(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023135791
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】半導体装置及び製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 29/78 20060101AFI20230922BHJP
H01L 21/76 20060101ALI20230922BHJP
H01L 29/12 20060101ALI20230922BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20230922BHJP
H01L 29/41 20060101ALI20230922BHJP
H01L 29/861 20060101ALI20230922BHJP
H01L 29/872 20060101ALI20230922BHJP
H01L 29/47 20060101ALI20230922BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
H01L29/78 652N
H01L29/78 652R
H01L29/78 652S
H01L29/78 653C
H01L29/78 652D
H01L29/78 652T
H01L29/78 652Q
H01L29/78 658Z
H01L29/44 Y
H01L29/78 657A
H01L29/91 C
H01L29/91 F
H01L29/86 301D
H01L29/86 301F
H01L29/48 D
H01L27/06 102A
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022041060
(22)【出願日】2022-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】317011920
【氏名又は名称】東芝デバイス&ストレージ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】西脇 達也
(72)【発明者】
【氏名】下條 亮平
(72)【発明者】
【氏名】末代 知子
【テーマコード(参考)】
4M104
5F048
【Fターム(参考)】
4M104AA01
4M104AA03
4M104AA04
4M104AA05
4M104CC03
4M104FF10
4M104GG03
4M104GG09
4M104GG18
5F048AB10
5F048AC06
5F048AC10
5F048BA01
5F048BA14
5F048BA15
5F048BB02
5F048BB05
5F048BB12
5F048BB19
5F048BC03
5F048BC07
5F048BC12
5F048BD07
5F048BF02
5F048BF07
(57)【要約】
【課題】生産性の向上が可能な半導体装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】実施形態に係る半導体装置は、第1電極と複数の単位素子領域と区画領域とを含む。各単位素子領域は、第1半導体部分と第2電極と1導電部とを含む。第1半導体部分は、第1電極の上に設けられた第1導電形の第1半導体領域と、第1半導体領域の上に設けられた第2導電形の第2半導体領域と、第2半導体領域の上に設けられた第1導電形の第3半導体領域と、を含む。第2電極は、第2、3半導体領域の上に設けられ第2、3半導体領域と電気的に接続される。第1導電部は、第1絶縁膜を介して第2半導体領域と対向する部分を含む。複数の単位素子領域同士は、少なくとも一部の共通パターンを含む。区画領域は、第1半導体部分と連続した第2半導体部分を含み複数の単位素子領域を区画する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極と、
複数の単位素子領域であって、前記単位素子領域のそれぞれは、
前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第1半導体領域と、前記第1半導体領域の上に設けられた第2導電形の第2半導体領域と、前記第2半導体領域の上に設けられた第1導電形の第3半導体領域と、を含む第1半導体部分と、
前記第2半導体領域及び前記第3半導体領域の上に設けられ前記第2半導体領域及び前記第3半導体領域と電気的に接続された第2電極と、
第1絶縁膜を介して前記第2半導体領域と対向する第1導電部と、
を含み、前記複数の単位素子領域同士が少なくとも一部の共通パターンを含む、複数の単位素子領域と、
前記第1半導体部分と連続した第2半導体部分を含み前記複数の単位素子領域を区画する区画領域と、
を備えた半導体装置。
【請求項2】
前記複数の単位素子領域は、周期的に並ぶ、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記共通パターンは、前記第1導電部のパターン、前記第2半導体領域のパターン、及び前記第2電極のパターンの少なくともいずれかである、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記複数の単位素子領域のそれぞれは、前記第1半導体部分に設けられ前記第1半導体部分の表面に沿った延在方向に延在する複数の第1トレンチと、前記第1半導体部分の上に設けられた第1配線部と、を含み、
前記複数の単位素子領域のそれぞれにおいて、前記第1導電部は、複数設けられ、前記複数の第1トレンチの内部に配置され、前記第1配線部と電気的に接続され、
前記複数の単位素子領域のうちの第1単位素子領域は、前記第1半導体部分の上に設けられ前記第1配線部と電気的に接続され前記第1配線部よりも広い幅を有する導電領域を含み、
前記複数の第1トレンチの一部は、前記第2電極の下に配置された第1トレンチ部と、第1トレンチ部から延在方向に延び前記導電領域の下に配置された第2トレンチ部とを含む、請求項1~3のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1単位素子領域において、前記第1半導体部分は、前記導電領域の下に配置された第4半導体領域であって、前記第4半導体領域における第2導電形の不純物濃度が前記第2半導体領域における第2導電形の不純物濃度よりも高い第4半導体領域を含み、
前記第1単位素子領域の前記複数の第1導電部の一部は、前記第1トレンチ部内に配置された第1部分と、前記第1部分から前記延在方向に延び前記第2トレンチ部内に配置された第2部分と、を含む、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1単位素子領域の前記複数の第1導電部の一部は、前記第1トレンチ部内に配置された第1部分と、前記第1部分から前記延在方向に延び前記第2トレンチ部内に配置された第2部分と、を含み、
前記第1単位素子領域は、前記第2部分と前記第1半導体領域との間に設けられた第2絶縁膜を含み、
前記第2絶縁膜の厚さは、前記第1絶縁膜の厚さよりも厚い、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1単位素子領域は、前記第1単位素子領域の前記複数の第1導電部を、前記第1単位素子領域の前記第1配線部及び前記導電領域に電気的に接続する複数のコンタクト部を含み、
前記複数の単位素子領域のうちの第2単位素子領域は、前記第2単位素子領域の前記複数の第1導電部を、前記第2単位素子領域の前記第1配線部に電気的に接続する複数のコンタクト部を含み、
前記第1単位素子領域の前記複数のコンタクト部のパターンは、前記第2単位素子領域の前記複数のコンタクト部のパターンと共通である、請求項4~6のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項8】
前記複数の単位素子領域のそれぞれは、前記第1半導体部分の上に設けられ前記第1導電部と電気的に接続された第1配線部と、前記第1半導体部分の上に設けられ前記第1配線部と電気的に接続され前記第1配線部よりも広い幅を有する導電領域と、を含み、
前記複数の単位素子領域のそれぞれにおいて、前記第1配線部及び前記導電領域を含む導電膜は前記第2電極を囲み、
前記共通パターンは、前記導電領域のパターンである、請求項1~3のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項9】
前記複数の単位素子領域のそれぞれは、前記複数の第1トレンチの内部に配置された複数の第2導電部を含み、
前記第1単位素子領域の前記複数の第1導電部は、前記第2トレンチ部には配置されず、
前記第1単位素子領域の前記複数の第2導電部の一部は、前記第1トレンチ部に配置された部分と、前記第2トレンチ部内に配置された部分と、を含む、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記区画領域の前記第2半導体部分は、前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第5半導体領域と、前記第5半導体領域の上に設けられた第2導電形の第6半導体領域と、前記第6半導体領域の上に設けられた第1導電形の第7半導体領域と、を含み、
前記区画領域は、
前記第2半導体部分に設けられた第2トレンチと、
前記第2トレンチの内部に配置され、絶縁膜を介して前記6半導体領域の側面と対向する部分を有する第3導電部と、
前記第6半導体領域及び前記第7半導体領域の上に設けられ、前記第6半導体領域及び前記第7半導体領域と電気的に接続され、前記第2電極と連続した第3電極と、
を含む、請求項1~3のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項11】
前記複数の単位素子領域のそれぞれは、前記第1半導体部分の上に設けられ前記第1導電部と電気的に接続された第1配線部を含み、
前記区画領域は、前記第2半導体部分の上に設けられ前記第3導電部と電気的に接続され、前記第1配線部と連続した第2配線部を含み、
前記第1配線部及び前記第2配線部は、前記複数の単位素子領域及び前記区画領域の外周部に位置する、請求項10に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記区画領域の前記第2半導体部分は、前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第5半導体領域と、前記第5半導体領域の上に設けられた第2導電形の第6半導体領域と、を含み、
前記区画領域は、
前記第6半導体領域の上に設けられ、前記第6半導体領域と電気的に接続され、前記第2電極と連続した第3電極と、
を含む、請求項1~9のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項13】
前記区画領域の前記第2半導体部分は、前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第5半導体領域を含み、
前記区画領域は、
前記第5半導体領域の上に設けられ、前記第5半導体領域と電気的に接続され、前記第2電極と連続した第3電極と、
前記第5半導体領域とショットキー接合を形成し、前記第5半導体領域を前記第3電極に電気的に接続するコンタクト部と、
を含む、請求項1~9のいずれか1つに記載の半導体装置。
【請求項14】
第1電極と、
前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第1半導体領域と、前記第1半導体領域の上に設けられた第2導電形の第2半導体領域と、前記第2半導体領域の上に設けられた第1導電形の第3半導体領域と、を含む第1半導体部分と、
前記第2半導体領域及び前記第3半導体領域の上に設けられ前記第2半導体領域及び前記第3半導体領域と電気的に接続された第2電極と、
前記第1半導体部分に設けられ前記第1半導体部分の表面に沿った延在方向に延在する複数の第1トレンチと、
前記第1半導体部分の上に設けられた第1配線部と、
それぞれが、前記複数の第1トレンチのそれぞれの内部に配置され第1絶縁膜を介して前記第2半導体領域と対向し、前記第1配線部と電気的に接続された、複数の第1導電部と、
前記第1半導体部分の上に設けられ前記第1配線部と電気的に接続され前記第1配線部よりも広い幅を有する導電領域であって、前記複数の第1トレンチの一部が、前記第2電極の下に配置された第1トレンチ部と、第1トレンチ部から延在方向に延び前記導電領域の下に配置された第2トレンチ部とを含む、導電領域と、
を備えた半導体装置。
【請求項15】
前記第1半導体部分は、前記導電領域の下に配置された第4半導体領域であって、前記第4半導体領域における第2導電形の不純物濃度が前記第2半導体領域における第2導電形の不純物濃度よりも高い第4半導体領域を含み、
前記複数の第1導電部の一部は、前記第1トレンチ部内に配置された第1部分と、前記第1部分から前記延在方向に延び前記第2トレンチ部内に配置された第2部分と、を含む、請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
第1電極と、少なくとも1つの単位素子領域と、を含む半導体装置であって、前記単位素子領域は、前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第1半導体領域と、前記第1半導体領域の上に設けられた第2導電形の第2半導体領域と、前記第2半導体領域の上に設けられた第1導電形の第3半導体領域と、を含む第1半導体部分と、前記第2半導体領域及び前記第3半導体領域の上に設けられ前記第2半導体領域及び前記第3半導体領域と電気的に接続された第2電極と、絶縁膜を介して前記第2半導体領域と対向する部分を含む第1導電部と、を含む、半導体装置の製造方法であって、
複数の前記単位素子領域と、複数の前記単位素子領域を区画する区画領域と、が設定されたウェハを準備する工程と、
前記半導体装置に含まれる前記単位素子領域の数及び配置に応じて変更可能な切断位置において、前記区画領域の一部を切断して前記ウェハを個片化する工程と、
を備えた製造方法。
【請求項17】
前記単位素子領域は、前記第1半導体部分に設けられ前記第1半導体部分の表面に沿った延在方向に延在する第1トレンチを含み、
前記第1導電部は、前記第1トレンチの内部に配置され、
前記ウェハを準備する工程は、前記半導体装置に含まれる前記単位素子領域の数及び配置によらずに、前記第1半導体部分に前記第1トレンチを形成する工程を含む、請求項16に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体装置及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばトランジスタ等を含む半導体装置においては、所望の電流値などの特性に応じて、様々なチップサイズの製品が生産されることがある。半導体装置においては、生産性を向上することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、生産性の向上が可能な半導体装置及び製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態に係る半導体装置は、第1電極と、複数の単位素子領域と、区画領域と、を含む。前記単位素子領域のそれぞれは、第1半導体部分と、第2電極と、1導電部と、を含む。前記第1半導体部分は、前記第1電極の上に設けられた第1導電形の第1半導体領域と、前記第1半導体領域の上に設けられた第2導電形の第2半導体領域と、前記第2半導体領域の上に設けられた第1導電形の第3半導体領域と、を含む。前記第2電極は、前記第2半導体領域及び前記第3半導体領域の上に設けられ前記第2半導体領域及び前記第3半導体領域と電気的に接続される。前記第1導電部は、第1絶縁膜を介して前記第2半導体領域と対向する部分を含む。前記複数の単位素子領域同士は、少なくとも一部の共通パターンを含む。前記区画領域は、前記第1半導体部分と連続した第2半導体部分を含み前記複数の単位素子領域を区画する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
【
図2】第1実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
【
図3】第1実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
【
図4】第1実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
【
図5】第1実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
【
図6】
図6(a)及び
図6(b)は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を表す模式的平面図である。
【
図7】
図7(a)~
図7(h)は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を表す工程順模式的断面図である。
【
図8】
図8(a)~
図8(e)は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を表す工程順模式的断面図である。
【
図9】第1実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
【
図10】第1実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
【
図11】第1実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
【
図12】第1実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
【
図13】第2実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
【
図14】第2実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
【
図15】第3実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
【
図16】第3実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
【
図17】第4実施形態に係る半導体装置を例示する模式的平面図である。
【
図18】第4実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
【
図19】第4実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
【
図20】第4実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
【
図21】第5実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
【
図22】第5実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
【
図23】第5実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
【
図24】第6実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
【
図25】第6実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
【
図26】第6実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
【
図27】第6実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既に説明したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
以下で説明する各実施形態について、各半導体領域のp形(第2導電形の一例)とn形(第1導電形の一例)を反転させて各実施形態を実施してもよい。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
第1実施形態に係る半導体装置100は、複数の単位素子領域AAと、区画領域DAと、を含む。単位素子領域AAには、例えばMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)やIGBT(insulated gate bipolar transistor)などの半導体素子が形成される。この例では、複数の単位素子領域AAとして、4つの単位素子領域(第1~第4単位素子領域A1~A4)が設けられている。半導体装置100は、単位素子領域AAが縦(図中の第3方向D3)に2つ、横(図中の第2方向D2)に2つ並んだ、2×2のレイアウトである。ただし、実施形態において、単位素子領域AAの数は、1以上の整数であり、特に限定されない。単位素子領域AAは、第2方向D2及び第3方向D3の少なくとも一方において3つ以上並んでもよい。例えば、複数の単位素子領域AAは、第2方向D2及び第3方向D3の少なくとも一方において、周期的に並ぶ。単位素子領域AAは、例えば矩形の領域であり、第2方向D2に延在する二辺と第3方向D3に延在する二辺とを有する。上方から見たときに、複数の単位素子領域AAは、互いに同じ外周形状及び面積(大きさ)を有する。
【0009】
区画領域DAは、隣接する単位素子領域AA同士の間に設けられ、複数の単位素子領域AAを区画する領域である。例えば、区画領域DAは、複数の単位素子領域AAと連続しており、この例において格子状(十字状)である。この例では、区画領域DAには、トランジスタなどの素子が設けられていない。
【0010】
なお、半導体装置100の上面には、複数の電極(第1配線部41を含む導電膜40や第2電極12)が設けられている。
図1(及び後述する
図9~
図12、
図15、
図17、
図21、
図23、
図24、
図26)は、当該複数の電極を破線で表し、当該複数の電極の下層のレイアウトを模式的に表す透視図である。
【0011】
半導体装置100は、1つの半導体基板を含む。単位素子領域AAのそれぞれは、当該半導体基板の一部である第1半導体部分61を含む。区画領域DAは、当該半導体基板の別の一部である第2半導体部分62を含む。第2半導体部分62は、第1半導体部分61と連続している。
【0012】
図2は、第1実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
図3は、第1実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
図2は、
図1に示した領域R1の付近を拡大して表す。
図3は、
図2に示したA-A線断面を表す。
【0013】
例えば、半導体装置100は、MOSFETである。
図3に表したように、半導体装置100は、第1電極11(ドレイン電極)を含む。単位素子領域AAの第1半導体部分61は、第1電極11の上に設けられている。
【0014】
なお、実施形態の説明では、第1方向D1、第2方向D2、及び第3方向D3を用いている。第1電極11から第1半導体部分61に向かう方向を第1方向D1とする。第1方向D1に垂直な一方向を、第2方向D2とする。第1方向D1に垂直であり、且つ第2方向D2に垂直な方向を、第3方向D3とする。また、説明のために、第1電極11から第1半導体部分61に向かう方向を「上」と言い、その反対方向を「下」と言う。これらの方向は、第1電極11と第1半導体部分61との相対的な位置関係に基づき、重力の方向とは無関係である。
【0015】
図3に表したように、第1半導体部分61は、半導体領域28(ドレイン領域)と、第1半導体領域21(ドリフト領域)と、第2半導体領域22(ベース領域)と、複数の第3半導体領域23(ソース領域)と、複数のコンタクト部71(セルコンタクト)と、を含む。なお、
図2(及び後述する
図4、
図13、
図19)においては、第2半導体領域22及び第3半導体領域23が設けられる範囲をドットで表している。
【0016】
第1半導体領域21は、半導体領域28を介して、第1電極11の上に設けられる。第1半導体領域21は、半導体領域28を介して第1電極11と電気的に接続されている。第1半導体領域21及び半導体領域28は、第1導電形(n形)である。第1半導体領域21の第1導電形の不純物濃度は、半導体領域28の第1導電形の不純物濃度よりも低い。
【0017】
第2半導体領域22は、第1半導体領域21の一部の上に設けられている。第2半導体領域22は、第2導電形(p形)である。
【0018】
第3半導体領域23は、第2半導体領域22の一部の上に設けられている。第3半導体領域23は、第1導電形である。第3半導体領域23の第1導電形の不純物濃度は、第1半導体領域21の第1導電形の不純物濃度よりも高い。複数の第3半導体領域23は、第3方向D3に並んでおり、各第3半導体領域23は、第2方向D2に延在している。
【0019】
複数のコンタクト部71は、第2半導体領域22の一部の上に設けられている。コンタクト部71は、第2導電形である。コンタクト部71の第2導電形の不純物濃度は、第2半導体領域22の第2導電形の不純物濃度よりも高い。複数のコンタクト部71は、第3方向D3に並んでおり、各コンタクト部71は、第2方向D2に延在している。上方から見た場合に、隣接する2つの第3半導体領域23の間に、1つのコンタクト部71が配置されている。
【0020】
図3に表したように、単位素子領域AAのそれぞれは、複数の第1トレンチT1と、複数の第1導電部31(ゲート電極)と、複数の第1絶縁膜51(ゲート絶縁膜)と、第2電極12(ソース電極)と、をさら含む。
【0021】
第1導電部31は、第1半導体領域21の一部の上に設けられている。第1導電部31は、第1絶縁膜51を介して、第2半導体領域22の側面と対向する部分を有する。また、第1導電部31は、第1絶縁膜51を介して第1半導体領域21の側面と対向する部分、及び第1絶縁膜51を介して第3半導体領域23の側面と対向する部分を有する。第1導電部31は、第1~第3半導体領域21~23と、第3方向D3に並んでいる。複数の第1導電部31は、第3方向D3に並んでおり、各第1導電部31は第2方向D2に延在している。
【0022】
第1トレンチT1は、第1半導体部分61に設けられ、第1半導体部分61の上部から下方に向かう凹部である。第1トレンチT1は、第1半導体部分61の表面に沿った延在方向(この例では第2方向D2)に延在する。複数の第1トレンチT1は、第3方向D3に並んでいる。第1トレンチT1の内壁に第1絶縁膜51が設けられている。複数の第1導電部31のそれぞれは、複数の第1トレンチT1のそれぞれの内部に配置されている。隣り合う2つの第1トレンチT1の間に、2つの第3半導体領域23が設けられている。
【0023】
第2電極12は、第1導電部31、第2半導体領域22及び第3半導体領域23の上に設けられている。第2電極12は、第2半導体領域22及び第3半導体領域23と電気的に接続されている。第1導電部31と第2電極12との間には、絶縁膜55が設けられており、第1導電部31と第2電極12とは絶縁されている。
【0024】
第2電極12は、下方のコンタクト部71まで延びている。コンタクト部71は、第2電極12を第2半導体領域22と電気的に接続している。
【0025】
図1及び
図2に表したように、複数の単位素子領域AAのそれぞれは、第1配線部41(ゲート配線)及び複数のコンタクト部72(ゲートコンタクト)を含む。第1配線部41は、第1半導体部分61の上に設けられ、第1方向D1と垂直な方向において、第2電極12と並ぶ。第1配線部41は、複数のトレンチT1及び第1導電部31の延在方向(第2方向D2)の両端部の上に配置されている。各第1導電部31は、各コンタクト部72を介して、第1配線部41と電気的に接続されている。
【0026】
図1に表したように、複数の単位素子領域AAに設けられた複数の第1配線部41は、連続して、互いに電気的に接続されている。例えば、第1単位素子領域A1の第1配線部41は、第2単位素子領域A2の第1配線部41と、連続している。複数の第1配線部41は、それぞれ、1つの連続した導電膜40の一部でよい。導電膜40は、複数の単位素子領域AA及び区画領域DAに設けられている。
【0027】
各単位素子領域AAにおいて、各コンタクト部72は、各第1導電部31を第1配線部41に電気的に接続する。例えば、第2単位素子領域A2の複数のコンタクト部72は、第2単位素子領域A2の複数の第1導電部31を、第2単位素子領域A2の第1配線部41に電気的に接続する。
【0028】
各第1導電部31の延在方向の両端部の上に、コンタクト部72が設けられている。例えば、コンタクト部72は、第1配線部41を含む導電膜40と連続し、導電膜40から下方に延びて第1導電部31に接触する。コンタクト部72は、導電膜40の一部でもよい。コンタクト部72は、例えば第1導電部31上の絶縁膜55を貫通して、第1導電部31に接する。
【0029】
複数の単位素子領域AAに設けられた複数の第2電極12は、例えば、ボンディングなどによって互いに電気的に接続され、同電位に設定されていてもよい。
【0030】
また、
図2に表したように、第3半導体領域23は、第2電極12の下方に配置されており、導電膜40の下方には配置されていない。第2半導体領域22は、第2電極12の下方に配置されており、導電膜40の下方まで延びている。第2半導体領域22は、区画領域DAには設けられなくてよい。
【0031】
実施形態においては、複数の単位素子領域AAは、共通のパターンを含む。複数の単位素子領域AA同士が少なくとも一部の共通パターンを含む。例えば、1つの単位素子領域AAの少なくとも一部のパターンは、別の単位素子領域AAの少なくとも一部のパターンと共通である。
【0032】
なお、単位素子領域AAの少なくとも一部のパターンとは、上方から見た場合における、当該単位素子領域AAに含まれる少なくとも一部の要素の、当該単位素子領域AA内における数、位置及び形状である。「共通」(又は「同じ」)とは、完全同一には限定されず、略同じであることを含む。例えばプロセス条件のばらつき等に起因する程度の差異があっても「共通」(又は「同じ」)に含まれる。
【0033】
具体的には、この例では、共通のパターンは、第1導電部31のパターン、第1トレンチT1のパターン、コンタクト部71のパターン、コンタクト部72のパターン、及び第2半導体領域22のパターンである。共通のパターンは、複数の単位素子領域AAの周期と同じ周期で、周期的に繰り返される。
【0034】
例えば、第1単位素子領域A1内における複数の第1導電部31の数、位置及び形状は、第2単位素子領域A2内における複数の第1導電部31の数、位置及び形状と共通である。
例えば、第1単位素子領域A1内における複数の第1トレンチT1の数、位置及び形状は、第2単位素子領域A2内における複数の第1トレンチT1の数、位置及び形状と共通である。
例えば、第1単位素子領域A1内における複数のコンタクト部71の数、位置及び形状は、第2単位素子領域A2内における複数のコンタクト部71の数、位置及び形状と共通である。
例えば、第1単位素子領域A1内における複数のコンタクト部72の数、位置及び形状は、第2単位素子領域A2内における複数のコンタクト部72の数、位置及び形状と共通である。
例えば、第1単位素子領域A1内における第2半導体領域22の数、位置及び形状は、第2単位素子領域A2内における第2半導体領域22の数、位置及び形状と共通である。
【0035】
これらのパターン(複数の第1導電部31のパターン、複数の第1トレンチT1のパターン、複数のコンタクト部71のパターン、複数のコンタクト部72のパターン、及び第2半導体領域22のパターン)は、すべての単位素子領域AAにおいて共通でよい。なお、区画領域DAは、単位素子領域AAの共通パターンを含まなくてよい。
【0036】
図4は、第1実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
図4は、
図1に示したR2の付近を拡大して表す。また、
図4は、後述する第4半導体領域24が設けられる範囲をドットで表している。複数の単位素子領域AAのうちの少なくとも1つには、導電領域44(ゲートパッド)が設けられる。この例では、第1単位素子領域A1は、導電領域44を含み、第2~第4単位素子領域A2~A4は、導電領域44を含まない。第1単位素子領域A1において、導電領域44は、第1半導体部分61の上に設けられ、第1配線部41と電気的に接続されている。導電領域44は、第1配線部41と連続している。導電領域44は、第1配線部41を含む導電膜40の一部でよい。
【0037】
導電領域44は、第1配線部41よりも広い幅を有する。すなわち、
図4に表したように、導電領域44の第2方向D2の幅W44は、第1配線部41の第2方向D2の幅W41よりも広い。幅W41は、導電膜40のうちの、第1単位素子領域A1の第2方向D2の端部に位置し、第3方向D3に延びる領域の幅である。
【0038】
第1単位素子領域A1において、複数の第1トレンチT1の一部は、導電領域44の下方まで延在している。より具体的には、
図4に表したように、複数の第1トレンチT1の一部は、第1トレンチ部TR1と、第2トレンチ部TR2と、を含む。第1トレンチ部TR1は、第2電極12の下に配置されており、第3半導体領域23(ソース領域)と接する。第2トレンチ部TR2は、第1トレンチ部TR1から第2方向D2に延び、導電領域44の下に配置されている。導電領域44の下方まで延在している第1トレンチT1の長さは、導電領域44の下方に配置されない第1トレンチT1の長さと同じである。第2トレンチ部TR2は、第1単位素子領域A1の外周部まで延在している。すなわち、第2トレンチ部TR2は、導電領域44の第1トレンチ部TR1とは反対側の端部の下方まで延在している。
【0039】
この例では、複数の第1導電部31の一部は、第1部分31aと、第2部分31bと、を含む。第1部分31aは、第1トレンチ部TR1の内部に配置された部分である。第2部分31bは、第1部分31aから第2方向D2に延び、第2トレンチ部TR2の内部に配置された部分である。
【0040】
第1単位素子領域A1の複数のコンタクト部72は、第1単位素子領域A1の複数の第1導電部31を、第1単位素子領域A1の第1配線部41及び導電領域44に電気的に接続する。具体的には、第1単位素子領域A1において、複数のコンタクト部72は、コンタクト部72a及びコンタクト部72bを含む。コンタクト部72aは、上下方向において第1配線部41と第1導電部31との間に位置する。コンタクト部72bは、上下方向において、導電領域44と、第1導電部31の第2部分31bと、の間に位置する。コンタクト部72bは、導電領域44から下方に延びて、第2部分31bに電気的に接続されている。
【0041】
図5は、第1実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
図5は、
図4に示したB-B線断面を表す。第1単位素子領域A1において、第1半導体部分61は、第4半導体領域24をさらに含む。第4半導体領域24は、導電領域44の下方に位置する。第4半導体領域24は、第2半導体領域22と絶縁膜55との間に配置されている。第4半導体領域24は、第2導電形である。第4半導体領域24の第2導電形の不純物濃度は、第2半導体領域22の第2導電形の不純物濃度よりも高い。第1導電部31の第2部分31bは、第1絶縁膜51を介して、第4半導体領域24の側面と対向している。
【0042】
図4に表したように、第4半導体領域24の一部は、第2電極12の端部の下方まで延びている。例えば、第4半導体領域24の端部は、一部のコンタクト部71の第2方向D2の端部と接している。第4半導体領域24は、第2方向D2において第3半導体領域23と並んでいる。
【0043】
半導体装置100の各構成要素の材料の一例を説明する。
第1半導体部分61(第1~第4半導体領域21~24、半導体領域28、セルコンタクト)及び第2半導体部分62は、半導体材料として、シリコン、炭化シリコン、窒化ガリウム、またはガリウムヒ素を含む。半導体材料としてシリコンが用いられる場合、n形不純物として、ヒ素、リン、またはアンチモンを用いることができる。p形不純物として、ボロンを用いることができる。
第1導電部31は、ポリシリコンなどの導電材料を含む。導電材料には、不純物が添加されていても良い。
第1絶縁膜51、絶縁膜55は、酸化シリコン又は窒化シリコンなどの絶縁材料を含む。
第1電極11、第2電極12(導電膜12a~12c)、導電膜40、コンタクト部72は、アルミニウムまたは銅などの金属を含む導電部である。
【0044】
半導体装置100の動作について説明する。
第2電極12に対して第1電極11に正電圧が印加された状態で、第1導電部31に閾値以上の電圧を印加する。これにより、第2半導体領域22にチャネル(反転層)が形成され、半導体装置100がオン状態となる。電子は、チャネルを通って第2電極12から第1電極11へ流れる。その後、第1導電部31に印加される電圧が閾値よりも低くなると、第2半導体領域22におけるチャネルが消滅し、半導体装置100がオフ状態になる。
【0045】
例えばオフ状態において、第2電極12に対して第1電極11に印加される正電圧により、第1半導体領域21と第1絶縁膜51との界面から第1半導体領域21に向けて、空乏層が広がる。第1半導体領域21に空乏層が広がった際、衝突電離等によって発生したキャリア(電子及び正孔)が空乏層中で加速され、アバランシェ降伏が発生する場合がある。アバランシェ降伏が発生したとき、電子は、半導体領域28を通って第1電極11から排出される。正孔は、コンタクト部71を通って第2電極12へ排出される。
【0046】
半導体装置100の製造方法について説明する。
図6(a)及び
図6(b)は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を表す模式的平面図である。
半導体装置100の製造方法は、
図6(a)に表したように、ウェハWfを準備する工程を含む。ウェハWfには、複数の単位素子領域AAと、区画領域DAと、が設定されている。区画領域DAは、例えばダイシングラインとすることができる領域である。
【0047】
半導体装置100の製造方法は、区画領域DAの一部を切断してウェハWfを個片化する工程(ダイシング工程)をさらに含む。切断には、適宜、ダイシングブレードなどが用いられる。例えば、
図6(a)に示した切断位置P1において、ウェハWfを切断する。すなわち、格子状の区画領域DAのうち、縦横の1つおきのラインが切断位置P1とされる。これにより、
図6(b)に示した、2×2のレイアウトの半導体装置100が製造される。
【0048】
切断位置P1は、製造する半導体装置の大きさの情報に応じて変更可能である。半導体装置の大きさの情報とは、1つの半導体装置に含まれる単位素子領域AAの数及び配置を含む。すなわち、この例では、半導体装置の大きさの情報は、2×2のレイアウトを示す。より具体的には、
図6(a)に表したように、格子状の区画領域DAは、複数の縦ラインL3(第3方向D3に延在する領域)と、複数の横ラインL2(第2方向D2に延在する領域)と、を含む。半導体装置の大きさの情報によって、複数の縦ラインL3の少なくとも一部のライン、及び、複数の横ラインL2の少なくとも一部のラインが、切断位置P1として選択される。ダイシング工程は、選択された切断位置P1で、ウェハWfを切断する。
【0049】
例えば、半導体装置の大きさの情報は、単位素子領域AAが1つのレイアウトでもよい。この場合、切断位置P1は、格子状の区画領域DAのうち、縦横のすべてのラインとなる。例えば、半導体装置の大きさの情報は、単位素子領域AAが縦に3つ、横に3つ並んだ3×3のレイアウトでもよい。この場合、切断位置P1は、格子状の区画領域DAのうち、縦横の2つおきのラインとなる。このように、製造する半導体装置に含まれる単位素子領域AAの数及び配置に応じて、切断位置P1は、適宜変更可能である。上記に限らず、半導体装置の大きさの情報は、2×1のレイアウト(単位素子領域AAが縦に2つ横に1つ)でもよいし、2×3のレイアウト(単位素子領域AAが縦に2つ横に3つ)でもよいし、任意である。
【0050】
図7(a)~
図7(h)及び
図8(a)~
図8(e)は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を表す工程順模式的断面図である。
これらの図は、ウェハWfを準備する工程を表す。
図7(a)に表したように、半導体領域28の上に第1半導体領域21が形成された基板を用意する。
【0051】
図7(b)に表したように、フォトリソグラフィ及びRIE(Reactive Ion Etching)などを用いて、基板の表面に第1トレンチT1を形成する。
【0052】
図7(c)に表したように、例えば熱酸化などを用いて、基板表面に絶縁膜を形成する。これにより、第1トレンチT1の内壁に第1絶縁膜51を形成される。
図7(d)に表したように、第1トレンチT1の内部及び基板表面に第1導電部31となる導電膜31fを成膜する。
図7(e)に表したように、例えばCDE(Chemical Dry Etching)またはRIEなどを用いて、導電膜31fのうち、第1トレンチT1の内部以外の部分を除去する。これにより、第1導電部31が形成される。
【0053】
図7(f)に表したように、例えばボロンのイオン注入により、第2半導体領域22を形成する。
図7(g)に表したように、例えばボロン(
11B)又はBF2のイオン注入により、第4半導体領域24を形成する。
図7(h)に表したように、例えばリンまたはヒ素のイオン注入により、第3半導体領域23を形成する。
【0054】
図8(a)に表したように、例えばCVD(chemical vapor deposition)などにより、基板上に絶縁膜55となる膜55fを成膜する。
図8(b)に表したように、例えばRIEなどにより、膜55fの一部を除去して絶縁膜55を形成する。
図8(c)に表したように、例えばRIEなどにより、絶縁膜55をマスクとして、第3半導体領域23及び第2半導体領域22にトレンチT71を形成する。
図8(d)に表したように、
図8(c)で形成したトレンチT71の底部に、例えばイオン注入などにより、コンタクト部71を形成する。
図8(e)に表したように、基板の表面に第2電極12を形成する。また、導電膜40(第1配線部41及び導電領域44)を形成する。その後、基板の裏面に第1電極11を形成する。
【0055】
第1実施形態の効果について説明する。
実施形態においては、複数の単位素子領域AA同士が少なくとも一部の共通パターンを含む。例えば、複数の単位素子領域AAの1つの少なくとも一部が、複数の単位素子領域AAの別の1つの少なくとも一部と共通のパターンを含む。この場合、共通のパターンを形成する工程は、半導体装置の大きさの情報によらずに実行することが可能となる。これにより、半導体装置の生産性を向上させることができる。例えば、異なる大きさの半導体装置を製造する場合でも、共通のパターンを形成する工程を、共通化することができる。例えば、
図1等に表した半導体装置100においては、上述したように、複数の第1トレンチT1のパターン、複数の第1導電部31のパターン及び第2半導体領域22のパターンが、複数の単位素子領域AAで共通である。そのため、第1トレンチT1を形成する工程(
図7(b))、第1導電部31を形成する工程(
図7(e))、及び第2半導体領域22を形成する工程(
図7(f))は、半導体装置100の大きさの情報によらずに実行される。つまり、半導体装置100の大きさの情報によらずに、
図7(a)~
図7(f)までの工程を実行することができる。
【0056】
例えば、パワーデバイスなどの半導体装置においては、所望の電流値やオン抵抗に応じて、様々なチップサイズの装置が求められることがある。一方で、様々なチップサイズの装置を製造する場合、開発に時間が掛かることがある。また、リードタイムを短縮するために、多くの異なるチップサイズの製品の在庫を持つ場合がある。これに対して、実施形態においては、基本となるサイズの最小単位サイズチップ(単位素子領域AA)を、整数倍に縦横に並べて、1つのチップとして取り扱う。例えば、1つのチップは、複数の単位素子領域が周期的に並んで結合した構成を有する。これにより、途中工程(この例では
図7(f)の拡散工程)まで共通化し、その途中工程までの製造を終えたウェハを在庫として持つことで、実質的な工期を短縮することが可能となる。当該途中工程の後においては、例えばロット分割などにより、各ウェハを別サイズのチップを製造するウェハとして扱うことができる。
【0057】
一方、半導体装置の大きさの情報(チップサイズ)に応じて、導電領域44(ゲートパッド)及び第4半導体領域24の位置が定められる。つまり、半導体装置の大きさの情報によって、導電領域44及び第4半導体領域24を形成する単位素子領域AA(第1単位素子領域A1)が定められる。それに応じて、第3半導体領域23のパターン、第2電極12のパターン、複数のコンタクト部71のパターンなどが定められる。そのため、第4半導体領域24を形成する工程(
図7(g))、第3半導体領域23を形成する工程(
図7(h))、複数のコンタクト部71を形成する工程(
図8(c)及び
図8(d))、第2電極12を形成する工程(
図8(e))は、半導体装置100の大きさの情報に応じて実行される。そして、ウェハを個片化する工程においては、半導体装置の大きさの情報に応じて切断位置が変更可能であることにより、所望のチップサイズの装置を製造することができる。
【0058】
また、例えば、複数の単位素子領域AAのうちの1つ(第1単位素子領域A1)に、導電領域44を形成し、他の単位素子領域AA(第2~第4単位素子領域A2~A4)には、導電領域44を形成しない。当該他の単位素子領域AAにおいては、導電領域44の位置に対応する領域に、第2半導体領域22、第3半導体領域23及びコンタクト部71等を延長して形成している。これにより、導電領域44の位置に対応する領域を有効な素子として使用することができる。有効面積を拡大することができ、例えば同一チップ面積においてオン抵抗を低減することができる。
【0059】
また、上述したように、
図4等に表した例では、第1単位素子領域A1において、複数の第1トレンチT1の一部は、導電領域44の下方まで延在している。すなわち、一部の第1トレンチT1は、第2電極12の下方に配置された第1トレンチ部TR1と、第1トレンチT1から第2方向に延び導電領域44の下に配置された第2トレンチ部TR2と、を含む。これにより、第1単位素子領域A1における複数の第1トレンチT1のパターンを、他の単位素子領域AAにおける複数の第1トレンチT1のパターンと共通とすることができる。また、複数の第1トレンチT1のレイアウトの均一性を向上させることができる。
【0060】
また、第1トレンチT1が導電領域44の下方まで延在していることに伴い、第1単位素子領域A1の複数のコンタクト部72のパターンは、第2単位素子領域A2の複数のコンタクト部72のパターンと共通となっている。これにより、例えば、複数のコンタクト部72のレイアウトの均一性を向上させることができる。
【0061】
また、第1単位素子領域A1において、複数のコンタクト部71は、第2電極12の下方に配置され、導電領域44の下方には配置されない。この場合、例えば、上述のアバランシェ降伏の際に、導電領域44の下方の第2半導体領域22の電位が上昇し、不具合が生じる恐れがある。例えば、
図4及び
図5に関して説明したように、導電領域44の下方の第2トレンチ部TR2の内部に、第1導電部31の第2部分31b及び第1絶縁膜51が配置されていると、第1絶縁膜51の破壊が生じる恐れがある。これに対して、半導体装置100においては第4半導体領域24が設けられている。第4半導体領域24においては、第2半導体領域22よりも第2導電形の不純物濃度が高いため、抵抗が低い。これにより、電位の上昇を抑制することができ、第1絶縁膜51の破壊を抑制することができる。
【0062】
(変形例1)
図9は、第1実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
図9は、単位素子領域AAが1つのレイアウトの場合を表す。各半導体装置101は、1つの単位素子領域AAを含む。半導体装置101の製造工程においては、複数の単位素子領域AAのそれぞれに、導電領域44が形成される。各単位素子領域AAにおいて、第1トレンチT1の一部は、導電領域44の下方まで延在し、導電領域44の下方には第4半導体領域24が形成される。
【0063】
この場合でも、複数の第1トレンチT1を形成する工程、複数の第1導電部31を形成する工程、及び第2半導体領域22を形成する工程などは、半導体装置の大きさの情報によらない。そのため、これらの工程は、半導体装置100の製造における工程と同じとすることができる。
【0064】
(変形例2)
図10は、第1実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
半導体装置102は、導電膜40の平面形状において、
図1に示した半導体装置100と異なる。具体的には、半導体装置102においては、導電膜40が、
図10の領域R3付近に示す部分をさらに含む。すなわち、複数の単位素子領域AAのそれぞれにおいて、第1配線部41を含む導電膜40は、第2電極12を囲む。例えば、各第2電極12の全外周が、導電膜40に囲まれている。これにより、例えば、導電膜40の面積を広くし、導電膜40の抵抗(例えばゲート配線抵抗)を低くすることができる。
【0065】
(変形例3)
図11は、第1実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
半導体装置103は、第2電極12及び導電膜40の平面形状において、
図1に示した半導体装置100と異なる。具体的には、半導体装置103においては、第1単位素子領域A1の第2電極12と、第2単位素子領域A2の第2電極12とが、1つの導電膜12aとして形成され、連続して電気的に接続されている。半導体装置100と比較すると、第1単位素子領域A1と第2単位素子領域A2との間の区画領域DAに導電膜40が形成されず、代わりに導電膜12aが形成されている。同様に、半導体装置103においては、第3単位素子領域A3の第2電極12と、第4単位素子領域A4の第2電極12とが、1つの導電膜12bとして形成され、連続して電気的に接続されている。半導体装置100と比較すると、第3単位素子領域A3と第4単位素子領域A4との間の区画領域DAに導電膜40が形成されず、代わりに導電膜12bが形成されている。これにより、第2電極12を形成する導電膜の面積が拡大されるため、第2電極12の抵抗(例えばソース配線抵抗)を低くすることができる。
【0066】
(変形例4)
図12は、第1実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
半導体装置104は、第2電極12、導電膜40、コンタクト部72の平面形状において、
図1に示した半導体装置100と異なる。具体的には、4つの単位素子領域AAの第2電極12が、1つの導電膜12cとして形成され、連続して互いに電気的に接続されている。半導体装置100と比較すると、隣接する2つの単位素子領域AAの間の区画領域DAに導電膜40が形成されず、代わりに導電膜12cが形成されている。これにより、第2電極12を形成する導電膜の面積がさらに拡大されるため、第2電極12の抵抗(例えばソース配線抵抗)をさらに低くすることができる。なお、導電膜12cの下方には、ゲートコンタクトが配置されていない。1つの単位素子領域AAにおいては、第2方向D2の片側にゲートコンタクトが配置されている。
【0067】
(第2実施形態)
図13は、第2実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
第2実施形態に係る半導体装置120は、半導体装置120は、
図14に表した第1単位素子領域A1の導電領域44付近における構成が、半導体装置100と異なる。これ以外については、半導体装置120の構成には、半導体装置100と同様の説明を適用できる。
【0068】
図14は、第2実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
図14は、
図13に示したC-C線断面を表す。
図13及び
図14に表したように、半導体装置120においては、第4半導体領域24が設けられていない。半導体装置120においては、導電領域44を含む導電膜40の下方に、第2半導体領域22が配置されていない。導電膜40の下方に配置された第2トレンチ部TR2の側面及び下面は、第1半導体領域21と接している。第2トレンチ部TR2の内壁には、
図5に示した第1絶縁膜51の代わりに、第2絶縁膜52が配置されている。すなわち、第2絶縁膜52は、第1導電部31の第2部分31bと、第1半導体領域21と、の間に設けられている。第2部分31bは、第2絶縁膜52を介して、第1半導体領域21の側面と対向している。第2絶縁膜52の材料は、第1絶縁膜51と同様でよい。
【0069】
図14に表した第2絶縁膜52の厚さT52は、第1絶縁膜51の厚さT51(
図3参照)よりも厚い。これにより、例えば、アバランシェ時に第1半導体領域21の電位が上昇しても、第2絶縁膜52の破壊を抑制することができる。第2絶縁膜52を厚くすることにより、導電領域44の下方には、第2半導体領域22及び第4半導体領域24を配置しなくてもよい。
【0070】
(第3実施形態)
図15は、第3実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
図16は、第3実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
図16は、
図15に示すD-D線断面を示す。第3実施形態に係る半導体装置130においても、第1~第4単位素子領域A1~A4が設けられる。半導体装置130においては、第2~第4単位素子領域A2~A4は、それぞれ、第1単位素子領域A1と同様の構成を有する。また、半導体装置130の第1単位素子領域A1は、導電領域44の下方における第1トレンチT1、第1導電部31及びコンタクト部72の構成において、半導体装置100の第1単位素子領域A1と異なる。これ以外については、半導体装置130の構成には、半導体装置100と同様の説明を適用できる。
【0071】
図15に表したように、半導体装置130においては、複数の第1トレンチT1は、トレンチT11と、トレンチT12と、を含む。トレンチT11は、その端部が導電領域44の下方に配置されるトレンチである。トレンチT12は、トレンチT11以外のトレンチである。
【0072】
トレンチT11は、導電領域44の中央まで延在していない。トレンチT11は、第2方向D2においてトレンチT12よりも短い。トレンチT11の端部は、導電領域44の第2電極12側の端部の下方に位置する。そのため、トレンチT11内に配置される第1導電部31は、導電領域44の中央まで延在していない。トレンチT11の内部に配置される第1導電部31は、第2方向D2においてトレンチT12の内部に配置される第1導電部31よりも短い。また、トレンチT11内の第1導電部31と導電領域44とを接続するコンタクト部72は、導電領域44の第2電極12側の端部の下方に位置する。
【0073】
半導体装置130においては、複数の単位素子領域AAが含む共通のパターンは、第3半導体領域23のパターン、第2電極12のパターン、第1配線部41のパターン及び導電領域44のパターンであってもよい。
【0074】
例えば、第1単位素子領域A1内における第3半導体領域23の数、位置及び形状は、第2単位素子領域A2内における第3半導体領域23の数、位置及び形状と共通である。 例えば、第1単位素子領域A1内における第2電極12の数、位置及び形状は、第2単位素子領域A2内における第2電極12の数、位置及び形状と共通である。
例えば、第1単位素子領域A1内における第1配線部41の数、位置及び形状は、第2単位素子領域A2内における第1配線部41の数、位置及び形状と共通である。
例えば、第1単位素子領域A1内における導電領域44の数、位置及び形状は、第2単位素子領域A2内における導電領域44の数、位置及び形状と共通である。
【0075】
このように、半導体装置130においては、各単位素子領域AAは、第1配線部41と導電領域44とを含む。各単位素子領域AAにおいて、第1配線部41と導電領域44とを含む導電膜40は、第2電極12を囲む。そして、第2電極12、第1配線部41及び導電領域44のパターンは、複数の単位素子領域AAにおいて共通である。これにより、異なる大きさの半導体装置を製造する場合においても、例えばメタル工程(例えば
図8(e)の工程)までを共通化することができる。従って、生産性をより向上させることができる。また、同一パターンの単位素子領域AAが繰り返し配置されているため、レイアウト上の特異点が発生しにくい。これにより、例えば、特異点での耐圧不良や破壊などが生じにくい。
【0076】
(第4実施形態)
図17は、第4実施形態に係る半導体装置を例示する模式的平面図である。
第4実施形態に係る半導体装置140には、半導体装置100に対して、第2導電部32(フィールドプレート(FP))、コンタクト部75(FPコンタクト)、絶縁膜53(FP絶縁膜、
図18参照)が設けられる。これに伴い、半導体装置140においては、半導体装置100と比べて、コンタクト部71及び第1導電部31が、第2方向D2において分割されている。また、後述するように、導電領域44の下方において、トレンチT1の内部の構成、及び、コンタクト部72の配置は、半導体装置100と異なる。半導体装置140においては、第4半導体領域24が設けれなくてもよい。また、上記に伴い、第2半導体領域22及び第3半導体領域23の配置を適宜変更してもよい。これ以外については、半導体装置140の構成には、半導体装置100と同様の説明を適用できる。
【0077】
図17に表したように、各単位素子領域AAは、複数の第2導電部32と、複数のコンタクト部75と、を含む。複数の第2導電部32のそれぞれは、複数の第1トレンチT1の内部に配置されている。複数の第2導電部32は、第3方向D3に並んでいる。第2導電部32は、第2方向D2に延在している。
【0078】
複数のコンタクト部75のそれぞれは、複数の第1トレンチT1のそれぞれ上に配置されている。コンタクト部75は、第1トレンチT1の第2方向D2の中央部に位置する。コンタクト部75は、例えば、上下方向において、第2電極12と第2導電部32との間に位置し、第2電極12と第2導電部32とを電気的に接続している。例えば、コンタクト部75は、第2電極12と連続し、第2電極12から下方に延びて第2導電部32に接触する。コンタクト部75は、第2電極12を形成する導電膜の一部でもよい。
【0079】
各単位素子領域AAにおいて、複数のコンタクト部75は、第3方向D3に並んでいる。コンタクト部75が並ぶ単位素子領域AAの中央部には、第1導電部31及びコンタクト部71は、設けられていない。
【0080】
図18は、第4実施形態に係る半導体装置を例示する模式的断面図である。
図18は、
図17に示すE-E線断面を示す。
図18に表したように、第1トレンチT1の内壁(底部及び内側面)に、絶縁膜53が設けられている。第2導電部32は、絶縁膜53を介して、第1半導体領域21の側面と対向する部分を有する。第1トレンチT1内において、第1導電部31及び第1絶縁膜51は、第2導電部32及び絶縁膜53の上に設けられている。例えば、絶縁膜53の厚さT53は、第1絶縁膜51の厚さT51よりも厚い。
【0081】
図19は、第4実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
図19は、
図17に表した導電領域44の付近を拡大して表す。第2導電部32は、第1FP部分32aと、第2FP部分32bと、を含む。第1FP部分32aは、第2電極12の下方に配置された第1トレンチ部TR1の内部に配置された部分である。第2FP部分32bは、第1FP部分32aから第2方向D2に延び、導電領域44の下方に配置された第2トレンチ部TR2の内部に配置された部分である。第1トレンチ部TR1の内部には、
図18と同様に、第1導電部31、第2導電部32(第1FP部分32a)、第1絶縁膜51及び絶縁膜53が配置されている。
【0082】
コンタクト部72bは、導電領域44の端部領域44aの下に配置されている。端部領域44aは、導電領域44の第2方向D2における端部のうち、第2電極12側の端部である。つまり、この例では、コンタクト部72bは、第3方向D3において、コンタクト部72aと並ばない。コンタクト部72bに接続される第1導電部31は、コンタクト部72aに接続される第1導電部31よりも短い。第2半導体領域22は、第2電極12の下方から、端部領域44aの下方まで延びている。
FP構造において耐圧を上げるため、例えば第2半導体領域22(ベース層)はトレンチ先端よりも内側に、コンタクト72aよりも外側になるように位置される。
【0083】
図20は、第4実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
図20は、
図19に示したF-F線断面を示す。導電領域44の下方の第2トレンチ部TR2には、第1導電部31及び第1絶縁膜51が設けられていない。第2トレンチ部TR2には、第2導電部32の第2FP部分32bと、絶縁膜53と、が設けられている。この例では、導電領域44の下方においては、
図5の例と比較して、第2半導体領域22及び第4半導体領域24が設けられていない。ただし、
図5の例と同様に、導電領域44の下方にも第2半導体領域22及び第4半導体領域24を配置してもよい。
【0084】
第2導電部32の材料は、第1導電部31と同様でよい。絶縁膜53の材料は、第1絶縁膜51と同様でよい。
【0085】
第2導電部32を設けることで、例えば、空乏層が第1半導体領域21に広がりやすくなり、電界を緩和することができ、半導体装置140の耐圧を高めることができる。また、上述したように、導電領域44の下方の第2トレンチ部TR2は、第1導電部31が配置されず、第2FP部分32bが配置されている。そのため、第2トレンチ部TR2には、第1絶縁膜51が配置されず、絶縁膜53が配置されている。これにより、導電領域44の下方において、アバランシェ降伏の際に、第1絶縁膜51の破壊が生じることを抑制できる。
【0086】
(第5実施形態)
図21は、第5実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
図21に表した半導体装置150は、導電膜40及び区画領域DAの構成において、
図12に示した半導体装置104と異なる。この例では、区画領域DAには、トランジスタが設けられている。複数の第2電極12は、1つの導電膜12cとして形成され、連続して互いに電気的に接続されている。第1配線部41及び導電領域44を含む導電膜40は、導電膜12cの外周(例えば全周)を囲むように設けられている。これ以外については、半導体装置150の構成には、半導体装置104と同様の説明を適用することができる。
【0087】
図22は、第5実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
図22は、
図21に表したG-G線断面を示す。
図22に表したように、区画領域DAの第2半導体部分62は、第1電極11の上に設けられている。また、区画領域DAには、単位素子領域AAと同様のトランジスタが設けられている。すなわち、第2半導体部分62は、第5半導体領域25(ドリフト領域)、第6半導体領域26(ベース領域)、及び複数の第7半導体領域27(ソース領域)、複数の第2トレンチT2、及び複数のコンタクト部73を含む。区画領域DAは、複数の第3導電部33(ゲート電極)、複数の絶縁膜54(ゲート絶縁膜)及び第3電極13(ソース電極)を含む。
【0088】
第5半導体領域25は、半導体領域29を介して、第1電極11の上に設けられる。第5半導体領域25及び半導体領域29は、第1導電形である。第5半導体領域25の第1導電形の不純物濃度は、半導体領域29の第1導電形の不純物濃度よりも低い。第6半導体領域26は、第5半導体領域25の一部の上に設けられている。第6半導体領域26は、第2導電形である。第7半導体領域27は、第6半導体領域26の一部の上に設けられている。第7半導体領域27は、第1導電形である。第7半導体領域27の第1導電形の不純物濃度は、第5半導体領域25の第1導電形の不純物濃度よりも高い。
【0089】
なお、区画領域DAの半導体領域29、第5半導体領域25は、それぞれ、単位素子領域AAの半導体領域28、第1半導体領域21と連続した同じ半導体層の一部でよい。一方、第6半導体領域26は、第2半導体領域22とは連続しなくてもよい。つまり、第6半導体領域26と第2半導体領域22との間には、第1導電形の半導体領域(例えば第1半導体領域21又は第5半導体領域25の一部)が配置されていてもよい。ただし、第6半導体領域26と第2半導体領域22とは、連続していてもよい。
【0090】
複数のコンタクト部73は、第6半導体領域26の一部の上に設けられている。より具体的には、コンタクト部73は、第6半導体領域26及び第7半導体領域27に設けられたトレンチT73の底部に設けられている。コンタクト部73は、第2導電形である。コンタクト部73の第2導電形の不純物濃度は、第6半導体領域26の第2導電形の不純物濃度よりも高い。第3導電部33は、第5半導体領域25の一部の上に設けられている。第3導電部33は、絶縁膜54を介して、第6半導体領域26の側面と対向する部分を有する。第2トレンチT2は、第2半導体部分62に設けられ、第2半導体部分62の表面に沿って延在する。第2トレンチT2の内壁に絶縁膜54が設けられている。複数の第3導電部33のそれぞれは、複数の第2トレンチT2のそれぞれの内部に配置されている。絶縁膜54の材料は、第1絶縁膜51と同様でよい。
【0091】
第3電極13は、第3導電部33、第6半導体領域26及び第7半導体領域27の上に設けられている。第3電極13は、第6半導体領域26及び第7半導体領域27と電気的に接続されている。コンタクト部73は、第3電極13及び第6半導体領域26との間に設けられ、第3電極13及び第6半導体領域26と接している。コンタクト部73は、第3電極13を第6半導体領域26と電気的に接続している。第3導電部33と第3電極13との間には、絶縁膜55が設けられている。第3電極13は、単位素子領域AAの第2電極12と連続し、第2電極12と、電気的に接続されている。第3電極13は、第2電極12を含む導電膜12cの一部でよい。
【0092】
互いに隣接する単位素子領域AA同士の間(領域d1~d4のそれぞれ)は、
図22と同様の構成でよい。ただし、複数の第2トレンチT2、複数の第3導電部33、複数のコンタクト部73(トレンチT73)及び複数の第7半導体領域27は、隣接する単位素子領域AAの外周(辺)に沿って延在している。具体的には、例えば
図21に表したように、区画領域DAのうち、第1単位素子領域A1と第2単位素子領域A2との間(領域d1)、及び、第3単位素子領域A3と第4単位素子領域A4との間(領域d2)においては、第2トレンチT2、第3導電部33及びコンタクト部73は、第2方向D2に延在している。例えば、区画領域DAのうち、第1単位素子領域A1と第3単位素子領域A3との間(領域d3)、及び、第2単位素子領域A2と第4単位素子領域A4との間(領域d4)においては、第2トレンチT2、第3導電部33及びコンタクト部73は、第3方向D3に延在している。区画領域DAの格子状の交点C1(4つの単位素子領域AAの角部に隣接し、領域d1と領域d2との間、かつ、領域d3と領域d4との間)には、第2トレンチT2、第3導電部33及びコンタクト部73は、設けられなくてよい。
【0093】
図21に表したように、区画領域DAは、さらに複数のコンタクト部74(ゲートコンタクト)と、第2配線部42(ゲート配線)と、を含む。第2配線部42は、第2半導体部分62の上に設けられている。第2配線部42は、第1配線部41を含む導電膜40の一部であり、第1配線部41から連続している。複数の第3導電部33のそれぞれは、複数のコンタクト部74のそれぞれを介して、第2配線部42と電気的に接続されている。
【0094】
第1配線部41及び第2配線部42(及び導電領域44)は、複数の単位素子領域AA及び区画領域DAの外周部に位置する。導電膜40(第1配線部41、第2配線部42及び導電領域44)は、導電膜12c(第2電極12及び第3電極13)を囲む。
【0095】
各第3導電部33の延在方向の一方の端部の上に、コンタクト部74が設けられている。例えば、コンタクト部74は、第2配線部42を含む導電膜40から連続して下方に延びる。コンタクト部74は、導電膜40の一部でもよい。コンタクト部74は、例えば第3導電部33上の絶縁膜55を貫通して、第3導電部33に接する。これにより、コンタクト部74は、第3導電部33を第2配線部42に電気的に接続する。第1領域d1及び第2領域d2に設けられたコンタクト部74は、複数のコンタクト部72と第3方向D3に並んでいる。
【0096】
このように、半導体装置150においては、区画領域DAにも素子(トランジスタ)が設けられている。これにより、区画領域DAを有効に利用することができ、無効面積を削減することができる。
そして、第1配線部41及び第2配線部42が、複数の単位素子領域AA及び区画領域DAの外周に位置する。これにより、区画領域DAの素子に対するコンタクトが形成しやすい。
また、第2トレンチT2、第3導電部33及びコンタクト部73は、隣接する複数の単位素子領域AAの外周に沿って延びている。第2トレンチT2、第3導電部33及びコンタクト部73は、格子状の区画領域DAの交点には、設けられていない。これにより、製造する半導体装置の大きさが変更され、
図21に示す区画領域DAが切断位置として選択された場合でも、切断方向と第2トレンチT2が直交しない。そのため、切断の安定性を向上させることができる。
【0097】
(変形例5)
図23は、第5実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
図23は、ダイシング工程の前における、ウェハWfを例示している。ウェハWfには、半導体装置151となる複数の単位素子領域AAと、区画領域DAと、が設けられている。1つの半導体装置151に含まれる単位素子領域AAの数は、1つである。
図23に表した切断位置P1において、区画領域DAを切断することで、半導体装置151が製造される。
【0098】
各単位素子領域AAは、例えば
図9に示した半導体装置101の単位素子領域AAと同様である。すなわち、各単位素子領域AAには、導電領域44が設けられている。また、区画領域DAには、半導体装置150と同様に、第2トレンチT2が設けられている。第2トレンチT2は、切断位置P1に沿って延びている。単位素子領域AAが1つの半導体装置151においては、区画領域DAには、コンタクト部73やコンタクト部74を設けなくてよい。
【0099】
(第6実施形態)
図24は、第6実施形態に係る半導体装置を表す模式的平面図である。
図24に表した半導体装置160は、区画領域DAの構成において、
図12に示した半導体装置104と異なる。この例では、区画領域DAには、pn接合ダイオードが設けられている。複数の第2電極12は、1つの導電膜12cとして形成され、連続して互いに電気的に接続されている。これ以外については、半導体装置160の構成には、半導体装置104と同様の説明を適用することができる。
【0100】
図25は、第6実施形態に係る半導体装置を表す模式的断面図である。
図25は、
図24に表したH-H線断面を示す。
図25に表したように、区画領域DAの第2半導体部分62は、第1電極11の上に設けられている。第2半導体部分62は、半導体領域29(カソード領域)、第5半導体領域25(ドリフト領域)、第6半導体領域26(アノード領域領域)、複数のコンタクト部76を含む。区画領域DAは、第3電極13(アノード電極)を含む。
【0101】
第5半導体領域25は、半導体領域29を介して、第1電極11の上に設けられる。第5半導体領域25及び半導体領域29は、第1導電形である。第5半導体領域25の第1導電形の不純物濃度は、半導体領域29の第1導電形の不純物濃度よりも低い。第6半導体領域26は、第5半導体領域25の一部の上に設けられている。第6半導体領域26は、第2導電形である。
【0102】
なお、区画領域DAの半導体領域29、第5半導体領域25は、それぞれ、単位素子領域AAの半導体領域28、第1半導体領域21と連続した同じ半導体層の一部でよい。一方、第6半導体領域26は、第2半導体領域22とは連続しなくてもよい。つまり、第6半導体領域26と第2半導体領域22との間には、第1導電形の半導体領域(例えば第1半導体領域21又は第5半導体領域25の一部)が配置されていてもよい。
【0103】
複数のコンタクト部76は、第6半導体領域26の一部の上に設けられている。より具体的には、コンタクト部76は、第6半導体領域26に設けられたトレンチT76の底部に設けられている。コンタクト部76は、第2導電形である。コンタクト部76の第2導電形の不純物濃度は、第6半導体領域26の第2導電形の不純物濃度よりも高い。
【0104】
第3電極13は、第6半導体領域26の上に設けられ第6半導体領域26と電気的に接続されている。コンタクト部76は、第3電極13及び第6半導体領域26との間に設けられ、第3電極13及び第6半導体領域26と接している。コンタクト部76は、第3電極13を第6半導体領域26と電気的に接続している。例えば、コンタクト部76は、第3電極13とオーミック接触している。第6半導体領域26と第3電極13との間には、絶縁膜55が設けられている。第3電極13は、単位素子領域AAの第2電極12と連続し、第2電極12と、電気的に接続されている。第3電極13は、第2電極12を含む導電膜12cの一部でよい。
【0105】
互いに隣接する単位素子領域AA同士の間(領域d1~d4のそれぞれ)は、
図25と同様の構成でよい。ただし、複数のコンタクト部76(トレンチT76)は、隣接する単位素子領域AAの外周(辺)に沿って延在している。具体的には、例えば
図24に表したように、区画領域DAのうち、第1単位素子領域A1と第2単位素子領域A2との間(領域d1)、及び、第3単位素子領域A3と第4単位素子領域A4との間(領域d2)においては、コンタクト部76は、第2方向D2に延在している。例えば、区画領域DAのうち、第1単位素子領域A1と第3単位素子領域A3との間(領域d3)、及び、第2単位素子領域A2と第4単位素子領域A4との間(領域d4)においては、コンタクト部76は、第3方向D3に延在している。区画領域DAの格子状の交点C1には、コンタクト部76は、設けられなくてよい。
【0106】
第1電極11よりも第3電極13の電位が高い場合、第5半導体領域25及び第6半導体領域26のpn接合は、順バイアスとなり、第3電極13から第1電極11へ電流が流れることができる。逆に、第3電極13よりも第1電極11の電位が高い場合、第5半導体領域25及び第6半導体領域26のpn接合は、逆バイアスとなり、電流の流れが抑制される。区画領域DAに形成されたダイオードは、単位素子領域AAに形成されたトランジスタと並列に接続されたボディダイオードとして機能する。
【0107】
このように、半導体装置160においては、区画領域DAにも素子(pn接合ダイオード)が設けられている。これにより、区画領域DAを有効に利用することができ、無効面積を削減することができる。また、例えば、pn接合の面積を増やしてダイオードの面積を増やすことができる。これにより、例えば、ダイオードの順方向電圧Vfを低減することができる。
【0108】
(変形例6)
図26は、第6実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的平面図である。
図26に表した半導体装置161は、区画領域DAの構成において、
図24に示した半導体装置160と異なる。この例では、区画領域DAには、pn接合ダイオードの代わりにショットキーバリアダイオードが設けられている。これ以外については、半導体装置161の構成には、半導体装置160と同様の説明を適用することができる。
【0109】
図27は、第6実施形態に係る半導体装置の変形例を表す模式的断面図である。
図27は、
図26に表したI-I線断面を示す。
図27に表したように、区画領域DAの第2半導体部分62は、第1電極11の上に設けられている。第2半導体部分62は、半導体領域29(カソード領域)及び第5半導体領域25を含む。区画領域DAは、複数のコンタクト部77及び第3電極13を含む。
【0110】
第5半導体領域25は、半導体領域29を介して、第1電極11の上に設けられる。第5半導体領域25及び半導体領域29は、第1導電形である。第3電極13は、第5半導体領域25の上に設けられ、コンタクト部77を介して、第5半導体領域25と電気的に接続されている。第3電極13は、単位素子領域AAの第2電極12と連続し、第2電極12と、電気的に接続されている。第3電極13は、第2電極12を含む導電膜12cの一部でよい。第5半導体領域25と第3電極13との間には、絶縁膜55が配置されている。
【0111】
コンタクト部77は、第5半導体領域25の上に設けられ、第5半導体領域25とショットキー接触している。例えば、コンタクト部77は、第3電極13と連続し、第3電極13から下方に延びて第5半導体領域25に接触する導電体である。コンタクト部77は、第3電極13を含む導電膜12cの一部でもよい。コンタクト部77は、絶縁膜55を貫通して、第5半導体領域25と接する。このように、コンタクト部77は、第5半導体領域25とショットキー接合を形成し、第5半導体領域25を第3電極13に電気的に接続する。
【0112】
互いに隣接する単位素子領域AA同士の間(領域d1~d4のそれぞれ)は、
図27と同様の構成でよい。ただし、複数のコンタクト部77は、隣接する単位素子領域AAの外周(辺)に沿って延在している。区画領域DAの格子状の交点C1には、コンタクト部77は、設けられなくてよい。
【0113】
第1電極11よりも第3電極13の電位が高い場合、導電膜12cと第5半導体領域25とのショットキー接合は、順バイアスとなり、第3電極13から第1電極11へ電流が流れることができる。逆に、第3電極13よりも第1電極11の電位が高い場合、ショットキー接合は、逆バイアスとなり、ショットキー障壁により電流の流れが抑制される。域AAに形成されたトランジスタと並列に接続されたボディダイオードとして機能する。
【0114】
このように、半導体装置160においては、区画領域DAにも素子(ショットキーダイオード)が設けられている。これにより、区画領域DAを有効に利用することができ、無効面積を削減することができる。ショットキーバリアダイオードを形成した場合には、pn接合ダイオードに比べて、ダイオードの順方向電圧Vfを低減しやすい。また、例えば、ショットキーダイオードは、ユニポーラデバイスであるため、バイポーラデバイスに比べて、スイッチング時の逆回復時間を短くしやすい。
【0115】
実施形態によれば、生産性の向上が可能な半導体装置が提供できる。
【0116】
以上で説明した各実施形態における、各半導体領域の間の不純物濃度の相対的な高低については、例えば、SCM(走査型静電容量顕微鏡)を用いて確認することが可能である。なお、各半導体領域におけるキャリア濃度は、各半導体領域において活性化している不純物濃度と等しいものとみなすことができる。従って、各半導体領域の間のキャリア濃度の相対的な高低についても、SCMを用いて確認することができる。また、各半導体領域における不純物濃度については、例えば、SIMS(二次イオン質量分析法)により測定することが可能である。
【0117】
本願明細書において、「電気的に接続」には、直接接触して接続される場合の他に、他の導電性部材などを介して接続される場合も含む。
本願明細書において、「垂直は、厳密な垂直だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直であれば良い。
【0118】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0119】
11 第1電極、 12 第2電極、 12a~12c 導電膜、 13 第3電極、 21~27 第1~第7半導体領域、 28、29 半導体領域、 31 第1導電部、 31a 第1部分、 31b 第2部分、 31f 導電膜、 32 第2導電部、 32a 第1FP部分、 32b 第2FP部分、 33 第3導電部、 40 導電膜、 41 第1配線部、 42 第2配線部、 44 導電領域、 44a 端部領域、 51 第1絶縁膜、 52 第2絶縁膜、 53~55 絶縁膜、 61 第1半導体部分、 62 第2半導体部分、 71~77 コンタクト部、 100~104、120、130、140、150、151、160、161 半導体装置、 A1~A4 第1~第4単位素子領域、 AA 単位素子領域、 d1~d4 領域、 DA 区画領域、 L2 横ライン、 L3 縦ライン、 P1 切断位置、 T1 第1トレンチ、 T11、T12 トレンチ、 T2 第2トレンチ、 T71、T73、T76 トレンチ、 TR1 第1トレンチ部、 TR2 第2トレンチ部、 Wf ウェハ