(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134113
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】コイルユニット及び誘導加熱調理器
(51)【国際特許分類】
H05B 6/12 20060101AFI20230920BHJP
【FI】
H05B6/12 308
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022039470
(22)【出願日】2022-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183265
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 剣一
(72)【発明者】
【氏名】浅野 正人
【テーマコード(参考)】
3K151
【Fターム(参考)】
3K151BA12
3K151BA83
(57)【要約】
【課題】加熱対象物を効率良く加熱する。
【解決手段】本開示に係るコイルユニットは、平面視において、加熱対象物を加熱する第1加熱領域、第2加熱領域及び第3加熱領域に配置される複数のコイルを備え、平面視において、前記第1加熱領域及び前記第2加熱領域は、互いに間隔を有して設けられており、前記第3加熱領域は、平面視において、前記第1加熱領域と前記第2加熱領域との間に設けられており、平面視において、第1ラインと、前記第1ラインと交差する第2ラインと、前記第1ラインと前記第2ラインとを結ぶ第3ラインと、によって画定される。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視において、加熱対象物を加熱する第1加熱領域、第2加熱領域及び第3加熱領域に配置される複数のコイルを備え、
平面視において、前記第1加熱領域及び前記第2加熱領域は、互いに間隔を有して設けられており、
前記第3加熱領域は、
平面視において、前記第1加熱領域と前記第2加熱領域との間に設けられており、
平面視において、第1ラインと、前記第1ラインと交差する第2ラインと、前記第1ラインと前記第2ラインとを結ぶ第3ラインと、によって画定される、
コイルユニット。
【請求項2】
前記第3加熱領域に配置されるコイルは、平面視において、前記第1ライン、前記第2ライン及び前記第3ラインに沿って配置されるコイル線を有するコイルピースを含む、
請求項1に記載のコイルユニット。
【請求項3】
前記第1ライン及び前記第2ラインは、直線状のラインであり、
平面視において、前記第1ラインと前記第2ラインとが交差する交点は、前記第1加熱領域と前記第2加熱領域との間に位置する、
請求項1又は2に記載のコイルユニット。
【請求項4】
平面視において、前記第1加熱領域と前記第2加熱領域との間には、前記第3加熱領域と向き合う位置に第4加熱領域が設けられており、
前記複数のコイルは、前記第4加熱領域に配置されるコイルを含み、
前記第4加熱領域は、平面視において、第4ラインと、前記第4ラインと交差する第5ラインと、前記第4ラインと前記第5ラインとを結ぶ第6ラインと、によって画定される、
請求項1~3のいずれか一項に記載のコイルユニット。
【請求項5】
前記第4加熱領域に配置される前記コイルは、平面視において、前記第4ライン、前記第5ライン及び前記第6ラインに沿って配置されるコイル線を有するコイルピースを含む、
請求項4に記載のコイルユニット。
【請求項6】
前記第4ライン及び前記第5ラインは、直線状のラインであり、
平面視において、前記第4ラインと前記第5ラインとが交差する交点は、前記第1加熱領域と前記第2加熱領域との間に位置する、
請求項4又は5に記載のコイルユニット。
【請求項7】
前記第1加熱領域は、平面視において、中心を有する円形状を有し、
前記第2加熱領域は、平面視において、中心を有する円形状を有し、
平面視において、前記第1ラインと前記第2ラインとが交差する交点及び前記第4ラインと前記第5ラインとが交差する交点は、前記第1加熱領域の前記中心と前記第2加熱領域の前記中心とを通る線上に位置する、
請求項4~6のいずれか一項に記載のコイルユニット。
【請求項8】
加熱対象物が載置されるトッププレートと、
平面視において、前記トッププレート上に載置された前記加熱対象物を加熱する第1領域、第2領域及び第3領域に配置される複数のコイルユニットを備え、
平面視において、前記第1領域及び前記第2領域は、互いに間隔を有して設けられており、
前記第3領域は、
平面視において、前記第1領域と前記第2領域との間に設けられており、
平面視において、第1ラインと、前記第1ラインと交差する第2ラインと、前記第1ラインと前記第2ラインとを結ぶ第3ラインと、によって画定される、
誘導加熱調理器。
【請求項9】
前記第3領域に配置されるコイルユニットは、前記第1ライン、前記第2ライン及び前記第3ラインのうち隣り合う2つのラインに沿って配置されるコイル線を有する複数のコイルピースを含む、
請求項8に記載の誘導加熱調理器。
【請求項10】
前記第1ライン及び前記第2ラインは、直線状のラインであり、
平面視において、前記第1ラインと前記第2ラインとが交差する交点は、前記第1領域と前記第2領域との間に位置する、
請求項8又は9に記載の誘導加熱調理器。
【請求項11】
前記第3領域は、平面視において、三角形状を有する、
請求項8~10のいずれか一項に記載の誘導加熱調理器。
【請求項12】
前記トッププレートは、平面視において、左右方向と、前記左右方向と直交する奥行き方向とを有し、
前記第1領域と前記第2領域とは、平面視において、前記トッププレートの前記左右方向に間隔を有して設けられており、
前記第3領域は、平面視において、前記トッププレートの前記奥行き方向の奥側に設けられる、
請求項8~11のいずれか一項に記載の誘導加熱調理器。
【請求項13】
平面視において、前記トッププレートの前記奥行き方向の奥側には、第1排気口及び第2排気口が設けられており、
前記第1排気口及び前記第2排気口は、前記トッププレートの前記左右方向に間隔を有して設けられており、
平面視において、前記第3領域の一部は、前記第1排気口と前記第2排気口との間に設けられている、
請求項12に記載の誘導加熱調理器。
【請求項14】
平面視において、前記第1領域と前記第2領域との間には、前記第3領域と向き合う位置に第4領域が設けられており、
前記複数のコイルユニットは、前記第4領域に配置されるコイルユニットを含み、
前記第4領域は、平面視において、直線状の第4ラインと、前記第4ラインと交差する直線状の第5ラインと、前記第4ラインと前記第5ラインとを結ぶ第6ラインと、によって画定される、
請求項8~13のいずれか一項に記載の誘導加熱調理器。
【請求項15】
前記第4領域に配置されるコイルユニットは、平面視において、前記第4ライン及び前記第5ラインに沿って配置されるコイル線を有するコイルピースを含む、
請求項14に記載の誘導加熱調理器。
【請求項16】
平面視において、前記第3領域の前記第3ラインと前記第4領域の前記第6ラインとは、向き合っている、
請求項15に記載の誘導加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、コイルユニット及び誘導加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の加熱コイルを備える誘導加熱調理器が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の誘導加熱調理器は、複数の加熱コイル、複数の電源回路部、制御回路部及び方向切換手段を備える。複数の加熱コイルは、平面上に巻回されている。複数の電源回路部は、各加熱コイルに高周波電流を供給する。制御回路部は、各電源回路部がそれぞれの加熱コイルに供給する高周波電流を制御する。方向切換手段は、各加熱コイルの互いに隣接する領域において、高周波電流を同一方向に流す加熱モード、または高周波電流を逆方向に流す加熱モードに切り換える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、誘導加熱調理器において、加熱対象物をより効率良く加熱することが求められている。
【0006】
したがって、本開示の目的は、前記課題を解決することにあって、加熱対象物を効率良く加熱することができるコイルユニット及び誘導加熱調理器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様のコイルユニットは、
平面視において、加熱対象物を加熱する第1加熱領域、第2加熱領域及び第3加熱領域に配置される複数のコイルを備え、
平面視において、前記第1加熱領域及び前記第2加熱領域は、互いに間隔を有して設けられており、
前記第3加熱領域は、
平面視において、前記第1加熱領域と前記第2加熱領域との間に設けられており、
平面視において、第1ラインと、前記第1ラインと交差する第2ラインと、前記第1ラインと前記第2ラインとを結ぶ第3ラインと、によって画定される。
【0008】
本開示の一態様の誘導加熱調理器は、
加熱対象物が載置されるトッププレートと、
平面視において、前記トッププレート上に載置された前記加熱対象物を加熱する第1領域、第2領域及び第3領域に配置される複数のコイルユニットを備え、
平面視において、前記第1領域及び前記第2領域は、互いに間隔を有して設けられており、
前記第3領域は、
平面視において、前記第1領域と前記第2領域との間に設けられており、
平面視において、第1ラインと、前記第1ラインと交差する第2ラインと、前記第1ラインと前記第2ラインとを結ぶ第3ラインと、によって画定される。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、加熱対象物を効率良く加熱することができるコイルユニット及び誘導加熱調理器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示に係る実施の形態1の誘導加熱調理器の一例の概略斜視図である。
【
図2】本開示に係る実施の形態1のコイルユニットの一例の平面図である。
【
図3】
図2のコイルユニットを構成するコイルピースの概略拡大図である。
【
図7】本開示に係る実施の形態2のコイルユニットの一例の平面図である。
【
図9】本開示に係る実施の形態3の誘導加熱調理器の一例の概略図である。
【
図10】
図9の第3領域に配置されるコイルユニットの概略拡大図である。
【
図11】変形例5の誘導加熱調理器の概略図である。
【
図12】
図11の第3領域及び第4領域に配置されるコイルユニットの概略拡大図である。
【
図13】変形例6のコイルピースの概略拡大図である。
【
図14】変形例7のコイルピースの概略拡大図である。
【
図15】変形例8のコイルピースの概略拡大図である。
【
図16】変形例9のコイルピースの概略拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の第1態様のコイルユニットは、平面視において、加熱対象物を加熱する第1加熱領域、第2加熱領域及び第3加熱領域に配置される複数のコイルを備え、平面視において、前記第1加熱領域及び前記第2加熱領域は、互いに間隔を有して設けられており、前記第3加熱領域は、平面視において、前記第1加熱領域と前記第2加熱領域との間に設けられており、平面視において、第1ラインと、前記第1ラインと交差する第2ラインと、前記第1ラインと前記第2ラインとを結ぶ第3ラインと、によって画定される。
【0012】
本開示の第2態様のコイルユニットにおいて、前記第3加熱領域に配置されるコイルは、平面視において、前記第1ライン、前記第2ライン及び前記第3ラインに沿って配置されるコイル線を有するコイルピースを含んでもよい。
【0013】
本開示の第3態様のコイルユニットにおいて、前記第1ライン及び前記第2ラインは、直線状のラインであり、平面視において、前記第1ラインと前記第2ラインとが交差する交点は、前記第1加熱領域と前記第2加熱領域との間に位置してもよい。
【0014】
本開示の第4態様のコイルユニットにおいて、平面視において、前記第1加熱領域と前記第2加熱領域との間には、前記第3加熱領域と向き合う位置に第4加熱領域が設けられており、前記複数のコイルは、前記第4加熱領域に配置されるコイルを含み、前記第4加熱領域は、平面視において、第4ラインと、前記第4ラインと交差する第5ラインと、前記第4ラインと前記第5ラインとを結ぶ第6ラインと、によって画定されてもよい。
【0015】
本開示の第5態様のコイルユニットにおいて、前記第4加熱領域に配置される前記コイルは、平面視において、前記第4ライン、前記第5ライン及び前記第6ラインに沿って配置されるコイル線を有するコイルピースを含んでもよい。
【0016】
本開示の第6態様のコイルユニットにおいて、前記第4ライン及び前記第5ラインは、直線状のラインであり、平面視において、前記第4ラインと前記第5ラインとが交差する交点は、前記第1加熱領域と前記第2加熱領域との間に位置してもよい。
【0017】
本開示の第7態様のコイルユニットにおいて、前記第1加熱領域は、平面視において、中心を有する円形状を有し、前記第2加熱領域は、平面視において、中心を有する円形状を有し、平面視において、前記第1ラインと前記第2ラインとが交差する交点及び前記第4ラインと前記第5ラインとが交差する交点は、前記第1加熱領域の前記中心と前記第2加熱領域の前記中心とを通る線上に位置してもよい。
【0018】
本開示の第8態様の誘導加熱調理器は、加熱対象物が載置されるトッププレートと、平面視において、前記トッププレート上に載置された前記加熱対象物を加熱する第1領域、第2領域及び第3領域に配置される複数のコイルユニットを備え、平面視において、前記第1領域及び前記第2領域は、互いに間隔を有して設けられており、前記第3領域は、平面視において、前記第1領域と前記第2領域との間に設けられており、平面視において、第1ラインと、前記第1ラインと交差する第2ラインと、前記第1ラインと前記第2ラインとを結ぶ第3ラインと、によって画定されてもよい。
【0019】
本開示の第9態様の誘導加熱調理器において、前記第3領域に配置されるコイルユニットは、前記第1ライン、前記第2ライン及び前記第3ラインのうち隣り合う2つのラインに沿って配置されるコイル線を有する複数のコイルピースを含んでもよい。
【0020】
本開示の第10態様の誘導加熱調理器において、前記第1ライン及び前記第2ラインは、直線状のラインであり、平面視において、前記第1ラインと前記第2ラインとが交差する交点は、前記第1領域と前記第2領域との間に位置してもよい。
【0021】
本開示の第11態様の誘導加熱調理器において、前記第3領域は、平面視において、三角形状を有してもよい。
【0022】
本開示の第12態様の誘導加熱調理器において、前記トッププレートは、平面視において、左右方向と、前記左右方向と直交する奥行き方向とを有し、前記第1領域と前記第2領域とは、平面視において、前記トッププレートの前記左右方向に間隔を有して設けられており、前記第3領域は、平面視において、前記トッププレートの前記奥行き方向の奥側に設けられてもよい。
【0023】
本開示の第13態様の誘導加熱調理器において、平面視において、前記トッププレートの前記奥行き方向の奥側には、第1排気口及び第2排気口が設けられており、前記第1排気口及び前記第2排気口は、前記トッププレートの前記左右方向に間隔を有して設けられており、平面視において、前記第3領域の一部は、前記第1排気口と前記第2排気口との間に設けられてもよい。
【0024】
本開示の第14態様の誘導加熱調理器において、平面視において、前記第1領域と前記第2領域との間には、前記第3領域と向き合う位置に第4領域が設けられており、前記複数のコイルユニットは、前記第4領域に配置されるコイルユニットを含み、前記第4領域は、平面視において、直線状の第4ラインと、前記第4ラインと交差する直線状の第5ラインと、前記第4ラインと前記第5ラインとを結ぶ第6ラインと、によって画定されてもよい。
【0025】
本開示の第15態様の誘導加熱調理器において、前記第4領域に配置されるコイルユニットは、平面視において、前記第4ライン及び前記第5ラインに沿って配置されるコイル線を有するコイルピースを含んでもよい。
【0026】
本開示の第16態様の誘導加熱調理器において、平面視において、前記第3領域の前記第3ラインと前記第4領域の前記第6ラインとは、向き合っていてもよい。
【0027】
以下、本開示の一実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
【0028】
(実施の形態1)
[全体構成]
図1は、本開示に係る実施の形態1の誘導加熱調理器100の一例の概略斜視図である。なお、図中に示すX-Y-Z座標系は、発明の理解を助けるためのものであって、発明を限定するものではない。X軸方向は左右方向を示し、Y軸方向は奥行き方向を示し、Z軸方向は鉛直方向を示している。
【0029】
図1に示すように、誘導加熱調理器100は、加熱調理対象Tを収容する調理容器Cを誘導加熱する調理器である。本明細書では、調理容器Cは、加熱対象物の一例として説明している。加熱対象物は、調理容器Cに限定されず、誘導加熱される対象物であればよい。
【0030】
誘導加熱調理器100は、調理容器Cが載置され、例えば耐熱ガラスによって作製されたトッププレート3と、トッププレート3の下面に取り付けられた筐体4と、を有する。筐体4内には、複数のコイルユニット1,2が搭載されている。複数のコイルユニット1,2のそれぞれは、トッププレート3の下方に配置され、対向するトッププレート3の部分に載置されている調理容器Cを誘導加熱する。即ち、複数のコイルユニット1,2のそれぞれは、誘導加熱コイルユニットとして機能する。
【0031】
コイルユニット1については、後述する。コイルユニット2は、コイルユニット1とは異なるコイルユニットであって、1つのコイルで構成されていてもよいし、複数のコイルで構成されていてもよい。
【0032】
誘導加熱調理器100は、コイルユニット1,2を制御する制御部を備える。制御部は、例えば、プログラムを記憶したメモリと、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサに対応する処理回路を備える。制御部においては、プロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行する。
【0033】
[コイルユニット]
以下、コイルユニット1について
図2及び
図3を用いて説明する。
【0034】
図2は、本開示に係る実施の形態1のコイルユニット1の一例の平面図である。
図2に示すように、コイルユニット1は、複数のコイル5A,5Bを備える。複数のコイル5A,5Bは、平面視において、加熱対象物を加熱する第1加熱領域S10及び第2加熱領域S20に配置される。本明細書では、第1加熱領域S10に配置されるコイル5Aを第1コイル5Aと称し、第2加熱領域S20に配置されるコイル5Bを第2コイル5Bと称する。また、本明細書では、「平面視」とは鉛直方向、即ちZ軸方向から見ることを意味する。
【0035】
第1加熱領域S10は、平面視において中心C1を有する領域であり、第1コイル5Aが配置される領域である。本実施形態では、第1加熱領域S10は平面視において円形状を有する。第1加熱領域S10は、平面視において、トッププレート3の上面に示される調理容器Cが配置される領域であってもよい。あるいは、平面視において、トッププレート3の上面に示される調理容器Cが配置可能な領域よりも小さい領域であってもよい。
【0036】
第1加熱領域S10は、複数の第1コイル配置領域S11~S16を有する。複数の第1コイル配置領域S11~S16は、平面視において第1加熱領域S10の中心C1を中心として放射状に且つ隣接して配置されている。具体的には、複数の第1コイル配置領域S11~S16は、平面視において第1加熱領域S10の中心C1から外周に向かって放射状に延びる複数の第1境界ラインL11~L16と、第1加熱領域S10の外周を画定する第1外周ラインL10と、によって画定されている。
【0037】
複数の第1境界ラインL11~L16は、平面視において第1加熱領域S10の中心C1を中心として放射状に等間隔で配置されている。複数の第1境界ラインL11~L16は、平面視において第1加熱領域S10の中心C1から外周に向かって延びる直線である。複数の第1境界ラインL11~L16において隣り合う2つの境界ラインがなす角度は、略同じである。これにより、平面視において、複数の第1コイル配置領域S11~S16は略同じ形状及び略同じ寸法を有している。本明細書では、「略」とは、誤差10%以内を意味し、好ましくは、誤差5%以内を意味する。
【0038】
複数の第1コイル配置領域S11~S16のそれぞれは、平面視において扇形状を有する。本明細書では、「扇形状」とは、平面視において円の中心から外周に向かって延びる2つの直線(半径)と、2つの直線間を結ぶ円弧によって画定される形状である。
【0039】
本実施形態では、複数の第1境界ラインは、6つの第1境界ラインL11~L16を有し、隣り合う2つの第1境界ラインがなす角度は60度である。これにより、第1加熱領域S10は、平面視において略同じ形状及び略同じ寸法である6つの第1コイル配置領域S11~S16に分けられている。
【0040】
第2加熱領域S20は、平面視において第1加熱領域S10の周囲に設けられる領域であり、第2コイル5Bが配置される領域である。第2加熱領域S20は、奥行き方向(Y軸方向)において第1加熱領域S10よりも奥側に設けられている。第2加熱領域S20は、平面視において、中心C2を有する扇形状を有する。第2加熱領域S20において、円の中心C2から外周に向かって延びる2つの直線がなす中心角度は、例えば、180°以上300°以下である。本実施形態では、中心角度は240°である。第2加熱領域S20において、円の中心C2から外周に向かって延びる2つの直線は、第2境界ラインL21,L25に対応する。平面視において、第2境界ラインL21,L25との間には、円弧の第2外周ラインL20が設けられていない。このため、平面視において、第2境界ラインL21,L25との間には、第2加熱領域S20が設けられていない。
【0041】
第2加熱領域S20は、平面視において、第1加熱領域S10の一部を囲うように設けられている。具体的には、平面視において、第2加熱領域S20を画定する2つの第2境界ラインL21,L25が第1加熱領域S10の第1外周ラインL10の周囲に配置されるように、第2加熱領域S20が第1加熱領域S10の周囲に配置される。言い換えると、平面視において、第1加熱領域S10は、第2加熱領域S20の外周を画定する第2境界ラインL21,L25との間であって、第2加熱領域S20が設けられていない部分に配置される。
【0042】
第2加熱領域S20は、複数の第2コイル配置領域S21~S24を有する。複数の第2コイル配置領域S21~S24は、平面視において第2加熱領域S20の中心C2を中心として放射状に且つ隣接して配置されている。具体的には、複数の第2コイル配置領域S21~S24は、平面視において第2加熱領域S20の中心C2から外周に向かって放射状に延びる複数の第2境界ラインL21~L25と、第2加熱領域S20の円弧部分の外周を画定する第2外周ラインL20と、によって画定されている。
【0043】
複数の第2境界ラインL21~L25は、平面視において第2加熱領域S20の中心C2を中心として放射状に等間隔で配置されている。複数の第2境界ラインL21~L25は、平面視において第2加熱領域S20の中心C2から外周に向かって延びる直線である。複数の第2境界ラインL21~L25において隣り合う2つの第2境界ラインがなす角度は、略同じである。これにより、平面視において、複数の第2コイル配置領域S21~S24は略同じ形状及び略同じ寸法を有している。
【0044】
本実施形態では、複数の第2境界ラインは、5つの第2境界ラインL21~L25を有し、隣り合う2つの第2境界ラインがなす角度は60度である。これにより、第2加熱領域S20は、平面視において略同じ形状及び略同じ寸法である4つの第2コイル配置領域S21~S24に分けられている。
【0045】
第1加熱領域S10に配置される第1コイル5Aは、複数の第1コイルピース10Aを含む。複数の第1コイルピース10Aは、平面視において複数の第1コイル配置領域S11~S16内にそれぞれ配置されている。具体的には、第1加熱領域S10において、1つの第1コイル配置領域内に1つの第1コイルピース10Aが配置されている。これにより、複数の第1コイルピース10Aは、平面視において第1加熱領域S10内で放射状に且つ隣接して配置されている。本実施形態では、第1コイル5Aは、6つの第1コイルピース10Aを有する。
【0046】
次に、
図3を用いて第1コイルピース10Aの詳細な構成について説明する。
【0047】
図3は、第1コイルピース10Aの概略拡大図である。
図3は、第1コイル配置領域S11に配置される第1コイルピース10Aを示す。なお、第1コイル配置領域S12~S16に配置される第1コイルピース10Aは、第1コイル配置領域S11に配置される第1コイルピース10Aと同様の構成を有するため、説明を省略する。
【0048】
図3に示すように、第1コイルピース10Aは、第1コイル配置領域S11において巻回して配置される第1コイル線11Aを有する。
【0049】
第1コイル線11Aは、平面視において、複数の第1境界ラインL11~L16のうち隣り合う2つの第1境界ラインL11,L12に沿って配置されている。具体的には、平面視において、第1コイル線11Aは、第1コイル配置領域S11内において、隣り合う2つの第1境界ラインL11,L12と、隣り合う2つの第1境界ラインL11,L12を結ぶ第1外周ラインL10と、に沿って配置されており、内側に巻回して配置されている。
【0050】
第1コイル線11Aは、平面視において枠状に配置されている。本実施形態では、第1コイル配置領域S11が平面視において扇形状に形成されているため、第1コイル線11Aの外形は平面視において扇形状に形成されている。
【0051】
第1コイル線11Aは、例えば、導電性材料で形成されている。
【0052】
第1コイル線11Aは、第1コイル線部20、第2コイル線部30及び第3コイル線部40を有する。第1コイル線部20、第2コイル線部30及び第3コイル線部40は、一体で構成されている。第1コイル線部20、第2コイル線部30及び第3コイル線部40は、略同じ線径を有する。第1コイル線部20、第2コイル線部30及び第3コイル線部40のそれぞれは、複数の金属線をねじりながら束ねたものを複数ターン巻回して構成される。例えば、第1コイル線部20、第2コイル線部30及び第3コイル線部40は、直径0.2mmの銅線20本程度を、ねじりながら束ねたものを、10ターン程度巻回している。なお、金属線の直径は0.2mmに限定されず、適宜設定されてもよい。例えば、金属線の直径は、0.01mm以上0.5mm以下の範囲で適宜選択されてもよい。また、金属線の材質は、銅に限定されず、例えば、アルミニウム、又は銅とアルミニウムのクラッド材でもよい。また、金属線を束にする本数(つまり、いわゆる芯数)は、20本に限定されず、適宜選択されてもよい。例えば、芯数は、5本以上50本以下の範囲で適宜選択されてもよい。また、巻回数は、10ターンに限定されず、適宜設定されてもよい。例えば、巻回数は、5ターン以上20ターン以下で適宜選択されてもよい。
【0053】
第1コイル線部20は、平面視において隣り合う2つの第1境界ラインL11,L12と、第1外周ラインL10と、に沿って配置されている。第1コイル線部20は、平面視において第1コイルピース10Aの最も外側に配置される第1コイル線11Aの部分である。第1コイル線部20は平面視で枠状に形成されている。第1コイル線部20の外形は平面視において扇形状に形成されている。
【0054】
具体的には、第1コイル線部20は、直線部21,22、曲線部23及び接続部24,25,26を有している。直線部21は、第1境界ラインL11に沿って配置される直線状のコイル部分である。直線部22は、第1境界ラインL12に沿って配置される直線状のコイル部分である。曲線部23は、第1外周ラインL10に沿って配置される曲線状のコイル部分である。接続部24は、平面視において第1加熱領域S10の中心C1付近で、直線部21の一端と直線部22の一端とを接続するコイル部分である。接続部24は、平面視において、隣り合う2つの第1境界ラインL11,L12が交差するコーナー部分に配置される。接続部25は、平面視において第1加熱領域S10の第1外周ラインL10付近で、直線部21の他端と曲線部23の一端とを接続するコイル部分である。接続部25は、平面視において、隣り合う2つの第1境界ラインL11と第1外周ラインL10とが交差するコーナー部分に配置される。接続部26は、平面視において第1加熱領域S10の第1外周ラインL10側で、直線部22の他端と曲線部23の他端とを接続するコイル部分である。接続部26は、平面視において、隣り合う2つの第1境界ラインL12と第1外周ラインL10とが交差するコーナー部分に配置される。接続部24,25,26は、例えば、U字状に湾曲した形状を有する。
【0055】
本明細書では、「第1境界ラインL11又はL12に沿って配置される」とは、特に言及しない限り、第1境界ラインL11又はL12と第1コイル線11Aとの間を遮る他の部品が配置されておらず、第1コイル線11Aが第1境界ラインL11又はL12の延びる方向と略同じ方向に延びて配置されることを意味する。また、「第1外周ラインL10に沿って配置される」についても、同様である。
【0056】
第2コイル線部30は、平面視において第1コイル線部20の内側に沿って配置されている。第2コイル線部30は平面視で第1コイル線部20の内側に沿った枠状に形成されている。第2コイル線部30の外形は平面視において扇形状に形成されている。
【0057】
具体的には、第2コイル線部30は、直線部31,32、曲線部33及び接続部34,35,36を有している。直線部31は、第1コイル線部20の直線部21に沿って配置される直線状のコイル部分である。直線部32は、第1コイル線部20の直線部22に沿って配置される直線状のコイル部分である。曲線部33は、第1コイル線部20の曲線部23に沿って配置される曲線状のコイル部分である。接続部34は、平面視において第1加熱領域S10の中心C1付近で、直線部31の一端と直線部32の一端とを接続するコイル部分である。接続部35は、平面視において第1加熱領域S10の第1外周ラインL10付近で、直線部31の他端と曲線部33の一端とを接続するコイル部分である。接続部36は、平面視において第1加熱領域S10の第1外周ラインL10付近で、直線部32の他端と曲線部33の他端とを接続するコイル部分である。接続部34,35,36は、例えば、U字状に湾曲した形状を有する。
【0058】
第3コイル線部40は、平面視において第2コイル線部30の内側に沿って配置されている。第3コイル線部40は平面視で第2コイル線部30の内側に沿った枠状に形成されている。第3コイル線部40の外形は平面視において扇形状に形成されている。
【0059】
具体的には、第3コイル線部40は、直線部41,42、曲線部43及び接続部44,45,46を有している。直線部41は、第2コイル線部30の直線部31に沿って配置される直線状のコイル部分である。直線部42は、第2コイル線部30の直線部32に沿って配置される直線状のコイル部分である。曲線部43は、第2コイル線部30の曲線部33に沿って配置される曲線状のコイル部分である。接続部44は、平面視において第1加熱領域S10の中心C1付近で、直線部41の一端と直線部42の一端とを接続するコイル部分である。接続部45は、平面視において第1加熱領域S10の第1外周ラインL10付近で、直線部41の他端と曲線部43の一端とを接続するコイル部分である。接続部46は、平面視において第1加熱領域S10の第1外周ラインL10付近で、直線部42の他端と曲線部43の他端とを接続するコイル部分である。接続部44,45,46は、例えば、U字状に湾曲した形状を有する。
【0060】
本実施形態では、直線部21,31,41は互いに略平行に配置されている。直線部22,32,42は互いに略平行に配置されている。曲線部23,33,43は、互いに対向して配置されている。
【0061】
このように、第1加熱領域S10に配置される第1コイル5Aは、複数の第1コイル配置領域S11~S16にそれぞれ配置される複数の第1コイルピース10Aを有する。複数の第1コイルピース10Aのそれぞれは、平面視において、複数の第1コイル配置領域S11~S16を画定する複数の第1境界ラインL11~L16及び第1外周ラインL10に沿って配置される第1コイル線11Aを有する。
【0062】
第2加熱領域S20に配置される第2コイル5Bは、複数の第2コイルピース10Bを有する。複数の第2コイルピース10Bは、平面視において複数の第2コイル配置領域S21~S24内にそれぞれ配置されている。具体的には、第2加熱領域S20において、1つの第2コイル配置領域内に1つの第2コイルピース10Bが配置されている。これにより、複数の第2コイルピース10Bは、平面視において第2加熱領域S20内で放射状に且つ隣接して配置されている。本実施形態では、第2コイル5Bは、4つの第2コイルピース10Bを有する。
【0063】
第2コイルピース10Bは、上述した第1コイルピース10Aと略同じである。
【0064】
複数の第2コイルピース10Bのそれぞれは、複数の第2コイル配置領域S21~S24のそれぞれにおいて巻回して配置される第2コイル線11Bを有する。
【0065】
第2コイル線11Bは、平面視において、複数の第2境界ラインL21~L25のうち隣り合う2つの第2境界ラインに沿って配置されている。具体的には、平面視において、第2コイル線11Bは、隣り合う2つの第2境界ラインと、隣り合う2つの第2境界ラインを結ぶ第2外周ラインL20と、に沿って配置されており、内側に巻回して配置されている。
【0066】
本実施形態では、複数の第2コイルピース10Bは、平面視において略同じ形状及び略同じ寸法を有する。また、第2コイルピース10Bは、第1コイルピース10Aと略同じ形状及び寸法を有する。即ち、複数の第2コイルピース10Bのそれぞれは、平面視において扇形状を有する。
【0067】
図2に示すように、平面視において、第1加熱領域S10に配置される複数の第1コイルピース10Aと第2加熱領域S20に配置される複数の第2コイルピース10Bとは、対称に配置されている。具体的には、第1加熱領域S10の中心C1と第2加熱領域20の中心C2とを通る線CL1に対して、複数の第1コイルピース10Aと複数の第2コイルピース10Bとは、対称に配置されている。
【0068】
また、平面視において、第1加熱領域S10に配置されるいくつかの第1コイルピース10Aは、線CL1を跨ぐように配置されている。一方、平面視において、第2加熱領域S20に配置される第2コイルピース10Bは、線CL1を跨がないように配置されている。
図2に示す例においては、第1加熱領域S10の第1コイル配置領域S11,S14に配置される2つの第1コイルピース10Aが、線CL1を跨ぐように配置されている。一方、平面視において、線CL1は第2加熱領域S20の2つの第2コイル配置領域S22,S23に配置される2つの第2コイルピース10Bの間に位置する。線CL1は、第2境界ラインL23に沿って延びる一方、第1境界ラインL11~L16と交差する方向に延びている。
【0069】
[効果]
実施の形態1に係るコイルユニット1によれば、以下の効果を奏することができる。
【0070】
本開示の実施の形態1に係るコイルユニット1は、平面視において、加熱対象物を加熱する第1加熱領域S10及び第2加熱領域S20に配置される複数のコイル5A,5Bを備える。第2加熱領域S20は、平面視において、第1加熱領域S10の周囲に設けられ、扇形状を有する。また、第2加熱領域S20は、平面視において、第2加熱領域S20の中心C2から外周に向かって放射状に延びる複数の第2境界ラインL21~L25と、第2加熱領域S20の円弧部分の外周を画定する第2外周ラインL20と、によって画定される複数の第2コイル配置領域S21~S24を有する。第2加熱領域S20に配置されるコイル5Bは、平面視において、複数の第2コイル配置領域S21~S24にそれぞれ配置される複数の第2コイルピース10Bを有する。複数の第2コイルピース10Bのそれぞれは、平面視において、複数の第2コイル配置領域S21~S24を画定する前記複数の第2境界ラインL21~L25のうち隣り合う2つの第2境界ラインに沿って配置される第2コイル線11Bを有する。
【0071】
このような構成により、加熱対象物を効率良く加熱することができる。コイルユニット1によれば、第1加熱領域S10に加えて第2加熱領域S20においても加熱対象物を加熱することができる。例えば、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20に跨って配置された加熱対象物を加熱することができるため、加熱されにくい領域を減らすことができる。これにより、加熱ムラを低減することができ、加熱対象物を効率良く加熱することができる。
【0072】
また、第2加熱領域S20は、平面視において、複数の第2境界ラインL21~L25と第2外周ラインL20とによって複数の第2コイル配置領域S21~S24に分けられている。複数の第2コイル配置領域S21~S24のそれぞれには、第2コイルピース10Bを構成する第2コイル線11Bが、隣り合う2つの第2境界ラインに沿って配置されている。これにより、複数の第2コイルピース10B間の隙間を小さくできると共に、隙間のばらつきを低減することができる。その結果、複数の第2コイルピース10B間で加熱されにくい領域を低減できる。また、複数の第2コイルピース10B間の隙間を小さくすることができるため、コイルユニット1の加熱効率を向上させつつ、小型化を実現することができる。
【0073】
また、複数の第2コイルピース10Bの加熱は、制御部によって個別に制御することができる。例えば、平面視において、第2加熱領域S20の中央に配置される2つの第2コイルピース10B、又は第2加熱領域S20の中央よりも外側に配置される2つの第2コイルピース10Bを加熱に使用して、加熱対象物の任意の場所を集中加熱することができる。あるいは、第2加熱領域S20に配置されるすべての第2コイルピース10Bを加熱に使用して、加熱対象物を均等に加熱することもできる。
【0074】
複数の第2境界ラインL21~L25は、直線状のラインである。第2コイル線11Bは、平面視において、隣り合う2つの第2境界ラインと、2つの第2境界ラインを結ぶ第2外周ラインL20と、に沿って配置される。このような構成により、平面視において第2加熱領域S20の複数の第2コイル配置領域S21~S24のそれぞれに配置される第2コイルピース10Bの領域を大きくすることができる。これにより、第2加熱領域S20において第2コイルピース10Bによって加熱される領域を大きくすることができる。
【0075】
複数の第2コイル配置領域S21~S24は、平面視において略同じ形状を有し、複数の第2コイルピース10Bは、平面視において略同じ形状を有する。このような構成により、平面視において第2加熱領域S20内に均等に複数の第2コイルピース10Bを配置することができる。また、複数の第2コイルピース10B間の間隔も小さくすることができ、加熱ムラを更に低減し、より効率良く加熱することができる。また、コイルユニット1の製造が容易となると共に製造コストを低減することができる。
【0076】
第1加熱領域S10は、平面視において第1加熱領域S10の中心C1から外周に向かって放射状に延びる複数の第1境界ラインL11~L16と、第1加熱領域の外周を画定する第1外周ラインL10と、によって画定される複数の第1コイル配置領域S11~S16を有する。第1加熱領域S10に配置されるコイル5Aは、複数の第1コイル配置領域S11~S16にそれぞれ配置される複数の第1コイルピース10Aを有する。複数の第1コイルピース10Aのそれぞれは、平面視において、複数の第1コイル配置領域S11~S16を画定する複数の第1境界ラインL11~L16のうち隣り合う2つの第1境界ラインに沿って配置される第1コイル線11Aを有する。このような構成により、加熱対象物を更に効率良く加熱することができる。具体的には、第1加熱領域S10においても、加熱ムラを低減できる。
【0077】
また、複数の第2コイルピース10Bと同様に、複数の第1コイルピース10A間の隙間を小さくできると共に、隙間のばらつきを低減することができる。その結果、複数の第1コイルピース10A間で加熱されにくい領域を低減できる。また、複数の第1コイルピース10A間の隙間を小さくすることができるため、コイルユニット1の加熱効率を向上させつつ、小型化を実現することができる。
【0078】
また、複数の第2コイルピース10Bと同様に、複数の第1コイルピース10Aの加熱は、制御部によって個別に制御することができる。例えば、第1加熱領域S10においては、加熱対象物の任意の場所を集中加熱すること、および加熱対象物全体を均等に加熱することができる。
【0079】
複数の第1境界ラインL11~L16は、直線状のラインであり、第1コイル線11Aは、平面視において、隣り合う2つの第1境界ラインと、2つの第1境界ラインを結ぶ第1外周ラインL10と、に沿って配置される。このような構成により、平面視において第1加熱領域S10の複数の第1コイル配置領域S11~S16のそれぞれに配置される第1コイルピース10Aの領域を大きくすることができる。これにより、第1加熱領域S10において第1コイルピース10Aによって加熱される領域を大きくすることができる。
【0080】
複数の第1コイル配置領域S11~S16は、平面視において略同じ形状を有し、複数の第1コイルピース10Aは、平面視において略同じ形状を有する。このような構成により、平面視において第1加熱領域S10内に均等に複数の第1コイルピース10Aを配置することができる。また、複数の第1コイルピース10A間の間隔も小さくすることができ、加熱ムラを更に低減し、より効率良く加熱することができる。また、コイルユニット1の製造が容易となると共に製造コストを低減することができる。
【0081】
複数の第1コイルピース10Aは、複数の第2コイルピース10Bと略同じ形状を有する。このような構成により、コイルユニット1の製造がより容易となると共に製造コストをより低減することができる。
【0082】
第1加熱領域S10は、平面視において、円形状を有する。このような構成により、加熱対象物をより効率的に加熱することができる。
【0083】
平面視において、第1加熱領域S10の中心C1と第2加熱領域S20の中心C2とを通る線CL1に対して、第1加熱領域S10に配置される複数の第1コイルピース10Aと第2加熱領域S20に配置される複数の第2コイルピース10Bとは、対称に配置されている。このような構成により、加熱対象物をより効率的に加熱することができる。
【0084】
本開示の実施の形態1に係る誘導加熱調理器100は、上述したコイルユニット1を備える。このような構成により、誘導加熱調理器100は、上述したコイルユニット1の効果と同様の効果を奏することができる。
【0085】
なお、本実施形態では、第1加熱領域S10に配置される第1コイル5Aが複数のコイルピース10Aによって構成される例について説明したが、これに限定されない。第1コイル5Aは、平面視において、第1加熱領域S10内に配置される1つ又は複数のコイルによって構成されていてもよい。例えば、第1コイル5Aは、平面視において、第1加熱領域S10の第1外周ラインL10に沿って配置される環状の1つのコイルで構成されていてもよい。あるいは、第1コイル5Aは、平面視において、第1加熱領域S10内に配置される円形又は楕円形の複数のコイルで構成されていてもよい。
【0086】
本実施形態では、第1加熱領域S10が平面視において円形である例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1加熱領域S10は平面視において矩形状、楕円形状又は正多角形状であってもよい。第1加熱領域S10が平面視において矩形状である場合、第1加熱領域S10の中心C1は対角線の交点である。第1加熱領域S10が平面視において楕円形状である場合、第1加熱領域S10の中心C1は長軸と短軸の交点である。第1加熱領域S10が平面視において正多角形状である場合、第1加熱領域S10の中心C1は正多角形を構成する全ての外辺に接する内接円の中心である。
【0087】
本実施形態では、第2加熱領域S20が平面視において扇形状である例について説明したが、これに限定されない。例えば、第2加熱領域S20は平面視において多角形状、楕円形状の一部を切り欠いた形状を有していてもよい。
【0088】
本実施形態では、第2加熱領域S20は、奥行き方向(Y軸方向)において第1加熱領域S10よりも奥側に設けられている例について説明したが、これに限定されない。例えば、第2加熱領域S20は、奥行き方向(Y軸方向)において第1加熱領域S10よりも手前側に設けられていてもよい。あるいは、第2加熱領域S20は、左右方向(X方向)において第1加熱領域S10の横側に設けられていてもよい。
【0089】
本実施形態では、複数の第1コイル配置領域S11~S16の数が6つである例について説明したが、これに限定されない。また、複数の第1コイルピース10Aの数が6つである例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の第1コイル配置領域の数は、3つ以上8つ以下であってもよい。複数の第1コイルピース10Aの数は、3つ以上8つ以下であってもよい。このような構成により、加熱効率を向上させつつ、製造コストの低減を実現することができる。
【0090】
本実施形態では、複数の第2コイル配置領域S21~S24の数が4つである例について説明したが、これに限定されない。また、複数の第2コイルピース10Bの数が4つである例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の第2コイル配置領域の数は、2つ以上6つ以下であってもよい。複数の第2コイルピース10Bの数は、2つ以上6つ以下であってもよい。このような構成により、加熱効率を向上させつつ、製造コストの低減を実現することができる。
【0091】
本実施形態では、複数の第1コイル配置領域S11~S16が略同じ形状及び同じ寸法を有する例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の第1コイル配置領域S11~S16は、異なる形状及び/又は異なる寸法を有していてもよい。
【0092】
本実施形態では、複数の第2コイル配置領域S21~S24が略同じ形状及び同じ寸法を有する例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の第2コイル配置領域S21~S24は、異なる形状及び/又は異なる寸法を有していてもよい。
【0093】
本実施形態では、第1コイルピース10Aが第2コイルピース10Bと略同じ形状及び略同じ寸法を有する例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1コイルピース10Aは、第2コイルピース10Bと異なる形状及び/又は異なる寸法を有していてもよい。
【0094】
本実施形態では、第1コイル線部20、第2コイル線部30及び第3コイル線部40のそれぞれの厚みは同じとしたが、少なくともいずれか一つの厚みを他の厚みと変えてもよい。コイル線部の厚みが大きくなるほどターン数を増やすことができ、加熱エネルギーを大きくすることができる。したがって、熱効率を高めることが必要な領域では、コイル線部の厚みを大きくすることで、第1加熱領域S10及び第2加熱領域S20の全体の加熱効率を高めることができる。なお、コイル線部の幅を大きくすることで加熱エネルギーを増やすこともできるが、コイル線部の幅を広げると、第1コイル配置領域及び第2コイル配置領域の形状に沿って急峻に折り曲げることが難しくなる場合がある。したがって、コイル線部の幅ではなく、厚みを大きくする方が、製造が容易となる。
【0095】
本実施形態では、複数の第1境界ラインL11~L16が平面視において第1加熱領域S10の中心C1から外周に向かって延びる直線である例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の第1境界ラインL11~L16は、平面視において第1加熱領域S10の中心C1から外周に向かって延びる曲線であってもよい。
【0096】
本実施形態では、複数の第2境界ラインL21~L25が平面視において第2加熱領域S20の中心C2から外周に向かって延びる直線である例について説明したが、これに限定されない。例えば、複数の第2境界ラインL21~L25は、平面視において第2加熱領域S20の中心C2から外周に向かって延びる曲線であってもよい。
【0097】
本実施形態では、第1コイル線11A及び第2コイル線11Bが第1コイル線部20、第2コイル線部30及び第3コイル線部40を有する例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1コイル線11A及び第2コイル線11Bは、第2コイル線部30及び第3コイル線部40を含まず、第1コイル線部20で構成されていてもよい。あるいは、第1コイル線11A及び第2コイル線11Bは、第3コイル線部40を含まず、第1コイル線部20及び第2コイル線部30で構成されていてもよい。
【0098】
本実施形態では、第1コイル線部20、第2コイル線部30及び第3コイル線部40が一体で形成される例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1コイル線部20、第2コイル線部30及び第3コイル線部40は、別々の部材で形成されていてもよい。
【0099】
本実施形態では、平面視において、第1加熱領域S10の中心C1と第2加熱領域S20の中心C2とを通る線CL1に対して、複数の第1コイルピース10Aと複数の第2コイルピース10Bとが対称に配置される例について説明したが、これに限定されない。例えば、平面視において、CL1に対して、複数の第1コイルピース10Aと複数の第2コイルピース10Bとが対称に配置されていなくてもよい。
【0100】
本実施形態では、平面視において、第1加熱領域S10に配置される複数の第1コイルピース10Aが線CL1を跨ぐように配置されている例について説明したが、これに限定されない。
【0101】
本実施形態では、コイルユニット1が誘導加熱調理器100に適用される例について説明したが、これに限定されない。コイルユニット1は、誘導加熱調理器100以外の装置に適用されてもよい。
【0102】
以下、実施の形態1の変形例について説明する。
【0103】
(変形例1)
図4は、変形例1のコイルユニット1Aの平面図である。
図4に示すように、コイルユニット1Aでは、平面視において、第1加熱領域S10に配置される第1コイル5AAの複数の第1コイルピース10Aが線CL1を跨がないように配置されている。平面視において、複数の第1コイルピース10Aは線CL1を挟む位置に配置されている。
【0104】
平面視において、線CL1は、2つの第1コイル配置領域S11,S12に配置される2つの第1コイルピース10Aとの間、及び2つの第1コイル配置領域S14,S15に配置される2つの第1コイルピース10Aとの間に位置する。線CL1は、第1境界ラインL12,L15及び第2境界ラインL23に沿って延びている。具体的には、平面視において、コイルユニット1Aの複数の第1コイルピース10Aは、実施の形態1の複数の第1コイルピース10Aと30度ずらして配置されている。これにより、複数の第1コイルピース10A及び複数の第2コイルピース10Bは、線CL1によって左右方向(X軸方向)において均等に区切られ、線CL1に対して対称に配置されている。
【0105】
このように、第1加熱領域S10に配置される第1コイルピース10Aの位置を変更してもよい。これにより、第1加熱領域S10に配置される複数の第1コイルピース10A及びは第2加熱領域S20に配置される複数の第2コイルピース10Bの組み合わせを変更し、均等加熱及び集中加熱を行う位置を変更することができる。
【0106】
図4に示す例では、加熱対象物が第1加熱領域S10と第2加熱領域S20とに跨って配置される場合、第1加熱領域S10の第1コイル配置領域S11,S12に配置される2つの第1コイルピース10Aと、第2加熱領域S20の4つの第2コイルピース10Bとを駆動して、加熱対象物を均等に加熱することができる。
【0107】
(変形例2)
図5は、変形例2のコイルユニット1Bの平面図である。
図5に示すように、コイルユニット1Bには、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20とが並ぶ方向(Y軸方向)において、第2加熱領域S20の周囲に設けられ、扇形状を有する第3加熱領域S30が設けられている。変形例2においては、第3加熱領域S30は、第2加熱領域S20と同様の形状及び寸法を有する。
【0108】
第3加熱領域S30は、奥行き方向(Y軸方向)において第2加熱領域S20よりも奥側に設けられている。
【0109】
第3加熱領域S30は、平面視において、第3加熱領域S30の中心C3から外周に向かって放射状に延びる複数の第3境界ラインL31~L35と、第3加熱領域S30の円弧部分の外周を画定する第3外周ラインL30と、によって画定される複数の第3コイル配置領域S31~S34を有する。
【0110】
第3加熱領域S30に配置される第3コイル5Cは、平面視において、複数の第3コイル配置領域S31~S34にそれぞれ配置される複数の第3コイルピース10Cを有する。
【0111】
複数の第3コイルピース10Cのそれぞれは、平面視において、複数の第3コイル配置領域S31~S34を画定する複数の第3境界ラインL31~L35のうち隣り合う2つの第3境界ラインに沿って配置される第3コイル線11Cを有する。
【0112】
複数の第3コイル配置領域S31~S34は、平面視において略同じ形状及び略同じ寸法を有し、複数の第3コイルピース10Cは、平面視において略同じ形状及び寸法を有する。また、複数の第3コイルピース10Cは、複数の第2コイルピース10Bと略同じ形状及び略同じ寸法を有する。
【0113】
平面視において、第2加熱領域S20の中心C2と第3加熱領域S30の中心C3とを通る線CL1に対して、第2加熱領域S20に配置される複数の第2コイルピース10Bと第3加熱領域S30に配置される複数の第3コイルピース10Cとは、対称に配置されている。
【0114】
このような構成により、加熱領域をさらに広げることができ、加熱対象物をより効率良く加熱することができる。また、第1~3加熱領域S10~S30に配置される複数の第1~3コイルピース10A~10Cを個別に制御することによって、複数の加熱領域に跨って配置される加熱対象物をより効率良く加熱することができる。
【0115】
なお、第3加熱領域S30は、第2加熱領域S20と異なる形状及び/又は寸法を有していてもよい。また、第3コイルピース10Cは、第2コイルピース10Bと異なる形状及び/又は寸法を有していてもよい。
【0116】
また、複数の第3コイル配置領域S31~S34は、平面視において異なる形状及び
/又は寸法を有していてもよく、複数の第3コイルピース10Cは、平面視において異なる形状及び/又は寸法を有していてもよい。
【0117】
(変形例3)
図6は、変形例3のコイルユニット1Cの平面図である。
図6に示すように、コイルユニット1Cにおいては、複数の第1コイルピース10A、複数の第2コイルピース10B及び複数の第3コイルピース10Cが線CL1を跨がないように配置されている。線CL1は、平面視において、第1加熱領域S10の中心C1、第2加熱領域S20の中心C2及び第3加熱領域S30の中心C3を通る線である。
【0118】
複数の第1コイルピース10A、複数の第2コイルピース10B及び複数の第3コイルピース10Cは、線CL1によって左右方向(X軸方向)において均等に区切られている。即ち、複数の第1コイルピース10Aは、平面視において線CL1に対して対称に配置されている。複数の第2コイルピース10Bは、平面視において線CL1に対して対称に配置されている。複数の第3コイルピース10Cは、平面視において線CL1に対して対称に配置されている。
【0119】
これにより、加熱対象物をより効率良く加熱することができる。例えば、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20とに跨って配置される加熱対象物に対して、第1加熱領域S10の2つの第1コイルピース10Aと第2加熱領域S20の4つの第2コイルピース10Bとを用いて均等に効率良く加熱することができる。あるいは、第2加熱領域S20と第3加熱領域S30とに跨って配置される加熱対象物に対して、第2加熱領域S20の2つの第2コイルピース10Bと第3加熱領域S30の4つの第3コイルピース10Cとを用いて均等に効率良く加熱することができる。
【0120】
(実施の形態2)
本発明に係る実施の形態2のコイルユニットについて説明する。
【0121】
実施の形態2では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態2においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態2では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
【0122】
図7は、本開示に係る実施の形態2のコイルユニット1Dの一例の平面図である。
【0123】
実施の形態2では、平面視において第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとが間隔を有して設けられている点、平面視において第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に第3加熱領域S30A及び第4加熱領域S40が設けられている点で、実施の形態1と異なる。また、実施の形態2では、平面視において第2加熱領域S20Aが円形状を有している点で、実施の形態1と異なる。
【0124】
図7に示すように、コイルユニット1Dは、平面視において、加熱対象物を加熱する第1加熱領域S10、第2加熱領域S20A、第3加熱領域S30A及び第4加熱領域S40に配置される複数のコイル5A~5Dを備える。
【0125】
平面視において、第1加熱領域S10及び第2加熱領域S20Aは、互いに間隔を有して設けられている。
【0126】
第2加熱領域S20Aは、平面視において中心C2を有する円形状を有し、第2コイル5Bが配置される領域である。第2加熱領域S20Aは、複数の第2コイル配置領域S21~S26を有する。複数の第2コイル配置領域S21~S26は、平面視において第2加熱領域S20Aの中心C2を中心として放射状に且つ隣接して配置されている。具体的には、複数の第2コイル配置領域S21~S26は、平面視において第2加熱領域S20Aの中心C2から外周に向かって放射状に延びる複数の第2境界ラインL21~L26と、第2加熱領域S20Aの外周を画定する第2外周ラインL20Aと、によって画定されている。
【0127】
本実施形態では、第2加熱領域S20Aは、平面視において第1加熱領域S10と略同じ形状及び略同じ寸法を有する。また、平面視において第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間の間隔は、第1加熱領域S10の直径及び/又は第2加熱領域S20Aの直径よりも小さい。
【0128】
複数の第2コイル配置領域S21~S26のそれぞれには、第2コイルピース10Bが配置されている。
【0129】
第3加熱領域S30Aは、平面視において、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に設けられている。第3加熱領域S30Aは、平面視において、第1ラインL31Aと、第1ラインL31Aと交差する第2ラインL32Aと、第1ラインL31Aと第2ラインL32Aとを結ぶ第3ラインL33Aと、によって画定されている。
【0130】
本実施形態では、第1ラインL31A及び第2ラインL32Aは、直線状のラインである。第3ラインL33Aは、平面視において円弧状のラインである。第3加熱領域S30Aは、平面視において、扇形状を有する。
【0131】
第3加熱領域S30Aは、平面視において、第1加熱領域S10及び第2加熱領域S20Aよりも小さい。具体的には、第3加熱領域S30Aは、1つの第1コイル配置領域S11又は1つの第2コイル配置領域S21と略同じ形状及び略同じ寸法を有する。
【0132】
平面視において、第1ラインL31Aと第2ラインL32Aとが交差する交点P1は、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に位置する。これにより、第3加熱領域S30Aにおいて少なくとも交点P1を含む領域が平面視において第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に位置する。
【0133】
第3加熱領域S30Aには、第3コイル5Cが配置されている。第3コイル5Cは、1つの第3コイルピース10Cによって構成されている。第3コイルピース10Cは、平面視において、第1ラインL31A、第2ラインL32A及び第3ラインL33Aに沿って配置される第3コイル線11Cを有する。
【0134】
第4加熱領域S40は、平面視において、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間であって、第3加熱領域S30Aと向き合う位置に設けられている。具体的には、平面視において、第4加熱領域S40は、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとが並ぶ方向(Y軸方向)と交差する方向(X軸方向)において、互いに向き合って設けられている。
【0135】
第4加熱領域S40には、第4コイル5Dが配置されている。第4コイル5Dは、1つの第4コイルピース10Dによって構成されている。第4コイルピース10Dは、平面視において、第4ラインL41、第5ラインL42及び第6ラインL43に沿って配置される第4コイル線11Dを有する。
【0136】
本実施形態では、第4ラインL41及び第5ラインL42は、直線状のラインである。第6ラインL43は、平面視において円弧状のラインである。第4加熱領域S40は、平面視において、扇形状を有する。
【0137】
平面視において、第4ラインL41と第5ラインL42が交差する交点P2は、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に位置する。これにより、第4加熱領域S40において少なくとも交点P2を含む領域が平面視において第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に位置する。
【0138】
本実施形態では、第4加熱領域S40及び第4コイルピース10Dは、第3加熱領域S30A及び第3コイルピース10Cと略同じ形状及び略同じ寸法を有する。また、交点P1,P2は、平面視において一致しており、第1加熱領域S10の中心C1と第2加熱領域S20Aの中心C2とを通る線CL1上に位置する。第3加熱領域S30Aと第4加熱領域S40とは、平面視において線CL1に対して対称に配置されている。
【0139】
[効果]
実施の形態2に係るコイルユニット1Dによれば、以下の効果を奏することができる。
【0140】
本開示の実施の形態2に係るコイルユニット1Dは、平面視において、加熱対象物を加熱する第1加熱領域S10、第2加熱領域S20A及び第3加熱領域S30Aに配置される複数のコイル5A~5Cを備える。平面視において、第1加熱領域S10及び第2加熱領域S20Aは、互いに間隔を有して設けられている。第3加熱領域S30Aは、平面視において、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に設けられている。第3加熱領域S30Aは、平面視において、第1ラインL31Aと、第1ラインL31Aと交差する第2ラインL32Aと、第1ラインL31Aと第2ラインL32Aとを結ぶ第3ラインL33Aと、によって画定される。
【0141】
このような構成により、加熱対象物を効率良く加熱することができる。コイルユニット1Dによれば、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間のスペースに、第1ラインL31A、第2ラインL32A及び第3ラインL33Aによって画定される第3加熱領域S30Aを設けている。これにより、加熱されにくい領域に第3加熱領域S30Aを設けることができるため、加熱範囲を広げることができる。その結果、加熱ムラを低減し、加熱対象物を効率良く加熱することができる。
【0142】
第3加熱領域S30Aに配置される第3コイル5Cは、平面視において、第1ラインL31A、第2ラインL32A及び第3ラインL33Aに沿って配置されるコイル線11Cを有するコイルピース10Cを含む。このような構成により、加熱対象物をより効率良く加熱することができる。
【0143】
第1ラインL31A及び第2ラインL32Aは、直線状のラインである。平面視において、第1ラインL31Aと第2ラインL32Aとが交差する交点P1は、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に位置する。このような構成により、平面視において、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に第3加熱領域S30Aを設けやすくなる。例えば、第1加熱領域S10及び第2加熱領域S20Aが平面視において円形状を有する場合、第3加熱領域S30Aを第1加熱領域S10及び第2加熱領域S20Aとの間に交点P1を挿入するように設けることができる。これにより、第1加熱領域S10と第3加熱領域S30Aとの間、及び第2加熱領域S20Aと第3加熱領域S30Aとの間のスペースを小さくすることができる。その結果、加熱されにくい領域を低減し、加熱対象物をより効率良く加熱することができる。
【0144】
平面視において、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間には、第3加熱領域S30Aと向き合う位置に第4加熱領域S40が設けられている。複数のコイルは、第4加熱領域S40に配置される第4コイル5Dを含む。第4加熱領域S40は、平面視において、第4ラインL41と、第4ラインL41と交差する第5ラインL42と、第4ラインL41と第5ラインL42とを結ぶ第6ラインL43と、によって画定される。このような構成により、加熱領域をさらに広げることができ、加熱対象物をより効率良く加熱することができる。
【0145】
第4加熱領域S40に配置される第4コイル5Dは、平面視において、第4ラインL41、第5ラインL42及び第6ラインL43に沿って配置される第4コイル線11Dを有する第4コイルピース10Dを含む。このような構成により、加熱対象物をより効率良く加熱することができる。
【0146】
第4ラインL41及び第5ラインL42は、直線状のラインである。平面視において、第4ラインL41と第5ラインL42とが交差する交点P2は、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に位置する。このような構成により、平面視において、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に第4加熱領域S40を設けやすくなる。また、第1加熱領域S10と第3加熱領域S30Aとの間、及び第2加熱領域S20Aと第3加熱領域S30Aとの間のスペースを小さくすることができる。その結果、加熱されにくい領域を低減し、加熱対象物をより効率良く加熱することができる。
【0147】
第1加熱領域S10は、平面視において、中心C1を有する円形状を有し、第2加熱領域S20Aは、平面視において、中心C2を有する円形状を有する。平面視において、第1ラインL31Aと第2ラインL32Aとが交差する交点P1及び第4ラインL41と第5ラインL42とが交差する交点P2は、第1加熱領域S10の中心C1と第2加熱領域S20Aの中心C2とを通る線CL1上に位置する。このような構成により、加熱ムラをより低減し、加熱対象物をより効率良く加熱することができる。
【0148】
なお、本実施形態では、第1加熱領域S10及び第2加熱領域S20Aが平面視において円形状である例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1加熱領域S10及び第2加熱領域S20Aは平面視において楕円形状、多角形状などであってもよい。
【0149】
本実施形態では、第2加熱領域S20Aが、第1加熱領域S10及と略同じ形状及び略同じ寸法を有する例について説明したが、これに限定されない。第2加熱領域S20Aは、第1加熱領域S10と異なる形状及び/又は寸法を有していてもよい。
【0150】
本実施形態では、第3加熱領域S30Aが平面視において扇形状を有する例について説明したが、これに限定されない。例えば、第3加熱領域S30Aは、平面視において、三角形状を有していてもよい。
【0151】
本実施形態では、第1加熱領域S10と第2加熱領域S20Aとの間に第4加熱領域S40が設けられている例について説明したが、これに限定されない。例えば、第4加熱領域S40は設けられていなくてもよい。
【0152】
本実施形態では、第3加熱領域S30Aと第4加熱領域S40とが平面視において線CL1に対して対称に配置されている例について説明したが、これに限定されない。例えば、第3加熱領域S30Aと第4加熱領域S40とが平面視において線CL1に対して対称に配置されていなくてもよい。
【0153】
本実施形態では、第4加熱領域S40及び第4コイルピース10Dが第3加熱領域S30A及び第3コイルピース10Cと略同じ形状及び略同じ寸法を有する例について説明したが、これに限定されない。例えば、第4加熱領域S40及び第4コイルピース10Dが第3加熱領域S30A及び第3コイルピース10Cと異なる形状及び/又は寸法を有していてもよい。
【0154】
本実施形態では、第3加熱領域S30A及び第4加熱領域S40には、それぞれ1つの第3コイルピース10C及び1つの第4コイルピース10Dが配置されている例について説明したが、これに限定されない。例えば、第3加熱領域S30A及び第4加熱領域S40には、それぞれ1つ以上の第3コイルピース10C及び1つ以上の第4コイルピース10Dが配置されていてもよい。
【0155】
本実施形態では、第1ラインL31A、第2ラインL32A、第4ラインL41及び第5ラインL42が直線状のラインである例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1ラインL31A、第2ラインL32A、第4ラインL41及び/又は第5ラインL42は、湾曲して延びるラインであってもよい。
【0156】
本実施形態では、第3ラインL33A及び第6ラインL43が円弧状のラインである例について説明したが、これに限定されない。例えば、第3ラインL33A及び/又は第6ラインL43は、直線状のラインであってもよい。
【0157】
以下、実施の形態2の変形例について説明する。
【0158】
図8は、変形例4のコイルユニット1Eの平面図である。
図8に示すように、コイルユニット1Eにおいては、複数の第1コイルピース10A、複数の第2コイルピース10B、第3コイルピース10C及び第4コイルピース10Dが線CL1を跨がないように配置されている。線CL1は、平面視において、第1加熱領域S10の中心C1、第2加熱領域S20Aの中心C2、第3加熱領域S30Aの交点P1及び第4加熱領域S40の交点P2を通る線である。
【0159】
複数の第1コイルピース10A及び複数の第2コイルピース10Bは、線CL1によって均等に分割されている。即ち、複数の第1コイルピース10Aは、平面視において線CL1に対して対称に配置されている。複数の第2コイルピース10Bは、平面視において線CL1に対して対称に配置されている。
【0160】
第3コイルピース10Cと第4コイルピース10Dとは、平面視において線CL1に対して対称に配置されている。
【0161】
これにより、加熱対象物をより効率良く加熱することができる。例えば、第1加熱領域S10、第2加熱領域S20A、第3加熱領域S30A及び第4加熱領域S40に跨って配置される加熱対象物に対して、第1加熱領域S10の2つの第1コイルピース10A、第2加熱領域S20の2つの第2コイルピース10B、1つの第3コイルピース10C及び1つの第4コイルピース10Dを用いて均等に効率良く加熱することができる。
【0162】
(実施の形態3)
本発明に係る実施の形態3の誘導加熱調理器について説明する。
【0163】
実施の形態3では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態3においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態3では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
【0164】
図9は、本開示に係る実施の形態3の誘導加熱調理器100Aの一例の概略図である。
図10は、
図9の第3領域S103に配置されるコイルユニット2の概略拡大図である。
【0165】
実施の形態3では、実施の形態1のコイルユニット1を備える誘導加熱調理器100Aについて説明する。
【0166】
図9に示すように、誘導加熱調理器100Aは、トッププレート3と、トッププレート3の下方に配置される複数のコイルユニット1,2と、を備える。本明細書では、コイルユニット1を第1コイルユニット1と称し、コイルユニット2を第2コイルユニット2と称する。
【0167】
トッププレート3は、平面視において矩形状を有する。平面視において、トッププレート3の奥行き方向(Y軸方向)の奥側には、第1排気口6A及び第2排気口6Bが設けられている。
【0168】
第1排気口6A及び第2排気口6Bは、平面視において、トッププレート3の奥行き方向(Y軸方向)の奥側のコーナー部分に設けられている。第1排気口6A及び第2排気口6Bは、左右方向(X軸方向)において互いに間隔を有して配置されている。
【0169】
トッププレート3上には、第1領域S101、第2領域S102及び第3領域S103が設けられている。第1領域S101、第2領域S102及び第3領域S103は、加熱対象物が載置される領域であって、加熱対象物を加熱する領域である。言い換えると、第1領域S101、第2領域S102及び第3領域S103は、平面視において、加熱対象物を誘導加熱する複数のコイルユニット1,2が配置される領域である。
【0170】
平面視において、第1領域S101と第2領域S102とは、互いに間隔を有して設けられている。本実施形態では、平面視において、第1領域S101と第2領域S102とは、左右方向(X軸方向)に間隔を有して配置されている。
【0171】
平面視において、第1領域S101と第2領域S102とは、奥行き方向(Y軸方向)に長手方向及び左右方向(X軸方向)に短手方向を有する略矩形状を有する。例えば、平面視において、左右方向(X軸方向)における第1領域S101と第2領域S102との間隔は、第1領域S101及び第2領域S102の短手方向(X軸方向)の寸法より小さい。
【0172】
本実施形態では、第1領域S101と第2領域S102とは、平面視において略同じ形状及び略同じ寸法を有する。
【0173】
第1領域S101及び第2領域S102には、それぞれ、第1コイルユニット1が配置されている。第3領域S103は、平面視において、第1領域S101と第2領域S102との間に設けられている。
【0174】
図10に示すように、第3領域S103は、平面視において、第1ラインL101と、第1ラインL101と交差する第2ラインL102と、第1ラインL101と第2ラインL102とを結ぶ第3ラインL103と、によって画定される。
【0175】
本実施形態では、第1ラインL101、第2ラインL102及び第3ラインL103は、直線状のラインである。第3領域S103は、平面視において、三角形状を有する。
【0176】
平面視において、第1ラインL101と第2ラインL102とが交差する交点P10は、第1領域S101と第2領域S102との間に位置する。交点P10は、平面視における第3領域S103の三角形の頂点である。交点P10は、第1領域S101と第2領域S102とが並ぶ方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)を向いて配置されている。これにより、平面視において第3領域S103の少なくとも交点P10を含む領域が第1領域S101と第2領域S102との間に位置する。
【0177】
第3領域S103は、平面視において、トッププレート3の奥行き方向(Y軸方向)の奥側に設けられている。具体的には、平面視において、第3領域S103の一部は、第1排気口6Aと第2排気口6Bとの間に設けられている。
【0178】
第3領域S103には、第2コイルユニット2が配置されている。コイルユニット2は、平面視において、第1ラインL101、第2ラインL102及び第3ラインL103のうち隣り合う2つのラインに沿って配置されるコイル線11Eを有する複数のコイルピース10Eを含む。複数のコイルピース10Eは、略同じ形状及び略同じ寸法を有する。
【0179】
複数のコイルピース10Eは、制御部によって個別に制御され得る。
【0180】
本実施形態では、第3領域S103には、3つのコイルピース10Eが配置されている。また、コイルピース10Eは、第1コイルピース10A及び/又は第2コイルピース10Bと略同じ形状を有する。
【0181】
[効果]
実施の形態3に係る誘導加熱調理器100Aによれば、以下の効果を奏することができる。
【0182】
本開示の実施の形態3に係る誘導加熱調理器100Aは、加熱対象物が載置されるトッププレート3と、複数のコイルユニット1,2と、を備える。複数のコイルユニット1,2は、平面視において、トッププレート3上に載置された加熱対象物を加熱する第1領域S101、第2領域S102及び第3領域S103に配置される。平面視において、第1領域S101及び第2領域S102は、互いに間隔を有して設けられている。第3領域S103は、平面視において、第1領域S101と第2領域S102との間に設けられている。第3領域S103は、平面視において、第1ラインL101と、第1ラインL101と交差する第2ラインL102と、第1ラインL101と第2ラインL102とを結ぶ第3ラインL103と、によって画定される。
【0183】
このような構成により、加熱対象物を効率よく加熱することができる。誘導加熱調理器100Aによれば、第1領域S101と第2領域S102との間のスペースに、第1ラインL101、第2ラインL102及び第3ラインL103によって画定される第3領域S103を設けている。これにより、加熱されにくい領域に第3領域S103を設けることができるため、加熱範囲を広げることができる。その結果、加熱ムラを低減し、加熱対象物を効率良く加熱することができる。
【0184】
第3領域S103に配置される第2コイルユニット2は、第1ラインL101、第2ラインL102及び第3ラインL103のうち隣り合う2つのラインに沿って配置されるコイル線11Eを有する複数のコイルピース10Eを含む。このような構成により、第3領域S103に配置される複数のコイルピース10E間の隙間を小さくすることができるため、加熱対象物をより効率よく加熱できる。
【0185】
第1ラインL101及び第2ラインL102は、直線状のラインである。平面視において、第1ラインL101と第2ラインL102とが交差する交点P10は、第1領域S101と第2領域S102との間に位置する。このような構成により、平面視において、第1領域S101と第2領域S102との間に第3領域S103を設けやすくなる。例えば、平面視において、第3領域S103を第1領域S101と第2領域S102との間に交点P10を挿入するように設けることができる。その結果、加熱されにくい領域を低減し、加熱対象物をより効率良く加熱することができる。
【0186】
第3領域S103は、平面視において、三角形状を有する。また、平面視において、第3領域S103の三角形の頂点P10は、第1領域S101と第2領域S102とが並ぶ方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に向いて配置されている。このような構成により、平面視において、第1領域S101と第2領域S102との間に第3領域S103をより設けやすくなる。また、第1領域S101と第2領域S102との間のスペースを有効に利用し、加熱領域を広げることができる。
【0187】
トッププレート3は、平面視において、左右方向(X軸方向)と、左右方向と直交する奥行き方向(Y軸方向)とを有する。第1領域S101と第2領域S102とは、平面視において、トッププレート3の左右方向(X軸方向)に間隔を有して設けられている。第3領域S103は、平面視において、トッププレート3の奥行き方向(Y軸方向)の奥側に設けられる。このような構成により、トッププレート3の奥行き方向の奥川の領域に第3領域S103を設けることができ、スペースを有効に利用しつつ、加熱領域を広げることができる。
【0188】
平面視において、トッププレート3の奥行き方向(Y軸方向)の奥側には、第1排気口6A及び第2排気口6Bが設けられている。第1排気口6A及び第2排気口6Bは、トッププレート3の左右方向(X軸方向)に間隔を有して設けられている。平面視において、第3領域S103の一部は、第1排気口6Aと第2排気口6Bとの間に設けられている。このような構成により、第1排気口6Aと第2排気口6Bとの間に第3領域S103の一部を設けることによってスペースを有効に利用しつつ、加熱領域を広げることができる。
【0189】
なお、本実施形態では、第1領域S101及び第2領域S102に実施の形態1のコイルユニット1が配置される例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1領域S101及び第2領域S102には、任意のコイルユニットを配置してもよい。
【0190】
本実施形態では、第1領域S101と第2領域S102とが左右方向(X軸方向)に間隔を有して設けられる例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1領域S101と第2領域S102とは、奥行き方向(Y軸方向)に間隔を有して配置されていてもよい。
【0191】
本実施形態では、第1領域S101及び第2領域S102が平面視において略矩形状を有する例について説明したが、これに限定されない。平面視における第1領域S101及び第2領域S102の形状及び寸法は、コイルユニットの形状及び寸法に応じて変更してもよい。また、第2領域S102は、第1領域S101と異なる形状及び/又は寸法を有していてもよい。例えば、第1領域S101及び第2領域S102は、平面視において円形状、楕円形状、多角形状を有していてもよい。
【0192】
本実施形態では、第3領域S103が平面視においてトッププレート3の奥行き方向(Y軸方向)の奥側に設けられる例について説明したが、これに限定されない。例えば、第3領域S103は、平面視においてトッププレート3の奥行き方向(Y軸方向)の手前側に設けられていてもよい。あるいは、第1領域S101と第2領域S102とは、奥行き方向(Y軸方向)に間隔を有して配置される場合、第3領域S103は平面視においてトッププレート3の左右方向(X軸方向)の左側又は右側に設けられてもよい。
【0193】
本実施形態では、第3領域S103が平面視において三角形状を有する例について説明したが、これに限定されない。第3領域S103は、第1ラインL101、第2ラインL102及び第3ラインL103の3つのラインによって画定される形状であってもよい。例えば、第3領域S103は、平面視において扇形状を有していてもよい。
【0194】
本実施形態では、平面視において第3領域S103には、複数のコイルピース10Eが配置される例について説明したが、これに限定されない。例えば、第3領域S103には、1つ以上のコイルピース10Eを配置してもよい。
【0195】
本実施形態では、第3領域S103に配置される第2コイルユニット2を構成するコイルピース10Eが第1コイルピース10A及び/又は第2コイルピース10と略同じ形状及び略同じ寸法を有する例について説明したが、これに限定されない。例えば、コイルピース10Eは、第1コイルピース10A及び第2コイルピース10と異なる形状及び/又は寸法を有していてもよい。
【0196】
以下、実施の形態3の変形例について説明する。
【0197】
(変形例5)
図11は、変形例5の誘導加熱調理器100Bの概略図である。
図12は、
図11の第3領域S103A及び第4領域S104に配置されるコイルユニット2A,2Bの概略拡大図である。
【0198】
図11に示すように、誘導加熱調理器100Bにおいては、平面視において第1領域S101と第2領域S102との間に、第3領域S103Aと第4領域S104とが設けられている。
【0199】
第3領域S103Aと第4領域S104とは、平面視において向き合って設けられている。具体的には、第1領域S101と第2領域S102とが並ぶ方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)において、第3領域S103Aと第4領域S104とが向き合って設けられている。
【0200】
第4領域S104は、トッププレート3の奥行き方向(Y軸方向)において第3領域S103Aよりも奥側に設けられている。
【0201】
図12に示すように、第3領域S103Aは、平面視において、第1ラインL101Aと、第1ラインL101Aと交差する第2ラインL102Aと、第1ラインL101Aと第2ラインL102Aとを結ぶ第3ラインL103Aと、によって画定されている。
【0202】
第3領域S103Aに配置されるコイルユニット2Aは、1つのコイルピース10Eを含む。コイルピース10Eは、平面視において、第1ラインL101A、第2ラインL102A及び第3ラインL103Aに沿って配置されるコイル線11Eを有する。
【0203】
第1ラインL101A及び第2ラインL102Aは、直線状のラインである。第3ラインL103Aは、平面視において円弧状のラインである。第3領域S103Aは、平面視において、扇形状を有する。このため、コイルピース10Eも、平面視において扇形状を有する。
【0204】
第1ラインL101Aと第2ラインL102Aとが交差する交点P11は、第1領域S101と第2領域S102との間に位置する。また、交点P10は、第1領域S101と第2領域S102とが並ぶ方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に沿って描かれた線CL2上に位置する。
【0205】
第4領域S104は、平面視において、第4ラインL104と、第4ラインL104と交差する第5ラインL105と、第4ラインL104と第5ラインL105とを結ぶ第6ラインL106と、によって画定されている。
【0206】
第4領域S104に配置されるコイルユニット2Bは、1つのコイルピース10Fを含む。コイルピース10Fは、平面視において、第4ラインL104、第5ラインL105及び第6ラインL106に沿って配置されるコイル線11Fを有する。このため、コイルピース10Fは、平面視において扇形状を有する。
【0207】
第4ラインL104及び第5ラインL105は、直線状のラインである。第6ラインL106は、平面視において円弧状のラインである。第4領域S104は、平面視において、扇形状を有する。このため、コイルピース10Fも、平面視において扇形状を有する。
【0208】
第4ラインL104と第5ラインL105とが交差する交点P12は、第1領域S101と第2領域S102とが並ぶ方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に沿って描かれた線CL2上に位置する。
【0209】
平面視において、第3領域S103Aの第3ラインL103Aと第4領域S104の第6ラインL106とは、向き合っている。具体的には、平面視において、第3領域S103Aと第4領域S104とは、トッププレート3の奥行き方向(Y軸方向)において対称に設けられている。
【0210】
第3領域S103Aと第4領域S104とは、平面視において略同じ形状及び略同じ寸法を有する。第3領域S103Aと第4領域S104とは、平面視において第1コイル配置領域S11~S16及び/又は第2コイル配置領域S21~S24と略同じ形状及び略同じ寸法を有する。また、コイルピース10E,10Fは、第1コイルピース10A及び/又は第2コイルピース10Bと略同じ形状及び略同じ寸法を有する。
【0211】
第3領域S103Aに配置されるコイルピース10Eと第4領域S104に配置されるコイルピース10Fは、制御部によって個別に制御され得る。
【0212】
このような構成においても、加熱対象物を効率よく加熱することができる。また、金悦範囲を広げることができ、加熱ムラを低減し、加熱対象物を効率良く加熱することができる。
【0213】
なお、第3領域S103A及び第4領域S104は平面視において扇形状に限定されず、例えば、三角形状を有していてもよい。また、第3領域S103A及び第4領域S104は互いに異なる形状及び/又は寸法を有していてもよい。
【0214】
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。
【0215】
例えば、実施の形態1~3で説明したコイルユニット及び誘導加熱調理器については、以下で説明する変形例のコイルピースを用いることができる。以下の説明では、実施の形態1で説明した第1コイルピース10Aと異なる点について主に説明する。
【0216】
(変形例6)
図13は、変形例6のコイルピース10AAの概略拡大図である。
図13に示すように、コイルピース10AAにおいては、コイル線11AAが第1コイル線部20と第2コイル線部30Aとで構成されている。平面視において第2コイル線部30Aの線幅W2が第1コイル線部20の線幅W1よりも大きい。
【0217】
第2コイル線部30Aは、直線部31A,32A、曲線部33A及び接続部34A,35A,36Aを有している。直線部31A,32A、曲線部33A及び接続部34A,35A,36Aは、平面視において線幅が異なる点を除いて、実施の形態1の直線部31,32、曲線部33及び接続部34,35,36と同様である。
【0218】
平面視において、第1加熱領域S10の中心C1側では、第1コイル線部20と第2コイル線部30Aとの間に隙間SP1が形成されている。具体的には、平面視において、第2コイル線部30Aの線幅W2は、第1コイル線部20の線幅W1よりも大きいため、接続部34Aの丸みの半径は、接続部24の丸みの半径よりも大きくなる。このため、平面視において、第1加熱領域S10の中心C1側に配置される接続部24と接続部34Aとの間に隙間SP1が形成されている。平面視において、隙間SP1は、フェライトや温度センサなどの電子部品を配置できる程度の大きさを有する。
【0219】
このような構成により、実施の形態1と比べて、コイルピース10AAを容易に作製することができ、製造コストを低減することができる。
【0220】
(変形例7)
図14は、変形例7のコイルピース10ABの概略拡大図である。
図14に示すように、コイルピース10ABにおいては、第3コイル線部40Bが平面視において第2コイル線部30で囲われた内側領域の中央側に配置されている。
【0221】
平面視において、第3コイル線部40Bは、第2コイル線部30の内側に沿って配置されておらず、第2コイル線部30で囲われた内側領域の中央側に配置されている。具体的には、第3コイル線部40Bは、平面視において略三角形の枠状に形成されている。
【0222】
第3コイル線部40Bは、直線部41B,42B、43B及び接続部44B,45B,46Bを有している。第3コイル線部40Bは、直線部43B及び配置位置を除いて、実施の形態1の第3コイル線部40と同様である。
【0223】
平面視において、第3コイル線部40Bの直線部41B,42B,43Bは、第2コイル線部30の直線部31,32及び曲線部33に沿って配置されていない。具体的には、平面視において、第3コイル線部40Bの接続部44B,45B,46Bは、それぞれ、第2コイル線部30の直線部31,32及び曲線部33の中央付近に接近して配置されている。これにより、平面視において、第3コイル線部40Bの直線部41B,42B,43Bは、それぞれ、接続部44B,45B,46Bよりも第2コイル線部30の直線部31,32及び曲線部33よりも遠い位置に配置されている。
【0224】
平面視において、第3コイル線部40Bの直線部41B,42B,43Bは、それぞれ、第2コイル線部30の直線部31,32及び曲線部33と交差する方向に延びている。具体的には、直線部41Bは、平面視において第1加熱領域S10の外周側に向かって直線部31から離れる方向に延びている。直線部42Bは、平面視において第1加熱領域S10の外周側に向かって直線部32から離れる方向に延びている。直線部43Bは、平面視において第1加熱領域S10の中心C1側に配置され、直線部31、32と交差する方向に延びている。
【0225】
平面視において、第3コイル線部40Bが第2コイル線部30の内側に沿って配置されていないため、第1加熱領域S10の中心C1側で、第2コイル線部30と第3コイル線部40Bとの間には、隙間SP2が形成されている。平面視において、隙間SP2は、フェライトや温度センサなどの電子部品を配置できる程度の大きさを有する。
【0226】
このような構成により、平面視において第1加熱領域S10でコイル線11ABが配置されていない領域を小さくすることができる。これにより、加熱ムラを低減し、効率良く加熱することができる。
【0227】
(変形例8)
図15は、変形例8のコイルピース10ACの概略拡大図である。
図14に示すように、コイルピース10ACにおいては、第2コイル線部30Cが平面視において第1加熱領域S10の中心C1から外周に向かうにつれて第1コイル線部20から離れて配置されている。また、第3コイル線部40Cは、平面視において第1加熱領域S10の中心C1よりも外周側に配置されている。
【0228】
第2コイル線部30Cは、直線部31C,32C,33C及び接続部34C,35C,36Cを有している。第2コイル線部30Cは、直線部31C,32C、33Cを除いて、実施の形態1の第2コイル線部30と同様である。
【0229】
平面視において、第2コイル線部30Cの直線部31C、32Cは、それぞれ、第1加熱領域S10の中心C1から外周に向かうにつれて第1コイル線部20の直線部21,22から離れて配置されている。即ち、平面視において、直線部21と直線部31Cとの間の距離及び直線部22と直線部32Cとの間の距離は、第1加熱領域S10の中心C1から外周に向かうにつれて大きくなっている。
【0230】
第3コイル線部40Cは、直線部41C,42C,43C及び接続部44C,45C,46Cを有している。平面視において、第3コイル線部40Cの線幅W13は、第1コイル線部20の線幅W11及び第2コイル線部30Cの線幅W12よりも大きい。平面視において、第3コイル線部40Cは、略卵型の枠状に形成されている。
【0231】
第3コイル線部40Cは、平面視において第1加熱領域S10の中心C1よりも外周側に配置されている。これにより、平面視において第1加熱領域S10の中心C1側で、第2コイル線部30Cと第3コイル線部40Cとの間に隙間SP3が形成されている。平面視において、隙間SP3は、フェライトや温度センサなどの電子部品を配置できる程度の大きさを有する。
【0232】
このような構成により、平面視において、第1加熱領域S10の中央付近にコイル線11ACを密集させると共に、第1加熱領域S10の中心C1から外周に向かってコイル線11ACを分散して配置できる。これにより、第1加熱領域S10の中央付近に磁束を集中させると共に、第1加熱領域S10の中心C1から外周に向かって磁束を均等に生じさせることができる。
【0233】
(変形例9)
図16は、変形例9のコイルピース10ADの概略拡大図である。
図16に示すように、コイルピース10ADにおいては、第1コイル配置領域S11が第1配置領域S111と第2配置領域S112とに区切られている。また、コイルピース10ADは、第1配置領域S111に配置される第1コイル線11DAと、第2配置領域に配置される第2コイル線11DBと、を有する。
【0234】
第1配置領域S111は、平面視において第1加熱領域S10の中心C1側に形成される領域である。第2配置領域S112は、平面視において第1配置領域S111よりも外側に配置される領域である。第1配置領域S111と第2配置領域S112とは、平面視において、第1加熱領域S10の中心C1と第1外周ラインL10との間で隣り合う2つの第1境界ラインL11,L12とを結ぶ中間ラインL17によって分けられている。
【0235】
具体的には、第1配置領域S111は、平面視において、隣り合う2つの第1境界ラインL11,L12と、中間ラインL17と、によって画定されている。第2配置領域S112は、平面視において、隣り合う2つの第1境界ラインL11,L12と、第1外周ラインL10と、中間ラインL17と、によって画定されている。第1配置領域S111は、略台形形状を有する。第2配置領域S112は、略三角形状を有する。
【0236】
第1コイル線11DAは、平面視において、第1配置領域S111内で、隣り合う2つの第1境界ラインL11,L12と、中間ラインL17と、に沿って配置される。第1コイル線11DAは、直線部61,62,63と、接続部64,65,66を有する。直線部61,62,63は、それぞれ、平面視において第1境界ラインL11,L12及び中間ラインL17に沿って配置されている。接続部64は、直線部61の一端と直線部62の一端とを接続する。接続部65は、直線部61の他端と直線部63の一端とを接続する。接続部65は、直線部62の他端と直線部63の他端とを接続する。接続部64,65,66は、例えば、U字状に湾曲した形状を有する。第1コイル線11DAは、平面視で略三角形の枠状に形成されている。
【0237】
第2コイル線11DBは、平面視において、第2配置領域S112内で、隣り合う2つの第1境界ラインL11,L12と、第1外周ラインL10と、中間ラインL17と、に沿って配置される。第2コイル線11DBは、第1コイル線部20D、第2コイル線部30D及び第3コイル線部40Dを有する。第1コイル線部20D、第2コイル線部30D及び第3コイル線部40Dは、平面視において第1コイル線部20Dが中間ラインL17に沿って配置されている点を除いて、実施の形態1の第1コイル線部20、第2コイル線部30及び第3コイル線部40と同様である。第2コイル線11DBは、平面視で略台形の枠状に形成されている。
【0238】
第1コイル線11DAと第2コイル線11DBとは接続されていない。このため、コイルピース10ADにおいては、第1コイル線11DAによる部分加熱、第2コイル線11DBによる部分加熱、第1コイル線11DAと第2コイル線11DBによる全体加熱を行うことができる。
【0239】
このような構成により、平面視において第1加熱領域S10の中央側と外周側とで加熱の強弱を調整することができる。具体的には、平面視において第1加熱領域S10の中央付近においては、第1配置領域S111に配置された第1コイル線11DAによる部分加熱を行うことができる。また、平面視において第1加熱領域S10の外周付近においては、第2配置領域S112に配置された第2コイル線11DBによる部分加熱を行うことができる。また、平面視において第1加熱領域S10全体においては、第1コイル線11DAと第2コイル線11DBとによる全体加熱を行うことができる。
【0240】
(変形例10)
図17は、変形例10の第1コイル5Gの平面図である。
図17に示すように、第1加熱領域S10は、平面視において4つの第1コイル配置領域S11~S14を有している。4つの第1コイル配置領域S11~S14は、平面視において第1加熱領域S10の中心C1から外周に向かって放射状に延びる4つの第1境界ラインL11~L14と、第1加熱領域S10の外周を画定する第1外周ラインL10と、によって画定されている。また、第1コイル5Gでは、4つのコイルピース10Gが、それぞれ、4つの第1コイル配置領域S11~S14に配置されている。
【0241】
コイルピース10Gは、平面視においてコイル線11Gの線幅を、実施の形態1に比べて大きくしている。また、コイルピース10Gにおいては、平面視において第1加熱領域S10の中心C1側において、外側のコイル線部と内側のコイル線部との間に隙間SP4が形成されている。隙間SP4には、例えば、温度センサを配置することができる。
【0242】
このような構成においても、本開示の効果を奏することができる。
【0243】
なお、上述した変形例のコイルピースは、第2加熱領域S20及び/又は第3加熱領域S30などに配置されるコイルピースに適用可能である。
【0244】
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0245】
本開示のコイルユニットは、誘導加熱調理器の他、電磁誘導を利用する装置に適用可能である。たとえば本開示のコイルユニットは、非接触給電装置の給電用コイルユニットとして利用できる。この場合は、コイルユニットは、加熱効率ではなく、給電効率を高めることができる。
【符号の説明】
【0246】
1,1A,1B,1C,1D,1E コイルユニット
2,2A,2B コイルユニット
3 トッププレート
4 筐体
5A,5B,5C,5D,5E,5F,5G コイル
5AA コイル
6A 第1排気口
6B 第2排気口
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G コイルピース
10AA、10AB,10AC,10AD コイルピース
11,11A,11B,11C,11D,11E,11F,11G コイル線
11AA,11AB,11AC,11AD,11DA,11DB コイル線
20,20D 第1コイル線部
21,22 直線部
23 曲線部
24,25,26 接続部
30,30A,30C,30D 第2コイル線部
31,31A,31C 直線部
32,32A,32C 直線部
33,33A 曲線部
33C 直線部
34,34A,34C 接続部
35,35A,35C 接続部
36,36A,36C 接続部
40,40B,40C,40D 第3コイル線部
41,41B,41C 直線部
42,42B,42C 直線部
43 曲線部
43B,43C 直線部
44,44B,44C 接続部
45,45B,45C 接続部
46,46B,46C 接続部
61,62,63 直線部
64,65,66 接続部
100,100A、100B 誘導加熱調理器
C1,C2,C3 中心
CL1,CL2 線
L10 第1外周ライン
L11,L12,L13,L14,L15,L16 第1境界ライン
L17 中間ライン
L20,L20A 第2外周ライン
L21,L22,L23,L24,L25,L26 第2境界ライン
L30 第3外周ライン
L31,L32,L33,L34,L35 第3境界ライン
L31A,L32A,L33A ライン
L41,L42,L43 ライン
L101,L102,L103,L104,L105,L106 ライン
L101A,L102A,L103A ライン
P1,P2,P10,P11,P12 交点
S10,S20,S20A,S30,S30A,S40 加熱領域
S11,S12,S13,S14,S15,S16 第1コイル配置領域
S21,S22,S23,S24,S25,S26 第2コイル配置領域
S31,S32,S33,S34 第3コイル配置領域
S111,S112 配置領域
S101,S102,S103,S103A,S104 領域
SP1,SP2,SP3,SP4 隙間
W1,W2,W11,W12,W13 線幅