(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023136362
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】画像投影装置、および画像投影方法
(51)【国際特許分類】
B60K 35/00 20060101AFI20230922BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20230922BHJP
G02B 27/01 20060101ALI20230922BHJP
H04N 5/64 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
B60K35/00 A
B60R11/02 C
G02B27/01
H04N5/64 521Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022041946
(22)【出願日】2022-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001667
【氏名又は名称】弁理士法人プロウィン
(72)【発明者】
【氏名】菅原 和弘
(72)【発明者】
【氏名】津田 俊明
(72)【発明者】
【氏名】大橋 陽介
(72)【発明者】
【氏名】籾山 大輔
(72)【発明者】
【氏名】寺島 里美
【テーマコード(参考)】
2H199
3D020
3D344
【Fターム(参考)】
2H199DA03
2H199DA14
2H199DA15
2H199DA18
2H199DA32
2H199DA33
2H199DA43
2H199DA46
3D020BA04
3D020BB01
3D020BC03
3D020BE03
3D344AA19
3D344AB01
3D344AC25
(57)【要約】
【課題】先行車が接近した場合であっても、前方表示画像を視認する際の違和感が抑制された画像投影装置、および画像投影方法を提供する。
【解決手段】虚像(17、18)を表示するためのウィンドシールド(16)に対して投影画像を投影する画像投影装置(10)であって、投影画像を照射する画像照射部(11)と、ウィンドシールド(16)に対して投影画像を画像光として照射する光学部(12、13、14、15)と、虚像(17、18)と先行車との重なりを検出する測距手段(20)と、重なりの程度に基づいて、虚像(17、18)と先行車との重なりを回避するように、投影画像の投影位置を制御する制御部(30)と、を備えることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
虚像を表示するための表示部に対して投影画像を投影する画像投影装置であって、
前記投影画像を照射する画像照射部と、
前記表示部に対して前記投影画像を画像光として照射する光学部と、
前記虚像と先行車との重なりを検出する検出部と、
前記重なりの程度に基づいて、前記虚像と前記先行車との重なりを回避するように、前記投影画像の投影位置を制御する制御部と、を備えることを特徴とする画像投影装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像投影装置であって、
前記制御部は、前記虚像を下方に移動させて前記虚像と前記先行車との重なりを回避するように前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする画像投影装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像投影装置であって、
夜間の場合、前記制御部は、前記虚像と前記先行車との重なりを許容して前記虚像を前記先行車の尾灯より上部に移動させることを特徴とする画像投影装置。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一つに記載の画像投影装置であって、
前記検出部が前記先行車との距離を計測する測距手段であり、
前記制御部は、前記先行車との距離に基づいて前記重なりの程度を取得することを特徴とする画像投影装置。
【請求項5】
請求項1から3の何れか一つに記載の画像投影装置であって、
前記検出部が前記先行車を撮像する撮像手段であり、
前記制御部は、前記先行車の画像を用いて前記重なりの程度を取得することを特徴とする画像投影装置。
【請求項6】
請求項1から5の何れか一つに記載の画像投影装置であって、
前記制御部は、前記先行車と前記虚像との相対的な位置関係を一定に維持して前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする画像投影装置。
【請求項7】
請求項1から6の何れか一つに記載の画像投影装置であって、
前記制御部は、前記先行車の他車線からの侵入または退出に際し、予め定められた時間をかけて、前記虚像と前記先行車との重なりを回避するように前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする画像投影装置。
【請求項8】
請求項1から7の何れか一つに記載の画像投影装置であって、
前記制御部は、前記虚像と前記先行車との色彩関係を勘案して、前記虚像と前記先行車との重なりの回避の必要性を判断することを特徴とする画像投影装置。
【請求項9】
請求項1から8の何れか一つに記載の画像投影装置であって、
前記制御部は、前記画像照射部に含まれる、前記投影画像の表示位置を調整する表示位置調整手段によって前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする画像投影装置。
【請求項10】
請求項1から8の何れか一つに記載の画像投影装置であって、
前記制御部は、前記光学部に含まれる、前記投影画像に対する角度が調整可能とされた反射手段によって前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする画像投影装置。
【請求項11】
虚像を表示するための表示部に対して投影画像を投影する画像投影装置であって、前記投影画像を照射する画像照射部、前記表示部に対して前記投影画像を画像光として照射する光学部、および前記虚像と先行車との重なりを検出する検出部を備えた画像投影装置を用いた画像投影方法であって、
前記重なりの程度に基づいて、前記虚像と前記先行車との重なりを回避するように、前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする画像投影方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像投影装置、および画像投影方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両内に各種情報を表示する装置として、アイコンを点灯表示する計器盤が用いられている。また、表示する情報量の増加とともに、計器盤に画像表示装置を埋め込むことや、計器盤全体を画像表示装置で構成することも提案されている。
【0003】
しかし、計器盤は車両のフロントガラス(ウィンドシールド)より下方に位置しているため、計器盤に表示された情報を運転者が視認するには、運転中に視線を下方に移動させる必要があるため好ましくない。そこで、フロントガラスに画像を投影して、運転者が車両の前方を視認したときに情報を読み取れるようにするヘッドアップディスプレイ(以下HUD:Head Up Display)も提案されている(例えば、特許文献1、2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-119248号公報
【特許文献2】特開2019-119262号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
HUDが搭載された車両において運転者は、車両の前方に表示された虚像としての画像(以下、「前方表示画像」)を視認する。前方表示画像の上下方向の表示位置は、通常先行車のない状態を想定して設定されている。そのため、走路において先行車が自車両に接近した場合、前方表示画像が先行車と重なり、前方表示画像を視認しにくくなって運転者が違和感を覚える場合がある。安全性の観点からもこのような違和感は極力排除することが好ましい。
【0006】
そこで本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、先行車が接近した場合であっても、前方表示画像を視認する際の違和感が抑制された画像投影装置、および画像投影方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の画像投影装置は、虚像を表示するための表示部に対して投影画像を投影する画像投影装置であって、前記投影画像を照射する画像照射部と、前記表示部に対して前記投影画像を画像光として照射する光学部と、前記虚像と先行車との重なりを検出する検出部と、前記重なりの程度に基づいて、前記虚像と前記先行車との重なりを回避するように、前記投影画像の投影位置を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
このような本発明の画像投影装置では、投影画像を照射する画像照射部、虚像を表示するための表示部に対して投影画像を画像光として照射する光学部、および虚像と先行車との重なりを検出する検出部を備え、制御部が重なりの程度に基づいて、虚像と先行車との重なりを回避するように、投影画像の投影位置を制御する。その結果、運転者が前方を視認する場合において、虚像と先行車との重なりが解消される。このことにより、先行車が接近した場合であっても、前方表示画像を視認する際の違和感を抑制することができる。
【0009】
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記虚像を下方に移動させて前記虚像と前記先行車との重なりを回避するように前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様では、夜間の場合、前記制御部は、前記虚像と前記先行車との重なりを許容して前記虚像を前記先行車の尾灯より上部に移動させることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記検出部が前記先行車との距離を計測する測距手段であり、前記制御部は、前記先行車との距離に基づいて前記重なりの程度を取得することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記検出部が前記先行車を撮像する撮像手段であり、前記制御部は、前記先行車の画像を用いて前記重なりの程度を取得することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記先行車と前記虚像との相対的な位置関係を一定に維持して前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記先行車の他車線からの侵入または退出に際し、予め定められた時間をかけて、前記虚像と前記先行車との重なりを回避するように前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記虚像と前記先行車との色彩関係を勘案して、前記虚像と前記先行車との重なりの回避の必要性を判断することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記画像照射部に含まれる、前記投影画像の表示位置を調整する表示位置調整手段によって前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記制御部は、前記光学部に含まれる、前記投影画像に対する角度が調整可能とされた反射手段によって前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする。
【0018】
上記課題を解決するために、本発明の画像投影方法は、虚像を表示するための表示部に対して投影画像を投影する画像投影装置であって、前記投影画像を照射する画像照射部、前記表示部に対して前記投影画像を画像光として照射する光学部、および前記虚像と先行車との重なりを検出する検出部を備えた画像投影装置を用いた画像投影方法であって、前記重なりの程度に基づいて、前記虚像と前記先行車との重なりを回避するように、前記投影画像の投影位置を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明では、先行車が接近した場合であっても、前方表示画像を視認する際の違和感が抑制された画像投影装置、および画像投影方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第1実施形態に係る画像投影装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】第1実施形態に係る画像照射部の表示領域の構成の一例を示す模式図である。
【
図3】第1実施形態に係る画像投影装置が実行する表示位置調整プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【
図4】第1実施形態に係る画像投影装置における調整俯角の算出方法を示す模式図である。
【
図5】(a)から(c)は、第1実施形態に係る画像投影装置の作用を示す模式図である。
【
図6】第5実施形態に係る画像投影装置の構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には同一の符号を付すものとし、適宜重複した説明は省略する。以下の説明では、本発明に係る画像投影装置を、車両等に搭載されたHUDに適用した形態を例示して説明する。
【0022】
(第1実施形態)
図1から
図5を参照して、本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法について説明する。
図1は本実施形態に係る画像投影装置10の構成の一例を示すブロック図である。画像投影装置10の本体は、車両の例えばダッシュボードの下部に配置される。画像投影装置10は、一画面で二つの前方表示画像を投影することが可能な画像投影方式を採用した場合の画像投影装置を例示している。すなわち、画像投影装置10は、車両前方の相対的に遠方に虚像として結像される遠方画像と、車両前方の相対的に近方に虚像として結像される近方画像と、を表示することが可能となっている。ただし、これに限らず、一画面で三つ以上の前方表示画像を投影する画像投影装置に適用してもよいし、一画面で一つの前方表示画像を投影する画像投影装置や、複数画面で複数の前方表示画像を投影する画像投影装置に適用してもよい。
【0023】
図1に示すように本実施形態に係る画像投影装置10は、画像照射部11、反射鏡12、自由曲面ミラー13、光分岐部14、自由曲面ミラー15、測距手段20、撮像手段21、および制御部30を含んでいる。
図1には画像投影装置10からの投影画像が照射されるウィンドシールド16も併せて図示している。なお、「ウィンドシールド16」は本発明に係る「表示部」の一例である。また、「反射鏡12」、「自由曲面ミラー13」、「光分岐部14」、および「自由曲面ミラー15」は本発明に係る「光学部」の一例である。
【0024】
画像照射部11は、車両前方に虚像としての遠方画像、あるいは近方画像を形成するための画像を照射する。画像照射部11は一例として液晶パネル、有機ELパネル、DMD(Digital Micro Mirror Device)等で構成されている。画像照射部11は、遠方画像を形成するための画像を表示する遠方表示領域と、近方画像を形成するための画像を表示する近方表示領域に分けられている。
図1では遠方表示領域から照射された遠方画像光の光路が破線で、近方表示領域から照射された近方画像光の光路が一点鎖線で示されている。
【0025】
画像投影装置10では車両前方に表示する遠方画像(虚像18)が上下方向(鉛直方向)に移動可能なように構成されている。そのため、画像照射部11の遠方表示領域に表示させる画像の位置が変えられるように構成されている。遠方表示領域に表示させる画像を移動させることによって画像照射部11からの遠方画像光のウィンドシールド16への投影位置が調整され、その結果遠方画像の上下方向が調整される。
【0026】
図2を参照して、遠方表示領域における表示画像の移動についてより詳細に説明する。
図2は画像照射部11で画像が表示される表示領域40を示す模式図である。表示領域40は、ディスプレイとして画像を表示することが可能な全領域である。表示領域40には、遠方に結像される遠方画像を表示する遠方表示領域41と、近方に結像される近方画像を表示する近方表示領域43が設けられている。画像投影装置10では、遠方表示領域41に表示された遠方画像を照射する遠方画像光が光分岐部14等を介して遠方に虚像18として結像される。また、近方表示領域43に表示された近方画像を照射する近方画像光が反射鏡12等を介して近方に虚像17として結像される。
【0027】
遠方表示領域41の周囲にはマージン領域42が設けられており、遠方表示領域41に表示される画像はマージン領域42内において、
図2に矢印で示す方向D1、D2に移動可能となっている。このことにより、遠方画像光のウィンドシールド16への照射位置が調整され、その結果遠方画像の上下位置が調整される。
【0028】
図1に示すように、画像照射部11は制御部30に接続されており、制御部30によって遠方表示領域に表示させる画像の位置の移動、すなわち遠方画像の上下方向の移動が制御される。なお本実施形態では、表示する画像の位置が変更可能な「遠方表示領域41」が、本発明に係る「表示位置調整手段」の一例である。
【0029】
なお、本実施形態では遠方表示領域に表示される画像によって遠方画像の上下方向の移動を可能なように構成しているが、近方画像の違和感が問題となる場合は、近方表示領域に表示される画像の移動によって近方画像の上下方向の移動が可能なように構成してもよい。あるいは、遠方画像、近方画像の両方の上下方向の移動が可能なように構成してもよい。
【0030】
光分岐部14は遠方表示領域から照射された遠方画像光を分岐する部材であり、一例としてプリズムで構成されている。
図1に示すように遠方画像光は、光分岐部14を透過した後、自由曲面ミラー15、自由曲面ミラー13、およびウィンドシールド16で反射し、運転者の視点52に到達する。このことにより、車両の前方で相対的に遠方に虚像18(遠方画像)が結像される。遠方画像の表示位置は一例として車両前方15m程度の位置である。
図1では遠方画像のコンテンツの一例として、「運転支援表示」を例示している。
【0031】
一方近方画像光は
図1に示すように、近方表示領域から照射された後反射鏡12、自由曲面ミラー13、およびウィンドシールド16で反射されて運転者の視点52に到達する。このことにより、車両の前方で相対的に近方に虚像17(近方画像)が結像される。近方画像の表示位置は一例として車両前方3m程度の位置である。
図1では近方画像のコンテンツの一例として、「車速表示等」を例示している。
【0032】
以上の構成により、画像投影装置10では、水平方向から数度下方の遠方に虚像18が投影され、運転者が運転支援情報を視認するための視線移動を小さくすることができる。また、さらに下方の近方に虚像17が投影され、視線を移動することで車速表示等を良好に視認することができる。
【0033】
測距手段20は車両周囲の対象物との距離を測定する部位であり、例えばLiDAR(Light Detection and Ranging)やレーダー等によって構成されている。本実施形態では、測距手段20は主として前方を走行する先行車と自車との距離(以下、「車間距離」)の計測に用いられる。計測した距離は制御部30に送られる。なお、「測距手段20」は本発明に係る「検出部」の一例である。
【0034】
撮像手段21は車両前方を撮像する部位であり、例えば車載カメラ等によって構成されている。カメラは単眼カメラでも、ステレオカメラでもよい。ステレオカメラであれば測距手段を兼ねることもできる。本実施形態では、撮像手段21は主として遠方画像と先行車との重なりの検出に用いられる。撮像手段21は制御部30に接続され、撮像手段21により撮像された画像は制御部30に送られ画像処理される。なお、撮像手段21は本実施形態では用いず、以下で説明する第2実施形態で用いる。
【0035】
制御部30は、画像投影装置10の全体を統括制御し、また後述する表示位置調整プログラムを実行する。制御部30は、図示を省略するCPU、ROM、RAM等を含んで構成されている。なお、制御部30は、画像投影装置10を搭載する車両のECU(Engine Control Unit)等であってもよい。
【0036】
ここで、上述したように、走路において先行車が自車両に接近した場合、遠方画像が先行車と重なり、遠方画像が視認しにくくなって運転者が違和感を覚える場合がある。そこで本実施形態では、遠方画像と先行車との重なりを推定し、その結果に基づいて遠方画像を下方に移動させ、遠方画像と先行車との重なりを回避するように構成した。より具体的には測距手段20によって先行車との距離、すなわち車間距離を測定し、当該車間距離が予め定められた条件を充足した場合に遠方画像の俯角を調整する調整俯角を算出して画像照射部11の遠方表示領域に表示させる画像の位置を調整する。その結果画像照射部11からの遠方画像光のウィンドシールド16への投影位置が調整され、遠方画像の上下方向の位置が調整される。なお、本実施形態では遠方画像に本発明を適用しているので、以下の説明では「遠方画像」を「前方表示画像」で統一する。
【0037】
図3を参照して本実施形態に係る画像投影装置10で実行される前方表示画像の表示位置の調整手順について説明する。
図3は画像投影装置10の制御部30が実行する表示位置調整処理の手順を示す表示位置調整プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。本表示位置調整プログラムは図示を省略するROM等の記憶手段に記憶されており、CPUによって読み出され、RAM等に展開して実行される。
【0038】
ステップS10で、制御部30は先行車の検知を待機する。ステップS10での判定が肯定判定となった場合はステップS11に移行する。
【0039】
ステップS11で、前方表示画像の俯角の調整が必要か判定する。
【0040】
図4を参照し、本実施形態に係る画像投影装置10において実行される、俯角の調整が必要か否かの判断方法の一例について説明する。
図4では走路50を走行する自車両としての車両51と、車両51に先行する先行車54とが図示されている。符号hrは運転者の視点52から延伸された水平線を示している。本実施形態では、前方表示画像と先行車54とが重なった場合の前方表示画像の移動先として、リアナンバープレート55の下端より下側を想定している。車間距離をL、走路50の路面から測った水平線hrまでの距離をH、路面から測ったリアナンバープレート55の下端までの距離をhとすると、
図4に示す俯角θは、一般に以下に示す(式1)で算出することができる。
θ=arctan((H-h)/L) ・・・ (式1)
【0041】
一方、標準的な表示位置の前方表示画像の上端がリアナンバープレート55の下端に重なった時の水平線hrから測った俯角を最小俯角θminと定義する。この際の測距手段20で測った車両51と先行車54との車間距離を最大車間距離Lmaxとすると、最小俯角θminは、(式1)から以下に示す(式2)によって算出される。
θmin=arctan((H-h)/Lmax) ・・・ (式2)
【0042】
上述したように、画像投影装置10では、前方表示画像が先行車54と重なった場合に前方表示画像を移動させる位置としてリアナンバープレート55の下端より下側の位置を想定している。つまり、この位置であれば前方表示画像は先行車54によって邪魔されることなく運転者が視認できると想定している。むろん最小俯角θminは以上のような考え方に限らず、先行車54の他の場所を想定して設定してもよい。路面から水平線hrまでの距離Hは、視点52の位置として標準的な値を採用すれば、予め設定しておくことができる。しかしながらこれに限らず、運転者ごとに設定してもよい。一方路面からナンバープレートまでの距離hも、標準的な値を採用すれば、予め設定しておくことができる。しかしながらこれに限らず、車両ごとに設定してもよい。本実施形態ではH、hを予め設定し、(H-h)を定数として取り扱う。
【0043】
以上の仮定から、先行車54のリアナンバープレート55の下端の俯角θは、車間距離Lを用いて一般的に上記(式1)から算出することができる。そして、本実施形態では、ステップS11において、θ>θmin、の場合に俯角の調整が必要と判定する。俯角θと車間距離Lは1:1に対応しているから、L<Lmax、の場合に俯角の調整が必要と判定してもよい。
【0044】
再び
図3を参照して、ステップS12で調整俯角θaを取得する。調整俯角θaは基本的に測距手段20で測定した車間距離Lを(式1)に代入して算出された俯角θである。しかしながらこれに限られず、算出されたθに、例えば安全を見込んだ係数を乗ずる等何らかの補正を行ってもよい。
【0045】
ステップS13で、ステップS12で取得した調整俯角θaが俯角の調整範囲内か判定する。当該判定が肯定判定となった場合はステップS14に移行し、否定判定となった場合はステップS15に移行する。
【0046】
ここで、本実施形態では俯角θがθ>θminとなった場合に俯角の調整を開始し、車間距離Lが最大車間距離Lmaxより小さくなるに従って俯角θを大きくしていく。この際の俯角θの上限値である最大俯角θmaxを予め設定しておいてもよい。ステップS13はこの最大俯角θmaxを定めた場合の処理である。最大俯角θmaxは、例えば遠方表示領域41がマージン領域42内で移動可能な範囲で設定してもよいし、以下で説明する第5実施形態における自由曲面ミラー13のチルト角調整範囲で設定してもよい。また、運転者による前方表示画像の視認可能範囲で設定してもよい。最大俯角θmaxを設定した場合は必然的に最小車間距離Lminが設定される。
【0047】
ステップS14で、投影位置調整部、すなわち本実施形態では画像照射部11を調整する。より具体的には、調整俯角θaに基づいて表示領域40の遠方表示領域41に表示された画像を移動させ、画像照射部11から照射される遠方画像光のウィンドシールド16への投影位置を調整することにより遠方画像の照射位置を調整する。
【0048】
一方ステップS15では前方表示画像、すなわち遠方画像を消灯する。俯角の調整範囲を越えたままで前方表示画像を表示し続けると、前方表示画像が先行車54と重なる蓋然性が高いからである。
【0049】
ステップS16で、終了指示があったか判定する。当該判定が否定判定となった場合はステップS10に移行し先行車の検知を継続する。すなわち本実施形態では常時先行車の検知を継続しているので、先行車54と前方表示画像の表示位置との相対的な位置関係が連続的、かつ滑らかに調整される。一方肯定判定となった場合は、本表示位置調整プログラムを終了する。終了の指示は例えば画像投影装置10の電源オフ等である。
【0050】
図5を参照して、本実施形態に係る画像投影装置10の作用、効果についてより詳細に説明する。
図5(a)は先行車54が遠方にあり、前方表示画像(虚像18、遠方画像)が先行車54より十分下側に位置する状態、すなわち俯角θがθ≦θmin(車間距離LがL≧Lmax)である状態を示している。
【0051】
次に車両51が先行車54に近付いて、俯角θがθ>θmin(車間距離LがL<Lmax)となると、
図5(b)に示すように前方表示画像(虚像18)が先行車54と重なり、運転者において前方表示画像(虚像18)が視認しにくくなる。
【0052】
図5(c)は、上記表示位置調整処理が実行された結果、前方表示画像(虚像18)が先行車54の下部に移動し、視認のしにくさが解消された状態を示している。
【0053】
なお、上記説明では先行車54の色彩については考慮していなかったが、先行車54と前方表示画像との色彩関係を、重なりの判断基準の一つとしてもよい。すなわち、例えば前方表示画像の色彩が明るい系統の色彩で、先行車54の色彩が黒等の暗色であれば、運転者において視認のしにくさの程度も軽いので、あえて前方表示画像を移動させるまでもない。このような場合は前方表示画像の移動は必要なしと判断してもよい。より具体的には
図3に示すフローチャートのステップS11に、撮像手段21等で取得した先行車54の色彩と、前方表示画像の色彩の比較判定を含ませておいてもよい。
【0054】
以上詳述したように、本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法によれば、先行車が接近した場合であっても、前方表示画像を視認する際の違和感が抑制された画像投影装置、および画像投影方法を提供することが可能となる。
【0055】
(第2実施形態)
図1から
図3、および
図5を参照して、本実施形態に係る画像投影装置10A、および画像投影方法について説明する。本実施形態は上記第1実施形態において、先行車の検知方法、および前方表示画像と先行車との重なりの検出方法を変えた形態である。すなわち、本実施形態では、
図1に示す撮像手段21を用いて先行車を検知し、前方表示画像と先行車との重なりを検出して、前方表示画像と先行車との重なりを回避する。本実施形態に係る画像投影装置の構成は、撮像手段21以外は第1実施形態と同様なので、詳細な説明を省略する。ただし、本実施形態は以下で説明する第5実施形態にも適用可能である。画像投影装置10Aにおいて先行車との重なりの回避対象となる前方表示画像は、画像投影装置10と同様遠方画像(虚像18)である。なお、「撮像手段21」は本発明に係る「検出部」の一例である。
【0056】
撮像手段21は制御部30に接続され、制御部30による制御の下、自車両前方の画像、例えば
図5に例示するような画像(以下、「周辺画像」)を取得し、制御部30に送っている。制御部30は周辺画像を画像処理し、先行車の例えば外形を認識する。一方、制御部30は例えば俯角に基づいて前方表示画像の表示位置を把握している。本実施形態に係る画像投影装置10Aの画像照射部11も
図2に示す構成を備えており、遠方表示領域41の移動、すなわち、前方表示画像の上下方向の調整が可能となっている。
【0057】
本実施形態に係る画像投影方法の基本的な手順は
図3と同様である。すなわち、画像投影装置10Aにおいても、
図3に示す表示位置調整処理が実行される。以下、
図3に即して、本実施形態に係る制御部30が実行する表示位置調整処理について説明する。
【0058】
ステップS10で先行車が検知されるまで待機し、肯定判定となった場合はステップS11に移行する。
【0059】
ステップS11で、前方表示画像の表示位置の俯角の調整が必要か判定する。当該判定は、例えば画像認識によって、一例として
図5(b)に示すように先行車54と虚像18とが重なった場合に俯角の調整が必要と判定する。なお、俯角調整要の判定は先行車54と虚像18とが完全に重なった場合に限らず、虚像18の予め定められた割合、一例として50%以上が重なった場合に俯角調整要と判定してもよい。
【0060】
ステップS12で調整俯角、すなわち重なりの回避に必要な俯角を取得する。調整俯角は、例えば画像認識によって虚像18が先行車54の下部に位置する場合の俯角を算出して行う。
【0061】
ステップS13以降の処理については上記第1実施形態に係る画像投影装置10と同様なので説明を省略する。本実施形態でもステップS16で終了指示がない限りステップS10からS16をループするので、先行車54と前方表示画像の表示位置との相対的な位置関係が連続的、かつ滑らかに調整される。
【0062】
以上のように、本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法によっても、先行車が接近した場合であっても、前方表示画像を視認する際の違和感が抑制された画像投影装置、および画像投影方法を提供することが可能となる。
【0063】
(第3実施形態)
本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法は、車両が夜間に走行する場合に所定の表示位置調整処理を実行する形態である。本実施形態に係る画像投影装置の構成は
図1と同様なので、図面を省略する。本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法は、上記第1実施形態、および第2実施形態、あるいは以下で説明する第5実施形態のいずれにも適用可能である。
【0064】
ここで、上述したように、前方表示画像の色彩が明るい系統の色彩で、先行車54の色彩が黒等の暗色であれば、運転者において視認のしにくさの程度も軽いので、あえて前方表示画像を移動させるまでもない。この点についてさらに考えを進めると、夜間の場合は先行車54の後部は尾灯(リアコンビネーションランプ)等の灯具以外は暗い状態にある。従って、前方表示画像の表示位置調整処理において、先行車54と重なった場合には前方表示画像を下方に移動させることを基本としつつも、夜間に限っては上方に移動させるようにしてもよい。その際尾灯と重なることは避けなければならないので、尾灯より上部に移動させるようにしてもよい。夜間であることの判断、および尾灯の検出は、例えば撮像手段21によって撮像した画像を制御部30が画像処理することにより行う。夜間であることの判断はむろん時計で行ってもよい。
【0065】
本実施形態の具体的処理は、例えば
図3に示す表示位置調整処理のフローにおいて、一例としてステップS11に夜間であるかの判断処理、尾灯の検出処理を含ませる。そして、ステップS12で尾灯等を避けて上部へ移動する俯角を算出すればよい。本実施形態でもステップS16で終了指示がない限りステップS10からS16をループするので、先行車54と前方表示画像の表示位置との相対的な位置関係が連続的、かつ滑らかに調整される。
【0066】
以上のように、本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法によっても、先行車が接近した場合であっても、前方表示画像を視認する際の違和感が抑制された画像投影装置、および画像投影方法を提供することが可能となる。また本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法によれば、下方に加えて上方にも前方表示画像を移動させるので、運転者においてより視認しやすい前方表示画像の表示位置を設定することができる。
【0067】
(第4実施形態)
本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法は、先行車の突然の進入、あるいは退出があった場合に所定の表示位置調整処理を実行する形態である。本実施形態に係る画像投影装置の構成は
図1と同様なので、図面を省略する。本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法は、上記第1実施形態、および第2実施形態、あるいは以下で説明する第5実施形態のいずれにも適用可能である。
【0068】
上記各実施形態に係る表示位置調整処理では、先行車54や自車両の進路変更については考慮していなかった。しかしながら実際の走路においては、自車両が車線変更を行うことや先行車54が突然侵入したり、退出したりする場合がある。このような場合は、自車両や先行車54の進路変更に伴って、前方表示画像(本実施形態では遠方画像)の表示位置が急激に変化することが予想される。このような前方表示画像の急激な移動は、運転者において違和感を覚える可能性があるのでなるべく回避した方がよい。そこで本実施形態では、自車両の車線変更、先行車の突然の進入あるいは退出があった場合に、前方表示画像の表示位置が急激に変化しないように構成した。
【0069】
まず先行車54が突然進入した場合について、
図3に示すフローに従って説明する。先行車54の突然の進入の判断は、例えばステップS10に含ませておく。より具体的には、測距手段20が突然、小さな車間距離Lに位置する先行車54を検出した場合とする。先行車54が突然侵入すると、
図5(b)に示す先行車54と前方表示画像(虚像18)との配置関係が突然出現する場合がある。その際
図3に示すフローに従って表示位置調整処理を実行すると、先行車54の突然の侵入と前方表示画像の急激な移動とが重なって、運転者が違和感を覚える場合がある。
【0070】
そこで本実施形態では、
図5(b)から
図5(c)にかけての前方表示画像(虚像18)の表示位置の移動を予め定められた時間をかけて行うことにした。より具体的には、
図3の示すフローのステップS14における俯角の調整を予め定められた時間をかけ行う。予め定められた時間は先行車54の位置、前方表示画像の表示位置(俯角)等によって異なるが、数秒程度の時間である。このことにより、先行車54および前方表示画像の移動に起因する運転者の違和感を抑制することができる。
【0071】
次に先行車54が突然退出した場合について、
図3に示すフローに従って説明する。先行車54の突然の退出の判断は、例えばステップS10に含ませておく。より具体的には、例えば測距手段20が急に先行車54との距離が測定できなくなった状態(あるいは、一定以上長い距離になった状態)を検出した場合とする。先行車54が突然退出すると、
図5(c)に示す先行車54と前方表示画像(虚像18)との配置関係において、前方表示画像だけが突然取り残される。このような場合は、通常の表示位置調整処理を行っても、運転者が感じる違和感は先行車54の突然の進入に比べれば少ないとも言える。しかしながら、安全を見越してこの場合も前方表示画像の移動を予め定められた時間をかけて行うようにしてもよい。より具体的には、
図3に示すフローのステップS14における俯角の調整を予め定められた時間をかけ行う。この場合の調整俯角は遠方画像の標準的な表示位置の俯角、すなわち最小俯角θminであるので、
図5(c)に示す虚像18の俯角は最小俯角θminに向けて徐々に移動する。予め定められた時間は先行車54の位置、前方表示画像の表示位置(俯角)等によって異なるが、数秒程度の時間である。このことにより、先行車54および前方表示画像の移動に起因する運転者の違和感を抑制することができる。
【0072】
以上のように、本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法によっても、先行車が接近した場合であっても、前方表示画像を視認する際の違和感が抑制された画像投影装置、および画像投影方法を提供することが可能となる。本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法によれば、特に先行車が突然進入、あるいは退出した場合の違和感を抑制することができる。
【0073】
(第5実施形態)
図6を参照して、本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法について説明する。本実施形態に係る画像投影装置10Bは、上記実施形態に係る画像投影装置10において、投影位置調整部を変えた形態である。従って、
図1と同様の構成には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0074】
図6に示すように画像投影装置10Bでは、画像照射部11の代わりに自由曲面ミラー13が制御部30に接続されている。「自由曲面ミラー13」は、
図3のステップS14に示す「投影位置調整部」に相当する。自由曲面ミラー13には図示を省略するチルト角を調整する機構が設けられており、このチルト角の調整によって画像照射部11からの遠方画像光のウィンドシールド16への投影位置が調整され、その結果遠方画像の上下方向が調整される。前方表示画像の表示位置調整の具体的方法、手順は、
図3、
図5に示すとおりである。なお、自由曲面ミラー13は本発明に係る「反射手段」の一例である。
【0075】
ここで、
図6に示す画像投影装置10Bの場合は、自由曲面ミラー13のチルト角を調整すると近方画像も同時に動く。しかしながら、近方画像の表示位置は前方表示画像の表示位置に比べてチルト角の変化に対する感度が低いので、多くの場合問題とならない。しかしながら、前方表示画像のみを動かしたい場合には光分岐部14、または自由曲面ミラー15を動かすようにすればよい。あるいは、遠方画像光、近方画像光の各々に対して別の自由曲面ミラー13を設けてもよい。
【0076】
以上のように、本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法によっても、先行車が接近した場合であっても、前方表示画像を視認する際の違和感が抑制された画像投影装置、および画像投影方法を提供することが可能となる。特に本実施形態に係る画像投影装置、および画像投影方法によれば、第1実施形態と比較して、前方表示画像の上下方向の移動範囲を大きくすることができ、また画像照射部11の表示領域40を大きくする必要がないという効果がある。
【0077】
なお上記各実施形態では各形態に係る画像投影装置、および画像投影方法を個別に説明したが、複数の実施形態を組み合わせてもよい。例えば、第1実施形態と第5実施形態を組み合わせ、画像照射部11による前方表示画像の移動と、自由曲面ミラー13による前方表示画像の移動との両方が可能なように構成してもよい。その際、画像照射部11による前方表示画像の移動と、自由曲面ミラー13による前方表示画像の移動との間に優先順位を設けてもよい。例えば画像照射部11による前方表示画像の移動を優先し、その能力を越える範囲に自由曲面ミラー13による前方表示画像の移動を適用するように構成してもよい。
【0078】
また上記各実施形態では、
図3に示す表示位置調整プログラムにおいて常時先行車を検知する形態を例示して説明したがこれに限らず、定期的あるいは間欠的に検知する形態としてもよい。定期的に検知する場合は、例えばステップS10の前にタイマーによる計時動作を設ければよい。また、間欠的に取得する場合は、制御部30が必要な場合に
図3に示す表示位置調整プログラムを実行するようにすればよい。
【符号の説明】
【0079】
10…画像投影装置
11…画像照射部
12…反射鏡
13…自由曲面ミラー
14…光分岐部
15…自由曲面ミラー
16…ウィンドシールド
17、18…虚像
20…測距手段
21…撮像手段
30…制御部
40…表示領域
41…遠方表示領域
42…マージン領域
43…近方表示領域
50…走路
51…車両
52…視点
54…先行車
55…リアナンバープレート
D1、D2…方向
hr…水平線
H、h…距離
L…車間距離
Lmin…最小車間距離
Lmax…最大車間距離
θ…俯角
θmin…最小俯角
θmax…最大俯角