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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023136358
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】天井材
(51)【国際特許分類】
   E04B 9/04 20060101AFI20230922BHJP
   E04C 2/36 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
E04B9/04 A
E04C2/36 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022041941
(22)【出願日】2022-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】小栗 知英
(72)【発明者】
【氏名】田中 和靖
【テーマコード(参考)】
2E162
【Fターム(参考)】
2E162CC06
2E162CD04
2E162CD06
(57)【要約】
【課題】軽量化できる天井材を提供する。
【解決手段】天井材1は、板状のコア材3と、コア材3の表側を覆う表シート材5とを備え、コア材3は、樹脂材料により構成され成形品である。これにより、表材としてシート材を使用できる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状のコア材と、
前記コア材の表側を覆う表シート材と
を備え、
前記コア材は、樹脂材料により構成され成形品である、
天井材。
【請求項2】
前記コア材はポリ塩化ビニルを真空成形又はプレス成形により成形した成形品である、
請求項1に記載の天井材。
【請求項3】
前記コア材は凹部を複数個有し、
前記凹部を表裏方向から見たときに正六角形状をしている、
請求項1又は2に記載の天井材。
【請求項4】
前記凹部の底部分に貫通孔を有する、
請求項3に記載の天井材。
【請求項5】
前記表シート材の周辺部は、前記コア材の表面と側面とが露出しない状態に、裏側に折り返されている、
請求項1~4の何れか1項に記載の天井材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井用のパネルとして使用される天井材に関する。
【背景技術】
【0002】
天井材として、例えば、パネル状のコア材と、コア材の表面に設けられた外面板とを備えるフラッシュパネルが提案され(例えば特許文献1、2)、軽量化が図られている。
これらは、例えば、発泡樹脂系材料、紙製のハニカム構造体等がコア材として利用され、木製、木質系ボード、繊維強化樹脂等が外面材として利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-109115号公報、第25~27段落
【特許文献2】特開2018-141299号公報、第23,31段落
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記天井材は、軽量化が図られているが、より一層の軽量化の要望がある。
本発明は、軽量化できる天井材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る天井材は、板状のコア材と、前記コア材の表側を覆う表シート材とを備え、前記コア材は、樹脂材料により構成され成形品である。
【発明の効果】
【0006】
上記構成によれば、より一層軽量化できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る天井材の斜視図であり、(a)は下方から見た図であり、(b)は上方から見た図である。
図2】(a)は天井材の断面図であり、(b)は(a)の端部の拡大図であり、(c)は(a)の中央部の拡大図である。
図3】天井材の分解斜視図であり、(a)は上方から見た図であり、(b)は下方から見た図である。
図4】(a)はコア材を裏側から見た拡大図であり、(b)はコア材の一部を切り欠いた状態を裏側から見た斜視図である。
図5】表シート材の折り曲げ方を説明する図であり、(a)は周辺部を折り曲げていない状態の図であり、(b)は一方の側面部分と裏面部分を折り曲げた状態の図であり、(c)は両方の側面部分と裏面部分とを折り曲げた状態の図である。
図6】(a)は変形例1の天井材の断面の端部の拡大図であり、(b)は変形例2の天井材の断面の端部の拡大図であり、(c)は変形例3の天井材の断面の端部の拡大図である。
図7】変形例4に係る表シート材の折り曲げ方を説明する図であり、(a)は周辺部を折り曲げていない状態の図であり、(b)は両方の側面部分と裏面部分とを折り曲げた状態の図である。
【0008】
<概要>
実施形態の一態様に係る第1の天井材は、板状のコア材と、前記コア材の表側を覆う表シート材とを備え、前記コア材は、樹脂材料により構成され成形品である。これにより、表材としてシート材を使用でき、天井材を軽量化できる。
実施形態の別態様に係る第2の天井材は、第1の天井材において、前記コア材はポリ塩化ビニルを真空成形又はプレス成形により成形した成形品である。これにより、コア材の成形性を向上できる。
実施形態の別態様に係る第3の天井材は、第1又は第2の天井材において、前記コア材は凹部を複数個有し、前記凹部を表裏方向から見たときに正六角形状をしている。これにより、コア材の機械特性を高めることができる。
実施形態の別態様に係る第4の天井材は、第3の天井材において、前記凹部の底部分に貫通孔を有する。これにより、コア材及び天井材を軽量化できる。
実施形態の別態様に係る第5の天井材は、第1~第4の何れかの天井材において、前記表シート材の周辺部は、前記コア材の表面と側面とが露出しない状態に、裏側に折り返されている。これにより、コア材の露出量が少なくなり、燃え難くできる。
【0009】
<実施形態>
1.全体構成
天井材1は、矩形状又は方形状の薄板状をしている。ここでは、図1に示すように、一辺が500mmの方形状をしている。
天井材1は、図2及び図3に示すように、コア材3と、コア材3の表面(設置状態の下面)に設けられる表シート材5とを少なくとも備える。天井材1は、さらに、コア材3の裏面に設けられる裏シート材7を備える。天井材1は、軽量型天井材であり、特定天井に該当しない重量(2kg/m以下である)に構成されている。なお、1枚の天井材1の重量は、約0.3kgであり、単位面積当たりの重量は、1.2kg/mである。
以下、各材について説明する。
【0010】
2.各材
(1)コア材
(1-1)材料
コア材3は、合成樹脂材料により形成された樹脂材により構成される。
樹脂材は、天井材1に必要される機械特性を有する。これにより、表シート材5と裏シート材7として、薄肉の樹脂シートや繊維シート等を利用できる。つまり、コア材3は構造体ともいえる。
樹脂材料は、特に限定しないが、成形性のよい材料が好ましい。成形は、シート材を型材にプレスするプレス(加熱加圧)成形、シート材を型材に吸引する真空成形、シート材を型材に押し付ける圧空成形、溶融状態にして射出する射出成形等がある。なお、板材(シート材)をあらかじめ成形し、その後に旋盤、パンチ等で機械加工してもよい。また、コア材3の肉厚(高さではない)を考慮すると、プレス成形、真空成形、板材を成形した後に機械加工する方法が好ましい。
コア材3は、ここでは、ポリ塩化ビニル(PVC)の樹脂材料を用いて構成されている。これにより、材料費を抑えつつ、真空成形の成形性を向上できる。つまり、ここでのコア材3は、ポリ塩化ビニルを利用した真空成形品である。
【0011】
(1-2)構造(形状)
コア材3は、図4に示すように、複数の凹部32を有している。凹部32は、ここでは、裏面を基準にすると表側に凹入する。これにより、コア材3の機械特性を向上できる。
凹部32は、裏面方向(コア材3の厚み方向)から見たときに、円形状、楕円形状、長円、多角形状をしている。形状が多角形状の場合、正三角形、正四角形、正六角形とすることで、ハニカム構造にでき、単位面積あたりに多くの凹部32を形成することができる。また、形状が、円形、正三角形、正四角形、正六角形の場合、凹部32の分布が均一化し、疑似等方性材料にできる。ここでは、正六角形をしている。これにより、他の形状よりも機械特性(特に強度)を高めることができる。
【0012】
凹部32の凹入量は、2~10mmが好ましく、4~6mmがより好ましい。これにより、成形性を高めることができる。また、コア材3の厚み(高さ)を薄くできる。凹部32を厚み方向(凹入方向)から見たときの1個の凹部32の面積は、300~700mmが好ましく、450~500mmがより好ましい。これにより、型材の費用を抑えることができる。凹部32の密度は、800~1500個/mが好ましく、1000~1300個/mがより好ましい。これにより、型材の費用を抑えつつ、機械特性を高めることができる。
凹部32は、隣接する他の凹部32と間隔をおいて形成されている。つまり、凹部32は、底壁部分33と周壁部分34とを有し、隣接する他の凹部32の周壁部分34との間に隙間35(図2の(c)参照)が形成されている。これにより、コア材3の軽量化を図ることができる。また、凹部32や隙間35により、空気層ができ、断熱性を高めることができる。なお、隙間35の間隔、つまり、隣接する2つの凹部32の周壁部分34の間隔は、2~12mmが好ましく、4~8mmがより好ましい。これにより成形性を高めることができる。
凹部32は、底壁部分33に貫通孔36を有している。これにより、コア材3の軽量化を図ることができる。また、貫通孔36により、天井材1に進入した音の反射面積が少なくなり、室内の静音効果を高めることができる。
【0013】
貫通孔36は、ここでは、円形状をしているが、楕円形状、長円、多角形状でもよい。なお、円形状とすることで、貫通孔36に面する端面での応力集中を少なくできる。また、円形状とすることで、加工が容易となる。貫通孔36の形状は、凹部32の形状と同じであってもよいし、異なってもよい。すべての貫通孔36が同じ形状であってもよいし、異なる形状であってもよい。コア材3の場所による機械特性の不均一を考慮すると、凹部32に対して同じ位置に同じ形状で貫通孔36が形成されるのが好ましい。なお、貫通孔36は、プレス加工、機械加工等により形成される。貫通孔36の位置は、その中心が凹部32の中心と一致又は近接する位置が好ましい。これにより、凹部32に作用する応力の影響を小さくできる。貫通孔36の大きさは、凹部32の底壁部分(貫通孔36のない状態)の大きさに対して、30~70%が好ましく、40~60%がより好ましい。これにより、表シート材5との接着面積(接着強度)を確保できる。また、軽量化しつつ機械特性を確保できる。
【0014】
コア材3の周縁部37は、表裏方向において、凹部32の底壁部分33と反対側に位置する。ここでは、底壁部分33は表側に位置し、周縁部37は裏側に位置する。周縁部37は、凹部32と周縁部37の端縁との間に、4mm以上の間隔が形成できるように構成されている。これにより、周縁部37でのねじりを防止できる。
コア材3は、周縁部37の端縁から凹部32の凹入方向に屈曲する屈曲部38を有している。これにより、周縁部37を補強できる。また、加工性を高めることができる。
【0015】
(2)表シート材
表シート材5は、コア材3を表側から覆う。表シート材5は、樹脂シート、繊維(織物)シート、不織布シート、紙シート、木材シート等を利用できる。ここでは、難燃性に優れたガラス繊維を利用した織物、もしくはガラス繊維を混抄した不燃紙が好ましい。織物の場合は、平織が好ましい。これは、表シート材5をコア材3に接着剤(樹脂)等で貼り付ける際に、表シート材5に皺が発生しないように、例えば、表シート材5の横糸方向と縦糸方向に引っ張ることができるためである。
天井材1の機械特性は、コア材3により確保されているため、表シート材5は薄くてもよい。表シート材5の厚みは、0.3~1mmが好ましい。0.3mmより薄いと破れたり、コア材3を覆う際の作業性が悪くなったりする。1mmより厚いと重くなる。
なお、天井材の機械特性がコア材だけでは不十分な場合は、表シート材を厚くしてもよい。
【0016】
表シート材5の面積は、コア材3の面積よりも大きく、コア材3からはみ出した部分が、コア材3の裏側へと折り返された折返部53となっている。これにより、コア材3が露出するのを防止でき、意匠性を向上できる。また、天井材1としての難燃性を向上できる。
折返部53は、コア材3の側面(端面)と対向する側面部分54と、コア材3の裏面(裏シート材7がある場合は裏シート材7の裏面となる)と対向する裏面部分55とを有する。なお、コア材3の表面と対向する部分を表面部分52とする。
表シート材5は、コア材3を表側から覆う状態で、少なくとも折返部53の裏面部分55がコア材3又は裏シート材7に固定されている。ここでは、表シート材5の表面部分52、側面部分54、裏面部分55が、コア材3に固定されている。表シート材5の固定には、ビス、リベット、接着剤等を利用できる。ここでは、接着剤(樹脂)を利用している。なお、接着剤は、表シート材5の裏面の全面に供給されてもよいし、裏面に島状(スポット状)に供給されてもよい。接着剤は、シートタイプ、液タイプ等を利用できる。
【0017】
(3)裏シート材
裏シート材7は、コア材3の裏面を裏側から覆う。裏シート材7は、樹脂シート、繊維(織物)シート、不織布シート、紙シート、木材シート、金属シート(金属箔)等を利用できる。ここでは、難燃性に優れたガラス繊維を利用した織物が好ましい。特に、平織が好ましい。これは、裏シート材7をコア材3に接着剤(樹脂)等で貼り付ける際に、裏シート材7に皺が発生しないように、例えば、裏シート材7の横糸方向と縦糸方向に引っ張ることができるためである。裏シート材7は、表シート材5と同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。
天井材1の機械特性は、コア材3により確保されているため、裏シート材7は薄くてもよい。裏シート材7の厚みは、0.05~1mmが好ましい。0.05mmより薄いと破れたり、コア材3を覆う際の作業性が悪くなったりする。1mmより厚いと重くなる。
なお、天井材の機械特性がコア材だけでは不十分な場合は、裏シート材を厚くしてもよい。
【0018】
裏側から見た裏シート材7の形状は、コア材3を裏側から見た形状と同じである。裏シート材7の大きさは、コア材3の面積以下であって表シート材5の裏面部分55と重なるように構成されている。これにより、コア材3が露出するのを防止でき、意匠性を向上できる。また、天井材1としての難燃性を向上できる。
裏シート材7は、コア材3を裏側から覆う状態でコア材3と表シート材5に固定されている。裏シート材7の固定には、ビス、リベット、接着剤等を利用できる。ここでは、接着剤(樹脂)を利用している。
コア材3との接着用の接着剤は、裏シート材7の表面の全面に供給されてもよいし、表面に島状(スポット状)に供給されてもよい。表シート材5の裏面部分55との接着用の接着剤は、表シート材5との対向部分の全面に供給されてもよいし、対向部分に島状(スポット状)に供給されてもよい。接着剤は、シートタイプ、液タイプ等を利用できる。
【0019】
(4)表シート材の折り曲げ
表シート材5は、コア材3を表側から覆い、その周辺部(53)が裏側に折り曲げられている。折り曲げ方は、コア材3の少なくとも表面と側面とを覆うことができればよく、特に限定するものではない。
折り曲げ方の一例について図5を用いて説明する。
ここでは、図5の(a)に示すように、コア材3の側面に位置する屈曲部38A,38Bが隣接する角部分について説明する。また、表シート材5において、屈曲部38A側を覆う側面部分及び裏面部分の符号を「54A」、「55A」とし、屈曲部38B側を覆う側面部分及び裏面部分の符号を「54B」、「55B」とする。
表シート材5の角部分の裏面部分55A,55Bの端縁55Aa,55Baは、傾斜し、折り曲げられた状態では、図5の(c)に示すように、他方の端縁55Ba,55Aaと対向する(付き合わされている)。
【0020】
表シート材5は、図5の(a)に示すように、角部分の一部が、コア材3に対応して除去されている(除去部57である)。ここでは、側面部分54A,54Bがコア材3の屈曲部38A,38Bに対向し、裏面部分55A,55Bの端縁55Aa,55Baが傾斜(ここでは、45°である)するように除去されている。また、隣接する側面部分54A,54Bにおいて、先に折り曲げられる側面部分(ここでは、「54A」である)に、他の側面部分(ここでは、「54B」である)側に折り曲げられる折曲部分54Aaが残るように除去部57が形成されている。
【0021】
まず、表シート材5の表面部分(図3参照)52をコア材3の表面に対向させた状態で接着し、表シート材5の側面部分54Aと裏面部分55Aとを図5の(a)の矢印のように裏側に折り曲げてコア材3や裏シート材7に接着する。そして、側面部分54Aから張り出している折曲部分54Aaを折り曲げて、コア材3の屈曲部38Bに接着する。この状態が図5の(b)である
次に、表シート材5の側面部分54Bと裏面部分55Bとを図5の(b)の矢印のように裏側に折り曲げてコア材3や裏シート材7に接着する。この状態が図5の(c)である。
このような折り曲げ方では、天井材1の対角線を基準とした線対称となり、重量バランスがよい。また、重ねり部分が少なく、軽量化できる。
【0022】
<変形例>
以上、実施形態を説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0023】
1.変形例1
表シート材5は、その周辺部(53)がコア材3の裏側に折り返されていたが、天井材101の表シート材105は、例えば、図6の(a)に示すように、裏側に曲げられた後に、コア材3と反対側に曲げられて曲げ部153を有してもよい。この場合、曲げ部153は、コア材3の側面と対向する側面部分154と、裏シート材107の周辺部173と対向する裏シート部分155とを有する。裏シート部分155は、裏シート材107と結合され、鍔部分を構成する。裏シート部分155と裏シート材107との結合は、ねじ、リベット、接着剤等を利用できる。
【0024】
2.変形例2
裏シート材7は、コア材3と略同じ大きさを有していたが、天井材201の裏シート材207は、図6の(b)に示すように、コア材3よりも大きく、周辺部がコア材3の側面と対向するように曲げられた曲げ部273を有している。表シート材205は、コア材3よりも大きく、周辺部が裏側に曲げられている。表シート材205の曲げ部253は、コア材203の側面を覆う裏シート材207の曲げ部273に対向する側面部分254と、コア材3の裏側の裏シート材207に対向する裏面部分255とを有する。
裏シート材207は、コア材3の裏面に固定されてもよいし、コア材3の側面に固定されてもよい。表シート材205は、少なくとも裏面部分255が裏シート材207に固定されている。固定には、実施形態と同様に、ビス、リベット、接着剤等を利用できる。
【0025】
3.変形例3
表シート材5,105,205は、コア材3の裏面側で、コア材の裏面又は裏面と反対側に曲げられている。つまり、表シート材5,105,205は、裏面部分55,255、裏シート部分155を有していたが、天井材301の表シート材305は、図6の(c)に示すように、周辺部分がコア材3の側面と対向する側面部分353となっていてもよい。この場合、裏シート材307の周辺部(側面部分)373が、表シート材305の側面部分353に外側から固定される。なお、表シート材305の側面部分353と、裏シート材307の曲げ部373の内外の位置関係は逆であってもよい。
【0026】
4.変形例4
表シート材5は、周辺部でコア材3の裏面の一部を覆っているが、コア材を露出しないように包むようにしてもよい。この場合、裏シート材はあってもよいし、なくてもよい。また、表シート材の折り曲げ方は特に限定するものではなく、一部が重なるように折り曲げてもよいし、重ならないように除去部や切込部を設けてもよい。なお、一部が重なる場合、除去部や切込部を有してもよい。
図7に変形例4に係る表シート材の折り曲げ方を示す。
ここでは、図7の(a)に示すように、コア材3の側面に位置する屈曲部38A,38B)が隣接する角部分について説明する。
表シート材105において、屈曲部38A,38Bに対応して、側面部分及び裏面部分の符号に「A」、「B」を付加する。
表シート材105の角部分の裏面部分55A,55Bは重なるように折り曲げられる。
【0027】
表シート材105は、図7の(a)に示すように、角部分の一部が、コア材3に対応して除去されている(除去部157である)。ここでは、側面部分154A,154Bがコア材3の屈曲部38A,38Bに対向し、裏面部分55A,55Bの端縁55Aa,55Baが角部分で他方の側面側の裏端縁と一致するように除去されている。また、隣接する側面部分154A,154Bにおいて、後に折り曲げられる側面部分(ここでは、「154A」である)に、他の側面部分(ここでは、「154B」である)側に折り曲げられる折曲部分154Aaが残るように除去部157が形成されている。
【0028】
折り曲げ方は、表シート材105の側面部分154Bと裏面部分155Bとを図7の(a)の矢印Aのように裏側に折り曲げ、その後、側面部分154Aと裏面部分155Aとを図7の(a)の矢印Bのように裏側に折り曲げ、最後に、側面部分154Aから張り出す折曲部分154Aaを屈曲部38B側に折り曲げる。この状態が図7の(b)である。
【符号の説明】
【0029】
1 天井材
3 コア材
5 表シート材
7 裏シート材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7