(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023135602
(43)【公開日】2023-09-28
(54)【発明の名称】自動洗車機のサイドブラシチルト装置
(51)【国際特許分類】
B60S 3/06 20060101AFI20230921BHJP
【FI】
B60S3/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197403
(22)【出願日】2022-12-09
(31)【優先権主張番号】10-2022-0032084
(32)【優先日】2022-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ・設置日 令和3年12月10日 設置した場所 クァンヨク サービスステーション(大韓民国、キョンギド、ブチョンシ、ヨクゴクロ 560) ・刊行物名 「カタログ「MEGA CLENS」」 発行日 令和4年1月15日以降
(71)【出願人】
【識別番号】522481293
【氏名又は名称】ハンリム マシナリー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ジョ,クァン ウォン
【テーマコード(参考)】
3D026
【Fターム(参考)】
3D026AA03
3D026AA12
3D026AA25
3D026AA34
3D026AA40
(57)【要約】 (修正有)
【課題】構造が簡単でありながら車両の後面の洗浄力を大きく向上できるようにする。
【解決手段】自動洗車機本体と、上記自動洗車機本体の両側にそれぞれ備えられ、被洗浄車両の側面及び後面を洗浄するサイドブラシと、上記サイドブラシを回転させるためのモータの回転力を上記サイドブラシに伝達するブラシシャフトと、上記ブラシシャフトの上端がチルト軸部と結合され、ガイドレールに沿ってローラ移動できるようにしたサイド台車と、上記ガイドレールの作動軸部が接続され、上記ガイドレールを水平回転させる固定部の回動部材と、を備え、上記一方側のサイドブラシは単方向シリンダによってチルト角度が制御され、上記他方側のサイドブラシは両ロッドシリンダによってチルト角度及び逆チルト角度を選択し得る制御ができるようにした、自動洗車機のサイドブラシチルト装置であることを特徴とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動洗車機本体(10)と、
上記自動洗車機本体(10)の両側にそれぞれ備えられ、被洗浄車両の側面及び後面を洗浄するサイドブラシ(20)(20’)と、
上記サイドブラシ(20)(20’)を回転させるためのモータの回転力を上記サイドブラシ(20)(20’)に伝達するブラシシャフト(30)と、
上記ブラシシャフト(30)の上端がチルト軸部(42)と結合され、ガイドレール(50)に沿ってローラ移動できるようにしたサイド台車(40)と、
上記ガイドレール(50)の作動軸部(52)が接続され、上記ガイドレール(50)を水平回転させる固定部(62)の回動部材(60)と、を備え、
上記一方側のサイドブラシ(20)は単方向シリンダ(70)によってチルト角度(a)が制御され、上記他方側のサイドブラシ(20’)は両ロッドシリンダ(80)によってチルト角度(a)及び逆チルト角度(b)を選択し得る制御ができるようにしたことを特徴とする、自動洗車機のサイドブラシチルト装置。
【請求項2】
上記両ロッドシリンダ(80)の第1ピストンロッド(81)及び第2ピストンロッド(82)は、互いに異なる長さのストロークで制御される長さ偏差を有するようにしたことを特徴とする、請求項1に記載の自動洗車機のサイドブラシチルト装置。
【請求項3】
上記他方側のサイドブラシ(20’)はデュアルストロークの両ロッドシリンダ(80)によってチルト角度(a)及び逆チルト角度(b)を選択し得る制御ができ、
上記サイド台車(40)の連結部(44)に上記両ロッドシリンダ(80)の第1ピストンロッド(81)が軸着され、
上記ブラシシャフト(30)の上端に設置された固定ブラケット(32)に上記両ロッドシリンダ(80)の第2ピストンロッド(82)が軸着された構成からなることを特徴とする、請求項1に記載の自動洗車機のサイドブラシチルト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動洗車機のサイドブラシチルト装置(Side brush tilting equipment of car Wash system)に関するものである。さらに具体的には、本発明は、車両の後面を洗浄(洗滌)する際に円形ブラシ間の干渉により中間部分に未洗浄の帯が発生する部分をホウキで掃くようにブラシが傾きながら未洗浄部位を洗浄できる逆チルト手段が備えられている自動洗車機のサイドブラシチルト装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、自動洗車機は、その機能によって門タイプとトンネルタイプとの2種類の洗車方式に区分されている。
【0003】
門タイプの自動洗車機は、被洗浄車両が指定位置に停止しており、洗車機本体がレールに沿って前後に移動しながら水と洗剤とを被洗浄車両の表面に噴射させ、ブラシを用いて洗浄し、高圧の空気を噴射して自動車表面の水を乾燥させる過程により自動車の表面を洗浄する車両停止型洗車手段に該当する。
【0004】
トンネルタイプの自動洗車機は、コンベヤのような移送手段によって被洗浄車両が、固定設置された洗車機本体の内部を通過する際に、水と洗剤とを被洗浄車両の表面に噴射させ、ブラシを用いて洗浄し、高圧の空気を噴射して自動車表面の水を乾燥させる、車両移動型洗車手段に該当する。
【0005】
上記のようなトンネルタイプの自動洗車機においては、後面の洗浄時に、円形ブラシ間の干渉により真ん中部分に未洗浄の帯が発生していた。このため、従来においては、未洗浄区間を洗浄するために、別途のブラシを追加設置したり、ブラシが前後に移動する方式の広い空間を必要としていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録特許 第10-1921311号
【特許文献2】韓国登録特許 第10-0845580号
【特許文献3】韓国登録特許 第10-0829416号
【特許文献4】韓国登録特許 第10-1160406号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためのものであり、車両の側面形状に沿ってチルト動作が行われるようにするチルト装置を備えており、車両の後面の中間部分の洗浄時には、側面洗浄とは反対に逆チルトが行われるようにした構成で、構造が簡単でありながら車両の後面の洗浄力を大きく向上できるようにした自動洗車機のサイドブラシチルト装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、自動洗車機本体と、上記自動洗車機本体の両側にそれぞれ備えられ、被洗浄車両の側面及び後面を洗浄するサイドブラシと、上記サイドブラシを回転させるためのモータの回転力をサイドブラシに伝達するブラシシャフトと、上記ブラシシャフトの上端がチルト軸部と結合され、ガイドレールに沿ってローラ移動できるようにしたサイド台車と、上記ガイドレールの作動軸部が接続され、ガイドレールを水平回転させる固定部の回動部材と、を備え、上記一方側のサイドブラシは単方向シリンダによってチルト角度が制御され、上記他方側のサイドブラシは両ロッドシリンダによってチルト角度及び逆チルト角度を選択し得る制御ができるようにした自動洗車機のサイドブラシチルト装置であることを特徴とする。
【0009】
上記両ロッドシリンダの第1ピストンロッド及び第2ピストンロッドは、互いに異なる長さのストロークで制御される長さ偏差を有するようにしたことを特徴とする。
【0010】
上記他方側のサイドブラシはデュアルストロークの両ロッドシリンダによってチルト角度及び逆チルト角度を選択し得る制御ができ、サイド台車の連結部に両ロッドシリンダの第1ピストンロッドが軸着され、ブラシシャフトの上端に設置された固定ブラケットに両ロッドシリンダの第2ピストンロッドが軸着された構成からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の自動洗車機のサイドブラシチルト装置は、車両の側面形状に沿ってチルト動作が行われるようにするチルト装置を備えており、車両の後面を洗浄する際に円形ブラシ間の干渉により車両の後面の中間部分に未洗浄の帯が発生する部分は、サイドブラシが逆チルト角度に傾くようにした手段により、ホウキで掃くように未洗浄部位を洗浄するようになるので、構造が簡単でありながら車両の後面の洗浄力を大きく向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明による自動洗車機のサイドブラシチルト装置を用いて車両の側面洗車が行われることを示した背面図である。
【
図2】
図2は、本発明による自動洗車機のサイドブラシチルト装置を用いて車両の後面洗車が行われることを示した背面図である。
【
図3】
図3は、本発明による自動洗車機のサイドブラシチルト装置を用いて車両の後面を洗浄する際に円形ブラシ間の干渉により車両の後面の中間部分に未洗浄の帯が発生することになることを示した平面図である。
【
図4】
図4は、本発明による自動洗車機のサイドブラシチルト装置が適用され、車両の後面の中間部分に未洗浄の帯が発生する部分をホウキで掃くように、サイドブラシが逆チルト角度に傾きながら未洗浄部位を洗浄することを示した背面図である。
【
図5】
図5は、本発明による自動洗車機のサイドブラシチルト装置が適用され、車両の後面の中間部分に未洗浄の帯が発生する部分をホウキで掃くように、サイドブラシが逆チルト角度に傾きながら未洗浄部位を洗浄することを示した平面図である。
【
図6】
図6は、本発明による自動洗車機のサイドブラシチルト装置に適用された両ロッドシリンダの第1ピストンロッドは前進され、第2ピストンロッドは後進される作用によりサイドブラシを垂直状態に維持するようになることを示した拡大例示図である。
【
図7】
図7は、本発明による自動洗車機のサイドブラシチルト装置に適用された両ロッドシリンダの第1ピストンロッド及び第2ピストンロッドが、それぞれ後進される作用により、車両の側面の洗車の際に、サイドブラシがチルト角度に傾くことを示した拡大例示図である。
【
図8】
図8は、本発明による自動洗車機のサイドブラシチルト装置に適用された両ロッドシリンダの第1ピストンロッド及び第2ピストンロッドが、それぞれ前進される作用により、車両の後面の未洗浄部位の洗車の際に、サイドブラシが逆チルト角度に傾きながら車両の後面の中間部分を洗浄するようにしたことを示した拡大例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好ましい実施例について詳細に説明すると、次の通りである。そして、本発明を説明するにあたり、関連する公知機能または構成についての具体的な説明が、本発明の要旨を不必要に不明瞭にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0014】
本発明は、自動洗車機本体10と、上記自動洗車機本体10の両側にそれぞれ備えられ、被洗浄車両の側面及び後面を洗浄するサイドブラシ20・20’と、サイドブラシ20・20’を回転させるためのモータ(図示せず)の回転力をサイドブラシ20・20’に伝達するブラシシャフト30と、ブラシシャフト30の上端がサイド台車40に備えられたチルト軸部42と結合され、ガイドレール50に沿ってローラ移動できるようにしたサイド台車40と、ガイドレール50の作動軸部52が接続され、ガイドレール50を水平回転させ、サイドブラシ20・20’の方向が設定されるようにする固定部62の回動部材60と、一方側のサイドブラシ20は単方向シリンダ70によってチルト角度aが制御され、他方側のサイドブラシ20’は両ロッドシリンダ80によってチルト角度a及び逆チルト角度bを選択し得る制御ができるようにしたことを特徴とする。
【0015】
サイドブラシ20・20’は、パイプの柱に車両の洗浄が可能な繊維材質の不織布、PE刷毛ブラシ、フォームブラシなどが一定の間隔で円形配列されており、モータ(図示せず)の回転力によって回転しながら車両の洗浄を行う役割をする。
【0016】
サイド台車40は、両側のガイドレール50にそれぞれ備えられ、水平移動される。サイド台車40には、サイドブラシ20・20’がガイドレール50に沿って水平移動する動作を行うためのローラが多数付着されている。
【0017】
また、サイド台車40にはチルト軸部42が備えられ、ブラシシャフト30の上端が結合された構成によりサイドブラシ20・20’のチルト作用を行うようになり、チルト軸部42によるチルト手段は、通常のチルト装置と同一または類似した構成に該当するので、ここではその詳細な説明はしない。
【0018】
ガイドレール50の長さ方向の一方側の端には作動軸部52が備えられ、作動軸部52は固定部62の回動部材60に接続され、回動部材60によってガイドレール50の作動軸部52を軸にしてガイドレール50を水平に回転させる手段でサイドブラシ20・20’の方向を設定できるようになっている。
【0019】
回動部材60には、ガイドレール50の作動軸部52を回転させるためのギア及びモータなどの回動手段が備えられ、車両の側面及び後面の洗車の際に、サイドブラシ20・20’の方向を変換できるようにする。
【0020】
一方側のサイドブラシ20は単方向シリンダ70によってチルト角度aに制御され、サイド台車40の連結部44に単方向シリンダ70の一方側の端が軸着(軸部連結)され、ブラシシャフト30の固定ブラケット32に単方向シリンダ70のピストンロッド72が軸着され、単方向シリンダ70によって固定ブラケット32を引っ張る作用により一方側のサイドブラシ20がチルト角度aに傾くようにする構成になっており、これは、通常の車両の側面の洗車の際に、両側のサイドブラシ20・20’のチルト角度aにより車両の側面形状に密着して洗浄できるようにするものであり、これは、通常のチルト装置と同一または類似する構成に該当するので、詳細な説明は省略する。
【0021】
一方側(右側)のサイドブラシ20または他方側(左側)のサイドブラシ20’は、絶対的な意味ではなく、相対的な意味として説明している。
【0022】
他方側のサイドブラシ20’はデュアルストローク(行程)の両ロッドシリンダ80によってチルト角度a及び逆チルト角度bを選択し得る制御ができ、サイド台車40の連結部44に両ロッドシリンダ80の第1ピストンロッド81が軸着され、ブラシシャフト30の上端に設置された固定ブラケット32に両ロッドシリンダ80の第2ピストンロッド82が軸着された構成からなっており、このような両ロッドシリンダ80の第1ピストンロッド81及び第2ピストンロッド82を、前進及び後進されるように制御する手段によって、他方側のサイドブラシ20’をチルト角度aまたは逆チルト角度bに傾くようにしたものである。
【0023】
両ロッドシリンダ80の第1ピストンロッド81及び第2ピストンロッド82は、互いに異なる長さのストローク(行程)で制御される長さ偏差を有するようにしたものであり、これは、他方側のサイドブラシ20’が垂直に位置した状態から第1ピストンロッド81及び第2ピストンロッド82の長さ偏差によってチルト角度aまたは逆チルト角度bに制御される。
【0024】
すなわち、第1ピストンロッド81及び第2ピストンロッド82のうち、一つは長さが短いロッドで備えられ、残りの一つは長さが長いロッドで備えられ、第1ピストンロッド81及び第2ピストンロッド82の長さ偏差によってチルト角度a及び逆チルト角度bに傾くことができるようになる。
【0025】
図6から
図8は、両ロッドシリンダ80によって第1ピストンロッド81及び第2ピストンロッド82を制御し、両ロッドシリンダ80の第1ピストンロッド81は短いロッドで、第2ピストンロッド82は長いロッドで、長さ偏差を有するようにそれぞれ備えられた状態において、他方側のサイドブラシ20’の設置角度を制御する実施例を示したものである。
【0026】
すなわち、
図6においては、両ロッドシリンダ80の第1ピストンロッド81は前進され、第2ピストンロッド82は後進される作用によって、他方側のサイドブラシ20’は垂直状態を維持することになり、
図7においては、車両の側面の洗車の際に、第1ピストンロッド81及び第2ピストンロッド82をそれぞれ後進状態となるようにすると、他方側のサイドブラシ20’はチルト角度aに傾き、通常の車両の側面の洗車作業を行うことができるようになり、
図8においては、車両の後面の未洗浄部位の洗車の際には、両ロッドシリンダ80の第1ピストンロッド81及び第2ピストンロッド82がそれぞれ前進された状態となるようにすれば、他方側のサイドブラシ20’は逆チルト角度bに傾きながら、後面の中間部分を洗浄できるようになっている。
【0027】
上述したようになされた本発明による自動洗車機のサイドブラシチルト装置を用いた実施例を説明すると以下の通りである。
【0028】
図1は、本発明を適用した自動洗車機のサイドブラシチルト装置であって、サイドブラシ20・20’が車両の側面を洗浄することを背面(後面)から示したものである。コンベヤによって移送される被洗浄車両の進入とともに、サイド台車40の動きにより移動するサイドブラシ20・20’が車両の幅に合うように中央から両側方向にガイドレール50に沿って開きながら車両の側面を洗浄することになる。
【0029】
両側のサイドブラシ20・20’は、垂直に回転し、車両の側面を洗浄し、洗浄する途中に、一方側(右側)のサイド台車40に備えられた単方向シリンダ70によって固定ブラケット32を引っ張る作用により一方側のサイドブラシ20がチルト角度aに傾くとともに、他方側(左側)のサイド台車40に備えられた両ロッドシリンダ80の第1ピストンロッド81及び第2ピストンロッド82をそれぞれ後進させ、固定ブラケット32を引っ張る作用により他方側のサイドブラシ20’がチルト角度aに傾く動作により車両の傾斜部分に密着して通常の側面の洗浄と同様の作業を行った後、上記チルトされたサイドブラシ20・20’は車両の傾斜部分の洗浄を終了すると、再び垂直状態に復帰することになる。
【0030】
図2は、本発明を適用した自動洗車機のサイドブラシチルト装置であって、サイドブラシが車両の後面を洗浄することを示したものであり、両側のサイドブラシ20・20’は、垂直に回転している状態でサイド台車40がガイドレール50に沿って移動しながら車両の後面を洗車することになる。
【0031】
図3は、上記と同様に、サイドブラシ20・20’によって車両の後面の洗浄の際に、円形ブラシ間の干渉により車両の後面の中間部分に未洗浄の帯からなる未洗浄部位cが発生することを示したものである。
【0032】
図4及び
図5は、車両の後面の中間部分に未洗浄の帯が発生する未洗浄部位cをホウキで掃くように、他方側のサイドブラシ20’が逆チルト角度bに傾きながら未洗浄部位cを洗浄できるようにしたことを示したものである。
【0033】
すなわち、一方側のサイドブラシ20が車両の後面の外側に移動し、他方側のサイドブラシ20’が車両の後面の中間部分に位置するようにした後、両ロッドシリンダ80の第1ピストンロッド81及び第2ピストンロッド82がそれぞれ前進した状態となるようにすれば、他方側のサイドブラシ20’が逆チルト角度bに傾きながら車両の後面の中間部分に未洗浄の帯が発生する部分をホウキで掃くように未洗浄部位cを洗浄した後、垂直状態に復帰することになる。
【0034】
以上のように、本発明のサイドブラシチルト装置は、車両の後面の中間部分の洗浄の際には、側面の洗車とは反対に逆チルトが行われるようにした構成で、構造が簡単でありながら、車両の後面の洗浄力を大きく向上できるようになる。
【0035】
以上において、本発明は、上記実施例を参考にして説明をしたが、本発明の技術的思想の範囲内で多様な変形例の実施が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0036】
10 自動洗車機本体
20、20’ サイドブラシ
30 ブラシシャフト
32 固定ブラケット
40 サイド台車
42 チルト軸部
44 連結部
50 ガイドレール
52 作動軸部
60 回動部材
62 固定部
70 単方向シリンダ
72 ピストンロッド
80 両ロッドシリンダ
81 第1ピストンロッド
82 第2ピストンロッド
a チルト角度
b 逆チルト角度
c 未洗浄部位