(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134117
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
E06B 3/96 20060101AFI20230920BHJP
E06B 3/08 20060101ALI20230920BHJP
E06B 3/26 20060101ALI20230920BHJP
【FI】
E06B3/96 A
E06B3/08
E06B3/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022039474
(22)【出願日】2022-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】390005267
【氏名又は名称】YKK AP株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石井 宏典
(72)【発明者】
【氏名】松村 心互
【テーマコード(参考)】
2E014
2E035
【Fターム(参考)】
2E014AA03
2E014BA02
2E014BA08
2E014BB00
2E014BB06
2E014BC04
2E014BD06
2E035AA00
2E035BA05
2E035CA01
2E035CB03
2E035CB06
2E035CB08
2E035DA02
2E035EA01
(57)【要約】
【課題】障子の組み立て作業を容易化する。
【解決手段】互いに端部が連結される外障子20Bの上框22B及び縦框24Bは、上框22Bの外方金属ヒレ部51の端面が縦框24Bの縦方金属ヒレ部71の延在縁部に当接され、かつ上框22Bの外方金属框基部51aの端面が縦框24Bの縦方金属框基部71aの内周側となる見込み面に当接された状態で互いの金属框基部51a,71aが相互に連結され、上框22Bの外方樹脂ヒレ部52bの端面が縦框24Bの縦方樹脂ヒレ部72bの延在縁部に当接されており、縦框24Bの端部には、上框22Bの金属框部51において縦框24Bに収容された部分を覆う状態で外方摺動片80が設けられている。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
面材の周囲に設けられる框材が、金属によって成形される金属框部と、樹脂によって成形される樹脂框部とを備え、
前記金属框部は、前記面材の外周部に配置される金属框基部と、前記金属框基部から見付け方向に延在する金属ヒレ部とを有し、
前記樹脂框部は、前記面材の外周部に配置される樹脂框基部と、前記樹脂框基部から見付け方向に延在する樹脂ヒレ部とを有し、
前記面材の縁部が前記金属ヒレ部と前記樹脂ヒレ部との間に収容される障子を備えた建具であって、
互いに端部が連結される第1框材及び第2框材は、
前記第1框材の金属ヒレ部の端面が前記第2框材の金属ヒレ部の延在縁部に当接され、かつ前記第1框材の金属框基部の端面が前記第2框材の金属框基部の内周側となる見込み面に当接された状態で互いの金属框基部が相互に連結され、
前記第1框材の樹脂ヒレ部の端面が前記第2框材の樹脂ヒレ部の延在縁部に当接されており、
前記第2框材の端部には、前記第1框材の金属框部において前記第2框材に収容された部分を覆う状態で端部部材が設けられていることを特徴とする建具。
【請求項2】
前記端部部材は、前記第2框材の見込み面から外周側に突出し、枠体に対して前記障子を移動する際のガイドとなる摺動片として機能することを特徴とする請求項1に記載の建具。
【請求項3】
前記端部部材には、前記第2框材の内部に連通する位置に排水孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建具。
【請求項4】
前記第1框材の外周側となる見込み面には、両側となる縁部にそれぞれ外周側に突出する縁突部が設けられ、
前記端部部材には、前記縁突部の相互間に対応する位置に前記排水孔が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建具に関するもので、より詳細には、金属によって成形した金属框部及び樹脂によって成形した樹脂框部を有した框材を相互に連結することによって障子が構成された建具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
障子を構成する框材として、アルミニウム合金等の金属によって成形された金属框部と、樹脂によって成形された樹脂框部とを備えた複合型のものを適用する建具が提供されている。金属框部及び樹脂框部は、面材よりも外周側に配置される框基部と、框基部から見付け方向に延在したヒレ部とを有しており、ヒレ部の相互間に面材を収容するようにしている。この種の建具では、金属框部による耐候性や機械的強度の向上並びに樹脂框部による高い断熱性を併せ持つという利点がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、框材を相互に連結して障子を構成するには、一方の框材の金属框基部を他方の框材の金属框基部に連結する必要がある。このため、框材のそれぞれに対してヒレ部を切除する等の加工が必要となり、障子の組み立て作業が煩雑化する懸念がある。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みて、障子の組み立て作業を容易化することのできる建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る建具は、面材の周囲に設けられる框材が、金属によって成形される金属框部と、樹脂によって成形される樹脂框部とを備え、前記金属框部は、前記面材の外周部に配置される金属框基部と、前記金属框基部から見付け方向に延在する金属ヒレ部とを有し、前記樹脂框部は、前記面材の外周部に配置される樹脂框基部と、前記樹脂框基部から見付け方向に延在する樹脂ヒレ部とを有し、前記面材の縁部が前記金属ヒレ部と前記樹脂ヒレ部との間に収容される障子を備えた建具であって、互いに端部が連結される第1框材及び第2框材は、前記第1框材の金属ヒレ部の端面が前記第2框材の金属ヒレ部の延在縁部に当接され、かつ前記第1框材の金属框基部の端面が前記第2框材の金属框基部の内周側となる見込み面に当接された状態で互いの金属框基部が相互に連結され、前記第1框材の樹脂ヒレ部の端面が前記第2框材の樹脂ヒレ部の延在縁部に当接されており、前記第2框材の端部には、前記第1框材の金属框部において前記第2框材に収容された部分を覆う状態で端部部材が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、第1框材の金属ヒレ部の端面を第2框材の金属ヒレ部の延在縁部に当接させ、かつ第1框材の樹脂ヒレ部の端面を第2框材の樹脂ヒレ部の延在縁部に当接させるようにしているため、第2框材については金属ヒレ部及び樹脂ヒレ部を切除する必要がない。これにより、第1框材にのみ加工を施せば第1框材と第2框材とを連結することができ、障子の組み立て作業を容易化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態である建具を室内側から見た姿図である。
【
図4】
図1に示した建具の枠体に障子を建て込む状態の横断面図である。
【
図5】
図1に示した建具の扉体に設けられる外障子を示すもので、(a)は縦断面図、(b)は外障子の上框を構成する金属框部の断面図、(c)は外障子の上框を構成する樹脂框部の断面図である。
【
図6】
図1に示した建具の扉体に設けられる内障子を示すもので、(a)は縦断面図、(b)は内障子の上框を構成する金属框部の縦断面図、(c)は内障子の上框を構成する樹脂框部の縦断面図である。
【
図7】
図1に示した扉体に設けられる障子を示すもので、(a)は外障子の横断面図、(b)は内障子の横断面図、(c)は障子の縦框を構成する金属框部の横断面図、(d)は障子の縦框を構成する樹脂框部の横断面図である。
【
図8】
図1に示した建具の扉体に設けられる外障子の要部を示すもので、(a)は上框と縦框との連結部分を室内側から見た斜視図、(b)は(a)から摺動片を取り外した状態の斜視図である。
【
図9】
図1に示した建具の扉体に設けられる外障子の要部を示すもので、(a)は上框と縦框との連結部分を室外側から見た斜視図、(b)は(a)から摺動片を取り外した状態の斜視図である。
【
図10】
図1に示した建具の扉体に設けられる外障子の要部を示すもので、(a)は上框と縦框との連結部分を上方から見た斜視図、(b)は(a)から摺動片を取り外した状態の斜視図である。
【
図11】
図1に示した建具の扉体に設けられる外障子の要部を示すもので、(a)は上框と縦框との連結部分を室外側の内周から見た破断斜視図、(b)は室内側の内周から見た破断斜視図である。
【
図12】
図1に示した建具の扉体に設けられる外障子において上框と縦框との連結部分を下方の内周側から見た破断斜視図である。
【
図13】
図1に示した建具の扉体に設けられる外障子の要部を示すもので、(a)は縦框と樹脂框部を省略した上框との連結部分を室内側の上方から見た斜視図、(b)は室外側の上方から見た斜視図である。
【
図14】
図1に示した建具の扉体に設けられる外障子の上框を示すもので、(a)は縦框と連結するための加工を施した端部を室外側から見た斜視図、(b)は室内側から見た斜視図である。
【
図15】
図14に示した上框と連結する縦框の端部を示す斜視図である。
【
図16】
図1に示した建具の扉体に設けられる外障子の上框と縦框との連結部分に取り付ける摺動片を示すもので、(a)は斜視図、(b)は縦框の見付け面に沿って破断した断面図、(c)は縦框の見込み面に沿って破断した断面図である。
【
図17】
図1に示した建具の扉体に設けられる内障子の要部を示すもので、(a)は上框と縦框との連結部分を室外側から見た斜視図、(b)は(a)から摺動片を取り外した状態の斜視図である。
【
図18】
図1に示した建具の扉体に設けられる内障子の要部を示すもので、(a)は上框と縦框との連結部分を室内側から見た斜視図、(b)は(a)から摺動片を取り外した状態の斜視図である。
【
図19】
図1に示した建具の扉体に設けられる内障子の要部を室内側の内周から見た破断斜視図である。
【
図20】
図1に示した建具の扉体に設けられる内障子の要部を示すもので、(a)は縦框と樹脂框部を省略した上框との連結部分を室内側の上方から見た斜視図、(b)は室外側の上方から見た斜視図である。
【
図21】
図1に示した建具の扉体に設けられる内障子の上框を示すもので、(a)は縦框と連結するための加工を施した端部を室内側から見た斜視図、(b)は室外側から見た斜視図である。
【
図22】
図21に示した上框と連結する縦框の端部を示すもので、(a)は室内側から見た斜視図、(b)は室外側から見た斜視図である。
【
図23】
図1に示した建具の扉体に設けられる外障子の要部を示すもので、(a)は下框と縦框との連結部分を上方から見た斜視図、(b)は下方から見た斜視図である。
【
図24】
図1に示した建具に適用する扉体の組立手順を示すもので、(a)は予め組み立てた枠体に内障子を建て込む直前の状態を示す図、(b)はその横断面図、(c)は枠体に建て込んだ内障子に摺動片を取り付けた状態の図、(d)は枠体を反転した状態の横断面図、(e)は内障子を建て込んだ枠体に外障子を建て込む直前の状態を示す図、(f)はその横断面図、(g)は枠体に建て込んだ外障子に摺動片を取り付けた状態の図、(h)はその横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る建具の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下においては便宜上、見込み方向及び見付け方向という用語を用いる場合がある。見込み方向とは、図中の矢印Aで示すように、建具の奥行きに沿った方向である。見込み方向に沿った面については見込み面と称する場合がある。見付け方向とは、下枠等のように水平方向に沿って延在するものの場合、見込み方向に直交した上下に沿う方向である。縦枠等のように上下方向に沿って延在するものの場合には、見込み方向に直交した水平に沿う方向を見付け方向という。見付け方向に沿った面については、見付け面と称する場合がある。
【0010】
図1~
図4は、本発明の実施の形態である建具を示すものである。ここで例示する建具は、勝手口ドアとして用いられるもので、開口枠1及びドアパネル2を備えている。開口枠1は、開口上枠1A、開口下枠1B、左右の開口縦枠1Cを四周組みして構成したものである。ドアパネル2は、ドア枠体(枠体)10、2つの通風用障子20A,20Bを備えて構成したもので、ドア枠体10と一方の開口縦枠1Cとの間にヒンジ3を介在させることにより、開口枠1に対して開閉可能に支持してある。開口枠1を構成する開口上枠1A、開口下枠1B及び左右の開口縦枠1Cは、アルミニウム合金等の金属によって成形した金属開口枠部1mと、樹脂によって成形した樹脂開口枠部1pとを備えて構成した複合型のもので、金属開口枠部1mが室外側となる状態で躯体に取り付けてある。金属開口枠部1m及び樹脂開口枠部1pは、押し出し形材であり、それぞれが長手に沿った全長にわたる部分がほぼ一様の断面形状を有するように構成してある。
【0011】
ドア枠体10は、上ドア枠11、下ドア枠12及び左右の縦ドア枠13,14を四周組みすることによって構成したものである。これらの上ドア枠11、下ドア枠12及び縦ドア枠13,14は、いずれもアルミニウム合金等の金属によって成形した金属枠部と、樹脂によって成形した樹脂枠部とを備えた複合型のもので、金属枠部が室外側となる状態で開口枠1に支持してある。金属枠部及び樹脂枠部は、いずれも押し出し形材であり、それぞれが長手に沿った全長にわたる部分がほぼ一様の断面形状を有するように構成してある。
【0012】
上ドア枠11の金属枠部11Aは、上ドア枠基部11A1及び上ドア支持壁部11A2を一体に成形したものである。上ドア枠基部11A1は、縦長の略長方形断面を有した中空状を成すものである。この上ドア枠基部11A1には、室内に臨む見付け面のほぼ全面を覆うように樹脂枠部11Bが取り付けてある。また、上ドア枠基部11A1及び樹脂枠部11Bの内周側となる見込み面には、樹脂によって成形した上枠見込み部材11Cが室内側に突出するように設けてある。上ドア支持壁部11A2は、上ドア枠基部11A1の室外に臨む見付け面において内周側となる部分から室外に向けてほぼ水平に延在した後、内周側に向けてほぼ直角に屈曲した薄板状を成すものである。
【0013】
下ドア枠12の金属枠部12Aは、下ドア枠基部12A1、下ドア境界壁部12A2、下ドア内周壁部12A3、下ドア支持壁部12A4とを一体に成形したものである。下ドア枠基部12A1は、上ドア枠基部11A1と同様、縦長の略長方形断面を有した中空状を成すものである。下ドア枠基部12A1の見込み方向に沿った寸法及び見付け方向に沿った寸法は、上ドア枠基部11A1とほぼ同じである。この下ドア枠基部12A1には、室内に臨む見付け面のほぼ全面を覆うように樹脂枠部12Bが取り付けてある。下ドア境界壁部12A2は、下ドア枠基部12A1の内周側となる見込み面においてほぼ中央となる部分から内周に向けて突出した薄板状を成すものである。下ドア内周壁部12A3は、下ドア枠基部12A1の内周側において室内側の隅部から内周に向けて突出した後、室内に向けて屈曲し、さらに内周に向けて屈曲したものである。下ドア内周壁部12A3の外周側となる表面には、樹脂によって成形した下枠カバー部材12Cが装着してある。下ドア支持壁部12A4は、下ドア枠基部12A1の内周側において室外側の隅部から室外に向けて漸次下方となるように延在した薄板状を成すものである。下ドア支持壁部12A4の室外への突出寸法は、上ドア支持壁部11A2の室外への突出寸法とほぼ同じである。
【0014】
吊り元側となる縦ドア枠13の金属枠部13Aは、互いに別体に成形した吊り元外周側部分13A1及び吊り元内周側部分13A2を有したものである。吊り元外周側部分13A1は、横長の略長方形断面を有した中空状を成している。この吊り元外周側部分13A1には、室内に臨む見付け面のほぼ全面を覆うように樹脂枠部13Bが取り付けてある。吊り元内周側部分13A2は、縦ドア見込み壁部13A2a、縦ドア内方見付け壁部13A2b、縦ドア外方見付け壁部13A2c、縦ドア境界壁部13A2dを一体に成形したものである。縦ドア見込み壁部13A2aは、見込み方向に沿ってほぼ鉛直に延在する平板状を成すものである。縦ドア内方見付け壁部13A2bは、縦ドア見込み壁部13A2aの室内側縁部から内周に向けて延在した薄板状を成すものである。縦ドア外方見付け壁部13A2cは、縦ドア見込み壁部13A2aの室外側縁部から内周に向けて延在した平板状を成すものである。縦ドア境界壁部13A2dは、縦ドア見込み壁部13A2aの内周側となる見込み面において縦ドア内方見付け壁部13A2b及び縦ドア外方見付け壁部13A2cからほぼ等距離となる部分において内周に向けて突出した薄板状を成すものである。縦ドア境界壁部13A2dの室内に臨む見付け面から縦ドア見込み壁部13A2aの内周側となる見込み面にわたる部分には、樹脂によって成形した縦枠内周カバー部材13Cが装着してある。また、縦ドア内方見付け壁部13A2bの室内に臨む見付け面から縦ドア見込み壁部13A2aの外周側となる見込み面にわたる部分には、樹脂によって成形した縦枠外周カバー部材13Dが装着してある。
【0015】
戸先側となる縦ドア枠14の金属枠部14Aは、互いに別体に成形した戸先外周側部分14A1及び戸先内周側部分14A2を有したものである。戸先外周側部分14A1は、横長の略長方形断面を有した中空状を成すもので、吊り元外周側部分13A1とはカバーヒレ部14A1aを有している点で異なっている。すなわち、戸先外周側部分14A1には、外周側において室外側の隅部から室外に向けて突出した後、外周側に向けて屈曲するようにカバーヒレ部14A1aが一体に設けてある。この戸先外周側部分14A1には、室内に臨む見付け面のほぼ全面を覆うように樹脂枠部14Bが取り付けてある。戸先内周側部分14A2は、吊り元内周側部分13A2と同様、縦ドア枠基部14A2a、縦ドア内方見付け壁部14A2b、縦ドア外方見付け壁部14A2c、縦ドア境界壁部14A2dを一体に成形したものである。縦枠内周カバー部材14C及び縦枠外周カバー部材14Dを備える点についても、吊り元側の縦ドア枠13と同様である。図中の符号15は、戸先側となる縦ドア枠14に設けたドアハンドルである。
【0016】
2つの通風用障子20A,20Bは、ドア枠体10の内部において境界壁部12A2,13A2d,14A2dよりも室内側となる部分及び境界壁部12A2,13A2d,14A2dよりも室外側となる部分にそれぞれ上下に移動可能に配設したものである。室内側の通風用障子(以下、区別する場合に内障子20Aという)は、長方形状を成す複層ガラス(面材)21Aの四周に上框(第1框材)22A、下框(第1框材)23A及び左右の縦框(第2框材)24Aを装着することによって構成したものである。室外側の通風用障子(以下、区別する場合に外障子20Bという)は、長方形状を成す複層ガラス(面材)21Bの四周に上框(第1框材)22B、下框(第1框材)23B及び左右の縦框(第2框材)24Bを装着することによって構成したものである。本実施の形態では、内障子20Aの上框22Aと外障子20Bの下框23Bとが互いに見込み方向に並設する状態で内障子20Aを下方に配置するとともに、外障子20Bを上方に配置した場合にドア枠体10の開口を閉塞することができるように、それぞれの通風用障子20A,20Bの寸法が設定してある。
【0017】
また、内障子20Aは、左右の縦框24Aの室内に臨む見付け面がそれぞれ縦ドア内方見付け壁部13A2b,14A2bによって同時に覆われる一方、縦ドア枠13,14の縦ドア見込み壁部13A2a,14A2aと縦框24Aの見込み面との間にそれぞれ左右にケンドンすることによって建て込みが可能となる隙間が確保できるように、左右に沿った寸法が設定してある。すなわち、例えば内障子20Aの一方の縦框24Aを縦ドア枠13に近接させるように移動させた場合には、他方の縦框24Aを縦ドア枠14の縦ドア内方見付け壁部14A2bから完全に外部に露出した状態に配置することが可能である。同様に、外障子20Bは、左右の縦框24Bの室外に臨む見付け面がそれぞれ縦ドア外方見付け壁部13A2c,14A2cによって同時に覆われる一方、縦ドア枠13,14の縦ドア見込み壁部13A2a,14A2aと縦框24Bの見込み面との間にそれぞれ左右にケンドンすることによって建て込みが可能となる隙間が確保できるように、左右に沿った寸法が設定してある。従って、例えば外障子20Bの一方の縦框24Bを縦ドア枠13に近接させるように移動させた場合には、他方の縦框24Bを縦ドア枠14の縦ドア外方見付け壁部14A2cから完全に外部に露出した状態に配置することが可能である。
【0018】
図には明示していないが、これら内障子20A及び外障子20Bは、ワイヤー30によって互いの間が連係してある。ワイヤー30は、中間部が縦ドア枠13,14に設けた滑車31に巻き掛けてあり、滑車31から下方に垂下する一方の端部が内障子20Aに連結してあるとともに、他方の端部が外障子20Bに連結してある。上述のようにワイヤー30によって連係した内障子20A及び外障子20Bは、例えば内障子20Aを上方に移動させた場合に外障子20Bが下方に移動するように動作する。
【0019】
図5~
図7に示すように、内障子20Aの上框22A、下框23A、左右の縦框24A及び外障子20Bの上框22B、左右の縦框24Bは、いずれもアルミニウム合金等の金属によって成形した金属框部と、樹脂によって成形した樹脂框部とを備えた複合型のもので、金属框部が室外側となる状態で互いの間に複層ガラス21A,21Bを保持している。外障子20Bの下框23Bについては、室内に臨む部分がないためアルミニウム合金等の金属によって一体に成形してある。これら通風用障子20A,20Bを構成する框は、金属によって成形した部分及び樹脂によって成形した部分に限らず、いずれも押し出し形材であり、それぞれが長手に沿った全長にわたる部分がほぼ一様の断面形状を有するように構成してある。なお、図中の符号40は、網戸枠体41の内部にネット42及び横桟43を設けることによって構成した格子付き網戸であり、ドア枠体10の開口を覆うようにドアパネル2の室外に臨む表面に取り付けてある。
【0020】
以下、複合型となる内障子20Aの上框22A、下框23A、左右の縦框24A及び外障子20Bの上框22B、左右の縦框24Bの構成及び連結状態について詳述し、併せて本願発明の特徴部分について説明する。なお、実施の形態では、内障子20Aの下框23Aと外障子20Bの上框22Bが互いにほぼ対称形状となっているため、外障子20Bの上框22Bのみを代表して説明し、内障子20Aの下框23Aについては同一の符号を付して説明を省略する。また、内障子20Aの左右の縦框24Aが互いにほぼ対称形状で、外障子20Bの左右の縦框24Bが互いにほぼ対称形状であり、内障子20Aの吊り元側となる縦框24Aと外障子20Bの吊り元側となる縦框24Bとが互いにほぼ同一形状である。従って、外障子20Bの吊り元側となる縦框24Bのみを代表して説明し、内障子20Aの左右の縦框24A、外障子20Bの戸先側となる縦框24Bについては同一の符号を付して説明を省略する。
【0021】
図5に示すように、外障子20Bの上框22Bを構成する金属框部51は、外方金属框基部51aと外方金属ヒレ部51bとを一体に成形したものである。外方金属框基部51aは、複層ガラス21Bの端面よりも外周側となる部分において複層ガラス21Bの端面を覆うように配置されるものである。図示の例では、外方金属框基板部51a1、外方金属係合板部51a2、外方屈曲板部51a3、外方金属見込み壁部51a4、外方金属見付け壁部51a5、金属縁突壁部(縁突部)51a6を有して外方金属框基部51aが構成してある。外方金属框基板部51a1は、見込み方向に沿ってほぼ水平に延在した板状を成すものである。外方金属框基板部51a1の内周側となる部分には、ほぼ中央となる位置にビスホール51a7が突出するように設けてある。外方金属係合板部51a2は、外方金属框基板部51a1の室内側となる縁部において見付け方向に延在したものである。外方屈曲板部51a3は、外方金属框基板部51a1の室外側となる縁部から外周側に向けて突出した後、室外に向けてほぼ水平に屈曲し、さらに外周側に向けて屈曲したものである。外方金属見込み壁部51a4は、外方屈曲板部51a3の外周側となる縁部において見込み方向に沿って延在したものである。外方金属見込み壁部51a4の室内側となる縁部は、外方屈曲板部51a3の外周側となる縁部よりも室内に向けて突出することによって係合突状部51a8を構成している。外方金属見付け壁部51a5は、外方金属見込み壁部51a4の室外側となる縁部から内周に向けて見付け方向に延在したものである。外方金属框基板部51a1からの外方金属見付け壁部51a5の突出寸法は、ビスホール51a7の突出寸法とほぼ同じである。外方金属見付け壁部51a5の内周側となる縁部は、室外に向けて僅かに屈曲している。金属縁突壁部51a6は、外方金属見込み壁部51a4の室外側となる縁部から外周に向けて突出した後、室外に向けて僅かに屈曲し、さらに外周に向けて見付け方向に延在したものである。外方金属ヒレ部51bは、外方金属見付け壁部51a5において室外に屈曲した部分の延在縁部から内周側に向けて見付け方向に延在したものである。より具体的に説明すると、外方金属ヒレ部51bは、外方金属見付け壁部51a5よりも板厚分だけ室外となる位置から内周側に向けて延在したものである。
【0022】
外障子20Bの上框22Bを構成する樹脂框部52は、外方樹脂框基部52aと外方樹脂ヒレ部52bとを一体に成形したものである。外方樹脂框基部52aは、複層ガラス21Bの端面よりも外周側となる部分において複層ガラス21Bの端面を覆うように配置されるものである。図示の例では、外方樹脂框基板部52a1、外方樹脂見付け壁部52a2、外方樹脂係合受部52a3、樹脂縁突壁部(縁突部)52a4を有して外方樹脂框基部52aが構成してある。外方樹脂框基板部52a1は、見込み方向に沿ってほぼ水平に延在した板状を成すものである。外方樹脂框基板部52a1の室外側となる縁部は、一段内周側となるように段状に形成してある。外方樹脂見付け壁部52a2は、外方樹脂框基板部52a1の室内側となる縁部から内周側に向けて見付け方向に延在したものである。外方樹脂係合受部52a3は、外方樹脂見付け壁部52a2の延在縁部から室外に突出した後、外周側に屈曲したものである。樹脂縁突壁部52a4は、外方樹脂框基板部52a1の外周面において室内側の縁部となる部分から外周側に突出した角筒状部分を構成するものである。外方樹脂ヒレ部52bは、外方樹脂見付け壁部52a2の内周側に位置する部分から内周側に向けて見付け方向に延在したものである。より具体的に説明すると、外方樹脂ヒレ部52bは、外方樹脂見付け壁部52a2の延長上に延在したものである。外方樹脂ヒレ部52bの延在縁部は、外周側に向けて僅かに屈曲している。
【0023】
これら外障子20Bの上框22Bを構成する金属框部51及び樹脂框部52は、外方樹脂框基板部52a1の室外側となる縁部を外方金属框基部51aの係合突状部51a8と外方屈曲板部51a3との間に挿入し、かつ外方金属係合板部51a2を外方樹脂框基部52aの外方樹脂見付け壁部52a2と外方樹脂係合受部52a3との間に係合させることによって相互に連結された状態となっている。金属框部51及び樹脂框部52が互いに連結された状態では、外方金属見込み壁部51a4の外周面と外方樹脂框基板部52a1の外周面とがほぼ同一の平面上に位置し、かつこの平面から外方金属見付け壁部51a5の内周側縁部までの距離と、外方樹脂見付け壁部52a2の内周側縁部までの距離とがほぼ同じとなる。外方金属見込み壁部51a4の外周面と外方樹脂框基板部52a1の外周面とによって構成される外周側の見込み面には、両側縁部から突出する樹脂縁突壁部52a4と金属縁突壁部51a6との間に樋部53が構成されることになる。また、外方金属ヒレ部51bと外方樹脂ヒレ部52bとは、互いに対向し、かつ外方金属見込み壁部51a4からの突出寸法が互いにほぼ同じとなる。外方金属ヒレ部51bと外方樹脂ヒレ部52bとの間には、グレイジングチャンネル54を介して複層ガラス21Bの縁部を挟持することのできる寸法が設定してある。
【0024】
内障子20Aの上框22Aを構成する金属框部61は、
図6に示すように、内方金属框基部61aと内方金属ヒレ部61bとを一体に成形したものである。内方金属框基部61aは、複層ガラス21Bの端面よりも外周側となる部分において複層ガラス21Bの端面を覆うように配置されるものである。図示の例では、内方金属框基板部61a1、内方金属見付け壁部61a2、内方金属係合板部61a3、金属外周カバー部61a4を有して内方金属框基部61aが構成してある。内方金属框基板部61a1は、見込み方向に沿ってほぼ水平に延在した板状を成すものである。内方金属框基板部61a1の内周側となる部分には、ビスホール61a5が突出するように設けてある。内方金属見付け壁部61a2は、内方金属框基板部61a1の室外側となる縁部において見付け方向に延在したものである。内方金属見付け壁部61a2の外周側となる部分には、室外に向けてほぼ直角に屈曲した係合片部61a6が設けてある。内方金属見付け壁部61a2において内方金属框基板部61a1から内周側に延在する部分は、ビスホール61a5の突出寸法とほぼ同じとなる位置まで延在し、その延在縁部が室外に向けて僅かに屈曲している。内方金属係合板部61a3は、内方金属框基板部61a1の室内側となる縁部において外周側となる表面から外周に向けて延在した後、室内に向けて屈曲し、さらに内周に向けて屈曲したものである。内方金属係合板部61a3の延在縁部と、内方金属框基板部61a1との間には、室内側に向けて係合受溝61a7が開口している。金属外周カバー部61a4は、内方金属見付け壁部61a2と内方金属係合板部61a3の間を連続させることにより、内方金属框基板部61a1の外周側となる部分に角筒状の中空部を構成するものである。内方金属ヒレ部61bは、内方金属見付け壁部61a2において室外に屈曲した部分の延在縁部から内周側に向けて見付け方向に延在したものである。より具体的に説明すると、内方金属ヒレ部61bは、内方金属見付け壁部61a2よりも板厚分だけ室外となる位置から内周側に向けて延在したものである。図中の符号61a8は、内方金属見付け壁部61a2に設けた煙返し部である。
【0025】
内障子20Aの上框22Aを構成する樹脂框部62は、内方樹脂框基部62aと内方樹脂ヒレ部62bとを一体に成形したものである。内方樹脂框基部62aは、複層ガラス21Aの端面よりも外周側となる部分において複層ガラス21Aの端面を覆うように配置されるものである。図示の例では、内方樹脂框基板部62a1、内方樹脂見付け中空部62a2、内方樹脂係合爪部62a3とを有して内方樹脂框基部62aが構成してある。内方樹脂框基板部62a1は、見込み方向に沿ってほぼ水平に延在した板状を成すもので、内障子20Aの上方において外周側となる見込み面の全面を覆い、かつ室内側に突出することのできる寸法に形成してある。内方樹脂框基板部62a1の室外側となる縁部は、内周に向けて屈曲した後、室内に向けて屈曲することにより、金属框部61の係合片部61a6が挿入可能となる挿入溝62a4を構成している。内方樹脂見付け中空部62a2は、内方樹脂框基板部62a1の内周側となる表面から内周側に向けて突出した角筒状の突出部である。内方樹脂係合爪部62a3は、内方樹脂見付け中空部62a2の内周側となる部分において室外に臨む見付け面から室外に向けて突出した後、外周に向けて屈曲したものである。内方樹脂ヒレ部62bは、内方樹脂見付け中空部62a2の突出端面において室内側に位置する縁部から内周側に向けて見付け方向に延在したものである。内方樹脂ヒレ部62bの延在縁部は、外周側に向けて僅かに屈曲している。
【0026】
これら内障子20Aの上框22Aを構成する金属框部61及び樹脂框部62は、挿入溝62a4に係合片部61a6を挿入するとともに、係合受溝61a7に内方樹脂係合爪部62a3を係合させることによって相互に連結された状態となっている。金属框部61及び樹脂框部62が互いに連結された状態では、内方樹脂見付け中空部62a2の突出端面が内方金属見付け壁部61a2の内周側に位置する縁部よりも僅かに外周側に位置する。また、内方金属ヒレ部61bと内方樹脂ヒレ部62bとは、互いに対向し、内方樹脂框基板部62a1からの突出寸法が互いにほぼ同じとなる。内方金属ヒレ部61bと内方樹脂ヒレ部62bとの間には、グレイジングチャンネル54を介して複層ガラス21Aの縁部を挟持することのできる寸法が設定してある。内方金属ヒレ部61bと内方樹脂ヒレ部62bとの相互間隔は、外障子20Bの上框22Bに設けた外方金属ヒレ部51bと外方樹脂ヒレ部52bとの相互間隔とほぼ同じである。
【0027】
外障子20Bの吊り元側となる縦框24Bを構成する金属框部71は、
図7に示すように、縦方金属框基部71aと縦方金属ヒレ部71bとを一体に成形したものである。縦方金属框基部71aは、複層ガラス21Bの端面よりも外周側となる部分において複層ガラス21Bの端面を覆うように配置されるものである。図示の例では、縦方金属框基板部71a1、縦方金属見付け壁部71a2、縦方係合壁部71a3を有して縦方金属框基部71aが構成してある。縦方金属框基板部71a1は、見込み方向に沿ってほぼ水平に延在した板状を成すものである。縦方金属見付け壁部71a2は、縦方金属框基板部71a1の室外側となる縁部から外周に向けて見付け方向に延在したものである。縦方金属見付け壁部71a2の延在縁部は、室内に向けて屈曲している。縦方係合壁部71a3は、縦方金属框基板部71a1の室内側となる縁部から外周側に向けて延在したものである。この縦方係合壁部71a3には、縦方係合爪部71a4、係合突起部71a5、縦方係合受部71a6が設けてある。縦方係合爪部71a4は、縦方金属框基板部71a1の室内に臨む見付け面から室内に向けて突出した後、内周側に向けて屈曲し、さらに室内に向けて屈曲したもので、内周側に開口している。係合突起部71a5は、縦方係合壁部71a3の延在縁部から外周に向けて突出したものである。縦方係合受部71a6は、縦方係合壁部71a3の延在縁部から室外に向けて屈曲した後、外周に向けて延在し、さらに室内に向けて屈曲したもので、相互間に縦方係合溝71a7を構成している。縦方係合受部71a6の外周側縁部は、縦方金属框基板部71a1からの縦方金属見付け壁部71a2の突出寸法とほぼ同じ位置まで突出している。縦方金属見付け壁部71a2と縦方係合受部71a6との間には、ガイド溝71cが構成してある。ガイド溝71cは、縦框24Bの上下両端面に開放しているとともに、縦框24Bの外周側となる見込み面に開口したものである。図からも明らかなように、このガイド溝71cは、開口の幅が内部の幅に対して小さく構成してある。縦方金属ヒレ部71bは、縦方金属框基板部71a1の室外側となる縁部から内周側に向けて見付け方向に延在したものである。
【0028】
外障子20Bの吊り元側となる縦框24Bを構成する樹脂框部72は、縦方樹脂框基部72aと縦方樹脂ヒレ部72bとを一体に成形したものである。縦方樹脂框基部72aは、複層ガラス21Bの端面よりも外周側となる部分において複層ガラス21Bの端面を覆うように配置されるものである。図示の例では、縦方樹脂框基板部72a1、縦方樹脂見付け壁部72a2、縦方樹脂係合受部72a3を有して縦方樹脂框基部72aが構成してある。縦方樹脂框基板部72a1は、見込み方向に沿ってほぼ水平に延在した板状を成すものである。縦方樹脂框基板部72a1の室外側となる縁部は、一段内周側となるように段状に形成してある。縦方樹脂見付け壁部72a2は、縦方樹脂框基板部72a1の室内側となる縁部から内周側に向けて見付け方向に延在したものである。縦方樹脂係合受部72a3は、縦方樹脂見付け壁部72a2の延在縁部から室外に突出した後、外周側に屈曲したものである。縦方樹脂ヒレ部72bは、縦方樹脂見付け壁部72a2の内周側に位置する部分から内周側に向けて見付け方向に延在したものである。より具体的に説明すると、縦方樹脂ヒレ部72bは、縦方樹脂見付け壁部72a2の延長上に延在したものである。縦方樹脂ヒレ部72bの延在縁部には、突条部72cが設けてある。突条部72cは、縦方樹脂ヒレ部72bの室外に臨む見付け面から室外に向けてほぼ対塀に延在したものである。
【0029】
これら外障子20Bの縦框24Bを構成する金属框部71及び樹脂框部72は、縦方樹脂框基板部72a1の室外側となる縁部を縦方係合溝71a7に挿入して係合突起部71a5に係合させ、かつ縦方係合爪部71a4を縦方樹脂係合受部72a3に係合させることによって相互に連結された状態となっている。金属框部71及び樹脂框部72が互いに連結された状態では、縦方金属框基部71aと縦方樹脂係合受部72a3において見込み方向に延在する部分とがほぼ同一の平面上に位置している。また、縦方金属ヒレ部71bと縦方樹脂ヒレ部72bとは、互いに対向し、縦方金属框基板部71a1から突条部72cまでの距離が縦方金属框基板部71a1からの縦方樹脂ヒレ部72bの突出寸法とほぼ同じである。縦方金属ヒレ部71bと縦方樹脂ヒレ部72bとの間には、グレイジングチャンネル54を介して複層ガラス21Bの縁部を挟持することのできる寸法が確保してある。但し、縦方金属ヒレ部71bと縦方樹脂ヒレ部72bとの相互間隔は、外方金属ヒレ部51bと外方樹脂ヒレ部52bとの相互間隔よりも大きく設定してある。より詳細に説明すると、縦方金属ヒレ部71bと外方金属ヒレ部51bとが同一の平面上に位置するように縦框24Bと上框22Bとを対向配置した場合、外方樹脂ヒレ部52bの延在縁部が縦方樹脂ヒレ部72bよりも内側において突条部72cに当接するように縦方金属ヒレ部71bと縦方樹脂ヒレ部72bとの相互間隔が設定してある。
【0030】
図8~
図13は、外障子20Bにおいて上框22Bと縦框24Bとの連結部分を示すものである。なお、以下においては一方の縦框24Bとの間について説明するが、もう一方の縦框24Bとの間においても同様に構成してある。縦框24Bの端部については、
図15に示すように、金属框部71及び樹脂框部72をそれぞれ同一の位置で長手に沿って直交する方向に切断してある。
【0031】
これに対して上框22Bの端部については、
図14に示すように、樹脂框部52の端面から外方金属框基部51aの端部が突出する状態でそれぞれを長手に沿って直交する方向に切断してある。より具体的に説明すると、金属框部51については、外方金属ヒレ部51bの端部を切除することにより端面の位置が外方金属框基部51aの端面よりも短い位置となるように構成してある。外方金属ヒレ部51bを切除する位置は、縦框24Bの金属框部71において縦方樹脂框基板部72a1からの縦方金属ヒレ部71bの突出寸法と同じである。樹脂框部52については、端面の位置が外方金属ヒレ部51bの端面の位置とほぼ一致するようにその長さが設定してある。但し、外方金属框基部51aにおいて樹脂框部52の外方樹脂見付け壁部52a2と外方樹脂係合受部52a3との間に係合された外方金属係合板部51a2については、端面の位置が樹脂框部52と同じとなるように切断してある。
【0032】
上述のように予め端部に加工を施した上框22Bの端部を縦框24Bの端部に接合させると、
図8~
図13に示すように、外方金属框基部51aが縦方金属ヒレ部71bと縦方樹脂ヒレ部72bとの間に挿入され、外方金属框基部51aの端面が縦方金属框基板部71a1に当接した状態となる。従って、この状態から縦方金属框基板部71a1を介して上框22Bのビスホール51a7にネジを螺合させれば、上框22Bの金属框部51と縦框24Bの金属框部71とを連結することができる。このとき、外方金属ヒレ部51bの端面が縦方金属ヒレ部71bの延在縁部に当接するとともに、外方樹脂ヒレ部52bの端面が縦方樹脂ヒレ部72bよりも内側において突条部72cに当接した状態となっており、室外に臨む見付け面及び室内に臨む見付け面の双方に隙間が生じることがない。縦框24Bの端部には、外方摺動片80を取り付けることによってこれを覆うようにしている。
【0033】
外方摺動片80は、樹脂によって成形したもので、
図8~
図10、
図16に示すように、縦框24Bの端面及び上框22Bにおいて縦框24Bの端面よりも上方に突出した樹脂縁突壁部52a4の端面を覆うとともに、縦框24Bの外周側となる見込み面よりも外方に突出することのできる大きさに形成してある。外方摺動片80の外障子20Bからの突出寸法は、外障子20Bの円滑な移動を妨げることなく、縦ドア枠13,14の縦ドア見込み壁部13A2a,14A2aと縦框24Bの見込み面との間に確保したケンドン用の隙間を埋めるように設定してある。図からも明らかなように、この外方摺動片80には、上框22Bにおいて樹脂縁突壁部52a4と金属縁突壁部51a6との間に構成される樋部53に通じるように排水用凹部81が設けてある。排水用凹部81は、内底面82が外方金属見込み壁部51a4の外周面と外方樹脂框基板部52a1の外周面とによって構成される外周側の見込み面よりも内周側に位置するものである。この排水用凹部81には、側面の一部に排水孔83が設けてあるとともに、内底面82にネジ挿通孔84が設けてある。外方摺動片80を外障子20Bに取り付けるには、排水用凹部81のネジ挿通孔84を介して上框22Bの金属框部51に外周側からネジを螺合すれば良い。外障子20Bに取り付けられた外方摺動片80の排水用凹部81は、側面の排水孔83を介して縦框24Bの縦方金属ヒレ部71bと縦方樹脂ヒレ部72bとの間の空間に連通した状態となる。上述したように、内障子20Aの下框23Aについては、外障子20Bの上框22Bとほぼ同様の構成となっている。従って、内障子20Aの下框23Aと縦框24Aとの連結部分についても上述と同様の構成で端部間が相互に連結してある。
【0034】
図17~
図20は、内障子20Aにおいて上框22Aと縦框24Aとの連結部分を示すものである。なお、以下においては一方の縦框24Aとの間について説明するが、もう一方の縦框24Aとの間においても同様に構成してある。縦框24Aの端部については、
図22に示すように、金属框部71及び樹脂框部72をそれぞれ同一の位置で長手に沿って直交する方向に切断してある。但し、内障子20Aには、上框22Aに煙返し部61a8が設けてあるため、縦方金属ヒレ部71bにおいて煙返し部61a8に対応する部分に切欠71b1が設けてある。
【0035】
これに対して上框22Aの端部については、
図21に示すように、樹脂框部62の端面から内方金属框基部61aの端部が突出する状態でそれぞれを長手に沿って直交する方向に切断してある。より具体的に説明すると、金属框部61については、内方金属ヒレ部61b及び煙返し部61a8の端部を切除することにより端面の位置が内方金属框基部61aの端面よりも短い位置となるように構成してある。内方金属ヒレ部61b及び煙返し部61a8を切除する位置は、金属框部71において縦方樹脂框基板部72a1からの縦方金属ヒレ部71bの突出寸法と同じである。樹脂框部72については、端面の位置が内方金属ヒレ部61bの端面の位置とほぼ一致するようにその長さが設定してある。
【0036】
上述のように予め端部に加工を施した上框22Aの端部を縦框24Aの端部に接合させると、
図17~
図20に示すように、内方金属框基部61aが縦方金属ヒレ部71bと縦方樹脂ヒレ部72bとの間に挿入され、内方金属框基部61aの端面が縦方金属框基板部71a1に当接した状態となる。従って、この状態から縦方金属框基板部71a1を介して上框22Aのビスホール61a5にネジを螺合させれば、上框22Aの金属框部61と縦框24Aの金属框部71とを連結することができる。このとき、内方金属ヒレ部61bの端面が縦方金属ヒレ部71bの延在縁部に当接するとともに、内方樹脂ヒレ部62bの端面が縦方樹脂ヒレ部72bよりも内側において突条部72cに当接した状態となっており、室外に臨む見付け面及び室内に臨む見付け面の双方に隙間が生じることがない。縦框24Aの端部には、内方摺動片90を取り付けることによってこれを覆うようにしている。
【0037】
内方摺動片90は、樹脂によって成形したもので、縦框24Aの端面及び上框22Aにおいて縦框24Aの端面よりも上方に突出した内方樹脂框基部62aの端面を覆うとともに、縦框24Aの外周側となる見込み面よりも外方に突出することのできる大きさに形成してある。内方摺動片90の内障子20Aからの突出寸法は、内障子20Aの円滑な移動を妨げることなく、縦ドア枠13,14の縦ドア見込み壁部13A2a,14A2aと縦框24Aの見込み面との間に確保したケンドン用の隙間を埋めるように設定してある。この内方摺動片90は、図示せぬネジ挿通孔を介して上框22Aの金属框部61に外周側からネジを螺合することによって内障子20Aに取り付けることが可能となる。
【0038】
図23に示すように、外障子20Bの下框23Bと縦框24Bとの連結部分には、樹脂によって成形した外方下摺動片100が取り付けられる。この外方下摺動片100は、下框23Bの外周側となる見込み面から縦框24Bの端面を覆うとともに、縦框24Bの外周側となる見込み面及び下框23Bの外周側となる見込み面からそれぞれ外方に突出するように構成してある。縦框24Bの見込み面からの外方下摺動片100の突出寸法は、外方摺動片80とほぼ同じである。この外方下摺動片100には、下框23Bの外周側となる見込み面に取り付けるための取付壁部101に放水孔102が設けてあるとともに、縦框24Bの見込み面よりも突出した突出板部103にワイヤー係合溝104が設けてある。放水孔102は、縦框24Bの縦方金属ヒレ部71bと縦方樹脂ヒレ部72bとの間に対応する部分において取付壁部101を貫通するように形成してある。ワイヤー係合溝104は、外方下摺動片100の突出板部103を上下に貫通し、かつ突出板部103の外周側となる面に開口するものである。上述したワイヤー30は、このワイヤー係合溝104を通過した状態で一端部が外方下摺動片100の下面に取り付けられることになる。なお、図には明示してないが、ワイヤー30のもう一方の端部は、内障子20Aの縦框24Aに設けた連結片110(
図3参照)に連結されることになる。連結片110は、図には明示していないが、縦框24Aに設けたガイド溝71cの開口端部から挿入することによって縦框24Aの任意の位置に取り付けることが可能である。
【0039】
上記のように構成した建具によれば、上框22A,22Bにおける金属ヒレ部51b,61bの端面を縦框24A,24Bにおける縦方金属ヒレ部71bの延在縁部に当接させ、かつ上框22A,22Bにおける樹脂ヒレ部52b,62bの端面を縦框24A,24Bにおける縦方樹脂ヒレ部72bの延在縁部に当接させるようにしているため、縦框24A,24Bについては縦方金属ヒレ部71b及び縦方樹脂ヒレ部72bを切除する必要がない。また、上框22A,22Bの樹脂框部52,62についても一部を切除する等の加工は不要である。同様に、内障子20Aにおいては、下框23Aにおける外方金属ヒレ部51bの端面を縦框24Aにおける縦方金属ヒレ部71bの延在縁部に当接させ、かつ下框23Aにおける内方樹脂ヒレ部62bの端面を縦框24Aにおける縦方樹脂ヒレ部72bの延在縁部に当接させるようにしているため、縦框24Aについては縦方金属ヒレ部71b及び縦方樹脂ヒレ部72bを切除する必要がない。また、下框23Aの樹脂框部52についても一部を切除する等の可能は不要である。
【0040】
これにより、上框22A,22Bの金属框部51,61及び下框23Aの金属框部51にのみ加工を施せば、縦框24Aとの間を連結することができ、通風用障子20A,20Bの組立作業を容易化することが可能となる。しかも、縦框24A,24Bの端部については、通風用障子20A,20Bの移動を案内する摺動片80,90,100によって覆うようにしているため、部品点数を増大することなく外観品質が損なわれる事態を招来する懸念がない。また、外障子20Bにおいては、上框22Bの上面に樹脂縁突壁部52a4及び金属縁突壁部51a6を設けることによって樋部53しているため、室外において雨水等の水が上框22Bの上面に滴下したとしても、外障子20Bの表面側に漏出するおそれがない。さらに、樋部53の両端となる部分に設けた外方摺動片80には排水孔83が設けてある。従って、樋部53の水は、排水孔83を通じて排出することになり、上框22Bの上面に滞留する事態を招来することがない。排水孔83から縦框24Bの内部に排出された水は、縦框24Bの内部を順次下方に案内された後、外方下摺動片100に設けた放水孔102を介して外障子20Bの外部に排出されることになる。
【0041】
図24は、上述した建具のドアパネル2を製造する手順を模式的に示したものである。すなわち、ドアパネル2を組み立てる場合には、まず、
図24(a)に示すように、予め上ドア枠11、下ドア枠12及び左右の縦ドア枠13,14を四周組みすることによってドア枠体10を構成し、かつ長方形状を成す複層ガラス21A,21Bの四周に上框22A,22B、下框23A,23B及び左右の縦框24A,24Bを装着することによって内障子20A及び外障子20Bを個別に組み立てておく。このとき、内障子20A及び外障子20Bには、まだ外方摺動片80、内方摺動片90、外方下摺動片100を取り付けない状態のままとする。
【0042】
この状態から、例えば
図24(b)に示すように、ドア枠体10を床面上に配置し、一方の通風用障子、例えば内障子20Aを左右にケンドンすることでドア枠体10に建て込む。ドア枠体10に配置した内障子20Aについては、
図24(c)に示すように、縦框24Aのガイド溝71cに連結片110を取り付けるとともに、四隅となる部分に内方摺動片90及び外方摺動片80を取り付ける。このとき、ドア枠体10に対して内障子20Aを適宜移動させれば、上ドア枠11と上框22Aとの間及び下ドア枠12と下框23Aとの間に大きな隙間を確保することが可能となる。従って、これらの隙間に工具を配置することにより、連結片110、内方摺動片90及び外方摺動片80の取付作業を容易に実施することが可能となる。連結片110を取り付ける際には、予めワイヤー30の一端部を連結片110に連結させた状態で、縦框24Aの下端部からガイド溝71cに挿入すれば良い。内方摺動片90及び外方摺動片80を取り付けた内障子20Aは、縦ドア枠13,14の縦ドア見込み壁部13A2a,14A2aと縦框24Aの見込み面との間に確保したケンドン用の隙間が埋められることになり、ドア枠体10から不用意に脱落したり、ガタ付くことがない。
【0043】
次いで、
図24(d)に示すように、ドア枠体10を反転し、
図24(e)、
図24(f)に示すように、外障子20Bを左右にケンドンすることでドア枠体10に建て込む。ドア枠体10に配置した外障子20Bについては、
図24(g)、
図24(h)に示すように、四隅となる部分に外方摺動片80及び外方下摺動片100を取り付ける。このとき、ドア枠体10に対して外障子20Bを適宜移動させれば、上ドア枠11と上框22Bとの間及び下ドア枠12と下框23Bとの間に大きな隙間を確保することが可能となる。従って、これらの隙間に工具を配置することにより、外方摺動片80及び外方下摺動片100の取付作業を容易に実施することが可能となる。外方摺動片80及び外方下摺動片100を取り付けた外障子20Bは、縦ドア枠13,14の縦ドア見込み壁部13A2a,14A2aと縦框24Bの見込み面との間に確保したケンドン用の隙間が埋められることになり、ドア枠体10から不用意に脱落したり、ガタ付くことがない。最後に、ワイヤー30のもう一方の端部を外方下摺動片100に取り付ければ、ドアパネル2の組立作業が完了する。
【0044】
上記のように構成したドアパネル2においては、ドア枠体10にケンドンで建て込んだ後の内障子20A及び外障子20Bに摺動片80,90,100を設けるようにしているため、ドア枠体10に対してこれらの通風用障子20A,20Bがガタ付くおそれがなく、その開閉に支障を来すことなく組立作業の容易化を図ることが可能となる。しかも、押縁を用いることなく複層ガラス21A,21Bを備えた内障子20A及び外障子20Bを構成するようにしているため、防火性の点で有利となる。さらに、先とは逆の手順でドア枠体10から内障子20A及び外障子20Bを取り外すことが可能であるため、複層ガラス21A,21Bの交換が必要となった場合にもドア枠体10を分解する作業を要することなく対応することが可能となり、メンテナンス性の点で有利となる。
【0045】
なお、上述した実施の形態では、ドアパネル2に設けられるドア枠体10及び通風用障子20A,20Bを例示しているが、躯体に設けられる枠体及び障子にももちろん適用可能である。また、障子20A,20Bが上下に移動するものを例示しているが、障子が左右に移動するものにも適用することが可能である。さらに、端部部材として摺動片80,90,100を適用しているが、必ずしも摺動片を端部部材とする必要はない。
【0046】
以上のように、本発明に係る建具は、面材の周囲に設けられる框材が、金属によって成形される金属框部と、樹脂によって成形される樹脂框部とを備え、前記金属框部は、前記面材の外周部に配置される金属框基部と、前記金属框基部から見付け方向に延在する金属ヒレ部とを有し、前記樹脂框部は、前記面材の外周部に配置される樹脂框基部と、前記樹脂框基部から見付け方向に延在する樹脂ヒレ部とを有し、前記面材の縁部が前記金属ヒレ部と前記樹脂ヒレ部との間に収容される障子を備えた建具であって、互いに端部が連結される第1框材及び第2框材は、前記第1框材の金属ヒレ部の端面が前記第2框材の金属ヒレ部の延在縁部に当接され、かつ前記第1框材の金属框基部の端面が前記第2框材の金属框基部の内周側となる見込み面に当接された状態で互いの金属框基部が相互に連結され、前記第1框材の樹脂ヒレ部の端面が前記第2框材の樹脂ヒレ部の延在縁部に当接されており、前記第2框材の端部には、前記第1框材の金属框部において前記第2框材に収容された部分を覆う状態で端部部材が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、第1框材の金属ヒレ部の端面を第2框材の金属ヒレ部の延在縁部に当接させ、かつ第1框材の樹脂ヒレ部の端面を第2框材の樹脂ヒレ部の延在縁部に当接させるようにしているため、第2框材については金属ヒレ部及び樹脂ヒレ部を切除する必要がない。これにより、第1框材にのみ加工を施せば第1框材と第2框材とを連結することができ、障子の組み立て作業を容易化することが可能となる。
【0047】
また本発明は、上述した建具において、前記端部部材は、前記第2框材の見込み面から外周側に突出し、枠体に対して前記障子を移動する際のガイドとなる摺動片として機能することを特徴としている。
この発明によれば、端部部材として摺動片を適用しているため、別個に端部部材を設ける必要がなくなり、部品点数の削減を図ることができる。
【0048】
また本発明は、上述した建具において、前記端部部材には、前記第2框材の内部に連通する位置に排水孔が設けれられていることを特徴としている。
この発明によれば、障子の上面に雨水等の水が滞留する事態を防止することができる。
【0049】
また本発明は、上述した建具において、前記第1框材の外周側となる見込み面には、両側となる縁部にそれぞれ外周側に突出する縁突部が設けられ、前記端部部材には、前記縁突部の相互間に対応する位置に前記排水孔が設けられていることを特徴としている。
この発明によれば、障子の上面に滴下した雨水等の水が障子の表面側に漏出することなく縁突部によって確実に排水孔に案内されることになる。
【符号の説明】
【0050】
10 ドア枠体、20A 内障子、20B 外障子、21A,21B 複層ガラス、22A,22B 上框、23A,23B 下框、24A,24B 縦框、51,61 金属框部、51a 外方金属框基部、51a6 金属縁突壁部、51b 外方金属ヒレ部、52,62 樹脂框部、52a 外方樹脂框基部、52a4 樹脂縁突壁部、52b 外方樹脂ヒレ部、61a 内方金属框基部、61b 内方金属ヒレ部、62a 内方樹脂框基部、62b 内方樹脂ヒレ部、71 金属框部、71a 縦方金属框基部、71b 縦方金属ヒレ部、72 樹脂框部、72a 縦方樹脂框基部、72b 縦方樹脂ヒレ部、80 外方摺動片、83 排水孔、90 内方摺動片、100 外方下摺動片