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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023135669
(43)【公開日】2023-09-28
(54)【発明の名称】乳児起動式音声再生機の利用
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/04 20060101AFI20230921BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20230921BHJP
   A61J 17/00 20060101ALI20230921BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20230921BHJP
【FI】
G10K15/04 302Z
H04R3/00 310
A61J17/00 Z
G06F3/01 510
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094886
(22)【出願日】2023-06-08
(62)【分割の表示】P 2020519274の分割
【原出願日】2018-10-09
(31)【優先権主張番号】62/569,088
(32)【優先日】2017-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519096172
【氏名又は名称】ザ リサーチ インスティテュート アット ネーションワイド チルドレンズ ホスピタル
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100224672
【弁理士】
【氏名又は名称】深田 孝徳
(72)【発明者】
【氏名】メートル ナタリー リンダ
(72)【発明者】
【氏名】チョルナ オレナ ディー
(57)【要約】
【課題】本発明は、運動反応を使用して乳児、早産児、及び/又は未熟児の語音区別を刺激かつ改善するのに使用される音声デバイスを利用する非一時的コンピュータ可読媒体を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明の開示の一態様は、言語システム、感知デバイス、インタフェース、を含む音声デバイスを起動するために運動デバイスを利用するための命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、言語システムは、第1の推奨又は第2の推奨と、センサ閾値及びセンサ読取値と、音声出力の持続時間と、音声出力に対する特定のパラメータと、のうちの少なくとも1つを提供し、言語システムは、センサの閾値を超えたことを示す感知デバイスからの信号に基づいて、オーディオ出力の割り当てられた持続時間にわたってオーディオ出力に対する特定のパラメータに適合する適切な音声録音を放出する命令を音声デバイスに送る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声デバイスと電子通信している言語システム、センサを含む感知デバイス、及びインタフェース、
を含む前記音声デバイスを起動するために運動デバイスを利用するための機械実行可能命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体であって、
前記インタフェースは、ユーザデータを受信するように構成され、前記感知デバイスは、前記言語システムに信号を送るように構成され、この言語システムは、
感知デバイスセンサ使用に対する第1の推奨又は第2の推奨と、
前記感知デバイスのセンサ閾値及びセンサ読取値と、
音声出力の持続時間と、
音声出力に対する特定のパラメータと、
のうちの少なくとも1つを提供し、
前記言語システムは、前記センサの閾値を超えたことを示す前記感知デバイスからの前記信号に基づいて、オーディオ出力の割り当てられた前記持続時間にわたってオーディオ出力に対する前記特定のパラメータに適合する適切な音声録音を放出する命令を前記音声デバイスに送る、
非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項2】
前記言語システムは、デフォルトオプション、非ネイティブ言語オプション、及び非1:1朗読-歌唱比のうちの少なくとも1つをユーザに提供するように前記インタフェースに命令する、請求項1に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項3】
前記言語システムが前記非ネイティブ言語オプションを提供する命令を受信するのに応答して、この言語システムは、識別された前記特定のパラメータに適合する非ネイティブ言語の歌唱及び朗読を提供し、かつ前記割り当てられた持続時間にわたって前記非ネイティブ言語の歌唱及び朗読を含む音声を放出するように前記音声デバイスに命令する、請求項2に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項4】
前記言語システムが前記非1:1朗読-歌唱比オプションを提供する命令を受信するのに応答して、この言語システムは、選択された歌唱対朗読比に対応する朗読-歌唱混合物を発生させ、かつ割り当てられた前記持続時間にわたって前記朗読-歌唱混合物を含む音声を放出するように前記音声デバイスに命令する、請求項2に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項5】
前記言語システムが前記デフォルトオプションを提供する命令を受信するのに応答して、この言語システムは、デフォルト歌唱対朗読比及びデフォルト言語に対応する事前録音された音声録音を発生させ、かつ割り当てられた前記持続時間にわたって前記デフォルト歌唱対朗読比及び前記デフォルト言語を含む音声を放出するように前記音声デバイスに命令する、請求項2に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項6】
前記言語システムが前記デフォルトオプションを提供する命令を受信するのに応答して、この言語システムは、ユーザによって録音される適切な主題のサンプルを発生させ、かつユーザ録音を発生させるために前記サンプルを復唱している前記ユーザを録音する命令を前記音声デバイスに送る、請求項2に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項7】
前記サンプルは、子供の名前、子供の年齢に基づいて選択された歌唱、及び子供の年齢に基づいて選択された朗読のうちの少なくとも1つを含むユーザ入力データを含む、請求項6に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項8】
前記言語システムは、前記適切な音声録音を含む変更された又は組み合わされたユーザ録音を含むように音声出力に対する前記特定のパラメータに対して適合させるために前記ユーザ録音を変更する及び組み合わせることのうちの少なくとも一方を行う、請求項6に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項9】
運動デバイスに結合された音声デバイスを含む言語システムであって、
前記運動デバイスが、センサを収容するおしゃぶり部分を含み、このセンサが、前記おしゃぶり部分が年齢相応の予め決められた閾値を超える第1の測定圧力を超える圧力まで圧縮された時に出力信号を生成し、
前記音声デバイスが、前記運動デバイスと、マイクロフォンと、スピーカと、インタフェースとに電子通信しているマイクロコンピュータを含み、このマイクロコンピュータが、言語システムを含み、言語システムが、前記インタフェースを通じて受信したユーザ入力に応答して、前記運動デバイスのセンサ閾値及びセンサ読取値を割り当て、音声出力の持続時間を割り当て、かつ音声出力に対する特定のパラメータを識別し、前記言語システムが、年齢相応の予め決められた閾値を超えたことを示す前記運動デバイスからの前記出力信号に基づいて、音声出力の割り当てられた持続時間にわたって音声出力に対する該特定のパラメータに適合する適切な音声録音を放出する命令を該音声デバイスに送る、
ことを含むことを特徴とする言語システム。
【請求項10】
音声出力に対する前記特定のパラメータは、年齢依存の音量、毎日及び毎週の年齢依存の間隔数、及び年齢相応コンテンツのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の言語システム。
【請求項11】
前記年齢相応の予め決められた閾値を前記おしゃぶり部分への第1の測定圧力印加と該年齢相応の予め決められた閾値との間の差に比例して高められた閾値まで高める、請求項9に記載の言語システム。
【請求項12】
前記インタフェースは、デフォルト録音、非ネイティブ言語録音、及び非デフォルト朗読-歌唱比録音のうちの少なくとも1つを含む音声を放出するオプションをユーザに表示する、請求項9に記載の言語システム。
【請求項13】
ユーザが非ネイティブ言語録音を選択するのに応答して、前記識別された特定のパラメータに適合する非ネイティブ言語歌唱及び朗読を識別し、かつ割り当てられた持続時間にわたって該非ネイティブ言語歌唱及び朗読を含む音声を放出するように前記音声デバイスに命令する、請求項9に記載の言語システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、2017年10月9日出願の「乳児起動式音声再生機の利用」という名称の米国仮特許出願第62/569,088号に対する「35 U.S.C.§119(e)」の下での優先権を主張する国際公開番号WO/2019/XXX、XXXの下で2019年XXX、XXに公開された「乳児起動式音声再生機の利用」という名称の2018年10月8日出願の国際PCT出願番号PCT/US08/XXX、XXXに対する「35 U.S.C.§371」の下での優先権を主張するものである。優先権は、全ての上記で特定した出願及び公報に関して主張するものであり、それらの全ては、全ての目的に対してそれらの全体が引用によって本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明の開示は、一般的に音声デバイス及びセンサ組合せに関連し、より具体的には、口腔-運動反応を使用して乳児、早産児、及び/又は未熟児の語音区別を刺激かつ改善するのに使用されるシステムの有無に関わらず新生児医療に使用するための音声デバイス及びセンサ組合せに関する。
【背景技術】
【0003】
早産児及び未熟児、及び/又は神経損傷を煩って生まれた乳児は入院(例えば、生存に必要な入院)がもたらす遅れ及び/又は障害を有することは研究が示している。音声対話、特に親との音声対話の欠如は、発達遅れ及び/又は障害の主要な因子である。そのような音声対話を欠く乳児は、劣性語音区別を有する傾向がある。乳児と早産児の両方に語音区別が生じる時間的窓が存在する。その時間的窓中に、音の区別は、満期産児と比較して早産児では衰退する。早産児での音の区別の衰退は、2歳での劣性言語転帰を予測する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Kovacs、A.M.及びJ.Mehler著「7ヶ月齢のバイリンガル乳児の認知機能の増加」、国立科学アカデミー論文集、106巻、16,2009号、6556~6560頁、米国内務省、10.1073/米国アカデミー紀要0811323106
【非特許文献2】Kovacs、A.M.及びJ.Mehler著「生後7ヶ月のバイリンガル乳児の認知機能の増加」、国立科学アカデミー論文集、106巻、16,2009号、6556~6560頁、米国内務省10.1073/米国アカデミー紀要0811323106
【非特許文献3】Kalashnikova、Marina他著「乳児向け発話は7ヶ月齢の乳児の発話の皮質追跡を容易にする」、科学論文集、8巻、1,2018号、米国内務省:10.1038/s41598-018-32150-6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に、早産児及び未熟児は、小さい隔離ベッド又はベビーベッドに収容される。早産児及び未熟児は、約45分にわたって毎日2回から3回皮膚と皮膚を接して抱かれる。これらの早産児及び未熟児は、親との対話、すなわち、親が与える通常の刺激及びそのような対話がもたらす利益を多くの場合に欠いている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の開示の一態様は、口腔-運動デバイスを利用して音声デバイスを起動する方法を含み、本方法は、センサと押下可能部分とを含む口腔-運動デバイスを与える段階と、押下可能部分が圧縮されて押下可能部分に印加された年齢相応の予め決められた閾値を超える第1の測定圧力を生じる時に出力信号を生成する段階と、出力信号に応答して、音声デバイス上で予め決められた持続時間にわたって年齢相応の音声録音を再生する段階と、押下可能部分に対する第1の測定圧力と年齢相応の予め決められた閾値との間の差に比例して高くした閾値まで年齢相応の予め決められた閾値を高める段階とを含む。
【0007】
本発明の開示の別の態様は、口腔-運動デバイスを利用して音声デバイスを起動するための機械実行可能命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体を含む。機械実行可能命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体は、音声デバイスと電子通信する言語システムと、センサを含む感知デバイスと、インタフェースとを含み、インタフェースは、ユーザデータを受信するように構成され、感知デバイスは、言語システムに信号を送信するように構成され、言語システムは、感知デバイスセンサ使用量に対する第1の推奨又は第2の推奨のうちの少なくとも一方と、感知デバイスのセンサ閾値及びセンサ読取値と、音声出力の持続時間とを提供し、かつ音声出力に関する特定のパラメータを識別する。言語システムは、センサ閾値が超えたことを示す感知デバイスからの信号に基づいて、音声出力の割り当てられた持続時間にわたって音声出力に対する特定のパラメータに適合する適切な音声録音を放出する命令を音声デバイスに送信する。
【0008】
本発明の開示の更に別の態様は、口腔-運動デバイスに結合された音声デバイスを含む言語システムを含む。システムは、センサを収容するおしゃぶりを含む口腔-運動デバイスを含み、センサは、このおしゃぶり部分が年齢相応の予め決められた閾値を超える第1の測定圧力を超える圧力まで圧縮された時に出力信号を生成する。音声デバイスは、口腔-運動デバイスと電子通信するマイクロコンピュータと、マイクロフォンと、スピーカと、インタフェースとを含み、マイクロコンピュータは、言語アルゴリズムを含み、言語システムは、インタフェースを通じて受信したユーザ入力に応答し、口腔-運動デバイスのセンサ閾値及びセンサ読取値を割り当て、音声出力の持続時間を割り当て、かつ音声出力の特定のパラメータを識別し、言語システムは、年齢相応の予め決められた閾値を超えたことを示す口腔-運動デバイスからの出力信号に基づいて、音声出力の割り当てられた持続時間にわたって音声出力に対する特定のパラメータに適合する適切な音声録音を放出する命令を音声デバイスに送信する。
【0009】
本発明の開示の上述の及び他の特徴及び利点は、別段の説明がない限り同じ参照番号が図面を通して同じ部分を指す添付図面を参照して本発明の開示の以下の説明を考慮すると本発明の開示が関連する当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の開示の一例示的実施形態による口腔-運動デバイス及び音声デバイスの斜視図である。
図2】本発明の開示の一例示的実施形態により図1の断面線2-2に沿って取った図1の口腔-運動デバイスを示す図である。
図3】本発明の開示の第2の例示的実施形態により図1の断面線2-2に沿って取った図1の口腔-運動デバイスを示す図である。
図4A】本発明の開示の第3の例示的実施形態により図1の断面線2-2に沿って取った図1の口腔-運動デバイスを示す図である。
図4B】本発明の開示の第4の例示的実施形態により図1の断面線2-2に沿って取った図1の口腔-運動デバイスを示す図である。
図5】本発明の開示の一例示的実施形態により音声デバイスに収容された電気要素の電気回路図である。
図6】本発明の開示の第1の例示的実施形態により音声デバイスを利用する方法の流れ図である。
図7】本発明の開示の第2の例示的実施形態により音声デバイスを利用する方法の流れ図である。
図8】本発明の開示の第3の例示的実施形態により音声デバイスを利用する方法の流れ図である。
図9】本発明の開示の別の例示的実施形態により音声デバイスに使用されるシステムを利用するための流れ図である。
【0011】
当業者は、図の要素が簡潔性及び明確性に対して示されており、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを認めるであろう。例えば、図内の要素の一部のものの寸法は、本発明の開示の実施形態の理解の改善を助けるために他の要素に対して誇張されている場合がある。
【0012】
装置及び方法構成要素は、適切な場合に図内の従来の記号によって表されており、本明細書の説明の利益を有する当業者に容易に明らかであることになる詳細で本発明の開示を不明瞭にしないように本発明の開示の実施形態の理解に関連する特定の詳細のみを示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで同じ番号の特徴が別段の指定がない限り全体を通して同じ要素を指す図面を全体的に参照する。本発明の開示は、一般的に音声デバイス及びセンサ組合せに関連し、より具体的には、口腔-運動反応を使用して乳児、早産児、及び/又は未熟児の語音区別を刺激かつ改善するのに使用されるシステムの有無に関わらず新生児治療に使用するための音声デバイス及びセンサ組合せに関する。
【0014】
図1では、矩形形状を含み、かつスピーカ38を含む電子構成要素19を収容する乳児、子供、又は成人起動式音声再生機又は音声デバイス10は、口腔-運動デバイス又はおしゃぶり50に接続される。口腔-運動デバイス50及び音声デバイス10は、乳児に発話を認識する方法を教えるために口腔-運動デバイスを使用しながら(例えば、学習フィードバックループを生成する)、口腔-運動デバイスと対話する方法を早産児に教えるために音声デバイスからの音声出力(例えば、親が与える発話、母親の声、女性の声など)を使用することによって早産児での能動的学習を促進するためのものである。これに加えて、音声デバイス10は、乳児、子供、及び成人を非ネイティブ言語に露出し、それによって彼らがそれに対して調整される非ネイティブ言語での乳児、子供、及び成人の発話音声区別を高めるシステム(図9を参照)を含む。
【0015】
一例示的実施形態では、音声デバイス10は、例えば、ポリプロピレンなどのようなゴム状又は柔軟ポリマー材料の外部材料を含む。正方形、球形、楕円体形状、超卵形、及び超楕円体形状のような音声デバイスに対する他の形状が考えられている。一例示的実施形態では、音声デバイス10は、約10インチ(10’’)の全体最大直径、高さ、及び/又は幅を有する。音声デバイス10は、図5に示すように、電子構成要素19にアクセスするための複数の離間した開口20、22を含む。
【0016】
図5の図示の例示的実施形態では、第1の開口20は、USB入力20Aを含み、第2の開口22は、電子構成要素19のための充電入力22Aを含む。別の例示的実施形態では、音声デバイス10は、単一開口を含み、単一開口は、充電ポートとUSBポートの両方を含む。更に別の例示的実施形態では、音声デバイス10は、開口を欠いている。音声デバイス10は、短距離無線相互接続信号送受信機62のうちの少なくとも1つを含み、音声入力は、短距離無線送受信機を通じて入力される。
【0017】
口腔-運動デバイス50は、音声デバイス10と有線58通信しており、及び/又は送受信機60を通じて音声デバイスと無線通信している。口腔-運動デバイス50は、おしゃぶり部分52、センサハウジング53、センサ54、ガード部分56、及びグリップ部分57を含む。口腔-運動デバイス50が無線である時のような例示的実施形態では、口腔-運動デバイスは、電源64(例えば、リチウムイオン電池のような)を含む。センサ54は、音声デバイス10内の電源64(例えば、図5を参照)及び/又は電源(例えば、図5に例示するようなバッテリ30)に接続される。更に、センサ54は、ワイヤ58又は送受信機60を通じて音声デバイス10と通信している及び/又はそれによって給電される。一例示的実施形態では、グリップ部分57及び/又はガード部分56は、送受信機60を含む。別の例示的実施形態では、グリップ部分57及び/又はガード部分56は、ワイヤ58に接続される。
【0018】
おしゃぶり部分52は、変形可能かつ中空である。おしゃぶり部分52は、ラテックス(例えば、天然ラテックスゴム、非加硫ゴムなど)、ポリマー(例えば、合成ポリマー、例えばシリコーンのような)、又は硬質プラスチックなどのうちの1又は2以上を含む。ガード部分56は、硬質プラスチック又は金属などを含む。一例示的実施形態では、おしゃぶり部分52及びガード部分56は、センサハウジング53を形成する同じ材料及び/又は単体設計を含む。ガード部分56は、口腔-運動デバイス50が飲み込まれている事象で乳児呼吸が妨げられないように開口部を含む。一実施形態では、グリップ部分57は、リング(図示せず)を含む。
【0019】
乳児又は早産児が口腔-運動デバイス50上で相互作用している(例えば、吸っている)時を検出するための複数のセンサ54タイプが考えられている。図2の図示の例示的実施形態に示すように、空気流れセンサ54aが、口腔-運動デバイス50内に含まれる。乳児が矢印53a、53bに沿って圧力を印加しておしゃぶり部分52を圧縮することによって相互作用する時に、おしゃぶり部分は変形し、おしゃぶり部分内の内部空間からの排気を引き起こす。空気流れセンサ54aは、おしゃぶり部分52から追い出されている空気の量及び/又は空気の速度を測定する。空気流れセンサ54aは、空気の量及び/又は空気の速度を乳児がおしゃぶり部52に印加している圧力53a、53bを示す出力信号59に変換する。出力信号59は、音声デバイス10に通信される(例えば、無線又は有線58信号を通じて)。一実施形態では、口腔-運動デバイス50の送受信機60は、出力信号59を音声デバイス10の送受信機62に送信する(図5を参照)。
【0020】
図3の図示の例示的実施形態では、圧力センサ54bは、おしゃぶり部分52内である。乳児が圧力センサ54bと相互作用する時に、圧力センサは、おしゃぶり部分52に印加された圧力53a、53bの量を測定する。圧力センサ54bは、測定された圧力をおしゃぶり部分52に印加された圧力53a、53bを示す出力信号59に変換する。出力信号59は、空気流れセンサ54aに関して上述したのと同じ方式で音声デバイス10に通信される。
【0021】
図4A-4Bの図示の例示的実施形態では、空気排出センサ54cは、おしゃぶり部分52内である。図4Aは、乳児がおしゃぶり部分と相互作用する前の第1の内部容積を有するおしゃぶり部分52を示している。図4Bは、乳児がおしゃぶり部分と相互作用した後の第2の内部容積を有するおしゃぶり部分54aを示している。空気排出センサ54cは、おしゃぶり部分52の全内部容積が既知であるように排出される空気の量をモニタする。例えば、第2の内部容積を有するおしゃぶり部分54aは、第1の空気容積をおしゃぶり部分54aから排出するのに必要であるものよりも大きい力を第1の空気容積を排出するのに必要とすることになる。
【0022】
乳児が空気排出センサ54cと相互作用する時に、空気排出センサは、排気される空気の量を測定することによっておしゃぶり部分52に印加される圧力53a、53bの量を測定する。排出センサ54cは、測定された圧力をおしゃぶり部分52に印加される圧力53a、53bを示す出力信号59に変換する。音声デバイス10及び/又はおしゃぶり50の排出センサ54c又はスマート要素は、乳児相互作用によって引き起こされる内部容積変化を決定し、排出された空気の量と現在の内部容積とを相関させて乳児によっておしゃぶり部分52に印加された圧力を決定する。出力信号59は、空気流れセンサ54aに関して上述したのと同じ方式で音声デバイス10に通信される。
【0023】
図5に移ると、一例示的実施形態の音声デバイス10の電子構成要素19が示されている。図示の例示的実施形態では、電子構成要素19は、音声を放出するように構成されたスピーカ38、第1の開口20を通して受信した音声信号及び/又は短距離無線相互接続信号をスピーカ38のための音声入力に変換する電気回路34、おしゃぶり60からのセンサ信号を受信し、比較し、演算し、分析し、及び/又は解釈し、かつ回路34と通信するマイクロコンピュータ32、及び/又は電子構成要素のうちの少なくとも1つを給電するバッテリ30のような電源を含む。別の例示的実施形態では、電子構成要素19は、音声デバイス10の1又は2以上の特徴が機能していることを示す発光ダイオードのような光源(図示せず)を含む。
【0024】
一例示的実施形態では、スピーカ38は、小型ボックススピーカを含む場合があり、適切な小型ボックススピーカの一例は、Dayton Audio(登録商標)によって製造されたDayton Audio CE38M-8 1-1/2’’ミニスピーカ8オームを含む。マイクロコンピュータ32は、マイクロプロセッサを含み、1つのそのような例示的マイクロプロセッサは、SainSmart(登録商標)によって製造されたSainSmart Nano v.3.0であると考えられる。電気回路36は、特定用途向け集積回路で構成されたプリント回路基板(PCB)を含み、1つのそのようなPCBは、品目番号:G19388を有するプロトタイピング基板であると考えられる。例示的実施形態では、マイクロコンピュータ32は、MP3プレーヤ36を含む。MP3プレーヤ36は、回路34、スピーカ38、及び/又はバッテリ30のような電気構成要素19の他の要素と電気通信している。
【0025】
一例示的実施形態では、MP3プレーヤ36は、音声を格納して再生し、1つのそのようなMP3プレーヤは、DiyMall(登録商標)によって製造されたDiyMallミニMP3プレーヤであると考えられる。この例示的実施形態では、バッテリ30は、10時間を超える持続時間にわたって電気構成要素19に電力を供給し、1つのそのようなバッテリ30は、リチウムイオン電池である。多くの異なるスピーカ、マイクロコンピュータ、回路、及び/又はバッテリタイプをこの用途に利用することができることは当業者によって認められるであろう。
【0026】
図示の例では、スピーカ38に対する音声入力は、第1の開口20を通してアクセス可能であるUSBポート20Aを含む。USBポート20Aは、マイクロコンピュータ32の入力/出力(I/O)ポートと有線通信している44。バッテリ30に対する充電入力22Aは、それぞれマイクロコンピュータ32及びバッテリ30と有線通信している40、42。スピーカ38は、マイクロコンピュータ32のI/Oポートと有線通信している46。例示的実施形態では、スピーカ38は、MP3プレーヤ36と直接有線通信している。
【0027】
例示的実施形態では、1又は2以上のスイッチは、マイクロコンピュータ32の1又は2以上のI/Oポートと有線通信している。第1のスイッチの作動は、音声をオン又はオフにし、第2のスイッチの作動は、音声を早送りし、第3のスイッチの作動は、音声を巻き戻す。1又は2以上のスイッチは、作動に応答して音声の間隔設定値、音声の音量などの変更のような複数の機能を実行することができることは当業者によって認められるであろう。別の例示的実施形態では、音声デバイス10の間隔設定値は、音声が放出される毎日の回数を制御するためにプログラマブルである。これに加えて、バッテリ30は、音声デバイス10がコードレスであることを可能にし、乳児が隔離ベッド又はベビーベッドの内側にコードによって致命的に絡まる又は締め付けられた状態になるようなコードに関連付けられた危険を防止する。
【0028】
図5の図示の例示的実施形態では、電子構成要素19は、マイクロコンピュータ32のI/Oポートと有線通信しているインタフェース37を含む。インタフェース37は、持続時間、デシベルレベル、音声の毎日の再生間隔、及び/又は1又は2以上のスイッチの他の割り当てられた機能を変更するのに使用することができる。これに加えて、インタフェース37は、MP3プレーヤ上に及び/又はUSBポート20Aに接続したUSBドライブ上に格納された1又は2以上の音声の選集を選択するのに使用することができる。別の例示的実施形態では、インタフェース37は、短距離相互接続信号を通じて音声デバイス10と通信している2次デバイス39上に提示されている。
【0029】
音声デバイス10は、乳児に使用する時に発育する脳に利益を提供する。音声デバイス10は、言語システム21又は他の何らかのプログラムを通じて、圧力閾値69を超える圧力がおしゃぶり部分52に印加されたことを示す口腔-運動デバイス50からの出力信号59の受信に応答して予め決められた機能67を実行するようにプログラムされる。ここで、圧力閾値69は、年齢、成熟度、及び/又は早産又は未熟乳児及び/又は満期産児又は子供によって成功裏に印加された以前の圧力に基づいて決定される。ここで、年齢は、年代順の年齢及び/又は発育年齢を意味する。一例示的実施形態では、予め決められた機能67は、介護者の声(例えば、母親の声、親戚の声、女性の声など)の事前に録音された年齢相応の音声録音71を再生することである。音声録音71は、予め決められた時間量(例えば、10秒)にわたって再生され、かつ圧力閾値69を超える感知圧力がおしゃぶり部分に再び印加されたことを示す第2の信号が口腔-運動デバイス50から受信されない限り停止する。
【0030】
別の例示的実施形態では、音声デバイス10のマイクロコンピュータ32は、乳児の年齢、好みの言語、歌唱の持続時間対朗読の持続時間などのような入力を含むパラメータを受信する言語システム21を実行する。言語システム21は、マイクロコンピュータ32を通じて2次デバイス39の画面、取り付け画面、インタフェース37などのような出力画面と電気通信している。言語システム21は、マイクロコンピュータ32のメモリを通じて様々な年齢に対する様々な言語での音声録音、言語アルゴリズムを使用するための命令、様々な年齢に関連付けられた圧力閾値69などを格納する。
【0031】
一例示的実施形態では、2次デバイス39は、リモートコンピュータシステムである。コンピュータシステムは、あらゆる数の公知のオペレーティングシステム上で実行されるデスクトップ、ラップトップ、タブレット手持ち式パーソナルコンピュータデバイス、IAN、WAN、及びWWWなどを含み、かつワールドワイドウェブ又はインターネットを通じてクラウド、ホストオペレーティングコンピュータのようなリモートデータストレージとの通信にアクセス可能である。別の例示的実施形態では、マイクロコンピュータ32は、言語システム21を作動する例えば特定用途向けアナログ回路(ASIC)を有する機能特定回路基板を含む。
【0032】
別の例示的実施形態では、マイクロコンピュータ32は、プロセッサと、データストレージと、読み取りアクセス可能メモリ(「RAM」)、読取専用メモリ(「ROM」)、及び/又は入力/出力インタフェースを含むコンピュータシステムメモリとを含む。マイクロコンピュータ32は、2次デバイス39又は口腔-運動デバイス50からのような入力インタフェース及び/又は電気通信を通じてプロセッサと通信するプロセッサを通して内部又は外部のいずれかの非一時的コンピュータ可読媒体によって命令を実行する。更に別の例示的実施形態では、マイクロコンピュータ32は、インターネットと、LAN、WAN、及び/又はクラウドのようなネットワークと、フラッシュドライブのような入力/出力デバイスと、スマートフォン又はタブレットのようなリモートデバイスと、インタフェース37のようなディスプレイと通信する。
【0033】
一例示的実施形態では、言語システム21は、マイクロコンピュータ32のメモリを通じて様々な年齢に対する様々な言語での音声録音71、言語アルゴリズムを使用するための命令、様々な年齢に関連付けられた圧力閾値69などを格納する。別の例示的実施形態では、言語システム21は、様々な年齢に対する様々な言語での音声録音、言語アルゴリズムを使用するための命令、クラウド上又はインターネット経由などでリモートに格納された様々な年齢に関連付けられた圧力閾値69を取り出す。この例示的実施形態では、音声録音71は、乳児に向けられた発話(例えば、「おなかのすいた赤ちゃんは誰ですか?あなたがおなかのすいた赤ちゃんですか?」)を話す介護者の録音を含み、乳児に向けられた発話は、乳児、子供、及び/又は成人に向けられた発話を含む。音声録音71は、聴いている個人からの関与を引き出す音を録音することを含む能動的な朗読及び/又は歌唱を含む。
【0034】
本発明の開示の別の例示的実施形態では、音声録音は、外国語(例えば、スペイン語、フランス語、標準中国語、広東語、ペルシア語など)で事前に録音された年齢相応の音声録音を含む。外国語の音声録音71は、選択された言語での乳児向け発話の録音を含む。外国語の音声録音71は、能動的な朗読及び/又は歌唱を含む。所与の外国語での事前に録音された年齢相応の音声録音に露出される乳児及び/又は子供は、音声デバイス10及び言語システム21との平均20回のセッションの後でその言語での遥かに大きい発話区別機能を有することが見出されている。一例示的実施形態では、セッションは、乳児、子供、及び/又は成人を事前に録音された年齢相応の外国語での音声録音に露出することを含む。例えば、フランス語で事前に録音された年齢相応の音声録音に露出された乳児、子供、及び/又は成人は、乳児が露出されていない言語よりもフランス語を区別する機能を著しくかつ統計的に有意に高めることを示している。更に、乳児又は子供のネイティブ言語の不十分な成果の代償として乳児又は子供が外国語の音の区別を高めるような有害な成果はなかった。
【0035】
録音された発話は、意図、韻律、及び/又は乳児に向けられた感情的なエンベロープを有する「乳児向け」である(例えば、以下に開示する公開文献でのように)。示唆及び/又は録音された発話も乳児向けであり、かつ意図した読者の関与を念頭に置いた「能動的」である。これに加えて、コンテンツは、表1(下記)にあるように聴覚コンテンツに関する年齢相応の規範を満たすことになる。
【0036】
英語と外国語の両方の事前に録音された年齢相応の音声録音の音声出力パラメータは、以下の表1に開示された乳児の年齢に基づいている。
(表1)


【0037】
乳児の年齢に基づく圧力閾値69パラメータは、以下の表2に開示する
(表2)
【0038】
図6では、口腔-運動乳児起動式音声放出の例示的方法600が示されている。602では、目が覚めた乳児の口に存在する口腔-運動デバイス50は、乳児が口腔-運動デバイスのおしゃぶり部分52と相互作用する圧力を示す信号を送信する。604では、音声デバイス10は、口腔-運動デバイス50から信号を受信する。606では、信号が閾値69を超えている(例えば、乳児によって印加された圧力が圧力閾値69を超えていることを示す)ことに応答して、音声デバイス10は、予め決められた持続時間75にわたって年齢相応の音声録音71を再生する。一例示的実施形態では、予め決められた持続時間75は、早産児又は未熟児の集中力スパンに基づいて決定される(例えば、予め決められた持続時間75は、未熟児の集中力スパンの持続時間を超えない)。608では、信号が閾値69よりも低い(例えば、乳児によって印加された圧力が圧力閾値69よりも低いことを示す)ことに応答して、音声デバイス10は、予め決められた持続時間75にわたって年齢相応の音声録音71を再生しない。610では、段階602-608は、音声デバイス10が年齢相応の総持続時間77(例えば、乳児の年齢及び成熟度、並びにその年齢及び/又は成熟度の乳児の公知の集中力スパンに基づいて決定されるような)にわたって年齢相応の音声録音を再生するまで繰り返される
【0039】
図7では、口腔-運動乳児起動式音声放出の第2の例示的方法700が示されている。702では、目が覚めている乳児の口に存在する口腔-運動デバイス50は、おしゃぶり部分52と相互作用している乳児の感知圧力が成熟度及び/又は年齢相応の予め決められた閾値69を超えていることを示す信号を送信する。704では、音声デバイス10は、口腔-運動デバイス50から信号を受信する。706では、音声デバイス10は、予め決められた持続時間75にわたって年齢相応の音声録音を再生する。708では、音声デバイス10は、おしゃぶり部分52に印加された早産/未熟児の以前に測定された圧力に基づいて閾値69を高める。例えば、乳児が閾値69よりも5mmHg超えて吸っている場合に、閾値69は、その圧力まで又はその圧力を僅かに少し下回るまで上げられることになる。この例示的実施形態では、1又は2以上の閾値69は、5mmHg区分に含まれる。従って、乳児は、介護者の声を受信するための努力を徐々に増加させなければならないので、口腔-運動デバイス50は、乳児のより良い吸引アクションを促進し、乳児の注意力をより良く捕捉する。710では、音声デバイス10は、年齢相応の合計持続時間(例えば、乳児の年齢及び成熟度、並びにその年齢及び/又は成熟度の乳児の公知の集中力スパンに基づいて決定されるような)にわたって年齢相応の音声録音が再生されるまで繰り返される。一例示的実施形態では、介護者の声は、乳児又は子供を慰める又は安心させるのに使用され、及び/又は乳児又は眠りにつく子供をなだめるのに役立つ(乳児又は子供が託児所に、病室に、又は他に介護者から離れている時など)。別の例示的実施形態では、介護者の声は、乳児又は子供を麻酔から覚ますのに役立たせるのに使用される(例えば、口腔-運動デバイス50の有無に関わらず)。更に別の例示的実施形態では、介護者の声は、年齢相応の情報を含む録音音声を介護者が有することにより、乳児又は子供を教育するのに使用される。
【0040】
図8では、口腔-運動乳児起動式音声放出の第3の例示的方法800が示されている。802では、目覚めている乳児の口に存在する口腔-運動デバイス50は、おしゃぶり部分52と相互作用する乳児の感知圧力が成熟度及び/又は年齢相応の予め決められた閾値69未満であることを示す信号を送信する。604では、音声デバイス10は、口腔-運動デバイス50からの信号59を受信する。706では、音声デバイス10は、早産児/未熟児の以前に測定されたおしゃぶり部分52に印加された圧力に基づいて閾値69を下げる。例えば、乳児が閾値69よりも5mmHg下回って吸っている場合に、閾値69は、その圧力まで又はその圧力を僅かに下回るまで下げられることになる。必要に応じて、閾値69を下げることにより、乳児は、徐々におしゃぶり部分52と相互作用する圧力を高め、おしゃぶり部分52をより上手く吸う方法を学ぶように教えてもらうことができる。段階706は、通常は、乳児のおしゃぶり部分52との相互作用に基づいて年齢相応の音声録音を再生するように音声デバイス10に信号が送られるまで繰り返される。音声デバイス10が、年齢相応の音声録音71を配置するように成功裏に信号を送った状態で、音声デバイスは、通常は方法700の段階702-710に進む。方法700及び800は、乳児により上手く吸う習慣を教えるカスタマイズされた乳児プロトコルを生成することになるフィードバックループを発生させる。個々の乳児の吸う習慣は、格納されて口腔-運動デバイス50とのその後のセッションに適用される。
【0041】
図9では、例示的システム方法900が示されている。902では、ユーザ(例えば、親、介護者など)が特定の子供のアカウント99を生成する。904では、ユーザは、子供の名前、月齢、言語選択、ネイティブ言語、及び/又は歌唱-朗読比が含まれるがこれらに限定されない特定の子供に関するデータを入力する。906では、特定の子供の年齢が6ヶ月又はそれ未満であることに応答して、言語システム21は、第1の推奨を出力する。この例示的実施形態では、第1の推奨は、口腔-運動デバイス50を音声デバイス10と連動して使用することを含む。908では、言語システム21は、特定の子供の年齢に基づいて、センサ54に吸引閾値69及び一時停止持続時間を割り当てる(表2を参照)。912では、言語システム21は、デフォルト設定、非ネイティブ言語、及び/又は非1:1歌唱-朗読比を選択するためのオプションをユーザに提示するようにインタフェース37に命令する。一部の例示的実施形態では、ユーザは、904で子供に関するデータを入力する時に、デフォルト設定、非ネイティブ言語、及び/又は非1:1歌唱-朗読比のうちの少なくとも1つを選択する。914では、ユーザは、デフォルト設定(例えば、ネイティブ言語及び/又は1:1歌唱-朗読比)を選択する。916で、言語システム21は、デフォルト言語をネイティブ言語として割り当て、デフォルト比を1:1として割り当てる。918では、ユーザ及び/又は子供のための事前に録音された音声録音を有する他の個人に応答して、920では、言語システム21は、年齢特定の命令を生成し、インタフェース37を通じてユーザにこの命令(例えば、子供の口に口腔-運動50デバイスを配置する)を表示する。922で言語システム21が年齢特定の命令に従っていると決定したことに応答して、924では、音声デバイス10は、ユーザによって行われた選択及び子供の年齢(例えば、デフォルト設定)に指定されたプログラム71を再生する。
【0042】
一部の実施形態では、新しいユーザ、年齢相応の音声録音71を変更したいユーザ、及び/又は子供が新しいパラメータまで年取ったユーザは、新しい音声録音を録音する。934では、言語システム21は、ユーザに音声録音を録音するように促す。一例示的実施形態では、ユーザは、音声録音71を録音する方法及び適切な主題は何かに精通している(表1を参照)。936では、ユーザが提供例オプションを選択することに応答して、言語システム21は、年齢相応の乳児向け発話の子供特定の例(例えば、子供の名前を含む)を生成する。この例示的実施形態では、ユーザは、能動的な朗読を行う命令を含む命令に従う。一例示的実施形態では、命令は、録音可能な主題のための1-20個の命令を含む。938では、ユーザは、例を復唱し、言語システム21は、ユーザの音声録音を格納する(例えば、マイクロコンピュータ32のメモリ要素、マイクロコンピュータ32にアクセス可能な遠隔地などに)。940では、言語システム21は、表1に適合する年齢相応の音声録音を生成するために、ユーザ音声録音の組合せを生成する。920では、言語システム21は、年齢特定の命令を生成し、インタフェース37を通じてユーザにこの命令(例えば、子供の口に口腔-運動50デバイスを配置する)を表示する。922では、言語システム21が年齢特定の命令に従っていると決定したことに応答して、924では、音声デバイス10は、ユーザ及び子供の年齢によって作られた選択(例えば、遊びの持続時間にわたる歌唱-朗読比など)に指定されたユーザの音声録音及び/又は混合ユーザの音声録音を含むプログラムを再生する。
【0043】
910では、子供の年齢が6ヶ月を超えたことに応答して、言語システム21は、第2の推奨を出力する。一例示的実施形態では、第2の推奨は、口腔-運動デバイス50ではなく手持ち式センサを利用することを含む。手持ち式センサの1つの適切な例は、おしゃぶり部分52が乳児によって圧迫されて様々な出力信号59を提供するのに十分な大きさの機能を高めた口腔-運動デバイス50である。一例示的実施形態では、手持ち式センサは、相互作用するセンサを有するボール又は玩具を含む。相互作用するセンサは、圧力センサ、傾斜センサ、又は加速度計のうちの少なくとも1つを含む。別の例示的実施形態では、手持ち式センサは、相互作用するセンサを含むマット又は他のデバイスを含む。例示的実施形態では、手持ち式センサは、年長の子供達及び/又は成人によって使用される変形である。別の例示的実施形態では、手持ち式センサ及び口腔-運動デバイス50は、集合的に感知デバイスと呼ばれる。930では、ユーザは、非1:1歌唱-朗読比を選択する。
【0044】
926では、ユーザは、非ネイティブ言語オプションを入力する。928では、ユーザが非ネイティブ言語オプションを入力することに応答して、言語システム21は、音声デバイス10に表1によって決定された年齢相応の非ネイティブな歌唱及び/又は朗読を再生するように命令する(例えば、マイクロコンピュータを通じて)。一例示的実施形態では、言語システム21は、乳児向け発話、能動的な朗読、及び/又はネイティブ、非ネイティブ言語発話からの歌唱を含む年齢相応の非ネイティブな歌唱及び/又は朗読をユーザに提供する。920では、言語システム21は、年齢別命令を生成し、インタフェース37を通じてユーザに命令(例えば、子供の口に口腔-運動50デバイスを配置し、子供又は成人の手又はそれらの届く範囲に手持ち式センサを配置する)を表示する。922では、言語システム21が年齢別の命令に従っていると決定したことに応答して、924では、音声デバイス10は、ユーザによって行われた選択(例えば、遊びの持続時間にわたる歌唱-朗読比、言語など)及び子供の年齢に指定された乳児向け発話のプログラムを再生する。
【0045】
932では、ユーザが非1:1歌唱-朗読比を選択し、ユーザが非ネイティブ言語も選択することに応答して、言語システム21は、ユーザの入力歌唱-朗読比及び言語選択に基づいて音声を再生するために、マイクロコントローラ32を通じて音声デバイス10に命令する。ユーザが非ネイティブ言語も選択することに応答して、言語システム21は、方法段階920に進む。ユーザが非1:1歌唱-朗読比だけを選択することに応答して、言語システム21は、方法段階934に進み、方法段階934-940、920-924に関して上述したように進む。
【0046】
音声デバイス10は、親が乳児と一緒に居られない時に親の声を乳児に提供すると同時に上手くいったおしゃぶりに応えて親の声を提供することによって乳児の能動的学習を促進することにより声の認識を可能にする。乳児向けの語音は、乳児の言語発達を改善することは公知であり、同じく発話に向けて起動されたおしゃぶりと親の発話認識の組合せを使用した能動的学習は、2歳の早産児及び/又は未熟児のより上手い話し言葉の結果を促進する。多くの病院では、親の面会は、まれにしか行われず、少しの期間にわたるものである。音声デバイス10は、乳児が安全で発達上適切な方法で両親の発話を受信することを可能にし、同時に乳児におしゃぶりと発話に集中させる方法を教える手助けを可能にする。更に、音声デバイス10は、事前設定デシベルレベルで、事前設定持続時間にわたって、及び事前設定間隔で音声を放出するようにプログラムすることができるので不適切な(例えば、大きすぎる、長すぎる、高すぎる)音声露出を回避することができる。不適切な音声への露出は、乳児の脳の発達を損なう可能性がある。更に、介護者又は親が特定の外国語で事前に録音された年齢相応の音声録音を選択する場合に、乳児又は子供は、20のセッション後にその特定の言語を区別する顕しい音声区別機能を示し、彼らが年取って言語スキルを発達させるようにその特定の言語で話すことと理解することの両方の言語スキルを習得する準備をすることになる。
【0047】
2言語脳の利益は、言語に対する脳の柔軟性が最も高い時の幼児期に発達する。幼児は、まさに生まれる前から異なる言語の音素(語音)を区別する脳の機能を得意としている。しかし、乳児が年を取る時に、彼らの脳は、幼少期中に露出されるネイティブ言語を得意とする。通常は、複数の言語にわたって利用される800の異なる語音があり、約40-70の異なる語音を利用する平均的な言語を含む。英語に関しては、約44の語音が利用されている。通常は、単一言語の家庭で育った乳児は、ネイティブ言語に使用されていない語音を区別する機能を失うことになり、その結果、話し始めた時に同じ語音を形成する機能を失うことになる。子供が幼少期に例えば音声デバイス10によって複数の言語に露出されると、脳は、言語の処理のために脳の他の部分を回復する機能を発達させ、乳児が露出されているどの言語かによって別のセットを選択して1組の語音を抑制する(例えば、意思決定、注意期間、及び/又は認知症及び晩年のアルツハイマー病の発病の遅延に関連する実行機能の利用)。複数の言語に露出されている乳児は、乳児が露出されている特定の非ネイティブ言語をより簡単に学習する脳を有することになり、同様に、非ネイティブ言語(例えば、乳児が露出されていない非ネイティブ言語)を学習するための全体的な利点を有することになる。これについては、Kovacs、A.M.及びJ.Mehler著「7ヶ月齢のバイリンガル乳児の認知機能の増加」、国立科学アカデミー論文集、106巻、16,2009号、6556~6560頁、米国内務省、10.1073/米国アカデミー紀要0811323106、Kovacs、A.M.及びJ.Mehler著「生後7ヶ月のバイリンガル乳児の認知機能の増加」、国立科学アカデミー論文集、106巻、16,2009号、6556~6560頁、米国内務省10.1073/米国アカデミー紀要0811323106、Kalashnikova、Marina他著「乳児向け発話は7ヶ月齢の乳児の発話の皮質追跡を容易にする」、科学論文集、8巻、1,2018号、米国内務省:10.1038/s41598-018-32150-6、及びKalashnikova、Marina他著「乳児向け発話は7ヶ月齢の乳児の発話の皮質追跡を容易にする」、科学論文集、8巻、1,2018号、米国内務省10.1038/s41598-018-32150-6に更に示されている。
【0048】
上述の本明細書では、特定の実施形態を説明した。しかし、当業者は、特許請求の範囲に説明されているような本発明の開示の範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を行うことができることを認める。従って、本明細書及び図面は、限定的意味ではなく例示的意味と見なさなければならず、全てのそのような修正は、本発明の教示の範囲に含まれることを意図している。
【0049】
利益、利点、問題のソリューション、及び利益、利点、又はソリューションを生じさせる又はより顕著になる可能性があるあらゆる要素は、重要な、必要な、又は不可欠な特徴又は一部又は全部の特許請求の範囲の要素として解釈すべきではない。本発明の開示は、この出願の係属中に作られた修正方法及び公開されたこれらの特許請求の範囲の全ての均等物を含む特許請求の範囲によって専ら定められる。
【0050】
更に、本文書では、第1及び第2、上部及び下部などのような関係用語は、1つのエンティティ又はアクションを別のエンティティ又はアクションから実際のそのような関係又はそのようなエンティティ又はアクション間の順序を必ずしも必要とせずに区別するために専ら使用することができる。用語「comprises」、「comprising」、「has」、「having」、「includes」、「including」、「contains」、「containing」、又はそのあらゆる他の変形は、要素のリストを備える、有する、含む、含有する処理、方法、物品、又は装置がこれらの要素のみを含むのではなく、明確に列挙されていない又はそのような処理、方法、物品、又は装置に固有の他の要素を含むことができるように非限定的な包含を網羅することを意図している。「compries…a」、「has…a」、「includes…a」、「contains…a」で始まる要素は、更に制約がなければ処理、方法、物品、又は装置を備える、有する、含む、含有する装置の追加の同一の要素が存在することを妨げない。用語「a」及び「an」は、本明細書で特に明確に述べない限り1又は2以上として定められる。用語「実質的に」、「本質的に」、「近似的に」、「約」、又はそのあらゆる他のバージョンは、当業者によって理解されるものに近いとして定められる。1つの非限定的実施形態では、用語は、例えば、10%以内、別の可能な実施形態では5%以内、別の可能な実施形態では1%以内、更に別の可能な実施形態では0.5%以内であるとして定められる。本明細書に使用される「結合した」という用語は、一時的又は永続的に接続又は接触しているとして定められるが、必ずしも直接ではなく、必ずしも機械的でもない。特定の方法で「構成された」デバイス又は構造は、少なくともその方法で構成されているが、列挙されていない方法で構成される場合もある。
【0051】
上述の実施形態のうちのいずれかの材料又はその構成要素が特定されていない限り、意図された目的のために適切な材料が当業者によって公知であることを理解しなければならない。
【0052】
「開示の要約」は、読者が技術的開示の性質を迅速に解明することを可能にするために提供されている。それは、特許請求の範囲又は意味を解釈又は制限するのに使用されないという理解で提出している。更に、上述の詳細説明では、開示を簡潔にするために、様々な実施形態で様々な特徴が一緒にグループ分けされていることを見ることができる。この開示の方法は、主張する実施形態が各特許請求の範囲で明示的に列挙されるよりも多い特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈すべきではない。むしろ、特許請求の範囲が反映するように、本発明の主題は、単一の開示した実施形態の全ての特徴よりも少ないことにある。すなわち、以下の特許請求の範囲は、これにより詳細説明に組み込まれ、各特許請求の範囲は、個別に主張する主題としてそれ自体独立である。
【符号の説明】
【0053】
10 音声デバイス
38 スピーカ
50 口腔-運動デバイス
52 おしゃぶり部分
71 音声録音
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9