IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士通株式会社の特許一覧

特開2023-136018判定プログラム、判定方法、および情報処理装置
<>
  • 特開-判定プログラム、判定方法、および情報処理装置 図1
  • 特開-判定プログラム、判定方法、および情報処理装置 図2
  • 特開-判定プログラム、判定方法、および情報処理装置 図3
  • 特開-判定プログラム、判定方法、および情報処理装置 図4
  • 特開-判定プログラム、判定方法、および情報処理装置 図5
  • 特開-判定プログラム、判定方法、および情報処理装置 図6
  • 特開-判定プログラム、判定方法、および情報処理装置 図7
  • 特開-判定プログラム、判定方法、および情報処理装置 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023136018
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】判定プログラム、判定方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230922BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022041414
(22)【出願日】2022-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 康
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】提供者が提供するサービスの信頼性を適切に評価する。
【解決手段】一実施形態に係る情報処理装置は、サービスの取引を記録した取引トランザクションと、取引に対する取引相手からの評価を記録した評価トランザクションとを含むブロックチェーンにおける提供者の過去の取引に対する取引相手からの評価トランザクションの評価に基づき、提供者が提供するサービスに対する信頼性を表す評価値を生成する生成部と、評価値が所定条件を満たす場合、提供者が提供するサービスが信頼できると判定する判定部と、を含み、生成部は、提供者が提供するサービスと競合するサービスを取引相手が提供しているか否かに基づいて取引相手からの評価トランザクションにおける評価に重みづけをして評価値を生成する、ことを特徴とする。
【選択図】図7


【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスの取引を記録した取引トランザクションと、前記取引に対する取引相手からの評価を記録した評価トランザクションとを含むブロックチェーンにおける提供者の過去の取引に対する前記取引相手からの前記評価トランザクションの評価に基づき、前記提供者が提供するサービスに対する信頼性を表す評価値を生成し、
前記評価値が所定の判定条件を満たす場合、前記提供者が提供するサービスが信頼できると判定する、
処理を含み、
前記生成する処理は、前記提供者が提供するサービスと競合するサービスを前記取引相手が提供しているか否かに基づいて前記取引相手からの前記評価トランザクションにおける評価に重みづけをして前記評価値を生成する、
ことを特徴とする、コンピュータが実行する判定プログラム。
【請求項2】
前記生成する処理は、前記取引トランザクションに含まれるサービスに関するサービス情報に基づいて、前記提供者が提供するサービスと競合するサービスを前記取引相手が提供しているか否かを判定する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の判定プログラム。
【請求項3】
前記生成する処理は、前記提供者が提供するサービスと競合するサービスを前記取引相手が提供している場合、前記提供者が提供するサービスに対する前記取引相手によるプラスの評価を、前記提供者が提供するサービスに対する前記取引相手によるマイナスの評価よりも高い重みで評価する、
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の判定プログラム。
【請求項4】
前記生成する処理は、前記提供者が提供するサービスと競合するサービスを前記取引相手が提供していない場合、前記提供者が提供するサービスに対する前記取引相手によるマイナスの評価を、前記提供者が提供するサービスに対する前記取引相手によるプラスの評価よりも高い重みで評価する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の判定プログラム。
【請求項5】
前記取引トランザクションは、前記提供者が提供するサービスについて申告された少なくとも1つの申告情報を含み、
前記評価トランザクションにおける前記評価は、前記少なくとも1つの申告情報に虚偽がなかったかを前記取引相手が評価した情報を含む、
請求項1から4のいずれか1項に記載の判定プログラム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの申告情報は、カテゴリ分けされており、
前記生成する処理は、前記カテゴリごとに前記評価値を生成する、
請求項5に記載の判定プログラム。
【請求項7】
コンピュータが実行する判定方法であって、前記コンピュータが、
サービスの取引を記録した取引トランザクションと、前記取引に対する取引相手からの評価を記録した評価トランザクションとを含むブロックチェーンにおける提供者の過去の取引に対する前記取引相手からの前記評価トランザクションの評価に基づき、前記提供者が提供するサービスに対する信頼性を表す評価値を生成し、
前記評価値が所定の判定条件を満たす場合、前記提供者が提供するサービスが信頼できると判定する、
ことを含み、
前記生成することは、前記提供者が提供するサービスと競合するサービスを前記取引相手が提供しているか否かに基づいて前記取引相手からの前記評価トランザクションにおける評価に重みづけをして前記評価値を生成する、
ことを特徴とする、判定方法。
【請求項8】
サービスの取引を記録した取引トランザクションと、前記取引に対する取引相手からの評価を記録した評価トランザクションとを含むブロックチェーンにおける提供者の過去の取引に対する前記取引相手からの前記評価トランザクションの評価に基づき、前記提供者が提供するサービスに対する信頼性を表す評価値を生成する生成部と、
前記評価値が所定の判定条件を満たす場合、前記提供者が提供するサービスが信頼できると判定する判定部と、
を含み、
前記生成部は、前記提供者が提供するサービスと競合するサービスを前記取引相手が提供しているか否かに基づいて前記取引相手からの前記評価トランザクションにおける評価に重みづけをして前記評価値を生成する、
ことを特徴とする、情報処理装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、判定プログラム、判定方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ブロックチェーンを用いて利用者間で直接サービスを取引するシステムが利用されている。例えば、AirBnB(登録商標)などのシステムが知られている。
【0003】
これに関し、ブロックチェーンを用いた取引についての評価に関連する技術が知られている(例えば、特許文献1から特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2021/002283号
【特許文献2】特開2021-81924号公報
【特許文献3】特開2020-154347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば、サービスの提供者から取引相手がサービスを受ける場合に、提供されるサービスが或る条件を満たすかを確認したいことがある。なお、サービスを提供する取引は、例えば、ブロックチェーン上で管理されてよい。この場合に、取引相手が、サービスの利用前に条件を満たすかを自身で直接確認することが難しいことがある。そのため、提供されるサービスの信頼性を評価することのできる技術の提供が望まれている。
【0006】
1つの側面では、本発明は、提供者が提供するサービスの信頼性を適切に評価することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの態様の情報処理装置は、サービスの取引を記録した取引トランザクションと、取引に対する取引相手からの評価を記録した評価トランザクションとを含むブロックチェーンにおける提供者の過去の取引に対する取引相手からの評価トランザクションの評価に基づき、提供者が提供するサービスに対する信頼性を表す評価値を生成する生成部と、評価値が所定の判定条件を満たす場合、提供者が提供するサービスが信頼できると判定する判定部と、を含み、生成部は、提供者が提供するサービスと競合するサービスを取引相手が提供しているか否かに基づいて取引相手からの評価トランザクションにおける評価に重みづけをして評価値を生成する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
提供者が提供するサービスの信頼性を適切に評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係るサービス提供システムを例示する図である。
図2】実施形態に係る提供者からのサービスの提供を受ける取引相手の端末の機能ブロック構成を例示する図である。
図3】実施形態に係る提供者の端末の機能ブロック構成を例示する図である。
図4】実施形態に係るブロックチェーンを例示する図である。
図5】実施形態に係る取引処理の動作フローを例示する図である。
図6】取引トランザクションが申告情報を含む場合を例示する図である。
図7】実施形態に係る信頼性の評価を例示する図である。
図8】実施形態に係る端末およびサーバを実現するためのコンピュータのハードウェア構成を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。なお、複数の図面において対応する要素には同一の符号を付す。
【0011】
上述のように、例えば、サービスの提供者から取引相手がサービスを受ける場合に、提供者が提供するサービスの信頼性を評価したいことがある。
【0012】
例えば、サービスの提供者をA、サービスの取引相手をBとする。また、サービスは、例えば、部屋の利用権の貸与であり、サービスの提供についての取引は、ブロックチェーン上で管理されるものとする。この場合に、取引相手Bが、提供者Aの提供するサービスの信頼性を評価したいことがある。例えば、取引相手Bは、提供者Aの貸し部屋は最寄り駅から徒歩5分にあるという申告が正しいかを確認したいとする。しかし、例えば、取引相手Bが貸し部屋から遠方に住んでいるなどして、貸し部屋が最寄り駅から徒歩5分にあるかを、サービスの利用前に直接確認することが難しいことがある。このように、提供されるサービスが或る条件を満たすかを、サービスの提供を受ける取引を完了する前に取引相手が自身で直接確認することが難しいことがある。
【0013】
そのため、提供者が提供するサービスの信頼性を適切に評価することのできる技術の提供が望まれている。
【0014】
以下で述べる実施形態では、提供者が過去に提供したサービスに対する取引相手の評価に基づいて、提供者の提供するサービスの信頼性が評価される。それにより、信頼性の低いサービスを提供している提供者を検出することが可能になる。
【0015】
例えば、ブロックチェーンに、提供者が提供するサービスの取引を記録した取引トランザクションと、その取引に対する取引相手からの評価を記録した評価トランザクションとを含めるものとする。評価トランザクションには、例えば、サービスを受けた取引相手に、サービスの利用後にサービスが所定条件を満たしていたか否かを評価させて、その評価結果を記録するものとする。一例として、所定条件は、取引相手が提供者のサービスに満足すること、または、取引相手がサービスについて申告した申告情報に虚偽および隠し事などがないことなどであってよい。そして、評価トランザクションには、例えば、取引相手が受けた提供者のサービスが、所定条件を満たしているか、または、満たしていないかを示す情報を記録する。それにより、ブロックチェーンにおいて提供者が過去に取引したサービスについてのトランザクションを参照することで、提供者が提供しているサービスの信頼性を評価することが可能になる。
【0016】
例えば、提供者のサービスに対する過去の取引における取引相手による評価結果のうちで、所定条件を満たしていないとの評価の割合が所定閾値R以上である場合、取引が実行されないようにすることが考えられる。
【0017】
なお、所定閾値Rは、例えば、以下のように決定することで、好ましい値に設定することができる。例えば、以下のコストcと、利益pとが既知であるとする。
悪意を持った提供者Aが結託者を1人用意するためのコスト:c
サービスの取引相手を1人だまして得られる利益:p
【0018】
ここで、c:p=1:rとする。このとき、提供者Aはr人以下の結託者を用意して1人の取引相手を騙せれば利益を回収することができる。なお、結託していない取引相手は正直な利用報告をするものとする。この場合、R>{r/(1+r)}となる値を閾値Rに設定することで、提供者Aは結託者をr人よりも多い結託者を用意しなければならず、取引相手を騙すインセンティブを無くすことができる。
【0019】
なお、例えば、閾値Rが低すぎると、提供者Aが複数の利用者と結託して虚偽の報告を行い、取引停止を回避することができる。そのため、Rには適切な値を設定することが好ましい。
【0020】
ところが、このように閾値Rを設定した場合にも、競合するサービスの提供者たちが虚偽の報告をする可能性がある。例えば、正直な提供者Aが提供するサービスと競合する取引相手Aiたちが、提供者Aのサービスを利用した際に虚偽の報告を行うことができる。例えば、提供者Aのサービスに所定条件を満たしていないといったマイナスの報告をすることで、提供者Aを利用停止に追い込むことができる。そして、閾値Rが小さい場合、虚偽の報告数が少なくても正直な提供者を取引停止にすることができる。
【0021】
そこで、実施形態ではブロックチェーンに含まれる取引トランザクションに基づいて、提供者の過去の取引の取引相手が提供者のサービスと競合するサービスを提供しているか否かを判定する。そして、例えば、取引相手が競合するサービスを提供しているか否かに基づいて、取引相手からの評価トランザクションにおける評価に重みづけをして評価値を生成する。
【0022】
例えば、取引相手が競合するサービスを提供している場合、取引相手によるサービスに対するプラスの評価を、サービスに対するマイナスの評価よりも高い重みで評価して評価値を生成する。なお、プラスの評価とは、例えば、提供者の提供するサービスに対する有利な評価であってよい。例えば、プラスの評価とは、取引相手が提供者の提供するサービスに満足していたり、提供者の提供するサービスに関する申告に虚偽がなかったりといった、提供者の提供するサービスに対するプラスの評価である。また、マイナスの評価とは、例えば、提供者の提供するサービスに対する不利な評価であってよい。例えば、マイナスの評価とは、取引相手が提供者の提供するサービスに満足していなかったり、提供者の提供するサービスに関する申告に虚偽や隠し事があったりといった、提供者の提供するサービスに対するマイナスの評価である。
【0023】
例えば、競合するサービスを提供している取引相手は、サービスに対して否定的なマイナスの評価を与えた方が、自身の提供するサービスを有利にすることができる。一方、例えば、競合するサービスを提供している取引相手がサービスにプラスの評価を与えたとする。この場合、自身にとって不利益な評価を与えていることになるため、その評価は真実である可能性が高いと推定することができる。即ち、競合するサービスを提供している取引相手は、サービスに対して否定的なマイナスの評価を与えることにインセンティブがあると考えることができる。そのため、実施形態では競合するサービスを提供している取引相手が、提供者の提供するサービスにプラスの評価を与えた場合、マイナスの評価を与えた場合よりも高い重みで評価して評価値を生成する。
【0024】
また、例えば、競合していない取引相手は、提供者と結託してプラスの評価を与えることにインセンティブがあると考えることができる。そのため、実施形態では、例えば、取引相手が競合していない場合、取引相手によるサービスに対するマイナスの評価を、サービスに対するプラスの評価よりも高い重みで評価して評価値を生成する。
【0025】
そして、例えば、このように重みづけを行って得られた評価値が所定の判定条件を満たす場合、提供者のサービスが信頼できると判定する。それにより、提供者の提供するサービスの信頼性を高い精度で評価することが可能になる。
【0026】
なお、悪意を持ったサービスの提供者が取引相手を騙すには、競合する提供者と結託して虚偽のプラスの報告をしてもらうと効率が良いが、競合しているので結託することは難しい。以下、実施形態を更に詳細に説明する。
【0027】
図1は、実施形態に係るサービス提供システム100を例示する図である。サービス提供システム100は、例えば、複数の端末101とサーバ102とを含む。端末101は、例えば、サービス提供システム100を利用してサービスを提供したり、サービスの提供を受けたりする利用者が利用するパーソナルコンピュータ(PC)、モバイルPC、タブレット端末、携帯電話機、スマートフォンなどの情報処理装置である。複数の端末101は、例えば、インターネットなどのネットワーク105を介して互いに通信可能に接続されていてよく、サービスの取引に関する情報を記録したブロックチェーンネットワークを構築していてよい。端末101は、例えば、ブロックチェーンのノードとして動作し、端末101には同一のブロックチェーンが記憶されていてよい。
【0028】
サーバ102は、例えば、利用者が提供したいサービスと、サービスの提供を受ける取引相手とのマッチングを管理するサーバコンピュータなどの情報処理装置であってよい。例えば、サーバ102の記憶装置には、サービス提供システム100を利用する利用者が自身の提供したいサービスの内容を申告したサービスについての情報が登録されていてよい。そして、サービスの提供を受ける取引相手は、例えば、端末101を介してサーバ102にアクセスすることで、自身が提供を受けたいサービスを探すことができる。
【0029】
図2は、実施形態に係る提供者からのサービスの提供を受ける取引相手の端末101の機能ブロック構成を例示する図である。取引相手の端末101は、例えば、制御部201、記憶部202、および通信部203を含む。制御部201は、例えば、端末101の各部を制御する。制御部201は、例えば、生成部211、および判定部212などを含み、またその他の機能部を含んでもよい。記憶部202は、例えば、後述するブロックチェーン400,600などの情報を記憶している。通信部203は、例えば、制御部201の指示に従って他の端末101などの装置と通信する。これらの各部の詳細および記憶部202に格納されている情報の詳細については後述する。
【0030】
図3は、実施形態に係る提供者の端末101の機能ブロック構成を例示する図である。提供者の端末101は、例えば、制御部301、記憶部302、および通信部303を含む。制御部301は、例えば、端末101の各部を制御する。記憶部302は、例えば、後述するブロックチェーン400,600などの情報を記憶している。通信部303は、例えば、制御部301の指示に従って他の端末101などの装置と通信する。これらの各部の詳細および記憶部302に格納されている情報の詳細については後述する。
【0031】
続いて、実施形態に係る評価結果の重みづけについて説明する。
【0032】
例えば、提供者Aのサービスを取引相手Bが利用しようと考えたとする。この場合、実施形態では取引相手Bは以下のようにサービスの信頼性を評価する。まず、提供者Aが過去に提供したサービスに対して評価結果の報告を行った取引相手Aiのそれぞれについて、取引相手AiがAと競合しているか判定する。例えば、Aの提供するサービスが、貸し部屋を提供することであるとする。この場合に、例えば、Aの貸し部屋の近くで、別の貸し部屋を提供している取引相手Aiを競合者と見做すことができる。一例では、制御部201は、取引相手が、Aの貸し部屋から所定の距離(例えば、1km)以内で貸し部屋を提供している場合に、その取引相手を競合する取引相手と見做してよい。
【0033】
そして、実施形態では制御部201は、競合している取引相手Aiによる提供者Aのサービスに対する評価が、プラスの評価の場合、マイナスの評価を与えた場合よりも高い重みで評価する。
【0034】
例えば、提供者Aは、サービスで提供する貸し部屋が最寄り駅から徒歩5分にあると申告しているとする。そして、評価結果として、例えば、この申告内容が正しいか否かを取引相手に報告させたとする。この場合に、競合している取引相手Aiが徒歩5分の申告が正しいというプラスの評価をした場合には、競合している取引相手Aiがマイナスの評価をした場合よりも高い重みで評価してよい。例えば、競合している取引相手Aiのマイナスの評価を1票とカウントする場合、プラスの評価は、それよりも高い重みで2票とカウントしてよい。
【0035】
また、実施形態では制御部201は、競合していない取引相手Aiによる提供者Aのサービスに対する評価が、マイナスの評価の場合、プラスの評価を与えた場合よりも高い重みで評価する。例えば、競合していない取引相手Aiが徒歩5分の申告が虚偽であるというマイナスの評価をした場合には、競合していない取引相手Aiがプラスの評価をした場合よりも高い重みで評価してよい。例えば、競合していない取引相手Aiのプラスの評価を1票とカウントする場合、マイナスの評価は、それよりも高い2票とカウントしてよい。
【0036】
即ち、各取引相手Aiの評価結果を、次のように重みづけする。
競合しているAiの場合:
マイナスの評価(例えば、「徒歩5分」が虚偽の報告):1票
プラスの評価(例えば、「徒歩5分」が真実の報告):2票
競合していないAiの場合:
マイナスの評価(例えば、「徒歩5分でない」が虚偽の報告):2票
プラスの評価(例えば、「徒歩5分である」が真実の報告):1票
【0037】
そして、実施形態では制御部201は、例えば、重みづけした評価結果を用いて評価値Sを以下の式1で求める。
評価値S=(マイナスの評価の票数)/(提供者Aに対する全票数) ・・・式1
【0038】
そして、制御部201は、評価値S>閾値Rなら提供者のサービスは信頼できず、取引停止とする判定条件を定めることができる。なお、閾値Rは、上述のように、コスト:cと、利益:pとに基づいて、取引相手を騙すインセンティブが低下するように設定されてよい。
【0039】
以上に述べたように、例えば、競合している取引相手Aiにおいてはマイナスの評価よりもプラスの評価を重視する。例えば、競合者Aiは提供者Aにマイナスの評価を与えることにインセンティブがあるため、その補正を行う。
【0040】
また、競合しない取引相手Aiにおいてはプラスの評価よりもマイナスの評価を重視する。例えば、非競合者Aiは提供者Aと結託してプラスの評価を与えることにインセンティブがあるため、その補正を行う。
【0041】
例えば、以上のように重みづけを行うことで、評価結果を適切に評価して評価値を生成することができる。そのため、信頼性の判定精度を向上させることができる。
【0042】
例えば、正直な提供者Aに対して、取引相手200人のうち、100人が競合相手であり、100人が非競合相手であるものとする。また、この中で、提供者Aのサービスを妨害する競合相手が50人いるものとする。ここで、r=2とすると、R<r/(1+r)はR<1/3となる。そのため、例えば、閾値R=0.25に設定したとする。つまり、所定の判定条件を満たしていないという報告が0.25以上である場合に提供者の取引の信頼性が低いとして取引停止にするものとする。
【0043】
このとき、上述の競合者であるか否かに応じて重みづけを行わずに、取引停止にするか否かを判定すると:
評価値S=50/(100+100)=0.25≧R=0.25
となり、この場合、提供者は取引停止となってしまう。
【0044】
一方、競合者であるか否かに応じて重みづけを行って、取引停止にするか否かを判定すると:
S=50/(50×2+50+100)=0.2<R
となり、この場合、提供者は取引停止にはならない。このように、重みづけを行うことで、重みづけを行わない場合とは異なる判定結果を得ることが可能である。そして、上述の重みづけは、競合している場合の利用者のインセンティブ、および、競合していない場合の利用者のインセンティブに応じて行われている。そのため、実施形態によれば提供者の信頼性を高い精度で判定することが可能である。
【0045】
以下、実施形態に係る取引処理について更に詳細に説明する。図4は、実施形態に係るブロックチェーン400を例示する図である。ブロックチェーン400は、例えば、サービス提供システム100の取引相手の端末101の記憶部202および提供者の端末101の記憶部302に記憶されている。ブロックチェーン400の各行は、トランザクションを表す。ブロックチェーン400は、例えば、提供者が提供するサービスの取引に関する情報を記録した取引トランザクションと、サービスに対する取引相手からの評価を記録した評価トランザクションとを含む。
【0046】
図4において、“Tx21:(A→A1:roomRA:川崎市中原区1-1:2021.07.11)”は、取引トランザクションを例示している。“Tx21:(A→A1:roomRA:川崎市中原区1-1:2021.07.11)”は、例えば、ユーザAからユーザA1へのroomRAの部屋の貸し出しの取引を表す取引情報と、roomRAの住所:川崎市中原区2-1と、貸し出しの日時:2021.06.22などの提供されるサービスの内容に関するサービス情報とを含む。なお、図4において、Tx11~Tx13、Tx23、Tx25も取引トランザクションを例示している。サービス情報は、例えば、取引相手が提供者と競合するサービスを提供しているかを判定するために利用可能な情報を含んでよく、賃料などのその他の情報を含んでもよい。
【0047】
また、図4において、“Tx22:(Tx21:条件を満たす)”は、評価トランザクションを例示している。“Tx22:(Tx21:条件を満たす)”では、Tx21のトランザクションに記載される取引が、所定条件を満たしたか否かの情報を含んでいる。なお、所定条件は、例えば、取引相手が提供者のサービスに満足したか、または、提供者が申告したサービスの内容に虚偽および隠し事がなかったかなどのサービスに対する評価に関する条件であってよい。図4において、Tx24、Tx26も評価トランザクションを例示している。
【0048】
そして、実施形態では取引相手の端末101の制御部201は、例えば、ブロックチェーン400に記録されている情報に基づいて、サービスの提供者の信頼性を判定してよい。
【0049】
図5は、実施形態に係る取引処理の動作フローを例示する図である。提供者のサービスの提供を受けようとする取引相手の端末101の制御部201は、例えば、取引処理の実行指示が入力されると図5の動作フローを開始してよい。
【0050】
ステップ501(以降、ステップを“S”と記載し、例えば、S501と表記する)において取引相手の端末101の制御部201は、サービスの情報を取得する。例えば、制御部201は、サーバ102にアクセスし、サービス提供システム100において提供されているサービスの情報を取得してよい。なお、提供者は、例えば、端末101を介して予め自身の提供するサービスについての情報をサーバ102に登録していてよい。
【0051】
S502において取引相手の端末101の制御部201は、情報を収集したサービスのうちから、サービスを選択する。例えば、制御部201は、取引相手により入力された情報に基づいて、情報を収集したサービスのうちから取引相手が提供を受けたいサービスを選択する。
【0052】
S503において取引相手の端末101の制御部201は、サービスの提供者の信頼性を評価するための評価値を生成する。例えば、制御部201は、提供者が過去に提供したサービスの取引トランザクションと対応する評価トランザクションを参照する。そして、評価トランザクションにおける評価結果に基づいて、提供者の信頼性を表す評価値を生成してよい。
【0053】
例えば、図4のブロックチェーン400では、取引トランザクションには、サービスの提供者と、取引相手の情報とが含まれている。そのため、或る提供者の信頼性を評価する場合、制御部201は、その提供者が過去に提供したサービスの取引トランザクションをブロックチェーン400から抽出することができる。そして、制御部201は、例えば、抽出された取引トランザクションにおいて提供者からのサービスの提供を受けた取引相手が、提供者と競合するサービスを提供しているかを、ブロックチェーン400の記録から判定する。
【0054】
例えば、図4のブロックチェーン400では取引トランザクションにはサービス情報として、サービスとして貸し出される部屋の住所と、貸し出しの日時とが記録されている。そのため、制御部201は、例えば、提供者の貸し出す部屋と所定の距離以内で、または最寄り駅から所定の距離以内で部屋の貸し出しを取引相手がしている場合に、その取引相手が、提供者と競合するサービスを提供していると判定することができる。なお、別の実施形態では制御部201は、貸し出しの日時に情報に基づいて、さらに部屋の貸し出しの頻度が所定の頻度以上である場合に、取引相手が提供者と競合するサービスを提供していると判定してもよい。また、取引トランザクションは他の情報を含んでもよい。例えば、取引トランザクションが貸し出し価格の情報を含む場合とする。この場合に、制御部201は、貸し出しの価格の情報に基づいて、さらに部屋の貸し出し価格が所定の価格差の範囲で近しい場合に、取引相手が提供者と競合するサービスを提供していると判定してもよい。
【0055】
そして、制御部201は、提供者が過去に提供したサービスに対する評価トランザクションに記録されている評価結果を、取引相手が競合しているか否かに基づいて、重みづけをして評価値を生成する。制御部201は、例えば、上述の式1を参照して述べたように、取引相手が競合しているか否かに基づいて評価結果に重みづけをして評価値を求めてよい。
【0056】
S504において取引相手の端末101の制御部201は、評価値に基づいてサービスの提供者が信頼できるか否かを判定する。例えば、制御部201は、評価値が所定の判定条件を満たす場合に、提供者が提供するサービスが信頼できると判定する。一例では、取引相手の端末101の制御部201は、評価値が所定閾値以上の場合に、サービスの提供者を信頼できないと判定してよく(S504がNO)、この場合、本動作フローは終了する。一方、取引相手の端末101の制御部201は、評価値が所定閾値未満の場合に、サービスの提供者を信頼できると判定してよく(S504がYES)、この場合、フローはS505に進む。
【0057】
S505において取引相手の端末101の制御部201は、サービスの提供依頼を提供者の端末101に送信する。
【0058】
S506において提供者の端末101の制御部301は、サービスの提供する取引を実行し、その取引の内容を含む取引トランザクションをブロックチェーン400に記録して、本動作フローは終了する。なお、取引相手は、サービスの提供を受けた後で、提供されたサービスについての評価内容を端末101に入力してよく、取引相手の端末101の制御部201は、サービスについての評価結果を含む評価トランザクションをブロックチェーン400に記録してよい。
【0059】
以上に述べたように、実施形態によれば提供者の提供するサービスに対する評価結果を、提供者と競合しているか否かを考慮して集計することができる。そのため、提供者の信頼性を高い精度で判定することができる。
【0060】
なお、上述の実施形態では、信頼性を判定するための評価の所定条件の例として、取引相手が取引に満足したか否かの情報を、評価トランザクションに記録する例を述べている。しかしながら、条件はこれに限定されるものではない。例えば、別の実施形態では、所定条件として、提供者がサービスについて申告した情報に虚偽および隠し事などが無かったか否かを用い、その評価結果を評価トランザクションに記録してもよい。
【0061】
また、別の実施形態では、少なくとも1つの申告情報が、取引トランザクションに記録されてもよい。図6は、取引トランザクションが申告情報を含む場合を例示する図である。図6のブロックチェーン600では、1つのトランザクションにTAxで示される複数の申告情報が登録される場合が例示されている。なお、取引トランザクションに記録される申告情報は1つであっても、複数であってもよい。申告情報は、例えば、提供者が、自身が提供するサービスに関して申告した情報であってよい。また、申告情報に対する評価の所定条件は、例えば、提供者が申告したサービスの内容に虚偽があったか否かであってよい。例えば、部屋の貸し出しであれば、申告情報には、最寄り駅から徒歩10分、南向き、角部屋、コンビニエンスストアから徒歩3分などの提供者が申告したサービスについての情報が登録されていてよい。この場合、評価トランザクションには、それぞれの申告情報に虚偽がなかった否かの情報が登録されてよい。図6の例では、取引トランザクションにおける申告情報の並び順に応じて、評価トランザクションには申告情報に虚偽が無かったことを示す「満たす」、および虚偽だったことを示す「満たさない」の情報が登録されている。なお、申告情報は、例えば、提供者のサービスと取引相手のサービスとが競合しているか否かを判定するためのサービス情報として用いられてもよい。
【0062】
図6に示すように、取引トランザクションが複数の申告情報を含む場合も、制御部201は、取引相手が競合しているか否かに応じて重みづけをし、それぞれの申告情報ごとに所定条件に対する評価の票をカウントする。それにより、上述の式1により、信頼性を判定する評価値を得ることができる。
【0063】
なお、この場合に、取引相手の端末101の制御部201は、申告情報のカテゴリごとに評価を集計して、申告情報のカテゴリごとに評価値を生成してもよい。例えば、トランザクションの申告情報の1番目から3番目の項目は、最寄りの交通機関へのアクセスにかかる時間の情報が登録されるものとする。また、トランザクションの申告情報の4番目から6番目には、部屋の間取りについての情報が登録されるものとする。この場合、取引相手の端末101の制御部201は、交通機関へのアクセスのカテゴリと、間取りのカテゴリとで分けて評価結果を集計してよい。それにより、例えば、交通機関へのアクセスのカテゴリについては真実を記載する傾向があるが、間取りのカテゴリについては虚偽の記載をする傾向があるなど、提供者についてさらに詳細に評価を行うことが可能になる。
【0064】
以上において、実施形態を例示したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、上述の動作フローは例示であり、実施形態はこれに限定されるものではない。可能な場合には、動作フローは、処理の順番を変更して実行されてもよく、別に更なる処理を含んでもよく、または、一部の処理が省略されてもよい。例えば、図5のS505およびS506では、提供者の端末101でブロックチェーンへの取引の書き込みを実行する例を述べている。しかしながら、別の実施形態では取引相手の端末101またはサーバ102などその他の装置がブロックチェーンへの取引の書き込みを実行してもよい。
【0065】
また、上述の実施形態では、サーバ102を用いて取引のマッチングを行う例を述べているが、実施形態はこれに限定されるものではない。別の実施形態では利用者が提供するサービスの内容も、ブロックチェーンに記録されていてもよい。それにより、サービスの提供を受ける取引相手は、例えば、ブロックチェーンを参照することで、自身が提供を受けたいサービスを探すことができる。この場合、サーバ102は、サービス提供システム100に含まれていなくてもよい。
【0066】
また、上述の実施形態ではサービスとして、部屋の利用権の貸与を例示しているが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、サービス提供システム100の利用者間で提供される車の貸し借りや、商品の売買などのその他のサービスの取引に、実施形態が適用されてもよい。なお、この場合、競合を判定するための条件は、提供されるサービスの内容に応じて決定されていてよい。
【0067】
上述の実施形態においてS503の処理では制御部201は、例えば、生成部211として動作する。また、S504の処理では制御部201は、例えば、判定部212として動作する。
【0068】
図7は、実施形態に係る信頼性の評価を例示する図である。図7には、ブロックチェーンネットワークを構築する複数の端末101が示されている。そして、例えば、提供者と取引相手との間で取引を行う場合に、過去に提供者が行った他の取引における評価に基づいて、提供者の信頼性を評価する。なお、信頼性の評価では、ブロックチェーン上の過去の取引から競合者と非競合者とを判定し、競合者と非競合者の評価に異なる重みづけをして信頼性を判定する。そのため、信頼性の判定精度を高めることができる。また、利用者間で不正を行うインセンティブを低下させることができ、ブロックチェーンを用いた取引の安全性を高めることができる。
【0069】
図8は、実施形態に係る端末101およびサーバ102を実現するためのコンピュータ800のハードウェア構成を例示する図である。図8のハードウェア構成は、例えば、プロセッサ801、メモリ802、記憶装置803、読取装置804、通信インタフェース806、および入出力インタフェース807を備える。なお、プロセッサ801、メモリ802、記憶装置803、読取装置804、通信インタフェース806、入出力インタフェース807は、例えば、バス808を介して互いに接続されている。
【0070】
プロセッサ801は、例えば、シングルプロセッサであっても、マルチプロセッサやマルチコアであってもよい。プロセッサ801は、メモリ802を利用して例えば上述の動作フローの手順を記述したプログラムを実行することにより、上述した各部の一部または全部の機能を提供する。例えば、端末101のプロセッサ801は、記憶装置803に格納されているプログラムを読み出して実行することで、取引相手の端末101の制御部201、生成部211、および判定部212として動作する。また、例えば、端末101のプロセッサ801は、記憶装置803に格納されているプログラムを読み出して実行することで、提供者の端末101の制御部301として動作する。また、サーバ102のプロセッサ801は、例えば、記憶装置803に格納されているプログラムを読み出して実行することで、利用者間でのサービスの提供と受給をマッチングする処理を実行してよい。
【0071】
メモリ802は、例えば半導体メモリであり、RAM領域およびROM領域を含んでいてよい。記憶装置803は、例えばハードディスク、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、または外部記憶装置である。なお、RAMは、Random Access Memoryの略称である。また、ROMは、Read Only Memoryの略称である。
【0072】
読取装置804は、プロセッサ801の指示に従って着脱可能記憶媒体805にアクセスする。着脱可能記憶媒体805は、例えば、半導体デバイス、磁気的作用により情報が入出力される媒体、光学的作用により情報が入出力される媒体などにより実現される。なお、半導体デバイスは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリである。また、磁気的作用により情報が入出力される媒体は、例えば、磁気ディスクである。光学的作用により情報が入出力される媒体は、例えば、CD-ROM、DVD、Blu-ray Disc等(Blu-rayは登録商標)である。CDは、Compact Discの略称である。DVDは、Digital Versatile Diskの略称である。
【0073】
取引相手の端末101の記憶部202および提供者の端末101の記憶部302は、例えばメモリ802、記憶装置803、および着脱可能記憶媒体805を含む。例えば、記憶装置803には、ブロックチェーン400,600などの情報が記憶されている。サーバ102の記憶装置803には、例えば、提供者が提供するサービスについての情報が記憶されている。
【0074】
通信インタフェース806は、プロセッサ801の指示に従って、他の装置と通信する。通信インタフェース806は、取引相手の端末101の通信部203および提供者の端末101の通信部303の一例である。例えば、端末101の通信インタフェース806は、他の端末101およびサーバ102とデータを送受信してよい。
【0075】
入出力インタフェース807は、例えば、入力装置および出力装置との間のインタフェースである。入力装置は、例えばユーザからの指示を受け付けるキーボード、マウス、タッチパネルなどのデバイスである。出力装置は、例えばディスプレーなどの表示装置、およびスピーカなどの音声装置である。
【0076】
実施形態に係る各プログラムは、例えば、下記の形態で端末101およびサーバ102に提供される。
(1)記憶装置803に予めインストールされている。
(2)着脱可能記憶媒体805により提供される。
(3)プログラムサーバなどのサーバから提供される。
【0077】
なお、図8を参照して述べたコンピュータ800のハードウェア構成は、例示であり、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、上述の構成の一部が、削除されてもよく、また、新たな構成が追加されてもよい。また、別の実施形態では、例えば、上述の制御部201および制御部301の一部または全部の機能がFPGA、SoC、ASIC、およびPLDなどによるハードウェアとして実装されてもよい。なお、FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。SoCは、System-on-a-chipの略称である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。PLDは、Programmable Logic Deviceの略称である。
【0078】
以上において、いくつかの実施形態が説明される。しかしながら、実施形態は上記の実施形態に限定されるものではなく、上述の実施形態の各種変形形態および代替形態を包含するものとして理解されるべきである。例えば、各種実施形態は、その趣旨および範囲を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できることが理解されよう。また、前述した実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより、種々の実施形態が実施され得ることが理解されよう。更には、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除して、または実施形態に示される構成要素にいくつかの構成要素を追加して種々の実施形態が実施され得ることが当業者には理解されよう。
【符号の説明】
【0079】
100 :サービス提供システム
101 :端末
102 :サーバ
105 :ネットワーク
201 :制御部
202 :記憶部
203 :通信部
211 :生成部
212 :判定部
301 :制御部
302 :記憶部
303 :通信部
800 :コンピュータ
801 :プロセッサ
802 :メモリ
803 :記憶装置
804 :読取装置
805 :着脱可能記憶媒体
806 :通信インタフェース
807 :入出力インタフェース
808 :バス

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8