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2023-135180ズームレンズおよびそれを有する撮像装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023135180
(43)【公開日】2023-09-28
(54)【発明の名称】ズームレンズおよびそれを有する撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20230921BHJP
【FI】
G02B15/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022040252
(22)【出願日】2022-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】木村 公平
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA02
2H087KA03
2H087MA15
2H087NA07
2H087PA13
2H087PA14
2H087PA15
2H087PA16
2H087PB19
2H087PB20
2H087QA02
2H087QA06
2H087QA07
2H087QA12
2H087QA13
2H087QA14
2H087QA21
2H087QA25
2H087QA26
2H087QA32
2H087QA34
2H087QA41
2H087QA42
2H087QA45
2H087QA46
2H087RA36
2H087RA44
2H087SA23
2H087SA27
2H087SA29
2H087SA33
2H087SA43
2H087SA47
2H087SA49
2H087SA52
2H087SA56
2H087SA57
2H087SA61
2H087SA62
2H087SA64
2H087SA65
2H087SA66
2H087SA73
2H087SB05
2H087SB16
2H087SB21
2H087SB27
2H087SB32
2H087SB33
2H087SB43
2H087SB45
2H087SB46
(57)【要約】
【課題】 全系が小型でありながら、フォーカシングに伴う光学性能の低下が抑制されたズームレンズを得ること。
【解決手段】 物体側から像側へ順に配置された正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、第4レンズ群を有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化し、第2レンズ群はズーミングに際し固定であり、フォーカシングに際して第4レンズ群が移動し、第4レンズ群の各レンズの物体側の面から像側の面の光軸上の距離の総和をTD4、光軸上の第3レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の距離をTL3、第4レンズ群の焦点距離をf4、望遠端における全系の焦点距離をftとし、それぞれを適切に設定する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、第4レンズ群を有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
前記第2レンズ群はズーミングに際して固定であり、前記第4レンズ群はフォーカシングに際して移動し、
前記第4レンズ群の各レンズの物体側の面から像側の面の光軸上の距離の総和をTD4、前記第3レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の距離をTL3、前記第4レンズ群の焦点距離をf4、望遠端における全系の焦点距離をftとするとき、
0.001<TD4/TL3<0.090
0.01<|f4|/ft<0.16
なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
【請求項2】
前記第1レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の距離をTL1とするとき、
0.35<TL1/|f4|<2.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項3】
前記第4レンズ群の望遠端における横倍率をβft、前記第4レンズ群より像側に配置される全てのレンズ群で合成される後続群の望遠端における横倍率をβrtとするとき、
3.00<|(1-βft)×βrt|<25.0
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
【請求項4】
第1レンズ群の焦点距離をf1、広角端における焦点距離をfwとするとき、
0.70<f1/fw<3.20
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項5】
第2レンズ群の焦点距離をf2、広角端における焦点距離をfwとするとき、
-1.00<f2/fw<-0.10
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項6】
第3レンズ群の焦点距離をf3とするとき、広角端における焦点距離をfwとするとき、
0.10<f3/fw<1.20
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項7】
広角端におけるバックフォーカスをskwとするとき、
5.0<ft/skw<50.0
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項8】
広角端におけるレンズ全長をTTDwとするとき、広角端におけるバックフォーカスをskwとするとき、
2.00<TTDw/skw<25.0
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項9】
広角端から望遠端へのズーミングに際する前記第1レンズ群の移動量をm1、前記第1レンズ群の焦点距離をf1とするとき、
-1.00<m1/f1<-0.05
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項10】
前記第4レンズ群は接合レンズまたは単レンズからなることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項11】
前記第4レンズ群の最も像側のレンズ面は像側に凹の形状であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項12】
前記第4レンズ群は負の屈折力を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項13】
像ぶれ補正に際して、前記第2レンズ群の全てのレンズまたは一部のレンズが光軸に垂直な方向の成分を含む方向に移動することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項14】
前記第1レンズ群は、最も物体側から像側へ順に配置された第1の正レンズ、第2の正レンズを有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項15】
前記第3レンズ群はFナンバーを決定するための開口絞りを有し、該開口絞りより物体側及び像側にそれぞれ第3レンズ群を構成するレンズが配置されることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項16】
前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、負の屈折力の前記第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群、負の屈折力の第6レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項17】
前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、正の屈折力の前記第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項18】
前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、負の屈折力の前記第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群、正の屈折力の第6レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項19】
前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、負の屈折力の前記第4レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項20】
請求項1乃至19のいずれか1項に記載のズームレンズと、
該ズームレンズによって形成された像を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズームレンズおよびそれを有する撮像装置に関し、例えばビデオカメラ、電子スチルカメラ、放送用カメラ、監視カメラ等のように撮像素子を用いた撮像装置に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
撮像光学系として、望遠端の焦点距離が長い望遠ズームレンズが知られている。(特許文献1)このようなズームレンズでは、小型でありながら、フォーカシングの高速化が容易であること、フォーカシングによる光学性能の低下を抑制すること等が求められる。
【0003】
特許文献1は、物体側から像側へ順に配置された、正、負、正、正、負および負の屈折力の第1乃至第6レンズ群から構成されたズームレンズを開示している。フォーカス群である第4レンズ群のレンズ枚数を多くすることで、フォーカスに伴う光学性能の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許06690425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のズームレンズは、フォーカス群である第4レンズ群のレンズ枚数が多く、さらには屈折力も比較的強い。よって、フォーカシングの高速化と、フォーカシングに伴う光学性能低下の抑制を両立することが困難である。
【0006】
そこで本発明は、全系が小型でありながら、フォーカシングに伴う光学性能の低下が抑制されたズームレンズ及びそれを有する撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、第4レンズ群を有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化し、前記第2レンズ群はズーミングに際して固定であり、前記第4レンズ群はフォーカシングに際して移動し、前記第4レンズ群の各レンズの物体側の面から像側の面の光軸上の距離の総和をTD4、前記第3レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の距離をTL3、前記第4レンズ群の焦点距離をf4、望遠端における全系の焦点距離をftとするとき、
0.001<TD4/TL3<0.090
0.01<|f4|/ft<0.16
なる条件式を満足することを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、全系が小型でありながら、フォーカシングに伴う光学性能の低下が抑制されたズームレンズを得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図2】実施例1のズームレンズの(A)広角端、(B)中間のズーム位置、(C)望遠端における収差図
図3】実施例2のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図4】実施例2のズームレンズの(A)広角端、(B)中間のズーム位置、(C)望遠端における収差図
図5】実施例3のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図6】実施例3のズームレンズの(A)広角端、(B)中間のズーム位置、(C)望遠端における収差図
図7】実施例4のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図8】実施例4のズームレンズの(A)広角端、(B)中間のズーム位置、(C)望遠端における収差図
図9】実施例5のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図10】実施例5のズームレンズの(A)広角端、(B)中間のズーム位置、(C)望遠端における収差図
図11】実施例6のズームレンズの広角端におけるレンズ断面図
図12】実施例6のズームレンズの(A)広角端、(B)中間のズーム位置、(C)望遠端における収差図
図13】本発明の撮像装置の要部概略図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて説明する。本実施形態におけるズームレンズは、物体側より像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、第4レンズ群とを有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化する。そして、第2レンズ群はズーミングに際して固定であり、第4レンズ群はフォーカシングに際して移動する。
【0011】
図1は、実施例1の広角端(短焦点距離端)におけるレンズ断面図である。図2(A)、(B)、(C)はそれぞれ、実施例1のズームレンズの無限遠物体にフォーカスを合わせたとき(合焦したとき)の広角端、中間のズーム位置、望遠端(長焦点距離端)における縦収差図である。実施例1は、ズーム比3.78、Fナンバー5.71~9.18程度のズームレンズである。
【0012】
図3は、実施例2の広角端におけるレンズ断面図である。図4(A)、(B)、(C)はそれぞれ、実施例2のズームレンズの無限遠物体にフォーカスを合わせたときの広角端、中間のズーム位置、望遠端における縦収差図である。実施例2は、ズーム比4.99、Fナンバー5.71~11.00程度のズームレンズである。
【0013】
図5は、実施例3の広角端におけるレンズ断面図である。図6(A)、(B)、(C)はそれぞれ、実施例3の無限遠物体にフォーカスを合わせたときのズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における縦収差図である。実施例3は、ズーム比3.77、Fナンバー5.77~9.20程度のズームレンズである。
【0014】
図7は、実施例4の広角端におけるレンズ断面図である。図8(A)、(B)、(C)はそれぞれ、実施例4の無限遠物体にフォーカスを合わせたときのズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における縦収差図である。実施例4は、ズーム比3.78、Fナンバー5.71~9.18程度のズームレンズである。
【0015】
図9は、実施例5の広角端におけるレンズ断面図である。図10(A)、(B)、(C)はそれぞれ、実施例5の無限遠物体にフォーカスを合わせたときのズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における縦収差図である。実施例5は、ズーム比3.77、Fナンバー5.83~8.00程度のズームレンズである。
【0016】
図11は、実施例6の広角端におけるレンズ断面図である。図12(A)、(B)、(C)はそれぞれ、実施例6の無限遠物体にフォーカスを合わせたときのズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における縦収差図である。実施例6は、ズーム比3.77、Fナンバー5.77~9.20程度のズームレンズである。
【0017】
各実施例のズームレンズはデジタルカメラやビデオカメラ、放送用カメラ、監視用カメラ、銀塩写真用カメラなどの撮像装置に用いられるズームレンズである。レンズ断面図において、左方が物体側(前方)で、右方が像側(後方)である。尚、各実施例のズームレンズは、投射装置(プロジェクタ)用の投射光学系として用いても良く、このときは左方がスクリーン側、右方が被投射側となる。レンズ断面図において、L0はズームレンズ全系である。iは物体側からのレンズ群の順番を示し、Liは第iレンズ群を示す。
【0018】
SPは開口絞り(開放Fナンバー絞り)である。IPは像面である。デジタルカメラやビデオカメラでは、ズームレンズの像面IPは、CCDセンサやCMOSセンサなどの固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面に相当する。銀塩フィルムカメラでは、ズームレンズの像面IPは、フィルム面に相当する。矢印は無限遠に合焦しているときの広角端から望遠端へのズーミングに際してのレンズ群の移動軌跡を示している。FOCUSと記載した矢印は、無限遠物体から近距離物体へフォーカシングする際のレンズ群の移動方向を示している。ISは像ぶれを補正するレンズ群であり、光軸に垂直な方向の成分を含む方向に移動することで、レンズが手ぶれ等によって傾いたときに発生する像ぶれを補正する。
【0019】
球面収差図において、FnoはFナンバーである。また実線のdはd線(波長587.6nm)、二点鎖線のgはg線(波長435.8nm)である。非点収差図で点線のΔMはd線におけるメリディオナル像面、実線のΔSはd線におけるサジタル像面である。歪曲収差図はd線について示している。倍率色収差図はg線について示している。ωは半画角(度)である。
【0020】
各実施例のズームレンズは、物体側より像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3と、第4レンズ群L4を有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化する。そして、第2レンズ群L2はズーミングに際して固定であり、第4レンズ群L4はフォーカシングに際して移動する。第1レンズ群L1を正の屈折力、第2レンズ群L2を負の屈折力とすることで、前側主点を物体側に配置しテレフォトタイプの構成を取ることで、ズームレンズ全系L0を小型化している。負の屈折力の第2レンズ群L2をズーミングに際して固定とすることで、製造誤差起因による光学性能の劣化を低減している。第3レンズ群L3を正の屈折力とすることで、第4レンズ群L4へ入射する軸上光束が小さくなり、結果としてフォーカスレンズ群が小型化している。
【0021】
第4レンズ群L4の各レンズの物体側の面から像側の面の光軸上の距離の総和をTD4、第3レンズ群L3の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の距離をTL3とする。第4レンズ群L4の焦点距離をf4、望遠端におけるズームレンズ全系L0の焦点距離をftとする。このとき各実施例のズームレンズは、
0.001<TD4/TL3<0.090・・・(1)
0.01<|f4|/ft<0.16・・・(2)
なる条件式を満足する。
【0022】
次に、前述の各条件式の技術的意味について説明する。条件式(1)はフォーカスレンズ群である第4レンズ群L4の小型軽量化とフォーカシングに伴う収差変動を抑制するためのものである。ここで、TD4は第4レンズ群L4を構成する各レンズの物体側の面から像側の面の光軸上の距離の総和であり、レンズとレンズの間の空気間隔は含まない。条件式(1)の上限を上回って、第4レンズ群L4を構成する各レンズの物体側の面から像側の面の光軸上の距離の総和が大きくなると、フォーカスレンズ群である第4レンズ群L4のレンズユニットが大きくなる。結果として、フォーカシングの高速化が困難となる。条件式(1)の下限を下回って、第3レンズ群L3の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の距離が大きくなると、ズームレンズ全系L0が長くなる。
【0023】
条件式(2)はフォーカシングの高速化と、フォーカシングに伴う収差の変動を抑制することを両立するためのものである。条件式(2)の上限を上回って、第4レンズ群L4の焦点距離が長くなると、第4レンズ群L4の屈折力が弱まる。結果として、フォーカシングに際してのフォーカス群の移動量が大きくなり、フォーカシングの高速化が困難となる。条件式(2)の下限を下回って、第4レンズ群L4の焦点距離が短くなると、第4レンズ群L4の屈折力が強くなりすぎて、特に望遠端における球面収差やコマ収差のフォーカシングに際する変動を抑制することが困難となる。
【0024】
好ましくは条件式(1)、(2)を次の如く設定するのが良い。
0.002<TD4/TL3<0.085・・・(1a)
0.03<|f4|/ft<0.15・・・(2a)
【0025】
より好ましくは条件式(1a)、(2a)を次の如く設定するのが良い。
0.003<TD4/TL3<0.075・・・(1b)
0.04<|f4|/ft<0.14・・・(2b)
【0026】
さらに、各実施例のズームレンズにおいて、次の条件式のうち1つ以上満足するのが好ましい。
0.35<TL1/|f4|<2.50・・・(3)
3.00<|(1-βft)×βrt|<25.0・・・(4)
0.70<f1/fw<3.20・・・(5)
-1.00<f2/fw<-0.10・・・(6)
0.10<f3/fw<1.20・・・(7)
5.0<ft/skw<50.0・・・(8)
2.00<TTDw/skw<25.0・・・(9)
-1.00<m1/f1<-0.05・・・(10)
【0027】
第1レンズ群L1の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の距離をTL1、第4レンズ群L4の焦点距離をf4とする。第4レンズ群L4の望遠端の無限遠物体に合焦したときにおける横倍率をβftとする。第4レンズ群L4より像側に配置される全てのレンズ群で合成される望遠端の無限遠物体に合焦したときにおける横倍率をβrtとする。但し、第4レンズL4よりも像側にレンズ群が配置されてない場合は、βrt=1.00として計算する。第1レンズ群L1の焦点距離をf1、広角端における全系の焦点距離をfwとする。第2レンズ群L2の焦点距離をf2とする。第3レンズ群L3の焦点距離をf3とする。広角端におけるバックフォーカスをskwとする。広角端におけるレンズ全長をTTDwとする。広角端から望遠端へのズーミングに際する第1レンズ群L1の移動量をm1とする。広角端におけるレンズ全長TTDwとは、最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離に、空気換算長のバックフォーカスの値を加えた長さである。バックフォーカスは最も像側のレンズ面から像面までの空気換算での長さである。ズーミングに際するレンズ群の移動量とは、広角端における光軸上の位置と望遠端における光軸上の位置の差に相当する。移動量の符号は、広角端に比べて望遠端においてレンズ群が像側に位置するときを正、広角端に比べて望遠端においてレンズ群が物体側に位置するときを負とする。
【0028】
次に、前述の各条件式の技術的意味について説明する。
【0029】
条件式(3)はズームレンズ全系L0の小型化とフォーカシングの高速化に関するものである。
【0030】
条件式(3)の上限を上回って、第1レンズ群L1の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の距離TL1が大きくなると、ズームレンズ全系L0の小型が困難となる。条件式(3)の下限を下回って、第4レンズ群L4の焦点距離が長くなると、フォーカシングに際して第4レンズ群L4の移動量を大きく確保しなければならなくなり、結果としてフォーカシングの高速化が困難となる。
【0031】
条件式(4)は望遠端における第4レンズ群L4のフォーカス敏感度を規定している。
【0032】
条件式(4)の上限を上回って、フォーカス敏感度が高くなると、フォーカス群の光軸方向の微小な移動に対してピントが大きく移動するため、高い精度でフォーカス制御することが困難となる。条件式(4)の下限を下回って、フォーカス敏感度が低くなると、フォーカシングに際して第4レンズ群L4の移動量を大きく確保しなければならず、結果としてフォーカシングの高速化が困難となる。
【0033】
条件式(5)はズームレンズ全系L0を小型化するためのものである。条件式(5)の上限を上回って、第1レンズ群L1の焦点距離が長くなると、前側主点が像面側に配され、ズームレンズ全系L0が大型化する。条件式(5)の下限を下回って、第1レンズ群L1の焦点距離が短くなると、球面収差やコマ収差を補正することが困難となる。
【0034】
条件式(6)はズームレンズ全系L0の小型化と光学性能の両立を図るためのものである。
【0035】
条件式(6)の上限を上回って、第2レンズ群L2の焦点距離が短くなると、第2レンズ群L2より像側のレンズ群に入射する軸上光束が大きくなる。その結果、フォーカス群である第4レンズ群L4が大型化する。条件式(6)の下限を下回って、第2レンズ群L2の焦点距離の絶対値が長くなると、所望のズーム倍率を実現するために、第1レンズ群L1や第3レンズ群L3の移動量を大きくしなければならず、結果としてズームレンズ全系L0が大型化する。
【0036】
条件式(7)はズームレンズ全系L0の小型化と第4レンズ群L4の軽量化を両立するためのものである。
【0037】
条件式(7)の上限を上回って、第3レンズ群L3の焦点距離f3が大きくなると、ズーム比を確保するために第3レンズ群L3のズーミングに際する移動量を大きくする必要がある。結果として、ズームレンズ全系L0が大型化する。条件式(7)の下限を下回って、第3レンズ群L3の焦点距離f3が短くなると、フォーカス群である第4レンズ群L4へ入射する軸上光束のマージナル光線の角度が光軸に対して大きくなりすぎる。よって、フォーカシングに際しての球面収差等の収差変動を抑制することが困難となる。
【0038】
条件式(8)はズームレンズ全系L0の光学性能と小型化を両立するためのものである。
【0039】
条件式(8)の上限を上回って、望遠端の焦点距離ftが長くなると、望遠端における諸収差、特に軸上色収差を補正することが困難となる。条件式(8)の下限を下回って、ズームレンズ全系L0の広角端におけるバックフォーカスskwが大きくなると、ズームレンズ全系L0が大型化する。
【0040】
条件式(9)は、ズームレンズ全系L0の所望の光学性能と小型化を両立するためのものである。
【0041】
条件式(9)の上限を上回って、広角端における光学全長TTDwが大きくなると、ズームレンズ全系L0が大型化するため好ましくない。条件式(9)の下限を下回って、広角端における光学全長TTDwが小さくなると、ズームレンズ全系L0の有する各群の屈折力が強くなりすぎ、結果として所望の光学性能を得る事が困難となる。
【0042】
条件式(10)は、ズームレンズ全系L0の所望の光学性能と小型化を両立するためのものである。
【0043】
条件式(10)の上限を上回って、広角端から望遠端にかけてのズーミングに際する第1レンズ群L1の移動量m1の絶対値が小さくなると、所望の望遠端焦点距離を得るために後続群の移動量が大きくなる。結果として、像面湾曲収差等のズーム変動を抑制することが困難となる。条件式(10)の下限を下回って、第1レンズ群L1の移動量m1の絶対値が大きくなると、望遠端でのズームレンズ全系L0が大型化する。
【0044】
好ましくは条件式(3)乃至(10)を次の如く設定するのが良い。
0.50<TL1/|f4|<2.00・・・(3a)
4.00<|(1-βft)×βrt|<20.0・・・(4a)
0.90<f1/fw<2.50・・・(5a)
-0.50<f2/fw<-0.15・・・(6a)
0.15<f3/fw<1.00・・・(7a)
8.0<ft/skw<30.0・・・(8a)
3.00<TTDw/skw<20.0・・・(9a)
-0.80<m1/f1<-0.08・・・(10a)
【0045】
さらに好ましくは条件式(3a)乃至(10a)を次の如く設定するのが良い。
0.60<TL1/|f4|<1.70・・・(3b)
5.00<|(1-βft)×βrt|<15.0・・・(4b)
1.10<f1/fw<2.00・・・(5b)
-0.40<f2/fw<-0.25・・・(6b)
0.20<f3/fw<0.80・・・(7b)
10.0<ft/skw<25.0・・・(8b)
4.00<TTDw/skw<12.0・・・(9b)
-0.40<m1/f1<-0.12・・・(10b)
【0046】
また、レンズ鏡筒が手振れなどにより偏心した場合にも、良好な結像性能を得るためには、レンズを光軸から垂直な方向の成分を含む方向に偏心させるレンズ群を有することが好ましい。例えば、第2レンズ群L2の全体もしくは、第2レンズ群L2の一部により像ぶれ補正を行うことで、広角端から望遠端にかけて良好な像ぶれ補正を小型軽量なレンズユニットで行う事ができ、より好ましい。
【0047】
また、第4レンズ群L4によるフォーカシングを高速に行うため、第4レンズ群L4を軽量化することが求められる。そのため、第4レンズ群L4は接合レンズ、または1枚の単レンズで構成することが好ましい。
【0048】
また、像面湾曲のズーム変動を抑制するために、第4レンズ群L4は負の屈折力のレンズ群とすることが好ましい。
【0049】
また、フォーカシング時の像面湾曲収差の物体距離変動を抑制するために、第4レンズ群L4の最も像側の面は像側に凹の形状とすることが好ましい。
【0050】
また、小型化と軸上諸収差の抑制を両立するために、第1レンズ群L1において、物体側から像側へ順に、第1の正レンズ、第2の正レンズを配置することが好ましい。
【0051】
また、像面湾曲や歪曲収差を抑制するために、第3レンズ群L3はFナンバーを決定するための開口絞りを内部に有し、開口絞りより物体側及び像側にそれぞれ第3レンズ群L3を構成するレンズを配置することが好ましい。
【0052】
各実施例では、以上のように各要素を特定することにより、全系が小型でありながら、フォーカシングに伴う光学性能の低下が抑制されたズームレンズを得ている。
【0053】
次に各実施例のレンズ構成について詳細に説明する。実施例1のズームレンズは、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、負の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群、負の屈折力の第6レンズ群からなる。実施例2のズームレンズのレンズ群の構成は実施例1のズームレンズと同じである。6群構成とすることで、全ズーム域の光学性能を良好に補正している。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第2レンズ群L2を除く全てのレンズ群が物体側へ移動する。第2レンズ群L2はズーミングに際して固定である。無限遠から至近距離へのフォーカシングに際して第4レンズ群L4が像側へ移動する。また、第2レンズ群において最も像側から数えて3枚のレンズを部分群ISとして、光軸とは略垂直方向に移動させることで、像ぶれ補正をおこなっている。3枚のレンズで像ぶれ補正を行うことにより、レンズが偏心することで発生する収差を抑制している。またFnoを決定する絞りは第3レンズ群L3の内部に配置される。
【0054】
実施例3のズームレンズは、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群からなる。5群構成とすることで、6群構成に対してズームレンズ全系L0を軽量化している。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第2レンズ群L2を除く全てのレンズ群が物体側へ移動する。第2レンズ群L2はズーミングに際して固定である。無限遠から至近距離へのフォーカシングに際して第4レンズ群L4が物体側へ移動する。また、第2レンズ群の像側3枚のレンズを部分群ISとして、光軸とは略垂直方向に移動させることで、像ぶれ補正をおこなっている。またFナンバーを決定する開口絞りは第3レンズ群L3の内部に配置される。
【0055】
実施例4のズームレンズは、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群、負の屈折力の第6レンズ群からなる。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第2レンズ群を除く全てのレンズ群が物体側へ移動する。第2レンズ群L2はズーミングに際して固定である。無限遠から至近距離へのフォーカシングに際して第4レンズ群L4が物体側へ移動する。また、第2レンズ群L2の像側3枚のレンズを部分群ISとして、光軸とは略垂直方向に移動させることで、像ぶれ補正をおこなっている。またFnoを決定する絞りは第3レンズ群L3の内部に配置される。
【0056】
実施例5のズームレンズは、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、負の屈折力の第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群、正の屈折力の第6レンズ群からなる。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第2レンズ群と第6レンズ群を除く全てのレンズ群が物体側へ移動する。第2レンズ群L2と第6レンズ群L6はズーミングに際して固定である。第6レンズ群L6をズーミングに際して固定とすることにより、製造誤差起因による光学性能の劣化を抑制している。無限遠から至近距離へのフォーカシングに際して第4レンズ群L4が物体側へ移動する。また、第2レンズ群L2の像側4枚のレンズを部分群ISとして、光軸とは略垂直方向に移動させることで、像ぶれ補正をおこなっている。4枚のレンズで像ぶれ補正を行うことにより、3枚での像ぶれ補正よりも像ぶれ補正時の光学性能を良好にしている。またFnoを決定する絞りは第3レンズ群L3の内部に配置される。
【0057】
実施例6のズームレンズは、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、負の屈折力の第4レンズ群からなる4群構成のズームレンズである。4群構成とすることで、5群構成とすることよりズームレンズ全系L0を軽量化している。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第2レンズ群除く全てのレンズ群が物体側へ移動する。無限遠から至近距離へのフォーカシングに際して第4レンズ群L4が像側へ移動する。また、第2レンズ群L2の像側3枚のレンズを部分群ISとして、光軸とは略垂直方向に移動させることで、像ぶれ補正をおこなっている。またFnoを決定する絞りは第3レンズ群L3の内部に配置される。
【0058】
また、実施例1乃至6において、製造誤差による光学性能低下を抑制するため、構成されるレンズはすべて球面レンズであることが好ましい。
【0059】
次に、本実施形態における光学系(ズームレンズ)を撮像光学系として用いたデジタルスチルカメラ(撮像装置)の実施例について、図13を用いて説明する。図13において、10はカメラ本体、11は実施例1乃至6で説明したいずれかの光学系によって構成された撮影光学系である。12はカメラ本体に内蔵され、撮影光学系11によって形成された光学像を受光して光電変換するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。カメラ本体10はクイックターンミラーを有する所謂一眼レフカメラでも良いし、クイックターンミラーを有さない所謂ミラーレスカメラでも良い。
【0060】
このように本実施形態における光学系をデジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、レンズが小型で、フォーカシングが高速な撮像装置を得ることができる。
【0061】
以下、実施例1乃至6に対応する具体的な数値実施例1乃至6を示す。
【0062】
各数値実施例の面データにおいて、rは各光学面の曲率半径、d(mm)は第m面と第(m+1)面との間の軸上間隔(光軸上の距離)を表わしている。ただし、mは光入射側から数えた面の番号である。また、ndは各光学部材のd線に対する屈折率、νdは光学部材のアッベ数を表わしている。なお、ある材料のアッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd、NF、NCとするとき、
νd=(Nd-1)/(NF-NC)で表される。
【0063】
また、各数値実施例において、d、焦点距離(mm)、Fナンバー、半画角(°)は全て各実施例の光学系が無限遠物体に焦点を合わせた時の値である。「バックフォーカスBF」は、レンズ最終面(最も像側のレンズ面)から近軸像面までの光軸上の距離を空気換算長により表記したものである。「レンズ全長」は、ズームレンズの最前面(最も物体側のレンズ面)から最終面までの光軸上の距離にバックフォーカスを加えた長さである。「レンズ群」は、複数のレンズから構成される場合に限らず、1枚のレンズから構成される場合も含むものとする。
【0064】
また、前述の各条件式と各数値実施例との関係を表1に示す。
【0065】
[数値実施例1]
単位 mm

面データ

面番号 r d nd νd
1 144.748 9.32 1.48749 70.2
2 ∞ 48.43
3 89.287 10.89 1.49700 81.6
4 -847.726 3.00 1.61340 44.3
5 74.191 1.97
6 100.080 4.93 1.51823 58.9
7 174.640 (可変)
8 ∞ 4.76 1.65412 39.7
9 -63.154 2.00 1.58913 61.1
10 767.732 3.37
11 682.775 1.50 1.72916 54.7
12 82.889 2.86
13 -101.488 1.50 1.69680 55.5
14 101.488 3.53 1.78472 25.7
15 ∞ (可変)
16 49.739 7.15 1.49700 81.6
17 -138.331 0.19
18 64.996 1.70 1.72916 54.7
19 27.598 9.12 1.53775 74.7
20 -231.045 0.97
21 -86.744 1.90 1.90525 35.0
22 1464.098 16.96
23(絞り) ∞ 24.36
24 64.330 4.61 1.61340 44.3
25 -43.939 1.30 1.89190 37.1
26 -157.290 (可変)
27 271.506 2.33 1.85478 24.8
28 -74.228 1.00 1.83481 42.7
29 39.368 (可変)
30 67.122 1.70 1.92286 20.9
31 38.251 6.33 1.65412 39.7
32 -60.563 (可変)
33 -76.617 1.30 1.59522 67.7
34 166.663 1.15
35 -165.426 1.50 1.59522 67.7
36 23.838 6.86 1.61340 44.3
37 181.816 (可変)
像面 ∞

各種データ
ズーム比 3.78
広角 中間 望遠
焦点距離 206.00 384.91 778.20
Fナンバー 5.71 6.70 9.18
画角 6.00 3.22 1.59
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 330.11 387.57 420.11
BF 40.03 58.26 96.02

d 7 7.95 65.40 97.95
d15 41.76 29.34 2.97
d26 15.09 8.51 3.09
d29 17.80 24.37 29.79
d32 18.99 13.18 1.79
d37 40.03 58.26 96.02

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 298.92
2 8 -73.88
3 16 72.61
4 27 -56.61
5 30 58.15
6 33 -55.76

【0066】
[数値実施例2]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 159.699 11.19 1.55200 70.7
2 -9253.167 29.40
3 124.859 11.82 1.43875 94.7
4 -1594.386 3.00 1.61340 44.3
5 90.657 1.88
6 112.075 7.30 1.52249 59.8
7 268.277 (可変)
8 379.010 4.72 1.65412 39.7
9 -95.619 2.00 1.58913 61.1
10 133.911 4.36
11 1360.740 1.50 1.72916 54.7
12 99.116 2.70
13 -93.784 1.50 1.69680 55.5
14 93.784 3.64 1.78472 25.7
15 ∞ (可変)
16 42.748 8.09 1.43875 94.7
17 -244.321 9.41
18 61.253 1.70 1.72916 54.7
19 25.121 10.52 1.53775 74.7
20 -145.036 1.15
21 -64.802 1.90 1.90525 35.0
22 -371.091 20.41
23(絞り) ∞ 5.58
24 57.372 6.20 1.61340 44.3
25 -39.197 1.30 1.89190 37.1
26 -116.455 (可変)
27 323.331 3.60 1.85478 24.8
28 -43.383 1.00 1.83481 42.7
29 38.104 (可変)
30 105.754 1.70 1.92286 20.9
31 40.781 4.94 1.65412 39.7
32 -52.073 (可変)
33 -70.909 1.30 1.59522 67.7
34 166.620 1.46
35 -80.692 1.50 1.59522 67.7
36 27.051 6.68 1.61340 44.3
37 -192.918 (可変)
像面 ∞

各種データ
ズーム比 4.99
広角 中間 望遠
焦点距離 200.00 384.79 998.33
Fナンバー 5.71 8.00 11.00
画角 6.17 3.22 1.24
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 346.80 414.38 456.78
BF 43.85 57.79 105.49

d 7 27.82 95.40 137.81
d15 48.96 40.25 2.94
d26 19.01 13.14 3.03
d29 16.52 22.39 32.50
d32 17.16 11.93 1.54
d37 43.85 57.79 105.49

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 306.41
2 8 -64.76
3 16 67.47
4 27 -53.60
5 30 68.64
6 33 -65.43

【0067】
[数値実施例3]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 150.352 9.09 1.51823 58.9
2 -2220.884 47.50
3 109.107 10.05 1.49700 81.5
4 -311.952 2.70 1.61340 44.3
5 85.891 2.62
6 151.247 4.38 1.49700 81.5
7 297.213 (可変)
8 105.941 4.54 1.59270 35.3
9 -572.784 4.71
10 451.610 1.65 1.83481 42.7
11 93.220 3.35
12 494.132 1.65 1.59522 67.7
13 172.589 2.14
14 -116.509 1.65 1.77250 49.6
15 102.552 2.75 1.84666 23.8
16 284.801 (可変)
17 135.888 3.96 1.49700 81.5
18 -198.755 0.20
19 68.386 6.98 1.49700 81.5
20 -75.459 1.80 1.90043 37.4
21 -1059.696 35.54
22(絞り) ∞ 11.24
23 -78.564 1.30 1.62041 60.3
24 63.938 5.79 1.57501 41.5
25 -50.115 7.21
26 73.938 1.50 1.84666 23.8
27 50.694 (可変)
28 56.532 3.97 1.54072 47.2
29 -45.496 1.00 1.95375 32.3
30 -102.766 (可変)
31 -171.505 1.00 1.53775 74.7
32 21.201 4.27 1.51742 52.4
33 64.491 3.78
34 -46.262 1.50 1.49700 81.5
35 37.451 5.23 1.53172 48.8
36 -86.653 (可変)
像面 ∞

各種データ
ズーム比 3.77
広角 中間 望遠
焦点距離 205.98 384.96 775.84
Fナンバー 5.77 6.80 9.20
画角 6.00 3.22 1.60
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 336.95 386.89 426.95
BF 38.57 65.58 108.88

d 7 2.00 51.94 92.00
d16 57.03 34.81 2.21
d27 7.65 15.35 26.04
d30 36.66 24.17 2.79
d36 38.57 65.58 108.88

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 337.68
2 8 -93.52
3 17 118.61
4 28 102.47
5 31 -64.57

【0068】
[数値実施例4]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 143.068 9.33 1.48749 70.2
2 ∞ 46.81
3 105.831 10.49 1.49700 81.6
4 -421.308 3.00 1.61340 44.3
5 81.155 1.41
6 101.264 5.86 1.51823 58.9
7 246.538 (可変)
8 ∞ 3.16 1.65412 39.7
9 -67.730 2.00 1.58913 61.1
10 18081.804 3.28
11 1218.430 1.50 1.72916 54.7
12 83.015 2.91
13 -105.215 1.50 1.69680 55.5
14 105.215 3.51 1.78472 25.7
15 ∞ (可変)
16 39.645 7.02 1.49700 81.6
17 809.672 10.80
18 73.120 1.70 1.72916 54.7
19 22.924 10.35 1.53775 74.7
20 -122.755 2.89
21 -54.461 1.90 1.90525 35.0
22 -218.508 8.12
23(絞り) ∞ 18.65
24 71.191 5.13 1.61340 44.3
25 -44.461 1.30 1.89190 37.1
26 -109.673 (可変)
27 181.380 0.30 1.77250 49.6
28 40.522 (可変)
29 113.502 1.70 1.92286 20.9
30 91.813 4.15 1.65412 39.7
31 -64.870 (可変)
32 -85.727 1.30 1.59522 67.7
33 166.663 11.70
34 -110.554 1.50 1.59522 67.7
35 31.223 6.66 1.61340 44.3
36 4143.568 (可変)
像面 ∞

各種データ
ズーム比 3.78
広角 中間 望遠
焦点距離 206.00 384.79 778.20
Fナンバー 5.71 6.70 9.18
画角 6.00 3.22 1.59
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 330.12 386.42 420.13
BF 34.33 53.24 93.04

d 7 2.50 58.81 92.52
d15 43.10 31.02 2.97
d26 23.43 13.41 0.97
d28 16.49 26.51 38.95
d31 20.32 13.49 1.75
d36 34.33 53.24 93.04

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 274.14
2 8 -76.47
3 16 78.95
4 27 -67.61
5 29 66.21
6 32 -62.01

【0069】
[数値実施例5]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 343.853 6.59 1.48749 70.2
2 -1704.092 0.25
3 143.057 9.25 1.43875 94.7
4 920.875 57.99
5 83.225 11.21 1.49700 81.5
6 -1888.558 2.50 1.61340 44.3
7 70.227 (可変)
8 95.304 3.11 1.69895 30.1
9 -6637.939 3.45
10 460.040 1.30 1.83481 42.7
11 83.586 1.99
12 -419.016 1.40 1.72916 54.7
13 103.766 2.90
14 -76.364 1.50 1.76385 48.5
15 106.789 2.51 1.84666 23.8
16 -2625.038 (可変)
17 59.528 4.59 1.49700 81.5
18 -266.452 0.10
19 34.850 4.74 1.49700 81.5
20 113.383 11.22
21(絞り) ∞ 2.03
22 56.726 3.78 1.72825 28.5
23 -123.494 1.70 1.95375 32.3
24 23.868 2.07
25 55.166 6.32 1.73037 32.2
26 -25.789 1.80 1.95375 32.3
27 -416.226 0.46
28 31.114 5.75 1.49700 81.5
29 -65.683 (可変)
30 -660.978 1.31 1.76182 26.5
31 -167.980 4.80
32 -139.451 0.50 1.95375 32.3
33 68.177 (可変)
34 85.018 1.10 1.92286 18.9
35 35.859 2.82
36 -49.039 1.20 1.49700 81.5
37 36.417 5.43 1.80000 29.8
38 -45.190 38.31
39 -41.484 1.35 1.49700 81.5
40 61.869 3.38 1.77250 49.6
41 442.867 (可変)
42 127.363 5.10 1.48749 70.2
43 -131.827 (可変)
像面 ∞

各種データ
ズーム比 3.77

焦点距離 206.00 390.62 775.95
Fナンバー 5.83 7.10 8.00
画角 6.00 3.17 1.60
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 330.08 375.10 420.12
BF 38.46 38.46 38.46

d 7 1.48 46.50 91.52
d16 45.59 23.96 2.32
d29 2.37 5.12 1.84
d33 25.37 25.19 24.99
d41 1.00 20.06 45.18
d43 38.46 38.46 38.46

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 338.79
2 8 -57.29
3 17 49.86
4 30 -58.37
5 34 -166.80
6 42 133.74

【0070】
[数値実施例6]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 122.696 10.29 1.51823 58.9
2 2745.406 39.28
3 107.916 9.35 1.49700 81.5
4 -312.569 2.00 1.61340 44.3
5 74.818 2.64
6 116.678 4.35 1.49700 81.5
7 282.163 (可変)
8 125.299 3.85 1.59270 35.3
9 -833.037 8.71
10 93.874 1.60 1.83481 42.7
11 66.175 4.42
12 -175.768 1.00 1.59522 67.7
13 112.528 2.54
14 -97.348 1.00 1.77250 49.6
15 90.817 3.06 1.84666 23.8
16 477.677 (可変)
17 137.480 4.35 1.49700 81.5
18 -86.973 0.19
19 62.163 6.35 1.49700 81.5
20 -62.683 1.00 1.90043 37.4
21 764.966 36.48
22(絞り) ∞ 5.74
23 -82.267 0.85 1.62041 60.3
24 58.139 5.20 1.57501 41.5
25 -47.587 0.15
26 61.158 1.50 1.84666 23.8
27 47.147 26.90
28 57.497 4.91 1.54072 47.2
29 -51.358 1.00 1.95375 32.3
30 -127.493 (可変)
31 -171.476 0.85 1.49700 81.5
32 22.888 2.85 1.58144 40.8
33 42.447 (可変)
像面 ∞

各種データ
ズーム比 3.77
広角 中間 望遠
焦点距離 205.93 384.94 775.51
Fナンバー 5.77 6.80 9.20
画角 6.00 3.22 1.60
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 338.29 388.39 428.30
BF 66.81 94.35 139.51

d 7 2.00 52.10 92.01
d16 47.27 28.13 0.85
d30 29.80 21.41 3.51
d33 66.81 94.35 139.51

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 311.48
2 8 -70.10
3 17 86.49
4 31 -77.50
【0071】
【表1】
【0072】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0073】
L0 ズームレンズ全系
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群
L5 第5レンズ群
L6 第6レンズ群
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13