(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134187
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 9/4401 20180101AFI20230920BHJP
G06F 11/07 20060101ALI20230920BHJP
G06F 1/26 20060101ALI20230920BHJP
【FI】
G06F9/4401
G06F11/07 157
G06F1/26
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022039561
(22)【出願日】2022-03-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】松岡 正則
【テーマコード(参考)】
5B011
5B042
5B376
【Fターム(参考)】
5B011DA00
5B011EA00
5B011HH02
5B011KK00
5B011MB11
5B042GA37
5B042JJ25
5B042JJ36
5B042KK14
5B042MA05
5B042MC18
5B376AE13
(57)【要約】
【課題】情報処理システムにおいて、POST(Power-On Self-Test)が実行される前の起動について、進捗状況を確認することのできる情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置は、複数のモジュールそれぞれに1対1で対応し、前記複数のモジュールのそれぞれに応じた電圧を供給する複数の出力回路と、前記複数の出力回路を起動させる順を含む制御情報を記憶する不揮発性メモリと、POST(Power-On Self-Test)が実行される前に、前記制御情報に基づいて、前記複数の出力回路を起動させる制御手段と、を備える。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のモジュールそれぞれに1対1で対応し、前記複数のモジュールのそれぞれに応じた電圧を供給する複数の出力回路と、
前記複数の出力回路を起動させる順を含む制御情報を記憶する不揮発性メモリと、
POST(Power-On Self-Test)が実行される前に、前記制御情報に基づいて、前記複数の出力回路を起動させる制御手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記複数の出力回路の起動の進捗状況を解析する解析手段、
を備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記解析手段が解析した解析結果を前記不揮発性メモリに記録する記録手段、
を備える請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記不揮発性メモリに記録された前記解析結果を読み出すためのポート、
を備える請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記POSTが実行される前に、前記複数の出力回路のすべてが起動した場合に、前記解析手段が過去に解析した解析結果を表示させる表示手段、
を備える請求項2から請求項4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の情報処理装置と、
前記情報処理装置に電力を供給する電源ユニットと、
を備える情報処理システム。
【請求項7】
不揮発性メモリが、複数のモジュールそれぞれに1対1で対応し、前記複数のモジュールのそれぞれに応じた電圧を供給する複数の出力回路を起動させる順を含む制御情報を記憶することと、
制御手段が、POST(Power-On Self-Test)が実行される前に、前記制御情報に基づいて、前記複数の出力回路を起動させることと、
を含む情報処理方法。
【請求項8】
複数のモジュールそれぞれに1対1で対応し、前記複数のモジュールのそれぞれに応じた電圧を供給する複数の出力回路と、前記複数の出力回路を起動させる順を含む制御情報を記憶する不揮発性メモリと、を備える情報処理装置に、
POST(Power-On Self-Test)が実行される前に、前記制御情報に基づいて、前記複数の出力回路を起動させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報量の増加に伴い、CPUなどの演算装置を備える情報処理システムの重要性が高まっている。特許文献1には、関連する技術として、半導体集積回路の故障検出に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般的に、情報処理システムにおいて、POST(Power-On Self-Test)が実行される前の起動について、進捗状況を確認することは困難である。そのため、情報処理システムにおいて、POST(Power-On Self-Test)が実行される前の起動について、進捗状況を確認することのできる技術が求められている。
【0005】
本開示の各態様は、上記の課題を解決することのできる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラムを提供することを目的の1つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示の一態様によれば、情報処理装置は、複数のモジュールそれぞれに1対1で対応し、前記複数のモジュールのそれぞれに応じた電圧を供給する複数の出力回路と、前記複数の出力回路を起動させる順を含む制御情報を記憶する不揮発性メモリと、POST(Power-On Self-Test)が実行される前に、前記制御情報に基づいて、前記複数の出力回路を起動させる制御手段と、を備える。
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の別の態様によれば、情報処理システムは、上記情報処理装置と、前記情報処理装置に電力を供給する電源ユニットと、を備える。
【0008】
上記目的を達成するために、本開示の別の態様によれば、情報処理方法は、不揮発性メモリが、複数のモジュールそれぞれに1対1で対応し、前記複数のモジュールのそれぞれに応じた電圧を供給する複数の出力回路を起動させる順を含む制御情報を記憶することと、制御手段が、POST(Power-On Self-Test)が実行される前に、前記制御情報に基づいて、前記複数の出力回路を起動させることと、を含む。
【0009】
上記目的を達成するために、本開示の別の態様によれば、プログラムは、複数のモジュールそれぞれに1対1で対応し、前記複数のモジュールのそれぞれに応じた電圧を供給する複数の出力回路と、前記複数の出力回路を起動させる順を含む制御情報を記憶する不揮発性メモリと、を備える情報処理装置に、POST(Power-On Self-Test)が実行される前に、前記制御情報に基づいて、前記複数の出力回路を起動させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の各態様によれば、情報処理システムにおいて、POST(Power-On Self-Test)が実行される前の起動について、進捗状況を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の一実施形態による情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本開示の一実施形態による出力回路の起動の成功の一例を示す図である。
【
図3】本開示の一実施形態による出力回路の起動の失敗の一例を示す図である。
【
図4】本開示の一実施形態による不揮発性メモリが記憶する情報の一例を示す図である。
【
図5】本開示の一実施形態による情報処理システムの処理フローの一例を示す図である。
【
図6】本開示の一実施形態によるレジスタが保持するデータの一例を示す図である。
【
図7】本開示の実施形態による情報処理装置の最小構成を示す図である。
【
図8】本開示の実施形態による最小構成の情報処理装置の処理フローの一例を示す図である。
【
図9】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
<実施形態>
図1は、本開示の一実施形態による情報処理システム1の構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、
図1に示すように、電源ユニット10、情報処理装置20、情報取得装置30を備える。電源ユニット10は、情報処理装置20に接続される。電源ユニット10は、出力電圧が所定の電圧以上になった場合、パワーグッド信号を情報処理装置20に出力する。
【0013】
情報処理装置20は、マザーボード201、電源制御コントローラ202(制御手段の一例)、出力回路203、解析回路204、CPU205(モジュールの一例、表示手段の一例)を備える。
【0014】
マザーボード201には、電源制御コントローラ202、出力回路203、解析回路204、CPU205が搭載される。
【0015】
電源制御コントローラ202は、出力回路203が備える後述する第1出力回路203a(出力回路の一例)、第2出力回路203b(出力回路の一例)、第3出力回路203c(出力回路の一例)、第4出力回路203d(出力回路の一例)、第5出力回路203e(出力回路の一例)、第6出力回路203f(出力回路の一例)の順に、電力の供給先へ必要な電圧を出力させる出力指示信号を出力する。また、電源制御コントローラ202は、出力指示信号の出力と同時に、その出力指示信号を出力したことを示す通知信号を、解析回路204に出力する。
【0016】
出力回路203は、電力の供給先へ必要な電圧を出力する。出力回路203は、
図1に示すように、第1出力回路203a、第2出力回路203b、第3出力回路203c、第4出力回路203d、第5出力回路203e、第6出力回路203fを備える。
【0017】
第1出力回路203aは、電源ユニット10が出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号に基づいて、電圧の供給先であるスタンバイ電源A(モジュールの一例)への電圧の出力を制御する。
【0018】
例えば、第1出力回路203aは、電源ユニット10が出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号の少なくとも一方を受ける前には停止状態である。第1出力回路203aは、電源ユニット10が出力するパワーグッド信号を受け、かつ、電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号を受けた場合に起動する。第1出力回路203aは、出力電圧が所定の電圧以上になった場合、第2出力回路203bおよび解析回路204のそれぞれに、パワーグッド信号を出力する。そして、第1出力回路203aは、スタンバイ電源Aへ所定の電圧を出力する。
【0019】
第2出力回路203bは、第1出力回路203aが出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号に基づいて、電圧の供給先であるスタンバイ電源B(モジュールの一例)への電圧の出力を制御する。
【0020】
例えば、第2出力回路203bは、第1出力回路203aが出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号の少なくとも一方を受ける前には停止状態である。第2出力回路203bは、第1出力回路203aが出力するパワーグッド信号を受け、かつ、電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号を受けた場合に起動する。第2出力回路203bは、出力電圧が所定の電圧以上になった場合、第3出力回路203cおよび解析回路204のそれぞれに、パワーグッド信号を出力する。そして、第2出力回路203bは、スタンバイ電源Bへ所定の電圧を出力する。
【0021】
第3出力回路203cは、第2出力回路203bが出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号に基づいて、電圧の供給先であるメイン電源(モジュールの一例)への電圧の出力を制御する。
【0022】
例えば、第3出力回路203cは、第2出力回路203bが出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号の少なくとも一方を受ける前には停止状態である。第3出力回路203cは、第2出力回路203bが出力するパワーグッド信号を受け、かつ、電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号を受けた場合に起動する。第3出力回路203cは、出力電圧が所定の電圧以上になった場合、第4出力回路203dおよび解析回路204のそれぞれに、パワーグッド信号を出力する。そして、第3出力回路203cは、メイン電源へ所定の電圧を出力する。
【0023】
第4出力回路203dは、第3出力回路203cが出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号に基づいて、電圧の供給先であるメインメモリ(モジュールの一例)への電圧の出力を制御する。
【0024】
例えば、第4出力回路203dは、第3出力回路203cが出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号の少なくとも一方を受ける前には停止状態である。第4出力回路203dは、第3出力回路203cが出力するパワーグッド信号を受け、かつ、電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号を受けた場合に起動する。第4出力回路203dは、出力電圧が所定の電圧以上になった場合、第5出力回路203eおよび解析回路204のそれぞれに、パワーグッド信号を出力する。そして、第4出力回路203dは、メインメモリへ所定の電圧を出力する。
【0025】
第5出力回路203eは、第4出力回路203dが出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号に基づいて、電圧の供給先であるCPU205(モジュールの一例)への電圧の出力を制御する。
【0026】
例えば、第5出力回路203eは、第4出力回路203dが出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号の少なくとも一方を受ける前には停止状態である。第5出力回路203eは、第4出力回路203dが出力するパワーグッド信号を受け、かつ、電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号を受けた場合に起動する。第5出力回路203eは、出力電圧が所定の電圧以上になった場合、第6出力回路203fおよび解析回路204のそれぞれに、パワーグッド信号を出力する。そして、第5出力回路203eは、CPU205へ所定の電圧を出力する。
【0027】
第6出力回路203fは、第5出力回路203eが出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号に基づいて、マザーボード201(モジュールの一例)の起動を制御する。
【0028】
例えば、第6出力回路203fは、第5出力回路203eが出力するパワーグッド信号および電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号の少なくとも一方を受ける前には停止状態である。第6出力回路203fは、第5出力回路203eが出力するパワーグッド信号を受け、かつ、電源制御コントローラ202が出力する出力指示信号を受けた場合に起動する。第6出力回路203fは、出力電圧が所定の電圧以上になった場合、解析回路204に、パワーグッド信号を出力する。そして、第6出力回路203fは、リセット回路(モジュールの一例)へ所定の電圧を出力する。
【0029】
解析回路204は、
図1に示すように、解析コントローラ204a(解析手段の一例、記録手段の一例)、不揮発性メモリ204b、およびデバッグポート204cを備える。
【0030】
解析コントローラ204aは、レジスタ204a1を備える。レジスタ204a1は、解析コントローラ204aが演算に使用するデータや演算結果などを保持する。解析コントローラ204aは、電源ユニット10が出力するパワーグッド信号に基づいて、電源ユニット10の起動の進捗状況を解析する。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202が出力する通知信号および出力回路203が出力するパワーグッド信号に基づいて、第1出力回路203a、第2出力回路203b、第3出力回路203c、第4出力回路203d、第5出力回路203e、第6出力回路203fそれぞれの起動の進捗状況を解析する。
【0031】
例えば、解析コントローラ204aは、電源ユニット10からパワーグッド信号を受けた場合に、電源ユニット10が起動したと判定する。
【0032】
また、例えば、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第1出力回路203aについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第1出力回路203aからパワーグッド信号を受けた場合に、第1出力回路203aが起動したと判定する。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第1出力回路203aについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第1出力回路203aからパワーグッド信号を受ない場合(すなわち、解析コントローラ204aのタイマーがタイムアウトした場合)に、第1出力回路203aが起動しない(すなわち、第1出力回路203aに不具合が発生した)と判定する。
【0033】
また、例えば、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第2出力回路203bについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第2出力回路203bからパワーグッド信号を受けた場合に、第2出力回路203bが起動したと判定する。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第2出力回路203bについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第2出力回路203bからパワーグッド信号を受ない場合に、第2出力回路203bが起動しない(すなわち、第2出力回路203bに不具合が発生した)と判定する。
【0034】
また、例えば、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第3出力回路203cについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第3出力回路203cからパワーグッド信号を受けた場合に、第3出力回路203cが起動したと判定する。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第3出力回路203cについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第3出力回路203cからパワーグッド信号を受ない場合に、第3出力回路203cが起動しない(すなわち、第3出力回路203cに不具合が発生した)と判定する。
【0035】
また、例えば、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第4出力回路203dについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第4出力回路203dからパワーグッド信号を受けた場合に、第4出力回路203dが起動したと判定する。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第4出力回路203dについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第4出力回路203dからパワーグッド信号を受ない場合に、第4出力回路203dが起動しない(すなわち、第4出力回路203dに不具合が発生した)と判定する。
【0036】
また、例えば、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第5出力回路203eについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第5出力回路203eからパワーグッド信号を受けた場合に、第5出力回路203eが起動したと判定する。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第5出力回路203eについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第5出力回路203eからパワーグッド信号を受ない場合に、第5出力回路203eが起動しない(すなわち、第5出力回路203eに不具合が発生した)と判定する。
【0037】
また、例えば、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第6出力回路203fについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第6出力回路203fからパワーグッド信号を受けた場合に、第6出力回路203fが起動したと判定する。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第6出力回路203fについての通知信号を受けた場合、その通知信号を受けてから所定時間内に第6出力回路203fからパワーグッド信号を受ない場合に、第6出力回路203fが起動しない(すなわち、第6出力回路203fに不具合が発生した)と判定する。
【0038】
また、解析コントローラ204aは、電源ユニット10の起動の進捗状況を解析した場合、その解析結果を、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。また、解析コントローラ204aは、第1出力回路203aの起動の進捗状況を解析した場合には、第1出力回路203aについての解析結果を、第2出力回路203bの起動の進捗状況を解析した場合には、第2出力回路203bについての解析結果を、第3出力回路203cの起動の進捗状況を解析した場合には、第3出力回路203cについての解析結果を、第4出力回路203dの起動の進捗状況を解析した場合には、第4出力回路203dについての解析結果を、第5出力回路203eの起動の進捗状況を解析した場合には、第5出力回路203eについての解析結果を、第6出力回路203fの起動の進捗状況を解析した場合には、第6出力回路203fについての解析結果を、それぞれレジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。具体的には、例えば、解析コントローラ204aは、解析結果をレジスタ204a1に保持させ、レジスタ204a1の保持する解析結果を不揮発性メモリ204bにコピーすることにより、解析結果をレジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。なお、解析コントローラ204aは、解析結果以外の情報をレジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する場合も同様の方法を用いるものであってもよい。
【0039】
例えば、解析コントローラ204aは、電源ユニット10が起動したと判定した場合、電源ユニット10が起動したことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。
【0040】
また、例えば、解析コントローラ204aは、第1出力回路203aが起動したと判定した場合、第1出力回路203aが起動したことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。また、解析コントローラ204aは、第1出力回路203aが起動しないと判定した場合、第1出力回路203aが起動しないことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。
【0041】
また、例えば、解析コントローラ204aは、第2出力回路203bが起動したと判定した場合、第2出力回路203bが起動したことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。また、解析コントローラ204aは、第2出力回路203bが起動しないと判定した場合、第2出力回路203bが起動しないことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。
【0042】
また、例えば、解析コントローラ204aは、第3出力回路203cが起動したと判定した場合、第3出力回路203cが起動したことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。また、解析コントローラ204aは、第3出力回路203cが起動しないと判定した場合、第3出力回路203cが起動しないことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。
【0043】
また、例えば、解析コントローラ204aは、第4出力回路203dが起動したと判定した場合、第4出力回路203dが起動したことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。また、解析コントローラ204aは、第4出力回路203dが起動しないと判定した場合、第4出力回路203dが起動しないことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。
【0044】
また、例えば、解析コントローラ204aは、第5出力回路203eが起動したと判定した場合、第5出力回路203eが起動したことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。また、解析コントローラ204aは、第5出力回路203eが起動しないと判定した場合、第5出力回路203eが起動しないことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。
【0045】
また、例えば、解析コントローラ204aは、第6出力回路203fが起動したと判定した場合、第6出力回路203fが起動したことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。また、解析コントローラ204aは、第6出力回路203fが起動しないと判定した場合、第6出力回路203fが起動しないことと、その判定時刻とを、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。
【0046】
図2は、本開示の一実施形態による出力回路203の起動の成功の一例を示す図である。
図2に示すように、電源ユニット10、第1出力回路203a、第2出力回路203b、第3出力回路203c、第4出力回路203d、第5出力回路203e、第6出力回路203fのすべてが起動したとする。この場合、解析コントローラ204aは、電源ユニット10、第1出力回路203a、第2出力回路203b、第3出力回路203c、第4出力回路203d、第5出力回路203e、第6出力回路203fのそれぞれからパワーグッド信号を受ける。これにより、解析コントローラ204aは、電源ユニット10、第1出力回路203a、第2出力回路203b、第3出力回路203c、第4出力回路203d、第5出力回路203e、第6出力回路203fのすべてが起動したと判定する。解析コントローラ204aは、第6出力回路203fが起動したと判定した場合、BIOS(Basic Input Output System)を起動させるBIOS指示信号をCPU205に出力する。
【0047】
図3は、本開示の一実施形態による出力回路203の起動の失敗の一例を示す図である。電源ユニット10、第1出力回路203a、第2出力回路203b、第3出力回路203c、第4出力回路203d、第5出力回路203e、第6出力回路203fの何れかが起動に失敗したとする。具体的には、例えば、
図3のAの部分に示すように、第4出力回路203dが起動に失敗したとする。この場合、起動に失敗した回路(
図3に示す例の場合、第4出力回路203d)はパワーグッド信号を出力しない。また、起動に失敗した回路(
図3に示す例の場合、第4出力回路203d)よりも後段の回路は起動しない。そのため、解析コントローラ204aは、起動に失敗した回路(
図3に示す例の場合、第4出力回路203d)についての解析結果を、レジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する。そして、解析コントローラ204aは、処理を終了する。この場合、解析コントローラ204aは、BIOS指示信号をCPU205に出力しない。
【0048】
不揮発性メモリ204bは、解析回路204が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。例えば、不揮発性メモリ204bは、解析コントローラ204aが演算に使用するデータや演算結果などを記憶する。また、例えば、不揮発性メモリ204bは、電源制御コントローラ202が出力回路203に出力する出力指示信号を示す情報を記憶する。なお、電源制御コントローラ202は、その出力指示信号を、解析コントローラ204aを介して不揮発性メモリ204bから取得する。
図4は、本開示の一実施形態による不揮発性メモリ204bが記憶する情報の一例を示す図である。
図4は、レジスタ204a1が保持する値をコピーして不揮発性メモリ204bが記憶した例を示している。
図4に示す例では、不揮発性メモリ204bは、メモリアドレス0x00番地から2バイトのデータを記憶している。
【0049】
デバッグポート204cは、第6出力回路203fが起動しないまたは起動に失敗することにより、BIOSが起動しない場合に、不揮発性メモリ204bが記憶する解析結果を読み出すために使用されるポートである。
【0050】
CPU205は、BIOS指示信号やOS上のアプリケーションプログラムに応じた処理を実行する。例えば、CPU205は、解析回路204が出力するBIOS指示信号を受けた場合、BIOSを起動させる。BIOSが起動した場合、POST(Power-On Self-Test)が実行される。POSTとは、情報処理装置20における回路や装置のチェックや初期化などを行う処理のことである。
【0051】
なお、CPU205は、電源ユニット10、第1出力回路203a、第2出力回路203b、第3出力回路203c、第4出力回路203d、第5出力回路203e、第6出力回路203fのすべてが起動した場合、BIOSを起動させることにより、解析コントローラ204aが過去に解析した解析結果を、そのBIOSの表示画面内に表示させるものであってもよい。
【0052】
また、CPU205は、電源ユニット10、第1出力回路203a、第2出力回路203b、第3出力回路203c、第4出力回路203d、第5出力回路203e、第6出力回路203fのすべてが起動した場合、BIOSを起動させた後、OSを起動させアプリケーションプログラムを実行することにより、解析コントローラ204aが過去に解析した解析結果を、アプリケーションプログラムの表示画面内に表示させるものであってもよい。
【0053】
情報取得装置30は、不揮発性メモリ204bまたはレジスタ204a1が記憶する解析結果をデバッグポート204cを介して情報処理装置20から読み出す。情報取得装置30により読み出した解析結果は、表示されてもよい。また、情報取得装置30により読み出した解析結果は、さらに外部の解析装置により解析されてもよい。
【0054】
次に、本開示の一実施形態による情報処理システム1が行う処理について説明する。
図5は、本開示の一実施形態による情報処理システム1の処理フローの一例を示す図である。ここでは、
図5~
図7を参照して、情報処理システム1が行う処理について説明する。なお、電源制御コントローラ202は、第1出力回路203a、第2出力回路203b、第3出力回路203c、第4出力回路203d、第5出力回路203e、第6出力回路203fの順に、電力の供給先へ必要な電圧を出力させる出力指示信号を出力するものとする。また、電源制御コントローラ202は、出力指示信号の出力と同時に、その出力指示信号を出力したことを示す通知信号を、解析コントローラ204aに出力するものとする。
【0055】
まず、情報処理システム1において、電源ユニット10がオン状態になる(ステップS1)。電源ユニット10は、出力電圧が所定の電圧以上になった場合、パワーグッド信号を情報処理装置20に出力する。
【0056】
解析コントローラ204aは、電源ユニット10が出力するパワーグッド信号に基づいて、電源ユニット10の起動の進捗状況を解析する。具体的には、解析コントローラ204aは、電源ユニット10が起動したか否かを判定する(ステップS2)。解析コントローラ204aは、電源ユニット10からパワーグッド信号を受けないと判定した場合、電源ユニット10が起動していないと判定する。また、解析コントローラ204aは、電源ユニット10からパワーグッド信号を受けたと判定した場合、電源ユニット10が起動したと判定する。
【0057】
解析コントローラ204aは、電源ユニット10が起動していないと判定した場合(ステップS2においてNO)、ステップS2の処理に戻す。また、解析コントローラ204aは、電源ユニット10が起動したと判定した場合(ステップS2においてYES)、第1出力回路203aが起動したか否かを判定する(ステップS3)。
【0058】
解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第1出力回路203aについての通知信号を受けてから所定時間内に第1出力回路203aからパワーグッド信号を受ないと判定した場合、第1出力回路203aが起動していないと判定する(ステップS3においてNO)。そして、解析コントローラ204aは、解析コントローラ204aのタイマーがタイムアウトしたと判定する(ステップS4)。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第1出力回路203aについての通知信号を受けてから所定時間内に第1出力回路203aからパワーグッド信号を受けたと判定した場合、第1出力回路203aが起動したと判定する(ステップS3においてYES)。そして、解析コントローラ204aは、第2出力回路203bが起動したか否かを判定する(ステップS5)。
【0059】
解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第2出力回路203bについての通知信号を受けてから所定時間内に第2出力回路203bからパワーグッド信号を受ないと判定した場合、第2出力回路203bが起動していないと判定する(ステップS5においてNO)。そして、解析コントローラ204aは、解析コントローラ204aのタイマーがタイムアウトしたと判定する(ステップS4)。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第2出力回路203bについての通知信号を受けてから所定時間内に第2出力回路203bからパワーグッド信号を受けたと判定した場合、第2出力回路203bが起動したと判定する(ステップS5においてYES)。そして、解析コントローラ204aは、第3出力回路203cが起動したか否かを判定する(ステップS6)。
【0060】
解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第3出力回路203cについての通知信号を受けてから所定時間内に第3出力回路203cからパワーグッド信号を受ないと判定した場合、第3出力回路203cが起動していないと判定する(ステップS6においてNO)。そして、解析コントローラ204aは、解析コントローラ204aのタイマーがタイムアウトしたと判定する(ステップS4)。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第3出力回路203cについての通知信号を受けてから所定時間内に第3出力回路203cからパワーグッド信号を受けたと判定した場合、第3出力回路203cが起動したと判定する(ステップS6においてYES)。そして、解析コントローラ204aは、第4出力回路203dが起動したか否かを判定する(ステップS7)。
【0061】
解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第4出力回路203dについての通知信号を受けてから所定時間内に第4出力回路203dからパワーグッド信号を受ないと判定した場合、第4出力回路203dが起動していないと判定する(ステップS7においてNO)。そして、解析コントローラ204aは、解析コントローラ204aのタイマーがタイムアウトしたと判定する(ステップS4)。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第4出力回路203dについての通知信号を受けてから所定時間内に第4出力回路203dからパワーグッド信号を受けたと判定した場合、第4出力回路203dが起動したと判定する(ステップS7においてYES)。そして、解析コントローラ204aは、第5出力回路203eが起動したか否かを判定する(ステップS8)。
【0062】
解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第5出力回路203eについての通知信号を受けてから所定時間内に第5出力回路203eからパワーグッド信号を受ないと判定した場合、第4出力回路203dが起動していないと判定する(ステップS8においてNO)。そして、解析コントローラ204aは、解析コントローラ204aのタイマーがタイムアウトしたと判定する(ステップS4)。また、解析コントローラ204aは、電源制御コントローラ202から第5出力回路203eについての通知信号を受けてから所定時間内に第5出力回路203eからパワーグッド信号を受けたと判定した場合、第4出力回路203dが起動したと判定する(ステップS8においてYES)。そして、解析コントローラ204aは、第6出力回路203fが起動したか否かを判定する(ステップS9)。そして、解析コントローラ204aは、処理を終了する。
【0063】
また、解析コントローラ204aは、ステップS4の処理を行った場合、電源制御コントローラ202が対応する出力回路についての通知信号を出力済みであるか否かを判定する(ステップS10)。解析コントローラ204aは、対応する出力回路についての通知信号を出力済みであると判定した場合(ステップS10においてYES)、電源ユニット10または出力回路203の不具合として、不具合の発生個所をレジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する(ステップS11)。また、解析コントローラ204aは、対応する出力回路についての通知信号を出力済みでないと判定した場合(ステップS10においてNO)、電源制御コントローラ202の不具合として、不具合の発生個所をレジスタ204a1および不揮発性メモリ204bに記録する(ステップS12)。
【0064】
図6は、本開示の一実施形態によるレジスタ204a1が保持するデータの一例を示す図である。
図6に示すように、レジスタ204a1は、不具合の解析を可能にするデータを保持する。例えば、解析コントローラ204aは、出力回路203の起動が停止し、所定時間以上経過すると、レジスタ204a1において起動が停止した状態を示すErrorFactorレジスタbit7に1をセットする。また、解析コントローラ204aは、レジスタ204a1におけるPowerSequenceTimeOut Statusレジスタに最初にタイムアウトが発生した出力回路を記録する。
図6に示す例では、ErrorFactorレジスタbit7は、0x80である。PowerSequenceTimeOut Statusレジスタには、起動の停止が電源制御コントローラ202によるものである場合、0x45等(bit7:4は一例である)が記録され、起動の停止が第4出力回路203dによるものである場合、0x55が記録される。
【0065】
以上、本開示の一実施形態による情報処理システム1について説明した。情報処理システム1の情報処理装置20において、第1出力回路203a(出力回路の一例)、第2出力回路203b(出力回路の一例)、第3出力回路203c(出力回路の一例)、第4出力回路203d(出力回路の一例)、第5出力回路203e(出力回路の一例)、および第6出力回路203f(出力回路の一例)は、スタンバイ電源A(モジュールの一例)、スタンバイ電源B(モジュールの一例)、メイン電源(モジュールの一例)、メインメモリ(モジュールの一例)、CPU205(モジュールの一例)、リセット回路(モジュールの一例)それぞれに1対1で対応し、スタンバイ電源A、スタンバイ電源B、メイン電源、メインメモリ、CPU205、リセット回路のそれぞれに応じた電圧を供給する。不揮発性メモリ204bは、第1出力回路203a、第2出力回路203b、第3出力回路203c、第4出力回路203d、第5出力回路203e、第6出力回路203fを起動させる順を含む制御情報を記憶する。電源制御コントローラ202(制御手段の一例)は、POST(Power-On Self-Test)が実行される前に、制御情報に基づいて、第1出力回路203a、第2出力回路203b、第3出力回路203c、第4出力回路203d、第5出力回路203e、第6出力回路203fを起動させる。こうすることにより、情報処理システムにおいて、POST(Power-On Self-Test)が実行される前の起動について、進捗状況を確認することができる。
【0066】
図7は、本開示の実施形態による情報処理装置20の最小構成を示す図である。情報処理装置20は、
図7に示すように、複数の出力回路である第1出力回路203aおよび第2出力回路203bと、不揮発性メモリ204bと、電源制御コントローラ202と、を備える。第1出力回路203aおよび第2出力回路203bは、複数の出力回路の一例である。不揮発性メモリ204bは、不揮発性メモリの一例である。電源制御コントローラ202は、制御手段の一例である。
【0067】
第1出力回路203aおよび第2出力回路203bは、複数のモジュールそれぞれに1対1で対応し、前記複数のモジュールのそれぞれに応じた電圧を供給する。不揮発性メモリ204bは、前記第1出力回路203aおよび前記第2出力回路203bを起動させる順を含む制御情報を記憶する。電源制御コントローラ202は、POST(Power-On Self-Test)が実行される前に、前記制御情報に基づいて、前記第1出力回路203aおよび前記第2出力回路203bを起動させる。
【0068】
図8は、本開示の実施形態による最小構成の情報処理装置20の処理フローの一例を示す図である。次に、本開示の実施形態による最小構成の情報処理装置20の処理について
図8を参照して説明する。
【0069】
不揮発性メモリ204bは、複数のモジュールそれぞれに1対1で対応し、前記複数のモジュールのそれぞれに応じた電圧を供給する第1出力回路203aおよび第2出力回路203bを起動させる順を含む制御情報を記憶する(ステップS101)。電源制御コントローラ202は、POST(Power-On Self-Test)が実行される前に、前記制御情報に基づいて、前記第1出力回路203aおよび前記第2出力回路203bを起動させる(ステップS102)。
【0070】
以上、本開示の実施形態による最小構成の情報処理装置20について説明した。この情報処理装置20により、情報処理システムにおいて、POST(Power-On Self-Test)が実行される前の起動について、進捗状況を確認することができる。
【0071】
なお、本開示の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0072】
本開示の実施形態について説明したが、上述の情報処理システム1、情報処理装置20、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
【0073】
図9は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ5は、
図9に示すように、CPU205、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。例えば、上述の情報処理システム1、情報処理装置20、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU205は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU205は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0074】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0075】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0076】
本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、開示の範囲を限定しない。これらの実施形態は、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。
【符号の説明】
【0077】
1・・・情報処理システム
5・・・コンピュータ
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・電源ユニット
20・・・情報処理装置
201・・・マザーボード
202・・・電源制御コントローラ
203・・・出力回路
203a・・・第1出力回路
203b・・・第2出力回路
203c・・・第3出力回路
203d・・・第4出力回路
203e・・・第5出力回路
203f・・・第6出力回路
204・・・解析回路
205・・・CPU