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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023135781
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】輸送試験方法および輸送試験装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 17/00 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
G01N17/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022041045
(22)【出願日】2022-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000108797
【氏名又は名称】エスペック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131200
【弁理士】
【氏名又は名称】河部 大輔
(72)【発明者】
【氏名】山内 悟留
(72)【発明者】
【氏名】田中 浩和
【テーマコード(参考)】
2G050
【Fターム(参考)】
2G050BA20
2G050EA01
(57)【要約】
【課題】輸送試験の再現性を向上させる。
【解決手段】輸送試験方法は、試験室12に収容された供試体Qの輸送試験を行う方法であって、供試体Qを振動させずに、供試体Qの温度および/または試験室12内の空気の温度である対象温度を第1温度T1から第2温度T2に変化させることと、対象温度が第2温度T2に変化した後、供試体Qを振動させながら、対象温度を第2温度T2に制御することとを含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験室に収容された供試体の輸送試験を行う輸送試験方法であって、
前記供試体を振動させずに、前記供試体の温度および/または前記試験室内の空気の温度である対象温度を第1温度から第2温度に変化させることと、
前記対象温度が前記第2温度に変化した後、前記供試体を振動させながら、前記対象温度を所定の試験温度に制御することとを含む輸送試験方法。
【請求項2】
試験室に収容された供試体の輸送試験を行う輸送試験方法であって、
前記供試体を振動させながら、前記供試体の温度および/または前記試験室内の空気の温度である対象温度を所定の試験温度に制御することと、
前記対象温度が前記試験温度に制御された後、前記供試体を振動させずに、前記対象温度を前記試験温度から第3温度に変化させることとを含む輸送試験方法。
【請求項3】
請求項1に記載の輸送試験方法において、
前記対象温度が前記試験温度に制御された後、前記供試体を振動させずに、前記対象温度を前記試験温度から第3温度に変化させることをさらに含む輸送試験方法。
【請求項4】
請求項1または3に記載の輸送試験方法において、
前記対象温度を前記第1温度から前記第2温度に変化させる際、前記対象温度を所定の変化速度で変化させる輸送試験方法。
【請求項5】
請求項2または3に記載の輸送試験方法において、
前記対象温度を前記試験温度から前記第3温度に変化させる際、前記対象温度を所定の変化速度で変化させる輸送試験方法。
【請求項6】
請求項1、3または4に記載の輸送試験方法において、
前記対象温度が前記第1温度から前記第2温度に変化すると、前記供試体を振動させる前に、前記対象温度を前記第2温度に所定の時間維持することをさらに含む輸送試験方法。
【請求項7】
請求項2、3または5に記載の輸送試験方法において、
前記対象温度が前記試験温度から前記第3温度に変化すると、前記対象温度を前記第3温度に所定の時間維持することをさらに含む輸送試験方法。
【請求項8】
供試体を収容する試験室が形成された収容部と、
前記試験室内の前記供試体を振動させる振動発生装置と、
前記試験室内を温調することで前記試験室内の前記供試体の温度を制御する空調装置と、
請求項1乃至7の何れか1項に記載の輸送試験方法を行うように、前記振動発生装置および前記空調装置を制御する制御装置とを備えている輸送試験装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、輸送試験方法および輸送試験装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば特許文献1に開示されているように、輸送試験を行う試験装置が知られている。この特許文献1の試験装置は、試験室内を所望の状態に空調しつつ、供試体を振動させて輸送試験を行う。こうして、供試体の輸送による性能等の変化が試験される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-165671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前述した特許文献1の輸送試験では、試験の再現性という観点においてまだ改善の余地がある。
【0005】
本開示の技術は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、輸送試験の再現性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の技術は、試験室に収容された供試体の輸送試験を行う輸送試験方法である。この輸送試験方法は、前記供試体を振動させずに、前記供試体の温度および/または前記試験室内の空気の温度である対象温度を第1温度から第2温度に変化させることと、前記対象温度が前記第2温度に変化した後、前記供試体を振動させながら、前記対象温度を所定の試験温度に制御することとを含む。
【0007】
前記の構成では、輸送試験において、供試体を振動させながら対象温度を所定の試験温度に制御する輸送振動の印加が行われる。そのため、供試体の温度が規定された輸送振動の印加が行われる。さらに、輸送振動の印加前においては、供試体を振動させずに対象温度を第1温度から第2温度に変化させる、輸送振動の印加の前処理が行われる。そのため、供試体の温度変化量が規定された前処理が行われる。このように、輸送試験では、供試体を振動させて行う輸送振動の印加だけでなく、その前処理においても供試体の温度に関する条件が規定される。そのため、輸送試験の再現性が向上する。
【0008】
前記輸送試験方法は、前記対象温度が前記試験温度に制御された後、前記供試体を振動させずに、前記対象温度を前記試験温度から第3温度に変化させることをさらに含んでいてもよい。
【0009】
前記の構成では、輸送振動の印加後において、供試体を振動させずに対象温度を所定の試験温度から第3温度に変化させる、輸送振動の印加の後処理が行われる。そのため、供試体の温度変化量が規定された後処理が行われる。したがって、輸送試験では、輸送振動の印加およびその前処理だけでなく、その後処理においても供試体の温度に関する条件が規定される。そのため、輸送試験の再現性がより向上する。
【0010】
本開示の別の技術は、試験室に収容された供試体の輸送試験を行う輸送試験方法であって、前記供試体を振動させながら、前記供試体の温度および/または前記試験室内の空気の温度である対象温度を所定の試験温度に制御することと、前記対象温度が前記試験温度に制御された後、前記供試体を振動させずに、前記対象温度を前記試験温度から第3温度に変化させることとを含む。
【0011】
前記の構成では、輸送試験において、供試体を振動させながら対象温度を試験温度に制御する輸送振動の印加が行われる。そのため、供試体の温度が規定された輸送振動の印加が行われる。さらに、輸送振動の印加後においては、供試体を振動させずに対象温度を試験温度から第3温度に変化させる、輸送振動の印加の後処理が行われる。そのため、供試体の温度変化量が規定された後処理が行われる。このように、輸送試験では、供試体を振動させて行う輸送振動の印加だけでなく、その後処理においても供試体の温度に関する条件が規定される。そのため、輸送試験の再現性が向上する。
【0012】
前記輸送試験方法では、前記対象温度を前記第1温度から前記第2温度に変化させる際、前記対象温度を所定の変化速度で変化させるようにしてもよい。
【0013】
前記の構成では、輸送振動の印加の前処理において、対象温度が、第1温度から第2温度に所定の変化速度で変化する。そのため、供試体の温度変化量だけでなく、供試体の温度変化速度も規定された前処理が行われる。したがって、輸送試験の再現性がより向上する。
【0014】
前記輸送試験方法では、前記対象温度を前記試験温度から前記第3温度に変化させる際、前記対象温度を所定の変化速度で変化させるようにしてもよい。
【0015】
前記の構成では、輸送振動の印加の後処理において、対象温度が、試験温度から第3温度に所定の変化速度で変化する。そのため、供試体の温度変化量だけでなく、供試体の温度変化速度も規定された後処理が行われる。したがって、輸送試験の再現性がより向上する。
【0016】
前記輸送試験方法は、前記対象温度が前記第1温度から前記第2温度に変化すると、前記供試体を振動させる前に、前記対象温度を前記第2温度に所定の時間維持することをさらに含んでいてもよい。
【0017】
ここで、供試体の熱容量によっては、例えば、試験室内の空気の温度が第2温度に変化しても、供試体の温度は直ぐには第2温度に到達しない虞や、供試体の測定箇所の温度が第2温度に変化しても、供試体の他の部分の温度は第2温度に到達していない虞がある。この輸送試験では、輸送振動の印加の前に対象温度が第2温度に所定の時間維持されるので、前処理において供試体の温度を第2温度まで到達させることができる。そのため、規定された温度条件下で輸送振動の印加を行うことができる。これにより、輸送試験の再現性がより向上する。
【0018】
前記輸送試験方法は、前記対象温度が前記試験温度から前記第3温度に変化すると、前記対象温度を前記第3温度に所定の時間維持することをさらに含んでいてもよい。
【0019】
この輸送試験では、輸送振動の印加の後に対象温度が第3温度に所定の時間維持されるので、後処理において供試体の温度を第3温度まで到達させることができる。そのため、規定された温度条件下で例えば供試体の分析を行うことができる。これにより、輸送試験の再現性がより向上する。
【0020】
本開示の輸送試験装置は、収容部と、振動発生装置と、空調装置と、制御装置とを備えている。前記収容部は、供試体を収容する試験室が形成されているものである。前記振動発生装置は、前記試験室内の前記供試体を振動させる。前記空調装置は、前記試験室内を温調することで前記試験室内の前記供試体の温度を制御する。前記制御装置は、前述した輸送試験方法を行うように、前記振動発生装置および前記空調装置を制御する。
【0021】
前記輸送試験装置では、振動発生装置によって供試体が振動し、空調装置によって試験室内が温調されることで供試体の温度が制御される。制御装置は、振動発生装置および空調装置を制御することで前述した輸送試験方法を行う。そのため、輸送試験の再現性が向上する。
【発明の効果】
【0022】
本開示の輸送試験方法および輸送試験装置によれば、輸送試験の再現性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】輸送試験装置の内部を前側から視て示す断面図である。
図2図1におけるX-X線の断面図である。
図3図1におけるY-Y線の断面図である。
図4】制御装置およびその周辺機器のブロック図である。
図5】制御装置による制御動作を示すフローチャートである。
図6】試験室内の空気の温度の推移を示すグラフである。
図7】変形例1に係る制御装置による制御動作を示すフローチャートである。
図8】変形例1に係る試験室内の空気の温度の推移を示すグラフである。
図9】変形例2に係る輸送試験装置の内部を前側から視て示す断面図である。
図10】変形例2に係る輸送試験装置の内部を右側から視て示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、例示的な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、輸送試験装置100の内部を前側から視て示す断面図である。
【0025】
輸送試験装置100は、試験対象である供試体Qを特定の輸送環境下に置き、供試体Qの性能等の変化を試験するものである。輸送試験装置100は、収容部1と、振動発生装置2と、空調装置3と、第1ダクト41および第2ダクト42と、制御装置5とを備えている。供試体Qは、例えば、バイオ医薬品やワクチン、試薬、iPS細胞等の生体試料等である。
【0026】
収容部1は、輸送試験時に供試体Qを収容する。具体的に、収容部1は、筐体11を有している。筐体11には、供試体Qを収容する試験室12が区画形成されている。筐体11は、略直方体状の箱型に形成されている。筐体11は、断熱壁で形成された恒温槽を構成している。図示しないが、筐体11の前側には、前壁としても機能する扉が設けられている。なお、筐体11の前側には、扉ではない単なる前壁が設けられてもよい。
【0027】
筐体11の試験室12には、載置台13が設けられている。載置台13は、供試体Qを載置し固定するものである。載置台13は、筐体11の固定板13aに固定されている。つまり、載置台13および供試体Qは、筐体11に対して移動不可となっている。
【0028】
図2は、図1におけるX-X線の断面図である。筐体11の側壁11aには、流入口14および流出口15が形成されている。流入口14は、後述する空調装置3によって調和された空気が試験室12に流入する開口である。流出口15は、試験室12の空気が空調装置3へ向かって流出する開口である。図2に示すように、流入口14および流出口15は、筐体11の側壁11aにおいて互いに前後方向に並んでいる。また、流入口14および流出口15は、筐体11の側壁11aにおいて互いに同じ高さに設けられている。
【0029】
振動発生装置2は、試験室12内の供試体Qを輸送振動させる。以下、輸送振動は、単に振動と称する場合がある。具体的に、振動発生装置2は、収容部1の下方に配置されており、収容部1の全体を輸送振動させる。つまり、振動発生装置2は、供試体Qに輸送振動を印加する。振動発生装置2は、装置本体21および振動台22を有している。振動台22は、装置本体21の上方に設けられており、装置本体21によって振動する。つまり、装置本体21には、図示しないが、振動台22を振動させる駆動機器が内蔵されている。装置本体21は、2軸以上の多軸方向に振動台22を振動させることが可能である。装置本体21は、単軸方向にのみ振動台22を振動させるものであってもよい。
【0030】
収容部1は、振動台22に固定されている。より詳しくは、振動台22は、水平方向に拡がる平板状に形成されている。固定板13aは、底壁11bおよび底部材16を介して振動台22に固定されている。この構成では、振動台22が振動することで、収容部1が振動台22と共に振動する。こうして、振動発生装置2は、試験室12内の供試体Qを振動させ得る。
【0031】
図3は、図1におけるY-Y線の断面図である。空調装置3は、試験室12内を温調することで試験室12内の供試体Qの温度を制御する。具体的に、空調装置3は、収容部1および振動発生装置2とは別体に設けられている。空調装置3は、筐体31と、冷却器37と、加熱器38と、ファン39とを有している。
【0032】
筐体31は、略直方体状の箱型に形成されている。筐体31は、収容部1と同様、断熱壁で形成された恒温槽を構成している。図3に示すように、筐体31は、内部空間を前後に仕切る第1仕切壁32を有している。筐体31内の第1仕切壁32よりも後方の空間は、空調室34cとして形成されている。筐体31内の第1仕切壁32よりも前方の空間は、第2仕切壁33によって上下に流入室34aと流出室34bとに仕切られている。流出室34bは、流入室34aの上方に位置する。なお、筐体31には、前壁としても機能する扉31cが設けられている。
【0033】
筐体31の側壁31aには、流入口35および流出口36が形成されている。流入口35および流出口36は、筐体31の側壁31aにおいて互いに上下方向に並んでいる。流入口35は、流入室34aに開口しており、流出口36は、流出室34bに開口している。流入室34aには、収容部1の流出口15から流出した試験室12の空気が、流入口35を介して流入する。流出室34bは、空調室34cで調和された空気を、流出口36から試験室12へ向かって流出させる。
【0034】
第1仕切壁32には、流入口32aおよび流出口32bが形成されている。流入口32aは、流入室34aと空調室34cとを連通させ、流出口32bは、流出室34bと空調室34cとを連通させる。流出口32bには、ファン39が設けられている。ファン39は、流入室34aの空気を流入口32aから空調室34cに取り込み、取り込んだ空気を流出口32bから流出室34bに流出させる。つまり、空調室34cでは、下方(即ち、流入口32a側)から上方(即ち、流出口32b側)へ向かって流れる空気の流路が形成される。
【0035】
空調室34cでは、流入口32aから流入した空気が温調される。具体的に、空調室34cには、冷却器37および加熱器38が設けられている。より詳しくは、空調室34cでは、流入口32a側から順に、冷却器37および加熱器38が配置されている。つまり、空調室34cでは、流入口32aから流入した空気が、冷却器37および加熱器38の順に通過して、流出口32bから流出する。冷却器37は、空気を冷却するものであり、例えば、冷凍サイクルを構成する蒸発器である。加熱器38は、空気を加熱するものであり、例えば、電気ヒータである。こうして、空調室34cに流入した空気は、冷却器37および加熱器38を通過することで温調される。
【0036】
収容部1と空調装置3とは、第1ダクト41および第2ダクト42を介して接続されている。具体的には、図1および図2に示すように、第1ダクト41は、収容部1の流出口15と空調装置3の流入口35とに接続されている。第2ダクト42は、空調装置3の流出口36と収容部1の流入口14とに接続されている。そのため、試験室12と流入室34aとが第1ダクト41を介して連通し、試験室12と流出室34bとが第2ダクト42を介して連通する。つまり、輸送試験装置100では、試験室12と空調室34cとを空気が循環する循環流路が形成される。
【0037】
空調室34cで温調された空気が、流出室34bから第2ダクト42を介して試験室12に流入することで、試験室12内が温調される。こうして、試験室12内が温調されることで、試験室12内の供試体Qの温度が制御される。試験室12には、温度センサ56が設けられている。温度センサ56は、対象温度である試験室12内の空気の温度を検出する。空調装置3は、温度センサ56の検出値に基づいて、試験室12内を温調する。以下、試験室12内の空気の温度は、室内温度とも称する。
【0038】
図4は、制御装置5およびその周辺機器のブロック図である。制御装置5は、所定の輸送試験を行うように、振動発生装置2および空調装置3を制御する。具体的に、制御装置5は、入力部51を有すると共に、機能ブロックとして、取得部52と、振動制御部53と、空調制御部54とを有している。この例では、制御装置5は、空調装置3における筐体31の天井壁31bの上面に設けられている。なお、制御装置5は、収容部1または振動発生装置2に設けられていてもよい。
【0039】
入力部51は、ユーザからの入力操作を受け付ける。ユーザは、入力部51によって輸送試験に関する各種条件を設定することが可能である。例えば、ユーザは、後述する輸送振動の印加時における輸送振動の条件や対象温度の条件を設定することが可能である。また、ユーザは、後述する前処理または後処理における対象温度の条件を設定することが可能である。入力部51は、例えば、キーボードやマウス、タッチパネルである。
【0040】
取得部52は、温度センサ56と通信可能である。取得部52は、温度センサ56の検出値を受信することで室内温度を取得する。振動制御部53は、輸送試験プログラムおよび入力部51によって設定された輸送振動の条件に従って、振動発生装置2を制御して供試体Qを輸送振動させる。空調制御部54は、輸送試験プログラムおよび入力部51によって設定された対象温度の条件に従って、空調装置3を制御して室内温度を温調することで、供試体Qの温度を制御する。より具体的に、空調制御部54では、室内温度(即ち、温度センサ56の検出値)が供試体Qの温度として代用される。
【0041】
次に、このように構成された輸送試験装置100による輸送試験について説明する。この輸送試験では、制御装置5によって、以下の輸送試験方法が行われる。図5は、制御装置5による制御動作を示すフローチャートである。図6は、試験室12内の空気の温度の推移を示すグラフである。この例の輸送試験方法は、前処理と、輸送振動の印加と、後処理とを含んでいる。
【0042】
先ず、ステップS1では、空調制御部54によって前処理が行われる。この前処理は、輸送振動の印加の前に行う処理であり、供試体Qを振動させずに、対象温度である室内温度を第1温度T1から第2温度T2に変化させるものである。具体的に、この前処理は、第1温度T1で凍結保存されていた供試体Qを、試験室12において第2温度T2まで加熱して解凍することである。第2温度T2は、輸送振動の印加を行う際の供試体Qの試験温度である。ユーザの入力操作により、例えば、第1温度T1は、-70℃に設定され、第2温度T2は、-20℃に設定される。
【0043】
この前処理では、空調制御部54が空調装置3を制御することで、試験室12と空調室34cとの間で空気が循環する。詳しくは、この前処理では、ファン39が作動することで、試験室12内の空気が、第1ダクト41および流入室34aを順に通って空調室34cに流入する。空調室34cに流入した空気は、冷却器37および加熱器38によって温調された後、流出室34bおよび第2ダクト42を順に通って試験室12に流入する。そして、空調制御部54は、供試体Qの温度として代用する室内温度が第1温度T1から第2温度T2まで上昇するように、冷却器37および加熱器38の能力を制御する。これにより、室内温度が第1温度T1(図6に示すA点の状態)から第2温度T2(図6に示すB点の状態)に変化する。こうして、室内温度が変化することで、供試体Qの温度も第1温度T1から第2温度T2に変化したと見做される。なお、この前処理では、振動制御部53は、振動発生装置2を停止しており、そのため、試験室12内の供試体Qは振動しない。
【0044】
このように、前処理によって室内温度を規定の第2温度T2まで変化させることで、その後の輸送振動の印加を、室内温度、即ち供試体Qの温度が規定された状態で開始することができる。仮に、前処理を行わない場合、供試体Qが第2温度T2とは異なる温度で輸送振動の印加が開始されたり、例えば第2温度T2を超えた温度に供試体Qが晒されたりする虞がある。そのため、供試体Qの温度が規定されていない状態で輸送振動の印加を開始する場合に比べて、試験の再現性が向上する。
【0045】
さらに、この例の前処理では、室内温度を第1温度T1から第2温度T2に変化させる際、室内温度を所定の変化速度で変化させる。つまり、室内温度が第1温度T1から第2温度T2まで上昇するのに要する時間t1が規定されている。空調制御部54は、室内温度が規定された変化速度で変化するように、冷却器37等の能力を制御する。こうして、前処理では、室内温度が第2温度T2まで所定の変化速度で変化する。この変化速度は、ユーザの入力操作により設定される。
【0046】
このように、前処理において室内温度の変化速度を規定することで、試験の再現性が向上する。仮に、このような変化速度を規定せずに室内温度を第1温度T1から第2温度T2に変化させた場合、図6に破線で示す例のように、変化速度を規定した場合(図6に示す実線)と異なる変化態様となり、試験ごとに異なる変化態様となる虞がある。すなわち、温度の変化態様にばらつきが生じる虞がある。そのため、温度による供試体Qの性能等の変化が異なってしまい、試験の再現性が低下する。
【0047】
続くステップS2では、空調制御部54が、室内温度が第2温度T2に到達したか否かを判定する。室内温度が第2温度T2に到達していない場合、空調制御部54は、引き続き、室内温度が第2温度T2になるように空調装置3を制御する。室内温度が第2温度T2に到達すると、ステップS3へ移行する。
【0048】
ステップS3では、振動制御部53および空調制御部54によって輸送振動の印加が行われる。この輸送振動の印加は、対象温度である室内温度が第2温度T2に変化した後、供試体Qを振動させながら、室内温度を試験温度である第2温度T2に制御するものである。
【0049】
具体的に、この輸送振動の印加では、振動制御部53が、振動発生装置2を制御して供試体Qを輸送振動させる。詳しくは、振動制御部53は、ユーザの入力操作により設定された振動数や振動方向の輸送振動が供試体Qに印加されるように、振動発生装置2を制御する。また、輸送振動の印加では、空調制御部54が空調装置3を制御することで、前処理の場合と同様、試験室12と空調室34cとの間で空気が循環する。そして、空調制御部54は、室内温度が第2温度T2に維持されるように、冷却器37および加熱器38の能力を制御する。振動制御部53および空調制御部54は、ユーザの入力操作により設定された時間t2だけ輸送振動の印加を行う。こうして、輸送振動の印加では、室内温度が規定の第2温度T2に維持された状態で供試体Qが振動する(図6に示すB点~C点間を参照)。
【0050】
このように、輸送振動の印加において室内温度を規定の温度に維持することで、試験の再現性が向上する。仮に、室内温度を規定の温度に維持する制御を行わずに供試体Qを振動させた場合、図6に破線で示す例のように、何らかの要因で供試体Qが発熱して供試体Qの温度または室内温度が第2温度よりも高い第4温度T4まで上昇する場合がある(図6に示すG点の状態)。例えば、液体を含む供試体Qの場合、撹拌熱によって供試体Qの温度が上昇する場合がある。そのため、温度による供試体Qの性能等の変化が異なってしまい、試験の再現性が低下する。
【0051】
輸送振動の印加の開始から所定の時間t2が経過すると、振動制御部53によって振動発生装置2を停止させ輸送振動の印加を終了させる。輸送振動の印加が終了すると、ステップS4へ移行する。ステップS4では、空調制御部54によって後処理が行われる。この後処理は、輸送振動の印加の後に行う処理であり、対象温度である室内温度が第2温度T2に制御された後、供試体Qを振動させずに、室内温度を試験温度である第2温度T2から第3温度T3に変化させるものである。具体的に、この後処理は、試験室12において、第2温度T2の供試体Qを、第3温度T3まで加熱して解凍することである。第3温度T3は、供試体Qの分析を行う際の供試体Qの設定温度である。第3温度T3は、ユーザの入力操作により、例えば+20℃程度の常温に設定される。
【0052】
この後処理では、空調制御部54が空調装置3を制御することで、前処理および輸送振動の印加の場合と同様、試験室12と空調室34cとの間で空気が循環する。そして、空調制御部54は、室内温度が第2温度T2から第3温度T3まで上昇するように、冷却器37および加熱器38の能力を制御する。これにより、室内温度が第2温度T2(図6に示すC点の状態)から第3温度T3(図6に示すD点の状態)に変化する。こうして、室内温度が変化することで、供試体Qの温度も第2温度T2から第3温度T3に変化したと見做される。なお、この後処理では、振動制御部53は、振動発生装置2を停止しており、そのため、試験室12内の供試体Qは振動しない。
【0053】
このように、後処理によって室内温度を規定の第3温度T3まで変化させることで、その後の供試体Qの分析を、室内温度、即ち供試体Qの温度が規定された状態で行うことができる。そのため、供試体Qの温度が規定されていない状態で分析を行う場合に比べて、試験の再現性が向上する。
【0054】
さらに、この例の後処理では、室内温度を第2温度T2から第3温度T3に変化させる際、前処理と同様、室内温度を所定の変化速度で変化させる。つまり、室内温度が第2温度T2から第3温度T3まで上昇するのに要する時間t3が規定されている。空調制御部54は、室内温度が規定された変化速度で変化するように、冷却器37等の能力を制御する。こうして、後処理では、室内温度が第3温度T3まで所定の変化速度で変化する。
【0055】
このように、後処理において室内温度の変化速度を規定することで、試験の再現性が向上する。仮に、このような変化速度を規定せずに室内温度を第2温度T2から第3温度T3に変化させた場合、前処理の場合と同様、図6に破線で示す例のように、変化速度を規定した場合と異なる変化態様となり、試験ごとに異なる変化態様となる虞がある。すなわち、温度の変化態様にばらつきが生じる虞がある。そのため、温度による供試体Qの性能等の変化が異なってしまい、試験の再現性が低下する。
【0056】
続くステップS5では、空調制御部54が、室内温度が第3温度T3に到達したか否かを判定する。室内温度が第3温度T3に到達していない場合、空調制御部54は、引き続き、室内温度が第3温度T3になるように空調装置3を制御する。室内温度が第3温度T3に到達すると、制御装置5による制御動作、即ち輸送試験が終了する。
【0057】
こうして輸送試験が終了すると、試験室12から供試体Qが取り出されて、図示しない分析装置によって供試体Qの分析が行われる。つまり、後処理によって第3温度T3に到達した供試体Qの分析が行われる(図6に示すD点~E点間を参照)。そのため、供試体Qの温度が規定された状態で分析が行われる。
【0058】
以上のように構成された輸送試験装置および輸送試験方法によれば、輸送試験の再現性を向上させることができる。
【0059】
具体的に、輸送試験では、振動発生装置2によって供試体Qを振動させながら、空調装置3によって室内温度を第2温度T2に制御する輸送振動の印加が行われる。そのため、室内温度、即ち供試体Qの温度が規定された状態で輸送振動の印加が行われる。さらに、輸送振動の印加の前処理においては、空調装置3によって室内温度を第1温度T1から第2温度T2に変化させる。そのため、供試体Qの温度変化量が規定された前処理が行われる。このように、輸送振動の印加だけでなく、前処理においても供試体Qの温度に関する条件が規定される。そのため、輸送試験の再現性を向上させることができる。
【0060】
また、輸送振動の印加の後処理においては、供試体Qを振動させずに室内温度を第2温度T2から第3温度T3に変化させる。そのため、供試体Qの温度変化量が規定された後処理が行われる。これにより、供試体Qの温度条件が規定された状態で、供試体Qの性能等の分析が行われる。したがって、輸送試験の再現性をより向上させることができる。
【0061】
また、前処理および後処理において、室内温度を所定の変化速度で変化させるため、供試体Qの温度変化量だけでなく、供試体Qの温度変化速度も規定される。したがって、輸送試験の再現性をより向上させることができる。温度変化量が同じであっても、温度変化速度が異なると、供試体Qの性能等に及ぼす影響が異なる場合があるため、こうして温度変化速度を規定することで、輸送試験の再現性をより向上させることができる。
【0062】
また、室内温度、即ち試験室12内の空気の温度が、供試体Qの温度として代用される。そのため、例えば、供試体Qの温度を直接検出することが困難な供試体Qに対しても、温度を制御することが可能である。
【0063】
《変形例1》
この変形例は、前記実施形態の輸送試験方法において、前処理および後処理の構成を変更したものである。図7は、変形例1に係る制御装置5による制御動作を示すフローチャートである。図8は、変形例1に係る試験室12内の空気の温度の推移を示すグラフである。なお、図7では、図6と共通するステップS1を省略している。この変形例では、前記実施形態の輸送試験方法と異なる点について説明する。
【0064】
具体的に、この輸送試験方法では、前述したステップS2の後にステップS11が前処理として追加され、前述したステップS5の後にステップS12が後処理として追加されている。つまり、前処理において室内温度が第2温度T2に到達すると、ステップS11へ移行する。また、後処理において室内温度が第3温度T3に到達すると、ステップS12へ移行する。
【0065】
ステップS11では、空調制御部54によって室内温度が維持される。つまり、空調制御部54は、室内温度が第1温度T1から第2温度T2に変化すると、供試体Qを振動させる前に、室内温度(即ち、試験室12内の空気の温度)を第2温度T2に所定の時間t11維持する前処理を行う。具体的に、空調制御部54は、室内温度が第2温度T2に維持されるように、冷却器37等の能力を制御する。こうして、前処理では、室内温度が第2温度T2に到達した後、室内温度が第2温度T2に所定の時間t11維持される(図8に示すB点~B1点間を参照)。所定の時間t11は、ユーザの入力操作により設定される。室内温度が第2温度T2に所定の時間t11維持されると、ステップS3へ移行し、輸送振動の印加が行われる。
【0066】
ステップS12では、空調制御部54によって室内温度が維持される。つまり、空調制御部54は、室内温度が第2温度T2から第3温度T3に変化すると、室内温度(即ち、試験室12内の空気の温度)を第3温度T3に所定の時間t31維持する後処理を行う。具体的に、空調制御部54は、室内温度が第3温度T3に維持されるように、冷却器37等の能力を制御する。こうして、後処理では、室内温度が第3温度T3に到達した後、室内温度が第3温度T3に所定の時間t31維持される(図8に示すD点~D1点間を参照)。所定の時間t31は、ユーザの入力操作により設定される。室内温度が第3温度T3に所定の時間t31維持されると、制御装置5による制御動作、即ち輸送試験が終了する。
【0067】
例えば、供試体Qが液体等の熱容量が大きいものである場合には、室内温度が第2温度T2または第3温度T3に到達しても、供試体Qの温度は直ぐには第2温度T2または第3温度T3に到達していない虞がある。そこで、この例の前処理では、室内温度を第2温度T2に所定の時間t11維持し、供試体Qの温度を第2温度T2まで到達させ得るよう構成した。そのため、規定された温度条件下で輸送振動の印加を行うことができる。また、この例の後処理では、室内温度を第3温度T3に所定の時間t31維持し、供試体Qの温度を第3温度T3まで到達させ得るよう構成した。そのため、規定された温度条件下で供試体Qの分析を行うことができる。
【0068】
このように、熱容量が大きい供試体Qの場合であっても、前処理および後処理において確実に供試体Qの温度を規定温度にすることができる。そのため、輸送試験の再現性をより確実に向上させることができる。その他の構成、作用および効果は、前記実施形態と同様である。
【0069】
《変形例2》
この変形例は、前記実施形態の輸送試験装置100の構成を変更したものである。つまり、前記実施形態の輸送試験装置100では、収容部1、振動発生装置2および空調装置3がそれぞれ別体に設けられたが、この変形例の輸送試験装置100では、収容部1、振動発生装置2および空調装置3が一体に組まれている。図9は、変形例2に係る輸送試験装置100の内部を前側から視て示す断面図である。図10は、変形例2に係る輸送試験装置100の内部を右側から視て示す断面図である。なお、この変形例では、前記実施形態の輸送試験装置100と異なる点について説明する。
【0070】
具体的に、この輸送試験装置100では、収容部1の筐体11内に、振動発生装置2および空調装置3が配置されている。筐体11は、前記実施形態と同様、略直方体状の箱型に形成された恒温槽を構成している。なお、筐体11には、前壁としても機能する扉11cが設けられている。筐体11の内部空間は、仕切壁17によって、前後方向に試験室12と空調室18とに仕切られている。
【0071】
振動発生装置2は、試験室12に配置されている。試験室12において、供試体Qは、振動発生装置2の振動台22に載置され固定されている。つまり、この例では、振動台22は供試体Qの載置台を兼ねている。この例においても、装置本体21が振動台22を振動させることにより、供試体Qが振動する。
【0072】
空調装置3は、空調室18に配置されている。つまり、空調室18には、冷却器37、加熱器38およびファン39が設けられている。筐体11内では、ファン39が作動することで、試験室12と空調室18との間を空気が循環する。こうして、空気が循環することで、室内温度が温調されて、供試体Qの温度が制御される。試験室12には、対象温度である室内温度(即ち、試験室12内の空気の温度)を検出する温度センサ56が設けられている。
【0073】
この例の輸送試験装置100においても、前記実施形態と同様の輸送試験が行われる。つまり、輸送試験では、制御装置5によって、前記実施形態と同様の輸送試験方法が行われる。したがって、この輸送試験装置100においても、輸送試験の再現性を向上させることができる。その他の構成、作用および効果は、前記実施形態と同様である。
【0074】
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0075】
例えば、輸送試験方法では、前処理および後処理の両方が含まれているが、何れか一方が省略されてもよい。
【0076】
試験室12内の空気の温度を供試体Qの温度として代用したが、これに限定されない。つまり、供試体Qの温度を直接検出し又は供試体Qの熱容量等を模擬した疑似供試体の温度を対象温度として検出し、その検出した温度に基づいて空調装置3を制御するようにしてもよい。
【0077】
また、試験室12内の空気の温度および供試体Qの温度の両方を対象温度として検出し、それら検出した温度に基づいて空調装置3を制御するようにしてもよい。この場合、例えば、前処理において室内温度および供試体Qの温度の両方が第2温度T2に到達すると、輸送振動の印加が行われる。
【0078】
前処理では、凍結保存されていた第1温度T1の供試体Qを第2温度T2まで加熱して解凍するようにしたが、これに限定されない。供試体Qの種類によっては、例えば、常温保存されていた第1温度T1(例えば、+20℃)の供試体Qを第2温度T2(例えば、-20℃)まで急速冷凍または緩慢冷凍する前処理を行うようにしてもよい。
【0079】
輸送振動の印加においては、室内温度を一定の試験温度(即ち、第2温度T2)に制御するようにしたが、本開示の技術はこれに限らず、所定の試験温度に変化させるようにしてもよい。例えば、終了時には開始時の第2温度T2とは異なる試験温度となるように、対象温度を変化させてもよい。また、開始時と終了時に第2温度T2となるように、対象温度を変化させてもよい。なお、対象温度は、直線的または段階的に変化させてもよいし、例えば所定の下限温度と上限温度との間で繰り返し変化させてもよい。
【0080】
前処理および後処理においては、温度変化速度を一定に制御するようにしたが、本開示の技術はこれに限らず、例えば、対象温度を段階的に変化させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0081】
100 輸送試験装置
1 収容部
2 振動発生装置
3 空調装置
5 制御装置
12 試験室
T1 第1温度
T2 第2温度
T3 第3温度
Q 供試体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10