(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134410
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230920BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 315A
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023077768
(22)【出願日】2023-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】松田 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】山下 裕太
(72)【発明者】
【氏名】木戸 龍太郎
(72)【発明者】
【氏名】佐野 賢直
(72)【発明者】
【氏名】浜田 慎一
(72)【発明者】
【氏名】肥田木 千明
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088AA17
2C333AA11
2C333CA02
2C333CA08
2C333CA33
2C333CA49
2C333CA58
(57)【要約】
【課題】遊技の状況に応じて演出を実行すること。
【解決手段】第2特別ゲームの実行が保留されている状態で通常状態となる状況には、第1状況と、第2状況と、がある。第1状況は、小当り遊技において特定通過センサが遊技球を検知せずに、当該小当り遊技が終了する状況である。第2状況は、小当り遊技において特定通過センサが遊技球を検知し、当該小当り遊技が終了したときに大当り遊技が付与され、当該大当り遊技が終了した後、大当り遊技の終了後における第2特別ゲームの実行回数が規定回数に達することに伴って時短状態から通常状態へと移行可能な状況である。第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、第2特別ゲームにて導出される特別図柄が同じである場合に、演出表示装置において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なる。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
当り判定の判定結果に基づいて変動ゲームにて所定の表示結果が導出され、前記当り判定で当りと判定された場合には、変動ゲームにて特定表示結果が導出された後に当り遊技が付与される遊技機において、
遊技球が入球可能な特別入球口と、
前記特別入球口に入球した遊技球のうち特定領域を通過する遊技球を検知可能な特定検知手段と、
遊技球が入球可能な第1入球口と、
遊技球が入球可能な第2入球口と、
前記第1入球口へ遊技球が入球することに基づいて変動ゲームのうち第1変動ゲームの実行を保留することができるとともに、前記第2入球口へ遊技球が入球することに基づいて変動ゲームのうち第2変動ゲームの実行を保留することができる保留手段と、
遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
前記演出の実行に関する制御を実行可能な演出制御手段と、を備え、
前記当りには、前記特定表示結果が導出された後に前記当り遊技として特定当り遊技が付与される特定当りがあり、
前記特定当り遊技では、前記特別入球口に遊技球を入球させることが可能であるとともに、前記特定領域に遊技球を通過させることが可能であり、
前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知した場合には、前記特定当り遊技が終了すると前記当り遊技として特別当り遊技が付与され、
前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知しなかった場合には、前記特定当り遊技が終了しても前記特別当り遊技が付与されず、
前記遊技状態には、所定状態と、特定状態と、があり、
前記特定状態は、前記所定状態よりも前記第2入球口へ遊技球が入球し易く、前記所定状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であり、
前記特定状態は、前記特別当り遊技の終了に伴って移行可能な遊技状態であり、
前記第2変動ゲームの実行が保留されている状態で前記所定状態となる状況には、第1状況と、第2状況と、があり、
前記第1状況は、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知せずに、当該特定当り遊技が終了する状況であり、
前記第2状況は、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知し、当該特定当り遊技が終了したときに前記特別当り遊技が付与され、当該特別当り遊技が終了した後、所定条件の成立に伴って前記特定状態から前記所定状態へと移行可能な状況であり、
前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときと、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときとでは、前記第2変動ゲームにて導出される表示結果が同じである場合に、前記演出実行手段において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、第1演出が実行され、
前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、第2演出が実行され、
前記所定状態で前記第1変動ゲームが実行されるときは、前記第1演出が実行され、前記第2演出が実行されない請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
遊技球を発射させる操作が可能な発射操作手段を備え、
前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、前記当り遊技中ではなく、かつ前記所定状態であるときにおいて推奨される遊技球の発射強度を特定可能な特別報知が実行され、
前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、前記特別報知が実行されない請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一例であるパチンコ遊技機は、複数種類の遊技状態に制御可能に構成される(例えば、特許文献1)。このような遊技機には、所定状態と、当該所定状態よりも有利な遊技状態と、に制御可能に構成されるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日では、複数種類の遊技状態に制御可能に構成される遊技機において、遊技の状況に応じて演出を実行することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、当り判定の判定結果に基づいて変動ゲームにて所定の表示結果が導出され、前記当り判定で当りと判定された場合には、変動ゲームにて特定表示結果が導出された後に当り遊技が付与される遊技機において、遊技球が入球可能な特別入球口と、前記特別入球口に入球した遊技球のうち特定領域を通過する遊技球を検知可能な特定検知手段と、遊技球が入球可能な第1入球口と、遊技球が入球可能な第2入球口と、前記第1入球口へ遊技球が入球することに基づいて変動ゲームのうち第1変動ゲームの実行を保留することができるとともに、前記第2入球口へ遊技球が入球することに基づいて変動ゲームのうち第2変動ゲームの実行を保留することができる保留手段と、遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、演出を実行可能な演出実行手段と、前記演出の実行に関する制御を実行可能な演出制御手段と、を備え、前記当りには、前記特定表示結果が導出された後に前記当り遊技として特定当り遊技が付与される特定当りがあり、前記特定当り遊技では、前記特別入球口に遊技球を入球させることが可能であるとともに、前記特定領域に遊技球を通過させることが可能であり、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知した場合には、前記特定当り遊技が終了すると前記当り遊技として特別当り遊技が付与され、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知しなかった場合には、前記特定当り遊技が終了しても前記特別当り遊技が付与されず、前記遊技状態には、所定状態と、特定状態と、があり、前記特定状態は、前記所定状態よりも前記第2入球口へ遊技球が入球し易く、前記所定状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であり、前記特定状態は、前記特別当り遊技の終了に伴って移行可能な遊技状態であり、前記第2変動ゲームの実行が保留されている状態で前記所定状態となる状況には、第1状況と、第2状況と、があり、前記第1状況は、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知せずに、当該特定当り遊技が終了する状況であり、前記第2状況は、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知し、当該特定当り遊技が終了したときに前記特別当り遊技が付与され、当該特別当り遊技が終了した後、所定条件の成立に伴って前記特定状態から前記所定状態へと移行可能な状況であり、前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときと、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときとでは、前記第2変動ゲームにて導出される表示結果が同じである場合に、前記演出実行手段において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、遊技の状況に応じて演出を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、パチンコ遊技機を模式的に示す正面図である。
【
図2】
図2は、遊技盤を模式的に示す正面図である。
【
図3】
図3(a)は、第1特別図柄及び当り遊技の種類の一例を示す説明図であり、
図3(b)は、第2特別図柄及び当り遊技の種類の一例を示す説明図である。
【
図4】
図4は、パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5(a)~
図5(c)は、演出モードの種類の一例を示す説明図である。
【
図6】
図6(a)は、小当り遊技中に実行される演出の一例を示す模式図であり、
図6(b)及び
図6(c)は、小当り遊技が終了した後に大当り遊技が付与されるときにおいて実行される演出の流れの一例を示す模式図であり、
図6(d)及び
図6(e)は、小当り遊技が終了した後に大当り遊技が付与されないときにおいて実行される演出の流れの一例を示す模式図である。
【
図7】
図7(a)~
図7(f)は、大当り遊技が付与された後、時短状態から通常状態へと移行するときにおいて実行される演出の流れの一例を示す模式図である。
【
図8】
図8(a)は、小当り遊技において遊技球が特定領域を通過した場合に実行される演出の一例を示すタイミングチャートであり、
図8(b)は、小当り遊技において遊技球が特定領域を通過しなかった場合に実行される演出の一例を示すタイミングチャートである。
【
図9】
図9(a)及び
図9(b)は、第2特別ゲームの実行が保留されている状態で通常状態となる状況において実行される演出の一例を示すタイミングチャートである。
【
図10】
図10(a)及び
図10(b)は、第2特別ゲームの実行が保留されている状態で通常状態となる状況において実行される演出の一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、パチンコ遊技機の一実施形態について説明する。以下の説明において、上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示す。
図1に示すように、遊技機の一例であるパチンコ遊技機10(以下、遊技機10と示す)は、枠体11を備える。枠体11は、遊技機10を遊技店などの島設備に固定するための設置枠と、各種の遊技部品を搭載するための搭載枠と、を含んで構成される。遊技機10は、遊技盤YBを備える。遊技盤YBは、搭載枠に搭載される。遊技機10は、発射ハンドルHDを備える。遊技機10では、発射ハンドルHDの操作により発射強度が調整されることで、調整された発射強度で遊技球が発射される。本実施形態において、発射ハンドルHDは、遊技球を発射させる操作が可能な発射操作手段に相当する。遊技機10は、装飾ランプLAを備える。装飾ランプLAは、内蔵された発光体を点灯、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。遊技機10は、スピーカSPを備える。スピーカSPは、効果音や楽曲などの音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)を実行する。
【0009】
図2に示すように、遊技盤YBの前面側には、遊技媒体の一例である遊技球が流下する遊技領域YBaが形成されている。遊技盤YBには、正面視における略中央に、開口窓YBbが形成されている。開口窓YBbには、各種の意匠が施されたセンター枠Wが組み付けられる。遊技機10は、演出表示装置12を備える。演出表示装置12は、画像を表示可能な画像表示部GHを有する。演出表示装置12は、正面から見たときに、画像表示部GHの画像表示領域が遊技盤YBの開口窓YBb(センター枠W)を介して視認可能となるように、遊技盤YBに組み付けられている。演出表示装置12は、所定のキャラクタや文字を模した画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。本実施形態において、演出表示装置12、装飾ランプLA、及びスピーカSPは、それぞれ演出を実行可能な演出装置であるとともに、これらは演出実行手段に相当する。演出実行手段は、演出表示装置12、装飾ランプLA、及びスピーカSPの全てを含むことに限らず、これら演出装置の中から任意に選択可能な1又は複数の演出装置によって構成されていてもよい。
【0010】
遊技盤YBは、各種の情報を表示する情報表示装置13を備える。情報表示装置13は、第1特別図柄表示部13a、第2特別図柄表示部13b、第1特別保留表示部13c、第2特別保留表示部13d、普通図柄表示部13e、及び普通保留表示部13fを含む。複数の表示部13a~13fは、遊技者から視認可能な部分に配設される。第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bは、特別図柄変動ゲーム(以下、特別ゲームと示す)を表示可能な表示部である。特別ゲームは、変動ゲームに相当する。特別図柄変動ゲームには、第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)と、第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)と、がある。第1特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄の一例である第1特別図柄が確定停止表示される。第1特別図柄表示部13aは、複数の発光体(本実施形態では、4個の発光体)を有する。第1特別図柄表示部13aは、複数の発光体のうち1又は複数の発光体を点灯することにより第1特別図柄を表示する。第1特別ゲームは、第1変動ゲームに相当する。第2特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄の一例である第2特別図柄が確定停止表示される。第2特別図柄表示部13bは、複数の発光体(本実施形態では、4個の発光体)を有する。第2特別図柄表示部13bは、複数の発光体のうち1又は複数の発光体を点灯することにより第2特別図柄を表示する。第2特別ゲームは、第2変動ゲームに相当する。特別図柄は、特別ゲームにおける表示結果として、後述する小当り抽選及び特別図柄抽選の結果を報知するための図柄である。
【0011】
第1特別図柄表示部13aは、第1特別ゲームを表示する。第2特別図柄表示部13bは、第2特別ゲームを表示する。本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。図柄について、「確定停止表示」と「導出」とは同じ意味である。第2特別ゲームは、第1特別ゲームに対して優先的に実行される。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に並行して実行されない。遊技機10では、小当り抽選の抽選結果に基づいて特別ゲームにて所定の表示結果が導出される。特別図柄には、特別ゲームにおける所定の表示結果として、小当り図柄と、はずれ図柄と、がある。小当り図柄は、特定表示結果に相当する。はずれ図柄は、非特定表示結果に相当する。遊技機10では、小当り抽選において小当りに当選すると、特別ゲームにて小当り図柄が導出され、小当りの特別ゲームの終了後、小当り遊技が付与(生起)される。遊技機10では、小当り抽選において小当りに当選しなかった場合、特別ゲームにてはずれ図柄が導出される。
【0012】
図3(a)に示すように、第1特別図柄は、複数種類ある。第1特別図柄のはずれ図柄は、複数種類ある。第1特別図柄のはずれ図柄には、図柄ZAと、図柄ZBと、がある。第1特別図柄の小当り図柄は、複数種類ある。第1特別図柄の小当り図柄には、図柄ZCと、図柄ZDと、図柄ZEと、図柄ZFと、がある。図柄ZA~ZFは、第1特別図柄表示部13aにおける複数の発光体のうち点灯する発光体の数又は種類がそれぞれ異なる。遊技者は、第1特別図柄表示部13aの発光態様を視認することにより、第1特別ゲームにて導出された特別図柄の種類(表示結果)を特定可能である。
【0013】
図3(b)に示すように、第2特別図柄は、複数種類ある。第2特別図柄のはずれ図柄は、複数種類ある。第2特別図柄のはずれ図柄には、図柄Zaと、図柄Zbと、がある。第2特別図柄の小当り図柄は、複数種類ある。第2特別図柄の小当り図柄には、図柄Zcと、図柄Zdと、図柄Zeと、図柄Zfと、がある。図柄Za~Zfは、第2特別図柄表示部13bにおける複数の発光体のうち点灯する発光体の数又は種類がそれぞれ異なる。遊技者は、第2特別図柄表示部13bの発光態様を視認することにより、第2特別ゲームにて導出された特別図柄の種類(表示結果)を特定可能である。
【0014】
第1特別保留表示部13cは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第1特別保留表示部13cは、複数の発光体(本実施形態では、3個の発光体)を有する。第1特別保留表示部13cは、複数の発光体のうち1又は複数の発光体を点灯することにより第1特別保留数を特定可能な情報を表示する。第2特別保留表示部13dは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。第2特別保留表示部13dは、複数の発光体(本実施形態では、3個の発光体)を有する。第2特別保留表示部13dは、複数の発光体のうち1又は複数の発光体を点灯することにより第2特別保留数を特定可能な情報を表示する。本実施形態において、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限数は、それぞれ4である。
【0015】
普通図柄表示部13eは、普通ゲームを表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が導出される。普通図柄表示部13eは、複数の発光体(本実施形態では、2個の発光体)を有する。普通図柄表示部13eは、複数の発光体のうち1又は複数の発光体を点灯することにより普通図柄を表示する。普通図柄は、普通ゲームにおける表示結果として、後述する普通抽選の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。遊技機10では、普通抽選で普通当りに当選すると、普通ゲームで普通当り図柄が導出され、普通当りの普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与(生起)される。普通保留表示部13fは、保留条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。普通保留表示部13fは、複数の発光体(本実施形態では、3個の発光体)を有する。普通保留表示部13fは、複数の発光体のうち1又は複数の発光体を点灯することにより普通保留数を特定可能な情報を表示する。本実施形態において、普通保留数の上限数は、4である。情報表示装置13には、ラウンド遊技の上限回数を報知するラウンド表示部や、遊技球の発射強度を報知する右打ち表示部が含まれていてもよい。
【0016】
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な複数の入賞口が形成されている。これら複数の入賞口は、遊技領域YBaに開口する。複数の入賞口は、第1始動口14と、第2始動口15と、第1大入賞口18と、第2大入賞口20と、を含む。複数の入賞口は、これらの入賞口とは異なる入賞口を含んでもよい。
【0017】
第1始動口14は、賞球の付与条件、及び第1特別ゲームの保留条件を成立させるために遊技球を入球させる入賞口である。本実施形態において、第1始動口14は、演出表示装置12の下方にある。第1始動口14は、常に遊技球を入球させ得るように開口される。第1始動口14は、遊技球が入球可能な第1入球口に相当する。遊技盤YBは、第1始動口14に入球した遊技球を検知する第1始動入賞センサSE1を備える(
図4参照)。
【0018】
第2始動口15は、賞球の付与条件、及び第2特別ゲームの保留条件を成立させるために遊技球を入球させる入賞口である。本実施形態において、第2始動口15は、演出表示装置12の右方にある。第2始動口15は、遊技球が入球可能な第2入球口に相当する。遊技盤YBは、普通可動片16を備える。普通可動片16は、第1状態と、第2状態と、に動作可能である。普通可動片16の第1状態は、第2始動口15に遊技球を入球させることができない、又は入球し難い状態である。普通可動片16の第2状態は、第2始動口15に遊技球を入球させることができる、又は入球し易い状態である。本実施形態において、普通可動片16が第1状態であるときには、普通可動片16よりも下方の通路が開放され、普通可動片16に到達した遊技球が第2始動口15に向かって流下せずに普通可動片16よりも下方の通路を流下する。一方、普通可動片16が第2状態であるときには、普通可動片16よりも下方の通路が閉鎖され、普通可動片16に到達した遊技球が第2始動口15に向かって流下する。普通可動片16は、普通当り遊技が付与されていないときに第1状態となる。普通可動片16は、普通当り遊技が付与されているときに第2状態に動作する。遊技盤YBは、普通可動片16を動作させる手段として、第1ソレノイドSL1を備える(
図4参照)。遊技盤YBは、第2始動口15に入球した遊技球を検知する第2始動入賞センサSE2を備える(
図4参照)。
【0019】
第1大入賞口18は、賞球の付与条件を成立させるために、遊技球を入球させる入賞口である。本実施形態において、第1大入賞口18は、第2始動口15の下方にある。第1大入賞口18は、遊技球が入球可能な特別入球口に相当する。遊技盤YBは、第1特別可動片19を備える。第1特別可動片19は、第1状態と、第2状態と、に動作可能である。第1特別可動片19の第1状態は、第1大入賞口18に遊技球を入球させることができない、又は入球し難い状態である。第1特別可動片19の第2状態は、第1大入賞口18に遊技球を入球させることができる、又は入球し易い状態である。本実施形態において、第1特別可動片19が第1状態であるときには、第1特別可動片19に到達した遊技球が第1大入賞口18に入球しない。一方、第1特別可動片19が第2状態であるときには、第1特別可動片19に到達した遊技球が第1大入賞口18に入球する。第1特別可動片19は、小当り遊技が付与されていないときに第1状態となる。第1特別可動片19は、小当り遊技が付与されているときに第2状態に動作する。遊技盤YBは、第1特別可動片19を動作させる手段として、第2ソレノイドSL2を備える(
図4参照)。第1大入賞口18の下方には、第1大入賞口18に入球した遊技球が通過可能な通路26が形成されている。通路26は、分岐部27において、第1通路26aと、第2通路26bと、に分岐するように形成されている。
【0020】
分岐部27には、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26a及び第2通路26bの何れかに振り分ける振分部材28が設けられている。振分部材28は、第1状態と、第2状態と、に動作可能である。振分部材28の第1状態は、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26aに振り分ける状態である。振分部材28の第2状態は、第1大入賞口18に入球した遊技球を第2通路26bに振り分ける状態である。振分部材28は、小当り遊技が付与されているときに所定の動作パターンで動作する。遊技盤YBは、振分部材28を動作させる手段として、第4ソレノイドSL4を備える(
図4参照)。
【0021】
遊技盤YBは、第1大入賞口18に入球した遊技球を検知する第1カウントセンサSE3を備える(
図4参照)。第1カウントセンサSE3は、通路26を通過する遊技球を検知する。遊技盤YBは、第1通路26aへ振り分けられた遊技球を検知する特定通過センサSE5を備える(
図4参照)。特定通過センサSE5は、第1通路26aの一部である特定領域29を通過する遊技球を検知する。特定通過センサSE5は、第1大入賞口18に入球した遊技球のうち特定領域29を通過する遊技球を検知可能な特定検知手段に相当する。特定領域29は、特典の付与条件を成立させるために、遊技球を通過させる領域である。本実施形態において、特典は、大当り遊技である。特定領域29は、所謂「V領域」である。以下の説明では、遊技球が特定領域29を通過することを「V入賞」と示す場合がある。また、以下の説明では、遊技球が特定領域29を通過しなかったことを「V非入賞」と示す場合がある。遊技機10では、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知した場合、小当り遊技が終了すると大当り遊技が付与(生起)される。一方、遊技機10では、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知しなかった場合、小当り遊技が終了しても大当り遊技が付与(生起)されない。
【0022】
第2大入賞口20は、賞球の付与条件を成立させるために、遊技球を入球させる入賞口である。本実施形態において、第2大入賞口20は、第1大入賞口18の下方にある。遊技盤YBは、第2特別可動片21を備える。第2特別可動片21は、第1状態と、第2状態と、に動作可能である。第2特別可動片21の第1状態は、第2大入賞口20に遊技球を入球させることができない、又は入球し難い状態である。第2特別可動片21の第2状態は、第2大入賞口20に遊技球を入球させることができる、又は入球し易い状態である。本実施形態において、第2特別可動片21が第1状態であるときには、第2特別可動片21に到達した遊技球が第2大入賞口20に入球しない。一方、第2特別可動片21が第2状態であるときには、第2特別可動片21に到達した遊技球が第2大入賞口20に入球する。第2特別可動片21は、大当り遊技が付与されていないときに第1状態となる。第2特別可動片21は、大当り遊技が付与されているときに第2状態に動作する。遊技盤YBは、第2特別可動片21を動作させる手段として、第3ソレノイドSL3を備える(
図4参照)。遊技盤YBは、第2大入賞口20に入球した遊技球を検知する第2カウントセンサSE4を備える(
図4参照)。
【0023】
遊技盤YBは、ゲート23を備える。本実施形態において、ゲート23は、第2始動口15の上方にある。ゲート23には、ゲート口23aが形成されている。ゲート口23aは、常に遊技球を通過(入球)させることができるように構成される。ゲート23は、普通ゲームの保留条件を成立させるために、遊技球を入球させる入球口である。ゲート23は、遊技球が入球しても賞球の付与条件が成立しない。遊技盤YBは、ゲート口23aに入球した遊技球を検知するゲートセンサSE6を備える(
図4参照)。遊技盤YBは、アウト口30を備える。遊技領域YBaへ発射された遊技球のうち、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口18、及び第2大入賞口20の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口30から機外へと排出される。
【0024】
次に、遊技球が流下する経路について説明する。
遊技機10は、発射ハンドルHDの操作量(回動量)に応じて、遊技球の発射強度を調整できる。遊技機10では、センター枠Wの左側領域R1a及びセンター枠Wの右側領域R2aの何れかを流下するように、遊技球を打ち分けることができる。左側領域R1aにおける遊技球の第1流下経路R1には、第1始動口14が配置されている。遊技機10では、遊技領域YBaのうち、左側領域R1aを流下するように遊技球を発射することで、第1始動口14に入球させることが可能である。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が左側領域R1aを流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「左打ち」と示す。右側領域R2aにおける遊技球の第2流下経路R2には、ゲート23、第2始動口15、第1大入賞口18、及び第2大入賞口20が配置されている。遊技機10では、遊技領域YBaのうち、右側領域R2aを流下するように遊技球を発射することで、ゲート23、第2始動口15、第1大入賞口18、及び第2大入賞口20に入球させることが可能である。以下の説明では、遊技球の発射強度のうち遊技球が右側領域R2aを流下するように発射される発射強度で遊技球を発射することを「右打ち」と示す。
【0025】
次に、遊技機10の遊技状態について説明する。
遊技機10は、第2始動口15への遊技球の入球を補助する入球補助機能を搭載している。入球補助機能は、第2始動口15への入球を補助する機能であり、所謂「電サポ機能」である。遊技機10は、第2始動口15への遊技球の入球率が異なる状態として、複数の入球状態を備える。複数の入球状態には、非入球率向上状態と、当該非入球率向上状態に比して第2始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が高い入球率向上状態と、がある。入球率向上状態は、所謂「電サポ状態」、「高ベース状態」である。非入球率向上状態は、所謂「非電サポ状態」、「低ベース状態」である。
【0026】
入球率向上状態及び非入球率向上状態では、第1始動口14への単位時間あたりの遊技球の入球率が同じである。入球率向上状態では、第2始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上して、第1始動口14よりも第2始動口15へ遊技球が入球し易くなる。このため、入球率向上状態では、第2始動口15に遊技球が入球し易いように右打ちすることが推奨される。一方、非入球率向上状態では、第2始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が入球率向上状態に比して低く、第1始動口14よりも第2始動口15へ遊技球が入球し難いため、左打ちすることが推奨される。なお、遊技機10は、非入球率向上状態において右打ちしたとしても、原則、第2始動口15へ遊技球が入球しないように構成される。遊技機10では、入球補助機能が作動すると、入球状態が非入球率向上状態から入球率向上状態に制御される。入球率向上状態では、第2始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が向上し、第2特別ゲームの保留条件を成立させ易くなる。以上のように、入球率向上状態は、非入球率向上状態よりも第2始動口15へ遊技球が入球し易い。したがって、入球率向上状態は、非入球率向上状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態といえる。
【0027】
入球率向上状態は、次に説明する3つの制御のうち任意に選択できる1つの制御を実行することによって、又は、複数の制御を組み合わせて実行することによって実現できる。第1制御は、普通ゲームの変動時間を、非入球率向上状態のときよりも短くする制御である。第2制御は、普通抽選における普通当り確率を、非入球率向上状態のときよりも高確率に変動させる制御である。第3制御は、1回の普通当り遊技において普通可動片16が第2状態となる合計時間が、非入球率向上状態のときよりも長くする制御である。なお、第3制御としては、1回の普通当り遊技において普通可動片16が第2状態となる回数を非入球率向上状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技において普通可動片16が第2状態となってから第1状態となるまでの1回の時間を非入球率向上状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。
【0028】
また、入球率向上状態は、次に説明する第4制御を組み合わせて実現してもよい。第4制御は、特別ゲームの変動時間(平均変動時間)を、非入球率向上状態のときよりも短くする制御である。これにより、入球率向上状態は、非入球率向上状態に比して特別ゲームの平均変動時間が短くなる。特別ゲームの平均変動時間は、単位回数の特別ゲームが実行されたと仮定したときに、単位回数の特別ゲームにおける変動時間の積算時間を、単位回数で除算して求めることができる。入球率向上状態では、非入球率向上状態であるときよりも、単位時間あたりで実質的に実行可能な特別ゲームの回数が増加する。つまり、特別ゲームの保留の消化効率が向上する。
【0029】
遊技状態には、通常状態と、時短状態と、がある。通常状態は、入球補助機能が作動しない遊技状態である。つまり、通常状態であるときには、非入球率向上状態に制御される。時短状態は、入球補助機能が作動する遊技状態である。つまり、時短状態であるときには、入球率向上状態に制御される。時短状態は、通常状態に比して第2始動口15への単位時間あたりの遊技球の入球率が高い。つまり、時短状態は、通常状態よりも第2始動口15へ遊技球が入球し易い。したがって、時短状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態といえる。本実施形態において、通常状態は、所定状態に相当する。時短状態は、特定状態に相当する。
【0030】
次に、小当りについて説明する。
図3(a)及び
図3(b)に示すように、遊技機10は、特別ゲームにおける表示結果として、特別ゲームにて導出可能な複数種類の小当り図柄を備える。遊技機10では、第1始動口14に遊技球が入球したことに基づいて実行される小当り抽選(以下、第1小当り抽選と示す)で小当りに当選したときに特別図柄乱数を用いて行われる特別図柄抽選によって、小当り図柄として図柄ZC~ZFの何れかが決定される。遊技機10では、第2始動口15に遊技球が入球したことに基づいて実行される小当り抽選(以下、第2小当り抽選と示す)で小当りに当選したときに特別図柄乱数を用いて行われる特別図柄抽選によって、小当り図柄として図柄Zc~Zfの何れかが決定される。以下の説明では、図柄ZCに基づく小当り遊技と、図柄ZDに基づく小当り遊技と、を「小当り遊技KA」と示す。以下の説明では、図柄ZEに基づく小当り遊技と、図柄ZFに基づく小当り遊技と、を「小当り遊技KB」と示す。また、以下の説明では、図柄Zcに基づく小当り遊技と、図柄Zdに基づく小当り遊技と、を「小当り遊技Ka」と示す。以下の説明では、図柄Zeに基づく小当り遊技と、図柄Zfに基づく小当り遊技と、を「小当り遊技Kb」と示す。例えば、遊技機10では、第1小当り抽選で小当りに当選し、特別図柄抽選によって図柄ZCが決定された場合、第1特別ゲームにて図柄ZCが導出された後に小当り遊技KAが付与(生起)される。例えば、遊技機10では、第2小当り抽選で小当りに当選し、特別図柄抽選によって図柄Zcが決定された場合、第2特別ゲームにて図柄Zcが導出された後に小当り遊技Kaが付与(生起)される。小当り遊技は、当り遊技の一例である。
【0031】
遊技機10は、遊技状態が通常状態であるときと、遊技状態が時短状態であるときと、で第1小当り抽選で小当りに当選する確率が同じに構成される。本実施形態において、第1小当り抽選で小当りに当選する確率は、遊技状態にかかわらず約1/319である。遊技機10は、遊技状態が通常状態であるときと、遊技状態が時短状態であるときと、で第2小当り抽選で小当りに当選する確率が同じに構成される。本実施形態において、第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、遊技状態にかかわらず約1/50である。このように、第2小当り抽選は、第1小当り抽選よりも小当りに当選し易い。よって、遊技機10では、第2特別ゲームは、第1特別ゲームよりも小当り図柄が導出され易いといえる。
【0032】
小当り遊技について説明する。
小当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって小当り遊技の開始を特定可能なオープニング演出が行われる。小当り遊技では、オープニング時間の経過後に、第1大入賞口18に遊技球が入球可能な動作パターンで第1特別可動片19が動作する小当りラウンド遊技が行われる。本実施形態において、第1特別可動片19は、小当りラウンド遊技において、第1大入賞口18に遊技球を入球させることができない、又は入球し難い第1状態と、第1大入賞口18に遊技球を入球させることができる、又は入球し易い第2状態と、で交互に動作する。これにより、遊技機10では、小当り遊技が付与されたとき、第1大入賞口18に遊技球が入球可能となる。小当りラウンド遊技は、予め定めた上限個数(本実施形態では、10個)の遊技球が第1大入賞口18に入球するか、又は予め定めた上限時間(本実施形態では、10秒)が経過すると終了する。小当りラウンド遊技が終了した後、予め定めたエンディング時間が経過すると小当り遊技が終了する。
【0033】
また、小当りラウンド遊技では、第1大入賞口18に入球した遊技球が第1通路26aへ振り分けられ得る動作パターンで振分部材28が動作する。本実施形態において、振分部材28は、小当りラウンド遊技において、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26aに振り分ける第1状態に動作した後、特定通過センサSE5が特定領域29を通過する遊技球を検知すると、第1大入賞口18に入球した遊技球を第2通路26bに振り分ける第2状態に動作する。遊技機10では、小当り遊技(小当りラウンド遊技)において、第1通路26aへ振り分けられた遊技球が特定領域29を通過して、特定通過センサSE5が特定領域29を通過する遊技球を検知した場合、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与(生起)される。遊技機10は、小当りラウンド遊技中に右打ちされると、第1大入賞口18に遊技球が入球するとともに、遊技球が特定領域29を通過するように構成される。このため、遊技機10では、小当り遊技中、第1大入賞口18に遊技球が入球するようにするために右打ちすることが推奨される。つまり、小当り遊技では、小当り遊技において推奨される遊技球の発射強度で遊技球が発射されることにより特定領域29に遊技球を通過させることが可能である。一方、遊技機10は、小当り遊技において左打ちされると、原則、第1大入賞口18に遊技球が入球し得ないように構成される。以上のように、小当り遊技では、第1大入賞口18に遊技球を入球させることが可能であるとともに、特定領域29に遊技球を通過させることが可能である。そして、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知した場合には、小当り遊技が終了すると大当り遊技が付与(生起)される。一方、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知しなかった場合には、小当り遊技が終了しても大当り遊技が付与(生起)されない。
【0034】
大当り遊技について説明する。
大当り遊技は、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知したことを条件として、小当り遊技の終了後に開始する。大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって所定の演出が行われる。大当り遊技では、オープニング時間の経過後に、大当りラウンド遊技が予め定めた上限回数を上限として行われる。大当りラウンド遊技の上限回数は、大当り遊技の種類に応じて異なる。1回の大当りラウンド遊技は、予め定めた上限個数(本実施形態では、10個)の遊技球が第2大入賞口20に入球するか、又は予め定めた上限時間(本実施形態では、25秒)が経過すると終了する。大当りラウンド遊技が開始すると、第2特別可動片21は、第1状態から第2状態に動作する。遊技機10では、大当り遊技中、第2大入賞口20に遊技球が入球するようにするために右打ちすることが推奨される。大当りラウンド遊技が終了すると、第2特別可動片21は、第2状態から第1状態に動作する。各ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。大当り遊技では、最終回の大当りラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって大当り遊技の終了を特定可能なエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング時間の経過に伴って終了する。
【0035】
以下の説明では、小当り遊技KAの終了後に開始する大当り遊技を「大当り遊技MA」、小当り遊技KBの終了後に開始する大当り遊技を「大当り遊技MB」と示す。また、以下の説明では、小当り遊技Kaの終了後に開始する大当り遊技を「大当り遊技Ma」、小当り遊技Kbの終了後に開始する大当り遊技を「大当り遊技Mb」と示す。例えば、遊技機10では、小当り遊技KAにおいて特定通過センサSE5が遊技球を検知したことにより、当該小当り遊技KAの終了後に大当り遊技MAが付与(生起)される。大当り遊技は、当り遊技の一例である。
【0036】
本実施形態において、大当り遊技MAにおける大当りラウンド遊技の上限回数と、大当り遊技MBにおける大当りラウンド遊技の上限回数とは、異なる。本実施形態において、大当り遊技Maにおける大当りラウンド遊技の上限回数と、大当り遊技Mbにおける大当りラウンド遊技の上限回数とは、異なる。大当り遊技MA及び大当り遊技Maにおける大当りラウンド遊技の上限回数は、9回である。大当り遊技MB及び大当り遊技Mbにおける大当りラウンド遊技の上限回数は、4回である。これに限らず、各大当り遊技における大当りラウンド遊技の上限回数は、適宜変更してもよい。
【0037】
演出表示装置12が実行可能な表示演出について説明する。
演出表示装置12では、表示演出の一例として、演出ゲームが表示される。演出ゲームでは、複数列の演出図柄が変動表示され、最終的に演出図柄の組合せ(以下、図柄組合せと示す)が導出される。演出図柄は、「飾り図柄」や「装飾図柄」ともいわれる。本実施形態において、演出ゲームは、左図柄列、中図柄列、及び右図柄列の演出図柄をそれぞれ所定方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。演出表示装置12では、左図柄列の演出図柄DZ1、中図柄列の演出図柄DZ2、及び右図柄列の演出図柄DZ3が表示される(
図5参照)。
【0038】
演出ゲームは、特別ゲームとともに開始され、特別ゲームとともに終了される。演出ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。特別ゲームにて小当り図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、小当り図柄組合せが導出される。小当り図柄組合せは、例えば、「777」などのように、全列の演出図柄が同一の演出図柄となる図柄組合せである。特別ゲームにて、はずれ図柄が導出されるとき、演出ゲームでは、はずれ図柄組合せが導出される。はずれ図柄組合せは、例えば、「738」や「787」などのように、少なくとも一部の図柄列の演出図柄が他の図柄列の演出図柄とは異なる図柄組合せである。
【0039】
演出ゲームでは、リーチが形成されると、リーチ演出が実行される。リーチは、複数である特定の図柄列において、同一の演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、他の図柄列において、演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。本実施形態では、左図柄列及び右図柄列が特定の図柄列に相当し、中図柄列が他の図柄列に相当する。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、当該ノーマルリーチ演出に比して小当り期待度が高いスーパーリーチ演出と、が含まれる。小当り期待度は、はずれの場合の出現率と小当りの場合の出現率を合算した全体出現率に対する小当りの場合の出現率の割合によって算出することができる。本実施形態において、演出ゲームは、特殊ゲームに相当する。
【0040】
演出表示装置12では、表示演出の一例として、演出ゲームとは別に、特定図柄が導出される特定ゲームが実行される。特定ゲームでは、1列の所定の図柄が変動表示され、最終的に特定図柄が導出される。特定ゲームには、実行中の第1特別ゲームに対応する第1特定ゲームと、実行中の第2特別ゲームに対応する第2特定ゲームと、がある。第1特定ゲームは、第1特別ゲームとともに開始され、第1特別ゲームとともに終了される。第2特定ゲームは、第2特別ゲームとともに開始され、第2特別ゲームとともに終了される。演出表示装置12では、第1特定ゲームの特定図柄DZ4、及び第2特定ゲームの特定図柄DZ5が表示される(
図5参照)。
【0041】
特定ゲームでは、特別ゲームで導出される特別図柄に応じた図柄組合せが導出される。特別ゲームにて小当り図柄が導出されるとき、特定ゲームでは、小当り特定図柄が導出される。本実施形態において、小当り特定図柄は、「1」、「3」、「5」、「7」、及び「9」である。特別ゲームにてはずれ図柄が導出されるとき、特定ゲームでは、はずれ特定図柄が導出される。本実施形態において、はずれ特定図柄は、「2」、「4」、「6」、及び「8」である。小当り特定図柄と、はずれ特定図柄とは、異なる。特定図柄は、例えば、所定の図形を模した図柄であってもよいし、所定の文字を模した図柄であってもよい。
【0042】
遊技機10の電気的構成を説明する。
図4に示すように、遊技機10は、主制御基板40と、副制御基板50と、を備える。主制御基板40と、副制御基板50とは、主制御基板40から副制御基板50へ一方向に信号を出力可能となるように接続されている。主制御基板40は、各種の制御を行うとともに、各種の制御情報(制御コマンド)を出力する。副制御基板50は、主制御基板40が出力する各種の制御コマンドに基づいて、演出装置の制御を行う。
【0043】
主制御基板40について説明する。
主制御基板40は、マイクロプロセッサ41を備える。マイクロプロセッサ41は、処理部(以下、主CPU41aと示す)と、記憶部と、を備える。主CPU41aは、主制御用のプログラムを実行することにより、各種の処理を実行する。マイクロプロセッサ41の記憶部には、情報の読出しが可能であって、且つ、情報の書込みが不能なROM領域(以下、主ROM41bと示す)と、情報の読出し及び書込みが可能なRAM領域(以下、主RAM41cと示す)と、が含まれる。
【0044】
主ROM41bは、主制御用のプログラムや、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。主ROM41bは、小当り抽選で小当りに当選したか否かの判定に用いられる小当り判定値を記憶している。主ROM41bは、特別図柄抽選に用いられる特別図柄判定値を記憶している。
【0045】
主ROM41bは、複数種類の変動パターンを記憶している。変動パターンは、特別ゲームが開始してから終了するまでの変動時間を特定可能な情報である。変動パターンは、特別ゲームの実行中に行う演出ゲームの演出内容(変動内容)の少なくとも一部を特定可能な情報である。変動パターンには、小当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。小当り変動パターンに基づく演出ゲームは、リーチ演出を経て最終的に小当り図柄組合せが導出される変動内容となる。はずれ変動パターンは、最終的にはずれ図柄組合せを導出する変動パターンである。はずれ変動パターンに基づく演出ゲームは、リーチ演出を経て、又はリーチ演出を経ないで、最終的にはずれ図柄組合せが導出される変動内容となる。
【0046】
変動パターンには、通常状態であるときに決定可能な変動パターンと、時短状態であるときに決定可能な変動パターンと、がある。遊技機10では、通常状態であるときと、時短状態であるときと、で決定可能な変動パターンの一部又は全部が異なる。時短状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間は、通常状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間に比して、短い、又は短いことが多い。つまり、時短状態は、通常状態に比して特別ゲームの平均変動時間が短い。
【0047】
主RAM41cは、主CPU41aによる処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主RAM41cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。マイクロプロセッサ41は、ハードウェア乱数を生成する図示しない乱数回路を備える。マイクロプロセッサ41は、主CPU41aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0048】
主制御基板40は、センサSE1~SE6と接続されている。主CPU41aは、センサSE1~SE6が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力可能に構成される。主制御基板40は、表示部13a~13fと接続される。主CPU41aは、表示部13a~13fの表示内容を制御可能に構成される。主制御基板40は、ソレノイドSL1~SL4と接続されている。主CPU41aは、第1ソレノイドSL1の動作を制御することにより、普通可動片16の動作を制御可能に構成される。主CPU41aは、第2ソレノイドSL2の動作を制御することにより、第1特別可動片19の動作を制御可能に構成される。主CPU41aは、第3ソレノイドSL3の動作を制御することにより、第2特別可動片21の動作を制御可能に構成される。主CPU41aは、第4ソレノイドSL4の動作を制御することにより、振分部材28の動作を制御可能に構成される。
【0049】
副制御基板50について説明する。
副制御基板50は、副CPU50aと、副ROM50bと、副RAM50cと、を備える。副CPU50aは、副制御用のプログラムを実行することにより、演出に関する各種の処理を行う。副CPU50aは、主制御基板40から入力した制御コマンドに基づいて演出の実行に関する制御を実行する。副ROM50bは、副制御用のプログラムや、演出の抽選に用いる判定値などを記憶している。副ROM50bは、表示演出に用いる表示演出データ、発光演出に用いる発光演出データ、及び音声演出に用いる音声演出データなどを記憶している。副RAM50cは、遊技機10の動作中に書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、副RAM50cが記憶する情報は、フラグ、カウンタ、及びタイマなどである。副制御基板50は、副CPU50aによる乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能に構成されている。
【0050】
副制御基板50は、演出表示装置12と接続されている。副CPU50aは、演出表示装置12の表示内容を制御可能に構成される。副制御基板50は、装飾ランプLAと接続されている。副CPU50aは、装飾ランプLAの発光態様を制御可能に構成される。副制御基板50は、スピーカSPと接続されている。副CPU50aは、スピーカSPの出力態様を制御可能に構成される。副CPU50aは、演出の実行に関する制御を実行可能な演出制御手段に相当する。
【0051】
次に、主制御基板40の主CPU41aが行う各種の処理について説明する。
主CPU41aは、所定の周期(例えば4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理、特別図柄開始処理、小当り遊技処理、大当り遊技処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理、及び普通当り遊技処理を実行する。なお、本実施形態において、出力バッファに格納された制御情報(制御コマンド)は、タイマ割り込み処理として実行される情報出力処理によって副制御基板50へ出力される。
【0052】
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において、主CPU41aは、第1始動入賞センサSE1から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第1始動口14に入球したか否かを判定する。遊技球が第1始動口14に入球した場合、主CPU41aは、主RAM41cに記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が上限数未満である場合、主CPU41aは、第1特別保留数を1加算して更新する。続けて、主CPU41aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。主CPU41aは、第1特別保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第1保留コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0053】
次に、主CPU41aは、乱数回路が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM41cに記憶させる。例えば、乱数は、小当り抽選に用いる小当り乱数、特別図柄の決定に用いる特別図柄乱数、及び変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数などである。主CPU41aは、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。主CPU41aは、第1特別ゲームに用いる乱数情報を主RAM41cに記憶させておくことで、当該第1特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。このように、主CPU41aは、第1始動口14へ遊技球が入球することに基づいて特別ゲームのうち第1特別ゲームの実行を保留することができる。そして、主CPU41aは、複数の第1特別ゲームの実行を保留することができる。
【0054】
第1特別ゲーム用の乱数情報を主RAM41cに記憶させた場合、第1始動口14へ遊技球が入球していない場合、及び第1特別保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41aは、第2始動入賞センサSE2から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球が第2始動口15に入球したか否かを判定する。第2始動口15へ遊技球が入球していない場合、主CPU41aは、特別図柄入力処理を終了する。遊技球が第2始動口15に入球している場合、主CPU41aは、主RAM41cに記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるか否かを判定する。第2特別保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41aは、特別図柄入力処理を終了する。第2特別保留数が上限数未満である場合、主CPU41aは、第2特別保留数を1加算して更新する。主CPU41aは、更新後の第2特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第2特別保留表示部13dを制御する。主CPU41aは、第2特別保留数を特定可能な制御コマンド(以下、第2保留コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0055】
次に、主CPU41aは、乱数回路が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM41cに記憶させる。主CPU41aは、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。主CPU41aは、第2特別ゲームに用いる乱数情報を主RAM41cに記憶させておくことで、当該第2特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。その後、主CPU41aは、特別図柄入力処理を終了する。このように、主CPU41aは、第2始動口15へ遊技球が入球することに基づいて特別ゲームのうち第2特別ゲームの実行を保留することができる。そして、主CPU41aは、複数の第2特別ゲームの実行を保留することができる。本実施形態において、主CPU41aは、第1特別ゲームの実行を保留することができるとともに、第2特別ゲームの実行を保留することができる保留手段に相当する。
【0056】
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において、主CPU41aは、特別ゲームが実行可能であるか否かを判定する。主CPU41aは、小当り遊技中及び大当り遊技中ではなく、特別ゲームの実行中ではなく、且つインターバル時間中ではない場合に肯定判定する。一方、主CPU41aは、小当り遊技中、大当り遊技中、特別ゲームの実行中、又はインターバル時間中である場合に否定判定する。特別ゲームを実行可能ではない場合、主CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。特別ゲームの実行可能である場合、主CPU41aは、第2特別保留数が1以上であるか否かを判定する。第2特別保留数が1以上ではない場合、主CPU41aは、第1特別保留数が1未満であるか否かを判定する。第1特別保留数が1未満である場合、主CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0057】
第1特別保留数が1未満ではない場合、主CPU41aは、第1特別ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU41aは、第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU41aは、更新後の第1特別保留数を特定可能な情報を表示するように、第1特別保留表示部13cを制御する。そして、主CPU41aは、第1小当り抽選を行う。主CPU41aは、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM41cから取得する。続けて、主CPU41aは、取得した乱数情報から特定される小当り乱数及び小当り判定値を用いて、小当りに当選とするか否かの第1小当り抽選を行う。本実施形態において、小当り乱数の取りうる数値は、0~65535である。
【0058】
主CPU41aは、小当りに当選する確率が遊技状態にかかわらず同じとなる第1小当り抽選を行う。つまり、主CPU41aは、常に一定の確率で小当りに当選する第1小当り抽選を行う。第1小当り抽選において、主CPU41aは、取得した小当り乱数の数値が、小当り判定値(本実施形態では、204)以下の数値(0~204)であるとき、小当りと判定する。よって、第1小当り抽選における小当り確率は、「205/65536」となる。このように、主CPU41aは、第1小当り抽選において当りの一例である小当りに当選とするか否かを判定する当り判定を行う。第1小当り抽選において小当りに当選することは、当り判定で当りと判定されることの一例である。
【0059】
小当りに当選した場合、主CPU41aは、小当りゲーム処理を行う。小当りゲーム処理において、主CPU41aは、取得した乱数情報から特定される特別図柄乱数及び小当り図柄判定値を用いて、特別図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて導出させる小当り図柄を決定する。なお、小当り図柄判定値は、遊技状態にかかわらず同じ値である。主CPU41aは、変動パターンテーブルの種類を決定する。変動パターンテーブルは、遊技状態に応じて異なる。主CPU41aは、決定した変動パターンテーブルに基づいて変動パターンを決定する処理(以下、変動パターン決定処理と示す)を実行する。変動パターン決定処理において、主CPU41aは、取得した乱数情報から特定される変動パターン乱数を用いて、小当り変動パターンを決定する。なお、小当り変動パターンには、ノーマルリーチ演出の実行が対応付けられた小当り変動パターンと、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられた小当り変動パターンと、がある。主CPU41aは、第1特別ゲームにて導出させる小当り図柄として図柄ZC及び図柄ZEの何れかを決定した場合、ノーマルリーチ演出の実行が対応付けられた小当り変動パターンを決定する。主CPU41aは、第1特別ゲームにて導出させる小当り図柄として図柄ZD及び図柄ZFの何れかを決定した場合、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられた小当り変動パターンを決定する。これに限らず、主CPU41aは、小当り図柄の種類にかかわらず、ノーマルリーチ演出の実行が対応付けられた小当り変動パターン、及びスーパーリーチ演出の実行が対応付けられた小当り変動パターンのうち何れかの変動パターンを決定してもよい。その後、主CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0060】
小当りに当選しなかった場合、主CPU41aは、はずれゲーム処理を行う。はずれゲーム処理において、主CPU41aは、取得した乱数情報から特定される特別図柄乱数及びはずれ図柄判定値を用いて、特別図柄抽選を行い、第1特別ゲームにて導出させるはずれ図柄を決定する。主CPU41aは、変動パターン決定処理を実行することによって、はずれ変動パターンを決定する。なお、はずれ変動パターンには、リーチ演出の実行が対応付けられていないはずれ変動パターンと、ノーマルリーチ演出の実行が対応付けられたはずれ変動パターンと、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられたはずれ変動パターンと、がある。主CPU41aは、第1特別ゲームにて導出させるはずれ図柄として図柄ZAを決定した場合、リーチ演出の実行が対応付けられていないはずれ変動パターンを決定する。主CPU41aは、第1特別ゲームにて導出させるはずれ図柄として図柄ZBを決定した場合、リーチ演出の実行が対応付けられたはずれ変動パターンを決定する。これに限らず、主CPU41aは、はずれ図柄の種類にかかわらず、リーチ演出の実行が対応付けられていないはずれ変動パターン、ノーマルリーチ演出の実行が対応付けられたはずれ変動パターン、及びスーパーリーチ演出の実行が対応付けられたはずれ変動パターンのうち何れかの変動パターンを決定してもよい。その後、主CPU41aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0061】
第2特別保留数が1以上である場合、主CPU41aは、第2特別ゲームを実行させる処理を行う。第2特別ゲームを実行させる処理は、第1特別ゲームを実行させる処理について「第1特別ゲーム」を「第2特別ゲーム」に、「第1特別保留数」を「第2特別保留数」に、「第1特別保留表示部13c」を「第2特別保留表示部13d」に、それぞれ読み替えた処理である。また、第2特別ゲームを実行させる処理は、第1特別ゲームを実行させる処理について「図柄ZA」を「図柄Za」に、「図柄ZB」を「図柄Zb」に、「図柄ZC」を「図柄Zc」に、「図柄ZD」を「図柄Zd」に、「図柄ZE」を「図柄Ze」に、「図柄ZF」を「図柄Zf」に、それぞれ読み替えた処理であるため、その詳細な説明を省略する。
【0062】
また、第2特別ゲームを実行させる処理は、第1特別ゲームを実行させる処理について「第1小当り抽選」を「第2小当り抽選」に読み替えた処理である。主CPU41aは、小当りに当選する確率が遊技状態にかかわらず同じとなる第2小当り抽選を行う。つまり、主CPU41aは、常に一定の確率で小当りに当選する第2小当り抽選を行う。第2小当り抽選において、主CPU41aは、取得した小当り乱数の数値が、小当り判定値(本実施形態では、1309)以下の数値(0~1309)であるとき、小当りと判定する。よって、第2小当り抽選における小当り確率は、「1310/65536」となる。第2小当り抽選における小当り確率は、第1小当り抽選における小当り確率よりも高い。したがって、第2特別ゲームが実行されるときは、第1特別ゲームが実行されるときよりも、小当り遊技が付与され易い。このように、主CPU41aは、第2小当り抽選において当りの一例である小当りに当選とするか否かを判定する当り判定を行う。第2小当り抽選において小当りに当選することは、当り判定で当りと判定されることの一例である。小当りに当選した場合、主CPU41aは、特別図柄抽選を行い、第2特別ゲームにて導出させる小当り図柄を決定する。本実施形態において、小当りは、特定当りに相当する。
【0063】
以上のように、遊技機10では、小当り抽選の結果に基づいて特別ゲームにて導出される特別図柄が決定される。つまり、遊技機10では、当り判定の判定結果に基づいて特別ゲームにて所定の表示結果が導出される。例えば、第1小当り抽選に当選した場合には、第1特別ゲームにて図柄ZC~ZFのうち何れかの特別図柄が導出される。第1小当り抽選に当選しなかった場合には、第1特別ゲームにて図柄ZA,ZBのうち何れかの特別図柄が導出される。例えば、第2小当り抽選に当選した場合には、第2特別ゲームにて図柄Zc~Zfのうち何れかの特別図柄が導出される。第2小当り抽選に当選しなかった場合には、第2特別ゲームにて図柄Za,Zbのうち何れかの特別図柄が導出される。本実施形態において、特別ゲームにて図柄ZC~ZF,Zc~Zfの何れかが導出されることは、特別ゲームにて特定表示結果が導出されることに相当する。本実施形態において、特別ゲームにて図柄ZA,ZB,Za,Zbの何れかが導出されることは、特別ゲームにて非特定表示結果が導出されることに相当する。このように、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームにて導出される所定の表示結果には、特定表示結果と、当該特定表示結果とは異なる非特定表示結果と、がある。
【0064】
遊技機10では、小当り抽選において用いられる小当り判定値が遊技状態にかかわらず同じであり、且つ、特別図柄抽選において用いられる小当り図柄判定値が遊技状態にかかわらず同じである。つまり、通常状態と、時短状態とでは、図柄ZAが決定される確率、図柄ZBが決定される確率、図柄ZCが決定される確率、図柄ZDが決定される確率、図柄ZEが決定される確率、及び図柄ZFが決定される確率が何れも同じである。また、通常状態と、時短状態とでは、図柄Zaが決定される確率、図柄Zbが決定される確率、図柄Zcが決定される確率、図柄Zdが決定される確率、図柄Zeが決定される確率、及び図柄Zfが決定される確率が何れも同じである。
【0065】
主CPU41aは、小当りゲーム処理、又ははずれゲーム処理において、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを出力バッファに格納する。変動開始コマンドは、各ゲーム処理において決定した変動パターンと、特別ゲーム(演出ゲーム及び特定ゲーム)の開始と、を特定可能な制御コマンドである。特別図柄コマンドは、各ゲーム処理において決定した特別図柄を特定可能な制御コマンドである。なお、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドは、第1特別ゲームのゲーム処理が実行されたときと、第2特別ゲームのゲーム処理が実行されたときと、で異なる制御コマンドである。
【0066】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41aは、特別図柄開始処理とは別の処理によって、第1特別ゲーム又は第2特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41aは、第1特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間を計時する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第1特別図柄表示部13aを制御する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別ゲームの終了を特定可能な制御コマンド(以下、変動終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0067】
主CPU41aは、第2特別ゲームを実行させる場合、所定の図柄の変動表示を開始するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間を計時する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄を導出するように、第2特別図柄表示部13bを制御する。主CPU41aは、変動パターンに定められた変動時間が経過すると、変動終了コマンドを出力バッファに格納する。
【0068】
主CPU41aは、特別ゲームを終了させると、インターバル時間の計測を開始する。主CPU41aは、インターバル時間が経過するまで特別図柄が確定停止表示されるように、第1特別図柄表示部13a及び第2特別図柄表示部13bを制御する。よって、インターバル時間は、特別図柄の確定停止表示時間として把握できる。主CPU41aは、インターバル時間が経過すると、インターバル時間が経過したことを特定可能な情報(以下、インターバル終了コマンド)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、導出された特別図柄が小当り図柄であった場合、後述する小当り遊技処理を実行する。主CPU41aは、導出された特別図柄がはずれ図柄であった場合、新たな特別ゲームを開始させ得る。主CPU41aは、時短状態から通常状態へと移行するときの特別ゲームが終了した場合、インターバル時間として第1時間(本実施形態では、5秒)が経過するまで、新たな特別ゲームを開始させない。主CPU41aは、時短状態から通常状態へと移行するときの特別ゲームとは異なる特別ゲームが終了する場合、インターバル時間として第1時間よりも短い第2時間(本実施形態では、1秒)が経過するまで、新たな特別ゲームを開始させない。
【0069】
小当り遊技処理及び大当り遊技処理について説明する。
小当り遊技処理は、小当り遊技を付与するための処理である。主CPU41aは、特別ゲームにて小当り図柄を導出させると、小当りの特別ゲームの終了後に小当り遊技処理を実行する。主CPU41aは、特別図柄開始処理において決定した小当り図柄(即ち、小当りの種類)に基づいて、小当り遊技を付与する。例えば、主CPU41aは、特別図柄開始処理にて図柄ZCを決定した場合、小当り遊技KAを付与する。
【0070】
小当り遊技処理において、主CPU41aは、小当り遊技のオープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、小当りオープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、オープニング時間が経過すると、小当りラウンド遊技を実行させるための処理を行う。主CPU41aは、小当りラウンド遊技を開始すると、小当りラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、小当りラウンドコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、小当りラウンド遊技中、第1大入賞口18に遊技球が入球可能な動作パターンで第1特別可動片19が動作するように、第2ソレノイドSL2を制御する。また、主CPU41aは、第1大入賞口18に入球した遊技球が第1通路26aへ振り分けられ得る所定の動作パターンで振分部材28が動作するように、第4ソレノイドSL4を制御する。
【0071】
主CPU41aは、小当り遊技(小当りラウンド遊技)において特定通過センサSE5が遊技球を検知した場合、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過したことを特定可能な情報(以下、特定通過情報と示す)を主RAM41cに記憶させる。また、主CPU41aは、小当り遊技中に遊技球が特定領域29を通過したことを特定可能な制御コマンド(以下、特定通過コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、第1カウントセンサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は上述の上限時間が経過すると、小当りラウンド遊技を終了させる。主CPU41aは、小当りラウンド遊技を終了させると、第1特別可動片19が第1状態となるように、第2ソレノイドSL2を制御する。主CPU41aは、小当りラウンド遊技を終了させると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、小当りエンディングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、エンディング時間が経過すると、小当り遊技を終了させる。主CPU41aは、小当り遊技の終了を特定可能な制御コマンド(以下、小当り終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。以上のように、遊技機10では、小当り抽選において小当りに当選した場合、特別ゲームにて小当り図柄が導出された後に小当り遊技が付与される。一方、遊技機10では、小当り抽選において小当りに当選しなかった場合、特別ゲームにてはずれ図柄が導出された後に小当り遊技が付与されない。本実施形態において、小当り遊技は、特定当り遊技に相当する。
【0072】
主CPU41aは、小当り遊技を終了させるとき、主RAM41cに特定通過情報が記憶されているか否かを判定する。主RAM41cに特定通過情報が記憶されていない場合、主CPU41aは、小当り遊技を終了させた後に大当り遊技を付与(生起)しない。主RAM41cに特定通過情報が記憶されている場合、主CPU41aは、小当り遊技を終了させた後に大当り遊技を付与するための処理として大当り遊技処理を実行する。主CPU41aは、終了した小当り遊技の種類に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。主CPU41aは、特定した種類の大当り遊技を付与する。
【0073】
大当り遊技処理において、主CPU41aは、大当り遊技のオープニング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、大当りオープニングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、オープニング時間が経過すると、大当りラウンド遊技を実行させるための処理を行う。つまり、主CPU41aは、第2大入賞口20に遊技球が入球可能な動作パターンで第2特別可動片21が動作するように、第3ソレノイドSL3を制御する。主CPU41aは、第1カウントセンサSE3による遊技球の検知数が上述の上限個数に達するか、又は上述の上限時間が経過すると、大当りラウンド遊技を終了させる。
【0074】
主CPU41aは、大当り遊技の種類に応じて予め定められた上限回数の大当りラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU41aは、大当りラウンド遊技を開始する毎に、大当りラウンド遊技の開始を特定可能な制御コマンド(以下、大当りラウンドコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、最終回の大当りラウンド遊技を終了させると、第2特別可動片21が第1状態となるように、第3ソレノイドSL3を制御する。主CPU41aは、最終回の大当りラウンド遊技を終了させると、エンディング時間の開始を特定可能な制御コマンド(以下、大当りエンディングコマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了させる。主CPU41aは、大当り遊技の終了を特定可能な制御コマンド(以下、大当り終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。このように、遊技機10では、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知した場合、当該小当り遊技が終了すると当り遊技として大当り遊技が付与される。一方、遊技機10では、小当り遊技において遊技球が特定領域29を通過しなかった場合、小当り遊技が終了しても大当り遊技が付与されない。本実施形態において、大当り遊技は、特別当り遊技に相当する。
【0075】
次に、主CPU41aが行う遊技状態に関する処理について説明する。
遊技機10は、主CPU41aが、主RAM41cに記憶される遊技状態情報を更新することにより遊技状態を制御可能に構成される。具体的に、主CPU41aは、遊技状態を通常状態へと移行させるとき、通常状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、通常情報と示す)を遊技状態情報として主RAM41cに記憶させる。このとき、主CPU41aは、通常状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、通常コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41aは、遊技状態を通常状態へと移行させるとき、入球状態が非入球率向上状態であることを特定可能な情報(以下、非入球率向上情報と示す)を入球状態情報として主RAM41cに記憶させる。これにより、主CPU41aは、入球状態を非入球率向上状態に制御する。
【0076】
主CPU41aは、遊技状態を時短状態へと移行させるとき、時短状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、時短情報と示す)を遊技状態情報として主RAM41cに記憶させる。このとき、主CPU41aは、時短状態に制御されていることを特定可能な情報(以下、時短コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41aは、遊技状態を時短状態へと移行させるとき、入球状態が入球率向上状態であることを特定可能な情報(以下、入球率向上情報と示す)を入球状態情報として主RAM41cに記憶させる。これにより、主CPU41aは、入球状態を入球率向上状態に制御する。
【0077】
主CPU41aは、大当り遊技が終了すると、時短情報及び入球率向上情報を主RAM41cに記憶させる。即ち、主CPU41aは、遊技状態を時短状態へと移行させる。主CPU41aは、大当り遊技の終了後、第2特別ゲームを終了させる毎に、主RAM41cに記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、大当り遊技の終了後における第2特別ゲームの実行回数を計数する。主CPU41aは、実行カウンタの値を更新すると、大当り遊技の終了後における第2特別ゲームの実行回数を特定可能な制御コマンド(以下、時短回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41aは、大当り遊技の終了後における第2特別ゲームの実行回数が規定回数(本実施形態では、50回)に達する第2特別ゲームが終了すると、通常情報及び非入球率向上情報を主RAM41cに記憶させる。即ち、主CPU41aは、実行カウンタの値が規定回数となると、遊技状態を通常状態へと移行させる。本実施形態において、大当り遊技の終了後における第2特別ゲームの実行回数が規定回数に達することは、所定条件が成立することに相当する。
【0078】
主CPU41aは、小当り遊技を開始させる場合であって、時短情報及び入球率向上情報が主RAM41cに記憶されているとき、通常情報及び非入球率向上情報を主RAM41cに記憶させる。即ち、主CPU41aは、遊技状態を通常状態へと移行させる。その後、主CPU41aは、小当り遊技中、通常状態に制御する。そして、小当り遊技が終了した後に大当り遊技が付与された場合、主CPU41aは、大当り遊技中も、通常状態に制御する。したがって、遊技機10では、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されなかった場合、小当り遊技が終了すると、通常状態において特別ゲームが実行され得る。一方、遊技機10では、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与された場合、大当り遊技が終了すると、時短状態において特別ゲームが実行され得る。このように、時短状態は、大当り遊技の終了に伴って移行可能な遊技状態である。本実施形態において、主CPU41aは、遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段に相当する。
【0079】
次に、主CPU41aが行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において、主CPU41aは、ゲートセンサSE6から検知信号を入力したか否かに基づいて、遊技球がゲート23を通過(入球)したか否かを判定する。遊技球がゲート23を通過していない場合、主CPU41aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート23を通過した場合、主CPU41aは、主RAM41cに記憶されている普通保留数が上限数未満であるか否かを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41aは、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41aは、普通保留数を1加算して更新する。主CPU41aは、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。次に、主CPU41aは、乱数回路が生成する乱数を取得し、当該取得した乱数に基づく乱数情報を主RAM41cに記憶させる。主CPU41aは、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序を特定可能となるように、乱数情報を記憶させる。その後、主CPU41aは、普通図柄入力処理を終了する。遊技機10は、普通ゲームに用いる乱数情報を主RAM41cに記憶させておくことで、当該普通ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留することができる。
【0080】
次に、主CPU41aが行う普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において、主CPU41aは、普通ゲームの実行条件が成立しているか否かを判定する。主CPU41aは、普通当り遊技中ではなく、且つ、普通ゲームの実行中ではない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中、又は、普通ゲームの実行中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU41aは、普通図柄開始処理を終了する。普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU41aは、普通保留数が1未満であるか否かを判定する。普通保留数が1未満である場合、主CPU41aは、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1未満ではない場合、主CPU41aは、普通ゲームを実行させる処理を行う。具体的に、主CPU41aは、普通保留数を1減算して更新する。主CPU41aは、更新後の普通保留数を特定可能な情報を表示するように、普通保留表示部13fを制御する。
【0081】
その後、主CPU41aは、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RAM41cから取得する。続けて、主CPU41aは、取得した乱数情報を用いて、普通当りに当選とするか否かの普通抽選(普通当り判定)を行う。主CPU41aは、現在の入球状態(非入球率向上状態、及び入球率向上状態の何れか)に応じた普通当り確率にて普通抽選を行い、普通当りに当選したか否かを判定する。入球率向上状態における普通当り確率は、非入球率向上状態における普通当り確率に比して高い。
【0082】
普通当りに当選した場合、主CPU41aは、普通ゲームで導出させる普通当り図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。普通当りに当選しなかった場合、主CPU41aは、普通ゲームで導出させる普通はずれ図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定した後、普通図柄開始処理を終了する。入球率向上状態であるときの普通ゲームの変動時間は、非入球率向上状態であるときの普通ゲームの変動時間に比して短い。よって、入球率向上状態では、非入球率向上状態に比して単位時間あたりに実行される普通抽選の回数が多くなり易い。これにより、入球率向上状態は、非入球率向上状態に比して単位時間あたりに普通当りに当選する回数が多くなり易い。このように、入球率向上状態は、非入球率向上状態に比して第2始動口15への遊技球の入球に関する有利度が高い。普通図柄開始処理を終了すると、主CPU41aは、普通図柄開始処理とは別の処理によって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41aは、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、普通図柄表示部13eを制御する。
【0083】
次に、主CPU41aが行う普通当り遊技処理について説明する。
普通当り遊技処理は、普通当り遊技を付与するための処理である。主CPU41aは、普通ゲームにて普通当り図柄を導出させると、普通当りの普通ゲームの終了後に普通当り遊技処理を実行する。普通当り遊技処理において、主CPU41aは、入球率向上状態である場合、入球率向上状態であるときの動作態様で普通可動片16が動作するように、第1ソレノイドSL1を制御する。主CPU41aは、非入球率向上状態である場合、非入球率向上状態であるときの動作態様で普通可動片16が動作するように、第1ソレノイドSL1を制御する。入球率向上状態であるときにおける普通可動片16の動作態様は、非入球率向上状態であるときにおける普通可動片16の動作態様に比して、1回の普通当り遊技において普通可動片16が第2状態となる回数が多く、且つ、普通可動片16が第2状態となる合計時間が長い。したがって、入球率向上状態であるときの動作態様で普通可動片16が動作される場合には、非入球率向上状態であるときの動作態様で普通可動片16が動作される場合に比して第2始動口15へ遊技球を入球させることが容易である。このように、入球率向上状態は、非入球率向上状態に比して第2始動口15への遊技球の入球に関する有利度が高い。
【0084】
次に、副制御基板50の副CPU50aが実行する各種の処理について説明する。
最初に、制御コマンドを入力したときの処理について説明する。
副CPU50aは、主制御基板40から入力した制御コマンドにより特定可能な各種の情報を副RAM50cに記憶させる。例えば、副CPU50aは、通常コマンドを入力した場合、通常状態に制御されていることを特定可能な情報を副RAM50cに記憶させる。副CPU50aは、時短コマンドを入力した場合、時短状態に制御されていることを特定可能な情報を副RAM50cに記憶させる。副CPU50aは、時短回数コマンドを入力した場合、時短状態において実行可能な第2特別ゲームの残り回数を特定可能な情報を副RAM50cに記憶させる。
【0085】
小当り演出処理について説明する。
小当り演出処理は、小当り遊技中の演出を実行させるための処理である。副CPU50aは、小当りオープニングコマンドを入力すると、小当りオープニング演出を実行するように演出装置を制御する。副CPU50aは、小当りラウンドコマンドを入力すると、小当りラウンド演出を実行するように演出装置を制御する。また、副CPU50aは、小当りラウンドコマンドを入力すると、小当り遊技において推奨される遊技球の発射強度を特定可能な報知(以下、右打ち報知と示す)を実行するように演出装置を制御する。つまり、副CPU50aは、小当り遊技中、第1大入賞口18に遊技球を入球させるために右打ちすることを促す右打ち報知を実行するように演出装置を制御する。本実施形態において、右打ち報知は、特定報知に相当する。副CPU50aは、少なくとも小当り遊技が終了するまで右打ち報知を継続して実行するように演出装置を制御する。
【0086】
副CPU50aは、小当りエンディングコマンドを入力すると、小当りエンディング演出を実行するように演出装置を制御する。また、副CPU50aは、小当りエンディングコマンドを入力すると、小当りラウンド遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知したか否かに応じた演出を実行するように演出装置を制御する。つまり、副CPU50aは、小当りエンディングコマンドを入力すると、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されるか否かに応じた演出を実行するように演出装置を制御する。副CPU50aは、小当りラウンド遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知した場合と、小当りラウンド遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知しなかった場合と、で異なる演出を実行するように演出装置を制御する。
【0087】
具体的に、副CPU50aは、小当りラウンドコマンドを入力してから小当りエンディングコマンドを入力するまでの間に特定通過コマンドを入力したか否かによって、小当りラウンド遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知したか否かを特定する。特定通過センサSE5が遊技球を検知した場合、副CPU50aは、特定通過センサSE5によって遊技球が検知されて小当り遊技が終了することを特定可能な演出(以下、成功演出と示す)を実行するように演出装置を制御する。一方、特定通過センサSE5が遊技球を検知しなかった場合、副CPU50aは、特定通過センサSE5によって遊技球が検知されずに小当り遊技が終了することを特定可能な演出(以下、失敗演出と示す)を実行するように演出装置を制御する。本実施形態において、失敗演出は、特殊演出に相当する。副CPU50aは、小当り終了コマンドを入力すると、小当りエンディング演出、成功演出、及び失敗演出を終了するように演出装置を制御する。
【0088】
大当り演出処理について説明する。
大当り演出処理は、大当り遊技中の演出を実行させるための処理である。副CPU50aは、大当りオープニングコマンドを入力すると、大当りオープニング演出を実行するように演出装置を制御する。副CPU50aは、大当りラウンドコマンドを入力すると、大当りラウンド演出を実行するように演出装置を制御する。副CPU50aは、大当りエンディングコマンドを入力すると、大当りエンディング演出を実行するように演出装置を制御する。副CPU50aは、大当り終了コマンドを入力すると、大当りエンディング演出を終了するように演出装置を制御する。副CPU50aは、小当り遊技において開始した右打ち報知を、大当り遊技中も継続して実行するように演出装置を制御する。副CPU50aは、大当り遊技が終了すると、右打ち報知を終了するように演出装置を制御する。
【0089】
演出ゲーム処理について説明する。
演出ゲーム処理は、特別ゲームの実行中に、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、演出ゲームを実行させるための処理である。副CPU50aは、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。副CPU50aは、通常状態であるときに第1特別ゲームが実行された場合、第1特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。副CPU50aは、通常状態であるときに第2特別ゲームが実行された場合、第2特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置12を制御するときと、第2特別ゲームに対応する演出ゲームを実行させないときと、がある。詳しくは後述するが、副CPU50aは、時短状態であるときに保留された第2特別ゲームが通常状態において実行されるときに、第2特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する場合がある。副CPU50aは、時短状態であるときに第2特別ゲームが実行された場合、第2特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。一方、副CPU50aは、時短状態であるときに第1特別ゲームが実行された場合、第1特別ゲームに対応する演出ゲームを実行させない。
【0090】
副CPU50aは、変動開始コマンドを入力すると、当該変動開始コマンドから特定可能な変動パターンに基づいて、演出ゲームの演出内容(演出パターン)を選択する。また、副CPU50aは、入力した特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、演出ゲームにて導出させる図柄組合せを決定する。副CPU50aは、特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄が小当り図柄である場合、小当り図柄組合せを決定する。副CPU50aは、小当り図柄の種類に応じて、小当り図柄組合せを決定する。例えば、副CPU50aは、図柄ZC~ZFで、それぞれ異なる小当り図柄組合せを決定する。例えば、副CPU50aは、図柄Zc~Zfで、それぞれ異なる小当り図柄組合せを決定する。これに限らず、副CPU50aは、小当り図柄の種類にかかわらず、小当り図柄組合せを決定してもよい。副CPU50aは、特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、はずれ図柄組合せを決定する。副CPU50aは、はずれ図柄の種類に応じて、はずれ図柄組合せを決定する。例えば、副CPU50aは、図柄ZAと、図柄ZBとで、異なるはずれ図柄組合せを決定する。例えば、副CPU50aは、図柄Zaと、図柄Zbとで、異なるはずれ図柄組合せを決定する。これに限らず、副CPU50aは、はずれ図柄の種類にかかわらず、はずれ図柄組合せを決定してもよい。副CPU50aは、リーチ演出の実行が対応付けられたはずれ変動パターンを特定可能な変動開始コマンドを入力した場合、リーチを含むはずれ図柄組合せを決定する。
【0091】
演出ゲーム処理において、副CPU50aは、変動開始コマンドの入力を契機として、各図柄列の演出図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置12を制御する。つまり、副CPU50aは、演出ゲームを開始させる。副CPU50aは、変動パターンに定められた変動時間中、決定した演出内容(演出パターン)に基づいて演出ゲームが行われるように、演出表示装置12を制御する。副CPU50aは、演出ゲームを開始させてから、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に、図柄組合せを確定停止表示させる。例えば、副CPU50aは、スーパーリーチ演出の実行が対応付けられた小当り変動パターンの変動開始コマンドを入力した場合、演出ゲームを開始させた後、スーパーリーチ演出を実行させ、所定のタイミングが到来すると、図柄組合せを一旦停止表示させるとともに、変動終了コマンドの入力を契機に図柄組合せを確定停止表示させる。このように、演出表示装置12は、演出図柄を用いた演出ゲームを実行可能である。
【0092】
特定ゲーム処理について説明する。
特定ゲーム処理は、特別ゲームの実行中に、当該特別ゲームに関連した表示演出の1つとして、特定ゲームを実行させるための処理である。副CPU50aは、変動開始コマンド及び特別図柄コマンドを入力すると、特別ゲームに対応する特定ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。副CPU50aは、第1特別ゲームが実行された場合、第1特定ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。なお、副CPU50aは、通常状態及び時短状態の何れの遊技状態においても、第1特別ゲームが実行されると、第1特定ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。副CPU50aは、第2特別ゲームが実行された場合、第2特定ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。なお、副CPU50aは、通常状態及び時短状態の何れの遊技状態においても、第2特別ゲームが実行されると、第2特定ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。
【0093】
副CPU50aは、入力した特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄に基づいて、特定ゲームにて導出させる特定図柄を決定する。副CPU50aは、特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄が小当り図柄である場合、小当り特定図柄を決定する。副CPU50aは、小当り図柄の種類に応じて、小当り特定図柄を決定する。例えば、副CPU50aは、図柄ZC~ZFで、それぞれ異なる小当り特定図柄を決定する。例えば、副CPU50aは、図柄Zc~Zfで、それぞれ異なる小当り特定図柄を決定する。これに限らず、副CPU50aは、小当り図柄の種類にかかわらず、小当り特定図柄を決定してもよい。副CPU50aは、特別図柄コマンドから特定可能な特別図柄がはずれ図柄である場合、はずれ特定図柄を決定する。副CPU50aは、はずれ図柄の種類に応じて、はずれ特定図柄を決定する。例えば、副CPU50aは、図柄ZAと、図柄ZBとで、異なるはずれ特定図柄を決定する。例えば、副CPU50aは、図柄Zaと、図柄Zbとで、異なるはずれ特定図柄を決定する。これに限らず、副CPU50aは、はずれ図柄の種類にかかわらず、はずれ特定図柄を決定してもよい。
【0094】
特定ゲーム処理において、副CPU50aは、変動開始コマンドの入力を契機として、特定図柄の変動表示を開始するように、演出表示装置12を制御する。つまり、副CPU50aは、特定ゲームを開始させる。副CPU50aは、変動パターンに定められた変動時間中、特定ゲームが行われるように、演出表示装置12を制御する。副CPU50aは、変動終了コマンドの入力を契機に、決定した特定図柄を確定停止表示させる。
【0095】
次に、演出モードについて説明する。
遊技機10は、演出モードを設定可能に構成される。遊技機10は、設定されている演出モードに応じて演出を実行可能に構成される。遊技機10が設定可能な演出モードには、複数種類の演出モードがある。遊技機10では、小当り遊技中及び大当り遊技中ではないとき、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに設定される。遊技機10が設定可能な演出モードには、通常演出モードと、特殊演出モードと、特定演出モードと、がある。通常演出モードは、遊技状態が通常状態であるときに設定される。特殊演出モードは、遊技状態が通常状態であるときに設定される。特定演出モードは、遊技状態が時短状態であるときに設定される。
【0096】
図5(a)~
図5(c)に示すように、演出表示装置12では、演出モードの種類に応じた背景画像が表示されるとともに、当該背景画像に応じたステージ名画像が表示される。また、演出表示装置12では、演出モードの種類に応じて、異なる表示態様で演出図柄DZ1~DZ3が表示される。本実施形態では、演出モードの種類に応じて、演出図柄の形状(デザイン)が異なる。一方、演出表示装置12では、演出モードの種類にかかわらず、同じ表示態様で特定図柄DZ4,DZ5が表示される。このように、遊技機10では、演出モードの種類に応じて、演出ゲームの表示態様が異なるものの、特定ゲームの表示態様が異ならない。
【0097】
図5(a)は、通常演出モードが設定されているときにおける演出表示装置12の表示内容の一例を示す。通常演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、陸地を模した背景画像MH1が表示されるとともに、「陸ステージ」というステージ名画像SJ1が表示される。なお、通常演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行され得る。さらに、演出表示装置12では、第1特定ゲーム及び第2特定ゲームが実行され得る。
【0098】
図5(b)は、特殊演出モードが設定されているときにおける演出表示装置12の表示内容の一例を示す。特殊演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、空を模した背景画像MH2が表示されるとともに、「空ステージ」というステージ名画像SJ2が表示される。なお、特殊演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行され得る。特殊演出モードが設定されているとき、演出表示装置12では、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行され得る。さらに、演出表示装置12では、第1特定ゲーム及び第2特定ゲームが実行され得る。
【0099】
図5(c)は、特定演出モードが設定されているときにおける演出表示装置12の表示内容の一例を示す。特定演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、宇宙を模した背景画像MH3が表示されるとともに、「宇宙ステージ」というステージ名画像SJ3が表示される。なお、特定演出モードが設定されている場合、演出表示装置12では、第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行され得る。さらに、演出表示装置12では、第1特定ゲーム及び第2特定ゲームが実行され得る。
【0100】
副CPU50aが行う演出モードに関する処理について説明する。
副CPU50aは、副RAM50cに記憶されるモード情報を更新することにより演出モードを設定可能に構成される。副CPU50aは、通常状態であるとき、通常演出モード及び特殊演出モードのうち何れかの演出モードを設定する。副CPU50aは、時短状態であるとき、特定演出モードを設定する。
【0101】
具体的に、副CPU50aは、大当り遊技が終了すると、特定演出モードを設定する。その後、副CPU50aは、時短状態から通常状態へと移行すると、特殊演出モードを設定する。つまり、副CPU50aは、時短状態から通常状態へと移行すると、特定演出モードから特殊演出モードへと変更する。なお、副CPU50aは、大当り遊技の終了後における第2特別ゲームの実行回数が規定回数(本実施形態では、50回)に達した第2特別ゲームが終了した後のインターバル時間中に、特定演出モードから特殊演出モードへと変更する。このため、特定演出モードは、時短状態であるときに設定されるが、時短状態から通常状態へと移行した場合、通常状態であるときの一部の期間においても設定される。以下の説明では、時短状態から通常状態への移行に伴って設定される特殊演出モードを「第1特殊演出モード」と示す。
【0102】
副CPU50aは、第1特殊演出モードに設定した後、第1特別ゲームが開始されるごとに、副RAM50cに記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、第1特殊演出モードに設定した後における第1特別ゲームの実行回数を計数する。副CPU50aは、第1特殊演出モードに設定した後における第1特別ゲームの実行回数が第1実行回数(本実施形態では、20回)に達した第1特別ゲームが終了すると、通常演出モードを設定する。つまり、副CPU50aは、第1特殊演出モードが設定されているときに第1実行回数の第1特別ゲームが実行されると、第1特殊演出モードから通常演出モードへと変更する。このように、遊技機10では、遊技状態が移行しないときにも、演出モードが変更される場合がある。
【0103】
副CPU50aは、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されない場合、小当り遊技が終了すると、特殊演出モードを設定する。以下の説明では、小当り遊技の終了に伴って設定される特殊演出モードを「第2特殊演出モード」と示す。副CPU50aは、第2特殊演出モードに設定した後、第1特別ゲームが開始されるごとに、副RAM50cに記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、第2特殊演出モードに設定した後における第1特別ゲームの実行回数を計数する。副CPU50aは、第2特殊演出モードに設定した後における第1特別ゲームの実行回数が第1実行回数と同じ第2実行回数(本実施形態では、20回)に達した第1特別ゲームが終了すると、通常演出モードを設定する。つまり、副CPU50aは、第2特殊演出モードが設定されているときに第2実行回数の第1特別ゲームが実行されると、第2特殊演出モードから通常演出モードへと変更する。
【0104】
副CPU50aは、第2特殊演出モードが設定されているとき、第2特別ゲームが実行されると、当該第2特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。上述したように、遊技機10では、通常状態であるとき、第2始動口15へ遊技球が入球し難い。よって、第2特殊演出モードが設定されているときに第2特別ゲームが実行される状況は、小当り遊技が付与される前であり、かつ時短状態であるときに第2特別ゲームの実行が保留され、当該保留された第2特別ゲームが、小当り遊技が終了した後に実行される状況である。副CPU50aは、第2特殊演出モードが設定されているとき、第1特別ゲームが実行されると、当該第1特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。
【0105】
副CPU50aは、第2特殊演出モードを設定すると、小当り遊技中及び大当り遊技ではなく、かつ通常状態であるときにおいて推奨される遊技球の発射強度を特定可能な報知(以下、左打ち報知と示す)を実行するように演出装置を制御する。つまり、副CPU50aは、小当り遊技が終了したときに大当り遊技が付与されない場合、左打ちすることを促す左打ち報知を実行するように演出装置を制御する。本実施形態において、左打ち報知は、特別報知に相当する。副CPU50aは、左打ち報知を開始させてから所定時間が経過すると、当該左打ち報知を終了するように演出装置を制御する。
【0106】
副CPU50aは、第1特殊演出モードが設定されているとき、第2特別ゲームが実行されたとしても、当該第2特別ゲームに対応する演出ゲームを実行させない。第1特殊演出モードが設定されているときに第2特別ゲームが実行される状況は、時短状態であるときに第2特別ゲームの実行が保留され、当該保留された第2特別ゲームが、時短状態から通常状態へと移行した後に実行される状況である。副CPU50aは、第1特殊演出モードが設定されているとき、第1特別ゲームが実行されると、当該第1特別ゲームに対応する演出ゲームを実行するように演出表示装置12を制御する。したがって、第1特殊演出モードが設定されているときには、第2特別ゲームが実行されたとしても、演出ゲームが実行されないからリーチ演出も実行され得ない。また、副CPU50aは、第1特殊演出モードを設定したとしても、左打ち報知を実行させない。つまり、副CPU50aは、時短状態から通常状態へと移行した場合、左打ち報知を実行させない。
【0107】
副CPU50aは、第1特殊演出モードが設定されているときに第2特別ゲームが実行された場合、演出ゲームに代えて、小当り遊技が付与されるか否かを示唆又は報知する演出として打上演出を実行するように演出表示装置12を制御する。つまり、打上演出は、小当り遊技が付与されるか否かを特定可能な演出である。打上演出について、詳しくは後述する。打上演出は、第1特殊演出モードが設定されているときに第2特別ゲームが実行された場合にのみ実行される専用の演出である。例えば、打上演出は、第1特殊演出モードが設定されていないときに実行され得ない。打上演出は、第1特別ゲームが実行される場合に実行され得ない。
【0108】
以下、小当り遊技が終了した後に大当り遊技が付与される場合における演出の流れの具体的な一例と、小当り遊技が終了した後に大当り遊技が付与されない場合における演出の流れの具体的な一例と、を説明する。
【0109】
図6(a)に示すように、小当りラウンド遊技中、演出表示装置12では、右打ち報知と、小当りラウンド演出と、が実行される。演出表示装置12では、右打ち報知が実行されると、右矢印を模した画像MU1と、「右打ち」という文字画像MU2と、が表示される。演出表示装置12では、小当りラウンド演出が実行されると、ロケットが宇宙に向かって上昇する様子を模した画像AG1が表示される。
【0110】
図6(b)に示すように、小当りエンディング時間中、演出表示装置12では、小当りラウンド遊技において遊技球が特定領域29を通過した場合に成功演出が実行される。演出表示装置12では、成功演出が実行されると、「成功!」という文字画像AG2が表示される。また、演出表示装置12では、右打ち報知が継続して実行される。
【0111】
図6(c)に示すように、遊技球が特定領域29を通過して小当り遊技が終了した後の大当りラウンド遊技中、演出表示装置12では、大当りラウンド演出と、が実行される。演出表示装置12では、大当りラウンド演出が実行されると、ロケットが移動している様子を模した画像AG3が表示される。また、演出表示装置12では、右打ち報知が継続して実行される。
【0112】
図6(d)に示すように、小当りエンディング時間中、演出表示装置12では、小当りラウンド遊技において遊技球が特定領域29を通過しなかった場合に失敗演出が実行される。演出表示装置12では、失敗演出が実行されると、「失敗・・・」という文字画像AG4が表示される。また、演出表示装置12では、右打ち報知が継続して実行される。
【0113】
図6(e)に示すように、遊技球が特定領域29を通過せずに小当り遊技が終了した後の第2特別ゲームの実行中、演出表示装置12では、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。また、演出表示装置12では、左打ち報知が実行される。演出表示装置12では、左打ち報知が実行されると、左矢印を模した画像HU1と、「左打ち」という文字画像HU2と、が表示される。
【0114】
次に、小当り遊技が終了した後に大当り遊技が付与され、その後、時短状態から通常状態へと移行する場合における演出の流れの具体的な一例を説明する。
図7(a)に示すように、大当り遊技中、演出表示装置12では、
図6(c)と同じ演出が実行される。
【0115】
図7(b)に示すように、大当り遊技が終了した後の第2特別ゲームの実行中、演出表示装置12では、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。なお、大当り遊技が終了した後に第1特別ゲームが実行された場合、演出表示装置12では、第1特定ゲームが実行される一方、演出ゲームは実行されない。
【0116】
図7(c)に示すように、時短状態から通常状態へと移行した後の第2特別ゲームの実行中、演出表示装置12では、第2特定ゲームが実行される一方、演出ゲームは実行されない。時短状態から通常状態へと移行した後に第2特別ゲームが開始すると、演出表示装置12では、打上演出が実行される。演出表示装置12では、打上演出が実行されると、ロケットが発射される前の状態を模した画像UE1が表示される。なお、
図7(f)に示すように、時短状態から通常状態へと移行した後に第1特別ゲームが実行された場合、演出表示装置12では、演出ゲームと、第1特定ゲームと、が実行される。時短状態から通常状態へと移行した後に第1特別ゲームが開始しても、演出表示装置12では、打上演出が開始されない。
【0117】
図7(d)に示すように、打上演出の開始後、実行中の第2特別ゲームにてはずれ図柄が導出される場合、演出表示装置12では、画像UE1が継続して表示される。例えば、複数の第2特別ゲームの実行が保留されている状態において打上演出が開始され、複数の第2特別ゲームにて何れもはずれ図柄が導出される場合、演出表示装置12では、複数の第2特別ゲームの実行に跨って画像UE1が表示される。
【0118】
図7(e)に示すように、打上演出の開始後、実行中の第2特別ゲームにて小当り図柄が導出される場合、演出表示装置12では、ロケットが発射される様子を模した画像UE2が表示される。例えば、複数の第2特別ゲームの実行が保留されている状態において打上演出が開始され、複数の第2特別ゲームのうち何れかの第2特別ゲームにて小当り図柄が導出される場合、演出表示装置12では、小当り図柄が導出される第2特別ゲームが実行されるまで画像UE1が表示された後、画像UE2が表示される。
【0119】
副CPU50aが行う打上演出の実行に関する処理について説明する。
副CPU50aは、特定演出モードから第1特殊演出モードへと変更したときに、第2特別ゲームの実行が保留されている場合、第2特別ゲームが開始すると画像UE1を表示するように演出表示装置12を制御する。つまり、副CPU50aは、打上演出を開始させる。副CPU50aは、特定演出モードから第1特殊演出モードへと変更したときに、第2特別ゲームの実行が保留されていない場合、打上演出を開始させない。副CPU50aは、特定演出モードから第1特殊演出モードへと変更したときとは異なる状況において、打上演出を開始させない。例えば、副CPU50aは、通常状態で第1特別ゲームが実行されるとき、打上演出を開始させない。
【0120】
副CPU50aは、打上演出の開始後、はずれ図柄が導出される第2特別ゲームの実行中に画像UE1を表示するように演出表示装置12を制御する。副CPU50aは、打上演出の開始後、小当り図柄が導出される第2特別ゲームの実行中に画像UE2を表示するように演出表示装置12を制御する。
【0121】
副CPU50aは、打上演出の開始後、第2特別ゲームにて小当り図柄が導出された場合、又は、第2特別保留数が0となった後に第2特別ゲームが終了した場合、打上演出を終了するように演出表示装置12を制御する。
【0122】
次に、小当り遊技が付与された場合に実行される演出について、説明する。
図8(a)は、小当りラウンド遊技において遊技球が特定領域29を通過した場合の一例を示す。時点t10において、遊技機10では、時短状態であるときに第2特別ゲームが開始したものとする。その後、時点t11において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、小当り図柄の一例である図柄Zcが導出されたものとする。遊技機10では、時点t10から時点t11までの間において、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t12において、小当り遊技Kaが開始する。遊技機10では、小当り遊技Kaの開始に伴って、遊技状態が時短状態から通常状態へと移行する。なお、遊技機10では、小当り遊技Kaが開始する前(例えば、時点t11)において、第2特別保留数が1以上あるものとする。
【0123】
小当りラウンド遊技が開始した時点t13において、遊技機10では、右打ち報知が開始する。時点t14において、遊技機10では、遊技球が特定領域29を通過したことにより、特定通過センサSE5が遊技球を検知したものとする。これにより、小当りエンディング時間が開始した時点t15において、遊技機10では、成功演出が開始する。その後、時点t16において、遊技機10では、小当り遊技Kaが終了するとともに、大当り遊技Maが開始する。時点t16において、遊技機10では、小当り遊技Kaの終了に伴って、成功演出が終了する。その後、時点t17において、遊技機10では、大当り遊技Maが終了する。遊技機10では、大当り遊技Maの終了に伴って、遊技状態が通常状態から時短状態へと移行する。また、遊技機10では、大当り遊技Maの終了に伴って、右打ち報知が終了する。そして、時点t17において、遊技機10では、小当り遊技Kaが開始する前に保留された第2特別ゲームが開始する。
【0124】
図8(b)は、小当りラウンド遊技において遊技球が特定領域29を通過しなかった場合の一例を示す。時点t20において、遊技機10では、時短状態であるときに第2特別ゲームが開始したものとする。その後、時点t21において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、小当り図柄の一例である図柄Zcが導出されたものとする。遊技機10では、時点t20から時点t21までの間において、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t22において、小当り遊技Kaが開始する。遊技機10では、小当り遊技Kaの開始に伴って、遊技状態が時短状態から通常状態へと移行する。なお、遊技機10では、小当り遊技Kaが開始する前(例えば、時点t21)において、第2特別保留数が1以上あるものとする。
【0125】
小当りラウンド遊技が開始した時点t23において、遊技機10では、右打ち報知が開始する。時点t23から時点t24までの小当りラウンド遊技において、遊技機10では、遊技球が特定領域29を通過していないことにより、特定通過センサSE5が遊技球を検知していないものとする。これにより、小当りエンディング時間が開始した時点t24において、遊技機10では、失敗演出が開始する。その後、時点t25において、遊技機10では、小当り遊技Kaが終了する。時点t25において、遊技機10では、小当り遊技Kaの終了に伴って、失敗演出が終了する。また、遊技機10では、小当り遊技Kaの終了に伴って、右打ち報知が終了する。このように、小当り遊技において失敗演出が実行される場合には、失敗演出が開始される前に右打ち報知が開始され、失敗演出が開始した後も右打ち報知が継続して実行される。また、時点t25において、遊技機10では、小当り遊技Kaが開始する前に保留された第2特別ゲームが開始する。そして、時点t25において、遊技機10では、左打ち報知が開始する。左打ち報知が開始してから所定時間が経過した時点t26において、遊技機10では、左打ち報知が終了する。このように、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知せずに、当該小当り遊技が終了する状況において第2特別ゲームが実行されるときは、左打ち報知が実行される。
【0126】
次に、第2特別ゲームの実行が保留されている状態で通常状態となる状況において実行される演出について、説明する。
遊技機10では、第2特別ゲームの実行が保留されている状態で通常状態となった場合、通常状態であるときに第2特別ゲームを実行可能である。上述したように、遊技機10は、時短状態であるとき、第2始動口15へ遊技球を入球させることができるように構成される。したがって、遊技機10において、第2特別ゲームの実行が保留されている状態で通常状態となる状況は、時短状態であるときに第2特別ゲームの実行が保留された後、当該第2特別ゲームが実行される前に通常状態となる状況である。
【0127】
本実施形態において、第2特別ゲームの実行が保留されている状態で通常状態となる状況には、第2特別ゲームの実行が保留されている状態で小当り遊技が終了し、大当り遊技が付与されない状況がある。つまり、第2特別ゲームの実行が保留されている状態で通常状態となる状況には、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知せずに、当該小当り遊技が終了する状況があり、当該状況が第1状況に相当する。
【0128】
また、本実施形態において、第2特別ゲームの実行が保留されている状態で通常状態となる状況には、第2特別ゲームの実行が保留されている状態で大当り遊技の終了後における第2特別ゲームの実行回数が規定回数に達する(所定条件が成立する)状況がある。つまり、第2特別ゲームの実行が保留されている状態で通常状態となる状況には、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知し、当該小当り遊技が終了したときに大当り遊技が付与され、当該大当り遊技が終了した後、所定条件の成立に伴って時短状態から通常状態へと移行可能な状況があり、当該状況が第2状況に相当する。
【0129】
図9(a)及び
図9(b)は、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときに実行される演出の一例を示す。
図9(a)は、複数の第2特別ゲームの実行が保留されている状態で小当り遊技が終了した後に、当該複数の第2特別ゲームにてはずれ図柄が導出される場合の一例を示す。時点t30において、遊技機10では、時短状態であるときに第2特別ゲームが開始したものとする。時点t31において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、小当り図柄の一例である図柄Zcが導出されたものとする。遊技機10では、時点t30から時点t31までの間において、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t32において、小当り遊技Kaが開始する。遊技機10では、小当り遊技Kaの開始に伴って、遊技状態が時短状態から通常状態へと移行する。なお、遊技機10では、小当り遊技Kaが開始する前(例えば、時点t31)において、第2特別保留数が2あるものとする。
【0130】
その後、時点t33において、遊技機10では、小当りラウンド遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知せずに小当り遊技Kaが終了したものとする。そして、時点t33において、遊技機10では、小当り遊技Kaが開始する前に保留された第2特別ゲームが開始する。時点t34において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、はずれ図柄の一例である図柄Zaが導出されたものとする。遊技機10では、時点t33から時点t34までの間において、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。
【0131】
その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t35において、遊技機10では、小当り遊技Kaが開始する前に保留された第2特別ゲームが開始する。時点t36において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、はずれ図柄の一例である図柄Zbが導出されたものとする。遊技機10では、時点t35から時点t36までの間において、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。
【0132】
その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t37において、遊技機10では、第1特別ゲームが開始したものとする。時点t38において、遊技機10では、第1特別ゲームが終了したものとする。この第1特別ゲームでは、はずれ図柄の一例である図柄ZAが導出されたものとする。遊技機10では、時点t37から時点t38までの間において、演出ゲームと、第1特定ゲームと、が実行される。
【0133】
時点t33から時点t38まで、遊技機10では、演出表示装置12において背景画像MH2と、ステージ名画像SJ2と、が表示される。つまり、遊技機10では、小当り遊技が終了した後において、第2特別ゲームが実行されるときと、第1特別ゲームが実行されるときと、で同じ背景画像とステージ名画像が表示される。また、遊技機10では、小当り遊技が終了した後において、第2特別ゲーム及び第1特別ゲームの何れが実行されるときにも、演出ゲームと、特定ゲームと、が実行される。なお、遊技機10では、小当り遊技が終了した後において、第2特別ゲーム及び第1特別ゲームの何れが実行されるときにも、打上演出が実行されない。
【0134】
図9(b)は、複数の第2特別ゲームの実行が保留されている状態で小当り遊技が終了した後に、当該複数の第2特別ゲームのうち1の第2特別ゲームにて小当り図柄が導出される場合の一例を示す。時点t40において、遊技機10では、時短状態であるときに第2特別ゲームが開始したものとする。時点t41において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、小当り図柄の一例である図柄Zcが導出されたものとする。遊技機10では、時点t40から時点t41までの間において、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t42において、小当り遊技Kaが開始する。遊技機10では、小当り遊技Kaの開始に伴って、遊技状態が時短状態から通常状態へと移行する。なお、遊技機10では、小当り遊技Kaが開始する前(例えば、時点t41)において、第2特別保留数が2あるものとする。
【0135】
その後、時点t43において、小当りラウンド遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知せずに小当り遊技Kaが終了したものとする。そして、時点t43において、遊技機10では、小当り遊技Kaが開始する前に保留された第2特別ゲームが開始する。時点t44において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、はずれ図柄の一例である図柄Zaが導出されたものとする。遊技機10では、時点t43から時点t44までの間において、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。
【0136】
その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t45において、遊技機10では、小当り遊技Kaが開始する前に保留された第2特別ゲームが開始する。時点t46において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、小当り図柄の一例である図柄Zcが導出されたものとする。遊技機10では、時点t45から時点t46までの間において、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t47において、小当り遊技Kaが開始する。
【0137】
時点t43から時点t46まで、遊技機10では、演出表示装置12において背景画像MH2と、ステージ名画像SJ2と、が表示される。また、遊技機10では、小当り遊技が終了した後において、第2特別ゲームにてはずれ図柄及び小当り図柄の何れの特別図柄が導出されるときにも、演出ゲームと、特定ゲームと、が実行される。遊技機10では、小当り遊技が終了した後において、第2特別ゲームにて図柄Za~Zfのうち何れの特別図柄が導出されるときにも、演出ゲームと、特定ゲームと、が実行される。なお、遊技機10では、小当り遊技が終了した後において、第2特別ゲームにてはずれ図柄及び小当り図柄の何れの特別図柄が導出されるときにも、打上演出が実行されない。遊技機10では、小当り遊技が終了した後において、第2特別ゲームにて図柄Za~Zfのうち何れの特別図柄が導出されるときにも、打上演出が実行されない。
【0138】
以上のように、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、演出ゲームが実行される。そして、第1状況において複数の第2特別ゲームが保留されているときには、1の第2特別ゲームごとに演出ゲームが実行される。本実施形態において、演出ゲームは、第1演出に相当する。一方、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、打上演出が実行されない。また、第1状況において第2特別ゲームが実行された後に第1特別ゲームが実行されるときは、打上演出が実行されず、演出ゲームが実行される。演出ゲーム及び打上演出は、何れも小当り遊技が付与されるか否かを示唆又は報知する演出である。つまり、演出ゲーム及び打上演出は、何れも小当り遊技が付与されるか否かを特定可能な演出である。本実施形態において、第1状況であるときには、演出ゲームが実行されることによって、小当り遊技が付与されるか否かを楽しませることができる。さらに、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときには、演出ゲームが実行されるとともに、第2特別ゲームに対応する特定ゲームが実行される。また、
図8(b)に示すように、小当り遊技において特定通過センサSE5が遊技球を検知せずに、当該小当り遊技が終了する状況において第2特別ゲームが実行されるときは、左打ち報知が実行される。つまり、
図9(a)の時点t33、及び、
図9(b)の時点t43では、左打ち報知が開始される。このように、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、左打ち報知が実行される。
【0139】
図10(a)及び
図10(b)は、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときに実行される演出の一例を示す。
図10(a)は、複数の第2特別ゲームの実行が保留されている状態で時短状態から通常状態へと移行した後に、当該複数の第2特別ゲームにてはずれ図柄が導出される場合の一例を示す。時点t50において、遊技機10では、時短状態であるときに第2特別ゲームが開始したものとする。時点t52において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、はずれ図柄の一例である図柄Zaが導出されたものとする。遊技機10では、時点t50から時点t52までの間において、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。その後、遊技機10では、インターバル時間が経過する前の時点t53において、演出モードが特定演出モードから第1特殊演出モードへと変更される。これにより、遊技機10では、演出表示装置12において背景画像MH2と、ステージ名画像SJ2と、が表示される。なお、遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行する前(例えば、時点t51)において、第2特別保留数が2あるものとする。
【0140】
その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t54において、遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行する前に保留された第2特別ゲームが開始する。このとき、遊技機10では、打上演出が開始される。これにより、演出表示装置12では、画像UE1が表示される。時点t55において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、はずれ図柄の一例である図柄Zaが導出されたものとする。遊技機10では、時点t54から時点t55までの間において、第2特定ゲームが実行される一方、演出ゲームは実行されない。なお、演出表示装置12では、時点t54で表示された画像UE1が継続して表示される。
【0141】
その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t56において、遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行する前に保留された第2特別ゲームが開始する。時点t57において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、はずれ図柄の一例である図柄Zbが導出されたものとする。このとき、遊技機10では、打上演出が終了する。これにより、演出表示装置12では、画像UE1が消去される。遊技機10では、時点t56から時点t57までの間において、第2特定ゲームが実行される一方、演出ゲームは実行されない。
【0142】
その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t58において、遊技機10では、第1特別ゲームが開始したものとする。時点t59において、遊技機10では、第1特別ゲームが終了したものとする。この第1特別ゲームでは、はずれ図柄の一例である図柄ZAが導出されたものとする。遊技機10では、時点t58から時点t59までの間において、演出ゲームと、第1特定ゲームと、が実行される。
【0143】
時点t53から時点t59まで、遊技機10では、演出表示装置12において背景画像MH2と、ステージ名画像SJ2と、が表示される。つまり、遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第2特別ゲームが実行されるときと、第1特別ゲームが実行されるときと、で同じ背景画像とステージ名画像が表示される。遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第2特別ゲームが実行されるときに演出ゲームが実行されない。一方、遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第1特別ゲームが実行されるときに演出ゲームが実行される。遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第2特別ゲーム及び第1特別ゲームの何れが実行されるときにも、特定ゲームが実行される。遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第2特別ゲームが実行されるときに打上演出が実行される。一方、遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第1特別ゲームが実行されるときに打上演出が実行されない。
【0144】
図10(b)は、複数の第2特別ゲームの実行が保留されている状態で時短状態から通常状態へと移行した後に、当該複数の第2特別ゲームのうち1の第2特別ゲームにて小当り図柄が導出される場合の一例を示す。時点t60において、遊技機10では、時短状態であるときに第2特別ゲームが開始したものとする。時点t62において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、はずれ図柄の一例である図柄Zaが導出されたものとする。遊技機10では、時点t60から時点t62までの間において、演出ゲームと、第2特定ゲームと、が実行される。その後、遊技機10では、インターバル時間が経過する前の時点t63において、演出モードが特定演出モードから第1特殊演出モードへと変更される。これにより、遊技機10では、演出表示装置12において背景画像MH2と、ステージ名画像SJ2と、が表示される。なお、遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行する前(例えば、時点t61)において、第2特別保留数が2あるものとする。
【0145】
その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t64において、遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行する前に保留された第2特別ゲームが開始する。このとき、遊技機10では、打上演出が開始される。これにより、演出表示装置12では、画像UE1が表示される。時点t65において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、はずれ図柄の一例である図柄Zaが導出されたものとする。遊技機10では、時点t64から時点t65までの間において、第2特定ゲームが実行される一方、演出ゲームは実行されない。なお、演出表示装置12では、時点t64で表示された画像UE1が継続して表示される。
【0146】
その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t66において、遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行する前に保留された第2特別ゲームが開始する。時点t68において、遊技機10では、第2特別ゲームが終了したものとする。この第2特別ゲームでは、小当り図柄の一例である図柄Zcが導出されたものとする。演出表示装置12では、時点t66に開始した第2特別ゲームの実行中である時点t67において、画像UE1が消去されるとともに、画像UE2が表示される。そして、時点t68において、遊技機10では、打上演出が終了する。これにより、演出表示装置12では、画像UE2が消去される。遊技機10では、時点t66から時点t68までの間において、第2特定ゲームが実行される一方、演出ゲームは実行されない。その後、遊技機10では、インターバル時間が経過した時点t69において、小当り遊技Kaが開始する。
【0147】
時点t63から時点t69まで、遊技機10では、演出表示装置12において背景画像MH2と、ステージ名画像SJ2と、が表示される。遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第2特別ゲームにてはずれ図柄及び小当り図柄の何れの特別図柄が導出されるときにも、演出ゲームが実行されない。遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第2特別ゲームにて図柄Za~Zfのうち何れの特別図柄が導出されるときにも、演出ゲームが実行されない。遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第2特別ゲームにてはずれ図柄及び小当り図柄の何れの特別図柄が導出されるときにも、特定ゲームが実行される。遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第2特別ゲームにて図柄Za~Zfのうち何れの特別図柄が導出されるときにも、特定ゲームが実行される。遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第2特別ゲームにてはずれ図柄及び小当り図柄の何れの特別図柄が導出されるときにも、打上演出が実行される。遊技機10では、時短状態から通常状態へと移行した後において、第2特別ゲームにて図柄Za~Zfのうち何れの特別図柄が導出されるときにも、打上演出が実行される。なお、
図10(a)及び
図10(b)では、打上演出が複数の第2特別ゲームに跨って実行された一例を示したが、例えば、
図10(b)の時点t64において開始した第2特別ゲームにて小当り図柄が導出された場合、打上演出は複数の第2特別ゲームに跨って実行されずに終了する。
【0148】
以上のように、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、打上演出が実行される。そして、第2状況において複数の第2特別ゲームが保留されているときには、複数の第2特別ゲームに跨って打上演出が実行され得る。本実施形態において、打上演出は、第2演出に相当する。第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、演出ゲームが実行されず、特定ゲームが実行される。本実施形態において、第2状況であるときには、打上演出が実行されることによって、小当り遊技が付与されるか否かを楽しませることができる。そして、第2状況において第2特別ゲームが実行された後に第1特別ゲームが実行されるときは、打上演出が実行されず、演出ゲームが実行される。その後、通常状態であるときに第1特別ゲームが実行されるときは、演出モードが第1特殊演出モード及び通常演出モードの何れが設定されていても、打上演出が実行されず、演出ゲームが実行される。つまり、通常状態で第1特別ゲームが実行されるときは、演出ゲームが実行され、打上演出が実行されない。また、大当り遊技の終了後における第2特別ゲームの実行回数が規定回数に達することに伴って時短状態から通常状態へと移行可能な状況において第2特別ゲームが実行されるときは、左打ち報知は実行されない。つまり、
図10(a)の時点t54、及び、
図10(b)の時点t64では、左打ち報知が開始されない。このように、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、左打ち報知が実行されない。
【0149】
ここで、第1状況において第2特別ゲームが実行されるとき、遊技機10では、演出表示装置12において背景画像MH2及びステージ名画像SJ2が表示されるとともに、演出ゲーム及び特定ゲームが実行される。一方、第2状況において第2特別ゲームが実行されるとき、遊技機10では、演出表示装置12において背景画像MH2及びステージ名画像SJ2が表示されるとともに、打上演出及び特定ゲームが実行される。このように、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、演出表示装置12において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なる。
【0150】
例えば、
図9(a)及び
図10(a)に示すように、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄がはずれ図柄である場合に、演出表示装置12において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なる。つまり、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、第2特別ゲームにてはずれ図柄が導出される場合に、演出表示装置12において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なる。
【0151】
例えば、
図9(b)及び
図10(b)に示すように、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄が小当り図柄である場合に、演出表示装置12において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なる。つまり、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、第2特別ゲームにて小当り図柄が導出される場合に、演出表示装置12において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なる。
【0152】
例えば、
図9(a)及び
図10(a)に示すように、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄が図柄Zaである場合に、演出表示装置12において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なる。例えば、
図9(b)及び
図10(b)に示すように、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄が同じ図柄Zcである場合に、演出表示装置12において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なる。このように、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、第2特別ゲームにて導出される特別図柄が同じである場合に、演出表示装置12において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なる。
【0153】
実施形態の効果について説明する。
(1)第2特別ゲームの実行が保留されている状態で通常状態となる状況には、第1状況と、第2状況と、がある。第1状況は、小当り遊技において特定領域29に遊技球を通過させることができるにもかかわらず、小当り遊技において特定領域29に遊技球が通過しなかった場合に起こり得る状況である。第2状況は、小当り遊技において特定領域29に遊技球が通過した場合に起こり得る状況である。つまり、第2状況は、遊技者が通常に遊技を行っていれば普通に起こり得る状況である。一方、第1状況は、遊技者が通常に遊技を行っていない場合に起こり得る例外的な状況である。本実施形態によれば、第2特別ゲームにて導出される表示結果が同じである場合にも、第1状況及び第2状況の何れであるかに応じて、少なくとも一部の演出を異ならせることができるから、状況に応じて演出を実行することができる。特に、第1状況は、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されなかった場合という例外的な状況である。このような、例外的な状況である第1状況において、普通に起こり得る状況である第2状況であるときと異なる演出が実行されることにより、例外的な状況に適応した演出を実行させることができる。これにより、本実施形態によれば、例外的な状況が起こったとしても、例えば、違和感のない演出を実行させることができる。このように、本実施形態によれば、状況に応じて演出を実行することができる。
【0154】
(2)第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、通常状態で第1特別ゲームが実行されるときと同じく演出ゲームが実行される。一方、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、演出ゲームが実行されない。これにより、例外的な状況である第1状況において第2特別ゲームが実行されるときには、小当り遊技が終了した後に時短状態へと移行されずに通常状態に制御されていることを把握させ易くすることができる。よって、本実施形態では、例外的な状況である第1状況において、小当り遊技の終了後に時短状態に移行したと勘違いさせることなく、通常状態において違和感のない演出を実行させることができる。また、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときには、時短状態から通常状態へと移行した後において、第2特別ゲームが実行されていることと、第1特別ゲームが実行されていることと、をそれぞれ把握させ易くすることができ、演出ゲーム及び打上演出のそれぞれを楽しませることができる。
【0155】
(3)第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、左打ち報知が実行される。一方、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、左打ち報知が実行されない。これにより、本実施形態によれば、例外的な状況である第1状況が起こったとしても、推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることができる。一方、本実施形態によれば、遊技者が通常に遊技を行っていれば普通に起こり得る状況である第2状況では、左打ち報知が実行されなくとも、推奨される発射強度を理解していることが考えられる。このため、第2状況では、例えば、小当り遊技が付与されるか否かを示唆又は報知する演出に注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。このように、本実施形態によれば、状況に応じて演出を実行することができる。
【0156】
(4)第1状況は、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されないことにより遊技者の気分が低下する状況である。一方、第2状況は、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与された後に時短状態から通常状態へと移行されることにより遊技者の気分が低下する状況である。つまり、第1状況は、第2状況と同じく通常状態へと移行するものの、大当り遊技が付与されなかったという、遊技者の気分が著しく低下する状況である。本実施形態によれば、第1状況において小当り遊技が付与される場合と、第2状況において小当り遊技が付与される場合と、で異なる演出を実行させることができる。これにより、本実施形態によれば、第1状況及び第2状況の何れの状況であるかに応じて、例えば、小当り遊技が付与されることを期待させる演出を異ならせることができる。よって、本実施形態によれば、第1状況及び第2状況において、そのときの遊技者の気分に沿った演出を実行することができ、低下した遊技者の気分を向上させることができる。このように、本実施形態によれば、遊技の状況に応じて演出を実行することができる。
【0157】
(5)第1状況において第2特別ゲームが実行されるときには、演出ゲームが実行されるとともに、特定ゲームが実行される。一方、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときには、演出ゲームが実行されず、特定ゲームが実行される。本実施形態によれば、第1状況及び第2状況の何れにおいても、第2特別ゲームが実行されるときには、特定ゲームの実行により第2特定ゲームが実行されていることを認識させることができる。そして、本実施形態によれば、演出ゲームの実行の有無により、第2特別ゲームが実行されるときの状況によって楽しませ方を異ならせることができる。第1状況は、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されなかった場合という例外的な状況である。このような、例外的な状況である第1状況が起こったとしても、本実施形態によれば、演出ゲームが実行されるから、第2特別ゲームが実行されていることを認識させ易くすることができる。一方、第2状況は、遊技者が通常に遊技を行っていれば普通に起こり得る状況である。本実施形態によれば、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときには、演出ゲームが実行されないから、特定ゲームに注目する楽しませ方を提供できる。このように、本実施形態によれば、遊技の状況に応じて演出を実行することができる。
【0158】
(6)本実施形態によれば、特定通過センサSE5によって遊技球が検知されずに小当り遊技が終了することを特定可能な失敗演出が開始した後も右打ち報知が継続して実行される。これにより、本実施形態によれば、小当り遊技において推奨される発射強度で遊技球が発射されていないことが要因となって、特定通過センサSE5によって遊技球が検知されずに小当り遊技が終了することを理解させ易くすることができる。よって、本実施形態によれば、例えば、次回の小当り遊技が付与されたときに、小当り遊技において推奨される発射強度で遊技球を発射させ易くすることができる。
【0159】
(7)第1状況は、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与されないことにより遊技者の気分が低下する状況である。一方、第2状況は、小当り遊技の終了後に大当り遊技が付与された後に時短状態から通常状態へと移行されることにより遊技者の気分が低下する状況である。つまり、第1状況は、第2状況と同じく通常状態へと移行するものの、大当り遊技が付与されなかったという、遊技者の気分が著しく低下する状況である。本実施形態によれば、第1状況において小当り遊技が付与されない場合と、第2状況において小当り遊技が付与されない場合と、で異なる演出を実行させることができる。これにより、本実施形態によれば、第1状況及び第2状況の何れの状況であるかに応じて、例えば、小当り遊技が付与されないことを示唆又は報知する演出を異ならせることができる。例えば、小当り遊技が付与されないことを示唆又は報知する演出は、小当り遊技が付与されるか否かを期待させつつ、最終的には小当り遊技が付与されないことを示唆又は報知する。このため、小当り遊技が付与されないことを示唆又は報知する演出は、遊技者の興趣を向上させることができる一方、最終的には遊技者の気分を低下させ得る。よって、本実施形態によれば、第1状況及び第2状況において、そのときの遊技者の気分に沿った演出を実行することができる。このように、本実施形態によれば、遊技の状況に応じて演出を実行することができる。
【0160】
(8)第1状況において複数の第2特別ゲームが保留されているときには、1の第2特別ゲームごとに演出ゲームが実行される。一方、第2状況において複数の第2特別ゲームが保留されているときには、複数の第2特別ゲームに跨って打上演出が実行される。このように、遊技機10では、通常状態において複数の第2特別ゲームが実行されるという同じ状況であっても、1の第2特別ゲームごとに演出ゲームが実行される場合と、複数の第2特別ゲームに跨って打上演出が実行される場合と、がある。第1状況では、1の第2特別ゲームごとに演出ゲームが実行されるから、通常状態において違和感のない演出を実行させることができる。一方、第2状況では、複数の第2特別ゲームに跨って打上演出が実行されるから、時短状態において保留された第2特別ゲームの実行中であることを把握させ易くすることができる。このように、本実施形態によれば、遊技の状況に応じて演出を実行することができる。
【0161】
(9)時短状態から通常状態へと移行した後に第1特別ゲームが実行されるときは、小当り遊技の終了後に第2特別ゲームが実行されるときと同じ演出を実行可能である。そして、時短状態から通常状態へと移行した後に第2特別ゲームが実行されるときは、時短状態から通常状態へと移行した後に第1特別ゲームが実行されるときと異なる演出が実行される。これにより、本実施形態では、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときに実行される打上演出について、特別感を創出することができる。また、本実施形態では、時短状態から通常状態へと制御された後において、第2特別ゲームが実行されていることと、第1特別ゲームが実行されていることと、を把握させ易くすることができる。
【0162】
(10)第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、通常状態に制御されている状況において第1特別ゲームが実行されたときと同じ演出が実行されるが、通常状態に制御されている状況において第1特別ゲームが実行されるときよりも、当り遊技が付与され易い。これにより、本実施形態によれば、通常状態において違和感のない演出を実行させるとともに、小当り遊技が終了した後の第2特別ゲームに期待感を持たせることができる。また、本実施形態によれば、打上演出が実行された場合には、時短状態から通常状態へと制御されたものの、小当り遊技が付与されることに対して期待感を持たせることができる。
【0163】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄がはずれ図柄である場合に、演出表示装置12において実行可能な演出が同じ演出であってもよい。例えば、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄がはずれ図柄である場合に、演出ゲーム及び打上演出の一方又は両方が実行可能であってもよい。例えば、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄がはずれ図柄である場合に、演出ゲーム及び打上演出の一方又は両方が実行されなくてもよい。つまり、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、第2特別ゲームにてはずれ図柄が導出される場合に、演出表示装置12において実行される演出が同じ演出であってもよい。
【0164】
・第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄が小当り図柄である場合に、演出表示装置12において実行可能な演出が同じ演出であってもよい。例えば、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄が小当り図柄である場合に、演出ゲーム及び打上演出の一方又は両方が実行可能であってもよい。例えば、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄が小当り図柄である場合に、演出ゲーム及び打上演出の一方又は両方が実行されなくてもよい。つまり、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、第2特別ゲームにて小当り図柄が導出される場合に、演出表示装置12において実行される演出が同じ演出であってもよい。
【0165】
・第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、第2特別ゲームにおいて導出される特別図柄が同じである場合に、演出表示装置12において実行可能な演出が同じ演出であってもよい。例えば、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄が図柄Zaである場合に、演出ゲーム及び打上演出の一方又は両方が実行可能であってもよい。例えば、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとは、何れの第2特別ゲームにおいても導出される特別図柄が図柄Zaである場合に、演出ゲーム及び打上演出の一方又は両方が実行されなくてもよい。つまり、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときとでは、第2特別ゲームにて導出される特別図柄が同じである場合に、演出表示装置12において実行される演出が同じ演出であってもよい。
【0166】
・ステージ名画像は、表示されなくてもよい。この場合であっても、背景画像は表示されるとよい。
・第1特殊演出モードと、第2特殊演出モードとでは、異なる背景画像及びステージ名画像が表示されるようにしてもよい。この場合、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、第2特殊演出モードが設定されてもよい。そして、第1状況において第2特別ゲームが実行された後に第1特別ゲームが実行されるときも、第2特殊演出モードが設定されてもよい。つまり、第1状況であるときに実行が保留されている第2特別ゲームが全て終了したときには、背景画像及びステージ名画像が変更されなくてもよい。一方、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、第1特殊演出モードが設定されてもよい。そして、第2状況において第2特別ゲームが実行された後に第1特別ゲームが実行されるときは、第2特殊演出モードが設定されてもよい。つまり、第2状況であるときに実行が保留されている第2特別ゲームが全て終了したときには、背景画像及びステージ名画像が変更されてもよい。
【0167】
・第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行が保留されている第2特別ゲーム(保留中の第2特別ゲーム)に対応する保留画像を表示可能であってもよい。演出表示装置12では、第2特別保留数の数に応じた保留画像が表示されてもよい。例えば、第2特別保留数が3である場合、演出表示装置12では、3つの保留画像が表示されてもよい。このように、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行が保留されている第2特別ゲームの数を特定可能な画像が表示されてもよい。一方、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行が保留されている第2特別ゲーム(保留中の第2特別ゲーム)に対応する保留画像を表示不能であってもよい。つまり、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行が保留されている第2特別ゲームの数を特定可能な画像が表示されなくてもよい。
【0168】
・第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行が保留されている第2特別ゲーム(保留中の第2特別ゲーム)に対応する保留画像を表示可能であってもよい。演出表示装置12では、第2特別保留数の数に応じた保留画像が表示されてもよい。このように、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行が保留されている第2特別ゲームの数を特定可能な画像が表示されてもよい。一方、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行が保留されている第2特別ゲーム(保留中の第2特別ゲーム)に対応する保留画像を表示不能であってもよい。つまり、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行が保留されている第2特別ゲームの数を特定可能な画像が表示されなくてもよい。
【0169】
・第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行が保留されている第2特別ゲーム(保留中の第2特別ゲーム)に対応する保留画像を表示可能であってもよい。第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行が保留されている第2特別ゲーム(保留中の第2特別ゲーム)に対応する保留画像を表示可能であってもよい。つまり、第1状況において第2特別ゲームが実行されるとき、及び第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行が保留されている第2特別ゲームの数を特定可能な画像が表示されてもよい。
【0170】
・第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、演出ゲーム及び特定ゲームとは別に、実行中の第2特別ゲームに対応する実行中画像を表示可能であってもよい。実行中画像は、第2特別ゲームの実行中であることを特定可能な画像であってもよい。一方、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行中の第2特別ゲームに対応する実行中画像を表示不能であってもよい。つまり、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行中画像が表示されてもよい。一方、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行中画像が表示されなくてもよい。
【0171】
・第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、演出ゲーム及び特定ゲームとは別に、実行中の第2特別ゲームに対応する実行中画像を表示可能であってもよい。実行中画像は、第2特別ゲームの実行中であることを特定可能な画像であってもよい。一方、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行中の第2特別ゲームに対応する実行中画像を表示不能であってもよい。つまり、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行中画像が表示されてもよい。一方、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行中画像が表示されなくてもよい。
【0172】
・第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、演出ゲーム及び特定ゲームとは別に、実行中の第2特別ゲームに対応する実行中画像を表示可能であってもよい。また、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、演出ゲーム及び特定ゲームとは別に、実行中の第2特別ゲームに対応する実行中画像を表示可能であってもよい。つまり、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行中画像が表示されてもよい。また、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、実行中画像が表示されてもよい。
【0173】
・第2状況において第2特別ゲームが実行されるときには、当りに関する情報(以下、当り関連情報と示す)が表示されるようにしてもよい。例えば、複数の第2特別ゲームの実行が保留されている状態で時短状態から通常状態へと移行した場合には、当該複数の第2特別ゲームの実行が全て終了するまで、演出表示装置12において当り関連情報を表示可能であってもよい。演出表示装置12では、小当り遊技が開始すると、当り関連情報を非表示にしてもよい。当り関連情報には、1又は複数の当り遊技において獲得した遊技媒体の数を特定可能な獲得数情報が含まれていてもよい。獲得数情報は、通常状態において小当り遊技が付与されてから、時短状態から通常状態へと移行するまでの間に付与された小当り遊技及び大当り遊技において獲得した遊技媒体の数を特定可能な情報であってもよい。当り関連情報には、通常状態において小当り遊技が付与されてから、時短状態から通常状態へと移行するまでの間に付与された大当り遊技の回数を特定可能な大当り回数情報が含まれていてもよい。大当り回数情報は、所謂、連チャン回数である。演出表示装置12は、打上演出として画像UE1が表示されているときに、当り関連情報を表示するようにしてもよい。一方、演出表示装置12は、打上演出として画像UE2が表示されているときに、当り関連情報を非表示するようにしてもよい。つまり、演出表示装置12では、小当り図柄が導出される第2特別ゲームの実行中に、当り関連情報が非表示になるようにしてもよい。第1状況において第2特別ゲームが実行されるときには、当り関連情報が表示されないようにしてもよい。このように、第2状況において第2特別ゲームが実行されるときは、当り関連情報が表示されてもよい。一方、第1状況において第2特別ゲームが実行されるときは、当り関連情報が表示されなくてもよい。
【0174】
・副CPU50aは、演出ゲームに関連して予告演出を実行させるようにしてもよい。副CPU50aは、予告演出を実行させる場合、当該予告演出を実行するように、演出表示装置12を制御する。予告演出は、実行中である特別ゲームが小当りとなる期待度(小当り期待度)を示唆又は報知する演出である。副CPU50aは、演出ゲームを実行するときに予告演出を実行させる一方、打上演出を実行するときに予告演出を実行させなくてもよい。本変更例において、予告演出は、第1演出に相当する。
【0175】
・演出表示装置12では、演出モードの種類に応じて、演出図柄DZ1~DZ3の形状(デザイン)が異なるように表示されたが、これに限らない。演出表示装置12では、演出図柄DZ1~DZ3の形状に代えて、又は加えて、演出モードの種類に応じて、演出図柄DZ1~DZ3の表示面積が異なるように表示されてもよい。演出表示装置12では、演出図柄の形状に代えて、又は加えて、演出モードの種類に応じて、演出図柄DZ1~DZ3の表示位置が異なるように表示されてもよい。つまり、演出表示装置12は、演出モードの種類に応じて、演出ゲームの表示態様が異なるように表示してもよい。遊技機10では、演出ゲームの表示態様により、設定されている演出モードを特定可能であってもよい。
【0176】
・演出表示装置12は、第2特殊演出モードで第2特別ゲームが実行されるときと、第2特殊演出モードで第1特別ゲームが実行されるときと、で演出ゲームの表示態様が異なるように表示してもよい。
【0177】
・演出表示装置12は、演出モードの種類にかかわらず、演出図柄DZ1~DZ3の形状(デザイン)が同じとなるように表示されてもよい。つまり、演出表示装置12は、演出モードの種類にかかわらず、演出ゲームの表示態様が同じとなるように表示してもよい。演出ゲームの表示態様により、設定されている演出モードを特定できなくてもよい。
【0178】
・演出表示装置12では、演出モードの種類に応じて、特定図柄DZ4,DZ5の形状(デザイン)が異なるように表示されてもよい。演出表示装置12では、演出モードの種類に応じて、特定図柄DZ4,DZ5の表示面積が異なるように表示されてもよい。演出表示装置12では、演出モードの種類に応じて、特定図柄DZ4,DZ5の表示位置が異なるように表示されてもよい。つまり、演出表示装置12は、演出モードの種類に応じて、特定ゲームの表示態様が異なるように表示してもよい。遊技機10では、特定ゲームの表示態様により、設定されている演出モードを特定可能であってもよい。
【0179】
・副CPU50aは、第2特殊演出モードに設定した後、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが開始されるごとに、副RAM50cに記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、第2特殊演出モードに設定した後における第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの実行回数を計数してもよい。副CPU50aは、第2特殊演出モードに設定した後における第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの実行回数が第2実行回数に達した特別ゲームが終了すると、通常演出モードを設定してもよい。つまり、副CPU50aは、第2特殊演出モードが設定されているときに第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの合計実行回数が第2実行回数に達すると、第2特殊演出モードから通常演出モードへと変更してもよい。一方、副CPU50aは、第1特殊演出モードが設定されているときに第1特別ゲームの実行回数が第1実行回数に達すると、第1特殊演出モードから通常演出モードへと変更してもよい。よって、第1状況と、第2状況と、で実行が保留されている第2特別ゲームが同数であるときには、特殊演出モードにおいて実行可能な第1特別ゲームの回数が異なる。第1状況と、第2状況と、で実行が保留されている第2特別ゲームが同数であるときには、第1状況において第2特別ゲームが実行された後に第1特別ゲームが実行される場合よりも、第2状況において第2特別ゲームが実行された後に第1特別ゲームが実行される場合のほうが特殊演出モードにおいて実行可能な第1特別ゲームの回数が多くなる。
【0180】
・副CPU50aは、第1特殊演出モードに設定した後、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームが開始されるごとに、副RAM50cに記憶されている実行カウンタの値を更新することによって、第1特殊演出モードに設定した後における第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの実行回数を計数してもよい。副CPU50aは、第1特殊演出モードに設定した後における第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの実行回数が第1実行回数に達した特別ゲームが終了すると、通常演出モードを設定してもよい。つまり、副CPU50aは、第1特殊演出モードが設定されているときに第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの合計実行回数が第1実行回数に達すると、第1特殊演出モードから通常演出モードへと変更してもよい。一方、副CPU50aは、第2特殊演出モードが設定されているときに第1特別ゲームの実行回数が第2実行回数に達すると、第2特殊演出モードから通常演出モードへと変更してもよい。よって、第1状況と、第2状況と、で実行が保留されている第2特別ゲームが同数であるときには、特殊演出モードにおいて実行可能な第1特別ゲームの回数が異なる。第1状況と、第2状況と、で実行が保留されている第2特別ゲームが同数であるときには、第2状況において第2特別ゲームが実行された後に第1特別ゲームが実行される場合よりも、第1状況において第2特別ゲームが実行された後に第1特別ゲームが実行される場合のほうが特殊演出モードにおいて実行可能な第1特別ゲームの回数が多くなる。
【0181】
・第1実行回数、及び第2実行回数は、適宜変更してもよい。第1実行回数と、第2実行回数とは、異なる回数であってもよい。例えば、第1実行回数は、第2実行回数よりも多くてもよい。例えば、第1実行回数は、第2実行回数よりも少なくてもよい。
【0182】
・副CPU50aは、小当りオープニングコマンドを入力したときに、右打ち報知を開始するように演出装置を制御してもよい。
・右打ち報知は、演出表示装置12に代えて、又は加えて、装飾ランプLAにおいて実行されてもよい。右打ち報知は、演出表示装置12に代えて、又は加えて、スピーカSPにおいて実行されてもよい。
【0183】
・左打ち報知は、演出表示装置12に代えて、又は加えて、装飾ランプLAにおいて実行されてもよい。左打ち報知は、演出表示装置12に代えて、又は加えて、スピーカSPにおいて実行されてもよい。
【0184】
・打上演出は、演出表示装置12に代えて、又は加えて、装飾ランプLAにおいて実行されてもよい。打上演出は、演出表示装置12に代えて、又は加えて、スピーカSPにおいて実行されてもよい。
【0185】
・演出ゲームは、演出表示装置12に代えて、又は加えて、装飾ランプLAにおいて実行されてもよい。演出ゲームは、演出表示装置12に代えて、又は加えて、スピーカSPにおいて実行されてもよい。
【0186】
・成功演出は、演出表示装置12に代えて、又は加えて、装飾ランプLAにおいて実行されてもよい。成功演出は、演出表示装置12に代えて、又は加えて、スピーカSPにおいて実行されてもよい。
【0187】
・失敗演出は、演出表示装置12に代えて、又は加えて、装飾ランプLAにおいて実行されてもよい。失敗演出は、演出表示装置12に代えて、又は加えて、スピーカSPにおいて実行されてもよい。
【0188】
・小当り遊技中に実行される右打ち報知と、大当り遊技中に実行される右打ち報知とは、異なる報知態様で実行されてもよい。例えば、小当り遊技中に実行される右打ち報知は、大当り遊技中に実行される右打ち報知よりも、報知の強度が強い報知態様で実行されてもよい。例えば、報知の強度は、演出表示装置12における表示面積が大きいほど強くなる。例えば、報知の強度は、装飾ランプLAにおける光量が大きいほど強くなる。例えば、報知の強度は、スピーカSPにおける音量が大きいほど強くなる。
【0189】
・成功演出は、小当り終了コマンドを入力する前に終了してもよい。例えば、副CPU50aは、成功演出が開始してから所定時間が経過すると、当該成功演出を終了するように演出装置を制御してもよい。
【0190】
・成功演出は、小当りエンディングコマンドを入力する前に開始されるようにしてもよい。成功演出は、小当りラウンド遊技中に開始可能であってもよい。例えば、副CPU50aは、特定通過コマンドを入力すると、成功演出を開始するように演出装置を制御してもよい。
【0191】
・失敗演出は、小当り終了コマンドを入力する前に終了してもよい。例えば、副CPU50aは、失敗演出が開始してから所定時間が経過すると、当該失敗演出を終了するように演出装置を制御してもよい。この場合、右打ち報知は、失敗演出が終了した後も継続して実行されてもよい。つまり、小当り遊技において失敗演出が実行される場合には、失敗演出が開始される前に右打ち報知が開始され、失敗演出が終了した後も右打ち報知が継続して実行されてもよい。
【0192】
・失敗演出は、小当りエンディングコマンドを入力する前に開始されるようにしてもよい。失敗演出は、小当りラウンド遊技中に開始可能であってもよい。例えば、副CPU50aは、小当りラウンドコマンドを入力してから所定時間が経過しても特定通過コマンドを入力していなかった場合、失敗演出を開始するように演出装置を制御してもよい。
【0193】
・小当りラウンド遊技中であって、すでに特定通過センサSE5が遊技球を検知している状況であるときに遊技機10の電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始した場合、小当りエンディング時間が開始すると、成功演出が実行されてもよい。つまり、演出表示装置12は、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断されたとしても、成功演出を実行可能であってもよい。電力供給が開始した場合、主CPU41aは、主RAM41cに特定通過情報が記憶されているときに、特定通過コマンドを副制御基板50に出力してもよい。成功演出は、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断されなかった場合と、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断された場合と、で異なる演出態様であってもよい。例えば、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断されなかった場合、演出表示装置12では、成功演出が実行されると、文字画像AG2が表示されてもよい。一方、例えば、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断された場合、演出表示装置12では、成功演出が実行されると、文字画像AG2とは異なる画像が表示されてもよい。成功演出は、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断されなかった場合と、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断された場合と、で同じ演出態様であってもよい。
【0194】
・小当りラウンド遊技中であって、未だ特定通過センサSE5が遊技球を検知していない状況であるときに遊技機10の電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始した後にも特定通過センサSE5が遊技球を検知しなかった場合、小当りエンディング時間が開始すると、失敗演出が実行されてもよい。つまり、演出表示装置12は、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断されたとしても、失敗演出を実行可能であってもよい。失敗演出は、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断されなかった場合と、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断された場合と、で異なる演出態様であってもよい。例えば、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断されなかった場合、演出表示装置12では、失敗演出が実行されると、文字画像AG4が表示されてもよい。一方、例えば、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断された場合、演出表示装置12では、失敗演出が実行されると、文字画像AG4とは異なる画像が表示されてもよい。失敗演出は、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断されなかった場合と、小当りラウンド遊技中に電力供給が遮断された場合と、で同じ演出態様であってもよい。
【0195】
・成功演出は、付与された小当り遊技の種類に応じて、異なる演出態様で実行されてもよい。例えば、成功演出は、小当り遊技KAと、小当り遊技KBと、小当り遊技Kaと、小当り遊技Kbと、でそれぞれ異なる演出態様で実行されてもよい。
【0196】
・成功演出は、文字画像AG2が表示されることに限らない。例えば、成功演出は、文字画像AG2に代えて、又は加えて、演出表示装置12において「V」という文字画像を表示するようにしてもよい。成功演出は、V入賞したことを示唆又は報知するようにしてもよい。本変更例において「V入賞したことを示唆する」とは、例えば、「おめでとう」という文字画像を表示するなど、間接的にV入賞したことを示すことである。本変更例において「V入賞したことを報知する」とは、例えば、「V入賞」という文字画像を表示するなど、直接的にV入賞したことを示すことである。成功演出は、段階的に演出が進行する演出態様で実行されてもよい。例えば、成功演出は、演出表示装置12において「成功!」という文字画像が表示された後に「V」という文字画像が表示されるように、段階的に画像が表示されるようにしてもよい。
【0197】
・失敗演出は、付与された小当り遊技の種類に応じて、異なる演出態様で実行されてもよい。例えば、失敗演出は、小当り遊技KAと、小当り遊技KBと、小当り遊技Kaと、小当り遊技Kbと、でそれぞれ異なる演出態様で実行されてもよい。
【0198】
・失敗演出は、文字画像AG4が表示されることに限らない。例えば、失敗演出は、文字画像AG4に代えて、又は加えて、演出表示装置12において「LOST」を模した画像を表示するようにしてもよい。失敗演出は、V入賞していないことを示唆又は報知するようにしてもよい。本変更例において「V入賞していないことを示唆する」とは、例えば、「残念」という文字画像を表示するなど、間接的にV入賞していないことを示すことである。本変更例において「V入賞していないことを報知する」とは、例えば、「V非入賞」や「非V入賞」という文字画像を表示するなど、直接的にV入賞していないことを示すことである。失敗演出は、段階的に演出が進行する演出態様で実行されてもよい。例えば、失敗演出は、演出表示装置12において「失敗・・・」という文字画像が表示された後に「LOST・・・」という文字画像が表示されるように、段階的に画像が表示されるようにしてもよい。
【0199】
・副CPU50aは、時短状態から通常状態へと移行したと同時又は略同時に、第1特殊演出モードを設定してもよい。例えば、副CPU50aは、
図10(a)における時点t52において特定演出モードから第1特殊演出モードへと変更してもよい。
【0200】
・副CPU50aは、時短状態から通常状態へと移行する前に、第1特殊演出モードを設定してもよい。例えば、副CPU50aは、
図10(a)における時点t50~時点t52の間において特定演出モードから第1特殊演出モードへと変更してもよい。
【0201】
・打上演出は、特定演出モードから第1特殊演出モードへと変更されたときに開始されてもよい。例えば、副CPU50aは、
図10(a)における時点t52において打上演出を開始するように演出装置を制御してもよい。つまり、打上演出は、時短状態から通常状態へと移行した後に第2特別ゲームが開始する前に開始されてもよい。
【0202】
・打上演出の開始後、実行中の第2特別ゲームにてはずれ図柄が導出される場合、演出表示装置12では、画像UE1及び画像UE2とは異なる画像を表示するようにしてもよい。例えば、打上演出の開始後、実行中の第2特別ゲームにてはずれ図柄が導出される場合、演出表示装置12では、ロケットが発射されるまでのカウントダウンがされている様子を模した画像が表示されるようにしてもよい。
【0203】
・通常状態(非入球率向上状態)であるときに第1特別ゲームにて図柄ZA及び図柄ZBの何れかが導出された場合、主CPU41aは、時短状態(入球率向上状態)に制御してもよい。以下の説明では、特別図柄が導出されたことに伴って制御される時短状態を「c時短状態」と示す。例えば、通常状態であるときに第1特別ゲームにて図柄ZAが導出された場合、通常状態からc時短状態へと移行させてもよい。例えば、通常状態であるときに第1特別ゲームにて図柄ZBが導出された場合、通常状態からc時短状態へと移行させてもよい。図柄ZAが導出されたことに伴って制御されるc時短状態は、図柄ZBが導出されたことに伴って制御されるc時短状態よりも、第2始動口15へ遊技球が入球し易いように構成されてもよい。図柄ZBが導出されたことに伴って制御されるc時短状態は、通常状態よりも、第2始動口15へ遊技球が入球し易いように構成されてもよい。
【0204】
第1状況であるときに実行が保留されている第2特別ゲームが全て終了した後、遊技機10では、第1特別ゲームが実行されると、図柄ZA及び図柄ZBの何れかの特別図柄が導出されることに伴ってc時短状態に制御されてもよい。第2状況であるときに実行が保留されている第2特別ゲームが全て終了した後、遊技機10では、第1特別ゲームが実行されると、図柄ZA及び図柄ZBの何れかの特別図柄が導出されることに伴ってc時短状態に制御されてもよい。この場合、副CPU50aは、第1特別ゲームにて図柄ZA及び図柄ZBの何れかの特別図柄が導出されるか否かを示唆又は報知する演出(以下、c時短演出と示す)を実行するように演出装置を制御してもよい。つまり、副CPU50aは、図柄ZAが導出されたことに伴って制御されるc時短状態、及び図柄ZBが導出されたことに伴って制御されるc時短状態のうち何れのc時短状態に制御されるか否かを示唆又は報知するc時短演出を実行するように演出装置を制御してもよい。
【0205】
このように、第1状況において第2特別ゲームが実行された後に第1特別ゲームが実行されるときと、第2状況において第2特別ゲームが実行された後に第1特別ゲームが実行されるときとは、c時短演出を実行可能である。c時短演出は、通常状態(非入球率向上状態)において第1特別ゲームが実行され得る場合のみ実行可能な演出である。c時短演出が実行されるときに設定される演出モードは、通常演出モード、第1特殊演出モード、第2特殊演出モード、及び特定演出モードとは異なる演出モードであって、c時短演出が実行されるときにのみ設定される演出モードであってもよい。c時短演出が実行されるときにおける背景画像は、背景画像MH1、背景画像MH2、及び背景画像MH3とは異なる背景画像であって、c時短演出が実行されるときにのみ表示される背景画像であってもよい。
【0206】
・遊技機10は、非入球率向上状態において右打ちしたとしても、第2始動口15へ遊技球が入球し得ないように構成されてもよい。例えば、遊技機10は、非入球率向上状態であるときに、普通抽選において普通当りに当選しないようにしてもよい。
【0207】
・振分部材28は、小当りラウンド遊技が開始すると、第1大入賞口18に入球した遊技球を第1通路26aに振り分ける第1状態に動作して、その後、小当りラウンド遊技が終了するまで第1状態を維持してもよい。振分部材28は、小当りラウンド遊技が終了したときに第1大入賞口18に入球した遊技球を第2通路26bに振り分ける第2状態に動作してもよい。
【0208】
・遊技機10は、大当りラウンド遊技において、第1大入賞口18に遊技球を入球可能となるように構成されてもよい。1回の大当りラウンド遊技は、予め定めた上限個数の遊技球が第1大入賞口18に入球するか、又は予め定めた上限時間が経過すると終了するようにしてもよい。この場合、遊技機10は、第2大入賞口20、第2特別可動片21、及び第2カウントセンサSE4を備えなくてもよい。振分部材28は、大当り遊技において、第1大入賞口18に入球した遊技球を第2通路26bに振り分ける第2状態に動作して、その後、小当り遊技が付与されるまで第2状態を維持してもよい。
【0209】
・第1小当り抽選で小当りに当選する確率は、1/319であることに限らない。第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、1/319未満であってもよく、1/319よりも高い確率であってもよい。第1小当り抽選で小当りに当選する確率は、第2小当り抽選で小当りに当選する確率に比して低い確率であるとよい。第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、1/50であることに限らない。第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、1/50未満であってもよく、1/50よりも高い確率であってもよい。第2小当り抽選で小当りに当選する確率は、第1小当り抽選で小当りに当選する確率に比して高い確率であるとよい。
【0210】
・第1特別ゲームと第2特別ゲームとは、保留順に実行してもよく、同時に並行して実行してもよい。
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、小当り抽選の他、大当り抽選を行うパチンコ遊技機に適用してもよい。一般的に、大当り抽選にて大当りに当選した場合、特別ゲームにて大当り図柄が導出された後に大当り遊技が付与される。そして、大当り遊技が終了したときには、時短状態に制御されるようにしてもよい。
【0211】
・高確率状態(所謂、確率変動状態)に制御可能なパチンコ遊技機として、転落抽選に当選するまで高確率状態に制御する仕様(転落機)や、次回の大当り遊技が付与されるまで高確率状態が継続する仕様がある。また、高確率状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に高確率状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。パチンコ遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、上記実施形態のパチンコ遊技機は、大当り抽選において大当りに当選したことに基づく大当り遊技と、遊技球が特定領域を通過したことに基づく大当り遊技と、を付与する遊技機(所謂、1種2種混合機)に具体化してもよい。
【0212】
・上記実施形態は、遊技球を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機は、仮想媒体を使用することで発射可能な遊技球に変換し、当該遊技球を発射可能に構成される。
【0213】
・主制御基板40の機能は、複数の基板に分割して実現してもよい。主制御基板40は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成してもよい。副制御基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、パチンコ遊技機は、演出表示装置12を専門に制御する表示基板、装飾ランプLAを専門に制御するランプ基板、及びスピーカSPを専門に制御する音声基板を備えていてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに備えていてもよい。また、副CPU50aは、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0214】
各実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(付記1)当り判定の判定結果に基づいて変動ゲームにて所定の表示結果が導出され、前記当り判定で当りと判定された場合には、変動ゲームにて特定表示結果が導出された後に当り遊技が付与される遊技機において、遊技球が入球可能な特別入球口と、前記特別入球口に入球した遊技球のうち特定領域を通過する遊技球を検知可能な特定検知手段と、遊技球が入球可能な第1入球口と、遊技球が入球可能な第2入球口と、前記第1入球口へ遊技球が入球することに基づいて変動ゲームのうち第1変動ゲームの実行を保留することができるとともに、前記第2入球口へ遊技球が入球することに基づいて変動ゲームのうち第2変動ゲームの実行を保留することができる保留手段と、遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、演出を実行可能な演出実行手段と、前記演出の実行に関する制御を実行可能な演出制御手段と、を備え、前記当りには、前記特定表示結果が導出された後に前記当り遊技として特定当り遊技が付与される特定当りがあり、前記特定当り遊技では、前記特別入球口に遊技球を入球させることが可能であるとともに、前記特定領域に遊技球を通過させることが可能であり、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知した場合には、前記特定当り遊技が終了すると前記当り遊技として特別当り遊技が付与され、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知しなかった場合には、前記特定当り遊技が終了しても前記特別当り遊技が付与されず、前記遊技状態には、所定状態と、特定状態と、があり、前記特定状態は、前記所定状態よりも前記第2入球口へ遊技球が入球し易く、前記所定状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であり、前記特定状態は、前記特別当り遊技の終了に伴って移行可能な遊技状態であり、前記第2変動ゲームの実行が保留されている状態で前記所定状態となる状況には、第1状況と、第2状況と、があり、前記第1状況は、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知せずに、当該特定当り遊技が終了する状況であり、前記第2状況は、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知し、当該特定当り遊技が終了したときに前記特別当り遊技が付与され、当該特別当り遊技が終了した後、所定条件の成立に伴って前記特定状態から前記所定状態へと移行可能な状況であり、前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときと、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときとでは、前記第2変動ゲームにて導出される表示結果が同じである場合に、前記演出実行手段において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なることを特徴とする遊技機。
【0215】
(付記2)前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、第1演出が実行され、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、第2演出が実行され、前記所定状態で前記第1変動ゲームが実行されるときは、前記第1演出が実行され、前記第2演出が実行されない付記1に記載の遊技機。
【0216】
(付記3)遊技球を発射させる操作が可能な発射操作手段を備え、前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、前記当り遊技中ではなく、かつ前記所定状態であるときにおいて推奨される遊技球の発射強度を特定可能な特別報知が実行され、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、前記特別報知が実行されない付記1又は付記2に記載の遊技機。
【0217】
(付記4)前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときと、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときとは、何れも前記所定状態に制御されている状況において前記第1変動ゲームが実行されるときよりも、前記当り遊技が付与され易い付記2に記載の遊技機。
【0218】
(付記5)当り判定の判定結果に基づいて変動ゲームにて所定の表示結果が導出され、前記当り判定で当りと判定された場合には、変動ゲームにて特定表示結果が導出された後に当り遊技が付与される遊技機において、遊技球が入球可能な特別入球口と、前記特別入球口に入球した遊技球のうち特定領域を通過する遊技球を検知可能な特定検知手段と、遊技球が入球可能な第1入球口と、遊技球が入球可能な第2入球口と、前記第1入球口へ遊技球が入球することに基づいて変動ゲームのうち第1変動ゲームの実行を保留することができるとともに、前記第2入球口へ遊技球が入球することに基づいて変動ゲームのうち第2変動ゲームの実行を保留することができる保留手段と、遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、演出を実行可能な演出実行手段と、前記演出の実行に関する制御を実行可能な演出制御手段と、を備え、前記当りには、前記特定表示結果が導出された後に前記当り遊技として特定当り遊技が付与される特定当りがあり、前記特定当り遊技では、前記特別入球口に遊技球を入球させることが可能であるとともに、前記特定領域に遊技球を通過させることが可能であり、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知した場合には、前記特定当り遊技が終了すると前記当り遊技として特別当り遊技が付与され、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知しなかった場合には、前記特定当り遊技が終了しても前記特別当り遊技が付与されず、前記遊技状態には、所定状態と、特定状態と、があり、前記特定状態は、前記所定状態よりも前記第2入球口へ遊技球が入球し易く、前記所定状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であり、前記特定状態は、前記特別当り遊技の終了に伴って移行可能な遊技状態であり、前記第2変動ゲームの実行が保留されている状態で前記所定状態となる状況には、第1状況と、第2状況と、があり、前記第1状況は、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知せずに、当該特定当り遊技が終了する状況であり、前記第2状況は、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知し、当該特定当り遊技が終了したときに前記特別当り遊技が付与され、当該特別当り遊技が終了した後、所定条件の成立に伴って前記特定状態から前記所定状態へと移行可能な状況であり、前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときと、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときとでは、前記第2変動ゲームにて前記特定表示結果が導出される場合に、前記演出実行手段において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なることを特徴とする遊技機。
【0219】
(付記6)前記演出実行手段は、特殊ゲームを実行可能であり、前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときには、前記特殊ゲームが実行されるとともに、前記特殊ゲームとは異なる演出であって前記第2変動ゲームに対応する特定ゲームが実行され、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときには、前記特殊ゲームが実行されず、前記特定ゲームが実行される付記5に記載の遊技機。
【0220】
(付記7)遊技球を発射させる操作が可能な発射操作手段を備え、前記演出実行手段は、前記特定当り遊技において、前記特定検知手段によって遊技球が検知されずに前記特定当り遊技が終了することを特定可能な特殊演出を実行可能であり、前記特定当り遊技では、前記特定当り遊技において推奨される遊技球の発射強度で遊技球が発射されることにより前記特定領域に遊技球を通過させることが可能であり、前記特定当り遊技において前記特殊演出が実行されるときには、前記特殊演出が開始される前に前記特定当り遊技において推奨される遊技球の発射強度を特定可能な特定報知が開始され、前記特殊演出が開始した後も前記特定報知が継続して実行される付記5又は付記6に記載の遊技機。
【0221】
(付記8)当り判定の判定結果に基づいて変動ゲームにて所定の表示結果が導出され、前記当り判定で当りと判定された場合には、変動ゲームにて特定表示結果が導出された後に当り遊技が付与される遊技機において、遊技球が入球可能な特別入球口と、前記特別入球口に入球した遊技球のうち特定領域を通過する遊技球を検知可能な特定検知手段と、遊技球が入球可能な第1入球口と、遊技球が入球可能な第2入球口と、前記第1入球口へ遊技球が入球することに基づいて変動ゲームのうち第1変動ゲームの実行を保留することができるとともに、前記第2入球口へ遊技球が入球することに基づいて変動ゲームのうち第2変動ゲームの実行を保留することができる保留手段と、遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段と、演出を実行可能な演出実行手段と、前記演出の実行に関する制御を実行可能な演出制御手段と、を備え、前記当りには、前記特定表示結果が導出された後に前記当り遊技として特定当り遊技が付与される特定当りがあり、前記特定当り遊技では、前記特別入球口に遊技球を入球させることが可能であるとともに、前記特定領域に遊技球を通過させることが可能であり、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知した場合には、前記特定当り遊技が終了すると前記当り遊技として特別当り遊技が付与され、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知しなかった場合には、前記特定当り遊技が終了しても前記特別当り遊技が付与されず、前記遊技状態には、所定状態と、特定状態と、があり、前記特定状態は、前記所定状態よりも前記第2入球口へ遊技球が入球し易く、前記所定状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であり、前記特定状態は、前記特別当り遊技の終了に伴って移行可能な遊技状態であり、前記第1変動ゲーム及び前記第2変動ゲームにて導出される所定の表示結果には、前記特定表示結果とは異なる非特定表示結果があり、前記非特定表示結果が導出された後には、前記当り遊技が付与されず、前記第2変動ゲームの実行が保留されている状態で前記所定状態となる状況には、第1状況と、第2状況と、があり、前記第1状況は、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知せずに、当該特定当り遊技が終了する状況であり、前記第2状況は、前記特定当り遊技において前記特定検知手段が遊技球を検知し、当該特定当り遊技が終了したときに前記特別当り遊技が付与され、当該特別当り遊技が終了した後、所定条件の成立に伴って前記特定状態から前記所定状態へと移行可能な状況であり、前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときと、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときとでは、前記第2変動ゲームにて前記非特定表示結果が導出される場合に、前記演出実行手段において実行される演出のうち少なくとも一部の演出が異なることを特徴とする遊技機。
【0222】
(付記9)前記保留手段は、複数の前記第2変動ゲームの実行を保留することができ、前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、第1演出が実行され、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、第2演出が実行され、前記第1状況において複数の前記第2変動ゲームが保留されているときには、1の前記第2変動ゲームごとに前記第1演出が実行され、前記第2状況において複数の前記第2変動ゲームが保留されているときには、複数の前記第2変動ゲームに跨って前記第2演出が実行され得る付記8に記載の遊技機。
【0223】
(付記10)前記第1状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、第1演出が実行され、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行されるときは、第2演出が実行され、前記第2状況において前記第2変動ゲームが実行された後に前記第1変動ゲームが実行されるときは、前記第2演出が実行されず、前記第1演出が実行される付記8又は付記9に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0224】
10…遊技機 12…演出表示装置 13…情報表示装置 13a…第1特別図柄表示部 13b…第2特別図柄表示部 14…第1始動口 15…第2始動口 16…普通可動片 18…第1大入賞口 19…第1特別可動片 29…特定領域 40…主制御基板 41a…主CPU 50…副制御基板 50a…副CPU GH…画像表示部 HD…発射ハンドル LA…装飾ランプ SE5…特定通過センサ SP…スピーカ