(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134336
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】車載レスキューセット
(51)【国際特許分類】
A61M 16/00 20060101AFI20230920BHJP
A61M 16/06 20060101ALI20230920BHJP
A61M 16/10 20060101ALI20230920BHJP
【FI】
A61M16/00 380
A61M16/06 A
A61M16/10 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022150833
(22)【出願日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】202210246625.0
(32)【優先日】2022-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522375350
【氏名又は名称】寧波華洲光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Ningbo Huazhou Optoelectronic Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 853, Wangjia Village, Xidian Town, Ninghai County, Ningbo City, Zhejiang Province 315613, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】仇 恩源
(57)【要約】
【課題】 生命に危険が及ぶ酸欠の状態を長引かせないように溺水者に救命処置を実施でき、軽量で持ち運びに便利で使い勝手がよい、車載レスキューセットを提供する。
【解決手段】 車載レスキューセットは、携帯型レスピレーター、酸素吸入用ゴーグル、救命ロープ、救命ブレスレット、軍用ショベル、耐切創手袋、多機能工具セット及び救急箱を装備したレスキューセット本体を備える。携帯型レスピレーター及び酸素吸入用ゴーグルは、溺水者に一定の応急手当の酸素吸入を提供できる。救命ロープ、救命ブレスレット、軍用ショベル、耐切創手袋、多機能の工具セット及び救急箱は、従来の水上応急手当ニーズを満たす。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯型レスピレーター、酸素吸入用ゴーグル、救命ロープ、救命ブレスレット(29)、軍用ショベル(28)、耐切創手袋、多機能工具セット及び救急箱を装備したレスキューセット本体を備える車載レスキューセットであって、
前記携帯型レスピレーターは、主弁体(1)と、気体貯蔵用ボンベ(2)とを備え、前記主弁体(1)内に減圧ダイヤフラム(6)が取り付けられ、前記減圧ダイヤフラム(6)の外側が大気環境と連通し、内側が前記主弁体(1)の内壁と低圧室(7)を画成し、前記低圧室(7)は吸入通路(3)を介して前記気体貯蔵用ボンベ(2)の吐出側の吐出口(2-1)と連通し、前記主弁体(1)内に減圧弁(8)が設けられ、前記減圧弁(8)の弁座(8-2)内に前記吸入通路(3)及び前記低圧室(7)と連通する減圧通路(8-1)が設けられ、前記減圧弁(8)の前記弁座(8-2)に減圧口(8-3)がさらに設けられ、前記減圧ダイヤフラム(6)が押圧機構(9)を介して前記減圧弁(8)に連動可能に連結され、前記主弁体(1)に前記吸入通路(3)と連通する空気充填口(12)が設けられ、かつ前記主弁体(1)に前記低圧室(7)と連通するマウスピースインターフェース(13)が設けられ、前記主弁体(1)の底部に前記低圧室(7)と連通する排気口(11)が設けられ、前記排気口(11)に一方向排気ダイヤフラムが配設され、
前記酸素吸入用ゴーグルは、レンズ(16)に合わせるフレーム(15)と、前記フレーム(15)を囲繞して設けて、呼吸空洞部(18)を画成するフレキシブルスカート(17)とを備え、前記フレキシブルスカート(17)に吸入チューブ(19)が挿通され、前記吸入チューブ(19)の一端が前記呼吸空洞部(18)に連通されると共に鼻まで延在し、吸気に便利な鼻用嘴管(20)が設けられ、他端は携帯型酸素ボンベ(21)に接続され、前記フレーム(15)には頭部に固定するストラップ(22)が設けられ、前記ストラップ(22)に前記携帯型酸素ボンベ(21)を前記ストラップ(22)に着脱可能に取り付けるための弾性バンド(23)が設けられる
ことを特徴とする、車載レスキューセット。
【請求項2】
前記主弁体(1)の頂部に着脱可能なエンドカバー(10)が設けられ、前記エンドカバー(10)の表面に通気孔が穿設され、前記減圧ダイヤフラム(6)の外側は通気孔を介して大気環境と連通することを特徴とする、請求項1に記載の車載レスキューセット。
【請求項3】
前記押圧機構(9)は、可動レバー(9-1)と、プッシュロッド(9-2)とを備え、前記可動レバー(9-1)の一端は前記減圧ダイヤフラム(6)に当接し、他端が前記プッシュロッド(9-2)を介して前記減圧弁(8)のピストン(8-4)に連結され、前記ピストン(8-4)の一端が弾性部材(8-5)を介して弁座(8-2)内に当たり、他端がプラグ(8-6)を介して前記減圧通路(8-1)の出口に当たることを特徴とする、請求項1に記載の車載レスキューセット。
【請求項4】
前記吸入通路(3)の吸入側は、連結部材(4)を介して前記気体貯蔵用ボンベ(2)の吐出側に接続され、前記連結部材(4)は第1連結部(4-1)と、第2連結部(4-2)とを備え、前記第1連結部(4-1)の内壁に前記気体貯蔵用ボンベ(2)の吐出側のフレア部(2-2)に合わせる突起(4-3)が設けられ、前記第1連結部(4-1)の外壁に外側クランプ部材(4-4)が嵌められ、前記外側クランプ部材(4-4)は前記第1連結部(4-1)を前記気体貯蔵用ボンベ(2)の吐出側に保持し、前記第2連結部(4-2)が前記吸入通路(3)の送り込み端に摺動可能に連結され、前記吸入通路(3)の送り込み端の中央に前記吸入通路(3)と連通する第1リミット溝(3-1)が穿設され、前記気体貯蔵用ボンベ(2)の吐出側の前記吐出口(2-1)が前記第1リミット溝(3-1)内に延在し、前記第1リミット溝(3-1)の底面と前記吐出口(2-1)の端面との間に隙間があり、前記第2連結部(4-2)が前記吸入通路(3)の方向に摺動すると、前記第1リミット溝(3-1)の底面が前記吐出口(2-1)の端面に当接して前記吐出口(2-1)の開成を実現し、前記第2連結部(4-2)が前記吸入通路(3)の反対方向に摺動すると、前記第1リミット溝(3-1)の底面が前記気体貯蔵用ボンベ(2)前記吐出口(2-1)の端面から離れ、前記吐出口(2-1)の閉成を実現することを特徴とする、請求項1に記載の車載レスキューセット。
【請求項5】
前記フレキシブルスカート(17)に貫通穴(24)が穿設され、前記貫通穴(24)にゴム栓(25)が取り付けられ、前記吸入チューブ(19)の一端が前記ゴム栓(25)を挿通して前記呼吸空洞部(18)と連通し、鼻まで延び、前記吸入チューブ(19)の前記ゴム栓(25)を挿通する部分は直線部であり、前記吸入チューブ(19)の一端に延長部(26)が回転可能に接続され、前記鼻用嘴管(20)は前記延長部(26)に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の車載レスキューセット。
【請求項6】
前記弾性バンド(23)の両端は、前記ストラップ(22)に連結されて環状に取り囲み、前記携帯型酸素ボンベ(21)は環状前記弾性バンド(23)に嵌め込まれ、前記弾性バンド(23)は前記ストラップ(22)の長手方向の中央部に位置し、前記携帯型酸素ボンベ(21)が水平に配置され、前記携帯型酸素ボンベ(21)の前記吐出口(2-1)は前記フレキシブルスカート(17)上の前記貫通穴(24)と同じ側に設けられ、前記弾性バンド(23)の幅は前記携帯型酸素ボンベ(21)瓶体の長さの4分の1以上であることを特徴とする、請求項1に記載の車載レスキューセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、救命用品の分野に関し、特に、車載レスキューセットに関する。
【背景技術】
【0002】
車載レスキューセットは、車両上に配備される医療用の救急用品と医薬品のキットで、交通事故で人身事故が発生した場合、セルフレスキューが可能で、交通事故死傷者を効果的に減らす手段の一つである。現在市販されている車載レスキューセットは、事故による軽微な擦り傷又は出血の問題には対応できるが、より深刻な車の水没の危険状況には対応できないため、車載レスキューセットの使用に制限が生じている。したがって、従来の問題であった擦り傷又は出血を救うことができるだけではなく、車水没時直ちに溺水者に酸素吸入応急手当を行うことができる車載レスキューセットを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
故に本発明は、携帯型レスピレーター及び酸素吸入用ゴーグルを装備し、さまざまな状態の溺水者に対して応急手当を行うことができる車載レスキューセットを提供することを、その技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明が講じた技術的手段として、携帯型レスピレーター、酸素吸入用ゴーグル、救命ロープ、救命ブレスレット、軍用ショベル、耐切創手袋、多機能工具セット及び救急箱を装備したレスキューセット本体を備える車載レスキューセットを提供することである。携帯型レスピレーターは、主弁体と、気体貯蔵用ボンベとを備え、主弁体内に減圧ダイヤフラムが取り付けられ、減圧ダイヤフラムの外側が大気環境と連通し、内側が主弁体の内壁と低圧室を画成し、低圧室は吸入通路を介して気体貯蔵用ボンベの吐出側の吐出口と連通し、主弁体内に減圧弁が設けられ、減圧弁の弁体内に吸入通路及び低圧室と連通する減圧通路が設けられ、減圧弁の弁体に減圧口がさらに設けられ、減圧ダイヤフラムが押圧機構を介して減圧弁に連動可能に連結され、主弁体に吸入通路と連通する空気充填口が設けられ、かつ主弁体に低圧室と連通するマウスピースインターフェースが設けられ、主弁体の底部に低圧室と連通する排気口が設けられ、排気口に一方向排気ダイヤフラムが配設され、
前記酸素吸入用ゴーグルは、レンズに合わせるフレームと、フレームを囲繞して設けて、呼吸空洞部を画成するフレキシブルスカートとを備え、前記フレキシブルスカートに吸入チューブが挿通され、前記吸入チューブの一端が呼吸空洞部に連通されると共に鼻まで延在し、吸気に便利な鼻用嘴管が設けられ、他端は携帯型酸素ボンベに接続され、前記フレームには頭部に固定するストラップが設けられ、前記ストラップに携帯型酸素ボンベをストラップに着脱可能に取り付けるための弾性バンドが設けられる。
【0005】
上記の構造を用いた後、本発明は以下の利点を有する。救命ロープ、救命ブレスレット、軍用ショベル、耐切創手袋、多機能の工具セット及び救急箱は、従来の水上応急手当ニーズを満たすことができ、携帯型レスピレーター及び酸素吸入用ゴーグルは生命に危険が及ぶ酸欠の状態を長引かせないように溺水者に救命処置を実施し、携帯型レスピレーター及び酸素吸入用ゴーグルは持ち運びに便利、軽量であるだけではなく、使い勝手があり、
携帯型レスピレーターで吸気する時、前記低圧室内の減圧ダイヤフラムが下向きに変形し、前記低圧ダイヤフラムの下向きの変形が押圧機構を押し下げることで、減圧弁のピストンを下に押して、減圧通路を吸入通路と連通させ、吸入通路内の気体を低圧室に入らせて使用者に吸入させ、呼気する時、前記減圧ダイヤフラムが上向きに変形し、前記押圧機構が解放され、前記減圧弁のピストンが弾性部材の復元力に押されて、減圧通路を吸入通路から切り離させ、気体が減圧通路に入らず、使用者が吐き出した息が排気口頂部の排気ダイヤフラムを経由して排出されるため、構造が単純で、実現しやすく、小型、持ち運びに便利であるだけではなく、使い勝手があり、
前記酸素吸入用ゴーグルのフレームは、フレキシブルスカートを介して顔にしっかりと密着することができ、前記吸入チューブはフレキシブルスカートで画成された呼吸空洞部を挿通すると共に呼吸空洞部に連通され、吸入チューブの他端が携帯型酸素ボンベに接続されて、継続的な酸素を供給し、水中の捜索救助隊員が一定の間隔で息継ぎをしに水面に上がる必要がなく、長時間潜水でき、携帯型酸素ボンベが弾性バンドでストラップに固定され、すなわち、携帯型酸素ボンベが弾性バンドに直接固定され、携帯型酸素ボンベを手に持つ必要はなく、より持ち運びに便利な目的を達成し、水中の救助隊員の片手が空くため救助できるようにさせ、救助成功率を高めるだけでなく、手不自由の被災者に使用させることもでき、弾性バンドを携帯型酸素ボンベに嵌めるだけで、非常に便利で迅速である。
【0006】
好ましくは、前記主弁体の頂部に着脱可能なエンドカバーが設けられ、前記エンドカバーの表面に通気孔が穿設され、前記減圧ダイヤフラムの外側は通気孔を介して大気環境と連通し、頂部が密封されている場合、頂部と減圧ダイヤフラムとの間の空間が固定され、減圧ダイヤフラムが変形するのを防ぐため、頂部の通気孔を穿設したエンドカバーは、一方で、減圧ダイヤフラムの円周方向を固定し、他方で製品の不適切な使用により減圧ダイヤフラムが過度に膨張して、材料の膨張限界を超えることを防止して製品の損傷を避ける。
【0007】
前記押圧機構は、可動レバーと、プッシュロッドとを備え、前記可動レバーの一端は減圧ダイヤフラムに当接し、他端がプッシュロッドを介して減圧弁のピストンに連結され、前記ピストンの一端が弾性部材を介して弁体内に当たり、他端がプラグを介して減圧通路の出口に当たり、減圧ダイヤフラムの変形により押圧機構を押圧又は解放し、押圧機構がピストンを上下に移動させて、ピストンによる減圧通路の出口の開放又は遮断を実現することで、通気開閉の目的を達成する。
【0008】
好ましくは、前記吸入通路の吸入側は、連結部材を介して気体貯蔵用ボンベの吐出側に接続され、前記連結部材は第1連結部と、第2連結部とを備え、前記第1連結部の内壁に気体貯蔵用ボンベの吐出側のフレア部に合わせる突部が設けられ、前記第1連結部の外壁に外側クランプ部材が嵌められ、前記外側クランプ部材は第1連結部を気体貯蔵用ボンベの吐出側に保持し、前記第2連結部が吸入通路の送り込み端に摺動可能に連結され、前記吸入通路の送り込み端の中央に吸入通路と連通する第1リミット溝が穿設され、前記気体貯蔵用ボンベの吐出側の吐出口が第1リミット溝内に延在し、前記第1リミット溝の底面と吐出口の端面との間に隙間があり、第2連結部が吸入通路の方向に摺動すると、前記第1リミット溝の底面が吐出口の端面に当接して吐出口の開成を実現し、第2連結部が吸入通路の反対方向に摺動すると、前記第1リミット溝の底面が気体貯蔵用ボンベ吐出口の端面から離れ、吐出口の閉成を実現し、すなわち、単純な構造によって気体貯蔵用ボンベと第1連結部の固結を実現し、かつ連結は便利で操作しやすく、第2連結部が呼吸主弁体から延びる吸入通路の端部に摺動可能に連結され、吸入通路の端部に第1リミット溝が穿設され、気体貯蔵用ボンベの吐出側の吐出口が第1リミット溝内に延在し、吐出口の端面と第1リミット溝の底面との間に一定の隙間があり、吐出口は隙間に沿って伸縮動作を行うことができるため、吐出口の端面は第1リミット溝の底面に当接又は離れされ、すなわち、第2連結部が吸入通路に沿って上方に摺動すると、気体貯蔵用ボンベを上方に摺動させ、吐出口の端面は第1リミット溝の底面に当接し、第1リミット溝の底面が吐出口の端面に押し付け、この時、気体貯蔵用ボンベの吐出口が開状態にあり、第2連結部が吸入通路に沿って下方に摺動すると、気体貯蔵用ボンベを下方に摺動させ、吐出口の端面は第1リミット溝の底面から離れ、吐出口が元の位置に戻り、この時、気体貯蔵用ボンベの吐出口が閉状態にあり、前記連結部材は構造が単純で実施が容易であり、連結が強固で安定するだけではなく、気体貯蔵用ボンベの気体放出スイッチとしても機能し、非常に便利で実用的である。
【0009】
好ましくは、前記フレキシブルスカートに貫通穴が穿設され、前記貫通穴にゴム栓が取り付けられ、前記吸入チューブの一端がゴム栓を挿通して呼吸空洞部と連通し、鼻まで延び、前記ゴム栓は吸入チューブを安定し固定でき、吸入チューブと貫通穴との間のシール性を確保することもでき、前記吸入チューブのゴム栓を挿通する部分は直線部であり、工具不要で吸入チューブがゴム栓を素早く便利に挿通することを確保し、吸入チューブとゴム栓との間のシール性も確保することができる。
【0010】
好ましくは、前記吸入チューブの一端に延長部が回転可能に接続され、前記鼻用嘴管は延長部に固定されるため、延長部とともに回転され、鼻用嘴管は鼻の位置に合わせてさまざまな角度に調整できて便利である。
【0011】
好ましくは、前記弾性バンドの両端は、ストラップに連結されて環状に取り囲み、前記携帯型酸素ボンベは環状弾性バンドに嵌め込まれ、弾性バンド自体の収縮を介して携帯型酸素ボンベを緊定する。
【0012】
好ましくは、前記弾性バンドはストラップの長手方向の中央部に位置し、携帯型酸素ボンベが水平に配置され、携帯型酸素ボンベを頭の後ろに位置させ、前記携帯型酸素ボンベの吐出口はフレキシブルスカート上の貫通穴と同じ側に設けられ、携帯型酸素ボンベの吐出口と吸入チューブを同じ側にし、面一となるようにさせ、吸入チューブの長さを最短にし、漏れの問題なく正常に吸入できるように保証し、潜在的な安全上の懸念を最小限に抑える。
【0013】
好ましくは、前記弾性バンドの幅は、携帯型酸素ボンベ瓶体の長さの4分の1以上であり、携帯型酸素ボンベが弾性バンドを介してストラップに安定して固定されることで、携帯型酸素ボンベの頭尾部の浮き沈み現象を避けることができる。
【0014】
好ましくは、前記多機能工具セットは、括作業灯、安全ハンマー、懐中電灯、ヘッドライト及び緊急尿バッグを含み、前記救急箱はガーゼ、絆創膏、ヨウ素綿棒及びテープを含み、従来の応急救助に適すことで、異なる突発事態に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明内の携帯型レスピレーターの全体正面図である。
【
図3】本発明における携帯型レスピレーターの主弁体の断面図である。
【
図5】本発明における一方向排気ダイヤフラムと排気孔の位置の立体分解図である。
【
図6】本発明における酸素吸入用ゴーグルの全体正面図である。
【
図7】本発明における酸素吸入用ゴーグルの全体背面図である。
【
図8】本発明における酸素吸入用ゴーグルの全体立体分解図である。
【
図9】本発明における吸入チューブと携帯型酸素ボンベとの間の接続の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付の図面及び具体的実施形態を参照しつつ本発明をさらに説明する。
【0017】
本発明は、
図1及び
図2に示すように、携帯型レスピレーターと、酸素吸入用ゴーグルと、救命ロープと、救命ブレスレット29と、軍用ショベル28と、耐切創手袋と、多機能工具セットと、救急箱とを備えた車載レスキューセットを提供する。
【0018】
ここで、携帯型レスピレーターは、主弁体1と、気体貯蔵用ボンベ2とを備え、本実施例において
図3に示すように、主弁体1内の頂部に密閉された減圧ダイヤフラム6が取り付けられ、減圧ダイヤフラム6の外側が大気環境と連通し、内側が主弁体1の内壁と低圧室7を画成し、低圧室7には気体貯蔵用ボンベ2の吐出側と連通するための吸入通路3が設けられ、気体貯蔵用ボンベ2の吐出側の吐出口2-1から噴射された酸素は吸入通路3を経由して低圧室7内に到達し、主弁体1内に減圧弁8が設けられ、減圧弁8の弁座8-2に減圧通路8-1が設けられ、減圧通路8-1の一端は低圧室7に連通され、他端が吸入通路3に連通され、減圧通路8-1にも減圧口8-3が設けられ、減圧弁8のピストン8-4の頂端に押圧機構9が連結され、押圧機構9は減圧ダイヤフラム6に当接し、他端が減圧通路8-1と吸入通路3との接続部に当たり、本実施例において、押圧機構9は可動レバー9-1と、プッシュロッド9-2とを備え、可動レバー9-1の一端は減圧ダイヤフラム6に当接し、他端がプッシュロッド9-2を介して減圧弁8のピストン8-4に連結され、ピストン8-4の一端が弾性部材8-5を介して弁体内に当たり、他端がプラグを介して減圧通路の出口に当たり、減圧口8-3はピストン8-4による気体の圧縮を防止し、ピストン8-4が弾性部材8-5の付勢力及び復元力の下で、減圧通路8-1に沿って上下に移動し、すなわち、減圧通路8-1と吸入通路3を連通又は遮断するスイッチとして吸入通路3内の高圧気体を減圧した後低圧室7に入り、低圧室7はマウスピースインターフェース13と連通し、マウスピースインターフェース13には呼吸用のマウスピースが設けられる。
【0019】
主弁体1には、吸入通路3と連通する空気充填口12が設けられ、空気充填口12に空気充填弁が設けられ、空気充填弁を開けて外部空気充填源に連通し、外部空気充填源は吸入通路3を経由して酸素を気体貯蔵用ボンベ2の吐出口2-1に入り、気体貯蔵用ボンベ2への空気充填を達成する。
図5に示すように、主弁体1の底部に低圧室7と連通する排気口11が設けられ、排気口11には一方向排気ダイヤフラムが装備され、一方向排気ダイヤフラムは吸入通路3の送り込み端に嵌めると共に留め具で工程され、一方向排気ダイヤフラムの素材は通常、ゴムを用い、一方向排気ダイヤフラムは排気口11及び減圧口8-3を覆って密着することで、気体が排気口11及び減圧口8-3からのみ出ることができ、外部の大気環境からは入ることができず、水中環境時に水が入るのを防止する。
【0020】
気体貯蔵用ボンベ2は、市販されている従来の特注の気体貯蔵用ボンベ2であり、吐出側に1周のフレア部2-2があり、フレア部2-2は水平に外向きに反る状態を呈する。
【0021】
吸入通路3の吸入側は、連結部材4を介して気体貯蔵用ボンベ2の吐出側に接続され、気体貯蔵用ボンベ2の気体が吸入通路3を経由して主弁体1内に入り、そして主弁体1内の気体が呼吸用マウスピース5を介して人体に入る。
図4に示すように、連結部材4は、第1連結部4-1と、第2連結部4-2とを備え、第1連結部4-1と第2連結部4-2とが一体化され、第1連結部4-1及び第2連結部4-2は両方とも開口部を有する蓋状構造を呈する。
【0022】
第1連結部4-1は、気体貯蔵用ボンベ2の吐出側に嵌められ、第1連結部4-1の内壁に突部4-3が設けられ、前記突部4-3は第1連結部4-1の内壁から延びると共に環状に配置され、第1連結部4-1を気体貯蔵用ボンベ2の吐出側に押し付けることにより、前記突部4-3は気体貯蔵用ボンベ2の吐出側にあるフレア部2-2の下方に嵌合されて軸方向の変位制限を形成でき、第1連結部4-1を気体貯蔵用ボンベ2の吐出側に嵌合させる。
【0023】
第1連結部4-1の外壁に外側クランプ部材4-4が嵌められ、外側クランプ部材4-4も開口部を有する蓋状構造を呈し、外側クランプ部材4-4の内周壁に雌ねじが設けられ、第1連結部4-1には外側クランプ部材4-4の雌ねじに合わせる雄ねじが設けられ、外側クランプ部材4-4は螺着方法で第1連結部4-1の外周壁に結合され、すなわち、外側クランプ部材4-4は第1連結部4-1の外周壁に沿って上下に摺動できることで、第1連結部4-1を気体貯蔵用ボンベ2の吐出側に保持させて、第1連結部4-1と気体貯蔵用ボンベ2の吐出側との間の連結を補強する。
【0024】
吸入通路3の送り込み端は、主弁体1から延びて連結端を形成し、連結端に雄ねじが増設され、第2連結部4-2に前記雄ねじに合わせる雌ねじが増設され、第2連結部4-2と吸入通路3との間は螺着方法で摺動可能に結合し、構造が単純で安定しており、実施が容易である。特筆すべきことは、第1連結部4-1の頂端と吸入通路3とが連結した後、第1連結部4-1の頂端と吸入通路3の付け根部分の外面との間には、第1連結部4-1と吸入通路3との間との上下摺動調整に対応するための隙間が設けられている。
【0025】
外側クランプ部材4-4の頂端は、第1連結部4-1の上方に延びて縮径部4-5を形成し、縮径部4-5と第1連結部4-1が嵌合部を形成し、外側クランプ部材4-4が第1連結部4-1に嵌められて最下点まで滑り落ちた時、縮径部4-5は第1連結部4-1の端面に押し付けられて変位制限を形成し、外側クランプ部材4-4が引き続き滑り落ちて第1連結部4-1から外れるのを防ぐ。
【0026】
外側クランプ部材4-4の外周壁には、手で持って回転させるのに便利な減衰突条4-6が間隔をあけて設けられる。
【0027】
さらに、第1連結部4-1の外側クランプ部材4-4に連結する部分は、円周方向に配置された複数の連結ブロック4-7であり、隣り合う連結ブロック4-7間に隙間を設け、各連結ブロック4-7の気体貯蔵用ボンベ2の吐出側に面する面に突部4-3が設けられ、全ての連結ブロック4-7上の突部4-3は同じ水平位置にある。複数の連結ブロック4-7を設ける目的は、第1連結部4-1が気体貯蔵用ボンベ2の吐出側のフレア部2-2に挿入されて係着された時、突部4-3が気体貯蔵用ボンベ2の吐出側の外壁に沿っている時、複数の連結ブロック4-7は外向きに変形して緩衝することができ、非常に省力化され、取り付けが容易であること。他面に外側クランプ部材4-4の雌ねじに合わせる雄ねじが設けることで、外側クランプ部材4-4を螺着方法で第1連結部4-1の外周壁に結合させる。
【0028】
吸入通路3の送り込み端の中央には、吸入通路3と連通する第1リミット溝3-1が穿設され、第1リミット溝3-1の直径は吸入通路3の直径よりも大きい。気体貯蔵用ボンベ2の吐出側の吐出口2-1は、第1リミット溝3-1内に延在して、吸入通路3が第1リミット溝3-1を介して気体貯蔵用ボンベ2の吐出側の吐出口2-1と連通し、この時、第1リミット溝3-1の底面と吐出口2-1の端面に一定の隙間があり、第2連結部4-2が吸入通路3の方向に摺動すると、第1リミット溝3-1の底面が吐出口2-1の端面に押し付けて、吐出口2-1の開成を実現し、この時、気体貯蔵用ボンベ2の吐出口2-1からの気体は第1リミット溝3-1を経由して吸入通路3に入り、吸入通路3に沿って主弁体1内に入る。第2連結部4-2が吸入通路3との反対方向に摺動すると、第1リミット溝3-1の底面が気体貯蔵用ボンベ2吐出口2-1のから離れ、すなわち、気体貯蔵用ボンベ2の吐出口2-1が解放されて閉鎖されて、吐出口2-1の閉成を実現する。要するに、第2連結部4-2が吸入通路3の送り込み端に沿って上下に摺動し、吸入通路3の送り込み端にある第1リミット溝3-1が気体貯蔵用ボンベ2の吐出口2-1を押圧又は離れることにより、気体貯蔵用ボンベ2の吐出口2-1の開成及び閉成を実現する。第2連結部4-2と吸入通路3の送り込み端との間は螺着するため、正確な回転量が実現できて、気体貯蔵用ボンベ2の吐出口2-1の開閉を正確に制御することができる。
【0029】
携帯型レスピレーターの動作原理:減圧ダイヤフラム6は、押圧機構9を介して減圧弁8に連動可能に連結され、すなわち、吸気時、低圧室7内は負圧状態にあり、低圧室7内の減圧ダイヤフラムが下向きに変形し、低圧ダイヤフラムの下向きの変形が押圧機構9を押し下げることで、減圧弁8のピストン8-4を下に押して、減圧通路8-4を吸入通路3と連通させ、吸入通路3内の気体を低圧室7に入らせて使用者に吸入させ、呼気する時、減圧ダイヤフラム6が上向きに変形し、押圧機構9が解放され、減圧弁8のピストン8-4が弾性部材8-5の復元力に押されて、減圧通路8-1を吸入通路3から切り離させ、気体が減圧通路8-1に入らず、使用者が吐き出した息が排気口11頂部の排気ダイヤフラムを経由して排出される。
【0030】
また、携帯型レスピレーターの主弁体の頂部に着脱可能なエンドカバー10が設けられ、エンドカバー10の表面に通気孔が穿設され、減圧ダイヤフラム6の外側は通気孔を介して大気環境と連通し、頂部が密封されている場合、頂部と減圧ダイヤフラム6との間の空間が固定され、減圧ダイヤフラム6が変形するのを防ぐため、頂部の通気孔を穿設したエンドカバー10は、一方で、減圧ダイヤフラム6の円周方向を固定し、他方で製品の不適切な使用により減圧ダイヤフラム6が過度に膨張して、材料の膨張限界を超えることを防止して減圧ダイヤフラム6の損傷を避ける。
【0031】
図6及び
図7に示すように、酸素吸入用ゴーグルは、フレーム15と、フレキシブルスカート17と、吸入チューブ19と、ストラップ22と、携帯型酸素ボンベ21とを備える。フレーム15には可視レンズ16が設けられ、水漏れを防ぐため、フレーム15とレンズ16との間にシーリングストリップが設けられ、フレキシブルスカート17はフレーム15を囲繞して設けて、呼吸空洞部18を画成する。フレキシブルスカート17は通常、ゴム素材を用い、呼吸空洞部18は鼻と目のチャンバーを含み、可視レンズ16は目の位置にあり、鼻のチャンバーが鼻の形に合わせて凸状になっている。特筆すべきことは、フレキシブルスカート17の内壁に環状シール面が設けられ、シール面は鼻孔の位置を除いて目と鼻の周囲に沿って円を形成し、すなわち、鼻孔と口との間の位置に届かないため、不快感を防ぐ。シール面の顔面に面する端が他端に向かって小さくなるので、シール面全体が顔面の曲線に適合するように正の傾斜形状になり、フレキシブルスカート17が顔面にフィットした後、シール面はシール効果を強化することができ、特に顔面という曲面状の構造にとって、シール面のシール効果がシールリング又はシーリングストリップよりも優れている。
【0032】
吸入チューブ19の一端が呼吸空洞部18に接続・連通され、前記一端はフレキシブルスカート17を挿通して鼻の位置まで延び、前記一端に吸気のための鼻用嘴管20が設けられ、吸入チューブ19の他端が携帯型酸素ボンベ21に接続され、携帯型酸素ボンベ21によって供給される酸素は吸入チューブ19を経由して送り込まれ、鼻用嘴管20を経由して鼻腔内に入る。本実施例において、前記ゴーグルを使用する必要がある場合、吸入チューブ19を携帯型酸素ボンベ21の吐出口に直接挿入し、吸入チューブ19の端部を携帯型酸素ボンベ21の吐出口に押し付けさせ、携帯型酸素ボンベ21の吐出口を常開状態にさせ、携帯型酸素ボンベ21内の酸素が吸入チューブ19内に入り、流量調節器27を介して吸入チューブ19内の酸素が呼吸空洞部18に入ることを開閉及び調整する。
【0033】
図8に示すように、フレキシブルスカート17には貫通穴24が穿設され、貫通穴24にゴム栓25が取り付けられ、吸入チューブ19の一端はゴム栓25を挿通し、呼吸空洞部18に連通されて鼻まで延び、ゴム栓25と貫通穴24との間にシール用のシールリングが設けられている。さらに、吸入チューブ19のゴム栓25に挿通した部分は直線部で、吸入チューブ19がゴム栓25を挿通するのに便利で、酸素漏れのリスクを軽減する。
【0034】
特筆すべきことは、吸入チューブ19の端部と鼻用嘴管20との間に延長部26が設けられ、延長部26が吸入チューブ19の端部に回転可能に接続され、すなわち、延長部26が吸入チューブ19の端部に嵌められる。本実施例において、延長部26は吸入チューブ19の端部に嵌められ、延長部26に通気孔が穿設され、鼻用嘴管20が延長部26に固定されて通気孔に接続され、延長部26が吸入チューブ19の端部に沿って回転することに追従して鼻用嘴管20も回転し、鼻腔内における鼻用嘴管20の角度を調整し、さまざまなニーズに対応できる。
【0035】
特筆すべきことは、シール面が鼻孔の位置を除いて(すなわち、鼻孔と口との間の位置に届かない)目と鼻の周囲に沿って円を形成する。このような設計は、快適さを維持するだけではなく、鼻孔と口との間のエリアは小さいため、シール面が口の上唇を圧迫し、吸入チューブ19の端部及び端部にある鼻用嘴管20への支障を防止するためである。
【0036】
フレーム15には、ストラップ22が取り付けられ、ストラップ22を介して頭に固定して前記ゴーグルを着用する。本実施例において、ストラップ22は、弾性のある布製ストラップを用い、布製ストラップに一定の伸縮性を持たせ、前記布製ストラップは一定の幅もあり、頭に嵌めて固定するのに便利で、補助留め具が不要で、長さを調整するための余分な材料も必要ないため、持ち運びや折りたたみ収納に役立つ。前記布製ストラップは弾性を持ち、すなわち、長さ寸法が非弾性の布製ストラップよりも小さく、材料を節約するだけでなく、体積も小さく、救急用品の使用に非常に適している。
【0037】
ストラップ22には弾性バンド23が固定され、前記弾性バンド23の両端は、ストラップ22に連結されて環状に取り囲み、携帯型酸素ボンベ21が環状弾性バンド23に嵌め込まれ、弾性バンド23が一定の弾性を有し、弾性バンド23に伸縮性を持たせるため、携帯型酸素ボンベ21を固定できる。
【0038】
さらに、弾性バンド23は、ストラップ22の長手方向の中央部、すなわち、頭の後ろに位置し、携帯型酸素ボンベ21を弾性バンド23に嵌め込んだ後、携帯型酸素ボンベ21は、ストラップ22に対して水平に配置され、携帯型酸素ボンベ21の吐出口がフレキシブルスカート17上の貫通穴24と同じ側に設けられ、吸入チューブ19の長さをできるだけ短くなり、貫通穴24と携帯型酸素ボンベ21の吐出口とが同じ水平位置にあり、吸入チューブ19の両端での酸素漏れのリスクを効果的に避けることができる。吸入チューブ19は通常、ホースを用い、折り畳みが容易で、変形してもスムーズに吸入できる。また、フレキシブルスカート17の貫通穴24は、フレキシブルスカート17の側面に穿設され、すなわち頬の部分に位置する。
【0039】
他の実施例において、弾性バンド23は、ストラップ22のフレーム15に近い位置、すなわち、耳の上方に位置し、携帯型酸素ボンベ21を弾性バンド23に嵌め込んだ後、携帯型酸素ボンベ21は、ストラップ22に対して水平に配置され、この時携帯型酸素ボンベ21が耳の上方に位置し、吐出口がフレーム15に近く、携帯型酸素ボンベ21の吐出口が吸入チューブ19に接続され、同じ側にあるので、吸入チューブ19の長さを最短にすることができる。
【0040】
さらに、弾性バンド23の幅は、携帯型酸素ボンベ21瓶体の長さの4分の1以上であり、この設計の目的は携帯型酸素ボンベ21が前後に傾くのを防ぎ、携帯型酸素ボンベ21の固定を強化することである。
【0041】
吸入チューブ19には流量調整可能な流量調節器27が設けられ、前記流量調節器27は吸入を制御するスイッチとすることができ、吸入量も調整でき、輸液チューブ上の流量調節器27に類似し、効果的で持ち運び可能である。
【0042】
ストラップ22が一定の伸縮弾性を有するので、フレーム15はストラップ22を介して頭に直接装着することができ、補助留め具なしで頭部に安定して固定することができ、非常に便利で迅速であると共にストラップ22の体積を減らし、持ち運びに便利である。
【0043】
図9に示すように、吸入チューブ19は、第1連結部材30を介して携帯型酸素ボンベ21の吐出側に接続され、第1連結部材30は第3連結部31と、第4連結部32と、固定部33とを備え、第3連結部31の内壁に携帯型酸素ボンベ21の吐出側の第1フレア部35に合わせる第1突起34が設けられ、第3連結部31の外壁に第1外側クランプ部材36が嵌められ、第1外側クランプ部材36と第3連結部31の外壁とが螺着方法で結合され、第1外側クランプ部材36は第3連結部31を携帯型酸素ボンベ21の吐出側に保持し、第4連結部32には上向きの変位制限口37が設けられ、固定部33は変位制限口37に嵌められ、変位制限口37と螺着し、固定部33の中央に吸入チューブ19端部の挿通を可能にする変位制限穴が設けられ、変位制限穴の一端に吸入チューブ19の端部をクランプするための留め具が設けられ、他端に螺着方法で押圧部38が結合され、押圧部38に変位制限穴と接続する吐出通路39が設けられ、吐出通路39の携帯型酸素ボンベ21の吐出側に面する端に第2リミット溝40が設けられ、携帯型酸素ボンベ21の吐出側の吐出口が第2リミット溝40内に挿入し、第2リミット溝40の底面に当接し、携帯型酸素ボンベ21の吐出側の吐出口を開状態にさせ、酸素は吐出通路39を経由して吸入チューブ19内に入る。
【0044】
また、
図11に示すように、救命ブレスレット29は、圧縮ボンベ29-1と、腕バンド29-2と、折り畳み浮袋29-3と、制御弁29-4とを備え、圧縮ボンベ29-1は、横の開口部を通過し、腕バンド29-2が開口部を挿通して圧縮ボンベ29-1を腕バンド29-2に貫設して固定させ、折り畳み浮袋29-3はバンドを介して折り畳まれて腕バンド29-2に固定され、折り畳み浮袋29-3の吸入口が制御弁29-4を介して圧縮ボンベ29-1に連通され、人が溺れている場合、腕バンド29-2上の制御弁29-4のスイッチをオンにすることで、圧縮ボンベ29-1中の圧縮気体(主に二酸化炭素)は制御弁29-4を介して折り畳み浮袋29-3に急速に入り、圧縮気体が入ると、折り畳み浮袋29-3は気体で満たされ急速に膨張して浮力を発生し、かつ発生する浮力は人の体重よりも大きく、折り畳み浮袋29-3は腕バンド29-2を介して人の手首を引っ張って浮き上がり、水面から出る。
【0045】
救命ロープは、高強度で軽量な繊維でできており、水面に浮くことができる。
【0046】
図10に示すように、軍用ショベル28は、柄部28-1と、ショベル28-2とを備え、ショベル28-2の一側の縁に鋸歯が設けられ、他側の縁に鋭利な刃先が設けられ、刃先が位置する縁に切り欠きが穿設され、切り欠きが内フックを形成し、ショベル28-2の頂端が中央に突き出ており、両側が滑らかで凹んでおり、鋭い頂端を形成し、柄部28-1とショベル28-2は螺着方法により着脱可能であり、小型であるだけでなく、使用強度も確保でき、アウトドアに使用され、掘削、鋸切、叩き切り、突き刺し、切断、挟み、留め、引っ掛け等のさまざまな機能を一体にする。
【0047】
耐切創手袋は、ポリエステル素材でできており、耐切創手袋内にスチールメッシュ層が設けられることで、耐切創手袋の強度及び靭性を高め、鋭利なもので破れて皮膚を切るのを防ぐ。
【0048】
多機能工具セットは、作業灯、安全ハンマー、懐中電灯、ヘッドライト及び緊急尿バッグを含み、作業灯には警告作用及び緊急充電機能があり、安全ハンマーは窓を壊すことができ、懐中電灯及びヘッドライトは照明に用いられ、緊急尿バッグは一時的な尿貯めに用いられる。
【0049】
救急箱は、ガーゼ、絆創膏、ヨウ素綿棒及びテープを含み、皮膚の怪我の応急手当が可能である。
【0050】
ここで、特筆すべきことは、本発明の説明において、用語「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などが示した方位又は位置関係は、図面に基づいて示した方位又は位置関係であり、単に本発明を簡単に説明しやすくするためであり、示された装置又は部材が必ず特定の方位を有し、又は特定の方位で構成され操作することと指示又は示唆するものではないので、本発明に対する限定と理解してはいけない。
【0051】
本発明に明記及び指定されていない限り、用語「取り付けられた」、「結合された」、「接合された」、「固定された」等は、広義に解釈すべきであり、例えば、固結であってもよく、取り外し可能な接続又は一体になり、機械的接続であり得、電気的接続であってもよく、直接的接続であり得、中間要素を介して間接的に結合してもよく、2つの要素内部の連通或いは2つの要素の相互作用関係であり得る。当業者にとって、具体的状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を理解することができる。
【0052】
本発明に明記及び指定されていない限り、第2の特徴の「上」又は「下」のにあると説明されている第1の特徴は、第1及び第2の特徴と直接接触し得るか、或いは第1及び第2の特徴が中間要素を介して間接的に接触してもよい。かつ、第2の特徴の「真上に」、「上方に」、及び「上に」あると説明されている第1の特徴は、第2特徴の真上又は斜め上にあるか、若しくは単に第1の特徴の水平高さが第2特徴よりも高いことを意味し得る。第2の特徴の「真下に」、「下方に」、及び「下に」あると説明されている第1の特徴は、第2特徴の真下又は斜め下にあるか、若しくは単に第1の特徴の水平高さが第2特徴よりも低いことを意味し得る。
【0053】
最後に上記実施例は、本発明の技術的手段を説明するために使用されるものであり、それらを限定するものではないことに留意されたい。本発明は、前述の実施例を参照して詳細に説明されたが、当業者が前述の実施例に記載された技術的手段を依然として修正するか、又はこのうちの一部の技術的特徴を均等範囲内で置き換えることができ、これらの修正又は置換は、対応する技術的手段の本質を本発明の実施例の技術的手段の精神及び範囲から逸脱するものではないことに理解されたい。
【符号の説明】
【0054】
10 エンドカバー
1 主弁体
11 排気口
12 空気充填口
13 マウスピースインターフェース
14 一方向排気ダイヤフラム
15 フレーム
16 レンズ
17 フレキシブルスカート
18 呼吸空洞部
19 吸入チューブ
20 鼻用嘴管
2 気体貯蔵用ボンベ
2-1 吐出口
2-2 フレア部
21 携帯型酸素ボンベ
22 ストラップ
23 弾性バンド
24 貫通穴
25 ゴム栓
26 延長部
27 流量調節器
28 軍用ショベル
28-1 柄部
28-2 ショベル
29 救命ブレスレット
29-1 圧縮ボンベ
29-2 腕バンド
29-3 折り畳み浮袋
29-4 制御弁
30 第1連結部材
3 吸入通路
3-1 第1リミット溝
31 第3連結部
32 第4連結部
33 固定部
34 第1突起
35 第1フレア部
36 第1外側クランプ部材
37 変位制限口
38 押圧部
39 通路
40 第2リミット溝
4 連結部材
4-1 第1連結部
4-2 第2連結部
4-3 突部
4-4 外側クランプ部材
4-5 縮径部
4-6 減衰突条
4-7 連結ブロック
5 呼吸用マウスピース
6 減圧ダイヤフラム
7 低圧室
8 減圧弁
8-1 減圧通路
8-2 弁座
8-3 減圧口
8-4 ピストン
8-5 弾性部材
8-6 プラグ
9 押圧機構
9-1 可動レバー
9-2 プッシュロッド
【手続補正書】
【提出日】2023-09-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯型レスピレーター、酸素吸入用ゴーグル、救命ロープ、救命ブレスレット(29)、軍用ショベル(28)、耐切創手袋、多機能工具セット及び救急箱を装備したレスキューセット本体を備える車載レスキューセットであって、
前記携帯型レスピレーターは、主弁体(1)と、気体貯蔵用ボンベ(2)とを備え、前記主弁体(1)内に減圧ダイヤフラム(6)が取り付けられ、前記減圧ダイヤフラム(6)の外側が大気環境と連通し、内側が前記主弁体(1)の内壁と低圧室(7)を画成し、前記低圧室(7)は吸入通路(3)を介して前記気体貯蔵用ボンベ(2)の吐出側の吐出口(2-1)と連通し、前記主弁体(1)内に減圧弁(8)が設けられ、前記減圧弁(8)の弁座(8-2)内に前記吸入通路(3)及び前記低圧室(7)と連通する減圧通路(8-1)が設けられ、前記減圧弁(8)の前記弁座(8-2)に減圧口(8-3)がさらに設けられ、前記減圧ダイヤフラム(6)が押圧機構(9)を介して前記減圧弁(8)に連動可能に連結され、前記主弁体(1)に前記吸入通路(3)と連通する空気充填口(12)が設けられ、かつ前記主弁体(1)に前記低圧室(7)と連通するマウスピースインターフェース(13)が設けられ、前記主弁体(1)の底部に前記低圧室(7)と連通する排気口(11)が設けられ、前記排気口(11)に一方向排気ダイヤフラムが配設され、
前記酸素吸入用ゴーグルは、レンズ(16)に合わせるフレーム(15)と、前記フレーム(15)を囲繞して設けて、呼吸空洞部(18)を画成するフレキシブルスカート(17)とを備え、前記フレキシブルスカート(17)に吸入チューブ(19)が挿通され、前記吸入チューブ(19)の一端が前記呼吸空洞部(18)に連通されると共に鼻まで延在し、吸気に便利な鼻用嘴管(20)が設けられ、他端は携帯型酸素ボンベ(21)に接続され、前記フレーム(15)には頭部に固定するストラップ(22)が設けられ、前記ストラップ(22)に前記携帯型酸素ボンベ(21)を前記ストラップ(22)に着脱可能に取り付けるための弾性バンド(23)が設けられる
ことを特徴とする、車載レスキューセット。
【請求項2】
前記主弁体(1)の頂部に着脱可能なエンドカバー(10)が設けられ、前記エンドカバー(10)の表面に通気孔が穿設され、前記減圧ダイヤフラム(6)の外側は通気孔を介して大気環境と連通することを特徴とする、請求項1に記載の車載レスキューセット。
【請求項3】
前記押圧機構(9)は、可動レバー(9-1)と、プッシュロッド(9-2)とを備え、前記可動レバー(9-1)の一端は前記減圧ダイヤフラム(6)に当接し、他端が前記プッシュロッド(9-2)を介して前記減圧弁(8)のピストン(8-4)に連結され、前記ピストン(8-4)の一端が弾性部材(8-5)を介して弁座(8-2)内に当たり、他端がプラグ(8-6)を介して前記減圧通路(8-1)の出口に当たることを特徴とする、請求項1に記載の車載レスキューセット。
【請求項4】
前記吸入通路(3)の吸入側は、連結部材(4)を介して前記気体貯蔵用ボンベ(2)の吐出側に接続され、前記連結部材(4)は第1連結部(4-1)と、第2連結部(4-2)とを備え、前記第1連結部(4-1)の内壁に前記気体貯蔵用ボンベ(2)の吐出側のフレア部(2-2)に合わせる突起(4-3)が設けられ、前記第1連結部(4-1)の外壁に外側クランプ部材(4-4)が嵌められ、前記外側クランプ部材(4-4)は前記第1連結部(4-1)を前記気体貯蔵用ボンベ(2)の吐出側に保持し、前記第2連結部(4-2)が前記吸入通路(3)の送り込み端に摺動可能に連結され、前記吸入通路(3)の送り込み端の中央に前記吸入通路(3)と連通する第1リミット溝(3-1)が穿設され、前記気体貯蔵用ボンベ(2)の吐出側の前記吐出口(2-1)が前記第1リミット溝(3-1)内に延在し、前記第1リミット溝(3-1)の底面と前記吐出口(2-1)の端面との間に隙間があり、前記第2連結部(4-2)が前記吸入通路(3)の方向に摺動すると、前記第1リミット溝(3-1)の底面が前記吐出口(2-1)の端面に当接して前記吐出口(2-1)の開成を実現し、前記第2連結部(4-2)が前記吸入通路(3)の反対方向に摺動すると、前記第1リミット溝(3-1)の底面が前記気体貯蔵用ボンベ(2)前記吐出口(2-1)の端面から離れ、前記吐出口(2-1)の閉成を実現することを特徴とする、請求項1に記載の車載レスキューセット。
【請求項5】
前記フレキシブルスカート(17)に貫通穴(24)が穿設され、前記貫通穴(24)にゴム栓(25)が取り付けられ、前記吸入チューブ(19)の一端が前記ゴム栓(25)を挿通して前記呼吸空洞部(18)と連通し、鼻まで延び、前記吸入チューブ(19)の前記ゴム栓(25)を挿通する部分は直線部であり、前記吸入チューブ(19)の一端に延長部(26)が回転可能に接続され、前記鼻用嘴管(20)は前記延長部(26)に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の車載レスキューセット。
【請求項6】
前記弾性バンド(23)の両端は、前記ストラップ(22)に連結されて環状に取り囲み、前記携帯型酸素ボンベ(21)は環状前記弾性バンド(23)に嵌め込まれ、前記弾性バンド(23)は前記ストラップ(22)の長手方向の中央部に位置し、前記携帯型酸素ボンベ(21)が水平に配置され、前記携帯型酸素ボンベ(21)の前記吐出口(2-1)は前記フレキシブルスカート(17)上の前記貫通穴(24)と同じ側に設けられ、前記弾性バンド(23)の幅は前記携帯型酸素ボンベ(21)瓶体の長さの4分の1以上であることを特徴とする、請求項5に記載の車載レスキューセット。