(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023135578
(43)【公開日】2023-09-28
(54)【発明の名称】電気掃除機
(51)【国際特許分類】
A47L 9/04 20060101AFI20230921BHJP
【FI】
A47L9/04 A
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022080540
(22)【出願日】2022-05-16
(31)【優先権主張番号】P 2022039903
(32)【優先日】2022-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 有輝
(72)【発明者】
【氏名】福元 大地
(72)【発明者】
【氏名】古閑 樹
【テーマコード(参考)】
3B061
【Fターム(参考)】
3B061AA06
3B061AD05
3B061AD13
3B061AE02
3B061AE12
(57)【要約】
【課題】プーリからベルトが外れ難い電気掃除機の清掃具を実現することを目的とした。
【解決手段】清掃具40は、塵埃の入口となる取込口62と、外周面に清掃体310が取り付けられる回転体300と、回転体300を回転させる駆動源となる駆動部210と、回転体300の軸方向の一方側に配される従動側構造と、駆動部210の回転軸線方向の一方側において回動する出力側構造と、出力側構造の周部及び従動側構造の周部に掛け渡されるベルト212と、を備え、従動側構造及び出力側構造の少なくとも一方は、回転軸線方向の一方側において周部より径方向に突出するガイド部250を有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塵埃の入口となる取込口と、
清掃体を有する回転体と、
前記回転体を回転させる駆動源となる駆動部と、
前記回転体の回転軸線方向の一方側に配される従動側構造と、
前記駆動部の回転軸線方向の一方側において回動する出力側構造と、
前記出力側構造の周部及び前記従動側構造の周部に掛け渡されるベルトと、
を備え、
前記従動側構造及び前記出力側構造の少なくとも一方は、回転軸線方向の一方側において前記周部より径方向に突出するガイド部を有することを特徴とする、電気掃除機の清掃具。
【請求項2】
前記従動側構造は、前記周部を有する従動側プーリと、前記ガイド部として、回転軸線方向の一方側に配される従動側ガイド部とを含み、
前記従動側ガイド部は、前記従動側プーリとは別部材により構成されることを特徴とする、請求項1に記載の電気掃除機の清掃具。
【請求項3】
前記従動側ガイド部は、前記従動側プーリが固定される軸部に支持されることを特徴とする、請求項2に記載の電気掃除機の清掃具。
【請求項4】
前記出力側構造は、前記周部を有する出力側プーリと、前記ガイド部として、前記出力側プーリの前記回転軸線方向の一方側に配される出力側ガイド部とを含み、
前記出力側ガイド部は、前記出力側プーリとは別部材により構成されることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の電気掃除機の清掃具。
【請求項5】
前記出力側ガイド部は、前記出力側プーリが支持される回転軸に支持されることを特徴とする、請求項4に記載の電気掃除機の清掃具。
【請求項6】
前記回転体の端部に配される第一取付体と
前記第一取付体と分離可能に係合する第二取付体と、
前記第二取付体及び前記従動側構造を支持する支持部材と、
を備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の電気掃除機の清掃具。
【請求項7】
前記取込口から入った塵埃を集塵する集塵部を備え、
前記集塵部は、前記回転体の回転軸線と前記駆動部の回転軸線との間に存在することを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の電気掃除機の清掃具。
【請求項8】
前記回転体の端部に配される第一取付体と
前記第一取付体と分離可能に係合する第二取付体と、
前記第二取付体及び前記従動側構造を支持する支持部材と、
を備え、
前記従動側構造は、前記第二取付体が固定される軸部に支持され、
前記第二取付体と前記従動側構造との間に前記支持部材が配された状態で、前記ガイド部が前記軸部から抜け止めされることを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の電気掃除機の清掃具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に開示されているように、複数のブラシを有する回転体と、回転体を回転させるモータとを備えた電気掃除機のヘッドが提供されている。このヘッドは、モータの軸に設けられたローラと回転支持体とにベルトが掛けられたものとされており、モータの回転をベルトによって回転体に伝達して、回転体を回転させるものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている電気掃除機のヘッドにおいては、ローラまたは回転支持体からベルトが外れやすいという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、プーリからベルトが外れ難い電気掃除機の清掃具を実現することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決すべく提供される本発明の電気掃除機の清掃具は、塵埃の入口となる取込口と、清掃体を有する回転体と、前記回転体を回転させる駆動源となる駆動部と、前記回転体の回転軸線方向の一方側に配される従動側構造と、前記駆動部の回転軸線方向の一方側において回動する出力側構造と、前記出力側構造の周部及び前記従動側構造の周部に掛け渡されるベルトと、を備え、前記従動側構造及び前記出力側構造の少なくとも一方は、回転軸線方向の一方側において前記周部より径方向に突出するガイド部を有することを特徴とするものである。
【0007】
本発明の電気掃除機の清掃具は、従動側構造及び出力側構造の少なくとも一方について、回転軸線方向の一方側に、周部よりも径方向に突出したガイド部を有するものとされている。これにより、本発明は、従動側構造及び出力側構造のうち、前述したガイド部を備えたものにおいて、プーリからベルトが外れにくい電気掃除機の清掃具を実現できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、プーリからベルトが外れ難い電気掃除機の清掃具を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る電気掃除機及び清掃具を備えた電気掃除機システムを示す側面図である。
【
図2】
図1に示した電気掃除機システムの断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る清掃具の斜視図である。
【
図4】
図3の清掃具の上側のケースを取り外した状態を示す平面図である。
【
図5】
図3の清掃具の上側のケースを取り外した状態を示す平面図である。
【
図7】(a),(b)はそれぞれ、
図3に示した清掃具が備える回転清掃体と清掃体駆動機構を示す分解斜視図である。
【
図8】(a),(b)はそれぞれ、
図3に示した清掃具が備える清掃体駆動機構を示す分解斜視図である。
【
図9】(a),(b)はそれぞれ、
図3に示した清掃具が備える回転清掃体と清掃体駆動機構を示す平面図である。
【
図11】
図3に示した清掃具を底面側から見た状態を示す分解斜視図である。
【
図12】
図3に示した清掃具が備える回転清掃体の側面図である。
【
図14】(a)は第一変形例に係る清掃具について上側のケースを取り外した状態を示す平面図、(b)は(a)のA部拡大図である。
【
図15】(a)は第二変形例に係る清掃具について上側のケースを取り外した状態を示す平面図、(b)は(a)のB部拡大図である。
【
図16】(a)は第三変形例に係る清掃具が備える回転清掃体を示す斜視図、(b)は当該回転清掃体の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態に係る電気掃除機1、清掃具40、及び回転清掃体46について、これらを用いて構成される電気掃除機システムSを例に挙げ、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明においては、電気掃除機システムSの全体構成について概略を説明した後、要部についてさらに詳細に説明する。なお、以下の説明においては、特に断りの無い限り上下方向、幅方向、前後方向等の位置関係については、
図1に示すように電気掃除機1を立設させた状態を基準として説明する。また、以下の説明においては、特に断りのない限り、
図1に示した状態における上下方向(電気掃除機1の長手方向)を第一方向、第一方向に対して交差する方向(図示例では水平方向)を第二方向と称す。また、
図1に示した状態における水平方向のうち、第二方向として説明したものとは異なる方向として区別して説明する必要があるものについては第三方向と称して説明する。
【0011】
≪電気掃除機システムSの全体構成について≫
図1や
図2に示すように、電気掃除機システムSは、電気掃除機1、及び塵埃回収装置100を備えている。また、本実施形態の電気掃除機システムSは、スタンド150を備えているが、塵埃回収装置100の一部としてスタンド150が含まれていてもよい。また、電気掃除機システムSは、塵埃回収装置100を備えていないものであっても良い。電気掃除機システムSは、電気掃除機1をスタンド150にセットした状態において、電気掃除機1に集められた塵埃を塵埃回収装置100に回収できるものとされている。以下、電気掃除機システムSを構成する各部の構成について説明する。
【0012】
≪電気掃除機1の全体構成について≫
図1及び
図2に示すように、電気掃除機1は、スティック状(縦型)の外観を有する掃除機である。電気掃除機1は、例えば、充電式のものや、電源コードを介して外部電源から電力を得るものとすることができる。電気掃除機1は、本体部10、第一集塵部30、延長管80、及び清掃具40を備えている。
【0013】
本体部10は、電気掃除機1の本体をなし、吸引力を発揮して集塵する機能を発揮する部分である。具体的には、
図2に示すように、本体部10は、筐体をなす本体ケース12の内部に、空気を吸引して気流を発生させるための第一電動送風機14やその他の電子部品を駆動する駆動回路、その他の部品等を備えている。
【0014】
また、本体部10は、バッテリー収容部15と、ハンドル部16と、制御部17とを備えている。バッテリー収容部15には、バッテリー15aが収容されている。バッテリー15aは、第一方向にスライドさせることにより、本体部10の外部から着脱可能とされている。
【0015】
ハンドル部16は、電気掃除機1の使用者が本体部10を把持するために設けられた部分である。電気掃除機1は、例えばハンドル部16により構成された開口部分に使用者が親指を除く指を通す等することにより、本体部10を把持できる構成とされている。ハンドル部16は、第一方向の他方側(
図1の上方側)に向けて延びるように形成されている。ハンドル部16は、第一延伸部16a、第二延伸部16b、湾曲部16c、開口部16d、及び操作部16eを備えている。また、制御部17は、電気掃除機1の動作制御を行うものである。制御部17をなす電子基板は、本体部10の内部に収容されている。
【0016】
また、本体部10には、延長管80又は清掃具40を接続するための吸込口38yを備えた管部38xが設けられている。吸込口38yは、本体部10の下端側(第一方向の一方側)に開口するように形成されている。また、管部38xは、第一方向に対して交差する第二方向において、第一集塵部30と並ぶように配されている。
【0017】
第一集塵部30は、電気掃除機1により吸引された塵芥が集められる部分である。第一集塵部30は、本体部10に対して連続するように設けられている。具体的には、第一集塵部30は、本体部10の軸線方向と直交する方向に、筒状部と並ぶよう配される。
【0018】
延長管80は、本体部10と清掃具40とを着脱可能に接続する筒状の部材である。延長管80は、一端側が本体部10に設けられた吸込口38yに差し込み可能な形状とされ、他端が清掃具40に対して接続可能な形状とされている。延長管80を介して本体部10と清掃具40とを接続することにより、清掃具40から本体部10に至る一連の連通した経路(風路)を形成できる。
【0019】
清掃具40は、本体部10の吸込口38yに対して直接的、あるいは延長管80を介して間接的に接続されるものである。清掃具40は、取込口62(入開口)及び継手部44を有する。取込口62は、底面に向けて開口している。また、継手部44は、吸込口38yあるいは延長管80に接続可能とされている。清掃具40について、特徴的な部分については、後に詳細に説明する。
【0020】
塵埃回収装置100の本体は、スタンド150を構成する支柱152の背面側に配されている。塵埃回収装置100は、電気掃除機1の第一集塵部30と連通することで、電気掃除機1から塵埃を回収するものである。塵埃回収装置100は、第二集塵部110及び第二電動送風機120を含む装置本体、並びに受部130を具備している。塵埃回収装置100は、連通部136を介して受部130と第二集塵部110とが連通するように接続したものとされている。塵埃回収装置100は、受部130に電気掃除機1の第一集塵部30を配置した後、第一集塵部30の底部を開状態とし、第二電動送風機120を作動させることにより、第二電動送風機120において発生する吸引力を用いて第一集塵部30から連通部136を介して第二集塵部110に塵埃を回収可能なものとされている。
【0021】
≪清掃具40について≫
清掃具40は、外部から塵埃を取り入れるためのものであり、第一電動送風機14を停止させた状態で回転清掃体46の回転によって塵埃を取り込むことが可能であるし、第一電動送風機14による吸引力が作用することで外部から空気や塵埃を吸い込むことも可能である。
図3に示すように、清掃具40は、清掃具本体部42(本体部)、及び継手部44を有する。また、
図4、
図5、及び
図10等に示すように、清掃具40は、清掃具本体部42の内部に、回転清掃体46、清掃体駆動部48(駆動部)、及び第三集塵部50(集塵部)を有する。清掃具40は、これらに加えて、通電部52等を備えている。
【0022】
清掃具本体部42は、清掃時に床に配置される部分であり、清掃時にユーザにより動作される方向である前後方向に対して、左右方向に長い形状を有する。また、清掃具本体部42の前側には、前方に向かって光を照射する発光部を備える。発光部は、ブラックライト(可視領域の400nmよりも波長の短い光)を発し、ソファ下やベッド下などの暗い隙間であっても、塵埃が目視で確認し易くなる。清掃具本体部42は、
図4等に示すように、清掃具本体部42は、回転清掃体配置部60、取込口62、第三集塵部形成部64、及び収容部66を有する。
【0023】
回転清掃体配置部60は、回転清掃体46が配される部分である。回転清掃体配置部60は、清掃具本体部42の左右方向に延び、回転清掃体46を収容可能な中空の空間を有する。
【0024】
取込口62は、清掃具本体部42の底面側において、塵埃を取り込むために開口した部分である。本実施形態では、取込口62が形成された空間に、回転清掃体配置部60を有する。
【0025】
第三集塵部形成部64は、第三集塵部50を構成する空間である。第三集塵部形成部64は、第一集塵部24と取込口62とを繋ぐ塵埃の通過経路において、第一集塵部24よりも取込口62側の位置にある。本実施形態では、第三集塵部50が第三集塵部形成部64によって構成された例を示すが、第三集塵部形成部64に出し入れ可能な箱状のもの等を設け、これを第三集塵部50としても良い。また、
図3や
図10に示すように、清掃具本体部42の天面において、第三集塵部形成部64に相当する位置には、開口部64aと、開口部64aを開閉可能なカバー部64bとが設けられている。これにより、第三集塵部形成部64は、カバー部64bを開くことにより、開口部64aを介して第三集塵部50に集められた塵埃を廃棄等することができる。
【0026】
図4に示すように、収容部66は、後に詳述する清掃体駆動部48をなす駆動部210や、駆動部210に対して電力供給するための配線等を収容するためのものである。収容部66は、塵埃の通過経路から外れた位置において駆動部210や配線を配置可能とされている。本実施形態では、収容部66が第三集塵部50を基準として回転清掃体46とは反対側の位置(第三集塵部50に対して後方)に設けられている。
【0027】
継手部44は、上述した清掃具本体部42のうち電気掃除機1の背面側となる位置(第三集塵部50を介して回転清掃体46とは反対側の位置)において、連通部45を介して第三集塵部50に対して連通するように設けられている。継手部44は、清掃具本体部42に対して所定の回転範囲(前後方向及び左右方向の少なくとも一方)で回転可能に取り付けられている。継手部44は、延長管80が接続される部分である。継手部44は、筒状とされており、基端部において第三集塵部50と連通している。
【0028】
図4や
図5に示すように、回転清掃体46は、清掃具本体部42の回転清掃体配置部60に収容され、回転可能に支持される筒状の部材である。回転清掃体46は、後に詳述する清掃体駆動部48により動力を受けて、回転清掃体配置部60にて回転可能とされている。回転清掃体46は、清掃具本体部42の長手方向(左右方向)に延びる清掃体本体200と、取付部202とを有する。
【0029】
取付部202は、清掃具本体部42に対して回転清掃体46を取り付けるために用いられる部分である。回転清掃体46は、両端に設けられた取付部202,202(以下、必要に応じて両者を「取付部202a」、「取付部202b」と区別することもある)を、清掃具本体部42内に設けられた所定の取り付け位置に取り付けることにより、清掃具本体部42に対して回転自在に支持されている。
【0030】
具体的には、
図7に示すように、取付部202aは、回転清掃体46の軸方向一端側において角柱状の形状(断面形状が略正方形)とされた端部205と、端部205から軸線方向に隣接する位置に設けられたフランジ部207aとを有する。端部205は、清掃体本体200(フランジ部207a)に対して回転可能に取り付けられている。
【0031】
ここで、
図10や
図11に示すように、清掃具本体部42において回転清掃体46の取付部202aの取り付け対象となる受部42cは、下側受部42xと、上側受部42yとに分離可能とされている。下側受部42xは、清掃具本体部42の裏面側において取り外し可能とされている。具体的には、上側受部42yが形成された部分には、清掃具本体部42の前方側に上側係合部42p、背面側に凹状の上側被係合部42qが設けられている。また、下側受部42xには、上側受部42y側の上側係合部42pに対応する位置に、上側係合部42pと係合可能な下側被係合部42rが設けられ、上側被係合部42qに対応する位置に凸状の下側係合部42sが設けられている。下側受部42xには爪部42tが設けられており、下側係合部42sを揺動操作可能とされている。このような構成とされているため、下側被係合部42rを上側係合部42pと係合させた後、下側係合部42sを上側被係合部42qに差し込んで係合させることにより、下側受部42xを上側受部42yに対して装着することができる。これとは逆に、下側受部42xを上側受部42yから取り外す際には、爪部42tを操作することにより、先ずは下側係合部42sと上側被係合部42qとの係合を解除する。その後、下側被係合部42rを上側係合部42pから取り外すことにより、下側受部42xを上側受部42yから取り外すことができる。また、上側受部42yは、清掃具本体部42の内側に設けられている。下側受部42xを清掃具本体部42の裏面側に取り付けることにより、受部42cを形成できる。
【0032】
図10に示すように、上側受部42yは、上側端部嵌込部42hと、上側フランジ嵌込部42iと、上側軸支持部42jとを有する。上側端部嵌込部42hは、上述した角柱状の端部205を嵌め込み可能なように清掃具本体部42の底面側に向けて開放された部分である。また、上側フランジ嵌込部42iは、フランジ部207aを嵌め込み可能なように清掃具本体部42の底面側に向けて開放された部分である。上側軸支持部42jは、取付部202aをなす軸に沿うように円弧状に湾曲した部分である。
【0033】
図10に示すように、下側受部42xは、上述した上側端部嵌込部42h及び上側軸支持部42jに対応する位置に、それぞれ下側端部当接部42k及び下側軸支部42lを有する。下側端部当接部42kは、清掃面側から端部205の外周面(1辺)に対して当接するように形成されたブロック状のものであり、端部205の他の外周面(3辺)に対して上側端部嵌込部42hが当接することで、端部205は清掃具本体部42に固定される。また、下側軸支部42lは、上側軸支持部42jと同様に取付部202aをなす軸に沿うように湾曲している。回転清掃体46は、上側端部嵌込部42h、及び上側フランジ嵌込部42iに、それぞれに端部205及びフランジ部207aを嵌め込んだうえ、下側受部42xを上側受部42yに装着することにより、端部205側を清掃具本体部42に組み込むことができる。
【0034】
一方、
図7や
図8に示すように、取付部202bは、回転清掃体46の軸方向他端側(取付部202aとは反対側)の端部を支持するものである。取付部202bは、後述する第二取付体202yと連結可能な第一取付体202xを備えている。第一取付体202xは、清掃体本体200の端部に固定されている。第二取付体202yは、後述する従動側プーリ216に対して接続され、清掃具本体部42(下ケース42a)側に配置されている。第一取付体202x及び第二取付体202yは、軸線方向に連結及び分離可能とされている。
【0035】
第一取付体202xは、取付凹部202e、及び第一フランジ部202iを備えている。取付凹部202eは、第一取付体202xの端面において、凹状に形成されている。取付凹部202eの形状は回転方向に係止する構成であればいかなるものであっても良いが、本実施形態では十字状とされている。取付凹部202eは、後述の第二取付体202yの取付凸部202jを嵌め込み、係合させることができる部分である。第一フランジ部202iは、第一取付体202xの端部(第二取付体202y側の端部)において、径方向外側に膨出するように設けられている。
【0036】
図7や
図8に示すように、第二取付体202yは、取付凸部202j、及び軸部202kを有する。取付凸部202jは、第二取付体202yの端部において軸線方向に突出し、上述の取付凹部202eと係合可能なものとされている。取付凸部202jの形状はいかなるものであっても良いが、本実施形態では取付凹部202eと同様に十字状の形状とされている。軸部202kは、第二取付体202yの軸心位置に設けられた軸体である。軸部202kは、清掃具本体部42に設けられた板状の支持部材220の一方側から他方側に向けて差し込まれている。軸部202kは、従動側プーリ216が固定される軸体である。軸部202kは、第二取付体202yの一部として構成されているが、軸部202kを構成する部分が、取付凸部202j等を備えた第二取付体202yとは別体の部材として構成されても良い。軸部202kは、取付凸部202jが設けられた部分を基端として回転軸線方向に延び、その軸線方向中間部に従動側プーリ216が固定される構成とされている。そのため、従動側プーリ216を基準とすると、第二取付体202yをなす取付凸部202jは、軸線方向一方側(基端側)に位置している。軸部202kは、後述する清掃体駆動部48の従動側プーリ216の軸心位置に挿通され、従動側プーリ216と一体的に回転可能とされている。そのため、回転清掃体46は、一端側に設けられた第一取付体202xを第二取付体202yに対して接続した状態において、従動側プーリ216に連動して回転可能とされている。
【0037】
また、軸部202kは、先端側において軸受部材202z(第一ボールベアリング)によって回動可能に軸支されている。軸受部材202zは、ボールベアリングによって構成されている。軸部202kは、軸受部材202zの内輪と共に、軸受部材202zの外輪に対して回転可能とされている。軸受部材202zは、正面視が矩形(本実施形態では正方形)であって板状の保持部材202p(第一支持部)に設けられた孔部に嵌め込まれ、外輪が保持部材202pに対して回転不能に保持されている。また、
図4や
図6に示すように、保持部材202pは、下ケース42aに設けられたスリット状の差込部202mに差し込まれることにより、下ケース42aに対して保持されている。このため、回転する回転清掃体46を安定して支持することができる。
【0038】
清掃具40は、清掃体駆動部48を設けることにより、清掃体駆動部48から出力された動力を受けて回転清掃体46が駆動するものとされている。
図4~
図9に示すように、清掃体駆動部48は、駆動部210、ベルト212、出力側プーリ214を含む出力側構造、従動側プーリ216を含む従動側構造等を備えている。
【0039】
駆動部210は、清掃具本体部42内に設けられたモータ等によって構成されている。駆動部210は、回転清掃体46や第三集塵部形成部64(第三集塵部50)よりもさらに背面側に設けられた収容部66に配置されている。また、ベルト212は、歯付の無端ベルトによって構成されている。ベルト212は、出力側プーリ214及び従動側プーリ216に掛け渡されている。
【0040】
出力側プーリ214は、駆動部210が有する出力軸に対して接続されるプーリである。出力側プーリ214は、ベルト212が掛けられる周部に軸線方向に延びる歯を備えた歯付のプーリによって構成されている。出力側プーリ214は、先端側において軸受部材214z(第三ボールベアリング)によって回動可能に軸支されている。軸受部材214zは、上述した軸受部材202zと同様の構成とされている。軸受部材214zは、ボールベアリングによって構成されている。駆動部210の出力軸は、軸受部材214zの内輪と共に、軸受部材214zの外輪に対して回転可能とされている。また、軸受部材214zは、正面視が矩形(本実施形態では正方形)であって板状の保持部材214p(第二支持部)に設けられた孔部に嵌め込まれ、外輪が保持部材214pに対して回転不能に保持されている。また、
図4や
図6に示すように、保持部材214pは、下ケース42aに設けられたスリット状の差込部202nに差し込まれることにより、下ケース42aに対して保持されている。
【0041】
従動側プーリ216は、取付部202bを構成する歯付のプーリである。従動側プーリ216は、上述した第二取付体202yの軸部202kと一体的に回動可能とされたプーリである。従動側プーリ216は、ベルト212が掛けられる周部に軸線方向に延びる歯を備えた歯付のプーリによって構成されている。
【0042】
清掃体駆動部48は、出力側構造と従動側構造との間に無端ベルトからなるベルト212を掛け回した構成とされている。そのため、駆動部210を作動させることにより、回転動力を取付部202b側に伝え、清掃具本体部42の空間内において回転清掃体46を回転駆動させることができる。
【0043】
また、
図4~
図8に示すように、清掃体駆動部48をなす各部材は、支持部材220によって支持されている。支持部材220は、清掃具本体部42において第二取付体202yが取り付けられる側の領域に立設されている。換言すると、支持部材220は、回転清掃体46の軸方向において、回転清掃体46と並んで配されている。また、支持部材220は、回転清掃体46と駆動部210との並び方向に沿って延びる板状部材である。支持部材220に対して回転清掃体46とは反対側に、出力側プーリ214、従動側プーリ216およびベルト212が配される。
【0044】
また、清掃体駆動部48は、ガイド部250を備えている。出力側構造は、回転軸線方向の両側において、周部より径方向に突出するようガイド部250が形成され、従動側構造は、回転軸線方向の両側において、周部より径方向に突出するようガイド部250が形成される。以下、ガイド部250のうち、出力側構造が有するものを出力側ガイド部260,262、従動側構造が有するものを従動側ガイド部270,272とも称す。
【0045】
出力側ガイド部260,262は、それぞれ出力側プーリ214の回転軸線方向の一方側、及び他方側の側方に配されている。出力側ガイド部260,262のうち、少なくとも一方側は、出力側プーリ214とは別部材により構成される。本実施形態では、出力側プーリ214の側方のうち、駆動部210の出力軸の基端側(駆動機本体210a側)の側方に配される出力側ガイド部260は、出力側プーリ214と一体的に形成されている。一方、出力側プーリ214の側方のうち、駆動部210の出力軸の先端側(軸受部材214z側)の側方に配される出力側ガイド部262は、出力側プーリ214とは別部材(別体)により構成されている。出力側ガイド部262は、出力側プーリ214の周部よりも大径であって円板状の部材とされている。
【0046】
出力側ガイド部262は、略中央に駆動部210の出力軸を挿通可能な挿通孔264を有する。そのため、出力側プーリ214の軸心位置において出力側ガイド部260及び出力側プーリ214に亘って形成された挿通孔264、及び出力側ガイド部262の中央部に形成された挿通孔266の双方に亘って駆動部210の出力軸を挿通することにより、出力側ガイド部260,262が出力側プーリ214とともに駆動部210の出力軸に対して軸支された状態になる。
【0047】
従動側ガイド部270,272は、それぞれ従動側プーリ216の回転軸線方向の一方側、及び他方側の側方に配されている。従動側ガイド部270,272のうち、少なくとも一方側は、従動側プーリ216とは別部材により構成される。本実施形態では、従動側プーリ216の側方のうち、第二取付体202yの軸部202kの基端側(回転清掃体46側)の側方に配される従動側ガイド部270は、従動側プーリ216と一体的に形成されている。一方、従動側プーリ216の側方のうち、軸部202kの先端側(軸受部材202z側)の側方に配される従動側ガイド部272は、従動側プーリ216とは別部材(別体)により構成されている。従動側ガイド部272は、従動側プーリ216の周部よりも大径であって円板状の部材とされている。
【0048】
従動側ガイド部272は、略中央に軸部202kを挿通可能な挿通孔274を有する。そのため、従動側プーリ216の軸心位置において従動側プーリ216に形成された挿通孔274、及び従動側ガイド部272の中央部に形成された挿通孔276の双方に亘って軸部202kを挿通することにより、従動側ガイド部270,272が従動側プーリ216とともに軸部202kに対して軸支された状態になる。このように、従動側ガイド部272が従動側プーリ216を側方から支持するため、従動側プーリ216の回転安定性を向上させることができる。また、従動側ガイド部272は、ベルト212を側方から支持するため、ベルト212の外れを防止することができる。
【0049】
ここで、上述した各構成部材を組み合わせて形成される清掃体駆動部48の全体構成についてさらに詳細に説明する。従動側プーリ216の軸心位置には、略小判型に開口した挿通孔274が設けられている。また、従動側ガイド部272の中央には、挿通孔274と同様に略小判型に開口した挿通孔276が設けられている。第二取付体202yの軸部202kは、挿通孔274,276と同様に略小判型の外観形状を有する軸体とされている。また、支持部材220には、第二取付体202yを回転可能に支承(支持)する軸支持部220cが設けられている。軸支持部220cには、軸部202kを挿通することにより回転可能に支持する軸受部材225(第二ボールベアリング)が設けられている。さらに、軸部202kは、先端側において軸受部材202zによって回転可能に軸支されている。そのため、第二取付体202yは、支持部材220の軸支持部220cに設けられた軸受部材225、従動側プーリ216と従動側ガイド部272とに設けられた挿通孔274,276、及び軸受部材202zに亘って軸部202kを挿通した状態で、従動側プーリ216に対して固定されている。軸受部材202zに挿通された軸部202kの端部に対し、軸受部材202zの内輪よりも大径で円板状の抜止部材282をネジ280によって固定することにより、軸受部材202zに対する軸部202kが抜け止めされている。このような構成とされているため、第二取付体202yに対し、回転清掃体46側に設けられた第一取付体202xを接続することにより、回転清掃体46は、従動側プーリ216に連動して回転可能となる。このため、第二取付体202yは、従動側プーリ216の一部として有すると表現することもできる。
【0050】
支持部材220において清掃具本体部42の正面側の位置には、回転清掃体46の端部に設けられた第二取付体202yを回転可能に支承(支持)する軸支持部220cが設けられている。また、支持部材220において清掃具本体部42の背面側の位置には、駆動部210を支承可能なように切り欠いた形状の受部220dが設けられている。具体的に、駆動部210は、モータをなす駆動機本体210aに出力軸が設けられ、モータの大部分をなす駆動機本体210a1と、駆動機本体210a1より径が小さく、軸方向に膨出する膨出部210a2とを有する。出力軸は、膨出部210a2に設けられている。
【0051】
受部220dは、支持部材220の上端から下方に向けて延びるように形成されている。そのため、出力軸が出力側プーリ214、出力側ガイド部262、及び軸受部材214zに亘って挿通した駆動部210を組み込む際には、受部220dに沿って膨出部210a2をスライドさせる。これにより、駆動部210の出力軸に対して出力側プーリ214、出力側ガイド部262、及び軸受部材214zが軸線方向にこの順で軸支された状態になる。また、軸受部材214zに挿通された駆動部210の出力軸の端部に対し、軸受部材214zの内輪よりも大径で円板状の抜止部材290をネジ292によって固定することにより、軸受部材214zに対して駆動部210の出力軸が抜け止めされている。
【0052】
なお、上述したような組み込み作業は、出力側プーリ214と従動側プーリ216にベルト212が掛け渡された状態で行えば、ベルト212の張力により掛け難いといったことがなく、より容易に行うことができる。また、支持部材220、駆動部210、ベルト212、出力側プーリ214、第二取付体202y、軸受部材225、従動側プーリ216、軸受部材202z、保持部材202p、軸受部材214z、保持部材214p、出力側ガイド部262、及び従動側ガイド部272がユニット化されているため、清掃体駆動部48の下ケース42aへの組み込みが容易である。また、
図8(a)に示すように、支持部材220の受部220d側には、駆動機本体210a1の端部をネジ止めするためネジ孔222eが設けられている。なお、第二取付体202yは、支持部材220と対向する平坦な当接面を有していることが好ましい。これにより、従動側プーリ216の回転安定性を向上させることができる。なお、出力側ガイド部260は、出力側プーリ214に対して別部材(別体)であってもよいし、従動側ガイド部270は、従動側プーリ216に対して別部材(別体)であってもよい。
【0053】
≪回転清掃体46について≫
図9や
図12,
図13等に示すように、回転清掃体46は、筒状の回転体300の外周面に清掃体310が取り付けられたものとされている。回転体300は、回転軸線を中心として回転可能とされた円筒状の部材である。回転体300は、両端部に上述した取付部202a,202bを嵌め込んで取り付け可能とされている。
【0054】
回転体300は、外周面にブラシ取付部302(凹状部)を設けると共に、外周面において周方向にブラシ取付部302,302の間の領域を貼付部304としたものである。ブラシ取付部302及び貼付部304は、それぞれ例えば、回転体300の軸線方向に略直線的に設けられたもの等とすることができるが、本実施形態では回転体300の軸心位置を中心として、回転体300の外周に螺旋を描くように設けられている。ブラシ取付部302は、レール状(凹状)とされており、後述する清掃体310の高剛性部314をなすブラシを回転体300の外側に向けて突出した状態で挟み込んで保持可能なものとされている。ブラシ取付部302は、回転体300の周方向に複数設けられている。また、貼付部304は、後述する清掃体310の低剛性部312を巻き付けて貼付可能なものとされている。貼付部304は、回転体300の周方向に複数設けられている。回転体300において、貼付部304に対して低剛性部312を巻き付けた状態において、ブラシ取付部302は、回転体300の外周面が露出した露出部306に設けられている
【0055】
清掃体310は、低剛性部312、及び高剛性部314を有する。低剛性部312は、高剛性部314を構成する糸(第二の糸)よりも剛性の低い第一の糸を基材に設けたものである。低剛性部312は、回転体300の外周面のうち、上述した貼付部304をなす複数の領域において、回転体300の周方向に巻き付けた状態で取り付けられている。高剛性部314は、低剛性部312をなす第一の糸よりも剛性の高い第二の糸を備えたブラシ状のものとされている。高剛性部314は、回転体300の外周面において周方向に並ぶように取り付けられた低剛性部312の間隙に設けられた露出部306(ブラシ取付部302)に取り付けられている。高剛性部314をなす第二の糸の毛丈は、低剛性部312をなす第一の糸の毛丈以下とされている。そのため、回転清掃体46は、軸線方向一方側から側面視した状態において、高剛性部314の上端部が低剛性部312の上端部と面一、あるいは高剛性部314の上端部が低剛性部312の上端部よりも回転清掃体46の径方向に低い位置にある。すなわち、回転清掃体46は、低剛性部312と高剛性部314とが周部において面一、あるいは低剛性部312よりも高剛性部314よりも径方向に沈んだ位置にある。
【0056】
回転清掃体46は、露出部306において、回転体300の回転方向の一方側の領域と他方側の領域の中央に高剛性部314を配した構成としてもよいが、いずれか一方に片寄るように高剛性部314を配した構成とすることができる。回転清掃体46は、露出部306において、回転体300の回転方向の一方側にある貼付部304の領域と他方側にある貼付部304の領域のうち回転方向の下流側にある貼付部304の領域に片寄るように高剛性部314を配すると良い。このようにすることで、回転体300の軸方向に沿って、高剛性部314をなす第二の糸が、低剛性部312をなす第一の糸に接触するように配列させることができる。
【0057】
≪清掃具40の第一変形例≫
続いて、上述した清掃具40に代えて採用可能な第一変形例に係る清掃具340ついて説明する。変形例に係る清掃具340において、上述した清掃具40と共通する構成については、同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
【0058】
図14に示すように、清掃具340は、上述した清掃具40と同様に、塵埃の入口となる取込口62(入開口)を有する。清掃具340は、上述した清掃具40と同様に、取込口62が形成された空間に設けられた回転清掃体配置部60に回転清掃体46を配置したものとされている。また、清掃具40と同様に、回転清掃体46は、清掃体310が取り付けられた回転体300を有する。清掃具340は、清掃体駆動部48を構成する駆動機構(清掃体駆動機構)により、駆動源210で発生した駆動力を回転体300に伝達することにより、回転体300を回転駆動可能なものとされている。清掃具340は、回転体300の軸線方向端部側に第一フランジ部202i(外フランジ)を備えている。清掃具340は、これらの清掃具40と共通の構成を備えつつ、第二フランジ部350(内フランジ部)、及び溝部360を備えている。
【0059】
第二フランジ部350は、第一フランジ部202iと同様に、回転体300の軸線方向端部側において、回転体300の径方向(軸線方向に対して交差する方向)に拡がるように設けられたフランジである。第二フランジ部350は、第一フランジ部202iに対して回転体300の軸線方向に離間して配されている。第二フランジ部350は、第一フランジ部202iよりも回転体300の軸線方向外側(端部側)に配されている。また、第二フランジ部350は、ベルト212が懸架される従動側プーリ216に対して清掃体310が取り付けられている側の位置(回転体300の軸線方向内側)に配されている。
【0060】
溝部360は、第一フランジ部202iと第二フランジ部350の間に設けられた溝状の部分である。溝部360は、回転体300の端部側において、毛や糸などの線状体が巻き付き可能なものである。溝部360は、回転体300の全周に亘って設けられている。溝部360は、第二フランジ部350から第一フランジ部202iに向かうに従って径が大きくなる形状(第一フランジ部202iから第二フランジ部350に向かうに従って径が小さくなる)形状とされている。溝部360は、その周面がテーパー状とされており、回転体300の軸線方向外側から内側に向かうに連れて先すぼみとなるように形成されている。なお、溝部360は、保持部材220よりも取込口62側に位置していることが好ましい。
【0061】
溝部360は、第一溝部362、及び第二溝部364を有する。第一溝部362は、溝部360のうち第一フランジ部202i側(回転体300の軸線方向端部側)の位置に存在している。第二溝部464は、溝部460のうち第二フランジ部350側(回転体300の軸線方向内側)の位置に存在している。第一溝部362及び第二溝部364は、回転体300の軸線方向に隣接するように形成されている。また、第一溝部362は、その周面が回転体300の軸線方向端部側に向かうに従い径が大きくなり、第二溝部364側に向かうに連れて径が小さくなるように形成されている。第二溝部364は、その周面が第一溝部362よりも小径に形成されている。第二溝部364における第一溝部362との境界部分の径は、第一溝部362における第二溝部364との境界部分の径よりも小さい。そのため、溝部360は、第一溝部362と第二溝部364との間に段差を有する。
【0062】
なお、溝部360は、上述した第一溝部362及び第二溝部364に加えて、さらに径の異なるものを第一溝部362及び第二溝部364のいずれかに隣接する位置に設けたり、あるいは第一溝部362及び第二溝部364の間に設けたりしても良い。また、溝部360は、第一溝部362及び第二溝部364のように、径の異なるものを複数備えたものとするのに代えて、溝部360において軸線方向全体に亘って径が同一のものとしたり、溝部360において軸線方向の途中で段差を形成することなくテーパー状に形成されたものとしたりしても良い。
【0063】
≪清掃具40の第二変形例≫
続いて、上述した清掃具40に代えて採用可能な第二変形例に係る清掃具440ついて説明する。清掃具440は、概ね上述した実施形態に係る清掃具40や第一変形例に係る清掃具340と同一の構成であるため、これらと共通する構成については同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
【0064】
図15に示すように、清掃具440は、上述した清掃具340と同様に、回転体300の軸線方向端部側に第一フランジ部202i(外フランジ)を備えつつ、第二フランジ部450(内フランジ部)、及び溝部460を備えている。清掃具440は、第二フランジ部450及び溝部460の構成が、上述した清掃具340の第二フランジ部350及び溝部360と一部相違している。
【0065】
具体的には、清掃具440は、第一フランジ部202iが第二フランジ部450よりも小径となるように、第二フランジ部450の大きさが設定されている。第二フランジ部450は、その他の構成については、上述した清掃具340の第二フランジ部350と同様の構成とされている。すなわち、第二フランジ部450は、回転体300の径方向に拡がるように設けられ、第一フランジ部202iに対して回転体300の軸線方向外側(端部側)に離間して配されている。また、第二フランジ部450は、ベルト212が懸架される従動側プーリ216に対して清掃体310が取り付けられている側の位置(回転体300の軸線方向内側)に配されている。
【0066】
溝部460は、上述した溝部360と同様に、第一フランジ部202iと第二フランジ部350の間に設けられた溝状の部分であり、毛や糸などの線状体が巻き付き可能なものである。溝部460は、第一溝部462、及び第二溝部464を有する点に特徴を有する。第一溝部462は、溝部460のうち第一フランジ部202i側(回転体300の軸線方向端部側)の位置に存在している。第二溝部464は、溝部460のうち第二フランジ部450側(回転体300の軸線方向内側)の位置に存在している。第一溝部462及び第二溝部464は、回転体300の軸線方向に隣接するように形成されている。また、第一溝部462は、その周面が回転体300の軸線方向端部側に向かうに従い径が大きくなり、第二溝部464側に向かうに連れて径が小さくなるように形成されている。第二溝部464は、その周面が第一溝部462よりも小径に形成されている。第二溝部464における第一溝部462との境界部分の径は、第一溝部462における第二溝部464との境界部分の径よりも小さい。そのため、溝部460は、第一溝部462と第二溝部464との間に段差を有する。
【0067】
なお、回転清掃体46は、上記実施形態等で示したように、清掃体310が取り付けられた回転体300とすることが可能であるが、本変形例で図示したものにおいては、清掃体310に代えてブラシ状の清掃体410を設けたものとされている。具体的には、
図15に示した回転清掃体46は、筒状に形成された回転体300の外側にブラシ取付部300cを設けると共に、周方向に隣接するブラシ取付部300c,300cの間に溝部300dを設けたものとされている。ブラシ取付部300c及び溝部300dは、それぞれ例えば、清掃体本体300aの軸線方向に略直線的に設けられたもの等とすることができるが、本変形例では清掃体本体300aの軸心位置を中心として、清掃体本体300aの外周に螺旋を描くように設けられている。ブラシ取付部300cは、レール状とされており、ブラシ状の清掃体410を清掃体本体300aの外側に向けて突出した状態で挟み込んで保持可能なものとされている。
【0068】
なお、溝部460についても、上述した溝部360と同様に、上述した第一溝部462及び第二溝部464に加えて、さらに径の異なるものを第一溝部462及び第二溝部464のいずれかに隣接する位置に設けたり、あるいは第一溝部462及び第二溝部464の間に設けたりしても良い。また、溝部460は、第一溝部462及び第二溝部464のように、径の異なるものを複数備えたものとするのに代えて、溝部460において軸線方向全体に亘って径が同一のものとしたり、溝部460において軸線方向の途中で段差を形成することなくテーパー状に形成されたものとしたりしても良い。
【0069】
≪清掃具40の第三変形例≫
上述した清掃具40は、回転清掃体46に代えて、
図16に示した回転清掃体546を採用したものとすることができる。以下、回転清掃体546について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、回転清掃体546において、上述した回転清掃体46と同様の構成を有する部分については同一の符号を付し、詳細の説明については省略する。
【0070】
回転清掃体546は、上記実施形態の回転清掃体46と同様に、清掃具本体部42の回転清掃体配置部60に収容され、回転可能に支持される筒状の部材である。回転清掃体546は、清掃体駆動部48により動力を受けて、回転清掃体配置部60にて回転可能とされている。回転清掃体546は、清掃体510が取り付けられた回転体500を有する。回転清掃体546は、清掃体駆動部48を構成する駆動機構(清掃体駆動機構)により、駆動源210で発生した駆動力を回転体500に伝達することにより回転駆動可能なものとされている。
【0071】
回転清掃体546は、上記実施形態等で示したように、清掃体310が取り付けられた回転体300とすることが可能であるが、上述した清掃具40の第二変形例において採用されているものと同様の清掃体310を備えたものとされている。具体的には、回転清掃体546は、筒状に形成された回転体本体500aの外側にブラシ取付部500cを設けると共に、周方向に隣接するブラシ取付部500c,500cの間に溝部500dを設けたものとされている。ブラシ取付部500c及び溝部500dは、回転体本体500aの軸心位置を中心として、回転体本体500aの外周に螺旋を描くように設けられている。ブラシ取付部500cは、レール状とされており、ブラシ状の清掃体410を清掃体本体300aの外側に向けて突出した状態で挟み込んで保持可能なものとされている。なお、螺旋を形成するための捻りを大きくすることで回転清掃体546の回転時の静音性を高めるようにしてもよい。
【0072】
また、上記実施形態の回転清掃体46が長手方向一端側に取付部202aを有するのと同様に、回転清掃体546は、長手方向一端側に取付部502aを有する。取付部502aは、清掃具本体部42に対して回転清掃体546を取り付けるために用いられる部分である。回転清掃体546は、回転清掃体546の軸方向一端側に軸受部503、及び保持部508を有する。
【0073】
軸受部503は、端部505(被支持部)及びフランジ507aを有するものである。端部505は、上記実施形態における端部205に相当するものであり、角柱状の形状(断面形状が略正方形)とされている。フランジ507aは、端部505から径方向に延びるように設けられたフランジ状の部分である。軸受部503は、端部505及びフランジ507aを一体化しつつ、中心に軸挿通孔503aを備えたものとされている。軸挿通孔503aは、端部505及びフランジ507aに亘って貫通した貫通孔である。軸挿通孔503aには、回転体500の軸心位置に設けられた支軸550(
図16(b)参照)が挿通される。
【0074】
保持部508は、回転体500の端部を保持するものである。保持部508は、回転体500の端部において、フランジ507aを嵌め込み可能な大きさに開口した凹部508aを形成する囲部508bを有する。囲部508bは、回転体500の端部の外周を囲むものであり、この内方に凹部508aを有する。また、回転体500の支軸550は、囲部508b(凹部508a)の内方であって、回転体500の軸心位置において、回転体500の軸線方向に延びるように配されている。フランジ507aは、軸受部503の軸方向における端面が凹部508aに当接するよう嵌め込まれることが好ましい。
【0075】
≪電気掃除機1、清掃具40、及び回転清掃体46により得られる効果等について≫
以下、上述した電気掃除機1、清掃具40、及び回転清掃体46により得られる効果等について、本発明の態様ごとに説明する。
【0076】
[本発明の第一の態様に係る清掃具40について]
従来、特開2010-51711号公報に開示されているように、複数のブラシを有する回転体と、回転体を回転させるモータとを備えた電気掃除機のヘッドが提供されている。このヘッドは、モータの軸に設けられたローラと回転支持体とにベルトが掛けられたものとされており、モータの回転をベルトによって回転体に伝達して、回転体を回転させるものとされている。
【0077】
しかしながら、従来の電気掃除機のヘッドにおいては、ローラまたは回転支持体からベルトが外れやすいという問題があった。
【0078】
そこで本発明は、プーリからベルトが外れ難い電気掃除機の清掃具を実現することを目的とした。
【0079】
(1-1)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、塵埃の入口となる取込口62と、外周面に清掃体310が取り付けられる回転体300と、回転体300を回転させる駆動源となる駆動部210と、回転体300の軸方向の一方側に配される従動側構造と、駆動部210の回転軸線方向の一方側において回動する出力側構造と、出力側構造の周部及び従動側構造の周部に掛け渡されるベルト212と、を備え、従動側構造及び出力側構造の少なくとも一方は、回転軸線方向の一方側に、周部より径方向に突出するガイド部250が設けられていることを特徴とするものである。
【0080】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、従動側構造及び出力側構造の少なくとも一方について、回転軸線方向の一方側に、周部よりも径方向に突出したガイド部250(従動側ガイド部272、出力側ガイド部262)を設けたものとされている。これにより、本実施形態の清掃具40は、従動側構造及び出力側構造のうち、前述したガイド部250により、周部からベルト212が外れにくいものとされている。
【0081】
(1-2)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40において、従動側構造は、周部を有する従動側プーリ216と、ガイド部250として、回転軸線方向の一方側に配される従動側ガイド部272を含み、従動側ガイド部272は、従動側プーリ216とは別部材により構成されることを特徴とするものであると良い。
【0082】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、かかる構成とすることにより、従動側プーリ216にベルト212を掛けた後、別部材とされた従動側ガイド部272を配する作業を行える。また、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、従動側プーリ216からベルト212を外す場合には、ベルト212を掛けるときとは逆に別部材とされた従動側ガイド部272を外した状態で、ベルト212を取り外すことができる。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、周部に対して回転軸線方向の一方側において周部より径方向に突出したガイド部250を設けた構成としつつ、従動側プーリ216に対するベルト212の掛け外しを容易に行うことができる。
【0083】
また、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上述した構成とすることにより、周部に対して回転軸線方向の一方側において周部より径方向に突出したガイド部250と従動側プーリ216とを有する従動側構造を容易に構成できる。また、上述した構成とすることにより、従動側プーリ216及び本実施形態の電気掃除機1の清掃具40の製造コストを抑制できる。
【0084】
(1-3)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上記(1-2)の清掃具40において、従動側ガイド部272は、従動側プーリ216が固定される軸部202kに支持されることを特徴とするものであると良い。なお、従動側ガイド部270が従動側プーリ216と別部材である場合には、従動側ガイド部270が軸部202kに固定されてもよい。
【0085】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、かかる構成とすることにより、従動側プーリ216が固定される軸部202kの軸方向に、従動側プーリ216に対して従動側ガイド部272を配した構成とすることができる。これにより、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、従動側プーリ216に対して従動側ガイド部272を位置精度良く配することができる。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、プーリからベルト212が外れてしまうのを抑制するために適切な位置に従動側ガイド部272を確実に配することができる。
【0086】
(1-4)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上記(1-2)~(1-3)の清掃具40において、出力側構造は、周部を有する出力側プーリ214と、ガイド部250として、回転軸線方向の一方側に配される出力側ガイド部262とを含み、出力側ガイド部262は、出力側プーリ214とは別部材により構成されることを特徴とするものであると良い。
【0087】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、かかる構成とすることにより、出力側プーリ214にベルト212を掛けた後、別部材とされた出力側ガイド部262を配する作業を行える。また、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、出力側プーリ214からベルト212を外す場合には、ベルト212を掛けるときとは逆に別部材とされた出力側ガイド部262を外した状態で、ベルト212を取り外すことができる。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、周部に対して回転軸線方向の一方側において周部より径方向に突出したガイド部250を設けた構成としつつ、出力側プーリ214に対するベルト212の掛け外しを容易に行うことができる。
【0088】
また、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上述した構成とすることにより、周部に対して回転軸線方向の一方側において周部より径方向に突出したガイド部250と出力側プーリ214とを有する出力側構造を容易に構成できる。また、上述した構成とすることにより、出力側プーリ214及び本実施形態の電気掃除機1の清掃具40の製造コストを抑制できる。
【0089】
(1-5)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、出力側ガイド部262は、出力側プーリ214が支持される駆動部210の回転軸に支持されることを特徴とするものであると良い。なお、出力側ガイド部260が出力側プーリ214と別部材である場合、出力側ガイド部260が回転軸に支持されてもよい。
【0090】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、かかる構成とすることにより、出力側プーリ214が固定される回転軸の軸方向に、出力側プーリ214に対して出力側ガイド部262を配した構成とすることができる。これにより、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、出力側プーリ214に対して出力側ガイド部262を位置精度良く配することができる。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、プーリからベルト212が外れてしまうのを抑制するために適切な位置に出力側ガイド部262を確実に配することができる。
【0091】
(1-6)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上記(1-1)~(1-5)の清掃具40において、回転体300の端部に配される第一取付体202xと第一取付体202xと分離可能に係合する第二取付体202yと、第二取付体202y及び従動側構造を支持する支持部材220と、を備えることを特徴とするものであると良い。
【0092】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、支持部材220に対して従動側プーリ216とともに支持された第二取付体202yに対して第一取付体202xを係合させることにより、回転体300を従動側プーリ216に対して取り付けた状態とすることができる。これとは逆に、第二取付体202yから第一取付体202xを分離させることにより、回転体300を従動側プーリ216から取り外すことができる。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上述した構成とすることにより、従動側プーリ216に対して回転体300を容易に着脱可能なものとなる。
【0093】
(1-7)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上記(1-1)~(1-6)の清掃具40において、取込口62から入った塵埃を集塵する第三集塵部50(集塵部)を備え、第三集塵部50(集塵部)は、回転体300の回転軸線と清掃体駆動部48の回転軸線との間に存在することを特徴とするものであると良い。
【0094】
上述した構成とした場合、第三集塵部50(集塵部)が存在する分だけ、回転体300及び清掃体駆動部48の回転軸線の間隔が広くなる。これにより、従動側プーリ216及び出力側プーリ214の間隔も広くなり、その分だけベルト212も長くなる。そのため、上述したような第三集塵部50(集塵部)を設けた場合は、従動側構造及び出力側構造の少なくともいずれかからベルト212が外れる可能性も高くなる。しかしながら、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上述したように従動側構造及び出力側構造の少なくとも一方について、回転体300の回転軸線方向の一方側において、周部よりも径方向に突出したガイド部250を備えたものとされており、ベルト212が外れにくい。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、回転体300及び清掃体駆動部48の回転軸線の間に第三集塵部50(集塵部)を設けた構成でありながら、ベルト212が外れにくい。
【0095】
(1-8)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上記(1-1)の清掃具40において、回転体300の端部に配される第一取付体202xと第一取付体202xと分離可能に係合する第二取付体202yと、第二取付体202y及び従動側構造を支持する支持部材220と、を備え、従動側構造は、第二取付体が固定される軸部202kに支持され、第二取付体202yと従動側構造との間に支持部材220が配された状態で、ガイド部250(従動側ガイド部272)が軸部202kから抜け止めされることを特徴とするものであると良い。
【0096】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、第二取付体202yに対して第一取付体202xを係合及び分離させることにより、回転体300を第二取付体202yに対して取り付けたり、回転体300を第二取付体202yから取り外したりすることができる。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上述した構成とすることにより、第二取付体202yに対する回転体300の着脱を容易に行える。
【0097】
また、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40においては、従動側構造が、第二取付体202yが固定される軸部202kに支持される。そのため、第二取付体202y及びガイド部250は、軸部202kを基準として、軸部202kの軸線方向に対して交差する方向に移動しないように位置決めされる。また、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40においては、支持部材220を基準として軸線方向他方側に第二取付体202yが配され、軸線方向一方側に従動側構造が配されるとともに、ガイド部250が軸部202kから抜け止めされている。これにより、従動側構造(ガイド部250)が軸部202kの軸線方向に移動しないように位置決めされている。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、従動側構造(ガイド部250)が軸部202kの軸線方向、及び軸線方向に対して交差する方向のいずれにも位置ズレしにくく、プーリの傾きも生じにくい。そのため、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、プーリからベルト212が外れにくい。
【0098】
[本発明の第二の態様に係る清掃具40について]
上記[本発明の第一の態様に係る電気掃除機について]における課題と同じ課題を解決するために、本発明は、プーリからベルトが外れ難い電気掃除機の清掃具を実現することを目的とした。
【0099】
(2-1)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、塵埃の入口となる取込口62と、外周面に清掃体310が取り付けられる回転体300と、回転体300を回転させる駆動源となる駆動部210と、回転体300の回転軸線方向の一方側に配される従動側プーリ216と、駆動部210の回転軸線方向の一方側において回動する出力側プーリ214と、出力側プーリ214及び従動側プーリ216に掛け渡されるベルト212と、回転体300の端部に配される第一取付体202xと第一取付体202xと分離可能に係合する第二取付体202yと、従動側プーリ216の回転軸線方向の一方側に配されるガイド部250と、従動側プーリ216及びガイド部250と第二取付体202yとの間に配される支持部材220と、を備え、第二取付体202y及びガイド部250は、従動側プーリ216が固定される軸部202kに支持され、従動側プーリ216及びガイド部250は軸部202kから抜け止めされることを特徴とするものである。
【0100】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40においては、第二取付体202y及びガイド部250が、従動側プーリ216が固定される軸部202kに支持される。そのため、第二取付体202y及びガイド部250は、軸部202kを基準として、軸部202kの軸線方向に対して交差する方向に移動しないように位置決めされる。また、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40においては、支持部材220を基準として軸線方向他方側に第二取付体202yが配され、軸線方向一方側に従動側プーリ216及びガイド部250が配されるとともに、従動側プーリ216及びガイド部250が軸部202kから抜け止めされている。これにより、従動側プーリ216及びガイド部250が軸部202kの軸線方向に移動しないように位置決めされている。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、従動側プーリ216及びガイド部250が軸部202kの軸線方向、及び軸線方向に対して交差する方向のいずれにも位置ズレしにくく、プーリの傾きも生じにくい。そのため、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、プーリからベルト212が外れにくい。
【0101】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、軸部202kに従動側プーリ216とともに支持された第二取付体202yに対して第一取付体202xを係合及び分離させることにより、回転体300を第二取付体202yに対して取り付けたり、回転体300を第二取付体202yから取り外したりすることができる。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上述した構成とすることにより、第二取付体202yに対する回転体300の着脱を容易に行える。
【0102】
(2-2)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上記(2-1)の清掃具40において、回転軸線方向において、従動側プーリ216を基準とした他方側に第二取付体202yが位置し、一方側にガイド部250が位置し、ガイド部250に対して一方側に抜止部材282が配された状態で、軸部202kと抜止部材282とが固定されることを特徴とするものであると良い。
【0103】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、かかる構成とすることにより、支持部材220とガイド部250との間において、軸部202kに対する傾きが生じないように従動側プーリ216を配することができる。そのため、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、従動側プーリ216からベルト212が外れにくい。
【0104】
(2-3)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上記(2-2)の清掃具40において、従動側プーリ216を基準とした一方側にて、軸部202kを支持する軸受部材202z(軸支部)を備え、軸受部材202z(軸支部)より一方側に抜止部材282が配されることを特徴とするものであると良い。
【0105】
本実施形態の電気掃除機1の支持具は、かかる構成とすることにより、軸受部材202z(軸支部)についてもガイド部250やガイド部250が傾くのを抑制するために活用できる。そのため、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、従動側プーリ216が傾いてベルト212が外れるのをより一層抑制できる。
【0106】
[本発明の第三の態様に係る清掃具40について]
【0107】
従来、特開2010-51711号に開示されているように、複数のブラシを有する回転体と、回転体を回転させるモータとを備えた電気掃除機のヘッドが提供されている。このヘッドは、モータの軸に設けられたローラと回転支持体とにベルトが掛けられたものとされており、モータの回転をベルト212によって回転体に伝達して、回転体を回転させるものとされている。
【0108】
ここで、上述したような従来技術のヘッドにおいては、回転支持体を回転可能に支持するブラシ軸受が回転軸に対して回転するため、ブラシ軸受と回転軸との隙間に塵埃が付着しやすく、回転体の回転性能に影響が出る可能性があった。
【0109】
そこで本実施形態は、回転体の回転性能の低下を軽減することが可能な電気掃除機の清掃具を実現することを目的とした。
【0110】
(3-1)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、塵埃の入口となる取込口62と、外周面に清掃体310が取り付けられる回転体300と、回転体300を回転させる駆動源となる駆動部201と、回転体300の回転軸線方向の一方側に配される従動側プーリ216と、駆動部201の回転軸線方向の一方側において回動する出力側プーリ214と、出力側プーリ214及び従動側プーリ216に掛け渡されるベルト212と、従動側プーリ216を回転可能に支持する支持構造と、を有し、支持構造は、従動側プーリ216が固定された軸部202kを受ける軸受部材202z(第一ボールベアリング)と、軸受部材202z(第一ボールベアリング)が孔部に嵌められる保持部材202p(第一支持部)と、を有することを特徴とするものである。
【0111】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、従動側プーリ216を回転可能に支持するための支持構造として、従動側プーリ216が固定された軸部202kを受けるための軸受部材202z(第一ボールベアリング)を、保持部材202p(第一支持部)に設けられた孔部に嵌め込んだものを用いている。これにより、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、軸受部材202z(第一ボールベアリング)と保持部材202p(第一支持部)に設けられた孔部との間において外輪が固定され、軸部202kとともに内輪が回転する構成とされている。そのため、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、回転体300を回転可能に支持する支持構造において埃が付着する等して、回転体300の回転性能が低下する可能性を従来技術よりも軽減できる。
【0112】
(3-2)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、回転体300の端部に配される第一取付体202xと第一取付体202xと分離可能に係合する第二取付体202yと、第二取付体202yと従動側プーリ216が軸部202kに支持され、軸部202kを回転可能に支持する支持部材220と、第二取付体202yが固定された軸部202kを受ける軸受部材225(第二ボールベアリング)と、を備え、支持部材220は、軸受部材225(第二ボールベアリング)が孔部に嵌められたものであることを特徴とするものであると良い。
【0113】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、かかる構成とされているため、軸受部材225(第二ボールベアリング)と支持部材220に設けられた孔部との間において外輪が固定され、軸部202kとともに内輪が回転する構成とされている。そのため、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、回転体300を回転可能に支持する支持構造において埃が付着する等して、回転体300の回転性能が低下する可能性を従来技術よりも軽減できる。
【0114】
(3-3)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上記(3-1)~(3-2)の清掃具40において、出力側プーリ214を軸支する回転軸が挿入される軸受部材214z(第三ボールベアリング)と、軸受部材214z(第三ボールベアリング)が孔部に嵌められる保持部材214p(第二支持部)と、を備えることを特徴とするものであると良い。
【0115】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、出力側プーリ214を回転可能に支持するための支持構造として、出力側プーリ214が固定された駆動部210の出力軸を受けるための軸受部材214z(第三ボールベアリング)を、保持部材214p(第二支持部)に設けられた孔部に嵌め込んだものを用いている。これにより、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、駆動部201から出力された動力により出力側プーリ214が回転しても、軸受部材214z(第三ボールベアリング)と保持部材214p(第二支持部)に設けられた孔部との間において外輪が固定され、回転軸とともに内輪が回転する構成とされている。そのため、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、出力側プーリ214の回転性能が低下する可能性を従来技術よりも軽減できる。
【0116】
(3-4)本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上記(3-1)~(3-3)の清掃具40において、ガイド部250は、出力側プーリ214の回転軸線方向の一方側に配される出力側ガイド部262を含み、出力側ガイド部262は、出力側プーリ214とは別部材により構成されることを特徴とするものであると良い。
【0117】
本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、かかる構成とすることにより、出力側プーリ214にベルト212を掛けた後、別部材とされた出力側ガイド部262を配する作業を行える。また、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、出力側プーリ214からベルト212を外す場合には、ベルト212を掛けるときとは逆に別部材とされた出力側ガイド部262を外した状態で、ベルト212を取り外すことができる。従って、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、周部に対して回転軸線方向の一方側において周部より径方向に突出したガイド部250を設けた構成としつつ、出力側プーリ214に対するベルト212の掛け外しを容易に行うことができる。
【0118】
また、本実施形態の電気掃除機1の清掃具40は、上述した構成とすることにより、周部に対して回転軸線方向の一方側において周部より径方向に突出したガイド部250と出力側プーリ214とを有する出力側構造を容易に構成できる。また、上述した構成とすることにより、出力側プーリ214及び本実施形態の電気掃除機1の清掃具40の製造コストを抑制できる。
【0119】
[本発明に係る回転清掃体46について]
【0120】
従来、特開2008-295674号公報に開示されているように、例えば絨毯等のように空気の吸引だけでは塵埃を吸い込みにくい床面に対する集塵能力を向上させるため、ヘッド内に回転ブラシを設けた電気掃除機1が提供されている。
【0121】
上述した従来技術の電気掃除機等において、回転ブラシにおいては、基材と、複数のカットパイルによって構成された清掃部材が採用されている。また、清掃部材に用いられている各カットパイルは、1種類の繊維束(多数の繊維)を基布に植毛したものとされている。また、清掃部材は、回転部材の外周に螺旋状に巻付けられて、回転部材に取付けられている。上述した従来技術の電気掃除機において採用されている回転清掃体は、清掃部材の各繊維(各カットパイル)を被掃除面(床やカーペット等)に当接し、回転部材を回転することで、被掃除面から埃、塵を掻き上げて除去するものとされている。
【0122】
ここで、上述した従来技術において採用されている回転ブラシは、清掃部材を1種類の繊維束で構成している。しかしながら、清掃対象が例えばフローリング等の床である場合と、カーペット(絨毯)である場合とでは、清掃面の構造が大きく異なる。そのため、清掃部材を1種類の繊維束で構成した場合には、フローリング等の床、あるいはカーペットのいずれか一方に対する塵埃の除去性能を最適化することができるものの、他方に対する塵埃の除去性能については最適化するのが難しいという問題があった。
【0123】
そこで本実施形態は、清掃面の構造によらず、十分な塵埃の掻き取りの性能を発揮可能な回転清掃体を実現することを目的とした。
【0124】
(4-1)本実施形態の回転清掃体46は、所定の回転軸線を中心として回転可能とされた回転体300と、第一の糸を基材に設けた低剛性部312と、第一の糸よりも剛性の高い第二の糸を備えた高剛性部314と、を有し、低剛性部312が、回転体300の外周面において周方向に複数、回転軸線の軸方向に沿って延びるように回転体300に対して巻き付けられ、高剛性部314が、回転体300の外周面において周方向に隣接する低剛性部312の間隙において回転体300の外周面が露出した露出部306に配されていることを特徴とするものである。
【0125】
本実施形態の回転清掃体46は、第一の糸を基材に設けた低剛性部312を回転体300の周方向に複数、軸線方向に延びるように巻き付けるとともに、周方向に並ぶ低剛性部312同士の間において回転体300の外周面が露出した露出部306に第二の糸を備えた高剛性部314を設けている。これにより、本実施形態の回転清掃体46は、回転体300の周方向に高剛性部314及び低剛性部312が複数形成されたものとされている。そのため、本実施形態の回転清掃体46は、回転体300の回転に伴い、高剛性部314による清掃、及び低剛性部312による清掃の双方を行える。従って、本実施形態の回転清掃体46は、清掃面の構造によらず、十分な塵埃の掻き取りの性能を発揮可能できる。
【0126】
(4-2)本実施形態の回転清掃体46は、第二の糸は、露出部306を基準に、回転体300の回転方向の一方側の領域と他方側の領域のいずれか一方に片寄って配されていることを特徴とするものであると良い。
【0127】
本実施形態の回転清掃体46は、かかる構成とすることにより、回転体300を回転させて清掃面を清掃する際に、低剛性部312をなす第一の糸が、露出部306にある第二の糸に支えられる。これにより、本実施形態の電気掃除機1の回転体300においては、第一の糸が経時的に変形等して、低剛性部312における清掃能力が低下してしまうのを抑制できる。
【0128】
(4-3)本実施形態の回転清掃体46は、上記(4-1)~(4-2)の回転清掃体46において、第二の糸の毛丈は、第一の糸の毛丈以下であることを特徴とするものであると良い。
【0129】
本実施形態の回転清掃体46は、かかる構成とすることにより、第一の糸が経時的に押し潰されるように変形等して、低剛性部312における清掃能力が低下してしまうのを抑制できる。
【0130】
(4-4)本実施形態の回転清掃体46は、上記(4-1)~(4-3)の回転清掃体46において、第二の糸は、回転体300の軸方向に沿って、第一の糸に接触するよう配列されていることを特徴とするものであると良い。
【0131】
本実施形態の回転清掃体46は、かかる構成とすることにより、清掃対象である清掃面の清掃に際して、清掃面に押し付けられた第一の糸を第二の糸によって支え、第一の糸が経時的に変形して劣化するのを抑制できる。
【0132】
(4-5)本実施形態の回転清掃体46は、上記(4-1)~(4-4)の回転清掃体46において、回転体300は、外周面が露出するように基材が巻き付けられていることで露出部306を構成していることを特徴とするものであると良い。
【0133】
本実施形態の回転清掃体46は、かかる構成とすることにより、露出部306に対して高剛性部314を容易に装着できる。
【0134】
(4-6)本実施形態の回転清掃体46は、上記(4-1)~(4-5)の回転清掃体46において、第二の糸は、露出部306を基準に、回転体300の回転方向の一方側の領域と他方側の領域のうち回転方向の下流側の領域に片寄って配されることを特徴とするものであると良い。
【0135】
本実施形態の回転清掃体46は、かかる構成とすることにより、清掃対象である清掃面の清掃に際して、清掃面に押し付けられた第一の糸を第二の糸によって支えるとともに、第二の糸による塵埃の掻き取り性能を高めることができる。
【0136】
(4-7)本実施形態の回転清掃体46は、上記(4-1)~(4-6)の回転清掃体46において、露出部306は、第二の糸が設けられた基材が装着されるブラシ取付部302(凹状部)を有することを特徴とするものであると良い。
【0137】
本実施形態の回転清掃体46は、かかる構成とすることにより、第二の糸が設けられた基材を凹状部に装着することによって第二の糸を回転体300に設けることができる。
【0138】
(4-8)本実施形態の電気掃除機1は、上述した(4-1)~(4-7)のいずれかに記載の回転清掃体46を備えることを特徴とするものであると良い。
【0139】
本実施形態の電気掃除機1は、上述した回転清掃体46を備えたものであるため、清掃面の構造によらず、回転清掃体46において塵埃を十分に掻き取って清掃を行える。そのため、本実施形態の電気掃除機1は、従来公知の回転清掃体を備えたものに比べて清掃性能が高い。
【0140】
[本発明の第四の態様に係る清掃具40について]
従来、特開2010-51711号公報に開示されているように、複数のブラシを有する回転体と、回転体を回転させるモータと、モータの回転をベルトによって回転体に伝える電気掃除機のヘッドにおいて、モータの軸に設けられたローラと回転支持体とにベルトが掛けられたヘッドが提供されている。
【0141】
上述のような従来技術において、回転体の端部に毛や繊維状の塵埃が入り込むために、回転性能が低下するという問題があった。
【0142】
そこで、本発明は、回転体の回転性能の低下を抑制可能な電気掃除機の清掃具を実現することを目的とした。
【0143】
(5-1)上述した第一変形例及び第二変形例に係る電気掃除機の清掃具40は、塵埃の入口となる取込口62(入開口)と、清掃体310が取り付けられた回転体300と、回転体300を回転させる駆動源となる清掃体駆動部48と、清掃体駆動部48から清掃体310に駆動力を伝達する清掃体駆動機構と、回転体300の軸線方向端部側において、線状体の巻き付きが可能な溝部360,460とを有することを特徴とする、ものである。
【0144】
上述した清掃具40は、かかる構成とすることにより、回転体300の軸線方向端部側において線状体の巻き付きが可能な溝部360,460が設けられている。そのため、清掃具40は、上述した構成とすることにより、清掃体310の溝部360,460に毛や繊維状の塵埃などの線状体が巻き付き易くなるため、溝部360,460よりも端部側において線状体が絡みつのを抑制できる。したがって、回転体300の回転性能の低下を抑制することができる。
【0145】
(5-2)上述した(5-1)に係る電気掃除機の清掃具40において、溝部360,460は、第一溝部362、462と、第一溝部362、462よりも径が小さい第二溝部364,464とを含み、第一溝部362,462は、第二溝部364、464と比べて、回転体300の軸線方向端部側に位置するものであると良い。
【0146】
上述した清掃具40は、かかる構成とすることにより、毛や繊維状の塵埃などの線状体が第一溝部362,462よりも第二溝部364,464側に巻き付きやすくなる。これにより、清掃具40は、清掃体駆動機構をなす部材(例えば、上述した例ではベルト212や従動側プーリ216等)に線状体が向かうのを抑制できる。
【0147】
(5-3)上述した(5-2)に係る電気掃除機の清掃具40において、第一溝部462は、回転体300の軸線方向端部側に向かうに従い径が大きくなる周面を有することを特徴とするものであると良い。
【0148】
上述した清掃具40は、かかる構成とすることにより、毛や繊維状の塵埃などの線状体が第一溝部462において回転体300の軸線方向端部側に向かうのを抑制できる。これにより、清掃具40は、清掃体駆動機構をなす部材(例えば、ベルト212や従動側プーリ216等)に線状体が向かうのを抑制できる。
【0149】
(5-4)上述した(5-1)~(5-3)のいずれかに係る電気掃除機の清掃具40は、溝部460が、回転体300の軸線方向端部側において軸線方向に離間して配された第一フランジ部202iと第二フランジ部350,450との間に形成され、二フランジ部350,450から第一フランジ部202iに向かうに従い、径が大きくなることを特徴とするものであると良い。
【0150】
上述した清掃具40は、かかる構成とすることにより、毛や繊維状の塵埃などの線状体が第一フランジ部202iと第二フランジ部350,450との間において第二フランジ部350,450側に巻き付き易くなるため、回転体300の軸線方向端部側に向かうのを抑制できる。
【0151】
(5-5)上述した(5-4)に係る電気掃除機の清掃具40は、第一フランジ部202iが、第二フランジ部450より径が小さいことを特徴とするものであると良い。
【0152】
上述した清掃具40は、かかる構成とすることにより、毛や繊維状の塵埃などの線状体が溝部460における第二フランジ部450側に巻き付き易くすることができる。
【0153】
(5-6)上述した(5-1)~(5-5)のいずれかに係る電気掃除機の清掃具40は、第一溝部362、462が、第二溝部364、464に向かうに従い径が小さくなる周面を有することを特徴とするものであると良い。
【0154】
上述した清掃具40は、かかる構成とすることにより、第一溝部362、462から第二溝部364、464に向かう方向に線状体を誘導し、回転体300の軸線方向端部側に向かうのを抑制できる。これにより、清掃具40は、清掃体駆動機構をなす部材(例えば、ベルト212や従動側プーリ216等)に線状体が向かうのを抑制できる。
【0155】
(5-7)上述した第三変形例に係る電気掃除機の清掃具40は、塵埃の入口となる取込口62(入開口)と、清掃体510を有する回転体500と、回転体300を回転させる駆動源となる清掃体駆動部48と、清掃体駆動部48から清掃体510に駆動力を伝達する清掃体駆動機構と、を備え、回転体300は、清掃体510が配される回転体本体500aと、回転体500の端部を保持する保持部508と、保持部508に回転可能に支持される軸受部505とを有し、保持部508は、端部において凹部508aを有し、軸受部505は、凹部508aに嵌められるフランジ507aを有することを特徴とするものである。
【0156】
上述した清掃具40は、かかる構成とすることにより、フランジ507aを設けない構成とする場合に比べて、凹部508aと軸受部503との間に毛や繊維状の塵埃などの線状体が絡みつくのを抑制できる。これにより、回転体500の回転性能の低下を抑制することができる。
【0157】
(5-8)上述した(5-7)に係る電気掃除機の清掃具40は、保持部508が、凹部508aの外周を囲む囲部508bを有するものであると良い。
【0158】
上述した清掃具40は、かかる構成とすることにより、凹部508aと軸受部505との間に毛や繊維状の塵埃などの線状体が絡みつくのをより一層確実に抑制できる。
【0159】
(5-9)上述した(5-7)または(5-8)に係る電気掃除機の清掃具40は、フランジ507aの端面と凹部508aとが軸方向において当接することが好ましい。なお、より好ましくは、フランジ507aの端面と凹部508aの平坦面とが軸方向において当接していてもよい。
【0160】
上述した清掃具40は、かかる構成とすることにより、凹部508aと軸受部505との間に毛や繊維状の塵埃などの線状体が絡みつくのをより一層確実に抑制できる。
【0161】
本願発明は、上述した実施の形態に記載の構成に限定されることなく、本願発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲において適宜設計変更等することが可能である。上述した各実施の形態や変形例の構成要素は任意に選択して組み合わせて構成するとよい。また各実施の形態や変形例の任意の構成要素と、発明を解決するための手段、発明を実施するための形態等に記載の任意の構成要素または発明を解決するための手段、発明を実施するための形態等に記載の任意の構成要素を具体化した構成要素とは任意に組み合わせて構成するとよい。これらについても、本願または本願に基づく分割出願等において権利取得する意思を有する。
【産業上の利用可能性】
【0162】
本発明は、電動送風機及び電動送風機を備えた電気掃除機全般において好適に利用できる。
【符号の説明】
【0163】
1 :電気掃除機
40 :清掃具
46 :回転清掃体
48 :清掃体駆動部(駆動部)
50 :第三集塵部(集塵部)
62 :取込口(入開口)
202i :第一フランジ部
202k :軸部
202p :保持部材(第一支持部)
202x :第一取付体
202y :第二取付体
202z :軸受部材(第一ボールベアリング,軸支部)
210 :駆動部
212 :ベルト
214 :出力側プーリ
214p :保持部材(第二支持部)
214z :軸受部材(第三ボールベアリング)
216 :従動側プーリ
220 :支持部材
225 :軸受部材(第二ボールベアリング)
250 :ガイド部
260 :出力側ガイド部
262 :出力側ガイド部
270 :従動側ガイド部
272 :従動側ガイド部
280 :抜止部材
300 :回転体
300d :溝部
302 :ブラシ取付部
306 :露出部
310 :清掃体
312 :低剛性部
314 :高剛性部
350 :第二フランジ部
450 :第二フランジ部
460 :溝部
462 :第一溝部
464 :第二溝部
500 :回転体
500a :回転体本体
505 :軸受部
507a :フランジ
508 :保持部
508a :凹部
510 :清掃体