(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134218
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】バタフライバルブの軸受構造
(51)【国際特許分類】
F01N 13/08 20100101AFI20230920BHJP
F02D 9/04 20060101ALI20230920BHJP
F16K 1/22 20060101ALI20230920BHJP
【FI】
F01N13/08 B
F02D9/04 G
F16K1/22 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022039614
(22)【出願日】2022-03-14
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐古 直哉
(72)【発明者】
【氏名】戸室 港
【テーマコード(参考)】
3G004
3G065
3H052
【Fターム(参考)】
3G004AA09
3G004BA00
3G004EA01
3G065AA09
3G065CA27
3G065HA16
3H052AA02
3H052BA22
3H052CD03
3H052EA14
(57)【要約】
【課題】耐摩耗性を向上することができる。
【解決手段】バタフライバルブの軸受構造は、排気通路を有するハウジングと、前記排気通路の上流と下流との間に設けられた弁体と、前記弁体が取り付けられたシャフトと、前記シャフトの第1端部側を大気開放状態で前記ハウジングに対して回転可能に支持する第1支持部と、前記シャフトの第2端部側を閉塞状態で前記ハウジングに対して回転可能に支持する第2支持部と、前記シャフトの第2端部側と前記排気通路の上流側とを遮断する遮断部と、前記シャフトの第2端部側と前記排気通路の下流側とを連通する連通部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気通路を有するハウジングと、
前記排気通路の上流と下流との間に設けられた弁体と、
前記弁体が取り付けられたシャフトと、
前記シャフトの第1端部側を大気開放状態で前記ハウジングに対して回転可能に支持する第1支持部と、
前記シャフトの第2端部側を閉塞状態で前記ハウジングに対して回転可能に支持する第2支持部と、
前記シャフトの第2端部側と前記排気通路の上流側とを遮断する遮断部と、
前記シャフトの第2端部側と前記排気通路の下流側とを連通する連通部と、を備える
バタフライバルブの軸受構造。
【請求項2】
前記第2支持部は、前記シャフトの第2端部側を前記ハウジングに対して回転可能に支持する筒状のブッシュを備え、
前記ブッシュは、前記シャフトの第2端部に臨む第2端側空間に一端が開口し、前記排気通路の下流側に他端が開口する連通路を有する
請求項1に記載のバタフライバルブの軸受構造。
【請求項3】
前記第2支持部は、前記シャフトの第2端部側を前記ハウジングに対して回転可能に支持する筒状のブッシュを備え、
前記シャフトは、前記シャフトの第2端部に一端が開口し、前記ブッシュの内周側に他端が開口するシャフト側通路を有し、
前記ブッシュは、前記シャフト側通路に一端が開口し、前記排気通路の下流側に他端が開口するブッシュ側通路を有する
請求項1又は2に記載のバタフライバルブの軸受構造。
【請求項4】
前記シャフトの第2端部側と前記第2支持部との間に設けられたシールリングを更に備える
請求項1から3の何れか一項に記載のバタフライバルブの軸受構造。
【請求項5】
前記バタフライバルブの軸受構造は、排気スロットルバルブに設けられる
請求項1から4の何れか一項に記載のバタフライバルブの軸受構造。
【請求項6】
前記バタフライバルブの軸受構造は、ターボの過回転防止用のバイパスバルブに設けられる
請求項1から5の何れか一項に記載のバタフライバルブの軸受構造。
【請求項7】
前記バタフライバルブの軸受構造は、2段ターボの間に設けられる
請求項6に記載のバタフライバルブの軸受構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バタフライバルブの軸受構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、エキゾーストバルブ用のバタフライバルブとして下記が開示されている。バタフライバルブは、排気通路を開閉する弁体が設けられた回転軸と、回転軸の弁体よりも一方側をハウジングに対して回転可能に支持する筒部及び筒部の一方側を閉塞する底部を有する第1スリーブと、回転軸の弁体よりも他方側をハウジングに対して回転可能に支持する筒部を有する第2スリーブと、を備える。回転軸の一方側端面と、第1スリーブとの間には、空間が形成される。回転軸には、排気通路と空間とを連通するガス通路が形成されている。排気通路内の排気ガスは、ガス通路を通って空間に流入し、その後、第1スリーブの筒部の内径面と回転軸の外周面との隙間を通って排気通路内に戻される。そのため、第1スリーブ及び回転軸間の摺動面で発生した摩耗粉は、排気ガスと一緒に排気通路内へ排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、回転軸の一方側端面と第1スリーブとの間の空間にガスがたまると、空間内の圧力が高くなり過ぎる場合がある。この場合、回転軸の一方側端面が空間内の圧力によって軸方向(排気通路側)に押される。すると、回転軸が他方側に押されることで、弁体が第2スリーブに押し付けられる。弁体は回転軸と共に回転するため、弁体と第2スリーブとの摺動部が摩耗してしまう可能性がある。今後の開発において、更なる高圧力や高作動回転の要求を満足するため、更に耐摩耗性に優れた構造が要求されている。
【0005】
そこで本発明は、耐摩耗性を向上できるバタフライバルブの軸受構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るバタフライバルブの軸受構造は、排気通路を有するハウジングと、前記排気通路の上流と下流との間に設けられた弁体と、前記弁体が取り付けられたシャフトと、前記シャフトの第1端部側を大気開放状態で前記ハウジングに対して回転可能に支持する第1支持部と、前記シャフトの第2端部側を閉塞状態で前記ハウジングに対して回転可能に支持する第2支持部と、前記シャフトの第2端部側と前記排気通路の上流側とを遮断する遮断部と、前記シャフトの第2端部側と前記排気通路の下流側とを連通する連通部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
上記態様によれば、耐摩耗性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る排気システムの一例を示す図。
【
図2】第1実施形態に係るバタフライバルブの軸受構造の断面を含む図。
【
図3】第1実施形態に係るシャフトの第2端部側の軸受構造の断面図。
【
図5】第1実施形態に係るハウジング側通路の斜視図。
【
図6】第2実施形態に係るシャフトの第2端部側の軸受構造の断面図。
【
図8】第3実施形態に係るシャフトの第2端部側の軸受構造の断面図。
【
図9】第3実施形態に係るシャフトの第2端部側の斜視図。
【
図10】第3実施形態に係る第2ブッシュの斜視図。
【
図11】第4実施形態に係るシャフトの第2端部側の軸受構造の断面図。
【
図12】第4実施形態に係るシャフトの第2端部側の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態においては、バタフライバルブの軸受構造の一例として、エンジンの排気システムに適用した例を挙げて説明する。
【0010】
<第1実施形態>
<排気システム>
図1は、第1実施形態に係る排気システム1の一例を示す図である。
図1に示すように、排気システム1は、エンジン2と、高圧段ターボ3と、低圧段ターボ4と、後処理装置5と、排気スロットルバルブ6と、バイパスバルブ7と、を備える。排気システム1の構成要素は、配管を介して関係要素と接続されている。
図1中において、配管内を通るガスの流れ方向を矢印で示す。
【0011】
エンジン2は、内燃機関の一構成例である。例えば、エンジン2は、多気筒のディーゼルエンジンである。
高圧段ターボ3及び低圧段ターボ4は、エンジン2の排気を利用してエンジン2の吸気を圧縮する過給機である。高圧段ターボ3及び低圧段ターボ4は、2段ターボ8を構成する。吸気は、低圧段ターボ4、高圧段ターボ3を順に通ってエンジン2の燃焼室に導かれる。エンジン2の排気の一部は、高圧段ターボ3を通って低圧段ターボ4に導かれる。エンジン2の排気の他の一部は、高圧段ターボ3は通らず、バイパスバルブ7を通って低圧段ターボ4に導かれる。
【0012】
後処理装置5は、エンジン2の排気中に含まれる粒子状物質(Paticulate Matter(PM))を浄化する装置である。例えば、後処理装置5は、排気管内に設けられたDOC(Diesel Oxidation Catalyst;ディーゼル酸化触媒)と、エンジン2の排気中のPMを捕集するフィルタであるDPF(Diesel Particulate Filter;ディーゼルパティキュレートフィルタ)と、を備える。例えば、後処理装置5は、DPFの上流に設けられたDOCで変換された二酸化窒素によって下流で捕集されたススを酸化して二酸化炭素とし、ススを除去する。
【0013】
例えば、排気システム1では、DPFに堆積したPMを燃焼させるために定期的に再生運転(DPF再生運転)が行われる。この再生運転では、排気の温度やDOCの温度が強制的に上昇させられる。例えば、再生運転は、エンジン2内で排気に燃料をわずかに混合するためのポスト噴射によって行われる。
【0014】
なお、再生運転は、DOCの上流で排気管内に燃料(HC)を噴射(以下、HCドージングともいう。)することによって、DPFの上流に設けられたDOC内部でHCを燃焼させ、DPFの温度を上げることによって行われてもよい。また、再生運転は、ポスト噴射とHCドージングとの組み合わせによって行われてもよい。
【0015】
排気スロットルバルブ6は、低圧段ターボ4の下流に設けられている。排気スロットルバルブ6は、低圧段ターボ4と後処理装置5との間に設けられている。排気スロットルバルブ6は、低圧段ターボ4と後処理装置5とをつなぐ排気管に設けられている。排気スロットルバルブ6は、通常時は排気通路を全開する。排気スロットルバルブ6は、排気温度を調整する役割を持つ。例えば、排気スロットルバルブ6は、後処理再生時等に、負荷に応じて排気通路を絞り、排気温度を上昇させる。実施形態のバタフライバルブの軸受構造10は、排気スロットルバルブ6に設けられている。
【0016】
バイパスバルブ7は、2段ターボ8の間に設けられている。バイパスバルブ7は、エンジン2と高圧段ターボ3とをつなぐ排気管から分岐して低圧段ターボ4につながる部分に設けられている。バイパスバルブ7は、低圧段ターボ4の上流に設けられている。バイパスバルブ7は、ターボの過回転防止用のバルブである。バイパスバルブ7は、筒内圧の超過防止や、ターボ許容回転の超過防止のために、高圧段ターボ3の入口から出口へのバイパス回路(排気通路)を開閉させる役割を持つ。例えば、バイパスバルブ7は、全閉時でも目標IMP(Inlet Manifold Pressure;インレットマニホールド圧力)に達しないように設定される。例えば、バイパスバルブ7は、目標IMPに対して実IMPが低い場合は閉じ(例えば全閉し)、目標IMPに対して実IMPが高い場合は開く(例えば全開する)ように制御される。実施形態のバタフライバルブの軸受構造10は、バイパスバルブ7にも設けられる。
【0017】
<バタフライバルブの軸受構造>
次に、実施形態の排気スロットルバルブ6及びバイパスバルブ7のそれぞれに設けられるバタフライバルブの軸受構造10について説明する。
図2は、第1実施形態に係るバタフライバルブの軸受構造10の断面を含む図である。
図2は、バタフライバルブの開弁状態を示す縦断面図に相当する。
図2に示すように、バタフライバルブの軸受構造10は、ハウジング11と、弁体12と、シャフト13と、第1支持部14と、第2支持部15と、遮断部16と、連通部17と、を備える。
【0018】
以下の説明では、
図2の紙面左右方向を排気通路20に沿う排気方向とし、左側を上流側(エンジン側)、右側を下流側(排気口側)とする。また、
図2の紙面上下方向をシャフト13の軸方向とし、上側をシャフト13の第1端部側、下側をシャフト13の第2端部側とする。例えば、シャフト13は、地面に対して水平に配置される。なお、シャフト13は、地面に対して鉛直に配置されてもよい。または、シャフト13は、地面に対して斜めに配置されてもよい。例えば、シャフト13の配置態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0019】
ハウジング11は、排気通路20を有する。ハウジング11は、排気方向に沿う円筒形状を有する。ハウジング11は、排気通路20と直交する軸受孔21,22を有する。軸受孔21,22は、シャフト13の第1端部側及び第2端部側に設けられている。以下、シャフト13の第1端部側の軸受孔を「第1軸受孔21」、シャフト13の第2端部側の軸受孔を「第2軸受孔22」ともいう。
【0020】
弁体12は、排気通路20の上流と下流との間に設けられている。例えば、弁体12は、楕円形状の部材である。弁体12の短径は、排気通路20の内径よりも小さい。弁体12の長径は、排気通路20の内径よりも大きい。なお、弁体12は、円板形状の部材であってもよい。この場合、弁体12の直径は、排気通路20の内径よりも小さい。例えば、弁体12の形状は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0021】
シャフト13には、弁体12が取り付けられている。例えば、弁体12は、ボルト等の締結部材によりシャフト13に固定されている。シャフト13は、円柱形状の部材である。シャフト13の軸方向の長さは、排気通路20の内径よりも大きい。
【0022】
<第1支持部>
第1支持部14は、シャフト13の第1端部側を大気開放状態でハウジング11に対して回転可能に支持する。シャフト13の第1端部側は、シャフト13において弁体12よりも
図2の紙面上側に相当する。第1支持部14は、シャフト13の第1端部側をハウジング11に対して回転可能に支持する筒状のブッシュ30(以下「第1ブッシュ30」ともいう。)と、第1ブッシュ30に隣接する環状のカラー31と、を備える。
【0023】
例えば、第1ブッシュ30は、ハウジング11の第1軸受孔21に圧入されている。シャフト13の第1端部側は、第1ブッシュ30の内周面に対して摺動可能に設けられている。シャフト13の第1端部側と第1ブッシュ30との間には、シールリング32(以下「第1シールリング32」ともいう。)が設けられている。
【0024】
第1シールリング32は、シャフト13の第1端部側と第1ブッシュ30との摺動部に設けられている。第1シールリング32は、シャフト13の第1端部に臨む第1端側空間(外部空間)と排気通路20とを遮断している。第1シールリング32は、シャフト13と第1ブッシュ30との隙間から外部空間に排気が抜け出ることを抑制する。第1シールリング32は、全閉時に限らず、常時、ガス抜けを低減する。シャフト13の第1端部は、カラー31よりも上側に配置されている。シャフト13の第1端部は、ハウジング11の外部空間に露出している。
【0025】
シャフト13の第1端部は、リンク機構を構成するレバー35に接続されている。シャフト13は、アクチュエータ36の駆動により回転するレバー35と一体に回転する。シャフト13の回転により弁体12が開閉することで、排気通路20の面積(排気方向から見たハウジング11内の通路面積)が変化する。レバー35とハウジング11との間には、スプリング37が設けられている。
【0026】
スプリング37は、シャフト13に沿う螺旋形状を有する。例えば、レバー35には、スプリング37の一端が引っ掛かる切欠きが設けられている。例えば、ハウジング11には、スプリング37の他端が引っ掛かる突起が設けられている。スプリング37は、レバー35を全開側(弁体12が開く側)に付勢する。アクチュエータ36の駆動により、スプリング37の付勢力に抗してレバー35が回転することで、弁体12は閉じる側に動く。
【0027】
<第2支持部>
第2支持部15は、シャフト13の第2端部側を閉塞状態でハウジング11に対して回転可能に支持する。シャフト13の第2端部側は、シャフト13において弁体12よりも
図2の紙面下側に相当する。第2支持部15は、シャフト13の第2端部側をハウジング11に対して回転可能に支持する筒状のブッシュ40(以下「第2ブッシュ40」ともいう。)を備える。
【0028】
例えば、第2ブッシュ40は、ハウジング11の第2軸受孔22に圧入されている。シャフト13の第2端部側は、第2ブッシュ40の内周面に対して摺動可能に設けられている。シャフト13の第2端部側と第2ブッシュ40との間には、シールリング42(以下「第2シールリング42」ともいう。)が設けられている。
【0029】
図3は、第1実施形態に係るシャフト13の第2端部側の軸受構造の断面図である。
図3に示すように、第2シールリング42は、シャフト13の第2端部側と第2ブッシュ40との摺動部に設けられている。第2シールリング42は、シャフト13の第2端部に臨む第2端側空間43と排気通路20とを遮断している。
【0030】
ハウジング11の第2軸受孔22は、排気通路20に連通する内側孔25と、内側孔25に連通する外側孔26と、を有する。内側孔25は、外側孔26よりもシャフト13の軸方向内側に配置されている。外側孔26の直径は、内側孔25の直径よりも大きい。
【0031】
第2ブッシュ40は、内側孔25に沿う円筒形状のブッシュ本体部45と、外側孔26に沿う円環形状のフランジ部46と、を備える。例えば、ブッシュ本体部45は、内側孔25に圧入されている。例えば、フランジ部46は、外側孔26に隙間を介して嵌め合わされている。例えば、ブッシュ本体部45及びフランジ部46は、同一の部材で一体に形成されている。
【0032】
ハウジング11には、シャフト13の第2端部側を閉塞するプラグ50が取り付けられている。例えば、プラグ50は、外側孔26に圧入されている。外側孔26は、プラグ50により密閉されている。プラグ50は、外側孔26に沿う円筒形状のプラグ筒部51と、円板形状のプラグ底部52と、を備える。例えば、プラグ筒部51及びプラグ底部52は、同一の部材で一体に形成されている。
【0033】
第2ブッシュ40は、シャフト13の第2端部に臨む第2端側空間43に一端が開口し、排気通路20の下流側に他端が開口する連通路60(以下「ブッシュ側通路60」ともいう。)を有する。第2端側空間43は、シャフト13の第2端部とプラグ50との間に形成されている。
【0034】
図4に示すように、ブッシュ側通路60は、円孔である。
図3に示すように、ブッシュ側通路60は、シャフト13の軸方向に対して斜めに交差している。ブッシュ側通路60は、第2端側空間43に臨む部位から第2ブッシュ40の軸方向内側に向かうに従って径方向外側に位置するように直線状に傾斜して延びている。ブッシュ側通路60の一端は、ブッシュ本体部45の径方向内側において第2端側空間43に臨む部位に形成されている。ブッシュ側通路60の他端は、ブッシュ本体部45の内側孔25内の外周面において排気通路20の下流側に臨む部位に形成されている。
【0035】
ハウジング11は、ブッシュ側通路60に連通する連通路61(以下「ハウジング側通路61」ともいう。)を有する。ハウジング側通路61は、ハウジング11の内側孔25の周壁部において排気通路20の下流側に臨む部位に形成されている。
図5に示すように、ハウジング側通路61は、半円形状の溝である。
図3に示すように、ハウジング側通路61は、シャフト13の軸方向と平行に直線状に延びている。ハウジング側通路61の一端は、フランジ部46に臨む部位に形成されている。ハウジング側通路61の他端は、排気通路20の下流側に臨む部位に形成されている。
【0036】
上述の通り、ブッシュ側通路60は、シャフト13の第2端部に臨む第2端側空間43に一端が開口している。ハウジング側通路61は、排気通路20の下流側に他端が開口している。ブッシュ側通路60及びハウジング側通路61は、内側孔25において互いに連通している。したがって、ブッシュ側通路60及びハウジング側通路61は、シャフト13の第2端部側と排気通路20の下流側とを連通する連通部17として機能する。言い換えると、第2ブッシュ40及びハウジング11において第2端側空間43と排気通路20の下流側との間に形成された各通路60,61(孔、溝)は、連通部17を構成している。
【0037】
一方、第2ブッシュ40及びハウジング11において第2端側空間43と排気通路20の上流側との間には、孔及び溝が形成されていない。したがって、第2ブッシュ40及びハウジング11において第2端側空間43と排気通路20の上流側との間の部分は、第2シールリング42と共に、シャフト13の第2端部側と排気通路20の上流側とを遮断する遮断部16として機能する。言い換えると、第2ブッシュ40及びハウジング11は、第2端側空間43と排気通路20の上流側とを連通する通路を有しない。
【0038】
<作用効果>
以上説明したように、本実施形態のバタフライバルブの軸受構造10は、排気通路20を有するハウジング11と、排気通路20の上流と下流との間に設けられた弁体12と、弁体12が取り付けられたシャフト13と、シャフト13の第1端部側を大気開放状態でハウジング11に対して回転可能に支持する第1支持部14と、シャフト13の第2端部側を閉塞状態でハウジング11に対して回転可能に支持する第2支持部15と、シャフト13の第2端部側と排気通路20の上流側とを遮断する遮断部16と、シャフト13の第2端部側と排気通路20の下流側とを連通する連通部17と、を備える。
この構成によれば、連通部17により、シャフト13の第2端部側のガスを排気通路20の下流側に抜くことができる。このため、シャフト13の第2端部側の圧力上昇を抑制することができる。これにより、シャフト13の第2端部が軸方向(排気通路20側)に押されて弁体12が第1支持部14に押し付けられることを抑制することができる。このため、弁体12がシャフト13と一体に回転する場合でも、弁体12と第1支持部14との摺動部に作用する圧力を低下させることできる。すなわち、シャフト13が上側(大気開放側)に向かう推力が小さくなり、弁体12と第1支持部14との摺動部にかかる力が減るため、摩耗が低減する。したがって、耐摩耗性を向上することができる。
【0039】
本実施形態では、第2支持部15は、シャフト13の第2端部側をハウジング11に対して回転可能に支持する筒状の第2ブッシュ40を備える。第2ブッシュ40は、シャフト13の第2端部に臨む第2端側空間43に一端が開口し、排気通路20の下流側に他端が開口する連通路60を有する。
この構成によれば、第2ブッシュ40の連通路60により、第2端側空間43のガスを排気通路20の下流側に抜くことができるため、第2端側空間43の圧力上昇を抑制することができる。したがって、シャフト13に連通路を設けた場合と比較して、簡素な構造とすることができる。
【0040】
本実施形態では、バタフライバルブの軸受構造10は、シャフト13の第2端部側と第2支持部15との間に設けられた第2シールリング42を備える。
この構成によれば、第2シールリング42により第2端側空間43と排気通路20とを遮断することができる。すなわち、第2シールリング42は、第2端側空間43と排気通路20の上流側とを遮断する遮断部16として機能する。このため、排気通路20の上流側のガスが第2端側空間43に入り込むことによる第2端側空間43の圧力上昇を抑制することができる。これにより、シャフト13が上側(大気開放側)に向かう推力が更に小さくなり、弁体12と第2ブッシュ40との摺動部にかかる力が更に減るため、摩耗が更に低減する。したがって、耐摩耗性を更に向上することができる。
【0041】
本実施形態では、バタフライバルブの軸受構造10は、排気スロットルバルブ6に設けられる。
この構成によれば、排気スロットルバルブ6において排気通路20の下流側の圧力は、ほぼ大気圧(例えば0~30kPa程度)になる。このため、排気通路20の下流側に連通する第2端側空間43の圧力も、ほぼ大気圧になる。これにより、シャフト13が上側(大気開放側)に向かう推力が更に小さくなり、弁体12と第2ブッシュ40との摺動部にかかる力が更に減るため、摩耗が更に低減する。したがって、耐摩耗性を更に向上することができる。
【0042】
本実施形態では、バタフライバルブの軸受構造10は、ターボの過回転防止用のバイパスバルブ7に設けられる。
この構成によれば、バイパスバルブ7においても耐摩耗性を向上することができる。
【0043】
本実施形態では、バタフライバルブの軸受構造10は、2段ターボ8の間に設けられる。
この構成によれば、2段ターボ8を備えた構成において耐摩耗性を向上することができる。
【0044】
<第2実施形態>
第1実施形態では、第2ブッシュ40及びハウジング11において第2端側空間43と排気通路20の下流側との間に形成された各通路60,61(孔、溝)が連通部17を構成する例(
図3参照)を挙げて説明した。第2実施形態では、
図6に示すように、第2ブッシュ40において第2端側空間43と排気通路20の下流側との間に形成された通路260(孔)が連通部17を構成する点で第1実施形態と相違している。すなわち、第2実施形態では、ハウジング11には連通部17を構成する通路が形成されていない。以下の説明において、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0045】
図6は、第2実施形態に係るシャフトの第2端部側の軸受構造の断面図である。
図7は、第2実施形態に係る第2ブッシュの斜視図である。
図6に示すように、第2ブッシュ40は、シャフト13の第2端部に臨む第2端側空間43に一端が開口し、排気通路20の下流側に他端が開口する連通路260を有する。連通路260は、L字状に形成されている。連通路260は、第2端側空間43に開口する軸方向通路261と、排気通路20の下流側に開口する径方向通路262と、を備える。軸方向通路261及び径方向通路262は、第2ブッシュ40の内部において互いに連通している。
【0046】
図7に示すように、軸方向通路261は、第2ブッシュ40のブッシュ本体部45の軸方向に沿って延びる円孔である。
図6に示すように、軸方向通路261は、シャフト13の軸方向と平行に延びている。軸方向通路261の一端は、ブッシュ本体部45において第2端側空間43に臨む部位に形成されている。軸方向通路261の他端は、ブッシュ本体部45において第2シールリング42と弁体12との間の部位(軸方向において第2シールリング42よりも排気通路20側の部位)に形成されている。なお、第2ブッシュ40とシャフト13との間に軸方向通路261は無いので、第2シールリング42の位置はシールしていればどこに配置されてもよい。
【0047】
図7に示すように、径方向通路262は、第2ブッシュ40のブッシュ本体部45の径方向に沿って延びる円孔である。
図6に示すように、径方向通路262は、シャフト13の軸方向と直交(交差)する方向に延びている。径方向通路262の一端は、軸方向通路261の他端につながっている。径方向通路262の他端は、ブッシュ本体部45の外周面において排気通路20の下流側に臨む部位に形成されている。
【0048】
上述の通り、軸方向通路261は、シャフト13の第2端部に臨む第2端側空間43に一端が開口している。径方向通路262は、排気通路20の下流側に他端が開口している。軸方向通路261及び径方向通路262は、第2ブッシュ40の内部で互いに連通している。したがって、軸方向通路261及び径方向通路262は、シャフト13の第2端部側と排気通路20の下流側とを連通する連通部17として機能する。言い換えると、第2ブッシュ40において第2端側空間43と排気通路20の下流側との間に形成された通路261,262(孔)が連通部17を構成している。
【0049】
<作用効果>
第2実施形態では、第2ブッシュ40は、シャフト13の第2端部に臨む第2端側空間43に一端が開口し、排気通路20の下流側に他端が開口する連通路260を有する。
この構成によれば、第2ブッシュ40の連通路260により、第2端側空間43のガスを排気通路20の下流側に抜くことができるため、第2端側空間43の圧力上昇を抑制することができる。したがって、シャフト13に連通路を設けた場合と比較して、簡素な構造とすることができる。
【0050】
第2実施形態では、ハウジング11には連通部17を構成する通路が形成されていない。
この構成によれば、ハウジング11に連通路を設けた場合と比較して、簡素な構造とすることができる。
【0051】
<第3実施形態>
第1実施形態では、シャフト13には連通部17を構成する通路が形成されていない例(
図3参照)を挙げて説明した。第3実施形態では、
図8に示すように、シャフト13に連通部17を構成する通路360が形成されている点で第1実施形態と相違している。第3実施形態では、シャフト13及び第2ブッシュ40において第2端側空間43と排気通路20の下流側との間に形成された通路360,364が連通部17を構成している。以下の説明において、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0052】
図8は、第3実施形態に係るシャフトの第2端部側の軸受構造の断面図である。
図9は、第3実施形態に係るシャフトの第2端部側の斜視図である。
図10は、第3実施形態に係る第2ブッシュの斜視図である。
図8に示すように、シャフト13は、シャフト13の第2端部に一端が開口し、第2ブッシュ40の内周側に他端が開口するシャフト側通路360を有する。シャフト側通路360は、シャフト13の第2端部に開口するシャフト側第1通路361と、第2ブッシュ40の内周側に開口するシャフト側第2通路362と、シャフト側第1通路361とシャフト側第2通路362とを連通するシャフト側第3通路363と、を備える。シャフト側第1通路361及びシャフト側第3通路363は、シャフト13の内部において互いに連通している。
【0053】
図9に示すように、シャフト側第1通路361は、シャフト13の軸方向に沿って延びる円孔である。
図8に示すように、シャフト側第1通路361は、シャフト13の中心軸に沿って延びている。シャフト側第1通路361の一端は、シャフト13の第2端部の径方向中心部に形成されている。シャフト側第1通路361の他端は、シャフト13において第2シールリング42と内側孔25との間の部位(軸方向において第2シールリング42よりも第2端側空間43に近い部位)に形成されている。
図9中符号41は、第2シールリング42が嵌まる環状の溝を示す。
【0054】
図9に示すように、シャフト側第2通路362は、シャフト13の外周面の周方向に沿って延びる凹形状の溝である。シャフト側第2通路362は、シャフト13の外周面の周方向全体にわたって連続する環状に形成されている。
図8に示すように、シャフト側第2通路362は、シャフト13の外周面において第2シールリング42と内側孔25との間の部位(軸方向においてシャフト側第1通路361の他端と同じ位置)に形成されている。
【0055】
図9に示すように、シャフト側第3通路363は、シャフト13の径方向に沿って延びる円孔である。シャフト側第3通路363の一端は、シャフト側第1通路361の他端につながっている。シャフト側第3通路363の他端は、シャフト側第2通路362の一部につながっている。シャフト側第3通路363は、軸方向においてシャフト側第2通路362と同じ位置に形成されている。
【0056】
図8に示すように、第2ブッシュ40は、シャフト側通路360に一端が開口し、排気通路20の下流側に他端が開口するブッシュ側通路364を有する。
図10に示すように、ブッシュ側通路364は、第2ブッシュ40のブッシュ本体部45の径方向に沿って延びる円孔である。
図8に示すように、ブッシュ側通路364は、シャフト13の軸方向と直交(交差)する方向に延びている。ブッシュ側通路364の一端は、シャフト側第2通路362に臨む部位に形成されている。ブッシュ側通路364の他端は、ブッシュ本体部45の外周面において排気通路20の下流側に臨む部位に形成されている。
【0057】
上述の通り、シャフト側通路360は、シャフト13の第2端部に臨む第2端側空間43に一端が開口している。ブッシュ側通路364は、排気通路20の下流側に他端が開口している。シャフト側通路360及びブッシュ側通路364は、シャフト側第2通路362内で互いに連通している。シャフト側第2通路362は、シャフト13の外周面において第2シールリング42と内側孔25との間の部位に全周にわたって形成されている。シャフト13の回転時においても、シャフト側通路360及びブッシュ側通路364は、シャフト側第2通路362内で互いに連通している。したがって、シャフト側通路360及びブッシュ側通路364は、シャフト13の第2端部側と排気通路20の下流側とを連通する連通部17として機能する。言い換えると、シャフト13及び第2ブッシュ40において第2端側空間43と排気通路20の下流側との間に形成された各通路360,364は、連通部17を構成している。
【0058】
<作用効果>
第3実施形態では、シャフト13は、シャフト13の第2端部に一端が開口し、第2ブッシュ40の内周側に他端が開口するシャフト側通路360を有する。第2ブッシュ40は、シャフト側通路360に一端が開口し、排気通路20の下流側に他端が開口するブッシュ側通路364を有する。
この構成によれば、シャフト側通路360及びブッシュ側通路364により、第2端側空間43のガスを排気通路20の下流側に抜くことができるため、第2端側空間43の圧力上昇を抑制することができる。
【0059】
第三実施形態では、ハウジング11には連通部17を構成する通路が形成されていない。
この構成によれば、ハウジング11に連通路を設けた場合と比較して、簡素な構造とすることができる。
【0060】
<第4実施形態>
第3実施形態では、シャフト側通路360がシャフト側第1通路361とシャフト側第2通路362とを連通するシャフト側第3通路363を備える例(
図8参照)を挙げて説明した。第4実施形態では、
図11に示すように、シャフト側通路360がシャフト側第3通路363を備えていない点で第3実施形態と相違している。第4実施形態では、シャフト13及び第2ブッシュ40において第2端側空間43と排気通路20の下流側との間に形成された通路460,364が連通部17を構成している。以下の説明において、第3実施形態と同様の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
【0061】
図11は、第4実施形態に係るシャフトの第2端部側の軸受構造の断面図である。
図12は、第4実施形態に係るシャフトの第2端部側の斜視図である。
図11に示すように、シャフト13は、シャフト13の第2端部に一端が開口し、第2ブッシュ40の内周側に他端が開口するシャフト側通路460を有する。シャフト側通路460は、シャフト13の第2端部に開口するシャフト側第1通路461と、第2ブッシュ40の内周側に開口するシャフト側第2通路462と、を備える。シャフト側第1通路461及びシャフト側第2通路462は、シャフト13の外周面において互いに連通している。
【0062】
図12に示すように、シャフト側第1通路461は、シャフト13の外周面を軸方向に沿って延びる凹形状の溝である。
図11に示すように、シャフト側第1通路461の一端は、シャフト13の第2端部の径方向外端部に形成されている。シャフト側第1通路461の他端は、シャフト13において第2シールリング42と内側孔25との間の部位(軸方向において第2シールリング42よりも第2端側空間43に近い部位)に形成されている。シャフト側第1通路461の他端は、シャフト側第2通路462の一部につながっている。
【0063】
上述の通り、シャフト側通路460は、シャフト13の第2端部に臨む第2端側空間43に一端が開口している。ブッシュ側通路364は、排気通路20の下流側に他端が開口している。シャフト側通路460及びブッシュ側通路364は、シャフト側第2通路462内で互いに連通している。シャフト側第2通路462は、シャフト13の外周面において第2シールリング42と内側孔25との間の部位に全周にわたって形成されている。シャフト13の回転時においても、シャフト側通路460及びブッシュ側通路364は、シャフト側第2通路462内で互いに連通している。したがって、シャフト側通路460及びブッシュ側通路364は、シャフト13の第2端部側と排気通路20の下流側とを連通する連通部17として機能する。言い換えると、シャフト13及び第2ブッシュ40において第2端側空間43と排気通路20の下流側との間に形成された各通路460,364は、連通部17を構成している。
【0064】
<作用効果>
第4実施形態では、シャフト13は、シャフト13の第2端部に一端が開口し、第2ブッシュ40の内周側に他端が開口するシャフト側通路460を有する。第2ブッシュ40は、シャフト側通路360に一端が開口し、排気通路20の下流側に他端が開口するブッシュ側通路364を有する。
この構成によれば、シャフト側通路460及びブッシュ側通路364により、第2端側空間43のガスを排気通路20の下流側に抜くことができるため、第2端側空間43の圧力上昇を抑制することができる。
【0065】
第4実施形態では、シャフト側通路460がシャフト側第3通路363を備えていない。
この構成によれば、シャフト側第3通路363を備えた場合(
図9参照)と比較して、簡素な構造とすることができる。
【0066】
<その他の実施形態>
上述した実施形態では、バタフライバルブの軸受構造は、シャフトの第2端部側と第2支持部との間に設けられた第2シールリングを備える例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、バタフライバルブの軸受構造は、第2シールリングを備えていなくてもよい。例えば、バタフライバルブの軸受構造の構成態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0067】
上述した実施形態では、バタフライバルブの軸受構造は、排気スロットルバルブに設けられる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、バタフライバルブの軸受構造は、排気スロットルバルブに設けられていなくてもよい。例えば、バタフライバルブの軸受構造は、バイパスバルブに設けられていてもよい。例えば、バタフライバルブの軸受構造の設置態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0068】
上述した実施形態では、バタフライバルブの軸受構造は、ターボの過回転防止用のバイパスバルブに設けられる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、バタフライバルブの軸受構造は、バイパスバルブに設けられていなくてもよい。例えば、バタフライバルブの軸受構造は、排気スロットルバルブに設けられていてもよい。例えば、バタフライバルブの軸受構造の設置態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0069】
上述した実施形態では、バタフライバルブの軸受構造は、2段ターボの間に設けられる例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、バタフライバルブの軸受構造は、2段ターボの間に設けられていなくてもよい。例えば、排気システムは、2段ターボを備えていなくてもよい。例えば、排気システムは、1つのターボ(1段ターボ)を備えていてもよい。例えば、排気システムの構成態様は、要求仕様に応じて変更することができる。
【0070】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能であり、上述した実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0071】
6…排気スロットルバルブ、7…バイパスバルブ、8…2段ターボ、10…バタフライバルブの軸受構造、11…ハウジング、12…弁体、13…シャフト、14…第1支持部、15…第2支持部、16…遮断部、17…連通部、20…排気通路、40…第2ブッシュ(ブッシュ)、42…第2シールリング(シールリング)、43…第2端側空間、60…ブッシュ側通路(連通路)、61…ハウジング側通路(連通路)、260…連通路、360…シャフト側通路、364…ブッシュ側通路、460…シャフト側通路