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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023136105
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/18 20060101AFI20230922BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
G03G21/18 160
G03G21/16 147
G03G21/16 133
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022041550
(22)【出願日】2022-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(72)【発明者】
【氏名】大河原 慎理
【テーマコード(参考)】
2H171
【Fターム(参考)】
2H171FA02
2H171FA03
2H171FA04
2H171HA23
2H171JA23
2H171JA27
2H171JA29
2H171JA31
2H171JA34
2H171KA05
2H171KA12
2H171KA22
2H171KA23
2H171KA25
2H171KA26
2H171KA29
2H171LA03
2H171LA07
2H171LA08
2H171LA13
2H171LA17
2H171QA04
2H171QA08
2H171QA13
2H171QB03
2H171QB16
2H171QB32
2H171QB47
2H171QC05
2H171QC22
2H171SA10
2H171SA12
2H171SA15
2H171SA18
2H171SA22
2H171SA26
2H171SA31
2H171SA32
(57)【要約】
【課題】開閉部材を開く際の操作者の動作に加わる負荷を小さくすることができるようにする。
【解決手段】画像形成ユニットと、駆動部と、カップリングと、カップリングを画像形成ユニットに向けて付勢する付勢部材と、開閉部材と、開閉部材の開閉に連動して所定の方向に往復移動させられる移動部材とを有する。該移動部材は、カム部81Bk、82Bkを備え、往復移動に伴って各カップリングを、前記画像形成ユニットに連結するか又は離脱させる。カム部81Bk、82Bkの傾斜部Ecの傾斜パターンが回転体ごとに異なる。移動部材が移動させられる間に各カップリングに加わる付勢部材の変位量が分散させられるので、付勢部材を段階的に変位させることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)画像を形成するための複数の回転体を備えた少なくとも1個の画像形成ユニットと、
(b)駆動部と、
(c)該駆動部の回転を前記画像形成ユニットの各回転体のうちの少なくとも二つの回転体にそれぞれ伝達するためのカップリングと、
(d)該各カップリングを画像形成ユニットに向けて付勢する付勢部材と、
(e)筐体に配設された開閉部材と、
(f)該開閉部材の開閉に連動して所定の方向に往復移動させられる移動部材とを有するとともに、
(g)該移動部材は、前記各カップリングと対向させて形成されたカム部を備え、往復移動に伴って各カップリングを、前記画像形成ユニットに連結するか又は前記画像形成ユニットから離脱させ、
(h)前記各カム部は、前記移動部材の移動方向に対して傾斜させられた傾斜部Ecを備え、
(i)該傾斜部の傾斜パターンは、回転が伝達される回転体ごとに異なることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記各カップリングの、画像形成ユニットからの離脱が開始されるタイミングはカップリングごとに異なる請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記各カップリングは、前記駆動部の回転を回転体に伝達する際に加わる伝動負荷が大きい順に画像形成ユニットからの離脱が開始される請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
(a)前記各カップリングのうちの一つ目のカップリングは、駆動部の回転を画像形成ユニットの像担持体に伝達し、
(b)前記各カップリングのうちの二つ目のカップリングは、駆動部の回転を画像形成ユニットの現像剤担持体に伝達する請求項1~3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
(a)前記カム部の傾斜部は、移動部材の移動方向に対する傾斜角度が異なる複数の傾斜面を備え、
(b)一つ目のカップリングの画像形成ユニットからの離脱が開始されるときに、一つ目のカップリングと当接させられる傾斜面の傾斜角度が大きくされ、
(c)二つ目のカップリングの画像形成ユニットからの離脱が開始されるときに、二つ目のカップリングと当接させられる傾斜面の傾斜角度が小さくされ、
(d)一つ目のカップリングの画像形成ユニットからの離脱が終了したときに、二つ目のカップリングと当接させられる傾斜面の傾斜角度が大きくされる請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
(a)画像を形成するための複数の回転体を備えた複数の画像形成ユニットと、
(b)該各画像形成ユニットに配設された駆動部と、
(c)該各駆動部の回転を前記各画像形成ユニットの各回転体のうちの少なくとも二つの回転体にそれぞれ伝達するためのカップリングと、
(d)該各カップリングを各画像形成ユニットに向けて付勢する付勢部材と、
(e)筐体に配設された開閉部材と、
(f)該開閉部材の開閉に連動して所定の方向に往復移動させられる移動部材とを有するとともに、
(g)該移動部材は、前記各カップリングと対向させて形成されたカム部を備え、往復移動に伴って各カップリングを、前記画像形成ユニットに連結するか又は前記画像形成ユニットから離脱させ、
(h)前記各カム部は、前記移動部材の移動方向に対して傾斜させられた傾斜部を備え、
(i)該傾斜部の傾斜パターンは画像形成ユニットごとに異なることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタには、画像形成ユニットが配設され、該画像形成ユニットにおいて、帯電ローラによって一様に帯電させられた感光体ドラムの表面が露光されて静電潜像が形成され、該静電潜像が現像ローラによって現像されてトナー像が形成され、該トナー像が転写ローラによって用紙に転写されるようになっている。そして、定着器において前記トナー像が用紙に定着させられることによって画像が形成され、印刷が行われる。
【0003】
ところで、駆動部としてのIDモータの回転が、画像形成ユニット内の複数の回転体、例えば、前記感光体ドラム及び現像ローラに伝達されるように、IDモータと感光体ドラム及び現像ローラとがそれぞれカップリングによって連結されるようにしたプリンタが提供されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
該プリンタにおいては、筐体に開閉部材としてのフロントカバーが配設され、操作者がフロントカバーを開くと、各カップリングによる連結が解除され、感光体ドラム及び現像ローラへの回転の伝達が停止されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-174701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、各カップリングがスプリングによって画像形成ユニットに向けて付勢されていて、スプリングの付勢力に抗してカップリングによる連結を解除する必要があり、カップリングの数が多いと、フロントカバーを開く際の操作者の動作に加わる負荷が大きくなり、フロントカバーを開くのが困難になってしまう。
【0007】
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、開閉部材を開く際の操作者の動作に加わる負荷を小さくすることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そのために、本発明の画像形成装置においては、画像を形成するための複数の回転体を備えた少なくとも1個の画像形成ユニットと、駆動部と、該駆動部の回転を前記画像形成ユニットの各回転体のうちの少なくとも二つの回転体にそれぞれ伝達するためのカップリングと、該各カップリングを画像形成ユニットに向けて付勢する付勢部材と、筐体に配設された開閉部材と、該開閉部材の開閉に連動して所定の方向に往復移動させられる移動部材とを有する。
【0009】
そして、該移動部材は、前記各カップリングと対向させて形成されたカム部を備え、往復移動に伴って各カップリングを、前記画像形成ユニットに連結するか又は前記画像形成ユニットから離脱させる。
【0010】
また、前記各カム部は、前記移動部材の移動方向に対して傾斜させられた傾斜部を備える。
【0011】
そして、該傾斜部の傾斜パターンは、回転が伝達される回転体ごとに異なる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像形成装置においては、画像を形成するための複数の回転体を備えた少なくとも1個の画像形成ユニットと、駆動部と、該駆動部の回転を前記画像形成ユニットの各回転体のうちの少なくとも二つの回転体にそれぞれ伝達するためのカップリングと、該各カップリングを画像形成ユニットに向けて付勢する付勢部材と、筐体に配設された開閉部材と、該開閉部材の開閉に連動して所定の方向に往復移動させられる移動部材とを有する。
【0013】
そして、該移動部材は、前記各カップリングと対向させて形成されたカム部を備え、往復移動に伴って各カップリングを前記画像形成ユニットに連結するか又は前記画像形成ユニットから離脱させる。
【0014】
また、前記各カム部は、前記移動部材の移動方向に対して傾斜させられた傾斜部を備える。
【0015】
そして、該傾斜部の傾斜パターンは、回転が伝達される回転体ごとに異なる。
【0016】
この場合、各カム部の傾斜部の傾斜パターンが回転体ごとに異なるので、移動部材が移動させられる間に各カップリングが当接する傾斜面の傾斜角度を互いに異ならせることができる。
【0017】
したがって、各カップリングに加わる付勢部材の変位量が分散させられるので、付勢部材を段階的に変位させることができる。
【0018】
その結果、カップリングの数が多くても、開閉部材を開く際の操作者の動作に加わる負荷を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1の実施の形態におけるカップリング進退機構の要部を示す図である。
図2】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概略図である。
図3】本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概念図である。
図4】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタを左斜め上方から見たときのプレート組立体の斜視図である。
図5】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタを右斜め上方から見たときのプレート組立体の斜視図である。
図6】本発明の第1の実施の形態におけるユニット昇降装置の概略図である。
図7】本発明の第1の実施の形態におけるカップリング空間の概略図である。
図8】本発明の第1の実施の形態におけるドラムカップリング用のカム部のカム面を説明するための図である。
図9】本発明の第1の実施の形態における現像カップリング用のカム部のカム面を説明するための図である。
図10】本発明の第1の実施の形態におけるドラムカップリングが前位置に置かれたときの係合軸部と係合凹部との関係を説明するための図である。
図11】本発明の第1の実施の形態におけるドラムカップリングが後位置に置かれたときの係合軸部と係合凹部との関係を説明するための図である。
図12】本発明の第1の実施の形態におけるドラムカップリング及び現像カップリングが前位置に置かれたときの係合軸部の状態を示す図である。
図13】本発明の第1の実施の形態におけるドラムカップリング及び現像カップリングが後位置に置かれたときの係合軸部の状態を示す図である。
図14】本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーが開かれるときのドラムカップリング及び現像カップリングの径大部の位置を示す図である。
図15】本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開く際の操作者の動作に加わる負荷の推移を示す図である。
図16】従来のプリンタにおけるフロントカバーを開く際の操作者の動作に加わる負荷の推移を示す図である。
図17】本発明の第2の実施の形態におけるフロントカバーが開かれるときの各画像形成ユニットと対向させて配設されたドラムカップリング及び現像カップリングの径大部の位置を示す図である。
図18】本発明の第2の実施の形態におけるフロントカバーを開く際の操作者の動作に加わる負荷の推移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0021】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概略図である。なお、図において、X軸正方向はプリンタ10における後方向であり、X軸負方向はプリンタ10における前方向であり、Y軸正方向はプリンタ10における左方向であり、Y軸負方向はプリンタ10における右方向であり、Z軸正方向はプリンタ10における上方向であり、Z軸負方向はプリンタ10における下方向である。
【0022】
図において、10はプリンタ、Bdはプリンタ10の本体である装置本体、Csはプリンタ10の外装を構成する筐体であり、該筐体Csは、前壁Wf、背壁Wr、頂壁Wt等を備え、前記前壁Wfに、開閉部材としてのフロントカバーFcがヒンジHgを中心にして揺動自在に配設され、前記頂壁Wtに、露光装置としてのLEDヘッドHdを保持するヘッド保持装置Epが揺動自在に配設されるとともに、該ヘッド保持装置Epより背壁Wr側に、カラー画像が形成された媒体としての図示されない用紙を積載するための排出媒体積載部としてのスタッカSt1が形成される。
【0023】
また、11Bk、11C、11M、11Yは、プリンタ10の前壁Wf側から背壁Wr側にかけて、装置本体Bdに対して着脱自在に配設されたブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色の画像形成ユニット(IDユニット)である。
【0024】
各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに隣接させて、複数の、本実施の形態においては、4個のヘッドユニットhd1~hd4が配設され、該各ヘッドユニットhd1~hd4の先端に、像担持体としての、かつ、画像を形成するための第1の回転体としての感光体ドラム13と対向させて前記LEDヘッドHdが配設される。
【0025】
そして、14は用紙を収容する媒体収容部としての用紙カセットであり、該用紙カセット14に、用紙を積載するための給紙媒体積載部としてのスタッカSt2が配設される。
用紙カセット14の先端に、用紙カセット14内の用紙を繰り出す繰出部材としてのホッピングローラ15、繰り出された用紙を第1の媒体搬送路としての用紙搬送路Rt1に送る給紙ローラ16、及び該給紙ローラ16に当接させられ、用紙を1枚ずつ分離させる分離ローラ17がいずれも回転自在に配設される。
【0026】
また、m1、m2は、前記用紙搬送路Rt1に配設され、用紙カセット14から供給された用紙を搬送する搬送ローラ対である。
【0027】
さらに、u1は、前記用紙搬送路Rt1における搬送ローラ対m2より下流側において画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yと対向させて、装置本体Bdに対して着脱自在に配設された転写ユニットである。
【0028】
該転写ユニットu1は、画像形成ユニット11Bkの下方において回転自在に配設された駆動ローラR1、画像形成ユニット11Yの下方において回転自在に配設された従動ローラR2、駆動ローラR1と従動ローラR2との間に走行自在に張設された転写ベルト21、及び該転写ベルト21を介して各感光体ドラム13と対向させて回転自在に配設された転写部材としての転写ローラ22を備える。
【0029】
また、25は、前記用紙搬送路Rt1における画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Y及び転写ユニットu1より下流側において装置本体Bdに対して着脱自在に配設された定着装置としての定着器であり、該定着器25は、第1の定着部材としての加熱ローラ26、及び第2の定着部材としての加圧ローラ27を備える。
【0030】
そして、28は、前記用紙搬送路Rt1における定着器25より下流側において揺動自在に配設された媒体搬送ガイドとしてのセパレータであり、該セパレータ28によって、用紙が、用紙搬送路Rt1に沿って装置本体Bd外に排出されるか、又は用紙搬送路Rt1から分岐させて形成された第2の媒体搬送路としての用紙搬送路Rt2に送られる。
【0031】
前記用紙搬送路Rt1におけるセパレータ28より下流側に、セパレータ28に隣接させて搬送ローラ対m3が配設され、該搬送ローラ対m3より下流側に排出ローラ対m4が配設され、該排出ローラ対m4に隣接させて媒体出口としての用紙出口h1が形成される。
【0032】
また、前記用紙搬送路Rt2におけるセパレータ28より下流側に搬送ローラ対m5が配設され、該搬送ローラ対m5より下流側に、用紙に対して両面印刷を行う場合に用紙を一時的に退避させるための用紙退避部Rpが形成され、該用紙退避部Rpに搬送ローラ対m6が配設される。
【0033】
さらに、用紙退避部Rpに退避させられた用紙を反転させるために、前記用紙搬送路Rt2から分岐させて第3の媒体搬送路としての用紙搬送路Rt3が形成され、該用紙搬送路Rt3に搬送ローラ対m7~m9が配設される。
【0034】
次に、前記画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yについて説明する。
【0035】
図3は本発明の第1の実施の形態における画像形成ユニットの概念図である。なお、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yは、現像剤としてのトナーの色が異なるだけでいずれも同じ構造を有するので、図においては画像形成ユニット11Bkだけを図示する。
【0036】
画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yは、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yの本体、すなわち、ユニット本体33、及び該各ユニット本体33に対して着脱自在に配設された現像剤収容装置としてのトナー収容装置Ctを備える。
【0037】
該トナー収容装置Ctは、各色の図示されない新品のトナーを収容する図示されない第1の現像剤収容部としてのトナー収容室、及び該トナー収容室に隣接させて配設され、廃棄現像剤としての廃トナーを収容する第2の現像剤収容部としての廃トナーボックスBxを備える。
【0038】
また、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yは、前記ユニット本体33内に、回転自在に配設された前記感光体ドラム13、該感光体ドラム13に当接させて回転自在に配設された帯電装置としての帯電ローラ34、前記感光体ドラム13に当接させて回転自在に配設された現像剤担持体としての、かつ、画像を形成するための第2の回転体としての現像ローラ36、該現像ローラ36に当接させて回転自在に配設された現像剤供給部材としての、かつ、画像を形成するための第3の回転体としての供給ローラ38、現像ローラ36に圧接させて配設された現像剤規制部材としての現像ブレード39、感光体ドラム13に当接させて配設された第1のクリーニング部材としてのクリーニングブレード41、該クリーニングブレード41の下方において回転自在に配設され、前記廃トナーを前記廃トナーボックスBxに搬送する廃棄現像剤搬送部材としての搬送コイル43、帯電ローラ34に当接させて配設され、帯電ローラ34に付着したトナーを除去する第2のクリーニング部材としてのクリーニングローラ44等を備える。
【0039】
前記各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yの所定の回転体、本実施の形態においては、感光体ドラム13及び現像ローラ36が、画像形成用の駆動部としての後述されるIDモータM1(図4)を駆動することによって回転させられる。そのために、第1のカップリングとしての後述されるドラムカップリング46i(i=Bk、C、M、Y)(図5)、及び第2のカップリングとしての後述される現像カップリング47i(i=Bk、C、M、Y)が各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに連結される。本実施の形態においては、IDモータM1が駆動されると、感光体ドラム13及び現像ローラ36が回転させられ、現像ローラ36の回転がギヤ列を介して供給ローラ38に伝達されるようになっているが、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iに加えて第3のカップリングを配設し、他の回転体、例えば、供給ローラ38に、第3のカップリングを介して回転が伝達されるようにすることもできる。
【0040】
前記帯電ローラ34は感光体ドラム13の表面を一様に帯電させる。帯電ローラ34には所定の帯電電圧が印加される。前記LEDヘッドHdが、画像信号に対応した光を感光体ドラム13に照射し、一様に帯電させられた感光体ドラム13の表面を露光すると、感光体ドラム13の表面に潜像としての静電潜像が形成される。
【0041】
前記現像ローラ36は、感光体ドラム13の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させることによって静電潜像を現像し、可視像である各色の現像剤像としてのトナー像を形成する。現像ローラ36には所定の現像電圧が印加される。
【0042】
前記供給ローラ38は、現像ローラ36と同じ方向に回転させられ、前記トナー収容室からユニット本体33に供給されたトナーを現像ローラ36に供給するとともに、トナーを摩擦帯電させる。供給ローラ38には所定の供給電圧が印加される。
【0043】
前記現像ブレード39は、供給ローラ38によって現像ローラ36に供給されたトナーを薄層化し、現像剤層としてのトナー層を形成する。現像ブレード39には所定の規制電圧が印加される。
【0044】
前記クリーニングブレード41は、感光体ドラム13上に残留したトナー等を掻き取り、廃トナーとして除去する。
【0045】
次に、前記プリンタ10の動作について説明する。
【0046】
各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yにおいて、感光体ドラム13が前記IDモータM1によって回転させられ、帯電ローラ34が感光体ドラム13の表面を一様に帯電させる。続いて、LEDヘッドHdが、感光体ドラム13を露光し、感光体ドラム13の表面に静電潜像を形成する。
【0047】
そして、現像ローラ36が、前記静電潜像を現像し、感光体ドラム13上にトナー像を形成する。
【0048】
また、用紙カセット14に収容された用紙が、ホッピングローラ15によって用紙カセット14から繰り出され、給紙ローラ16及び分離ローラ17によって1枚ずつ分離させられて用紙搬送路Rt1に給紙され、搬送ローラ対m1、m2によって搬送され、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yと転写ユニットu1との間に送られると、各感光体ドラム13上のトナー像が用紙に順次重ねて転写され、用紙にカラーのトナー像が形成される。
【0049】
カラーのトナー像が形成された用紙は、定着器25に送られ、該定着器25において、加熱ローラ26及び加圧ローラ27によって加熱され、加圧され、これにより、カラーのトナー像が用紙に定着させられ、カラー画像が形成される。
【0050】
そして、片面印刷の場合、カラー画像が形成された用紙は、用紙搬送路Rt1を搬送ローラ対m3によって搬送された後、排出ローラ対m4によって用紙出口h1から装置本体Bd外に排出され、スタッカSt1に積載される。
【0051】
一方、両面印刷の場合、カラー画像が形成された用紙は、セパレータ28によって用紙搬送路Rt2に案内され、用紙退避部Rpに退避させられた後、反転させられて用紙搬送路Rt3に送られ、該用紙搬送路Rt3を搬送ローラ対m7~m9によって搬送され、用紙搬送路Rt1に送られる。
【0052】
なお、前記搬送ローラ対m1は、給紙用の駆動部としての後述される給紙モータM2(図7)を駆動することによって回転させられ、前記搬送ローラ対m2、感光体ドラム13、転写ローラ22、搬送ローラ対m3、排出ローラ対m4等は、前記IDモータM1を駆動することによって回転させられ、前記駆動ローラR1等は、ベルト走行用の駆動部としての図示されないベルトモータを駆動することによって回転させられ、前記加圧ローラ27等は、定着用の駆動部としての後述される定着モータM3(図4)を駆動することによって回転させられる。
【0053】
給紙モータM2は、給紙用の駆動部としてだけでなく、前記ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iを各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに連結する連結用の駆動部としても使用される。また、定着モータM3は、定着用の駆動部としてだけでなく、後述されるユニット昇降装置56(図4)を作動させる昇降用の駆動部としても使用される。
【0054】
ところで、前記プリンタ10は、上位装置としての図示されないホストコンピュータに接続され、該ホストコンピュータから送られる印刷データに基づいて画像を形成するモード、すなわち、画像形成モードとして、第1のモードであるカラーモード、又は第2のモードであるモノクロモードが選択されるようになっている。
【0055】
そのために、本実施の形態においては、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yのうちの画像形成ユニット11C、11M、11Yが、移動自在、本実施の形態においては、昇降自在に配設され、カラーモードが選択されると、前記ユニット昇降装置56によって画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yが下位置に置かれ、各感光体ドラム13が転写ベルト21を介して転写ローラ22に当接させられ、各色のトナー像が用紙に転写されてカラーの画像が形成される。一方、モノクロモードが選択されると、前記ユニット昇降装置56によって画像形成ユニット11C、11M、11Yが上位置に置かれ、画像形成ユニット11Bkの感光体ドラム13が転写ベルト21を介して転写ローラ22に当接させられ、画像形成ユニット11C、11M、11Yの感光体ドラム13が転写ベルト21から離間させられ、ブラックのトナー像が用紙に転写されてモノクロの画像が形成される。
【0056】
次に、前記ユニット昇降装置56について説明する。
【0057】
図4は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタを左斜め上方から見たときのプレート組立体の斜視図、図5は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタを右斜め上方から見たときのプレート組立体の斜視図、図6は本発明の第1の実施の形態におけるユニット昇降装置の概略図である。なお、図4及び5において、X軸正方向はプリンタ10における後方向であり、X軸負方向はプリンタ10における前方向であり、Y軸正方向はプリンタ10における左方向であり、Y軸負方向はプリンタ10における右方向であり、Z軸正方向はプリンタ10における上方向であり、Z軸負方向はプリンタ10における下方向である。
【0058】
図において、55は、前記筐体Cs(図2)の内側において装置本体Bdの各ユニット等を保持するプレート組立体であり、該プレート組立体55は、筐体Cs内の左側に配設され、装置本体Bdの各部位を支持する左側のインナプレートPL、筐体Cs内の右側に配設され、装置本体Bdの各部位を支持する右側のインナプレートPR、及びインナプレートPL、PRを連結し、前記転写ユニットu1を支持する図示されない中央フレームを備え、インナプレートPL、PR間に、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Y及びユニット昇降装置56が配設される。
【0059】
そのために、インナプレートPL、PRに板状の位置決め部材としての位置決めプレート53が取り付けられ、各位置決めプレート53の上縁に、上端が開放された「U」字状の形状を有する4個の第1の係合部位としての位置決め溝54が、前方から後方にかけて所定のピッチで、かつ、所定の深さで形成される。また、前記画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yの外筐の左右の両縁に第2の係合部位としての図示されないポールが突出させて形成され、各ポールを位置決め溝54と係合させることによって、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yが、インナプレートPL、PRによって着脱自在に支持され、装置本体Bdに対して位置決めされる。
【0060】
なお、本実施の形態においては、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Y及び転写ユニットu1が、前方ほど低く、後方ほど高くなるようにX軸方向に対して傾斜させて配設されるようになっているので、位置決めプレート53も前方ほど低く、後方ほど高くなるようにX軸方向に対して傾斜させて取り付けられる。
【0061】
また、前記ユニット昇降装置56は、インナプレートPL、PRのうちの一方、本実施の形態においては、インナプレートPRに取り付けられ、駆動力を発生させる前記定着モータM3、インナプレートPL、PRに隣接させて配設され、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yを昇降させるための位置変更機構としての昇降機構K、インナプレートPRに取り付けられ、定着モータM3の駆動力を各昇降機構Kに伝達するためのギヤ列Gt1、定着モータM3の図示されない出力軸とギヤ列Gt1との間に配設され、駆動力の伝達を断続し、駆動力を選択的に各昇降機構Kに伝達する第1の係脱装置としてのクラッチ(電磁クラッチ)CL1等を備え、定着モータM3が正方向及び逆方向に駆動され、クラッチCL1が係合させられると、駆動力がクラッチCL1及びギヤ列Gt1を介して各昇降機構Kに伝達され、画像形成ユニット11C、11M、11Yが昇降させられる。
【0062】
なお、前記ギヤ列Gt1は、ギヤgr1、gr2等から成り、ギヤgr1は、シャフトsh1を介して、インナプレートPLに配設されたギヤ列Gt1に駆動力を伝達し、ギヤgr2は、大小の歯車を有する減速ギヤであり、回転を減速して、後述されるピニオン66に伝達する。
【0063】
また、前記昇降機構Kは、各位置決めプレート53と画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yとの間において前後方向に移動自在に配設されたスライダ58、及び該スライダ58の後端部に配設され、回転運動を直線運動に変換する第1の運動方向変換部としてのラックアンドピニオン57を備える。該ラックアンドピニオン57は、前記スライダ58の下方の縁部に形成されたラック65、及び回転自在に配設された前記ピニオン66から成る。該ピニオン66が正方向及び逆方向に回転させられると、ラックアンドピニオン57によって運動方向が変換され、スライダ58が前後方向に移動させられる。
【0064】
ところで、本実施の形態においては、IDモータM1と各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yとの間に、前記ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが配設され、IDモータM1の回転が各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yの感光体ドラム13及び現像ローラ36に選択的に伝達されるようになっている。
【0065】
そのために、インナプレートPRと筐体Csの側壁との間に形成されるカップリング空間Rmに、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに対して進退自在(Y軸方向に移動自在)に配設され、カップリング空間Rmに配設された付勢部材としての後述されるスプリングSp(図10)によって画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに向けて付勢される。
【0066】
そして、図4に示されるように、ドラムカップリング46iの出力側の端部を構成する係合軸部48i(i=Bk、C、M、Y)、及び現像カップリング47iの出力側の端部を構成する係合軸部49i(i=Bk、C、M、Y)が、位置決めプレート53に形成された図示されない開口部を介して各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yと対向させられる。また、ドラムカップリング46iの入力側の端部を構成する図示されない入力軸、及び現像カップリング47iの入力側の端部を構成する図示されない入力軸が、前記スプリングSpに内嵌される。
【0067】
前記ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが前進させられると、係合軸部48i、49iがそれぞれ感光体ドラム13及び現像ローラ36の端部に形成された後述される係合凹部hx(図10)と係合させられ、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに連結される。また、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが後退させられると、係合軸部48i、49iと係合凹部hxとの係合が解除され、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yから離脱させられ、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iと各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yとの連結が解除される。
【0068】
なお、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iは、オルダムカップリング機構を内部に備え、係合軸部48i、49iと係合凹部hxとの間にわずかな軸ずれがあっても、軸ずれを吸収して回転を円滑に伝達する。
【0069】
また、前記ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iは、カップリング空間Rmに配設されたギヤ列Gt2を介してIDモータM1に連結され、IDモータM1の回転が、ギヤ列Gt2並びにドラムカップリング46i及び現像カップリング47iを介して各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに伝達される。
【0070】
なお、71は、フロントカバーFcと、移動部材としての後述されるスライダ75(図7)とを連結する連結部材としての連結バーである。
【0071】
次に、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iを、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに連結し、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yから離脱させるためのカップリング進退機構について説明する。
【0072】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるカップリング進退機構の要部を示す図、図7は本発明の第1の実施の形態におけるカップリング空間の概略図、図8は本発明の第1の実施の形態におけるドラムカップリング用のカム部のカム面を説明するための図、図9は本発明の第1の実施の形態における現像カップリング用のカム部のカム面を説明するための図、図10は本発明の第1の実施の形態におけるドラムカップリングが前位置に置かれたときの係合軸部と係合凹部との関係を説明するための図、図11は本発明の第1の実施の形態におけるドラムカップリングが後位置に置かれたときの係合軸部と係合凹部との関係を説明するための図、図12は本発明の第1の実施の形態におけるドラムカップリング及び現像カップリングが前位置に置かれたときの係合軸部の状態を示す図、図13は本発明の第1の実施の形態におけるドラムカップリング及び現像カップリングが後位置に置かれたときの係合軸部の状態を示す図である。なお、図1及び7~9おいて、X軸正方向はプリンタ10における後方向であり、X軸負方向はプリンタ10における前方向であり、Y軸正方向はプリンタ10における左方向であり、Y軸負方向はプリンタ10における右方向であり、Z軸正方向はプリンタ10における上方向であり、Z軸負方向はプリンタ10における下方向である。
【0073】
図において、Rmはカップリング空間、PRはインナプレート、M1はIDモータ、M2は給紙モータ、M3は定着モータ、13は感光体ドラム、70はカップリング進退機構、71は連結バー、Spはスプリング、48iは係合軸部、hxは係合凹部である。
【0074】
前記カップリング進退機構70は、前後方向(X軸方向)に移動自在に配設されたスライダ75、回転運動を直線運動に変換する第2の運動方向変換部としてのラックアンドピニオン78、給紙モータM2、回転をラックアンドピニオン78に伝達するギヤgr3、係脱自在に配設され、給紙モータM2の回転を選択的にラックアンドピニオン78に伝達する第2の係脱装置としてのクラッチCL2等を備える。
【0075】
前記スライダ75は、ドラムカップリング46iのうちのドラムカップリング46C、46M、46Y、及び現像カップリング47iのうちの47C、47M、47Yを進退させるための第1摺動部72、並びにドラムカップリング46Bk及び現像カップリング47Bkを進退させるための第2摺動部73を備え、前記第1摺動部72に形成された凸部と第2摺動部73に形成された凹部とを、遊びを形成して連結することによって形成される。
【0076】
前記ラックアンドピニオン78は、前記第1摺動部72の前端部の下方の縁部に形成されたラック79、及び回転自在に配設されたピニオン80から成り、該ピニオン80と給紙モータM2とがクラッチCL2及びギヤgr3を介して連結される。給紙モータM2が正方向及び逆方向に駆動され、ピニオン80が正方向及び逆方向に回転させられると、ラックアンドピニオン78によって運動方向が変換され、スライダ75が、所定の方向、本実施の形態においては、前後方向に往復移動させられる。
【0077】
そのために、第1摺動部72の下縁に沿って、長手方向における2箇所に長穴hf、hrが形成され、インナプレートPRから突出させて形成されたピンpn1、pn2が、長穴hf、hrを貫通し、抜け止めされた状態でスライダ75を移動自在に支持する。
【0078】
なお、スライダ75は、前記位置決めプレート53(図4)と同様に、前方ほど低く、後方ほど高くなるようにX軸方向に対して傾斜させて配設される。
【0079】
また、第2摺動部73の前端部に前記連結バー71が揺動自在に連結され、前記フロントカバーFcが開閉されると、連結バー71が回動させられ、スライダ75が前後方向に移動させられる。
【0080】
そして、前記スライダ75には、ドラムカップリング46iの係合軸部48iを前後方向に移動自在に貫通させる長穴51i(i=Bk、C、M、Y)、及び現像カップリング47iの係合軸部49iを前後方向に移動自在に貫通させる長穴52i(i=Bk、C、M、Y)が形成される。なお、長穴51C、51M、51Y、52C、52M、52Yは連結バー71に形成され、長穴51Bk、52Bkは第1摺動部72に形成される。
【0081】
さらに、前記スライダ75は、前後方向に移動させられるのに伴ってドラムカップリング46i及び現像カップリング47iを進退させ、前位置において各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに連結したり、後位置において各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yから離脱させたりする。
【0082】
そのために、スライダ75とドラムカップリング46i及び現像カップリング47iとの間に、直動カムから成るカム構造が形成される。
【0083】
該カム構造は、前記各長穴51i、52iの内周縁の近傍に、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iと対向させて形成され、主動節を構成するカム部81i(i=Bk、C、M、Y)、82i(i=Bk、C、M、Y)、並びに従動節を構成する、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iの径大部Me、Mfから成り、カム部81i、82iは、スライダ75の前側(X軸負方向)に、所定の距離にわたって形成された第1の平坦部Ea、該第1の平坦部Eaより高く形成された第2の平坦部Eb、及び第1、第2の平坦部Ea、Eb間に、スライダ75の移動方向に対して傾斜させて形成された傾斜部Ecを備える。なお、第1、第2の平坦部Ea、Eb及び傾斜部Ecによってカム部81i、82iのカム面が構成される。
【0084】
図1、8及び9に示されるように、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iの径大部Me、Mfがカム部81i、82iの第1の平坦部Ea上に置かれると、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iは前位置に置かれ、係合軸部48i、49iが、位置決めプレート53より前方において係合凹部hxと係合させられ、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに連結される。また、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iの径大部Me、Mfがカム部81i、82iの第2の平坦部Eb上に置かれると、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iは、後位置に置かれ、係合軸部48i、49iが位置決めプレート53より後方に移動して係合凹部hxとの係合が解除され、各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yから離脱させられる。
【0085】
ところで、本実施の形態においては、操作者が、プリンタ10(図2)の保守・管理を行ったり、用紙詰まりが発生したときに用紙を取り除いたり、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Y等のユニットを交換したりする際に装置本体Bdにアクセスすることができるように、前記フロントカバーFcが開閉自在に配設されるようになっている。
【0086】
そして、フロントカバーFcの開閉に連動してスライダ75が往復移動させられるのに伴って、フロントカバーFcの開閉動作と画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yの動作とが前記カップリング進退機構70によって連動させられるようになっている。
【0087】
すなわち、フロントカバーFcが閉じられると、給紙モータM2が正方向に駆動され、スライダ75が後方に移動させられ、カム部81i、82iの径大部Me、Mfが第1の平坦部Ea上に置かれ、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに連結される。また、フロントカバーFcが開かれると、給紙モータM2が逆方向に駆動され、スライダ75が前方に移動させられ、カム部81i、82iの径大部Me、Mfが第2の平坦部Eb上に置かれ、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yから離脱させられる。
【0088】
ところが、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iは、前記スプリングSpによって画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに向けて付勢されているので、スプリングSpの付勢力に抗してドラムカップリング46i及び現像カップリング47iを画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yから離脱させる必要があり、カップリングの数が多いと、フロントカバーFcを開く際の操作者の動作に加わる負荷が大きくなり、フロントカバーFcを開くのが困難になってしまう。
【0089】
そこで、本実施の形態においては、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが同じタイミング及び同じパターンで後退させられることがないように、回転が伝達される回転体ごとに、本実施の形態においては、感光体ドラム13と現像ローラ36とでカム部81i、82iの傾斜部Ecの傾斜パターンが異なる。
【0090】
すなわち、図8及び9に示されるように、カム部81iにおける傾斜部Ecの開始点をpaとし、中間点をpbとし、終了点をpcとするとともに、カム部82iにおける傾斜部Ecの開始点をqaとし、中間点をqbとし、終了点をqcとすると、ドラムカップリング46iの径大部Meの中心から傾斜部Ecの開始点paまでの距離Lpa、及び現像カップリング47iの径大部Mfの中心から傾斜部Ecの開始点qaまでの距離Lqaは、例えば、5.2〔mm〕、8.2〔mm〕にされ、
Lpa<Lqa
にされ、ドラムカップリング46iと現像カップリング47iとで画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yからの離脱が開始されるタイミングが異なる。
【0091】
また、各傾斜部Ecに、傾斜角度が異なる複数の、本実施の形態においては、二つの傾斜面S1~S4が形成され、カム部81iにおける傾斜部Ecの開始点paから中間点pbまでの傾斜面S1の、スライダ75の移動方向に対する角度である傾斜角度をθ1とし、中間点pbから終了点pcまでの傾斜面S2の傾斜角度をθ2とし、カム部82iにおける傾斜部Ecの開始点qaから中間点qbまでの傾斜面S3の傾斜角度をθ3とし、中間点qbから終了点qcまでの傾斜面S4の傾斜角度をθ4とすると、傾斜角度θ1~θ4は、例えば、45〔°〕、27〔°〕、27〔°〕、40〔°〕にされ、
θ1>θ4>θ2=θ3
にされる。
【0092】
次に、フロントカバーFcが開かれる際のドラムカップリング46i及び現像カップリング47iの径大部Me、Mfの位置について説明する。
【0093】
図14は本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーが開かれるときのドラムカップリング及び現像カップリングの径大部の位置を示す図である。なお、図において、ハッチングが付されたブロックは、第1、第2の平坦部Ea、Ebに置かれた前記ドラムカップリング46i及び現像カップリング47i(図1)の径大部Me、Mfを表し、黒塗りのブロックは、カム部81i、82iの各傾斜部Ecに置かれた径大部Me、Mfを表す。
【0094】
本実施の形態においては、前記IDモータM1の回転を感光体ドラム13及び現像ローラ36に伝達する際に加わる伝動負荷が大きい順に、すなわち、感光体ドラム13及び現像ローラ36の順に画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yからの離脱が開始される。
【0095】
すなわち、まず、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iのうちの一つ目のカップリングであるドラムカップリング46iは、IDモータM1の回転を各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yの感光体ドラム13に伝達し、次に、二つ目のカップリングである現像カップリング47iは、IDモータM1の回転を各画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yの現像ローラ36に伝達する。
【0096】
フロントカバーFcの開閉状態を表す状態MD1において、プリンタ10のフロントカバーFcは閉じられていて、径大部Me、Mfは第1の平坦部Eaに置かれ、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iは前位置に置かれる。
【0097】
状態MD2において、フロントカバーFcは開き始め、段階ST1で、径大部Meが傾斜面S1に、径大部Mfが第1の平坦部Eaに置かれ、段階ST2で、径大部Meが傾斜面S2に、径大部Mfが傾斜面S3に置かれ、段階ST3で、径大部Meが第2の平坦部Ebに、径大部Mfが傾斜面S4に置かれる。これにより、ドラムカップリング46iは後位置に置かれる。
【0098】
状態MD3において、フロントカバーFcは完全に開き、径大部Me、Mfは第2の平坦部Ebに置かれる。これにより、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが後位置に置かれる。
【0099】
すなわち、本実施の形態においては、まず、ドラムカップリング46iの画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yからの離脱が開始される際に、ドラムカップリング46iと当接させられる傾斜面S1の傾斜角度θ1が大きくされ、次に、現像カップリング47iの画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yからの離脱が開始される際に、現像カップリング47iと当接させられる傾斜面S3の傾斜角度θ3が小さくされ、続いて、ドラムカップリング46iの画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yからの離脱が終了したときに、現像カップリング47iと当接させられる傾斜面S4の傾斜角度θ4が大きくされる。
【0100】
図15は本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開く際の操作者の動作に加わる負荷の推移を示す図、図16は従来のプリンタにおけるフロントカバーを開く際の操作者の動作に加わる負荷の推移を示す図である。なお、横軸に、フロントカバーFcが開かれる際のスライダ75の移動量LSを、縦軸に、フロントカバーFcを開く際の操作者の動作に加わる負荷LDを採ってある。
【0101】
図において、MD1~MD3は状態、ST1~St3は段階である。
【0102】
本実施の形態においては、段階ST1で、径大部Meが傾斜角度θ1の傾斜面S1を移動させられ、段階ST2で、径大部Meが傾斜角度θ2の傾斜面S2を、径大部Mfが傾斜角度θ3の傾斜面S4を移動させられ、段階ST3で、径大部Mfが傾斜角度θ4の傾斜面S4を移動させられるので、スライダ75を移動させる際に、各段階ST1~ST3におけるスライダ75の移動量LSに対する負荷LDの比を小さくすることができるだけでなく、負荷LDのピークを一定の値p1にすることができる。
【0103】
一方、従来のプリンタにおいては、図16に示されるように、スライダ75の移動量LSに対する負荷LDの比が一定に保たれるので、負荷LDのピークが大きく、値p2になってしまう。
【0104】
このように、本実施の形態においては、感光体ドラム13又は現像ローラ36のように、ドラムカップリング46iと現像カップリング47iとでカム部81i、82iの傾斜部Ecの傾斜パターンが異なるので、スライダ75が移動させられる際にドラムカップリング46i及び現像カップリング47iの大径部Me、Mfが当接する傾斜面S1~S4の傾斜角度θ1~θ4を互いに異ならせることができる。
【0105】
したがって、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iに加わるスプリングSpの変位量を分散させることができ、スプリングSpを段階的に変位させることができるので、カップリングの数が多くても、フロントカバーFcを開く際の操作者の動作に加わる負荷を小さくすることができる。
【0106】
また、フロントカバーFcを開く際の操作者の動作に加わる負荷が小さくされた分だけスプリングSpの付勢力を大きくすることができるので、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yから無用に離脱するのを防止することができる。
【0107】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0108】
図17は本発明の第2の実施の形態におけるフロントカバーが開かれるときの各画像形成ユニットと対向させて配設されたドラムカップリング及び現像カップリングの径大部の位置を示す図である。なお、図において、ハッチングが付されたブロックは、第1、第2の平坦部Ea、Ebに置かれた径大部Me、Mfを表し、黒塗りのブロックは、傾斜部Ecに置かれた径大部Me、Mfを表す。
【0109】
この場合、移動部材としてのスライダ75における、長穴51i(i=Bk、C、M、Y)、52i(i=Bk、C、M、Y)の各内周縁の近傍にカム部91i(i=Bk、C、M、Y)が形成される。
【0110】
そして、第1のカップリングとしてのドラムカップリング46i(i=Bk、C、M、Y)を進退させるためのカム部91iと、第2のカップリングとしての現像カップリング47i(i=Bk、C、M、Y)を進退させるためのカム部91iとは互いに同じ形状のカム面を有するが、カム部91Bki、91C、91M、91Yは、画像形成ユニットごとに、異なる傾斜パターンの傾斜部Ecを備える。
【0111】
すなわち、各カム部91iにおける、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iの径大部Me、Mfの中心から各カム部91iの傾斜部の前記開始点までの距離Li(i=Bk、C、M、Y)は、例えば、5.2〔mm〕、8.2〔mm〕、14.7〔mm〕、21.2〔mm〕にされ、
LBk<LC<LM<LY
にされる。画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yに対応するドラムカップリング46i及び現像カップリング47iごとに、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yからの離脱が開始されるタイミングが異なる。
【0112】
また、前記各傾斜部Ecに、傾斜角度が異なる複数の、本実施の形態においては、二つの傾斜面S11~S18が形成され、該各傾斜面S11~S18のスライダ75の移動方向に対する角度である傾斜角度をθ11~θ18とすると、傾斜角度θ11~θ18は、例えば、45〔°〕、40〔°〕、34〔°〕、34〔°〕、34〔°〕、27〔°〕、27〔°〕、27〔°〕にされ、
θ11>θ18>θ13=θ15=θ17>θ12=θ14=θ16
にされる。
【0113】
状態MD1において、開閉部材としてのフロントカバーFcは閉じられていて、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iの径大部Me、Mfは各カム部91iの第1の平坦部Eaに置かれ、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iは前位置に置かれる。
【0114】
状態MD2において、フロントカバーFcは開き始め、段階ST1で、ドラムカップリング46Bk及び現像カップリング47Bkの径大部Me、Mfがカム部91Bkの傾斜面S11に置かれ、ドラムカップリング46C、46M、46Y及び現像カップリング47C、47M、47Y47の径大部Me、Mfがカム部91C、91M、91Y第1の平坦部Eaに置かれる。
【0115】
また、段階ST2で、ドラムカップリング46Bk及び現像カップリング47Bkの径大部Me、Mfがカム部91Bkの傾斜面S12に、ドラムカップリング46C及び現像カップリング47Cの径大部Me、Mfがカム部91Cの傾斜面S13に、ドラムカップリング46M、46Y及び現像カップリング47M、47Yの径大部Me、Mfがカム部91M、91Yの第1の平坦部Eaに置かれる。
【0116】
そして、段階ST3で、ドラムカップリング46Bk及び現像カップリング47Bkの径大部Me、Mfがカム部91Bkの第2の平坦部Ebに、ドラムカップリング46C及び現像カップリング47Cの径大部Me、Mfがカム部91Cの傾斜面S14に、ドラムカップリング46M及び現像カップリング47Mの径大部Me、Mfがカム部91Mの傾斜面S15に、ドラムカップリング46Y及び現像カップリング47Yの径大部Me、Mfがカム部91Yの第1の平坦部Eaに置かれる。これにより、ドラムカップリング46Bk及び現像カップリング47Bkが後位置に置かれる。
【0117】
次に、段階ST4で、ドラムカップリング46Bk、46C及び現像カップリング47Bk、47Cの径大部Me、Mfがカム部91Bk、91Cの第2の平坦部Ebに、ドラムカップリング46M及び現像カップリング47Mの径大部Me、Mfがカム部91Mの傾斜面S16に、ドラムカップリング46Y及び現像カップリング47Yの径大部Me、Mfがカム部91Yの傾斜面S17に置かれる。これにより、ドラムカップリング46Bk、46C及び現像カップリング47Bk、47Cが後位置に置かれる。
【0118】
続いて、段階ST5で、ドラムカップリング46Bk、46C、46M及び現像カップリング47Bk、47C、47Mの径大部Me、Mfがカム部91Bk、91C、91Mの第2の平坦部Ebに、ドラムカップリング46M及び現像カップリング47Mの径大部Me、Mfが傾斜面S16に、ドラムカップリング46Y及び現像カップリング47Yの径大部Me、Mfがカム部91Yの傾斜面S18に置かれる。これにより、ドラムカップリング46Bk、46C、46M及び現像カップリング47Bk、47C、47Mが後位置に置かれる。
【0119】
状態MD3において、フロントカバーFcは完全に開き、ドラムカップリング46Bk、46C、46M、46Y及び現像カップリング47Bk、47C、47M、47Yの径大部Me、Mfがカム部91Bk、91C、91M、91Yの第2の平坦部Ebに置かれる。これにより、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iが後位置に置かれる。
【0120】
図18は本発明の第2の実施の形態におけるフロントカバーを開く際の操作者の動作に加わる負荷の推移を示す図である。なお、横軸にフロントカバーFcが開かれる際のスライダ75の移動量LSを、縦軸にフロントカバーFcを開く際の操作者の動作に加わる負荷LDを採ってある。
【0121】
図において、MD1~MD3は状態、ST1~ST5は段階である。
【0122】
段階ST1で、ドラムカップリング46Bk及び現像カップリング47Bkの径大部Me、Mfがカム部91Bkの傾斜角度θ11の傾斜面S11に置かれ、段階ST2で、ドラムカップリング46Bk及び現像カップリング47Bkの径大部Me、Mfがカム部91Bkの傾斜角度θ12の傾斜面S12に置かれ、ドラムカップリング46C及び現像カップリング47Cの径大部Me、Mfがカム部91Cの傾斜角度θ13の傾斜面S13に置かれ、段階ST3で、ドラムカップリング46C及び現像カップリング47Cの径大部Me、Mfがカム部91Cの傾斜角度θ14の傾斜面S14に置かれ、ドラムカップリング46M及び現像カップリング47Mの径大部Me、Mfがカム部91Mの傾斜角度θ15の傾斜面S15に置かれ、段階ST4で、ドラムカップリング46M及び現像カップリング47Mの径大部Me、Mfがカム部91Mの傾斜角度θ16の傾斜面S16に置かれ、ドラムカップリング46Y及び現像カップリング47Y径大部Me、Mfがカム部91Yの傾斜角度θ17の傾斜面S17に置かれ、段階ST5で、ドラムカップリング46Y及び現像カップリング47Yの径大部Me、Mfがカム部91Yの傾斜角度θ17の傾斜面S17に置かれる。したがって、各段階ST1~ST5におけるスライダ75の移動量LSに対する負荷LDの比を小さくすることができだけでなく、負荷LDのピークを一定の値p3にすることができる。
【0123】
このように、本実施の形態においては、カム部91iの傾斜部Ecの傾斜パターンが、画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yごとに異なるので、スライダ75が移動させられる際の、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iの大径部Me、Mfが当接する傾斜面S11~S18の傾斜角度θ11~θ18を互いに異ならせることができる。
【0124】
したがって、ドラムカップリング46i及び現像カップリング47iに加わる付勢部材としてのスプリングSpの変位量を分散させることができ、スプリングSpを段階的に変位させることができるので、カップリングの数が多くても、フロントカバーFcを開く際の操作者の動作に加わる負荷を小さくすることができる。
【0125】
前記各実施の形態においては、複数の画像形成ユニット11Bk、11C、11M、11Yについて説明したが、本発明を少なくとも1個の画像形成ユニットを有するプリンタに適用することができる。
【0126】
また、前記各実施の形態においては、プリンタ10について説明したが、本発明を複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0127】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0128】
10 プリンタ
11Bk、11C、11M、11Y 画像形成ユニット
13 感光体ドラム
36 現像ローラ
38 供給ローラ
46i ドラムカップリング
47i 現像カップリング
75 スライダ
81i、82i カム部
Cs 筐体
Ec 傾斜部
Fc フロントカバー
M1 IDモータ
Sp スプリング
図1
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