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▶ エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023134799
(43)【公開日】2023-09-27
(54)【発明の名称】振動発生装置およびこれを含む車両
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/00 20060101AFI20230920BHJP
   H04R 1/02 20060101ALI20230920BHJP
   H04R 17/00 20060101ALI20230920BHJP
   G10K 11/178 20060101ALI20230920BHJP
【FI】
H04R1/00 317
H04R1/02 102B
H04R17/00
G10K11/178 110
【審査請求】有
【請求項の数】32
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119594
(22)【出願日】2023-07-24
(62)【分割の表示】P 2021210162の分割
【原出願日】2021-12-24
(31)【優先権主張番号】10-2020-0186074
(32)【優先日】2020-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】李 成 泰
(72)【発明者】
【氏名】朴 寛 鎬
(57)【要約】      (修正有)
【課題】音響を聞くことを願ったりまたは聞くべき対象に音響を提供することができ、良好な音質の音響を提供し、私生活を保護する振動発生装置及びこれを含む車両を提供する。
【解決手段】振動発生装置は、複数の領域を含む対象物に配置され、対象物の周辺の騒音を受信するマイク110、120を含むマイク装置100、音源信号および騒音に相応する騒音信号を受信し、騒音信号の逆位相を有する騒音除去信号を生成し、音源信号および騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する音響処理回路300および対象物に配置され、振動駆動信号によって振動して対象物を振動させる振動発生器210を含む振動装置200を含む。音響処理回路300は、ナビゲーションシステム、オーディオシステム、マルチメディアシステムなどからの音源信号を音源提供システム400から受信する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の領域を含む対象物に配置され、前記対象物の周辺の騒音を受信するマイク装置と、
音源信号および前記騒音に対応する騒音信号を受信し、前記騒音信号の逆位相を有する騒音除去信号を生成し、前記音源信号と前記騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する音響処理回路と、
前記対象物に配置され、前記振動駆動信号によって振動して前記対象物を振動させる振動装置とを含み、
前記対象物は、車両の座席、列車の座席、マッサージ椅子、机椅子、ヘッド保護装置のうちの少なくとも1つを含む、振動発生装置。
【請求項2】
前記音響処理回路は、
前記音源信号および前記騒音信号を受信する入力部と、
前記騒音信号を受信し、前記騒音信号に基づいて前記騒音除去信号を生成する信号処理部と、
前記音源信号および前記騒音除去信号に基づいて前記振動駆動信号を生成する駆動信号生成部とを含む、請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項3】
前記マイク装置は、前記複数の領域のうち、第1領域の周辺の第1騒音、および前記複数の領域のうち、第2領域の周辺の第2騒音をさらに受信し、および/または
前記音響処理回路は、前記第1騒音に対応する第1騒音信号の逆位相を有する第1騒音除去信号をさらに生成し、前記第2騒音に対応する第2騒音信号の逆位相を有する第2騒音除去信号をさらに生成する、請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項4】
前記音響処理回路は、前記音源信号、前記第1騒音除去信号、および前記第2騒音除去信号を結合して前記振動駆動信号を生成するようにさらに構成される、請求項3に記載の振動発生装置。
【請求項5】
前記音響処理回路は、前記音源信号および前記第1騒音除去信号を結合して第1振動駆動信号を生成し、前記音源信号および前記第2騒音除去信号を結合して第2振動駆動信号を生成するようにさらに構成される、請求項3に記載の振動発生装置。
【請求項6】
前記振動装置は、前記複数の領域のうちの第3領域、または前記複数の領域のうちの第4領域、または前記第3領域および前記第4領域の上に渡って配置される1つの振動発生器を含み、
前記音響処理回路は、前記1つの振動発生器に前記振動駆動信号を供給する、請求項4に記載の振動発生装置。
【請求項7】
前記1つの振動発生器は、少なくとも1つの振動構造物を含み、
前記少なくとも1つの振動構造物は、前記第3領域、前記第4領域、または前記第3領域および前記第4領域に渡って配置された、請求項6に記載の振動発生装置。
【請求項8】
前記1つの振動発生器は、無機物質を含む第1部分および隣接する第1部分の間に配置された有機物質を含む第2部分を含む、請求項7に記載の振動発生装置。
【請求項9】
前記1つの振動発生器は、少なくとも1つの振動構造物を含み、および/または
前記少なくとも1つの振動構造物は、前記第3領域に配置される少なくとも1つの第1振動構造物、および前記第4領域に配置される少なくとも1つの第2振動構造物を含む、請求項6に記載の振動発生装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの第1振動構造物および前記少なくとも1つの第2振動構造物のそれぞれは、無機物質を含む第1部分および隣接する第1部分の間に配置された有機物質を含む第2部分を含む、請求項9に記載の振動発生装置。
【請求項11】
前記振動装置は、前記複数の領域のうちの第3領域に配置される少なくとも1つの第1振動発生器、および前記複数の領域のうちの第4領域に配置される少なくとも1つの第2振動発生器を含み、
前記音響処理回路は、前記少なくとも1つの第1振動発生器に前記第1振動駆動信号をさらに供給し、前記少なくとも1つの第2振動発生器に前記第2振動駆動信号をさらに供給する、請求項5に記載の振動発生装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つの第1振動発生器は、少なくとも1つの第1振動構造物を含み、前記少なくとも1つの第2振動発生器は、少なくとも1つの第2振動構造物を含む、請求項11に記載の振動発生装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つの第1振動構造物および前記少なくとも1つの第2振動構造物のそれぞれは、無機物質の第1部分、および隣接する第1部分の間に配置された有機物質の第2部分を含む、請求項12に記載の振動発生装置。
【請求項14】
前記騒音は、前記騒音除去信号に基づいて生成された前記1つの振動発生器の振動によって相殺および除去され、
前記音源信号に基づいて前記1つの振動発生器の振動によって生成された音源は、骨伝導を介して使用者に受信される、請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項15】
第1領域、第2領域、第3領域および第4領域を含む対象物に配置され、前記対象物の周辺の騒音を受信するマイク装置と、
音源信号および前記騒音に対応する騒音信号を受信し、前記騒音信号の逆位相を有する騒音除去信号を生成し、前記音源信号と前記騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する音響処理回路と、
前記振動駆動信号によって振動し、前記第3領域および前記第4領域のうちの少なくとも1つの領域を振動させる少なくとも1つの振動発生器とを含む振動装置とを含み、
前記対象物は、車両の座席、列車の座席、マッサージ椅子、机椅子、ヘッド保護装置のうちの1つ以上を含む、振動発生装置。
【請求項16】
前記音響処理回路は、
前記音源信号および前記騒音信号を受信する入力部と、
前記騒音信号を受信し、前記騒音信号に基づいて前記騒音除去信号を生成する信号処理部と、
前記音源信号および前記騒音除去信号に基づいて前記振動駆動信号を生成する駆動信号生成部とを含む、請求項15に記載の振動発生装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つの振動発生器は、少なくとも1つの振動構造物を含む、請求項15に記載の振動発生装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つの振動発生器は、前記第3領域、前記第4領域、または前記第3領域および前記第4領域に渡って配置される1つの振動発生器を含み、
前記音響処理回路は、前記1つの振動発生器に前記振動駆動信号をさらに供給する、請求項15に記載の振動発生装置。
【請求項19】
前記音響処理回路は、前記音源信号、前記第1領域の周辺の第1騒音の逆位相を有する第1騒音除去信号、および前記第2領域の周辺の第2騒音の逆位相を有する第2騒音除去信号に基づいて前記振動駆動信号をさらに供給する、請求項18に記載の振動発生装置。
【請求項20】
前記1つの振動発生器は、前記第3領域、前記第4領域、または前記第3領域および前記第4領域に渡って配置される1つの振動構造物を含む、請求項18に記載の振動発生装置。
【請求項21】
前記1つの振動発生器は、前記第3領域に配置される少なくとも1つの第1振動構造物、および前記第4領域に配置される少なくとも1つの第2振動構造物を含む、請求項18に記載の振動発生装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つの振動発生器は、前記第3領域に配置される少なくとも1つの第1振動発生器、および前記第4領域に配置される少なくとも1つの第2振動発生器を含み、
前記音響処理回路は、前記少なくとも1つの第1振動発生器に第1振動駆動信号をさらに供給し、前記少なくとも1つの第2振動発生器に第2振動駆動信号をさらに供給する、請求項15に記載の振動発生装置。
【請求項23】
前記音響処理回路は、前記音源信号と、前記第1領域の周辺の第1騒音の逆位相を有する第1騒音除去信号に基づいて前記第1振動駆動信号をさらに供給し、前記音源信号と、前記第2領域の周辺の第2騒音の逆位相を有する第2騒音除去信号に基づいて前記第2振動駆動信号をさらに供給する、請求項22に記載の振動発生装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つの第1振動発生器は、少なくとも1つの第1振動構造物を含み、前記少なくとも1つの第2振動発生器は、少なくとも1つの第2振動構造物を含む、請求項22に記載の振動発生装置。
【請求項25】
前記少なくとも1つの振動構造物は、無機物質を含む第1部分、および隣接する第1部分の間に配置された有機物質の第2部分を含む、請求項17に記載の振動発生装置。
【請求項26】
前記第1部分は、圧電特性を有し、
前記第2部分は、軟性特性を有する、請求項25に記載の振動発生装置。
【請求項27】
前記騒音は、前記騒音除去信号に基づいて生成された前記1つの振動発生器の振動によって相殺および除去され、
前記音源信号に基づいて前記1つの振動発生器の振動によって生成された音源は、骨伝導を介して使用者に受信される、請求項15に記載の振動発生装置。
【請求項28】
複数の領域を含むヘッドレストを備えた座席と、
前記ヘッドレストに配置された振動発生装置とを含み、
前記振動発生装置は、請求項1~請求項14のうちのいずれか1つの振動発生装置を含み、
前記ヘッドレストは、前記振動発生装置の前記対象物である、車両。
【請求項29】
前記複数の領域は、
前記ヘッドレストの中央領域のうちで左側の領域である第1支持領域、
前記ヘッドレストの中央領域のうちの右側の領域である第2支持領域、
前記第1支持領域の左側に位置する第1縁領域、および
前記第2支持領域の右側に位置する第2縁領域を含む、請求項28に記載の車両。
【請求項30】
前記振動装置は、前記振動駆動信号に基づいて振動して、前記第1支持領域および前記第2支持領域のうちの少なくとも1つを振動させる、請求項29に記載の車両。
【請求項31】
第1~第4領域を含むヘッドレストを備えた座席と、
前記ヘッドレストに配置された振動発生装置とを含み、
前記振動発生装置は、請求項15~請求項27のうちのいずれか1つの振動発生装置を含み、
前記ヘッドレストは、前記振動発生装置の前記対象物である、車両。
【請求項32】
前記第1領域は、前記ヘッドレストの左側縁領域であり、
前記第2領域は、前記ヘッドレストの右側縁領域であり、
前記第3領域は、前記ヘッドレストの左側中央領域であり、
前記第4領域は、前記ヘッドレストの右側中央領域である、請求項31に記載の車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、振動発生装置およびこれを含む車両に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション(Navigation)、カーオーディオシステム、DMB(Digital Multimedia Broadcasting)、運転者のスマートフォン、および各種の無線装置などが自動車の車両スピーカーと連結されて、車両スピーカーを通じて音の形態で搭乗者に各種情報を提供している。このために、車両のマルチメディア機器は、車両の内部に装着したスピーカーを通じてナビゲーション、オーディオ、スマートフォン、およびマイクから車両マルチメディア装置に入力されたすべての音を送って、車両に搭乗したすべての人に情報を伝達する。
【0003】
すべての音情報が車のスピーカーに出力されるので、運転者がマルチメディア装置を介して電話をするとき、運転者のみが聞かなければならない通話内容を搭乗者も聞くことができてしまうので、運転者の私生活が露出することもある。また、車両内の騒音により、運転者が音声案内を正確に認識できない場合、交通事故を誘発し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本明細書の発明者らは、上記で言及した問題点を認識し、音響を聞くことを所望する対象、または聞かねばならない対象に音響を提供できるいくつかの実験をすることになった。本明細書の発明者らは、複数の実験を経て、音響を聞くことを所望する対象、または聞かねばならない対象に音響を提供することができる新しい構造の振動発生装置およびこれを含む車両を発明した。
【0005】
本明細書の実施例に係る解決課題は、音響を聞くことを所望する対象、または聞かねばならない対象に音響を提供できる振動発生装置およびこれを含む車両を提供することである。
【0006】
明細書の実施例に係る解決課題は、音響を聞くことを所望する対象、または聞かねばならない対象に良好な音質の音響を提供できる振動発生装置およびこれを含む車両を提供することである。
【0007】
本明細書の実施例に係る解決課題は、音響を聞くことを所望する対象、または聞かねばならない対象に骨伝導を介して音響を提供することができる振動発生装置およびこれを含む車両を提供することである。
【0008】
本明細書の実施例に係る解決課題は、以上で言及した事項に限定されず、以下の記載から、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者であれば、本明細書の実施例が意図するその他の課題も明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書の実施例に係る振動発生装置は、複数の領域を含む対象物に配置され、対象物の周辺の騒音を受信するマイク装置と、音源信号および騒音に相応する騒音信号を受信し、騒音信号の逆位相を有する騒音除去信号を生成し、音源信号と前記騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する音響処理回路と、対象物に配置され、振動駆動信号によって振動して対象物を振動させる振動装置とを含む。
【0010】
本明細書の実施例に係る振動発生装置は、第1領域、第2領域、第3領域および第4領域を含む対象物に配置され、対象物の周辺の騒音を受信するマイク装置と、音源信号および騒音に相応する騒音信号を受信し、騒音信号の逆位相を有する騒音除去信号を生成し、音源信号と騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する音響処理回路と、および振動駆動信号によって振動し、第3領域および第4領域のうちの少なくとも1つ以上の領域を振動させる少なくとも1つ以上の振動発生器とを含む振動装置を含む。
【0011】
本明細書の実施例に係る車両は、複数の領域を含むヘッドレストを備えた座席と、ヘッドレストに配置された振動発生装置とを含み、振動発生装置は、複数の領域を含む対象物に配置され、対象物の周辺の騒音を受信するマイク装置と、音源信号および騒音に相応する騒音信号を受信し、騒音信号の逆位相を有する騒音除去信号を生成し、音源信号と騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する音響処理回路と、対象物に配置され、振動駆動信号によって振動して対象物を振動させる振動装置とを含み、ヘッドレストは、振動発生装置の対象物である。
【0012】
本明細書の実施例に係る車両は、第1~第4領域を含むヘッドレストを備えた座席と、ヘッドレストに配置された振動発生装置とを含み、振動発生装置は、第1領域、第2領域、第3領域および第4領域を含む対象物に配置され、対象物の周辺の騒音を受信するマイク装置と、音源信号および騒音に相応する騒音信号を受信し、騒音信号の逆位相を有する騒音除去信号を生成し、音源信号と騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する音響処理回路と、振動駆動信号によって振動し、第3領域および前記第4領域のうちの少なくとも1つ以上の領域を振動させる少なくとも1つ以上の振動発生器を含む振動装置を含み、ヘッドレストは、振動発生装置の対象物である。
【0013】
上で言及した課題の解決手段以外の本明細書の様々な例に係る具体的な事項は、以下の記載内容及び図に含まれている。
【発明の効果】
【0014】
本明細書の実施例に係る振動発生装置およびこれを含む車両は、音響を聞くことを願ったり、または聞くべき対象に音響を提供することができ、良好な音質の音響を提供することができる。
【0015】
本明細書の実施例に係る振動発生装置およびこれを含む車両は、車両内の搭乗者(運転者及び同乗者)の中で音響を聞くことを願ったり、または聞くべき対象に音響を提供して私生活を保護することができる。
【0016】
本明細書の実施例に係る振動発生装置およびこれを含む車両は、使用者を中心に発生する騒音を相殺することができるので、該当使用者に対する騒音低減効果を向上させることができ、良好な音質の音響を提供することができる。
【0017】
本明細書の実施例に係る振動発生装置およびこれを含む車両は、案内放送や警告音を骨伝導を介して提供することができるので、運転者が車内騒音下でも案内放送や警告音を正確に認識することができる。
【0018】
本明細書の実施例に係る振動発生装置およびこれを含む車両は、音響を骨伝導を介して提供することができるので、聴覚障害者の安全運転を支援することができる。
【0019】
本明細書の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されていないまた他の効果は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【0020】
上で言及した解決しようとする課題、課題解決手段、効果の内容は、特許請求の範囲の必須的な特徴を特定するものではなく、請求の範囲の権利範囲は、発明の内容に記載された事項によって制限されない。
【0021】
以下に添付する図は、本明細書の実施例に係る理解を助けるためのもので、詳細な説明と一緒に実施例を提供する。ただし、本実施例の技術的特徴は、特定の図に限定されるものではなく、各図で開示される特徴は、互いに組み合わされて、新しい実施例として構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本明細書の実施例に係る振動発生装置を示した図である。
図2】本明細書の実施例に係る振動装置を示す図である。
図3図2に示した線I-I’の断面図である。
図4A図3に示した振動構造物を示す図である。
図4B図3に示した振動構造物を示す図である。
図4C図3に示した振動構造物を示す図である。
図4D図3に示した振動構造物を示す図である。
図4E図3に示した振動構造物を示す図である。
図4F図3に示した振動構造物を示す図である。
図5図1の音響処理回路を示す図である。
図6】本明細書の他の実施例に係る振動発生装置を示した図である。
図7図6の振動装置を示した図である。
図8図7に示した線II-II’の断面図である。
図9】本明細書の他の実施例に係る振動発生装置を示した図である。
図10】本明細書の実施例に係る車両を示す図である。
図11図10のヘッドレストを示した図である。
図12図10のヘッドレストを示した図である。
図13図10のヘッドレストを示した図である。
図14】本明細書の他の実施例に係る車両のヘッドレストを示した図である。
図15】本明細書の他の実施例に係る車両のヘッドレストを示した図である。
図16】本明細書の他の実施例に係る車両のヘッドレストを示した図である。
図17】本明細書の他の実施例に係る車両のヘッドレストを示した図である。
図18】本明細書の他の実施例に係る車両のヘッドレストを示した図である。
図19】本明細書の他の実施例に係る車両のヘッドレストを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書の利点と特徴、そしてそれらを達成する方法は添付の図と共に詳細に後述されている一実施例を参照すると明確になるだろう。しかし、本明細書は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、異なる多様な形状で実現されるものであり、単に本実施例は、本明細書の開示を完全にし、本明細書が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は、請求項の範疇によってのみ定義される。
【0024】
本明細書の実施例を説明するため、図に示した形状、大きさ、比率、角度、個数などは、例示的なものであって、本明細書が図に示した事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって同一参照符号は同一の構成要素を指す。また、本明細書を説明するにおいて、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすると判断された場合、その詳細な説明は省略する。本明細書で言及した「含む」、「有する」、「からなる」などが使用されている場合、「だけ」が使用されていない限り、他の部分を追加することができる。構成要素を単数で表現した場合に特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0025】
構成要素を解釈するに当たり、別途の明示的な記載がなくても誤差の範囲を含むものと解釈する。
【0026】
位置関係についての説明である場合、例えば、「上に」、「上部に」、「下部に」、「横に」などで2つの部分の位置関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0027】
時間の関係についての説明である場合、例えば、「後に」、「に続いて」、「次に」、「前に」などで時間的前後関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない以上、連続的でない場合も含むことができる。
【0028】
第1、第2などが多様な構成要素を記述するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であることもあり得る。
【0029】
本明細書の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのもので、その用語によって、その構成要素の本質、順序、順番または個数などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」「結合」または「連結」すると記載されている場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接連結するか、または連結することができるが、特に明示的な記載事項がない間接的に連結、または連結することができる各構成要素の間に、他の構成要素が「介在」することもあると理解されなければならない。
【0030】
「少なくとも1つ」の用語は、1つ以上の関連項目から提示可能なすべての組み合わせを含むものと理解されなければならない。例えば、「第1項目、第2項目、および第3項目のうちの少なくとも1つ」の意味は、第1項目、第2項目、または第3項目各々だけではなく、第1項目、第2項目、および第3項目のうちから2つ以上で提示され得るすべての項目の組み合わせを含むとすることができる。
【0031】
本明細書のいくつかの実施例のそれぞれの特徴が部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能で、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各例を互いに対して独立的に実施することができ、関連の関係で一緒に実施することもできる。
【0032】
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的、科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野において、通常の知識を有する者に対して一般的に理解されるものと同一の意味を有する。一般的に使用される辞書に定義されたものと同じ用語は、例えば、関連記述の文脈においてその意味と一致する意味を持つものと解釈されるべきであり、理想化されたり、過度に形式的な意味に解釈されてはならないということが追加で理解する。ここに明示的に定義されている。例えば、「部品」または「ユニット」という用語は、例えば、別々の回路または構造、集積回路、回路装置の計算ブロック、または、この技術分野において、一つの技術として理解されてこそ機能を遂行するように構成された任意の構造に適用することができる。
【0033】
以下、添付の図および実施例を介して本明細書の実施例を詳しく見ると、次の通りである。図に示した構成要素のスケールは、説明の便宜上、実際と異なるスケールを有し得るので、図に示したスケールに限定されない。
【0034】
以下、添付した図を参照して、本明細書の実施例に係る振動発生装置およびこれを含む車両に対して説明する。
【0035】
図1は、本明細書の実施例に係る振動発生装置を示した図である。
【0036】
図1を参照すると、本明細書の実施例に係る振動発生装置は、マイク装置100、振動装置200、および音響処理回路300を含むことができる。振動発生装置の構成はこれに限定されるものではない。
【0037】
例えば、本明細書の実施例に係る振動発生装置は、車両の座席に適用され得る。本明細書の他の実施例として、列車の座席、マッサージ椅子、机椅子、およびヘッド保護装置(例えば、軍用ヘルメット、オートバイヘルメット、および野球ヘルメットなど)などに適用され得る。振動発生装置の適用対象物はこれに限定されるものではない。例えば、対象物は、振動対象物、振動部材、振動プレート、または音響発生プレートなどであってもよい。
【0038】
本明細書の実施例に係るマイク装置100は、振動装置200を介して提供しようとする音響である音源(または第1音源)以外の音響である騒音(noise)(または第2音源)を受信することができ、マイク装置100に入力された騒音は、電気信号に変換され、音響処理回路300に提供され得る。例えば、マイク装置100は、入力された騒音を騒音に相応する電気信号に変換して音響処理回路300に提供することができる。
【0039】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、使用者の周辺の騒音を受信するように対象物に配置され得る。例えば、マイク装置100は、振動装置200の周辺に配置されて、振動装置200の周辺の騒音を受信するように対象物に配置され得る。
【0040】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、使用者の左側周辺の騒音および右側周辺の騒音のうち少なくとも1つ以上を受信するように配置され得る。例えば、マイク装置100は、使用者の左側の耳周辺の騒音および右側周辺の騒音のうち少なくとも1つ以上を受信するように配置され得る。例えば、マイク装置100は、振動装置200の左側周辺および右側周辺のうちの1つ以上に配置され得る。例えば、マイク装置100は、振動装置200の左側周辺の騒音および右側周辺の騒音のうち少なくとも1つ以上を受信することができる。
【0041】
本明細書の実施例によると、マイク装置100が、使用者の耳の周辺の騒音を受信する場合、使用者の耳の周辺よりも遠い騒音を受信する場合より、使用者の耳の周辺の騒音を音響処理回路300が効果的に削除することができるので、騒音低減効果を向上させることができ、良好な音質の音響を使用者に提供することができる。
【0042】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、振動発生装置が適用される対象物の第1領域に配置されて第1領域周辺の騒音を受信することができる。例えば、第1領域は、使用者の左側の耳の周辺の領域であり得る。例えば、マイク装置100は、使用者の左側の耳の周辺の騒音を受信することができる。例えば、第1領域は、振動装置200の左側の周辺であり得る。例えば、マイク装置100は、振動装置200の左側周辺の騒音を受信することができる。
【0043】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、振動発生装置が適用される対象物の第2領域に配置され、第2領域周辺の騒音を受信することができる。例えば、第2領域は、使用者の右側の耳の周辺の領域であり得る。例えば、マイク装置100は、使用者の右側の耳の周辺の騒音を受信することができる。例えば、第2領域は、振動装置200の右側周辺であり得る。例えば、マイク装置100は、振動装置200の右側周辺の騒音を受信することができる。
【0044】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、振動発生装置が適用される対象物の第1領域および第2領域に配置されて第1および第2領域周辺の騒音を受信することができる。これにより、マイク装置100は、使用者の両耳周辺の騒音または振動装置200の左右側周辺の騒音を受信することができる。
【0045】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、騒音を受信する少なくとも1つ以上のマイクを含むことができる。
【0046】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、対象物の第1領域に配置された第1マイク(または左側マイク)110を含むことができる。例えば、マイク装置100は、1つまたは複数の第1マイク110を含むことができる。例えば、第1マイク110は、使用者の左側の耳の周辺(または振動装置200の左側周辺)の騒音(または第1騒音または左側騒音)を受信することができる。例えば、第1マイク110は、第1騒音を電気信号に変換して、第1騒音信号を音響処理回路300に提供することができる。
【0047】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、対象物の第2領域に配置された第2マイク(または右側マイク)120を含むことができる。例えば、マイク装置100は、1つまたは複数の第2マイク120を含むことができる。例えば、第2マイク120は、使用者の右側の耳の周辺(または振動装置200の右側周辺)の騒音(または第2騒音または左側騒音)を受信することができる。例えば、第2マイク120は、第2騒音を電気信号に変換して、第2騒音信号を音響処理回路300に提供することができる。
【0048】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、対象物の第1領域に配置される第1マイク(または左側マイク)110、および対象物の第2領域に配置される第2マイク(または右側マイク)120を含むことができる。例えば、マイク装置100は、1つまたは複数の第1マイク110、および1つまたは複数の第2マイク120を含むことができる。例えば、マイク装置100は、第1マイク110を介して使用者の左側の耳の周辺(または振動装置200の左側周辺)の騒音を受信し、第2マイク120を介して使用者の右側の耳の周辺(または振動装置200の右側周辺)の騒音を受信することができる。
【0049】
本明細書の実施例に係る振動装置200は、音響処理回路300から提供される振動駆動信号(または音響信号)によって振動され、振動装置200の振動は、振動装置200に接触された使用者の耳を振動させて、使用者に音源を提供することができる。振動駆動信号は、使用者に提供しようとする音源に相応するもので、振動駆動信号による振動装置200の振動は、耳表皮、耳周辺の骨(および頭部骨)、蝸牛、および聴神経を経て大脳に伝達され、使用者は、骨伝導(bone conduction)を介して伝達される音源を聞くことができる。
【0050】
本明細書の実施例によると、振動装置200は、使用者の耳に直接に接触されて、使用者の耳を振動させることができる。例えば、振動装置200の少なくとも一部は、対象物の外側に露出し、使用者の耳に直接接触され得る。例えば、振動装置200は、使用者の耳に間接的に接触されて、使用者の耳を振動させることができる。例えば、振動装置200は、接触された対象物を振動させて、対象物の振動は、接触された使用者の耳を振動させることができる。例えば、振動装置200が振動させる領域は、耳に限定されず、振動装置200の振動が骨伝導を介して使用者に音源を伝達することができる耳周辺の領域を含むことができる。
【0051】
したがって、本明細書の実施例に係る振動発生装置は、音源を骨伝導を介して使用者の蝸牛に直接に伝達するので、該当使用者だけが音源を聞くことができる。本明細書の実施例に係る振動発生装置は、音源を他の人が聴取しないので、使用者の私生活が保護され得る。本明細書の実施例に係る振動発生装置は、骨伝導を介して音源を使用者に直接に伝達することができるので、聴覚障害者に有用に使用することができ、聴覚障害者の安全運転を支援することができる。本明細書の実施例に係る振動発生装置は、案内放送や警告音を骨伝導を介して提供することができるので、運転者が車内騒音下でも案内放送や警告音を正確に認識できる。
【0052】
図2は、本明細書の実施例に係る振動装置を示す図である。図3は、図2に示した線I-I’の断面図である。
【0053】
図1図3を参照すると、本明細書の実施例に係る振動装置200は、少なくとも1つ以上の振動発生器210を含むことができる。例えば、振動発生器210は、対象物の第3領域に配置され、振動駆動信号によって振動し得る。例えば、対象物の第3領域は、使用者の左側の耳に対応する対象物の領域であり得る。例えば、振動発生器210は、振動駆動信号によって振動し、使用者の左側の耳を振動させ得る。例えば、振動発生器210は、使用者の左側の耳と左側の耳の周辺領域を振動させ得る。
【0054】
本明細書の実施例によると、振動発生器210は、対象物の第4領域に配置され、振動駆動信号によって振動し得る。例えば、対象物の第4領域は、使用者の右側の耳に対応する対象物の領域であり得る。例えば、振動発生器210は、振動駆動信号によって振動し、使用者の右側の耳を振動させることができる。例えば、振動発生器210は、使用者の右側の耳および右側の耳の周辺領域を振動させ得る。
【0055】
本明細書の実施例によると、振動発生器210は、対象物の第3領域および第4領域に渡って配置され、振動駆動信号によって振動し得る。例えば、振動発生器210は、振動駆動信号によって振動し、使用者の両側の耳を振動させられる。例えば、振動発生器210は、使用者の両側の耳および両側の耳の周辺領域を振動させられる。
【0056】
本明細書の実施例によると、第1マイク110が配置される対象物の第1領域と振動発生器210が配置される対象物の第3領域は、互いに重畳し得る。例えば、第2マイク120が配置される対象物の第2領域と振動発生器210が配置される対象物の第4領域は、互いに重畳し得る。
【0057】
例えば、本明細書の実施例に係る振動発生器210は、1つ以上の振動構造物を含むことができる。例えば、振動発生器210は、複数の振動構造物210Aを含むことができる。例えば、振動構造物210Aは、対象物の第3領域に配置され、振動駆動信号によって振動し得る。例えば、振動構造物210Aは、対象物の第4領域に配置され、振動駆動信号によって振動し得る。例えば、振動構造物210Aは、第3領域および第4領域に渡って配置され、振動駆動信号によって振動し得る。
【0058】
振動構造物210Aは、圧電効果(piezoelectric effect)(または圧電特性)によって収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、振動することができる。本明細書の実施例に係る振動発生器210は、逆圧電効果によって収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、厚さ方向(Z)に振動することにより、対象物を直接に振動させることができる。本明細書の実施例に係る振動構造物210Aは、四角の形状または正方形の形状を有することができる。
【0059】
本明細書の実施例に係る振動構造物210Aは、振動部211、第1電極層(E1)、および第2電極層(E2)を含むことができる。
【0060】
振動部211は、圧電効果を含む圧電物質、複合圧電物質、または電気活性物質を含むことができる。振動部211は、振動層、圧電物質層、圧電複合層、電気活性層、圧電物質部、圧電複合部、電気活性部、圧電構造物、圧電複合体、または圧電セラミック複合体などの用語で表現することができるが、これらに限定されるものではない。
【0061】
本明細書の実施例に係る振動部211は、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系列の物質で構成され得る。例えば、振動部211は、1-3複合構造(composite)または2-2複合構造を有することができる。例えば、厚さ方向(Z)に沿った振動部211の圧電変形係数(d33)は、1,000pC/N以上であり得るが、これに限定されるものではない。
【0062】
第1電極層(E1)は、振動部211の第1面(または上面)に配置され、振動部211の第1面と電気的に連結され得る。例えば、第1電極層(E1)は、振動部211の第1面全体に配置された単一体電極(またはコモン電極)形状を有することができる。本明細書の実施例に係る第1電極層(E1)は、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。例えば、透明または半透明の導電性物質は、ITO(indium tin oxide)またはIZO(indium zinc oxide)を含むことができるが、これに限定されるものではない。不透明導電性物質は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、またはマグネシウム(Mg)などを含むか、またはこれらの合金からなり得るが、これに限定されるものでではない。
【0063】
第2電極層(E2)は、振動部211の第1面とは反対の第2面(または背面)上に配置され、振動部211の第2面と電気的に連結され得る。例えば、第2電極層(E2)は、振動部211の第2面全体に配置された単一体電極(またはコモン電極)形状を有することができる。本明細書の実施例に係る第2電極層(E2)は、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。例えば、第2電極層(E2)は、第1電極層(E1)と同一の物質からなることができるが、これに限定されるものではない。本明細書の他の実施例としては、第2電極層(E2)は、第1電極層(E1)と異なる物質で構成され得る。
【0064】
振動部211は、一定の温度雰囲気または高温から常温に変化する温度雰囲気で、第1電極層(E1)と第2電極層(E2)に印加される一定の電圧によって分極化(または冶金(polling treatment))され得るが、これに限定されるものではない。
【0065】
本明細書の実施例に係る振動発生器210は、第1保護部材213および第2保護部材215をさらに含むことができる。
【0066】
第1保護部材213は、振動発生器210の第1面上に配置され得る。例えば、第1保護部材213は、振動構造物210Aの第1面上に配置された第1電極層(E1)を覆うことができる。これにより、第1保護部材213は、振動構造物210Aの第1面を共通に支持することができ、振動構造物210Aの第1面または第1電極層(E1)を保護することができる。
【0067】
本明細書の実施例に係る第1保護部材213は、第1接着層212を介して、振動構造物210Aの第1面に配置され得る。例えば、第1保護部材213は、第1接着層212を媒介とするフィルムラミネート工程により、振動構造物210Aの第1面に直接に配置され得る。
【0068】
第2保護部材215は、振動発生器210の第2面上に配置され得る。例えば、第2保護部材215は、振動構造物210Aの第2面上に配置された第2電極層(E2)を覆うことができる。これにより、第2保護部材215は、振動構造物210Aの第2面を共通に支持することができ、振動構造物210Aの第2面または第2電極層(E2)を保護することができる。
【0069】
本明細書の実施例に係る第2保護部材215は、第2接着層214を介して、振動構造物210Aの第2面に配置され得る。例えば、第2保護部材215は、第2接着層214を媒介とするフィルムラミネート工程により、振動構造物210Aの第2面に直接に配置され得る。
【0070】
本明細書の実施例に係る第1保護部材213および第2保護部材215のそれぞれは、プラスチックフィルムを含むことができる。例えば、第1保護部材213および第2保護部材215のそれぞれは、ポリイミド(polyimide)フィルムまたはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)フィルムであり得るが、これに限定されるものではない。
【0071】
第1接着層212は、振動構造物210Aの第1面に配置され得る。例えば、第1接着層212は、振動構造物210Aの第1 面と対向する第1保護部材213の背面(または内部面)に形成されて、振動構造物210Aの第1面に配置され得る。
【0072】
第2接着層214は、振動構造物210Aの第2面に配置され得る。例えば、第2接着層214は、振動構造物210Aの第2面と対向する第2保護部材215の前面(または内部面)に形成されて、振動構造物210Aの第2面に配置され得る。
【0073】
振動構造物210Aは、第1接着層212および第2接着層214によって囲まれ得る。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、振動構造物210Aの全体を完全に囲むことができる。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、カバー部材などで表現され得るが、これに限定されるものではない。第1接着層212および第2接着層214がカバー部材であるとき、第1保護部材213は、カバー部材の第1面に配置され、第2保護部材215は、カバー部材の第2面に配置され得る。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、説明の便宜上、第1接着層212および第2接着層214で示されているものの、これに限定されず、1つの接着層として配置され得る。
【0074】
本明細書の実施例に係る第1接着層212および第2接着層214のそれぞれは、接着性を有しながら、圧縮と復元が可能な電気絶縁物質を含むことができる。例えば、第1接着層212および第2接着層214のそれぞれは、エポキシ(epoxy)樹脂、アクリル(acrylic)樹脂、シリコーン(silicone)樹脂、またはウレタン(urethane)樹脂を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0075】
本明細書の実施例に係る振動装置200または振動発生器210は、第1電源供給ライン(PL1)、第2電源供給ライン(PL2)、およびパッド部201をさらに含むことができる。
【0076】
第1電源供給ライン(PL1)は、第1保護部材213に配置され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、振動構造物210Aの第1面と対向する第1保護部材213の背面に配置され得る。第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動構造物210Aのそれぞれの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、振動構造物210Aの第1電極層(E1)と直接に電気的に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、異方性導電フィルムを媒介として、振動構造物210Aの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。本明細書の他の例として、第1電源供給ライン(PL1)は、第1接着層212に含有された導電性物質(または粒子)を介して、振動構造物210Aの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。
【0077】
第2電源供給ライン(PL2)は、第2保護部材215に配置され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、振動構造物210Aの第2面と対向する第2保護部材215の前面に配置され得る。第2電源供給ライン(PL2)は、振動構造物210Aの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、振動構造物210Aの第2電極層(E2)と直接に電気的に連結され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、異方性導電フィルムを媒介として、振動構造物210Aの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。本明細書の他の例として、第2電源供給ライン(PL2)は、第2接着層214に含有された導電性物質(または粒子)を介して、振動構造物210Aの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。
【0078】
パッド部201は、第1電源供給ライン(PL1)と第2電源供給ライン(PL2)を電気的に連結することができる。例えば、パッド部201は、第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)のそれぞれの一側(または一端)と電気的に連結されるように、振動発生器210に配置され得る。本明細書の実施例に係るパッド部201は、第1パッド電極および第2パッド電極を含むことができる。第1パッド電極は、第1電源供給ライン(PL1)の一側と電気的に連結され得る。第2パッド電極は、第2電源供給ライン(PL2)の一側と電気的に連結され得る。
【0079】
本明細書の実施例に係る振動装置200または振動発生器210は、フレキシブルケーブル220をさらに含むことができる。
【0080】
フレキシブルケーブル220は、振動装置200または振動発生器210に配置されたパッド部201と電気的に連結され、音響処理回路から提供される振動駆動信号(または音響信号)を振動装置200または振動発生器210に供給することができる。本明細書の実施例に係るフレキシブルケーブル220は、第1端子および第2端子を含むことができる。フレキシブルケーブル220の第1端子は、パッド部201の第1パッド電極と電気的に連結され得る。フレキシブルケーブル220の第2端子は、パッド部201の第2パッド電極と電気的に連結され得る。例えば、フレキシブルケーブル220は、フレキシブルプリント回路ケーブルまたはフレキシブルフラットケーブルであり得るが、これに限定されるものではない。
【0081】
本明細書の実施例に係る振動発生器210は、プレート216をさらに含むことができる。
【0082】
プレート216は、第1保護部材213または第2保護部材215に配置され得る。例えば、プレート216は、第1保護部材213(または第2保護部材215)と同じ形状を有することができる。例えば、プレート216は、第1保護部材213(または第2保護部材215)と同じかより大きくすることができる。
【0083】
本明細書の実施例に係るプレート216は、第1保護部材213の前面(または第1面)に配置され得る。プレート216は、連結部材を介して、振動発生器210の第1保護部材213の前面に配置され得る。本明細書の実施例に係るプレート216は、対象物と第1保護部材213との間に配置され得る。
【0084】
本明細書の他の実施例によると、プレート216は、第2保護部材215の背面(または第2面)に配置され得る。プレート216は、連結部材を介して、振動発生器210の第2保護部材215の背面に配置され得る。本明細書の他の実施例によると、プレート216は、対象物と第2保護部材215との間に配置され得る。
【0085】
本明細書の実施例に係るプレート216は、金属材質、例えば、ステンレススチール(stainless steel)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、マグネシウム(Mg)合金、マグネシウムリチウム(Mg-Li)合金、およびアルミニウム(Al)合金のうちの1つ以上の材質からなることができるが、これに限定されるものではない。プレート216は、第1保護部材213(または第2保護部材215)に配置されて振動発生器210の質量(mass)を補強して、質量の増加に伴う振動発生器210の共振周波数を減少させることで、振動発生器210の振動に連動されて発生される音響の低音域帯の音響特性および低音域帯の音圧特性を増加させ、音圧特性の平坦度を向上させることができる。ここで、音響特性の平坦度は、最高音圧と最低音圧との間の偏差の大きさであり得る。
【0086】
また、本明細書の実施例に係る振動装置200は、振動発生器210に配置されたプレート216をさらに含むことにより、プレート216により振動発生器210の共振周波数が減少することができる。これにより、本明細書の実施例に係る振動装置200は、振動発生器210の振動に連動される対象物の振動によって発生される低音域帯の音響特性および低音域帯の音圧特性を増加させ、音圧特性の平坦度を向上させることができる。
【0087】
図4A図4Fは、図3に示した振動構造物を示す図である。
図2図3、及び図4Aを参照すると、本明細書の実施例に係る振動装置200の振動発生器210に含まれた振動構造物210Aは、振動部211(または振動層)を含むことができる。例えば、本明細書の実施例による振動装置200は、振動構造物210Aを含むことができる。例えば、振動構造物210Aは、第1部分211aおよび第2部分211bを含むことができる。例えば、第1部分211aは、無機物質を含むことができ、第2部分211bは、有機物質を含むことができる。例えば、第1部分211aは、圧電特性を有することができ、第2部分211bは、軟性特性または柔軟性を有することができる。
【0088】
振動部211は、複数の第1部分211aおよび複数の第2部分211bを含むことができる。例えば、複数の第1部分211aおよび複数の第2部分211bは、第2方向(Y)に沿って交互に繰り返して配置され得る。複数の第1部分211aのそれぞれは、複数の第2部分211bの間に配置され得る。複数の第1部分211aのそれぞれは、第2方向(Y)と平行な第1幅(W1)を有しながら、第1方向(X)と平行の長さを有することができる。複数の第2部分211bのそれぞれは、第1方向(X)と互いに並んで配置され得る。例えば、複数の第2部分211bのそれぞれは、第2幅(W2)を有しながら、第1方向(X)と平行の長さを有することができる。複数の第2部分211bのそれぞれは、すべて同じ大きさ、例えば、広さ、面積、または体積を有することができる。例えば、複数の第2部分211bのそれぞれは、製造工程で発生する工程誤差(または許容誤差)の範囲内ですべて同じ大きさ、例えば、広さ、面積、または体積を有することができる。第1幅(W1)は、第2幅(W2)と同一または異なり得る。例えば、第1幅(W1)は、第2幅(W2)よりも大きいことがあり得る。例えば、第1部分211aと第2部分211bは、互いに同一または異なる大きさを有するライン形状またはストライプ形状を含むことができる。したがって、図4Aに示した振動部211は、2-2複合体構造を有することにより、20kHz以下の共振周波数を有することができる。しかしながら、これに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0089】
図2図3、及び図4Bを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置200の振動発生器210に含まれた振動構造物210Aの振動部211は、第1方向(X)に沿って交互に繰り返して配置された複数の第1部分211aおよび複数の第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aのそれぞれは、複数の第2部分211bの間に配置され得る。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれは、第1方向(X)と平行な第3幅(W3)を有しながら、第2方向(Y)と平行の長さを有することができる。複数の第2部分211bのそれぞれは、第1方向(X)と平行な第4幅(W4)を有しながら、第2方向(Y)と平行の長さを有することができる。第3幅(W3)は、第4幅(W4)と同一または異なることができる。例えば、第3幅(W3)は、第4幅(W4)よりも大きいことがあり得る。例えば、第1部分211aと第2部分211bは、互いに同一または異なる大きさを有するライン形状またはストライプ形状を含むことができる。このような、図4Bに示した振動部211は、2-2複合体構造を有することにより、20kHz以下の共振周波数を有することができる。しかしながら、これに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0090】
図4A及び図4Bに示した振動部211で、複数の第1部分211aと複数の第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。複数の第2部分211bのそれぞれは、隣接する2つの第1部分211aと間のギャップを埋めるように構成され得る。複数の第2部分211bのそれぞれは、隣接する第1部分211aと連結されるか、または接着され得る。これにより、振動部211は、第1部分211aと第2部分211bの側面結合(または連結)によって所望の大きさまたは長さに拡張され得る。
【0091】
図4A及び図4Bに示した振動部211で、複数の第2部分211bのそれぞれの幅(W2、W4)は、振動部211または振動装置200の中間部分から両縁部分(または両側、または両先端)の方にいくほど段々に減少することができる。
【0092】
本明細書の実施例によると、複数の第2部分211bのうちで最も大きな幅(W2、W4)を有する第2部分211bは、振動部211または振動装置200が上下方向(Z)(または厚さ方向)に振動するとき、最も大きな応力が集中する部分に位置できる。複数の第2部分211bのうちで最も小さい幅(W2、W4)を有する第2部分211bは、振動部211または振動装置200が上下方向(Z)に振動するとき、相対的に最も小さな応力が発生する部分に位置できる。例えば、複数の第2部分211bのうちで最も大きな幅(W2、W4)を有する第2部分211bは、振動部211の中間部分に配置され、複数の第2部分211bのうちで最も小さい幅(W2、W4)を有する第2部分211bは、振動部211の両縁部分に配置され得る。これにより、振動部211または振動装置200が上下方向(Z)に振動するとき、最も大きな応力が集中する部分で発生する音波の干渉または共振周波数の重畳が最小限に抑えされ得、これによって低音域帯で発生される音圧の低下(dipping)現象が改善され得、低音域帯で音響特性の平坦度が改善され得る。例えば、音響特性の平坦度は、最高音圧と最低音圧との間の偏差の大きさであり得る。
【0093】
図4A及び図4Bに示した振動部211で、複数の第1部分211aのそれぞれは、互いに異なる大きさ(または幅)を有することができる。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれの大きさ(または幅)は、振動部211または振動装置200の中間部分から両縁部分(または両側、または両先端)の方にいくほど段々に減少、または増加することができる。この場合、振動部211は、互いに異なる大きさを有する複数の第1部分211aのそれぞれの振動による様々な固有振動周波数によって音響の音圧特性が向上され得、音響の再生帯域が拡大され得る。
【0094】
図2図3、及び図4Cを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置200の振動発生器210に含まれた振動構造物210Aの振動部211は、第1方向(X)と第2方向(Y)に沿って互いに離隔した複数の第1部分211a、および複数の第1部分211aの間に配置された第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aのそれぞれは、第1方向(X)と第2方向(Y)のそれぞれに沿って互いに離隔するように配置され得る。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれは、互いに同じ大きさを有する六面体形状を有しながら、格子の形状に配置され得る。第2部分211bは、第1方向(X)と第2方向(Y)のそれぞれに沿って複数の第1部分211aの間に配置され得る。第2部分211bは、隣接した2つの第1部分211a間のギャップを埋めるか、複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように構成され得る。これにより、第2部分211bは、隣接した第1部分211aと連結されるか、または接着され得る。例えば、第1方向(X)に沿って隣接した2つの第1部分211aの間に配置された第2部分211bの幅は、第1部分211aの幅と同じか異なっていて、第2方向(Y)に沿って隣接する2つの第1部分211aの間に配置された第2部分211bの幅は、第1部分211aの幅と同じか異なることができる。したがって、図4Cに示した振動部211は、1-3複合体構造を有することにより、30MHz以下の共振周波数を有することができる。しかしながらこれに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0095】
図2図3、及び図4Dを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置200の振動発生器210に含まれた振動構造物210Aの振動部211は、第1方向(X)と第2方向(Y)に沿って互いに離隔した複数の第1部分211a、および複数の第1部分211aのそれぞれを囲む第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aのそれぞれは、円の形状の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれは、円形状を有することができるが、これに限定されず、楕円形状、多角形状、またはドーナツ形状などを含む点形状を有することができる。第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように構成され得る。これにより、第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれの側面と連結されるか、または接着され得る。複数の第1部分211aと第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。したがって、図4Dに示した振動部211は、1-3複合体構造を有しながら、円形状の振動源(または振動体)として実現され得、これにより、振動特性または音響の出力特性が向上され得、30MHz以下の共振周波数を有することができる。しかしながら、これに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0096】
図2図3、及び図4Eを参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動装置200の振動発生器210に含まれた振動構造物210Aの振動部211は、第1方向(X)と第2方向(Y)に沿って互いに離隔した複数の第1部分211a、および複数の第1部分211aのそれぞれを囲む第2部分211bを含むことができる。複数の第1部分211aのそれぞれは、三角形状の平面構造を有することができる。例えば、複数の第1部分211aのそれぞれは、三角板の形状を有することができる。
【0097】
本明細書の実施例によると、複数の第1部分211aのうち、隣接した4つの第1部分211aは、四角の形状(または正方形形状)をなすように隣接して配置され得る。四角の形状をなす隣接した4つの第1部分211aのそれぞれの頂点は、四角形状の中央部(または正中央部)に隣接して配置され得る。第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように構成され得る。これにより、第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれの側面と連結されるか、または接着され得る。複数の第1部分211aと第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。したがって、図4Eに示した振動部211は、1-3複合体構造によって30MHz以下の共振周波数を有することができる。しかしながら、これに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0098】
本明細書の他の実施例によると、図4Fに示すように、複数の第1部分211aのうち、隣接した6つの第1部分211aは、六角形状(または正六角形状)をなすように隣接して配置され得る。六角形状をなす隣接した6つの第1部分211aのそれぞれの頂点は、六角形状の中央部(または正中央部)に隣接して配置され得る。第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように構成され得る。これにより、第2部分211bは、複数の第1部分211aのそれぞれの側面と連結されるか、または接着され得る。複数の第1部分211aと第2部分211bのそれぞれは、同一平面(または同一層)に互いに並んで配置(または配列)され得る。したがって、図4Fに示した振動部211は、1-3複合体構造を有しながら、円形に近い振動源(または振動体)として実現され得、これにより、振動特性または音響の出力特性が向上され得、30MHz以下の共振周波数を有することができる。しかしながら、これに限定されず、振動部211の共振周波数は、振動部211の形状、長さ、および厚さなど少なくとも1つ以上によって変更され得る。
【0099】
図4E及び図4Fを参照すると、三角の形状を有する複数の第1部分211aのうち、隣接した2N(Nは2以上の自然数)個の第1部分211aは、2N角形状をなすように隣接して配置され得る。
【0100】
図4A図4Fにおいて、本明細書の実施例に係る複数の第1部分211aのそれぞれは、無機物質部で構成され得る。無機物質部は、圧電物質または電気活性物質を含むことができる。圧電物質または電気活性物質は、外力によって結晶構造に圧力またはねじれ現象が作用しながら正(+)イオンと負(-)イオンの相対的な位置の変化に伴う誘電分極によって電位差が発生し、反対に印加される電圧による電界によって振動が発生する特性を有する。図3で説明したように、複数の第1部分211aのそれぞれの第1面は、第1電極層(E1)に電気的に連結され、複数の第1部分211aのそれぞれの第2面は、第2電極層(E2)に電気的に連結され得る。
【0101】
図4A図4Fにおいて、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系列の物質で構成されるか、またはペロブスカイト(perovskite)系列の結晶構造を有する圧電セラミックで構成され得る。ペロブスカイト結晶構造は、圧電および逆圧電効果を有し、配向性を有する板状の構造であり得る。ペロブスカイト結晶構造は、ABOの化学式で表され、Aサイトは2価の金属元素からなり、Bサイトは4価の金属元素からなることができる。例えば、ABOの化学式で、AサイトおよびBサイトは、カチオン(cation)であり得、Oは、アニオン(anion)であり得る。例えば、第1部分211aは、PbTiO、PbZrO、PbZrTiO、BaTiO、およびSrTiOのうちの少なくとも1つ以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0102】
ペロブスカイト結晶構造は、外部応力または磁場によって中央イオン、例えば、PbTiOの場合、チタン(Ti)のイオンの位置が変動して分極(polarization)が変化して圧電効果を発生することができる。例えば、ペロブスカイト結晶構造は、外部応力または磁界によって対称的な(symmetric)構造であるキュービック(cubic)形状から対称ではない(unsymmetric)構造の四角形(tetragonal)、直方形(orthorhombic)、および菱形(rhombohedral)などの形状に変わることにより、圧電効果を発生することができる。対称ではない構造を有する四角形(tetragonal)および菱形(rhombohedral)のモルフォトロピック相境界(Morphotropic Phase Boundary)で分極が高く、分極の再配列が容易なので、高い圧電特性を有することができる。
【0103】
本明細書の実施例によると、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)のうち1つ以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0104】
本明細書の他の実施例によると、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、およびチタン(Ti)を含むPZT(lead zirconate titanate)系物質、または鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)を含むPZNN(lead zirconate nickel niobate)系物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。または、無機物質部は、鉛(Pb)を含まない、CaTiO、BaTiO、およびSrTiOのうちの少なくとも1つ以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0105】
本明細書の他の実施例によると、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、厚さ方向(Z)に沿った圧電変形係数(d33)として1,000pC/N以上を有することができる。振動装置を大きさが大きい対象物に適用することができ、十分な振動特性または圧電特性を有するためには、高い圧電変形係数(d33)を有することが必要である。例えば、高い圧電変形係数(d33)を有するために、無機物質部は、PZT系物質(PbZrTiO)を主成分とし、Aサイト(Pb)にドーピングされたソフナードーパント(softener dopant)物質、およびBサイト(ZrTi)にドーピングされたリラクサ(relaxor)強誘電体物質を含むことができる。
【0106】
ソフナードーパント物質は、無機物質部の圧電および誘電特性を向上させることができ、例えば、無機物質部の圧電変形係数(d33)を増加させることができる。本明細書の実施例に係るソフナードーパント物質は、+2価~+3価元素を含むことができる。PZT系物質(PbZrTiO)にソフナードーパント物質を含んでモルフォトロピック相境界(Morphotropic Phase Boundary;MPB)を構成することができるので、圧電特性および誘電特性を向上させることができる。例えば、ソフナードーパント物質は、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、ネオジム(Nd)、カルシウム(Ca)、イットリウム(Y)、エルビウム(Er)、またはイッテルビウム(Yb)を含むことができる。例えば、PZT系物質(PbZrTiO)にドーピングされたソフナードーパント物質のイオン(Sr2+、Ba2+、La2+、Nd3+、Ca2+、Y3+、Er3+、Yb3+)は、PZT系物質(PbZrTiO)において鉛(Pb)の一部を置換し、その置換量は2~20mol%であり得る。例えば、置換量が2mol%未満であるか、20mol%を超える場合には、ペロブスカイト結晶構造が崩れるので、電気結合係数(kP)および圧電変形係数(d33)が減少し得る。ソフナードーパント物質を置換する場合、モルフォトロピック相境界(Morphotropic Phase Boundary)を構成することができ、モルフォトロピック相境界で高い圧電特性及び誘電特性を有することができるので、高い圧電特性および誘電特性を有する振動装置を実現することができる。
【0107】
本明細書の実施例によると、PZT系物質(PbZrTiO)にドーピングされたリラクサ強誘電体物質は、無機物質部の電気変形特性を向上させることができる。本明細書の実施例に係るリラクサ強誘電体物質は、PMN(lead magnesium niobate)系物質またはPNN(lead nikel niobate)系物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。PMN系物質は、鉛(Pb)、マグネシウム(Mg)、およびニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(Mg,Nb)Oであり得る。PNN系物質は、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)を含むことができ、例えば、Pb(Ni,Nb)Oであり得る。例えば、PZT系物質(PbZrTiO)にドーピングされたリラクサ強誘電体物質は、PZT系物質(PbZrTiO)でジルコニウム(Zr)とチタン(Ti)のそれぞれの一部を置換し、その置換量は5~25mol%であり得る。例えば、置換量が5mol%未満であるか、25mol%を超える場合には、ペロブスカイト結晶構造が崩れるので、電気結合係数(kP)および圧電変形係数(d33)が減少し得る。
【0108】
本明細書の実施例によると、複数の第1部分211aのそれぞれに構成される無機物質部は、圧電変形係数(d33)の付加的な改善のために、PZT系物質(PbZrTiO)のBサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー(donor)物質をさらに含むことができる。例えば、Bサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー物質は、+4価~+6価の元素を含むことができる。例えば、Bサイト(ZrTi)にドーピングされたドナー物質は、テルル(Te)、ゲルマニウム(Ge)、ウラン(U)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、アンチモン(Sb)、またはタングステン(W)を含むことができる。
【0109】
本明細書の実施例に係る複数の第1部分211aに構成される無機物質部は、厚さ方向(Z)に沿った圧電変形係数(d33)として1,000pC/N以上を有することができるので、振動特性が向上した振動装置を実現できる。例えば、振動特性が向上した振動装置を大面積の装置(または対象物)に実現することができる。
【0110】
図4A図4Fにおいて、第2部分211bは、複数の第1部分211aの間に配置されるか、または複数の第1部分211aのそれぞれを囲むように配置され得る。これにより、振動発生器210の振動部211または振動装置200は、第2部分211bによって第1部分211aの単位格子内のリンクによる振動エネルギーを増加することができるので、振動特性を増加することができ、圧電特性と柔軟性が確保され得る。例えば、第2部分211bは、エポキシ(epoxy)系列ポリマー、アクリル(acrylic)系列ポリマー、およびシリコーン(silicone)系列ポリマーのいずれかであり得るが、これに限定されるものではない。
【0111】
本明細書の実施例に係る第2部分211bは、有機物質部で構成され得る。例えば、有機物質部は、無機物質部の間ごとに配置されることで、無機物質部(または第1部分)に印加される衝撃を吸収することができ、無機物質部に集中されるストレス(stress)を解放(releasing)して振動発生器210の振動部211または振動装置の耐久性を向上させることができ、また、振動発生器210の振動部211または振動装置に柔軟性を提供することができる。
【0112】
本明細書の実施例に係る第2部分211bは、第1部分211aと比較して、低いモジュラス(modulus)と粘弾性を有することができる。これにより、第1部分211aの脆性特性により衝撃に弱い第1部分211aの信頼性を向上させることができる。例えば、第2部分211bは、0.01~1の損失係数と0.1~10[Gpa]のモジュラスを有する物質で構成され得る。
【0113】
第2部分211bに構成される有機物質部は、第1部分211aの無機物質部と比較して、柔軟な特性と軟性特性を有する有機物質、有機ポリマー、有機圧電物質、または有機非圧電物質を含むことができる。例えば、第2部分211bは、接着部、伸縮部、曲げ部、ダンピング部、または軟性部などで表現することができるが、これに限定されるものではない。
【0114】
したがって、本明細書の様々な実施例による振動発生器210の振動部211は、複数の第1部分211aと第2部分211bが同一平面上に配置(または連結)されることで、単一の薄いフィルムの形状を有することができる。例えば、振動部211は、振動特性を有する第1部分211aによって上下方向に振動することができ、柔軟性または軟性を有する第2部分211bによって曲面形状に曲がることができる。また、本明細書の様々な実施例による振動発生器210の振動部211において、第1部分211aの大きさおよび第2部分211bの大きさは、振動部211に求められる圧電特性および柔軟性に応じて設定され得る。例えば、柔軟性より圧電特性を求められる振動部211の場合、第1部分211aの大きさが第2部分211bの大きさよりも大きく構成され得る。本明細書の他の実施例としては、圧電特性よりも柔軟性を求められる振動部211の場合、第2部分211bの大きさが第1部分211aの大きさよりも大きく構成され得る。したがって、振動部211の大きさが求められる特性に応じて調節され得るので、振動部211の設計が容易であるという長所がある。
【0115】
図4A図4Fに示した振動部211のうちで1つ以上は、図2に示した複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのうちの少なくとも1つ以上の振動部211であり得る。例えば、複数の振動構造物210A、210B、210C、210Dのそれぞれは、振動装置200の振動と連動して発生する音響に求められる特性に応じて、図4A図4Fで説明した振動部211のうちで1つ以上で実現され得る。
【0116】
本明細書の実施例によると、振動構造物210Aは、図4A図4Fで説明した振動部211のうちで1つ以上の振動部211を含むことができる。
【0117】
図5は、図1の音響処理回路を示す図である。図1及び図5を参照すると、本明細書の実施例に係る音響処理回路300は、入力される音源信号および騒音信号に基づいて振動駆動信号(または音響信号)を生成し、生成された振動駆動信号を振動装置200に供給して振動装置200を振動させることができる。例えば、音響処理回路300は、振動装置200の振動発生器210を振動させることができる。
【0118】
本明細書の実施例によると、音響処理回路300は、音源信号および騒音信号に基づいて、第1極性の振動駆動信号および第2極性の振動駆動信号を含む交流形の振動駆動信号を生成することができる。第1極性の振動駆動信号は、正極性(+)の振動駆動信号および負極性(-)の振動駆動信号のうちのいずれか1つであり、第2極性の振動駆動信号は、正極性(+)の振動駆動信号および負極性(-)の振動駆動信号のうちのいずれか1つであり得る。例えば、第1極性の振動駆動信号は、フレキシブルケーブル220の第1端子とパッド部201の第1パッド電極および第1電源供給ライン(PL1)を介して、振動構造物210Aの第1電極層(E1)に供給され得る。第2極性の振動駆動信号は、フレキシブルケーブル220の第2端子とパッド部201の第2パッド電極および第2電源供給ライン(PL2)を介して、振動構造物210Aの第2電極層(E2)に供給され得る。
【0119】
本明細書の実施例によると、音響処理回路300は、音源信号を音源提供システム400から受信することができる。例えば、音源提供システム400は、車両に設置されたナビゲーションシステム、オーディオシステム、マルチメディアシステムなどの車両利便性システムであり得るが、これに限定されるものではない。
【0120】
本明細書の実施例によると、音響処理回路300は、騒音信号をマイク装置100から受信することができる。例えば、音響処理回路300は、第1マイク110から第1騒音信号を受信し、第2マイク120から第2騒音信号を受信することができる。
【0121】
本明細書の実施例によると、音響処理回路300は、騒音信号に基づいて騒音信号を除去するために、騒音信号と反対の位相を有する騒音除去信号(または騒音逆位相信号)を生成することができる。例えば、音響処理回路300は、第1騒音信号に基づいて、第1騒音信号を除去するために、第1騒音信号と反対の位相を有する第1騒音除去信号(または第1騒音逆位相信号)を生成することができる。例えば、音響処理回路300は、第2騒音信号に基づいて第2騒音信号を除去するための第2騒音信号と反対の位相を有する第2騒音除去信号(または第2騒音逆位相信号)を生成することができる。例えば、音響処理回路300は、音源信号および騒音除去信号を結合して、振動駆動信号を生成することができる。例えば、音響処理回路300は、音源信号、第1騒音除去信号および第2騒音除去信号を結合して、振動駆動信号を生成することができる。
【0122】
本明細書の実施例に係る音響処理回路300は、入力部310、信号処理部(または騒音除去信号生成部)320、および駆動信号生成部(または信号結合部)330を含むことができる。しかしながら、音響処理回路300の構成は、これに限定されるものではない。
【0123】
本明細書の実施例によると、入力部310は、音源信号および騒音信号を受信し、受信された音源信号および騒音信号を信号処理部320に提供することができる。
【0124】
本明細書の実施例によると、入力部310は、音源信号を受信して、信号処理部320に提供する第1入力部(または音源入力部または音源信号入力部)311、および騒音信号を受信して、信号処理部320に提供する第2入力部(または騒音入力部または騒音信号入力部)312を含むことができる。例えば、第2入力部312は、第1騒音信号を受信して信号処理部320に提供する第2-1入力部(または第1騒音入力部または第1騒音信号入力部)312-1、および第2騒音信号を受信して信号処理部320に提供する第2-2入力部(または第2騒音入力部または第2騒音信号入力部)312-2を含むことができる。
【0125】
本明細書の実施例によると、信号処理部320は、騒音信号に基づいて騒音除去信号を生成することができる。例えば、信号処理部320は、騒音信号に基づいて騒音除去信号を生成する騒音信号処理部を含むことができる。例えば、信号処理部320は、第1騒音信号に基づいて、第1騒音除去信号を生成する第1騒音信号処理部321、および第2騒音信号に基づいて第2騒音除去信号を生成する第2騒音信号処理部322を含むことができる。
【0126】
本明細書の実施例によると、駆動信号生成部330は、音源信号および騒音除去信号に基づいて、振動駆動信号を生成することができる。例えば、駆動信号生成部330は、音源信号および騒音除去信号を結合して、振動駆動信号を生成することができる。例えば、駆動信号生成部330は、入力部310からの音源信号、および信号処理部320からの騒音除去信号を結合して、振動駆動信号を生成することができる。例えば、駆動信号生成部330は、第1入力部311からの音源信号、第1騒音信号処理部321からの第1騒音除去信号、および第2騒音信号処理部322からの第2騒音除去信号を結合して、振動駆動信号を生成することができる。
【0127】
したがって、本明細書の実施例に係る音響処理回路300は、音源に相応する音源信号、および騒音と反対の位相を有する騒音除去信号を含む振動駆動信号を振動装置200に提供して振動装置200を振動させ、振動装置200の振動は、骨伝導を介して使用者に音源を提供する。
【0128】
使用者の周辺の騒音は、鼓膜の振動を利用した気道(空気)伝導(air conduction)を介して使用者に伝達され得、騒音に相応する鼓膜の振動は、騒音除去信号によって発生する振動装置200の振動によって相殺されて除去され得る。それで、使用者は、音源に相応する音源信号による振動装置200の振動によって発生する音源だけを、骨伝導を介して提供を受けることができるので、優れた音質の音源を聞くことができる。 例えば、「周辺」は、マイク装置100が使用者の耳から発生するものと類似した騒音を受信でき、または生成された音響を使用者が容易に受信できる範囲、例えば0~50cm範囲、特に0~20cm範囲、より具体的に0~10cm範囲であり得るが、これに限定されるものではない。
【0129】
図6は、本明細書の他の実施例に係る振動発生装置を示した図である。図7は、図6の振動装置を示した図である。図8は、図7に示した線II-II’の断面図である。図6は、図1に示した振動発生装置で振動装置の振動発生器の構成を変更したものである。これにより、以下では、振動発生器と関連する構成を除いた残りの構成の重複説明は、省略するかまたは簡単に説明する。
【0130】
図6図8を参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動発生器210は、複数の振動構造物210A、210Bを含むことができる。
【0131】
例えば、本明細書の他の実施例に係る振動発生器210は、第1方向(X)(または横方向)に沿って互いに離隔しながら電気的に分離配置された複数の振動構造物210A、210Bを含むことができる。複数の振動構造物210A、210Bは、第2方向(Y)(または縦方向)に沿って互いに離隔しながら電気的に分離配置され得る。
【0132】
複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれは、圧電効果(piezoelectric effect)(または圧電特性)によって収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、振動することができる。本明細書の他の実施例に係る振動発生器210は、逆圧電効果によって収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、厚さ方向(Z)に振動することにより、対象物を直接に振動させることができる。振動発生器210は、一定の間隔で配置されるか、またはタイル状に並べられた(tiled)複数の振動構造物210A、210Bを含むことができる。例えば、振動発生器210は、振動アレイ、振動アレイ部、振動モジュールアレイ部、振動アレイ構造物、タイリング振動アレイ、タイリング振動アレイモジュール、またはタイリング振動フィルムであり得るが、これに限定されるものではない。
【0133】
本明細書の他の実施例に係る複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれは、四角の形状または正方形の形状を有することができるが、これに限定されるものではない。例えば、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれは、5cm以上の幅を有する四角の形状を有することができる。例えば、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれは、5cm×5cm以上の大きさを有する正方形の形態を有することができる。
【0134】
複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれは、同一平面上にi×jの形状で配置されるか、またはタイル状に並べられることによって、振動発生器210は、相対的小さな大きさを有する複数の振動構造物210A、210Bのタイル状に並べることによって大面積化され得る。例えば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動構造物の個数で、2以上の自然数であり、jは第2方向(Y)に沿って配置された振動構造物の個数で、iと同じか、異なる1以上の自然数であり得る。
【0135】
複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれは、一定の間隔で配置されるか、またはタイル状に並べられることによって、独立して駆動せず、完全な一つの単一体の形状で駆動される一つの振動装置(または単一振動装置)として実現され得る。本明細書の他の実施例によると、第1方向(X)を基準に、複数の振動構造物210A、210Bの間の第1離隔距離(D1)は、対象物の大きさまたは使用者によって多様に設定され得る。これにより、複数の振動構造物210A、210Bの単一体振動に連動されて発生される音響の再生帯域および音響の音圧特性のそれぞれが増加し得る。
【0136】
本明細書の他の実施例に係る振動発生器210は、第1振動構造物210Aおよび第2振動構造物210Bを含むことができる。
【0137】
本明細書の実施例によると、第1振動構造物210Aおよび第2振動構造物210Bは、第1方向(X)に沿って互いに離隔しながら電気的に分離され得る。例えば、第1振動構造物210Aおよび第2振動構造物210Bは、2×1の形態に配列またはタイル状に並べられ得る。
【0138】
本明細書の実施例によると、第1振動構造物210Aは、対象物の第3領域に配置され、第2振動構造物210Bは、対象物の第4領域に配置され得る。例えば、対象物の第3領域は、使用者の左側の耳に対応する対象物の領域であり、対象物の第4領域は、使用者の右側の耳に対応する対象物の領域であり得る。
【0139】
本明細書の実施例によると、第1振動構造物210Aは、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、対象物の第3領域(または使用者の左側の耳)を振動させることができる。例えば、第1振動構造物210Aは、振動駆動信号によって、使用者の左側の耳および左側の耳の周辺領域を振動させることができる。例えば、第1振動構造物210Aは、音響処理回路300からの第1振動駆動信号(または左側の振動駆動信号または第1音響信号)によって振動し、使用者の左側の耳および左側の耳の周辺領域(または対象物の第3領域)を振動させることができる。
【0140】
本明細書の実施例によると、第2振動構造物210Bは、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、対象物の第4領域(または使用者の右側の耳)を振動させることができる。例えば、第2振動構造物210Bは、振動駆動信号によって、使用者の右側の耳および右側の耳の周辺領域を振動させることができる。例えば、第2振動構造物210Bは、音響処理回路300からの第2振動駆動信号(または右側振動駆動信号または第2音響信号)によって振動し、使用者の右側の耳および右側の耳の周辺領域(または対象物の第4領域)を振動させることができる。
【0141】
本明細書の実施例によると、第1振動構造物210Aおよび第2振動構造物210Bのそれぞれに提供される第1振動駆動信号および第2振動駆動信号は、同一または異なり得る。
【0142】
本明細書の他の実施例に係る振動発生装置において、音響処理回路300は、音源信号および騒音信号に基づいて振動駆動信号を生成し、生成された振動駆動信号を振動装置200に供給して振動装置200を振動させ得る。
【0143】
本明細書の実施例によると、音響処理回路300は、振動発生器210の第1および第2振動構造物210A、210Bのそれぞれに振動駆動信号を供給することができる。例えば、音響処理信号は、第1振動構造物210Aに第1振動駆動信号を供給し、第2振動構造物210Bに第2振動駆動信号を供給することができる。
【0144】
本明細書の実施例によると、音響処理回路300は、音源信号および第1騒音除去信号に基づいて生成された第1振動駆動信号を第1振動構造物210Aに供給し、音源信号および第2騒音除去信号に基づいて生成された第2振動駆動信号を第2振動構造物210Bに供給することができる。
【0145】
本明細書の他の実施例に係る振動発生装置によると、音響処理回路300は、音源信号および第1騒音除去信号に基づいて、第1振動駆動信号を生成し、第1振動構造物210Aに供給し、音源信号および第2騒音除去信号に基づいて第2振動駆動信号を生成し、第2振動構造物210Bに供給することができる。
【0146】
したがって、使用者の左側の耳および気道伝導を介して伝達される騒音は、第1振動駆動信号に含まれた第1騒音除去信号に相応する第1振動構造物210Aの振動によって相殺して除去され、使用者の右側の耳および気道伝導を介して伝達される騒音は、第2振動駆動信号に含まれた第2騒音除去信号に相応する第2振動構造物210Bの振動によって相殺して除去され得るので、使用者は音源信号に相応する第1および第2振動構造物210A、210Bの振動の提供を受けることができ、これにより使用者は、優れた音質の音源を聞くことができる。
【0147】
本明細書の他の実施例に係る第1振動構造物210Aおよび第2振動構造物210Bのそれぞれは、振動部211、第1電極層(E1)、および第2電極層(E2)を含むことができる。
【0148】
振動部211、第1電極層(E1)、および第2電極層(E2)についての説明は、図3で説明した振動部211、第1電極層(E1)、および第2電極層(E2)の説明と実質的に同じなので、これに対する重複説明を省略または簡略にする。
【0149】
本明細書の他の実施例に係る振動発生器210は、第1保護部材213および第2保護部材215をさらに含むことができる。
【0150】
第1保護部材213は、振動発生器210の第1面上に配置され得る。例えば、第1保護部材213は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1面上に配置され得る。例えば、第1保護部材213は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1面上に配置された第1電極層(E1)を覆うことができる。これにより、第1保護部材213は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1面に共通して連結されるか、または複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1面を共通に支持することができる。したがって、第1保護部材213は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1面または第1電極層(E1)を保護することができる。
【0151】
本明細書の他の実施例に係る第1保護部材213は、第1接着層212を介して、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1面に配置され得る。例えば、第1保護部材213は、第1接着層212を媒介とするフィルムラミネート工程により、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1面に直接に配置され得る。したがって、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれは、一定の間隔(D1)を有するように、第1保護部材213に一体化(または配置)、またはタイル状に並べられ得る。
【0152】
第2保護部材215は、振動発生器210の第2面上に配置され得る。例えば、第2保護部材215は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2面上に配置された第2電極層(E2)を覆うことができる。これにより、第2保護部材215は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2面に共通して連結されるか、または複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2面を共通に支持することができる。したがって、第2保護部材215は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2面または第2電極層(E2)を保護することができる。
【0153】
本明細書の他の実施例に係る第2保護部材215は、第2接着層214を介して、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2面に配置され得る。例えば、第2保護部材215は、第2接着層214を媒介とするフィルムラミネート工程により、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2面に直接に配置され得る。したがって、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれは、一定の間隔(D1)を有するように、第2保護部材215に一体化(または配置)、またはタイル状に並べられ得る。
【0154】
本明細書の他の実施例に係る第1保護部材213および第2保護部材215のそれぞれは、プラスチックフィルムを含むことができる。例えば、第1および第2保護部材213、215のそれぞれは、ポリイミド(polyimide)フィルムまたはポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)フィルムであり得るが、これに限定されるものではない。
【0155】
第1接着層212は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1面および複数の振動構造物210A、210Bの間に配置され得る。例えば、第1接着層212は、振動発生器210の第1面と対向する第1保護部材213の背面(または内部面)に形成されて、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1面に配置され、複数の振動構造物210A、210Bの間に充填され得る。
【0156】
第2接着層214は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2面および複数の振動構造物210A、210Bの間に配置され得る。例えば、第2接着層214は、振動発生器210の第2面と対向する第2保護部材215の前面(または内部面)に形成されて、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2面に配置され、複数の振動構造物210A、210Bの間に充填され得る。
【0157】
第1接着層212および第2接着層214は、複数の振動構造物210A、210Bの間で互いに連結されるか、または結合され得る。これにより、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれは、第1接着層212および第2接着層214によって囲まれ得る。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、複数の振動構造物210A、210Bの全体を完全に囲むことができる。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、カバー部材などで表現され得るが、これに限定されるものではない。第1接着層212および第2接着層214がカバー部材であるとき、第1保護部材213は、カバー部材の第1面に配置され、第2保護部材215は、カバー部材の第2面に配置され得る。例えば、第1接着層212および第2接着層214は、説明の便宜上、第1接着層212および第2接着層214で示されているものの、これに限定されず、1つの接着層として配置され得る。
【0158】
本明細書の他の実施例に係る第1接着層212および第2接着層214のそれぞれは、接着性を有しながら、圧縮と復元が可能な電気絶縁物質を含むことができる。例えば、第1接着層212および第2接着層214のそれぞれは、エポキシ(epoxy)樹脂、アクリル(acrylic)樹脂、シリコーン(silicone)樹脂、またはウレタン(urethane)樹脂を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0159】
本明細書の他の実施例に係る振動装置200または振動発生器210は、第1電源供給ライン(PL1)、第2電源供給ライン(PL2)、およびパッド部201をさらに含むことができる。
【0160】
第1電源供給ライン(PL1)は、第1保護部材213に配置され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、振動発生器210の第1面と対向する第1保護部材213の背面に配置され得る。第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1電極層(E1)と直接に電気的に連結され得る。例えば、第1電源供給ライン(PL1)は、異方性導電フィルムを媒介として、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。本明細書の他の例として、第1電源供給ライン(PL1)は、第1接着層212に含有された導電性物質(または粒子)を介して、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。
【0161】
本明細書の他の実施例に係る第1電源供給ライン(PL1)は、第2方向(Y)に沿って配置された第1および第2上部電源ライン213a、213bを含むことができる。例えば、第1上部電源ライン213aは、複数の振動構造物210A、210Bのうち、第1振動構造物210Aの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。第2上部電源ライン213bは、複数の振動構造物210A、210Bのうち、第2振動構造物210Bの第1電極層(E1)と電気的に連結され得る。
【0162】
第2電源供給ライン(PL2)は、第2保護部材215に配置され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、振動発生器210の第2面と対向する第2保護部材215の前面に配置され得る。第2電源供給ライン(PL2)は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2電極層(E2)と直接に電気的に連結され得る。例えば、第2電源供給ライン(PL2)は、異方性導電フィルムを媒介として、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。本明細書の他の例として、第2電源供給ライン(PL2)は、第2接着層214に含有された導電性物質(または粒子)を介して、複数の振動構造物210A、210Bのそれぞれの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。
【0163】
本明細書の他の実施例に係る第2電源供給ライン(PL2)は、第2方向(Y)に沿って配置された第1下部電源ライン215aおよび第2下部電源ライン215bを含むことができる。例えば、第1下部電源ライン215aは、複数の振動構造物210A、210Bのうち、第1振動構造物210Aの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。第2下部電源ライン215bは、複数の振動構造物210A、210Bのうち、第2振動構造物210Bの第2電極層(E2)と電気的に連結され得る。
【0164】
パッド部201は、第1電源供給ライン(PL1)と第2電源供給ライン(PL2)を電気的に連結することができる。例えば、パッド部201は、第1電源供給ライン(PL1)および第2電源供給ライン(PL2)のそれぞれの一側(または一端)と電気的に連結されるように、振動発生器210に配置され得る。本明細書の他の実施例に係るパッド部201は、第1パッド電極および第2パッド電極を含むことができる。第1パッド電極は、第1電源供給ライン(PL1)の一側と電気的に連結され得る。第2パッド電極は、第2電源供給ライン(PL2)の一側と電気的に連結され得る。
【0165】
第1パッド電極は、第1電源供給ライン(PL1)の第1上部電源ライン213aおよび第2上部電源ライン213bのそれぞれの一側に共通的に連結され得る。例えば、第1上部電源ライン213aおよび第2上部電源ライン213bのそれぞれの一側は、第1パッド電極から分岐され得る。
【0166】
第2パッド電極は、第2電源供給ライン(PL2)の第1下部電源ライン215aおよび第2下部電源ライン215bのそれぞれの一側に共通的に連結され得る。例えば、第1下部電源ライン215aおよび第2下部電源ライン215bのそれぞれの一側は、第2パッド電極から分岐され得る。
【0167】
本明細書の他の実施例に係る振動装置200または振動発生器210は、フレキシブルケーブル220をさらに含むことができる。フレキシブルケーブル220は、振動装置200または振動発生器210に配置されたパッド部201と電気的に連結され、音響処理回路300から提供される振動駆動信号(または音響信号)を振動装置200または振動発生器210に供給することができる。
【0168】
本明細書の他の実施例に係るフレキシブルケーブル220は、第1端子および第2端子を含むことができる。第1端子は、パッド部201の第1パッド電極と電気的に連結され得る。第2端子は、パッド部201の第2パッド電極と電気的に連結され得る。例えば、フレキシブルケーブル220は、フレキシブルプリント回路ケーブルまたはフレキシブルフラットケーブルであり得るが、これに限定されるものではない。
【0169】
本明細書の他の実施例に係る振動発生器210は、プレート216をさらに含むことができる。プレート216は、図2及び図3で説明したプレート216と同じなので、これに対する重複説明を省略する。
【0170】
図9は、本明細書の他の実施例に係る振動発生装置を示した図である。図9は、図1に示した振動発生装置の振動装置の構成を変更したものである。これにより、以下では、振動装置とそれに関連する構成を除いた残りの構成の重複説明は、省略するかまたは簡略に説明する。
【0171】
図9を参照すると、本明細書の他の実施例に係る振動発生装置の振動装置200は、複数の振動発生器を含むことができる。例えば、振動装置200は、対象物の第3領域に配置され、振動駆動信号(または音響信号)によって振動する第1振動発生器(または左側振動発生器)210-1、および対象物の第4領域に配置され、振動駆動信号によって振動する第2振動発生器(または右側振動発生器)210-2を含むことができる。例えば、第1振動発生器210-1および第2振動発生器210-2は、1つまたは複数であり得る。
【0172】
本明細書の実施例によると、第1振動発生器210-1および第2振動発生器210-2は、図2図5Fで説明した振動発生器210と同一の構成を有することができる。例えば、対象物の第3領域は、使用者の左側の耳に対応する対象物の領域であり、対象物の第4領域は、使用者の右側の耳に対応する対象物の領域であり得る。
【0173】
本明細書の実施例によると、第1振動発生器210-1および第2振動発生器210-2のそれぞれは、振動構造物210A、210Bを含むことができる。例えば、第1振動発生器210-1は、第1振動構造物210Aを含み、第2振動発生器210-2は、第2振動構造物210Bを含むことができる。例えば、第1振動構造物210Aおよび第2振動構造物210Bのそれぞれは、1つまたは複数であり得る。
【0174】
本明細書の実施例によると、第1振動発生器210-1は、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、使用者の左側の耳を振動させることができる。例えば、第1振動発生器210-1は、振動駆動信号によって振動し、使用者の左側の耳および左側の耳の周辺領域を振動させることができる。例えば、第1振動発生器210-1は、第1振動駆動信号(または左側振動駆動信号または第1音響信号)によって振動し、使用者の左側の耳および左側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0175】
本明細書の実施例によると、第2振動発生器210-2は、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、使用者の右側の耳を振動させることができる。例えば、第2振動発生器210-2は、振動駆動信号によって振動し、使用者の右側の耳および右側の耳の周辺領域を振動させることができる。例えば、第2振動発生器210-2は、第2振動駆動信号(または右側振動駆動信号または第2音響信号)によって振動し、使用者の右側の耳および右側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0176】
本明細書の実施例によると、第1振動発生器210-1および第2振動発生器210-2のそれぞれに提供される第1振動駆動信号および第2振動駆動信号は、同一または異なり得る。例えば、第1振動駆動信号は、第1振動発生器210-1の複数の第1振動構造物210Aに共通に供給され、第2振動駆動信号は、第2振動発生器210-2の複数の第2振動構造物210Bに共通に供給され得る。
【0177】
本明細書の他の実施例に係る振動発生装置において、音響処理回路300は、音源信号および騒音信号に基づいて振動駆動信号を生成し、生成された振動駆動信号を振動装置200に供給して振動装置200を振動させることができる。例えば、音響処理回路300は、振動装置200の第1および第2振動発生器210-1、210-2に振動駆動信号を供給することができる。例えば、音響処理回路300は、第1振動発生器210-1に第1振動駆動信号を供給し、第2振動発生器210-2に第2振動駆動信号を供給することができる。
【0178】
本明細書の実施例によると、音響処理回路300の駆動信号生成部330は、音源信号および第1騒音除去信号に基づいて生成された第1振動駆動信号を第1振動発生器210-1に供給し、音源信号および第2騒音除去信号に基づいて生成された第2振動駆動信号を、第2振動発生器210-2に供給することができる。
【0179】
本明細書の他の実施例に係る振動発生装置によると、音響処理回路300は、音源信号および第1騒音除去信号に基づいて、第1振動駆動信号を生成し、第1振動発生器210-1に供給し、音源信号と第2騒音除去信号に基づいて第2振動駆動信号を生成して第2振動発生器210-2に供給することができる。
【0180】
したがって、使用者の左側の耳および気道伝導を介して伝達される騒音は、第1振動駆動信号に含まれた第1騒音除去信号に相応する第1振動発生器210-1の振動によって相殺して除去され、使用者の右側の耳および気道伝導を介して伝達される騒音は、第2振動駆動信号に含まれた第2騒音除去信号に相応する第2振動発生器210-2の振動によって相殺して除去され得るので、使用者は音源信号に相応する第1および第2振動発生器210-1、210-2の振動の提供を受けることができ、これにより優れた音質の音源を聞くことができる。
【0181】
図10は、本明細書の実施例に係る車両を示す図である。 図11図13は、図10のヘッドレストを示した図である。
【0182】
図10は、本明細書の実施例に係る車両の座席を示した図である。図1図10図13を参照すると、本明細書の実施例に係る振動発生装置は、車両の座席に配置され得る。例えば、振動発生装置は、運転席および助手席を含む車両内のすべての座席に配置され得る。
【0183】
振動装置200は、座席のヘッドレスト(H)に配置され得る。マイク装置100は、振動装置200に隣接して配置され得る、例えば、マイク装置100は、座席のヘッドレスト(H)に配置され得る。音響処理回路300は、座席に配置され得、例えば、座席のヘッドレスト(H)、背もたれ(B)、および座部(S)などに配置され得る。
【0184】
本明細書の実施例によると、ヘッドレスト(H)は、中央ライン(CL)を基準に、ヘッドレスト(H)の中央領域に配置され、使用者(または搭乗者)の頭部を支持する支持領域(SA)、およびヘッドレスト(H)の縁部分に配置される縁領域(PA)を含むことができる。例えば、支持領域(SA)は、中心ライン(CL)を中心に、左側の領域である第1支持領域(または左側支持領域)(SA1)、および中心ライン(CL)を中心に、右側の領域である第2支持領域(または右側支持領域)(SA2)を含むことができる。例えば、第1支持領域(SA1)は、使用者の左側の耳が位置する領域であり、第2支持領域(SA2)は、使用者の右側の耳が位置する領域であり得る。例えば、縁領域(PA)は、ヘッドレスト(H)の左側縁である第1縁領域(または左側縁領域)(PA1)、およびヘッドレスト(H)の右側縁である第2縁領域(または右側縁領域)(PA2)を含むことができる。例えば、第1縁領域(PA1)は、第1支持領域(SA1)の左側に位置し、第2縁領域(PA2)は、第2支持領域(SA2)の右側に位置することができる。
【0185】
本明細書の実施例に係る車両は、図1の振動発生装置を含むことができる。本明細書の実施例に係る車両は、ヘッドレスト(H)に配置されたマイク装置100および振動装置200を含むことができる。
【0186】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、第1縁領域(PA1)に配置された第1マイク110、および第2縁領域(PA2)に配置された第2マイク120を含むことができる。例えば、第1マイク110は、第1縁領域(PA1)に配置され、第1縁領域(PA1)の騒音を受信することができる。例えば、第1マイク110は、使用者の左側の耳の周辺の騒音を受信することができる。例えば、第2マイク120は、第2縁領域(PA2)に配置され、第2縁領域(PA2)の騒音を受信することができる。例えば、第2マイク120は、使用者の右側の耳の周辺の騒音を受信することができる。第1マイク110および第2マイク120は、受信される騒音を電気信号に変換し、騒音信号を音響処理回路300に提供することができる。
【0187】
図11を参照すると、振動装置200は、第1支持領域(SA1)に配置され得る。例えば、振動装置200は、第1支持領域(SA1)に配置された振動発生器210を含み、振動発生器210は、1つ以上の振動構造物210Aを含むことができる。
【0188】
振動装置200は、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動することができる。例えば、振動発生器210または振動構造物210Aは、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)を振動させることができる。例えば、振動発生器210または振動構造物210Aは、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳を振動させることができている。例えば、振動発生器210または振動構造物210Aは、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳および左側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0189】
図12を参照すると、振動装置200は、第2支持領域(SA2)に配置され得る。例えば、振動装置200は、第2支持領域(SA2)に配置された振動発生器210を含むことができる。例えば、振動発生器210は、第2支持領域(SA2)に配置された1つの振動構造物210Bを含むことができる。
【0190】
振動装置200は、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し得る。例えば、振動発生器210または振動構造物210Bは、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。例えば、振動発生器210または振動構造物210Bは、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳を振動させることができる。例えば、振動発生器210または振動構造物210Aは、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳と右側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0191】
図13を参照すると、振動装置200は、第1支持領域(SA1)および第2支持領域(SA2)に渡って配置され得る。例えば、振動装置200は、第1支持領域(SA1)および第2支持領域(SA2)に渡って配置された振動発生器210を含むことができる。例えば、振動発生器210は、第1支持領域(SA1)および第2支持領域(SA2)に渡って配置された1つ以上の振動構造物210Aを含むことができる。
【0192】
振動装置200は、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し得る。例えば、振動発生器210または振動構造物210Aは、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)および第2支持領域(SA2)を振動させることができる。例えば、振動発生器210または振動構造物210Aは、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、第1および第2支持領域(SA1、SA2)に位置する使用者の左側の耳および右側の耳を振動させることができる。例えば、振動発生器210または振動構造物210Aは、音響処理回路300からの振動駆動信号によって振動し、第1および第2支持領域(SA1、SA2)に位置する使用者の左側の耳、左側の耳の周辺領域、右側の耳および右側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0193】
図14及び図15は、本明細書の他の実施例に係る車両のヘッドレストを示した図である。図14及び図15は、図10の車両のヘッドレストの振動装置を構成を変更したものである。これにより、以下では、振動装置とそれに関連する構成を除いた残りの構成の重複説明は、省略するかまたは簡略に記述する。
【0194】
本明細書の他の実施例に係る車両は、図6の振動発生装置を含むことができる。図6図14、及び図15を参照すると、本明細書の他の実施例に係る車両は、ヘッドレスト(H)に配置されたマイク装置100および振動装置200を含むことができる。
【0195】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、第1縁領域(PA1)に配置された第1マイク110、および第2縁領域(PA2)に配置された第2マイク120を含むことができる。例えば、第1マイク110は、第1縁領域(PA1)に配置され、第1縁領域(PA1)の騒音を受信することができる。例えば、第1マイク110は、使用者の左側の耳の周辺の騒音を受信することができる。例えば、第2マイク120は、第2縁領域(PA2)に配置され、第2縁領域(PA2)の騒音を受信することができる。例えば、第2マイク120は、使用者の右側の耳の周辺の騒音を受信することができる。第1マイク110および第2マイク120は、受信される騒音を電気信号に変換し、騒音信号を音響処理回路300に提供することができる。
【0196】
振動装置200は、音響処理回路300からの振動駆動信号によって、第1支持領域(SA1)および第2支持領域(SA2)を振動させることができ、振動発生器210を含むことができる。振動発生器210は、複数の振動構造物210A、210Bを含むことができる。
【0197】
図14を参照すると、振動発生器210は、第1支持領域(SAP1)に配置される1つの第1振動構造物210A、および第2支持領域(SPA2)に配置される1つの第2振動構造物210Bを含むことができる。1つの第1振動構造物210Aは、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)を振動させることができる。1つの第2振動構造物210Bは、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。
【0198】
本明細書の実施例によると、1つの第1振動構造物210Aは、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳を振動させることができる。例えば、1つの第1振動構造物210Aは、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳および左側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0199】
本明細書の実施例によると、1つの第2振動構造物210Bは、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳を振動させることができる。例えば、1つの第2振動構造物210Bは、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳および右側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0200】
本明細書の実施例によると、1つの第1振動構造物210Aおよび1つの第2振動構造物210Bは、中心ライン(CL)を基準に、対称に配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、1つの第1振動構造物210Aおよび1つの第2振動構造物210Bは、第1方向(またはヘッドレストの横方向)(X)に沿って並んで配置され得るが、これに限定されるではない。例えば、1つの第1振動構造物210Aおよび1つの第2振動構造物210Bは、支持領域(SA)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。
【0201】
図15を参照すると、振動発生器210は、第1支持領域(SA1)に配置される複数の第1振動構造物210A、および第2支持領域(SA2)に配置される複数の第2振動構造物210Bを含むことができる。複数の第1振動構造物210Aは、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)を振動させることができる。複数の第2振動構造物210Bは、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。例えば、振動発生器210は、2つの第1振動構造物210Aおよび2つの第2振動構造物210Bを含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、振動発生器210は、3つ以上の第1振動構造物210Aを含むことができ、3つ以上の第2振動構造物210Bを含むことができる。例えば、第1振動駆動信号は、複数の第1振動構造物210Aに共通に供給され得、第2振動駆動信号は、複数の第2振動構造物210Bに共通に供給され得る。
【0202】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動構造物210Aは、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳を振動させることができる。例えば、複数の第1振動構造物210Aは、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳および左側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0203】
本明細書の実施例によると、複数の第2振動構造物210Bは、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳を振動させることができる。例えば、複数の第2振動構造物210Bは、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳および右側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0204】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動構造物210Aは、第2方向(またはヘッドレストの縦方向)(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動構造物210Aは、第1方向(X)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動構造物210Aは、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動構造物210Bは、第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動構造物210Bは、第1方向(X)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動構造物210Bは、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動構造物210Aおよび、複数の第2振動構造物210Bは、中心ライン(CL)を基準に、対称に配置され得るが、これに限定されるものではない。
【0205】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動構造物210Aは、第1支持領域(SA1)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。複数の第2振動構造物210Bは、第2支持領域(SA2)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、複数の第1振動構造物210Aおよび、複数の第2振動構造物210Bは、支持領域(SA)で同一平面上に配置され得、これに限定されるものではない。
【0206】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動構造物210Aは、第1支持領域(SA1)で同一平面上にi×jの形態で配置またはタイル状に並べられ得る。例えば、複数の第2振動構造物210Bは、第2支持領域(SA2)で同一平面上にi×jの形態で配置またはタイル状に並べられ得る。たとえば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動構造物の個数で1以上の自然数であり、jは、第2方向(Y)に沿って配置された振動構造物の個数でiと同一または異なる2以上の自然数であり得る。例えば、iは、2以上の自然数であり、jは、iと同一または異なる1以上の自然数であり得る。例えば、振動装置200に含まれるすべての振動構造物210A、210Bは、支持領域(SA)で同一平面上にi×jの形態で配置またはタイル状に並べられ得る。たとえば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動構造物の個数で2以上の自然数であり、jは、第2方向(Y)に沿って配置された振動構造物の個数でiと同一または異なる2以上の自然数であり得る。
【0207】
図16図19は、本明細書の他の実施例に係る車両のヘッドレストを示した図である。図16図19は、図10の車両のヘッドレストの振動装置の構成を変更したものである。これにより、以下では、振動装置とそれに関連する構成を除いた残りの構成の重複説明は省略するかまたは簡略に記述する。
【0208】
本明細書の他の実施例に係る車両は、図9の振動発生装置をさらに含むことができる。図9図16図19を参照すると、本明細書の他の実施例に係る車両は、ヘッドレスト(H)に配置されたマイク装置100および振動装置200を含むことができる。
【0209】
本明細書の実施例によると、マイク装置100は、第1縁領域(PA1)に配置された第1マイク110、および第2縁領域(PA2)に配置された第2マイク120を含むことができる。例えば、第1マイク110は、第1縁領域(PA1)に配置され、第1縁領域(PA1)の騒音を受信することができる。例えば、第1マイク110は、使用者の左側の耳の周辺の騒音を受信することができる。例えば、第2マイク120は、第2縁領域(PA2)に配置され、第2縁領域(PA2)の騒音を受信することができる。例えば、第2マイク120は、使用者の右側の耳の周辺の騒音を受信することができる。第1マイク110および第2マイク120は、受信される騒音を電気信号に変換し、騒音信号を音響処理回路300に提供することができる。
【0210】
振動装置200は、音響処理回路300からの振動駆動信号によって、第1支持領域(SA1)および第2支持領域(SA2)を振動させることができ、複数の振動発生器210を含むことができる。例えば、振動装置200は、第1支持領域(SA1)に配置される第1振動発生器210-1、および第2支持領域(SA2)に配置される第2振動発生器210-2を含むことができる。例えば、第1振動発生器210-1は、第1振動駆動信号によって第1支持領域(SA1)を振動させ、第2振動発生器210-2は、第2振動駆動信号によって、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。例えば、振動装置200は、1つまたは複数の第1振動発生器210-1および1つまたは複数の第2振動発生器210-2を含むことができる。例えば、第1振動発生器210-1は、1つまたは複数の第1振動構造物210Aを含み、第2振動発生器210-2は、1つまたは複数の第2振動構造物210Bを含むことができる。
【0211】
図16を参照すると、振動装置200は、第1支持領域(SA1)に配置される1つの第1振動発生器210-1、および第2支持領域(SA2)に配置される1つの第2振動発生器210-2を含むことができる。1つの第1振動発生器210-1は、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)を振動させることができる。1つの第2振動発生器210-2は、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。1つの第1振動発生器210-1は、第1支持領域(SA1)に配置される1つの第1振動構造物210Aを含み、1つの第2振動発生器210-2は、第2支持領域(SA2)に配置される1つの第2振動構造物210Bを含むことができる。
【0212】
本明細書の実施例によると、1つの第1振動構造物210Aは、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)を振動させることができる。例えば、1つの第1振動構造物210Aは、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳を振動させることができる。例えば、1つの第1振動構造物210Aは、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳および左側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0213】
本明細書の実施例によると、1つの第2振動構造物210Bは、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。例えば、1つの第2振動構造物210Bは、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳を振動させることができる。例えば、1つの第2振動構造物210Bは、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳および右側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0214】
本明細書の実施例によると、1つの第1振動発生器210-1および1つの第2振動発生器210-2は、中心ライン(CL)を基準に、対称に配置され得るが、これに限定されるものでではない。例えば、1つの第1振動発生器210-1および1つの第2振動発生器210-2は、第1方向(X)に沿って並んで配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、1つの第1振動発生器210-1および1つの第2振動発生器210-2は、支持領域(SA)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。
【0215】
本明細書の実施例によると、1つの第1振動構造物210Aおよび1つの第2振動構造物210Bは、中心ライン(CL)を基準に、対称に配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、1つの第1振動構造物210Aおよび1つの第2振動構造物210Bは、第1方向(X)に沿って並んで配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、1つの第1振動構造物210Aおよび1つの第2振動構造物210Bは、支持領域(SA)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。
【0216】
図17を参照すると、振動装置200は、第1支持領域(SA1)に配置される複数の第1振動発生器210-1、および第2支持領域(SA2)に配置される複数の第2振動発生器210-2を含むことができる。例えば、複数の第1振動発生器210-1は、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)を振動させることができる。例えば、複数の第2振動発生器210-2は、第2駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。
【0217】
本明細書の実施例によると、振動装置200は、2つの第1振動発生器210-1および2つの第2振動発生器210-2を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、振動装置200は、3つ以上の第1振動発生器210-1を含むことができ、3つ以上の第2振動発生器210-2を含むことができる。例えば、第1振動駆動信号は、複数の第1振動発生器210-1に共通に供給され得、第2振動駆動信号は、複数の第2振動発生器210-2に共通に供給され得る。
【0218】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれは、第1支持領域(SA1)に配置される1つの第1振動構造物210Aを含み、複数の第2振動発生器210-2それぞれは、第2支持領域(SA2)に配置される1つの第2振動構造物210Bを含むことができる。例えば、第1振動駆動信号は、複数の第1振動発生器210-1それぞれの第1振動構造物210Aに共通に供給され得、第2振動駆動信号は、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの第2振動構造物210Bに共通に供給され得る。
【0219】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1それぞれの第1振動構造物210Aは、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)を振動させることができる。例えば、複数の第1振動発生器210-1それぞれの第1振動構造物210Aは、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳を振動させることができる。例えば、複数の第1振動発生器210-1それぞれの第1振動構造物210Aは、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳および左側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0220】
本明細書の実施例によると、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの第2振動構造物210Bは、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。例えば、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの第2振動構造物210Bは、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳を振動させることができる。例えば、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの第2振動構造物210Bは、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳および右側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0221】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1は、第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動発生器210-1は、第1方向(X)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動発生器210-1は、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動発生器210-2は、第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動発生器210-2は、第1方向(X)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動発生器210-2は、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動発生器210-1および、複数の第2振動発生器210-2は、中心ライン(CL)を基準に、対称に配置され得るが、これに限定されるものではない。
【0222】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1または複数の第1振動構造物210Aは、第1支持領域(SA1)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものでではない。複数の第2振動発生器210-2または複数の第2振動構造物210Bは、第2支持領域(SA2)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、複数の第1振動発生器210-1および、複数の第2振動発生器210-2は、支持領域(SA)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、複数の第1振動構造物210Aおよび、複数の第2振動構造物210Bは、支持領域(SA)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。
【0223】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1は、第1支持領域(SA1)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。例えば、複数の第2振動発生器210-2は、第2支持領域(SA2)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。たとえば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動発生器の個数で1以上の自然数であり、jは、第2方向(Y)に沿って配置された振動発生器の個数でiと同一または異なる2以上の自然数であり得る。例えば、iは、2以上の自然数であり、jは、iと同一または異なる1以上の自然数であり得る。例えば、振動装置200に含まれるすべての振動発生器210-1、210-2は、支持領域(SA)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。たとえば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動構造物の個数で2以上の自然数であり、jは、第2方向(Y)に沿って配置された振動構造物の個数でiと同一または異なる2以上の自然数であり得る。
【0224】
図18を参照すると、振動装置200は、第1支持領域(SA1)に配置される1つの第1振動発生器210-1、および第2支持領域(SA2)に配置される1つの第2振動発生器210-2を含むことができる。例えば、1つの第1振動発生器210-1は、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)を振動させることができる。例えば、1つの第2振動発生器210-2は、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。
【0225】
本明細書の実施例によると、1つの第1振動発生器210-1は、第1支持領域(SA1)に配置される複数の第1振動構造物210Aを含み、1つの第2振動発生器210-2は、第2支持領域(SA2)に配置される複数の第2振動構造物210Bを含むことができる。例えば、1つの第1振動発生器210-1は、2つの第1振動構造物210Aを含み、1つの第2振動発生器210-2は、2つの第2振動構造物210Bを含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、1つの第1振動発生器210-1は、3つ以上の第1振動構造物210Aを含み、1つの第2振動発生器210-2は、3つの以上の第2振動構造物210Bを含むことができる。例えば、第1振動駆動信号は、複数の第1振動構造物210Aに共通に供給され得、第2振動駆動信号は、複数の第2振動構造物210Bに共通に供給され得る。
【0226】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動構造物210Aのそれぞれは、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)を振動させることができる。例えば、複数の第1振動構造物210Aのそれぞれは、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳を振動させることができる。例えば、複数の第1振動構造物210Aのそれぞれは、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳および左側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0227】
本明細書の実施例によると、複数の第2振動構造物210Bのそれぞれは、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。例えば、複数の第2振動構造物210Bのそれぞれは、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳を振動させることができる。例えば、複数の第2振動構造物210Bのそれぞれは、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳および右側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0228】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動構造物210Aは、第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動構造物210Aは、第1方向(X)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動構造物210Aは、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動構造物210Bは、第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動構造物210Bは、第1方向(X)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動構造物210Bは、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って配置され得る。
【0229】
本明細書の実施例によると、1つの第1振動発生器210-1および1つの第2振動発生器210-2は、中心ライン(CL)を基準に、対称に配置され得るが、これに限定されるものでではない。例えば、複数の第1振動構造物210Aは、第1支持領域(SA1)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。複数の第2振動構造物210Bは、第2支持領域(SA2)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、複数の第1振動構造物210Aおよび、複数の第2振動構造物210Bは、支持領域(SA)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。
【0230】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動構造物210Aは、第1支持領域(SA1)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。例えば、複数の第2振動構造物210Bは、第2支持領域(SA2)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。たとえば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動構造物の個数で1以上の自然数であり、jは、第2方向(Y)に沿って配置された振動構造物の個数でiと同一または異なる2以上の自然数であり得る。例えば、iは、2以上の自然数であり、jは、iと同一または異なる1以上の自然数であり得る。例えば、振動装置200に含まれるすべての振動構造物210A、210Bは、支持領域(SA)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。たとえば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動構造物の個数で2以上の自然数であり、jは、第2方向(Y)に沿って配置された振動構造物の個数でiと同一または異なる2以上の自然数であり得る。
【0231】
図19を参照すると、振動装置200は、第1支持領域(SA1)に配置される複数の第1振動発生器210-1、および第2支持領域(SA2)に配置される複数の第2振動発生器210-2を含むことができる。例えば、複数の第1振動発生器210-1は、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)を振動させることができる。例えば、複数の第2振動発生器210-2は、第2駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。
【0232】
本明細書の実施例によると、振動装置200は、2つの第1振動発生器210-1および2つの第2振動発生器210-2を含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、振動装置200は、3つ以上の第1振動発生器210-1を含むことができ、3つ以上の第2振動発生器210-2を含むことができる。例えば、第1振動駆動信号は、複数の第1振動発生器210-1に共通に供給され得、第2振動駆動信号は、複数の第2振動発生器210-2に共通に供給され得る。
【0233】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれは、第1支持領域(SA1)に配置される複数の第1振動構造物210Aを含み、複数の第2振動発生器210-2それぞれは、第2支持領域(SA2)に配置される複数の第2振動構造物210Bを含むことができる。例えば、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれは、2つの第1振動構造物210Aを含み、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれは、2つの第2振動構造物210Bを含むことができるが、これに限定されるものではない。例えば、複数の第1振動発生器210-1は、3つ以上の第1振動構造物210Aを含むことができる。例えば、複数の第2振動発生器210-2は、3つの以上の第2振動構造物210Bを含むことができる。例えば、第1振動駆動信号は、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれの複数の第1振動構造物210Aに共通に供給され得、第2振動駆動信号は、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの複数の第2振動構造物210Bに共通に供給され得る。
【0234】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれの複数の第1振動構造物210Aのそれぞれは、第1振動駆動信号によって振動し、第1支持領域(SA1)を振動させることができる。例えば、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれの複数の第1振動構造物210Aのそれぞれは、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳を振動させることができる。例えば、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれの複数の第1振動構造物210Aのそれぞれは、第1支持領域(SA1)に位置する使用者の左側の耳および左側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0235】
本明細書の実施例によると、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの複数の第2振動構造物210Bのそれぞれは、第2振動駆動信号によって振動し、第2支持領域(SA2)を振動させることができる。例えば、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの複数の第2振動構造物210Bのそれぞれは、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳を振動させることができる。例えば、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの複数の第2振動構造物210Bのそれぞれは、第2支持領域(SA2)に位置する使用者の右側の耳および右側の耳の周辺領域を振動させることができる。
【0236】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1は、第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動発生器210-1は、第1方向(X)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動発生器210-1は、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動発生器210-2は、第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動発生器210-2は、第1方向(X)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動発生器210-2は、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動発生器210-1および、複数の第2振動発生器210-2は、中心ライン(CL)を基準に、対称に配置され得るが、これに限定されるものではない。
【0237】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1は、第1支持領域(SA1)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。複数の第2振動発生器210-2は、第2支持領域(SA2)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、複数の第1振動発生器210-1および、複数の第2振動発生器210-2は、支持領域(SA)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。
【0238】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1は、第1支持領域(SA1)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。例えば、複数の第2振動発生器210-2は、第2支持領域(SA2)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。たとえば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動発生器の個数で1以上の自然数であり、jは、第2方向(Y)に沿って配置された振動発生器の個数でiと同一または異なる2以上の自然数であり得る。例えば、iは、2以上の自然数であり、jはiと同一または異なる1以上の自然数であり得る。例えば、振動装置200に含まれるすべての振動発生器210-1、210-2は、支持領域(SA)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。たとえば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動発生器の個数で4以上の自然数であり、jは、第2方向(Y)に沿って配置された振動構造物の個数でiと同一または異なる1以上の自然数であり得る。
【0239】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれの複数の第1振動構造物210Aは、第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれの複数の第1振動構造物210Aは、第1方向(X)に沿って配置され得る。例えば、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれの複数の第1振動構造物210Aは、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの複数の第2振動構造物210Bは、第2方向(Y)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの複数の第2振動構造物210Bは、第1方向(X)に沿って配置され得る。例えば、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの複数の第2振動構造物210Bは、第1方向(X)および第2方向(Y)に沿って配置され得る。
【0240】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれの複数の第1振動構造物210Aは、第1支持領域(SA1)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるではない。複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの複数の第2振動構造物210Bは、第2支持領域(SA2)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。例えば、複数の第1振動発生器210-1のそれぞれの複数の第1振動構造物210Aおよび、複数の第2振動発生器210-2のそれぞれの複数の第2振動構造物210Bは、支持領域(SA)で同一平面上に配置され得るが、これに限定されるものではない。
【0241】
本明細書の実施例によると、複数の第1振動構造物210Aは、第1支持領域(SA1)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。例えば、複数の第2振動構造物210Bは、第2支持領域(SA2)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。たとえば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動構造物の個数で1以上の自然数であり、jは、第2方向(Y)に沿って配置された振動構造物の個数でiと同一または異なる2以上の自然数であり得る。例えば、iは、2以上の自然数であり、jは、iと同一または異なる1以上の自然数であり得る。例えば、振動装置200に含まれるすべての振動構造物210A、210Bは、支持領域(SA)で同一平面上にi×jの形態で配置、またはタイル状に並べられ得る。たとえば、iは、第1方向(X)に沿って配置された振動構造物の個数で4以上の自然数であり、jは、第2方向(Y)に沿って配置された振動構造物の個数でiと同一または異なる2以上の自然数であり得る。
【0242】
本明細書の実施例に係る振動発生装置およびこれを含む車両は、以下のように説明することができる。
【0243】
本明細書の実施例に係る振動発生装置は、複数の領域を含む対象物に配置され、対象物の周辺の騒音を受信するマイク装置、音源信号および騒音に相応する騒音信号を受信し、騒音信号の逆位相を有する騒音除去信号を生成し、音源信号と騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する音響処理回路、および対象物に配置され、振動駆動信号によって振動して対象物を振動させる振動装置を含むことができる。
【0244】
本明細書のいくつかの実施例によると、対象物は、音源信号に対応する音響を生成するために振動するように構成され得る。
【0245】
本明細書のいくつかの実施例によると、対象物によって生成された音響は、骨伝導を通じて使用者に提供され得る。
【0246】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響処理回路は、音源信号および騒音信号を受信する入力部、騒音信号を受信し、騒音信号に基づいて騒音除去信号を生成する信号処理部、および音源信号および騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する駆動信号生成部を含むことができる。
【0247】
本明細書のいくつかの実施例によると、マイク装置は、複数の領域のうち、第1領域の周辺の第1騒音、および複数の領域のうち、第2領域の周辺の第2騒音をさらに受信し、および/または音響処理回路は、第1騒音に相応する第1騒音信号の逆位相を有する第1騒音除去信号をさらに生成し、第2騒音に相応する第2騒音信号の逆位相を有する第2騒音除去信号をさらに生成することができる。
【0248】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響処理回路は、音源信号、第1騒音除去信号、および第2騒音除去信号を結合して振動駆動信号をさらに生成することができる。
【0249】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響処理回路は、音源信号および第1騒音除去信号を結合して第1振動駆動信号をさらに生成し、音源信号および第2騒音除去信号を結合して第2振動駆動信号をさらに生成することができる。
【0250】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動装置は、複数の領域のうちの第3領域、または複数の領域のうちの第4領域、または第3領域および前記第4領域の上に渡って配置される1つの振動発生器を含み、音響処理回路は、1つの振動発生器に振動駆動信号をさらに供給することができる。
【0251】
本明細書のいくつかの実施例によると、1つの振動発生器は、少なくとも1つ以上の振動構造物を含み、少なくとも1つ以上の振動構造物は、第3領域、第4領域、または第3領域および前記第4領域に渡って配置され得る。
【0252】
本明細書のいくつかの実施例によると、1つの振動発生器は、無機物質の第1部分および第1部分の間に配置された有機物質の第2部分を含むことができる。
【0253】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部分および第2部分は、第1方向および/または第1方向と交差する第2方向に沿って交互に繰り返して配置され得る。
【0254】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2部分の幅は、振動装置の中間部分から両側の方にいくほど段々に減少することができる。
【0255】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部分は、ライン形、四角形、円形または三角形の形状を有することができる。
【0256】
本明細書のいくつかの実施例によると、1つの振動発生器は、少なくとも1つ以上の振動構造物を含み、および/または少なくとも1つ以上の振動構造物は、第3領域に配置される少なくとも1つ以上の第1振動構造物、および第4領域に配置される少なくとも1つ以上の第2振動構造物を含むことができる。
【0257】
本明細書のいくつかの実施例によると、少なくとも1つ以上の第1振動構造物および少なくとも1つ以上の第2振動構造物のそれぞれは、無機物質の第1部分および第1部分の間に配置された有機物質の第2部分を含むことができる。
【0258】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動装置は、複数の領域のうちの第3領域に配置される少なくとも1つ以上の第1振動発生器、および複数の領域のうちの第4領域に配置される少なくとも1つ以上の第2振動発生器を含み、音響処理回路は、少なくとも1つ以上の第1振動発生器に第1振動駆動信号をさらに供給し、少なくとも1つ以上の第2振動発生器に第2振動駆動信号をさらに供給することができる。
【0259】
本明細書のいくつかの実施例によると、少なくとも1つ以上の第1振動発生器は、少なくとも1つ以上の第1振動構造物を含み、少なくとも1つ以上の第2振動発生器は、少なくとも1つ以上の第2振動構造物を含むことができる。
【0260】
本明細書のいくつかの実施例によると、少なくとも1つ以上の第1振動構造物および少なくとも1つ以上の第2振動構造物のそれぞれは、無機物質の第1部分、および第1部分の間に配置された有機物質の第2部分を含むことができる。
【0261】
本明細書のいくつかの実施例によると、対象物は、車両の座席、列車の座席、マッサージ椅子、机椅子、ヘッド保護装置のうちの少なくとも1つ以上であり得る。
【0262】
本明細書の実施例に係る振動発生装置は、第1領域、第2領域、第3領域および第4領域を含む対象物に配置され、対象物の周辺の騒音を受信するマイク装置、音源信号および騒音に相応する騒音信号を受信し、騒音信号の逆位相を有する騒音除去信号を生成し、音源信号と騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する音響処理回路、および振動駆動信号によって振動し、第3領域および前記第4領域のうちの少なくとも1つ以上の領域を振動させる少なくとも1つ以上の振動発生器を含む振動装置を含むことができる。
【0263】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響処理回路は、音源信号および騒音信号を受信する入力部、騒音信号を受信し、騒音信号に基づいて騒音除去信号を生成する信号処理部、および音源信号および騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する駆動信号生成部を含むことができる。
【0264】
本明細書のいくつかの実施例によると、少なくとも1つ以上の振動発生器は、少なくとも1つ以上の振動構造物を含むことができる。
【0265】
本明細書のいくつかの実施例によると、少なくとも1つ以上の振動発生器は、第3領域、第4領域、または第3領域および前記第4領域に渡って配置される1つの振動発生器を含み、音響処理回路は、1つの振動発生器に振動駆動信号をさらに供給することができる。
【0266】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響処理回路は、音源信号、第1領域の周辺の第1騒音の逆位相を有する第1騒音除去信号、および第2領域の周辺の第2騒音の逆位相を有する第2騒音除去信号に基づいて振動駆動信号をさらに供給することができる。
【0267】
本明細書のいくつかの実施例によると、1つの振動発生器は、第3領域、第4領域、または第3領域および前記第4領域に渡って配置される1つの振動構造物を含むことができる。
【0268】
本明細書のいくつかの実施例によると、1つの振動発生器は、第3領域に配置される少なくとも1つ以上の第1振動構造物、および第4領域に配置される少なくとも1つ以上の第2振動構造物を含むことができる。
【0269】
本明細書のいくつかの実施例によると、少なくとも1つ以上の振動発生器は、第3領域に配置される少なくとも1つ以上の第1振動発生器、および第4領域に配置される少なくとも1つ以上の第2振動発生器を含み、音響処理回路は、少なくとも1つ以上の第1振動発生器に第1振動駆動信号をさらに供給し、少なくとも1つ以上の第2振動発生器に第2振動駆動信号をさらに供給することができる。
【0270】
本明細書のいくつかの実施例によると、音響処理回路は、音源信号と、第1領域の周辺の第1騒音の逆位相を有する第1騒音除去信号に基づいて第1振動駆動信号をさらに供給し、音源信号と、第2領域の周辺の第2騒音の逆位相を有する第2騒音除去信号に基づいて第2振動駆動信号をさらに供給することができる。
【0271】
本明細書のいくつかの実施例によると、少なくとも1つ以上の第1振動発生器は、少なくとも1つ以上の第1振動構造物を含み、少なくとも1つ以上の第2振動発生器は、少なくとも1つ以上の第2振動構造物を含むことができる。
【0272】
本明細書のいくつかの実施例によると、少なくとも1つ以上の振動構造物は、無機物質の第1部分、および第1部分の間に配置された有機物質の第2部分を含むことができる。
【0273】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部分および第2部分は、第1方向および/または第1方向と交差する第2方向に沿って交互に繰り返して配置され得る。
【0274】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2部分の幅は、振動装置の中間部分から両側の方にいくほど段々に減少することができる。
【0275】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部分は、ライン形、四角形、円形または三角形の形状を有することができる。
【0276】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1部分は、圧電特性を有し、第2部分は、軟性特性を有することができる。
【0277】
本明細書のいくつかの実施例によると、対象物は、車両の座席、列車の座席、マッサージ椅子、机椅子、およびヘッド保護装置のうちの少なくとも1つ以上であり得る。
【0278】
本明細書の実施例に係る車両は、複数の領域を含むヘッドレストを備えた座席、およびヘッドレストに配置された振動発生装置を含み、振動発生装置は、複数の領域を含む対象物に配置され、対象物の周辺の騒音を受信するマイク装置、音源信号および騒音に相応する騒音信号を受信し、騒音信号の逆位相を有する騒音除去信号を生成し、音源信号と騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する音響処理回路、および対象物に配置され、振動駆動信号によって振動して対象物を振動させる振動装置を含み、ヘッドレストは、振動発生装置の対象物であり得る。
【0279】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の領域は、ヘッドレストの中央領域のうちで左側の領域である第1支持領域、ヘッドレストの中央領域のうちの右側の領域である第2支持領域、第1支持領域の左側に位置する第1縁領域、および第2支持領域の右側に位置する第2縁領域を含むことができる。
【0280】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動装置は、振動駆動信号によって振動して、第1支持領域および第2支持領域のうちの少なくとも1つ以上の領域を振動させることができる。
【0281】
本明細書の実施例に係る車両は、第1~第4領域を含むヘッドレストを備えた座席、およびヘッドレストに配置された振動発生装置を含み、振動発生装置は、第1領域、第2領域、第3領域および第4領域を含む対象物に配置され、対象物の周辺の騒音を受信するマイク装置、音源信号および騒音に相応する騒音信号を受信し、騒音信号の逆位相を有する騒音除去信号を生成し、音源信号と騒音除去信号に基づいて振動駆動信号を生成する音響処理回路、および振動駆動信号によって振動し、第3領域および前記第4領域のうちの少なくとも1つ以上の領域を振動させる少なくとも1つ以上の振動発生器を含む振動装置を含み、ヘッドレストは、振動発生装置の対象物であり得る。
【0282】
本明細書のいくつかの実施例によると、第3領域および第4領域のうちの1つ以上は、音源信号に対応する音響を生成するために振動するように構成され得る。
【0283】
本明細書のいくつかの実施例によると、第3領域および第4領域によって生成された音響は、骨伝導を通じて使用者に提供され得る。
【0284】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域は、ヘッドレストの左側縁領域であり、第2領域は、ヘッドレストの右側縁領域であり、第3領域は、ヘッドレストの左側中央領域であり、第4領域は、ヘッドレストの右側中央領域であり得る。
【0285】
以上、添付した図を参照して、本明細書の実施例をさらに詳細に説明したが、本明細書は、必ずこのような実施例に極限されるものではなく、本明細書の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施することができる。したがって、本明細書に開示された実施例は、本明細書の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例により、本明細書の技術思想の範囲が限定されるものではない。従って、以上で記述した実施例は、すべての面で例示的なものであり限定的ではないと理解されなければならない。本明細書の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されなければならず、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本明細書の権利範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0286】
100:マイク装置
200:振動装置
210、210-1、210-2:振動発生器
210A、210B:振動構造物
300:音響処理回路
310:入力部
320:信号処理部
330:駆動信号生成部
400:音源提供システム
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19