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  • 特開-レール継目板 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023135988
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】レール継目板
(51)【国際特許分類】
   E01B 11/02 20060101AFI20230922BHJP
   E01B 11/36 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
E01B11/02
E01B11/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022041366
(22)【出願日】2022-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】安武 大吾
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 康宏
(57)【要約】
【課題】レール継目板の交換の要否を容易に判定する。
【解決手段】2本のレールの継目に対し、前記レールの腹部を挟みボルトで締結して、前記2本のレールをつなぐレール継目板1において、繊維強化プラスチックで構成された本体10と着色液21とを有し、前記本体10は、2つ以上のボルト用貫通孔15を有し、前記本体10は、内部に液密な収容室20を有し、前記着色液21は、前記収容室20内に存在することよりなる。前記着色液21は、蛍光色素を有することが好ましい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2本のレールの継目に対し、前記レールの腹部を挟みボルトで締結して、前記2本のレールをつなぐレール継目板において、
繊維強化プラスチックで構成された本体と着色液とを有し、
前記本体は、2つ以上のボルト用貫通孔を有し、
前記本体は、内部に液密な収容室を有し、
前記着色液は、前記収容室内に存在する、レール継目板。
【請求項2】
前記着色液は、蛍光色素を有する、請求項1に記載のレール継目板。
【請求項3】
前記2本のレールをつないだ状態で、前記2つ以上のボルト用貫通孔は、前記レールの長手方向に並び、
前記収容室は、前記ボルト用貫通孔同士の間に位置する、請求項1又は2に記載のレール継目板。
【請求項4】
前記2本のレールをつないだ状態で、前記収容室の下端は、前記ボルト用貫通孔の下端と同等又は前記ボルト用貫通孔よりも下方に位置する、請求項3に記載のレール継目板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レール継目板に関する。
【背景技術】
【0002】
レール同士を長手方向につなぐことで、鉄道軌道は一続きとなっている。レール同士をつなぐには、レールの端面同士を突き合せた継目部分に対し、2枚のレール継目板でレールの両側面から挟み、2枚のレール継目板をボルトで締め付けて、レール同士を固定する。例えば、特許文献1には、繊維強化プラスチック(FRP)製のレール継目板(FRP製継目板)が提案されている。
【0003】
FRP製継目板は、金属製のレール継目板(金属製継目板)に比べて、絶縁性に優れている。FRP製継目板の重量は、金属製継目板の重量の1/3の程度であり、FRP製継目板は軽量で施工性に優れている。
FRP製継目板は、大きな曲げ応力が作用した際に、一気に破断せず徐々に破断が進行するという特徴がある。このFRP製継目板の特徴は、レール継目板が健全な状態か否かを判断しにくいという問題がある。FRP製継目板は、負荷を受け続けると、下面から亀裂を生じる。亀裂がレールを固定するボルトまで到達すると、交換が必要となる。しかし、線路巡視中に継目板の亀裂の大きさを監視するのは難しい、という問題点がある。
信号機や踏切警報機の設置箇所に配設されるレールは、その信号機や踏切警報機を含むある一定区間において電気回路を形成する必要がある。このため、この一定区間のレールをつなぐレール継目板には、絶縁性のレール継目板を用いるが、レール継目板を適時に交換できないと、レールの絶縁性を保てないおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-028249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、交換の要否を容易に判定できるレール継目板を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の態様を有する。
<1>
2本のレールの継目に対し、前記レールの腹部を挟みボルトで締結して、前記2本のレールをつなぐレール継目板において、
繊維強化プラスチックで構成された本体と着色液とを有し、
前記本体は、2つ以上のボルト用貫通孔を有し、
前記本体は、内部に液密な収容室を有し、
前記着色液は、前記収容室内に存在する、レール継目板。
<2>
前記着色液は、蛍光色素を有する、<1>に記載のレール継目板。
<3>
前記2本のレールをつないだ状態で、前記2つ以上のボルト用貫通孔は、前記レールの長手方向に並び、
前記収容室は、前記ボルト用貫通孔同士の間に位置する、<1>又は<2>に記載のレール継目板。
<4>
前記2本のレールをつないだ状態で、前記収容室の下端は、前記ボルト用貫通孔の下端と同等又は前記ボルト用貫通孔よりも下方に位置する、<3>に記載のレール継目板。
【発明の効果】
【0007】
本発明のレール継目板によれば、交換の要否を容易に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係るレール継目板を示す斜視図である。
図2図1のII-II断面図である。
図3】本発明の一実施形態に係るレール継目板の作用を説明する断面図である。
図4】レールの継目構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び特許請求の範囲において、数値範囲を示す「~」は、その前後に記載した数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
【0010】
(レール継目板)
本発明のレール継目板について、一実施形態を挙げて説明する。
図1のレール継目板1は、平板状の本体10を有する。本体10は、X方向を長手とする長尺状である。後述する通り、レール継目板1の長手方向(X方向)は、レールの長手方向と同方向である。
本体10は、下方から順に底部12と、中間部14と、頭部16とを有する。中間部14はX方向を長手とする平板である。底部12は、中間部14の下端から伸び、Z方向に張り出している。頭部16は中間部14の上端から伸び、Z方向に張り出している。底部12と頭部16とは同方向に張り出している。
本体10は、4つのボルト用貫通孔15を有する。4つのボルト用貫通孔15は、中間部14に位置し、X方向に並んでいる。ボルト用貫通孔15は中間部14をZ方向に貫通している。
【0011】
本体10は、内部に収容室20を有する。収容室20は、4つ並んだボルト用貫通孔15の中央に位置している。即ち、収容室20は、X方向に並んだ1~4番目のボルト用貫通孔15の内、2番目と3番目との間に位置している。
収容室20は、中間部14の表面から内方に向かう穴(収容穴)と、この穴の開口部を塞ぐ蓋体22とで形成された空間である。
収容室20内には、着色液21が存在している。収容室20は、液密となっている。即ち、本体10は、着色液21を液密に内包している。
【0012】
本体10は、繊維強化プラスチック(FRP)製である。
FRPを構成する樹脂としては、熱硬化性樹脂を例示できる。熱硬化性樹脂としては、ビニルエステル樹脂を例示できる。ビニルエステル樹脂は、エポキシ樹脂にアクリル基又はメタクリル基を付加した樹脂である。
【0013】
FRPを構成する繊維としては、ガラス繊維、カーボン繊維等を例示できる。ガラス繊維としては、ガラスマット、ガラスロービングを例示できる。
【0014】
FRPの曲げ強度は、例えば、140kN以上が好ましく、150kN以上がより好ましく、190kN以上がさらに好ましい。曲げ強度が上記下限値以上であれば、耐久性をより高められる。曲げ強度が上記上限値以下であれば、剛性をより高められる。これにより、軽量なFRP継目板をレール継目板1として使用できるため、より容易に作業できる。
【0015】
本体10におけるX方向の長さL10は、例えば、560~820mmが好ましい。
本体10におけるY方向の高さH10は、例えば、80~150mmとされる。
本体10における上端から、ボルト用貫通孔15の軸線O15までの距離H16は、例えば、45~60mmとされる。
本体10における下端から、ボルト用貫通孔15の軸線O15までの距離H12は、例えば、45~60mmとされる。
中間部14におけるZ方向の厚さT14は、例えば、30~50mmが好ましく、35~45mmがより好ましい。厚さT14が上記下限値以上であると、レール継目板1の強度をより高められ、かつ着色液21の収容量を高められる。厚さT14が上記上限値以上であると、レールを挟んでレール継目板1同士をボルト締めする際に、より容易に作業できる。
【0016】
ボルト用貫通孔15の開口径R15は、例えば、10~35mmが好ましく、15~30mmがより好ましい。
なお、本実施例において、レール継目板1は4つのボルト用貫通孔15を有するが、ボルト用貫通孔15の数は、2つ以上であればよい。ボルト用貫通孔15の数は、3つ以下でもよいし、5つ以上でもよい。但し、レールへより強固に取り付け、レール継目板1の強度をより高めるためには、ボルト用貫通孔15の数は、2~6が好ましい。
【0017】
収容室20の下端は、ボルト用貫通孔15の下端と同等又はボルト用貫通孔15よりも下方に位置することが好ましい。かかる位置に収容室20を有することで、底部12からボルト用貫通孔15に達する損傷が生じた際に、速やかに認識できる。
収容室20の形状は、特に限定されず、例えば、正面視円形の穴でもよいし、正面視多角形の穴でもよい。
【0018】
収容室20の容積は、例えば、2~20cmが好ましく、6~15cmがより好ましい。収容室20の容積が上記下限値以上であると、着色液21の収容量を増やし、レール継目板1に損傷をより容易に認識できる。収容室20の容積が上記上限値以下であると、レール継目板1の強度をより高められる。
収容室20の開口径R20は、収容室20の容量とレール継目板1の強度とを勘案して適宜決定でき、例えば、20~40mmとされる。
収容室20の深さD20は、収容室20の容量とレール継目板1の強度とを勘案して適宜決定でき、例えば、10mmとされる。
【0019】
蓋体22としては、例えば、FRP成形体、エポキシ樹脂の硬化物等を例示できる。
【0020】
着色液21は、着色剤と溶媒とを有する。
着色液21の色調は、特に限定されないが、レール継目板1から着色液21が漏出した際に、目視で認識しやすい色調が好ましい。従って、着色液21の色調は、レール継目板1の表面の色調と異なることが好ましい。
着色剤としては、染料、顔料等の色素を例示できる。着色剤としては、蛍光色素が好ましい。通常、線路巡視でのレール軌道の点検は、夜間に行われる。このため、蛍光色素を含む着色液21を用いることで、レール継目板1が損傷した際(例えば、亀裂の発生)に、漏出した着色液21をより容易に視認できる。
蛍光色素は、紫外から可視短波長域(紫、青、青緑)の光によって刺激されて、刺激光と異なる波長の蛍光(赤や黄色等)を発すると。一般的な着色剤(絵具、ペンキ、陰気)の色は、照射された光の反射光のみで色が定まるのに対し、蛍光色は照射された光の反射光と、自ら発する蛍光とを加えた光によって色が定まるという点で異なる。
蛍光色素としては、例えば、メロシアニン、ペリレン、ルシフェリン、クマリン等を例示できる。
【0021】
着色液21中の着色剤の含有量は、着色剤の種類に応じて適宜決定される。着色剤が蛍光色素である場合、着色液21の総質量に対する蛍光色素含有量は、例えば、10~50質量%が好ましい。
【0022】
着色液21の溶媒は、特に限定されず、有機溶媒、水等を例示できる。有機溶媒としては、酢酸、アセトン、ジメチルスルフォキシド、エタノール、酢酸エチル、n-ヘキサン、メタノール、メチルエチルケトン、トルエン等を例示できる。以上例示した有機溶媒の粘度及び表面張力の一覧を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
着色液21は、本体10に内包された状態で、蓋体22等の周縁等から漏出しないこと、及びレール継目板1が損傷した際に速やかに漏出すること、が求められる。このため、溶媒は、適度な粘度を有することが好ましく、低い表面張力を有することが好ましい。
このため、溶媒の表面張力は、45mN/m(20℃)以下が好ましく、30mN/m(20℃)以下がより好ましく、25mN/m(20℃)以下がさらに好ましい。
溶媒の粘度は、0.3~2cpが好ましく0.5~1.5cpがより好ましく、0.8~1.5cpがさらに好ましい。
【0025】
着色液21の表面張力は、45mN/m(20℃)以下が好ましく、30mN/m(20℃)以下がより好ましく、25mN/m(20℃)以下がさらに好ましい。着色液21の表面張力は、溶媒の種類、着色剤の種類又は含有量等の組み合わせにより調節できる。
着色液21の粘度は、0.3~2cpが好ましく0.5~1.5cpがより好ましく、0.8~1.5cpがさらに好ましい。着色液21の粘度は、溶媒の種類、着色剤の種類又は含有量等の組み合わせにより調節できる。
【0026】
通常、レール継目板1が老朽化し、又は過度な負荷を受けると、本体10の底部12からボルト用貫通孔15に向かって亀裂が生じる。着色液21は収容室20から漏出した際に、ボルト用貫通孔15の下端から底部12にかけて形成された亀裂全体に行き渡る必要がある(図3参照)。従って、収容室20内の着色液21の充填量は、ボルト用貫通孔15の下端から底部12にかけて形成された亀裂全体に行き渡る量以上が好ましい。
収容室20内の着色液21の充填量は、例えば、5mL以上が好ましく、6~20mLがより好ましく、10~15mLがさらに好ましい。充填量が上記下限値以上であると、レール継目板1が損傷した際に、漏出した着色液21が亀裂内に行き渡りかつ本体10の外面に漏出して、より容易に認識できる。充填量が上記上限値以下であると、収容室20を過度に大きくする必要がなく、レール継目板1の強度を高められる。
【0027】
(レール継目板の製造方法)
レール継目板1の製造方法としては、穴(収容穴)を有する本体10に対し、収容穴に着色液21を充填し、次いで、収容穴を液密に封止して収容室20とする方法を例示できる。
【0028】
本体10は、従来公知のFRP成形体の製造方法で製造できる。本体10の製造方法としては、例えば、所定の形状のキャビティを有する金型内に、強化繊維を充填し、これを熱硬化性樹脂で封止する方法を例示できる。
収容穴は、上記の本体10の製造時において収容穴の形状に対応する凸部を有する金型を用いて形成してもよいし、本体10を穿って形成してもよい。
【0029】
収容穴に着色液21を充填する方法は、特に限定されず、スポイト、注射器等の充填器を用いた方法を例示できる。
【0030】
収容穴を液密に封止する方法としては、蓋体22で収容穴の開口部を塞ぎ、蓋体22をエポキシ樹脂等の接着性樹脂で固定する方法を例示できる。
こうして、着色液21を液密に内包する本体10を有するレール継目板1を得る。
【0031】
(レール継目板の使用方法)
レール継目板1の使用方法(レールの連結方法)について、図4に基づいて説明する。
本実施形態のレールの連結方法は、レール100にレール継目板1を取り付けて、レール100を長手につなぐ方法である。
【0032】
レール100の両側のそれぞれで、レール100aとレール100bとの端面同士を突き合せた継目を跨がせ、レール100aとレール100bとに1つのレール継目板1を渡す。この際、ボルト用貫通孔15と、各レールにおけるレール貫通孔105とを重ね、レール継目板1を腹部102に添わせる。
各レールにレール継目板1を添わせた状態において、レール100の頭部(レール頭部)101の下側側面と本体10の頭部16とは、互いに接触している。各レールにレール継目板1を添わせた状態において、レール100の底部(レール底部)103の上側側面と本体10の底部12は、互いに接触している。各レールにレール継目板1を添わせた状態において、本体10とレール100の腹部102とは、接触している。
次いで、ボルト用貫通孔15、レール貫通孔105、ボルト用貫通孔15の順にボルト30を通し、ナット32とボルトとを螺合する(ボルト締め)。ボルト締めすることで、レール100の両側からレール継目板1で挟み込む。
こうして、継目を跨いで、2つのレール継目板1がレール100を挟んで固定することで、レール100aとレール100bとをつなぐ。
【0033】
2本のレール100をつないだレール継目板1は、使用により次第に劣化する。レール継目板1は、つないだ2本のレール100のそれぞれから受ける外力によって、レール100同士の継目の位置(本体10の長手方向の略中央)で、亀裂等の損傷を生じる。通常、亀裂は、本体10の底部12から中間部14に向けて生じる。このような亀裂が生じると、この亀裂が収容室20に至り、収容室20内の着色液21が収容室20から漏出する。漏出した着色液21は、亀裂内を満たし、本体10の表面に漏出する。漏出した着色液21は視認できるため、線路巡視等で着色液21の漏出を検知した場合には、本体10に損傷があり、レール継目板1の交換時期であると判断できる。この際、着色液21が蛍光色素を含んでいると、夜間の線路巡視等でより容易に着色液21の漏出を検知できる。
【0034】
以上の通り、本実施形態のレール継目板によれば、着色液を内包する本体を有するため、本体に損傷が生じたことを容易に検知できる。このため、適時にレール継目板を交換できる。
【実施例0035】
以下に、実施例を示して本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されない。
【0036】
(着色液)
アセトン10gに対して市販の蛍光ペン(黄)を5分間浸漬し、アセトンへの着色を確認した。着色したアセトン溶液を着色液Aとした。この着色液Aに対して光を照射したところ、蛍光ペンを紙面に塗られた色と同等であることを目視にて確認した。
【0037】
(実施例1)
FRP(樹脂:ビニルエステル樹脂、繊維:ガラスロービングとガラスマット、厚さT14=38.5mm、距離H16=52.6mm、距離H12=49.8mm、長さL10=560mm)製の本体に開口径R20=30mm、深さD=19.25mmの収容穴を形成した。
収容穴に5g(6.5mL)着色液Aを充填した。ビニルエステル樹脂製の蓋体(外径30mm、長さ9.25mm)にエポキシ系接着剤を塗布し、この蓋体を収容穴の開口部に嵌め、エポキシ系接着剤を硬化し、着色液Aを封止して、レール継目板を得た。
50kgレールにレール継目板を締結トルク35kN・cmで取り付け、15mm/minの速度で3点曲げ試験を実施した。その結果、160kNにて、本体の破壊を確できた。亀裂部分には、内包されていた着色液Aの漏出を確認できた。
この結果から、本発明のレール継目板を用いることで、本体の損傷の発生を着色液の漏出により検知できることを確認できた。
【符号の説明】
【0038】
1 レール継目板
10 本体
20 収容室
21 着色液
100、100a、100b レール
図1
図2
図3
図4