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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134082
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】シールドコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/533 20060101AFI20230920BHJP
   H01R 13/658 20110101ALI20230920BHJP
【FI】
H01R13/533 A
H01R13/658
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022039429
(22)【出願日】2022-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001966
【氏名又は名称】弁理士法人笠井中根国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100147717
【弁理士】
【氏名又は名称】中根 美枝
(74)【代理人】
【識別番号】100103252
【弁理士】
【氏名又は名称】笠井 美孝
(72)【発明者】
【氏名】田中 宏弥
(72)【発明者】
【氏名】椋野 潤一
(72)【発明者】
【氏名】キム ジェヨン
(72)【発明者】
【氏名】兼松 佑多
(72)【発明者】
【氏名】ビョン ソンヒョン
【テーマコード(参考)】
5E021
5E087
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA09
5E021FA16
5E021FB07
5E021FB20
5E021FB21
5E021FC16
5E021LA09
5E021LA15
5E087EE07
5E087FF13
5E087MM05
5E087QQ03
5E087QQ04
5E087RR07
(57)【要約】
【課題】環境温度変化による放熱性能の低下を抑制して、より短い放熱経路で所期の放熱性能を安定して発揮できる、新規な構造のシールドコネクタを開示する。
【解決手段】シールドコネクタ10が、相手方端子12と接続される端子接続部14を有する端子金具16と、端子金具16を収容する絶縁性のハウジング18と、ハウジング18の外面を覆うシールドシェル20と、端子接続部14に接触する接続部側接触面70と、ハウジング18の第1開口部56から露出してシールドシェル20に接触するシェル側接触面72を有する絶縁性の放熱部材22と、端子金具16の受圧面24に弾性力を及ぼすばね部材26と、備え、端子金具16の受圧面24に及ぼされるばね部材26の弾性力により、端子接続部14が放熱部材22の接続部側接触面70に押圧され、放熱部材22のシェル側接触面72がシールドシェル20に押圧される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相手方端子と接続される端子接続部を有する端子金具と、
前記端子金具を収容する絶縁性のハウジングと、
前記ハウジングの外面を覆うシールドシェルと、
前記端子接続部に接触する接続部側接触面と、前記ハウジングの第1開口部から露出して前記シールドシェルに接触するシェル側接触面を有する絶縁性の放熱部材と、
前記端子金具の受圧面に弾性力を及ぼすばね部材と、備え、
前記端子金具の前記受圧面に及ぼされる前記ばね部材の弾性力により、前記端子接続部が前記放熱部材の前記接続部側接触面に押圧され、前記放熱部材の前記シェル側接触面が前記シールドシェルに押圧される、シールドコネクタ。
【請求項2】
前記端子金具の前記端子接続部が矩形筒形状を有し、
前記端子接続部の内部に前記相手方端子が挿入される相手方端子配置部が構成され、
前記端子接続部の一対の対向壁部の一方によって前記受圧面が構成され、前記一対の対向壁部の他方によって接触面が構成され、前記接触面が、前記放熱部材の前記接続部側接触面に接触して押圧されている、請求項1に記載のシールドコネクタ。
【請求項3】
前記ハウジングが、前記端子金具の前記受圧面を露出させる第2開口部と、前記第2開口部に組み付けられて前記受圧面に接触する絶縁カバーと、を含み、
前記ばね部材が前記絶縁カバーを介して前記受圧面に前記弾性力を及ぼす、請求項1または請求項2に記載のシールドコネクタ。
【請求項4】
前記絶縁カバーは、前記第2開口部を覆う平板状のカバー本体と、前記カバー本体から前記受圧面側に突出して前記受圧面に接触する複数の接触リブと、を有する、請求項3に記載のシールドコネクタ。
【請求項5】
前記絶縁カバーは、前記端子接続部と係合して前記ハウジングからの前記端子金具の抜け出しを阻止する係合リブを有する、請求項3または請求項4に記載のシールドコネクタ。
【請求項6】
前記ハウジングが、前記第1開口部に組み付けられて前記放熱部材を保持する保持部材を含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のシールドコネクタ。
【請求項7】
一対の前記端子金具をそれぞれ収容する一対の前記ハウジングが、それぞれ前記放熱部材を備え、それぞれの前記受圧面が向き合うように配置された状態で、単一の前記シールドシェルに覆われており、
一対の前記ハウジングの間に単一の前記ばね部材が配置されており、
前記ばね部材の前記弾性力が前記一対の端子金具のそれぞれの前記受圧面に及ぼされて、各前記端子接続部が各前記放熱部材の各前記接続部側接触面に押圧され、各前記放熱部材の各前記シェル側接触面が前記シールドシェルに押圧されている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のシールドコネクタ。
【請求項8】
前記シールドシェルは、前記ばね部材を収容する収容部を有する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のシールドコネクタ。
【請求項9】
前記シールドシェルの前記収容部を覆って前記シールドシェルに組み付けられる絶縁キャップを有し、
前記絶縁キャップは、相手方端子挿通孔とばね部材カバー部とを一体的に備えている、請求項8に記載のシールドコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールドコネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、相手方端子と接続される端子接続部を有する端子金具と、端子金具の電線接続部に接続された電線と、端子金具の電線接続部および電線を覆う金属製のシールドシェルを備え、電線接続部とシールドシェルとをインサートモールド成形された絶縁樹脂部により一体化したシールドコネクタが開示されている。このシールドコネクタでは、端子金具の電線接続部が、インサートモールド成形によりシールドシェル内に空気層を埋めるように充填された絶縁樹脂部により隙間なく覆われてシールドシェルと一体化されている。それゆえ、導電経路上で発生した熱が、空気層を介することなく絶縁樹脂部から速やかに金属製のシールドシェルに伝達されて放熱されることから、シールドコネクタの放熱性の向上を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-113119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、特許文献1に記載のシールドコネクタでは、絶縁樹脂部のモールド成形時に樹脂流動性によるショートショットやボイド(空隙)が生じた場合に、所期の放熱性能が低下する可能性が考えられる。また、絶縁樹脂部と金属製のシールドコネクタや端子金具とでは、線膨張係数が異なることから、使用時の環境温度変化により絶縁樹脂部と金属製のシールドコネクタや端子金具との接触面間に空気層(空隙)が発生して、放熱性能が低下する可能性も考えられる。さらに、絶縁樹脂部の端子金具への接触部位が電線接続部であることから、導電経路上で最も大きい発熱量が生じる端子接続部から放熱部位であるシールドシェルまでの距離が長く熱抵抗が大きいという問題も内在していた。
【0005】
そこで、環境温度変化による放熱性能の低下を抑制して、より短い放熱経路で所期の放熱性能を安定して発揮できる、新規な構造のシールドコネクタを開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のシールドコネクタは、相手方端子と接続される端子接続部を有する端子金具と、前記端子金具を収容する絶縁性のハウジングと、前記ハウジングの外面を覆うシールドシェルと、前記端子接続部に接触する接続部側接触面と、前記ハウジングの第1開口部から露出して前記シールドシェルに接触するシェル側接触面を有する絶縁性の放熱部材と、前記端子金具の受圧面に弾性力を及ぼすばね部材と、備え、前記端子金具の前記受圧面に及ぼされる前記ばね部材の弾性力により、前記端子接続部が前記放熱部材の前記接続部側接触面に押圧され、前記放熱部材の前記シェル側接触面が前記シールドシェルに押圧される、ものである。
【発明の効果】
【0007】
本開示のシールドコネクタによれば、環境温度変化による放熱性能の低下を抑制して、より短い放熱経路で所期の放熱性能を安定して発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態1に係るシールドコネクタの斜視図である。
図2図2は、図1に示されたシールドコネクタにおける平面図である。
図3図3は、図1に示されたシールドコネクタにおける側面図である。
図4図4は、図3におけるIV-IV断面図である。
図5図5は、図4におけるV-V断面図である。
図6図6は、図1に示されたシールドコネクタにおける分解斜視図である。
図7図7は、図1に示されたシールドコネクタを構成するハウジングを示す平面側からの斜視図である。
図8図8は、図7に示されたハウジングにおける底面側からの斜視図である。
図9図9は、図1に示されたシールドコネクタを構成する絶縁カバーを示す斜視図である。
図10図10は、図1に示されたシールドコネクタを構成する端子側組立体を示す斜視図である。
図11図11は、図1に示されたシールドコネクタにおけるばね部材を組付前の単品状態で示す斜視図である。
図12図12は、図1に示されたシールドコネクタに対して相手方端子を接続した状態を示す断面図であって、図4に対応する図である。
図13図13は、実施形態2に係るシールドコネクタを示す縦断面図であって、図4に対応する図である。
図14図14は、図13におけるXIV-XIV断面図であって、図5に対応する図である。
図15図15は、図13に示されたシールドコネクタを構成するばね部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<本開示の実施形態の説明>
最初に、本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のシールドコネクタは、
(1)相手方端子と接続される端子接続部を有する端子金具と、前記端子金具を収容する絶縁性のハウジングと、前記ハウジングの外面を覆うシールドシェルと、前記端子接続部に接触する接続部側接触面と、前記ハウジングの第1開口部から露出して前記シールドシェルに接触するシェル側接触面を有する絶縁性の放熱部材と、前記端子金具の受圧面に弾性力を及ぼすばね部材と、備え、前記端子金具の前記受圧面に及ぼされる前記ばね部材の弾性力により、前記端子接続部が前記放熱部材の前記接続部側接触面に押圧され、前記放熱部材の前記シェル側接触面が前記シールドシェルに押圧される、ものである。
【0010】
本開示のシールドコネクタによれば、従来構造においてシールドシェルと端子金具の隙間を充填するようにモールド成形された絶縁樹脂部に代えて、端子金具の端子接続部に接触する接続部側接触面と、ハウジングの第1開口部から露出してシールドシェルに接触するシェル側接触面を有する絶縁性の放熱部材を採用した。すなわち、放熱経路においてモールド成形された絶縁樹脂部に代えて、別体の放熱部材を用いていることから、モールド成形時に起こり得るショートショットやボイドの発生により所期の放熱性能が低下する可能性を低減することができる。さらに、別体のばね部材の弾性力を端子金具の受圧面に及ぼして受圧面を押圧することで、端子接続部を放熱部材の接続部側接触面に押圧し、放熱部材のシェル側接触面をシールドシェルに押圧している。これにより、使用時の環境温度が変化しても、端子接続部とシールドシェルの間に介在する放熱部材を、ばね部材の弾性力を利用して端子接続部とシールドシェルに接触した状態に安定して保持することができる。加えて、放熱部材の端子金具への接触部位が端子接続部であることから、導電経路上で最も大きい発熱量が生じる端子接続部を放熱部材を介して直接シールドシェルに接触させることができる。その結果、従来構造に比して、放熱経路を短くすることができ、所期の放熱性能を安定して発揮することが可能となる。
【0011】
なお、ばね部材は、端子金具の受圧面に弾性力を及ぼし得るものであれば、任意の形状が採用可能である。同様に、端子金具は、ばね部材の弾性力を受ける受圧面と、受圧面から伝達されるばね部材の弾性力により放熱部材へ押圧される接続部側接触面を含む接続端子部を有するものであれば、任意の形状が採用可能である。さらに、放熱部材は、接続部側接触面に伝達されたばね部材の弾性力により、放熱部材のシェル側接触面をシールドシェルに押圧し得るものであれば、任意の形状が採用可能である。
【0012】
(2)前記端子金具の前記端子接続部が矩形筒形状を有し、前記端子接続部の内部に前記相手方端子が挿入される相手方端子配置部が構成され、前記端子接続部の一対の対向壁部の一方によって前記受圧面が構成され、前記一対の対向壁部の他方によって接触面が構成され、前記接触面が、前記放熱部材の前記接続部側接触面に接触して押圧されている、ことが好ましい。端子金具の端子接続部が矩形筒形状を有していることから、端子接続部の内部に相手方端子配置部を設けることができ、相手方端子配置部や相手方端子が、ばね部材と干渉するリスクを解消または低減することができる。特に、相手方端子配置部に相手方端子に弾性接触する弾性接触片等が突出する場合には、弾性接触片の変形が阻止されて、相手方端子との所望の接触状態を有利に維持できる。しかも、矩形筒形状の端子接続部の一対の対向壁部を利用して、ばね部材の弾性力が及ぼされる受圧面と放熱部材へ接触される接触面を構成していることから、ばね部材の弾性力を確実に受け止めて、広い接触面積で端子接続部を放熱部材の接続部側接触面に押圧することができる。その結果、より安定的に端子接続部のシールドシェルへの放熱を実現することができる。
【0013】
(3)前記ハウジングが、前記端子金具の前記受圧面を露出させる第2開口部と、前記第2開口部に組み付けられて前記受圧面に接触する絶縁カバーと、を含み、前記ばね部材が前記絶縁カバーを介して前記受圧面に前記弾性力を及ぼす、ことが好ましい。端子金具の受圧面を露出するハウジングの第2開口部に対して受圧面に接触する絶縁カバーが組み付けられ、絶縁カバーを介してばね部材の弾性力が受圧面に及ぼされることから、端子金具の絶縁性を安定して確保しつつ、ばね部材の弾性力を受圧面に及ぼすことができる。しかも、絶縁カバーはハウジングの第2開口部に例えば周知のロック嵌合等による組み付けられるものである。それゆえ、ハウジングに対して別体の端子金具やばね部材を組み付ける組み立て式のシールドコネクタを提供することができ、従来の樹脂モールド式の場合に比して、放熱性能をより確実に達成することができる。
【0014】
(4)前記絶縁カバーは、前記第2開口部を覆う平板状のカバー本体と、前記カバー本体から前記受圧面側に突出して前記受圧面に接触する複数の接触リブと、を有する、ことが好ましい。絶縁カバーが第2開口部を覆う平板状のカバー本体とカバー本体から突出する複数の接触リブとから構成されていることから、全体が厚肉の樹脂で成形される場合に比して、樹脂のひけ等による変形が低減され、第2開口部を安定して覆うことができる。しかも、複数の接触リブにより受圧面に接触していることから、絶縁カバーの剛性を確保しつつ、絶縁カバーに及ぼされるばね部材の弾性力を複数の接触リブに集中して及ぼすことができ、より安定して端子金具の受圧面にばね部材の弾性力を及ぼすことができる。なお、複数の接触リブの形状は、端子金具の受圧面にばね部材の弾性力を安定して及ぼし得る形状であれば、任意の形状が採用可能である。
【0015】
(5)前記絶縁カバーは、前記端子接続部と係合して前記ハウジングからの前記端子金具の抜け出しを阻止する係合リブを有する、ことが好ましい。絶縁カバーに設けられた係合リブが端子接続部に係合して、端子金具のハウジングからの抜け出しが阻止されることから、少ない部品点数で、シールドコネクタの組立状態を安定して維持できる。
【0016】
(6)前記ハウジングが、前記第1開口部に組み付けられて前記放熱部材を保持する保持部材を含む、ことが好ましい。ハウジングの第1開口部を介してシールドシェルに接触可能の露出される放熱部材を、第1開口部に組み付けられる保持部材で保持することができることから、放熱部材を一層安定して保持することができ、シールドコネクタの放熱性能を安定して保持できる。しかも、保持部材はハウジングの第1開口部に例えば周知のロック嵌合等による組み付けられるものである。それゆえ、ハウジングに対して別体の端子金具や放熱部材を組み付ける組み立て式のシールドコネクタを提供することができ、従来の樹脂モールド式の場合に比して、放熱性能の向上をより確実に達成することができる。
【0017】
(7)一対の前記端子金具をそれぞれ収容する一対の前記ハウジングが、それぞれ前記放熱部材を備え、それぞれの前記受圧面が向き合うように配置された状態で、単一の前記シールドシェルに覆われており、一対の前記ハウジングの間に単一の前記ばね部材が配置されており、前記ばね部材の前記弾性力が前記一対の端子金具のそれぞれの前記受圧面に及ぼされて、各前記端子接続部が各前記放熱部材の各前記接続部側接触面に押圧され、各前記放熱部材の各前記シェル側接触面が前記シールドシェルに押圧されている、ことが好ましい。
【0018】
単一のシールドシェルに覆われた一対の端子金具の受圧面に対して、単一のばね部材の弾性力を及ぼすことができることから、2極のシールドコネクタをばね部材の共用化を図って、コンパクト且つ小部品点数にて提供することができる。さらに、一対の端子金具は受圧面が向き合うように配置されその間に配置された単一のばね部材により各受圧面が互いに反対側に配置された放熱部材およびシールドシェルに向かって押圧される。それゆえ、作用反作用の原理により、2極の端子金具の放熱部材への押圧力を均一にすることができ、放熱性能のばらつきを抑制することができる。
【0019】
(8)前記シールドシェルは、前記ばね部材を収容する収容部を有する、ことが好ましい。シールドシェル側にばね部材を収容する収容部が設けられていることから、シールドシェルを利用してシールドシェルが覆うハウジングの小型化を図ることができる。その結果、シールドコネクタ全体の小型化を有利に実現することができる。
【0020】
(9)前記シールドシェルの前記収容部を覆って前記シールドシェルに組み付けられる絶縁キャップを有し、前記絶縁キャップは、相手方端子挿通孔とばね部材カバー部とを一体的に備えている、ことが好ましい。シールドシェルに組み付ける絶縁キャップを利用して、ばね部材の収容部からの離脱阻止と相手方端子挿通孔の提供を、少ない部品点数で実現できる。
【0021】
<本開示の実施形態の詳細>
本開示のシールドコネクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0022】
<実施形態1>
以下、本開示の実施形態1のシールドコネクタ10について、図1から図12を参照しつつ説明する。このシールドコネクタ10は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車に適用され、PCU(パワーコントロールユニット)からバッテリに至る高圧コネクタの大電流領域に用いられるものである。なお、シールドコネクタ10は、任意の向きで配置することができるが、以下の説明では、上方とは図3中の上方、下方とは図3中の下方、前方とは図3中の左方、後方とは図3中の右方、左方とは図2中の左方、右方とは図2中の右方として説明する。また、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材については符号を省略する場合がある。
【0023】
<シールドコネクタ10>
実施形態1のシールドコネクタ10は、相手方端子12と接続される端子接続部14を有する端子金具16と、端子金具16を収容する絶縁性のハウジング18と、ハウジング18の外面を覆うシールドシェル20と、絶縁性の放熱部材22と、端子金具16の受圧面24に弾性力を及ぼすばね部材26とを備えている。特に、実施形態1では、一対の端子接続部14a,14bが左右方向で並んで設けられており、シールドコネクタ10は、それぞれの端子接続部14a,14bを有する一対の端子金具16a,16bを有している。また、シールドコネクタ10は、それぞれの端子金具16a,16bを収容する一対のハウジング18a,18bを有している。
【0024】
<相手方端子12>
相手方端子12の形状は限定されるものではないが、実施形態1では、略平板のタブ状とされている。なお、実施形態1では、後述するように端子接続部14の内部に相手方端子配置部28が設けられているとともに、ハウジング18に設けられた相手方端子挿入孔62に相手方端子12が挿し入れられるようになっている。そして、相手方端子配置部28に配置された相手方端子12と、ハウジング18内に収容された端子金具16の端子接続部14とが接触して導通するようになっている。すなわち、実施形態1では、相手方端子12がオス端子であり、端子接続部14がメス端子である。特に、実施形態1では、一対の端子接続部14a,14bが設けられており、これらの端子接続部14a,14bのそれぞれに相手方端子12a,12bが挿し入れられるようになっている。
【0025】
<端子金具16>
実施形態1では、一対の端子金具16a,16bが左右方向で並んで設けられているが、これらは左右対称形状であることから、一方(右方)の端子金具16aの形状について説明する。図4から図6にも示されるように、端子金具16aにおける端子接続部14aは、前後方向に延びる略矩形筒形状を有しており、シールドコネクタ10において前後方向両側に開口している。すなわち、端子接続部14aは、シールドコネクタ10の組立状態において下方の壁部を構成する下壁部30と、下壁部30の左右方向両側から上方に突出する一対の対向壁部とを有している。なお、一対の端子金具16a,16bのうちの右方の端子金具16aにおいて、左右方向外側(右側)の壁部が一対の対向壁部のうちの一方である外側壁部32であるとともに、左右方向内側(左側)の壁部が一対の対向壁部のうちの内側壁部34である。したがって、左方の端子金具16bにおいては、左側の壁部が外側壁部32であるとともに、右側の壁部が内側壁部34である。そして、後述するように、各外側壁部32の外面が、各放熱部材22における接続部側接触面70と接触する接触面35である。
【0026】
そして、これら外側壁部32と内側壁部34との各上端部が、前後方向両端部分で連結されており、これにより略矩形筒形状の端子接続部14が構成されている。また、端子接続部14の上端部における前後方向中間部分は、外側壁部32と内側壁部34とが連結されておらず、上方に開口する上方開口部36が設けられている。この結果、端子接続部14の内部空間である相手方端子配置部28と外部空間とが、上方開口部36を通じて相互に連通している。なお、後述するように、内側壁部34の外面(右方の端子金具16aにおいては内側壁部34の左端面、左方の端子金具16bにおいては内側壁部34の右端面)が、ばね部材26から弾性力を及ぼされる前述の受圧面24である。
【0027】
このような端子金具16aは、例えば所定形状の金属平板を上記の形状に折り曲げることにより形成されており、外側壁部32と内側壁部34との各上端部は、かしめ固定により連結され得る。また、端子金具16aにおいて、外側壁部32は内側壁部34よりも後方まで延びており、この内側壁部34よりも後方まで延びる外側壁部32の後端部に電線38が固着されて接続されている。すなわち、外側壁部32の後端部が電線接続部40であり、端子金具16aにおいて、前方部分に端子接続部14が設けられているとともに、後端部が電線接続部40とされている。
【0028】
電線38は被覆電線であり、芯線42に対して合成樹脂製の絶縁被覆44が外挿されている。電線38の先端部分では絶縁被覆44が剥がされて芯線42が露出しており、露出された芯線42が端子金具16aの後端部(電線接続部40)に圧着や溶着等により固着されることで、電線38と端子金具16aとが導通している。なお、電線38において芯線42が露出された部分よりも後方には、外形状が略矩形とされた環状の防水ゴム46が外挿されて取り付けられている。
【0029】
各端子接続部14a,14bにおいて、外側壁部32と内側壁部34との対向方向内面には、端子ばね部48が設けられている。端子ばね部48は、全体として略矩形板状であり、導電性能の良い金属により形成されて、外側壁部32および内側壁部34の各内面に固定されている。端子ばね部48には、略山状に切り起こされた部分が、左右方向内方、すなわち相手方端子配置部28の内部に向かって突出している。この略山状に切り起こされた部分は複数設けられており、上下方向および前後方向で整列して配置されている。そして、後述するように相手方端子配置部28に相手方端子12が挿入されて配置された際に、端子ばね部48における略山状に突出する部分が相手方端子12に押圧されて、略山状に突出する部分が、突出高さを小さくするように弾性変形するようになっている。
【0030】
<ハウジング18>
実施形態1では、一対のハウジング18a,18bが左右方向で並んで設けられている。特に、実施形態1では、各ハウジング18a,18bが、各ハウジング本体49a,49bと、後述する各第1開口部56に組み付けられる保持部材68と、各第2開口部58に組み付けられる絶縁カバー78とを含んで構成されている。これらは左右対称形状であることから、一方(右方)のハウジング18aの形状について説明する。ハウジング本体49aは、図7,8にも示されるように、全体として後方に開口する略有底の筒形状であり、絶縁性を有する合成樹脂により形成されている。なお、ハウジング本体49aの形成方法は限定されるものではないが、実施形態1では、ハウジング本体49aがモールド成形により形成されており、シールドシェル20、保持部材68および絶縁カバー78とは別体として形成されて、それぞれが後組付けされるようになっている。
【0031】
ハウジング本体49aは、前端部において底壁に相当する略矩形状の前壁部50が設けられているとともに、前壁部50の四方の周縁部からは後方に突出する略筒状の周壁部52が設けられている。したがって、周壁部52は、上方の上壁部54aと、下方の下壁部54bと、左右両側の左壁部54cおよび右壁部54dとを備えている。周壁部52は、外形状が前後方向で異ならされており、周壁部52の前方部分は、左右方向寸法に比して上下方向寸法の大きい略矩形状とされている。また、周壁部52の後方部分は、前方部分に比して左右方向寸法が大きくされており、左右方向寸法と上下方向寸法が略等しいか、左右方向寸法に比して上下方向寸法が僅かに大きくされている。これにより、周壁部52の後方部分は略正方形の外形状とされている。すなわち、ハウジング本体49aの内部空間は、前方部分に比して後方部分の方が大きくされている。
【0032】
右壁部54dには、後述する放熱部材22をハウジング本体49aに組み付けた際において、放熱部材22をハウジング本体49aから露出させる第1開口部56が、右壁部54dの厚さ方向(左右方向)で貫通して設けられている。第1開口部56は、右壁部54dにおける前端部から後方部分において前方部分に比して左右方向寸法が大きくされた部分にまたがって設けられており、第1開口部56を通じてハウジング本体49aの内部空間と外部空間とが相互に連通している。
【0033】
左壁部54cには、後述する端子接続部14a(端子金具16a)をハウジング本体49aに組み付けた際において、端子金具16aの受圧面24をハウジング本体49aから露出させる第2開口部58が、左壁部54cの厚さ方向(左右方向)で貫通して設けられている。第2開口部58は、左壁部54cにおける前端部分から後方部分において前方部分に比して左右方向寸法が大きくされた部分にまたがって設けられており、第2開口部58を通じてハウジング本体49aの内部空間と外部空間とが相互に連通している。
【0034】
なお、右左のハウジング本体49a,49bは相互に左右対称形状であることから、左方のハウジング本体49bには、左壁部54cに第1開口部56が設けられているとともに、右壁部54dに第2開口部58が設けられている。また、ハウジング本体49aにおいてこれら第1および第2開口部56,58が設けられることにより、ハウジング本体49aは、上壁部54aと下壁部54bとが、後方部分においてのみ左壁部54cおよび右壁部54dで連結された形状とされている。
【0035】
さらに、上壁部54aの前端部には、右方に突出する位置決め突部60が設けられている。また、上壁部54aの前方部分には、厚さ方向(上下方向)で貫通する略矩形の相手方端子挿入孔62が設けられている。そして、上壁部54aにおいて、相手方端子挿入孔62よりも後方部分には、後述する絶縁カバー78を組み付けるための絶縁カバー用係合突部64と、保持部材68を組み付けるための保持部材用係合突部66とが、前後方向で相互に離隔して設けられている。また、下壁部54bには、2つの絶縁カバー用係合突部64と1つの保持部材用係合突部66とが前後方向で相互に離隔して設けられており、保持部材用係合突部66よりも前方に各絶縁カバー用係合突部64が位置している。
【0036】
<放熱部材22>
放熱部材22は絶縁性を有していれば、形状や材質が限定されるものではないが、本実施形態では、放熱部材22が略平板形状を有している。また、放熱部材22は、空気よりも熱伝導率が大きければよいが、熱伝導性に優れることが好適であり、本実施形態では、セラミックにより形成されている。この放熱部材22は、各ハウジング本体49a,49bにおける第1開口部56を覆うように組み付けられており、各ハウジング本体49a,49bに対して放熱部材22の外部から放熱部材22を保持する保持部材68が組み付けられることで、各ハウジング本体49a,49bに対して放熱部材22が固定されている。
【0037】
そして、シールドコネクタ10の組立時には、各放熱部材22の板厚方向の一方の面(各内面)が各端子接続部14a,14bに接触するようになっており、各放熱部材22の板厚方向の一方の面により接続部側接触面70が構成されている。また、各放熱部材22の板厚方向の他方の面(各外面)が、各ハウジング本体49a,49bの第1開口部56を通じて各ハウジング本体49a,49bの外面に露出しており、各ハウジング本体49a,49bの外面を覆うシールドシェル20に接触するようになっている。すなわち、放熱部材22の板厚方向の他方の面によりシェル側接触面72が構成されている。
【0038】
<保持部材68>
保持部材68は、各ハウジング本体49a,49bにおける各第1開口部56の後端部分に組み付けられて各第1開口部56の後端部分を覆蓋するようになっている。すなわち、各保持部材68は、各第1開口部56の形状に対応する略板状の保持部材本体74を有している。各保持部材本体74の上下方向両端部には、組み付けられる各ハウジング本体49a,49b側に向かって突出する係合枠体76が設けられており、各ハウジング本体49a,49bに設けられている各保持部材用係合突部66と係合するようになっている。そして、各ハウジング本体49a,49bに対して各保持部材68が組み付けられることで、各保持部材68の前端部により各放熱部材22が外部から保持されて、各放熱部材22が各第1開口部56を覆うようになっている。
【0039】
<絶縁カバー78>
各ハウジング本体49a,49bにおける各第2開口部58には、絶縁カバー78が組み付けられている。絶縁カバー78は、図9等にも示されるように、各第2開口部58を覆い得る大きさの平板状のカバー本体80を備えており、各カバー本体80の上下方向両端部には、組み付けられる各ハウジング本体49a,49b側に向かって突出する係合枠体82が設けられている。実施形態1では、各ハウジング本体49a,49bに設けられている各絶縁カバー用係合突部64に対応して、各カバー本体80の上端部に1つの係合枠体82が設けられているとともに、各カバー本体80の下端部に2つの係合枠体82が前後方向で相互に離隔して設けられている。そして、これら各係合枠体82が、各絶縁カバー用係合突部64と係合することで、絶縁カバー78が各ハウジング本体49a,49bにおける各第2開口部58を覆った状態で各ハウジング本体49a,49bに組み付けられるようになっている。
【0040】
そして、各絶縁カバー78における各カバー本体80には、各ハウジング本体49a,49bにおける各第2開口部58に組み付けられた状態において、各ハウジング本体49a,49bの内方に向かって突出する接触リブ84と係合リブ86とが設けられている。
【0041】
接触リブ84は、シールドコネクタ10の組立状態において各ハウジング本体49a,49bの内部に収容される各端子接続部14a,14b(各端子金具16a,16b)における各受圧面24に向かって突出している。そして、後述するように各ハウジング18a,18bに対して各端子接続部14a,14b(各端子金具16a,16b)が組み付けられた際に、各接触リブ84の突出先端と各受圧面24とが相互に接触するようになっている。実施形態1では、各カバー本体80において3つの接触リブ84が設けられており、各接触リブ84が、前後方向で相互に離隔して設けられている。このように各絶縁カバー78における各接触リブ84が各受圧面24に接触することで、後述するように各ばね部材26の弾性力が作用した際に、ばね部材26が各絶縁カバー78を介して各受圧面24に弾性力を及ぼすようになっている。
【0042】
係合リブ86は、シールドコネクタ10の組付状態において、各端子接続部14a,14bを構成する内側壁部34よりも後方に位置しており、各カバー本体80において各接触リブ84よりも後方に設けられている。各係合リブ86は、各接触リブ84よりも各カバー本体80からの突出高さが大きくされており、シールドコネクタ10の組付状態において、各端子接続部14a,14bを構成する各内側壁部34の後端面に対して当接するか僅かに離隔している。これにより、シールドコネクタ10の組付状態において、各電線38に対して各ハウジング18a,18bからの引抜方向への外力が及ぼされた際にも、各係合リブ86が各内側壁部34に当接して係合することで、各ハウジング18a,18bからの各端子金具16a,16bからの抜け出しが阻止されるようになっている。
【0043】
そして、電線接続部40において電線38が固着された端子金具16aがハウジング本体49aにおける後方開口部からハウジング本体49aの内部に挿入されるとともに、端子金具16aにおける外側壁部32に放熱部材22が重ね合わされ、さらにハウジング本体49aの第1および第2開口部56,58に保持部材68および絶縁カバー78が固定されることで、図10に示されるように、一方(右方)の端子側組立体88aが構成される。そして、同様に、他方(左方)の端子側組立体88bが、一方の端子側組立体88aとは左右対称に構成されて、これら一対の端子側組立体88a,88bが、共通のシールドシェル20に組み付けられている。
【0044】
<シールドシェル20>
シールドシェル20は、放熱性に優れる金属により形成されている。シールドシェル20は、各端子側組立体88a,88bが挿入されて収容される一対の収容筒部90a,90bを備えており、これら一対の収容筒部90a,90bが左右方向で並んで配置されている。すなわち、シールドシェル20は、全体として後方に開口する略有底の筒形状であり、略矩形状の前端壁部92と、前端壁部92の四方の周縁部から後方に突出する筒状壁部94とを備えている。したがって、筒状壁部94は、上方の上端壁部96aと、下方の下端壁部96bと、左右両側の左端壁部96cおよび右端壁部96dとを備えている。また、筒状壁部94の左右方向中央には前後方向に延びる仕切壁部98が設けられており、この仕切壁部98により、シールドシェル20の内部空間が左右の収容筒部90a,90bに仕切られている。そして、この仕切壁部98の前方部分には、左右方向外方に開口する一対の収容部100,100が設けられており、これら各収容部100が、それぞれの収容筒部90a,90bの内部空間に連通している。各収容部100には、後述するように、ばね部材26が収容されるようになっている。
【0045】
シールドシェル20の上端壁部96aにおける前方部分には、厚さ方向(上下方向)に貫通する貫通窓102が形成されており、貫通窓102を通じて各収容筒部90a,90bにおける前方部分と外部空間とが相互に連通している。貫通窓102は、前後方向寸法よりも左右方向寸法が大きくされた略角丸矩形状であり、この貫通窓102を通じて、仕切壁部98に設けられた各収容部100が上方に開口している。さらに、シールドシェル20の上端壁部96aにおいて、貫通窓102の周縁部には、周方向の略全周にわたる略環状の内周支持部104と、当該内周支持部104の外周側において上方に突出する略環状の外周フード部106とが、シールドシェル20と一体的に形成されている。
【0046】
このシールドシェル20における貫通窓102には、絶縁キャップ108が組み付けられる。絶縁キャップ108は、全体として略有底筒形状であり、貫通窓102と略同形状とされた略角丸矩形状の底板部110と、底板部110の外周縁部から上方に突出する円筒状部112とを備えている。また、円筒状部112の上端部には、外周側に突出する略環状のフランジ状部114が一体的に形成されている。そして、シールドコネクタ10の組立状態において、各ハウジング18a,18bにおける各相手方端子挿入孔62と対応する位置には、底板部110に、略矩形の相手方端子挿通孔116が形成されている。これにより、各ハウジング18a,18bにおける各端子接続部14a,14bにおける内部空間(各相手方端子配置部28)が、各相手方端子挿入孔62および各相手方端子挿通孔116を通じて、外部空間に連通している。
【0047】
なお、絶縁キャップ108の左右方向中間部分には、絶縁キャップ108の内部空間を左右に仕切る仕切部118が設けられており、当該仕切部118が、所定の左右方向寸法を有している。この仕切部118は、絶縁キャップ108がシールドシェル20に組み付けられた際に、シールドシェル20における仕切壁部98と上下方向で重なるようになっている。これにより、絶縁キャップ108が、シールドシェル20に組み付けられた際には、仕切壁部98に設けられる各収容部100が仕切部118により上方から覆われる。この結果、仕切部118により各収容部100に収容される各ばね部材26の上方への抜け出しが阻止されており、実施形態1では、この仕切部118によりばね部材カバー部が構成されている。
【0048】
<ばね部材26>
ばね部材26は、図11にも示されるように、薄板の金属平板を折り曲げることによって構成される板バネであり、一対の平板状部120,120と、これら平板状部120,120の間に折り返し部122が設けられている。すなわち、一対の平板状部120,120は、シールドコネクタ10の組立状態において左右方向で対向しており、ばね部材26は、折り返し部122が変形することにより、各平板状部120が相互に接近または離隔する方向で弾性変形可能とされている。
【0049】
そして、各平板状部120の中間部分には、対向方向外方(左右方向外方)に突出する押圧部124が設けられている。図11に示されるように組み付けられる前の単品状態における各押圧部124の突出先端間の左右方向寸法は、シールドシェル20における各収容部100の底面(仕切壁部98の左右両面)と、各端子側組立体88a,88bにおける左右方向内面(各絶縁カバー78におけるカバー本体80において各接触リブ84が突出する面と反対側の面)との左右方向寸法より大きくされている。これにより、各収容部100に各ばね部材26が収容された際には、各押圧部124が、仕切壁部98と各絶縁カバー78に押し付けられて、各平板状部120が対向方向内方に弾性変形するようになっている。そして、この弾性変形に対する弾性的な復元力が、仕切壁部98および各絶縁カバー78に及ぼされて、各端子側組立体88a,88bが仕切壁部98から離隔する方向に付勢されている。
【0050】
<シールドコネクタ10の組み付け工程>
続いて、シールドコネクタ10の組み付け工程の具体的な一例について説明する。なお、シールドコネクタ10の組み付け工程は、以下の記載に限定されない。
【0051】
先ず、例えば所定の形状の金属平板を端子ばね部48を固着した状態で折り曲げて、各端子接続部14a,14bを有する各端子金具16a,16bを形成する。その後、各端子金具16a,16bにおける各電線接続部40に対して各電線38を固着する。なお、電線38には任意のタイミングで防水ゴム46が外挿されて取り付けられる。そして、各電線38が固着された各端子金具16a,16bを各ハウジング本体49a,49bに挿入し、各端子接続部14a,14bを構成する外側壁部32の外面である接触面35に対して放熱部材22を外側から重ね合わせて、さらに放熱部材22の外側から保持部材68を、各ハウジング本体49a,49bに固定する。また、各ハウジング本体49a,49bに対して各絶縁カバー78を組み付ける。これにより、各端子側組立体88a,88bが完成する。
【0052】
その後、シールドシェル20における各収容筒部90a,90bの後方開口部から、各端子側組立体88a,88bを挿入して、各防水ゴム46を各収容筒部90a,90bにおける後方開口部に対して圧入する。続いて、シールドシェル20における各収容部100に対して、貫通窓102を通じて上方から各ばね部材26を圧入状態で挿入して収容する。そして、シールドシェル20における内周支持部104に絶縁キャップ108におけるフランジ状部114を重ね合わせて、内周支持部104に円筒状部112を嵌め入れる。絶縁キャップ108は、内周支持部104に対して、例えば図示しない凹凸嵌合やロック構造により固定されるようになっており、絶縁キャップ108を内周支持部104に固定することで、絶縁キャップ108により貫通窓102を覆蓋する。これにより、実施形態1のシールドコネクタ10が完成する。
【0053】
上記のように製造された実施形態1のシールドコネクタ10では、前述のように各ばね部材26の弾性的な復元力により、各端子側組立体88a,88bが仕切壁部98から離隔する方向に付勢されて、各端子側組立体88a,88bの外面に露出する各放熱部材22が、より外側に位置するシールドシェル20の内面(すなわち、右端壁部96dおよび左端壁部96cの各内面)に押し付けられる。具体的には、各ばね部材26の弾性力が各絶縁カバー78を介して各端子金具16a,16b(各端子接続部14a,14b)に及ぼされる。各ばね部材26により押圧された各端子接続部14a,14bは、各接触面35が、各放熱部材22の接続部側接触面70に接触して押圧されるとともに、このように押圧された各放熱部材22のシェル側接触面72が外側のシールドシェル20の内面に押し付けられる。
【0054】
この状態で、絶縁キャップ108における各相手方端子挿通孔116、各ハウジング18a,18bにおける各相手方端子挿入孔62および各端子接続部14a,14bにおける上方開口部36を通じて、上方から各相手方端子12a,12bが挿し入れられ、図12に示されるように、各端子接続部14a,14b内の各相手方端子配置部28に各相手方端子12a,12bが配置される。この結果、各相手方端子12a,12bと各端子接続部14a,14b間で各端子ばね部48が押圧されて、各相手方端子12a,12bと各端子接続部14a,14bとが、より確実に導通状態とされる。そして、これら相手方端子12および端子接続部14間で通電することに伴って発生する熱が、各端子接続部14a,14bにおける各外側壁部32から各放熱部材22を経由して、シールドシェル20から外部に放熱される。
【0055】
また、実施形態1では、各端子金具16a,16bの後端部に各電線38における各芯線42が固着される各電線接続部40が設けられていることから、各端子接続部14a,14bと各相手方端子12a,12bとの接点部における発熱だけでなく、各電線接続部40と各芯線42との接続部分における発熱も各放熱部材22を介して放熱することが可能である。すなわち、各端子接続部14a,14bと相手方端子12との間の発熱に加えて、比較的発熱量の大きい各電線接続部40と各芯線42との接続部分における発熱も、各放熱部材22およびシールドシェル20を介して放熱されることから、良好な放熱性が発揮される。
【0056】
以上のような構造とされた実施形態1のシールドコネクタ10によれば、各端子接続部14a,14bと各相手方端子12a,12bとの通電に伴う発熱部位からシールドシェル20を介して外部へ放熱されるまでの放熱経路上に各放熱部材22を設けており、各端子接続部14a,14bが熱抵抗の比較的大きい樹脂部材に代えて、熱抵抗の比較的小さい(熱伝導率に優れる)各放熱部材22が採用されていることから、良好な放熱性が発揮される。特に、実施形態1のシールドコネクタ10は、従来構造のようなインサートモールド成形ではなく組み立て式とされることから、ショートショットやボイドの発生により放熱経路上に空気層が生じることが回避されて、放熱性能が低下することが防止される。また、例えば環境温度が大きく変化する場合において、従来構造では線膨張係数の違いにより材質の異なる部材間で隙間(空気層)が発生するおそれがあったが、実施形態1のシールドコネクタ10では、各相手方端子配置部28に各相手方端子12a,12bが配置された状態において、各端子接続部14a,14bを各放熱部材22に押圧し、且つ各放熱部材22をシールドシェル20に押圧する各ばね部材26が設けられている。これにより、環境温度が大きく変化する場合にも、各端子接続部14a,14bと各放熱部材22との間や各放熱部材22とシールドシェル20との間に隙間が発生することが抑制されて、放熱性能が低下することが防止されている。
【0057】
さらに、各相手方端子12a,12bとの通電に伴い発熱して高温になり易い各端子接続部14a,14bを各放熱部材22を介してシールドシェル20に接触させることができて、放熱経路を短く設定できることから、放熱性能の向上を図ることができる。そして、以上のように放熱性能の向上が達成されることから、外部への放熱を担うシールドシェル20を小型化することも可能であり、ひいては、シールドコネクタ10全体の小型化や、必要となる材料の量を抑えることによるコスト削減も図られる。
【0058】
各端子接続部14a,14bが矩形筒形状を有しており、各端子接続部14a,14bの内部が、各相手方端子12a,12bが挿入される相手方端子配置部28である。また、各端子接続部14a,14bにおける一対の対向壁部である外側壁部32および内側壁部34において、内側壁部34の外面が各ばね部材26の弾性力を受ける受圧面24であるとともに、外側壁部32の外面が各放熱部材22の各接続部側接触面70と接触する接触面35である。すなわち、受圧面24と接触面35を別々の壁部に設けることができて、それぞれの面24,35を十分に大きな面積をもって形成することができる。それゆえ、各ばね部材26の弾性力をより確実に受けつつ、各端子接続部14a,14bと各相手方端子12a,12bとの通電に伴う発熱を、各放熱部材22により確実に伝熱させることができる。
【0059】
また、各端子接続部14a,14bが矩形筒形状とされており、その内部に端子ばね部48が設けられていることから、各端子接続部14a,14bを組み付けて各端子側組立体88a,88bやシールドコネクタ10を製造する際にも、他部材が端子ばね部48に接触して端子ばね部48が変形することが回避されて、各端子接続部14a,14bと各相手方端子12a,12bとの接触状態をより確実に実現することができる。
【0060】
各ハウジング18a,18b(各ハウジング本体49a,49b)は、各端子金具16a,16bの各受圧面24を露出させる各第2開口部58を有しているとともに、各第2開口部58には、各絶縁カバー78が組み付けられている。これにより、実施形態1のように各ばね部材26が金属製とされる場合でも、各ばね部材26と各端子接続部14a,14bとの絶縁性を確保しつつ、各ばね部材26の弾性力を各絶縁カバー78を介して各受圧面24に及ぼすことができる。
【0061】
特に、各絶縁カバー78には各接触リブ84が設けられており、各端子側組立体88a,88bが組み立てられた際に、各接触リブ84と各受圧面24とが当接するようになっている。この接触リブ84は、各絶縁カバー78において複数(実施形態1では3つ)設けられていることから、各接触リブ84は比較的小さく形成されて、例えば樹脂のひけ等の影響を小さくすることができる。この結果、各接触リブ84と各受圧面24とをより確実に接触させることができて、各ばね部材26の弾性力を各絶縁カバー78を介して各端子接続部14a,14bにおける各受圧面24に、より確実に及ぼすことができる。
【0062】
各絶縁カバー78は、各端子接続部14a,14bと係合して各ハウジング18a,18bからの各端子金具16a,16bの抜け出しを阻止する各係合リブ86を有している。具体的には、シールドコネクタ10の組立状態において、各端子接続部14a,14bにおける各内側壁部34と各係合リブ86とが接触するか僅かに離隔しており、各電線38に対して各ハウジング18a,18bからの引き抜き方向の外力が及ぼされた場合にも、各内側壁部34と各係合リブ86とが当接して係合することで、各ハウジング18a,18bから各端子金具16a,16bが抜け出すことが阻止され得る。これにより、シールドコネクタ10の組立状態が安定して維持され得る。
【0063】
各ハウジング18a,18bにおける各第1開口部56には、各放熱部材22を保持する保持部材68が組み付けられるようになっている。すなわち、実施形態1では、シールドコネクタ10の組立てに際して、各電線38が固着された各端子金具16a,16b、各ハウジング本体49a,49b、各放熱部材22、各保持部材68および各絶縁カバー78が組み付けられて各端子側組立体88a,88bが構成されることから、各放熱部材22を保持する保持部材68が設けられることで、各端子側組立体88a,88bからの各放熱部材22の脱落が防止される。それゆえ、各端子側組立体88a,88b、ひいてはシールドコネクタ10の製造効率の向上が図られるだけでなく、シールドコネクタ10の良好な放熱性を安定して維持することができる。
【0064】
シールドシェル20は、各ばね部材26を収容する各収容部100が設けられている。実施形態1では、シールドシェル20において左右の収容筒部90a,90bを仕切る仕切壁部98に各収容部100が設けられていることから、各収容部100をスペース効率良く設けることができて、シールドシェル20、ひいてはシールドコネクタ10の小型化が図られる。
【0065】
特に、各ばね部材26は、各収容部100に対して貫通窓102を通じて上方から挿し入れられることとなるが、この貫通窓102には、ばね部材カバー部(仕切部118)を有する絶縁キャップ108が組み付けられるようになっている。これにより、各収容部100からの各ばね部材26の抜け出しが、防止される。また、絶縁キャップ108には、相手方端子挿通孔116が設けられている。すなわち、各相手方端子12a,12bが挿通可能とされる部位と、各ばね部材26の抜け出しを防止する部位とが同一の部材(絶縁キャップ108)に設けられており、これら部位を別個の部材に設ける場合に比べて、部品点数の増加が回避される。
【0066】
<実施形態2>
次に、本開示の実施形態2のシールドコネクタ130について、図13から図15を参照しつつ説明する。なお、実施形態2のシールドコネクタ130の基本的な構造は、実施形態1のシールドコネクタ10と同様であり、ばね部材132の構造が異なるのみである。なお、以下の説明において、実施形態1と実質的に同一の部材および部位には、図中に、実施形態1と同一の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。
【0067】
すなわち、実施形態2のシールドコネクタ130は、実施形態1のシールドコネクタ10と同様に、一対の端子金具16a,16bがそれぞれ一対のハウジング18a,18bに収容されており、各ハウジング18a,18bはそれぞれ放熱部材22を有している。また、各端子側組立体88a,88bは、各端子接続部14a,14bにおけるそれぞれの受圧面24が相互に向き合うように配置されており、これら各端子側組立体88a,88bが単一のシールドシェル20に覆われている。
【0068】
ここにおいて、実施形態1では一対のばね部材26,26が設けられていたが、実施形態2では、図13から図15に示されるように、単一のばね部材132が採用されている。ばね部材132の構造は、実施形態1のばね部材26と同様であり、それぞれ押圧部124を有する一対の平板状部120,120を有しているとともに、各平板状部120の上端が折り返し部122に代えて、所定の長さ寸法(左右方向寸法)を有する連結部134により連結されている。これにより、連結部134の両端の曲げ部136における変形に伴って、各平板状部120が、相互に接近または離隔する方向に弾性変形可能とされている。
【0069】
このような形状とされたばね部材132が、仕切壁部98において各収容部100が形成された部位をまたぐように配置されている。すなわち、各収容部100に対して各平板状部120が挿し入れられているとともに、仕切壁部98の上方に連結部134が位置している。実施形態2のばね部材132では、図15に示されるように組み付けられる前の単品状態における各押圧部124の突出先端間の左右方向寸法は、左右で対向する各端子側組立体88a,88bにおける内面(各絶縁カバー78におけるカバー本体80において各接触リブ84が突出する面と反対側の面)間の左右方向寸法より大きくされている。これにより、各収容部100に各平板状部120が挿し入れられてばね部材132が配置された際には、各押圧部124が、左右両側の各絶縁カバー78に押し付けられて、各平板状部120が対向方向内方に弾性変形するようになっている。そして、この弾性変形に対する弾性的な復元力が、各絶縁カバー78に及ぼされて、各端子側組立体88a,88bが相互に離隔する方向に付勢されている。
【0070】
これにより、ばね部材132の弾性力が一対の端子金具16a,16bのそれぞれの受圧面24に及ぼされて、各端子接続部14a,14bが各放熱部材22の各接続部側接触面70に押圧され、各放熱部材22の各シェル側接触面72がシールドシェル20に押圧されている。この結果、実施形態2のシールドコネクタ130においても、実施形態1のシールドコネクタ10と同様の効果が発揮され得る。特に、実施形態2では、単一のばね部材132が採用されることから、部品点数の削減が図られたり、左右の各端子接続部14a,14bを介した各放熱部材22への押圧力を略等しくすることができて、放熱性能のばらつきを抑制することができる。また、例えば実施形態1のように、一対のばね部材26,26が設けられる場合に比べて、ばね部材132の配設スペースを小さくすることもできて、シールドシェル20、ひいてはシールドコネクタ130の小型化を図ることもできる。
【0071】
<他の実施形態>
本明細書に記載された技術は上記記述および図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に記載された技術の技術的範囲に含まれる。
【0072】
(1)前記実施形態では、ばね部材26が、薄板の金属平板を折り曲げることによって形成された板バネであったが、限定されるものではなく、例えばコイルスプリング等であってもよく、シールドシェルに設けられた収容部に配されて、端子金具の受圧面に弾性力を及ぼすようになっていてもよい。
【0073】
(2)前記実施形態1では、端子を2つ有する2極構造とされていたが、限定されるものではなく、1極構造であってもよいし、3極以上の構造であってもよい。また、前記実施形態2では、2極構造とされた端子間に単一のばね部材132が配置されていたが、2極以上であればよく、2極以上とされた端子のうち2つの端子を選択して、それらの端子の間に単一のばね部材が配置されてもよい。
【0074】
(3)前記実施形態では、放熱部材22が略平板形状を有し、セラミック製とされていたが、放熱部材は絶縁性を有していれば限定されるものではない。放熱部材は、セラミックの他、例えば空気よりも熱伝導率の大きな合成樹脂等から構成され得るが、ハウジング(ハウジング本体)を構成する合成樹脂よりも熱伝導率が大きいことが好ましい。具体的には、シリコーン系の樹脂や非シリコーン系のアクリル系樹脂やセラミック系樹脂等が利用できる。より詳細には、例えば、シリコーン系の樹脂からなる、放熱シートや放熱ギャップフィラー、熱伝導グリースや熱伝導性シリコーンゴム等が挙げられる。また、前記実施形態では、端子接続部14a,14bが直接放熱部材22に接触し、且つ放熱部材22が直接シールドシェル20に接触していたが、これらの部材間には、上記のような放熱シートや放熱ギャップフィラー、熱伝導グリース等が介在していてもよい。
【0075】
(4)ハウジングやシールドシェルの形状は限定されるものではない。ハウジングにおいて、絶縁カバーや保持部材は必須なものではない。また、シールドシェルにおいて外周フード部は必須なものではなく、絶縁キャップの形状も限定されるものではない。
【符号の説明】
【0076】
10 シールドコネクタ(実施形態1)
12,12a,12b 相手方端子
14,14a,14b 端子接続部
16,16a,16b 端子金具
18,18a,18b ハウジング
20 シールドシェル
22 放熱部材
24 受圧面
26 ばね部材
28 相手方端子配置部
30 下壁部
32 外側壁部(対向壁部)
34 内側壁部(対向壁部)
35 接触面
36 上方開口部
38 電線
40 電線接続部
42 芯線
44 絶縁被覆
46 防水ゴム
48 端子ばね部
49a,49b ハウジング本体
50 前壁部
52 周壁部
54a 上壁部
54b 下壁部
54c 左壁部
54d 右壁部
56 第1開口部
58 第2開口部
60 位置決め突部
62 相手方端子挿入孔
64 絶縁カバー用係合突部
66 保持部材用係合突部
68 保持部材
70 接続部側接触面
72 シェル側接触面
74 保持部材本体
76 係合枠体
78 絶縁カバー
80 カバー本体
82 係合枠体
84 接触リブ
86 係合リブ
88a,88b 端子側組立体
90a,90b 収容筒部
92 前端壁部
94 筒状壁部
96a 上端壁部
96b 下端壁部
96c 左端壁部
96d 右端壁部
98 仕切壁部
100 収容部
102 貫通窓
104 内周支持部
106 外周フード部
108 絶縁キャップ
110 底板部
112 円筒状部
114 フランジ状部
116 相手方端子挿通孔
118 仕切部(ばね部材カバー部)
120 平板状部
122 折り返し部
124 押圧部
130 シールドコネクタ(実施形態2)
132 ばね部材
134 連結部
136 曲げ部
図1
図2
図3
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図5
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図10
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図15