(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023135829
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20230922BHJP
G06Q 10/06 20230101ALI20230922BHJP
【FI】
G06Q50/12
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022041117
(22)【出願日】2022-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】591186176
【氏名又は名称】株式会社 ゼンショーホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】三浦 伸之
(72)【発明者】
【氏名】森本 貴志
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
5L049CC24
(57)【要約】
【課題】顧客満足度の向上を図ることができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置は、肉を含む食材と、その食材を利用した肉を含む料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶する記憶部と、肉を含む料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する第1取得部と、第1取得部によって取得した画像情報に基づいて、食材を特定する特定部と、記憶部に記憶した対応情報に基づいて、特定部によって特定した食材に応じた調理手順を取得する第2取得部と、第2取得部によって取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力する出力制御部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
肉を含む食材と、当該食材を利用した肉を含む料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶する記憶部と、
肉を含む料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する第1取得部と、
前記第1取得部によって取得した画像情報に基づいて、食材を特定する特定部と、
前記記憶部に記憶した対応情報に基づいて、前記特定部によって特定した食材に応じた調理手順を取得する第2取得部と、
前記第2取得部によって取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力する出力制御部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第1取得部によって取得する画像情報に記録され、時系列で登場する食材と、前記第2取得部によって取得する調理手順とに基づいて、調理手順通りに調理されているかを推定する第1推定部を備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記出力制御部は、前記第1推定部によって調理手順通りに調理されていないと推定した場合、警告を出力する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1取得部によって取得した画像情報に基づいて、調理に利用される器具内に保管される料理の残量を推定する第2推定部を備える
請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記出力制御部は、前記第2推定部によって推定される料理の残量が閾値以下の場合、当該料理の調理の指示を出力する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第2推定部は、料理の残量の経時的変化に基づいて、料理が無くなる時間を推定し、
前記出力制御部は、前記第2推定部によって推定した時間を経過する前に、料理の調理の指示を出力する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記出力制御部は、前記記憶部に記憶される対応情報に記録される調理時間と、前記第2推定部によって推定した時間とに基づいて、料理が無くなると推定される時間を基準に前記調理時間よりも前のタイミングで、料理の調理の指示を出力する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1推定部によって画像情報に基づいて調理の終了を推定した場合に計時を開始する計時部を備え、
前記出力制御部は、計時部によって計時する時間が、料理の廃棄期限として設定される所定時間を経過する前のタイミングで、料理の調理の指示を出力する
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
肉を含む食材と、当該食材を利用した肉を含む料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶する記憶部を備えるコンピュータが、
肉を含む料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する第1取得ステップと、
前記第1取得ステップによって取得した画像情報に基づいて、食材を特定する特定ステップと、
前記記憶部に記憶した対応情報に基づいて、前記特定ステップによって特定した食材に応じた調理手順を取得する第2取得ステップと、
前記第2取得ステップによって取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力する出力制御ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
肉を含む食材と、当該食材を利用した肉を含む料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶する記憶機能と、
肉を含む料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する第1取得機能と、
前記第1取得機能によって取得した画像情報に基づいて、食材を特定する特定機能と、
前記記憶機能に記憶した対応情報に基づいて、前記特定機能によって特定した食材に応じた調理手順を取得する第2取得機能と、
前記第2取得機能によって取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力する出力制御機能と、
を実現させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗における従業員の作業手順等(店舗オペレーション)を支援する装置(支援装置)が存在する。支援装置は、カメラを利用して、店舗に来店した顧客の様子等に応じて行動する従業員等の動作を撮像する。支援装置は、その撮像した画像情報を蓄積して、従業員の評価及び従業員に対する教育等を行い、店舗オペレーションを支援する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の支援装置は、従業員に対する店舗オペレーションの支援である。
飲食店等の店舗では、その飲食店で提供される料理の調理方法が規定される場合がある。料理の調理方法は、調理スタッフが調理手順を確認して、その調理手順通りに調理するのが一般的である。現在では顧客満足度の向上が求められており、調理手順通りに調理スタッフが調理しているか確認する必要があった。なお、特許文献1に記載される支援装置は、調理手順に関係する顧客満足度の向上するものではない。
【0005】
本開示は、顧客満足度の向上を図ることができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、肉を含む食材と、その食材を利用した肉を含む料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶する記憶部と、肉を含む料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する第1取得部と、第1取得部によって取得した画像情報に基づいて、食材を特定する特定部と、記憶部に記憶した対応情報に基づいて、特定部によって特定した食材に応じた調理手順を取得する第2取得部と、第2取得部によって取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力する出力制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
一態様によれば、肉を含む料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報に基づいて食材を特定し、対応情報に基づいてその特定した食材に応じた調理手順を取得し、その調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力するので、顧客満足度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態に係る情報処理装置について説明するための図である。
【
図2】一実施形態に係る情報処理装置について説明するためのブロック図である。
【
図3】一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態について説明する。
【0010】
[情報処理装置1の概要]
まず、一実施形態に係る情報処理装置1の概要について説明する。
図1は、一実施形態に係る情報処理装置1について説明するための図である。
【0011】
情報処理装置1は、例えば、料理103の調理手順等を指示する指示装置等として構成されてもよい。また、情報処理装置1は、例えば、調理中の手順が予め定められた調理手順と異なる場合には警告等を出力する警告装置又は出力装置等として構成されてもよい。
情報処理装置1は、肉を含む種々の食材を利用する料理の調理手順に関わる装置等であってもよく、肉を含まない種々の食材を利用する料理の調理手順に関わる装置等であってもよい。肉を含む食材を利用する料理は、例えば、肉を含む食材を煮込むことにより調理される料理等であってもよく、他の方法で調理される料理等であってもよい。すなわち、情報処理装置1は、種々の食材102を利用する料理103の調理手順に関わる装置等であってもよい。
情報処理装置1は、例えば、サーバ、デスクトップ、ラップトップ及びタブレット等のコンピュータであってもよい。
以下では、肉を含む食材を利用する料理の調理手順に関する一例を挙げて説明する。
【0012】
情報処理装置1の記憶部23(
図2参照)は、肉を含む食材と、その食材を利用する肉を含む料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶してもよい。
情報処理装置1の撮像部21は、料理103を調理する際の調理エリア101を撮像し、画像情報を生成する。調理エリア101は、例えば、飲食店等を始めとする種々の施設のキッチン等であってもよい。調理エリア101は、飲食店等の施設において、料理103を調理するキッチンと、パフェ等のファウンテン、アイス、及び、クリームソーダ等の飲料を作製するエリア(ファウンテンエリア)とが異なる場合には、キッチン及びファウンテンエリア等を含む概念であってもよい。
【0013】
情報処理装置1は、撮像部21で生成した画像情報に記録される物体について認識を行うことにより、食材102を特定する。情報処理装置1は、対応情報を参照し、特定した食材102を利用する料理103の調理手順を取得する。情報処理装置1は、その調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力する。
【0014】
[情報処理装置1の詳細]
次に、一実施形態に係る情報処理装置1の詳細について説明する。
図2は、一実施形態に係る情報処理装置1について説明するためのブロック図である。
【0015】
情報処理装置1は、例えば、撮像部21、通信部22、記憶部23、表示部24及び制御部11等を備える。通信部22、記憶部23及び表示部24は、出力部の一実施形態であってもよい。制御部11は、例えば、第1取得部12、特定部13、第2取得部14、第1推定部15、第2推定部16、計時部17及び出力制御部18等を備える。制御部11は、例えば、情報処理装置1の演算処理装置等によって構成されてもよい。制御部11(例えば、演算処理装置等)は、例えば、記憶部23等に記憶される各種プログラム等を適宜読み出して実行することにより、各部(例えば、第1取得部12、特定部13、第2取得部14、第1推定部15、第2推定部16、計時部17及び出力制御部18等)の機能を実現してもよい。
【0016】
撮像部21は、調理エリアに配されるカメラであってもよい。撮像部21は、例えば、1又は複数が配されてもよい。撮像部21は、その調理エリアを撮像して、調理エリアが記録される画像情報を生成する。撮像部21は、例えば、動画又は静止画により撮像してもよい。撮像部21は、例えば、静止画を撮像する場合、所定のタイミング毎に撮像を行ってもよい。所定のタイミング毎は、例えば、所定時間毎又は撮像部21による撮像範囲中に何らかの変化が有る毎等を始めとする種々のタイミングであってもよい。
変化が有る場合は、例えば、物体が移動する場合、及び、色が変化する場合等を始めとする種々の変化であってもよい。物体が移動する場合は、例えば、鍋に食材を入れるために、その食材が移動する場合等であってもよい。色が変化する場合は、例えば、鍋の中の食材を煮ていているために、その食材の色が変化する場合等であってもよい。具体的な一例として、撮像部21は、連続して画像を撮像しつつその画像を制御部11によって画像認識を行い、その認識の結果として上述した例示のような何らかの変化が有る場合、現段階の調理エリアを撮像して画像情報を生成してもよい。制御部11は、例えば、画像認識を、物体及び物体の色等を学習した学習済モデルを利用することにより行ってもよい。
調理エリアは、例えば、上述したように、キッチン及びファウンテンエリア等を含む概念であってもよい。
【0017】
通信部22は、例えば、情報処理装置1の外部にある装置(外部装置)(図示せず)等との間で種々の情報の送受信が可能である。外部装置は、例えば、サーバ、及び、情報処理装置1のユーザが使用するユーザ端末等であってもよい。ユーザ端末は、例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレット及びスマートフォン等であってもよい。
【0018】
記憶部23は、例えば、種々の情報及びプログラムを記憶してもよい。記憶部23の一例は、メモリ、ソリッドステートドライブ及びハードディスクドライブ等であってもよい。なお、記憶部23は、例えば、クラウド上にある記憶領域及びサーバ等であってもよい。
【0019】
記憶部23は、食材と、その食材を利用する料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶する。対応情報は、例えば、肉を含む食材と、その食材を利用する肉を含む料理の調理手順と対応付けた情報であってもよい。調理手順は、例えば、食材を調理するタイミング、調理内容及び調理時間等を規定したものであり、時間的な経過に応じた1又は複数の食材の調理内容を規定したものであってもよい。調理手順は、例えば、調理工程及び調理マニュアル等と言われる場合もある。調理手順は、例えば、調理の手順が記録される画像、音声及び文章等の種々の内容であってもよく、調理の手順を指示する種々の情報等であってもよく、調理機器を制御する種々の情報等であってもよい。
例えば、飲食店等における業務用の場合には、需要予測及び注文内容等によって調理する料理及び食材の量が変わる。一方、例えば、家庭用の場合には、調理したい食材、食べたい料理及び家族構成によって調理する料理及び食材の量が決まる。
本実施形態における「肉を含む食材」は、例えば、業務用に利用される食材であってもよい。したがって、本実施形態における「肉を含む食材」の調理する料理及び食材の量は、例えば、業務用の場合には需要予測及び注文内容等に応じて変わってもよい。
【0020】
表示部24は、例えば、種々の文字、記号及び画像等を表示することが可能なディスプレイである。
【0021】
第1取得部12は、肉を含む料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する。第1取得部12は、例えば、撮像部21から画像情報を取得してもよい。又は、第1取得部12は、例えば、撮像部21によって生成した画像情報がサーバ(図示せず)に記憶される場合、そのサーバから画像情報を取得してもよい。また、第1取得部12は、例えば、通信ケーブル及び通信回線(通信網)を介して画像情報を取得してもよく、画像情報が外部メモリ(図示せず)等に記録される場合にはその外部メモリが情報処理装置1に配されるインターフェース(図示せず)に挿入されると、その外部メモリから画像情報を取得してもよい。
【0022】
特定部13は、第1取得部12によって取得した画像情報に基づいて、食材を特定する。特定部13は、例えば、画像情報に基づいて、画像認識を行うことにより、食材を特定してもよい。一例として、特定部13は、食材と、食材の種類とを学習した第1学習済モデル等を利用して、画像情報に記録される食材の種類を特定してもよい。より具体的な一例として、特定部13は、食材の一例としての肉の種々のパターン(例えば、形状及び色等の種々のパターン)の画像と、肉(食材の種類)とを学習した第1学習済モデルを利用して、画像情報に肉が記録されていれば、食材としての肉を特定してもよい。第1学習済モデルは、上述した一例のように肉を学習する他に、撮像部21が配される調理エリアで調理される料理で使用される食材等について学習したモデルであってもよい。
【0023】
第1学習済モデルは、例えば、情報処理装置1の学習部(学習装置)(図示せず)等によって学習が行われることにより生成されてもよい。又は、第1学習済モデルは、例えば、情報処理装置1の外部(例えば、学習装置(図示せず))で学習が行われることにより生成されてもよい。又は、第1学習済モデルは、例えば、サーバ(図示せず)等に記憶されてもよい。又は、第1学習済モデルは、例えば、記憶部23に記憶されてもよい。情報処理装置1は、通信部22及び外部メモリ(図示せず)等を介して外部の学習装置若しくはサーバから、又は、内部の学習部若しくは記憶部23から、制御部11を構成する受付部(図示せず)等が第1学習済モデルを受け付けてもよい。特定部13は、例えば、受付部によって受け付けた第1学習済モデルを取得する。
【0024】
第2取得部14は、記憶部23に記憶した対応情報に基づいて、特定部13によって特定した食材に応じた調理手順を取得する。すなわち、第2取得部14は、対応情報を参照し、特定した食材に応じた調理手順を取得する。一例として、第2取得部14は、特定した食材が肉の場合には、対応情報を参照し、肉を使用する料理の料理手順を取得する。
【0025】
この場合、第2取得部14は、例えば、時間的な経過に応じて特定される食材に応じた調理手順を取得してもよい。一例として、第2取得部14は、特定部13によって画像情報に基づいて最初に肉が特定された場合には、最初に肉が調理される料理の調理手順を取得してもよい。
【0026】
また、第2取得部14は、例えば、時間的な経過に応じて特定される複数の食材に応じた調理手順を取得してもよい。一例として、第2取得部14は、特定部13によって画像情報に基づいて最初に肉が特定され、その次に玉ねぎが特定される場合、最初に肉が調理され、次に玉ねぎが調理される料理の調理手順を取得してもよい。なお、特定される食材は、上述した一例のように2つに限定されることはなく、3つ以上の食材であってもよい。
【0027】
第1推定部15は、第1取得部12によって取得する画像情報に記録され、時系列で登場する食材と、第2取得部14によって取得する調理手順とに基づいて、調理手順通りに調理されているかを推定してもよい。一例として、第1推定部15は、時系列で登場する食材と、その食材の調理内容と、その食材を利用する調理手順とを学習した第2学習済モデルを利用して、特定部13によって時系列で特定される食材が、調理手順に従った調理内容で調理されているかを推定してもよい。ここで、調理内容は、例えば、食材の切り方と、煮る、焼く、茹でる及び蒸す等の調理内容と、各調理内容の調理時間とを始めとする調理に関する種々の内容等であってもよい。調理手順は、例えば、時系列に応じた調理内容等であってもよい。
【0028】
第2学習済モデルは、上述した特定部13で利用される第1学習済モデルと同様に、種々の学習部(学習装置)(図示せず)等で学習が行われることにより生成されてもよい。同様に、第1推定部15は、例えば、情報処理装置1の受付部(図示せず)で第2学習済モデルを受け付けた場合、受付部から第2学習済モデルを取得してもよい。
【0029】
すなわち、第1推定部15は、例えば、第2学習済モデルを利用して、画像情報に記録される食材(時系列で登場する食材)が、調理内容及び調理時間等の通りに調理されているか推定する。
また、第1推定部15は、例えば、画像情報に基づいて、調理手順通りに調理が行われることを推定する際に、さらにその調理手順が全て終了したことを推定してもよい。すなわち、第1推定部15は、例えば、第2学習済モデル及び画像情報を利用して、調理手順が全て終了したことを推定してもよい。
【0030】
第1推定部15は、例えば、撮像部21によってリアルタイムで撮像されることに基づく画像情報に記録される食材(特定部13によってリアルタイムで特定される食材)と、第2取得部14で取得したその食材を利用する調理手順とに基づいて、調理手順通りに調理されているかを推定してもよい。
又は、第1推定部15は、例えば、撮像部21によって過去に撮像されたことに基づく画像情報に記録される食材(特定部13によって特定される食材)と、第2取得部14で取得したその食材を利用する調理手順とに基づいて、調理手順通りに調理されているかを推定してもよい。
【0031】
第2推定部16は、第1取得部12によって取得した画像情報に基づいて、調理に利用される器具内に保管される料理の残量を推定してもよい。一例として、調理終了後の料理が大鍋(調理器具)に保管され、料理の注文がある毎に大鍋から顧客に提供される器に料理が移し替えられて、その顧客に料理が提供される場合がある。なお、上述した調理に利用される器具内に保管される料理は、例えば、調理を利用される器具から保管容器に移し替えられた料理等を含む概念であってもよい。第2推定部16は、例えば、調理器具を撮像した画像情報に基づいて、その調理器具内の料理の残量を推定してもよい。料理の残量は、例えば、多い、普通及び少ない等を始めとする多段階で設定される量であってもよく、それ以外の種々の量であってもよい。この場合の一例として、第2推定部16は、調理器具と、その調理器具内の料理の量とを学習した第3学習済モデルを利用して、画像情報に記録される調理器具内の料理の残量を推定してもよい。
【0032】
第3学習済モデルは、上述した特定部13で利用される第1学習済モデルと同様に、種々の学習部(学習装置)(図示せず)等で学習が行われることにより生成されてもよい。同様に、第2推定部16は、例えば、情報処理装置1の受付部(図示せず)で第3学習済モデルを受け付けた場合、受付部から第3学習済モデルを取得してもよい。
【0033】
第2推定部16は、料理の残量の経時的変化に基づいて、料理が無くなる時間を推定してもよい。すなわち、第2推定部16は、例えば、時間的に異なる画像情報に基づいて、料理の残量の経時的変化を取得してもよい。この場合、第2推定部16は、例えば、種々の公知の推定方法を利用することにより、料理の残量の経時的変化から、料理が無くなる時間を推定してもよい。
一例として、第2推定部16は、料理の残量の経時的変化が1次式又は2次式等で近似できる場合には、その近似式を利用して料理が無くなる時間を推定してもよく、それ以外の他の推定方法を利用して料理が無くなる時間を推定してもよい。
【0034】
また、第2推定部16は、例えば、飲食店等において料理の注文を受け付けるPOS(Point of Sale)システムを利用して、料理の注文状況を取得してもよい。第2推定部16は、料理の注文が相対的に多い場合には、その料理の残量が相対的に早く減ると推定してもよい。同様に、第2推定部16は、料理の注文が相対的に少ない場合には、その料理の残量が相対的に遅く減ると推定してもよい。すなわち、第2推定部16は、料理の注文数に基づいて、料理が無くなる時間を推定してもよい。この場合、第2推定部16は、例えば、現在の料理の注文数及び過去の料理の注文数のうち少なくとも一方に基づいて、料理が無くなる時間を推定してもよい。過去の料理の注文数は、例えば、推定を行う現在時間と同じ時間帯の過去の料理の注文数、及び、推定を行う現在時間と同じ曜日の過去の料理の注文数のグループから選択される少なくとも1つであってもよい。
【0035】
また、第2推定部16は、例えば、料理の残量の経時的変化に基づいて料理が無くなる時間(第1時間)を推定し、POSシステムを利用した現在の料理の注文数及び過去の料理の注文数のうち少なくとも一方に基づいて、第1時間が遅くなるよう又は早くなるよう補正した第2時間を推定し、第2時間を料理が無くなる時間としてもよい。
【0036】
また、第2推定部16は、例えば、料理の残量の経時的変化に基づいて料理の減少量を取得してもよい。同様に、第2推定部16は、例えば、POSシステムを利用して注文量を取得してもよい。この場合、第2推定部16は、例えば、料理の減少量又は料理の注文量に基づいて、単位時間当たりの減少量又は注文量を取得してもよく、直近の所定時間内の減少量又は注文量(又は、直近の所定時間内の単位時間当たりの減少量若しくは注文量等)を取得してもよい。直近の所定時間は、例えば、1時間、2時間及び3時間等の種々の時間であってもよい。この場合、所定時間は、例えば、調理の廃棄期限よりも短い時間等であってもよい。
第2推定部16は、例えば、前述した例示の減少量又は注文量に基づいて、再度、料理を調理する場合の調理量を推定してもよい。一例として、第2推定部16は、減少量又は注文量が相対的に多い場合には、再度、料理を調理する場合の調理量を相対的に多くしてもよい。また一例として、第2推定部16は、減少量又は注文量が相対的に少ない場合には、再度、料理を調理する場合の調理量を相対的に少なくしてもよい。
この場合、情報処理装置1は、例えば、直近の料理の減少量又は注文量を考慮することにより、より現時点での料理の減少量又は注文量に応じた調理量を推定することができ、その調理量に基づいて再度調理された料理が消費されずに廃棄されるおそれ(食品ロスのおそれ)を低減することができる。
【0037】
また、第2推定部16は、例えば、調理に利用される器具内に保管される料理の残量と、前述した例示の減少量又は注文量に基づいて、再度、料理を調理する場合の調理量を推定してもよい。
【0038】
また、第2推定部16は、例えば、POSシステムを利用した過去の料理の注文量に基づいて、これから販売される料理の注文量を推定してもよい。POSシステムを利用した過去の料理の注文量は、例えば、現時点での日時と同じ曜日及び同じ時間帯のうち少なくとも一方における過去の注文量であってもよい。同じ曜日及び同じ時間帯等であれば、料理の注文量はおおよそ同じ傾向を示すことが多い。
第2推定部16は、例えば、前述した例示の過去の注文量に基づいて、再度、料理を調理する場合の調理量を推定してもよい。この場合、第2推定部16は、現時点での調理に利用される器具内等に保管される料理の残量と、過去の注文量とに基づいて、再度、料理を調理する場合の調理量を推定してもよい。すなわち、第2推定部16は、過去の注文量に基づいて推定される料理の調理量から料理の残量を減算した量を、再度、料理を調理する場合の調理量を推定してもよい。
【0039】
また、後述する計時部17は、調理が終了したタイミングから計時を開始して、調理された料理の廃棄期限までの時間をカウントする。廃棄期限が到達した場合に残る料理は、廃棄されることになる。
第2推定部16は、上述したように、画像情報に基づいて料理の残量を推定する。この際に、第2推定部16は、例えば、料理の残量の経時的変化、及び、POSシステムを利用した直近又は過去の料理の注文量、並びに、後述する計時部17の計時時間に基づいて、廃棄期限が到達した場合に残る料理の残量を推定してもよい。
第2推定部16は、例えば、現時点での調理に利用される器具内等に保管される料理の残量と、廃棄期限が到達した場合に残る料理の残量と、料理の経時変化に応じた減少量又はPOSシステムを利用した過去若しくは直近の注文量と、に基づいて、再度、料理を調理する場合の調理量を推定してもよい。すなわち、第2推定部16は、例えば、料理の経時変化に応じた減少量又はPOSシステムを利用した過去若しくは直近の注文量に基づいて推定される料理の調理量から料理の残量を減算して量Aを取得し、その量Aに廃棄期限が到達した場合に残る料理の残量を加算した量Bを、再度、料理を調理する場合の調理量を推定してもよい。
【0040】
計時部17は、第1推定部15によって画像情報に基づいて調理の終了を推定した場合に計時を開始してもよい。すなわち、計時部17は、調理が終了したタイミングで計時を開始する。計時部17は、例えば、調理が終了したタイミングとして、第1推定部15によって、調理手順通りに調理されているかを推定する際に、全て調理手順が終了したかをさらに推定することにより、その全調理手順の終了を推定したタイミングを利用してもよい。計時部17は、例えば、カウントアップタイマ又はカウントダウンタイマ等であってもよい。
【0041】
出力制御部18は、例えば、第2取得部14によって取得される調理手順、第1推定部15による推定結果、第2推定部16による推定結果、及び、計時部17によって計時される時間のグループ(第1グループ)のうち少なくとも1つを出力するよう出力部を制御してもよい。出力部は、通信部22、記憶部23及び表示部24等であってもよい。
すなわち、出力制御部18は、例えば、上述した第1グループのうち少なくとも1つに関する情報を外部装置(図示せず)に送信するよう通信部22を制御してもよい。外部装置は、例えば、サーバ及びユーザ端末等であってもよい。
出力制御部18は、例えば、上述した第1グループのうち少なくとも1つに関する情報を記憶するよう記憶部23を制御してもよい。
出力制御部18は、例えば、上述した第1グループのうち少なくとも1つの内容を表示するよう表示部24を制御してもよい。
ここで、出力制御部18は、例えば、第2取得部14によって取得される調理手順を出力する場合、調理の手順毎に手順内容を出力するよう制御してもよい。出力制御部18は、例えば、特定部13によって画像情報に基づいて食材を特定する場合、調理手順の各調理内容と、各調理内容で利用される食材とに基づいて、現段階の調理が調理手順におけるどの調理内容なのかを特定し、現段階の調理内容又は次の調理内容(又は、次以降の調理内容)を出力するよう制御してもよい。この場合、出力制御部18は、例えば、第1推定部15による推定結果を利用して、調理手順(現段階の調理内容)を推定してもよい。一例として、出力制御部18は、調理されている料理の調理内容がその調理手順のどの段階なのかを推定し、次の調理内容等を事前に出力する(例えば、表示部への表示等)ことができる。
【0042】
出力制御部18は、第2取得部14によって取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力するよう出力部を制御してもよい。調理指示情報は、例えば、記憶部23に記憶される対応情報に記録される情報であってもよい。すなわち、調理指示情報は、例えば、調理の手順が記録される画像、音声及び文章等の種々の内容であってもよく、調理の手順を指示する種々の情報等であってもよく、調理機器を制御する種々の情報等であってもよい。出力制御部18は、例えば、記憶部23に記憶される対応情報を参照し、第2取得部14によって取得する調理手順に応じた調理指示情報を出力するよう出力部を制御してもよい。なお、上述した出力制御部18の制御には、出力制御部18が、例えば、記憶部23に記憶した対応情報に基づいて、特定部13によって特定した食材に応じた調理指示情報を出力するよう出力部を制御することも含まれてもよい。
【0043】
出力制御部18は、例えば、調理指示情報を外部装置(図示せず)に出力するよう通信部22を制御してもよい。この場合の外部装置は、例えば、サーバ、ユーザ端末及び調理機器等であってもよい。
この場合、調理機器は、例えば、調理指示情報を取得すると、その調理手順に基づいて調理を行ってもよい。すなわち、情報処理装置1は、例えば、料理の自動調理を行うように調理機器を制御することが可能になる。
【0044】
出力制御部18は、例えば、調理指示情報を記憶するよう記憶部23を制御してもよい。
この場合、出力制御部18は、第1取得部12によって取得する画像情報、特定部13によって特定される食材、第2取得部14によって取得される調理手順、及び、調理指示情報を対応付けたログ情報として記憶部23に記憶してもよい。これにより、ログ情報を記憶することにより、後日、調理手順の確認及び調理スタッフの教育等に利用することが可能になる。
【0045】
出力制御部18は、例えば、調理指示情報に基づく内容を表示するよう表示部24を制御してもよい。
この場合、出力制御部18は、例えば、表示部24に配される又は独立して配されるスピーカ(図示せず)から、調理指示情報に基づく音声を出力するよう制御してもよい。これにより、調理スタッフは、表示部24に表示される調理手順を確認しながら、調理を行うことができる。一例として、調理経験の浅い調理スタッフであっても、手順に従って確実に調理を行うことが可能になる。
【0046】
出力制御部18は、第1推定部15によって調理手順通りに調理されていないと推定した場合、警告を出力するよう出力部を制御してもよい。警告は、例えば、調理手順通りに調理されていないことを示す、音、音声、画像及び文字等の種々の警告内容等であってもよい。すなわち、警告は、例えば、料理の調理手順(例えば、調理内容及び調理時間等)ではことを示す種々の警告内容等であってもよい。また、警告は、例えば、料理(その料理の調理手順)では使用しない食材(一例として、現段階又は次の調理内容で利用しない食材等)が画像情報に記録される場合には、調理手順通りに調理されていないことを示す種々の警告内容等であってもよい。また、警告は、例えば、調理手順のいずれかの調理内容を飛ばしてしまった場合には、調理手順通りに調理されていないことを示す種々の警告内容等であってもよい。すなわち一例として、飲食店等の従業員が間違った食材を投入する場合及び調理内容を飛ばす(作業のスキップ)場合等では、警告を出力するよう制御してもよい。
すなわち、出力制御部18は、例えば、警告に関する情報を外部装置(図示せず)に送信するよう通信部22を制御してもよい。外部装置は、例えば、サーバ及びユーザ端末等であってもよい。ここでのユーザ端末は、例えば、店舗等のキッチンで実際に調理を行っている調理スタッフが使用する端末、その店舗等の現場責任者等の種々のユーザが使用する端末、及び、その店舗等を管理する管理本部に配され、管理本部のユーザが使用する端末等であってもよい。
出力制御部18は、例えば、警告に関する情報を記憶するよう記憶部23を制御してもよい。
出力制御部18は、例えば、警告内容を表示するよう表示するよう表示部24を制御してもよい。この場合、出力制御部18は、例えば、表示部24に配される又は独立して配されるスピーカ(図示せず)から、警告音及び警告音声の少なくとも一方を出力するよう制御してもよい。
この場合、出力制御部18は、例えば、上述した場合と同様に、調理されている料理の調理内容がその調理手順のどの段階なのかを推定し、現段階の調理内容等を出力し、又は、次の調理内容等を事前に出力してもよい。
【0047】
出力制御部18は、第2推定部16によって推定される料理の残量が閾値以下の場合、その料理の調理の指示を出力するよう出力部を制御してもよい。調理の指示は、調理の開始を指示する旨の内容であってもよい。閾値は、例えば、保管される料理が少なくなり、料理がさらに減り続けると相対的に近い将来に顧客へ料理の提供ができなくなると考えられる、料理の保管量に関する下限の値等であってもよい。その閾値は、例えば、料理に応じて適宜設定されてもよい。
出力制御部18は、上述した場合と同様に、通信部22、記憶部23及び表示部24のグループから選択される少なくとも1つを制御することにより、調理指示を出力してもよい。
【0048】
出力制御部18は、第2推定部16によって推定した時間を経過する前に、料理の調理の指示を出力するよう出力部を制御してもよい。この場合、出力制御部18は、例えば、記憶部23に記憶される対応情報に記録される調理時間と、第2推定部16によって推定した時間とに基づいて、料理が無くなると推定される時間を基準に調理時間よりも前のタイミングで、料理の調理の指示を出力するよう出力部を制御してもよい。すなわち、出力制御部18は、例えば、料理の調理時間を考慮し、第2推定部16によって推定される時間を経過する前にその料理の調理が終了するよう、料理の調理の指示を出力してもよい。このため、対応情報には、食材と、その食材を利用した料理の調理手順と、その料理の調理時間(調理の開始から全手順の終了までの時間)とが対応付けられていてもよい。
出力制御部18は、上述した場合と同様に、通信部22、記憶部23及び表示部24のグループから選択される少なくとも1つを制御することにより、調理指示を出力してもよい。
また、出力制御部18は、例えば、第2推定部16によって調理量が推定される場合には、その調理量を料理の調理の指示に含ませて出力するよう出力部を制御してもよい。
【0049】
出力制御部18は、計時部17によって計時する時間が、料理の廃棄期限として設定される所定時間を経過する前のタイミングで、料理の調理の指示を出力するよう出力部を制御してもよい。調理が終了した料理には、例えば、消費期限又は賞味期限等を始めとする、料理を廃棄する期限(廃棄期限)が設定される場合がある。廃棄期限は、例えば、料理に応じて種々の時間(所定時間)が設定される。出力制御部18は、計時部17によって計時する時間が、保管される料理の廃棄期限(所定時間)を経過するよりも前に、料理の調理の指示を出力するする。この場合、出力制御部18は、例えば、上述した場合と同様に、料理の調理時間を考慮し、保管されるその料理が廃棄期限(所定時間)を経過するよりも前にその料理の調理が終了するよう、料理の調理の指示を出力してもよい。
【0050】
[情報処理方法]
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
図3は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0051】
ステップST101において、第1取得部12は、肉を含む料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する。
【0052】
ステップST102において、特定部13は、ステップST101で取得した画像情報に基づいて、食材を特定する。ここで一例として、特定部13は、第1学習済モデル等を利用して、画像情報に記録される食材の種類を特定してもよい。第1学習済モデルは、例えば、食材と、食材の種類とを学習して生成されるモデル等であってもよい。
【0053】
ステップST103において、第2取得部14は、記憶部23に記憶した対応情報に基づいて、ステップST102で特定した食材に応じた調理手順を取得する。この場合、第2取得部14は、例えば、時間的な経過に応じて特定される食材に応じた調理手順を取得してもよい。また、第2取得部14は、例えば、時間的な経過に応じて特定される複数の食材に応じた調理手順を取得してもよい。
【0054】
ステップST104において、第1推定部15は、ステップST101で取得する画像情報に記録され、時系列で登場する食材(ステップST102で特定した食材)と、ステップST103で取得した調理手順とに基づいて、調理手順通りに調理されているかを推定する。ここで一例として、第1推定部15は、第2学習済モデル等を利用して、画像情報に記録される食材(時系列で登場する食材)が、調理内容及び調理時間等の通りに調理されているか推定する。第2学習済モデルは、例えば、時系列で登場する食材と、その食材の調理内容と、その食材を利用した調理手順とを学習して生成されるモデル等であってもよい。
また、第1推定部15は、例えば、画像情報に基づいて、調理手順通りに調理が行われることを推定する際に、さらにその調理手順が全て終了したことを推定してもよい。
【0055】
ステップST105は、一連の処理が終了した後、すなわち料理が完成した後に行われる処理であってもよい。すなわち、ステップST105において、第2推定部16は、ステップST101で画像情報に基づいて、調理に利用される器具内に保管される料理(既に完成した料理)の残量を推定してもよい。第2推定部16は、例えば、料理の残量の経時的変化に基づいて、料理が無くなる時間を推定してもよい。
ここで、計時部17は、ステップST104において画像情報に基づいて調理の終了を推定した場合に、計時を開始してもよい。
【0056】
ステップST106は、料理の完成前及び完成後の両方で行われる出力処理である。
【0057】
料理の完成前では、ステップST106において、例えば、以下のような出力処理が行われてもよい。
ステップST106において、出力制御部18は、ステップST103で取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力するよう出力部を制御してもよい。出力制御部18は、ステップST104で調理手順通りに調理されていないと推定した場合、警告を出力するよう出力部を制御してもよい。出力部は、例えば、通信部22、記憶部23及び表示部24等であってもよい。
【0058】
また、既に料理の完成後では、ステップST106において、例えば、以下のような出力処理が行われてもよい。
ステップST106において、出力制御部18は、例えば、ステップST105で推定した料理の残量が閾値以下の場合、その料理の調理の指示を出力するよう出力部を制御してもよい。
出力制御部18は、例えば、ステップST105で推定した時間(料理が無くなると推定した時間)を経過する前に、料理の調理の指示を出力するよう出力部を制御してもよい。出力制御部18は、例えば、記憶部23に記憶される対応情報に記録される調理時間と、ステップST105で推定した時間とに基づいて、料理が無くなると推定される時間を基準に調理時間よりも前のタイミングで、料理の調理の指示を出力するよう出力部を制御してもよい。
出力制御部18は、例えば、ステップST105の計時部17で計時する時間が、料理の廃棄期限として設定される所定時間を経過する前のタイミングで、料理の調理の指示を出力するよう出力部を制御してもよい。
出力部は、例えば、上述した場合と同様に、通信部22、記憶部23及び表示部24等であってもよい。
【0059】
上述した情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の第1取得部12、特定部13、第2取得部14、第1推定部15、第2推定部16、計時部17及び出力制御部18(制御部11)は、コンピュータの演算処理装置等による第1取得機能、特定機能、第2取得機能、第1推定機能、第2推定機能、計時機能及び出力制御機能(制御機能)としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、例えば、メモリ、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体等に記録されていてもよい。記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読媒体と言い換えてもよい。
また、上述したように、情報処理装置1の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置1の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置1の第1取得部12、特定部13、第2取得部14、第1推定部15、第2推定部16、計時部17及び出力制御部18(制御部11)は、コンピュータの演算処理装置等を構成する第1取得回路、特定回路、第2取得回路、第1推定回路、第2推定回路、計時回路及び出力制御回路(制御回路)として実現されてもよい。
また、情報処理装置1の撮像部21、並びに、通信部22、記憶部23及び表示部24(出力部)は、例えば、演算処理装置等の機能を含む撮像機能、並びに、通信機能、記憶機能及び表示機能(出力機能)として実現されもよい。また、情報処理装置1の撮像部21、並びに、通信部22、記憶部23及び表示部24(出力部)は、例えば、集積回路等によって構成されることにより撮像回路、並びに、通信回路、記憶回路及び表示回路(出力回路)として実現されてもよい。また、情報処理装置1の撮像部21、並びに、通信部22、記憶部23及び表示部24(出力部)は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより撮像装置、並びに、通信装置、記憶装置及び表示装置(出力装置)として構成されてもよい。
【0060】
情報処理装置1は、上述した複数の各部のうち1又は任意の複数を組み合わせることが可能である。
本開示では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0061】
[本実施形態の態様及び効果]
次に、本実施形態の一態様及び各態様が奏する効果について説明する。なお、本実施形態は以下に記載する各態様に限定されることはなく、上述した各部を適宜組み合わせて実現されてもよい。また、以下に記載する効果は一例であり、各態様が奏する効果は以下に記載するものに限定されることはない。また、各態様は、例えば、以下に記載する少なくとも1つの効果を奏してもよい。
【0062】
(態様1)
一態様の情報処理装置は、肉を含む食材と、その食材を利用した肉を含む料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶する記憶部と、肉を含む料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する第1取得部と、第1取得部によって取得した画像情報に基づいて、食材を特定する特定部と、記憶部に記憶した対応情報に基づいて、特定部によって特定した食材に応じた調理手順を取得する第2取得部と、第2取得部によって取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力する出力制御部と、を備える。
すなわち、情報処理装置は、調理手順等を外部に通知することができる。これにより、調理を行う調理スタッフ、及び、管理者は、調理手順通りに調理を行っているか、確認することができる。調理スタッフは、例えば、調理手順を確認しながら調理を行うことができる。調理スタッフは、例えば、調理手順通りの調理を行うことができる。また、調理機器は、例えば、調理指示情報に基づき、調理手順通りの調理を行うよう各部を制御することができる。
また、情報処理装置は、調理を行う際には調理の経験等が必要になる場合が多いが、調理指示を行うことにより、相対的に少ない調理の経験を有する調理スタッフであっても、調理手順通りに調理を行うことができる。
したがって、情報処理装置は、安定した品質の料理を顧客に提供することができ、顧客満足度を向上させることができる。
また、情報処理装置は、画像情報に記録される食材に基づいて自動的に調理手順を取得することができる。このため、情報処理装置は、飲食店等の従業員等が通常の手順通りに食材を利用して調理する際に、自動的に料理を特定して調理指示を行うことができる。この場合、従業員は、調理を行う際に調理手順を選択する等の手間及び時間を省くことができ、また調理手順を間違って選択すること等を防ぐことができる。すなわち、情報処理装置は、家庭での調理のように、料理書等の種々の媒体を利用して、ユーザ自身が調理手順(レシピ)を取得する場合とは異なる。
【0063】
(態様2)
一態様の情報処理装置は、第1取得部によって取得する画像情報に記録され、時系列で登場する食材と、第2取得部によって取得する調理手順とに基づいて、調理手順通りに調理されているかを推定する第1推定部を備えることとしてもよい。
すなわち、情報処理装置は、時系列で順次登場する1又は複数の食材(画像情報に記録される食材)が、調理手順通りの順で登場し、その調理手順通りに調理されているか推定することができる。これにより、調理スタッフ及び管理者は、その推定結果に基づいて、調理手順通りに調理を行っているかを確認することができる。
また、情報処理装置は、調理手順通りに調理が行われているかの推定結果を、その調理を行う調理スタッフの教育等にも利用させることができる。
【0064】
(態様3)
一態様の情報処理装置では、出力制御部は、第1推定部によって調理手順通りに調理されていないと推定した場合、警告を出力することとしてもよい。
これにより、調理スタッフ及び管理者は、その警告に基づいて、調理手順通りに調理を行っていないことを確認することができる。
【0065】
(態様4)
一態様の情報処理装置は、第1取得部によって取得した画像情報に基づいて、調理に利用される器具内に保管される料理の残量を推定する第2推定部を備えることとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、料理の残量を調理スタッフ及び管理者に通知することができる。
【0066】
(態様5)
一態様の情報処理装置では、出力制御部は、第2推定部によって推定される料理の残量が閾値以下の場合、その料理の調理の指示を出力することとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、料理が無くなる前に、その料理の調理を行うよう促す旨の通知を行うことができる。
【0067】
(態様6)
一態様の情報処理装置では、第2推定部は、料理の残量の経時的変化に基づいて、料理が無くなる時間を推定し、出力制御部は、第2推定部によって推定した時間を経過する前に、料理の調理の指示を出力することとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、料理が無くなる前に、その料理の調理を行うよう促す旨の通知を行うことができる。
【0068】
(態様7)
一態様の情報処理装置では、出力制御部は、記憶部に記憶される対応情報に記録される調理時間と、第2推定部によって推定した時間とに基づいて、料理が無くなると推定される時間を基準に調理時間よりも前のタイミングで、料理の調理の指示を出力することとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、料理が無くなる前に、その料理の調理を行うよう促す旨の通知を行うことができる。
【0069】
(態様8)
一態様の情報処理装置は、第1推定部によって画像情報に基づいて調理の終了を推定した場合に計時を開始する計時部を備え、出力制御部は、計時部によって計時する時間が、料理の廃棄期限として設定される所定時間を経過する前のタイミングで、料理の調理の指示を出力することとしてもよい。
これにより、情報処理装置は、料理を廃棄する前に、その料理の調理を行うよう促す旨の通知を行うことができる。
【0070】
(態様9)
一態様の情報処理方法では、肉を含む食材と、その食材を利用した肉を含む料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶する記憶部を備えるコンピュータが、肉を含む料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する第1取得ステップと、第1取得ステップによって取得した画像情報に基づいて、食材を特定する特定ステップと、記憶部に記憶した対応情報に基づいて、特定ステップによって特定した食材に応じた調理手順を取得する第2取得ステップと、第2取得ステップによって取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力する出力制御ステップと、を実行する。
これにより、情報処理方法は、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0071】
(態様10)
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、肉を含む食材と、その食材を利用した肉を含む料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶する記憶機能と、肉を含む料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する第1取得機能と、第1取得機能によって取得した画像情報に基づいて、食材を特定する特定機能と、記憶機能に記憶した対応情報に基づいて、特定機能によって特定した食材に応じた調理手順を取得する第2取得機能と、第2取得機能によって取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力する出力制御機能と、を実現させる。
これにより、情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0072】
(態様11)
一態様の情報処理装置は、食材と、その食材を利用した料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶する記憶部と、料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する第1取得部と、第1取得部によって取得した画像情報に基づいて、食材を特定する特定部と、記憶部に記憶した対応情報に基づいて、特定部によって特定した食材に応じた調理手順を取得する第2取得部と、第2取得部によって取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力する出力制御部と、を備える。
これにより、本態様の情報処理装置であっても、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。本態様は、情報処理方法及び情報処理プログラムであっても、同様の構成(又は、異なる構成)を取ることができる。
【0073】
(態様12)
一態様の情報処理装置は、肉を含む食材と、その食材を利用した肉を含む煮込み料理の調理手順と対応付けた対応情報を記憶する記憶部と、肉を含む煮込み料理を調理する調理エリアの画像に関する画像情報を取得する第1取得部と、第1取得部によって取得した画像情報に基づいて、食材を特定する特定部と、記憶部に記憶した対応情報に基づいて、特定部によって特定した食材に応じた調理手順を取得する第2取得部と、第2取得部によって取得した調理手順に基づいて、調理指示に関する調理指示情報を出力する出力制御部と、を備える。
これにより、本態様の情報処理装置であっても、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。本態様は、情報処理方法及び情報処理プログラムであっても、同様の構成(又は、異なる構成)を取ることができる。
【符号の説明】
【0074】
1 情報処理装置
11 制御部
12 第1取得部
13 特定部
14 第2取得部
15 第1推定部
16 第2推定部
17 計時部
18 出力制御部
21 撮像部
22 通信部
23 記憶部
24 表示部
101 調理エリア
102 食材
103 料理