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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023135327
(43)【公開日】2023-09-28
(54)【発明の名称】ガスメータ
(51)【国際特許分類】
   G01F 3/22 20060101AFI20230921BHJP
【FI】
G01F3/22 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022040479
(22)【出願日】2022-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000220262
【氏名又は名称】東京瓦斯株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩本 龍志
(72)【発明者】
【氏名】木場 康雄
(72)【発明者】
【氏名】金澤 一弘
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 真一
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 孝憲
(72)【発明者】
【氏名】長沼 徹郎
(72)【発明者】
【氏名】小島 一
(72)【発明者】
【氏名】田光 敏文
(72)【発明者】
【氏名】木村 真貴
【テーマコード(参考)】
2F030
【Fターム(参考)】
2F030CC13
2F030CD08
2F030CE09
2F030CE27
(57)【要約】
【課題】専用にパージ検知装置を設置せずとも、所定のガスに置換されたことを簡易的に確認することができるガスメータを提供する。
【解決手段】ガスメータ1は、ガス流量を計測する計測部2と、指針値や表示モードに応じた表示を行う表示部4と、前記表示モードの切替え操作を行う操作部5と、計測部2や表示部4および操作部5の入出力を制御する制御部3と、から構成され、表示部4は、ガス流量の積算値と内部情報を表示する特殊表示モードを有している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス流量を計測する計測部と、
表示内容が異なる複数の表示モードを有する表示部と、
前記表示部の表示モードを切換える為の操作部と、
を備え、
前記表示部は、
表示モードの1つとして、前記計測部で計測されたガス流量の積算値と内部情報を表示する特殊表示モードを有し、
前記操作部の操作により、当該特殊表示モードに切り替わると、
ガスの使用が無い状態が所定時間継続した場合は、特殊表示モードを終了し、
ガスの使用が無い状態が所定時間経過する前にガスの使用が検知された場合は、ガスの使用が無い状態が所定時間継続するまで特殊表示モードを継続することを特徴とするガスメータ。
【請求項2】
前記計測部は、超音波の伝搬時間を計測して流量を計測する構成であり、前記特殊表示モードで表示する内部情報として、伝搬時間を含むことを特徴とする請求項1に記載のガスメータ。
【請求項3】
前記特殊表示モードにおいて計測したガス流量の積算値と内部情報を不揮発性メモリに記憶する記憶部を備え、前記特殊表示モード中に使用されたガス流量の積算値および内部情報を前記特殊表示モードが終了したときの日時情報を加えた特殊表示モード情報として前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項1または2に記載のガスメータ。
【請求項4】
外部機器との送受信を行う通信部を備え、前記記憶部に保存した前記特殊表示モード情報を所定の条件により外部機器と通信することを特徴とする請求項3に記載のガスメータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスメータにおけるガスの使用量の計測および表示に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ガスメータとして、ガスの使用量を計測すると共に、ガス漏れやガス使用時間超過などの異常を検知した場合にガスの供給を遮断する保安機能等を備えたものが提案されている。このガスメータについて新たな設置工事、交換工事、または、メンテナンス工事などを実施した場合、当該ガスメータ内の空気をパージする作業が行われる。例えば、家庭用ガスメータの交換作業では、ガスメータ交換後にガスメータ内に残留している空気によるガス器具の不点火および点火不良などのトラブルを防止するために、所定量のガスを流すことで空気をパージして所定のガスへ置換することが必要になる。
【0003】
例えば、特許文献1では、パージ検知装置をガスメータの下流側に取り付け、当該パージ検知装置を用いて、ガスメータ内の空気が所定のガスへ置換されたことを確認している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-173198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、専用にパージ検知装置を取り付ける必要があり、パージ作業に時間を要すという課題があった。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、専用にパージ検知装置を設置せずとも、所定のガスに置換されたことを簡易的に確認することができるガスメータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るガスメータは、ガス流量を計測する計測部と、表示内容が異なる複数の表示モードを有する表示部と、前記表示部の表示モードを切換える為の操作部とを備え、前記表示部は、表示モードの1つとして、前記計測部で計測されたガス流量の積算値と内部情報を表示する特殊表示モードを有しており、前記操作部の操作により、当該特殊表示モードに切り替わると、ガスの使用が無い状態が所定時間継続した場合は、前記特殊表示モードを終了し、ガスの使用が無い状態が所定時間経過する前にガスの使用が検知された場合は、ガスの使用が無い状態が所定時間継続するまで前記特殊表示モードを継続するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ガスメータにより使用された所定のガスの積算流量および内部情報を、容易に確認することが可能となるので、例えば、メータ設置時のエアパージ作業において、パージ検知装置を別途取り付けることなく、設置したガスメータを用いて当該ガスメータの動作情報を定量的に確認することでガスの置換状況を把握できるようになり、作業効率を向上することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態1におけるガスメータのブロック図である。
図2】本発明の実施の形態1における液晶による表示部の表示例を示す図である。
図3】本発明の実施の形態1における特殊表示モードのフローチャートである。
図4】本発明の実施の形態2におけるガスメータのブロック図である。
図5】本発明の実施の形態2における特殊表示モードのフローチャートである。
図6】本発明の実施の形態3におけるガスメータのブロック図である。
図7】本発明の実施の形態3における特殊表示モードのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
第1の発明は、ガス流量を計測する計測部と、表示内容が異なる複数の表示モードを有する表示部と、前記表示部の表示モードを切換える為の操作部とを備え、前記表示部は、表示モードの1つとして、前記計測部で計測されたガス流量の積算値と内部情報を表示する特殊表示モードを有するものある。前記操作部の操作により、当該特殊表示モードに切り替わると、ガスの使用が無い状態が所定時間継続した場合は、前記特殊表示モードを終了し、ガスの使用が無い状態が所定時間経過する前にガスの使用が検知された場合は、ガスの使用が無い状態が所定時間継続するまで前記特殊表示モードを継続するものである。
【0011】
これにより、ガスメータの前記表示部に前記特殊表示モードにおける表示を行うことで、ガスメータを流れるガスの積算流量および内部情報を容易に確認することができ、所定のガスへの置換が完了できたかどうかを簡易的に確認することが可能になる。
【0012】
第2の発明は、第1の発明において、前記計測部は、超音波の伝搬時間を計測して流量を計測する構成であり、前記特殊表示モードで表示する内部情報として、伝搬時間を含むものである。
【0013】
これにより、前記特殊表示モードにおいて、ガス流路を流れるガスの積算流量に加えて内部情報として超音波により計測された伝搬時間を表示することができるようになり、前記表示部に新たな領域を設けることなく、伝搬時間の具体的な数値を容易に確認することができ、所定のガスの伝搬時間が所定範囲内に安定して収まっているかどうかを簡易的に判断することが可能になる。
【0014】
第3の発明は、第1の発明および第2の発明において、前記特殊表示モードにおける計測したガス流量の積算値と内部情報を不揮発性メモリに記憶する記憶部を備えたもので、前記特殊表示モード中に使用されたガス流量の積算値および内部情報を前記特殊モードが終了したときの日時情報を加えた特殊表示モード情報として前記記憶部に記憶するものである。
【0015】
これにより、例えば、ガスメータ交換時のエアパージ作業の作業履歴として、このエアパージ作業に関する動作結果を保存することが可能となる。
【0016】
第4の発明は、第3の発明において、外部機器との送受信を行う通信部を備えたもので、前記記憶部に保存した前記特殊表示モード情報を所定の条件により外部機器と通信するようにしたものである。
【0017】
これにより、例えば、ガスメータ交換時のエアパージ作業の作業履歴として保存した動作結果を、作業が終了した時点で管理センタ等へ送信することができ、エアパージ作業を更に効率的に実施することが可能になる。
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるガスメータのブロック図を示すものである。
図1において、ガスメータ1は、ガス流量を計測する計測部2と、指針値や表示モードに応じた表示を行う表示部4と、表示モードの切替え操作を行う操作部5と、計測部2や表示部4の動作および操作部5の入出力を制御する制御部3と、から構成されている。
【0020】
図2は、本発明の実施の形態1における液晶による表示部の表示例である。
図2(a)はガスメータ1の表示部4の液晶画面H1の通常表示モードにおける表示例であり、指針値表示部H2に指針値が表示されている。図2(b)はガスメータ1の表示部4が特殊表示モードに切り替わった場合の表示例であり、液晶画面H1は、積算流量表示部H3と、内部情報表示部H4と、特殊表示モードの種別を表示する表示モード種別表示部H5と、から構成されている。なお、本実施の形態において、操作部5として、メータ内のガスの流路を遮断する遮断弁(図示せず)を開弁するための復帰スイッチを用いる。
【0021】
図3は、実施の形態1においてガスメータ1が実施する特殊表示モードの概略フローチャートである。以下、図1から図3を用いて、特殊表示モードにおけるガス流量の積算動作について説明する。
【0022】
図1から図3において、例えば液晶表示による表示部4は、特殊表示モードではない通常表示モードでは指針値を表示している(ステップS1)。この状態で、操作部5としての復帰スイッチにより所定操作が行なわれたことを制御部3で検知する(ステップS2)と、通常表示モードから、例えばガスの積算流量を表示する特殊表示モードである第1の表示に切り替わる。第1の表示は、特殊表示モードの初期値(例えば積算流量が0L)を表示するものである(ステップS3)。
【0023】
そして、前記第1の表示(ステップS3)は、所定時間(例えば1分)が経過するまでの間は(ステップS4:No)、操作部5の新たな操作がない場合(図示せず)、または計測部2による計測でガスの使用がないと判断された場合(ステップS5:No)に継続される。一方、第1の表示(ステップS3)は、操作部5の新たな操作がなく、かつ、計測部2による計測でガスの使用がないままに、所定時間が経過した場合(ステップS4:Yes)には中断され、前記表示部4は通常の指針値の表示(ステップS1)に戻る。
【0024】
次に、表示部4が第1の表示中に計測部2の計測によりガスの使用があることを制御部3が検知する(ステップS5:Yes)と、表示部4は第2の表示(ステップS6)に切り替わる。第2の表示は、特殊表示モードにおいて計測部2の計測によるガス流量に基づく積算流量を表示するものであり、第1の表示の初期値から単位流量毎(例えば1L毎)にカウントアップする表示となる。図2(b)は第2の表示の表示例である。
【0025】
また、第2の表示は、計測部2の計測によりガスの使用があると制御部3で判定している期間(ステップS7:No)は継続する。例えば、第1の表示(ステップS3)に切り替わってからの経過時間あるいは第2の表示(ステップS6)に切り替わってからの経過時間が所定時間(1分)を超えても表示を継続する。この状態で、例えばエアパージ作業をする場合、第2の表示を確認しながら作業することができ、表示される積算流量が所定流量になった時点(例えば、エアパージ作業が完了したと見込めるタイミング)でガスの使用を止めることができる。
【0026】
次に、計測部2の計測によりガスの使用がないと制御部3が判定すると(ステップS7:Yes)、第3の表示(ステップS8)に切り替わる。第3の表示は、第2の表示において、計測部2の計測によりガスの使用がないと制御部3が判定するまでの間に計測した積算流量の表示を保持(維持)するものである。
【0027】
そして、第3の表示に切り替わってから所定時間(例えば1分)が経過しない場合(ステップS9:No)で、且つ、計測部2によりガスの使用がないと制御部3が判定した場合(ステップS10:No)は、第3の表示(ステップS8)は継続される。一方、第3の表示を開始してからガスの使用がない状態が所定時間経過すると(ステップS9:Yes)、指針値の表示(ステップS1)に戻る。また、所定時間経過する前に計測部2によりガスの使用があると制御部3が判定した場合(ステップS10:Yes)、再度、第2の表示(ステップS6)に切り替わる。なお、このような2度目以降の第2の表示(ステップS6)では、計測部2にて新たに計測されたガス流量を、第2の表示に切り替わる前の第3の表示(ステップS8)で保持していた積算流量に加算して得られる積算流量を表示する。
【0028】
従って、ガスの使用がないと制御部3が判定した以降も所定時間だけ特殊表示モードを保持できるので、積算流量などの再確認も十分な時間が確保できる。更に、何らかの原因で短時間ガスが停止した場合でも、ガスの使用を再開すれば第2の表示に戻ることでパージ作業を継続することが出来る。
【0029】
なお、2度目以降の第2の表示は、1度目の(あるいは、前回の)第2の表示の終了後からの経過時間に応じて異ならせてもよい。例えば1度目の第2の表示の終了後から所定時間(例えば、5分)以内に2度目の第2の表示をする場合は、前記第3の表示で保持していた積算流量を表示することとし、所定時間が経過した後に2度目の第2の表示をする場合は、前記第3の表示で保持していた積算流量を破棄して、1度目の第2の表示の開始時点の初期値を表示することとしてもよい。また、作業性を考慮して、予め所定の操作によって、第3の表示で保持していた積算流量をゼロにできるようにしてもよい。
【0030】
なお、ここで第3の表示の所定時間は、必要に応じて第1の表示の所定時間よりも長い時間を設定しておいてもよい。そのようにしておけば、更に表示を継続できるので、第3の表示の所定時間としては、追いエアパージや表示の再確認などエアパージ作業に適した最適な所定時間を設定してもよい。またこの所定時間は外部から設定することを可能にしてもよい。
【0031】
以上のように本実施の形態1においては、表示部4の表示モードを特殊表示モードの表示に切替え、特殊表示モードに切替わった後のガスの積算流量を表示することができる。これにより、例えばガスメータ交換工事などでエアパージ作業を実施する際に、本発明の特殊表示モードの表示を利用してエアパージに必要なガス流量を確認しながら作業を行うことができ、エアパージ作業を効率よく実施することが可能になる。
【0032】
また、本発明の実施の形態1では、ガスの積算流量の他に内部情報も表示することができる。例えば、図2(b)に示すように、積算流量表示部H3に積算流量を表示し、内部情報表示部H4に計測部2における内部データ、例えば、計測部2が超音波の伝搬時間を利用してガスの流量を計測する場合、計測部2が計測した伝搬時間を内部情報として所定の単位で数値として表示することができる。従って、内部情報表示部H4に伝搬時間を表示することで、エアパージ作業において伝搬時間の安定度合いを表示で確認しながら作業することが可能になり、更にエアパージ作業の精度を向上することが可能になる。なお、内部情報表示部H4に表示する内部情報としては、伝搬時間だけでなく、超音波計測に基づく増幅度やガスメータ内部の圧力値などを表示してもよく、また複数の内部情報を表示したい場合は、例えば操作部5の所定の操作により内部情報表示部H4の表示を切り替えてもよい。
【0033】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2におけるガスメータのブロック図を示すものである。
図4に示すガスメータは、図1に示したガスメータの構成に加え、特殊表示モードにおける動作結果を作業履歴として特殊表示モード情報を保存する記憶部6を更に備えている。
【0034】
図5は、実施の形態2においてガスメータ1が実施する特殊表示モードの概略フローチャートである。以下、図4図5を用いて、特殊表示モードにおける動作結果を内容とする特殊表示モード情報を、作業履歴として記憶部6に保存する動作について説明する。なお、図5において、図3に示す各ステップの符号と同じ動作のものは、同じ符号を付記し、以下での説明は省略する。
【0035】
図5において、第3の表示に切り替わった後、所定時間(例えば1分)が経過すると、特殊表示モードが終了する(ステップS9:Yes)。その後、第3の表示を終了した時点の積算流量値および内部情報(例えば、前述の伝搬時間、増幅度、圧力値など)に、その時点の日時情報を加えた作業履歴を特殊表示モード情報として記憶部6に保存する(ステップS11)。記憶部6は、不揮発性メモリにより実現されており、例えば電池切れが発生した場合でも、再度通電することで保存した特殊表示モード情報を読み出すことができる。
【0036】
ここでは、特殊表示モードが終了する時点で特殊表示モード情報を保存する事例を説明したが、対象動作を限定するものではなく、第2の表示が第3の表示に切り替わる時点の内部情報および日時情報を保存するなど、ガスメータ交換時のエアパージ作業工程の経過を把握できる情報でもよく、最適な情報を保存するようにしてもよい。
【0037】
以上のように本実施の形態2においては、特殊表示モードが終了した時点で、特殊表示モード情報を保存できるので、例えば、ガスメータ交換時のエアパージ作業における作業履歴を効率よく記録することができ、作業効率を向上することが可能になる。
【0038】
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3におけるガスメータのブロック図を示すものである。
図6に示すガスメータは、図4に示したガスメータの構成に加え、記憶部6に保存した特殊表示モード情報を、外部機器として例えば管理センタ等と通信するための通信部7を更に備えている。
【0039】
図7は、実施の形態3においてガスメータ1が実施する特殊表示モードの概略フローチャートである。以下、図6図7を用いて、前記特殊表示モードにおける動作結果を内容とする特殊表示モード情報を、作業履歴として前記通信部7によって通信する動作について説明する。なお、図7において、図5に示す各ステップの符号と同じ動作のものは、同じ符号を付記し、以下での説明は省略する。
【0040】
図7において、第3の表示に切り替わった後、所定時間(例えば1分)が経過すると、特殊表示モードが終了する(ステップS9:Yes)。その後、第3の表示を終了した時点の積算流量値および内部情報(例えば、前述の伝搬時間、増幅度、圧力値など)に、その時点の日時情報を加えた特殊表示モード情報として記憶部6に保存する(ステップS11)。その後、通信部7によって外部機器(図示せず)と通信し、例えば管理センタとの通信を行う。管理センタへは特殊表示モード情報が送出され、ガスメータ1の交換工事における例えばエアパージ作業の実施結果として処理することができる。
【0041】
通信部7による特殊表示モード情報の通信は、所定の条件により行えばよい。具体的に説明すると、通信部7による通信は、ガスメータ1が自ら送信する端末発呼通信を行うことができる。この発呼通信においては、予め「発呼通信する」および「発呼通信しない」のうち何れかを選択可能にしておき、必要に応じて「発呼通信する」に設定する。このようにしておけば、例えば、ガスメータ交換作業におけるエアパージ作業が終了した時点で作業完了を特殊表示モード情報として通信することができ、作業者は別途作業結果を別手段で通信する必要がなく、作業の効率化を向上することが可能になる。
【0042】
また、管理センタは、端末発呼通信をトリガにセンタポーリング通信によってその他の関連情報を読み出すこともでき、更に効率的な運用が可能になる。なお、端末発呼通信をトリガにせずとも、必要に応じて管理センタからセンタポーリング通信を行ってもよい。
【0043】
以上のように本実施の形態3においては、特殊表示モードが終了した時点で特殊表示モード情報の保存、および、外部装置との通信ができるので、例えば、ガスメータ交換時のエアパージ作業における作業履歴を効率よく管理センタ等に送出することができ、より作業効率を向上することが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
以上のように、本発明に係るガスメータは、都市ガスを設定ガス種の一例として説明したが、本発明の対象はこれに限定されず、LPガスなど他の可燃性ガス、非可燃性ガス等も含み、また電気メータや水道メータ等の用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0045】
1 ガスメータ
2 計測部
3 制御部
4 表示部
5 操作部
6 記憶部
7 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7