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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023135788
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】媒体供給装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 43/04 20060101AFI20230922BHJP
   B65H 3/52 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
B65H43/04
B65H3/52 310B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022041057
(22)【出願日】2022-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】柴田 龍一
(72)【発明者】
【氏名】野口 芳史
(72)【発明者】
【氏名】原 昌史
【テーマコード(参考)】
3F048
3F343
【Fターム(参考)】
3F048AA01
3F048AB01
3F048BA13
3F048BB02
3F048CA02
3F048CC03
3F048CC11
3F048DA06
3F048EB12
3F343FA01
3F343FB01
3F343FC01
3F343GA01
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343JD04
3F343JD08
3F343JD33
3F343KB05
3F343KB17
3F343LA04
3F343LA11
3F343LC07
3F343LC09
3F343LC19
3F343MA15
3F343MA27
3F343MB04
3F343MB14
3F343MC11
3F343MC21
(57)【要約】
【課題】媒体供給装置において、重送や空送の発生を減らす。
【解決手段】媒体供給装置は、媒体(用紙P)を供給する供給部(給紙ローラ12、捌き板13等)と、この供給部によって供給された媒体を検知する媒体検知センサ(レジストセンサS)と、この媒体検知センサの検知結果に基づいて、供給部の供給設定を変更する制御部18aとを備える。この制御部18aは、媒体検知センサの検知結果に基づいて、供給部の複数の供給設定の中から変更する供給設定を切り替える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を供給する供給部と、
前記供給部によって供給された前記媒体を検知する媒体検知センサと、
前記媒体検知センサの検知結果に基づいて、前記供給部の供給設定を変更する制御部とを備え、
前記制御部は、前記媒体検知センサの検知結果に基づいて、前記供給部の複数の前記供給設定の中から変更する供給設定を切り替える
を備えることを特徴とする媒体供給装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記媒体検知センサの検知結果が基準を満たさない場合に、前記供給部の前記複数の供給設定の中から一部の供給設定を変更し、その後、当該供給設定が変更された状態の前記媒体検知センサの検知結果が前記基準を満たさない場合に、前記複数の供給設定の中から変更する供給設定を切り替える
ことを特徴とする請求項1記載の媒体供給装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記媒体検知センサの検知結果が供給エラーと判断するための第2基準に達する前の第1基準を満たす場合に、前記複数の供給設定の中から変更する供給設定を切り替える
ことを特徴とする請求項1又は2記載の媒体供給装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記複数の供給設定の切り替えの優先順位を設定し、前記供給設定が変更された状態の前記媒体検知センサの検知結果の変化に基づいて、前記優先順位を変更する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の媒体供給装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記供給部の前記複数の供給設定の中から同時に複数の供給設定を変更する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の媒体供給装置。
【請求項6】
前記検知結果は、前記供給部による前記媒体の供給開始から前記媒体検知センサによる前記媒体の検知までの検知時間であり、
前記制御部は、前記媒体検知センサにおける前記検知時間と基準検知時間との差が閾値に達したことに基づいて、前記供給部の複数の前記供給設定の中から変更する供給設定を切り替える
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の媒体供給装置。
【請求項7】
媒体を供給する供給部と、
前記供給部によって供給された前記媒体を検知する媒体検知センサと、
前記媒体検知センサの検知結果に基づいて、前記供給部の供給設定を変更する制御部とを備え、
前記供給設定は、前記供給部のうち、前記媒体が積載されるトレイと、当該トレイ上に積載された前記媒体を繰り出す供給部材と、当該供給部材との間で前記媒体を挟み込んで分離させる分離部材とのうち少なくとも1つの位置設定を含み、
前記制御部は、前記媒体検知センサの検知結果に基づいて、前記供給部の前記位置設定を変更する
ことを特徴とする媒体供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体を供給する媒体供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、搬送過程における用紙の斜め送りによる用紙の傾きを解消するため、或いは、印刷用紙における印刷開始位置と印刷部による印刷開始位置とを同期させるために、給紙された用紙の先端をレジストローラ対に当接させて一旦停止させることによって弛みを持たせ、所定のタイミングで印刷部に向けて搬送する給紙装置が知られている。
【0003】
このような給紙装置において、給紙ピックアップローラの負荷電流に基づいて、搬送される用紙が1枚であるか複数枚であるかを判定し、複数枚であれば1枚の搬送時よりも遅い速度で給紙ピックアップローラを駆動する給紙装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-076155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、印刷装置においては、給紙時に重送や空送が生じる場合がある。
【0006】
重送が生じると、排紙用紙に白紙が含まれてページ順が変わったり、用紙が厚くなることでインクジェットヘッドなどの印刷部に用紙が接触し、印刷部の損傷や搬送用紙が汚れたり、或いは、印刷動作を停止するためジャム解除・エラークリアの作業が生じ給紙効率(生産性)が低下したりする。
【0007】
一方、空送が生じると、給紙が遅くなるため、レジストローラ対との当接による用紙の弛みが十分に形成されなかったり、或いは、1枚当たりの給紙に時間を要し、給紙効率(生産性)が低下したりする。
【0008】
例えば、上述の給紙装置のように給紙ピックアップローラ(給紙部)の搬送速度を遅くすることで重送を抑制することができる場合がある。また、搬送速度を速くすることで空送を抑制することができる場合がある。しかしながら、重送や空送は、給紙部の各部材の劣化具合や用紙のトレイにおける積載位置などによって、給紙設定を変更しても解消されやすさが異なるため、毎回特定の給紙設定(搬送速度)を変更するだけで確実に解消されるものではない。
【0009】
本発明は、重送や空送の発生を減らすことができる媒体供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
1つの態様では、媒体供給装置は、媒体を供給する供給部と、前記供給部によって供給された前記媒体を検知する媒体検知センサと、前記媒体検知センサの検知結果に基づいて、前記供給部の供給設定を変更する制御部とを備え、前記制御部は、前記媒体検知センサの検知結果に基づいて、前記供給部の複数の前記供給設定の中から変更する供給設定を切り替える。
【発明の効果】
【0011】
前記態様によれば、重送や空送の発生を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施の形態における印刷装置の内部構造を示す図である。
図2】一実施の形態における印刷装置の制御構成を示す図である。
図3】一実施の形態における外部給紙部の構成を示す図である。
図4】一実施の形態における外部給紙部の制御構成を示す図である。
図5】一実施の形態における基準検知時間経過後の空送及び重送が発生していない用紙を説明するための図である。
図6】一実施の形態における基準検知時間経過後の空送気味の用紙を説明するための図である。
図7】一実施の形態における基準検知時間経過後の重送気味の用紙を説明するための図である。
図8】一実施の形態における重送・空送が発生する条件の一例を説明するための図である。
図9】一実施の形態における重送・空送が発生した場合の給紙設定の切り替えの優先順位及び給紙設定の変更内容の一例を説明するための図である。
図10】一実施の形態における加速度に対応する検知時間を説明するための図(その1)である。
図11】一実施の形態における加速度に対応する検知時間を説明するための図(その2)である。
図12】一実施の形態における捌き板の捌き角度調整を説明するための図である。
図13】一実施の形態における捌き板の捌き圧調整を説明するための図である。
図14】一実施の形態における空送/重送の検出例を説明するための図である。
図15】一実施の形態における空送/重送の他の検出例を説明するための図である。
図16】一実施の形態における給紙設定の変更を説明するための図(その1)である。
図17】一実施の形態における給紙設定の変更を説明するための図(その2)である。
図18】一実施の形態における複数の給紙設定の変更を説明するための図(その1)である。
図19】一実施の形態における複数の給紙設定の変更を説明するための図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態の形態に係る媒体供給装置について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1は、一実施の形態における印刷装置1の内部構造を示す図である。
【0015】
図2は、印刷装置1の制御構成を示す図である。
【0016】
図1及び図2に示すように、印刷装置1は、外部給紙部10と、内部給紙部20と、印刷部40と、印刷搬送部50と、排紙部60と、レジストセンサSとを備える。また、図1に示すように、印刷装置1は、レジストローラ対31と、加速搬送部32と、等速搬送部33と、反転搬送部34と、再給紙部35と、排紙搬送部36と、直進搬送部37と、経路切り替え部38,39とを備える。また、図2に示すように、印刷装置1は、搬送駆動部70と、制御部81と、記憶部82と、インターフェース部83とを備える。
【0017】
なお、本実施の形態における用紙Pは、媒体の一例であり、この媒体としては、紙以外の素材からなるシート状のものや、封筒などの折り返し部分を有するものなどであってもよい。そのため、本明細書において、給紙は供給の一例であり、排紙は排出の一例である。したがって、給紙は供給(例えば、再給紙部は再供給部)に、排紙は排出に、用紙は媒体に、それぞれ置き換えることができる。
【0018】
図1には、外部給紙部10又は内部給紙部20から続く用紙Pの直進搬送路R1を実線で、印刷部40の上方に位置する両面印刷用の循環搬送路R2から排紙搬送路R3へ続く経路を2点鎖線で、循環搬送路R2の反転搬送路R2aを破線で示す。
【0019】
図1及び図3に示すように、外部給紙部10は、給紙トレイ11と、給紙ローラ12と、捌き板13とを有する。また、図4に示すように、外部給紙部10は、厚さ設定部14(図1参照)と、供給駆動部15と、昇降駆動部16と、捌き板駆動部17と、制御部18aと、記憶部18bと、インターフェース部18cとを有する。外部給紙部10は、例えば、印刷装置1の外部に露出するように配置されている。なお、外部給紙部10のうち制御部18a、記憶部18b、インターフェース部18cを除く各部は、媒体を供給する供給部の一例として機能する。また、本実施の形態における媒体供給装置は、この供給部と、レジストセンサSと、制御部18a(又は後述する制御部81)とを備える。
【0020】
図3に示すように、給紙トレイ11には、印刷前の用紙Pが積載される。なお、給紙トレイ11は、媒体が積載されるトレイの一例である。
【0021】
給紙ローラ12は、スクレーパローラ12a及びピックアップローラ12bを有し、給紙トレイ11に積載された複数枚の用紙Pのうち最上位に位置する用紙Pを繰り出して搬送する。なお、給紙ローラ12は、媒体を繰り出す供給部材の一例である。
【0022】
捌き板13は、ピックアップローラ12bとの間で用紙Pを挟み込んで1枚ずつに分離させる。なお、捌き板13は、供給部材(給紙ローラ12)との間で媒体を挟み込んで分離させる分離部材の一例である。
【0023】
図1及び図4に示す厚さ設定部14は、給紙トレイ11に積載された用紙Pの厚さがユーザによって設定される。例えば、厚さ設定部14は、用紙Pが厚紙であることを表す「厚紙」と記載された位置と、用紙Pが普通紙であることを表す「普通紙」と記載された位置と、用紙Pが薄紙であることを表す「薄紙」と記載された位置とに移動可能なレバー又はダイヤルなどを有する。後述する制御部18aは、厚さ設定部14において設定された用紙Pの厚さの情報を取得する。なお、制御部18aは、印刷ジョブ、印刷装置1の操作パネルなどで設定された用紙Pの厚さの情報を取得してもよい。
【0024】
図4に示す供給駆動部15は、給紙ローラ12を駆動するモータ等のアクチュエータである。なお、本実施の形態では、外部給紙部10の加速度や搬送速度の調整について説明するが、これらは、供給駆動部15の加速度及び搬送速度であり、実際に搬送される用紙Pの加速度及び搬送速度は、用紙Pと給紙ローラ12との滑りなどによって、アクチュエータの値よりも小さく又は遅くなる。
【0025】
昇降駆動部16は、給紙トレイ11を昇降させるモータ等のアクチュエータである。
【0026】
捌き板駆動部17は、捌き板13を、後述する図12に示すように、ピックアップローラ12b(用紙P)から離隔する方向(捌き板13(1)参照)と、ピックアップローラ12bに接近する方向(捌き板13(2)参照)とに移動させるモータ等のアクチュエータである。また、捌き板駆動部17は、後述する図13に示すように、ピックアップローラ12b側に立ち上がる方向(捌き板13(+)参照)と、ピックアップローラ12b側から遠ざかるように倒れる方向(捌き板13(-)参照)とに回転させる。
【0027】
制御部18aは、外部給紙部10全体の動作を制御する演算処理装置として機能するプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit)を有する。詳しくは後述するが、制御部18aは、レジストセンサSの検知結果に基づいて、外部給紙部10の給紙設定(供給設定の一例)を変更したり、或いは、外部給紙部10の複数の給紙設定の中から変更する給紙設定を切り替えたりする。なお、外部給紙部10及びレジストセンサSを備える媒体供給装置が図1に示すように印刷装置1(供給先装置)に一体に配置されている場合には、印刷装置1全体の動作を制御する制御部81が制御部18aとして機能してもよい。
【0028】
記憶部18bは、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM(Read Only Memory)、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)などのメモリを有する。
【0029】
インターフェース部18cは、外部機器との各種情報の授受を行う。例えば、インターフェース部18cは、印刷装置1のインターフェース部83などとの間で各種情報の授受を行う。
【0030】
図1に示すように、内部給紙部20は、第1給紙部21と、第2給紙部22と、第3給紙部23とを有する。
【0031】
第1給紙部21、第2給紙部22、及び第3給紙部23は、この順に上から並んで、印刷装置1の内部に配置されている。第1給紙部21、第2給紙部22、及び第3給紙部23のそれぞれは、印刷前の用紙Pが積載される給紙トレイ21a,22a,23aと、この給紙トレイ21a,22a,23aに積載された複数枚の用紙Pのうち最上位に位置する用紙Pを繰り出して搬送する供給部材の一例である給紙ローラ21b,22b,23bとを有する。図示はしないが、内部給紙部20には、給紙ローラ21b,22b,23bを駆動するモータ等のアクチュエータなども配置されている。
【0032】
レジストローラ対31は、外部給紙部10又は内部給紙部20から続く直進搬送路R1において、印刷部40及び印刷搬送部50の搬送方向上流側に配置されている。レジストローラ対31は、外部給紙部10、内部給紙部20、又は再給紙部35から印刷部40に向けて搬送される用紙Pが突き当てられる。これにより、レジストローラ対31は、用紙Pの斜行を補正し、用紙Pをニップしつつ搬送する。なお、レジストローラ対31は、外部給紙部10を1次供給部として捉えると、この1次供給部によって供給される用紙Pを供給する2次供給部として機能する。
【0033】
加速搬送部32は、循環搬送路R2において用紙Pを加速搬送可能である。加速搬送部32は、用紙Pをニップしつつ搬送する加速ローラ対32a,32b,32cを有する。
【0034】
等速搬送部33は、循環搬送路R2の加速搬送部32よりも搬送方向下流側において、用紙Pを可変の搬送速度で等速搬送する。等速搬送部33は、用紙Pをニップしつつ搬送する等速ローラ対33a,33b,33cを有する。
【0035】
反転搬送部34は、循環搬送路R2の等速搬送部33よりも搬送方向下流側に設けられた反転搬送路R2aにおいて、用紙Pをニップしつつスイッチバック搬送することにより用紙Pの表裏を反転させるスイッチバックローラ対である。
【0036】
再給紙部35は、循環搬送路R2の等速搬送部33よりも搬送方向下流側において、用紙Pを印刷部40に向けて再給紙する再給紙ローラ対である。再給紙部35は、用紙Pのレジストローラ対31への突き当て時に用紙Pを減速搬送する。
【0037】
排紙搬送部36は、反転搬送路R2aよりも搬送方向上流側で循環搬送路R2に連結された排紙搬送路R3において、用紙Pを排紙部60に向けてニップしつつ搬送する排紙ローラ対である。
【0038】
直進搬送部37は、直進搬送路R1の搬送方向下流側端部に配置され、印刷装置1に連結される図示しない排紙部、搬送部、あるいは後処理装置などに向けて、用紙Pをニップしつつ搬送する直進ローラ対である。
【0039】
経路切り替え部38は、印刷部40によって印刷が行われた直進搬送路R1の用紙Pの搬送経路を、直進搬送路R1と循環搬送路R2とに切り替える。経路切り替え部38は、例えばフリッパである。
【0040】
経路切り替え部39は、循環搬送路R2を搬送される用紙Pの搬送経路を、反転搬送路R2aと排紙搬送路R3とに切り替える。経路切り替え部39は、例えばフリッパである。
【0041】
印刷部40は、例えば、印刷に用いられる各色分の図示しないラインヘッド型インクジェットヘッドを有する。なお、印刷部40の印刷方式は、インクジェット印刷方式以外の印刷方式であってもよい。
【0042】
印刷搬送部50は、印刷部40に対向するように配置され、印刷部40において用紙Pを搬送する。印刷搬送部50は、複数のプーリ51と、これらのプーリ51に掛け渡されたベルト52と、このベルト52に設けられた複数の孔を通してエアを吸引することによって用紙Pをベルト52に吸着させる吸引ファン53と、印刷搬送部50の搬送方向上流側端部のプーリ51に対向するように配置されたガイドローラ54と、印刷搬送部50の搬送方向下流側端部のプーリ51に対向するように配置されたガイドローラ55とを有する。なお、印刷搬送部50は、用紙Pを吸着しながら搬送するものに限定されない。
【0043】
排紙部60は、印刷装置1の外部に露出するように配置されている。排紙部60は、印刷後の用紙Pが積載される排紙トレイ61と、この排紙トレイ61に向けて用紙Pを搬送する排紙ローラ対62とを有する。
【0044】
レジストセンサSは、直進搬送路R1において、用紙Pの搬送方向における外部給紙部10よりも下流側で且つレジストローラ対31よりも上流側に配置されている。レジストセンサSは、外部給紙部10及び再給紙部35によって供給された用紙Pを検知する。なお、レジストセンサSは、外部給紙部10によって供給された用紙Pを検知する媒体検知センサの一例である。
【0045】
図2に示す搬送駆動部70は、レジストローラ対31を駆動するレジスト駆動部71と、加速搬送部32を駆動する加速駆動部72と、等速搬送部33を駆動する等速駆動部73と、反転搬送部34を駆動する反転駆動部74と、再給紙部35を駆動する再給紙駆動部75と、排紙搬送部36を駆動する排紙駆動部76と、直進搬送部37を駆動する直進駆動部77と、経路切り替え部38,39を駆動する切り替え駆動部78,79とを有する。各駆動部は、モータ等のアクチュエータを1つ又は複数含む。なお、単一のアクチュエータが複数の駆動部を兼ねてもよい。
【0046】
制御部81は、印刷装置1全体の動作を制御する演算処理装置として機能するプロセッサ(例えばCPU)を有する。制御部81は、図4に示す外部給紙部10の制御部18aの代わりに、レジストセンサSの検知結果に基づいて、外部給紙部10の供給設定を変更したり、或いは、外部給紙部10の複数の供給設定の中から変更する供給設定を切り替えたりしてもよい。
【0047】
記憶部82は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAMなどのメモリ、ハードディスク装置などを有する。
【0048】
インターフェース部83は、外部機器との各種情報の授受を行う。例えば、インターフェース部83は、ユーザ端末から印刷データを含む印刷ジョブを受信したり、外部給紙部10のインターフェース部18cとの間で各種情報の授受を行ったりする。
【0049】
次に、図5図7を参照しながら、用紙Pの空送及び重送について説明する。
【0050】
まず、外部給紙部10による用紙Pの給紙開始(例えば、制御部18aが供給駆動部15に起動信号を送信したとき)からレジストセンサSによる用紙Pの検知までの検知時間が、予め決定された理論値である基準検知時間と同一であれば、外部給紙部10による用紙Pの給紙開始から基準検知時間経過後に、図5に示すように、用紙Pの先端がレジストセンサSによって検知される。
【0051】
次に、用紙Pが空送気味で用紙Pの給紙が遅れている場合には、外部給紙部10による用紙Pの給紙開始から基準検知時間経過後に、図6に示すように、用紙Pの先端はレジストセンサSに到達せず、レジストセンサSによって検知されない。すなわち、検知時間は、基準検知時間よりも長くなる。
【0052】
次に、図7に示すように先行する用紙P(1)の給紙に伴って後続の用紙P(2)が連れて搬送されている場合のように、用紙Pが重送気味で用紙Pの給紙が速い場合には、外部給紙部10による用紙Pの給紙開始から基準検知時間経過後に、図7に示すように、用紙Pの先端はレジストセンサSを通過している。すなわち、検知時間は、基準検知時間よりも短くなる。
【0053】
これらの図6に示す空送や図7に示す重送は、例えば、図8に示す条件などで発生するといえる。なお、空送気味及び重送気味は、空送エラーや重送エラーが生じない程度の空送又は重送が生じている状態をいう。
【0054】
例えば、捌き板13やピックアップローラ12b(給紙ローラ12)が摩耗した場合には、捌き板13による用紙Pの分離性能が劣化するため、用紙Pに重送が発生しやすい。また、紙粉が給紙ローラ12に堆積した場合には、用紙Pの給紙ローラ12との滑りによって空送が生じやすく、紙粉が捌き板13に堆積した場合には、捌き板13による用紙Pの分離性能が劣化するため、用紙Pに重送が発生しやすい。また、用紙Pの給紙トレイ11における積載位置が後端寄り(搬送方向における上流寄り)であれば給紙が遅れ空送が発生しやすく、積載位置が先端寄り(搬送方向における下流寄り)であれば重送が発生しやすい。また、給紙トレイ11上の用紙Pの搬送方向における幅方向の位置を規制する図示しないサイドフェンスが規定より幅方向に狭く設置されている場合、用紙Pとサイドフェンスとの摩擦によって空送が発生しやすく、サイドフェンスが規定より幅方向に広く設置されている場合、用紙Pとサイドフェンスとの摩擦が働かず重送が発生しやすい。また、用紙Pの紙質が摩擦の生じにくい用紙Pであれば空送が発生しやすく、摩擦の生じやすい用紙Pであれば重送が発生しやすい。
【0055】
制御部18aは、用紙Pの空送(空送気味)及び重送(重送気味)を検出した場合、空送及び重送を解消するために、例えば、図9に示す給紙設定の変更を行う。なお、後述するが、変更される給紙設定は、レジストセンサSの検知結果に基づいて、例えば、優先順(1)~(8)の順に切り替えられる。
【0056】
例えば、捌き板13の捌き圧が変更される場合、空送が検出されていると、制御部18aは、図12に示すように、捌き板13をピックアップローラ12b(用紙P)から離隔する方向(捌き板13(1)参照)に移動させて捌き圧を低くするように捌き板駆動部17を制御する。また、重送が検出されていると、制御部18aは、捌き板13をピックアップローラ12b(用紙P)に接近する方向(捌き板13(2)参照)に移動させて捌き圧を強めるように捌き板駆動部17を制御する。
【0057】
また、捌き板13の捌き角度が変更される場合、空送が検出されていると、制御部18aは、図13に示すように、捌き板13をピックアップローラ12b(用紙P)側から遠ざかって倒れる-方向(捌き板13(-)参照)に回転させるように捌き板駆動部17を制御する。また、重送が検出されていると、制御部18aは、捌き板13をピックアップローラ12b(用紙P)側に立ち上がる+方向(捌き板13(+)参照)に回転させるように捌き板駆動部17を制御する。
【0058】
なお、給紙設定である、捌き板13の捌き圧及び捌き角度は、外部給紙部10の位置設定の一例である。
【0059】
ところで、外部給紙部10の給紙開始時の給紙加速度に関して、図10に示す加速度A[m/s]の場合の外部給紙部10の給紙開始からレジストセンサSの検知までの検知時間[ms]は、搬送される用紙Pのうち約10枚目から約55枚目の用紙Pで、一部の用紙Pの検知時間が安定範囲よりも早く、用紙Pが重送気味になっているといえる。一方、図11に示す加速度A[m/s]を加速度B[m/s]まで小さくした場合、搬送される用紙Pのうち約7枚目から約95枚目の用紙Pで、検知時間が長くなり、安定範囲に収まっている。このように、加速度を大きくすると、検知時間が短くなり、加速度を小さくすると、検知時間が長くなるといえる。
【0060】
そこで、給紙加速度が変更される場合、制御部18aは、図9に示すように、空送(空送気味)が検出されていると給紙加速度を大きくし、重送(重送気味)が検出されていると加速度を小さくするように、供給駆動部15を制御する。
【0061】
同様に、用紙Pのレジストローラ対31への突き当て時の外部給紙部10の減速度についても、制御部18aは、空送が検出されていると減速加速度を大きくし(加速)、重送が検出されていると減速度を小さくするように、供給駆動部15を制御する。
【0062】
また、給紙開始タイミングが変更される場合、制御部18aは、空送が検出されていると給紙開始タイミングを早くし、重送が検出されていると給紙開始タイミングを遅くするように、供給駆動部15を制御する。
【0063】
また、弛み量が変更される場合、制御部18aは、空送が検出されていると、用紙Pがレジストローラ対31に突き当てられることによって形成される弛み量を多くし(すなわち、1枚の用紙Pを搬送するための給紙ローラ12の駆動量である搬送量を増やし)、重送が検出されていると弛み量を少なくする(搬送量を減らす)ように、供給駆動部15を制御する。
【0064】
また、給紙速度が変更される場合、制御部18aは、空送が検出されていると給紙速度を速くし、重送が検出されていると給紙速度を遅くするように、供給駆動部15を制御する。
【0065】
また、用紙上限位置が変更される場合、制御部18aは、空送が検出されていると給紙トレイ11(給紙トレイ11に積載された最上位の用紙P)を上にし、重送が検出されていると給紙トレイ11を下にするように、昇降駆動部16を制御する。一例ではあるが、制御部18aは、給紙トレイ11上の用紙Pによって押圧されて上方に移動するスクレーパローラ12aの位置を図示しない上限検知センサによって検知した場合に、給紙トレイ11の上昇を停止するように昇降駆動部16を制御するが、給紙トレイ11を上にする場合には、上限検知センサの検知後に給紙トレイ11を上昇させる量を増やし、給紙トレイ11を下にする場合には、上限検知センサの検知後に給紙トレイ11を上昇させる量を減らせばよい。
【0066】
給紙設定である、給紙トレイ11及びスクレーパローラ12a(給紙ローラ12)の高さは、上述の捌き板13の捌き圧及び捌き角度と同様に、外部給紙部10の位置設定の一例である。この位置設定については、制御部18aが図示しない表示部による表示や図示しない音声出力部による音声出力によって、変更後の位置設定をユーザに報知することで、位置設定を変更したとみなしてもよい。
【0067】
なお、図9に示す給紙設定の優先順位(1)~(8)は、空送が生じている場合と重送が生じている場合とで個別に設定されてもよい。或いは、図9に示す給紙設定の優先順位(1)~(8)は、用紙Pの厚さやサイズや材質などの用紙種類(媒体種類の一例)ごとに設定されてもよい。例えば、制御部18aは、給紙設定の変更時などに用紙種類や外部給紙部10(印刷装置1)の使用状況(印刷枚数、各部材の使用回数など)を記録しておき、用紙種類や部材が変更になった場合に、給紙設定の優先順位を初期値に戻すとよい。また、用紙種類に応じて、各給紙設定の変更度合いを大きく又は小さくしてもよい。
【0068】
また、例えば、給紙加速度や給紙減速度を減速し過ぎたり、給紙開始タイミングを遅くし過ぎたり、或いは、給紙速度を遅くし過ぎたりすると、レジストローラ対31の搬送開始時間が遅れたり、或いは、用紙Pがレジストローラ対31に到達しないままレジストローラ対31が搬送を開始し、搬送エラーが生じたりする。そのため、制御部18aは、外部給紙部10の用紙Pの給紙終了時間が所定の終了期間内に収まるように、給紙設定の変更や、変更後の給紙設定の切り替えを行うとよい。
【0069】
次に、空送状態及び重送状態の検出例について、図14及び図15を参照しながら説明する。
【0070】
図14に示す例は、基準検知時間[ms]が50[ms]で、1~10枚目の用紙Pの順に、外部給紙部10の給紙開始からレジストセンサSの検知までの検知時間[ms]が、50、50、55、45、50、50、50、40、50、50[ms]の例である。
【0071】
この場合、検知時間と基準検知時間との差である差分時間は、3枚目の用紙Pで5[ms]、4枚目の用紙Pで-5[ms]、8枚目の用紙Pで-10[ms]であり、その他の1,2,5,6,7,9,10枚目の用紙Pの差分時間は0[ms]である。
【0072】
図14に示す例では、制御部18aは、差分時間が±5[ms]の閾値に達すると、レジストセンサSの検知結果が基準を満たさないと判別し、給紙設定を変更する。例えば、制御部18aは、3枚目の用紙Pの差分時間が5[ms]であるため、3枚目の用紙Pの後続の用紙P(4枚目の用紙P)から、図9に示す優先順位(1)の捌き圧について、空送気味である場合の設定変更を行う。
【0073】
その後、供給設定が変更された状態の4枚目の用紙Pの差分時間が再び-5[ms]となる。そのため、制御部18aは、例えば、5枚目の用紙Pから、捌き圧の変更を元の標準設定に戻し、優先順位(2)の捌き角度について、重送気味である場合の設定変更を行う。
【0074】
また、供給設定が変更された状態の8枚目の用紙Pの差分時間が-10[ms]となる。そのため、制御部18aは、例えば、9枚目の用紙Pから、捌き角度の変更を元の標準設定に戻し、優先順位(3)の給紙加速度について、重送気味である場合の設定変更を行う。
【0075】
次に、図15に示す例は、基準検知時間[ms]が50[ms]で、1~10枚目の用紙Pの順に、外部給紙部10の給紙開始からレジストセンサSの検知までの検知時間[ms]が、50、52、56、57、58、52、56、52、50、51[ms]の例である。
【0076】
この場合、検知時間と基準検知時間との差である差分時間は、1~10枚目の用紙Pの順に、0、2、6、7、8、2、7、2、0、1[ms]である。
【0077】
図15に示す例では、制御部18aは、差分時間が±5[ms]の閾値に達する回数が4回(規定回数の一例)に達すると、レジストセンサSの検知結果が基準を満たさないと判別し、給紙設定を変更する。例えば、制御部18aは、差分時間が±5[ms]以上に達するのが3枚目、4枚目、5枚目、及び7枚目の用紙Pであるため、7枚目の用紙Pの後続の用紙P(8枚目の用紙P)から、図9に示す優先順位(1)の捌き圧について、空送気味である場合の設定変更を行う。
【0078】
なお、図15の例では、差分時間が重送時のマイナスの値となっていないが、重送時の差分時間+5[ms]以上の場合と、空送時の差分時間の-の値が5[ms]以上の場合とが順に続いている場合には、制御部18aは、空送時のみ又は重送時のみで閾値に達する回数が規定回数となると、給紙設定を変更してもよい。
【0079】
或いは、制御部18aは、例えば過去3枚(規定枚数の一例)の用紙Pの差分時間の和や平均値が閾値に達したことことに基づいて、給紙設定を変更してもよい。
【0080】
次に、給紙設定の変更について図16図19を参照しながら説明する。
【0081】
図16図19に示す例では、制御部18aは、差分時間が±15[ms](点線で図示)の第1閾値(第1基準の一例)に達すると、レジストセンサSの検知結果が基準を満たさないと判別し、給紙設定を変更する。そして、制御部18aは、差分時間が±20[ms](太い破線で図示)の第2閾値(第2基準の一例)に達すると、重送エラー又は空送エラーと判定し、給紙を停止するように供給駆動部15を制御する。第1閾値は、給紙エラー(供給エラー)が生じない程度の空送又は重送(すなわち、空送気味又は重送気味)が生じていることを判断するための値であり、第2閾値は、レジストセンサSの検知結果が給紙エラー(供給エラー)と判断するための値である。レジストセンサSの検知結果が第2閾値に達すると、例えば、重送エラーが生じているとユーザがジャム解除などを行い、空送エラーが生じていると外部給紙部10が改めて給紙を行うリトライを行うとよい。また、制御部18aは、差分時間が±20[ms]の第2閾値に達して給紙を停止する場合にも、第1閾値に達した場合と同様に、後続の用紙Pについての給紙設定の変更を行う。
【0082】
制御部18aは、給紙設定の変更後、給紙設定が変更された状態で再び差分時間が第1閾値又は第2閾値に達すると、変更する給紙設定を切り替える。なお、差分時間が第1閾値に達した場合よりも、差分時間が第2閾値に達した場合で、給紙設定の変更度合いを大きくするとよい(例えば、給紙加速度であれば、差分時間が第1閾値に達した場合よりも第2閾値に達した場合に加速度をより大きく又はより小さく変更するとよい)。
【0083】
図16に示す1~50枚目の用紙Pの差分時間[ms]では、19枚目の用紙Pの差分時間が第1閾値の-15[ms]に達するため、制御部18aは、図9に示す給紙設定の優先順位(1)の捌き圧を、重送気味が検出されているため強めに変更する。
【0084】
その後、給紙設定が変更された状態で再び26枚目の用紙Pの差分時間が第1閾値の-15[ms]に達するため、制御部18aは、図9に示す給紙設定の優先順位(1)の捌き圧を元の設定に戻し、変更する給紙設定を優先順位(2)の捌き角度(重送気味が検出されているため+方向)に切り替える。
【0085】
変更する給紙設定が優先順位(2)の捌き角度に切り替えられた後には、新たに用紙Pの差分時間が第1閾値の±15[ms]又は第2閾値の±20[ms]に達することがない。そのため、制御部18aは、給紙設定が変更された状態の用紙Pの差分時間が第1閾値又は第2閾値に達することがないこと(給紙設定が変更された状態のレジストセンサSの検知結果の変化の一例)に基づいて、最後に変更された給紙設定(2)の捌き角度の優先順位を(1)に変更するとよい。この場合、給紙設定(1)の捌き圧の優先順位は(2)に繰り下げるとよい。
【0086】
図17に示す1~50枚目の用紙Pの差分時間[ms]では、20枚目の用紙Pの差分時間が第1閾値の-15[ms]に達するため、制御部18aは、図9に示す給紙設定の優先順位(1)の捌き圧を、重送気味が検出されているため強めに変更する。
【0087】
その後、図16に示す例と同様に、給紙設定が変更された状態で再び26枚目の用紙Pの差分時間が第1閾値の-15[ms]に達するため、制御部18aは、図9に示す給紙設定の優先順位(1)の捌き圧を元の設定に戻し、変更する給紙設定を優先順位(2)の捌き角度(重送気味が検出されているため+方向)に切り替える。
【0088】
次に、優先順位(2)の捌き角度が変更された状態で27枚目の用紙Pの差分時間が第2閾値の-20[ms]に達するため、制御部18aは、上述のように、重送エラーと判定し、給紙を停止するように供給駆動部15を制御する。また、制御部18aは、ユーザへジャム解除を促す報知を行う。重送エラーが解除されると、制御部18aは、図9に示す給紙設定の優先順位(2)の捌き角度を元の設定に戻し、変更する給紙設定を優先順位(3)の給紙加速度(重送が検出されているため加速)に切り替え、印刷を再開する。
【0089】
なお、この後、給紙加速度が変更されてから、しばらくは差分時間が第1閾値の-15[ms]に達しているが、給紙設定の変更後又は切り替え後の規定期間内は、新たに差分時間が第1閾値又は第2閾値に達しなければ、変更する給紙設定の切り替えは行わなくてもよい。
【0090】
その後、優先順位(3)の給紙加速度が変更された状態で38枚目の用紙Pの差分時間が第1閾値の15[ms]に達するため、制御部18aは、図9に示す給紙設定の優先順位(3)の給紙加速度を元の設定に戻し、変更する給紙設定を優先順位(4)の給紙減速度(空送気味が検出されているため減速)に切り替える。
【0091】
また、優先順位(4)の給紙減速度が変更された状態で39枚目の用紙Pの差分時間が第2閾値の20[ms]に達するため、制御部18aは、上述のように、空送エラーと判定し、給紙を停止してリトライを行うように供給駆動部15を制御する。また、制御部18aは、リトライの成功などにより空送エラーが解除されると、図9に示す給紙設定の優先順位(4)の給紙減速度を元の設定に戻し、変更する給紙設定を優先順位(5)の給紙開始タイミング(空送が検出されているため早め)に切り替え、印刷を再開する。
【0092】
変更する給紙設定が優先順位(5)の給紙開始タイミングに切り替えられた後、新たに用紙Pの差分時間が第1閾値の±15[ms]又は第2閾値の±20[ms]に達することがない。そのため、制御部18aは、給紙設定が変更された状態の用紙Pの差分時間が第1閾値又は第2閾値に達することがないこと(給紙設定が変更された状態のレジストセンサSの検知結果の変化の一例)に基づいて、給紙設定(5)の給紙開始タイミングの優先順位を(1)に変更するとよい。この場合、元の給紙設定(1)~(4)の優先順位は(2)~(5)に繰り下げるとよい。
【0093】
図18に示す1~50枚目の用紙Pの差分時間[ms]では、19枚目の用紙Pの差分時間が第1閾値の-15[ms]に達するため、制御部18aは、図9に示す給紙設定の優先順位(1)の捌き圧を、重送気味が検出されているため強めに変更する。
【0094】
その後、給紙設定が変更された状態で再び26枚目の用紙Pの差分時間が第1閾値の-15[ms]に達するため、制御部18aは、図9に示す給紙設定の優先順位(1)の捌き圧に加えて、優先順位(2)の捌き角度も変更する(重送気味が検出されているため+方向)。このように、図18に示す例では、制御部18aは、同時に複数の給紙設定を変更する。なお、同時に複数の給紙設定を変更する場合の優先順位は、あくまで例ではあるが、(1)、(1)及び(2)、(1)及び(3)、・・・、(1)及び最後の(8)、(2)、(2)及び(3)、(2)及び(4)・・・の順、或いは、(1)、(1)及び(2)、(1)及び(3)、(2)及び(3)、(2)及び(4)、(3)及び(5)、・・・の順などの規定の順番に従って変更を行うとよい。また、複数の給紙設定の組み合わせに切り替えの優先順位が設定されていてもよい。また、同時に変更される給紙設定は、3つ以上であってもよい。
【0095】
変更する給紙設定が優先順位(1)の捌き圧及び(2)の捌き角度に切り替えられた後、新たに用紙Pの差分時間が第1閾値の±15[ms]又は第2閾値の±20[ms]に達することがない。そのため、制御部18aは、給紙設定が変更された状態の用紙Pの差分時間が第1閾値又は第2閾値に達することがないこと(給紙設定が変更された状態のレジストセンサSの検知結果の変化の一例)に基づいて、給紙設定(2)の優先順位、又は、給紙設定(1)及び(2)の組み合わせの優先順位を最優先に変更するとよい。
【0096】
図19に示す1~50枚目の用紙Pの差分時間[ms]では、20枚目の用紙Pの差分時間が第1閾値の-15[ms]に達するため、制御部18aは、図9に示す給紙設定の優先順位(1)の捌き圧を、重送が検出されているため強めに変更する。
【0097】
その後、給紙設定が変更された状態で再び26枚目の用紙Pの差分時間が第1閾値の-15[ms]に達するため、制御部18aは、図9に示す給紙設定の優先順位(1)の捌き圧に加えて、優先順位(2)の捌き角度も変更する(重送気味が検出されているため+方向)。このように、図19に示す例においても、制御部18aは、同時に複数の給紙設定を変更する。
【0098】
次に、優先順位(1)の捌き角度及び(2)の捌き角度が変更された状態で27枚目の用紙Pの差分時間が第2閾値の-20[ms]に達するため、制御部18aは、上述のように、重送エラーと判定し、給紙を停止するように供給駆動部15を制御する。また、制御部18aは、ユーザへジャム解除を促す報知を行う。重送エラーが解除されると、制御部18aは、図9に示す給紙設定の優先順位(2)の捌き角度を元の設定に戻し、変更する給紙設定を優先順位(1)の捌き圧及び(3)の給紙加速度(重送が検出されているため加速)に切り替え、印刷を再開する。
【0099】
変更する給紙設定が優先順位(1)の捌き圧及び(3)の給紙加速度に切り替えられた後、新たに用紙Pの差分時間が第1閾値の±15[ms]又は第2閾値の±20[ms]に達することがない。そのため、制御部18aは、給紙設定が変更された状態の用紙Pの差分時間が第1閾値又は第2閾値に達することがないこと(給紙設定が変更された状態のレジストセンサSの検知結果の変化の一例)に基づいて、給紙設定(3)の優先順位、又は、給紙設定(1)及び(3)の組み合わせの優先順位を最優先に変更するとよい。
【0100】
上述の本実施の形態では、制御部18aは、外部給紙部10の給紙からレジストセンサSの検知までの検知時間と基準検知時間との差が閾値に達したことに基づいて、レジストセンサSの検知結果が基準を満たさない(重送又は空送が生じている)と判別し、給紙設定の変更や、変更する給紙設定の切り替えを行う。しかしながら、制御部18aは、例えば、レジストセンサSによって用紙Pが検知される時間間隔を取得し、この時間間隔(検知結果)が基準(例えば、上述の第1基準及び第2基準)を満たさない(重送又は空送が生じている)と判別し、給紙設定の変更や、変更する給紙設定の切り替えを行ってもよい。
【0101】
また、例えば、上述のレジストセンサSを一例とする媒体検知センサとして、検知光の用紙Pにおける透過量を検知する透過センサが用いられる場合、制御部18aは、透過センサの検知結果である透過量に基づいて、基準(例えば、上述の第1基準及び第2基準)を満たさない(重送又は空送が生じている)と判別し、給紙設定の変更や、変更する給紙設定の切り替えを行ってもよい。
【0102】
また、上述の本実施の形態では、制御部18aは、図9に示す優先順位(1)~(8)の順に、変更する給紙設定を切り替えるが、給紙設定の変更タイミングや、変更する給紙設定の切り替えタイミングは、外部給紙部10、印刷装置1、又は外部装置に配置される学習部の給紙設定変更モデルによって決定されてもよい。この場合、制御部18aは、給紙設定変更モデルによって決定された給紙設定の変更タイミング及び変更する給紙設定の切り替えタイミングの情報を取得し、この情報に基づいて、給紙設定の変更や、変更する給紙設定の切り替えを行う。例えば、制御部18aは、給紙設定及びこの給紙設定に対応する上述の検知時間を学習部に送信し、学習部は、例えば、特徴を機械自らが抽出するディープラーニングによって、或いは、給紙設定の変更タイミング及び切り替えタイミングの決定に必要な特徴を人間によって予め与られた上で、給紙設定及びこの給紙設定に対応する上述の検知時間に基づいて学習を行うとよい。
【0103】
以上説明した本実施の形態では、媒体供給装置は、供給部の一例である外部給紙部10(制御部18a、記憶部18b、インターフェース部18cを除く各部)と、媒体検知センサの一例であるレジストセンサSと、制御部18aとを備える。外部給紙部10は、媒体の一例である用紙Pを供給する。レジストセンサSは、外部給紙部10によって供給された用紙Pを検知する。制御部18aは、レジストセンサSの検知結果に基づいて、外部給紙部10の給紙設定(供給設定の一例)を変更する。また、制御部18aは、レジストセンサSの検知結果に基づいて、外部給紙部10の複数の給紙設定の中から変更する給紙設定を切り替える。
【0104】
これにより、制御部18aは、例えば、レジストセンサSの検知結果に基づいて、重送又は空送が生じていることを判別し、この重送又は空送を解消するように給紙設定を変更することができる。更には、制御部18aが、レジストセンサSの検知結果に基づいて、変更する給紙設定の切り替えを行うため、給紙設定を変更しても重送又は空送を減らせない場合に、他の給紙設定の変更によって設定変更の自由度が上がり、重送又は空送を減らしやすくなる。よって、本実施の形態によれば、重送や空送の発生を減らすことができる。
【0105】
ところで、例えば、給紙設定の1つである給紙加速度の減速を行っても重送を解消できない場合に給紙加速度の減速量を大きくし続けると、レジストローラ対31の搬送開始時間が遅れたり、或いは、用紙Pがレジストローラ対31に到達しないままレジストローラ対31が搬送を開始し、搬送エラーが生じたりする。この場合、給紙効率が低下する。それに対し、本実施の形態における制御部18aは、レジストセンサSの検知結果に基づいて、重送や空送を解消できない場合に、変更する給紙設定の切り替えを行う。そのため、外部給紙部10の用紙Pの給紙終了時間が所定の終了期間内に収まりやすくなり、給紙効率の低下を回避することができる。
【0106】
また、本実施の形態では、制御部18aは、レジストセンサSの検知結果が基準を満たさない場合に、外部給紙部10の複数の給紙設定の中から一部の給紙設定を変更し、その後、この給紙設定が変更された状態のレジストセンサSの検知結果が上記基準を満たさない場合に、複数の給紙設定の中から変更する給紙設定を切り替える。
【0107】
これにより、レジストセンサSの検知結果が重送や空送が生じにくい基準を満たすように、給紙設定の変更や、変更される給紙設定の切り替えを行うことができる。そのため、重送や空送の発生をより一層減らすことができる。
【0108】
また、本実施の形態では、制御部18aは、レジストセンサSの検知結果が給紙エラー(供給エラー)と判断するための第2閾値(第2基準の一例)に達する前の第1閾値(第1基準の一例)を満たす場合に、複数の給紙設定の中から変更する給紙設定を切り替える。ところで、レジストセンサSの検知結果に基づいて給紙エラーとなり、例えば、空送状態での用紙Pのリトライ給紙や、重送状態での用紙Pの給紙停止後のジャム解除などが行われる場合には、給紙効率が低下する。一方、本実施の形態のように、レジストセンサSの検知結果が給紙エラーと判断するための第2閾値に達する前の第1閾値に達した段階で、変更する給紙設定を切り替える場合、給紙エラーの発生を未然に防ぐことができる。したがって、重送や空送の発生を減らすことができるとともに、給紙エラーの発生に伴う給紙効率の低下を防ぐこともできる。
【0109】
また、本実施の形態では、制御部18aは、複数の給紙設定の切り替えの優先順位を設定し、給紙設定が変更された状態のレジストセンサSの検知結果の変化に基づいて、優先順位を変更する。これにより、重送や空送が生じにくい給紙設定の優先順位を上げることで、重送や空送の発生をより一層減らすことができる。
【0110】
また、本実施の形態では、制御部18aは、外部給紙部10の複数の給紙設定の中から同時に複数の給紙設定を変更する。これにより、重送又は空送を減らすための設定変更の自由度が更に上がるため、重送や空送の発生をより一層減らすことができる。
【0111】
また、本実施の形態では、レジストセンサSの検知結果は、外部給紙部10による用紙Pの給紙開始からレジストセンサSによる用紙Pの検知までの検知時間であり、制御部18aは、レジストセンサSにおける検知時間と基準検知時間との差が閾値に達したことに基づいて、外部給紙部10の複数の給紙設定の中から変更する給紙設定を切り替える。これにより、検知時間及び基準検知時間に基づいて重送又は空送の発生状況を確実に判別することができる。そのため、重送又は空送の発生状況に応じて、変更する給紙設定の切り替えを的確に行うことができる。したがって、重送や空送の発生をより一層減らすことができる。
【0112】
また、本実施の形態では、媒体供給装置は、供給部の一例である外部給紙部10(制御部18a、記憶部18b、インターフェース部18cを除く各部)と、媒体検知センサの一例であるレジストセンサSと、制御部18aとを備える。外部給紙部10は、媒体の一例である用紙Pを供給する。レジストセンサSは、外部給紙部10によって供給された用紙Pを検知する。制御部18aは、レジストセンサSの検知結果に基づいて、外部給紙部10の給紙設定(供給設定の一例)を変更する。給紙設定は、外部給紙部10のうち、用紙Pが積載される給紙トレイ11(トレイの一例)と、この給紙トレイ11上に積載された用紙Pを繰り出す給紙ローラ12(供給部材の一例)と、この給紙ローラ12(ピックアップローラ12b)との間で用紙Pを挟み込んで分離させる捌き板13(分離部材の一例)とのうち少なくとも1つの位置設定を含む。制御部18aは、レジストセンサSの検知結果に基づいて、外部給紙部10の位置設定を変更する。
【0113】
これにより、制御部18aは、例えば、レジストセンサSの検知結果に基づいて、重送又は空送が生じていることを判別し、この重送又は空送を解消するように給紙設定を変更することができる。更には、制御部18aが、レジストセンサSの検知結果に基づいて、外部給紙部10の位置設定を変更するため、用紙Pと各部材(給紙ローラ12、捌き板13等)との間隔などが変動し、重送又は空送を減らしやすくなる。よって、重送や空送の発生を減らすことができる。
【0114】
なお、本発明は、上述の実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上述の実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることはもちろんである。以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0115】
[付記1]
媒体を供給する供給部と、
前記供給部によって供給された前記媒体を検知する媒体検知センサと、
前記媒体検知センサの検知結果に基づいて、前記供給部の供給設定を変更する制御部とを備え、
前記制御部は、前記媒体検知センサの検知結果に基づいて、前記供給部の複数の前記供給設定の中から変更する供給設定を切り替える
を備えることを特徴とする媒体供給装置。
【0116】
[付記2]
前記制御部は、前記媒体検知センサの検知結果が基準を満たさない場合に、前記供給部の前記複数の供給設定の中から一部の供給設定を変更し、その後、当該供給設定が変更された状態の前記媒体検知センサの検知結果が前記基準を満たさない場合に、前記複数の供給設定の中から変更する供給設定を切り替える
ことを特徴とする付記1記載の媒体供給装置。
【0117】
[付記3]
前記制御部は、前記媒体検知センサの検知結果が供給エラーと判断するための第2基準に達する前の第1基準を満たす場合に、前記複数の供給設定の中から変更する供給設定を切り替える
ことを特徴とする付記1又は2記載の媒体供給装置。
【0118】
[付記4]
前記制御部は、前記複数の供給設定の切り替えの優先順位を設定し、前記供給設定が変更された状態の前記媒体検知センサの検知結果の変化に基づいて、前記優先順位を変更する
ことを特徴とする付記1から3のいずれか記載の媒体供給装置。
【0119】
[付記5]
前記制御部は、前記供給部の前記複数の供給設定の中から同時に複数の供給設定を変更する
ことを特徴とする付記1から4のいずれか記載の媒体供給装置。
【0120】
[付記6]
前記検知結果は、前記供給部による前記媒体の供給開始から前記媒体検知センサによる前記媒体の検知までの検知時間であり、
前記制御部は、前記媒体検知センサにおける前記検知時間と基準検知時間との差が閾値に達したことに基づいて、前記供給部の複数の前記供給設定の中から変更する供給設定を切り替える
ことを特徴とする付記1から5のいずれか記載の媒体供給装置。
【0121】
[付記7]
媒体を供給する供給部と、
前記供給部によって供給された前記媒体を検知する媒体検知センサと、
前記媒体検知センサの検知結果に基づいて、前記供給部の供給設定を変更する制御部とを備え、
前記供給設定は、前記供給部のうち、前記媒体が積載されるトレイと、当該トレイ上に積載された前記媒体を繰り出す供給部材と、当該供給部材との間で前記媒体を挟み込んで分離させる分離部材とのうち少なくとも1つの位置設定を含み、
前記制御部は、前記媒体検知センサの検知結果に基づいて、前記供給部の前記位置設定を変更する
ことを特徴とする媒体供給装置。
【符号の説明】
【0122】
1 印刷装置
10 外部給紙部
11 給紙トレイ
12 給紙ローラ
12a スクレーパローラ
12b ピックアップローラ
13 捌き板
14 厚さ設定部
15 供給駆動部
16 昇降駆動部
17 捌き板駆動部
18a 制御部
18b 記憶部
18c インターフェース部
20 内部給紙部
21 第1給紙部
22 第2給紙部
23 第3給紙部
21a,22a,23a 給紙トレイ
21b,22b,23b 給紙ローラ
31 レジストローラ対
32 加速搬送部
32a,32b,32c 加速ローラ対
33 等速搬送部
33a,33b,33c 等速ローラ対
34 反転搬送部(スイッチバックローラ対)
35 再給紙部(再給紙ローラ対)
36 排紙搬送部(排紙ローラ対)
37 直進搬送部(直進ローラ対)
38,39 経路切り替え部
40 印刷部
50 印刷搬送部
51 プーリ
52 ベルト
53 吸引ファン
54,55 ガイドローラ
60 排紙部
61 排紙トレイ
62 排紙ローラ対
70 搬送駆動部
71 レジスト駆動部
72 加速駆動部
73 等速駆動部
74 反転駆動部
75 再給紙駆動部
76 排紙駆動部
77 直進駆動部
78,79 切り替え駆動部
81 制御部
82 記憶部
83 インターフェース部
P 用紙
R1 直進搬送路
R2 循環搬送路
R2a 反転搬送路
R3 排紙搬送路
S レジストセンサ
図1
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