、実施の形態に係るメイン装置において、複数の保持部材によって保持されるラベルに向けてエアが吹き付けられた後の状態を示す斜視図である。
【0104】
図13に示すように、複数の保持部材101~104によって保持されるラベル10に向けて第1エア供給部40からエアを吹き付けることにより、ラベル10の他端10b側が、第1面13が外側を向き第2面14が内側を向いた状態で複数の反転補助部材121~124に囲まれる空間に入り込む。
【0105】
図14は、
図13に示す状態からラベルに向かい合うように容器が搬送された状態を示す斜視図である。
【0106】
続いて、
図14に示すように、容器搬送装置50によって容器60がラベル10に対向するように搬送される。容器60は、第1方向の一方側からラベル10に対向する。容器60は、ラベルの他端10b側が複数の反転補助部材121~124に囲まれる空間に入り込んだ状態において、ラベル10の他端10bに対向するように配置される。
【0107】
コンベヤ51には、搬送方向に複数の孔部52が設けられており、容器60は、その底面60b(
図18参照)が当該孔部52を塞ぐようにコンベヤ51上に配置されている。容器60がラベル10に対向された状態においては、孔部52を介して容器60の底面60bと、容器移動装置170の端面とが対向する。
【0108】
図15は、
図14に示す状態からラベルに向かい合うように搬送された容器が姿勢安定化装置によって囲まれた状態を示す斜視図である。
【0109】
続いて、
図15に示すように、姿勢安定化装置160を作動させる。具体的には、第1姿勢補助部161および第2姿勢補助部162を回動させて、当該第1姿勢補助部161および第2姿勢補助部162によって容器60を周方向にわたって覆う。
【0110】
図16は、
図15に示す状態から容器移動装置によって容器が移動させられた状態を示す斜視図である。
【0111】
続いて、
図16に示すように、容器移動装置170によって、容器60の一端が、ラベル10の他端10b側で内側を向く第2面14に囲まれた領域内に入るように移動させる。具体的には、容器移動装置170を第1方向の他方側(上方)に向けて移動させることで、容器60を移動させる。この際、容器60の周囲が第1姿勢補助部161および第2姿勢補助部162で覆われていることにより、容器60の姿勢が崩れた場合であっても、容器60が、第1姿勢補助部161および第2姿勢補助部162によって支えられる。このため、容器60は転倒することなく起立した状態を維持する。このように、姿勢安定化装置160は、容器移動装置170によって容器を移動させる際に、容器60の姿勢を安定化することができる。
【0112】
図17は、
図16に示す状態からラベルが全体的に反転して容器を被覆した状態を示す斜視図である。
【0113】
続いて、
図17に示すように、主として、複数の反転補助部材121~124および第2エア供給部を構成する複数のエア供給部131~134を第1方向の一方側に移動させることにより、他端10b側から一端10a側にかけて第1面13が外側を向き第2面14が内側を向くようにラベル10を全体的に反転させる。
【0114】
メイン装置100は、駆動機構180を備えており、複数の反転補助部材121は、駆動機構180によって移動される。複数のエア供給部131~134は、上述の移動機構140によって移動される。
【0115】
なお、複数の反転補助部材121~124および複数のエア供給部131~134を移動させてラベル10を全体的に反転させる際には、ラベル10が滑らかに反転するように、複数の保持部材101~104を互いに近づくように移動させる。これにより、ラベル10に作用する保持部材101~104からの張力を弱めることができ、保持部材101~104とラベル10との摩擦力を低減させることができる。
【0116】
上述のように保持部材101~104の各々の先端には、上述のクッション部が設けられている。このため、複数の保持部材101~104が互いに近づくように移動させる際に、複数の保持部材101~104が容器60に接触した場合に、容器60が傷が付くことを抑制することができる。
【0117】
図18は、実施の形態に係るメイン装置において、複数の反転補助部材および第2エア供給部からエアをラベルに吹き付ける様子を示す概略図である。
【0118】
図18に示すように、複数の反転補助部材121~124および複数のエア供給部131~134は、エアを吹き出しながら第1方向の一方側に移動する。
【0119】
ラベル10の他端10b側が、複数の反転補助部材121~124に囲まれる空間内に入り込んだ入り込み状態においては、ラベル10は、一端10aから他端10bに向けて折り返された折り返し部15を含んでいる。
【0120】
複数のエア供給部131~134は、ラベル10の一端10aよりも第1方向の他方側(上方側)かつ外側に位置しており、複数の反転補助部材121~124の外側から折り返し部15に向けてエアを吹き付け可能に設けられている。
【0121】
たとえば、エア供給部133は、図中矢印AR6に示すように、ラベル10の一端10aと反転補助部材123との間に向かうように斜め方向にエアを吹き付ける。エア供給部131は、図中矢印AR7に示すように、ラベル10の一端10aと反転補助部材121との間に向かうように斜め方向にエアを吹き付ける。エア供給部132,134も同様に、ラベルの一端10aと反転補助部材122,124との間に向かうように斜め方向にエアを吹き付ける。
【0122】
複数の反転補助部材121~124は、第1方向の一方側に位置する上記第1端部が折り返し部15の間に位置するように配置されている。複数の反転補助部材121~124の各々の第1端部側には、折り返し部15に向けてエアを吹き出す後述の吹出部が設けられている。
【0123】
たとえば、反転補助部材123の吹出部からは、矢印AR8に示すように、ラベル10の一端10a側が反転補助部材123から離れる方向にエアが吹き出されるとともに、矢印AR9に示すように第1方向の一方側に向けてエアが吹き出される。反転補助部材121の吹出部からは、矢印AR10に示すように、ラベル10の一端10a側が反転補助部材121から離れる方向にエアが吹き出されるとともに、矢印AR11に示すように、第1方向の一方側に向けてエアが吹き出される。反転補助部材122,124の吹出部からも、同様に、ラベル10の一端10a側が反転補助部材から離れる方向にエアが吹き出されるとともに、第1方向の一方側に向けてエアが吹き出される。
【0124】
図19は、実施の形態に係る反転補助部材の分解斜視図である。
図19を参照して、反転補助部材122の構成について説明する。他の反転補助部材121,123~124は、反転補助部材122と同様の構成であるため、その説明については省略する。
【0125】
図19に示すように、反転補助部材122は、第1部材1221と、第2部材1222とを含む。第1部材1221は、略板状に形成されている。第2部材1222は、第1部材1221を覆うように設けられている。第2部材1222と対向する第1部材1221の主面には、エアが流れる第1流路1223および第2流路1224が設けられている。
【0126】
第1流路1223は、上記主面の略中央部に設けられており、第1方向に沿って延在するように設けられている。第1方向の一方側に位置する第1流路1223の端部には、第1部材1221の厚さ方向に貫通する第1吹出孔1223aが設けられている。当該第1吹出孔1223aから、
図18中矢印AR8に示すように、エアが吹き出される。
【0127】
第2流路1224は、第1流路1223の両外側に設けられており、反転補助部材122の上記第1端部に到達するように、第1方向に沿って延在する。これにより、第1端部に第2吹出孔1224aが設けられ、当該第2吹出孔1224aから、
図18中矢印AR9に示すように、第1方向の一方側に、エアが吹き出される。
【0128】
このように、第1吹出孔1223aおよび第2吹出孔1224aは、反転補助部材122の吹出部を構成する。
【0129】
図20は、実施の形態に係るメイン装置において、複数の反転補助部材および第2エア供給部が移動する様子を示す概略図である。
【0130】
図20に示すように、複数の反転補助部材121~124が容器60の底面60b側(第1方向の一方側)に移動する際には、複数の反転補助部材121~124は、容器60の形状に応じて、互いに対向する反転補助部材同士の間の間隔を調整することができる。
【0131】
たとえば、容器60が、口部61、ネック部62、肩部63、および胴部64を含んでおり、肩部63が、胴部64に向かうにつれて周長が大きくなるような場合には、複数の反転補助部材121~124は、第1方向の一方側に向けて移動する際に、肩部63および胴部64に干渉しないように、互いに対向する反転補助部材同士の間の間隔が広がるように移動する。
【0132】
具体的には、反転補助部材123,121は、図中矢印AR12,AR13に示すように、容器60の肩部63に干渉しないように、肩部63に対応する位置では、互いに間隔を広げながら第1方向の一方側に移動する。一方で、反転補助部材123,121は、胴部64に対応する位置では、一定の間隔を維持しつつ第1方向の一方側に移動する。反転補助部材122,124も、反転補助部材121,123と同様に移動する。
【0133】
この際、複数の保持部材101~104は、肩部63の所定の位置までは、ラベル10を引き伸ばして開口させて、ラベル10の他端10bが反転した状態を維持しつつ、複数の反転補助部材121~124とともに第1方向の一方側に移動する。複数の保持部材101~104は、肩部63の所定の位置では、それよりも第1方向の一方側(下方側)に移動せず、互いに近づくように若干移動する。この状態で、上述のように、複数の反転補助部材121~124が、互いに間隔を広げる。複数の反転補助部材121~124の間隔が広がることにより、ラベル10が伸ばされてラベル10に作用する張力が増加した状態で、複数の反転補助部材121~124は移動するが、上述のようなエアの吹き出しによって、スムーズにラベル10の反転が進められる。
【0134】
このような移動によって、反転補助部材121~124がフィルム基材11の伸縮性を利用して、当該ラベル10を周方向に広げながら、ラベル10のうち反転していない部分を反転させて容器10の形状に沿って容器10表面に当接(密着)させる。さらに、反転補助部材121~124からエアを吹き出すことにより、ラベル10のうち反転していない部分に傷を付けることなくスムーズに当該部分を反転させることができる。
【0135】
また、複数の反転補助部材121~124は、容器60の形状に応じて互いに対向する反転補助部材同士の間の間隔を調整しながら第1方向の一方側に移動することにより、容器60に干渉することを防止することができる。
【0136】
複数のエア供給部131~134は、複数の反転補助部材121~124に干渉しないように、第1方向の一方側に移動する。
【0137】
複数の反転補助部材121~124の先端を容器60の底面60b近傍に移動させた場合に、一点鎖線で示すように、ラベル10の一端10aの一部が、反転されずに複数の反転補助部材121~124の外側に残る場合がある。このような場合であっても、複数のエア供給部131~134によって、ラベル10の一端10aと複数の反転補助部材121~124との間にエアを供給することで、確実にラベル10を反転させることができる。
【0138】
これにより、複数の反転補助部材121~124および複数のエア供給部131~134が第1方向の一方側に移動しきった状態においては、第1面13が外側を向き第2面14が内側を向くようにラベル10が反転した状態で、容器60がラベル10に被覆される。
【0139】
図21は、実施の形態に係る複数の反転補助部材および当該複数の反転補助部材を移動させるための駆動機構を示す正面図である。
【0140】
図21に示すように、駆動機構180は、スライド部181、複数の固定片182、複数のブラケット183、複数のカムフォロア184、複数のリブ185、およびガイド部190を備える。なお、
図21においては、複数の固定片182、複数のブラケット183、複数のカムフォロア184、複数のリブ185は、一対の反転補助部材123,121の動きを説明するために、便宜上180度ピッチで2つ配置されているように図示しているが、実際には、90度ピッチで4つずつ配置されている。
【0141】
ガイド部190は、第1方向に沿って延在している。ガイド部190は、その中央部に第1方向に沿って形成されたスライドレール部191によって、スライド部181の移動を案内する。
【0142】
スライド部181は、不図示の駆動部によってスライドレール部191に沿って第1方向にスライド移動可能に設けられている。スライド部181には、複数の固定片182が固定されている。複数の固定片182には、不図示の付勢部材によってスライド部181の中央側に向けて付勢力が作用している。
【0143】
第1方向の一方側における複数の固定片182の各々の端部側には、複数の反転補助部材121~124がそれぞれ固定されている。第1方向の他方側における固定片182の各々の端部側には、ブラケット183が固定されている。ブラケット183は、固定片182から外側に突出するように設けられている。
【0144】
複数のブラケット183の各々には、カムフォロア184が設けられている。カムフォロア184に対して、第1方向の一方側にはリブ185が配置されている。第1方向の他方側におけるリブ185の端部には、傾斜面185aが設けられており、当該傾斜面185aによってカムフォロア184の移動が案内される。傾斜面185aは、第1方向の一方側に向かうにつれてガイド部190から離れるように傾斜している。
【0145】
スライド部181が第1方向の一方側に移動することにより、スライド部181に固定された固定片182も第1方向の一方側に移動する。この際、固定片182に固定されたブラケット183および当該ブラケット183に固定されたカムフォロア184も第1方向の一方側に移動する。この際、カムフォロア184が傾斜面185aに沿って移動することにより、複数の固定片182の各々が上述の付勢力に抗して、スライド部181の中央部から離れるように移動する。これにより、互いに対向する反転補助部材同士の間の間隔が広がる。
【0146】
図22は、
図17に示す状態から、複数の反転補助部材を待機位置に移動させた状態を示す斜視図である。
【0147】
続いて、
図22に示すように、ラベル10が反転した状態で、容器60がラベル10に被覆された後、複数の反転補助部材121~124を第1方向の他方側に移動させ、待機位置まで移動させる。その後、複数のエア供給部131~134を第1方向の他方側に移動させ、待機位置まで移動させる。また、容器移動装置170を第1方向の他方側に移動させて、ラベル10で被覆された容器60をコンベヤ51に載置し、当該容器60を所定の位置に搬送する。
【0148】
以上のように、実施の形態に係るラベル反転装置1にあっては、ラベル10を反転させることができる。また、ラベル反転装置1は、ラベル10を反転して容器10に装着させることができる。
【0149】
図23は、実施の形態に係るラベル反転装置によって反転されたラベルが装着されたラベル付き容器を示す縦断面図である。
【0150】
反転前の状態においてラベル10の他端10b側が、第1表面11a同士が接合されていた場合には、ラベル10が反転されて容器60に装着された状態では、
図23に示すように、ラベル10の他端10bが、ラベル10の一端10aを向くことになる。これにより、ラベル10の他端10b側には、外側に凸となるように湾曲部10e,10fが形成され、この結果、良好な手触りが得られる。また、上記湾曲部10e,10fが形成されることにより、上述の第2接合部11dを目立ちにくくすることができる。
【0151】
図24は、実施の形態に係るラベル反転装置によって反転されたラベルが装着されたラベル付き容器を示す横断面図である。
【0152】
同様に、ラベル10が反転されて容器60に装着された状態では、ラベル10の周方向の両端10g,10hもラベル10の内側を向くことになり、ラベル10の周方向の両端側にも、外側に凸となる湾曲部10i,10jが形成される。これにより、ラベル10の周方向においても良好な手触りが得られるとともに、上述の第1接合部11cを目立ちにくくすることができる。
【0153】
加えて、フィルム基材11の第2表面にデザイン層が形成されていた場合には、ラベル10が反転されることにより、デザイン層がラベル10の内側に位置することになる。これにより、容器60がラベル10で被覆された状態において、外部から摩擦力がラベル10に作用した場合であっても、デザイン層10が傷付くことを抑制できる。
【0154】
以上、今回発明された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0155】
1 ラベル反転装置、10 ラベル、10a 一端、10b 他端、11 フィルム基材、11a 第1表面、11b 第2表面、11c 第1接合部、11d 第2接合部、10e,10f,10i,10j 湾曲部、12 開口部、13 第1面、14 第2面、15 折り返し部、20 ラベル搬送装置、21 コンベヤ、30 ラベル移動装置、30C 制御部、31,32 吸着保持部、33 第1保持基板、34 第2保持基板、35 回転保持部、36 第1回転保持部、37 第2回転保持部、38 可動アーム、39 近接離間機構、40 第1エア供給部、41 第1吹出部、42 第2吹出部、50 容器搬送装置、51 コンベヤ、52 孔部、60 容器、60a 一端、60b 底面、61 口部、62 ネック部、63 肩部、64 胴部、100 メイン装置、101,102,103,104 保持部材、101a 先端、101b 大径部、101c 小径部、101d クッション部、111,112,113,114 駆動部、121,122,123,124 反転補助部材、131,132,133,134 エア供給部、140 移動機構、141,142,143,144 シャフト、145 スライド部、146 スライド補助部、147 スライド駆動部、160 姿勢安定化装置、161 第1姿勢補助部、162 第2姿勢補助部、163 第1ブラケット、164 第2ブラケット、165 第1駆動部、166 第2駆動部、170 容器移動装置、180 駆動機構、181 スライド部、182 固定片、183 ブラケット、184 カムフォロア、185 リブ、185a 傾斜面、190 ガイド部、191 スライドレール部、200 骨格部、1221 第1部材、1222 第2部材、1223 第1流路、1223a 第1吹出孔、1224 第2流路、1224a 第2吹出孔。