(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023136434
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】ローディング機構、磁気テープデッキ、制御装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G11B 15/675 20060101AFI20230922BHJP
G11B 15/68 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
G11B15/675
G11B15/68
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022042095
(22)【出願日】2022-03-17
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-16
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 一史
(57)【要約】
【課題】カートリッジを取り出しやすいローディング機構、磁気テープデッキ、制御装置、制御方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】ローディング機構は、磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能なトレイと、カートリッジをイジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させるフィーダーと、リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、カートリッジに付勢を与え、フィーダーのイジェクト方向の位置に関連して、付勢が調整される付勢機構とを備える。
【選択図】
図22
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能なトレイと、
前記カートリッジを、イジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させるフィーダーと、
前記リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、前記カートリッジに付勢を与え、前記フィーダーの前記イジェクト方向の位置に関連して、前記付勢が調整される付勢機構と、
を備えるローディング機構。
【請求項2】
前記付勢機構が、前記カートリッジに作用する第一作用部を有する第一板バネを備え、
前記フィーダーが、前記第一作用部に対し、前記付勢を弱める方向に突出する第一リフターを有する
請求項1に記載のローディング機構。
【請求項3】
前記イジェクト位置において、前記第一リフターが前記第一作用部に対し、前記付勢を弱め、
前記マウント位置において、前記第一リフターが前記第一板バネと離れている
請求項2に記載のローディング機構。
【請求項4】
前記付勢機構が、前記第一板バネに密着する第二作用部を有する第二板バネをさらに備え、
前記フィーダーが、前記第二作用部に対し、前記付勢を弱める方向に突出する第二リフターをさらに備える
請求項2又は3に記載のローディング機構。
【請求項5】
前記イジェクト位置において、前記第二リフターが前記第二作用部に対し、前記付勢を弱め、
前記マウント位置において、前記第二リフターが前記第二板バネと離れている
請求項4に記載のローディング機構。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載のローディング機構と、
前記モータと、
前記クラッチと、
を備える
磁気テープデッキ。
【請求項7】
磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能なトレイと、前記カートリッジを、イジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させるフィーダーと、前記リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、前記カートリッジに付勢を与える付勢機構と、を備えるローディング機構を備える磁気テープデッキから、前記カートリッジを取り出せたか否かを判定する取出判定部と、
前記取出判定部の取り出せていないとの判定に関連して、前記付勢を調整する付勢調整部と、
を備える
制御装置。
【請求項8】
前記付勢調整部が、前記フィーダーの前記イジェクト方向の位置を調整する
請求項7に記載の制御装置。
【請求項9】
磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能なトレイと、前記カートリッジを、イジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させるフィーダーと、前記リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、前記カートリッジに付勢を与える付勢機構と、を備えるローディング機構を備える磁気テープデッキから、前記カートリッジを取り出せたか否かを判定し、
取り出せていないとの判定に関連して、前記付勢を調整する
制御方法。
【請求項10】
コンピュータに、
磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能なトレイと、前記カートリッジを、イジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させるフィーダーと、前記リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、前記カートリッジに付勢を与える付勢機構と、を備えるローディング機構を備える磁気テープデッキから、前記カートリッジを取り出せたか否かを判定し、
取り出せていないとの判定に関連して、前記付勢を調整する
ことを実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ローディング機構、磁気テープデッキ、制御装置、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
データの記録再生装置の一つとして、磁気テープを利用した記録再生装置が知られている。
例えば、特許文献1には、カートリッジから磁気テープを引き出して磁気記録再生を行う磁気テープ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された磁気テープ装置は、カートリッジのリールを、クラッチに接続してリールを回転駆動している。
しかし、特許文献1に開示された磁気テープ装置では、クラッチへカートリッジを接続するための機構を設けることで、カートリッジの取り出しが難しくなることがある。
【0005】
本開示の目的は、上述のいずれの課題を鑑みて、カートリッジを取り出しやすいローディング機構、磁気テープデッキ、制御装置、制御方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るローディング機構は、磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能なトレイと、前記カートリッジを、イジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させるフィーダーと、前記リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、前記カートリッジに付勢を与え、前記フィーダーの前記イジェクト方向の位置に関連して、前記付勢が調整される付勢機構と、を備える。
【0007】
本開示の一態様に係る制御装置は、磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能なトレイと、前記カートリッジを、イジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させるフィーダーと、前記リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、前記カートリッジに付勢を与える付勢機構と、を備えるローディング機構を備える磁気テープデッキから、前記カートリッジを取り出せたか否かを判定する取出判定部と、前記取出判定部の取り出せていないとの判定に関連して、前記付勢を調整する付勢調整部と、を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る制御方法は、磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能なトレイと、前記カートリッジを、イジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させるフィーダーと、前記リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、前記カートリッジに付勢を与える付勢機構と、を備えるローディング機構を備える磁気テープデッキから、前記カートリッジを取り出せたか否かを判定し、取り出せていないとの判定に関連して、前記付勢を調整する。
【0009】
本開示の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能なトレイと、前記カートリッジを、イジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させるフィーダーと、前記リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、前記カートリッジに付勢を与える付勢機構と、を備えるローディング機構を備える磁気テープデッキから、前記カートリッジを取り出せたか否かを判定し、取り出せていないとの判定に関連して、前記付勢を調整することを実行させる。
【発明の効果】
【0010】
上記一態様によれば、カートリッジを取り出しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態に係る磁気テープライブラリの斜視図である。
【
図2】実施形態に係るカートリッジの斜視図である。
【
図3】実施形態に係る磁気テープデッキの斜視図である。
【
図4】実施形態に係るローディング機構の斜視図である。
【
図5】実施形態に係るローディング機構の一部の斜視図である。
【
図8】実施形態に係る制御装置のブロック図である。
【
図9】マウント位置におけるトレイ、フィーダー及びカートリッジとローダフレームとの相対的な位置関係を示す図である。
【
図10】イジェクト位置におけるトレイ、フィーダー及びカートリッジとローダフレームとの相対的な位置関係を示す図である。
【
図11】第一付勢調整位置におけるトレイ、フィーダー及びカートリッジとローダフレームとの相対的な位置関係を示す図である。
【
図12】第二付勢調整位置におけるトレイ、フィーダー及びカートリッジとローダフレームとの相対的な位置関係を示す図である。
【
図13】イジェクト位置における磁気テープデッキにカートリッジが挿入される前の状態を示す図である。
【
図15】イジェクト位置におけるカートリッジが挿入された状態を示す図である。
【
図16】マウント位置におけるカートリッジの状態を示す図である。
【
図17】第一付勢調整位置におけるカートリッジの状態を示す図である。
【
図19】第二付勢調整位置におけるカートリッジの状態を示す図である。
【
図21】磁気テープライブラリの動作を示すフローチャートである。
【
図22】最小構成の実施形態に係るローディング機構の斜視図である。
【
図23】最小構成の実施形態に係る制御装置のブロック図である。
【
図24】最小構成の実施形態に係る制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示に係る各種実施形態について、図面を用いて説明する。
【0013】
<第一実施形態>
以下、本開示に係る第一実施形態について、
図1~
図21を用いて説明する。
【0014】
(磁気テープライブラリの構成)
図1に示すように、磁気テープライブラリ1は、カートリッジ2と、磁気テープデッキ3と、搬送機構4と、制御装置5とを備える。
磁気テープライブラリ1では、多数のカートリッジ2のうち、いずれかのカートリッジ2を搬送機構4が磁気テープデッキ3まで運ぶ。
磁気テープデッキ3は、運ばれたカートリッジ2に対し、データの磁気記録再生を行う。
【0015】
(カートリッジの構成)
図2に示すように、各カートリッジ2は、カートリッジ筐体21と、リール22と、磁気テープ23と、蓋24とを備える。
カートリッジ筐体21は、磁気テープ23が巻かれているリール22を収容している。
【0016】
(磁気テープデッキの構成)
図3に示すように、磁気テープデッキ3は、モータ31と、クラッチ32と、ローディング機構33と、ベース34とを備える。
磁気テープデッキ3は、カートリッジ筐体21の一側面にある開閉可能な蓋24を開き、カートリッジ筐体21外に磁気テープ23を引き出して磁気記録再生を行なうことができる。
磁気テープデッキ3は、リール22を回転することにより、引き出した磁気テープ23をカートリッジ筐体21内に引き戻すことができる。
【0017】
なお、以下、磁気テープデッキ3におけるカートリッジ2のマウント方向を+X方向、カートリッジ2のイジェクト方向を-X方向、上方向を+Z方向、下方向を-Z方向、X軸及びZ軸と直交するY軸の一方向を+Y方向、Y軸の他方向を-Y方向ともいう。
【0018】
モータ31は、ベース34に固定され、クラッチ32と結合されている。
モータ31は、クラッチ32を介してリール22を回転させる。
クラッチ32は、クラッチ32に向かって押し付けられるカートリッジ2のリール22と嵌合可能となっている。
【0019】
(ローディング機構の構成)
図4に示すように、ローディング機構33は、トレイ331と、フィーダー332と、ローダフレーム333と、モータギアボックス334と、カムギア335とを備える。
【0020】
トレイ331は、カートリッジ2を格納する。
ローダフレーム333は、トレイ331及びフィーダー332の動きをガイドする。
ローダフレーム333は、ベース34に固定されている。
モータギアボックス334は、トレイ331及びフィーダー332を動かす駆動源である。
カムギア335は、モータギアボックス334の動力をフィーダー332に伝える。
【0021】
図5に示すように、ローディング機構33は、ロックレバー336と、ロックレバースプリング337と、フィーダースプリング338と、付勢機構9とをさらに備える。
【0022】
ロックレバー336は、ロックレバースプリング337の付勢により、カートリッジ2をトレイ331内に保持する。
フィーダースプリング338は、フィーダー332をマウント位置からイジェクト位置への移動時にトレイ331をイジェクト方向DEへ水平駆動させる。
【0023】
(付勢機構の構成)
付勢機構9は、クラッチ32に向かって、カートリッジ2に付勢を与える。
付勢機構9は、第一板バネ91と、第二板バネ92と、を備える。
付勢機構9では、第一板バネ91と第二板バネ92との組み合わせにより、カートリッジ2をクラッチ32に押しつけるための付勢が調整されている。
【0024】
図6及び
図7に示すように、第一板バネ91は、カートリッジ2に接して作用する第一作用部91Aを有する。
第一板バネ91は、第一作用部91Aを挟んで、マウント方向DM側に第一可動端91Mとイジェクト方向DE側に第一固定端91Fとを有する。
第一板バネ91は、第一作用部91Aから第一可動端91Mに向かって、トレイ331が有する下面から上面に亘る第一孔H1を通ってトレイ331より上方へ延びている。
第一可動端91Mは、マウント方向DMに向かって、上斜めに延びている。
【0025】
第二板バネ92は、第一板バネ91に接して作用可能な第二作用部92Aを有する。
第二板バネ92は、第二作用部92Aを挟んで、マウント方向DM側に第二可動端92Mと、イジェクト方向DE側に第二固定端92Fとを有する。
第二板バネ92の第二可動端92Mは、第二作用部92Aから第二可動端92Mに向かって、トレイ331が有する下面から上面に亘る第二孔H2を通ってトレイ331より上方へ延びている。
第二可動端92Mは、マウント方向DMに向かって、上斜めに延びている。
【0026】
フィーダー332は、トレイ331を直接駆動させる。
フィーダー332は、カートリッジ2を、イジェクト位置とマウント位置との間で、イジェクト方向DEに駆動させたり、マウント方向DMに駆動させたりする。
フィーダー332は、第一リフター3321と第二リフター3322とを有する。
【0027】
第一リフター3321は、第一板バネ91の第一作用部91Aに対し、付勢を弱める方向に突出し、イジェクト位置において、第一作用部91Aに対し、付勢を弱める。
具体的には、第一リフター3321は、上に突出し、イジェクト方向DEへの移動に連動して、第一板バネ91の第一可動端91Mを下から擦り上げて、第一作用部91Aを押し上げる。
第一リフター3321は、マウント位置において、第一板バネ91と離れている。
【0028】
第二リフター3322は、第二板バネ92の第二作用部92Aの付勢に対し、弱める方向に突出し、イジェクト位置において、第二作用部92Aに対し、付勢を弱める。
具体的には、第二リフター3322は、上に突出し、イジェクト方向DEへの移動に連動して、第二板バネ92の第二可動端92Mを下から擦り上げて、第二作用部92Aを押し上げる。
第二リフター3322は、マウント位置において、第二板バネ92と離れている。
【0029】
(制御装置の構成)
図8に示すように、制御装置5は、取出指示部504と、取出判定部505と、付勢調整部506とを機能的に備える。
付勢調整部506は、第一付勢調整部5061と、取出再判定部5062と、タイプ判定部5063と、第二付勢調整部5064と、取出最終判定部5065とを備える。
【0030】
制御装置5は、ハードウェア構成として、CPU50と、メモリ51、通信インタフェース52と、記録媒体53とを備える。
【0031】
CPU50は、予め用意されたプログラムに従って動作することで種々の機能を発揮するプロセッサである。CPU50の機能については後述する。
【0032】
メモリ51は、CPU50の動作に必要な記憶領域を有する。
【0033】
通信インタフェース52は、通信線を介して、磁気テープデッキ3及び搬送機構4を含む他の装置と通信可能に接続するための接続インタフェースであり、他の装置に指令を送信したり、他の装置からの応答を受信したりできるように構成されている。
【0034】
記録媒体53は、制御装置5の筐体内に設けられたローカルの記録媒体であって、HDDやSSDなどの大容量記憶デバイスである。
【0035】
次に、制御装置5のCPU50の機能について説明する。
CPU51は、予め用意されたプログラムに従って動作することで、上述のように、取出指示部504、取出判定部505、及び付勢調整部506としての機能を発揮する。
【0036】
取出指示部504は、搬送機構4に対して、磁気テープデッキ3からカートリッジ2を取り出すよう指示する。
【0037】
取出判定部505は、搬送機構4がカートリッジ2を取り出せたか否かを判定する。
具体的には、取出判定部505は、磁気テープライブラリ1に設けられた接触式センサや光センサ等から、磁気テープデッキ3におけるカートリッジ2の有無を検知したり、搬送機構4におけるカートリッジ2の有無を検知したりしたときの検知信号を受け取って判定する。
【0038】
付勢調整部506は、取出判定部505の取り出せていないとの判定に関連して、付勢機構9がカートリッジ2に与える付勢を調整する。
付勢調整部506は、フィーダー332のイジェクト方向DEの位置を調整する。
付勢調整部506は、第一付勢調整部5061と、取出再判定部5062と、タイプ判定部5063と、第二付勢調整部5064と、取出最終判定部5065とを備える。
【0039】
第一付勢調整部5061は、磁気テープデッキ3に対して、フィーダー332の位置を調整し、第二板バネ92の持ち上げにより、トレイ331内にカートリッジ2を保持する力(以下、カートリッジ保持力ともいう。)の調整するよう指示する。
具体的には、第一付勢調整部5061は、磁気テープデッキ3に対して、後述する第一付勢調整位置にフィーダー332を移動するよう指示する。
【0040】
取出再判定部5062は、接触式センサや光センサ等で、磁気テープデッキ3におけるカートリッジ2の有無を検知したり、搬送機構4におけるカートリッジ2の有無を検知したりすることにより、搬送機構4がカートリッジ2を取り出せたか否かを再び判定する。
具体的には、取出再判定部5062は、磁気テープライブラリ1に設けられた接触式センサや光センサ等から、磁気テープデッキ3におけるカートリッジ2の有無を検知したり、搬送機構4におけるカートリッジ2の有無を検知したりしたときの検知信号を受け取って判定する。
【0041】
タイプ判定部5063は、磁気テープデッキ3のタイプが、ロックレバー336がイジェクト位置で解除されるタイプか否かを判定する。
具体的には、タイプ判定部5063は、磁気テープデッキ3から磁気テープデッキ3の型式番号を受信し、受信した型式番号から登録されたデータベースを参照する等により、タイプを判定する。
【0042】
第二付勢調整部5064は、磁気テープデッキ3に対して、フィーダー332の位置を調整し、第一板バネ91の持ち上げによりカートリッジ保持力の調整するよう指示する。
具体的には、第二付勢調整部5064は、磁気テープデッキ3に対して、後述する第二付勢調整位置にフィーダー332を移動する。
【0043】
取出最終判定部5065は、搬送機構4がカートリッジ2を取り出せたか否かを最終判定する。
具体的には、取出最終判定部5065は、磁気テープライブラリ1に設けられた接触式センサや光センサ等から、磁気テープデッキ3におけるカートリッジ2の有無を検知したり、搬送機構4におけるカートリッジ2の有無を検知したりしたときの検知信号を受け取って判定する。
【0044】
(磁気テープデッキの動作)
図9~
図12に示すように、マウント位置、イジェクト位置、第一付勢調整位置、及び第二付勢調整位置の各位置において、トレイ331、フィーダー332及びカートリッジ2と、ローダフレーム333との相対位置関係は異なっている。
【0045】
図13、14に示すように、
図10のイジェクト位置における磁気テープデッキ3にカートリッジ2が挿入される前の状態では、第一板バネ91は、第一可動端91Mと第一作用部91Aとの間の接触範囲において、トレイ331の上面に密着する。
その際、第一板バネ91は、第一固定端91Fを支点として、第一作用部91Aにおいてカートリッジ2の上面に付勢を与えることができる状態にある。
また、第二作用部92Aは、第一固定端91Fと第一作用部91Aとの間の範囲において第一板バネ91の上面に密着する。
その際、第二板バネ92は、第二固定端92Fを支点として、第一板バネ91の上面に付勢を与える。
【0046】
図15に示すように、
図10のイジェクト位置におけるカートリッジが挿入された状態では、第一板バネ91が、カートリッジ2により押し上げられ、第一板バネ91の第一可動端91Mがトレイ331から離れ、カートリッジ保持力が付与されている。
その際、第二板バネ92において、第二作用部92Aが第一板バネ91に密着したまま、第二可動端92Mが押し上げられる。これにより、第二板バネ92は、第一板バネ91の付勢を高めている。
【0047】
図16に示すように、
図9のマウント位置において、カートリッジ2とクラッチ32とを嵌合させるために、トレイ331がフィーダー332により押し下げられ、フィーダー332の下面がトレイ331から離れた状態となる。第一板バネ91はカートリッジ2によってさらに押し上げられ、カートリッジ2には、高い押しつけ力が働いている。
その際、第二板バネ92において、第二作用部92Aが第一板バネ91に密着したまま、第二可動端92Mが押し上げられる。これにより、第二板バネ92は、第一板バネ91の付勢を高めている。
【0048】
図17、
図18に示すように、
図11の第一付勢調整位置において、カートリッジ2とトレイ331が、イジェクト位置のままで、フィーダー332が1mmイジェクト方向に移動した状態では、フィーダー332に設けられた第二リフター3322が、第二板バネ92の第二可動端92Mを持ち上げ、第一板バネ91と接触させない。これにより、カートリッジ保持力は、第一板バネ91による力のみとなり低減される。
【0049】
図19、
図20に示すように、
図12の第二付勢調整位置において、カートリッジ2とトレイ331が、イジェクト位置のままでフィーダー332が1.5mmイジェクト方向に移動した状態では、フィーダー332に設けられた第一リフター3321が、第一板バネ91を持ち上げる。これにより、第一板バネ91によるカートリッジ保持力は無くなる。磁気テープデッキ3のタイプが、ロックレバー336がイジェクト位置で解除されるタイプでない場合、カートリッジ2は、ロックレバー336とロックレバースプリング337によりカートリッジ2に保持された状態となる。
その際、第二板バネ92は、第二リフター3322に持ち上げられた状態または第一板バネ91に密着した状態のどちらになってもよい。
【0050】
(磁気テープライブラリの動作)
本実施形態の磁気テープライブラリ1の動作について
図21を用いて説明する。
磁気テープライブラリの動作のうち、制御装置5の動作は、本実施形態の制御方法に相当する。
【0051】
まず、搬送機構4は、磁気テープデッキ3にカートリッジ2を挿入する(ST01:挿入ステップ)。
【0052】
ST01の実施に続いて、ローディング機構33は、カートリッジ2をマウント位置へ移動する(ST02:マウント位置移動ステップ)。
【0053】
ST02の実施に続いて、磁気テープデッキ3が、カートリッジ2から磁気テープ23を引き出して磁気記録再生を行った後、ローディング機構33は、カートリッジ2をイジェクト位置へ移動する(ST03:イジェクト位置移動ステップ)。
【0054】
ST03の実施に続いて、取出指示部504は、搬送機構4に対して、磁気テープデッキ3からカートリッジ2を取り出すよう指示する(ST04:取出指示ステップ)。
【0055】
ST04の実施に続いて、取出判定部505は、搬送機構4が磁気テープデッキ3からカートリッジ2を取り出せたか否かを判定する(ST05:取出判定ステップ)。
【0056】
ST05の実施において、カートリッジ2が取り出せたと判定したら(ST05:Yes)、取出成功とし、磁気テープライブラリ1は、処理を終了する。
ST05の実施において、カートリッジ2を取り出せていないと判定したら(ST05:No)、ST06の実施に進む。
【0057】
付勢調整部506は、取出判定部505の取り出せていないとの判定に関連して、カートリッジ2に与えている付勢を調整する(ST06:付勢調整ステップ)。
ST06では、以下ST06-1からST06-5を実施する。
【0058】
ST06では、まず、第一付勢調整部5061は、磁気テープデッキ3に対して、フィーダー332の位置を調整し、第二板バネ92の持ち上げによりカートリッジ保持力の調整するよう指示する(ST06-1:第一付勢調整指示ステップ)。
【0059】
ST06-1の実施に続いて、取出再判定部5062は、搬送機構4がカートリッジ2を取り出せたか否かを再び判定する(ST06-2:再取出判定ステップ)。
カートリッジ2が取り出せたと判定したら(ST06-2:Yes)、取出成功とし、磁気テープライブラリ1は、処理を終了する。
【0060】
カートリッジ2を取り出せていないと判定したら(ST06-2:No)、タイプ判定部5063は、磁気テープデッキ3のタイプが、ロックレバー336がイジェクト位置で解除されるタイプか否かを判定する(ST06-3:タイプ判定ステップ)。
ロックレバー336がイジェクト位置で解除されるタイプであると判定したら(ST06-3:Yes)、取出失敗とし、磁気テープライブラリ1は、処理を終了する。
ロックレバー336がイジェクト位置で解除されるタイプでないと判定したら(ST06-3:No)、第二付勢調整部5064は、磁気テープデッキ3に対して、フィーダー332の位置を調整し、第一板バネ91の持ち上げによりカートリッジ保持力の調整するよう指示する(ST06-4:第二付勢調整指示ステップ)。
【0061】
ST06-4の実施に続いて、取出最終判定部5065は、搬送機構4がカートリッジ2を取り出せたか否かを最終判定する(ST06-5:最終判定ステップ)。
カートリッジ2が取り出せたと判定したら(ST06-5:Yes)、取出成功とし、処理を終了する。
カートリッジ2を取り出せていないと判定したら(ST06-5:No)、取出失敗とし、磁気テープライブラリ1は、処理を終了する。
【0062】
(作用及び効果)
本実施形態のローディング機構33は、クラッチ32に向かってカートリッジ2に与える付勢を、イジェクト位置とマウント位置との間で異ならせることができる。
このため、ローディング機構33は、イジェクト位置において、マウント位置で要求される押圧力とは異なる押圧力により、カートリッジ2を保持できる。
したがって、ローディング機構33によれば、カートリッジ2を取り出しやすい。
【0063】
本実施形態のローディング機構33によれば、第一板バネ91の第一作用部91Aに対し、第一リフター3321が付勢を弱める方向に突出している。
このため、ローディング機構33は、カートリッジ2への押圧力を弱めることできる。
したがって、ローディング機構33によれば、カートリッジ2を取り出しやすい。
また、フィーダー332に設けられた第一リフター3321が、付勢調整に利用できるので、付勢調整に追加すべき新たな部品を減らすことができる。
したがって、構造の簡略化や低コスト化が実現できる。
【0064】
本実施形態のローディング機構33によれば、イジェクト位置において、第一リフター3321が第一作用部91Aの付勢を弱め、マウント位置において、第一リフター3321が第一板バネ91と離れている。
このため、ローディング機構33は、イジェクト位置においてカートリッジ2への押圧力を弱め、マウント位置においてカートリッジ2への押圧力を強めることができる。
【0065】
本実施形態のローディング機構33によれば、第二板バネ92の第二作用部92Aに対し、第二リフター3322が付勢を弱める方向に突出している。
このため、ローディング機構33は、カートリッジ2への押圧力を二段階で弱めることできる。
また、フィーダー332に設けられた第二リフター3322が、付勢調整に利用できるので、付勢調整に追加すべき新たな部品を減らすことができる。
したがって、構造の簡略化や低コスト化が実現できる。
【0066】
本実施形態のローディング機構33によれば、イジェクト位置において、第二リフター3322が第二作用部92Aの付勢を弱め、マウント位置において、第二リフター3322が第二板バネ92と離れている。
このため、ローディング機構33は、イジェクト位置においてカートリッジ2への押圧力をさらに弱め、マウント位置においてカートリッジ2への押圧力をさらに強めることができる。
【0067】
すなわち、本実施形態のローディング機構33は、カートリッジ2のイジェクト位置におけるトレイ331の駆動とは関係のないフィーダー332の動作領域を利用して、トレイ331の上部に設置された第一板バネ91と第二板バネ92とが、カートリッジ2を押下する作用力を変化させている。
他方、本実施形態のローディング機構33によれば、第一リフター3321は、マウント位置において、第一板バネ91と離れている。
これにより、ローディング機構33は、第一板バネ91と第二板バネ92との本来の機能であるマウント位置でカートリッジ2をクラッチ32への押しつける力を変化させずに、磁気テープデッキ3内でイジェクト位置にあるカートリッジ2を、磁気テープデッキ3のトレイ331から取り出すために必要な力(以下、「カートリッジ引き抜き力」ともいう。)を調整できる。
【0068】
比較例として、付勢を調整できない付勢機構を備える磁気テープデッキでは、トレイへのカートリッジ挿抜を繰り返すとカートリッジとトレイおよびトレイ上部の板バネの摺動でカートリッジの表面が摩耗、摩耗粉がトレイおよび板バネに付着し摩擦力が増加することによりカートリッジ引き抜き力は上昇する。
このような比較例において、カートリッジ引き抜き力上昇を抑えるために、カートリッジ表面の摩耗を低減させる目的でトレイおよび板バネに摺動性と耐摩耗性を向上させる高価なコーティングを施し対策したとしても、使用条件によってはカートリッジ引き抜き力の上昇が著しく取り出しが不可能になる場合がある。
また、他の比較例として、イジェクト位置においてロックレバーが解除し、イジェクト位置において板バネがカートリッジと接触しない位置となる磁気テープデッキでは、トレイからカートリッジが容易に脱落する。
ここで、カートリッジ保持力はロックレバーと板バネにより付与されるが、カートリッジ引き抜き力の上昇は板バネによる影響が大半である。
【0069】
これに対し、本実施形態のローディング機構33によれば、搬送機構4が磁気テープデッキ3内のカートリッジ2を取り出せなかった場合に、制御装置5が指示を出し、デッキのフィーダー位置を調整することにより、第一板バネ91と第二板バネ92とのトレイ331への取り付け状態を変化させることができる。
これにより、ローディング機構33は、カートリッジ2の引き抜き力を調整し、搬送機構4によるカートリッジ2の取り出しを可能にする。
したがって、本実施形態のローディング機構33によれば、イジェクト位置におけるカートリッジ保持力の調整により、カートリッジ引き抜き不可能を回避できる。
【0070】
また、本実施形態のローディング機構33によれば、トレイ331がイジェクト位置に移動した状態において、ロックレバー336が解除されないタイプの場合、ローディング機構33は、第二板バネ92を持ち上げている段階と、第一板バネ91を持ち上げている段階との二段階のカートリッジ保持力の調整が可能である。
他方、本実施形態のローディング機構33によれば、トレイ331がイジェクト位置に移動した状態において、ロックレバー336は解除されるタイプの場合、ローディング機構33は、第一板バネ91及び第二板バネ92のうち、第二板バネ92だけ持ち上げて、カートリッジ保持力を維持する。
このため、ロックレバー336に関するタイプによらず、ローディング機構33は、カートリッジ保持力を維持できる。
【0071】
また、本実施形態のローディング機構33によれば、第一板バネ91及び第二板バネ92がカートリッジ保持力を調整できるので、カートリッジ引き抜き力を調整できる。
このため、初期の引き抜き力を低下させる効果があるトレイ331又は第一板バネ91へのコーティングを削除したり、そのようなコーティングに低コスト品を適用したりすることができる。
磁気テープデッキは、カートリッジの容量増加に伴い、データの読み書き性能向上が必要となっており、データの読み書き性能に関わる部品がコストアップしている。
他方、コストアップの影響を製品価格に反映させないために、データの読み書き性能に関係しない機構部品のコストダウンが求められている。
また、カートリッジの引き抜き力の上昇は、コーティングの影響を大きく受けるため、既存のコーティングが生産中止になった場合などに代替品の選定に大きな工数および費用が発生する。
これに対し、本実施形態のローディング機構33によれば、上記のとおり引き抜き力の調整を可能にすることで、コーティング削除または低価格品の採用を可能にしてコストダウン及びコーティングの生産中止時の代替選定の制限を少なくし、費用発生を低減させることができる。
【0072】
また、本実施形態の制御装置5は、クラッチ32に向かってカートリッジ2にローディング機構33が与える付勢を、カートリッジ2を取り出せていないとの判定に関連して調整できる。
このため、制御装置5は、ローディング機構33が、イジェクト位置において、マウント位置で要求される押圧力とは異なる押圧力により、カートリッジ2を保持できるよう制御できる。
したがって、制御装置5によれば、カートリッジ2を取り出しやすい。
【0073】
また、本実施形態の付勢調整部506は、フィーダー332のイジェクト方向の位置を調整するため、フィーダー332により付勢を調整できる。
このため、付勢調整のために追加すべき制御を減らすことができる。
したがって、制御の簡略が実現できる。
【0074】
(変形例)
本実施形態のローディング機構33は、磁気テープライブラリ1に設けられているが、クラッチへのカートリッジの適切な接続が必要であれば、磁気テープライブラリ1に限らずどのような装置に設けられてもよい。
変形例として、ローディング機構33は、搬送機構4に代えてロボットアームを備える装置に設けられてもよい。
他の変形例として、ローディング機構33は、搬送機構4を備えない装置に設けられてもよい。
【0075】
<ローディング機構の最小構成の実施形態>
以下、本開示に係るローディング機構33の最小構成の実施形態について、
図22を用いて説明する。
【0076】
(構成)
本実施形態のローディング機構33は、トレイ331と、フィーダー332と、付勢機構9と、を備える。
トレイ331は、磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能である。
フィーダー332は、カートリッジをイジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させる。
付勢機構9は、リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、カートリッジに付勢を与え、フィーダーのイジェクト方向の位置に関連して、付勢が調整される。
【0077】
(作用及び効果)
本実施形態のローディング機構33は、クラッチに向かってカートリッジに与える付勢を、イジェクト位置とマウント位置との間で異ならせることができる。
このため、ローディング機構33は、イジェクト位置において、マウント位置で要求される押圧力とは異なる押圧力により、カートリッジを保持できる。
したがって、ローディング機構33によれば、カートリッジを取り出しやすい。
【0078】
<制御装置の最小構成の実施形態>
以下、本開示に係る制御装置5の最小構成の実施形態について、
図23を用いて説明する。
【0079】
(構成)
本実施形態の制御装置5は、磁気テープデッキから、カートリッジを取り出せたか否かを判定する取出判定部505と、取出判定部505の取り出せていないとの判定に関連して、付勢機構が与える付勢を調整する付勢調整部506と、を備える。
【0080】
磁気テープデッキは、ローディング機構を備える。
ローディング機構は、磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能なトレイと、カートリッジを、イジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させるフィーダーと、リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、カートリッジに付勢を与える付勢機構と、を備える。
【0081】
(作用及び効果)
本実施形態の制御装置5は、クラッチに向かってカートリッジにローディング機構が与える付勢を、カートリッジを取り出せていないとの判定に関連して調整できる。
このため、制御装置5は、ローディング機構が、イジェクト位置において、マウント位置で要求される押圧力とは異なる押圧力により、カートリッジを保持できるよう制御できる。
したがって、制御装置5によれば、カートリッジを取り出しやすい。
【0082】
<制御方法の最小構成の実施形態>
以下、本開示に係る制御方法の最小構成の実施形態について、
図24を用いて説明する。
【0083】
(構成)
本実施形態の制御方法では、磁気テープデッキから、カートリッジを取り出せたか否かを判定し(ST505)、取り出せていないとの判定に関連して、付勢機構が与える付勢を調整する(ST506)。
【0084】
磁気テープデッキは、ローディング機構を備える。
ローディング機構は、磁気テープが巻かれているリールを備えるカートリッジを収容可能なトレイと、カートリッジを、イジェクト位置とマウント位置との間でイジェクト方向に駆動させるフィーダーと、リールを回転させるモータに結合されているクラッチに向かって、カートリッジに付勢機構を与える付勢機構と、を備える。
【0085】
(作用及び効果)
本実施形態の制御方法は、クラッチに向かってカートリッジにローディング機構が与える付勢を、カートリッジを取り出せていないとの判定に関連して調整できる。
このため、制御方法は、ローディング機構が、イジェクト位置において、マウント位置で要求される押圧力とは異なる押圧力により、カートリッジを保持できるよう制御できる。
したがって、制御方法によれば、カートリッジを取り出しやすい。
【0086】
なお、上述の各実施形態においては、制御装置5の各種機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをマイコンといったコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各種処理を行うものとしている。ここで、コンピュータシステムのCPU51の各種処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって上記各種処理が行われる。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
【0087】
以上、本開示の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として示したものであり、本開示の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0088】
1 磁気テープライブラリ
2 カートリッジ
3 磁気テープデッキ
4 搬送機構
5 制御装置
9 付勢機構
21 カートリッジ筐体
22 リール
23 磁気テープ
24 蓋
31 モータ
32 クラッチ
33 ローディング機構
34 ベース
51 メモリ
52 通信インタフェース
53 記録媒体
91 第一板バネ
91A 第一作用部
91F 第一固定端
91M 第一可動端
92 第二板バネ
92A 第二作用部
92F 第二固定端
92M 第二可動端
331 トレイ
332 フィーダー
333 ローダフレーム
334 モータギアボックス
335 カムギア
336 ロックレバー
337 ロックレバースプリング
338 フィーダースプリング
504 取出指示部
505 取出判定部
506 付勢調整部
3321 第一リフター
3322 第二リフター
5061 第一付勢調整部
5062 取出再判定部
5063 タイプ判定部
5064 第二付勢調整部
5065 取出最終判定部
DE イジェクト方向
DM マウント方向
H1 第一孔
H2 第二孔