(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134431
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】血糖緊急度評価及び警告インターフェース
(51)【国際特許分類】
A61B 5/145 20060101AFI20230920BHJP
【FI】
A61B5/145
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023097184
(22)【出願日】2023-06-13
(62)【分割の表示】P 2022040262の分割
【原出願日】2015-03-16
(31)【優先権主張番号】61/978,151
(32)【優先日】2014-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
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2.TWITTER
(71)【出願人】
【識別番号】504016422
【氏名又は名称】デックスコム・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アンナ・リー・ラック-ゴマー
(72)【発明者】
【氏名】ハリ・ハンパプラム
(72)【発明者】
【氏名】アプルヴ・ユラス・カマス
(72)【発明者】
【氏名】イーライ・レイマン
(72)【発明者】
【氏名】レイフ・エヌ・ボウマン
(72)【発明者】
【氏名】アルトゥロ・ガルシア
(72)【発明者】
【氏名】ナレシュ・シー・バヴァラジュ
(72)【発明者】
【氏名】ライアン・ドレーガー
(72)【発明者】
【氏名】ポール・クレイマー
(72)【発明者】
【氏名】ポール・ノーブル-キャンベル
(72)【発明者】
【氏名】キャサリン・イェール・グラブシュタイン
(57)【要約】
【課題】生理的状態に関連する使用者の緊急状態を評価する。
【解決手段】測定された血糖値ならびに他の要因に基づき得る血糖緊急度指数(GUI)の決定における幾つかまたは多数の要因を用いるシステム及び方法が開示される。他の要因には、グルコースレベル及び/または、例えば、使用者が入力したデータ、他のセンサによって測定されたか、もしくはネットワークソースから受信されたデータ、または過去のデータなどの他の要因の時間導関数が含まれ得る。次いで、GUIが例えば、スマートフォン等のモバイルデバイス上に、例えば背景色または他の人目につかない通知手段を介して、興味を起こさせる手段で使用者に提示される。GUIはまた、使用者に対して電子デバイス上に処置可能な警告及び警報を作動させるのにも用いられ得る。GUI、または記載される変数及びパラメータの組み合わせから計算される別の指数は、ポンプ等の薬物送達デバイスを駆動させるために、さらに用いられ得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生理的状態に関連する使用者の緊急状態を評価する方法であって、
a.生理的状態に関連する第1の種類のデータを受信することと、
b.前記生理的状態に関連する第2の種類のデータを計算することと、
c.前記生理的状態に関連する第3の種類のデータを受信することと、
d.前記第1の種類、第2の種類、及び第3の種類の前記受信されたデータに少なくとも基づいて緊急度指数を決定することと、
e.モバイルデバイス上に前記決定された緊急度指数の表示を提供することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記生理的状態は、糖尿病であり、前記緊急度指数は、血糖緊急度指数であり、前記第1の種類のデータは、グルコース濃度である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記グルコース濃度は、現在の測定されたグルコース濃度、過去に測定されたグルコース濃度、または未来の予測されるグルコース濃度である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の種類のデータは、前記第1の種類のデータから得られる、請求項1、2、または3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の種類のデータから得られる前記第2の種類のデータは、前記第1の種類のデータの時間に関する第1の導関数または第2の導関数である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の種類のデータから得られる前記第2の種類のデータには、正常グルコースパターンからの偏差、経時的グルコース値のパターンデータ、予測されるグルコース値、グルコース値が規定の範囲内にある持続時間、前記緊急度指数の決定で考慮されるパラメータもしくは変数の重み付け、または前記第1の種類のデータの極大値もしくは極小値が含まれる、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第3の種類のデータの前記受信には、使用者によって入力されたデータを受信することが含まれる、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記受信には、モバイルデバイスのユーザーインターフェース上で使用者によって入力されたデータを受信することが含まれる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記生理的状態は、糖尿病であり、前記緊急度指数は、血糖緊急度指数であり、前記第1の種類のデータは、グルコース濃度であり、前記使用者によって入力された受信されたデータには、使用者の体重、活動レベルの使用者表示、摂取されたかもしくは摂取される食品または飲料の使用者表示、身体計測データ、前記使用者に提供された前のインスリンに関するデータ、ストレスデータ、健康データ、前記第1の種類のデータを測定するセンサの配置に関するデータ、年齢、あるいは性別が含まれる、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記使用者によって入力された受信されたデータには、摂取されたかもしくは摂取される食品または飲料の使用者表示、あるいは前記使用者に提供されたかもしくは前記使用者に提供される前のインスリンに関するデータが含まれ、前記受信されたデータに基づいて前記血糖緊急度指数がより低い緊急性であると決定することをさらに含む、請求項7、8、または9に記載の方法。
【請求項11】
前記第3の種類のデータの前記受信には、センサからデータを受信することが含まれる、請求項1~10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記生理的状態は、糖尿病であり、前記緊急度指数は、血糖緊急度指数であり、前記第1の種類のデータは、グルコース濃度であり、前記センサには、目盛り、血糖計、体温計、加速度計、カメラ、GPSデバイス、またはマイクのうちの少なくとも1つが含まれる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記受信された第3の種類のデータには、使用者の体重、活動レベルの使用者表示、摂取されたかもしくは摂取される食品または飲料の表示、身体計測データ、前記使用者に提供された前のインスリンに関するデータ、生理的データ、ストレスデータ、または健康データが含まれる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第3の種類のデータの前記受信には、照会処理エンジン、機械が機械対話するように構成された電子デバイス、または電子使用者記録からのデータを受信することが含まれる、請求項1~13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記第3の種類のデータは、前記モバイルデバイスから受信され、アプリケーションとの使用者対話のレベルに対応し、前記表示はアプリケーションを通して提供される、請求項1~14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記緊急度指数がそれぞれ規定の警告閾値または警報閾値に達した場合、警告または警報を提供することをさらに含む、請求項1~15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記緊急度指数は、血糖指数であり、前記規定の警告閾値または警報閾値は、前記使用者が低血糖状態または高血糖状態にあることを示す、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記生理的状態は、肥満、栄養失調、活動過多、鬱、または多産のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記受信された入力に基づいて高度な出力を提供することをさらに含む、請求項1~18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記方法を実施するように構成されたコンピュータにより実施される制御手段を任意選択的に含む、請求項1~19のいずれかに記載の方法を実施するためのシステム。
【請求項21】
生理的状態に関連する使用者の緊急状態を決定する方法であって、
a.分析物濃度と、前記分析物濃度の第1の時間導関数または第2の時間導関数、前記分析物濃度が規定の範囲を占めた持続時間、前記分析物濃度の前記第1の時間導関数または第2の時間導関数が規定の範囲を占めた持続時間、使用者によって入力された過去または未来の食事摂取パラメータ、使用者によって入力されたかまたは統合ポンプから受信された過去または未来の薬物パラメータからなる群から選択される少なくとも2つの変数とに基づいて緊急度指数を決定することと、
b.前記決定された緊急度指数を、モバイルデバイスの記憶装置に記憶することと、を含む、方法。
【請求項22】
前記モバイルデバイスのユーザーインターフェース上に前記緊急度指数を表示するか、または他の様式で出力することをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記表示するステップは、前記緊急度指数の前記表示が他の実行しているアプリケーションまたはプロセスに関係なく表示されるように、前記モバイルデバイス上で作動している他のアプリケーションまたはプロセスを無視することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記表示するステップは、使用者の操作によってもたらされ、前記使用者の操作は、前記モバイルデバイスを手に持つこと、前記モバイルデバイスをロック解除すること、または前記モバイルデバイス上でスワイプ操作を実施することからなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記緊急度指数の前記表示は、描画された要素である、請求項21、22、23、または24に記載の方法。
【請求項26】
前記描画された要素には、色が含まれる、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記描画された要素には、アイコンが含まれる、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記アイコンの位置、サイズ、または色は、前記緊急度指数に基づく、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
a.使用者が前記アイコンを起動させたという表示を受信することと、
b.前記緊急度指数に関する追加情報または高度な出力を表示することと、をさらに含む、請求項27または28に記載の方法。
【請求項30】
前記描画された要素は、前記モバイルデバイスのオペレーティングシステムに元から備わっているホーム画面または背景の少なくとも一部分として描画される、請求項26、27、28、または29に記載の方法。
【請求項31】
前記分析物は、グルコースであり、前記緊急度指数は、血糖緊急度指数であり、前記薬物パラメータは、インスリンに対応する、請求項21~30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記モバイルデバイスの前記ユーザーインターフェース上で一連の要素を描画することをさらに含み、前記一連の要素は、グルコース濃度の過去または予測される未来の値を示す、請求項31に記載の前記方法。
【請求項33】
前記緊急度指数の前記表示には、前記モバイルデバイス上でそれぞれ描画されたか、もしくは音を発する可聴式または視覚的警告が含まれる、請求項22または請求項22の従属請求項としての請求項23~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
使用者データが前記緊急度指数に関連し得るように、使用者に対してデータを入力するように入力要求を表示することをさらに含む、請求項21~33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
使用者に対するデータを入力するための前記入力要求は、データの種類を示し、前記データの種類は、運動もしくは活動レベル、食事データ、インスリンデータ、ストレスもしくは健康データ、または情緒データからなる群から選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
使用者が前記緊急度指数の前記表示応えて実施し得る、少なくとも1つの可能性のある操作を表示することをさらに含む、請求項21~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記表示には、処置可能な警告が含まれる、請求項22または請求項22の従属請求項としての請求項23~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記表示には、帯域の占有率を表示することが含まれ、前記帯域は、緊急度指数値の規定の範囲に対応する、請求項22または請求項22の従属請求項としての請求項23~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記記憶された緊急度指数を統合ポンプに送信することをさらに含む、請求項21~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記記憶された緊急度指数をポンプ操作に変換することと、前記ポンプ操作を統合ポンプに送信することとをさらに含む、請求項21~39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記方法を実施するように構成されたコンピュータにより実施される制御手段を任意選択的に含む、請求項21~40のいずれかに記載の方法を実施するためのシステム。
【請求項42】
実質的に本願明細書及び/または図面に示される及び/または記載される、デバイス。
【請求項43】
実質的に本願明細書及び/または図面に示される及び/または記載される、システム。
【請求項44】
実質的に本願明細書及び/または図面に示される及び/または記載される、方法。
【請求項45】
生理的状態に関連するデータを監視するための電子デバイスであって、
a.ホストにおける分析物の濃度を実質的に連続的に測定するように構成された連続分析物センサであって、前記ホストにおける前記分析物濃度に関連する連続センサデータを提供する、連続分析物センサと、
b.請求項1~19、21~40、または44に記載の方法のうちのいずれか1つを実施するように構成されたプロセッサモジュールと、を備える、電子デバイス。
【請求項46】
前記分析物は、グルコースである、請求項45に記載のデバイス。
【請求項47】
ホストに薬物を送達するための電子デバイスであって、
a.前記ホストに薬物を送達するように構成された薬物送達デバイスであって、前記薬物送達デバイスは連続分析物センサに動作可能に接続され、前記連続分析物センサが、前記ホストにおける前記分析物の濃度を実質的に連続的に測定し、前記ホストにおける前記分析物濃度に関連する連続センサデータを提供するように構成される、薬物送達デバイスと、
b.請求項1~19、21~40、または44に記載の方法のうちのいずれか1つを実施するように構成されたプロセッサモジュールと、を備える、電子デバイス。
【請求項48】
前記分析物は、グルコースであり、前記薬物は、インスリンである、請求項47に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
参照による関連出願の組み込み
本出願データシートにおいて確認されるあらゆる優先権の主張、またはそれに対するあらゆる補正が、37 CFR 1.57の下、参照により本明細書に組み込まれる。本出願は、2014年4月10日出願の米国特許仮出願第61/978,151号の利益を主張する。前述の出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、これにより明示的に本明細書の一部となる。
【0002】
本実施形態は、連続分析物監視、具体的には、連続分析物監視システムの信号分析及び結果提示に関する。
【背景技術】
【0003】
真性糖尿病は、膵臓が十分なインスリンを生成することができない(I型またはインスリン依存型)及び/またはインスリンが有効ではない(II型または非インスリン依存型)障害である。糖尿病の状態において、被害者は高血糖を患い、これは小さな血管の劣化に関連する数々の生理的障害、例えば、腎不全、皮膚潰瘍、または目の硝子体液内への出血を生じ得る。低血糖(hypoglycemic)反応(低血糖(low blood sugar))は、インスリンの不用意な過量摂取によってか、または並外れた運動または不十分な食品摂取を伴うインスリンまたはグルコース低下剤の通常投与後に誘発され得る。
【0004】
慣用的には、糖尿病を有する人は、自己監視型血糖(SMBG)モニタを携行し、これは一般的に不快な指穿刺法を必要とする。快適性及び便宜性を欠いていることに起因して、糖尿病を有する人は、通常その人のグルコースレベルを1日に2~4回だけ測定する。残念ながら、そのような時間間隔は、糖尿病を有する人が、高血糖状態または低血糖状態の発見が手遅れになる可能性が高いほどに大きく離れており、時に危険な副作用を被る。糖尿病を有する人が遅れずに危険な状態に気付いて、その状態に対処する可能性が低いだけでなく、糖尿病を有する人は、従来の方法に基づいてその人の血糖値が上昇している(より高い)のか、または下降している(より低い)のかも理解しない可能性が高い。したがって、糖尿病患者が知識に基づいたインスリン治療決定を下すことを妨げられ得る。
【0005】
一部の糖尿病患者が彼らの血糖を監視するために使用していた別のデバイスは、連続分析物センサ、例えば、連続グルコース監視(CGM)である。CGMは典型的に侵襲的にか、低侵襲的にか、または非侵襲的に配置されるセンサを含む。センサは、体内の所与の分析物、例えば、グルコースを測定し、センサに関連する電子装置によって生成される生信号を生成する。生信号は、表示装置上に表示される出力値へと変換される。生信号の変換の結果得られた出力値は一般的に、使用者に意味のある情報を提供する形態、及びmg/dLで表された血糖等の、使用者が分析についてよく理解する形態で表される。
【発明の概要】
【0006】
本実施形態は幾つかの機能を有し、これらのうちのいずれの1つも、単独でこれらの望ましい属性の原因となることはない。続く特許請求の範囲によって表される本実施形態の範囲を限定することなく、これらのさらに優れた機能がこれより簡潔に論じられる。本考察を考慮後、特に「Detailed Description」と題される部分を読んだ後に、読み手は、本実施形態の機能がどのように本明細書に記載される利点を提供するかを理解するであろう。
【0007】
血糖緊急度指数(GUI)の決定及び/または計算で多数の変数またはパラメータを用いるシステム及び方法が開示され、これは測定された血糖値に一部基づき得これは、一般に他の要因の考慮を含む。他の要因には、時間に関する血糖値の第1の導関数及び/もしくは第2の導関数、ならびに/または後に記載される他の要因、例えば、使用者が入力したデータ、他のセンサによって測定されたか、もしくはネットワークソースから受信されたデータ、または過去のデータが含まれ得る。次いで、GUIが例えば、スマートフォン等のモバイルデバイス上に、例えば背景色または他の人目につかない通知手段を介して、興味を起こさせる手段で使用者に提示される。このように、GUIが、(表示画面がオンであるか、またはさもなければ起動されたときはいつでも)使用者に連続的に提示され得る。GUIはまた、使用者に対して電子デバイス上に処置可能な警告及び警報(または他の出力)を作動させるのにも用いられ得る。GUI、または記載される変数及びパラメータの組み合わせから計算される別の指数は、ポンプ等の薬物送達デバイスを駆動させるためにも用いられ得る。一般に、所与のGUIは概して所与の使用者に対して、同じ通知(または処置可能な警告)をもたらすが、電流感度、使用者が彼らの電子デバイスをどのように構成しているか、使用者がデバイスに許可しているモード等に応じて、使用者は通知手段または警告における変形を目にするであろう。
【0008】
さらに詳しくは、第1の種類のデータは、生理的状態に関連して受信され得る。例えば、糖尿病を有する患者のGUIと機能的な関係にあるグルコース濃度が、測定され得る。次いで、第2の種類のデータが受信され得るか、または場合によっては例えば第1の種類のデータの時間的変化率が計算され得る。糖尿病管理の場合、第2の種類のデータは、グルコース濃度の変化率(すなわち、濃度が上昇しているかまたは下降しているか、及びどれくらい早く)であり得る。第2の種類のデータは、グルコース濃度の加速度でもあり得、例えば、これはグルコース濃度における好転を示し得る。時間的変化率に加えて、第2の種類のデータには、パターンデータ、正常グルコースパターンからの偏差、予測されるグルコース値、グルコース値(もしくはその時間的変化率)が規定の範囲内にある持続時間、または極大値もしくは極小値等も含まれ得る。第1の種類のデータと同様に、第2の種類のデータは、GUIと機能的な関係にある。例えば、幾つかの事例では第2の種類のデータが第1の種類のデータから得られるか、または計算される一方で、第2の種類のデータは、従属変数、すなわちGUIの決定に影響を与える独立変数である。
【0009】
第3の種類のデータも、受信され得、これらは、そこから得られた分析物濃度及びパラメータに加えて、他の要素に対応する。例えば、使用者によって入力されたデータは、第3の種類のデータであり得、例えば、データは、健康、運動、食事データ、薬物注入データ、または多数の他の入力に対応する。場合によっては、第3の種類のデータは、別のデバイス、例えば、GPSまたはモバイルデバイス上で実行している使用者によって行われた運動を示し得る運動アプリケーションから受信され得る。他のアプリケーションが、食事摂取等を監視するために用いられ得る。自動薬物送達デバイスは、例えば、GUIの決定における考慮のためのインスリンポンプ操作を示すために、システムとも連動され得る。同様に、GUIは、ポンプ操作に影響を与えることができる。第1の及び第2の種類のデータと同様に、第3の種類のデータは、GUIと機能的な関係にある。具体的には、第3の種類のデータは、(それが、パラメータ及び変数自体が幾らか相互関係があり得るパラメータ及び変数を特徴とし得ることに留意されるが)一般に従属変数、すなわち、GUIの決定に影響を与える独立変数である。
【0010】
GUIの表示は、ユーザーインターフェース上、例えば、スマートフォン等のモバイルデバイス上で使用者に提示され得る。GUIは、自然に現れる機能、例えば、使用者の健康の指標として、それ自体を公然と示す必要のない背景色またはデザインであるような手段で示され得る。使用者が表示に満足した場合、その対話は、そこで終了してもよい。使用者が追加のデータを所望する場合、使用者は、例えば、その状況がどれだけ緊急か、その状況を示す関連測定及びパラメータ、その状況を改善するためにとる可能性のあるステップ等についての追加の詳細を読み出すために、ロック解除操作、スワイプ操作、または他のアプリケーション操作等の操作を実施し得る。GUIがデザインによって示される場合、デザインの機能は、現在の値、例えば、グルコース濃度、値がどちらの方向に変化しているか、値が好転しているか否か、最近の過去の値等を図形として(だが、多くの場合数字的にではなく)示し得る。ユーザーインターフェースは、使用者がパラメータ及び変数も入力することを可能にし得、次いでこれは、GUIの決定に影響を与え得る。
【0011】
監視デバイス、例えば、CGMは、モバイルデバイス、例えば、スマートフォン上で実行しているアプリケーション、及びモバイルデバイスにダウンロード可能なものとして具現化され得る。アプリケーションは、具体的には緊急性評価モジュールを実行し得、使用者の血糖状態の緊急性の精緻な評価を実施し得、一般に「より高い」評価は、「より高い」緊急性または「より高い」危険性の状態に関連する。モバイルデバイスは、GUI表示の連続通知または提示を提示し得、正当な理由が与えられた場合は、警告または警報も提供し得る。
【0012】
第1の態様において、本発明は、生理的状態に関連する使用者の緊急状態を評価する方法に対し、生理的状態に関連する第1の種類のデータを受信することと、生理的状態に関連する第2の種類のデータを計算することと、生理的状態に関連する第3の種類のデータを受信することと、第1の種類、第2の種類、及び第3の種類の受信されたデータに少なくとも基づいて緊急度指数を決定することと、モバイルデバイス上に決定された緊急度指数の表示を提供することと、を含む。
【0013】
第1の種類のデータは、体内にインプラントされた連続分析物センサからの分析物、例えばグルコースデータであり得る。第2のデータは、第1のデータの一次時間導関数及び/または二次時間導関数であり得る。第3のデータは、センサからの分析物データ外部のデータで有り得るが、これは、体内の分析物によって反映された生理的状態の健康危険性に影響を及ぼしている要因、例えば、連続分析物データによって感知されたグルコースデータによって反映される、極度の高血糖状態または低血糖状態の危険性に影響を及ぼしている要因を表す。具体的には、第3のデータは、生理的状態を反映している分析物レベルに影響を及ぼし、それにより健康危険性に影響を及ぼしている要因を表し得る。
【0014】
モバイルデバイスは、スマートフォンでもよい。
【0015】
本方法は、モバイルデバイス上に可聴式及び/もしくは触知できる警告を出力すること、ならびに/または緊急度指数が健康危険性状態に達した生理的状態を示す、例えば、極度の低血糖状態または高血糖状態の危険性を示す閾値に達したか、もしくは超えたとき、調整操作が使用者によってとられない限り、緊急度指数の表示が、他の実行しているアプリケーションもしくはプロセスに関係なくモバイルデバイス上に表示されるように、モバイルデバイス上で作動している他のアプリケーションもしくはプロセスを無視することを含み得る。
【0016】
本方法は、少なくとも緊急度指数が生理的状態に関して高い緊急性を示しているとき、モバイルデバイスのロック画面を通過する前においてさえも表示が使用者に見えるように、モバイルデバイス上に表示を提供することを含み得る。
【0017】
緊急度指数の決定は、緊急性評価モジュールによって実施され得る。
【0018】
緊急性評価モジュールは、入力としての生理的状態を表す分析物データ、例えば糖尿病患者の状態を表すグルコースデータを第1の種類のデータとして取得し得、データが生理的状態の健康危険性、例えば極度の高血糖の危険性または極度の低血糖の危険性に近付くに従って、分析物データ入力は、緊急度指数をより高い緊急性を表す値に調節する傾向がある。
【0019】
緊急性評価モジュールは、第1の導関数データ及び/もしくは第2の導関数データが、健康危険性、例えば極度の高血糖または低血糖の危険性が、緩和していることを示しているときは、より低い緊急性を、または第1の導関数データ及び/もしくは第2の導関数データが、健康危険性、例えば高血糖または低血糖の危険性が悪化していることを示しているときは、より高い緊急性を表す値に緊急度指数を調節する傾向がある第2の種類のデータとして、入力としての一次及び/もしくは二次時間導関数データとして取得し得る。
【0020】
緊急性評価モジュールは、入力としての分析物データに将来的に影響を及ぼすであろう使用者または他の操作に関連する外部データを第3の種類のデータとして取得して、分析物データへの使用者または他の操作の効果が健康危険性に関して分析物レベルを緩和するであろうとき、入力外部データは、緊急度指数をより低い危険性を表す値に調節する傾向があり、分析物データへの使用者または他の操作の効果が、健康危険性に関して分析物レベルを悪化させるであろうとき、入力外部データは、緊急度指数をより高い危険性を表す値に調節する傾向がある。ある実施形態において、外部データは、(体内のポンプを通してか体外の注入器を通してかに関わらず)体内へのインスリン注入の時間を表す及び/または食品/飲料摂取の時間を表す及び/または使用者が運動を行う時間を表し、健康危険性は、極度の高血糖または低血糖の危険性であり、分析物は血糖である。
【0021】
緊急性評価モジュールは、第2のデータとして、入力としての持続時間データを取得し得、持続時間データは、分析物データが生理的状態に関して定義された正常範囲外にある時間、例えば分析物データが高血糖状態または低血糖状態を連続的に表す持続時間を表し、持続時間データは、持続時間が増加するに従いより高い緊急性が決定されるように、緊急度指数を調節する傾向がある。
【0022】
緊急度指数を決定するステップは、分析物データ、分析物データの一次時間導関数及び分析物データの二次時間導関数、ならびに/または分析物データが生理的状態に関して正常範囲外にある持続時間の各々の項を有する数学的危険関数を使用することを含み得、前記項を形成するデータは第1の種類のデータ及び第2の種類のデータを構成する。
【0023】
第1の態様の実装例には、以下のうちの1つ以上が含まれ得る。生理的状態は、糖尿病であり得、緊急度指数は、血糖緊急度指数であり得、第1の種類のデータは、グルコース濃度であり得る。グルコース濃度は、現在の測定されたグルコース濃度、過去に測定されたグルコース濃度、または未来の予測されるグルコース濃度であり得る。
【0024】
時間に関する第1の導関数または第2の導関数等の第2の種類のデータは、第1の種類のデータから得られ得る。第1の種類のデータから得られる第2の種類のデータには、正常グルコースパターンからの偏差、経時的グルコース値のパターンデータ、予測されるグルコース値、グルコース値が規定の範囲内にある持続時間、緊急度指数の決定で考慮されるパラメータもしくは変数の重み付け、または第1の種類のデータの極大値もしくは極小値がさらに含まれ得る。
【0025】
第3の種類のデータの受信には、例えばモバイルデバイスのユーザーインターフェース上で使用者によって入力されたデータを受信することが含まれ得る。
【0026】
生理的状態が糖尿病である場合、緊急度指数は、血糖緊急度指数であり得、第1の種類のデータは、グルコース濃度であり得、使用者によって入力された受信されたデータには、使用者の体重、活動レベルの使用者表示、摂取されたかもしくは摂取される食品または飲料の使用者表示、身体計測データ、使用者に提供された前のインスリンに関するデータ、ストレスデータ、健康データ、第1の種類のデータを測定するセンサの配置に関するデータ、年齢、あるいは性別が含まれ得る。使用者によって入力された受信されたデータには、摂取されたかもしくは摂取される食品または飲料の使用者表示、あるいは使用者に提供されたかもしくは使用者に提供される前のインスリンに関するデータが含まれ得、受信されたデータに基づいて決定された血糖緊急度指数がより低い緊急性であると修正することをさらに含み得る。
【0027】
第3の種類のデータの受信には、センサからのデータを受信することが含まれ得る。生理的状態が糖尿病である場合、緊急度指数は、血糖緊急度指数であり得、第1の種類のデータは、グルコース濃度であり得、センサには、目盛り、血糖計、体温計、加速度計、カメラ、GPSデバイス、またはマイクのうちの少なくとも1つが含まれ得る。第3の種類のデータの受信には、使用者の体重、活動レベルの使用者表示、摂取されたかもしくは摂取される食品または飲料の表示、身体計測データ、使用者に提供された前のインスリンに関するデータ、生理的データ、ストレスデータ、または健康データも含まれ得る。第3の種類のデータの受信には、照会処理エンジン、機械が機械対話するように構成された電子デバイス、または電子使用者記録からのデータを受信することも含まれ得る。第3の種類のデータは、モバイルデバイスから受信され得、アプリケーションとの使用者対話のレベルに対応し得、表示はアプリケーションを通して提供される。
【0028】
本方法は、血糖緊急度指数がそれぞれ規定の警告閾値または警報閾値に達した場合、警告または警報を提供することをさらに含み得る。そのような規定の警告閾値または警報閾値は、使用者が低血糖状態または高血糖状態にあることを示し得る。
【0029】
糖尿病に加えて、生理的状態は、肥満、栄養失調、活動過多、鬱、または生殖能力のうちの1つ以上も含み得る。
【0030】
本方法は、受信された入力に基づいて高度な出力を提供することをさらに含み得る。
【0031】
表示を提供するステップは、モバイルデバイスのユーザーインターフェース上に緊急度指数の表示を表示することを含み得る。表示するステップは、緊急度指数の表示が他の実行しているアプリケーションまたはプロセスに関係なく表示されるように、モバイルデバイス上で作動している他のアプリケーションまたはプロセスを無視することをさらに含み得る。
【0032】
表示するステップが使用者の操作によってもたらされている場合、使用者の操作は、モバイルデバイスを手に持つこと、モバイルデバイスをロック解除すること、またはモバイルデバイス上でスワイプ操作を実施することからなる群から選択され得る。
【0033】
緊急度指数の表示は、描画された要素、例えば、色であり得、描画された要素は、モバイルデバイスのオペレーティングシステムに元から備わっているホーム画面または背景の少なくとも一部分として描画される。描画された要素に色がついている場合、色は、緊急度指数によって異なる。描画された要素は、アイコンでもあり得、その場合、アイコンの位置、サイズ、または色は、緊急度指数に基づく。
【0034】
本方法は、使用者がアイコンを起動させたという表示を受信することと、緊急度指数に関する追加情報または高度な出力を表示することと、をさらに含み得る。
【0035】
第3の種類のデータは、使用者によって入力されたか、または統合ポンプから受信された、過去または未来の薬物パラメータを含み得、薬物パラメータは、生理的状態に対処するために使用者内に注入された時間及び/または薬物の量を表す。分析物がグルコースである場合、緊急度指数は、血糖緊急度指数であり得、薬物パラメータは、インスリンに対応し得る。
【0036】
表示を提供するステップは、以下のように描画機能をさらに含み得る。例えば、一連の要素は、モバイルデバイスのユーザーインターフェース上に描画され得、一連の要素は、グルコース濃度の過去または予測される未来の値を示す。緊急度指数の表示は、モバイルデバイス上でそれぞれ描画されたか、もしくは音を発する可聴式または視覚的警告であり得る。本方法は、使用者データが緊急度指数に関連し得るように、使用者に対してデータを入力するように入力要求を表示することをさらに含み得る。使用者に対するデータを入力するための入力要求は、データの種類を示し得、データの種類は、運動もしくは活動レベル、食事データ、インスリンデータ、ストレスもしくは健康データ、または情緒データからなる群から選択され得、これは第3のデータを形成するために、利用され得る。本方法は、使用者が緊急度指数の表示された表示に応えて実施し得る、少なくとも1つの可能性のある操作を表示することをさらに含み得る。表示は、処置可能な警告であり得る。表示の表示には、帯域の占有率を表示することが含まれ得、帯域は、緊急度指数値の規定の範囲に対応する。
【0037】
本方法は、決定された緊急度指数を、モバイルデバイスの記憶装置に記憶することをさらに含み得る。本方法は、記憶された緊急度指数を統合ポンプに送信することを含み得る。例えば、本方法は記憶された緊急度指数をポンプ操作に変換することと、ポンプ操作を統合ポンプに送信することとをさらに含み得る。
【0038】
本方法は、生理的状態を示す現在の分析物データ値を表示すること、及び/または分析物の日付の傾向が上昇しているか減少しているかの表示を表示すること、及び任意選択的に傾向の上昇または減少率の指数を表示することも含まれ得る。一実装例において、傾向は、増加傾向を示す概して上向きの矢印及び減少傾向を示す概して下向きの矢印によって示され、任意選択的に矢印の角度は変化量を示し、より垂直は、より大きな変化量を示す。
【0039】
緊急度指数の表示は、緊急度に応じて色を変更することによって提供され得る。赤は、最も高い緊急状態を示すのに選択され得る。
【0040】
第2の態様において、本発明は、第1の態様の上記方法のいずれかを実施するためのシステムに対する。
【0041】
第3の態様において、本発明は、分析物濃度と、分析物濃度の第1の時間導関数または第2の時間導関数、分析物濃度が規定の範囲を占めた持続時間、分析物濃度の第1の時間導関数または第2の時間導関数が規定の範囲を占めた持続時間、分析物濃度の第2の時間導関数、分析物濃度の第2の時間導関数が規定の範囲を占めた持続時間、使用者によって入力された過去または未来の食事摂取パラメータ、使用者によって入力されたかまたは統合ポンプから受信された過去または未来の薬物パラメータ、または体温からなる群から選択される少なくとも2つの変数とに基づいて緊急度指数を決定することを含む、生理的状態に関連する緊急度指数を決定する方法に対する。
【0042】
本方法は、決定された緊急度指数を、モバイルデバイスの記憶装置に記憶することを含み得る。
【0043】
緊急度指数は、生理的状態に関して分析物濃度をより高い健康危険性レベルからより低い健康危険性レベルに持っていくために、介在操作を必要とする緊急性を表し得る。
【0044】
第2の態様の実装例には、以下のうちの1つ以上が含まれ得る。本方法は、モバイルデバイスのユーザーインターフェース上に緊急度指数の表示を表示することを含み得る。表示するステップは、緊急度指数の表示が他の実行しているアプリケーションまたはプロセスに関係なく表示されるように、モバイルデバイス上で作動している他のアプリケーションまたはプロセスを無視することをさらに含み得る。
【0045】
表示するステップが使用者の操作によってもたらされている場合、使用者の操作は、モバイルデバイスを手に持つこと、モバイルデバイスをロック解除すること、またはモバイルデバイス上でスワイプ操作を実施することからなる群から選択され得る。
【0046】
緊急度指数の表示は、描画された要素、例えば、色であり得、色は、モバイルデバイスのオペレーティングシステムに元から備わっているホーム画面または背景の少なくとも一部分として描画される。描画された要素は、アイコンでもあり得、その場合、アイコンの位置、サイズ、または色は、緊急度指数に基づく。
【0047】
本方法は、使用者がアイコンを起動させたという表示を受信することと、緊急度指数に関する追加情報または高度な出力を表示することとをさらに含み得る。
【0048】
分析物がグルコースである場合、緊急度指数は、血糖緊急度指数であり得、薬物パラメータは、インスリンに対応し得る。
【0049】
本方法には、以下の通り、描画機能が含まれ得る。例えば、一連の要素は、モバイルデバイスのユーザーインターフェース上に描画され得、一連の要素は、グルコース濃度の過去または予測される未来の値を示す。
【0050】
緊急度指数の表示が提供され得、モバイルデバイス上でそれぞれ描画されたか、もしくは音を発する可聴式または視覚的警告であり得る。
【0051】
本方法は、使用者データが緊急度指数に関連し得るように、使用者に対してデータを入力するように入力要求を表示することをさらに含み得る。使用者に対するデータを入力するための入力要求は、データの種類を示し得、データの種類は、運動もしくは活動レベル、食事データ、インスリンデータ、ストレスもしくは健康データ、または情緒データからなる群から選択され得る。本方法は、使用者が緊急度指数の表示された表示に応えて実施し得る、少なくとも1つの可能性のある操作を表示することをさらに含み得る。表示は、処置可能な警告であり得る。操作は、緊急性の危険性が高いとき、生理的状態によって提示される健康危険性に関して分析物濃度を、正常以上の許容レベルに向かって持っていくように健康危険性を調整するものであり得る。表示の表示には、帯域の占有率を表示することが含まれ得、帯域は、緊急度指数値の規定の範囲に対応する。
【0052】
本方法は、記憶された緊急度指数を統合ポンプに送信することをさらに含み得る。例えば、本方法は記憶された緊急度指数をポンプ操作に変換することと、ポンプ操作を統合ポンプに送信することとをさらに含み得る。この段落で論じられ、前述の統合ポンプは、生理的状態を治療するための薬物を送達するためのポンプであり得る。
【0053】
本方法は、モバイルデバイス上に決定された緊急度指数の表示を提供することを含み得る。
【0054】
少なくとも2つの変数には、分析物濃度の一次時間導関数及び/または二次時間導関数が含まれ得る。
【0055】
モバイルデバイスは、スマートフォンでもよい。
【0056】
本方法は、モバイルデバイス上に可聴式及び/もしくは触知できる警告を出力すること、ならびに/または決定された緊急度指数が健康危険性状態に達した生理的状態を示す、例えば、極度の低血糖状態または高血糖状態の危険性を示す閾値に達したか、もしくは超えたとき、調整操作が使用者によってとられない限り、緊急度指数の表示が、他の実行しているアプリケーションもしくはプロセスに関係なくモバイルデバイス上に表示されるように、モバイルデバイス上で作動している他のアプリケーションもしくはプロセスを無視することを含み得る。
【0057】
本方法は、少なくとも緊急度指数が生理的状態に関して高い緊急性を示しているとき、モバイルデバイスのロック画面を通過する前においてさえも表示が使用者に見えるように、モバイルデバイス上に緊急の危険性の表示を提供することを含み得る。
【0058】
緊急度指数の決定は、緊急性評価モジュールによって実施され得る。
【0059】
緊急性評価モジュールは、入力としての分析物濃度を取得し得、データが生理的状態の健康危険性、例えば極度の高血糖の危険性または極度の低血糖の危険性に近付くに従って、分析物濃度入力は、緊急度指数をより高い緊急性を表す値に調節する傾向がある。
【0060】
緊急性評価モジュールは、第1の時間導関数及び/もしくは第2の時間導関数が、健康危険性、例えば生理的状態の極度の高血糖もしくは低血糖の危険性が緩和していることを示すときは、より低い緊急性を、または第1の導関数及び/もしくは第2の導関数が、健康危険性、例えば生理的状態の高血糖もしくは低血糖の危険性が悪化していることを示すときは、より高い緊急性を表す値に緊急度指数を調節する傾向のある手段で、入力としての一次時間導関数及び/または二次時間導関数を取得し得る。
【0061】
緊急性評価モジュールは、使用者によって入力された過去もしくは未来の食事摂取パラメータ、または使用者によって入力されたかもしくは統合ポンプから受信された過去もしくは未来の薬物パラメータを含む外部データを入力として取得し得、入力外部データは、分析物濃度への薬物または食事摂取の効果が、生理的状態の健康危険性に関して分析物レベルを緩和するときより低い危険性を表す値に緊急度指数を調節する傾向があり、入力外部データは、分析物濃度への薬物または食事摂取の効果が、健康危険性に関して分析物レベルを悪化させるとき、より高い危険性を表す値に緊急度指数を調整する傾向がある。ある実施形態において、薬物パラメータは、(体内のポンプを通してか体外の注入器を通してかに関わらず)体内へのインスリン注入の時間及び/または量を表し、食事摂取パラメータは、食品/飲料摂取の時間及び/または量を表す。
【0062】
少なくとも2つの変数には、第1の時間導関数データ及び第2の時間導関数データならびに食事摂取パラメータ及び薬物パラメータのうちの少なくとも1つが含まれ得る。
【0063】
緊急性評価モジュールは、分析物濃度が生理的状態に関して定義された正常範囲を表す規定の範囲を占めている持続時間、例えば分析物データが正常血糖状態を連続的に表している持続時間の指標を入力として追加でか、または代替的に取得し得、持続時間指標は、持続時間が増加するに従ってより高い緊急性が決定されるように、緊急度指数を調節する傾向がある。
【0064】
緊急度指数を決定するステップは、分析物濃度、分析物濃度の一次時間導関数及び分析物濃度の二次時間導関数、ならびに/または分析物濃度が規定の範囲を占めた持続時間の各々を表す項を有する数学的危険関数を使用することを含み得る。
【0065】
第3の態様の実装例には、以下のうちの1つ以上がさらに含まれ得る。生理的状態は、糖尿病であり得、緊急度指数は、血糖緊急度指数であり得、分析物濃度は、グルコース濃度であり得る。グルコース濃度は、現在の測定されたグルコース濃度であり得る。
【0066】
本方法には、モバイルデバイスのユーザーインターフェース上等で使用者によって入力された対応するデータに基づく食事摂取パラメータ及び/または薬物パラメータを受信することが含まれ得る。
【0067】
本方法は、血糖緊急度指数がそれぞれ規定の警告閾値または警報閾値に達した場合、警告または警報を提供することをさらに含み得る。そのような規定の警告閾値または警報閾値は、使用者が低血糖状態または高血糖状態にあることを示し得る。
【0068】
本方法は、mg/ml等で分析物濃度を表す数値を表示すること、及び/または分析物濃度の傾向が、上昇しているか減少しているかの表示を表示すること、及び任意選択的に傾向の上昇または減少率の指標を表示することも含まれ得る。一実装例において、傾向は、増加傾向を示す概して上向きの矢印及び減少傾向を示す概して下向きの矢印によって示され、任意選択的に矢印の角度は変化量を示し、より垂直は、より大きな変化量を示す。緊急度指数の表示は、緊急度に応じて表示の色を変更することによって提供され得る。赤は、最も高い緊急状態を示すのに選択され得る。表示は、スマートフォン等のモバイルデバイス上であり得る。
【0069】
第4の態様において、本発明は、第3の態様の上記方法のいずれかを実施するためのシステムに対する。
【0070】
第5の態様において、本発明は、本明細書及び/または図面に実質的に示されるデバイス、システム、または方法に対する。
【0071】
第6の態様において、本発明は、ホストにおける分析物の濃度を実質的に連続的に測定するように構成され、ホストにおける分析物濃度に関連する連続センサデータを提供する、薬物送達デバイスと、上に述べられる方法のうちの任意の1つを実施するように構成されたプロセッサモジュールとを含む、生理的状態に関連するデータを監視するための電子デバイスに対する。
【0072】
第7の態様において、本発明は、ホストに薬物を送達するように構成された薬物送達デバイスであって、薬物送達デバイスは連続分析物センサに処置可能に接続され、連続分析物センサが、ホストにおける分析物の濃度を実質的に連続的に測定するように構成され、ホストにおける分析物濃度に関連する連続センサデータを提供する、薬物送達デバイスと、上に述べられる方法のうちの任意の1つを実施するように構成されたプロセッサモジュールとを含む、ホストに薬物を送達するための電子デバイスに対する。
【0073】
記載される機能の理解を容易にするために、連続グルコース監視が、続く説明の一部として使用される。記載されるシステム及び方法が、他の連続監視システムにも適用可能であることが理解されよう。例えば、論じられる機能は、乳酸塩、遊離脂肪酸、運動中の心拍数、IgG-抗グリアジン、インスリン、グルカゴン、運動追跡、生殖能力、カロリー摂取量、水分補給、塩分濃度、汗/発汗(ストレス)、ケトン、アディパネクチン、トロポニン、発汗、及び/または体温の連続監視に使用され得る。グルコース監視が例として使用される場合、状態を監視するこれらの代替例のうちの1つ以上は、置換され得る。したがって、GUIが上に記載されている一方で、類似のシステムにおいて、ラクトース緊急度指数、ケトン緊急度指数等が定義され得る。
【0074】
開示される様々な態様の実施形態の機能のいずれも、特定される全ての態様及び実施形態に適用可能である。さらに、実施形態の機能のいずれも独立して、本明細書に記載される他の実施形態と、任意の手段で部分的にかまたは完全に組み合わせることが可能であり、例えば、1つ、2つ、または3つ以上の実施形態が全体においてかまたは一部において組み合わせ可能であり得る。
さらに、様々な態様の実施形態の機能のいずれかは、他の態様または実施形態では任意選択にしてもよい。方法の任意の態様または実施形態を、別の態様または実施形態のシステムまたは装置によって実施してもよく、システムの任意の態様または実施形態を、別の態様または実施形態の方法を実施するように構成してもよい。
【0075】
この原理に従ったシステム及び方法の利点には、以下のうちの1つ以上が含まれ得る。使用者は、使用者の電話をひと目見たときにいつでも使用者の緊急性評価の表示を受け取ることができる。同様に、血糖の緊急状態の決定において多数の入力を考慮する知的アルゴリズムを使用することにより、使用者が、より処置可能な警告を受信し、迷惑警告の発生を低減し、CGMの使用を増加させることができる。緊急性評価は、警告アルゴリズムによってそれ以前に考慮されていない入力に基づくため、血糖緊急度指数は、やむを得ず単独のグルコース濃度(または導関数)情報に相関させるよりもむしろ患者の臨床的糖尿病管理により良好に相関し得る。使用者は、興味を起こさせる及び個別化可能な手段、ならびに使用者が恐らくすでに携行しているデバイス、例えば、モバイルデバイスに元から備わっているユーザーインターフェースを利用する手段で、血糖の緊急状態に対して安全かつ慎重に警告され得る。他の利点は、図及び特許請求の範囲を含む以下に続く説明から明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0076】
本実施形態を、これより有益な機能を強調することに重点を置きながら詳細に論じる。これらの実施形態は、単に例示的な目的のためである付属の図面に示される新しくかつ非自明な緊急性評価及びユーザーインターフェースを描写する。これらの図面は、以下の図を含み、図内の類似の数字は類似の部品を示す。
【0077】
【
図1】低閾値をより低い値またはより高い値に設定した効果を例示する、出力記録のグラフである。
【
図2】比較的安定したグルコース値さえも警告を作動することができることを例示する出力記録のグラフである。
【
図3】連続グルコースセンサ及び薬物送達デバイスを含む、好適な実施形態の統合システムのブロック図である。
【
図4】本システム及び方法を用いて使用するために構成された電子デバイスの立面図である。
【
図5】
図4の電子デバイスの機能的ブロック図である。
【
図6】
図3のシステムの特定の構成要素の論理図を描写する。
【
図7】GUIの計算で用いられ得るパラメータまたは変数の範疇を描写する。
【
図8】この原理に従った方法を例示するフローチャートである。
【
図9】パラメータ及び変数の様々な組み合わせをGUIの決定においてどのように用いることができるかを示すグラフである。
【
図10】パラメータ及び変数の様々な組み合わせを、特にパターンを使用するGUIの決定においてどのように用いることができるかを示す別のグラフである。
【
図11】パラメータ及び変数の様々な組み合わせを、特に重大な事象に関するデータを使用するGUIの決定においてどのように用いることができるかを示す別のグラフである。
【
図12A】時間の関数としてのグルコース濃度、静的危険性、及び動的危険性を例示する。
【
図12B】時間の関数としてのグルコース濃度、静的危険性、及び動的危険性を例示する。
【
図13】低血糖症において、血糖の緊急性がどのように持続時間と共に上昇するかを例示する。
【
図14】GUIの決定においてパラメータまたは変数として加速度を使用することが、どのように危険性状態に関する誤警告を避けることができるかを例示する。
【
図15A】例となるパラメータ及び変数に対応する様々な確率分布を例示する。
【
図15B】例となるパラメータ及び変数に対応する様々な確率分布を例示する。
【
図15C】例となるパラメータ及び変数に対応する様々な確率分布を例示する。
【
図15D】例となるパラメータ及び変数に対応する様々な確率分布を例示する。
【
図15E】例となるパラメータ及び変数に対応する様々な確率分布を例示する。
【
図15F】例となるパラメータ及び変数に対応する様々な確率分布を例示する。
【
図16A】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図16B】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図17A】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図17B】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図18A】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図18B】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図19A】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図19B】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図20A】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図20B】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図21A】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図21B】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図22A】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図22B】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図23】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図24】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図25A】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図25B】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図26】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図27A】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図27B】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図28A】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図28B】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図29】計算されたGUIに基づくGUI通知及び/または処置可能な警告を表示するのに用いられ得る様々なユーザーインターフェースを例示する。
【
図30】GUI通知及び/または処置可能な警告を提供するための例となる方法のフローチャートである。
【
図31A】使用者入力要求を促す例となるユーザーインターフェースである。
【
図31B】使用者入力要求を促す例となるユーザーインターフェースである。
【
図32A】遡及的アルゴリズムを実施するような別の例となる方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0078】
連続グルコース監視の特定実施例を考慮のこと。糖尿病患者にとって、グルコース監視は、文字通り生死を分け得る。しかしながら、CGM上に提示される血糖値は、不明瞭であり得る。例えば、3人の使用者が全員CGMによって測定された同じ血糖値を有し得るが、各々は、血糖値が減少しているか、同じ値で留まっているか、または上昇しているかによって異なる治療が必要であり得る。これは、現在のCGMが低閾値及び/または高閾値、例えば、時に変化率の考慮を含む予測または実際のグルコース濃度の閾値に基づいて警告を作動させるため特に当てはまる。予測値は、一般にノイズに強く左右され、そのような閾値に基づいた警告の使用は、使用者に危険または危ない状況に遭遇する前に反応するための多くの十分な時間をもたらさない。
【0079】
例えば、及び
図1を参照して、標準低血糖閾値の警告は、70mg/dLに設定され得る。使用者のグルコースレベルが急速に落ちている場合、そのような低閾値警告は、使用者に、例えば、55mg/dL未満の非常に低いグルコースレベルを防ぐのに十分な時間をもたらすことができ得ない。例え低閾値警告が80mg/dLに設定されていたとしても、使用者は55mg/dL未満に落ちる10分前に警告を聞くのみであろう。55mg/dL未満に落ちる前の30分間、使用者は2.5mg/dL/分の平均変化量で落ち、使用者が70mg/dLの閾値に達するかなり前に非常に危険な状況にあったことは、
図1のCGM出力記録から明らかである。
【0080】
センサの感度を高めることは常に可能である一方で、そのような高めることは、多くの場合誤警告につながり、使用者の「警告疲労」を伴う。これは、監視が、通常複数の手段、例えば、アプリケーション通知、テキストメッセージ、Eメール等で使用者にすでに警告しているスマートフォンである場合に、特に正しい。例えば、非常に低いグルコースレベルを防ぐための十分な時間が存在することを確実にするための努力において、低閾値がより高く、例えば、80または90mg/dLに設定された場合、そのような設定は、多くの誤警告につながるであろう。別の例として、及び
図2を参照して、80mg/dL前後で推移している安定したグルコースレベルに対しては警告する必要はないが、閾値が80mg/dLに設定された場合、多くの警告が作動するであろう。
【0081】
さらに、現在のシステムが血糖値及び閾値に基づく警告を使用者に提示することができる一方で、そのようなシステムに関連するユーザーインターフェースは、使用者の期待を満たさない。信頼できる警告の欠如及び安全かつ慎重なユーザーインターフェースの欠如の両方は、そのような監視の使用及び採用を妨げる。
【0082】
同様に、インスリンポンプ操作をCGMと統合させる現在のシステムは、単純なグルコース閾値を使用して基礎インスリンを保留させる等の判断を下す。しかしながら、単純なグルコース閾値は、使用者の緊急状態に関する十分な情報を提供することができない。例えば、インスリン送達を保留させるために70mg/dLの閾値を使用することは、グルコースが徐々に低下しているときは、適切であり得るが、グルコースが急速に落ちている場合には、グルコースが100mg/dLであるとき、インスリンを保留することがより適切であり得、あるいは多量の残留インスリンまたは最近の運動が存在する場合、さらに早くがより適切であり得る。予測されるグルコース値単独の中断ですら、多数の偽陽性の不利益を有する。
【0083】
血糖の測定及びそれに関する警告を提供することに関連する他の態様は、本出願の出願人に所有されている2013年1月16日出願の「SYSTEMS AND METHODS FOR PROVIDING SENSITIVE AND SPECIFIC ALARMS」という表題の同時係属米国特許非仮出願第13/742,694号に記載され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0084】
本明細書に記載される機能の1つの非限定的な利点は、警告または警報を考慮して、使用者が気付くか、または容易に推測することができるとるべき適切な処置という意味で、使用者にとってより有用、すなわちより「処置可能」である警告及び警報を提供することである。そのような警告及び警報は、使用者の現在の血糖の緊急性評価をより正しく反映しているという意味では、より正確でもある。処置可能な警告及び/または警報を提供することに加えて、それは、使用者の緊急性評価を使用者に連続通知を提供することができ、強く興味を起こさせる手段で、デバイス使用者がすでに一般に携行しているデバイス、例えば、スマートフォン等のモバイルデバイスに元から備わっているユーザーインターフェースを使用して使用者に提示することができ、したがって使用者が追加のデバイスを携行する必要性を打ち消す。
【0085】
様々な用語が以下に記載される。
【0086】
「連続グルコースセンサ」という表現は、本明細書で使用される場合、広義の表現であり、当業者にその通常のかつ慣習的意味を提供し(また、特別なまたは個別化された意味に限定されず)、例えば、秒の小数点以下から最大、例えば、1、2、もしくは5分、またはそれ以上の範囲にわたる時間間隔で、体液(例えば、血液、血漿、間質液等)のグルコース濃度を連続的または断続的に測定するデバイスを指すが、これに限定されない。
【0087】
「連続グルコース感知」または「連続グルコース監視」という表現は、本明細書で使用される場合、広義の用語であり、当業者にその通常のかつ慣習的意味を提供し(また、特別なまたは個別化された意味に限定されず)、例えば、秒の小数点以下から最大、例えば、1、2、もしくは5分、またはそれ以上の範囲にわたる時間間隔で、ホストの体液(例えば、血液、漿液、血漿、細胞外液、涙等)のグルコース濃度の監視が、連続的にまたは断続的に行われる期間を指すが、これに限定されない。例となる一実施形態において、ホストの細胞外液のグルコース濃度は、1、2、5、10、20、30、40、50、または60秒毎に測定される。
【0088】
「実質的に」という用語は、本明細書で使用される場合、広義の用語であり、当業者にその通常のかつ慣習的意味を提供し(また、特別なまたは個別化された意味に限定されず)、限定されないが、所定のものの大部分だが必ずしも完全にではないことを指し、これは、50パーセント超の量、60パーセント超の量、70パーセント超の量、80パーセント超の量、90パーセント以上の量を含み得る。
【0089】
「プロセッサ」及び「プロセッサモジュール」という用語は、本明細書で使用される場合、広義の用語であり、当業者にその通常のかつ慣習的意味を提供し(また、特別なまたは個別化された意味に限定されず)、コンピュータを動作させる基本命令に対応するか処理する論理回路を使用して、算術演算または論理演算を実施するように設計されたコンピュータシステム、状態機械、プロセッサ等を指すが、これらに限定されない。幾つかの実施形態において、この用語は、ROM及び/またはそれと関連するRAMを含み得る。
【0090】
本明細書に開示される例となる実施形態は、グルコースまたは別の分析物の濃度もしくは存在を示す物質の濃度を測定するグルコースセンサの使用に関する。幾つかの実施形態において、グルコースセンサは、連続デバイス、例えば、皮下、経皮(transdermal)、経皮(transcutaneous)、非侵襲的、眼内、及び/または血管内(例えば、静脈内)デバイスである。幾つかの実施形態において、デバイスは、複数の断続的血液試料を分析することができる。グルコースセンサは、酵素的、化学的、物理的、電気化学的、光学的、光化学的、蛍光ベース、分光光度的、分光学的(例えば、光吸収分光法、ラマン分光法等)、旋光分析的、熱量測定的、イオン泳動的、放射測定的方法等を含む、グルコース測定の任意の方法を使用することができる。
【0091】
グルコースセンサは、侵襲的、低侵襲的、及び非侵襲的感知手法を含む任意の既知の検出方法を使用して、ホストにおける分析物の濃度を示すデータ流を提供することができる。データ流は、一般に、センサを使用し得る患者または健康管理の専門家(例えば、医師)等の使用者に、分析物の有用な値を提供するために使用される生データ信号である。
【0092】
説明及び実施例の多くがホストにおけるグルコースの濃度を測定し得るグルコースセンサに寄せられているが、実施形態のシステム及び方法は、任意の測定可能な分析物に適用することができる。以下に記載される幾つか例となる実施形態は、インプラント可能なグルコースセンサを利用する。しかしながら、本明細書に記載されるデバイス及び方法は、分析物の濃度を検出し、分析物の濃度を表す出力信号を提供し得る任意のデバイスに提供可能であることを理解されたい。
【0093】
述べられる通り、幾つかの実施形態において、分析物センサは、例えば、米国特許第6,001,067号及び米国特許公開第US-2011-0027127-A1号に関して記載されるインプラント可能なグルコースセンサである。幾つかの実施形態において、分析物センサは、例えば、米国特許公開第US-2006-0020187-A1号に関して記載される経皮的グルコースセンサである。さらに別の実施形態において、分析物センサは、例えば、米国特許公開第US-2009-0137887-A1号に関して記載されるデュアル電極分析物センサである。さらに別の実施形態において、センサは、主血管内または体外にインプラントされるように構成され、例えば、米国特許公開第US-2007-0027385-A1号に記載されている。これらの特許及び刊行物は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0094】
以下の説明及び実施例は、図面に関連して本実施形態を説明した。図面において、照合番号は、本実施形態の要素を標識する。これらの照合番号は、対応する図面機能の考察に関連して、以下に複製される。
【0095】
図3は、連続グルコースセンサ及び薬物送達デバイスを含む、好適な実施形態の統合システムのブロック図である。そのような統合システムは、本明細書に記載される幾つかの実施形態が実装され得る例となる環境である。ここでは、分析物監視システム100が連続分析物センサシステム8を含む。連続分析物センサシステム8は、センサ電子装置モジュール12及び連続分析物センサ10を含む。システム100は、薬物送達ポンプ2及び基準分析物計4等の、他のデバイス及び/またはセンサを含んでもよい。連続分析物センサ10はセンサ電子装置モジュール12に物理的に接続され得、連続分析物センサ10と一体であり得る(例えば、非解除可能に取り付けられ得る)か、または解除可能に取り付け可能であり得る。
あるいは、連続分析物センサ10は、センサ電子装置モジュール12から物理的に分離していてもよいが、誘導結合等を介して電気的に結合される。さらに、センサ電子装置モジュール12、薬物送達ポンプ2、及び/または分析物基準計4は、表示デバイス14、16、18、及び/または20のいずれかまたは全て等の1つ以上追加のデバイスと通信し得る。表示デバイス14、16、18、及び20は、一般に緊急性評価モジュールを含むアプリケーションを実行するのに十分なプロセッサ、メモリ、記憶装置、及び他の構成要素を含む。
【0096】
幾つかの実装例において、
図3のシステム100は、センサシステム8、薬物送達ポンプ2、基準分析物計4、及び表示デバイス14、16、18、20のうちの1つ以上から直接的または間接的にネットワーク24上で提供された、分析物データ、薬物送達データ、ならびに/または他の使用者関連データを分析するように構成されたクラウドベースプロセッサ22も含み得る。受信したデータに基づいて、プロセッサ22は、データをさらに処理し、処理したデータに基づいた統計値を提供するレポートを生成し、ホストまたはホストの介護者に関連する電子デバイスに通知を作動させるか、または処理した情報を
図3の他のデバイスのいずれかに提供することができる。幾つかの例となる実装例において、クラウドベースプロセッサ22は、1つ以上サーバーを備える。クラウドベースプロセッサ22が複数のサーバーを備える場合、サーバーは、地理的にローカルか、または互いに分離していてもよい。ネットワーク24は、Wi-Fiネットワーク、セルラーネットワーク、インターネット、及びこれらの任意の組み合わせを含むデータを送信するための任意の有線及び無線通信媒体を含んでもよい。
【0097】
幾つかの例となる実装例において、センサ電子装置モジュール12は、連続分析物センサ10によって生成されたデータの測定及び処理に関連する電子回路を含み得る。これの生成された連続分析物センサデータは、アルゴリズムも含み得、これは、連続分析物センサデータを処理し校正するのにも使用され得るが、これらのアルゴリズムは、例えば、デバイス14、16、18、及び/または20による他の手段でも提供され得る。センサ電子装置モジュール12は、連続グルコースセンサ等の連続分析物センサを介して分析物のレベルの測定を提供するための、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせを含み得る。
【0098】
センサ電子装置モジュール12は、述べられた通り、表示デバイス14、16、18、及び20のいずれかまたは全て等の1つ以上デバイスに(例えば、無線的等で)結合し得る。表示デバイス14、16、18、及び/または20は、表示デバイスで表示させるためにセンサ電子装置モジュール12によって送信されるようなセンサ情報を、処理及び提示するために構成され得る。表示デバイス14、16、18、及び20は、分析物センサデータに基づいて警報も作動させることができる。
【0099】
図3において、表示デバイス14は、キーフォブ様の表示デバイスであり、表示デバイス16は、手持ち式の特定用途向けコンピュータデバイス16(例えば、DexCom,Inc.から市販されているDexCom G4(登録商標)Platinum受信機)であり、表示デバイス18は、汎用スマートフォンまたはタブレットコンピュータデバイス20(例えば、Android(登録商標)OSを実行している電話、アプリle,Inc.から市販されているApple(登録商標)iPhone(登録商標)、iPad(登録商標)、またはiPod touch(登録商標))であり、表示デバイス20は、コンピュータワークステーション20である。幾つかの例となる実装例において、比較的小さいキーフォブ様の表示デバイス14は、腕時計、ベルト、ネックレス、ペンダント、1個の装身具、粘着性パッチ、ポケットベル、キーフォブ、プラスチックカード(例えば、クレジットカード)、及び/または身分証明書(ID)等に具現化されたコンピュータデバイスであり得る。この小さい表示デバイス14は、(例えば、表示デバイス18よりも小さい)比較的小さい表示装置を含み得、数値26及び矢印28等の限定的な一組の表示可能なセンサ情報を表示するように構成され得る。幾つかのシステムは、例えば、2013年11月14日出願の「Devices and Methods for Continuous Analyte Monitoring」という表題の米国仮特許出願第61/904,341号に記載される装着可能なデバイス21も含み得、この全開示は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。装着可能なデバイス21は、使用者の視覚、衣服、及び/もしくは身体に装着または統合された任意のデバイス(複数可)を含み得る。デバイスの例には、装着可能なデバイス、アンクレット、メガネ、指輪、ネックレス、アームバンド、ペンダント、ベルトクリップ、髪クリップ/ゴム、ピン、カフスボタン、刺青、ステッカー、靴下、袖、手袋、衣類(例えば、シャツ、ズボン、下着、ブラ等)、「衣服装身具」例えば、ファスナーつまみ、ボタン、時計、靴、コンタクトレンズ、皮下インプラント、メガネ、人工内耳、靴の中敷き、矯正器(口腔)、矯正器(胴体)、医療用包帯、スポーツ用バンド(リストバンド、ヘッドバンド)、帽子、救急絆、付け毛、マニキュア、人工関節/身体部位、整形外科的ピン/デバイス、インプラント可能な心臓デバイスまたは神経デバイス等が挙げられる。小さい表示デバイス14及び/または装着可能なデバイス21は、(例えば、表示デバイス18よりも小さい)比較的小さい表示装置を含み得、センサ情報の数値26及び/または矢印28等の図表による及び/または数値による表現を表示するように構成され得る。反対に、表示デバイス16、18、及び20は、数値及び矢印等の他の情報に加えて、手持ち式受信機16上に描写される傾向グラフ30等のより大きな一組の表示可能な情報を表示し得るより大きい表示デバイスであり得る。
【0100】
情報(例えば、薬物送達情報、別個の自己監視分析物測定値、心拍数監視、カロリー摂取量監視等)を少なくとも提示するように構成される任意の他の使用者機器(例えば、コンピュータデバイス)が、
図3に関して論じられたものに加えてか、またはそれらの代わりに使用することができることが理解される。
【0101】
図3の幾つかの例となる実装例において、連続分析物センサ10は、分析物を検出及び/または測定するためのセンサを備え、連続分析物センサ10は、非侵襲的デバイス、皮下デバイス、経皮デバイス、及び/または血管内デバイスとして、分析物を連続的に検出及び/または測定するように構成され得る。幾つかの例となる実装例において、連続分析物センサ10は、複数の断続的血液試料を分析し得るが、他の分析物も使用され得る。
【0102】
図3の幾つかの例となる実装例において、連続分析物センサ10は、1つ以上の測定手法、例えば、酵素的、化学的、物理的、電気化学的、蛍光的、分光光度的、旋光分析的、熱量測定的、イオン泳動的、放射測定的、免疫化学的手法等を使用して血液中のグルコースを測定するように構成される、グルコースセンサを備え得る。連続分析物センサ10がグルコースセンサを含む実施例において、グルコースセンサは、グルコースの濃度を測定し得る任意のデバイスを備え得、侵襲的、低侵襲的、及び非侵襲的感知手法(例えば、蛍光的監視)を含むグルコースを測定するための種々の手法を使用して、ホストにおけるグルコースの濃度を示すデータ流等のデータを提供し得る。データ流は、生データ信号であり得、これは、使用者、患者、または介護者(例えば、親、親戚、保護者、教師、医師、看護師、もしくはホストの健康に関心のある任意の他の個人)等のホストに、グルコースの値を提供するのに使用される、校正された及び/またはフィルターをかけたデータ流へと変換される。さらに、連続分析物センサ10は、下記の種類のセンサのうちの少なくとも1つとしてインプラントされ得る:インプラント可能なグルコースセンサ、経皮的グルコースセンサ、主血管内または体外インプラントされたセンサ、皮下センサ、詰め替え可能な皮下センサ、眼内、または血管内センサ。
【0103】
図3の幾つかの実装例において、連続分析物センサシステム8は、ホストのグルコースレベルを連続的に監視するための、DexCom,Inc.から市販されているDexCom G4(登録商標)Platinumグルコースセンサ及び発信機を含む。
【0104】
図4は、本システム及び方法を用いて使用するために構成された電子デバイス200の一実施形態を例示する。電子デバイス200は、表示装置202及び起動するか、またはクリックしたとき、1つ以上機能を実施する1つ以上のボタン204及び/またはスイッチ206等の1つ以上の入力/出力(入出力)デバイスを含む。入出力デバイスとしても機能する例示される実施形態において、電子デバイス200は、スマートフォンであり、表示装置202は、入出力デバイスとしても機能するタッチスクリーンを備える。他の実施形態において、電子デバイス200は、デバイスまたはスマートフォン以外のデバイス、例えばCGMシステムの受信機、スマートウォッチ、タブレットコンピュータ、ミニタブレットコンピュータ、手持ち式携帯情報端末(PDA)、ゲーム機、マルチメディアプレイヤー、装着可能なデバイス、例えば上述のもの、自動車または他の乗り物内の画面等を備え得る。電子デバイス200が図においてスマートフォンとして例示されている一方で、電子デバイス200は、機能性のうちの幾つかまたは全てがリモートサーバー上に具現化されているものを含む、本明細書で言及される及び/または他の電子デバイスのいずれかもしくは全ての機能性を組み込む他の電子デバイスのいずれかであり得る。
【0105】
図5は、
図4に示される電子デバイス200のブロック図であり、幾つかの実施形態に従った電子デバイス200の機能的構成要素を例示する。電子デバイス200は、
図4に関して上述の表示装置202及び1つ以上の入力/出力(「入出力」)デバイス(複数可)204、206を含む。表示装置202は、LCDまたはLED画面及び他のもの等の出力を表示し得る任意のデバイスであり得る。入力/出力(入出力)デバイス202、204、206は、例えば、キーボード(示さず)、1つ以上のボタン204、1つ以上のスイッチ206等を備え得る。タッチスクリーンを含む実施形態において、表示装置202は、入出力デバイスとしても機能する。
【0106】
電子デバイス200は、プロセッサ208(中央処理装置(CPU)とも称される)、メモリ210、記憶装置デバイス212、送受信機214をさらに含み、他の構成要素またはデバイス(示さず)を含み得る。メモリ210はシステムバスまたはローカルメモリバス216を介して、プロセッサ208に結合される。プロセッサ208は、1つ以上のプログラマブル汎用もしくは特定目的マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラマブルコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス(PLD)等、またはそのようなハードウェアベースのデバイスの組み合わせであるか、あるいはこれらを含み得る。
【0107】
メモリ210は、実行時にメモリ210に記憶されたデータ及びプログラム情報にアクセスするプロセッサ208を提供する。一般に、メモリ210は、ランダムアクセスメモリ(RAM)回路、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、またはそのようなデバイスの組み合わせを含む。
【0108】
記憶装置デバイス212は、1つ以上の内蔵及び/または外付け大容量記憶装置デバイスを備え得、これは、非揮発性方式で大きな容量のデータを記憶するための任意の従来の媒体であり得るか、またはそれを含み得る。例えば、記憶装置デバイス212は、従来の磁気ディスク、光ディスク、光磁気(MO)記憶装置、フラッシュベースの記憶装置デバイス、または構造化データもしくは非構造化データを記憶するのに好適な任意の他の種類の非揮発性記憶装置デバイスを含み得る。記憶装置デバイス212は、いわゆるクラウドコンピューティングを使用した、「クラウド」の記憶装置も備え得る。クラウドコンピューティングは、コンピューティング資源とその内在する技術構造(例えば、サーバー、記憶装置、ネットワーク)との間に抽出を提供するコンピュータ機能に関し、最低限の管理努力またはサービス提供者との対話で、迅速に使えるように設定することができ、一般公開することができる設定可能なコンピューティング資源の共用プールへの、便利な応需型ネットワークアクセスを可能にする。
【0109】
電子デバイス200は、例えば、データを相互に関連付ける、パターン分析、及び他のプロセス等の様々なプロセスを実施し得る。幾つかの実施形態において、電子デバイス200は、そのようなプロセスを勝手に実施し得る。あるいは、そのようなプロセスは、上述の1つ以上クラウドベースプロセッサ22等の1つ以上他のデバイスによって実施され得る。さらなる実施形態において、これらのプロセスは、一部分が電子デバイス200によって、及び一部分が他のデバイスによって実施され得る。様々なプロセス例が、電子デバイス200に関して本明細書に記載される。これらのプロセス例は、電子デバイス200単独によって行われることに限定されないことを理解されたい。さらに、本明細書で使用される場合、「電子デバイス」という用語は、1つ以上クラウドベースプロセッサ、サーバー等の電子デバイス200が相互作用する他のデバイスを含むと解釈すべきである。
【0110】
電子デバイス200はまた、様々な機能を行うための他のデバイス/インターフェースも含む。例えば、電子デバイス200は、カメラ(示さず)を含む。
【0111】
送受信機214は、電子デバイス200がネットワークを介して他のコンピュータシステム、記憶装置デバイス、及び他のデバイスと通信することを可能にする。例示される実施形態が送受信機214を含む一方で、代替実施形態においては、独立した発信機及び独立した受信機が送受信機214と置換され得る。
【0112】
幾つかの実施形態において、プロセッサ208は、様々なアプリケーション、例えば、インターネット及び/またはセルラーネットワーク等上で電子デバイス200にダウンロードすることができるCGMアプリケーションを実行し得る。様々なアプリケーションのためのデータは、電子デバイス200と1つ以上の他のデバイス/システムとの間で共有され得、記憶装置212によって及び/または1つ以上の他のデバイス/システム上に記憶され得る。このCGMアプリケーションは、緊急性評価モジュールを含み得る、及び/または以下に記載される緊急性評価機能及び方法を作動させるのに十分な処理を含み得る。
【0113】
本実施形態のある特定において、
図3の連続分析物センサシステム8のセンサ10は、ホストの皮膚内に挿入される。次いで新しいセンサセッションが、センサ10、センサ電子装置12、及び電子デバイス200で開始される。多数の手法が、センサ10を初期化するために用いられ得る。例えば、初期化は、センサ電子装置12がセンサ10と係合したときに引き起こされ得る。別の実施例において、初期化は、センサ電子装置12を受容するスナップ留め基部上のスイッチ(示さず)等の機械的スイッチによって引き起こされ得る。センサ電子装置12が基部内にスナップ留めされたとき、スイッチが自動的に作動する。別の実施例において、初期化は、メニュー駆動型でもよく、使用者はユーザーインターフェース上で選択を行うことにより、例えば、(タッチスクリーンを備え得る)表示装置202上のボタン押すことによってかまたは指定されたエリアに触れることにより初期化を開始するように、電子デバイス200の表示装置202上のユーザーインターフェースによって入力要求され得る。装着者の皮膚に適用される非侵襲的センサに関わる別の実施例において、センサ10は、皮膚に接触したときに感知して、自動的に起動し得る。さらに、分析物センサシステム8は、上記の手法のいずれかを使用して新しいセンサ10の使用を検出し、システム8のユーザーインターフェース上で、入力要求の手段によって新しいセンサセッションを確認するように使用者に自動的に入力要求し、入力要求に対応した使用者の確認に対応して初期化を開始することもできる。
センサ10の初期化の追加の例は、2013年3月12日出願の米国特許出願第13/796,185号に見出され、この全開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0114】
図6は、連続分析物監視システム100の例となる論理図を例示し、具体的には、センサ結果の決定及び計算の記述、ならびにその結果及び他の要因に基づく緊急性の決定に関わる構成要素を例示する。具体的には、センサ10からの測定値は、センサ電子装置12によって処理され、一般にスマートフォンである、モバイルデバイス18に送信される。スマートフォンがここで記載される一方で、上述の様々な電子デバイスのいずれかが、センサまたは他のデータ及び出力結果、ならびにそれらに基づく警告及び警報を受信し、表示するために用いられ得ることが理解される。さらに、スマートフォン(または同様のスマートフォンの能力を有するデバイス)が、表示された通知、結果、警告、及び警報を、それに結合された様々なデバイスに、例えば、Bluetooth(登録商標)を介して送信され得る。そのようなデバイスには、Google Glass(登録商標)等の頭部装着型の表示装置、時計等含まれる。
【0115】
モバイルデバイス18は、CGMアプリケーション209を実行し、これにより、センサ電子装置12から受信された信号に基づいて様々な監視する及び表示機能が提供される。このCGMアプリケーションの一部として、GUI評価モジュール211(これもまたプロセッサモジュールである)が、ここに記載される緊急性評価機能を実施するために提供される。評価モジュールが記載される一方で、そのような評価モジュールは、ここに記載される方法を実施するのに適切な機能性によって置き換えられ得ることが理解される。
【0116】
モバイルデバイス18は、通知、結果、及び警告/警報を表示するための表示装置202を含む。表示装置202が表示画面として記述され、したがって一般に結果を視覚的に描画する一方で、通知、出力、結果、及びさらに緊急の場合には警告/警報は、可聴的に等の他の手段も使用して伝達され得ることが理解される。同じものが、表示された文字または数値の可聴版として伝達され得る。あるいは、発信音または他の音、さらには歌または着信メロディーが、使用者の血糖値の別個の表示として、使用者に提供され得る。
【0117】
モバイルデバイス18は、以下にさらに詳細に記載される通り、使用者が入力したデータを含む過去のデータの検索及び使用のために、メモリ210または記憶装置212をさらに含み得る。モバイルデバイス18が、様々なサーバーとネットワーク通信し得るため、過去のデータは、ネットワークサーバー222からも読み出され得る。過去のデータに加えて、サーバー(または他のネットワークソース)は、表示装置202上に提示される通知につながる決定に携わり得る他の外部データもさらに提供し得る。
【0118】
表示装置202は、それ自体が例えば、タッチスクリーンインターフェースを使用して、使用者がデータを入力するためのインターフェースを提供し得、データは、ボタンならびにスイッチ204及び206それぞれを介しても入力され得る。幾つかのスマートフォンにおいて、及び多くの他のコンピュータデバイスにおいて、分離したキーボードが同じ目的のために用いられ得る。
【0119】
信号処理は、センサ電子装置12を使用してか、モバイルデバイス18を使用してか、またはこの2つの組み合わせを使用して起こり得る。信号処理は、クラウドで、例えば、サーバー222または他のネットワークソース上でも実施され得る。しかしながら、多くの場合、校正、平滑化、またはフィルターがけ等の、生センサ信号の最初の処理は、センサ電子装置12によって行われ、モバイルデバイス18上のアプリケーションが、センサ電子装置12から受信した信号をGUIへと変換し、次いでこれが、表示装置202上に示される。
【0120】
図7は、どのようにして測定された血糖値が、計算されたか、またはさもなければ決定されたGUI値252をもたらすために他のパラメータまたは変数と組み合わされ得、次いで、これがモバイルデバイスの表示画面上に提示され、これが、警告及び/または警報の根拠になり得るかを例示する。計算または決定は、モバイルデバイス18上の緊急性評価モジュール211によって行われるが、サーバー222によってか、または場合によってはセンサ電子装置12によってさえも、全体的にかまたは部分的に決定され得る。全てのパラメータ及び変数が、GUI値252の決定の全ての実装例に携わるとは限らないことが理解される。
【0121】
様々なパラメータ及び変数と、続いて、上述の利益及び利点を達成するために、これらが、提示された通知が基づき得る及び/または警告もしくは警報が基づき得るGUI値をもたらすために、どのようにして組み合わせられ得るかの実施例が記載される。配置の範囲を限定することを決して意図することなしに、特に有用な組み合わせには、現在のグルコース値またはグルコース値と時間に関するグルコース値の第1の導関数との組み合わせが含まれると考えられる。しかしながら、この教示を受ける当業者によって理解される通り、多数の組み合わせが有用であり、したがって本発明の範囲は、特定の実施例によって限定されない。さらに、GUI252の単一の計算されたかまたは決定された値が、様々な実装例で用いられ得る一方で、血糖の危険性または緊急性に関連する複数の値が、計算または決定され得、これは警告または警報を動作させるために組み合わせて、例えば、GUI1=GUI1(パラメータ、変数)、GUI2=GUI2(パラメータ、変数)などで、または実際に使用者への結果の一般的提示に用いられることもまた理解されるであろう。組み合わせたGUIが、血糖の緊急状態を画定すると言われ得るような場合には、これが、警告及び/または警報の根拠である。
【0122】
図7において、GUI252は、現在の測定されたグルコースの値に対応するデータ254、及び/または過去に測定されたグルコースの値に対応するデータ256、及び/または測定されたグルコースの値に直接は関係せず、したがって「外部データ」と呼ばれるデータ258に少なくとも基づいて例示される。データ254は、一般に、例えば、mg/dLで測定された現在の測定されたグルコースの値である。データ256は、過去に測定されたグルコースの値に対応し、これらは、「直近の」測定されたグルコースデータと呼ばれるデータ262と、「より過去の」測定されたグルコースデータと呼ばれるデータ264とに分けられ得る。直近のデータ262は、現在の測定されたグルコースデータ254の前に、数分または数時間にわたって測定されたものであり得、したがって現在の傾向の分析に特に有用であり得る。より過去のデータ264は、現在の測定前に数日、数週間、数ヶ月、またはさらには数年にわたって測定されたものであり得、したがってパターンまたは傾向全体の計算もしくは決定において特に有用であり得る(データ262もまた、この決定に用いられ得る)。
【0123】
現在の測定されたグルコースデータ254及び直近の測定されたグルコースデータ262は、現在の傾向に基づいて他の種類のデータ266を計算するのに用いられ得る。例えば、これらは、グルコースデータの時間的変化率に対応するデータ268、例えば、時間に関する第1の導関数、時間に関する第2の導関数などの計算に使用され得る。
【0124】
データ258は、例えば、使用者がどのように感じているか、使用者が何を食べたかなどの、過去のまたは現在の使用者表示に対応し得る。したがって、データ258は、グルコースレベルとの間接的な相関にあり得るが、これは、機能的意味において、測定されたグルコース値に直接基づかない。データ258は、以下に記載されるように、多数の他の変数も構成し得る。
【0125】
上記の種類のデータに基づく様々なパラメータ及び変数が、以下に記載される。再度、特定の実装例におけるGUIの決定は、記載される全ての様々な種類のデータを含む必要はなく、多くの場合、2つまたは3つの種類のデータのみを含むであろうことが留意される。さらに、以下の説明が単に例示的であるように、以下に記載されるもの以外のデータの種類も、用いられ得る。具体的には、GUIの計算は、上述のように例えば、モバイルデバイス上のアルゴリズムによって実施され得、アルゴリズムは、GUIのその決定において、幾つかまたは多数の変数を考慮に入れ得る。これらの変数が、アルゴリズム的に同時かまたはほぼ同時に評価される一方で、下記の説明は、部分的に互いへの及び決定されたGUIへの変数の影響を経時的に考察する。スマートフォン等の電子デバイスのユーザーインターフェースに関連して、計算されたGUIは、モバイルデバイスのユーザーインターフェース上に提示される通知をもたらし、これは、場合によっては、使用者に表示され、実施されることになる1つ以上の操作を提案する「処置可能な警告」(または警報)をさらにもたらし得る。幾つかの実装例において、使用者によって見られた通知は、単純に使用者の状態、例えば、使用者が正常GUIを有するという、表示であり得る。他の事例において、提示は、例えば、赤色で現れる画面によって、したがって何らかの処置がとられなければならないことを暗示し得る警告または警報状態の提示であり得る。モバイルデバイスのロック解除をするか、「スワイプ」操作を行うか、またはさもなければ警告または警報状態の存在が内在するデータまで「掘り下げる」ことにより、使用者は、行われる不明瞭ではない操作を見ることができる。そのようなユーザーインターフェースの追加の詳細は、
図16~29に関連して以下に記載される。
【0126】
用いられ得る第1の種類のデータ及び大部分の実装例に関わるものは、測定されたグルコースの値である。この第1の種類のデータは、mg/dLもしくは他の様式での単位を有する数値形態であり得るか、または一般にグルコース値と相関する別の種類のデータを得るために処理されるかもしくは変換され得る。場合によっては、第1の種類のデータは、大幅な処理をせずにセンサ電子装置から受信されたままのその生の形態でも用いられ得る、及び/またはセンサ電子装置によっても処理され得る。次いで、所望により、GUIを決定するための緊急性評価モジュールまたは関連するアプリケーションを実行しているモバイルデバイス(または他のデバイス)上で処理が行われ得る。第1の種類のデータは、中間モジュールまたは変形からさらに受信され得る(例えば、スマートフォン上で実行している別のアプリケーションから受信され得る)。一般に、この第1の種類のデータは、例えば、データを表す信号を校正するか、平滑化するか、フィルターをかけるか、またはさもなければ「クリーンアップ」するために、処理が施され得る。
【0127】
一般に、現在の測定されたグルコースの値が用いられる一方で、第1の種類のデータはまた、1つ以上の過去のグルコースの値、またはさらには、予測アルゴリズムによって決定された未来のグルコースの値も含み得ることが理解される。予測アルゴリズムの追加の詳細が、以下に論じられる。
【0128】
GUIの決定において、他の全ての要因は等しく、高グルコースレベルは、GUIの値を、高血糖状態を示す緊急性のより高い値に向かって移動させる傾向がある。逆に、低グルコースレベルは、GUIの値を、再度低血糖状態を示す緊急性のより高い値に向かって移動させる傾向がある。中グルコースレベルは、GUIの値を、正常血糖状態を示す値に向かって移動させる傾向がある。非常に限られた実施例において、正常血糖状態は、0のGUIに関連し得、極度の低血糖状態は、-5のGUIに関連し得、極度の高血糖状態は、+5のGUIに関連し得る。当然ながら、本教示を前提として、他の多数のスキームもまた理解され、用いられ得る。正及び負の値が高血糖の危険性対低血糖の危険性を表す0~5が例示されているが、危険性指標は、高血糖の危険性対低血糖の危険性にとらわれ得ず、例えば、単純に0~5であり、0は、危険性がないことを表し、5は、(または低血糖または高血糖に関わらず)最も高い危険性を表す。指標を、例えば「危険性なし」、「低危険性」、「中危険性」、「高危険性」等の、危険性ウェイト区分(risk bucket)に定性的に分類することができる。他の定量的または定性的危険性指数は、危険性指数が血糖状態と必ずしも相関せず、むしろ危険な血糖の状態を避けるための臨床的処置の緊急性と相関することを理解する当業者によって理解される通り想定され得る。次の緊急度指数までの時間または特定の血糖状態までの時間等の時間情報もまた提供され得る。
【0129】
他の種類のデータは、この第1の種類のデータに基づき得、例えば、時間に関するグルコース値の第1の導関数は、グルコース値の時間的変化率、すなわち、グルコース値の「速度」、すなわち、グルコース値が上昇しているかまたは減少しているか、及びどれくらい速くそのような変化が起こっているかを決定するのに用いることができる。したがって、第1の導関数を表すデータ値は、未来のグルコース値予測の最初の推定で、及びGUIの決定でも用いられ得る。例えば、高グルコース値を有する使用者は、5のGUI値で開始し得るが、負の第1の導関数は、GUIを3に減少させ得る。さらに、第1の導関数の方向及び振幅は、GUIの決定において同じ情報の重みを決定するのに使用され得る。
【0130】
特に時間に関するグルコース値の第1の導関数及びより高次の導関数は、記憶され、計算に使用される一定量の過去のデータを必要とする。そのようなデータは、一般に最近の過去のデータに基づくが、以下に記載されるように、より古い過去のデータもまた使用することができ、使用者パターンに関する有用な情報も提供し得、そのような使用者パターンは、理論上でか、または例えば、時刻に関して分析され得ることが理解される。
【0131】
グルコース値及びその点における第1の導関数に基づき得る別の種類のデータは、時間に関するグルコース値の第2の導関数、すなわち、加速度である。そのようなデータは、グルコースレベルにおける変化が起こっている速度に関する情報を提供し、多くの場合グルコースレベルにおける変化がどの程度まで安定するか、または望ましい値からの偏位をもたらすかを決定するのに有利に用いられ得る。
【0132】
上記の実施例において、グルコース値自体が5のGUIをもたらし、第1の導関数がこれを3に緩和する場合、第2の導関数は、(第2の導関数がこの減少はすぐに「好転」するであろうと示している場合は)GUIを増加させるためか、または(第2の導関数が、この減少は加速するであろうと示している場合は)GUIをさらに低下させるために用いられ得る。場合によっては、第2の導関数は、使用者が正常血糖値に向かっているだけでなく、使用者が低血糖状態に入り得る、例えば、GUIが0になり得るが、必要に応じて低、中、または高GUIに戻り得ることを示し得る。
【0133】
幾つかの実装例において、血糖の緊急状態またはそのような状態を示す指数の決定が、少なくとも一部は、測定されたグルコース値及び測定されたグルコース値の時間に関する第1の導関数もしくは第2の導関数、またはこれらの両方に基づき得る。そのような実装例は、使用者の介入なしに解決される見込みが高いであろう状況においては最小限の警告または警報を用いて、作動された警告または警報が実際に使用者(または他の)介入を必要とする状況になる、かなりの度合いの確信を可能にする。幾つかの実装例において、血糖の緊急状態または指数の計算は、以下に記載される他の要因と組み合わせた上記の要因に基づき得る。例えば、グルコース値に基づく別の種類のデータと組み合わせたグルコース値、例えば、時間導関数が、血糖緊急度指数が使用者による介入を必要とすることに達したことを決定するために、(以下で論じられる)持続時間データと組み合わせて用いられ得る。同様に、グルコース値及び/または時間導関数は、警告を作動させるべきか否かを決定するために食品摂取データと組み合わせて用いられ得、例えば、使用者が低グルコース値を有するがスナックバーを食べたばかりの場合、警告は、抑制され得る(他の全ての態様は等しい)。インスリンデータが、同様に使用され得る。他の例となる組み合わせは、以下に記載される。
【0134】
ここで、警告抑制の概念は、警告条件に達したが、これは、様々な他の要因のために使用者には示されないことを示すために使用されていることが留意される。しかしながら、他の実装例において、抑制の概念は警告または警報が基づく変数、例えば、単純にGUIを再計算し、次いで警告または警報を再計算された値に基づかせることで置き換えられ得ることは明らかである。
【0135】
グルコース値に基づくデータの種類に戻ると、そのようなものは、時間に関するより高次の導関数、ある期間にわたるグルコース出力記録グラフ、最後の著しいグルコース値偏位のレベル及び持続時間、例えば、最後のグルコースピークのレベルなどをさらに含み得る。例えば、使用者が3のGUIを有するが、最後の著しいグルコース値偏位が大きく、かつ長い持続時間を有した場合、そのような状況は、GUIの決定において、GUIを上向きに移動させる傾向があり得る(例えば、4または5に)。
【0136】
グルコース値を測定するセンサ及び電子装置に関連しているが、必ずしもグルコース値自体に直接関連していない別の種類のデータは、グルコース測定における精度、確信レベル、及び/またはノイズ情報である。具体的には、血糖の緊急性指標は、処理された内在するデータと同程度だけ正確である。したがってGUI等は、利用可能なある特定の入力についての精度情報を含めることによりさらに信頼できるものにすることができ、及び場合によっては、緊急性評価モジュールは、精度情報に基づいて特定の入力にどれくらいの重みを与えるかを決定することができる。あるいは、様々な出力について、それらの出力が幾つかの不確実性を被ることを示すための(単一の数値の代わりに)範囲が表示され得る。精度情報は、例えば、ノイズのレベル、確信のレベル、割合、数、または範疇を含む様々な形態をとり得る。この点についての特に重要な量は、グルコースデータ、信号の質、誤差、及び確信レベルに関する態様を含むセンサ信号自体の質である。
【0137】
例えば、GUI値がほんの軽度に高い5である場合に、センサデータがセンサ値における精度及び確信を問題にする場合、そのような状況は、使用者にとって最も保存的かつ安全な測定値を提供するために、GUI値を上昇させる傾向があり得る。状況が継続する場合、センサまたは電子装等をリセットするために、適切な警告が提供され得る。
【0138】
そのようなデータは、一般に、センサ及び関連するセンサ電子装置からのか、または信号自体の分析からのデータを使用して入手可能である。分析物測定における精度、確信レベル、及びノイズ情報、ならびにそのようなものの処理に関するさらなる詳細は、2009/0192366 A1として公開された、SYSTEMS AND METHODS FOR PROCESSING SENSOR DATAという表題の2008年10月24日出願の米国特許出願第12/258,345号に開示され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0139】
関連する種類のデータにおいて、緊急性評価モジュールへの入力は、モバイルデバイス(またはサーバー)上のセンサ電子装置または処理回路またはソフトウェアにより提供され得、グルコース値の信号によって施された処理の量、したがって信号に関連する遅延の値を示す。そのような処理には、校正、フィルターがけ、平滑化等の量が含まれ得る。より多くの信号の処理は、信号におけるより多くの遅延の作製を被る。したがって、大量の処理が行われるか、もしくは信号上で必要な場合、または処理が何らかの理由で遅れている場合、信号はより多くの遅延を有し、遅れている信号は遅延していない信号よりも大幅により解決が難しくあり得るため、緊急性評価モジュールにおいてこの信号自体がより重要であると見なされ得る(またはより大きな重みに関連し得る)と想定することができる。具体的には、最後の既知の値からの、未確認の偏位のより高い可能性が存在する。したがって、例えば、GUI値が3であるが、著しい遅延が決定された場合、GUIは、低精度信号の状況と同様の理由で、GUIの決定において上方への傾向を引き起こし得る。同様に、そのようなデータは、一般にセンサ及び関連するセンサ電子装置から利用可能である。しかしながら、そのようなデータは、生信号データ自体の分析、例えば、測定されたグルコース濃度の直近の値からも決定され得る。
【0140】
計算で用いられ得る別の種類のデータについて、グルコース値は、さらに処理されて、予測されるグルコースの値またはその範囲を提供し得る。具体的には、リアルタイムのグルコース値は、生理的及び/またはデータ処理の理由に起因する、実際のグルコース値に対する「遅延した時間」であり得る。例えば、指穿刺の結果として血液中に測定された値は、測定と同時期の脳中の血糖を示し得ない。さらに、上述の校正、平滑化、及びフィルターがけ等のデータ処理ステップは、追加の遅延をもたらし得る。これらの問題の両方に対処するために、予測アルゴリズムを用いて予測されるグルコース値が決定され得、次いで、これは血糖の緊急状態または指数の決定における入力として緊急性評価モジュールに提供され得る。ここで再度、GUIは、グルコースの予測される値自体ではなく、むしろ対象使用者の血糖状態の潜在的危険性、危険、または緊急性に関連する指数であり、これは、指数の値に基づいて処置可能な警告を提供することができることが留意される。場合によっては、特定の予測される値よりもむしろ、予測される値の範囲が決定され得、これらはGUIの決定に使用され得る。最後に、予測アルゴリズムは、使用者の血糖状態の追加の洞察を提供し得、これは、遅延の影響を低減する利益がなくても、血糖の緊急性の決定において、本明細書に記載される他の入力と組み合わせて有用であり得る。
【0141】
この原理に従ったシステム及び方法は、以前可能であったもの以上に予測範囲の拡大を可能にする。例えば、予測の幾つかのレベルが、未来のある一定の期間に起こる低血糖の事象の検出を可能にしている一方で、GUIの決定において幾つかのパラメータ及び変数を使用することにより、予測範囲を大幅に拡大することができる。例となる予測範囲には、10分、20分、30分、45分、1時間、90分、またはさらにはそれ以上のものが含まれ得る。
【0142】
例えば、GUI値は3であるが、予測されるGUI値が、使用者がより高い血糖状態に向かっていることを示す場合、GUI値は、例えば、4以上に上昇させられ得る。重ねて、GUI自体はグルコース値ではないが、グルコース値は、GUIに影響を与え得る。
【0143】
予測のためのデータは、一般に、記憶されたグルコース値の分析を介して入手可能である。予測アルゴリズムに関するさらなる詳細は、2012年10月9日に米国特許第8,282,549号として認可された、「SIGNAL PROCESSING FOR CONTINUOUS ANALYTE SENSOR」という表題の、2004年12月8日出願の米国特許出願第11/007,920号に開示され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0144】
測定されたグルコースレベルが規定の範囲を占める持続時間は、計算において用いられ得るさらに別の種類のデータであり、これは、グルコース値、具体的には経時的値の分析によって決定され得る。規定の範囲は、恣意的に定義され得るが、一般に特定の緊急状態、例えば、高いかもしくは低い高血糖、高いかもしくは低い低血糖の、または正常血糖を示し得る。
【0145】
さらに詳細にはそのような持続時間の考慮の前の欠如の問題に対処するために、使用者が緊急状態に対応する範囲(または他の範囲)で費やした時間は、特に緊急状態が低血糖または高血糖のものである場合、この時間が、使用者が直面した危険に相関し得るため、緊急性評価モジュールへの重要な入力を提供し得る。例えば、使用者が(他の要因に基づいて)-3のGUIを有するが、比較的低い低血糖の事象の持続時間がかなりの時間である場合には、GUIは、さらに下方への偏位が起こる可能性が大幅に高くなり、緊急性を増大させるべきであるため、持続時間に基づいて-4にさらに減少され得る。要因としての持続時間の使用において、緊急性評価モジュールは、持続時間自体、または特定の緊急状態が閾値持続時間を超えていた時間、または他の関連パラメータを入力として使用し得る。そのようなデータは、一般に記憶された経時的グルコース値の分析を介して入手可能である。追加の詳細は、実施例1に関連して以下に論じられる。
【0146】
計算またはGUIの決定で用いられ得る別の種類のデータは、直近または過去の事象、具体的にはグルコースの予測値もしくは基準値レベルまたはGUIからの大きな偏位に対応する。具体的には、最近著しい偏位を有した使用者は、一般に著しい現在または未来の偏位を有する可能性が高い。この問題に対処するために、緊急性評価モジュールは、GUIの決定において、そのような前の過去の事象を考慮に入れてもよい。例えば、最後のグルコースピークのレベル、または(閾値レベルを超えるかもしくは範囲内の時間として測定された)その持続時間等が決定において用いられ得る。最後の著しい偏位のレベル及び/もしくは持続時間、または基準値(もしくはさもなければ予測される値)から離れたグルコース値の偏差は、これらが多くの場合、使用者の現在の血糖の偏位の危険性を示し、具体的には未来の偏位または偏差のより高い尤度の指標であるため、決定において用いられ得る。例えば、6の決定されたGUIだが、使用者が多くの最近の偏位または偏差を経験している場合、GUIは、7に上昇され得る。このデータの種類のサブセットとして、「最後の低/高血糖の事象」(そのレベル及び持続時間を含む)が、決定において用いられ得る。いずれの事象においても、そのようなデータは、一般に記憶されたグルコース値の分析を介して入手可能である。
【0147】
GUIの決定において用いられ得るデータのさらなる種類は、より過去の測定されたグルコース値を用いる。一事例において、及び上で言及される通り、グルコース値のパターンは、決定され得、例えば、基準値からの著しい偏差を構成し得る偏位が測定された基準値を通知するのに用いられ得る。パターンデータは部分的に時間または時刻に基づくが、必ずしもそうであるとは限らない。具体的には、使用者は多くの場合、グルコースレベルに関連し得る特定の時間に起こるような、食べること、運動、または他の活動に基づく非常に規則正しいパターンに従う。これらは、偏位が正常レベル外になることが予測されるかを決定するのに、有利に用いることができる。時刻がパターンを固めると、決定されたGUIがより予測的、確信的になり得、より有用なフィードバックを提供することができる。GUIアルゴリズムにおけるパターンデータの使用は、さもなければ正常GUI値が警告または警報を発生させる問題に対処し、したがって「警告疲労」の問題を避ける上で補助する。当然ながら、そのようなパターンデータは、一般に記憶されたグルコース値の分析を介して入手可能である。
【0148】
例えば、使用者は、一般に午後よりも朝に低いグルコース値を経験し得る。緊急性評価モジュールは、このパターンに適合し得、朝により低い測定値を、午後により高い測定値を予測することができる。同様に、使用者は、典型的に朝にオートミールの食事を消費し得、したがって使用者のグルコース値の急上昇をもたらし得る。警告または警報を必ずもたらすよりもむしろ、緊急性評価モジュールは、毎朝おおよそ同じ時間のそのような食事がパターンを構成することを決定し得、これがGUI評価に基づいて「正常」と単純に見なされるため警告の作動を抑制し得る。上で述べたように、「抑制」は、単純に、警告を作動させないことをもたらすGUIの再計算であり得る。したがって、基準のパターン化した値を考慮に入れることは、急上昇の分析が急上昇に全く分類させないことをもたらす。当然ながら、他の要因が、GUIの計算に影響を与え、組み合わせとしてこれらが緊急GUIを決定して、警告または警報を作動させることになる。
【0149】
上記の状況において、オートミールに起因するグルコースレベルにおける急上昇は、パターン情報がないと正常血糖状態から離れたGUIの上昇をもたらし得るが、GUIの決定におけるパターンの認識は、その値をより正確に維持することをもたらし得る。
【0150】
食べること及び寝ることが本明細書の他所に開示される一方で、パターンが、会議、仕事、運動等の他の事象に関して認識されるかまたは生成されて、GUIの決定において用いられ得ることが理解される。時刻情報は、サーバーからかまたはモバイルデバイスもしくはセンサ電子装置からのもの等の任意のクロック回路またはアプリケーションから取り込まれ得る。パターンは、日、週、または月の周期間などのあらゆる種類の周期性で起こる検出された事象に基づき得る。そのようなデータは、一般に記憶されたグルコース値の分析を介して入手可能であり、様々なパターン認識ソフトウェアアプリケーションが、有利に用いられ得る。場合によっては、パターンが検出され得、使用者は、パターンの特定の原因、例えば、一般的な食事時間、いつもの時間に起こる運動クラス等が存在するかを決定するために、入力要求され得る。そのような入力要求は、緊急性評価モジュールが機械学習を使用して、所与の使用者の毎日のかまたは他の定期的パターンもしくは挙動を決定するときに、特に使用され得る。
【0151】
これと同じ手段で、認識されたパターン外の偏差が同様の使用者入力要求をもたらし得る。例えば、偏差は、緊急性評価モジュールが使用者に「何か違うことをしましたか?」と尋ねることをもたらし得る。そのように尋ねることは、例えば、とりそこねたボーラス対不十分なボーラスの分析及び曖昧性解消を可能にし得る。
【0152】
そのようなパターンデータは、予期される通知または警告でさえも提供し得る。そのような通知、警告、及び警報のためのユーザーインターフェースの詳細が、以下により詳細に記載される一方で、ここでパターンデータが、過去のデータに基づいて使用者のグルコースレベル(またはGUI)がどこに向かっているかを示唆するのに用いられ得ることが留意される。例えば、緊急性評価モジュールは、「もうすぐ午後2時で、私たちはあなたが午後2時に多くの場合低いことを知っています。あなたはXを見直し、可能な操作Yをとるべきです」等の注意を送信し得、Xはグルコースレベル等の使用者が理解できる変数であり、Yは、現在の決定されたGUIを与えられたとるべき適切な操作である。
【0153】
他の種類のデータが正常グルコースパターンからの偏差に関連して用いられ得るが、これらは必ずしも時間に基づくとは限らないことも理解されるであろう。そのような状況は、(例えば、動きまたは心拍数によって検出された)運動が、グルコースレベルの低下に通常関連する場合を含み得る。「正常グルコースパターン」は、既知のパターン認識アルゴリズムを使用している特定の使用者のために学習され得る。次いで、そのような正常パターンからの偏差は、GUIの決定への入力として定義され、用いられ得る場合によっては、標準外の血糖の事象は、少なくとも部分的に事象の意外性に起因する、より高い危険性状態の予測因子であり得、これは、使用者への異なる種類の出力、すなわち、モバイルデバイスの表示装置上に描画されるか、またはインスリン送達デバイス、すなわち、ポンプに出力される異なる種類の通知、警告、または警報を決定づけ得る。このように、時間ベースではないパターンの処理の問題は、効果的に対処され得る。
【0154】
グルコース値に基づく他の種類のデータ、または経時的に測定されたグルコース値もまた、理解されるであろう。例えば、最近の期間、例えば、6時間にわたるグルコース出力記録が、現在のGUI計算または決定を通知するのに用いられ得る。
【0155】
他の種類のデータが、GUIの決定において用いられ得、これらは、グルコース値に基づかない。そのようなデータの種類の第1の範疇は、他のセンサまたはソースからのか、または使用者によって入力されたデータに基づくものである。例えば、データは、例えば、BMIまたは体重等の身体測定に対応する身体計測データを含む種類のものであり得る。身体計測データは、II型糖尿病患者にとって特に重要であり得るが、I型にとっても幾らか影響を有し得る。特に、II型糖尿病患者にとって、身体計測における変化は、GUIの決定へのかなりの影響を有し得る。例えば、II型患者のBMIにおける改善は、他の全ての態様が等しい場合、概してより良好なGUIとつながるはずである。身体計測データ測定は、例えば、接続された体重及び身長計を介して半自動的に取り込まれ得るか、またはそのようなBMI計算のための値は、例えば、モバイルデバイスのユーザーインターフェースで使用者によって入力され得る。測定値は、クラウドからを含む他のシステムからも取り入れられ得る。このように、使用者の身体計測データに関わらず全ての使用者を同じように治療する問題が、効果的に対処及び解決され得る。
【0156】
例えば、他の全ての要因が等しい場合、使用者は、6の決定されたGUIを有し得る。使用者が肥満である場合、GUIは、この要因に基づいて、そのような個体に対する緊急性または危険性が肥満ではない個体に対するものよりも大きいため、7に上昇され得る。
【0157】
GUIの決定において用いられ得る別の種類のデータは、使用者の活動レベル、具体的には、活動の量、活動の種類、及び活動の持続時間(またはこれらの組み合わせ)に関するデータである。具体的には、使用者の活動レベルの定量化は、一般にグルコース値の傾向に対するより深い理解を提供し得る。活動情報は、GUIの決定に供給され得、なぜ使用者のGUIが特定の値を有するのかに関する追加の情報を受信することを所望する使用者に提示するのに有用であり得る。そのような情報は、使用者の糖尿病の管理において使用者を補助するために、どのような種類の質問が尋ねられ得るかを決定するためにも用いられ得る。
【0158】
例えば、使用者は、正常血糖の危険性状態を示す0の決定されたGUIを有し得るが、グルコース値の第1の導関数は、これが減少しており、GUIが-1に減少するのをもたらす可能性のあること示し得る。決定された活動レベルが、最近著しい量の運動を使用者が行ったことを示し、上昇の原因がインスリンの過剰投与よりもむしろ身体活動に起因し得る場合、例えば、特に第2の導関数が、グルコース値が上昇するであろうことを示す場合には、0のGUIが維持され得る。
【0159】
活動レベルの測定は、位置を示す加速度計、GPSデータ、またはさらにはWi-Fiデータを介してもよい。特定の実装例において、iPhone(登録商標)5スマートフォンのM7チップは、モバイルデバイスが、例えば、ステップを数える、より一般には、モバイルデバイスの使用者が静止しているか、歩いているか、走っているか、または運転しているか等を決定することを可能にするモーションコプロセッサを用いる。別の特定の実装例において、FitBit(登録商標)等の第三者デバイスが用いられ得る。そのようなデータ、例えば、走ったか、歩いたか、または自転車に乗ったマイル数を、手入力することもできることが理解される。この原理に従ったそのようなシステム及び方法を使用して、使用者の活動レベルによって引き起こされたかまたはそれと協調する高血糖及び低血糖の事象に関連する問題は、効果的に対処され得る。
【0160】
関連する種類のデータは、運動に関する情報であり、これは一般に糖尿病患者にとって有益であり、高血糖及び低血糖を防ぎ、かつインスリン送達を管理する上で補助するのに役立ち得る。しかしながら、運動は、時として糖尿病に長期的な影響を与え、特定の使用者において数時間後に深刻な低血糖をもたらし得る。したがって、この長時間の遅延のため、運動を低血糖の原因として特定するのは時々困難である。例えば、上で述べた測定デバイスを使用することによって運動を正確に検出することができる場合、予測分析が、いつ運動がグルコース値、したがって関連する危険性状態、例えば、GUIに影響を与え始め得るかを予測するのに用いられ得る。運動は、活動を監視するのに用いられるほぼ同じ種類のデバイスを使用して監視され得、運動の持続時間、運動の種類、燃焼したカロリーの量等のパラメータを含み得る。そのようなデータは、手入力もされ得ることが理解される。
【0161】
さらに関連する種類のデータは、睡眠情報または状態に対応する。具体的には、糖尿病使用者は、睡眠中に気付かれていない低血糖の事象を経験する可能性が高いことで知られている。運動またはその欠如及び他の要因が、睡眠を検出し、それに対応して危険性を評価するのに用いられ得る。他の要因には、例えば、心拍数、使用者入力等が挙げられ得る。監視デバイス、例えば、緊急性評価モジュールを実行しているモバイルデバイスは、睡眠を検出する上で補助するのに用いられ得る、使用者によってインストールが可能な「夜間モード」機能またはモジュールを装備し得る。そのような目的のための運動検出は、上で述べたように、例えば、身体上に装着した加速度計の使用によって実施され得る。例えば、CGMセンサまたは発信機は、そのような加速度計または他の動き検出回路を組み込み得る。使用者に隣接して配置される電話または他の動き検出器は、重ねて、睡眠を示すどれくらいの頻度で使用者が動くかを検出することができる。場合によっては、警報装置の動き検出器が、そのような情報及びデータを提供するのに用いられ得る。心拍数監視は、使用者の心拍数における変化を測定することができる。モバイルデバイスのユーザーインターフェースは、睡眠状態を検出する上で補助するためにも用いられ得る。例えば、使用者が、ボタン押し、スワイプ、または他の類似の対話によって決定される、モバイルデバイスとの対話を全く行っていない場合、そのような状態は、睡眠の状態と関連もしくは一致し得るか、またはこれは、そのような状態に関連付けられる緊急性評価モジュールによって学習され得る。逆に、使用者が使用者のモバイルデバイスと対話している場合、使用者は、眠っていないことが想定され得る。
【0162】
この原理に従った実施例において、使用者が例えば、おおよそ0のGUIを有する正常血糖状態ではなかったが、現在は動いておらず、使用者の心拍数が減少している場合、使用者は就寝中であると仮定され得、したがって緊急性評価モジュールは、使用者が気付いていない低血糖の事象を経験しているより高い危険性を評価し得る。この危険性は、GUIの決定の要因として含められ得、例えば、より目立つ警告または警報、例えば、(-)4または(-)5のGUIに対応するものをもたらす。緊急性評価モジュールを実行しているモバイルデバイスは、「睡眠モード」機能を装備しており、使用者は、睡眠または睡眠検出に関する仮定が必要でない場合、そのような機能を起動し得る。
【0163】
そのような「睡眠モード」、「夜間モード」または睡眠検出機能性は、特定の実装例において幾つかの利点を提供し得る。具体的には、夜間対日中の血糖の事象に対するより高い危険性状態を評価することにより、システムは、使用者が使用者の糖尿病の危険性状態に気付かない可能性が高く、したがって血糖の事象が、異なって対処されるべきであると理解する。このように、睡眠中の使用者の不注意の問題、または睡眠中に遭遇したグルコースの偏位的値が、効果的に対処され得る。
【0164】
GUIの決定において用いることができるデータの種類の別の範疇は、生理的データに対応する。1つのそのような生理的データの種類には、水和度情報が挙げられる。具体的には、脱水は、多くの場合、高血糖値に関連する。したがって、これは、GUIの決定をさらに通知するために、用いられ得る。水和度情報は、例えば、Garmin(登録商標)接続システムと組み合わせたTanita BC-1000身体組成モニタから受信され得る。そのようなデータは、少なくとも定性的レベルで、手入力もされ得ることが理解される。水和度を使用したGUIの決定の実施例として、使用者は、他の全ての要因が等しい場合、3の決定されたGUIを有し得る。使用者が脱水した場合、そのような状態は、高血糖の事象のより高い尤度を示すために、GUIを4まで押し上げ得る。一般にセンサデータが水和度を測定するために用いられる一方で、これは、少なくとも定性的に使用者によっても入力され得る。
【0165】
別のそのような生理的データの種類には、心拍数情報が挙げられる。心拍数は、運動を示すか、またはストレス等の他の要因を示し得る。心拍数または心拍数における変化が運動または他の活動に起因する場合、上に述べられる活動モニタがこれを定量化するのに用いられ得る。あるいは、心拍数は、心拍数モニタまたは他のアプリケーションから無線で通信され得る。別の実装例において、心拍数は、使用者が「高心拍数」、「正常心拍数」等を測定することができる場合、そのような表示度数または定量値等を使用して、使用者によって手入力され得る。
【0166】
別のそのような生理的データの種類には、血圧情報が挙げられる。具体的には、糖尿病の血管への影響は、高血圧の危険性を高める傾向がある。したがって、血圧を監視することは、有用であり得、GUIの決定の要因として含められ得る。様々な身体装着型血圧モニタが入手可能であり、これらは有線または無線の様式で、血圧データを、緊急性評価モジュールを実行しているデバイスに通信することができる。あるいは、使用者は、使用者自身の血圧を測定し、これをデバイスに手入力し得る。
【0167】
さらなる生理的データの種類には、体温が挙げられる。体温は、多くの場合、病気の指標であり、これは、次いで糖尿病の危険性状態、したがってGUIに提供を及ぼし得る。例えば、体温及び/または内在している病気は、他の使用者において予測されるもの、または同じ使用者から歴史的に予測されるものとは異なる様々な入力または治療に対する血糖反応をもたらし得る。
【0168】
体温データの種類は、温度センサをセンサパッチ内に導入することによってか、または他のそのような温度計の使用によって取り込まれ得る。この種類及び他の種類の体温モニタは、米国特許第2014/0005508A1号として公開された「DEVICES,SYSTEMS,AND METHODS TO COMPENSATE FOR EFFECTS OF TEMPERATURE ON IMPLANTABLE SENSOR」という表題の、本出願の出願人によって所有されている2013年1月23日に出願の米国特許出願第13/747746号に見出すことができ、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。温度情報は、定性的または定量的に手入力もされ得る。
【0169】
上述のパラメータまたは変数を例示するために、(心拍数、血圧、または温度入力なしで)3の決定されたGUIを有する使用者は、使用者の心拍数、血圧、または温度が特に高い場合、4のGUIを有するように決定され得、したがって血糖状態に関連するより高い緊急性を示す。この原理に従ったそのようなシステム及び方法を使用して、そのようなパラメータまたは変数の精密化の考慮が欠如した使用者のグルコース監視の問題が、効果的に対処され得る。
【0170】
モニタと使用者との対話のレベルが、睡眠状態の決定または検出に関連して上に言及された。そのような対話のレベルは、一般に、少なくとも使用者のグルコースモニタと使用者との対話のレベルに関して、使用者の糖尿病を管理するか、それについて通知される使用者が所望するレベルを決定するのに、用いられ得る。具体的には、使用者が使用者のCGM、例えば、GUIが緊急性評価モジュールによって決定される、アプリケーションを実行しているモバイルデバイスと対話するレベルは、GUIの決定における要因として用いられ得る。例えば、高レベルの使用者の対話は、使用者の血糖状態への強い認識を示し得、それに対応してより低い危険性をもたらし得る。反対に、低レベルの使用者の対話は、血糖状態への低い認識またはさらには認識がないことを示し得、特にグルコースが、正常血糖値の「境界線」上にあり、この入力(目標範囲からの距離)がGUIの決定に含められ得る場合、それに対応してより高い危険性評価、したがってGUIをもたらし得る。そのような使用者の対話レベルは、画面の電源が入っている時間量、押すかまたはスワイプするボタンの数、加速度計によって決定された配向等によって測定され得る。しかしながら、そのようなデータは、使用者パターンデータによって様々な手段で修正または通知され得ることに留意されたい。例えば、パターンデータは、使用者が午後8時以降使用者のモバイルデバイスを使用しないことを示し得る。この場合、使用者は、深夜の使用者とデバイスとの対話の欠如に基づいて「低認識」の使用者としては見なされ得ず、それ自体が単純にパターンに関連付けられる。しかしながら、同じ使用者が概して日中に使用者のデバイスと多く対話するが、午後に突然長時間対話をしなくなる場合、そのような場合は、使用者が、使用者の現在の血糖の危険性状態に気付いていないと想定され得るため、緊急性評価を増加させ得る。
【0171】
例えば、高血糖の危険性状態にある使用者は、これの警告をされ得、例えば、グルコース値の1つ以上の時間的変化率の分析によって、その状態を適切に治療するように決定され得る。使用者が電子デバイス、例えば、モバイルデバイスと多く対話する場合、GUIは、適切な後に続く警告(これは、なくてもよい)を用いて現在の値を維持し得る。使用者が監視デバイスと通常よりも対話をしない場合には、使用者の認識を得るために、GUIは上向きの傾向になり得、追加の警告(またはユーザーインターフェース上に高められたGUIの表示度数)をもたらす。
【0172】
そのような監視デバイスユーザーインターフェースデータを使用して、患者の監視デバイスの異なる使用習慣を有する患者を治療する問題は、効果的に対処され得る。使用に関するデータは、一般に監視デバイス、例えば、モバイルデバイスのオペレーティングシステムを使用して得られる。
【0173】
類似の種類のデータで、文脈及び挙動情報がGUIの決定において用いられ得る。具体的には、そのような情報は、患者がどのように患者のモバイルデバイスを使用し、したがってデバイスによって決定された特定のデータに文脈を与えるかに対応し得る。挙動入力情報は、システムを介して得られ得、対話の量、グルコース警告/警報状態、センサデータ、叩いた画面の数、警報分析、事象(例えば、使用者の反応に関連する特徴、反応するまでの時間反応、反応に関連する血糖の管理、警報に関連する使用者フィードバック、X分以内に警告/警報を承認しない、警告/警報の承認までの時間、警告状態の時間など)、糖尿病管理データ(例えば、CGMデータ、インスリンポンプデータインスリン感度、パターン、活動データ、カロリーデータ)、脂肪酸、運動中の心拍数、IgG-抗グリアジン、皮膚パッチセンサからのストレスレベル(汗/発汗)、遊離アミノ酸、トロポニン、ケトン、アディパネクチン、発汗、体温等に関するデータを含み得る。入力は、監視デバイスとデータ通信しているセンサによって提供され得る。幾つかの実装例において、情報は、リモートデータ記憶装置等の中間物を通して得られ得る。
【0174】
GUIの決定に入力として提供され得る文脈上の情報には、ヒトの生態、位置、周囲の感覚(例えば、光、音レベル)、環境データ(例えば、天気、温度、湿度、気圧)が挙げられる。入力は、ピアツーピア、または機械と機械との通信を介した網目状ネットワークを介して受信され得る。文脈情報は、カレンダーアプリケーションからの(特に平日と週末で変化し得る)日課の情報を含むことができる。文脈情報は、例え対話しなくても、デバイスの感知された動きに基づく、監視デバイスに触れたかまたはつかんだ頻度を含むことができる。
【0175】
写真は、文脈上の情報を提供することができる。例えば、グルコース計の測定値、インスリンペンまたはポンプIOB、位置(例えば、ジム、公園、家、イタリア料理レストラン)、または食事のうちの1つ以上の写真が、文脈情報を提供するのに使用され得る。写真は、例えば、写真の中に示される食事のカロリー摂取量を特定するために、処理され得る。使用されたインスリンの種類もまた、GUIの決定への有用な入力として監視システムに提供され得る。文脈は、監視デバイスに提供されるか、それによって決定される基礎またはボーラス設定によっても提供され得る。
【0176】
文脈/挙動データを構成するGUIの決定への他の入力には、文脈/挙動入力ではない他所で言及されたデータの種類、例えば、フィットネスバイク等からの運動情報、血糖(BG)値計またはCGMからのグルコースセンサ情報、インスリン送達デバイスからのインスリン送達量、デバイスの残留インスリンの計算の結果、及び他のデバイスが提供または計算した情報が含まれ得る。GUIの決定への他の文脈/挙動データ入力には、水和度レベル、心拍数、目標心拍数、内部温度、外部温度、外部湿度、体内の分析物、水和度入力、電力出力(サイクリング)、発汗率、歩調、及びアドレナリンレベル、ストレス、病的状態/病気、新陳代謝率/カロリー燃焼率、脂肪分解率、現在の体重、BMI、所望される体重、1日の(消費される)目標カロリー、1日の(拡大)目標カロリー、位置、好きな食品、及び勤労のレベルが含まれ得る。
【0177】
上に言及された挙動または文脈上の入力のいずれかについて、システムは、入力に基づいた分析指標を受信及び/または生成するように構成され得る。例えば、複合値が、グルコースレベル、温度、及びデータが使用者の指数値を生成した時間に基づいて生成され得る。次いで、複合値は、GUIの決定において考慮に入れられ得る。
【0178】
この情報は、デバイス内またはデバイス外の様々なセンサ、例えば、加速度計、GPS、カメラデータ等、及び第三者の睡眠サイクルアプリケーションを含む追跡アプリケーションから収集され得る。例えば、そのような追跡アプリケーションは、文脈及び挙動を決定するために、地理位置情報を用い得る。さらに、文脈及び挙動は、使用者について利用可能なソーシャルネットワーキング情報の使用によっても決定され得、使用者に関連するソーシャルネットワーキングフィードは、データのソースを緊急性評価モジュールに提供するように及び/または緊急性評価モジュールに出力を提供するように準備される。
【0179】
この原理に従ったそのようなシステム及び方法を使用して、そのような文脈/挙動態様の考慮の欠如の問題が、効果的に対処され得る。文脈及び挙動情報に関する追加の詳細は、「ADAPTIVE INTERFACE FOR CONTINUOUS MONITORING DEVICES」という表題の、本出願の出願人によって所有されている2013年10月31日出願の米国特許出願第N61/898,300号に、具体的には
図4及び付属の文章で見出すことができ、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0180】
GUIの決定において用いられ得る他の種類のデータには、摂取された食品及び飲料ならびにインスリンに関する情報が含まれる。これらのデータの種類にふさわしい変数またはパラメータには、これらの量、これらの種類、及びこれらが受信された時間及び持続時間に関する情報が含まれ得る。
【0181】
食品及び飲料が食事で摂取される場合、そのようなデータは、幾つかの手段、例えば、使用者によるデバイスへの食品及び飲料情報の手入力でか、例えば、スプレッドシート上でか、食事の写真を取り込むためのモバイルデバイス上のカメラを使用してか、または例えば、所与のレストランの(アプリケーションにすでに入力されたデータを有する)食事品目に、それらが消費されるに従い「チェックを入れて」決定へと入力することを可能にし得る第三者の食品アプリケーションからのデータ入力によって、取り込まれ得る。場合によっては、使用者は、例えば、デバイスがグルコースレベルにおける急上昇を検出した場合、そのような情報の入力要求をされ得る。食事データは、既知のお気に入りのレストランの近くにいるか、またはそこに「チェックイン」したことを示すGPSまたはソーシャルネットワーキングデータを使用することにより、仮定さえもされ得る(使用者による確認を必要とする)。使用者は、使用者の「通常の食事」を注文したことを確認するように入力要求をされ得、次いでこれは食事のパラメータを有する食品データを自動的に追加し得るか、あるいは、使用者が彼らの通常の選択肢から外れる場合は、入力要求が、他の食品選択を入力する機会を提供し得る。一般に食事データは、摂取される量、摂取の時間、及び臨床的に重大なGUIの決定を可能にする他の食事データ等の詳細と共に提供され得る。そのような情報を使用して、そのような要因(及び他の要因)の欠如に基づく糖尿病治療において現在遭遇する問題が、効果的に対処され得る。
【0182】
GUIの決定における食事データの使用の一実施例において、軽度の低血糖状態にある使用者は、-2のGUIを有し得る。使用者がかなりの炭水化物及び/または糖類摂取を伴う食事を食べる場合、GUIは、使用者の緊急性評価が修正された事実を反映するために、-1に修正され得る。修正は、血糖値において変化が見られるかなり前の、使用者が食事を食べている通知の直後に起こり得ることがさらに留意される。
【0183】
GUIの決定の要因として含められ得る別の変数またはパラメータは、インスリンのレベルである。データは、統合インスリンポンプからか、またはクラウドのEMRから直接提供され得る。そのようなデータには、残留インスリンの量と、インスリン感度と、過去、現在、ならびに未来の計画された基礎及びボーラスレベルとに関する情報が含まれ得る。データは、センサデータもしくは他の電子的に通信されたデータによって得られ得るか、または使用者入力によって提供され得る。このデータから得られ得る情報の一種類には、インスリンボーラスと食事ピークとの間の時間が含まれ、これは、インスリン情報及びグルコース情報を使用して決定され得る。
【0184】
例えば、高血糖状態にある使用者は、3のGUIを有し得る。使用者がボーラスのインスリンを注入する場合、GUIは、使用者の緊急性評価が修正された事実を反映するために、1へと修正され得る。この原理に従ったシステム及び方法で、修正は、血糖値において変化が検出されるかなり前の、使用者がボーラスを注入した通知の直後に起こり得る。そのようなインスリンデータを使用して、糖尿病管理前に遭遇した問題、例えば、食事摂取に関する使用者が入力したデータに基づく危険性状態の即時の更新の欠如が、効果的に対処され得る。
【0185】
GUIの決定において用いられ得るデータのさらなる種類は、ストレスレベルに対応する。具体的には、ストレスは、糖尿病に影響を及ぼす、したがって使用者の危険性状態に影響を及ぼすことが知られている。場合によっては、そのようなデータは、センサを介して提供され得るが、多くの場合、使用者に様々な感情アイコンまたは感情の他の表示から選択するように尋ねることによって取り込まれる。そのようなデータは、使用者のカレンダーまたは他の規則的に予定された活動、例えば、仕事、運動、家族の時間等に関する事象の分析による他のソースからも推察され得る。ストレスデータは、ストレスの量、ストレスの種類、及びストレスがどれくらいの時間続いたか、に関する情報も含み得る。
【0186】
GUIの決定において用いられ得るデータの関連する種類は、現在の健康に対応し、これは現在の情緒状態と重なり得る。そのような測定は、上で述べたストレスに対して同じ種類の感情アイコンの使用によることを含む、デバイスを介して手で取り込まれ得るか、またはクラウドの情報から取り込まれ得る。現在の健康及び感情は、身体計測データと同様に、特にII型グルコース管理及びインスリン耐性に重大な影響を与えることが知られている。健康データは、現在の病気、病気の重症度、使用者がどれくらいの期間その病気を患っているかなどに関する情報を含み得る。
【0187】
例えば、その他の面では危険ではないGUIを有する使用者が、現在かなりのレベルのストレスまたは健康不良を経験している場合、GUIを上昇させ得る。そのような上昇は、これらの要因が血糖値を有害に上昇または減少させることで知られている事実を反映する。そのようなデータの種類を使用して、使用者の現在のストレスまたは健康の考慮の欠如に関連する過去に見られた問が、効果的に対処され得る。
【0188】
年齢または性別等の人口統計データもまた、用いられ得る。具体的には、人口統計データは、オンラインストア、ネットワーク、またはクラウドソースから収集され得るか、またはデバイスに手入力され得、そのようなデータは、GUIの決定において有用な情報を提供し得る。例えば、小児の使用者は、より速くかつより高い血糖の変動の傾向があることが知られている。別の例として、使用者の危険性状態は、特により年齢の高い使用者及び特にII型糖尿病を有する使用者において、特定の血糖の偏位の状態で、同じ血糖の偏位を有するより年齢の低い使用者と比較して、より高い危険性状態を有し得ると考えられる。
【0189】
特定の例において、上昇した危険性状態、例えば、3のさもなければ計算されたGUIの小児の使用者は、より速くかつより高い血糖の変動に向かう小児の使用者の傾向を反映させるために、彼らの危険性状態を4に上昇させ得る。
【0190】
そのようなデータを使用して、そのような要因の考慮の欠如を有する過去に見られた問題が、効果的に対処され得る。
【0191】
GUIの決定において用いられ得る別の要因は、センサ部位位置である。具体的には、場合によってはCGMセンサの部位または位置は、そのような位置に対する血糖値における維持される特異性をもたらし得る。これらの特異性は、GUIの決定の要因として含められ得る。そのようなデータは、一般に使用者によって手入力されるが、そのようなデータが規則的な場合、したがって不明瞭ではない決定が下され得る場合、そのような使用者入力を避けるために、過去のデータが用いられ得る。センサ部位位置の使用に関する追加の詳細は、「INDICATOR AND ANALYTICS FOR SENSOR INSERTION IN A CONTINUOUS ANALYTE MONITORING SYSTEM AND RELATED METHODS」という表題の本出願の、出願人によって所有されている2013年11月14日出願の米国特許出願第61/904,396号に見出すことができ、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0192】
GUIの決定に影響を与えるために挙げられ得る別の要因は、既知の場合、血糖値の上昇または減少の原因である。その際、グルコースレベルにおける幾らかの変化は、ストレスによって、及び他は食品摂取によって引き起こされることが留意される。そのようなデータは、緊急性評価モジュールへのデータ入力前に事前に処理されるか、もしくは事前に関連付けられ得るか、またはそこで関連付けられ得る。例えば、食品データは、グルコースの上昇が食品からかまたはストレス等の別の原因からもたらされたかを決定するために、グルコースレベルと組み合わせて処理され得る。そのようなデータを使用して、そのような原因及び影響の考慮の欠如を有する過去に見られた問題が、効果的に対処され得る。
【0193】
上で述べたようにグルコース値(及び導関数データ)は、信号の質、確信レベル等に基づいて、評価モジュールにより重み付けされ得る。そのような重み付けは、一般にセンサ電子装置からの信号データの分析に基づいて、電子デバイスにより自動的に行われる。しかしながら、上記の変数またはパラメータのいずれも、重み付けされた様式でGUI計算に入り得、重み付けは、例えば、内在するセンサ、例えば、加速度計、体重計等からの信号分析によってか、または例えば、内科医もしくは患者から手入力されたデータを使用することにより、自動的に行われる。そのようなデータを使用して、そのような要因の考慮の欠如を有する過去に見られた問題が、効果的に対処され得る。
【0194】
記載された種類のデータの要約は、下記の表Iに提供される。特定のパラメータ及び変数は、2つ以上のデータ範疇で起こり得ることに留意されたい。
【表1-1】
【表1-2】
【0195】
図8は、上で論じられたパラメータ及び変数の一般的使用を例示するフローチャート40を例示する。第1のステップにおいて、糖尿病等の疾患に関連する複数の入力が受信され、入力は、変数またはパラメータに対応し、これは、測定され得るか、使用者によって入力され得るか、またはさもなければ例えば、クラウドまたは他のソースを介して得られる(ステップ272)。次いで、GUIが、受信した入力に基づいて計算される(ステップ274)。GUIは、以下に記載される通り、幾つかの手段で決定または計算され得る。次のステップは、出力等のGUIの表示を提供することである(ステップ276)。あるいは、または組み合わせて、GUIの状態が、変化し得るか、またはGUIが特定の値に達した場合か、もしくは閾値に基づいて警告または警報が提供され得る(ステップ278)。同様に、様々な種類の高度な出力(追加の処理またはGUI処理に関する追加の詳細(例えば、入力に関する情報)もまた、提供され得る(ステップ282)。幾つかの実装例において、決定されたGUIは、以下にさらに詳述される通り、薬物(ステップ275)のための統合ポンプを作動させる役目を果たし得る。
【0196】
幾つかの変形が理解されるであろう。例えば、通知、表示、警告、または警報、及び高度な出力が、患者または別の使用者、例えば、介護者、内科医、家族の一員等に提供され得る。一般に、使用者状態の表示または通知手段は、利用可能で、提供される。さらに緊急の場合、使用者が適切な処置をとることができるように、警告または警報が使用者に提供され得る。さらに、これらの全てが所与の状況において、使用者に提供される必要はない。場合によっては、使用者は、彼らの状態を確かめるために、彼らのモバイルデバイスのユーザーインターフェースを見直すことを単純に所望し、この場合、例え警告、警報、または高度な出力の発生がなくても表示が提供される。関連の事例において、高度な出力のみが使用者によって所望され得る。他の事例において、重要な情報が警告または警報であるとき、使用者の気を散らすことを避けるために、警告または警報が、状態の特定の一般的な表示は提供せずに、提供され得る。他の変形もまた理解されるであろう。
【0197】
実施例1
例となる一実装例において、幾つかの入力がGUIの決定に使用され、少なくとも:a)グルコース値(濃度)、b)グルコース値の速度(振幅及び/または方向)、すなわち、その変化率、c)グルコース濃度の加速度(振幅及び/または方向)、ならびに上記のうちの1つ以上の持続時間を含む。例えば、第1の入力は、グルコース値であり得、第2の入力は、グルコース値の導関数であり得、第3の入力は、持続時間または記載される他のパラメータまたは変数であり得る。この実装例において、グルコース値に基づく最初の通知は、任意の入力の導関数及び/または持続時間に基づいて、GUI関数を使用して上向きまたは下向きに調節され得る及び/または再計算され得る。例えば、グルコース値は、低いか高くあり得るが、グルコース値が第1の導関数によって決定された望ましい中間値に向かう傾向にある場合、GUIは危険性状態ではないか、または低い危険性状態であると決定されるため、基点警告は抑制され得る。警告は、GUIによって決定される、第2の導関数が中間値から離れて進む形でグルコース値が上昇または減少していない(またはその逆も同様)であると示す場合、さらに抑制され得る。代替実装例において、抑制は、危険性状態がないかまたは低い危険性状態につながるGUIの再計算によって置き換えられ得る。
【0198】
実施例1は、「好転」事象がまさに起きようとしている場合、変化率情報単独(第1の導関数)は、グルコース値が長期的には解決するであろう場合、正確に予測でき得ない問題を解決する。加速度情報を用いることによって、「好転」事象が、過補正または誤警告を避けるために、より正確に予測され得る。
【0199】
特定の実装例において、例えば、0mg/dL/分/分(加速または減速の検出なし)で、緊急性評価モジュールは、血糖緊急度指数決定のための第1の入力及び第2の入力のみに頼ることができ得る。しかしながら、1または2mg/dL/分/分で、緊急性評価モジュールは、「好転」事象の種類及びその予測される影響を決定するために、さらに、加速度を含む他の入力に頼り得る。
【0200】
実施例2
別の例となる実装例において、第1の入力は、実施例1と同じであり、第2の入力は、上昇または減少率であり、第3の入力は、加速度である。表Iから選択される他のパラメータ及び変数を含む他の入力もまた、GUIの決定において考慮に入れられ得る。
【0201】
実施例3
さらに別の例となる実装例において、第1の入力は、実施例1と同じであり、第2の入力は、グルコース値の変化の速度または変化率であり、第3の入力は、表Iから選択される別のパラメータまたは変数である。
【0202】
実施例4
さらに別の例となる実装例において、第1の入力は実施例1と同じであり、第2の入力は、(速度の計算を伴い得るか伴い得ない)加速度であり、第3の入力は、表Iから選択される別のパラメータまたは変数である。
【0203】
実施例の別の特定の実装例において、及び
図9のグラフ50を参照して、(軸289に適用される)グルコース値の出力記録283及び(軸291に適用される)GUI値の出力記録285が、時間軸287に対してプロットされて例示される。見ることができるように、領域Iにおいて、使用者は、最初は高血糖状態であり、低から中範囲のGUIを有する。ここで別の種類のGUIが例示され、0(低緊急性)から(より高い緊急性を示す)より高い値の範囲にわたる。しかしながら、目標範囲に向かう傾向にあるグルコース値の変化率の考慮によって、GUI、したがって緊急性評価は、「緊急性なし」の区域または帯域に向かって下げられ得る。グルコース値が、マイナスの変化率よりもむしろプラスの変化率を有したか、またはより高い値に向かう傾向を示す加速度を有した場合には、GUIは、例えグルコース値自体が減少していたとしても、より緊急の評価に向かって上昇するであろう。
【0204】
領域IIにおいて、グルコース値は、Δt
1の期間にわたり、高血糖値(例えば、180~400mg/dL)の範囲293を占めていると見られる。時間Δt
1が規定の閾値を超え、
図9の事例がそうであると仮定する場合には、そのような状況は、例え使用者がほんの軽度に高血糖であるか、または使用者グルコース値におけるさらなる上昇を経験したことがなくても、GUIが上昇する理由を示し得る。
図9の領域IIは、高血糖の範囲を例示し、特に使用者が低血糖の範囲を占める持続時間が、予測されるさらなる低血糖の偏位に関連するため、低血糖の範囲の占有が同様にGUI値を上昇させることが理解される。
【0205】
より詳細において、入力の持続時間もまた、GUIの決定において緊急性評価モジュールにより用いられ得る。具体的には、低血糖または高血糖の偏位の持続時間が長くなるにつれ、偏位がGUIにより大きな影響を与え得る。例えば、2時間高グルコース状態(例えば、180mg/dL超)が継続することは、少なくとも糖尿病に関連する長期間の合併症の点から、20分間同じ高グルコースレベルの状態が継続することよりも危険である。さらに、グルコースレベルは、180mg/dL超で対数的により危険になる。同様に、2時間低グルコースレベル(例えば、70mg/dL未満)の状態が継続することは、少なくとも小さい変化が容易に使用者を危険なほどに低い状態に置く尤度を増加させる点から、ほんの20分間同じ低グルコースレベルの状態が継続することよりも危険であり得る。換言すると、低グルコースレベルでの時間が経過するに従い、危険なほどに低いグルコースレベル、例えば、55mg/dL未満に落ちる可能性が高くなり、落ちやすくなる。
【0206】
例えば、特定の事象または時間について閾値未満にあった持続時間またはそれに費やした時間量を追跡することにより、血糖の緊急状態または指数を効果的に修正また精密化し、使用者への危険性及び臨床的重要性をより正確に反映させることができる。
【0207】
再び
図9を参照して、領域IIIは、使用者が高血糖の事象における緩和要素、例えば、ボーラスのインスリンの注入を(データを電子デバイスに入力することにより)示した時間の始めを示す。例えば、使用者は、緊急性評価モジュールによる入力要求に応えてかそれに応えてではないかに関わらず、ボーラスが提供されたことを示すデータを入力した(統合ポンプもまた、そのようなデータを提供し得る)。緊急性評価モジュールは、GUIの減少を即時にもたらし得、そのようなGUIの減少は、グルコース濃度において減少が実際に見られるかなり前に起こり得る。
図9の場合、そのような遅延は、時間Δt
2によって示されている。
【0208】
グルコース値のみを超えたパラメータ及び変数の考慮により及びグルコース値における単なる上昇または減少の考慮を超えてさえも、連続通知、警告、及び警報を含む通知は、この原理に従ったシステム及び方法を使用して、所与の使用者に対してより細かく調整され得、したがって迷惑警報の低減を含む、幾つかの利点を提供する。例えば、上記のシステムを使用して、閾値は70に設定されているが、使用者は69であり上昇している場合、前のシステムは、使用者は依然として閾値以下にいるため警告し続けるだろう。現在の原理に従ったシステム及び方法は、使用者が上昇しているグルコースレベルを有し、したがってそもそも警告される必要がないことを認識する。例え使用者が上昇しているときに測定されなかったとしても、しかし彼らが食事を摂取したばかりであったら、この原理に従ったシステム及び方法は、GUIに基づいて使用者がすぐに上昇するグルコースレベルを有することを認識するため、さもなければ作動される迷惑警告または警報を避け得る。
【0209】
領域IVは、グルコース値にどういうわけかノイズが入り、したがって低い確信レベルが信号のこの部分に関連し得る領域を示す。したがって、GUIは低い確信を有するグルコース値が、より高いかまたはより緊急である緊急性評価に関連するという認識の下、上昇していると見られ得る。緊急性評価における同様の上昇は、著しい遅延が信号に起こったと決定されると起こるであろう。
【0210】
領域Vは、GUIの決定に影響を与え得る別のパラメータまたは変数例示する。具体的には、領域Vにおいて、使用者が、著しい数のキー押し、タッチ画面の起動、加速度計によって決定される動き等によって決定される通り、使用者のモバイルデバイスと多く対話するようになったと想定される。したがって、使用者が、彼らのデバイスとより多く対話している、したがって緊急性評価の最新情報、警告、及び警報を見る可能性が高いと決定されるため、GUI及び緊急性評価は、使用者が迅速に処置をとることができる可能性が高いため、減少され得る。
【0211】
領域VIは、グルコースレベルの予測される値313がグルコースレベルにおける上昇を示す状況を示し、そのような予測は、上述のように予測分析ツールによって計算される。この場合、これは、血糖値における上昇の予測を認識して、GUIの上昇をもたらし得る。そのような予測は、グルコースレベルにおける遅延を埋め合わせる利点も有し得る。
【0212】
領域VIIは、上昇しているグルコースレベルが、使用者が入力したデータに基づいて、必ずしも緊急性評価を大幅に上昇させる必要がない別の状況を示す。具体的には、領域VIIは、使用者が軽度の高血糖状態に向かっていることを示す。しかしながら、使用者が、運動等のかなりの身体活動をまさに行おうとしていることを示す最近入力されたデータを有する場合、軽度の高血糖状態に向かう傾向は、運動の想定される影響によって弱められ得る。したがって、領域VIIのGUI285は、大幅に上昇する必要がない。
【0213】
変形が理解されるであろう。例えば、GUI軸291が1方向でのみ用いられている一方で、GUI軸は、高血糖の緊急性及び低血糖の緊急性を示す2方向(示さず)で用いられ得る。単一のGUI軸291が用いられている一方で、緊急性の種類の曖昧さを取り除くため、したがって通知または処置可能な警告を提供するために、これを提供するアルゴリズムは、グルコース値ならびにGUIの決定を構成する他の変数及びパラメータを意識し、したがって表示される通知または処置可能な警告は、使用者が高血糖か低血糖かを考慮に入れている。
【0214】
さらに、幾つかの事例において、使用者が、GUIを示す出力記録285を眺め得るか、またはGUIを表す数値の指数を見得る一方で、大部分の通知または処置可能な警告は、以下にさらに詳述されるように、色、アイコン等の使用によってなどの別の手段でGUIの表示を提供することが理解される。換言すると、多くの使用者は、GUI自体を見る必要がなく、むしろ、GUIが表すものである。
【0215】
図9は、凝縮された様式で幾つかの異なる種類の変数及びパラメータを要約し、決定されたGUIへのこれらの影響を示すことが意図されるが、任意の所与の実装例において、全てのそのようなパラメータ及び変数が、決定において監視されるか、または用いられる必要はないことが理解される。
【0216】
図10は、幾つかの異なる種類の変数及びパラメータを要約し、決定されたGUIへのこれらの影響を示す別のグラフ60を例示する。
図9と同様に、全てのそのようなパラメータ及び変数が、決定において監視されるか、または用いられる必要はない。さらに、
図9に描写されるパラメータ及び変数は、あらゆる手段で
図10に描写されるものと組み合わせられ得る。
【0217】
図10において、時間軸が、典型的な日に関連する幾つかの異なる部分に分けられている。実際のグルコース濃度295は、所与の使用者のグルコース濃度297の決定または計算されたパターンを上に重ね合わせてプロットされる。パターングルコース濃度は、過去のグルコース値を使用して展開され得、時間ベースであり得るかまたは食事摂取、運動、インスリンボーラス等の事象に関連、例えば連動し得る。他の時間ベースではないものを含む他のパターンもまた理解されるであろう。2種類のGUIもまた、
図10に例示される。パターンの考慮を含まないGUI299が示される。具体的には、GUI299は、グルコース値及び上で述べた他の要因、例えば、グルコース値の変化率、加速度等に基づき得るが、さもなければパターンベースではない意味で「絶対」である。パターン297を考慮に入れるGUI301もまた、例示される。具体的には、高血糖または低血糖の事象がパターンの一部として認識されている場合、GUIは、上昇し得ない、すなわち、緊急性評価が、同じままであり得るか、または上昇または減少が確立されたパターンの一部である事実を認識して、わずかにだけ変化し得る。例えば、グルコースは、部分Vに示される通り、夕食の間XXX落ち、これはホストの正常グルコースプロファイル(パターン)と相関せず、(食事情報がGUIに入力されない限り)GUIの上昇をもたらす。
【0218】
図10は、確立されたパターンからのグルコースレベルの偏差、具体的には、睡眠中のグルコース値における典型的ではない減少309も例示する。上述のように、睡眠中には、低血糖の事象は多くの場合検出されず、したがって特に深刻である。したがって、そのような状況において、GUIにおける上昇311が、緊急性評価を上昇させて使用者に警告または警報するのに用いられ得る。
【0219】
図11は、前回の著しいグルコース偏位の影響を例示するグラフ70を示す。具体的には、著しく高血糖の事象303がグルコース濃度に例示される。また、これは、グラフ70に経時的に解決されるように見える。しかしながら、後続の上昇305を見ることができ、単純にGUIの穏やかな上昇をもたらす代わりに、後続の上昇305は、前回の著しい高血糖の偏位がそれ自体を繰り返す可能性があると想定され得るため(跳ね返り)、GUIの急上昇307をもたし得る。したがって、緊急性評価は、単純にグルコース値単独に基づくよりも卓越している。
【0220】
他の実施例もまた、理解されるであろう。例えば、さもなければ、例えばグルコース値及び変化率に基づく「低危険性」の緊急性評価を有する使用者は、太り過ぎであるか、または高BMI、高血圧、高いストレスを有するか、もしくは脱水している等である場合、より高い危険性の緊急性評価を与えられ得る。体温、身体計測データ、及び病気等の態様、ならびに人口統計データは、文脈上の及び挙動情報が修正し得るように、GUIをさらに修正し得る。センサ位置もまた、決定されたGUIを修正し得る。例えば、使用者は、低GUI、したがって低危険性緊急性評価を有し得るが、センサ位置が、著しい遅延がグルコース値において予測されるようなものの場合、GUI及び緊急性評価は、現在の測定されたグルコースレベルにおける確信の欠如を反映するために、上昇され得る。
【0221】
上述の原理を使用して、血糖緊急度指数の形態の血糖の危険性状態は、数学的手法を使用して入力パラメータ及び変数に基づいて計算され得る。出力は、複数の定義済みの血糖状態のうちの1つであり得るか、または出力は、例えば、パーセントもしくは数に関して定性的もしくは定量的であり得る。例えば、出力は、GUI=1、2、3などであり得るか、または、式中、そのような数は、使用者によってより容易に理解され得る用語に変換される。出力は、低血糖/高血糖/正常血糖等にさらに分類され得るか、あるいは、現在のかもしくは予測される、規則的もしくは不規則的等、または所与の使用者にとって特に有用であり得る他の手段でさらに分類され得る。「運動から誘発」、「好転」、「長い持続時間」等の影響を及ぼすリアルタイムの事象の標識を含む、名前及びラベルが、適用され得る。
【0222】
他のユーザーインターフェースが、特定の血糖の危険性状態についてのさらなる詳細を提供し得る。
【0223】
例えば、使用者のグルコースレベルが、炭水化物を摂取させた後においてさえも15~20分を超えて規定の閾値未満にある場合、そのような状況が、デバイスのユーザーインターフェース上に提供され得る。このように、使用者は、低グルコース値が非効果的に治療された重大な持続時間に気付かされる。
【0224】
別の例として、使用者グルコース値が、規定の閾値を超えているが、いずれ近いうちに減少することが予想され得る。この場合、例えば、20分の予測範囲にわたる予測されるグルコースの値が、有用かつ処置可能な警告を使用者に与え、とるべき不明瞭ではない処置(または処置群)を可能にする。
【0225】
別の例において、使用者のグルコースレベルが、長い持続時間、規定の閾値を超え得る。この場合、使用者がどれくらいの時間閾値を超えていたかを示すことは、状況の深刻さに対して使用者に警告する上で役立つ。
【0226】
さらに別の例において、使用者のグルコースレベルが、長時間規定の閾値を超え、減少し得ない。この場合、高い値の持続時間、及び正常血糖値への回復の欠如を示す割合を示すことは、使用者に重大かつ処置可能な情報を提供する。
【0227】
分析フレームワーク
幾つかの数学的フレームワーク及び入力が、低血糖及び高血糖の使用者の危険性状態を決定するのに、用いられ得る。使用者の危険性状態をどのように推定するかの一実施例は、以下に記載され、これは、危険性値を提供するために、現在のグルコースレベル、現在のグルコース変化率、及びグルコースの変化方向を含むパラメータ及び変数を用いる。この原理に従ったシステム及び方法のある特定の実装例において、グルコース加速度及び低血糖状態または高血糖状態にあった時間の持続時間が、GUIに到達するために、入力として追加される。
【0228】
事前に、静的及び動的関数が提案され、これは、グルコースレベル及びグルコースの変化量を危険関数(例えば、0~100)に写像する数学的モデルである。例えば、Kovatchev(参照により本明細書に組み込まれる「Risk Analysis of Blood Glucose Data:A Quantitative Approach to Optimizing the Control of Insulin-Dependent Diabetes」,Journal of Theoretical Medicine,Vol.3,pp.1-10(2000))は、極度の低血糖及び高血糖が両方共に100のレベルを有する場合の、グルコース濃度を静的危険性値に写像した静的危険関数を説明した。同様に、Guerra(参照により本明細書に組み込まれる「A Dynamic Risk Measure from Continuous Glucose Monitoring Data」,Diabetes Technology&Therapeutics,Vol.13(8)(2011))は、変化率情報に基づいて静的危険性数をスケーリングすることによって、グルコース濃度のグルコース濃度及び変化率を動的危険性値に写像した動的危険関数を説明した。本実装例は、追加の入力と共に、Kovatchev及びGuerraの静的及び動的危険関数上に組み立てられ得る。
【0229】
使用者の危険性状態を助長し得る他の入力には、低血糖状態または高血糖状態の加速度または持続時間、及び血糖値の一定の速度または加速度の持続時間が挙げられる。ある例は、対象の危険性が、長時間180mg/dL超のままでいるのに従い増加する
図12A及び12Bに示される。
【0230】
【0231】
式中、SR(g)=rh(g)-r1(g)であり、
【0232】
式中、f(g)<0である場合、r1(g)=r(g)であり、さもなければ0であり、
【0233】
f(g)>0である場合、rh(g)=r(g)であり、さもなければ0であり、
【0234】
gは、グルコース濃度であり、
【0235】
【0236】
は、グルコース濃度の変化率であり、ΔΤは、時間での180mg/dL超の時間または70mg/dL未満の時間であり、δは、危険な状態にある持続時間にどれくらいの重みを与えるかのための調整可能なパラメータである。
【0237】
図13は、高血糖における持続時間に伴い、健康状態に対する危険性が上昇する図表による図を提供する。この図を参照して、高血糖であるが、上昇し続けていない使用者のグルコースレベルが例示される。しかしながら、この図は、持続時間が増加するにつれて、危険性が経時的に上昇し続けることを示す。
【0238】
図14は、加速度をGUIの決定におけるパラメータまたは変数として使用することにより、偽の危険性状態を避ける例を示す。この図において、加速度または第2の時間導関数は、グルコース値が減少していると同時に、好転プロセスにもあり、正常血糖状態の方向に戻っていることを示す。しかしながら継続する上昇は、高血糖の事象の可能性に起因して、上昇した危険性評価、したがってGUIをもたらし得る。
【0239】
【0240】
【0241】
式中、Aは、mg/dL/分でのグルコースの加速度を表し、σは、加速度及び危険な状態にどれくらいの重みを与えるかのための調整可能なパラメータを表す。
【0242】
他の機能性もまた、支えるために分析フレームワークにもたらされ得る。例えば、適応学習が適用され得、これは、「ADAPTIVE INTERFACE FOR CONTINUOUS MONITORING DEVICES」という表題で2013年10月31日出願の米国特許仮出願第61/898,300号、及び「ADVANCED CALIBRATION FOR ANALYTE SENSORS」という表題の、本出願の出願人によって所有されている2013年3月14日出願の米国出願第13/827,119号に広く説明され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。適応学習の1つの用途において、監視デバイス、例えば、モバイルデバイスは、使用者が低血糖及び高血糖の事象を経験するに従い、経時的に使用者の態様を適応的に学習し得る。例えば、使用者が55mg/dL未満になる度に、その事象に先行するデータは、機械学習アルゴリズム、例えば、サポートベクターマシン(SVM)または線形判別分析(LDA)、によって肯定的なテストケースとして使用され得る。さらに、使用者のグルコースレベルが70~110のままにあった事例は、機械学習アルゴリズムによって、良くないテストケースとして使用され得る。機械学習アルゴリズムは、定期または不定期の訓練を、例えば毎月実施して、極めて近い将来の低血糖の分類を最適化することができた。例えば、アルゴリズムは、その特定の使用者の低血糖の事象の1時間または1時間半前の状態を学習することができた。分類に使用される機械学習アルゴリズムへの例となる入力は、過去6時間にわたるグルコース出力記録、現在のグルコースレベル、グルコースレベルの現在の変化率、現在のグルコース加速度、最終インスリンボーラスの時間、最終インスリンボーラスのサイズ、申告した炭水化物の数、炭水化物申告の時間、最後のグルコースピークのレベル、使用者が監視デバイスと対話した最後の時間、最後に運動した時間、時刻、インスリンボーラスと食事ピークとの間の時間等を含むことができた。一旦分類子が最適化されると、これをリアルタイムでデータに適用して、ある見込み時間窓内に低血糖が起こる可能性があるか否かを決定することができる。
【0243】
用いられ得る別の種類の機能性は、ベイズ理論を使用する。そのような機能性は、以前の分布に基づいて、特定の日または夜の事象の危険性を定量化する確率的手段を提供する。
図15A~15Fは、複数のGUI入力に適用された例となる分布、例えば(A)以前の信頼性情報に基づいてグルコース濃度に適用された分布、(B)データ及び/または変化率の振幅におけるノイズに基づく変化値の変化量の分布、(C)使用者による炭水化物推定の事前知識に基づいて使用者によって入力された炭水化物情報の分布、(D)使用者の現在の健康状態の分布、(E)統合ポンプデータに基づく残留インスリンの分布、ならびに(F)例えば、加速度データの分布である。分布は、入力のいずれかのために用いられ得、確率アルゴリズムは、それから危険性指数を決定するのに用いられる。そのような確率アルゴリズムは、共同確率アルゴリズムまたは、例えば、ベイズ統計学を伴うより複雑な分析を含み得る。
【0244】
用いられ得るさらに別の種類の機能性は、「決定融合」法を伴う。具体的には、決定融合は、複数の入力から使用者の危険性状態を決定するための別のフレームワークを提供する。決定融合は、統計モデルを使用して、複数の入力から危険性情報を最適に組み合わせ、低血糖等の何らかの事象が起こるであろう尤度値を生成する。そのような方法は、過去20分間のグルコース変化率及び受信機ボタンを押した回数等の異種の入力を単一の尤度目盛りへと合わせるのに特に有用である。望ましくない事象、例えば、低血糖の予測における各入力の感度及び特定性の事前情報は、以下にさらに詳述されるように、最終危険性出力において各入力にどれくらい重みを与えるかを決定するのに使用される。
【0245】
決定融合法は、例えば、所与の使用者が、次の1時間以内に55mg/dL未満になる可能性があるかを決定するために、用いられ得る。そのような方法で、異なるデータパラメータを使用して、低血糖が所与の時間、例えば、次の1時間以内に起こるか否かについての決定を下すことができる。データ分析は、最適な検出パラメータ及びこれらの最適な有無決定閾値、ならびに関連する感度を決定するのに行われ得る。
【0246】
グルコースレベルが次の1時間以内に55mg/dL未満になる可能性があるかに関する決定をするのに使用することができる例となるパラメータは、決定及び関連する感度及び特定性のためのこれらの閾値と一緒に下記の表IIに示される。ここで留意すべきは、幾つかのパラメータの感度が高くあり得る(例えば、グルコース値は55mg/dL未満になる前に常に80mg/dL未満になる)一方で、これらは明確であり得ない、すなわち、グルコースは80mg/dL未満になったが、次いで次の1時間以内に55mg/dL未満にならない多くの発生が存在し得ることである。一般に最良の予測因子は、予測されるグルコースレベルが55mg/dL未満である等の高い感度及び特定性の両方を有する。
【0247】
【0248】
各パラメータを、リアルタイムでその閾値及び低血糖の事象がまさに起きようとしているか否かについて下された有無決定と比較することができる。
【0249】
この分析において、「有」に当てはまる場合(低血糖)は、H1として示され、「無」に当てはまる場合(正常血糖)は、H0として、すなわち帰無仮説として示される。決定は各パラメータ(d=1またはd=0)について下され、パラメータの感度及び特定性は、各決定を尤度値、λ
【0250】
【0251】
に変換するのに使用される。
【0252】
尤度値は、対象が、本当に低血糖になるであろう場合に決定を下す確率を、対象が低血糖にならないであろう場合に決定を下す確率で除したものである。「有」または1の決定について、尤度値は、感度を(1-特定性)で除したもの、すなわち、誤警報の確率であると考えられ得る。
【0253】
【0254】
高感度及び高特定性での試験について、λは、1の決定について非常に高くなり、0の決定について非常に小さくなるであろう。したがって、試験性能に基づく各決定のこの重み付けは、計算に入る。一旦各決定が尤度値に変換されると、全ての尤度値が単純に掛けられ得る。次いで、最終尤度値は、小さい数字が、低血糖が起こる確率が非常に低いことを意味し、大きい数字が、低血糖が起こる確率が高いことを意味する範囲である。これらの尤度数は、危険性または緊急性を使用者に提示するために、入力としてのGUIを通知するのに使用され得る。
【0255】
発見的手法は、分析フレームワークに適用され得るさらに別の種類の数学的方法である。そのような手法においては、経験が、可能性のある解決法の展開を通知する。例えば、緊急性評価モジュールは、所与の使用者が、所与の一連のGPS座標におり、これは、たまたまコーヒーショップであり、使用者は次の日に予定されている職員会議がさらにあるとき、使用者は、通常高グルコース値を有することを暗示する経験に基づいたデータを有し得る。グルコース値は、ストレスに関連するものか、または食べることに関連するものであり得る。そのような発見的解決法の展開において、回帰モデルを使用して、MPC、if-then論理、専門家システム、ロジスティック回帰分析、神経回路網、ファジー論理、(より危険性の高い血糖の危険性入力に適用され得る重み付けであった)重み関数等の関連手法も用いられ得る。回帰モデルの使用の特定の実施例として、A1Cが良好/不良糖尿病管理の現在の指標として想定され得る。本明細書に開示される幾つかまたは多数のパラメータまたは変数は、使用者の統計学的に有意な数から得られ得、回帰分析が、これらの要因のうちのどれがA1Cに著しく影響を及ぼすかを決定するために、実行され得る。次いで、得られた数倍は、例えば、1~100の尺度上で容易に解釈可能な危険性点を提示するように、調整され得る。
【0256】
したがって、GUIは、幾つかの手段で、及び幾つかの異なる変数及びパラメータの使用により計算され得、これらのうちの幾つかは、測定され、これらのうちの他のものは、患者または他の使用者によって入力される。しかしながらGUIは、計算され、次いでGUIは、血糖の緊急状態の患者(または介護者)に表示を動的に提供するために用いられ得、経時的に緊急状態を反復的に更新し得る。緊急状態が低血糖、高血糖、または正常血糖値に関連し得る一方で、これは、単純にグルコース値(または予測されるグルコース値)が閾値超えたかよりもはるかに多くの精緻な情報を提供する。使用者への表示は、一般に緊急性の図表による指標であり、スマートフォン等のモバイルデバイスに元から備わっている機能を有利に用い得る。スマートフォンのユーザーインターフェースもまた、使用者に警告/警報を提供するために、用いられ得る。
【0257】
単純にグルコース値が閾値を超えたと示すシステムには提供されない、提供される追加の情報は、以下のうちの1つ以上を含み得る。表示される示される情報には、グルコース値が所望の値に跳ね返る見込みが高いか、または正常血糖値から離れる偏位が続くかに関する予測が含まれ得る。表示される情報には、単純に予測されるグルコース値を提供することと区別される、未来の緊急状態に関する予測を含み得る(または、それを考慮に入れ得る)。表示される情報には、グルコース値が既知のパターンに従っているか、または既知のパターンから外れているかの考慮が含まれ得る。
【0258】
モバイルデバイス(または他所)上で実行している緊急性評価モジュールは、単純な閾値では提供することがすることができない処置の危険及び緊急性のレベルを区別するためのフレームワークを提供することができ、したがって使用者に処置可能な警告が提供するが、必要でないときには過度には警告せず、したがって警告疲労を防ぐ。この点については、スマートフォンがグルコース監視に使用されるとき、使用者は、例えば、Eメール、テキスト、電話呼び出し、アプリケーション等のための彼らの電話から連続的に通知を受信するため、どの警告が使用者にとって気付くことが重要であるかを区別することがますます重要になることが留意される。即時の注意が必要な特に危険な状態は、恐らく使用者に警告するための特別な音または振動またはさらには光/色を用意しておくことにより、そのような一般的携帯電話音とは差別化されることが重要である。さらに、使用者が即時に反応しない場合警告が目立って段階的に増大することが重要であり、上述のパラメータ及び変数がいつそのような増大が起こるべきかを決定するのに用いられ得る。表示は、色、振動、アイコン、ヒートマップ、予測表現、数字としての危険性の表現、声入力要求、ポップアップメッセージ等を使用するなどの幾つかの手段で提供され得る。
【0259】
場合によっては、使用者が警告されるが、別個の様式であることが望ましい。そのような警告は使用者が現在使用者の状態に気付いていない人々と一緒にいる場合に、特に適切であり得る。したがって、使用者に、彼らのモバイルデバイスを調べて、何の操作が必要かを決定するように警告し得る、振動であるが特に長い振動である警告が提供され得る。別の振動、例えば、長い振動だが、例えば、5秒、10秒などの時間、及び1分当たり1回、1分当たり2回などの頻度で、使用者によって止められるまで定期的に適用されるものが警報のために使用され得る。
【0260】
振動に基づいた警告及び警報が、少なくともこれの認識を示すように使用者がボタンを押すことによって使用者による操作をもたらさない場合には、警告または警報は、そのような状態のために特に選択された着信メロディーを含む着信メロディー等によって可聴的に提供され得る。
【0261】
振動または可聴音のいずれも使用者対話をもたらさない場合、自動化電話呼び出しまたはテキストメッセージが別の番号に配置され得、例えば内科医または家族の一員が警告され得る。
【0262】
使用者が警告または警報に反応しないと仮定して、最初の典型的な反応は、彼らのスマートフォンを手に取るか、またはさもなければ持つことであり得る。場合によっては、使用者はスワイプ操作を行うか、またはコードを入力してスマートフォンのユーザーインターフェースへのアクセスを可能にしなければならない。緊急状態の表示は、このシナリオを考慮すると、幾つかの手段でユーザーインターフェース上に提供され得る。第1に、表示は、電話が持たれたかに関わらず、提供され得る。これは使用者が、電話が使用され得る位置、例えば、机の上に上向きでドッキングステーション等に使用者の電話を置いたままにした場合に適切であり得る(例えば、背景画面、ホーム画面、定期的プッシュ通知など)。第2に、表示は、電話が持たれたという信号が、例えば、内蔵加速度計または他の動きの検出器を介してユーザーインターフェースによって受信されると、提供され得る。第3に、表示は、スマートフォンユーザーインターフェースへのアクセスが、例えば、スワイプ動作、コードの入力等を介して得られた後に、提供され得る。
【0263】
第1の手段及び第2の手段について、ユーザーインターフェース上に提供された表示は、他の人も表示を見ることができる場合があるという事実を認識して、第3の手段を用いてよりも幾らか少ない情報を含み得る。第3の手段について、使用者がすでに電話を手に取り、電話で操作を行った場合、使用者は、所望のレベルのプライバシーを得たと推測され得る。したがって、第1の手段及び第2の手段における表示は、例えば、使用者が馴染み得る緊急状態を示す色または他の指標であり得る。例えば、ユーザーインターフェース上の鮮赤色は、高い緊急性、例えば、来るべき低血糖または高血糖の事象を示し得る。赤色は、モバイルデバイスの背景または壁紙の操作により、緊急性評価モジュールによって配置され得るか、またはこれは、緊急性評価モジュール、例えば、CGMアプリケーションを実行しているアプリケーションの背景であり得、この背景及びアプリケーションは、上昇した緊急時に目立つように配置される。
【0264】
別の実装例において、色は、数字または矢印を伴い得、そのような数字または矢印は、GUIが高血糖の事象対低血糖の事象の重大な危険性を評価しているかに関する追加の詳細を告知する。そのような数字または矢印は、使用者に有用な情報を提供し得る一方で、使用者の状態の目立たない特定の詳細を以前保持する。
【0265】
表示がどのようにして起こるかに関わらず、アプリケーションの使用者操作により、使用者は、使用者の状態の関連詳細、及びそれの調整においてとるべき可能性のあるステップに気付くことができる。換言すると、使用者は、彼らがさらに詳細に数字を「掘り下げて調べる」ことを望むかを決定することができ、この場合アプリケーションの操作は、使用者がそのようにすることを許容する。上記の実施例の変形もまた、見られるであろう。例えば、赤い画面の代わりに、使用者のホーム画面の周りの赤い枠線または大きな赤い円が用いられ得る。異なる色または位置が、高血糖対低血糖を示すために用いられ得るか、または使用者は、使用者の現在の状態を見出すために、アプリケーションを例示化する必要があり得る。異なる位置または平行線模様が、色盲である使用者のための選択肢として有利に用いられ得る。
【0266】
モバイルデバイスユーザーインターフェース上で使用可能な幾つかの種類の機能が、GUI値に基づく処置可能な警告を示すために、これより記載される。そのようなユーザーインターフェースは純粋に例示的であり、他のそのようなユーザーインターフェースもまた可能であることが理解される。ユーザーインターフェースは、様々なレベルの情報を示し、具体的には、血糖緊急度指数及び血糖またはグルコース情報を、場合によっては画面上に一緒に示し得る。GUI値の表示は、視覚化または表現、例えば、色またはアイコン等の要素等の使用などの、幾つかの手段で行われ得る。特定のアイコンが以下で論じられる一方で、これは多くの点で異なり得、例えば、ハッピーな顔(正常血糖)または悲しい顔(低血糖もしくは高血糖)、コミック本のヒーロー(低緊急性もしくは危険性評価)またはコミック本の悪党(高緊急性もしくは危険性評価)、食事の描写(低血糖)または注射器またはポンプ(高血糖)、数値などによって表現され得ることが理解される。
【0267】
「リード(read)」等の概念が用いられ得、「リード」は、使用者に伝達された情報のレベルと定義され、情報階層としても知られ、これは重要性の順序を明らかにするような手段での画面上の要素またはコンテンツの配置である。リードは、トポグラフィ、図形、色、コントラスト、重み、位置、サイズ、及びスペース(ネガティブスペースを含む)を含む何もかもで構成され得る。リードは、重要性または操作性の順序を達成するために提示される。第1のリードは、使用者が見るかまたは示される最初の項目であり得る(最も目に見えるか、または目立つ)。示される1つのレベルのみの情報が存在する場合、第2のリードである必要性は存在しない。しかしながら、デバイスは複数のレベルまたはリードを有し得る。鮮赤色のフォントで示しているより大きな文字の数字、次いでより明るい色のフォントで示しているより小さい数字を有するデバイスは、2つのリードを有する。より大きい数字は、第1のリード(使用者が最初に見るもの)であり、次いでより小さい数字は、第2のリード(使用者が見るか、または気付くか、または第1のリードと比較してより低い頻度で見たいもの)である。一般に、第1のリードは、より低い解像度情報であるが、より処置可能な情報またはひと目で見ることが可能な情報、例えば、GUIを示す表現、血糖状態またはグルコースレベル等を提供し、これは、素早くひと目で読むことができる。一般に、第2のリードは、高解像度(より詳細な)情報を提供し、これは、より長い凝視で読むことができるか、またはより長い思考プロセスを必要とする。追加のリードは、当業者によって理解され得る通り、より多くのまたは異なるレベルの詳細で提供され得る。幾つかの実装例において、第1のリードは、第1の見ることができる画面(例えば、モバイルデバイスまたはソフトウェアアプリの背景またはホーム画面)上に提供され、第2のリードは、同じ画面上のひと目で見ることがより可能ではないか、または容易に読むことがより可能ではない構成及び位置に提供される。幾つかの実装例において、第1のリード及び第2のリードは、使用者がこれらに別々にアクセスする必要がある異なる画面上にある。追加で第1のリードは、例えば、上に参照により組み込まれる本特許出願に記載される、電話の側部上、スマートウォッチ上、及び/または装着可能なデバイス上の赤、青、または黄カラーLED等の単純な光であり得る。リストバンド等の装着可能なデバイスのある実装例において、第1のリードは、カラーLEDとして提供され得、これは装着可能なデバイス上に表示され得、第2のリードは、スマートフォン上のソフトウェアアプリ等の別のデバイスを介してのみアクセス可能である。第1のリードは、注意または糖尿病についての議論を引き出さないように、有利に穏やかまたは少なくとも目立たなくあり得る。
【0268】
図16A及び16Bを参照して、2つ異なる状態を提示するユーザーインターフェース550が例示される。
図16Aにおいて、第1のリード504は、(平行線模様によって示される)デバイスの色によって例示される。例えば、
図16Aのデバイスのユーザーインターフェースが、黄色であり得る一方で、
図16Bのデバイスのユーザーインターフェースは、赤であり得る。遠くからか、または素早くひと目見ることにより、使用者は、このように彼らのGUIまたは血糖状態を通知され得る。この場合、緊急性評価は、彼らのグルコース値が比較的正常か、または僅かに上昇しているか、または正常血糖値の境界に近付いていることを使用者に示すために黄色であり得る。
図16Bにおいて、赤い緊急性評価は、GUIに基づいて彼らの血糖状態が緊急の注意が必要であると使用者に示し得る。追加でかまたは代替的に、高グルコース状態、低グルコース状態等を示す黄色または赤色よりもむしろ、色は、正(例えば紫)または負(例えば、橙)の変化率等の、他の種類の情報を伝達するために使用され得る。使用者は、色の意味を理解するであろうが、他の人は、背景デザインの抽象的な性質に起因して、糖尿病情報が伝達されていることに気付かないであろう。
【0269】
図16の実装例において、任意の第2のリード502もまた提供され、これはグルコース値自体を表す。上で述べたように、緊急性評価は、一般にその決定においてグルコース値を使用するが、他の値もまた使用し、これは決定において同じくらい重要であり得る。追加のリード、例えば、GUI入力、パターン、洞察、治療提案等に関する追加の情報は、CGMを介してアクセスされ得る。
【0270】
この実装例及び他の実装例において、緊急性評価モジュールまたはCGMアプリケーションを背景で実行しているモバイルデバイスのホーム画面は持続的に、グルコース状態を示す色付き画面であり得る。色付き画面は、概して、警告または警報がない場合においてさえも、例えば、「正常」または警告に値しないGUIを示すGUI状態を示す。使用者は、この情報にアクセスするために、スワイプ操作を行うか、またはパスワードを入力する必要はない。そのような画面は、モバイルデバイス上の起動ボタンを押すことによってか、または上で述べたように、モバイルデバイスが手に持たれたかを決定する加速度計により迅速に見ることができる。
【0271】
図17のユーザーインターフェース560を参照して、色が依然として用いられているが、この場合、第1のリードは、ホーム画面506の色ではなく、むしろホーム画面上に位置する円(
図17Aの円508及び
図17Bの円508’)の色である第2のリードは、円508または508’のサイズ、例えば、円の半径、及び方向を示す矢印512または512’によって例示される速度または加速度であり得る。例えば、矢印は、グルコース値が上昇しているかまたは減少しているかの第1の導関数を例示し得、円のサイズは、グルコース値がどれくらいの速さで上昇しているかまたは減少しているか(第2の導関数)を示し得る。あるいは、円は、上昇または減少に起因する潜在的危険を定性的に表し得る。例えば、大きな円が、上昇が正常から離れて加速していることを表し得る一方で、小さい円は、上昇が減速していることを表し得る。第3のリード516もまた例示され、これは、実際の測定されたグルコースの値を示している。最後に
図17Bにおいて、高度な出力514が例示され、これは、GUIの決定の一部としてかまたはそれと同時に起こる分析度を示し、使用者にとるべき可能性のあるステップの提案または入力要求を提供する。
【0272】
図18A及びBを参照して、モバイルデバイスのホーム画面516上に提示されている代替的ユーザーインターフェース570が例示される。
図18Aは、上昇しているグルコースレベルの事例を例示し、
図18Bは、減少しているグルコースレベルの事例を例示している。具体的には、使用者に、彼らの緊急性評価が上昇している(
図18A)か、または減少している(
図18B)ことを示すために、矢印及び一連の円518(518’)、ならびにこれらの色が用いられ得る。具体的には、及び
図18Aを参照して、上昇自体は、矢印によって例示され、オフホワイトから赤への色の進行は、緊急性評価もまた上昇している、すなわち、状況が使用者にとってより緊急になっていることを例示する。グルコース値自体522(522’)は、追加のリードとして提示される。
図18Bの場合、赤から白への色の進行は、より望ましい緊急状態に戻ったことを示す。矢印と、より過去の測定された緊急性評価に対応する円の提示される退色と、左から右への進行は、以前の緊急状態からそれより後の緊急状態へ、及び最終的に現在の緊急状態への進行を示す。あるいは、一連の円(またはアイコン)518は、予測されるグルコース値または第1のリードとしての範囲を表し得、これは522での予測されるグルコース値、及び例えば、1つの円当たり5分、またはこの実施例においては15分の円(またはアイコン)の数によって示される予測範囲(時間に対する予測される値)の表示を含み得る。第2のリードは、スワイプまたは予測に関連する追加の洞察または情報を提供し得る他の使用者の操作でのアクセスであり得る。
【0273】
変形が理解され、上で述べた特定の態様と類似する。そのような変形は、本明細書に記載される他の実施形態に提供されることも理解されるであろう。円以外の形状またはアイコンまたは視覚に訴えるものもまた使用され得る。例えば、それは、新月から満月へのその段階進行で示される月の画像であり得る。例えば、円のサイズ及びこれらの色は、緊急性評価を示し得る。後続のサイズの配列は、値がどれくらい急速に変化しているかを示し得る。例えば、非常に小さい円から非常に大きい円への進行は、緊急性評価における急速な上昇を示し得る。逆に、「中小」の円から「中大」の円への進行は、はるかにより緩やかな上昇を示し得る。追加の指標またはリード524は、使用者の評価の緊要性を使用者に迅速に示すために、ひと目で読むことができるアイコンを提供するために用いられ得る。そのような指標は、モバイルデバイスを手に持たずにか、または加速度計もしくは他のセンサによって決定される手に持つことに続いてか、またはあるいはスワイプ/ロック解除のステップ後に自動的に表示され得る。これは、緊急状態を使用者に通知するための可聴式警告によって達成され得る。
【0274】
図19A及びBは、監視デバイス、例えば、モバイルデバイス上に用いられ得る別のユーザーインターフェース580を例示する。
図19において、ホーム画面は、幾つかの区域526a~526g(
図19A)及び526a’~526g’(
図19B)に分けられる。区域は、等しく分けられ得るか、または等しく分けられ得ず、区域の数は異なり得る。区域の数は、例えば、使用者が提示されるデータにおいてより細かい粒度を所望する場合、使用者入力に基づいてさらに異なり得る。
【0275】
図19において、区域の範囲の中央に低危険性または危険性なし区域526dを有する7つの区域が提示される。
図19Aに示される緊急性評価について、評価された緊急性はほとんどないかまたはない、すなわち、使用者に対して危険性は殆どない。しかしながら、
図19Bに示される緊急性評価は、より高い緊急状態、この場合上昇したグルコースレベルに関連するものを表す。強調表示の位置及び色が、表示を提供するために用いられ得る。
図19Aにおいて、強調表示は中央であり色は白であり、低緊急性を示す。
図19Bにおいて、強調表示は、高い区域内にあり赤に色付けされ、より高い緊急状態を示す。強調表示、または他のリード指標、色ベースであるよりもむしろ我々の位置または文字的ベースである場合、これは、色盲の個体のために有利に用いられ得る。
図19はまた、グルコース値の矢印528及び数値的描写532も示す。数値的描写532から、使用者は、彼らのグルコース値を通知され得る。矢印528から、使用者は、彼らのグルコース値が向かっている方向を通知され得る。(
図19Bに示される)より色が同一の矢印は、より急速な上昇または加速している上昇を示し得る。これらの要因、及び一般により多くの要因がGUIの決定に入り、この決定結果の表現は、強調された範囲であり、決定された緊急性評価を示す。
【0276】
高度な出力534もまた示され、そのような高度な出力534は、高血糖の可能性のある原因、より低い緊急性評価への可能性のあるステップなどについての追加の情報を使用者に提供する。
【0277】
異なる区域内の範囲は、緊急性の等しく間隔があけられたレベルを表す必要はなく、これは、決定されたGUIに基づく緊急性の定量的または定性的レベルを提供し得ることが理解される。範囲は、使用者によってか、または内科医もしくは他の介護者によって設定され得、したがって特定の使用者の必要性に対して個別化され得る。同様の個別化可能性は、本明細書に開示されるユーザーインターフェースの他の実施形態に適用するであろう。
【0278】
図20A及びBにおいて、体温計と類似する目盛り536を有するユーザーインターフェース590が例示され、ここでは、一般的に所望されるグルコース範囲を示す長方形538が描写される。このユーザーインターフェースは、矢印の使用を必要としない。現在のグルコースのレベルは、強調された横棒542によって示され得、過去のグルコースのレベルは、より退色した横棒544によって示され得、その間の様々な階調の横棒は、グルコース値における経時的変化を示す。幾つかの実装例において、色が同一の背景色は、例えば、Wi-Fi状態、他のモバイルデバイスとのグルコースの通信(データ共有)等の第3のリードまたは第3のレベルの情報を示し得る。
【0279】
現在及び過去両方の横棒の色は、相対的または絶対的緊急性評価を示し得る。例えば、横棒542の色が、白であり得る一方で、横棒546(
図20B)は、赤であり得る。明度は、グルコース値が要因であるが、幾つかまたは多くのうちのほんの1つである緊急性評価を示す。したがって、横棒542は、図中で白として描写されているが、別の状況において、同じグルコース値を有していても、値が上昇及び加速していた(または他の偏位ととっていた)場合、赤として描写され得る。
【0280】
図21A及びBは、モバイルデバイスのユーザーインターフェース610上に緊急性を表す別の手段を例示する。ユーザーインターフェース610は、特に別個の表現が提供され得る一手段を描写する。具体的には、使用者または使用者の代わりによって個別化され得る格子パターン548が提供される。使用者は、規定の格子スペースを特定の緊急性表示と関連付けることができる。例えば、下方の横の列は、低血糖の緊急性評価を表し得、真ん中の区域は、目標緊急性評価であり得、上方の横の列は、高血糖の緊急性評価を表し得る。
【0281】
幾つかの実装例において、行は、その時または最近の過去の緊急性評価のスナップショットを示し得る。例えば、最も左の行は、最近の過去の評価、真ん中の行は、現在の評価、及び右の行は、予測される未来の評価を表し得る。あるいは、最も右の行は、現在の評価を表し得、左及び真ん中の行は、最近の過去の評価を表す。他の変形もまた理解されるであろう。
【0282】
使用者は、数値の閾値を認識し得るが、数値の閾値は、慎重さ、他人からの質問を防ぐ、及び/または明瞭さの一般目的を含む様々な理由のために、画面上に配置されない。格子スペースは、例えば、上昇の方向及び重大さ、ならびに他の変数を含む緊急性評価に基づいて追加され得る。部外者には、ユーザーインターフェース610は、単純にデザインパターン、またはさらにはゲームの画面として見え得る。
【0283】
他の実施形態と同様に、しかしながら格子スペース552及び554に関するこの事例において、強調は、特定の色、グルコース値の表示、及びグルコース値が移動している方向の表示と一緒に生じる。
図21Bに見られる通り、強調表示は、ここで、測定されたグルコースの最近の過去の値を示すための格子スペース556及び558として示される他の格子スペース内にも提供され得る。
【0284】
図22A及びBは、緊急性を表すために用いられ得る別のユーザーインターフェース620を例示する。これらの図において、グルコース値のグラフ562が、使用者が最近の過去の値を見ることを可能にするために提供されている。そのようなグラフは、使用者の現在のレベルについてより高い程度の知識を所望する使用者にとって特に重要であり得る。
図22Aに例示される通り、現在のグルコース値566、及びその値にへりをつけ、一般にグラフ上のどこに現在の時間が表現されているかを示すボックス564もまた提供され得る。GUIに基づく緊急性評価を表すために、画面の色572が用いられ得る。例えば、
図22Aにおいて、淡い赤の背景572は、上昇レベルだが低緊急性評価を示し得る。
図22Bにおいて、青い背景572’は、正常血糖値及びゼロの緊急性評価を示し得る。
図22Bは、ボックス564が、例えば、より高い忠実度の、追加の処理(例えば、検出されたパターン)等を有するグルコース出力記録グラフの一部分を示すのに使用され得ることも示す。
図22のユーザーインターフェースにおいて、水平の閾値横棒は必要ではなく、それにもかかわらず色付き背景の使用を通して、使用者は彼らの緊急性評価の「区域」に依然として気付かされる。
【0285】
図23は、より高いレベルの詳細を有するユーザーインターフェースを示し、具体的には平均及び予測されるグルコースレベルを示し、これはGUI、したがってその時刻の過去の振る舞い等の要因に基づく緊急性評価につながる。具体的には、ユーザーインターフェース630は、背景574を含み、これは、緊急性評価、例えば、青、緑、黄色、赤などを示し得る。あるいは、ボックス576の色は、緊急性評価を示し得、このボックスは、現在の(または、あるいは予測される)グルコース値578が表示されているところでもある。水平の目盛り582は、時刻に関し、したがってグルコースレベル584の出力記録グラフが、時刻の関数として表示され得る。所与の時刻の過去の値(平均グルコースプロファイルまたは正常患者パターン)は、柱状グラフ586及び588によって例示され、これは、所与の使用者について所与の時刻に過去に見られた低血糖及び高血糖の範囲を例示する。
【0286】
グラフの一部分、例えば、ボックス576内の一部分は、上述のように予測分析を使用して決定された突出したグルコースレベルを表し得、これは、緊急性評価に関与し得るか、または関与し得ない。この突出した値は、出力記録592として例示され、これは、例となる
図23において異なる線幅を有する。特定の低値または高値のエリアは、異なる色、例えば、ほどほどに高い値/低い値の場合は黄色、及び非常に高い値/低い値の場合は赤で表現され得る。
【0287】
図24は、使用者に彼らの血糖状態及び他の血糖または生成物の状態についてのさらにより詳細、またはダッシュボードを示すユーザーインターフェース640を例示する。この画面は、さもなければアプリまたはウェブサイトの多くの異なる位置に見出され得る状態にアクセスするための複数のボタン押しまたはスワイプを避けるために、複数個の情報を一箇所に表現している。具体的には、ユーザーインターフェース640は、正常血糖値からの偏位が範囲596(高血糖)及び598(低血糖)内の出力記録によって示されている出力記録グラフ594を含む。
図24に示される出力記録594は、時間尺度604によって示される通り、時間に対して示される目盛り602上のグルコース値の出力記録であるが、他の変数、例えば、正常グルコース値からの偏差などもまた表現され得ることが理解される。
【0288】
記載されてきた通り、グルコース値及び他の要因は、GUIの決定及びしたがって緊急性評価に影響を与える。緊急性評価は、ユーザーインターフェース640を介して背景614の色によってか、または文字の表示612等の表示によって使用者に示され得、これは
図24において、評価が、使用者は「大丈夫」である、であることを示す。ユーザーインターフェース640は、現在のグルコース値606、及び矢印608によって示されるグルコースが向かっている方向の表示も示す。幾つかの実装例において、矢印608の勾配、サイズ、または他の態様は、グルコース値がどれくらいの速さで上昇または減少しているかを示し得る。
【0289】
変形が理解されるであろう。具体的には、この実装例及び他の実装例で示される全ての態様が表示される必要はないことが、ここで留意される。例えば、
図24において、数値のグルコース値606は、使用者が類似の情報を出力記録594の考慮からか、または単に文字の表示612によって得ることができるため、省略され得る。
【0290】
この実装例及び他の実装例において、変化率及び加速度情報が、出力記録グラフ矢印に追加され得る。当然ながら、変化率は、出力記録グラフ自体から明白であり得るが、グルコースレベルの加速度または減速度を示すために、色付きまたは湾曲した矢印が用いられ得る。一実装例において、赤色の矢印が、加速度の望ましくない値を示し得る一方で、青色は、望ましい値を示す。別の実装例において、正常血糖から離れる矢印の湾曲が、望ましくない加速度を示し得る一方で、正常血糖に向かう湾曲は、望ましい傾向を示し得る。
【0291】
図25A及びBを参照して、追加のデータを含むユーザーインターフェース650が、モバイルデバイス上に表示されている。具体的には、ユーザーインターフェース60は、グルコースレベル及び数値622に対応する出力記録グラフ618を含む。数値622が、使用者に瞬間的または現在のレベルを提供することができる一方で、出力記録グラフ618は、y軸がなくても、使用者にどのような値にあるかをわからせることができる。画面616の色は、別のリードを提供し得、現在の緊急性評価を示し得る。定性的グラフ624は、目標、高血糖、または低血糖が占めている区域に関して、ひと目で見るリードを使用者に提供するのに用いられ得る。この図において、パイの片は、1日当たり、1ヶ月当たり、または任意の他の期間にわたるこれらの区域の時間のパーセントを表し得る。あるいは、示されていないが、パイグラフは、例えば、緑のセグメント12~2時に、使用者が高GUIを有し、次いで2~4時に使用者が低GUIを有したなどを示すために、時計上に「オーバーレイ」され得る。ユーザーインターフェース650のエリアは、一般にグルコース値を目標範囲内に維持するために使用者が自身のために設定した挑戦にどれほどよく立ち向かっているかを使用者に定性的に示す、挑戦エリア626として提供され得る。ユーザーインターフェース60の一部分は、使用者の友達またはフォロワー628を示すために提供され得る。ユーザーインターフェース650を右または左にスワイプすることにより、友達またはフォロワーに対応するデータが表示され得、見直され得る。例えば、各々が、他の人がどれほどよく彼らの設定した目標または挑戦に立ち向かっているかを見ることができる。
【0292】
図26は、有利に用いられる得る別のユーザーインターフェース660を例示する。ユーザーインターフェース660は、
図23のユーザーインターフェース630のものと類似しているが、予測の追加の詳細が含まれている。具体的には、ユーザーインターフェース660は、上述のように予測分析に基づいた予測されるグルコースレベルに対応するようにプロットされた点632を含む。瞬間的なグルコースレベル634は、使用者に読みやすい表示を提供するために、数値として表示される。
【0293】
高度な出力636もまた例示され、緊急性評価モジュールによって様々な手段で用いられ得る。例えば、数人の友達またはフォロワーが使用者に関連付けられている場合、これは、使用者に対して何らかの処置をとるように、友達またはフォロワーに通知を提供し得る。例えば、友達またはフォロワーは、使用者の緊急性評価が高くまたは低くなっている傾向がある場合、使用者に働き掛けるように呼び掛けられ得る。高度な出力636もまた、使用者自身に、例えば、処置指針を提案するか、さもなければ働き掛けを提供するように働き掛けるために用いられ得る。高度な出力の追加の詳細が、以下に提供される。
【0294】
図27A及びBは、ソーシャルネットワーキングサービスに関連するフィードへか、またはフィードから提供され得る様々な活動または投稿を例示する。最も受動的なレベルで、使用者は、使用者がソーシャルネットワークにおいて付き合っている友達またはフォロワーから最新情報を受信し得る。このグループは、全ての友達に対応し得るか、またはサブセットの友達、例えば、同様に糖尿病と共に生活している人達であり得る。より高度かつ双方向性のレベルでは、使用者投稿が、GUIの決定内で用いられ得る、例えば、その日の使用者に関連する既知のグルコース及び他のデータと合わせたレースへの参加について投稿は、ソーシャルネットワーキングフィードのための改善されたデータを提供し得る。同様に、これは、過去の比較を提供及び投稿するために、類似の状況に関する過去のデータと組み合わせて使用され得る。例えば、
図27Bにおいて、「レースの日!前回これをしたとき、高炭水化物の朝食と、無敵に感じたと報告しました!」の投稿(投稿638)が見られる。
【0295】
本教示を前提として、ソーシャルネットワーキングに適切な他の態様が理解されるであろう。例えば、様々な他の実施形態において、評価モジュール211が、連絡先モジュールと組み合わせてソーシャルネットワークに最新情報を提供するのに使用され得る。幾つかの実施形態において、スマートフォン200は、人と人のつながりとして提案するために、使用者の位置及び/もしくは使用者に関連する他の属性(例えば、糖尿病の種類、年齢、性別、人口統計データ等)を使用して、ならびに/または類似するCGMデバイスもしくはスマートフォンアプリケーションを使用して、類似する属性を有するそのエリアにいる他の人々を見つけることができる。例えば、CGMアプリケーション及び/またはCGMアプリケーションと共同してソーシャルメディアサイトは、使用者が、糖尿病を有する他の人々を見つけるか、私の近くの糖尿病を有する他の人々を見つけるか、またはそのエリアの糖尿病に優しいレストランのおすすめを見つける等の選択肢から選択することを可能にし得る。
【0296】
幾つかの実施形態において(
図6を参照のこと)、CGMアプリケーション209(単独または必ずしもCGMアプリケーション209内で実行するとは限らないが、一般にそれ内で実行する評価モジュール211と組み合わせて)は、使用者が彼らの評価に関する情報を電子的に及び/またはソーシャルネットワークサイトを介して選択的にアップロードまたは共有することを可能にする。共有され得る実施例情報には、成功の評価基準、現在のEGV値、スクリーンショット、成果、賞、パターン傾向グラフ、活動情報、位置情報、及び/または評価モジュール211への考えられる入力もしくはそれからの出力として本明細書の他所に記載される任意の他のパラメータが含まれる。例えば、CGMアプリケーション209(そのようなCGMアプリケーションは、評価モジュール211を含み得ることがここ及び以下で理解されるであろう)は、使用者が選択可能な操作、例えば、Facebook上でのEGVの共有、Twitter上でのEGVの共有、Facebook、Twitter、Eメール、MMSを介した画面の共有、プリンターへの傾向画面の送信等を有し得る。追加でかまたは代替的に、CGMアプリケーション209は、使用者が事前設定及び/もしくはカスタム見出しを追加、または私の無安打試合を見て等の彼らの共有した情報の状態を変更することを可能にし得、これは、(使用者によってか、もしくはパラメータに基づいて)選択的に及び/または自動的に共有することができる。一実施例において、使用者は、特定のGUIまたはその表示を直接特定のソーシャルサイトに「いいね」することができる。特定の実施形態において、使用者が情報を共有すると選択したとき、使用者が何を誰と共有するかを選択することを可能にする選択肢が、表示装置202(
図6)上に示され得る。使用者は、情報を共有するグループ及びまたは個人を事前に定義することができる。例えば、使用者は、友達のグループを作製することができ、使用者が、定義済みの友達と共有することを選択した何かを共有することを選択したとき、次いで、通知がグループ内の各人に送られる。この機能性は、例えば、自身の子供の血糖を監視したい親にとって有用である。子供は、BG値を共有することを選択し、次いで両親、または母親、または父親を選択することができ、次いでBG値が選択された人(複数可)に送信される。
【0297】
幾つかの実施形態において、CGMアプリケーション209は、ソーシャルネットワークと共同して、使用者がソーシャルネットワークサイト(例えば、Facebook)上の友達またはグループとEGV、傾向、低値の数等を比較することを可能にするように構成され得る。幾つかの実施形態において、CGMアプリケーション209は、複数の使用者からのCGM情報を使用して、1人の人間からのデータの比較を決定するための1つ以上のパラメータを、(例えば何らかの類似点によってグループ化した)平均と比較する。幾つかの実施形態において、CGMアプリケーション209は、規定の基準(目標範囲内に血糖を維持する、CGMの使用等)に基づいて、成果、得点、バッジ、または他の賞を計算し、これをソーシャルネットワークサイト(例えば、Facebook)に、選択的にかまたは自動的に投稿することができる。幾つかの実施形態において、使用者が、CGMアプリケーション209または評価モジュール211から学習したこと、例えば、食品の写真及び得られたEGVまたは傾向グラフを共有したいとき、CGMアプリケーション209は、使用者がサイトに情報を選択的にアップロードすることを可能にする。この文脈において、学習したことは、事象または第1の状況、及びそれらの結果として生じた影響、出力、もしくは傾向である。
【0298】
追加でかまたは代替的に、CGM使用者からのデータは、CGMアプリケーション209は、使用者が現在の使用中のCGM使用者について照会することを可能にするように構成されることにより集計され得る、例えば、範囲内にいるCGMを使用しているxx%の人々、使用者と類似した(80mg/dL±5等の誤差のマージン内の)グルコースを有する他のCGM使用者。これらの照会は、地理的、医師、年齢、性別、民族性、糖尿病の種類、治療の種類(ポンプ、注射器、エクセナチド、メトホルミンなど)等によっても狭められ得る。
【0299】
図28A及びBが表示するユーザーインターフェースの考察を、ユーザーインターフェース680の可能性のある結果にまで継続する。ユーザーインターフェース680は、恐らく使用者に対してのみ知られるであろう特に目立たない結果を示す。このように、使用者の健康状態は、ユーザーインターフェース上に特に明白な手段で表示されない。具体的には、及び
図28Aを参照して、色642及び任意の数値644を有する風船が示されている。色は、目立たず、かつ穏やかな手段でGUIの決定の結果を表示する。数値644は、この実装例において現在のグルコース値に関連するような追加のリードを提供する。風船に加えて、多数の他のアイコンまたは画像が用いられ得、事実、使用者によって選択され得ることが理解される。このように、例えば、使用者は、車の色がGUIの決定に関連する(例えば、赤、黄色、緑等の)車を選択することができる。風船の実施例において、追加の情報またはリードもまた、提供され得る。例えば、風船の高さは、GUIがさらに急を要するものとなっているか、もしくはより要しないものとなっているか、またはグルコース値が上昇しているかもしくは減少しているかを示し得る。他の変形もまた見られるであろう。
【0300】
図29は、使用者に対して緊急性のレベルを表現するために用いられ得る別のユーザーインターフェース690を例示する。ユーザーインターフェース690において、回転速度計様の表示装置は、低緊急状態を表す緑の部分、中緊急状態を表す黄色い部分、及びより高い緊急状態を表す赤い部分を有する。針の位置は、現在の状態を示し、すなわち、決定されたGUIと関連している。
【0301】
上記のユーザーインターフェースの描写は純粋に例示的であり、多数の変形が見られるであろうことが理解される。例えば、GUIの決定及び処置可能な警告は、使用者のみがこれを判別できるようにデータを隠すためにか、または好ましいGUIの決定が好ましいゲームの結果をもたらすような手段のいずれかで、ゲーム内に提供され得る。換言すると、使用者が彼らの緊急性評価を制御した場合、使用者はゲームに勝つ。さらに、通知及び処置可能な警告は、モバイルデバイス上の他の警告、例えば、テキストメッセージからの警告、アプリケーション最新情報、電話呼び出し、音声メール等のものとは差別化した手段で提供され得る。使用者は、CGMアプリケーション209を、緊急性評価モジュール211からの警告が、特定のもしくは他の全ての警告を無視するか、または緊急性警告もしくは警報が不用意に見逃されないように、使用者が電話を使用できるようになる前に、緊急性評価モジュール211からの警告を片付けなければならないように構成することができる。述べられた通り、警告または警報は、緊急性評価が上昇するに従い段階的に拡大し得る、すなわち、さらに緊急を要することになる。最初に、警告は、デバイスをロック解除するとユーザーインターフェース上に示され得る一方で、そのような警告は緊急性が上昇するに従い、可聴式警報に段階的に拡大し得る。
【0302】
ユーザーインターフェースによって提供されるさらなる情報には、使用者が跳ね返り高値及び跳ね返り低値のような状態を通知され得るように、そのような値が含まれ得、可能性のある使用者の処置を提供し得る。その際、使用者は、そのような状態の原因及び影響を容易に比較及び気付くことができ、これらの両方が使用者の意識において依然として新鮮であるため、容易に原因を処置に関連付ける。
【0303】
幾つかの実装例において、使用者に出力されるデータは、緊急性評価モジュールが作動し得る様々なモードを作製することにより、適応的に動作させられ得る。さらに、緊急性評価モジュールは、使用者または内科医/介護者によってか、または有用であると想定される他の基準に基づいてリアルタイムの入力に適応し得る。
【0304】
具体的には、使用者は、GUIが単純に既知のパターンに従っている場合には、彼らのGUIが例えば、軽度の緊急状態への小さい偏位を有する場合に、警告を望み得ない。使用者は、本明細書の他所でさらに詳述される通り、パターン入力に基づいて決定され得るGUIが高くなることを予期しているため、彼らのグルコースが食事を食べた後に一時的に高くなっていることを通知されるのを望み得ない。使用者は、彼らが故意に最適な管理を達成しようとすることから1日休むときに、「悪い振る舞い」、例えば、誕生日ケーキを食べることを選択し友達とアルコールを少し飲んで彼らの誕生日を祝うことの結果として悪いグルコース管理での1日を過ごす場合、グルコースの変動を注意されることを望み得ない。使用者は、保護されるが、必ずしも常に注意されることを望まない。したがって、一実装例において、使用者は、緊急性評価モジュールを、使用者が潜在的に危険なシナリオ、例えば、「55未満」、「30分を超えて70未満」、または「300を超え、依然として急速に上昇している」等にだけ通知される「操作モード」に設定することができる。そのような機能を有する緊急性評価モジュールの提供は、CGM使用者が多くの場合、都合の悪いかまたは潜在的に煩わしいときに情報を与えられる問題を解決する。これは、使用者が彼らのCGMを確認していないとき、及び彼らがCGMを規則的に確認しているときに、適切な情報または注意を表示することも可能にする。
【0305】
図30のフローチャート720を参照して、この原理に従った方法が警告の表示のために示される。第1のステップで、GUIが、上述のように決定される(ステップ646)。次いで、GUIの結果が決定され、この結果は、警告、警報、または単に緊急性の現在の状態の出力であり得る(ステップ648)。出力は、適応学習、及び具体的には、GUI及びグルコースレベルのパターン及び傾向652、モバイルデバイス使用の特徴、ならびに上述の他のパラメータ及び変数を含む、使用者の特徴についての学習にも基づき得る。そのようなものには、例えば、使用者は危険な状態のみ通知されることを所望する等を示す、使用者入力654が含まれ得る。適応学習は、緊急性評価モジュールが作動しているモード653にも基づき得る。例えば、モードが、使用者は危険な状態にのみ警告されることを望むと示す場合、そのようなモードは、ステップ648の結果の決定の要因として含められ得る。同様に、使用者は、彼らがかなりのレベルの働き掛けまたは提案を所望するモード653を入力し得る。本教示を前提として、他のモードが、同様に理解されるであろう。他のデータ655もまた、学習に基づく結果の決定において用いられ得る。
【0306】
結果が決定されると、結果は、使用者または内科医/介護者に提示され得る(ステップ656)。提示において、結果は画面上に表示され得るか、可聴的に音を発し得るか、またはさもなければ描画され得る。結果は、データ、警告、警報等の一般的提示であり得る。あるいは、結果は単純に、最初のアイコンの表示であり得る(ステップ658)。アイコンは、緊急性評価の表示を提供し得るが、目立たなくあり得る。このように、使用者は、追加の情報を受信する、すなわち、追加の情報まで「掘り下げる」かに関して、決定を下す。そのような追加の情報は、幾つかの手段、例えば、アイコンをスワイプすることによってか、またはアプリまで移動することによって等で、要求され得る。緊急性評価モジュールは、要求を受信し(ステップ652)、追加の情報を提供し、(ステップ664)、これは、場合によっては、ステップ656で提供されるものと同じか類似し得る。
【0307】
追加の情報を受信するための要求は、幾つかの他の手段でも対応され得、場合によっては上で述べた特定の高度な出力と一致し得る。1つの可能性のある出力の種類は、入力要求及び質問/回答を伴い、場合によっては、特定の使用者、例えば、子供をより完全に引き込むように、アバターを伴い得る。
【0308】
図31A及びBに示されるユーザーインターフェース730によって例示されるユーザーインターフェースの別の実装例において、緊急性評価に基づいた様々なシナリオが、使用者に提示される。このように、特定の測定を強化するよりもむしろ、焦点は、とるべき可能性のある処置に合わせられる。例えば、
図31Aを参照して、ユーザーインターフェース730は、状況666を示し得、使用者が選択し得る様々なシナリオ668を提示し得る。
図31Bは、別の状況を示す。
【0309】
可能性のある処置は、最も安全なものから最も積極的なものに基づいて順序付けられ得る。
【0310】
あるいは、「もし~だったら、あなたは何をしますか?」という質問が使用者に投稿され、この反応は、GUIの決定への入力として評価モジュールに返し得る。
【0311】
可能性のある処置は、場合によっては警告と類似している厳しい通知であり得るか、またはあるいは、使用者が彼らのCGM画面を見たときにだけ見る穏やかな入力要求であり得る。そのような場合に、プッシュされたデータは、遅れずにその瞬間に更新され得る。基準は、潜在的危険性シナリオ、例えば深刻な低グルコースレベル等に基づく通知のためにも設定され得る。
【0312】
上で述べたように、睡眠、運動等の活動が、認識され得る。出力は、そのような検出された活動に連動し得る。例えば、親は眠っており、例えば、現在午前2時であり、センサ及び/またはモバイルデバイスがX分間(Xは、10分、20分、30分、1時間等である)静止している場合には、睡眠が想定され、出力は、可聴式かつ使用者を起こすのに十分大きくあり得る。使用者が運転しているとき、出力は、可聴式及び/またはかなりの大音量でもあり得る。使用者が正常パターンから偏位している場合、出力は、追加の詳細を提供し得るか、または使用者に質問をし得る。他の変形が理解されるであろう。
【0313】
使用者または介護者/内科医に緊急性の評価に関する情報を提供することに加え、GUIは、適切な写像、参照用表、または機能を使用して、インスリンポンプ操作表示に翻訳または変換され得る。GUIは、分離したポンプ上のポンプ操作表示として入力するために使用者に表示され得るか、または閉ループ系でインスリンを分注するように、ポンプに直接提供され得る。より詳細には、GUIは、血糖の危険性状態に基づいて、インスリン送達を緩和する、例えば、基礎またはボーラスインスリン送達を保留、低減、または増加させるのに使用され得る。ポンプ機能性をGUI等の緊急性評価に基礎づけることにより、使用者の緊急状態は、閾値を超えた現在の(またはさらには予測される)グルコースレベルだけ以外の他の要因を使用して、はるかにより有用な手段で考慮される。例えば、特定の実装例は、GUIが高血糖状態を示すと、ボーラスのインスリンの分注を要求し得る。ポンプに加えて、緊急性評価モジュールは、ネットワークを介して通信可能に結合されたデバイスを含む他のデバイスとも対話し得ることが理解される。
【0314】
GUIに基づく通知のためならびに警告及び警報のための指標は、工場で設定され得るか、または警告及び警報が起こる閾値も設定し得る使用者によって個別化可能であり得る。システムは、自動的にか、または使用者によって引き起こされるかのいずれかで、GUIにおける傾向または他の要因に基づく警告の変更のためにも提供され得る。そのため、システムは、追加のデータが受信されると、及び使用者の操作に基づいて、経時的緊急性指標及び状態の動的及び/または反復更新を可能にする。
【0315】
例えば、使用者は、100mg/dLの推定グルコースを有し得るが、2mg/dL/分の変化量で落ちつつあり得るため、70mg/dLの低血糖の緊急性(例えば、黄色の状態)が15分(30mg/dLの下落)後に推定され、深刻な低血糖緊急性(例えば、赤の状態)が22.5分に推定される。赤い緊急状態が55mg/dLまで20分と画定されたら、緊急性評価モジュールは、この時点では黄色の状態を表示するが、使用者が処置をとらないか、またはまだとっていない場合、使用者は、恐らく数分以内に黄色の状態から赤の状態への変化を見るであろう。
【0316】
緊急性評価モジュールは、例えば、時刻(昼対夜)、運転中、運動またはスポーツ中、昼寝中、病気のときなどに基づく異なる感度を可能にし得る。感度は、使用者の要求に基づいて調整もされ得る。例えば、ある使用者が肯定的なフィードバックを含む著しい量のフィードバックを所望し、そのような使用者は、著しい量の情報が提示されることを可能にするために、感度を高い設定(あるいは、低識別レベル)に調節し得る。提供される他のフィードバックは、評価されるとすぐに緊急性が解決され始めるような本質的に肯定的であり得、ユーザーインターフェースは、「あなたの治療は効いているようです」等の状況の改善を示すメッセージを表示し得る。このように使用者は、使用者が最適な補正点に達する前においてさえも有利に働き掛けられ得、有害な過度な埋め合わせにつながり得るインスリン及び食品の積み重ねをさらに有利に防ぐ。そのようなフィードバックの種類の更なる詳細は、以下に記載される。
【0317】
反対に、他の使用者は、危険な緊急性評価または潜在的に危険な緊急性評価に入るときにのみ、警告または情報を所望し得る。そのような使用者については、受信する警告または警報の数を最小化するために、感度は低い設定(あるいは、高識別レベル)に設定され得る。
【0318】
他の種類の働き掛けもまた、フィードバックまたは緊急性評価モジュールからの出力内で用いられ得る。例えば、使用者が、より緊急を要する血糖状態からより緊急性を要さない血糖状態、すなわち、より高い危険性からより低い危険性になるとき、出力は同様に、使用者の治療が緊急血糖の危険性状態を矯正し始めたことを示し得、重ねて、インスリン及び食品の積み重ねを予防する。
【0319】
考えられる他の種類の高度な出力もまた理解されるであろう。例えば、現在の緊急性評価及び残留インスリンまたは食品摂取に関するデータに基づいて、治療のための提案、すなわち、緊急性評価を下げる手段が提供され得る。別の種類の高度な出力として、クリックされたとき、使用者を現在の状態または緊急性評価に関する追加の情報に導くリンクが提供され得る。GUI、すなわち、緊急性評価または状態が進むことが予測されるか、または異なる治療の選択肢で進ませることができる方向を示す、未来または予測の傾向グラフ(またはそのような情報を提供する他の手段、例えば、数値の指標または得点、色等)が提供され得る。グルコースレベルまたは他のパラメータにおける未来の傾向グラフもまた、提供され得る。
【0320】
これらの種類の出力を使用することにより、及び血糖状態を連続的に更新することにより、グルコース値の閾値超えに基づく出力のみまたはさらにはグルコース傾向から明確に区別されるGUIまたは緊急性評価の傾向情報は、さもなければ使用者が受信しないであろう情報を彼らに提供することができる。
【0321】
上記の情報が一般に予期される血糖の緊急性評価に基づく一方で、選択的警告もまた、長期の血糖合併症を示し得る特定の種類の血糖の偏位を探す遡及的アルゴリズムに基づき得る。そのような遡及的アルゴリズムは、GUIの決定に関連して上に記載されたが、ここで遡及的アルゴリズムもまた、様々なユーザーインターフェース表示及び/または入力要求の基礎であり得ることが留意される。例えば、遡及的調査は、低から高へまたは高から低への大きな偏位を示し得る。使用者をCGM事象に引き込むことを意図した遡及的警告システムに基づく一実施例が、以下に例示される。遡及的警告は、有意義な情報が彼らのデータに見出されたとき、使用者のスマートフォン上に警告を発令し得る。
【0322】
例となるそのような方法は、
図32Aのフローチャート740によって例示される。第1のステップで、遡及的アルゴリズムは、様々な血糖の事象、例えば、正常値からか、または基準値に従って典型的であると決定された値からの著しい偏位、展開されたパターン等についてデータを調査する(ステップ672)。その際、アルゴリズムは、データの新しいセンサパケットが到着したときはすぐに最近の極小値及び極大値を調査し得る。実施例が、
図32Bのグラフ750によって例示される。出力記録点678は、CGM出力記録を例示し、横棒682は、事象の開始を表し、横棒684は、事象の終了を表す。2つの事象が示され、一方は、227mg/dLで開始し213mg/dLで終了し、他方は、294mg/dLで開始し46mg/dLで終了する。
【0323】
次いで、遡及的アルゴリズムは、現在の事象の偏位が閾値外にあるかを確認する(ステップ674)。閾値は、mg/dLでの値間の差異に基づき得るか、事象の開始と終了との間のパーセント差、または例えば、偏位が、典型的な偏位外の標準偏差を超えているかなどの他の要因に基づき得る。そのような閾値を適所に置くことにより、システムは、有意義な事象のみが使用者に表示され、さらに迷惑警告が最小化されることを確実にする。有利に、パターン認識に有用な使用者情報の容易な収集、及び一般に個人の血糖の事象、パターン、またはプロファイルの使用者に学ばせることが、可能になり得る。
【0324】
事象が閾値外にあり、したがって意味がある場合、これは、警告または他の得られた出力を作動させる(ステップ676)。例えば、プッシュ通知が送達され得るか、傾向グラフ上にアイコンが表現され得るか、バッチ番号が上昇し得る等。他のそのような通知もまた、理解されるであろう。表示された警告は、一般に事象の種類に基づいて異なる。例えば、事象が、使用者が高グルコース値から低グルコース値へ、例えば、294mg/dLから46mg/dLへ横断していると示す場合、メッセージは、「私たちは大きなグルコース偏位に気付きました。この事象に関する炭水化物及び/またはインスリン情報を入力したいですか?」であり得る。傾向グラフセグメントが、別の色強調され得る一方で、警告は起動しており、使用者がこれを片付けていないことを示す。そのような状況は、
図32Cのグラフ760に、セグメント686内の異なる色(線または点)によって示され得る。
【0325】
緊急性評価に関連する血糖緊急度指数を動的かつ反復的に評価するためのシステム及び方法が、開示されている。血糖緊急度指数を決定するため、及び決定された緊急性評価を使用者に表示するための種々の方法が、開示されている。
【0326】
本教示を前提として変形もまた、当業者に対して理解されるであろう。例えば、傾向、特に決定されたGUIにおける傾向が、モバイルデバイスのユーザーインターフェース上で使用者に情報を提示するために用いられ得る一方で、傾向は、特定され、使用者が注意を払うべきパターン、発生率、または事象に留意するための内科医または介護者のための教示ツールとして使用され得る。
【0327】
要素間の接続は、例となる通信路を例示する図に示される。直接か、または中間物を介してかのいずれかの追加の通信路は、要素間の情報の交換をさらに促進するために含まれ得る。通信路は、要素が情報を交換することを可能にする2方向の通信路であり得る。
【0328】
本明細書で使用される場合、「決定する」という用語は、多岐にわたる操作を包含する。例えば、「決定する」には、計算する、コンピューティング、処理する、引き出す、調査する、参照する(例えば、表、データベース、または別のデータ構造を参照する)、確かめる等が含まれ得る。また、「決定する」には、受信する(例えば、情報を受信する)、アクセスする(例えば、メモリ内のデータにアクセスする)等が含まれ得る。また、「決定する」には、解決する、選択する、選ぶ、確立する等が含まれ得る。
【0329】
本明細書で使用される場合、「メッセージ」という用語は、情報を送信するための多岐にわたる形式を包含する。メッセージには、情報の機械可読な集合体、例えば、XMLドキュメント、固定フィールドメッセージ、カンマで区切られたメッセージ等が含まれ得る。メッセージは、幾つかの実装例において、情報の1つ以上表現を送信するために利用される信号を含み得る。単数形で引用される一方で、メッセージは、複数の部分で例えば、構成される/送信される/記憶される/受信されることが理解される。
【0330】
上述の方法の様々な操作は、様々なハードウェア及び/もしくはソフトウェア構成要素(複数可)、回路、ならびに/またはモジュール(複数可)等の操作を行い得る任意の好適な手段によって行われ得る。一般に、図に例示される任意の操作は、操作を行い得る対応する機能的手段によって行われ得る。
【0331】
本開示に関連して記載される様々な例示的論理的なブロック、モジュール、及び回路(例えば、
図5及び6のブロック)は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け統合回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ信号(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、分離したゲートもしくはトランジスタ論理、分離したハードウェア構成要素、または本明細書に記載される機能を行うように設計されたこれらの任意の組み合わせを用いて実装され得るかまたは行われる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替例において、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサは、コンピュータデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサの組み合わせ、または任意の他のそのような構成としても実装され得る。
【0332】
1つ以上の態様において、記載された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせに実装され得る。ソフトウェアに実装される場合、機能は、またはコンピュータ可読媒体上に記憶され得るか、またはそれ上の1つ以上に命令またはコードとして送信され得る。コンピュータ可読媒体には、コンピュータ記憶媒体、及び1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を促進する任意の媒体を含む通信媒体の両方が含まれる。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の入手可能な媒体であり得る。限定ではなく、実施例の手段によって、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置デバイス、あるいは命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを運ぶか、または記憶するのに使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備え得る。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と呼ぶにふさわしい。例えば、ソフトウェアが、ウェブサイト、サーバー、もしくは他のリモートソースから、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または無線技術、例えば、赤外線、無線、及びマイクロ波を使用して送信される場合には、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または無線技術、例えば、赤外線、無線、及びマイクロ波は、媒体の定義に含まれる。ディスク(disk)及びディスク(disc)には、本明細書で使用される場合、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、及びBlu-ray(登録商標)ディスクが含まれ、ディスク(disk)が通常、データを磁気的に再生する一方で、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。したがって、幾つかの態様において、コンピュータ可読媒体は、非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、有体の媒体)を備え得る。さらに、幾つかの態様において、コンピュータ可読媒体は、一時的コンピュータ可読媒体(例えば、信号)を含み得る。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれたい。
【0333】
本明細書に開示される方法は、記載される方法を達成するための1つ以上のステップまたは操作を含む。方法のステップ及び/または操作は、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに置き換えられ得る。換言すると、ステップまたは操作の特定の順序が指定されない限り順序ならびに/または特定のステップ及び/もしくは操作の使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正され得る。
【0334】
特定の態様は、本明細書に提示される操作を実施するためのコンピュータプログラム製品を備え得る。例えば、そのようなコンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体を備え得、コンピュータ可読媒体は、それ上に記憶された(及び/またはエンコード化された)命令を有し、命令は、本明細書に記載される操作を実施するための1つ以上のプロセッサによって実行可能である。特定の態様について、コンピュータプログラム製品は、包装材料を含み得る。
【0335】
ソフトウェアまたは命令は、送信媒体を介しても送信さえ得る。例えば、ソフトウェアが、ウェブサイト、サーバー、もしくは他のリモートソースから、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または無線技術、例えば、赤外線、無線、及びマイクロ波を使用して送信される場合には、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または無線技術、例えば、赤外線、無線、及びマイクロ波は、送信媒体の定義に含まれる。
【0336】
さらに、本明細書に記載される方法及び手法を実施するためのモジュール及び/または他の適切な手段は、ダウロードされ得る及び/またはさもなければ適用できる場合は、使用者端末及び/または基地局によって入手され得ることが理解されたい。例えば、そのようなデバイスは、本明細書に記載される方法を実施するための手段の転送を促進するために、サーバーと結合され得る。あるいは、本明細書に記載される様々な方法は、使用者端末及び/もしくは基地局が結合して様々な方法を手に入れ得るか、または記憶手段をデバイスに提供するような記憶手段(例えば、RAM、ROM、物理的記憶媒体、例えば、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスク等)を介して提供され得る。さらに、デバイスに本明細書に記載される方法及び手法を提供するための任意の他の好適な手法が、利用され得る。
【0337】
本特許請求は、上に例示される詳細な構成及び構成要素に限定されないことが理解される。様々な修正、変更、及び変形が、特許請求の範囲から逸脱することなく、配置、操作、及び上述の方法及び装置の詳細に加えられ得る。
【0338】
特に定義されない限り、(技術用語及び科学用語を含む)全ての用語は、これらの通常及び慣習的意味が当業者に示され、本明細書で明示的にそのように定義されない限り、特別なまたは個別化された意味に限定されない。特定の専門用語の使用は、本開示の特定の機能または態様を説明しているとき、その専門用語が関連する本開示の機能または態様の任意の特定の特徴を含むために制限されるように、本明細書で再定義されることを意味するととられるべきではないことに留意されたい。本出願で使用される用語及び表現及びそれらの変形は、特に添付の特許請求の範囲において、特に明示的に指定のない限り、限定とは対照的に限定されないと解釈されるべきである。前述の例として、「含む(including)」という用語は、「を含むが、これらに限定されない」「限定されないが、~を含む」等を意味すると読まれるべきであり、「含む、備える(comprising)」という用語は、本明細書で使用される場合、「含む(including)」、「含む、含有する(containing)」、または「を特徴とする」と同じことを表し、包括するかまたは制限がなく、追加の列挙されていない要素または方法のステップを除外せず、「有する」という用語は、「少なくとも~を有する」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は、「を含むが、これらに限定されない」と解釈されるべきであり、「例」という用語は、議論中の項目の例となる事例を提供するために使用され、それらの完全または限定的な列記ではなく、「既知の」、「通常の」、「標準の」等の形容詞、及び類似する意味の用語は、記載される項目を、所与の期間または所与の時点で利用可能な項目に限定すると解釈されるべきではなく、代わりに現在あるいは後に利用可能かまたは既知であり得る、既知のか、通常のか、もしくは標準の技術を包含すると読まれるべきであり、「好ましくは」、「好適な」、「所望の」、または「望ましい」等の用語及び類似する意味の単語の使用は、特定の機能が本発明の構造または機能にとって、重大、必要不可欠、またはさらには重要であることを意味するが、代わりに単に本発明の特定の実施形態に利用され得るかもしくは利用され得ない代替手段または追加の機能を強調することを意図するとして理解されるべきではない。同様に、接続詞「及び」でつながれている項目群は、これらの項目の各々及び1つ1つが集団内に存在することを必要とするとして読まれるべきではなく、むしろ、特に明示的に指定のない限り「及び/または」として読まれるべきである。同様に、接続詞「または」でつながれている項目群は、グループ間で相互排他性を必要とするとして読まれるべきではなく、むしろ、特に明示的に指定のない限り「及び/または」として読まれるべきである。
【0339】
値の範囲が提供されている場合、範囲の上限及び下限ならびに上限と下限の間の各介在する値は、実施形態内に包含されることが理解される。
【0340】
本明細書での実質的に任意の複数形及び/または単数形の用語の使用に関して、当業者は、文脈及び/または用途に適切であるように、複数形から単数形へ及び/または単数形から複数形に言い換えることができる。様々な単数形/複数形の置換は、明確にするために本明細書に明示的に記載され得る。不定冠詞「a」または「an」は、複数形を除外しない。単一のプロセッサまたは他のユニットが、特許請求項の範囲に列挙される幾つかの項目の機能を満たし得る。特定の測定値が、互いに異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの測定値の組み合わせが、利点に使用され得ないことを示さない。特許請求の範囲のいずれの引用符号も、範囲を限定すると解釈されるべきではない。
【0341】
特定の数の導入された請求項の列挙が意図される場合、そのような意図は、その請求項において明確に列挙され、そのような列挙がないとき、そのような意図は存在しないことが当業者によってさらに理解されるであろう。例えば、理解への補助として、以下の添付の特許請求の範囲は、請求項の列挙を導入するために導入節「少なくとも1つの」及び「1つ以上の」の使用を含み得る。しかしながら、そのような節の使用は、同じ請求項が導入節「1つ以上の」または「少なくとも1つの」及び「a」または「an」等の不定冠詞を含むときでさえ、不定冠詞「a」または「an」による請求項の列挙の導入が、そのような導入された請求項の列挙を含むいずれの特定の請求項も、たった1つのそのような列挙を含む実施形態に限定することを意味すると解釈されるべきではなく(例えば、「a」及び/または「an」は、典型的に「少なくとも1つの」または「1つ以上」を意味すると解釈されるべきであり)、これは、請求項の列挙を導入するのに使用される定冠詞の使用についても当てはまる。さらに、例え、導入される請求項の列挙の特定の数が明確に列挙されていたとしても、当業者は、そのような列挙が典型的に、少なくとも列挙される数を意味すると解釈されるべきであることを理解するであろう(例えば、他の修飾語句のない「2つの列挙」のあからさまな列挙は、典型的に少なくとも2つの列挙、または2つ以上の列挙を意味する)。さらに、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ等」に類似した慣例が使用されるこれらの事例において、一般にそのような解釈は、当業者が例えば、単一の要素を含む列挙される項目の任意の組み合わせを含む慣例を理解するであろう意味で意図される(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、ならびに/またはA、B、及びCを一緒に等を有するシステムを含むであろうが、これらに限定されない)。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ等」に類似した慣例が使用されるこれらの事例において、一般にそのような解釈は、当業者が慣例を理解するであろう意味で意図される(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、A単独、B単独、C単独、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、ならびに/またはA、B、及びCを一緒に等を有するシステムを含むであろうが、これらに限定されない)。説明中にか、特許請求の範囲中にか、または図面中にかに関わらず、2つ以上の別の用語を提示する実質上いずれの離接語及び/または節も、用語のうちの1つを含むか、用語のいずれも含まないか、または両方の用語を含む可能性を企図することが理解されるべきであることが当業者によってさらに理解されるであろう。例えば、「AまたはB」という表現は、「A」または「B」または「A及びB」の可能性を含むことが理解されるであろう。
【0342】
本明細書で使用される成分、反応状態などの量を表す全ての数字は、「約」という用語によって全ての事例において変更されると理解される。したがって、それと反対に示されない限り、本明細書に記載される数値のパラメータは、得ることを求める所望の特性に応じて異なり得る近似値である。何はともあれ、及び同等物の原理の適用を、本出願の前に主張しているいずれの出願のいずれの特許請求の範囲に限定する試みとしてではなく、各数値のパラメータは、かなりの桁数及び通常の四捨五入の手法を考慮して解釈されるべきである。
【0343】
本明細書に引用される全ての参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本明細書に含まれる本開示と矛盾する参照によって組み込まれる刊行物及び特許または特許出願の範囲において、本明細書は、いずれのそのような矛盾する資料に取って代わる及び/またはそれに優先することを意図する。
【0344】
見出しが、参照のため、及び様々な部分を見つける補助をするために、本明細書に含まれる。これらの見出しは、それに関して記載される概念の範囲を限定することを意図しない。そのような概念は、本明細書全体を通して、適用性を有し得る。
【0345】
さらに、前述のものが、明瞭さ及び理解の目的のために図及び実施例の手段によって幾らか詳細に説明されているが、特定の変更及び修正が実施され得ることは当業者に明白である。したがって、説明及び実施例は、本発明の範囲を、本明細書に記載される特定の実施形態及び実施例に限定すると解釈されるべきではなく、むしろ本発明の本当の範囲及び趣旨に付いてくる全ての修正及び代替手段もまた含む。
【符号の説明】
【0346】
2 薬物送達ポンプ
4 基準計
8 センサシステム
10 連続分析物センサ
12 センサ電子装置
14 表示デバイス
16 デバイス
18 モバイルデバイス
20 コンピュータデバイス
21 装着可能なデバイス
22 クラウドベースプロセッサ
24 ネットワーク
26 数値
200 電子デバイス
202 表示装置
【手続補正書】
【提出日】2023-07-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生理的状態に関連する使用者の緊急状態を評価する方法であって、
a.生理的状態に関連する第1の種類のデータを受信することと、
b.前記生理的状態に関連する第2の種類のデータを計算することと、
c.前記生理的状態に関連する第3の種類のデータを受信することと、
d.前記第1の種類、第2の種類、及び第3の種類の前記受信されたデータに少なくとも基づいて緊急度指数を決定することと、
e.モバイルデバイス上に前記決定された緊急度指数の表示を提供することと、を含む、方法。
【外国語明細書】