IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スタンレー電気株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-車両用灯具 図1
  • 特開-車両用灯具 図2
  • 特開-車両用灯具 図3
  • 特開-車両用灯具 図4
  • 特開-車両用灯具 図5
  • 特開-車両用灯具 図6
  • 特開-車両用灯具 図7
  • 特開-車両用灯具 図8
  • 特開-車両用灯具 図9
  • 特開-車両用灯具 図10
  • 特開-車両用灯具 図11
  • 特開-車両用灯具 図12
  • 特開-車両用灯具 図13
  • 特開-車両用灯具 図14
  • 特開-車両用灯具 図15
  • 特開-車両用灯具 図16
  • 特開-車両用灯具 図17
  • 特開-車両用灯具 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134077
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 45/00 20180101AFI20230920BHJP
   F21S 41/36 20180101ALI20230920BHJP
   F21S 41/148 20180101ALI20230920BHJP
   F21S 41/675 20180101ALI20230920BHJP
   G01S 17/42 20060101ALI20230920BHJP
   G01S 17/931 20200101ALI20230920BHJP
   F21W 102/13 20180101ALN20230920BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230920BHJP
【FI】
F21S45/00
F21S41/36
F21S41/148
F21S41/675
G01S17/42
G01S17/931
F21W102:13
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022039422
(22)【出願日】2022-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】河田 任史
(72)【発明者】
【氏名】印丸 純平
(72)【発明者】
【氏名】安藤 純
【テーマコード(参考)】
5J084
【Fターム(参考)】
5J084AA05
5J084AA10
5J084AB01
5J084AB07
5J084AB20
5J084AC02
5J084AD01
5J084AD06
5J084BA04
5J084BA20
5J084BA36
5J084BA40
5J084BA50
5J084BB04
5J084BB11
5J084BB14
5J084BB22
5J084BB23
5J084BB25
5J084BB28
5J084CA03
5J084CA31
5J084CA70
5J084DA01
5J084DA05
5J084DA07
5J084DA09
5J084EA07
5J084EA11
5J084EA31
(57)【要約】
【課題】検出対象検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)及びその設置スペースが不要で、小型化が可能な車両用灯具を提供する。
【解決手段】車両用灯具10であって、第1光源20と、前記第1光源が発光する可視光を反射して車両用灯具用の第1配光パターンを形成するように設計された第1反射面31と、第1検出範囲に送信される検出対象検出用の光Ray2を発光する第2光源51と、検出対象で反射された前記検出対象検出用の光の反射光である戻り光が入射した場合、当該戻り光の強度に応じた電気信号を出力する受光素子54と、を有するLiDAR装置50と、前記第2光源が発光する前記検出対象検出用の光を反射して前記第1検出範囲より広い第2検出範囲に送信されるように設計された反射面32と、前記反射面31及び前記反射面32が形成されたリフレクタ30と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視光を発光する第1光源と、
前記第1光源が発光する可視光を反射して車両用灯具用の第1配光パターンを形成するように設計された車両用灯具用の第1反射面と、
第1検出範囲に送信される検出対象検出用の光を発光する第2光源と、検出対象で反射された前記検出対象検出用の光の反射光である戻り光が入射した場合、当該戻り光の強度に応じた電気信号を出力する受光素子と、を有するLiDAR装置と、
前記第2光源が発光する前記検出対象検出用の光を反射して前記第1検出範囲より広い第2検出範囲に送信されるように設計されたLiDAR装置用の反射面と、
前記車両用灯具用の反射面及び前記LiDAR装置用の反射面が形成されたリフレクタと、を備える車両用灯具。
【請求項2】
前記LiDAR装置は、前記検出対象検出用の光が前記第1検出範囲を走査するように前記検出対象検出用の光を反射するMEMSミラーを備えている請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記車両用灯具用の第1反射面及び前記LiDAR装置用の反射面は、正面視で、前記リフレクタの外形の内側に形成されている請求項1又は2に記載の車両用灯具。
【請求項4】
前記リフレクタの外形は、正面視で円形状である請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用灯具。
【請求項5】
前記LiDAR用の反射面は、当該LiDAR用の反射面で反射された前記検出対象検出用の光が水平方向に拡散するように設計されている請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用灯具。
【請求項6】
前記LiDAR装置用の反射面の縦断面形状は概ね放物面で、その焦点は、前記MEMSミラー近傍に位置しており、
前記LiDAR装置用の反射面の横断面形状の曲率半径は、前記LiDAR装置用の反射面の縦断面形状の曲率半径より大きい請求項2に記載の車両用灯具。
【請求項7】
前記LiDAR装置用の反射面は、当該LiDAR装置用の反射面を区画することにより形成された複数の反射領域を含み、
各々の前記反射領域は、当該反射領域により反射される前記第2光源が発光した検出対象検出用の光が水平方向に拡散するように凸面又は凹面として設計されている請求項1から6のいずれか1項に記載の車両用灯具。
【請求項8】
前記リフレクタには、貫通穴が形成されており、
前記第1光源及び前記LiDAR装置を保持する保持部材をさらに備え、
前記保持部材は、前記貫通穴に挿入された状態で配置されている請求項1から7のいずれか1項に記載の車両用灯具。
【請求項9】
可視光を発光する第3光源と、
前記第3光源が発光する可視光を反射して車両用灯具用の第2配光パターンを形成するように設計された車両用灯具用の第2反射面と、をさらに備え、
前記保持部材は、三角柱形状であり、
前記第1光源、前記LiDAR装置及び前記第3光源は、前記三角柱形状の側面を構成する面にそれぞれ固定されている請求項8に記載の車両用灯具。
【請求項10】
前記保持部材は、ヒートシンクである請求項8又は9に記載の車両用灯具。
【請求項11】
前記LiDAR装置は、前記リフレクタの後方に配置されており、
前記第2光源が発光し前記貫通穴を通過する前記検出対象検出用の光を前記LiDAR装置用の反射面に向けて反射する反射部材をさらに備える請求項8から10のいずれか1項に記載の車両用灯具。
【請求項12】
前記反射部材は、ミラー又はプリズムである請求項11に記載の車両用灯具。
【請求項13】
前記反射部材は、集光反射面であり、
前記集光反射面で反射した光はクロスして前記LiDAR装置用の反射面に向かう請求項11に記載の車両用灯具。
【請求項14】
前記受光素子が出力する電気信号に基づき、検出対象までの距離を算出し、前記検出対象の角度及び前記検出対象までの距離を出力する信号処理部と、
補正データが記憶された記憶部と、
前記補正データに基づき、前記信号処理部が出力する前記検出対象の角度を補正する補正部と、をさらに備える請求項1から13のいずれか1項に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用灯具に関し、特に、LiDAR装置から送信される検出対象(例えば、先行車、対向車、歩行者、自転車、自動二輪車)検出用の光(及びその戻り光)を反射する反射板(反射面)を設置するスペースが不要で、小型化が可能な車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両外部から視認不可能に設けられたLiDAR装置、このLiDAR装置から送信される検出対象(例えば、先行車、対向車、歩行者、自転車、自動二輪車)検出用の光(及びその戻り光)を反射する反射板(反射面)を備えた車両用灯具が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2019/203177号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の車両用灯具においては、LiDAR装置から送信される検出対象(例えば、先行車、対向車、歩行者、自転車、自動二輪車)検出用の光(及びその戻り光)を反射する専用の反射板(反射面)を設置しなければならず、その分、部品点数が増加し、コストアップの要因となるという問題がある。また、専用の反射板(反射面)の設置スペースを確保しなければならず、車両用灯具の小型化が難しいという問題もある。
【0005】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、検出対象(例えば、先行車、対向車、歩行者、自転車、自動二輪車)検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)及びその設置スペースが不要で、小型化が可能な車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる車両用灯具は、可視光を発光する第1光源と、前記第1光源が発光する可視光を反射して車両用灯具用の第1配光パターンを形成するように設計された車両用灯具用の第1反射面と、第1検出範囲に送信される検出対象検出用の光を発光する第2光源と、検出対象で反射された前記検出対象検出用の光の反射光である戻り光が入射した場合、当該戻り光の強度に応じた電気信号を出力する受光素子と、を有するLiDAR装置と、前記第2光源が発光する前記検出対象検出用の光を反射して前記第1検出範囲より広い第2検出範囲に送信されるように設計されたLiDAR装置用の反射面と、前記車両用灯具用の反射面及び前記LiDAR装置用の反射面が形成されたリフレクタと、を備える。
【0007】
このような構成により、LiDAR装置から送信される検出対象(例えば、先行車、対向車、歩行者、自転車、自動二輪車)検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)及びその設置スペースが不要で、小型化が可能な車両用灯具を提供することができる。
【0008】
これは、上記特許文献1のように、LiDAR装置から送信される検出対象検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)を設置するのではなく、車両用灯具用の反射面及びLiDAR装置用の反射面が形成されたリフレクタ(1つのリフレクタ)を用いたことによるものである。
【0009】
上記車両用灯具において、前記LiDAR装置は、前記検出対象検出用の光が前記第1検出範囲を走査するように前記検出対象検出用の光を反射するMEMSミラーを備えていてもよい。
【0010】
また、上記車両用灯具において、前記車両用灯具用の第1反射面及び前記LiDAR装置用の反射面は、正面視で、前記リフレクタの外形の内側に形成されていてもよい。
【0011】
また、上記車両用灯具において、前記リフレクタの外形は、正面視で円形状であってもよい。
【0012】
また、上記車両用灯具において、前記LiDAR用の反射面は、当該LiDAR用の反射面で反射された前記検出対象検出用の光が水平方向に拡散するように設計されていてもよい。
【0013】
また、上記車両用灯具において、前記LiDAR装置用の反射面の縦断面形状は概ね放物面で、その焦点は、前記MEMSミラー近傍に位置しており、前記LiDAR装置用の反射面の横断面形状の曲率半径は、前記LiDAR装置用の反射面の縦断面形状の曲率半径より大きくてもよい。
【0014】
また、上記車両用灯具において、前記LiDAR装置用の反射面は、当該LiDAR装置用の反射面を区画することにより形成された複数の反射領域を含み、各々の前記反射領域は、当該反射領域により反射される前記第2光源が発光した検出対象検出用の光が水平方向に拡散するように凸面又は凹面として設計されていてもよい。
【0015】
また、上記車両用灯具において、前記リフレクタには、貫通穴が形成されており、前記第1光源及び前記LiDAR装置を保持する保持部材をさらに備え、前記保持部材は、前記貫通穴に挿入された状態で配置されていてもよい。
【0016】
また、上記車両用灯具において、可視光を発光する第3光源と、前記第3光源が発光する可視光を反射して車両用灯具用の第2配光パターンを形成するように設計された車両用灯具用の第2反射面と、をさらに備え、前記保持部材は、三角柱形状であり、前記第1光源、前記LiDAR装置及び前記第3光源は、前記三角柱形状の側面を構成する面にそれぞれ固定されていてもよい。
【0017】
また、上記車両用灯具において、前記保持部材は、ヒートシンクであってもよい。
【0018】
また、上記車両用灯具において、前記LiDAR装置は、前記リフレクタの後方に配置されており、前記第2光源が発光し前記貫通穴を通過する前記検出対象検出用の光を前記LiDAR装置用の反射面に向けて反射する反射部材をさらに備えていてもよい。
【0019】
また、上記車両用灯具において、前記反射部材は、ミラー又はプリズムであってもよい。
【0020】
また、上記車両用灯具において、前記反射部材は、集光反射面であり、前記集光反射面で反射した光はクロスして前記LiDAR装置用の反射面に向かってもよい。
【0021】
また、上記車両用灯具において、前記受光素子が出力する電気信号に基づき、検出対象までの距離を算出し、前記検出対象の角度及び前記検出対象までの距離を出力する信号処理部と、補正データが記憶された記憶部と、前記補正データに基づき、前記信号処理部が出力する前記検出対象の角度を補正する補正部と、をさらに備えていてもよい。
【発明の効果】
【0022】
本開示により、検出対象(例えば、先行車、対向車、歩行者、自転車、自動二輪車)検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)及びその設置スペースが不要で、小型化が可能な車両用灯具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】第1実施形態の車両用灯具10の正面図である。
図2図1のA1-A1断面図(概略図)である。
図3】(a)図1のB1-B1断面図(概略図)、(b)図1のC1-C1断面図(概略図)である。
図4】(a)LiDAR装置50自体(本来)の検出範囲(第1検出範囲A1)の一例、(b)第1検出範囲A1より広い第2検出範囲A2の一例である。
図5】LiDAR装置50の機能ブロック図である。
図6】ワイド配光用の灯具ユニット10C1(LiDAR装置50)の動作例のフローチャートである。
図7】第2実施形態の車両用灯具10Aの正面図である。
図8図7の車両用灯具10AのA2-A2断面図である。
図9図7のB2-B2断面図(概略図)、図9(b)は図7のC1-C1断面図(概略図)である。
図10】第3実施形態の車両用灯具10Bの正面図である。
図11】第4実施形態の車両用灯具10Cの正面図である。
図12図11のA3-A3断面図である。
図13】(a)第5実施形態の車両用灯具10Dの縦断面図、(b)横断面図である。
図14】第6実施形態の車両用灯具10Eの正面図である。
図15図14の側面図である。
図16】車両用灯具10(10C、10E)が搭載された車両V1の正面図である。
図17】車両用灯具10A(10D)が搭載された車両V2の正面図である。
図18】車両用灯具10Bが搭載された車両V3の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
<第1実施形態>
以下、本開示の第1実施形態である車両用灯具10について添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0025】
図1は、第1実施形態の車両用灯具10の正面図である。
【0026】
第1実施形態の車両用灯具10は、ロービーム用のヘッドランプとして機能する、LiDAR(Light Detection And Ranging)装置内蔵型前照灯で、自動車等の車両V1の前端部の左右両側にそれぞれ搭載される。図16は、車両用灯具10(10C、10E)が搭載された車両V1の正面図である。図16に示すように、車両V1の前端部には、ロービーム用のヘッドランプ(車両用灯具10)の他、ハイビーム用のヘッドランプ100も搭載される。すなわち、車両用灯具10は、四灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の四灯式ヘッドランプ)の一部を構成する。左右両側に搭載される車両用灯具10は左右対称の構成であるため、以下、代表して、車両V1の前端部の左側(車両前方に向かって左側)に搭載される車両用灯具10について説明する。なお、ハイビーム用のヘッドランプ100については、既存のハイビーム用のヘッドランプを用いることができるため、説明を省略する。
【0027】
図2図1のA1-A1断面図(概略図)である。図3(a)は図1のB1-B1断面図(概略図)、図3(b)は図1のC1-C1断面図(概略図)である。なお、図1図3中、アウターレンズ60及びハウジング70は省略されている。
【0028】
図2に示すように、車両用灯具10は、第1光源20、リフレクタ30、ヒートシンク40、LiDAR装置50(LiDARユニット又はLiDARモジュール)を備えている。車両用灯具10は、アウターレンズ60とハウジング70とによって構成される灯室80内に配置され、ハウジング70等に固定されている。なお、図2中、符号90が示すのはエクステンションである。エクステンション90は、外部から視認されないように車両用灯具10の内部構造(LiDAR装置50等)を覆い隠すための装飾部材である。
【0029】
第1光源20は、可視光(例えば、白色光)を発光する光源である。具体的には、第1光源20は、基板に実装されたLED等の半導体発光素子である。第1光源20は、発光面を備えている。発光面は、例えば、1mm角の矩形の発光面である。第1光源20が実装された基板は、発光面が上を向いた状態でヒートシンク40に保持(固定)されている。以下、第1光源20が発光する可視光を光Ray1と呼ぶ。
【0030】
図1に示すように、リフレクタ30の外形は、主にデザイン上の理由から、正面視で円形状とされている。なお、リフレクタ30の外形は、車両用灯具10が搭載される車両のデザインとの関係を考慮して円形状以外の様々な形状(例えば、矩形形状等の多角形形状、楕円形状)としてよい。リフレクタ30の車両前方側の表面には、車両用灯具用の第1反射面31及びLiDAR装置用の反射面32が形成されている。車両用灯具用の第1反射面31及びLiDAR装置用の反射面32は、例えば、熱硬化性樹脂であるバルクモールディングコンパウンド(BMC)により成形されるリフレクタ基材に対してアルミ蒸着等を施すことにより形成される。
【0031】
車両用灯具用の第1反射面31及びLiDAR装置用の反射面32は、正面視で、リフレクタ30の外形の内側に形成されている(図1参照)。具体的には、車両用灯具用の第1反射面31は、リフレクタ30の外形の内側の上部に形成されており、一方、LiDAR装置用の反射面32は、リフレクタ30の外形の内側の下部に形成されている。図1中、符号L1、L2が示すのは、車両用灯具用の第1反射面31とLiDAR装置用の反射面32との間の境界線である。境界線L1は、ロービーム用配光パターン(図示せず)の斜めカットオフラインに対応する。一方、境界線L2は、ロービーム用配光パターンの水平カットオフラインに対応する。
【0032】
リフレクタ30の中央部には、ヒートシンク40が挿入される貫通穴30aが形成されている。貫通穴30aは、車両用灯具用の第1反射面31及びLiDAR装置用の反射面32が形成されたリフレクタ30の車両前方側の表面とその反対側の裏面とを貫通している。
【0033】
車両用灯具用の第1反射面31は、第1光源20が発光する光Ray1を反射してロービーム用配光パターンを形成するように設計されている。ロービーム用配光パターンが本開示の車両用灯具用の第1配光パターンの一例である。例えば、車両用灯具用の第1反射面31は、回転放物面系の反射面で、その焦点F31図2図3(a)参照)は、第1光源20近傍に位置している。
【0034】
図3(a)に示すように、第1光源20が発光した光Ray1は、車両用灯具用の第1反射面31で反射され前方に照射される。これにより、ロービーム用配光パターンが形成される。
【0035】
LiDAR装置用の反射面32は、LiDAR装置50が送信する(第2光源51が発光する)レーザー光Ray2(検出対象検出用の光)を反射して第1検出範囲より広い第2検出範囲に送信されるように設計されている。第1検出範囲及び第2検出範囲について説明する。図4(a)はLiDAR装置50自体(本来)の検出範囲(第1検出範囲A1)の一例、図4(b)第1検出範囲A1より広い第2検出範囲A2の一例である。
【0036】
第1検出範囲A1は、LiDAR装置50が本来有する検出範囲で、図4(a)に示すように、水平方向の広がり角がθH1(水平方向視野角)及び垂直方向の広がり角がθV1(水平方向視野角)の範囲である。例えば、角度θH1は20~30°、角度θV1は1~10°である。また、例えば、水平方向分解能は0.5°、垂直方向分解能は0.5°、検出(測定)距離は、100~200mである。一方、第2検出範囲A2は、図4(b)に示すように、水平方向の広がり角がθH2(水平方向視野角)及び垂直方向の広がり角がθV2(水平方向視野角)の範囲である。例えば、角度θH2は90~120°、角度θV2は1~10°である。
【0037】
LiDAR装置用の反射面32は、例えば、回転放物面系の反射面である。例えば、LiDAR装置用の反射面32の縦断面形状は概ね放物面で、その焦点F32図2参照)は、MEMSミラー53a近傍に位置している。一方、LiDAR装置用の反射面32の横断面形状は、放物面ではなく、当該LiDAR装置用の反射面32により反射された光Ray2が水平方向に拡散するように設計されている(図3(b)参照)。例えば、LiDAR装置用の反射面32の横断面形状の曲率半径は、LiDAR装置用の反射面32の縦断面形状の曲率半径より大きくなるように設計されている。これにより、LiDAR装置50が水平方向の広がり角θH1の範囲(図3(b)、図4(b)参照)に送信する光Ray2がLiDAR装置用の反射面32で反射されることにより、水平方向の広がり角θH2の範囲(図3(b)、図4(b)参照)に拡散されて前方に照射される。なお、LiDAR装置用の反射面32は、自由曲面であってもよいし、当該LiDAR装置用の反射面32を区画(例えば、格子状に区画)することにより形成された複数の反射領域を含んでいてもよい。なお、各々の反射領域は、当該反射領域により反射される光Ray2が水平方向に拡散するように凸面又は凹面として設計される(いわゆるマルチリフレクタ)。
【0038】
ヒートシンク40は、ベース及び放熱フィンを含んでいる。なお、放熱フィンは、省略される場合がある。ヒートシンク40は、第1光源20が実装された基板及びLiDAR装置50を保持している(図2参照)。第1光源20が実装された基板は、発光面が上を向いた状態でヒートシンク40の上面に保持(固定)されている。一方、LiDAR装置50(ケース55)は、レーザー光Ray2及びその戻り光Ray3が通過する開口部55aが下を向いた状態で、ヒートシンク40の下面に保持(固定)されている。ヒートシンク40が本開示の保持部材の一例である。ヒートシンク40は、リフレクタ30に形成された貫通穴30aに挿入され、ハウジング70等に固定された状態で配置されている(図2参照)。この状態で、第1光源20が車両用灯具用の第1反射面31の焦点F31近傍に配置され、LiDAR装置50のMEMSミラー53aがLiDAR装置用の反射面32の焦点F32近傍に配置されている。
【0039】
LiDAR装置50は、第1検出範囲A1(LiDAR装置50が本来有する検出範囲。図4(a)参照)に検出対象(例えば、先行車、対向車、歩行者、自転車、自動二輪車)検出用の光であるレーザー光を送信(照射)する機能、検出対象で反射されたレーザー光の反射光である戻り光を受信する機能、及び、レーザー光を送信してから戻り光を受信するまでの時間に基づき、測定対象までの距離を測定する機能を有する。図2に示すように、LiDAR装置50は、第2光源51、ビームスプリッター52、光偏向器53(MEMSミラー53a)、受光素子54、及びこれらを収容するケース55を備えている。なお、第2光源51とビームスプリッター52との間に、第2光源51が発光するレーザー光を集光する(コリメートする)レンズを設けてもよい。ケース55には、第2光源51が発光するレーザー光及びその戻り光が通過する開口部55aが形成されている。LiDAR装置50としては、例えば、国際公開第2020/145095号に記載のものを用いることができる。
【0040】
第2光源51は、レーザー光を発光するレーザーダイオード(LD:Laser Diode)等の半導体発光素子である。第2光源51が発光するレーザー光は、第1検出範囲A1(LiDAR装置50が本来有する検出範囲。図4(a)参照)に送信(照射)される(第1検出範囲A1を走査する)検出対象検出用の光の一例である。以下、第2光源51が発光するレーザー光をレーザー光Ray2と呼ぶ。また、検出対象で反射されたレーザー光Ray2の反射光である戻り光を戻り光Ray3と呼ぶ。第2光源51の発光波長は、例えば、905~1500nmの赤外線である。第2光源51は、光源制御部50aからの制御に従いレーザー光Ray2を発光(パルス状に発光)する。
【0041】
第2光源51が発光したレーザー光Ray2は、ビームスプリッター52を透過し、光偏向器53(MEMSミラー53a)に入射する。
【0042】
光偏向器53は、レーザー光Ray2が第1検出範囲A1(図4(a)参照)を二次元的に(水平方向及び垂直方向に)走査するようにレーザー光Ray2を反射するMEMSミラー53aを備えている。MEMSミラー53aは、当該MEMSミラー53aに入射し反射されるレーザー光Ray2が第1検出範囲A1(図4(a)参照)を二次元的に(水平方向及び垂直方向に)走査するように、後述するミラー制御部50bからの制御に従い互いに直交する二軸(例えば、水平軸及び垂直軸)を中心に揺動される。
【0043】
これにより、第2光源51が発光し、ビームスプリッター52を透過し、光偏向器53(MEMSミラー53a)に入射したレーザー光Ray2は、第1検出範囲A1(図4(a)参照)に送信(照射)される(第1検出範囲A1を二次元的に走査する)。
【0044】
検出対象で反射されたレーザー光Ray2の反射光である戻り光Ray3は、レーザー光Ray2と同一の光路を通ってLiDAR装置50に戻り、ビームスプリッター52により受光素子54側に分割(反射)され受光素子54に入射する。なお、図2図3(b)等においては、戻り光Ray3は、分かりやすくするためレーザー光Ray2からずれた点線の矢印で描いているが、実際には、戻り光Ray3の光路とレーザー光Ray2の光路は一致している。
【0045】
受光素子54は、検出対象で反射されたレーザー光Ray2の反射光である戻り光Ray3が入射した場合、当該戻り光Ray3の強度に応じた電気信号を出力する。受光素子54は、例えば、フォトダイオード、SPAD(Single Photon Avalanche Diode)である。受光素子54が出力する電気信号は、後述する信号処理部50cに入力される。
【0046】
上記構成のLiDAR装置50(ケース55)は、レーザー光Ray2及びその戻り光Ray3が通過する開口部55aが下を向いた状態で、ヒートシンク40に保持(固定)されている(図2参照)。
【0047】
上記構成の車両用灯具10においては、第2光源51が発光したレーザー光Ray2は、ビームスプリッター52を透過し、光偏向器53(MEMSミラー53a)で反射され、さらにLiDAR装置用の反射面32で反射されることにより、出射角度(特に、水平方向の出射角度)が大きくなり、第1検出範囲A1(LiDAR装置50が本来有する検出範囲。図4(a)参照)より広い第2検出範囲A2(図4(b)参照)に送信(照射)される(第2検出範囲A2を二次元的に走査する)。
【0048】
次に、LiDAR装置50の機能について説明する。
【0049】
図5は、LiDAR装置50の機能ブロック図である。
【0050】
図5に示すように、LiDAR装置50は、制御部56、メモリ57、記憶部58を備えている。制御部56は、例えば、プロセッサ(図示せず)を備えている。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサは、1つの場合もあるし、複数の場合もある。プロセッサは、フラッシュROM等の不揮発性の記憶部58からメモリ57(例えば、RAM)に読み込まれた所定プログラム(図示せず)を実行することにより、光源制御部50a、ミラー制御部50b、信号処理部50c、補正部50dとして機能する。これらの一部又は全部は、ハードウエアにより実現してもよい。
【0051】
光源制御部50aは、パルス状に発光するように第2光源51を制御する。
【0052】
ミラー制御部50bは、MEMSミラー53aに入射し反射されるレーザー光Ray2が第1検出範囲A1(LiDAR装置50が本来有する検出範囲。図4(a)参照)を二次元的に(水平方向及び垂直方向に)走査するように、例えば、第1検出範囲A1内の測定点(例えば、水平方向N個、垂直方向N個の測定点)を走査するように光偏向器53(MEMSミラー53a)を制御する。
【0053】
信号処理部50cは、レーザー光Ray2を送信してから戻り光Ray3を受信するまでの時間等に基づき、測定点ごとに、検出対象の角度方向(例えば、測定点の方位角及び仰角)が関連付けられた距離(測定点までの距離)を算出し、検出対象の角度方向(例えば、測定点の方位角及び仰角)及び距離(測定点までの距離)を出力する。この出力された検出対象の角度方向(例えば、測定点の方位角及び仰角)は、後述のように補正部50dにより補正された後、距離(測定点までの距離)と共にメモリ57又は記憶部58に記憶され、検出対象(例えば、先行車、対向車、歩行者、自転車、自動二輪車)を検出するために用いられる。
【0054】
補正部50dは、補正データ58aに基づき、信号処理部50cが出力する検出対象の角度方向(例えば、測定点の方位角及び仰角)を補正する。補正データ58aは、例えば、記憶部58に記憶されている。
【0055】
検出対象の角度方向(例えば、測定点の方位角及び仰角)を補正する技術的意義は次のとおりである。すなわち、MEMSミラー53aに入射し反射されるレーザー光Ray2は、LiDAR装置用の反射面32で反射されるため、実際には、第1検出範囲A1内ではなく、当該第1検出範囲A1(LiDAR装置50が本来有する検出範囲。図4(a)参照)より広い第2検出範囲A2(図4(b)参照)に送信される。
【0056】
そのため、例えば、特定の角度方向(例えば、方位角θ、特定の仰角φ)に送信される予定のレーザー光Ray2は、LiDAR装置用の反射面32で反射されることにより、実際には、特定の角度方向(例えば、方位角θ、特定の仰角φ)とは異なる角度方向(例えば、方位角θ+Δθ、仰角φ+Δφ)に送信される。
【0057】
そこで、補正部50dは、信号処理部50cが出力する特定の角度方向(例えば、方位角θ、仰角φ)を補正データに基づき、方位角θ+Δθ、仰角φ+Δφのように補正する。Δθ、Δφが補正データの一例である。補正データ(Δθ、Δφ)は、例えば、所定のシミュレーションソフトウエアを用いて角度方向(例えば、方位角、仰角)ごとに光線追跡することにより予め算出し、記憶部58に記憶しておくことができる。
【0058】
次に、車両用灯具10(LiDAR装置50)の動作例について説明する。
【0059】
図6は、車両用灯具10(LiDAR装置50)の動作例のフローチャートである。
【0060】
まず、レーザー光Ray2を送信する(ステップS10)。これは、光源制御部50aが、パルス状に発光するように第2光源51を制御することにより実現される。第2光源51が発光したレーザー光Ray2は、ビームスプリッター52を透過し、光偏向器53(MEMSミラー53a)で反射され、さらにLiDAR装置用の反射面32で反射されることにより、出射角度(特に、水平方向の出射角度)が大きくなり、第1検出範囲A1(LiDAR装置50が本来有する検出範囲。図4(a)参照)より広い第2検出範囲A2(図4(b)参照)に送信(照射)される(第2検出範囲A2を二次元的に走査する)。
【0061】
次に、戻り光Ray3を受信する(ステップS11)。すなわち、ステップS10で送信され検出対象で反射されたレーザー光Ray2の反射光である戻り光Ray3は、レーザー光Ray2と同一の光路を通ってLiDAR装置50に戻り、ビームスプリッター52により受光素子54側に分割(反射)され受光素子54に入射する。受光素子54は、戻り光Ray3が入射した場合、当該戻り光Ray3の強度に応じた電気信号を出力する。
【0062】
次に、検出対象までの距離を算出する(ステップS12)。これは、信号処理部50cにより実現される。信号処理部50cは、レーザー光Ray2を送信してから戻り光Ray3を受信するまでの時間等に基づき、測定点ごとに、検出対象の角度方向(例えば、測定点の方位角及び仰角)が関連付けられた距離(測定点までの距離)を算出し、検出対象の角度方向(例えば、測定点の方位角及び仰角)及び距離(測定点までの距離)を出力する。
【0063】
次に、ステップS12で信号処理部50cが出力する検出対象の角度方向(例えば、測定点の方位角及び仰角)を補正する(ステップS13)。これは、補正部50dにより実現される。補正部50dは、補正データ58aに基づき、ステップS12で信号処理部50cが出力する検出対象の角度方向(例えば、測定点の方位角及び仰角)を補正する。
【0064】
次に、ステップS13で補正された検出対象の角度方向(例えば、測定点の方位角及び仰角)及びステップS12で算出された距離をメモリ57又は記憶部58に記憶する。この記憶された検出対象の角度方向及び距離は、検出対象(例えば、先行車、対向車、歩行者、自転車、自動二輪車)を検出するために用いられる。
【0065】
以上説明したように、第1実施形態によれば、四灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の四灯式ヘッドランプ)の一部として用いられる車両用灯具(ロービーム用のヘッドランプ)であって、LiDAR装置50から送信される検出対象検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)及びその設置スペースが不要で、小型化が可能な車両用灯具を提供することができる。
【0066】
これは、上記特許文献1のように、LiDAR装置から送信される検出対象検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)を設置するのではなく、車両用灯具用の反射面及びLiDAR装置用の反射面が形成されたリフレクタ(1つのリフレクタ)を用いたことによるものである。
【0067】
また、第1実施形態によれば、第2光源51が発光するレーザー光Ray2(MEMSミラー53aにより走査されるレーザー光Ray2)が反射面31で反射されることにより第1検出範囲A1(LiDAR装置50が本来有する検出範囲。図4(a)参照)より広い第2検出範囲A2(図4(b)参照)に送信されるため、LiDAR装置50が本来有する検出範囲(第1検出範囲A1)を第2検出範囲A2に拡大(特に、水平方向に拡大)することができる。
【0068】
また、第1実施形態によれば、補正データ58aに基づき、信号処理部50cが出力する検出対象の角度方向(例えば、測定点の方位角及び仰角)を補正する補正部50dを備えているため、上記のようにLiDAR装置50が本来有する検出範囲(第1検出範囲A1)を第2検出範囲A2に拡大したとしても、検出対象を適切に検出することができる。
<第2実施形態>
次に、本開示の第2実施形態である車両用灯具10Aについて添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0069】
図7は第2実施形態の車両用灯具10Aの正面図、図8図7の車両用灯具10AのA2-A2断面図である。図9(a)は図7のB2-B2断面図(概略図)、図9(b)は図7のC1-C1断面図(概略図)である。なお、図7図9中、アウターレンズ60及びハウジング70は省略されている。
【0070】
第2実施形態の車両用灯具10Aは、ハイビーム用のヘッドランプとして機能する、LiDAR装置内蔵型前照灯で、自動車等の車両V2の前端部の左右両側にそれぞれ搭載される。図17は、車両用灯具10A(10D)が搭載された車両V2の正面図である。図17に示すように、車両V2の前端部には、ハイビーム用のヘッドランプ(車両用灯具10A)の他、ロービーム用のヘッドランプ200も搭載される。すなわち、車両用灯具10Aは、四灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の四灯式ヘッドランプ)の一部を構成する。左右両側に搭載される車両用灯具10Aは左右対称の構成であるため、以下、代表して、車両V2の前端部の左側(車両前方に向かって左側)に搭載される車両用灯具10Aについて説明する。
【0071】
第2実施形態の車両用灯具10Aは、第1実施形態の車両用灯具10と比べ、次の点が相違する以外、第1実施形態の車両用灯具10と同様の構成である。以下、第1実施形態の車両用灯具10との相違点を中心に説明し、第1実施形態の車両用灯具10と同様の構成については同一の符号を付し適宜説明を省略する。
【0072】
第1に、第1実施形態の車両用灯具10においては、第1光源20(ロービーム用光源)が実装された基板が、発光面が上を向いた状態でヒートシンク40に保持(固定)されており、一方、LiDAR装置50(ケース55)が、レーザー光Ray2及びその戻り光Ray3が通過する開口部55aが下を向いた状態でヒートシンク40に保持(固定)されている(図1図2参照)のに対し、第2実施形態の車両用灯具10Aにおいては、第3光源21(ハイビーム用光源)が実装された基板が、発光面が下を向いた状態でヒートシンク40に保持(固定)されており、一方、LiDAR装置50(ケース55)が、レーザー光Ray2及びその戻り光Ray3が通過する開口部55aが上を向いた状態でヒートシンク40に保持(固定)されている(図7図8参照)点。なお、第3光源21は、第1光源20と同様の光源である。以下、第3光源21が発光する可視光を光Ray4と呼ぶ。
【0073】
第2に、第1実施形態の車両用灯具10においては、車両用灯具用の第1反射面31(ロービーム用反射面)がリフレクタ30の外形の内側の上部に形成されており、一方、LiDAR装置用の反射面32がリフレクタ30の外形の内側の下部に形成されている(図1参照)のに対し、第2実施形態の車両用灯具10Aにおいては、車両用灯具用の第2反射面33(ハイビーム用反射面)がリフレクタ30の外形の内側の下部に形成されており、一方、LiDAR装置用の反射面32がリフレクタ30の外形の内側の上部に形成されている(図7参照)点。
【0074】
なお、車両用灯具用の第2反射面33は、第3光源21が発光する光Ray4を反射してハイビーム用配光パターンを形成するように設計されている。例えば、車両用灯具用の第2反射面33は、回転放物面系の反射面で、その焦点F33図8図9(b)参照)は、第3光源21近傍に位置している。なお、車両用灯具用の第2反射面33は、自由曲面であってもよいし、当該車両用灯具用の第2反射面33を区画(例えば、格子状に区画)することにより形成された複数の反射領域33b(図9(b)参照)を含んでいてもよい。なお、各々の反射領域33bは、当該反射領域33bにより反射される光Ray4が水平方向に拡散するように凸面又は凹面として設計される(いわゆるマルチリフレクタ)。
【0075】
以上説明したように、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。すなわち、第2実施形態によれば、四灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の四灯式ヘッドランプ)の一部として用いられる車両用灯具(ハイビーム用のヘッドランプ)であって、LiDAR装置50から送信される検出対象検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)及びその設置スペースが不要で、小型化が可能な車両用灯具10Aを提供することができる。
<第3実施形態>
次に、本開示の第3実施形態である車両用灯具10Bについて添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0076】
図10は、第3実施形態の車両用灯具10Bの正面図である。なお、図10中、アウターレンズ60及びハウジング70は省略されている。
【0077】
第3実施形態の車両用灯具10Bは、ロービーム用及びハイビーム用兼用のヘッドランプとして機能する、LiDAR装置内蔵型前照灯で、自動車等の車両V3の前端部の左右両側にそれぞれ搭載される。図18は、車両用灯具10Bが搭載された車両V3の正面図である。図18に示すように、車両用灯具10Bは、二灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の二灯式ヘッドランプ)の一部を構成する。左右両側に搭載される車両用灯具10Bは左右対称の構成であるため、以下、代表して、車両V3の前端部の左側(車両前方に向かって左側)に搭載される車両用灯具10Bについて説明する。
【0078】
第3実施形態の車両用灯具10Bは、第1実施形態の車両用灯具10と比べ、次の点が相違する以外、第1実施形態の車両用灯具10と同様の構成である。以下、第1実施形態の車両用灯具10との相違点を中心に説明し、第1実施形態の車両用灯具10と同様の構成については同一の符号を付し適宜説明を省略する。
【0079】
第1に、第1実施形態の車両用灯具10においては、可視光(例えば、白色光)を発光する第1光源20を備えているのに対して、第3実施形態の車両用灯具10Bにおいては、第1光源20に加え、さらに、可視光(例えば、白色光)を発光する第3光源21を備えている点。なお、第3光源21は、第1光源20と同様の光源である。
【0080】
第2に、第1実施形態の車両用灯具10においては、リフレクタ30の車両前方側の表面には、車両用灯具用の第1反射面31(ロービーム用反射面)及びLiDAR装置用の反射面32が形成されている(図1参照)のに対し、第3実施形態の車両用灯具10Bにおいては、リフレクタ30の車両前方側の表面には、車両用灯具用の第1反射面31及びLiDAR装置用の反射面32に加え、さらに、車両用灯具用の第2反射面33(ハイビーム用反射面)が形成されている点。なお、車両用灯具用の第2反射面33については、第2実施形態で既に説明したので、説明を省略する。なお、図10中、車両用灯具用の第1反射面31、車両用灯具用の第2反射面33、LiDAR装置用の反射面32がこの順に時計回りに配置されているが、これに限らず、車両用灯具用の第1反射面31、車両用灯具用の第2反射面33、LiDAR装置用の反射面32はどのような順で配置してもよい。また、車両用灯具用の第1反射面31、車両用灯具用の第2反射面33、LiDAR装置用の反射面32それぞれの中心角は120°であるが、これに限らず、適宜の中心角としてよい。
【0081】
第3に、第1実施形態の車両用灯具10においては、ヒートシンク40が、第1光源20(ロービーム用光源)が実装された基板が固定される上面及びLiDAR装置50が固定される下面を有する(図2参照)のに対して、第3実施形態の車両用灯具10Bにおいては、ヒートシンク40が、第1光源20が実装された基板が固定された面、第3光源21(ハイビーム用光源)が実装された基板が固定された面、及び、LiDAR装置50が固定された面により側面が構成された三角柱形状である(図10参照)点。
【0082】
第4に、第1実施形態の車両用灯具10においては、ヒートシンク40が、リフレクタ30に形成された貫通穴30aに挿入され、第1光源20が車両用灯具用の第1反射面31の焦点F31近傍に配置され、LiDAR装置50のMEMSミラー53aがLiDAR装置用の反射面32の焦点F32近傍に配置され、ハウジング70等に固定された状態で配置されている(図2参照)のに対して、第3実施形態の車両用灯具10Bにおいては、ヒートシンク40が、リフレクタ30に形成された貫通穴30aに挿入され、第1光源20が車両用灯具用の第1反射面31の焦点F31近傍に配置され、第3光源21が車両用灯具用の第2反射面33の焦点F33近傍に配置され、かつ、LiDAR装置50のMEMSミラー53aがLiDAR装置用の反射面32の焦点F32近傍に配置され、ハウジング70等に固定された状態で配置されている点。
【0083】
以上説明したように、第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。すなわち、第3実施形態によれば、二灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の二灯式ヘッドランプ)の一部として用いられる車両用灯具(ロービーム用及びハイビーム用兼用のヘッドランプ)であって、LiDAR装置50から送信される検出対象検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)及びその設置スペースが不要で、小型化が可能な車両用灯具10Bを提供することができる。
<第4実施形態>
次に、本開示の第4実施形態である車両用灯具10Cについて添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0084】
図11は、第4実施形態の車両用灯具10Cの正面図である。なお、図11中、アウターレンズ60及びハウジング70は省略されている。図12は、図11のA3-A3断面図である。
【0085】
第4実施形態の車両用灯具10Cは、ロービーム用及びハイビーム用兼用のヘッドランプとして機能する、LiDAR装置内蔵型前照灯で、自動車等の車両V1の前端部の左右両側にそれぞれ搭載される。図16に示すように、車両V1の前端部には、ロービーム用及びハイビーム用兼用のヘッドランプ(車両用灯具10C)の他、ハイビーム用のヘッドランプ100も搭載される。すなわち、車両用灯具10Cは、四灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の四灯式ヘッドランプ)の一部を構成する。左右両側に搭載される車両用灯具10Cは左右対称の構成であるため、以下、代表して、車両V1の前端部の左側(車両前方に向かって左側)に搭載される車両用灯具10Cについて説明する。

第4実施形態の車両用灯具10Cは、第1実施形態の車両用灯具10と比べ、次の点が相違する以外、第1実施形態の車両用灯具10と同様の構成である。以下、第1実施形態の車両用灯具10との相違点を中心に説明し、第1実施形態の車両用灯具10と同様の構成については同一の符号を付し適宜説明を省略する。
【0086】
第1に、第1実施形態の車両用灯具10においては、ヒートシンク40の下面には、LiDAR装置50(ケース55)が固定されている(図1図2参照)のに対し、第4実施形態の車両用灯具10Cにおいては、ヒートシンク40の下面には、LiDAR装置50(ケース55)の代わりに第3光源21(ハイビーム用光源)が実装された基板が、発光面が下を向いた状態で固定されている(図11図12参照)点。
【0087】
第2に、第1実施形態の車両用灯具10においては、リフレクタ30の外形の内側の下部には、LiDAR装置用の反射面32が形成されている(図1参照)のに対し、第4実施形態の車両用灯具10Cにおいては、ヒートシンク40の下面には、LiDAR装置用の反射面32の代わりに車両用灯具用の第2反射面33(ハイビーム用反射面)が形成されている点。
【0088】
第3に、第1実施形態の車両用灯具10においては、ヒートシンク40が、リフレクタ30に形成された貫通穴30aに挿入され、第1光源20が車両用灯具用の第1反射面31の焦点F31近傍に配置され、LiDAR装置50のMEMSミラー53aがLiDAR装置用の反射面32の焦点F32近傍に配置され、ハウジング70等に固定された状態で配置されている(図2参照)のに対して、第4実施形態の車両用灯具10Cにおいては、ヒートシンク40が、リフレクタ30に形成された貫通穴30aに挿入され、第1光源20が車両用灯具用の第1反射面31の焦点F31近傍に配置され、かつ、第3光源21が車両用灯具用の第2反射面33の焦点F33近傍に配置され、ハウジング70等に固定された状態で配置されている(図12参照)点。
【0089】
第4に、第4実施形態の車両用灯具10Cにおいては、第1実施形態と異なり、LiDAR装置50が、リフレクタ30の後方に、ハウジング70等に固定された状態で配置されている(図12参照)点。なお、LiDAR装置50は、車両用灯具用の第2反射面33との間の距離及び車両用灯具用の第2反射面33に対する向き等を考慮して配置されている。具体的には、LiDAR装置50は、第2光源51が発光し貫通穴30aを通過し反射部材E1で反射されさらに車両用灯具用の第2反射面33で反射されるレーザー光Ray2の出射角度(特に、水平方向の出射角度)が大きくなり、当該レーザー光Ray2が第1検出範囲A1(LiDAR装置50が本来有する検出範囲。図4(a)参照)より広い第2検出範囲A2(図4(b)参照)に送信(照射)されるように(第2検出範囲A2を二次元的に走査するように)車両用灯具用の第2反射面33との間の距離及び車両用灯具用の第2反射面33に対する向き等を考慮して配置されている。
【0090】
第5に、第4実施形態の車両用灯具10Cにおいては、第1実施形態と異なり、LiDAR装置50と車両用灯具用の第2反射面33との間に、第2光源51が発光し貫通穴30aを通過するレーザー光Ray2を車両用灯具用の第1反射面31に向けて反射する反射部材E1が設けられている点。これにより、車両用灯具用の第1反射面31がLiDAR装置用の反射面32としても機能する点。なお、反射部材E1は、例えば、ミラー又はプリズムである。
【0091】
以上説明したように、第4実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。すなわち、第4実施形態によれば、四灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の四灯式ヘッドランプ)の一部として用いられる車両用灯具(ロービーム用及びハイビーム用兼用のヘッドランプ)であって、LiDAR装置50から送信される検出対象検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)及びその設置スペースが不要で、小型化が可能な車両用灯具10Cを提供することができる。
<第5実施形態>
次に、本開示の第5実施形態である車両用灯具10Dについて添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0092】
図13(a)は第5実施形態の車両用灯具10Dの縦断面図、図13(b)は横断面図である。なお、図13中、アウターレンズ60及びハウジング70は省略されている。
【0093】
第5実施形態の車両用灯具10Dは、第2実施形態の車両用灯具10Aと同様、ハイビーム用のヘッドランプとして機能する、LiDAR装置内蔵型前照灯で自動車等の車両V2の前端部の左右両側にそれぞれ搭載される。図17に示すように、車両V2の前端部には、ハイビーム用のヘッドランプ(車両用灯具10D)の他、ロービーム用のヘッドランプ200も搭載される。すなわち、車両用灯具10Dは、四灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の四灯式ヘッドランプ)の一部を構成する。左右両側に搭載される車両用灯具10Dは左右対称の構成であるため、以下、代表して、車両V2の前端部の左側(車両前方に向かって左側)に搭載される車両用灯具10Dについて説明する。
【0094】
第5実施形態の車両用灯具10Dは、第2実施形態の車両用灯具10Aと比べ、次の点が相違する以外、第2実施形態の車両用灯具10Aと同様の構成である。以下、第2実施形態の車両用灯具10Aとの相違点を中心に説明し、第2実施形態の車両用灯具10Aと同様の構成については同一の符号を付し適宜説明を省略する。
【0095】
第1に、第5実施形態の車両用灯具10Dにおいては、第2実施形態と異なり、図13(a)に示すように、LiDAR装置50が、リフレクタ30の後方に、ハウジング70等に固定された状態で配置されている点。
【0096】
第2に、第5実施形態の車両用灯具10Dにおいては、第2実施形態と異なり、LiDAR装置50とLiDAR装置用の反射面32(ハイビーム用反射面)との間に、第2光源51が発光し貫通穴30aを通過するレーザー光Ray2をLiDAR装置用の反射面32に向けて反射する反射部材E2が設けられている(図13(a)参照)点。なお、反射部材E2は、楕円反射面(以下、楕円反射面E2と呼ぶ)である。これにより、図13(b)に示すように、楕円反射面E2で反射されたレーザー光Ray2は、クロスしてLiDAR装置用の反射面32に向かい、当該LiDAR装置用の反射面32で反射され水平方向に拡散される。
【0097】
以上説明したように、第5実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。すなわち、すなわち、第5実施形態によれば、四灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の四灯式ヘッドランプ)の一部として用いられる車両用灯具(ハイビーム用のヘッドランプ)であって、LiDAR装置50から送信される検出対象検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)及びその設置スペースが不要で、小型化が可能な車両用灯具10Dを提供することができる。
<第6実施形態>
次に、本開示の第6実施形態である車両用灯具10Eについて添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
【0098】
図14は第6実施形態の車両用灯具10Eの正面図、図15図14の側面図である。なお、図14図15中、アウターレンズ60及びハウジング70は省略されている。
第6実施形態の車両用灯具10Eは、ロービーム用のヘッドランプとして機能する、LiDAR装置内蔵型前照灯で、自動車等の車両V1の前端部の左右両側にそれぞれ搭載される。図16に示すように、車両V1の前端部には、ロービーム用のヘッドランプ(車両用灯具10E)の他、ハイビーム用のヘッドランプ100も搭載される。すなわち、車両用灯具10Eは、四灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の四灯式ヘッドランプ)の一部を構成する。左右両側に搭載される車両用灯具10Eは左右対称の構成であるため、以下、代表して、車両V1の前端部の左側(車両前方に向かって左側)に搭載される車両用灯具10Eについて説明する。
【0099】
第6実施形態の車両用灯具10Eは、第1実施形態の車両用灯具10と比べ、次の点が相違する以外、第1実施形態の車両用灯具10と同様の構成である。以下、第1実施形態の車両用灯具10との相違点を中心に説明し、第1実施形態の車両用灯具10と同様の構成については同一の符号を付し適宜説明を省略する。
【0100】
第1に、第1実施形態の車両用灯具10においては、リフレクタ30の外形は、正面視で円形状とされているの(図1参照)に対し、第6実施形態の車両用灯具10Eにおいては、図14に示すように、リフレクタ30の外形は、主にデザイン上の理由から、正面視で半円形状とされている点。
【0101】
第2に、第1実施形態の車両用灯具10においては、車両用灯具用の第1反射面31(ロービーム用反射面)が、当該車両用灯具用の第1反射面31の焦点F31をとおり車両前後方向に延びる基準軸AXより上方に配置され(図2参照)、かつ、LiDAR装置用の反射面32が、基準軸AXより下方に配置されている(図2参照)のに対し、第6実施形態の車両用灯具10Eにおいては、図15に示すように、車両用灯具用の第1反射面31(ロービーム用反射面)及びLiDAR装置用の反射面32がいずれも、基準軸AXより上方に配置されている点。
【0102】
第3に、第1実施形態の車両用灯具10においては、第1光源20(ロービーム用光源)が実装された基板が、発光面が上を向いた状態でヒートシンク40に保持(固定)されており、一方、LiDAR装置50(ケース55)が、レーザー光Ray2及びその戻り光Ray3が通過する開口部55aが下を向いた状態でヒートシンク40に保持(固定)されている(図1図2参照)のに対し、第6実施形態の車両用灯具10Eにおいては、図15に示すように、第1光源20(ロービーム用光源)が実装された基板が、発光面が上を向いた状態でヒートシンク40に保持(固定)されており、かつ、LiDAR装置50(ケース55)が、レーザー光Ray2及びその戻り光Ray3が通過する開口部55aが上を向いた状態でヒートシンク40に保持(固定)されている点。
【0103】
以上説明したように、第6実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。すなわち、第6実施形態によれば、四灯式ヘッドランプ(リフレクタ型の四灯式ヘッドランプ)の一部として用いられる車両用灯具(ロービーム用のヘッドランプ)であって、LiDAR装置50から送信される検出対象検出用の光(及びその戻り光)専用の反射板(反射面)及びその設置スペースが不要で、小型化が可能な車両用灯具10Eを提供することができる。
【0104】
次に、変形例について説明する。
【0105】
上記各実施形態では、本開示の車両用灯具を車両用前照灯に適用した例について説明したが、これに限らない。例えば、本開示の車両用灯具を、車両用信号灯具、その他の車両用灯具に適用してもよい。
【0106】
また、上記各実施形態では、LiDAR装置として、走査型のLiDAR装置50を用いた例について説明したが、これに限らない。LiDAR装置として、フラッシュ型のLiDAR装置(図示せず)、その他のLiDAR装置を用いてもよい。
【0107】
上記各実施形態で示した各数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
【0108】
上記各実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。上記各実施形態の記載によって本開示は限定的に解釈されるものではない。本開示はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0109】
10、10A、10B、10C、10D、10E…車両用灯具、20…第1光源、21…第3光源、30…リフレクタ、30a…貫通穴、31…第1反射面、32…反射面、33…第2反射面、33b…反射領域、40…ヒートシンク、50…LiDAR装置、50a…光源制御部、50b…ミラー制御部、50c…信号処理部、50d…補正部、51…第2光源、52…ビームスプリッター、53…光偏向器、53a…MEMSミラー、54…受光素子、55…ケース、55a…開口部、56…制御部、57…メモリ、58…記憶部、58a…補正データ、60…アウターレンズ、70…ハウジング、80…灯室、90…エクステンション、A1…第1検出範囲、A2…第2検出範囲、E1、E2…反射部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18