(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134460
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】タッチスクリーンディスプレイにおけるリストのスクローリング、ドキュメントの並進移動、スケーリング及び回転
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04845 20220101AFI20230920BHJP
G06F 3/0485 20220101ALI20230920BHJP
G06F 3/04883 20220101ALI20230920BHJP
【FI】
G06F3/04845
G06F3/0485
G06F3/04883
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023100202
(22)【出願日】2023-06-19
(62)【分割の表示】P 2021175701の分割
【原出願日】2008-01-04
(31)【優先権主張番号】60/883,801
(32)【優先日】2007-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】60/879,253
(32)【優先日】2007-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】60/879,469
(32)【優先日】2007-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】60/945,858
(32)【優先日】2007-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】60/946,971
(32)【優先日】2007-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】60/937,993
(32)【優先日】2007-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】11/956,969
(32)【優先日】2007-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.OS X
2.VXWORKS
3.FIREWIRE
4.JAVASCRIPT
5.Yahoo!ウィジェット
6.WCDMA
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オルディング バス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】タッチスクリーンディスプレイを有する装置に、アイテムのリストをスクロールし、電子ドキュメントを並進移動、回転及びスケーリングするための、より透過的で且つ直感的なユーザインターフェイスを設ける。
【解決手段】タッチスクリーンディスプレイを有する装置において、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近におけるオブジェクトの移動の検出に応答して、タッチスクリーンディスプレイに表示された電子ドキュメントが第1の方向に並進移動される。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがまだ検出されている間に電子ドキュメントを第1方向に移動する間に電子ドキュメントの縁に到達した場合には、ドキュメントの縁を越えるエリアが表示され、オブジェクトがもはや検出されなくなった後に、ドキュメントは、そのドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、第2方向に並進移動される。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチスクリーンディスプレイを有するポータブルマルチファンクション装置でのコンピュータ実施方法において、
前記タッチスクリーンディスプレイ上で指の移動を検出するステップと、
前記移動の検出に応答して、前記タッチスクリーンディスプレイに表示された電子ドキュメントを第1方向に並進移動するステップと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上で指がまだ検出されている間に電子ドキュメントを前記第1方向に移動する間に電子ドキュメントの縁に到達するのに応答して、前記ドキュメントの縁を越えるエリアを表示するステップであって、前記ドキュメントの縁を越えるエリアは、前記ドキュメントとは視覚的に異なるものであるステップと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上で指がもはや検出されなくなった後に、前記ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、前記ドキュメントを前記第1方向とは逆の第2方向に制動運動で並進移動するステップと、
を備えたコンピュータ実施方法。
【請求項2】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置でのコンピュータ実施方法において、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するステップと、
前記移動の検出に応答して、前記タッチスクリーンディスプレイに表示された電子ドキュメントを第1方向に並進移動するステップと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間に電子ドキュメントを前記第1方向に移動する間に電子ドキュメントの縁に到達するのに応答して、前記ドキュメントの縁を越えるエリアを表示するステップと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、前記ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで前記ドキュメントを第2方向に並進移動するステップと、
を備えたコンピュータ実施方法。
【請求項3】
前記装置は、ポータブルマルチファンクション装置である、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項4】
前記オブジェクトの移動は、前記タッチスクリーンディスプレイ上で生じる、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項5】
前記オブジェクトは、指である、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項6】
前記第1方向は、垂直方向、水平方向、又は対角方向である、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項7】
前記電子ドキュメントは、ウェブページである、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項8】
前記電子ドキュメントは、デジタル画像である、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項9】
前記電子ドキュメントは、ワードプロセッサ、スプレッドシート、電子メール又はプレゼンテーションドキュメントである、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項10】
前記第2方向は、前記第1方向と逆である、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項11】
前記ドキュメントの縁に到達するまで前記第1方向に並進移動することは、前記オブジェクトの移動スピードに対応する関連並進移動スピードを有する、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項12】
前記第1方向に並進移動することは、摩擦を有する運動の方程式のシミュレーションに基づく、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項13】
前記ドキュメントの縁を越えるエリアは、ブラック、グレー、ソリッドカラー又はホワイトである、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項14】
前記ドキュメントの縁を越えるエリアは、前記ドキュメントとは視覚的に識別可能な、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項15】
第2方向にドキュメントを並進移動することは、制動運動である、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項16】
前記第1方向に並進移動することから、前記ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで第2方向に並進移動することへの切り換えは、前記電子ドキュメントの縁が、見掛け上、前記タッチスクリーンディスプレイの縁又は前記タッチスクリーンディスプレイに表示される縁に弾力で取り付けられるようにする、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項17】
前記電子ドキュメントの縁に到達するまで前記第1方向に並進移動することは、前記電子ドキュメントの縁に到達するまでの前記オブジェクトの移動距離に対応する第1の関連並進移動距離を有し、更に、前記電子ドキュメントの縁を越えるエリアを表示することは、前記電子ドキュメントを前記第1方向に第2の関連並進移動距離について並進移動することを含み、この第2の関連並進移動距離は、前記電子ドキュメントの縁に到達した後の前記オブジェクトの移動距離より短い、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項18】
前記電子ドキュメントの縁に到達するまで前記第1方向に並進移動することは、前記オブジェクトの移動スピードに対応する第1の関連並進移動スピードを有し、更に、前記電子ドキュメントの縁を越えるエリアを表示することは、前記電子ドキュメントを前記第1方向に第2の関連並進移動スピードで並進移動することを含み、この第2の関連並進移動スピードは、前記第1の関連並進移動スピードより低速である、請求項2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項19】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置のグラフィックユーザインターフェイスにおいて、
前記タッチスクリーンディスプレイに表示される電子ドキュメントの一部分と、
前記ドキュメントの縁を越えるエリアと、
を備え、前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するのに応答して、前記電子ドキュメントが第1方向に並進移動され、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で前記オブジェクトがまだ検出されている間に前記電子ドキュメントを第1方向に並進移動する間に前記電子ドキュメントの縁に到達するのに応答して、前記ドキュメントの縁を越えるエリアが表示され、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において前記オブジェクトがもはや検出されなくなった後に、前記ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで前記ドキュメントが第2方向に並進移動されるようにした、グラフィックユーザインターフェイス。
【請求項20】
タッチスクリーンディスプレイと、
1つ以上のプロセッサと、
メモリと、
1つ以上のプログラムと、
を備え、
前記1つ以上のプログラムは、前記メモリに記憶されて、前記1つ以上のプロセッサにより実行されるように構成され、前記プログラムは、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するためのインストラクションと、
前記移動の検出に応答して、前記タッチスクリーンディスプレイ上に表示された電子ドキュメントを第1方向に並進移動するためのインストラクションと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で前記オブジェクトがまだ検出されている間に前記電子ドキュメントを第1方向に移動する間に前記電子ドキュメントの縁に到達するのに応答して、前記電子ドキュメントの縁を越えるエリアを表示するためのインストラクションと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、前記ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、前記ドキュメントを第2方向に並進移動するためのインストラクションと、
を含む、装置。
【請求項21】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、そこに埋め込まれたコンピュータプログラムメカニズムとを備え、このコンピュータプログラムメカニズムは、タッチスクリーンディスプレイを有する装置により実行されたときに、その装置が、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出し、
前記移動の検出に応答して、前記タッチスクリーンディスプレイ上に表示された電子ドキュメントを第1方向に並進移動し、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間に前記電子ドキュメントを第1方向に移動する間に前記電子ドキュメントの縁に到達した場合には、前記電子ドキュメントの縁を越えるエリアを表示し、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、前記ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで前記ドキュメントを第2方向に並進移動する、
ようにさせるインストラクションを含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項22】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置において、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するための手段と、
前記移動の検出に応答して、前記タッチスクリーンディスプレイに表示された電子ドキュメントを第1方向に並進移動するための手段と、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間に前記電子ドキュメントを第1方向に移動する間に前記電子ドキュメントの縁に到達した場合には、前記電子ドキュメントの縁を越えるエリアを表示するための手段と、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、前記ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで前記ドキュメントを第2方向に並進移動するための手段と、
を備えた装置。
【請求項23】
タッチスクリーンディスプレイを有するポータブルマルチファンクション装置でのコンピュータ実施方法において、
前記タッチスクリーンディスプレイ上で指の移動を検出するステップと、
前記移動の検出に応答して、前記タッチスクリーンディスプレイに表示されたアイテムのリストを第1方向にスクロールするステップであって、アイテムのリストが背景を有するようなステップと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上で指がまだ検出されている間に前記リストを第1方向にスクロールする間に前記リストの末端に到達した場合には、前記リストの末端を越えるエリアを表示するステップであって、前記リストの縁を越えるエリアは、前記リストの背景と視覚的に差がないものであるステップと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上で指がもはや検出されなくなった後に、前記リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、前記リストを前記第1方向とは逆の第2方向に制動運動でスクロールするステップと、
を備えたコンピュータ実施方法。
【請求項24】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置でのコンピュータ実施方法において、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するステップと、
前記移動の検出に応答して、前記タッチスクリーンディスプレイに表示されたアイテムのリストを第1方向にスクロールするステップと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間に前記リストを第1方向にスクロールする間に前記リストの末端に到達した場合には、前記リストの末端を越えるエリアを表示するステップと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、前記リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、前記リストを前記第1方向とは逆の第2方向にスクロールするステップと、
を備えたコンピュータ実施方法。
【請求項25】
前記装置は、ポータブルマルチファンクション装置である、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項26】
前記オブジェクトの移動は、前記タッチスクリーンディスプレイ上で生じる、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項27】
前記オブジェクトは、指である、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項28】
前記第1方向は、垂直方向又は水平方向である、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項29】
前記アイテムのリストは、インスタントメッセージ会話のリスト、好きな電話番号のリスト、連絡先情報のリスト、ラベルのリスト、電子メールフォルダのリスト、電子メールメッセージのリスト、電子メールアドレスのリスト、物理的アドレスのリスト、着信音のリスト、アルバム名のリスト、又はブックマークのリストである、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項30】
前記リストの末端に到達するまで前記第1方向にスクロールすることは、前記オブジェクトの移動スピードに対応する関連スクロールスピードを有する、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項31】
前記第1方向におけるスクロールは、摩擦を有する運動の方程式のシミュレーションに基づく、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項32】
前記リストの縁を越えるエリアは、ホワイトである、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項33】
前記アイテムのリストは、背景を有し、前記リストの縁を越えるエリアは、その背景と視覚的に差がない、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項34】
前記リストは、最初のアイテム及び最後のアイテムを有し、前記リストの末端は、最初のアイテム又は最後のアイテムである、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項35】
前記リストを第2方向にスクロールすることは、制動運動である、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項36】
前記第1方向にスクロールすることから、前記リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで第2方向にスクロールすることへの切り換えは、前記リストの末端が、見掛け上、前記タッチスクリーンディスプレイの縁又は前記タッチスクリーンディスプレイに表示される縁に弾力で取り付けられるようにする、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項37】
前記リストの末端に到達するまで前記第1方向にスクロールすることは、前記リストの末端に到達するまでの前記オブジェクトの移動距離に対応する第1の関連スクロール距離を有し、更に、前記リストの末端を越えるエリアを表示することは、前記リストを前記第1方向に第2の関連スクロール距離についてスクロールすることを含み、この第2の関連スクロール距離は、前記リストの末端に到達した後の前記オブジェクトの移動距離より短い、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項38】
前記リストの末端に到達するまで前記第1方向にスクロールすることは、前記オブジェクトの移動スピードに対応する第1の関連スクロールスピードを有し、更に、前記リストの末端を越えるエリアを表示することは、前記リストを前記第1方向に第2の関連スクロールスピードでスクロールすることを含み、この第2の関連スクロールスピードは、前記第1の関連スクロールスピードよりも低速である、請求項24に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項39】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置のグラフィックユーザインターフェイスにおいて、
前記タッチスクリーンディスプレイに表示されるアイテムのリストの一部分と、
前記リストの末端を越えるエリアと、
を備え、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するのに応答して、前記リストが第1方向にスクロールされ、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間に前記リストを第1方向にスクロールする間に前記リストの末端に到達した場合には、前記リストの末端を越えるエリアが表示され、更に、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、前記リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、前記第1方向とは逆の第2方向に前記リストがスクロールされる、グラフィックユーザインターフェイス。
【請求項40】
タッチスクリーンディスプレイと、
1つ以上のプロセッサと、
メモリと、
1つ以上のプログラムと、
を備え、
前記1つ以上のプログラムは、前記メモリに記憶されて、前記1つ以上のプロセッサにより実行されるように構成され、前記プログラムは、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するためのインストラクションと、
前記移動の検出に応答して、前記タッチスクリーンディスプレイ上に表示されたアイテムのリストを第1方向にスクロールするためのインストラクションと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近にオブジェクトがまだ検出されている間に前記リストを第1方向に移動する間に前記リストの末端に到達した場合には前記リストの末端を越えるエリアを表示するためのインストラクションと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、前記リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、前記第1方向とは逆の第2方向に前記リストをスクロールするためのインストラクションと、
を含む、装置。
【請求項41】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、そこに埋め込まれたコンピュータプログラムメカニズムとを備え、該コンピュータプログラムメカニズムは、タッチスクリーンディスプレイを有する装置により実行されたときに、その装置が、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出し、
前記移動の検出に応答して、前記タッチスクリーンディスプレイ上に表示されたアイテムのリストを第1方向にスクロールし、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間に前記リストを第1方向にスクロールする間に前記リストの末端に到達した場合には前記リストの末端を越えるエリアを装置が表示し、更に、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、前記リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、前記第1方向とは逆の第2方向に前記リストをスクロールする、
ようにさせるインストラクションを含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項42】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置において、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するための手段と、
前記移動の検出に応答して、前記タッチスクリーンディスプレイ上に表示されたアイテムのリストを第1方向にスクロールするための手段と、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間に前記リストを第1方向に移動する間に前記リストの末端に到達した場合には、前記リストの末端を越えるエリアを表示するための手段と、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、前記リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、前記第1方向とは逆の第2方向に前記リストをスクロールするための手段と、
を備えた装置。
【請求項43】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置でのコンピュータ実施方法において、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で複数指ねじれジェスチャーを検出するステップであって、前記複数指ねじれジェスチャーがそれに対応する回転度を有するようなステップと、
前記対応回転度が所定の回転度を越える場合には、90°スクリーン回転コマンドを実行するステップと、
前記対応回転度が所定の回転度より小さい場合には、鋭角の回転を有するスクリーン回転コマンドを実行し、前記複数指ねじれジェスチャーの検出が停止されるのに応じて、前記鋭角とは逆の回転角度を有するスクリーン回転コマンドを実行するステップと、
を備えたコンピュータ実施方法。
【請求項44】
前記装置は、ポータブルマルチファンクション装置である、請求項43に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項45】
タッチスクリーンディスプレイと、
1つ以上のプロセッサと、
メモリと、
1つ以上のプログラムと、
を備え、
前記1つ以上のプログラムは、前記メモリに記憶されて、前記1つ以上のプロセッサにより実行されるように構成され、前記1つ以上のプログラムは、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で複数指ねじれジェスチャーを検出するためのインストラクションであって、前記複数指ねじれジェスチャーがそれに対応する回転度を有するようなインストラクションと、
前記対応回転度が所定の回転度を越える場合には、90°スクリーン回転コマンドを実行するためのインストラクションと、
前記対応回転度が所定の回転度より小さい場合には、鋭角の回転を有するスクリーン回転コマンドを実行し、前記複数指ねじれジェスチャーの検出が停止されるのに応じて、前記鋭角とは逆の回転角度を有するスクリーン回転コマンドを実行するためのインストラクションと、
を含む、装置。
【請求項46】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、そこに埋め込まれたコンピュータプログラムメカニズムとを備え、該コンピュータプログラムメカニズムは、タッチスクリーンディスプレイを有する装置により実行されたときに、その装置が、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で複数指ねじれジェスチャーを検出し、その複数指ねじれジェスチャーがそれに対応する回転度を有し、
前記対応回転度が所定の回転度を越える場合には、90°スクリーン回転コマンドを実行し、
前記対応回転度が所定の回転度より小さい場合には、鋭角の回転を有するスクリーン回転コマンドを実行し、前記複数指ねじれジェスチャーの検出が停止されるのに応じて、前記鋭角とは逆の回転角度を有するスクリーン回転コマンドを実行する、
ようにさせるインストラクションを含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項47】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置において、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で複数指ねじれジェスチャーを検出するための手段であって、前記複数指ねじれジェスチャーがそれに対応する回転度を有するような手段と、
前記対応回転度が所定の回転度を越える場合には、90°スクリーン回転コマンドを実行するための手段と、
前記対応回転度が所定の回転度より小さい場合には、鋭角の回転を有するスクリーン回転コマンドを実行し、前記複数指ねじれジェスチャーの検出が停止されるのに応じて、前記鋭角とは逆の回転角度を有するスクリーン回転コマンドを実行するための手段と、
を備えた装置。
【請求項48】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置においてドキュメント長さ及びドキュメント幅を有する電子ドキュメントを表示するためのコンピュータ実施方法において、
前記電子ドキュメントを第1の倍率で表示するステップと、
ユーザ指定量だけズームアウトするコマンドに対応するジェスチャーを前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出するステップと、
前記ジェスチャーの検出に応答して、前記第1の倍率より小さな倍率で前記電子ドキュメントを表示するステップと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でジェスチャーがまだ検出されている間に前記ドキュメントの長さ又はドキュメントの幅が完全に表示される場合には、前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアが表示される倍率で前記電子ドキュメントを表示するステップと、
前記ジェスチャーの終了を検出すると、前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアがもはや表示されない倍率で前記電子ドキュメントを表示するステップと、
を備えたコンピュータ実施方法。
【請求項49】
前記ジェスチャーは、つまみジェスチャーである、請求項48に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項50】
前記装置は、ポータブルマルチファンクション装置である、請求項48に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項51】
前記電子ドキュメントは、ウェブページである、請求項48に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項52】
前記電子ドキュメントは、デジタル画像である、請求項48に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項53】
前記電子ドキュメントは、ワードプロセッサ、スプレッドシート、電子メール、又はプレゼンテーションドキュメントである、請求項48に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項54】
前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアは、前記ドキュメントの上縁を越えるエリア及び前記ドキュメントの下縁を越えるエリアを含む、請求項48に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項55】
前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアは、前記ドキュメントの右縁を越えるエリア及び前記ドキュメントの左縁を越えるエリアを含む、請求項48に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項56】
前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアは、前記ドキュメントの上縁を越えるエリア、前記ドキュメントの下縁を越えるエリア、前記ドキュメントの右縁を越えるエリア及び前記ドキュメントの左縁を越えるエリアを含む、請求項48に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項57】
前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアは、ブラック、グレー、ソリッドカラー又はホワイトである、請求項48に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項58】
前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアは、前記ドキュメントとは視覚的に識別可能な、請求項48に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項59】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置のグラフィックユーザインターフェイスにおいて、
第1の倍率を含む複数の倍率で前記タッチスクリーンディスプレイ上に表示されるドキュメント長さ及びドキュメント幅を有する電子ドキュメントと、
前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアと、
を備え、
前記第1の倍率で前記電子ドキュメントを表示する間に、ユーザ指定量だけズームアウトするコマンドに対応するジェスチャーを前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出するのに応答して、前記第1の倍率より小さい倍率で前記電子ドキュメントが表示され、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でジェスチャーがまだ検出されている間に前記ドキュメント長さ又はドキュメント幅が完全に表示される場合には、前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアが表示される倍率で前記電子ドキュメントが表示され、
前記ジェスチャーの終了を検出すると、前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアがもはや表示されない倍率で前記電子ドキュメントが表示される、グラフィックユーザインターフェイス。
【請求項60】
タッチスクリーンディスプレイと、
1つ以上のプロセッサと、
メモリと、
1つ以上のプログラムと、
を備え、
前記1つ以上のプログラムは、前記メモリに記憶されて、前記1つ以上のプロセッサにより実行されるように構成され、前記1つ以上のプログラムは、
電子ドキュメントを第1の倍率で表示するためのインストラクションと、
ユーザ指定量だけズームアウトするコマンドに対応するジェスチャーを前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出するためのインストラクションと、
前記ジェスチャーの検出に応答して、前記第1の倍率より小さな倍率で前記電子ドキュメントを表示するためのインストラクションと、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で前記ジェスチャーがまだ検出されている間にドキュメント長さ又はドキュメント幅が完全に表示される場合には、前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアが表示される倍率で前記電子ドキュメントを表示するためのインストラクションと、
前記ジェスチャーの終了を検出すると、前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアがもはや表示されない倍率で前記電子ドキュメントを表示するためのインストラクションと、
を含む、装置。
【請求項61】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、そこに埋め込まれたコンピュータプログラムメカニズムとを備え、該コンピュータプログラムメカニズムは、タッチスクリーンディスプレイを有する装置により実行されたときに、この装置が、
電子ドキュメントを第1の倍率で表示し、
ユーザ指定量だけズームアウトするコマンドに対応するジェスチャーを前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出し、
前記ジェスチャーの検出に応答して、前記第1の倍率より小さな倍率で前記電子ドキュメントを表示し、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でジェスチャーがまだ検出されている間にドキュメント長さ又はドキュメント幅が完全に表示される場合には、前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアが表示される倍率で前記電子ドキュメントを表示し、
前記ジェスチャーの終了を検出すると、前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアがもはや表示されない倍率で前記電子ドキュメントを表示する、
ようにさせるインストラクションを含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項62】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置において、
電子ドキュメントを第1の倍率で表示ための手段と、
ユーザ指定量だけズームアウトするコマンドに対応するジェスチャーを前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出するための手段と、
前記ジェスチャーの検出に応答して、前記第1の倍率より小さな倍率で前記電子ドキュメントを表示するための手段と、
前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でジェスチャーがまだ検出されている間にドキュメント長さ又はドキュメント幅が完全に表示される場合には、前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアが表示される倍率で前記電子ドキュメントを表示するための手段と、
前記ジェスチャーの終了を検出すると、前記電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアがもはや表示されない倍率で前記電子ドキュメントを表示するための手段と、
を備えた装置。
【請求項63】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置において電子ドキュメントを表示するためのコンピュータ実施方法において、
前記電子ドキュメントの少なくとも第1部分を第1の倍率で表示するステップと、
ユーザ指定量だけズームインするコマンドに対応するジェスチャーを前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出するステップと、
前記ジェスチャーの検出に応答して、前記電子ドキュメントの減少する部分を、増加する倍率で表示するステップと、
前記ジェスチャーの終了を検出すると、倍率が所定の倍率を越える場合には、前記電子ドキュメントの各部分を所定の倍率で表示するステップと、
を備えたコンピュータ実施方法。
【請求項64】
前記ジェスチャーの終了を検出する直前に、前記電子ドキュメントの最後の減少部分を第1の解像度で表示するステップと、
前記ジェスチャーの終了を検出すると、前記電子ドキュメントの各部分を、前記第1の解像度より高い第2の解像度で表示するステップと、
を備えた請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記ジェスチャーは、広げジェスチャーを含む、請求項63に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項66】
前記装置は、ポータブルマルチファンクション装置である、請求項63に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項67】
前記電子ドキュメントは、ウェブページである、請求項63に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項68】
前記電子ドキュメントは、デジタル画像である、請求項63に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項69】
前記電子ドキュメントは、ワードプロセッサ、スプレッドシート、電子メール又はプレゼンテーションドキュメントである、請求項63に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項70】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置のグラフィックユーザインターフェイスにおいて、
増加する倍率で前記タッチスクリーンディスプレイに表示されるべき電子ドキュメントの第1部分を含む減少する部分を備え、
電子ドキュメントの少なくとも第1部分を第1の倍率で表示している間に、ユーザ指定量だけズームインするコマンドに対応するジェスチャーを前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出するのに応答して、前記電子ドキュメントの減少する部分が、前記増加する倍率で表示され、
前記ジェスチャーの終了を検出すると、前記倍率が所定の倍率を越える場合には、前記電子ドキュメントの各部分が所定の倍率で表示される、グラフィックユーザインターフェイス。
【請求項71】
タッチスクリーンディスプレイと、
1つ以上のプロセッサと、
メモリと、
1つ以上のプログラムと、
を備え、
前記1つ以上のプログラムは、前記メモリに記憶されて、前記1つ以上のプロセッサにより実行されるように構成さ、前記1つ以上のプログラムは、
電子ドキュメントの少なくとも第1の部分を第1の倍率で表示するためのインストラクションと、
ユーザ指定量だけズームインするコマンドに対応するジェスチャーを前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出するためのインストラクションと、
前記ジェスチャーの検出に応答して、前記電子ドキュメントの減少する部分を、増加する倍率で表示するためのインストラクションと、
前記ジェスチャーの終了を検出すると、前記倍率が所定の倍率を越える場合には、前記電子ドキュメントの各部分を所定の倍率で表示するためのインストラクションと、
を含む、装置。
【請求項72】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、そこに埋め込まれたコンピュータプログラムメカニズムとを備え、該コンピュータプログラムメカニズムは、タッチスクリーンディスプレイを有する装置により実行されたときに、この装置が、
電子ドキュメントの少なくとも第1の部分を第1の倍率で表示し、
ユーザ指定量だけズームインするコマンドに対応するジェスチャーを前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出し、
前記ジェスチャーの検出に応答して、前記電子ドキュメントの減少する部分を、増加する倍率で表示し、
前記ジェスチャーの終了を検出すると、前記倍率が所定の倍率を越える場合には、前記電子ドキュメントの各部分を所定の倍率で表示する、
ようにさせるインストラクションを含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項73】
タッチスクリーンディスプレイを有する装置において、
電子ドキュメントの少なくとも第1の部分を第1の倍率で表示するための手段と、
ユーザ指定量だけズームインするコマンドに対応するジェスチャーを前記タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出するための手段と、
前記ジェスチャーの検出に応答して、前記電子ドキュメントの減少する部分を、増加する倍率で表示するための手段と、
前記ジェスチャーの終了を検出すると、前記倍率が所定の倍率を越える場合には、前記電子ドキュメントの各部分を所定の倍率で表示するための手段と、
を備えた装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示する実施形態は、一般的に、タッチスクリーンディスプレイを有する装置に係り、より詳細には、タッチスクリーンディスプレイを有する装置におけるリストのスクローリング、電子ドキュメントの並進移動、回転及びスケーリングに係る。
【背景技術】
【0002】
ポータブル電子装置がよりコンパクトになり、所与の装置で遂行されるファンクションの数が増加するにつれて、ユーザがマルチファンクション装置と容易に対話できるようにするユーザインターフェイスを設計することが意義深い挑戦となっている。この挑戦は、デスクトップ及びラップトップコンピュータより非常に小さなスクリーンを有するハンドヘルドポータブル装置にとって特に意義深いものである。この状況は不利なものである。何故ならば、ユーザインターフェイスは、ユーザがコンテンツを受け取るだけでなく、装置の特徴、ツール及びファンクションにアクセスするユーザの試みを含むユーザのアクション又は振舞いに対する応答も受け取るゲートウェイだからである。あるポータブル通信装置(例えば、モバイルホン、セルホン、セルラー電話、等とも時々称される移動電話)は、ユーザがデータにアクセスし、それを記憶し、又、操作できるようにするため、より多くのプッシュボタンを追加し、プッシュボタンの密度を高め、プッシュボタンのファンクションを過負荷状態にし、又は複雑なメニューシステムを使用することに頼っている。これらの従来のユーザインターフェイスは、ユーザが覚えねばならない複雑なキーシーケンス及びメニューハイアラーキーをしばしば招く。
【0003】
また、物理的なプッシュボタンを含むような従来の多数のユーザインターフェイスは、融通性もない。これは、ユーザインターフェイスがポータブル装置で実行されるアプリケーション又はユーザのいずれかによって構成され及び/又は適応されるのを妨げることもあるので、不適切である。多数のキーシーケンス及びメニューハイアラーキーを覚えるための時間のかかる要求や、希望のプッシュボタンを操作する困難さと結び付いたときには、このような融通性のなさがほとんどのユーザにとってフラストレーションとなる。
【0004】
ポータブル電子装置におけるディスプレイスクリーンのサイズが小さく且つ電子ファイルのサイズが潜在的に大きい結果として、所与の時間にスクリーン上ではユーザに対して当該電子ドキュメント又はリストの一部分しか表示できないことがしばしばある。従って、ユーザは、表示されたリストをスクロールしたり、又は表示された電子ドキュメントを並進移動したりすることがしばしば必要となる。又、ユーザは、表示された電子ドキュメントを回転したり、スケーリング(即ち、拡大又は縮小)したりすることも必要となる。しかしながら、従来のユーザインターフェイスの制限により、これらのアクションを行うことは厄介である。
【0005】
更に、表示されたリストをスクロールしたり、電子ドキュメントを並進移動したりすることは、タッチスクリーンディスプレイを有するポータブル及び非ポータブルの両電子装置において厄介である。スクロール又は並進移動がユーザの意図を反映しない場合には、ユーザにフラストレーションを招く。同様に、電子ドキュメントの回転及びスケーリングがユーザの意図を反映しない場合にも、ユーザにフラストレーションを招く。
【0006】
従って、タッチスクリーンディスプレイを有する装置に、アイテムのリストをスクロールしたり、電子ドキュメントを並進移動、回転及びスケーリングしたりするための、使用、構成及び/又は適応が容易な、より透過的で且つ直感的なユーザインターフェイスを設けることが要望される。
【発明の概要】
【0007】
ポータブル装置及びタッチ感知ディスプレイを有する装置のためのユーザインターフェイスに関連した前記欠点及び他の問題は、ここに開示する装置により軽減され又は排除される。ある実施形態では、装置は、グラフィックユーザインターフェイス(GUI)を有するタッチ感知ディスプレイ(「タッチスクリーン」としても知られている)と、1つ以上のプロセッサと、メモリと、多数のファンクションを遂行するためにメモリに記憶された1つ以上のモジュール、プログラム又はインストラクションセットとを有する。ある実施形態では、ユーザは、タッチ感知ディスプレイ上で主として指接触及びジェスチャーを通してGUIと対話する。ある実施形態では、ファンクションは、電話通話、ビデオ会議、電子メール、インスタントメッセージング、ブログ、デジタル写真、デジタルビデオ、ウェブブラウジング、デジタル音楽の再生、及び/又はデジタルビデオの再生を含んでもよい。これらのファンクションを遂行するためのインストラクションは、1つ以上のプロセッサで実行するように構成されたコンピュータプログラム製品に含まれてもよい。
【0008】
ある態様によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置に関連して使用するためのコンピュータ実施方法が開示される。この方法においては、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近におけるオブジェクトの移動が検出される。この移動の検出に応答して、タッチスクリーンディスプレイに表示された電子ドキュメントが第1方向に並進移動される。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがまだ検出されている間に電子ドキュメントを第1方向に移動する間に電子ドキュメントの縁に到達した場合には、ドキュメントの縁を越えるエリアが表示される。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、ドキュメントは、そのドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、第2方向に並進移動される。
【0009】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置のグラフィックユーザインターフェイスであって、タッチスクリーンディスプレイに表示される電子ドキュメントの一部分と、該ドキュメントの縁を越えるエリアとを含むグラフィックユーザインターフェイスが開示される。グラフィックユーザインターフェイスにおいては、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するのに応答して、電子ドキュメントが第1方向に並進移動される。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間に電子ドキュメントを第1方向に移動する間に電子ドキュメントの縁に到達した場合には、ドキュメントの縁を越えるエリアが表示される。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまでドキュメントが第2方向に並進移動される。
【0010】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイと、1つ以上のプロセッサと、メモリと、1つ以上のプログラムとを備えた装置が開示される。1つ以上のプログラムはメモリに記憶され、1つ以上のプロセッサにより実行されるように構成される。1つ以上のプログラムは、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でのオブジェクトの移動を検出するためのインストラクションと、その移動の検出に応答して、タッチスクリーンディスプレイに表示された電子ドキュメントを第1方向に並進移動するためのインストラクションとを含む。又、1つ以上のプログラムは、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがまだ検出されている間に電子ドキュメントを第1方向に移動する間に電子ドキュメントの縁に到達した場合には、電子ドキュメントの縁を越えるエリアを表示するためのインストラクションも含む。1つ以上のプログラムは、更に、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、ドキュメントを第2方向に並進移動するためのインストラクションも含む。
【0011】
ある実施形態によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、そこに埋め込まれたコンピュータプログラムメカニズムとを備えたコンピュータプログラム製品が開示される。コンピュータプログラムメカニズムは、タッチスクリーンディスプレイを有する装置により実行されたときに、その装置が、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でのオブジェクトの移動を検出すると共に、その移動の検出に応答して、タッチスクリーンディスプレイに表示された電子ドキュメントを第1方向に並進移動するようにさせるインストラクションを含む。又、これらインストラクションは、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがまだ検出されている間に電子ドキュメントを第1方向に移動する間に電子ドキュメントの縁に到達した場合には、ドキュメントの縁を越えるエリアを装置が表示するようにさせる。更に、これらインストラクションは、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、装置がドキュメントを第2方向に並進移動するようにさせる。
【0012】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置が開示される。この装置は、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するための手段と、その移動の検出に応答して、タッチスクリーンディスプレイに表示された電子ドキュメントを第1方向に並進移動するための手段とを備えている。この装置は、又、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがまだ検出されている間に電子ドキュメントを第1方向に移動する間に電子ドキュメントの縁に到達した場合には、電子ドキュメントの縁を越えるエリアを表示するための手段も備えている。この装置は、更に、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、ドキュメントを第2方向に並進移動するための手段も備えている。
【0013】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置に関連して使用するためのコンピュータ実施方法が開示される。この方法において、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近におけるオブジェクトの移動が検出される。この移動の検出に応答して、タッチスクリーンディスプレイに表示されたアイテムのリストが第1方向に並進移動される。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがまだ検出されている間にリストを第1方向に移動する間にリストの末端に到達した場合には、リストの末端を越えるエリアが表示される。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、リストは、そのリストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、第1方向とは逆の第2方向にスクロールされる。
【0014】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置のグラフィックユーザインターフェイスであって、タッチスクリーンディスプレイに表示されるアイテムのリストの一部分と、該リストの末端を越えるエリアとを含むグラフィックユーザインターフェイスが開示される。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するのに応答して、リストが第1方向にスクロールされる。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間にリストを第1方向に移動する間にリストの末端に到達した場合には、リストの末端を越えるエリアが表示される。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、第1方向とは逆の第2方向にリストがスクロールされる。
【0015】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイと、1つ以上のプロセッサと、メモリと、1つ以上のプログラムとを備えた装置が開示される。1つ以上のプログラムはメモリに記憶され、1つ以上のプロセッサにより実行されるように構成される。1つ以上のプログラムは、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でのオブジェクトの移動を検出するためのインストラクションと、その移動の検出に応答して、タッチスクリーンディスプレイに表示されたアイテムのリストを第1方向にスクロールするためのインストラクションとを含む。又、1つ以上のプログラムは、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがまだ検出されている間にリストを第1方向に移動する間にリストの末端に到達した場合には、リストの末端を越えるエリアを表示するためのインストラクションも含む。1つ以上のプログラムは、更に、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、第1方向とは逆の第2方向にリストをスクロールするためのインストラクションも含む。
【0016】
ある実施形態によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、そこに埋め込まれたコンピュータプログラムメカニズムとを備えたコンピュータプログラム製品が開示される。コンピュータプログラムメカニズムは、タッチスクリーンディスプレイを有する装置により実行されたときに、その装置が、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でのオブジェクトの移動を検出すると共に、その移動の検出に応答して、タッチスクリーンディスプレイに表示されたアイテムのリストを第1方向にスクロールするようにさせるインストラクションを含む。又、これらインストラクションは、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがまだ検出されている間にリストを第1方向に移動する間にリストの末端に到達した場合には、リストの末端を越えるエリアを装置が表示するようにさせる。更に、これらインストラクションは、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、第1方向とは逆の第2方向に装置がリストをスクロールするようにさせる。
【0017】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置が開示される。この装置は、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動を検出するための手段と、その移動の検出に応答して、タッチスクリーンディスプレイに表示されたアイテムのリストを第1方向にスクロールするための手段とを備えている。この装置は、又、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがまだ検出されている間にリストを第1方向に移動する間にリストの末端に到達した場合には、リストの末端を越えるエリアを表示するための手段も備えている。この装置は、更に、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで、第1方向とは逆の第2方向にリストをスクロールするための手段も備えている。
【0018】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置に関連して使用するためのコンピュータ実施方法は、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において複数指ねじれジェスチャーを検出するステップを備えている。この複数指ねじれジェスチャーは、それに対応する回転度を有する。この対応回転度が所定の回転度を越える場合には、90°スクリーン回転コマンドが実行される。この対応回転度が所定の回転度より小さい場合には、鋭角の回転を有するスクリーン回転コマンドが実行され、そして複数指ねじれジェスチャーの検出が停止されるのに応じて、その鋭角とは逆の回転角度を有するスクリーン回転コマンドが実行される。
【0019】
ある実施形態によれば、装置は、タッチスクリーンディスプレイと、1つ以上のプロセッサと、メモリと、1つ以上のプログラムとを備えている。1つ以上のプログラムは、メモリに記憶され、1つ以上のプロセッサにより実行されるように構成される。1つ以上のプログラムは、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において複数指ねじれジェスチャーを検出するためのインストラクションであって、複数指ねじれジェスチャーがそれに対応する回転度を有するようなインストラクションと、その対応回転度が所定の回転度を越える場合には、90°スクリーン回転コマンドを実行するためのインストラクションと、その対応回転度が所定の回転度より小さい場合には、鋭角の回転を有するスクリーン回転コマンドを実行し、そして複数指ねじれジェスチャーの検出が停止されるのに応じて、その鋭角とは逆の回転角度を有するスクリーン回転コマンドを実行するためのインストラクションとを含む。
【0020】
ある実施形態によれば、コンピュータプログラム製品は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、そこに埋め込まれたコンピュータプログラムメカニズムとを備えている。このコンピュータプログラムメカニズムは、タッチスクリーンディスプレイを有する装置により実行されたときに、装置が、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において複数指ねじれジェスチャーを検出するようにさせるインストラクションであって、複数指ねじれジェスチャーがそれに対応する回転度を有するようなインストラクションと、その対応回転度が所定の回転度を越える場合には、90°スクリーン回転コマンドを実行するようにさせるインストラクションと、その対応回転度が所定の回転度より小さい場合には、鋭角の回転を有するスクリーン回転コマンドを実行し、そして複数指ねじれジェスチャーの検出が停止されるのに応じて、その鋭角とは逆の回転角度を有するスクリーン回転コマンドを実行するようにさせるインストラクションとを含む。
【0021】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置は、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において複数指ねじれジェスチャーを検出するための手段であって、複数指ねじれジェスチャーがそれに対応する回転度を有するような手段と、その対応回転度が所定の回転度を越える場合には、90°スクリーン回転コマンドを実行するための手段と、その対応回転度が所定の回転度より小さい場合には、鋭角の回転を有するスクリーン回転コマンドを実行し、そして複数指ねじれジェスチャーの検出が停止されるのに応じて、その鋭角とは逆の回転角度を有するスクリーン回転コマンドを実行するための手段とを備えている。
【0022】
ある実施形態によれば、ドキュメント長さ及びドキュメント幅を有する電子ドキュメントを表示するコンピュータ実施方法は、タッチスクリーンディスプレイを有する装置に使用するために、電子ドキュメントを第1の倍率で表示するステップと、ユーザ指定量だけズームアウトするコマンドに対応するジェスチャーをタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において検出するステップとを備えている。ジェスチャーの検出に応答して、第1の倍率より小さな倍率で電子ドキュメントが表示される。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてジェスチャーがまだ検出されている間にドキュメント長さ又はドキュメント幅が完全に表示される場合には、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアが表示される倍率で電子ドキュメントが表示され、そしてジェスチャーの終了を検出すると、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアがもはや表示されない倍率で電子ドキュメントが表示される。
【0023】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置のグラフィックユーザインターフェイスは、第1の倍率を含む複数の倍率でタッチスクリーンディスプレイ上に表示されるドキュメント長さ及びドキュメント幅を有する電子ドキュメントと、この電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアとを含む。第1の倍率で電子ドキュメントを表示する間に、ユーザ指定量だけズームアウトするコマンドに対応するジェスチャーをタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出するのに応答して、第1の倍率より小さい倍率で電子ドキュメントが表示される。タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でジェスチャーがまだ検出されている間にドキュメント長さ又はドキュメント幅が完全に表示される場合には、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアが表示される倍率で電子ドキュメントが表示され、そしてジェスチャーの終了を検出すると、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアがもはや表示されない倍率で電子ドキュメントが表示される。
【0024】
ある実施形態によれば、装置は、タッチスクリーンディスプレイと、1つ以上のプロセッサと、メモリと、1つ以上のプログラムとを備えている。1つ以上のプログラムは、メモリに記憶され、1つ以上のプロセッサにより実行されるように構成される。1つ以上のプログラムは、電子ドキュメントを第1の倍率で表示するためのインストラクションと、ユーザ指定量だけズームアウトするコマンドに対応するジェスチャーをタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において検出するためのインストラクションと、ジェスチャーの検出に応答して、第1の倍率より小さな倍率で電子ドキュメントを表示するためのインストラクションと、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でジェスチャーがまだ検出されている間にドキュメント長さ又はドキュメント幅が完全に表示される場合には、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアが表示される倍率で電子ドキュメントを表示するためのインストラクションと、ジェスチャーの終了を検出すると、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアがもはや表示されない倍率で電子ドキュメントを表示するためのインストラクションとを含む。
【0025】
ある実施形態によれば、コンピュータプログラム製品は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、そこに埋め込まれたコンピュータプログラムメカニズムとを備えている。このコンピュータプログラムメカニズムは、タッチスクリーンディスプレイを有する装置により実行されたときに、装置が、電子ドキュメントを第1の倍率で表示するようにさせるインストラクションと、ユーザ指定量だけズームアウトするコマンドに対応するジェスチャーをタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において検出するようにさせるインストラクションと、ジェスチャーの検出に応答して、第1の倍率より小さな倍率で電子ドキュメントを表示するようにさせるインストラクションと、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でジェスチャーがまだ検出されている間にドキュメント長さ又はドキュメント幅が完全に表示される場合には、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアが表示される倍率で電子ドキュメントを表示するようにさせるインストラクションと、ジェスチャーの終了を検出すると、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアがもはや表示されない倍率で電子ドキュメントを表示するようにさせるインストラクションとを含む。
【0026】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置は、電子ドキュメントを第1の倍率で表示するための手段と、ユーザ指定量だけズームアウトするコマンドに対応するジェスチャーをタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において検出するための手段と、ジェスチャーの検出に応答して、第1の倍率より小さな倍率で電子ドキュメントを表示するための手段と、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でジェスチャーがまだ検出されている間にドキュメント長さ又はドキュメント幅が完全に表示される場合には、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアが表示される倍率で電子ドキュメントを表示するための手段と、ジェスチャーの終了を検出すると、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアがもはや表示されない倍率で電子ドキュメントを表示するための手段とを備えている。
【0027】
ある実施態様によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置に使用するための、電子ドキュメントを表示するコンピュータ実施方法は、電子ドキュメントの少なくとも第1の部分を第1の倍率で表示し、そしてユーザ指定量だけズームインするコマンドに対応するジェスチャーをタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において検出することを含む。ジェスチャーの検出に応答して、電子ドキュメントの減少する部分が、増加する倍率で表示される。ジェスチャーの終了を検出すると、倍率が所定の倍率を越える場合には、電子ドキュメントの各部分が所定の倍率で表示される。
【0028】
ある実施態様によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置のグラフィックユーザインターフェイスは、増加する倍率でタッチスクリーンディスプレイに表示されるべき電子ドキュメントの減少する部分を含む。電子ドキュメントの減少する部分は、第1部分を含む。電子ドキュメントの少なくとも第1部分を第1の倍率で表示している間に、ユーザ指定量だけズームインするコマンドに対応するジェスチャーをタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において検出するのに応答して、電子ドキュメントの減少する部分が、増加する倍率で表示される。ジェスチャーの終了を検出すると、倍率が所定の倍率を越える場合には、電子ドキュメントの各部分が所定の倍率で表示される。
【0029】
ある実施形態によれば、装置は、タッチスクリーンディスプレイと、1つ以上のプロセッサと、メモリと、1つ以上のプログラムとを備えている。1つ以上のプログラムはメモリに記憶され、1つ以上のプロセッサにより実行されるように構成される。1つ以上のプログラムは、電子ドキュメントの少なくとも第1の部分を第1の倍率で表示するためのインストラクションと、ユーザ指定量だけズームインするコマンドに対応するジェスチャーをタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において検出するためのインストラクションと、ジェスチャーの検出に応答して、電子ドキュメントの減少する部分を、増加する倍率で表示するためのインストラクションと、ジェスチャーの終了を検出すると、倍率が所定の倍率を越える場合には、電子ドキュメントの各部分を所定の倍率で表示するためのインストラクションと、を含む。
【0030】
ある実施形態によれば、コンピュータプログラム製品は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、そこに埋め込まれたコンピュータプログラムメカニズムとを備えている。このコンピュータプログラムメカニズムは、タッチスクリーンディスプレイを有する装置により実行されたときに、装置が、電子ドキュメントの少なくとも第1の部分を第1の倍率で表示するようにさせるインストラクションと、ユーザ指定量だけズームインするコマンドに対応するジェスチャーをタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において検出するようにさせるインストラクションと、ジェスチャーの検出に応答して、電子ドキュメントの減少する部分を、増加する倍率で表示するようにさせるインストラクションと、ジェスチャーの終了を検出すると、倍率が所定の倍率を越える場合には、電子ドキュメントの各部分を所定の倍率で表示するようにさせるインストラクションと、を含む。
【0031】
ある実施形態によれば、タッチスクリーンディスプレイを有する装置は、電子ドキュメントの少なくとも第1の部分を第1の倍率で表示するための手段と、ユーザ指定量だけズームインするコマンドに対応するジェスチャーをタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において検出するための手段と、ジェスチャーの検出に応答して、電子ドキュメントの減少する部分を、増加する倍率で表示するための手段と、ジェスチャーの終了を検出すると、倍率が所定の倍率を越える場合には、電子ドキュメントの各部分を所定の倍率で表示するための手段と、を備えている。
【0032】
ここに開示する実施形態は、タッチスクリーンディスプレイを有する装置においてリストを容易に且つ直感的にスクロールし及び電子ドキュメントを並進移動できるようにすると共に、タッチスクリーンディスプレイを有する装置において電子ドキュメントを容易に且つ直感的に回転し及びスケーリングできるようにする。
【0033】
本発明の上述した実施形態及びその付加的な実施形態を良く理解するために、全図面にわたり対応する部分を同じ参照番号で示した添付図面を参照して、実施形態を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】ある実施形態に基づくタッチ感知ディスプレイを有するポータブルマルチファンクション装置を示すブロック図である。
【
図2】ある実施形態に基づくタッチスクリーンを有するポータブルマルチファンクション装置を示す図である。
【
図3】ある実施形態に基づきポータブル電子装置をアンロックするためのユーザインターフェイスを例示する図である。
【
図4】ある実施形態に基づくポータブルマルチファンクション装置におけるアプリケーションのメニューのためのユーザインターフェイスを例示する図である。
【
図5】ある実施形態に基づきリストをスクロールする方法を示すフローチャートである。
【
図6A】ある実施形態に基づきインボックスを管理するためのユーザインターフェイスを例示する図である。
【
図6B】ある実施形態に基づきインボックスを管理するためのユーザインターフェイスを例示する図である。
【
図6C】ある実施形態に基づきインボックスを管理するためのユーザインターフェイスを例示する図である。
【
図6D】ある実施形態に基づきインボックスを管理するためのユーザインターフェイスを例示する図である。
【
図7】ある実施形態に基づき電子ドキュメントを並進移動する方法を示すフローチャートである。
【
図8A】ある実施形態に基づくブラウザのユーザインターフェイスを例示する図である。
【
図8B】ある実施形態に基づくブラウザのユーザインターフェイスを例示する図である。
【
図8C】ある実施形態に基づくブラウザのユーザインターフェイスを例示する図である。
【
図8D】ある実施形態に基づくブラウザのユーザインターフェイスを例示する図である。
【
図9】ある実施形態に基づき電子ドキュメントを複数の倍率で表示するプロセスを示すフローチャートである。
【
図10A】ある実施形態に基づく複数の倍率での電子ドキュメントの表示である。
【
図10B】ある実施形態に基づく複数の倍率での電子ドキュメントの表示である。
【
図10C】ある実施形態に基づく複数の倍率での電子ドキュメントの表示である。
【
図11】ある実施形態に基づき電子ドキュメントを複数の倍率で表示するプロセスを示すフローチャートである。
【
図12A】ある実施形態に基づく複数の倍率での電子ドキュメントの表示である。
【
図12B】ある実施形態に基づく複数の倍率での電子ドキュメントの表示である。
【
図12C】ある実施形態に基づく複数の倍率での電子ドキュメントの表示である。
【
図13A】ある実施形態に基づく複数の倍率での電子ドキュメントの表示である。
【
図13B】ある実施形態に基づく複数の倍率での電子ドキュメントの表示である。
【
図13C】ある実施形態に基づく複数の倍率での電子ドキュメントの表示である。
【
図14】ある実施形態に基づきスクリーン回転コマンドを実行するプロセスを示すフローチャートである。
【
図15A】ある実施形態に基づき電子ドキュメント又は他のデジタルオブジェクトの表示を回転するところを示す図である。
【
図15B】ある実施形態に基づき電子ドキュメント又は他のデジタルオブジェクトの表示を回転するところを示す図である。
【
図15C】ある実施形態に基づき電子ドキュメント又は他のデジタルオブジェクトの表示を回転するところを示す図である。
【
図15D】ある実施形態に基づき電子ドキュメント又は他のデジタルオブジェクトの表示を回転するところを示す図である。
【
図15E】ある実施形態に基づき電子ドキュメント又は他のデジタルオブジェクトの表示を回転するところを示す図である。
【
図16A】ある実施形態に基づくスクリーン回転ジェスチャーを例示する図である。
【
図16B】ある実施形態に基づくスクリーン回転ジェスチャーを例示する図である。
【
図16C】ある実施形態に基づくスクリーン回転ジェスチャーを例示する図である。
【
図16D】ある実施形態に基づくスクリーン回転ジェスチャーを例示する図である。
【
図16E】ある実施形態に基づくスクリーン回転ジェスチャーを例示する図である。
【
図16F】ある実施形態に基づくスクリーン回転ジェスチャーを例示する図である。
【
図17】ある実施形態に基づくタッチスクリーンディスプレイを有する装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
添付図面に示された実施形態を以下に詳細に説明する。以下の詳細な説明において、本発明を完全に理解するために多数の特定の細部について述べる。しかしながら、当業者であれば、本発明は、これらの特定の細部を伴わずに実施できることが明らかであろう。その他の点で、これら実施形態の観点を不必要に不明瞭にしないために、良く知られた方法、手順、コンポーネント、回路及びネットワークは、詳細に説明しない。
【0036】
ポータブルマルチファンクション装置、このような装置のためのユーザインターフェイス、及びこのような装置を使用するための関連プロセスの実施形態について説明する。ある実施形態では、装置は、PDA及び/又は音楽プレーヤファンクションのような他のファンクションも含む移動電話のようなポータブル通信装置である。
【0037】
ユーザインターフェイスは、タッチスクリーン、又はタッチスクリーン上に表示されるバーチャルクリックホイールに加えて、物理的なクリックホイールを含むことができる。クリックホイールとは、ホイールの角度変位又は装置のユーザによるホイールとの接触点に基づいて、ナビゲーションコマンドを与えることのできるユーザインターフェイス装置である。又、クリックホイールは、例えば、装置のユーザがホイールの少なくとも一部分又はホイールの中心を押し下げたときに、1つ以上のアイテムの選択に対応するユーザコマンドを与えるように使用することもできる。或いは又、タッチスクリーン面上のクリックホイール映像との接触を遮断すると、選択に対応するユーザコマンドを指示することができる。簡単化のために、以下の説明において、タッチスクリーンを含むポータブルマルチファンクション装置は、一実施形態として使用される。しかしながら、ユーザインターフェイス及びそれに関連するプロセスの幾つかは、物理的クリックホイール、物理的キーボード、マウス、及び/又はジョイスティックのような1つ以上の他の物理的ユーザインターフェイス装置を含む、パーソナルコンピュータ及びラップトップコンピュータのような他の装置にも適用できることを理解されたい。
【0038】
この装置は、種々のアプリケーション、例えば、電話アプリケーション、ビデオ会議アプリケーション、電子メールアプリケーション、インスタントメッセージングアプリケーション、ブログアプリケーション、デジタルカメラアプリケーション、デジタルビデオカメラアプリケーション、ウェブブラウジングアプリケーション、デジタル音楽プレーヤアプリケーション、及び/又はデジタルビデオプレーヤアプリケーションをサポートする。
【0039】
装置において実行することのできる種々のアプリケーションは、少なくとも1つの共通の物理的ユーザインターフェイス装置、例えば、タッチスクリーンを使用することができる。タッチスクリーンの1つ以上のファンクション、及び装置に表示される対応する情報は、アプリケーションごとに及び/又は各アプリケーション内で調整し及び/又は変更することができる。このように、装置の共通の物理的アーキテクチャー(タッチスクリーンのような)は、直感的及び透過的なユーザインターフェイスで種々のアプリケーションをサポートすることができる。
【0040】
ユーザインターフェイスは、1つ以上のソフトキーボード実施形態を含むことができる。ソフトキーボード実施形態は、参考として内容をここに援用する2006年7月24日に出願された"Keyboards For Portable Electronic Devices"と題する米国特許出願第11/459,606号、及び2006年7月24日に出願された"Touch Screen Keyboards For Portable Electronic Devices"と題する第11/459,615号に説明されたように、キーボードの表示アイコン上に標準(QWERTY)及び/又は非標準構成の記号を含むことができる。キーボード実施形態は、タイプライターの場合のような既存の物理的キーボードにおけるキーの数に対して減少された数のアイコン(又はソフトキー)を含むことができる。これは、ユーザがキーボードにおいて1つ以上のアイコン、ひいては、1つ以上の対応する記号を容易に選択できるようにする。キーボードの実施形態は、適応式とすることができる。例えば、表示されるアイコンは、1つ以上のアイコン及び/又は1つ以上の対応する記号を選択する等のユーザのアクションに基づいて変更することができる。ポータブル装置における1つ以上のアプリケーションは、共通の及び/又は異なるキーボード実施形態を使用することができる。従って、使用するキーボード実施形態は、少なくとも幾つかのアプリケーションに対して仕立てることができる。ある実施形態では、1つ以上のキーボード実施形態を各ユーザに対して仕立てることができる。例えば、各ユーザのワード使用履歴(辞書、スラング、個々の使用)に基づく。キーボード実施形態の幾つかは、1つ以上のアイコン、従って、ソフトキーボード実施形態を使用するときには1つ以上の記号、を選択するときのユーザエラーの確率を減少するように調整できる。
【0041】
ここで、装置の実施形態に注意を向ける。
図1は、ある実施形態に基づくタッチ感知ディスプレイ112を有するポータブルマルチファンクション装置100を示すブロック図である。タッチ感知ディスプレイ112は、便宜上「タッチスクリーン」とも称される。この装置100は、メモリ102(1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む)と、メモリコントローラ122と、1つ以上の処理ユニット(CPU)120と、周辺インターフェイス118と、RF回路108と、オーディオ回路110と、スピーカ111と、マイクロホン113と、入力/出力(I/O)サブシステム106と、他の入力又は制御装置116と、外部ポート124とを備えることができる。更に、装置100は、1つ以上の光学的センサ164を備えることもできる。これらのコンポーネントは、1つ以上の通信バス又は信号ライン103を経て通信することができる。
【0042】
装置100は、ポータブルマルチファンクション装置100の一例に過ぎず、又、装置100は、図示された以上の又はそれ以下のコンポーネントを有してもよく、2つ以上のコンポーネントを組み合わせてもよく、或いは異なる構成又は配置のコンポーネントを有してもよいことが明らかである。
図1に示す種々のコンポーネントは、1つ以上の信号処理及び/又は特定用途向け集積回路を含めて、ハードウェア、ソフトウェア、又はその両方の組合せで実施されてもよい。
【0043】
メモリ102は、高速ランダムアクセスメモリを含み、又、不揮発性メモリ、例えば、1つ以上の磁気ディスク記憶装置、フラッシュメモリ装置、又は他の不揮発性ソリッドステートメモリ装置を含んでもよい。装置100の他のコンポーネント、例えば、CPU120及び周辺インターフェイス118によるメモリ102へのアクセスは、メモリコントローラ122によって制御することができる。
【0044】
周辺インターフェイス118は、装置の入力及び出力周辺機器をCPU120及びメモリ102に結合する。1つ以上のプロセッサ120は、メモリ102に記憶された種々のソフトウェアプログラム及び/又はインストラクションセットを走らせ或いは実行して、装置100の種々のファンクションを遂行し、データを処理する。
【0045】
ある実施形態では、周辺インターフェイス118、CPU120、及びメモリコントローラ122は、チップ104のような単一チップにおいて実施されてもよい。幾つかの他の実施形態では、それらは、個別のチップにおいて実施されてもよい。
【0046】
RF(高周波)回路108は、電磁信号とも称されるRF信号を受信し送信する。RF回路108は、電気信号と電磁信号との間で変換を行い、電磁信号を経て通信ネットワーク及び他の通信装置と通信する。RF回路108は、これらのファンクションを遂行するための良く知られた回路を含むことができ、アンテナシステムや、RFトランシーバーや、1つ以上の増幅器や、チューナや、1つ以上の発振器や、デジタル信号プロセッサや、CODECチップセットや、加入者アイデンティティモジュール(SIM)カードや、メモリ、等を含むが、これらに限定されない。RF回路108は、ネットワーク、例えば、ワールドワイドウェブ(WWW)とも称されるインターネットや、イントラネット及び/又はワイヤレスネットワーク、例えば、セルラー電話ネットワーク、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(LAN)及び/又はメトロポリタンエリアネットワーク(MAN)や、他の装置とワイヤレス通信により通信することができる。ワイヤレス通信は、複数の通信規格、プロトコル、及びテクノロジーのいずれかを使用することができ、これらは、グローバルシステム・フォー・モバイルコミュニケーション(GSM)や、エンハンストデータGSMエンビロンメント(EDGE)や、ワイドバンドコード分割多重アクセス(W-CDMA)や、コード分割多重アクセス(CDMA)や、時分割多重アクセス(TDMA)や、ブルーツースや、ワイヤレスフィデリティ(Wi-Fi)(例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、及び/又はIEEE802.11n)や、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)や、Wi-MAXや、電子メール用のプロトコルや、インターネットメッセージング及び/又はショートメッセージサービス(SMS)や、本願の出願日にはまだ開発されていない通信プロトコルを含む他の適当な通信プロトコルを含むが、これらに限定されない。
【0047】
オーディオ回路110、スピーカ111及びマイクロホン113は、ユーザと装置100との間のオーディオインターフェイスをなす。オーディオ回路110は、周辺インターフェイス118からオーディオデータを受け取り、そのオーディオデータを電気信号に変換し、そしてその電気信号をスピーカ111へ送出する。スピーカ111は、電気信号を人間が聞き取れる音波へ変換する。又、オーディオ回路110は、音波からマイクロホン113により変換された電気信号も受け取る。オーディオ回路110は、電気信号をオーディオデータへ変換し、そしてそのオーディオデータを処理のために周辺装置118へ送出する。オーディオデータは、周辺インターフェイス118により、メモリ102及び/又はRF回路108から検索され及び/又はそこに送出されてもよい。ある実施形態では、オーディオ回路110は、ヘッドセットジャック(図示せず)も含む。ヘッドセットジャックは、オーディオ回路110と、取り外し可能なオーディオ入力/出力周辺機器、例えば、出力専用のヘッドホン、或いは出力(例えば、片耳又は両耳用のヘッドホン)及び入力(例えば、マイクロホン)の両方を有するヘッドセットとの間のインターフェイスをなす。
【0048】
I/Oサブシステム106は、装置100の入力/出力周辺機器、例えば、ディスプレイシステム112及び他の入力/制御装置116を周辺インターフェイス118に結合する。I/Oサブシステム106は、他の入力又は制御装置のためのディスプレイコントローラ156及び1つ以上の入力コントローラ160を含むことができる。1つ以上の入力コントローラ160は、他の入力又は制御装置116との間で電気信号を送信/受信する。他の入力/制御装置116は、物理的なボタン(例えば、プッシュボタン、ロッカーボタン、等)、ダイヤル、スライダースイッチ、ジョイスティック、クリックホイール、等を含むことができる。幾つかの別の実施形態では、入力コントローラ160(1つ又は複数)は、次のうちのどれかに接続されてもよい(又はどれにも接続されなくてもよい)。即ち、キーボード、赤外線ポート、USBポート、及びマウスのようなポインタ装置。1つ以上のボタン(例えば、
図2の208)は、スピーカ111及び/又はマイクロホン113の音量制御のためのアップ/ダウンボタンを含んでもよい。1つ以上のボタンは、プッシュボタン(例えば、
図2の206)を含んでもよい。プッシュボタンを素早く押すと、タッチスクリーン112のロックを外すことができるか、又はタッチスクリーン上のジェスチャーを使用して装置をアンロックするプロセスを開始することができ、これは、参考としてここに援用する(2005年12月23日に出願された"Unlocking a Device by Performing Gestures on an Unlock Image"と題する)米国特許出願第11/322,549号に説明されている。プッシュボタン(例えば、206)を長く押すと、装置100への電力をオン又はオフにすることができる。ユーザは、1つ以上のボタンのファンクションをカスタマイズすることもできる。タッチスクリーン112は、バーチャル又はソフトボタン及び1つ以上のソフトキーボードを実施するのに使用される。
【0049】
タッチ感知ディスプレイシステム112は、装置とユーザとの間の入力インターフェイス及び出力インターフェイスをなす。ディスプレイコントローラ156は、ディスプレイシステム112との間で電気信号を送信及び/又は受信する。ディスプレイシステム112は、ユーザに視覚出力を表示する。この視覚出力は、グラフィック、テキスト、アイコン、ビデオ、及びその組み合わせ(「グラフィック」と総称する)を含むことができる。ある実施形態では、視覚出力の幾つか又は全部が、ユーザインターフェイスオブジェクトに対応してもよく、その更なる詳細は、以下に述べる。
【0050】
ディスプレイシステム112のタッチスクリーンは、触覚及び/又は触感接触に基づくユーザからの入力を受け容れるタッチ感知面である。ディスプレイシステム112及びディスプレイコントローラ156は(メモリ102における関連したモジュール及び/又はインストラクションセットと共に)、ディスプレイシステム112上の接触(及び接触の移動又は遮断)を検出し、そしてその検出された接触を、タッチスクリーンに表示されるユーザインターフェイスオブジェクト(例えば、1つ以上のソフトキー、アイコン、ウェブページ又は映像)との対話へと変換する。ここに例示する実施形態では、ディスプレイシステム112のタッチスクリーンとユーザとの間の接触点は、ユーザの指に対応する。
【0051】
ディスプレイシステム112のタッチスクリーンは、LCD(液晶ディスプレイ)技術又はLPD(発光ポリマーディスプレイ)技術を使用できるが、他の実施形態では他のディスプレイ技術を使用してもよい。ディスプレイシステム112のタッチスクリーン及びディスプレイコントローラ156は、現在知られている又は今後開発される複数のタッチ感知技術のいずれかを使用して、接触及びその移動又は遮断を検出することができ、このタッチ感知技術は、容量性、抵抗性、赤外線、及び表面音波技術、並びにディスプレイシステム112のタッチスクリーンとの1つ以上の接触点を決定するための他の接近センサアレー又は他の素子を含むが、これらに限定されない。ディスプレイシステム112の幾つかの実施形態におけるタッチ感知ディスプレイは、参考として各々ここに援用する米国特許第6,323,846号(ウェスターマン氏等)、第6,570,557号(ウェスターマン氏等)、及び/又は第6,677,932号(ウェスターマン氏)、及び/又は米国特許公告第2002/0015024A1号に説明されたマルチタッチ感知タブレットと同様のものでよい。しかしながら、ディスプレイシステム112のタッチスクリーンは、ポータブル装置100からの視覚出力を表示するが、そのタッチ感知タブレットは、視覚出力を与えない。ディスプレイシステム112のタッチスクリーンは、100dpiを越える解像度をもつことができる。ここに例示する実施形態では、ディスプレイシステムのタッチスクリーンは、約168dpiの解像度を有する。ユーザは、適当なオブジェクト又は付属物、例えば、スタイラス、指、等を使用してディスプレイシステム112のタッチスクリーンの接触することができる。ある実施形態では、ユーザインターフェイスは、主として指に基づく接触及びジェスチャーで機能するように設計され、これは、タッチスクリーンにおける指の接触面積が大きいために、スタイラスに基づく入力よりも精度がかなり低い。ある実施形態では、装置が、指に基づくおおよその入力を、ユーザが希望するアクションを遂行するための正確なポインタ/カーソル位置又はコマンドへと変換する。
【0052】
ディスプレイシステム112のある実施形態におけるタッチ感知ディスプレイは、次の特許出願に説明されている。(1)2006年5月2日に出願された"Multipoint Touch Surface Controller"と題する米国特許出願第11/381,313号、(2)2004年5月6日に出願された"Multipoint Touchscreen"と題する米国特許出願第10/840,862号、(3)2004年7月30日に出願された"Gestures For Touch Sensitive Input Devices"と題する米国特許出願第10/903,964号、(4)2005年1月31日に出願された"Gestures For Touch Sensitive Input Devices"と題する米国特許出願第11/048,264号、(5)2005年1月18日に出願された"Mode-Based Graphical User Interfaces For Touch Sensitive Input Devices"と題する米国特許出願第11/038,590号、(6)2005年9月16日に出願された"Virtual Input Device Placement On A Touch Screen User Interface"と題する米国特許出願第11/228,758号、(7)2005年9月16日に出願された"Operation Of A Computer With A Touch Screen Interface"と題する米国特許出願第11/228,700号、(8)2005年9月16日に出願された"Activating Virtual Keys Of A Touch-Screen Virtual Keyboard"と題する米国特許出願第11/228,737号、及び(9)2006年3月3日に出願された"Multi-Functional Hand-Held Device"と題する米国特許出願第11/367,749号。これらの出願は、全て、参考としてここに援用する。
【0053】
ある実施形態では、タッチスクリーンに加えて、装置100は、特定のファンクションをアクチベート又はデアクチベートするためのタッチパッド(図示せず)を含むことができる。ある実施形態では、タッチパッドは、タッチスクリーンとは異なり、視覚出力を表示しない装置のタッチ感知エリアである。タッチパッドは、ディスプレイシステム112のタッチスクリーンとは個別のタッチ感知面でもよいし、又はタッチスクリーンにより形成されたタッチ感知面の延長部でもよい。
【0054】
ある実施形態では、装置100は、入力制御装置116として物理的又はバーチャルクリックホイールを含むことができる。ユーザは、クリックホイールを回転することにより、又はクリックホイールとの接触点を移動することにより(例えば、接触点の移動量を、クリックホイールの中心点に対するその角度変位で測定する場合)、ディスプレイシステム112に表示される1つ以上のグラフィックオブジェクト(以下、アイコンと称する)の中をナビゲートすることができ且つそれらと対話することができる。又、クリックホイールは、表示されたアイコンの1つ以上を選択するのに使用することもできる。例えば、ユーザは、クリックホイールの少なくとも一部分又はそれに関連したボタンを押し下げることができる。クリックホイールを経てユーザにより与えられるユーザコマンド及びナビゲーションコマンドは、入力コントローラ160、並びにメモリ102における1つ以上のモジュール及び/又はインストラクションセットにより処理することができる。バーチャルクリックホイールの場合、クリックホイール及びクリックホイールコントローラは、各々、ディスプレイシステム112の一部分及びディスプレイコントローラ156でよい。又、バーチャルクリックホイールの場合、クリックホイールは、装置とのユーザ対話に応答してタッチスクリーンディスプレイ上に現れたり消えたりする不透明又は半透明なオブジェクトでよい。ある実施形態では、バーチャルクリックホイールは、ポータブルマルチファンクション装置のタッチスクリーンに表示され、タッチスクリーンとのユーザ接触により動作される。
【0055】
又、装置100は、種々のコンポーネントに通電するための電源システム162も備えている。この電源システム162は、電力管理システムと、1つ以上の電源(例えば、バッテリ、交流(AC))と、再充電システムと、停電検出回路と、電力コンバータ又はインバータと、電力状態インジケータ(例えば、発光ダイオード(LED))と、ポータブル装置における電力の発生、管理及び配電に関連した他のコンポーネントとを含むことができる。
【0056】
又、装置100は、1つ以上の光学的センサ164も含むことができる。
図1は、I/Oサブシステム106内の光学的センサコントローラ158に結合された光学的センサを示す。光学的センサ164は、電荷結合装置(CCD)又は相補的金属酸化物半導体(CMOS)ホトトランジスタを含むことができる。光学的センサ164は、周囲から1つ以上のレンズを通して投射された光を受け、そしてその光を、映像を表すデータへと変換する。像形成モジュール143に関連して、光学的センサ164は、静止映像又はビデオを捕獲することもできる。ある実施形態では、装置前面のタッチスクリーンディスプレイ112とは反対の装置100の背面に光学センサが配置され、タッチスクリーンディスプレイは、静止映像及び/又はビデオ映像取得のためのビューファインダとして使用することができる。ある実施形態では、装置の前面に光学的センサを配置して、ビデオ会議のためのユーザの映像を得る一方、ユーザは、他のビデオ会議参加者をタッチスクリーンディスプレイに見ることができる。ある実施形態では、光学的センサ164の位置をユーザが切り換え(例えば、装置ハウジング内でレンズ及びセンサを回転することにより)、単一の光学的センサ164を、タッチスクリーンディスプレイと共に、ビデオ会議と、静止映像及び/又はビデオ映像取得との両方に使用することができる。
【0057】
また、装置100は、1つ以上の接近センサ166を含むこともできる。
図1は、周辺インターフェイス118に結合された接近センサ166を示している。或いは又、接近センサ166は、I/Oサブシステム106の入力コントローラ160に結合されてもよい。接近センサ166は、参考としてここに援用する2005年9月30日に出願された"Proximity Detector In Handheld Devices"と題する米国特許出願第11/241,839号、及び2005年9月30日に出願された"Proximity Detector In Handheld Devices"と題する米国特許出願第11/240,788号に説明されたように動作することができる。ある実施形態では、接近センサは、マルチファンクション装置がユーザの耳の付近に配置されたときに(例えば、ユーザが電話コールをなすときに)タッチスクリーン112をターンオフし、ディスエイブルする。ある実施形態では、装置がロック状態にあるときに不必要なバッテリの消耗を防止するために、接近センサは、装置がユーザのポケット、ハンドバック又は他の暗いエリアに入れられたときにスクリーンをオフに保持する。
【0058】
ある実施形態では、メモリ102に記憶されるソフトウェアコンポーネントは、オペレーティングシステム126と、通信モジュール(又はインストラクションのセット)128と、接触/運動モジュール(又はインストラクションのセット)130と、グラフィックモジュール(又はインストラクションのセット)132と、テキスト入力モジュール(又はインストラクションのセット)134と、グローバルポジショニングシステム(GPS)モジュール(又はインストラクションのセット)135と、アプリケーション(又はインストラクションのセット)136と、を含むことができる。
【0059】
オペレーティングシステム126(例えば、ダーウイン(Darwin)、RTXC、LINUX(登録商標)、UNIX(登録商標)、OS X、WINDOWS(登録商標)、又は埋め込まれたオペレーティングシステム、例えば、VxWorks)は、一般的なシステムタスク(例えば、メモリの管理、記憶装置の制御、電源の管理、等)を制御し及び管理するための種々のソフトウェアコンポーネント及び/又はドライバを備え、そして種々のハードウェアコンポーネントとソフトウェアコンポーネントとの間の通信を容易にする。
【0060】
通信モジュール128は、1つ以上の外部ポート124を経て他の装置との通信を容易にし、又、RF回路108及び/又は外部ポート124により受け取られたデータを取り扱うための種々のソフトウェアコンポーネントも備えている。外部ポート124(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、ファイアワイヤ(FIREWIRE)、等)は、他の装置へ直結するか、又はネットワーク(例えば、インターネット、ワイヤレスLAN、等)を経て間接的に結合するようにされる。ある実施形態では、外部ポートは、iPod(アップルコンピュータ社の商標)装置に使用される30ピンコネクタと同じであるか又は同様であるか及び/又はそれに適合できるマルチピン(例えば、30ピン)コネクタである。
【0061】
接触/運動モジュール130は、ディスプレイシステム112のタッチスクリーン(ディスプレイコントローラ156に関連した)及び他のタッチ感知装置(例えば、タッチパッド又は物理的なクリックホイール)との接触を検出することができる。接触/運動モジュール130は、接触の検出に関連した種々の動作、例えば、接触が生じたかどうか決定し、接触の移動があるかどうか決定すると共にディスプレイシステム112のタッチスクリーンにわたって移動を追跡し、及び接触が遮断したかどうか(即ち、接触が止んだかどうか)決定する、等の動作を遂行するための種々のソフトウェアコンポーネントを備えている。接触点の移動を決定することは、接触点のスピード(大きさ)、速度(大きさ及び方向)、及び/又は加速度(大きさの変化及び/又は方向)を決定することを含む。これらの動作は、単一の接触(例えば、1本の指の接触)又は複数の同時接触(例えば、「マルチタッチ」/複数本の指の接触)に適用することができる。ある実施形態では、接触/運動モジュール130及びディスプレイコントローラ156は、タッチパッド上の接触も検出する。ある実施形態では、接触/運動モジュール130は、タッチスクリーン及び/又はタッチパッド上又はその付近における1つ以上のオブジェクトの移動を検出する。ある実施形態では、接触/運動モジュール130及びコントローラ160は、クリックホイール上の接触を検出する。
【0062】
グラフィックモジュール132は、表示されるグラフィックの強度を変化させるコンポーネントを含めて、ディスプレイシステム112上にグラフィックをレンダリングし表示するための種々の既知のソフトウェアコンポーネントを備えている。ここで使用する「グラフィック」という語は、これに限定されないが、テキスト、ウェブページ、アイコン(ソフトキーを含むユーザインターフェイスオブジェクトのような)、デジタル画像、ビデオ、アニメーション、等を含めて、ユーザに表示できるいかなるオブジェクトも含む。
【0063】
グラフィックモジュール132のコンポーネントでよいテキスト入力モジュール134は、種々のアプリケーション(例えば、連絡先137、電子メール140、IM141、ブログ142、ブラウザ147、及びテキスト入力を必要とする他のアプリケーション)にテキストを入力するためのソフトキーボードを与える。
【0064】
GPSモジュール135は、装置の位置を決定し、そしてこの情報を種々のアプリケーションに使用するべく与える(例えば、位置に基づくダイヤル動作に使用するために電話138へ、ピクチャー/ビデオメタデータとしてカメラ143及び/又はブロガー142へ、そして天気ウィジェット、地方のイエローページウィジェット及びマップ/ナビゲーションウィジェットのような位置に基づくサービスを提供するアプリケーションへ)。
【0065】
アプリケーション136は、次のモジュール(又はインストラクションのセット)或いはそのサブセット又はスーパーセットを含むことができる。
●連絡先モジュール137(時々アドレス帳又は連絡先リストとも称される)、
●電話モジュール138、
●ビデオ会議モジュール139、
●電子メールクライアントモジュール140、
●インスタントメッセージング(IM)モジュール141、
●ブログモジュール142、
●静止映像及び/又はビデオ映像のためのカメラモジュール143、
●映像管理モジュール144、
●ビデオプレーヤモジュール145、
●音楽プレーヤモジュール146、
●ブラウザモジュール147、
●カレンダーモジュール148、
●天気ウィジェット149-1、株ウィジェット149-2、計算器ウィジェット149-3、アラームクロックウィジェット149-4、辞書ウィジェット149-5、及びユーザにより得られる他のウィジェット、並びにユーザ生成ウィジェット149-6を含むことのできるウィジェットモジュール149、
●ユーザ生成ウィジェット149-6を形成するためのウィジェットクリエータモジュール150、
●サーチモジュール151。
【0066】
メモリ102に記憶できる他のアプリケーション136は、例えば、メモパッド及び他のワードプロセッサアプリケーション、JAVA(登録商標)イネーブルアプリケーション、暗号化、デジタル権利の管理、音声認識、及び音声複製を含む。
【0067】
ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132及びテキスト入力モジュール134に関連して、連絡先モジュール137は、アドレス帳又は連絡先リストを管理するのに使用でき、これは、アドレス帳に名前(1つ又は複数)を追加し、アドレス帳から名前(1つ又は複数)を削除し、電話番号(1つ又は複数)、電子メールアドレス(1つ又は複数)、物理的アドレス(1つ又は複数)又は他の情報を名前と関連付け、映像を名前と関連付け、名前を類別及び分類し、電話138、ビデオ会議139、電子メール140、又はIM141による通信を開始及び/又は容易にするために電話番号又は電子メールアドレスを与え、等々を行うことを含む。
【0068】
RF回路108、オーディオ回路110、スピーカ111、マイクロホン113、ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134に関連して、電話モジュール138は、電話番号に対応するキャラクタのシーケンスを入力し、アドレス帳137における1つ以上の電話番号にアクセスし、入力された電話番号を変更し、各電話番号をダイヤルし、会話を行い、そして会話が終了したときに切断又は終了するために使用することができる。上述したように、ワイヤレス通信は、複数の通信規格、プロトコル及び技術のいずれかを使用することができる。
【0069】
RF回路108、オーディオ回路110、スピーカ111、マイクロホン113、ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、光学的センサ164、光学的センサコントローラ158、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、連絡先リスト137、及び電話モジュール138に関連して、ビデオ会議モジュール139は、ユーザと1人以上の他の参加者との間でビデオ会議を開始し、実行し、そして終了するために使用することができる。
【0070】
RF回路108、ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134に関連して、電子メールクライアントモジュール140は、電子メールを生成し、送信し、受信し、そして管理するために使用することができる。映像管理モジュール144に関連して、電子メールモジュール140は、カメラモジュール143で撮影された静止映像又はビデオ映像と共に電子メールを生成し送信するのを非常に容易にする。
【0071】
RF回路108、ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134に関連して、インスタントメッセージングモジュール141は、インスタントメッセージに対応するキャラクタのシーケンスを入力し、既に入力されたキャラクタを変更し、各インスタントメッセージを送信し(例えば、ショートメッセージサービス(SMS)又はマルチメディアメッセージサービス(MMS)プロトコルを使用して)、インスタントメッセージを受信し、そして受信したインスタントメッセージを見るために使用することができる。ある実施形態では、送信及び/又は受信されるインスタントメッセージは、MMS及び/又はエンハンストメッセージングサービス(EMS)でサポートされるグラフィック、写真、オーディオファイル、ビデオファイル及び/又は他のアタッチメントを含むことができる。
【0072】
RF回路108、ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、映像管理モジュール144、及びブラウジングモジュール147に関連して、ブログモジュール142は、テキスト、静止映像、ビデオ、及び/又は他のグラフィックをブログ(例えば、ユーザブログ)へ送信するために使用することができる。
【0073】
ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、光学的センサ(1つ又は複数)164、光学的センサコントローラ158、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及び映像管理モジュール144に関連して、カメラモジュール143は、静止映像又はビデオ(ビデオストリームを含む)を捕獲してそれらをメモリ102へ記憶し、静止映像又はビデオの特性を変更し、或いは静止映像又はビデオをメモリ102から削除するために使用することができる。
【0074】
ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びカメラモジュール143に関連して、映像管理モジュール144は、静止映像及び/又はビデオ映像をアレンジし、変更し、さもなければ、操作し、ラベル付けし、削除し、プレゼンテーションし(例えば、デジタルスライドショー又はアルバムに)、そして記憶するために使用することができる。
【0075】
ディスプレイシステム112、ディスプレイコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、オーディオ回路110、及びスピーカ111に関連して、ビデオプレーヤモジュール145は、ビデオを表示し、プレゼンテーションし、さもなければ、再生するために使用することができる(例えば、タッチスクリーンにおいて、又は外部ポート124を経て接続された外部のディスプレイにおいて)。
【0076】
ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、オーディオ回路110、スピーカ111、RF回路108、及びブラウザモジュール147に関連して、音楽プレーヤモジュール146は、ユーザが、録音された音楽や、MP3又はAACファイルのような1つ以上のファイルフォーマットで記憶された他のサウンドファイルをダウンロードして再生できるようにする。ある実施形態では、装置100は、iPod(アップルコンピュータ社の商標)のようなMP3プレーヤのファンクションを含むことができる。
【0077】
RF回路108、ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134に関連して、ブラウザモジュール147は、ウェブページ又はその一部分、並びにウェブページにリンクされたアタッチメント及び他のファイルをサーチし、リンクし、受信し、及び表示することを含めて、インターネットをブラウズするために使用することができる。
【0078】
RF回路108、ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、電子メールモジュール140、及びブラウザモジュール147に関連して、カレンダーモジュール148は、カレンダー及びカレンダーに関連したデータ(例えば、カレンダー入力、ツー・ドゥ(実行すべきものの)リスト、等)を生成し、表示し、変更し、そして記憶するために使用することができる。
【0079】
RF回路108、ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びブラウザモジュール147に関連して、ウィジェットモジュール149は、ユーザによりダウンロードして使用できるミニアプリケーション(例えば、天気ウィジェット149-1、株ウィジェット149-2、計算器ウィジェット149-3、アラームクロックウィジェット149-4、及び辞書ウィジェット149-5)、又はユーザにより生成されるミニアプリケーション(例えば、ユーザ生成ウィジェット149-6)である。ある実施形態では、ウィジェットは、HTML(ハイパーテキストマークアップ言語)ファイル、CSS(カスケードスタイルシート)ファイル、及びJavaScriptファイルを含む。ある実施形態では、ウィジェットは、XML(拡張性マークアップ言語)ファイル、及びJavaScriptファイル(例えば、Yahoo!ウィジェット)を含む。
【0080】
RF回路108、ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、テキスト入力モジュール134、及びブラウザモジュール147に関連して、ウィジェットクリエータモジュール150は、ウィジェットを生成するためにユーザにより使用することができる(例えば、ウェブページのユーザ指定部分をウィジェットへ向ける)。
【0081】
ディスプレイシステム112、ディスプレイシステムコントローラ156、接触モジュール130、グラフィックモジュール132、及びテキスト入力モジュール134に関連して、サーチモジュール151は、1つ以上のサーチ基準(例えば、1つ以上のユーザ指定サーチ用語)に一致するテキスト、音楽、サウンド、映像、ビデオ、及び/又は他のファイルをメモリ102においてサーチするために使用することができる。
【0082】
上述したモジュール及びアプリケーションの各々は、上述した1つ以上のファンクションを遂行するためのインストラクションのセットに対応している。これらのモジュール(即ち、インストラクションのセット)は、個別のソフトウェアプログラム、手順又はモジュールとして実施される必要はなく、従って、種々の実施形態では、これらモジュールの種々のサブセットを組み合わせるか、さもなければ、アレンジし直すことができる。ある実施形態では、メモリ102は、上述したモジュール及びデータ構造体のサブセットを記憶することができる。更に、メモリ102は、上述されない付加的なモジュール及びデータ構造体を記憶することもできる。
【0083】
ある実施形態では、装置100は、装置におけるファンクションの所定のセットの動作がディスプレイシステム112のタッチスクリーン及び/又はタッチパッドを通して排他的に実行される装置である。タッチスクリーン及び/又はタッチパッドを、装置100を動作するための一次入力/制御装置として使用することにより、装置100における物理的入力/制御装置(プッシュボタン、ダイヤル、等)の数を減少することができる。
【0084】
タッチスクリーン及び/又はタッチパッドを通して排他的に遂行できるファンクションの所定のセットは、ユーザインターフェイス間のナビゲーションを含む。ある実施形態では、タッチパッドは、ユーザがタッチすると、装置100を、装置100上に表示できるユーザインターフェイスからのメイン、ホーム又はルートメニューへとナビゲートする。このような実施形態では、タッチパッドは、「メニューボタン」と称することができる。他の実施形態では、メニューボタンは、タッチパッドに代わって、物理的なプッシュボタン又は他の物理的な入力/制御装置でもよい。
【0085】
図2は、ある実施形態に基づくタッチスクリーン112を有するポータブルマルチファンクション装置100を示す。タッチスクリーンは、1つ以上のグラフィックを表示することができる。この実施形態、及び以下に述べる他の実施形態では、ユーザは、例えば、1本以上の指202(図中には正しいスケールで描かれていない)でグラフィックに接触又はタッチすることにより1つ以上のグラフィックを選択することができる。ある実施形態では、ユーザが1つ以上のグラフィックとの接触を遮断したときに1つ以上のグラフィックの選択が生じる。ある実施形態では、接触は、1回以上タップ(tap)すること、1回以上スワイプ(swipe)すること(左から右へ、右から左へ、上方及び/又は下方へ)、及び/又は装置100と接触させた指をローリング(rolling)すること(左から右へ、右から左へ、上方及び/又は下方へ)、等のジェスチャーを含むことができる。ある実施形態では、グラフィックとの偶発的な接触でグラフィックが選択されることはない。例えば、アプリケーションアイコン上を拭うスワイプジェスチャーは、選択に対応するジェスチャーがタップであるときには、対応するアプリケーションを選択しないことがある。
【0086】
また、装置100は、「ホーム(home)」又はメニューボタン204のような1つ以上の物理的ボタンを含むこともできる。上述したように、メニューボタン204は、装置100において実行できるアプリケーションセット内の任意のアプリケーション136へナビゲートするのに使用できる。或いは又、ある実施形態では、メニューボタンは、タッチスクリーン112のGUIにおけるソフトキーとして実施される。
【0087】
一実施形態では、装置100は、タッチスクリーン112と、メニューボタン204と、装置を電源オン/オフすると共に装置をロックするためのプッシュボタン206と、音量調整ボタン(1つ又は複数)208とを備えている。プッシュボタン206は、このボタンを押して所定の時間インターバル中このボタンを押圧状態に保持することにより装置の電源をオン/オフにし、このボタンを押して所定の時間インターバルが経過する前にこのボタンを解除することにより装置をロックし、及び/又は装置をアンロックするか又はアンロックプロセスを開始するために、使用することができる。別の実施形態では、装置100は、マイクロホン113を通して幾つかのファンクションをアクチベート又はデアクチベートするために言葉による入力も受け容れることができる。
【0088】
ポータブルマルチファンクション装置100及びタッチスクリーンディスプレイを有する装置1700(
図17)において実施できるユーザインターフェイス(UI)及び関連プロセスの実施形態について以下に説明する。
【0089】
図3は、ある実施形態に基づきポータブル電子装置をアンロックするためのユーザインターフェイスを例示する。ある実施形態では、ユーザインターフェイス300は、次のエレメント、或いはそのサブセット又はスーパーセットを含む。
●装置をアンロックするための指ジェスチャーで移動されるアンロック映像302、
●アンロックジェスチャーに対して視覚キューを与える矢印304、
●アンロックジェスチャーに対して付加的なキューを与えるチャンネル306、
●時刻308、
●曜日310、
●日付312、及び
●壁紙映像314。
【0090】
ある実施形態では、この装置は、それがユーザインターフェイスロック状態にある間にタッチ感知ディスプレイとの接触(例えば、ユーザの指がアンロック映像302又はその付近に接触する)を検出する。装置は、この接触に基づいてアンロック映像302を移動する。装置は、検出された接触が、チャンネル306を横切ってアンロック映像を移動するような所定のジェスチャーに対応する場合は、ユーザインターフェイスアンロック状態へと移行する。逆に、装置は、検出された接触が所定のジェスチャーに対応しない場合には、ユーザインターフェイスロック状態を維持する。上述したように、タッチスクリーン上でのジェスチャーを使用して装置をアンロックするプロセスは、参考としてここに援用する2005年12月23日に出願された"Unlocking a Device by Performing Gesture on an Unlock Image"と題する米国特許出願第11/322,549号に説明されている。
【0091】
図4は、ある実施形態に基づくポータブルマルチファンクション装置におけるアプリケーションのメニューのためのユーザインターフェイスを例示する。ある実施形態では、ユーザインターフェイス400は、次のエレメント或いはそのサブセット又はスーパーセットを含む。
●ワイヤレス通信のための信号強度インジケータ402、
●時刻404、
●バッテリ状態インジケータ406、
●次のうちの1つ以上のような頻繁に使用されるアプリケーションに対するアイコンを有するトレー408、
○電話138、
○読まれない電子メールの数のインジケータ410を含んでもよい電子メールクライアント140、
○ブラウザ147、
○音楽プレーヤ146、及び
●次のうちの1つ以上のような他のアプリケーションに対するアイコン、
○IM141、
○映像管理144、
○カメラ143、
○ビデオプレーヤ145、
○天気149-1、
○株149-2、
○ブログ142、
○カレンダー148、
○計算器149-3、
○アラームクロック149-4、
○辞書149-5、及び
○ユーザ生成ウィジェット149-6。
【0092】
ある実施形態では、UI400は、全ての利用可能なアプリケーション136を1つのスクリーン上に表示し、アプリケーションのリストを(例えば、スクロールバー又はスワイプジェスチャーにより)スクロールする必要がないようにする。ある実施形態では、アプリケーションの数が増加するにつれて、アプリケーションに対応するアイコンのサイズを減少させて、全てのアプリケーションを、スクロールせずに、単一のスクリーン上に表示できるようにする。ある実施形態では、1つのスクリーン上に全てのアプリケーションをもたせると共に、メニューボタンをもたせることで、ユーザは、(例えば、アプリケーションに対応するアイコンにおけるタップ又は他の指ジェスチャーにより)メニューボタン204をアクチベートし、次いで、希望のアプリケーションをアクチベートするというせいぜい2つの入力で、希望のアプリケーションにアクセスすることができる。
【0093】
ある実施形態では、UI400は、ウィジェットベースのアプリケーション及び非ウィジェットベースのアプリケーションの両方への一体的なアクセスを与える。ある実施形態では、ユーザが生成したかどうかに関わらず、全てのウィジェットがUI400に表示される。他の実施形態では、ユーザ生成ウィジェット149-6のアイコンをアクチベートすると、そのユーザ生成ウィジェット又はそのユーザ生成ウィジェットに対応するアイコンを含む別のUIを導くことができる。
【0094】
ある実施形態では、ユーザは、例えば、参考としてここに援用する2006年7月24日に出願された"Portable Electronic Device With Interface Reconfiguration Mode"と題する米国特許出願第11/459,602号に説明されたプロセスを使用して、UI400においてアイコンをアレンジし直すことができる。例えば、ユーザは、指ジェスチャーを使用して、アプリケーションアイコンをトレー408へ及びトレー408から移動することができる。
【0095】
ある実施形態では、UI400は、参考としてここに援用する2005年12月23日に出願された"Account Information Display For Portable Communication Device"と題する米国特許出願第11/322,552号に説明されたように、装置の使用に関連したアカウント(例えば、セルラー電話アカウント)に対する更新されたアカウント使用メトリックを表示するゲージ(図示せず)を備えている。
【0096】
上述したように、UI400は、全ての利用可能なアプリケーション136を1つのスクリーン上に表示して、アプリケーションのリストをスクロールする必要がないようにする。しかしながら、ある実施形態では、タッチ感知ディスプレイは、アイテム(例えば、情報アイテム)のリスト又は電子ドキュメントの一部分しか表示しない1つ以上のウインドウを有するGUIを含むことができる。タッチ感知ディスプレイ又はその付近でのオブジェクトの移動を検出するのに応答して、リストをスクロールするか、又は電子ドキュメントを並進移動することができる。オブジェクトの移動を検出することは、オブジェクトのスピード(大きさ)、速度(大きさ及び方向)、及び/又は加速度(大きさ及び/又は方向を含む)を決定することを含む。リストをスクロールすること又はドキュメントを並進移動するは、オブジェクトの加速移動に応答して加速することができる。ある実施形態では、スクロール及びスクロールの加速度、或いは並進移動及び並進移動の加速度は、摩擦即ち制動運動をもつ物理的装置のシミュレーションに基づく。例えば、スクロール又は並進移動は、質量又は慣性項及び消散項を有する運動方程式又は力の法則のシミュレーションに対応する。ある実施形態では、シミュレーションは、円筒がその軸の周りで回転することに対応する。
【0097】
ある実施形態では、検出されたオブジェクトの加速移動は、接触点の加速移動と、その後に接触点の遮断とを含む。例えば、ユーザは、タッチ感知ディスプレイと接触し、ディスプレイに沿って自分の指の1本以上をスワイプ又はスイープさせ(即ち、接触点を移動及び/又は加速させ)、そして任意であるが、ディスプレイとの接触点を遮断し、即ち1本以上の指をディスプレイから離れるように移動させる。スワイプ又はスイープは、タッチ感知ディスプレイの所定の軸に沿って行われてもよいし、又はタッチ感知ディスプレイ上で所定の方向の所定の角度内で行われてもよい。他の実施形態では、接触点の加速移動は、タッチ感知ディスプレイの所定の軸に沿って向けられるか又はタッチ感知ディスプレイ上で所定の方向の所定の角度内に向けられた第1ユーザジェスチャーを含んでもよい。
【0098】
アイテムのリストのスクロール又は電子ドキュメントの並進移動は、タッチ感知ディスプレイ又はその付近でのオブジェクトの第2移動、例えば、タッチ感知ディスプレイ上における所定の軸に沿った又は所定の方向の所定の角度内での接触点の第2スイープ運動、及び/又はタッチ感知ディスプレイ上における所定の軸に沿った又は所定の方向の所定の角度内に向けられた第2ユーザジェスチャー、の検出に応答して、更に加速されてもよい。例えば、ユーザは、自分の指の1本以上を、タッチ感知ディスプレイに沿って2回以上スワイプしてもよい。
【0099】
アイテムのリストのスクロール又は電子ドキュメントの並進移動は、ユーザが接触点を遮断し、次いで、少なくとも所定の期間中、タッチ感知ディスプレイとの実質的に固定の接触点を確立することに基づいて、停止されてもよい。例えば、タッチ感知ディスプレイに沿って自分の指の1本以上をスワイプし、接触点を遮断した後に、ユーザは、ディスプレイにタッチし、そしてディスプレイにタッチした1本以上の指を1秒以上又は1秒以内の間、固定(又はほぼ固定)状態に保持してもよい。
【0100】
スクロール又は並進移動の方向は、リストの末端又は電子ドキュメントの縁に対応するバーチャル境界に交差するのに応答して逆転することができる。スクロールの逆転或いは並進移動の逆転は、制動運動に対応する。例えば、スクロール中に、アイテムのリストの表示部分は、アイテムのリストの始め又は終わりに到達したときに、タッチ感知ディスプレイのウインドウの境界で跳ね返るように見える。同様に、並進移動中に、電子ドキュメントの表示部分は、ドキュメントの縁に到達したときに、タッチ感知ディスプレイのウインドウの境界で跳ね返るように見える。この見掛け上の跳ね返りは、第1方向にモーメントを有する粘着性又は弾力性のボールが不動の及び/又は非弾力性の物体、例えば、壁に当たることのシミュレーションに対応する。ドキュメントのその後の運動(その運動は、前記類似におけるボールに対応する)は、例えば、そのシミュレーションに摩擦又は消散項を含ませることにより、制動させることができる。シミュレーションにおける摩擦項に対応するパラメータは、ドキュメントをバーチャル境界と接触して平衡状態に到達させるか又はバーチャル境界から変位させるように、調整することができる。
【0101】
ある実施形態では、タッチ感知ディスプレイにおけるインデックスの上にユーザにより接触点を移動することが決定される。ある実施形態では、インデックスは、タッチ感知ディスプレイの第1領域又は第1ウインドウ内に表示される一方、スクロール中のアイテム又は情報アイテムのリストは、タッチ感知ディスプレイの第2領域又は第2ウインドウに表示される。表示されたインデックスは、一連のインデックスアイテムを有してもよい。ここに例示する実施形態では、一連のインデックスアイテムは、アルファベットの文字を含んでもよく、即ちインデックスは、アルファベットのインデックスを含んでもよい。情報アイテムのリストは、情報アイテムのアルファベット順のリストを含んでもよい。情報アイテムのアルファベット順のリストは、例えば、ユーザの連絡先リスト又はアドレス帳における連絡先情報を含んでもよい。
【0102】
表示されたインデックスの上にユーザの接触点を移動するのに応答して、タッチ感知ディスプレイ上の情報アイテムのリストをスクロールすることができる。情報アイテムのリストは、一連の情報アイテムに対応する一連の情報アイテムサブセットを含むことができる。サブセットは、1つ以上のカテゴリーを含むことができる。例えば、各カテゴリーは、名前及び/又は名字が文字's'のような1つ以上の各文字で始まる1人以上の個人に対する連絡先情報を含んでもよい。ここに例示する実施形態では、1つ以上のエントリーを有するアルファベットの各文字に対応するサブセットがある。ある実施形態では、スクロールは、摩擦を有する運動の方程式のシミュレーションに基づく。
【0103】
スクロールは、接触点がインデックスアイテムにおける各対応インデックスアイテムの上に移動する場合には各情報アイテムサブセットをスクロールすることを含む。スクロールは、各インデックスアイテムの上に接触点を移動するスピードと、各インデックスアイテムに対応する情報アイテムサブセットにおけるアイテムの数とに基づき関連スクロールスピードを有する。例えば、スクロールスピードは、エントリーが少ないサブセットよりも、エントリーが多いサブセットの方が高速である。スクロールは、接触点が表示インデックスにおける対応インデックスアイテムの上に移動するのに応答して複数の情報アイテムサブセット内の全てのアイテムをスクロールすることを含む。
【0104】
インデックスを有する接触点がインデックス内の各インデックスに対応すると決定される場合には、情報アイテムのリストを、情報アイテムのリストの対応サブセットへスクロールすることができる。例えば、ユーザが、インデックス記号のセットにおいて文字'R'のようなインデックスアイテムを選択する場合には、アイテムのリストを、アイテムのリストにおける文字'R'の対応サブセットへ滑らかにスクロールすることができる。或いは又、情報アイテムの表示されたリストは、現在スクロール位置から、インデックスアイテム'R'に対応する情報アイテムが表示されるスクロール位置へ直接ジャンプする。
【0105】
本書において、「もし(if)」という語は、状況に応じて、「とき(when)」又は「際(upon)」又は「決定に応答して(in response to determining)」又は「検出に応答して(in response to detecting)」を意味すると解釈することができる。同様に、「もし決定された場合(if it is determined)」又は「もし[示された状態又は事象]が検出された場合(if [a stated condition or event]is detected)」という句は、状況に応じて、示された状態又は事象を「決定する際に(upon determining)」又は「決定するのに応答して(in response to determining)」又は「検出した際に(upon detecting)」、或いは示された状態又は事象を「検出するのに応答して(in response to detecting)」を意味すると解釈することができる。
【0106】
タッチ感知ディスプレイとの接触点が、情報アイテムのリストにおける各情報アイテムのユーザ選択に対応する場合には、各情報アイテムに対応する情報をタッチ感知ディスプレイに表示することができる。例えば、ユーザが各名前を選択する場合には、それに対応する連絡先情報を表示することができる。
【0107】
各情報サブセットをスクロールする間に、各情報アイテムサブセットに関連してインデックス記号を表示することができる。ある実施形態では、各インデックス記号は、情報アイテムのリストの(表示されたテキストのような)対応サブセットに隣接して表示することができる。ある実施形態では、各インデックス記号は、各情報アイテムサブセットの表示されたテキストを含むウインドウの上縁に表示することができる。
【0108】
各情報サブセットに対応するインデックス記号は、各情報アイテムサブセットの上に半透明に表示することができる。半透明に表示される記号は、情報アイテムサブセットにおけるテキストを表示するのに使用されるものとは異なるフォントカラーを有してもよく、及び/又は情報アイテムサブセットにおけるテキストを表示するのに使用されるフォントより大きなフォントを使用して表示されてもよい。
【0109】
情報アイテムのリストが、特定のインデックス記号に対するアイテムを含まず、即ち特定のサブセットに対するエントリーを含まない場合には、特定のインデックス記号に先行する第1のインデックス記号、及びそのインデックス記号に続く第2のインデックス記号を、第1のインデックス記号に対応する情報サブセットから、第2のインデックス記号に対応する情報サブセットへ情報アイテムのリストをスクロールするのに関連して表示することができる。特定のインデックス記号は、スクロール中には、情報アイテムのリストの表示されたテキストに関連して表示されない。例えば、情報アイテムのリストが、特定のインデックス記号に対するアイテムを含まないときには、各インデックス記号の表示をスキップしてもよい。
【0110】
ある実施形態では、ここに述べるリストのスクロールは、スクロールバーを表示せずに動作する。同様に、ある実施形態では、ここに述べる電子ドキュメントの並進移動も、スクロールバーを表示せずに動作する。タッチ感知ディスプレイ動作に対するユーザスイープ運動は、表示されたリスト又は表示された電子ドキュメントの上で直接的に行うことができ、そしてリスト又は電子ドキュメントが表示されるディスプレイウインドウ内のどこかの経路に沿って、ディスプレイの表面付近又はそれに接触して、スイープ又は滑走運動することを含む。スクロールバーは、表示されたリストに関連して潜在的に表示できるが、ここに述べるスクロール又は並進移動は、このようなスクロールバーとは独立させることができる。ある実施形態では、スクロールバーが使用される場合には、スクロールバーにおける接触点の上方移動でリスト内の初期エントリーを表示させることができ、一方、スクロールバーにおける接触点の下方移動でリスト内の後期エントリーを表示させることができる。
【0111】
ある実施形態では、スクロール又は並進移動は、検出されたオブジェクトの移動スピード、例えば、接触点の移動スピードに基づく。このスピードは、数回のインターバル中に決定された値の時間平均でよい。ここに例示する実施形態では、スピード、速度及び/又は加速度は、5回のインターバルにわたって決定され、ここで、各時間インターバルは、ディスプレイのフレームレートの逆数、例えば、0.0167sに対応する。ある実施形態では、スピード、速度及び/又は加速度は、可変フレームレートが使用されるときでも、例えば、1つ以上のフレームがスキップされ即ち表示されないときでも、決定することができる。これらの実施形態では、スピード、速度及び/又は加速度は、各時間インターバル中に2回以上決定されてもよく、及び/又は手前の及び/又はその後の時間インターバルに決定された値に基づいて算出されてもよい。
【0112】
ある実施形態では、ユーザが接触を任意に遮断した後のスクロール又は並進移動は、接触を遮断する前の1つ以上の時間インターバルにおける加速度及びスピード又は速度の変化に基づく。例えば、接触を遮断した後の1つ以上の時間インターバルにおけるスクロール又は並進移動の速度vfは、次の式を使用して決定することができる。
vf=v0+aΔt
但し、v0は、接触が遮断されたときの速度の現在値であり、aは、接触が遮断されたときの加速度の現在値であり、そしてΔtは、経過時間、例えば、1つの時間インターバルである。このような計算における速度及び加速度は、スクロール又は並進移動の軸又は方向に沿って算出することができる。ある実施形態では、接触を遮断する前の1つ以上の時間インターバルにおける加速度及び/又は速度に基づき速度を決定した後の後続時間インターバルにおいて、スクロール又は並進移動の速度が先細りにされてもよい。例えば、各次々の時間インターバルにおいて、速度が5%で減少されてもよい。速度は、下限スレッシュホールドに交差すると、ゼロにセットされてもよい。
【0113】
図5は、ある実施形態に基づいてリストをスクロールする方法500を示すフローチャートである。この方法500は、リストの末端に到達したという簡単な視覚指示子をユーザに与える。
【0114】
装置のタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの移動が検出される(502)。ある実施形態では、オブジェクトは、指である。ある実施形態では、装置は、ポータブルマルチファンクション装置である。
【0115】
移動を検出するのに応答して、タッチスクリーンディスプレイに表示されるアイテムのリストが第1方向にスクロールされる(504)。ある実施形態では、リストは、
図6A-6Dに示す電子メールメッセージのリストである。ある実施形態では、アイテムのリストは、インスタントメッセージ会話のリスト、好きな電話番号のリスト、連絡先情報のリスト(時々、連絡先リスト又はアドレス帳リストとも称される)、ラベルのリスト、電子メールフォルダのリスト、電子メールアドレスのリスト、物理的アドレスのリスト、着信音のリスト、アルバム名のリスト、又はブックマークのリストである。ある実施形態では、第1方向は、垂直方向であり、ある実施形態では、第1方向は、水平方向である。ある実施形態では、リストの末端に到達する前にリストを第1方向にスクロールすることは、オブジェクトの移動スピードに対応する関連スクロールスピードを有する(506)。ある実施形態では、リストは、摩擦を有する運動の方程式のシミュレーションに基づいてスクロールされる(508)。
【0116】
タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間にリストを第1方向にスクロールする間にリストの末端に到達した場合には(例えば、リストの末端に到達すると)、リストの末端を越えるエリアが表示される(510-イエス、514)。ある実施形態では、リストは、最初のアイテム及び最後のアイテムを有し、そして末端は、最初のアイテム又は最後のアイテムのいずれかである。例えば、
図6Bにおいて、Aaron Jonesからの電子メール3534は、最初のアイテムであり、従って、電子メールの対応リストの末端である。ある実施形態では、リストの末端を越えるエリアはホワイトである(516)。ある実施形態では、アイテムのリストが背景を有し、そしてリストの末端を越えるエリアは、背景と視覚的に差がない(518)。例えば、
図6Cにおいて、リストされた電子メールの背景及びエリア3536の両方がホワイトである。
【0117】
タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、アイテムのリストは、第1方向とは逆の第2方向にスクロールされ、やがて、リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなる(520)。ある実施形態では、リストは、制動運動を使用して第2方向にスクロールされる(522)。ある実施形態では、リストを第1方向にスクロールすることから、リストの末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるまでリストを第2方向にスクロールすることへの切り換えは、リストの末端が、見掛け上、タッチスクリーンディスプレイの縁又はタッチスクリーンディスプレイに表示される縁に弾力で取り付けられるようにする(524)。
【0118】
ある実施形態では、リストの末端に到達するまでの第1方向のスクロールは、リストの末端に到達するまでのオブジェクトの移動距離に対応する第1の関連スクロール距離を有する。例えば、
図6A-6Dに示すリストの末端に到達するまでのスクロール距離は、末端に到達するまでにスワイプジェスチャー3514によりタッチスクリーンディスプレイ上を横断した距離に対応する。リストの末端を越えるエリアを表示することは、末端に到達した後にオブジェクトの移動距離より短い第2の関連スクロール距離に対してリストを第1方向にスクロールすることを含む。例えば、
図6Cにおいて、末端に到達した後に、リストは、距離3538に対してスクロールされ、この距離は、末端に到達した後にスワイプジェスチャー3514によりタッチスクリーンディスプレイ上を横断する距離よりも短い。
【0119】
ある実施形態では、リストの末端に到達するまでの第1方向のスクロールは、オブジェクトの移動スピードに対応する第1の関連スクロールスピードを有する。例えば、
図6A-6Dに示すリストの末端に到達するまでのスクロールスピードは、末端に到達するまでのスワイプジェスチャー3514のタッチスクリーンディスプレイ上のスピードに対応する。リストの末端を越えるエリアを表示することは、第2の関連スクロールスピードでリストを第1方向にスクロールすることを含む。第2の関連スクロールスピードは、第1の関連スクロールスピードより低速である。例えば、
図6Cにおいて、リストの末端を越えるエリア3536を表示することは、末端に到達するまでのスクロールスピードより低いスピードでリストをスクロールすることを含む。ある実施形態では、第2の関連スピードは、第1の関連スピードの分数(例えば、1/2又は1/3)である。ある実施形態では、第2の関連スピードは、第1の関連スピードの平方根である。
【0120】
タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間にリストを第1方向にスクロールする間にリストの末端に到達しない場合には、プロセス500が完了となる(510-ノー、512)。プロセス500は、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの別の移動がその後に検出された際に再開される(502)。
【0121】
図6A-6Dは、ある実施形態に基づき、アイテムのリストをリストの末端までスクロールし、その点において末端を越えるエリアが表示され、次いで、リストが逆方向にスクロールされ、やがて、末端を越えるエリアがもはや表示されなくなるところを示す。
図6A-6Dは、ポータブルマルチファンクション装置100の環境においてこのスクロールを示しているが、このスクロールは、ポータブルマルチファンクション装置に限定されない。
図6A-6Dの例において、リストされたアイテムは、電子メールメッセージであり、
図6A-6Dは、ある実施形態に基づきインボックスを管理するためのユーザインターフェイス3500Aを例示する。同様のユーザインターフェイスを使用して、他のメールボックス(例えば、ドラフト、送信済み、ごみ、パーソナル、等)を表示し、管理することもできる。更に、他の形式のリストも考えられ、これは、インスタントメッセージ会話のリスト、好きな電話番号のリスト、連絡先情報のリスト、ラベルのリスト、電子メールフォルダのリスト、電子メールアドレスのリスト、物理的アドレスのリスト、着信音のリスト、アルバム名のリスト、又はブックマークのリストを含むが、これに限定されない。
【0122】
ある実施形態では、ユーザインターフェイス3500Aは、次のエレメント或いはそのサブセット又はスーパーセットを含む。
●上述した402、404及び406、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、新たな電子メールメッセージを生成するためのUIの表示を開始する電子メール生成アイコン3310、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、電子メールのメールボックス(即ち、フォルダ)をリストするUIの表示を開始するメールボックスアイコン3502、
●インボックス内の未読メッセージの数を表示する未読メッセージアイコン3504、
●電子メールメッセージの送信者の名前3506、
●電子メールメッセージの主題行3508、
●電子メールメッセージの日付3510、
●開封されていないメッセージを示す未読メッセージアイコン3512、
●メッセージのリストをリスト内の選択されたメッセージのプレビューから分離するプレビュー区画(pane)セパレータ3518、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、設定を変更するUIの表示を開始する設定アイコン3520、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、メッセージを移動するUIの表示を開始するメッセージ移動アイコン3522、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、ユーザが選択された電子メールを削除したいことを確認するUIの表示を開始する記号削除アイコン3524、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、選択された電子メールをどのように返答し又は送付するか選択するUIの表示を開始する返答/送付アイコン3526。
【0123】
電子メールのリストが、割り当てられたスクリーンエリア以上を埋める場合には、ユーザは、タッチスクリーン上の垂直方向上方及び/又は垂直方向下方のスワイプジェスチャーを使用して電子メールをスクロールすることができる。
図6Aの例では、電子メールのリストの一部分がスクリーンエリアに表示され、これは、Bruce Walkerからの最上位に表示された電子メール3530、及びKim Brookからの最下部に表示された電子メール3532を含む。ユーザは、垂直方向下方のスワイプジェスチャー3514を行って、リストの最上部に向けてスクロールする。指ジェスチャーでよい垂直方向下方のジェスチャー3514は、プロセス500(
図5)の動作502で検出されたタッチスクリーン又はその付近の移動に対応する。垂直方向下方のジェスチャー3514は、厳密に垂直である必要はなく、実質的に垂直のジェスチャーで充分である。ある実施形態では、完全な垂直から所定の角度内にあるジェスチャーで垂直のスクロールが生じる。ある実施形態では、完全な垂直から27°以内のジェスチャーで垂直のスクロールが生じる。
【0124】
垂直方向下方のジェスチャー3514を検出した結果として、
図6Bにおいて、表示された電子メールが下方にシフトし、Kim Brookからの以前の最下位表示の電子メール3532はもはや表示されず、Bruce Walkerからの以前の最上位表示電子メール3530は、今度は、最上位から2番目となり、そして
図6Aでは表示されていなかったAaron Jonesからの電子メール3534が、今度は、リストの最上位に表示される。電子メールのこのシフトは、プロセス500(
図5)の動作504で述べたスクロールの一例である。
【0125】
この実施例では、Aaron Jonesからの電子メール3534は、リストにおける最初の電子メールであり、従って、リストの末端である。この電子メール3534に到達すると、垂直方向下方のジェスチャー3514の継続検出に応答して、プロセス500(
図5)の動作514で述べたように、最初の電子メール3534の上の(即ち、リストの末端を越える)エリア3536(
図6C)が表示される。ある実施形態では、リストの末端を越えて表示されるエリアは、プロセス500(
図5)の動作518で述べたように、リストの背景とは視覚的に差がない。
図6Cでは、電子メール(例えば、電子メール3534及び3530)のエリア3536及び背景の両方がホワイトであり、従って、視覚的に差がない。
【0126】
垂直方向下方のジェスチャー3514が完了し、それに対応するオブジェクトがタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でもはや検出されなくなると、エリア3536がもはや表示されなくなるまでリストが逆方向にスクロールされる。
図6Dは、プロセス500(
図5)の動作520に対応するこの逆方向のスクロールの結果を示し、即ち、Aaron Jonesからの電子メール3534は、今度は、リストに割り当てられたスクリーンエリアの最上位に表示され、エリア3536は表示されない。
【0127】
図6A-6Dの実施例では、垂直方向下方のジェスチャーは、リストの最初のアイテムを越えたエリアの表示を生じさせる。同様に、垂直方向上方のジェスチャーは、リストが最後のアイテムまでスクロールされたときに垂直方向上方のジェスチャーが継続する場合には、リストの最後のアイテムを越えるエリアの表示を生じさせる。最後のアイテムは、最初のアイテムと同様、リストの末端と考えられる。上述したように、ジェスチャーは、垂直方向のスクロールを生じさせるために厳密に垂直である必要はなく、即ち完全な垂直から所定の角度範囲内のジェスチャーで充分である。
【0128】
ある実施形態では、一次元においてアイテムのリストをスクロールするのではなく、ユーザは、二次元における電子ドキュメントの並進移動を希望することがある。電子ドキュメントが、ドキュメントの表示に割り当てられたスクリーン以上を埋める場合には、スクリーンは、ドキュメントの一部分しか表示しない。ユーザは、最初に表示されないドキュメントの部分を見るために電子ドキュメントを並進移動することができる。
【0129】
図7は、ある実施形態により電子ドキュメントを並進移動する方法700を示すフローチャートである。この方法700は、電子ドキュメントの1つ以上の縁が表示されているという簡単な視覚指示子をユーザに与える。装置のタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトの移動が検出される(702)。ある実施形態では、オブジェクトが指である。ある実施形態では、装置がポータブルマルチファンクション装置である。
【0130】
移動を検出するのに応答して、タッチスクリーンディスプレイに表示された電子ドキュメントが第1方向に並進移動される(704)。ある実施形態では、電子ドキュメントは、
図8A-8Dに示すようにウェブページである。ある実施形態では、電子ドキュメントは、デジタル画像である。ある実施形態では、電子ドキュメントは、ワードプロセッサ、スプレッドシート、電子メール又はプレゼンテーションドキュメントである。ある実施形態では、第1方向は、垂直方向、水平方向、又は対角方向である。ある実施形態では、第1方向は、ディスプレイ又はその付近で検出されたオブジェクトの移動方向に対応するが、オブジェクトの移動方向と必ずしも同一でなくてもよい。
【0131】
ある実施形態では、電子ドキュメントの縁に到達するまで電子ドキュメントを第1方向に並進移動することは、オブジェクトの移動スピードに対応する関連並進移動スピードを有する(706)。ある実施形態では、電子ドキュメントは、摩擦を有する運動の方程式のシミュレーションに基づいて並進移動される(708)。
【0132】
タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてオブジェクトがまだ検出されている間に電子ドキュメントを第1方向に並進移動する間に電子ドキュメントの縁に到達した場合には(例えば、ドキュメントの縁に到達すると)、電子ドキュメントの縁を越えるエリアが表示される(710-イエス、714)。ある実施形態では、電子ドキュメントの縁を越えるエリアは、ブラック、グレー、ソリッドカラー、又はホワイトである(716)。ある実施形態では、電子ドキュメントの縁を越えるエリア、ドキュメントとは視覚的に識別可能である(718)。例えば、
図8Cにおいてウェブページ3912の縁を越えるエリア3930は、ウェブページ3912のホワイトの背景とは対照的に、ブラックである。他の実施形態では、ピクチャー又はパターンのような壁紙映像が、電子ドキュメントの縁を越えるエリアに表示される。
【0133】
タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがもはや検出されなくなった後に、電子ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで電子ドキュメントが第2方向に並進移動される(720)。例えば、
図8Dにおいて、ウェブページ3912は、その縁を越えるエリア3930がもはや表示されなくなるように並進移動される。ある実施形態では、第2方向は、第1方向と逆である。ある実施形態では、電子ドキュメントは、制動運動を使用して第2方向に並進移動される(722)。ある実施形態では、電子ドキュメントを第1方向に並進移動することから、電子ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるまで電子ドキュメントを第2方向に並進移動することへの切り換えは、電子ドキュメントの縁が、見掛け上、タッチスクリーンディスプレイの縁又はタッチスクリーンディスプレイに表示される縁に弾力で取り付けられるようにする(724)。
【0134】
ある実施形態では、電子ドキュメントの縁に到達するまで第1方向に並進移動することは、電子ドキュメントの縁に到達するまでのオブジェクトの移動距離に対応する第1の関連並進移動距離を有する。例えば、ドキュメントの縁に到達するまでの
図8A-8Dに示すウェブページ3912の並進移動距離は、縁に到達するまでにスワイプジェスチャー3925によりタッチスクリーンディスプレイ上を横断する距離に対応する。ある実施形態では、電子ドキュメントの縁を越えるエリアを表示することは、電子ドキュメントを第1方向に第2の関連並進移動距離に対して並進移動することを含み、ここで、第2の関連並進移動距離は、電子ドキュメントの縁に到達した後のオブジェクトの移動距離より短い。例えば、
図8Cにおいて、縁に到達した後に、ウェブ3912は、対向する矢印3928-1及び3928-2で指示された距離だけ並進移動され、この距離は、末端に到達した後にスワイプジェスチャー3925によってタッチスクリーンディスプレイ上を横断する距離より短い。
【0135】
ある実施形態では、電子ドキュメントの縁に到達するまで第1方向に並進移動することは、オブジェクトの移動スピードに対応する第1の関連並進移動スピードを有する。例えば、
図8A-8Dに示すウェブページ3912の縁に到達するまでの並進移動スピードは、スワイプジェスチャー3925の移動スピードに対応する。電子ドキュメントの縁を越えるエリアを表示することは、第2の関連並進移動速度で電子ドキュメントを第1方向に並進移動することを含む。第2の関連並進移動スピードは、第1の関連並進移動スピードより低速である。例えば、
図8Cにおいて、ウェブページ3912の縁を越えたエリア3930を表示することは、縁に到達するまでの並進移動スピードより低速のスピードでウェブページ3912を並進移動することを含む。ある実施形態では、第2の関連スピードは、第1の関連スピードの分数(例えば、1/2又は1/3)である。ある実施形態では、第2の関連スピードは、第1の関連スピードの平方根である。
【0136】
タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトがまだ検出されている間に電子ドキュメントを第1方向にスクロールする間に電子ドキュメントの縁に到達しない場合には、プロセス700が完了となる(710-ノー、712)。プロセス700は、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でオブジェクトの別の移動がその後に検出された際に再開される(702)。
【0137】
図8A-8Dは、ある実施形態に基づき、電子ドキュメントを該ドキュメントの縁まで並進移動し、その点において縁を越えるエリアが表示され、次いで、ドキュメントが第2方向に並進移動され、やがて、ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるところを示す。
図8A-8Dは、ポータブルマルチファンクション装置100の環境においてこの並進移動を示しているが、この並進移動は、ポータブルマルチファンクション装置に限定されない。
図8A-8Dの例において、ドキュメントは、ウェブページ3912であり、
図8A-8Dは、ある実施形態に基づくブラウザのためのユーザインターフェイスを例示する。同様のユーザインターフェイスを使用して、他の形式の電子ドキュメント、例えば、ワードプロセッサ、スプレッドシート、電子メール、プレゼンテーションドキュメント、又はデジタル画像を表示することもできる。
【0138】
ある実施形態では、
図8A-8Dのユーザインターフェイス3900Aは、次のエレメント或いはそのサブセット又はスーパーセットを含む。
●上述した402、404及び406、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、手前のウェブページの表示を開始する手前のページのアイコン3902、
●ウェブページ名3904、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、次のウェブページの表示を開始する次のページのアイコン3906、
●ウェブページのURLを入力するためのURL(ユニフォームリソースロケーター)エントリーボックス3908、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、ウェブページのリフレッシュを開始するリフレッシュアイコン3910、
●テキストコンテンツ及び他のグラフィック(例えば、映像)のブロック3914で形成されたウェブページ3912又は他の構造化ドキュメント、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、ブラウザに対する設定メニューの表示を開始する設定アイコン3916、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、ブラウザに対するブックマークリスト又はメニューの表示を開始するブックマークアイコン3918、
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、ブックマークを追加するUIの表示を開始するブックマーク追加アイコン3920、及び
●アクチベートされたときに(例えば、アイコンを指でタップすることにより)、新たなウインドウをブラウザに追加するUIの表示を開始する新たなウインドウのアイコン3922。
【0139】
ある実施形態では、装置は、ウェブページ3912のレンダーツリーを分析してウェブページにおけるブロック3914を決定する。ある実施形態では、ブロック3914は、置き換え、ブロック、インラインブロック又はインラインテーブルであるレンダーノードに対応する。
【0140】
図8Aにおいて、ウェブページは、割り当てられたスクリーンエリア以上を埋めるもので、即ちブロック7(3914-7)及びブロック8(3914-8)の左側しか表示されず、そしてブロック9(3914-9)の左上隅しか表示されない。部分的に表示されたブロックを見るために、ユーザは、ある実施形態に基づき、タッチスクリーン上のジェスチャーにより、表示されたドキュメントを並進移動することができる。
【0141】
ある実施形態では、ユーザによる実質的に垂直方向上方(又は下方)のスワイプジェスチャーに応答して、ウェブページ(又は、より一般的には、他の電子ドキュメント)は、垂直方向上方(又は下方)に一次元的に並進移動することができる。ある実施形態では、ジェスチャーは、それが完全な垂直から所定の角度内にあれば、実質的に垂直とみなされる。例えば、完全な垂直から所定の角度(例えば、27°)以内にあるユーザによる上方スワイプジェスチャーに応答して、ウェブページは、垂直方向上方に一次元的にスクロールすることができる。
【0142】
逆に、ある実施形態では、完全な垂直から所定の角度(例えば、27°)以内にないジェスチャーに応答して、ウェブページは、二次元的に(即ち、垂直及び水平の両方向に同時に移動するように)並進移動することができる。例えば、完全な垂直から所定の角度(例えば、27°)以内にないユーザによる上方スワイプジェスチャーに応答して、ウェブページは、スワイプの方向に沿って二次元的に並進移動することができる。
【0143】
図8Aの実施例では、上方スワイプジェスチャー3925は、完全な垂直から所定の角度以内にない。それ故、上方スワイプジェスチャー3925を検出する結果として、ウェブページが二次元において並進移動される。この実施例では、並進移動は、ほぼ対角方向である。
図8Bは、この並進移動の結果を示し、即ちブロック8(3914-8)及び9(3914-9)は、今度は、完全に表示され、ブロック1(3914-1)及び2(3914-2)は、今度は、一部分しか表示されず、そしてブロック3(3914-3)は、もはや全く表示されない。この並進移動は、プロセス700(
図7)の動作704で述べられた並進移動の一例である。
【0144】
図8Bでは、ブロック9(3914-9)は、ウェブページ3912の右下隅にあり、ウェブページを並進移動する間にウェブページの下縁及び右縁に到達している。ドキュメントのこれらの縁に到達すると、上方ジェスチャー3925の継続検出に応答して、ウェブページの下縁及び右縁を越えるエリア3930(
図8C)が表示される。ある実施形態では、電子ドキュメントの縁を越えて表示されるエリアは、プロセス700(
図7)の動作718で述べたように、ドキュメントとは視覚的に識別可能である。
図8Cにおいて、エリア3930は、ブラックであり、従って、ウェブページ3912のホワイトの背景とは視覚的に識別可能である。
【0145】
上方のジェスチャー3925が完了して、それに対応するオブジェクトがタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近においてもはや検出されなくなると、ウェブページ3912は、エリア3930がもはや表示されなくなるまで並進移動される(例えば、元の並進移動方向とは逆の方向に)。
図8Dは、プロセス700(
図7)の動作720に対応するこの変換の結果を示し、即ちブロック9(3914-9)は、今度は、ウェブページ3912を表示するために割り当てられたスクリーンの一部分の右下隅に表示され、そしてエリア3930は、表示されない。ある実施形態では、並進移動の方向は、必ずしも元の方向の逆ではなく、並進移動の完了時に、電子ドキュメントの縁を越えるエリアがもはや表示されなくなるようないかなる方向でもよい。
【0146】
図9は、ある実施形態に基づいてドキュメント長さ及びドキュメント幅を有する電子ドキュメントを表示するプロセス900を示すフローチャートである。このプロセス900は、電子ドキュメントが最小倍率で表示されている(例えば、電子ドキュメントをズームアウトできず及び/又はそれ以上縮小できない)という簡単な視覚指示子をユーザに与える。
【0147】
プロセス900は、タッチスクリーンディスプレイを有する装置で遂行される。ある実施形態では、装置がポータブルマルチファンクション装置である。ある実施形態では、電子ドキュメントがウェブページ(例えば、
図10A-10Cのウェブページ3912)である。ある実施形態では、電子ドキュメントがデジタル画像である。ある実施形態では、電子ドキュメントが、ワードプロセッサ、スプレッドシート、電子メール又はプレゼンテーションドキュメントである。
【0148】
電子ドキュメントは、タッチスクリーンディスプレイにおいて第1の倍率で表示される(902)。ユーザ指定量だけズームアウトするコマンドに対応するジェスチャーがタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で検出される(904)。ある実施形態では、このジェスチャーは、つまみ(pinching) ジェスチャー(例えば、ジェスチャー3951/3953、
図10A)である。
【0149】
ジェスチャーの検出に応答して、電子ドキュメントは、第1の倍率より低い倍率で表示される(906)。例えば、ウェブページ3912は、
図10Aより
図10Bの方が低い倍率で示されている。
【0150】
タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でジェスチャーがまだ検出されている間にドキュメント長さもドキュメント幅も完全に表示されない(908-ノー)場合には、プロセス900が完了となる(910)。
【0151】
しかしながら、タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近でジェスチャー(例えば、3951/3953)がまだ検出されている間にドキュメント長さ(例えば、3957、
図10B)又はドキュメント幅(例えば、3959、
図10B)が完全に表示される(908-イエス)場合には、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリア(例えば、エリア3955、
図10B)が表示される倍率で電子ドキュメントが表示される(912)。
【0152】
ある実施形態では、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアは、ドキュメントの上縁を越えるエリアと、ドキュメントの下縁を越えるエリアとを含む。ある実施形態では、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアは、ドキュメントの右縁を越えるエリアと、ドキュメントの左縁を越えるエリアとを含む。ある実施形態では、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアは、ドキュメントの上縁を越えるエリアと、ドキュメントの下縁を越えるエリアと、ドキュメントの右縁を越えるエリアと、ドキュメントの左縁を越えるエリアとを含む(例えば、
図10B)。
【0153】
ある実施形態では、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアは、ブラック、グレー、ソリッドカラー又はホワイトである。ある実施形態では、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアは、ドキュメントとは視覚的に識別可能である。例えば、エリア3955(
図10B)はブラックであり、従って、ウェブページ3912とは視覚的に識別可能である。
【0154】
ジェスチャーの終了を検出すると、電子ドキュメントは、電子ドキュメントの対向縁を越えるエリアがもはや表示されない倍率で表示される(914)。例えば、
図10Cにおいてエリア3955は表示されない。
【0155】
図10A-10Cは、ある実施形態に基づき複数の倍率で電子ドキュメントを表示することを示す。
図10A-10Cは、ポータブルマルチファンクション装置100の環境においてこれら複数の倍率で表示することを示しているが、これら複数の倍率での表示は、ポータブルマルチファンクション装置に限定されない。
図10A-10Cの実施例では、ドキュメントがウェブページ3912であり、
図10A-10Cは、(
図8A-8Dと同様に)ある実施形態に基づくブラウザのためのユーザインターフェイスを例示している。同様のユーザインターフェイスを使用して、他の形式の電子ドキュメント、例えば、デジタル画像又はワードプロセッサ、スプレッドシート、電子メール、又はプレゼンテーションドキュメントを表示することもできる。
【0156】
図10Aにおいて、ウェブページ3912は、第1の倍率で表示される。ウェブページ3912は、割り当てられたスクリーンエリア以上を埋めるもので、ブロック7(3914-7)及びブロック8(3914-8)の左側しか表示されず、且つブロック9(3914-9)の左上隅しか表示されない。
【0157】
つまみジェスチャー3951/3953(
図10A)を検出するのに応答して、ウェブページは、
図10Bに示すように、第1の倍率より低い倍率で表示される。ジェスチャー3951/3953がまだ検出されている間にドキュメント長さ3957又はドキュメント幅3959が完全に表示される場合には、ウェブページ3912の対向縁を越えるエリア3955が表示される。ジェスチャー3951/3953の終了を検出すると、ウェブページ3912は、
図10Cに示したように、エリア3955がもはや表示されない倍率で表示される。
【0158】
図11は、ある実施形態に基づいて電子ドキュメントを複数の倍率で表示するプロセス1100を示すフローチャートである。このプロセス1100は、電子ドキュメントが最大倍率で表示されている(例えば、電子ドキュメントをズームインし及び/又はそれ以上拡大することができない)という簡単な視覚指示子をユーザに与える。
【0159】
プロセス1100は、タッチスクリーンディスプレイを有する装置で遂行される。ある実施形態では、装置がポータブルマルチファンクション装置である。ある実施形態では、電子ドキュメントがウェブページ(例えば、ウェブページ3912、
図12A-12C)である。又、ある実施形態では、電子ドキュメントがデジタル画像である(例えば、デジタル画像1302、
図13A-13C)。更に、ある実施形態では、電子ドキュメントが、ワードプロセッサ、スプレッドシート、電子メール、又はプレゼンテーションドキュメントである。
【0160】
電子ドキュメントの少なくとも第1の部分が第1の倍率で表示される(1102)。ユーザ指定量だけズームインするコマンドに対応するジェスチャーがタッチスクリーンディスプレイ上又はその付近において検出される(1104)。ある実施形態では、ジェスチャーは、広げ(de-pinching) ジェスチャー(例えば、3931/3933、
図12A及び13A)である。
【0161】
ジェスチャーを検出するのに応答して、電子ドキュメントの減少する部分が、増加する倍率で表示される(1106)。例えば、
図12Bでは、ウェブページ3912の減少された部分が、
図12Aの部分より高い倍率で表示され、そして
図13Bでは、デジタル画像1302の減少された部分が、
図13Aの部分より高い倍率で表示される。
【0162】
ジェスチャーの終了を検出した際に、倍率が所定の倍率を越えない(1108-ノー)場合には、プロセス1100が完了となる(1110)。
【0163】
しかしながら、ジェスチャーの終了を検出した際に、倍率が所定の倍率を越える(1108-イエス)場合には、電子ドキュメントの各部分が所定の倍率で表示される(1112)。
図12B及び13Bの実施例では、倍率は、所定の倍率を越える。ジェスチャー3931/3933の終了を検出すると、
図12Cに示すように、ウェブページ3912の一部分が所定の倍率で表示されると共に、
図13Cに示すように、デジタル画像1302の一部分が所定の倍率で表示される。
【0164】
ある実施形態では、ジェスチャーの終了を検出する直前に、電子ドキュメントの少なくとも減少部分が第1の解像度で表示される。ジェスチャーの終了を検出すると、電子ドキュメントの各部分が、第1の解像度より高い第2の解像度で表示される。
【0165】
図12A-12Cは、ある実施形態に基づき複数の倍率で電子ドキュメントを表示するところを示す。
図12A-Cは、ポータブルマルチファンクション装置100の環境においてこれら複数の倍率で表示することを示すが、これら複数の倍率で表示することは、ポータブルマルチファンクション装置に限定されない。
図12A-12Cの実施例では、ドキュメントがウェブページ3912であり、
図12A-12Cは、(
図8A-8Dと同様に)ある実施形態に基づくブラウザのためのユーザインターフェイスを例示する。同様のユーザインターフェイスを使用して、他の形式の電子ドキュメント、例えば、デジタル画像又はワードプロセッサ、スプレッドシート、電子メール、又はプレゼンテーションドキュメントを表示することもできる。
【0166】
図12Aにおいて、ウェブページ3912の第1部分は、第1の倍率で表示される。ウェブページ3912は、割り当てられたスクリーンエリア以上を埋めるもので、ブロック7(3914-7)及びブロック8(3914-8)の左側しか表示されず、且つブロック9(3914-9)の左上隅しか表示されない。
【0167】
広げジェスチャー3931/3933(
図12A)を検出するのに応答して、ウェブページ3912の減少する部分が、
図12Aに示す倍率に比して増加する倍率で表示される。例えば、
図12Bに示すウェブページ3912の部分は、
図12Aに示すウェブページ3912の部分より小さくて、それより高い倍率を有する。
【0168】
図12Bの実施例では、倍率が規定の倍率を越える。ジェスチャー3931/3933の終了を検出すると、ウェブページ3912の一部分は、
図12Cに示すように、規定の倍率で表示される。
【0169】
図13A-13Cは、ある実施形態に基づき電子ドキュメントを複数の倍率で表示するところを示している。
図13A-13Cは、ポータブルマルチファンクション装置100の環境においてこれら複数の倍率で表示することを示すが、これら複数の倍率で表示することは、ポータブルマルチファンクション装置に限定されない。
図13A-13Cの実施例では、ドキュメントが、個人1304の映像を含むデジタル画像1302である。
【0170】
図13Aにおいて、デジタル画像1302が第1の倍率で表示される。広げジェスチャー3931/3933を検出するのに応答して、デジタル画像1302の減少する部分が、
図13Aに示す倍率に比して増加する倍率で表示される。例えば、
図13Bに示すデジタル画像1302の部分は、
図13Aに示すデジタル画像1302の部分より小さくて、それより高い倍率を有する。
【0171】
図13Bの実施例では、倍率が規定の倍率を越える。ジェスチャー3931/3933の終了を検出すると、
図13Cに示すように、デジタル画像1302の一部分が、規定の倍率で表示される。
【0172】
図14は、ある実施形態に基づきスクリーン回転コマンドを実行するプロセス1400を示すフローチャートである。このプロセス1400は、ユーザが90°スクリーン回転コマンドを開始するに充分なジェスチャーを行っていないという簡単な視覚指示子をユーザに与える。
【0173】
プロセス1400は、タッチスクリーンディスプレイを有する装置で行われる。ある実施形態では、装置がポータブルマルチファンクション装置である。
【0174】
タッチスクリーンディスプレイ上又はその付近で複数指ねじれジェスチャー(例えば、1506、
図15A、又は1508、
図15C)が検出される(1402)。この複数指ねじれジェスチャーは、対応する回転度を有する。ある実施形態では、複数指ねじれジェスチャーは、2本の親指1604-L及び1604-R(
図16A及び16D)によるジェスチャーを含む。
【0175】
対応する回転度が規定の回転度を越える(1404-イエス)場合には、90°スクリーン回転コマンドが実行される(1406)。例えば、
図15A及び16Aのデジタル画像1502は、各々、
図15B及び16Bに示すように、縦長方向から横長方向へ回転される。
【0176】
対応する回転度が規定の回転度を越えない(1404-ノー)場合には、鋭角の回転(即ち、90°未満)を伴うスクリーン回転コマンドが実行される(1408)。例えば、
図15C及び16Dのデジタル画像1502は、各々、
図15D及び16Eに示すように鋭角で回転される。複数指ねじれジェスチャーの検出が停止されるのに応じて、その鋭角とは逆の回転角度でスクリーン回転コマンドが実行される(1410)(例えば、その結果が
図15E及び16Fに示されている)。
【0177】
図15A-15Eは、ある実施形態に基づき電子ドキュメント又は他のデジタルオブジェクトの表示を回転するところを示す。
図15A-15Eは、ポータブルマルチファンクション装置100の環境における表示の回転を示すが、表示の回転は、ポータブルマルチファンクション装置に限定されない。
図15A-15Eの実施例において、電子ドキュメントは、デジタル画像1502である。
【0178】
図15A及び15Cにおいて、デジタル画像1502は、縦長方向で表示される。タッチスクリーンディスプレイ上で複数指ねじれジェスチャー1506(
図15A)又は1508(
図15C)が検出される。複数指ねじれジェスチャー1506又は1508は、対応する回転度を有する。ある実施形態では、回転度は、複数指ジェスチャーにおける2本の指のタッチスクリーンディスプレイ上での接触点間の軸(例えば、2本の指の接触領域の中心点又はセントロイド間の軸)の回転度に対応する。
【0179】
図15Aの実施例では、複数指ねじれジェスチャー1506は、対応する回転度が規定の回転度を越える。従って、90°スクリーン回転コマンドが実行され、その結果、
図15Bに示すように、デジタル画像が横長方向に表示される。しかしながら、
図15Cの実施例では、複数指ねじれジェスチャー1508は、対応する回転度が規定の回転度を越えない。鋭角の回転を有するスクリーン回転コマンドが実行され、その結果が
図15Dに示されている。複数指ねじれジェスチャー1508の検出が停止されるのに応じて、その鋭角と逆の角度でのスクリーン回転コマンドが実行され、その結果、
図15Eに示すように、デジタル画像1502の縦長方向が回復される。
【0180】
図16A-16Fは、ある実施形態に基づくスクリーン回転ジェスチャーを例示する。
図16A-16Fは、ポータブルマルチファンクション装置100の環境においてこのスクリーン回転ジェスチャーを示しているが、このスクリーン回転ジェスチャーが、ポータブルマルチファンクション装置に限定されない。
図16A-16Fの実施例では、このスクリーン回転ジェスチャーは、デジタル画像1502を回転するのに使用される。
【0181】
図16Aにおいて、装置100は、デジタル画像1502を縦長方向に表示する。第1の回転方向における2本の指(例えば、5704-L及び5704-R)の同時回転がタッチスクリーンディスプレイ112上で検出される。ある実施形態では、第1の回転方向は、時計方向回転である(例えば、
図16C)。2本の親指の同時回転は、対応する回転度を有する。
【0182】
ある実施形態では、親指とタッチスクリーンディスプレイとの接触エリアの方向の変化を監視することにより、各親指の回転方向が検出される。例えば、親指の接触エリアが楕円である場合には、楕円の軸の方向の変化が検出される(例えば、
図16Cのタッチスクリーン112の拡大部分に示すように、
図16Aの接触楕円1606-Lから、
図16Bの接触楕円1608-Lへ)。ある実施形態では、楕円の軸の方向の変化は、対応する回転度を決定する。ある実施形態では、ユーザの他の指(即ち、親指1604-L及び1604-R以外の指)の少なくとも幾つかは、装置100の裏面に接触することにより装置を支持する。
【0183】
ある実施形態では、第1の回転方向が反時計方向の回転である。例えば、親指1604-Lが最初にタッチスクリーン112の左下側にあり(
図16Aの左上側ではなく)、親指1604-Rが最初にタッチスクリーン112の右上側にあり(
図16Aの右下側ではなく)、そして親指が互いに離れるように移動される場合には、タッチスクリーン112により検出される回転の方向が両親指に対して反時計方向となる。
【0184】
対応する回転度が規定の回転度を越える場合には、90°スクリーン回転コマンドが実行される。例えば、デジタル画像1502の表示が、
図16Aの縦長方向から、
図16Bの横長方向へ回転される。
【0185】
しかしながら、対応する回転度が規定の回転度を越えない場合には、鋭角の回転を有するスクリーン回転コマンドが実行される。例えば、
図16Dのデジタル画像1502が鋭角で回転され、その結果が
図16Eに示されている。2本の親指1604-L及び1604-Rの検出が停止されるのに応じて、その鋭角とは逆の回転角度を有するスクリーン回転コマンドが実行され、デジタル画像1502を、
図16Fに示すように縦長方向に回復させる。
【0186】
図6A-6D、8A-8D、10A-10C、12A-12C、13A-13C、15A-15E、及び16A-16Fは、ポータブルマルチファンクション装置100の環境においてスクロール、並進移動、スケーリング、及び回転動作を示しているが、ある実施形態に基づき、タッチスクリーンディスプレイを有するいかなる装置において同様の動作を遂行することもできる。以下の装置1700のような装置は、ポータブルであってもよいし、そうでなくてもよく、又、装置によって遂行されるファンクション(1つ又は複数)が異なるものでもよい。
【0187】
図17は、ある実施形態に基づくタッチスクリーンディスプレイを有する装置1700を示すブロック図である。装置1700は、ポータブルでなくてもよい。装置1700は、典型的に、1つ以上の処理ユニット(CPU)1710と、1つ以上のネットワーク又は他の通信インターフェイス1760と、メモリ1770と、これらコンポーネントを相互接続するための1つ以上の通信バス1720とを備えている。通信バス1720は、システムコンポーネント間を相互接続しそしてそれらの間の通信を制御する回路(時々チップセットと称される)を含むことができる。装置1700は、タッチスクリーンディスプレイ1740を含むユーザインターフェイス1730を備えている。又、ユーザインターフェイス1730は、キーボード及び/又はマウス(又は他のポインティング装置)1750も含むことができる。メモリ1770は、高速ランダムアクセスメモリ、例えば、DRAM、SRAM、DDR RAM又は他のランダムアクセスソリッドステートメモリ装置を含み、又、不揮発性メモリ、例えば、1つ以上の磁気ディスク記憶装置、光学ディスク記憶装置、フラッシュメモリ装置、又は他の不揮発性ソリッドステート記憶装置を含んでもよい。メモリ1770は、任意であるが、CPU1710から遠隔配置される1つ以上の記憶装置を含んでもよい。ある実施形態では、メモリ1770は、プログラム、モジュール、これらプログラム、モジュールと同様のデータ構造体、並びにポータブルマルチファンクション装置100(
図1)のメモリ102に記憶されるデータ構造体、又はそのサブセットを記憶する。更に、メモリ1770は、付加的なプログラム、モジュール、及びポータブルマルチファンクション装置100のメモリに存在しないデータ構造体(図示せず)を記憶してもよい。
【0188】
図17の前記要素の各々は、上述したメモリ装置の1つ以上に記憶されてもよい。前記モジュールの各々は、上述したファンクションを遂行するためのインストラクションのセットに対応する。前記モジュール又はプログラム(即ち、インストラクションのセット)は、個別のソフトウェアプログラム、手順又はモジュールとして実施される必要はなく、従って、これらモジュールの種々のサブセットを種々の実施形態において結合し、さもなければ、アレンジし直すことができる。ある実施形態では、メモリ1770は、前記モジュール及びデータ構造体のサブセットを記憶してもよい。更に、メモリ1770は、上述しなかった付加的なモジュール及びデータ構造体を記憶してもよい。
【0189】
以上、特定の実施形態を参照して本発明を詳細に述べた。しかしながら、前記説明は、余すところのないものではなく、本発明をその正確な形態に限定するものではない。以上の教示に鑑み、多数の変更や修正が考えられる。前記実施形態は、本発明の原理及びその実際の応用を最良に説明するために選択され説明されたもので、当業者であれば、意図された特定の用途に適するように種々の変更を加えて、本発明及び種々の実施形態を最良に利用することができよう。
【符号の説明】
【0190】
100:ポータブルマルチファンクション装置
102:メモリ
106:I/Oサブシステム
108:RF回路
110:オーディオ回路
111:スピーカ
112:タッチ感知ディスプレイシステム
113:マイクロホン
116:他の入力制御装置
118:周辺インターフェイス
120:プロセッサ
122:コントローラ
124:外部ポート
126:オペレーティングシステム
128:通信モジュール
130:接触/運動モジュール
132:グラフィックモジュール
134:テキスト入力モジュール
135:GPSモジュール
136:アプリケーション
137:連絡先モジュール
138:電話モジュール
139:ビデオ会議モジュール
140:電子メールクライアントモジュール
141:インスタントメッセージングモジュール
142:ブログモジュール
143:カメラモジュール
144:映像管理モジュール
145:ビデオプレーヤモジュール
146:音楽プレーヤモジュール
147:ブラウジングモジュール
148:カレンダーモジュール
149:ウィジェットモジュール
149-1:天気ウィジェット
149-2:株ウィジェット
149-3:計算器ウィジェット
149-4:アラームクロックウィジェット
149-5:辞書ウィジェット
149-6:ユーザ生成ウィジェット
150:ウィジェットクリエータモジュール
151:サーチモジュール
156:ディスプレイコントローラ
158:光学センサコントローラ
160:他の入力コントローラ
162:電源システム
164:光学的センサ
166:接近センサ
1700:装置
1710:CPU
1730:ユーザインターフェイス
1740:タッチスクリーンディスプレイ
1750:キーボード/マウス
1760:ネットワーク通信インターフェイス
1770:メモリ
【手続補正書】
【提出日】2023-07-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが実行する方法であって、
ディスプレイを有するデバイスにおいて、
前記ディスプレイによりコンテンツを表示することと、
前記コンテンツを表示している間に、第1の方向への移動を含む入力を検出することと、
前記入力を検出したことに応じて、前記コンテンツを第1の並進方向に並進することと、
前記第1の並進方向に前記コンテンツを並進した後に、前記入力の終了を検出することと、
前記入力の前記終了を検出したことに応じて、前記コンテンツを前記第1の並進方向とは反対の第2の並進方向に並進することと、
を含み、前記第2の並進方向への前記コンテンツの並進速度は、前記第2の並進方向に前記コンテンツが更に移動するにつれて時間と共に減少する、方法。
【請求項2】
前記入力は前記第1の方向へのオブジェクトの移動を含む、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項3】
前記オブジェクトは指を含む、請求項2に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項4】
前記第1の方向への移動を含む前記入力の間、前記コンテンツは前記第1の並進方向に並進される、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項5】
前記第1の並進方向は、垂直方向、水平方向、又は、対角線方向である、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項6】
前記第1の並進方向は前記第1の方向に対応する、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項7】
前記コンテンツは電子ドキュメントを含む、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項8】
前記コンテンツは、アイテムのリストを含む、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項9】
前記コンテンツが前記第1の並進方向に並進され、前記コンテンツが前記第1の並進方向に更に並進されている間において、前記コンテンツは同一の倍率で表示される、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項10】
前記第1の並進方向における前記コンテンツの並進は、前記第1の方向における前記移動の速度に対応する関連並進速度を有する、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項11】
前記第1の並進方向における前記コンテンツの並進は、摩擦を有する運動方程式のシミュレーションと関連付けられる、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項12】
前記コンテンツの第2の並進方向における並進速度は、摩擦を有する運動方程式のシミュレーションに従って時間と共に減少する、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項13】
前記第2の並進方向に前記コンテンツを並進することは、減衰運動を含む、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項14】
前記コンテンツを前記第2の並進方向に並進することは、前記コンテンツの縁が、前記ディスプレイにより表示された縁に弾性的に取り付けられているような表示により行う、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項15】
前記第2の並進方向に前記コンテンツを並進することは、弾力的なオブジェクトがあるオブジェクトに衝突するシミュレーションに従って実行される、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項16】
前記コンテンツは1以上の連絡先の表現を含む、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項17】
前記コンテンツは1以上のメッセージの表現を含む、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項18】
前記コンテンツは地図コンテンツを含む、請求項1に記載のコンピュータが実行する方法。
【請求項19】
コンピュータに請求項1から18のいずれか1項に記載のコンピュータが実行する方法を実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項20】
請求項19に記載のコンピュータプログラムを記憶したメモリと、
前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行可能な1以上のプロセッサと
を備える電子デバイス。
【請求項21】
請求項1から18のいずれか1項に記載の方法を実行するための手段を備える電子デバイス。
【外国語明細書】