(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134044
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】サーバ装置、サーバ装置の制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/16 20190101AFI20230920BHJP
G06F 16/9535 20190101ALI20230920BHJP
G06F 16/9538 20190101ALI20230920BHJP
G06F 16/13 20190101ALI20230920BHJP
【FI】
G06F16/16
G06F16/9535
G06F16/9538
G06F16/13 200
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022039372
(22)【出願日】2022-03-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-04-04
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】園田 隆史
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175HA01
5B175KA05
(57)【要約】
【課題】フォルダを作成せずに、各電子ファイルをストレージに格納し、電子ファイルを整理して、状況に応じた表示を行なうことを可能とする。
【解決手段】複数の電子ファイルを格納するサーバ装置であって、電子ファイルが格納、又は更新されると、各々の電子ファイルに関するファイル情報を記録するファイル情報記憶手段を含み、ユーザのフォルダ構成指定操作を受信すると、指定されたフォルダ構成に従って、格納した電子ファイルを表示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電子ファイルを格納するサーバ装置であって、
前記電子ファイルが格納、又は更新されると、各々の前記電子ファイルに関するファイル情報を記録するファイル情報記憶手段を含み、
ユーザのフォルダ構成指定操作を受信すると、前記指定されたフォルダ構成に従って、格納した前記電子ファイルを表示する、サーバ装置。
【請求項2】
前記ファイル情報は、ファイル名、格納場所、作成者、作成日時、作成者グループ、前回保存者、前回保存日時、前回保存者グループ、分類項目である、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記ファイル情報記憶手段は、前記電子ファイルが格納、又は更新されると、あらかじめユーザに対応するグループを記憶するユーザプロファイル情報に基づき、前記電子ファイルの作成者に対応する作成者グループ、又は、前回保存者に対応する前回保存者グループを、前記ファイル情報として記憶する、請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記ファイル情報記憶手段は、前記電子ファイルが格納、又は更新されると、前記電子ファイルに記載されたタイトルを検索し、あらかじめ記憶された分類項目又は前記分類項目に対応してあらかじめ記憶されたキーワードと、タイトル内に記載された単語に基づいて、分類項目を決定し、前記ファイル情報として記憶する、請求項1から3のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記フォルダ構成指定操作は、グループ別、分類別、日付別に前記フォルダ構成を指定する、請求項1から4のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記フォルダ構成指定操作は、第1優先、第2優先、第3優先により指定される階層構造に従って、前記電子ファイルを表示することを指定する、請求項1から4のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
複数の電子ファイルを格納するサーバ装置が、
前記電子ファイルが格納、又は更新されると、各々の前記電子ファイルに関するファイル情報を記録するステップと、
ユーザのフォルダ構成指定操作を受信すると、前記指定されたフォルダ構成に従って、格納した前記電子ファイルを表示するステップを含む、サーバ装置の制御方法。
【請求項8】
前記ファイル情報は、ファイル名、格納場所、作成者、作成日時、作成者グループ、前回保存者、前回保存日時、前回保存者グループ、分類項目である、請求項7に記載のサーバ装置の制御方法。
【請求項9】
複数の電子ファイルを格納するサーバ装置の有するコンピュータに、
前記電子ファイルが格納、又は更新されると、各々の前記電子ファイルに関するファイル情報を記録する処理と、
ユーザのフォルダ構成指定操作を受信すると、前記指定されたフォルダ構成に従って、格納した前記電子ファイルを表示する処理を実行させる、プログラム。
【請求項10】
前記ファイル情報は、ファイル名、格納場所、作成者、作成日時、作成者グループ、前回保存者、前回保存日時、前回保存者グループ、分類項目である、請求項9に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、サーバ装置の制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
これまでフォルダなどに電子ファイルを格納し、格納した電子ファイルを閲覧する場合、探す時間やまだ見ぬ良いコンテンツに近づくのに時間を要した。可能な限りそういった時間を短縮し、電子ファイルという資産を有効活用できるようにしていく必要がある。
【0003】
特許文献1は、複数の電子ファイルから文書を一括して読み込み、文書から抽出した分類に必要なキーフレーズと文書を組みにし、さらに各文書に文書タイプの区別を付加して格納し、格納結果から、キーフレーズと文書タイプを特定して文書を取り出す、文書管理方法に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下の分析は、本発明によって与えられたものである。
【0006】
現在、通常は、ファイルシステムに各個人がフォルダ構成を作成し、任意のフォルダに各電子ファイルを入れ込んでいるといった管理方法が主流となっている。
【0007】
現在までは、各個人がフォルダを作成し、任意のフォルダに電子ファイルを格納する仕組みを用いていた。しかし、個人の整理術に依存するため、個人ごとにフォルダ名や構成が、統一されておらず、電子ファイルを探すのに時間がかかっていた。また、ユーザが作成するフォルダ構造に依存した閲覧方法により閲覧しなければならなかった。
【0008】
本発明は、フォルダを作成せずに、各電子ファイルをストレージに格納し、電子ファイルを整理して、状況に応じた表示を行なうことを可能とすることに貢献する、サーバ装置、サーバ装置の制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の視点によれば、複数の電子ファイルを格納するサーバ装置であって、
前記電子ファイルが格納、又は更新されると、各々の前記電子ファイルに関するファイル情報を記録するファイル情報記憶手段を含み、
ユーザのフォルダ構成指定操作を受信すると、前記指定されたフォルダ構成に従って、格納した前記電子ファイルを表示する、サーバ装置を、提供できる。
【0010】
本発明の第2の視点によれば、複数の電子ファイルを格納するサーバ装置が、
前記電子ファイルが格納、又は更新されると、各々の前記電子ファイルに関するファイル情報を記録するステップと、
ユーザのフォルダ構成指定操作を受信すると、前記指定されたフォルダ構成に従って、格納した前記電子ファイルを表示するステップを含む、サーバ装置の制御方法を、提供できる。
【0011】
本発明の第3の視点によれば、複数の電子ファイルを格納するサーバ装置の有するコンピュータに、
前記電子ファイルが格納、又は更新されると、各々の前記電子ファイルに関するファイル情報を記録する処理と、
ユーザのフォルダ構成指定操作を受信すると、前記指定されたフォルダ構成に従って、格納した前記電子ファイルを表示する処理を実行させる、プログラムを提供できる。なお、このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、フォルダを作成せずに、各電子ファイルをストレージに格納し、電子ファイルを整理して、状況に応じた表示を行なうことを可能とすることに貢献する、サーバ装置、サーバ装置の制御方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態のサーバ装置の構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態のストレージサービスシステムを含むストレージサービスの構成の一例を示す図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態のユーザプロファイル情報記憶手段に記憶されたユーザプロファイル情報の一例を示す図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態のファイル分類リストの一例を示す図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態のファイル内容解析手段の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の第1の実施形態のフォルダ構成選択手段の構成の一例を示す図である。
【
図7】本発明の第1の実施形態のフォルダ構成選択手段により表示するフォルダ構成指定画面の一例を示す図である。
【
図8】本発明の第1の実施形態の分類別のフォルダ構成表示画面の一例を示す図である。
【
図9】本発明の第1の実施形態の優先度に従ったフォルダ構成表示画面の他の一例を示す図である。
【
図10】本発明のサーバ装置を構成するコンピュータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
はじめに本発明の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態のサーバ装置10の構成の一例を示す図である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態のサーバ装置10は、ファイルサーバ11と、Webサーバ12と、ファイル情報記憶手段13を含む。なお、ファイルサーバ11と、Webサーバ12と、ファイル情報記憶手段13は、1つのサーバ装置に含まれてもよいが、それぞれが、ネットワークを介して接続されてもよく、又は、クラウド上に配置されてもよい。
【0016】
図1を参照すると、ファイルサーバ11には、複数の電子ファイルを格納することができる。サーバ装置10のWebサーバ12を介して、ファイルサーバ11に電子ファイルを格納するか、又は、ファイルサーバ11に格納された電子ファイルを更新する際に、ファイル情報記憶手段13に、各々の電子ファイルに関するファイル情報を記録する。
【0017】
また、サーバ装置10は、Webサーバ12を介して、ユーザのフォルダ構成指定操作を受信すると、指定されたフォルダ構成に従って、格納した前記電子ファイルを表示する。
【0018】
上記の様に、本発明の一実施形態によれば、フォルダを作成せずに、各電子ファイルをストレージに格納し、電子ファイルを整理して、状況に応じた表示を行なうことを可能とすることに貢献する、サーバ装置及びサーバ装置の制御方法を提供することができる。
【0019】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態のストレージサービスシステムを含むストレージサービスについて、図面を参照して説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態のストレージサービスシステム100を含むストレージサービス1の構成の一例を示す図である。
図2において、
図1と同一の参照符号を付した構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。
【0020】
図2を参照すると、ストレージサービスシステム100は、各々がネットワーク190により接続された、ディスク機能を提供するファイルサーバ110と、Webサーバ120と、各ファイルの属性を保持するデータベースとして機能するファイル情報記憶手段130と、各ユーザの属性を保持するユーザプロファイル情報記憶手段140と、ファイルの分類を決定(判断)するファイル内容解析手段150と、ファイル分類リスト160と、フォルダ構成を選択するためのフォルダ構成選択手段170を含む。なお、本発明の第1の実施形態では、ストレージサービスシステム100は、それぞれの構成要素がネットワーク190上に配置されたサーバ装置として構成してもよく、上記の構成要素またはその一部を含む1つのサーバ装置として構成してもよく、又は、それぞれの構成要素がクラウド上に配置されたサーバ装置として構成してもよい。
【0021】
本発明の第1の実施形態のストレージサービス1において、ストレージサービスシステム(サーバ装置とも称する)100は、クラウド180上のサーバによりネットワークを介してユーザ200~203等(以下ユーザと称し参照符号を省略する)のユーザ情報端末(PC/スマートフォン等)210、211と接続されている。
図2では2つのユーザ情報端末210、211が示されているが、ユーザ情報端末の数を2つに限定することを意図するものではない。
【0022】
ユーザ情報端末210、211は、例えば、Webブラウザを使用し、ストレージサービスシステム100のWebサーバ120を介してストレージサービスシステム100にアクセスし、ストレージサービスシステム100に格納したい電子ファイルを格納することができる。ユーザ情報端末210、211は、アプリケーションをインストールし、アプリケーションを介してストレージサービスシステム100にアクセスしてもよい。そのようなアプリケーションやWebブラウザから入力された情報はファイルサーバ110に格納される。
【0023】
また、電子ファイルを格納した際の電子ファイルの作成者、日時などのファイル情報がファイル情報記憶手段130に記録される。
【0024】
ストレージサービスシステム100では、あらかじめ各ユーザが自身の情報を登録するユーザプロファイル情報記憶手段140を含む。
【0025】
図3は、本発明の第1の実施形態のユーザプロファイル情報記憶手段140に記憶されたユーザプロファイル情報の一例を示す図である。ユーザプロファイル情報記憶手段140にユーザプロファイル情報として登録する情報は、ログインに関する情報301(ログイン名等)、所属グループ情報302(所属グループ名等)、表示の優先度303などである。もちろん、一部の情報については外部のディレクトリサービスからインポートしても良い。
【0026】
ユーザはこのストレージサービスシステム100に電子ファイルを格納する。電子ファイルが格納されると、ストレージサービスシステム100は、ファイル情報記憶手段130に、各電子ファイルに関するファイル情報(例えば、ファイル名、格納場所、作成者、作成日時、作成者グループ、前回保存者、前回保存日時、前回保存者グループ、分類項目等)を記録する。また、上記に例示された情報に限定されず、ファイルの属性に当たるような情報を記憶してもよい。さらに、電子ファイルが更新されると、電子ファイルの前回保存者(更新者)に対応する前回保存者グループをファイル情報記憶手段130に記憶する等して、情報をその都度更新する。
【0027】
各ユーザはこのストレージサービスシステム100を使用する際、どのようなフォルダ構成でファイルを閲覧したいかを決めることができる。例えば、ユーザAは、分類毎に電子ファイルが表示されるようにすることができる。また、フォルダ構成の表示については、ユーザごとに決めておくこともできるものとする。ユーザ毎に表示したい優先度をユーザプロファイル情報記憶手段140に予め登録しておく。その優先度に従って表示するようにしてもよい。このような各ユーザが表示したいフォルダ構成の優先順位を記したものは、ユーザプロファイル情報記憶手段140に格納しておくことができる。
【0028】
[分類項目の決定]
次に、ファイル情報記憶手段130に記憶する分類項目をどのように決定するかについて図面を用いて説明する。
【0029】
図4は、本発明の第1の実施形態のファイル分類リスト160の一例を示す図である。ファイル分類リスト160には、あらかじめ分類項目401と分類項目ごとのキーワード402を登録しておく。
図4を参照すると、分類項目401として「商品通知」、「ユーザガイド」、「取扱説明書」、「報告書」、「議事録」、「価格リスト」が登録され、更に、「取扱説明書」のキーワード402として「マニュアル」、「かんたん」、「はじめにお読みください」が登録されており、報告書のキーワード402として「レポート」が登録されており、「議事録」のキーワード402として「議事」、「会議」、「打ち合わせ」が登録されており、また、「価格リスト」のキーワード402として「価格」が登録されている。
【0030】
ファイル内容解析手段150は、現在、世の中のオフィス環境で主に使用されるMicrosoft(登録商標) OfficeのWord、Excel(登録商標)、PowerPoint(登録商標)、Adobe(登録商標)のPDF(登録商標)などの各ファイル形式に対応し、その資料の中身を読み取り、内容を把握する機能を有する。
【0031】
次に、
図5を参照して、分類項目を決定する方法について説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態のファイル内容解析手段150の動作の一例を示すフローチャートである。フローチャートは、ステップS501で開始する。
【0032】
次に、格納又は更新される電子ファイルを読み取り(ステップS502)、電子ファイル内にタイトルが存在するか判断がなされる(ステップS503)。
【0033】
通常、電子ファイルの1ページ目には(又は、少なくともファイルの序盤部分には)、他の文字よりも大きい文字サイズでタイトルなどが記載されることが多い。タイトルと想定される部分内の単語に、例えば、
図4に例示するような、分類項目401、または分類項目ごとのキーワード402が存在する場合には、分類項目を決定し、ファイル情報記憶手段130に、当該ファイルの分類項目として記録する。
【0034】
例えば、1ページ目に 「システムxxxxの取扱説明書」という文字列があったとする。1ページ目に存在し、他の単語よりも文字サイズが大きいため、タイトルと想定され、電子ファイル内タイトルが存在すると判断される(ステップS503Yes)。
【0035】
次に、タイトル内に記載された単語が、例えば、
図4に例示されるファイル分類リスト160に登録された「取扱説明書」という単語と合致すると、タイトル内に分類項目又は分類項目ごとのキーワードが存在すると判断され(ステップS504Yes)、当該ファイルの分類項目を「取扱説明書」に決定し(ステップS505)、ファイル情報記憶手段130に記録することができる。
【0036】
一方、タイトル内に、分類項目、及び分類項目ごとのキーワードが存在しない場合は(ステップS504No)、「その他」を分類項目とし(ステップS506)、これをファイル情報記憶手段130に記録することができる。
【0037】
一方、電子ファイル内に、タイトルと想定される単語が見つからない場合は、電子ファイル内タイトルが存在しないと判断され(ステップS503No)、電子ファイルの中で、分類項目、及び分類項目ごとのキーワードを探し、分類項目又は分類項目ごとのキーワードが存在すれば(ステップS507Yes)、分類項目が決定される(ステップS505)。電子ファイルの中に、分類項目、及び分類項目ごとのキーワードが存在しなければ(ステップS507No)、「その他」を分類項目とし(ステップS506)、それぞれ、ファイル情報記憶手段130に記録することができる。
【0038】
なお、分類項目を変更したい等の場合には、ユーザがファイルの分類項目を変更することができる。ステップS508において、ユーザによる分類項目の変更があるか否かが判断され、ユーザによる分類項目の変更がある場合には(ステップS508Yes)、分類項目が変更され(ステップS509)、ファイル情報記憶手段130に記録することができる。一方、ユーザによる分類項目の変更がない場合には(ステップS508No)、分類項目が変更は行われない。処理は、ステップS510で終了する。
【0039】
なお、ファイル分類リスト160は、後から変更することもできる。ファイル分類リスト160に分類項目が追加された場合は、分類項目が「その他」の電子ファイルを検索し、タイトルと想定される単語に分類項目、及び分類項目ごとのキーワードが存在する場合には、分類項目を決定する。また、分類項目が削除された場合は、削除された分類項目の電子ファイルを検索し、分類項目を「その他」に変更する。
【0040】
[フォルダ構成の表示]
次に、フォルダ構成の表示方法について、
図6から
図9を参照して説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態のフォルダ構成選択手段170の構成の一例を示す図である。
【0041】
フォルダ構成選択手段170は、フォルダ構成指定画面を、Webサーバ12を介して、ユーザ情報端末210、211へ送信する。
図7は、本発明の第1の実施形態のフォルダ構成選択手段により表示するフォルダ構成指定画面701の一例を示す図である。ユーザ情報端末210、211の画面上で表示されるフォルダ構成指定画面701上には、例えば一例として、「グループ別表示702」、「分類別表示703」、「日付別表示704」、「優先度に従って表示705」などのアイコンが表示される。
【0042】
各ユーザが、フォルダ構成指定操作として、ユーザ情報端末210、211の画面上で表示される「優先度に従って表示705」アイコンをクリックした場合には、ユーザプロファイル情報記憶手段140に記載された優先度をもとに、フォルダ構成を表示するものとする。また、フォルダ構成指定操作として、ユーザ情報端末210、211の画面上で表示される「グループ別表示702」、「分類別表示703」、「日付別表示704」アイコンをクリックした場合には、フォルダ構成選択手段170によって、ユーザごとに表示を選択する操作を行うこともできる。
【0043】
図8は、本発明の第1の実施形態の分類別のフォルダ構成表示画面801の一例を示す図である。例えば、ユーザAが、フォルダ構成指定操作として、
図7に示すフォルダ構成指定画面701上の「分類別表示703」のアイコンをクリックすると、一例として、
図8に示すように、ユーザ情報端末210、211の画面上で、取扱説明書、商品通知、報告書、その他等のように、分類毎にファイルが表示される。
【0044】
図9は、本発明の第1の実施形態の優先度に従ったフォルダ構成表示画面の他の一例を示す図である。例えば、ユーザBが、指定する構成の表示としたい時は、第1優先:グループ/使用順、第2優先:分類/昇順、第3優先:日付(前回保存日時)/昇順をあらかじめ、ユーザプロファイル情報記憶手段140に登録しておき、
図7に示すフォルダ構成指定画面701上の「優先度に従って表示705」のアイコンをフォルダ構成指定操作としてクリックすると、ユーザBが指定した優先度でユーザ情報端末210、211の画面上でフォルダ構成を表示することができる。
図9に示す一例では、グループに続き、取扱説明書、商品通知、報告書の分類、更にこれに続いて、2018、2019、2020の日付の順に、フォルダ構成が表示される。
【0045】
上記の様に、本発明の一実施形態によれば、フォルダを作成せずに、各電子ファイルをストレージに格納し、電子ファイルを整理して、状況に応じた表示を行なうことを可能とすることに貢献する、ストレージサービスシステム100(サーバ装置)を提供することができる。
【0046】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本発明の第1の実施形態のストレージサービスシステム100(サーバ装置)では、フォルダを作成せずに、各電子ファイルをストレージ(ファイルサーバ)に格納し、電子ファイルを整理して、状況に応じた表示を行なうことを可能とするものとした。しかしながら、本発明の第2の実施形態においては、フォルダを作成し、そのフォルダ内に、本発明の第1の実施形態のストレージサービスシステム100(サーバ装置)を用いて電子ファイルを格納し、表示するようにしてもよい。
【0047】
[第3の実施形態]
本発明の第1の実施形態では、電子ファイルのタイトル内にキーワードが存在する場合には、当該ファイルの分類項目を決定する構成としたが、本発明の第3の実施形態では、電子ファイル内のタイトルと想定される単語を記憶しておき、タイトルに含まれる共通の単語から新たな分類項目を作成し、又はユーザに提案する構成としてもよい。
【0048】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示したネットワーク構成、各要素の構成、メッセージの表現形態は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。また、以下の説明において、「A及び/又はB」は、A又はBの少なくともいずれかという意味で用いる。
【0049】
また、上記した第1から第3の実施形態に示した手順は、本発明のサーバ装置10又はストレージサービスシステム100(サーバ装置)として機能するコンピュータ(
図10の9000)に、サーバ装置10又はストレージサービスシステム100(サーバ装置)としての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、
図10のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インタフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、
図10のCPU9010にて、サーバ装置10又はストレージサービスシステム100(サーバ装置)の制御プログラムを実行し、その補助記憶装置9040等に保持された各計算パラメータの更新処理を実施させればよい。
【0050】
メモリ9030は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0051】
即ち、上記した第1から第3の実施形態に示したサーバ装置10又はストレージサービスシステム100(サーバ装置)の各部(処理手段、機能)は、上記コンピュータのプロセッサに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0052】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[第1の形態]
(上記第1の視点によるサーバ装置を参照)
[第2の形態]
第1の形態に記載のサーバ装置は、
前記ファイル情報は、ファイル名、格納場所、作成者、作成日時、作成者グループ、前回保存者、前回保存日時、前回保存者グループ、分類項目である、ことが望ましい。
[第3の形態]
第1または2の形態に記載のサーバ装置は、
前記ファイル情報記憶手段は、前記電子ファイルが格納、又は更新されると、あらかじめユーザに対応するグループを記憶するユーザプロファイル情報に基づき、前記電子ファイルの作成者に対応する作成者グループ、又は、前回保存者に対応する前回保存者グループを、前記ファイル情報として記憶する、ことが望ましい。
[第4の形態]
第1から3のいずれか一の形態に記載のサーバ装置は、
前記ファイル情報記憶手段は、前記電子ファイルが格納、又は更新されると、前記電子ファイルに記載されたタイトルを検索し、あらかじめ記憶された分類項目又は前記分類項目に対応してあらかじめ記憶されたキーワードと、タイトル内に記載された単語に基づいて、分類項目を決定し、前記ファイル情報として記憶する、ことが望ましい。
[第5の形態]
第1から4のいずれか一の形態に記載のサーバ装置は、
前記フォルダ構成指定操作は、グループ別、分類別、日付別に前記フォルダ構成を指定する、ことが望ましい。
[第6の形態]
第1から4のいずれか一の形態に記載のサーバ装置は、
前記フォルダ構成指定操作は、第1優先、第2優先、第3優先により指定される階層構造に従って、前記電子ファイルを表示することを指定する、ことが望ましい。
[第7の形態]
(上記第2の視点によるサーバ装置の制御方法を参照)
[第8の形態]
第7の形態に記載のサーバ装置の制御方法は、
前記ファイル情報は、ファイル名、格納場所、作成者、作成日時、作成者グループ、前回保存者、前回保存日時、前回保存者グループ、分類項目である、ことが望ましい。
[第9の形態]
(上記第3の視点によるプログラムを参照)
[第10の形態]
第9の形態に記載のプログラムは、
前記ファイル情報は、ファイル名、格納場所、作成者、作成日時、作成者グループ、前回保存者、前回保存日時、前回保存者グループ、分類項目である、ことが望ましい。なお、上記第9、第10の形態は、第1の形態と同様に、第3から第6の形態に展開することが可能である。
【0053】
なお、上記の特許文献の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0054】
1 ストレージサービス
10 サーバ装置
11 ファイルサーバ
12 Webサーバ
13 ファイル情報記憶手段
100 ストレージサービスシステム
110 ファイルサーバ
120 Webサーバ
130 ファイル情報記憶手段
140 ユーザプロファイル情報記憶手段
150 ファイル内容解析手段
160 ファイル分類リスト
170 フォルダ構成選択手段
180 クラウド
190 ネットワーク
200~203 ユーザ
210、211 ユーザ情報端末
9000 コンピュータ
9010 CPU
9020 通信インタフェース
9030 メモリ
9040 補助記憶装置
【手続補正書】
【提出日】2022-12-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電子ファイルを格納するサーバ装置であって、
前記電子ファイルが格納、又は更新されると、各々の前記電子ファイルに関するファイル情報を記録するファイル情報記憶手段を含み、
ユーザのフォルダ構成指定操作を受信すると、前記フォルダ構成指定操作により指定されたフォルダ構成に従って、格納した前記電子ファイルを表示し、
前記ファイル情報記憶手段は、前記電子ファイルが格納、又は更新されると、あらかじめユーザに対応するグループを記憶するユーザプロファイル情報に基づき、前記電子ファイルの作成者に対応する作成者グループ、又は、前回保存者に対応する前回保存者グループを、前記ファイル情報として記憶する、サーバ装置。
【請求項2】
前記ファイル情報は、ファイル名、格納場所、作成者、作成日時、作成者グループ、前回保存者、前回保存日時、前回保存者グループ、分類項目である、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記ファイル情報記憶手段は、前記電子ファイルが格納、又は更新されると、前記電子ファイルに記載されたタイトルを検索し、あらかじめ記憶された分類項目又は前記分類項目に対応してあらかじめ記憶されたキーワードと、タイトル内に記載された単語に基づいて、分類項目を決定し、前記ファイル情報として記憶する、請求項1または2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記フォルダ構成指定操作は、グループ別、分類別、日付別に前記フォルダ構成を指定する、請求項1から3のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記フォルダ構成指定操作は、第1優先、第2優先、第3優先により指定される階層構造に従って、前記電子ファイルを表示することを指定する、請求項1から3のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項6】
複数の電子ファイルを格納するサーバ装置が、
前記電子ファイルが格納、又は更新されると、各々の前記電子ファイルに関するファイル情報を記録するステップと、
ユーザのフォルダ構成指定操作を受信すると、前記フォルダ構成指定操作により指定されたフォルダ構成に従って、格納した前記電子ファイルを表示するステップと、
前記電子ファイルが格納、又は更新されると、あらかじめユーザに対応するグループを記憶するユーザプロファイル情報に基づき、前記電子ファイルの作成者に対応する作成者グループ、又は、前回保存者に対応する前回保存者グループを、前記ファイル情報として記憶するステップを含む、サーバ装置の制御方法。
【請求項7】
前記ファイル情報は、ファイル名、格納場所、作成者、作成日時、作成者グループ、前回保存者、前回保存日時、前回保存者グループ、分類項目である、請求項6に記載のサーバ装置の制御方法。
【請求項8】
複数の電子ファイルを格納するサーバ装置の有するコンピュータに、
前記電子ファイルが格納、又は更新されると、各々の前記電子ファイルに関するファイル情報を記録する処理と、
ユーザのフォルダ構成指定操作を受信すると、前記フォルダ構成指定操作により指定されたフォルダ構成に従って、格納した前記電子ファイルを表示する処理と、
前記電子ファイルが格納、又は更新されると、あらかじめユーザに対応するグループを記憶するユーザプロファイル情報に基づき、前記電子ファイルの作成者に対応する作成者グループ、又は、前回保存者に対応する前回保存者グループを、前記ファイル情報として記憶する処理を実行させる、プログラム。
【請求項9】
前記ファイル情報は、ファイル名、格納場所、作成者、作成日時、作成者グループ、前回保存者、前回保存日時、前回保存者グループ、分類項目である、請求項8に記載のプログラム。