(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023136460
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】遊技動画管理システム及び遊技機の上位装置
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
A63F7/02 340
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022042142
(22)【出願日】2022-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】304020498
【氏名又は名称】サクサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091546
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 正美
(74)【代理人】
【識別番号】100206379
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 正
(72)【発明者】
【氏名】松田 和之
(72)【発明者】
【氏名】蟹澤 雅人
(72)【発明者】
【氏名】今坂 涼太
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088CA02
2C088CA11
2C088CA21
2C088CA23
2C088CA30
2C088CA31
2C088CA35
2C088EA48
(57)【要約】
【課題】 遊技した遊技機で、あるいは、遊技した遊技機と同じ機種の遊技機で、遊技者が過去に遊技したときの表示態様を再現できるようにする。
【解決手段】 台間装置2は、遊技機からの遊技情報を、遊技情報記録制御部2021によって遊技情報ファイル2082に記録する。タッチパネル205TPを通じて、遊技者からのリプレイ指示操作を受け付けると、リプレイ情報生成制御部2022が、リプレイ指示操作により入力された情報に基づいて、遊技情報ファイル2082の対応する遊技情報を特定する。特定した遊技情報に基づいて、リプレイ情報生成制御部2022はリプレイ情報を生成し、遊技機接続部203を通じて遊技機に送信する。遊技機では、リプレイ情報に基づいて、過去の遊技の状況を再現する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者の操作に応じた遊技の進行に伴って、前記遊技者に提供される表示態様が変化する遊技機と、前記遊技機との間で情報の送受信を行う上位装置とからなる遊技画像管理システムであって、
前記遊技機は、
遊技の進行に伴って所定の事象が発生した場合に、動作状態を示す情報を含む遊技情報を生成する遊技情報生成手段と、
前記遊技情報生成手段で生成された前記遊技情報を、前記上位装置に送信する遊技情報送信手段と、
前記上位装置からのリプレイ情報を受信するリプレイ情報受信手段と、
前記リプレイ情報受信手段で受信された前記リプレイ情報に従って、過去の遊技の状況を再現するように制御するリプレイ制御手段と
を備え、
前記上位装置は、
前記遊技機からの前記遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
前記遊技情報受信手段で受信した前記遊技情報を遊技情報記憶部に記録する遊技情報記録手段と、
前記遊技機の遊技者からのリプレイ指示操作を受け付ける指示操作受付手段と、
前記リプレイ指示操作により入力された情報に基づいて、前記遊技情報記憶部から対応する前記遊技情報を特定し、特定した前記遊技情報に応じて前記リプレイ情報を生成するリプレイ情報生成手段と、
前記リプレイ情報生成手段で生成された前記リプレイ情報を、前記遊技機に送信するリプレイ情報送信手段と
を備えることを特徴とする遊技画像管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技画像管理システムであって、
前記上位装置は、前記遊技機ごとに設けられ台間装置である
ことを特徴とする遊技画像管理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の遊技画像管理システムであって、
前記上位装置は、前記遊技機ごとに設けられ台間装置と、前記台間装置とネットワークを介して接続される管理装置とにより構成される
ことを特徴とする遊技画像管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の遊技画像管理システムであって、
前記上位装置は、前記遊技機ごとに設けられる台間装置と、前記台間装置とネットワークを介して接続されるサーバ装置である
ことを特徴とする遊技画像管理システム。
【請求項5】
遊技者の操作に応じた遊技の進行に伴って、前記遊技者に提供される表示態様が変化する遊技機と、前記遊技機との間で情報の送受信を行う上位装置とからなる遊技画像管理システムの前記遊技機であって、
前記上位装置は、前記遊技機からの遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、前記遊技情報受信手段で受信した前記遊技情報を遊技情報記憶手段に記録する遊技情報記録手段と、前記遊技機の遊技者からのリプレイ指示操作を受け付ける指示操作受付手段と、前記リプレイ指示操作により入力された情報に基づいて、前記遊技情報記憶手段から対応する前記遊技情報を特定し、特定した前記遊技情報に応じて前記リプレイ情報を生成するリプレイ情報生成手段と、前記リプレイ情報生成手段で生成された前記リプレイ情報を、前記遊技機に送信するリプレイ情報送信手段と、を備えるものであり、
遊技の進行に伴って所定の事象が発生した場合に、動作状態を示す情報を含む前記遊技情報を生成する遊技情報生成手段と、
前記遊技情報生成手段で生成された前記遊技情報を、前記上位装置に送信する遊技情報送信手段と、
前記上位装置からのリプレイ情報を受信するリプレイ情報受信手段と、
前記リプレイ情報受信手段で受信された前記リプレイ情報に従って、過去の遊技の状況を再現するように制御するリプレイ制御手段と
を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項6】
遊技者の操作に応じた遊技の進行に伴って、前記遊技者に提供される表示態様が変化する遊技機と、前記遊技機との間で情報の送受信を行う上位装置とからなる遊技画像管理システムの前記上位装置であって、
前記遊技機は、遊技の進行に伴って所定の事象が発生した場合に、動作状態を示す情報を含む遊技情報を生成する遊技情報生成手段と、前記遊技情報生成手段で生成された前記遊技情報を、前記上位装置に送信する遊技情報送信手段と、前記上位装置からのリプレイ情報を受信するリプレイ情報受信手段と、前記リプレイ情報受信手段で受信された前記リプレイ情報に従って、過去の遊技の状況を再現するように制御するリプレイ制御手段と、を備えるものであり、
前記遊技機からの前記遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
前記遊技情報受信手段で受信した前記遊技情報を遊技情報記憶手段に記録する遊技情報記録手段と、
前記遊技機の遊技者からのリプレイ指示操作を受け付ける指示操作受付手段と、
前記リプレイ指示操作により入力された情報に基づいて、前記遊技情報記憶手段から対応する前記遊技情報を特定し、特定した前記遊技情報に応じて前記リプレイ情報を生成するリプレイ情報生成手段と、
前記リプレイ情報生成手段で生成された前記リプレイ情報を、前記遊技機に送信するリプレイ情報送信手段と
を備えることを特徴とする上位装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、パチンコ台やパチンコ型スロットマシンなどと呼ばれる遊技機の遊技の様子を再現できるようにするシステム及び当該システムで用いられる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
後に記す特許文献1には、特別モード演出が実行される機会を増加させることで、遊技場の開店から遊技者が抱く遊技状態が確率変動状態であることに対する期待を好適に持続させることができる遊技機に関する発明が開示されている。ここで、特別モード演出は、例えば、搭載された表示素子に表示される表示画像の演出や搭載された仕掛けの動きの演出などを含む。すなわち、遊技機に搭載された表示素子に表示される表示画像の演出や搭載された仕掛けの動きの演出は、遊技者にとって重要な意味を持つものである。
【0003】
このため、後に記す特許文献2には、遊技客が遊技場に気軽に立ち寄っても遊技機の遊技の様子を撮像が可能であって、遊技客がその撮像したデータを取得可能な遊技場用システムに関する発明が開示されている。当該発明は、遊技場に設置している遊技機の遊技している様子の動画を撮影し、いわゆる動画投稿サイトに投稿することにより、不特定多数の視聴者に提供可能にし、遊技店の集客や遊技機のPRを手軽に行えるようにすることを意図したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010-158277号公報
【特許文献2】特開2020-141718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2に記載の発明の場合、取得した撮像データを自分の端末装置で再生して視聴することができる。また、取得した撮像データを、動画投稿サイトに投稿し、視聴を希望する一般の視聴者が、PC(Personal Computer)やタブレットPC、スマートフォンなどといった端末装置を使用して視聴することができる。しかし、あくまでも端末装置を使用した再生画像であるため、実際に遊技機で遊技しているときの臨場感は得られない。
【0006】
以上のことに鑑み、この発明は、遊技した遊技機で、あるいは、遊技した遊技機と同じ機種の遊技機で、遊技者が過去に遊技したときの状況を再現できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の遊技画像管理システムは、
遊技者の操作に応じた遊技の進行に伴って、前記遊技者に提供される表示態様が変化する遊技機と、前記遊技機との間で情報の送受信を行う上位装置とからなる遊技画像管理システムであって、
前記遊技機は、
遊技の進行に伴って所定の事象が発生した場合に、動作状態を示す情報を含む遊技情報を生成する遊技情報生成手段と、
前記遊技情報生成手段で生成された前記遊技情報を、前記上位装置に送信する遊技情報送信手段と、
前記上位装置からのリプレイ情報を受信するリプレイ情報受信手段と、
前記リプレイ情報受信手段で受信された前記リプレイ情報に従って、過去の遊技の状況を再現するように制御するリプレイ制御手段と
を備え、
前記上位装置は、
前記遊技機からの前記遊技情報を受信する遊技情報受信手段と、
前記遊技情報受信手段で受信した前記遊技情報を遊技情報記憶手段に記録する遊技情報記録手段と、
前記遊技機の遊技者からのリプレイ指示操作を受け付ける指示操作受付手段と、
前記リプレイ指示操作により入力された情報に基づいて、前記遊技情報記憶手段から対応する前記遊技情報を特定し、特定した前記遊技情報に応じて前記リプレイ情報を生成するリプレイ情報生成手段と、
前記リプレイ情報生成手段で生成された前記リプレイ情報を、前記遊技機に送信するリプレイ情報送信手段と
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明の遊技画像管理システムによれば、遊技機の遊技情報生成手段により、所定の事象が発生した場合に、遊技情報が生成され、これが遊技情報送信手段によって、上位装置に送信される。上位装置では、遊技情報受信手段によって、遊技機からの遊技情報が受信され、これが遊技情報記録手段によって遊技情報記憶手段に記録される。指示操作受付手段を通じて、遊技者からのリプレイ指示操作が受け付けられる。
【0009】
当該リプレイ指示操作により入力された情報に基づき、リプレイ情報生成手段によって、必要となる遊技情報記憶の対応する遊技情報が特定され、この特定された遊技情報に応じてプレイ情報が生成される。生成されたリプレイ情報は、リプレイ情報送信手段によって、遊技機に送信される。遊技機では、上位装置からのリプレイ情報がリプレイ情報受信手段を通じて受信され、これに従いリプレイ制御手段により、自機での過去の状況が再現するようにされる。
【0010】
なお、「リプレイ」は、「再び行うこと」、「再試合」、「再上演」等を意味する文言である。しかし、この明細書において「リプレイ」との文言は、単に遊技機でもう一度遊技を行うことを意味するものではなく、「遊技機における過去の遊技の状況を再現する」という意味において用いている。また、この明細書において、「リプレイ情報」は、過去の遊技の状況を再現するための「再現データ」の意味で用いている。
【発明の効果】
【0011】
この発明により、遊技機から動作状態を示す情報を含む遊技情報を上位装置に蓄積しておき、遊技者のリプレイ指示操作に応じて蓄積された遊技情報からリプレイ情報を形成して、これを遊技機に提供できる。これにより、遊技機において、遊技者が過去に遊技したときの状況を再現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施の形態の遊技画像管理システムの構成例を説明するための図である。
【
図2】実施の形態の遊技機の構成例を説明するためのブロック図である。
【
図3】遊技機から上位装置に送信される遊技情報の例を説明するための図である。
【
図4】実施の形態の台間装置の構成例を説明するためのブロック図である。
【
図5】遊技情報ファイルの格納データの例を説明するための図である。
【
図6】台間装置からの送信データであるリプレイ情報の例を説明するための図である。
【
図7】遊技機と台間装置の間で送受される情報について説明するための図である。
【
図8】台間装置の操作部の例を説明するための図である。
【
図11】管理装置あるいは上位サーバ装置に形成される遊技情報ファイルの格納データの例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図を参照しながらこの発明による遊技画像管理システム、遊技機の上位装置の実施の形態について説明する。この実施の形態において、遊技画像管理システムは、遊技者(利用者)によって操作される遊技機と、遊技機の上位に位置する上位装置とで構成される。この実施の形態において、遊技機は、パチンコ台(自動球遊器)やパチンコ型スロットマシン(回胴式遊技機)であるものとする。また、遊技機の上位装置は、以下に説明するように、台間装置あるいは台間装置と管理装置あるいは台間装置と上位サーバ装置が対応することになる。
【0014】
[遊技動画管理システムの構成例]
図1は、実施の形態の遊技画像管理システムの構成例を説明するための図である。遊技店には、多数の遊技システム3(1)、3(2)、3(3)、…が設置される。
図1に示すように、遊技システム3(n)は、遊技機1(n)と台間装置2(n)とで構成される。なお、カッコ内の文字nは、1以上の整数を意味している。遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…のそれぞれは、上述もしたようにパチンコ台やパチンコ型スロットマシンである。
【0015】
台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…のそれぞれは、会員カードや一般カードを受け付けて、対応する遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…と協働し、遊技を開始させたり、遊技を終了させたり、また、持ち玉や持ちメダルの管理を行ったりする。また、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…のそれぞれは、貨幣の投入を受け付けて、パチンコ玉やスロットメダルの貸し出しを行うこともできるものである。更に、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…のそれぞれは、詳しくは後述するが、対応する遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…と協働することによって、遊技機での過去の状況を再現する機能も実現する。ここで、過去の状況は、遊技機1の主に表示態様を意味し、具体的には、遊技機1において遊技者に対し提供された表示の内容を意味している。
【0016】
なお、会員カードは、当該遊技店でよく遊技を行う遊技者(顧客)であって、会員登録された者(会員)に対して付与され、会員の氏名や電話番号などの会員に関する情報や持ち玉や持ちメダルに関する情報などが記録され、持ち帰ることができるものである。一般カードは、例えば、時々当該遊技店を利用する者やたまたま当該遊技店に立ち寄った者など、会員ではない遊技者(顧客)に対して一時的に貸与されるものである。一般カードは、持ち玉数や持ちメダル数が0(ゼロ)でなければ、当該遊技店内の他の遊技システムに移動して使用することができるが、基本的に貸与された当日に精算(景品交換)して返却する必要のあるものである。
【0017】
また、持ち玉は、金銭を支払って借り受けたいわゆる貸し玉と遊技を行うことによって得た出玉とを合わせたものをいう。同様に、持ちメダルは、金銭を支払って借り受けたいわゆる貸しメダルと遊技を行うことによって得た出メダルとを合わせたものをいう。また、会員カードでは、持ち玉(持ちメダル)から分離して、遊技店側に預けたものとして、後日、持ち玉(持ちメダル)に戻したり、精算したりできる貯玉(貯メダル)を管理することもできる。持ち玉(持ちメダル)から貯玉(貯メダル)への変更は、遊技店のカウンターに設置されているPOSターミナル(図示せず)で行うことができる。
【0018】
また、
図1に示すように、遊技システム3(1)、3(2)、3(3)、…のそれぞれは、LAN(Local Area Network)4を介して、管理装置5に接続されている。管理装置5は、広域ネットワーク6を介して、上位サーバ装置7に接続可能になっている。管理装置5は、
図1に示すように、各遊技システム3(1)、3(2)、3(3)、…の台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…と接続され、相互に通信が可能になっている。管理装置5は、台間装置2(1)、2(2)、2(3)…から、貸し玉(貸しメダル)や出玉(出メダル)の情報などを収集して管理し、遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…へのパチンコ玉(スロットメダル)の供給制御を行う。
【0019】
具体的に、管理装置5は、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…から、投入された紙幣に応じた貸し玉数(貸しメダル数)、貸し玉(貸しメダル)から遊技機に投入された投入玉数(投入メダル数)などの通知を受ける。また、管理装置5は、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…を通じて、遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…から、出玉数(出メダル数)、使用玉数(使用メダル数)などの通知を受ける。
【0020】
これらの情報から管理装置5は、図示しないパチンコ玉(スロットメダル)供給システムを制御し、各遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…へのパチンコ玉(スロットメダル)の供給が滞らないようにする。また、管理装置5は、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…から、投入された紙幣に関する情報の提供を受けて、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…のそれぞれに、どれだけの紙幣が投入されて保管されているのかを管理することもできる。
【0021】
また、管理装置5は、広域ネットワーク6を介して、上位サーバ装置7との間で、相互に通信を行うことができる。広域ネットワーク6は、主にはインターネットであるが、一般公衆電話網や携帯電話網、無線LANなど、インターネットに接続される装置とインターネットとの間を接続する種々のネットワークを含む。上位サーバ装置7は、管理装置5に対して必要な情報を提供したり、管理装置5から情報の提供を受けてこれを管理したりする機能を実現する。
【0022】
上位サーバ装置7は、遊技店の経営主体が、複数の遊技店(支店)を経営している場合に、複数の支店のそれぞれの遊技システム(1)、3(2)、3(3)、…を統括して管理するなどのために設けられる場合が多い。もちろん、単一の遊技店を経営している場合であっても、管理装置5のバックアップ機能を実現するために、遊技店とは離れた場所に設けられる場合もある。
【0023】
この実施の形態の遊技画像管理指システムにおいては、遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…において、所定の事象が発生した場合に、動作状態を示す情報を含む遊技情報を生成して、対応する台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…に送信する。台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…では対応する遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…からの遊技情報を受信して蓄積する。
【0024】
台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…は、遊技者からのリプレイ指示操作を受け付けると、当該操作に応じて、蓄積している遊技情報から必要な情報を特定し、この特定した遊技情報に応じてリプレイ情報を形成する。形成されたリプレイ情報は、対応する遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…に提供され、遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…は、提供されたリプレイ情報に従って過去の遊技の状況を再現する処理を行う。
【0025】
これにより、遊技者は、自分が遊技を行った遊技機において、過去の遊技中に行われた状況の変化(主に表示態様の変化)の状態を再現して、再度体験することができる。この場合、実際に遊技を行った遊技機(実機)において、過去の状況の変化の状態を再体験することができるので、実際の遊技時と同様の臨場感を得ることができると共に、遊技の状況の変化の様子を再確認することができる。
【0026】
なお、この実施の形態において、上位装置は、
図1において、遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…の上位にある装置を意味し、具体的には、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…、管理装置5、上位サーバ装置7を意味する。従って、上位装置の機能は、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…において実現することができる。また、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…と、管理装置5または上位サーバ装置7とが協働して実現することもできる。
【0027】
特に、管理装置5を含めて上位装置とする場合は、同じ遊技店で同じ機種の遊技機であれば、どの遊技機でも過去の状況のリプレイができる。管理装置5は、LAN4に接続され、LAN4に接続されている遊技システム3(1)、3(2)、3(3)、…に対して情報の提供ができるためである。また、上位サーバ装置7を含めて上位装置とする場合は、同じ機種の遊技機であれば、どの支店のどの遊技機でも過去の状況のリプレイができる。上位サーバ装置7は、広域ネットワーク6に接続され、広域ネットワーク6を介して、各支店の遊技システム3(1)、3(2)、3(3)、…に対して情報の提供ができるためである。しかし、以下においては、説明を簡単にするため、まず、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…が上位装置として機能する場合を例にして説明する。
【0028】
また、遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…は、基本的に同様の構成を備えるものである。同様に、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…は、基本的に同様の構成を備えるものである。このため、以下においては、特に区別して示す必要がある場合を除き、遊技機1(1)、1(2)、1(3)、…のそれぞれを遊技機1と総称し、台間装置2(1)、2(2)、2(3)、…のそれぞれを台間装置2と総称する。従って、遊技システム(遊技装置)3(1)、3(2)、3(3)、…のそれぞれも同様のものとなる。このため、特に区別して示す必要がある場合を除き、遊技システム(遊技装置)3(1)、3(2)、3(3)、…のそれぞれについても、遊技システム3と記載する。以下、この実施の形態の遊技動画管理システムを構成する各機器について具体的に説明する。
【0029】
[遊技機1の構成例]
図2は、実施の形態の遊技機1の構成例を説明するためのブロック図である。遊技機1であるパチンコ台は、ガラス板で覆った多数の釘が打たれた盤面上に小さな鋼球を盤面左下から弾き出し、釘に従って落ちる玉が特定の入賞口に入ると、賞球が得られるものである。また、遊技機1であるパチンコ型スロットマシンは、メダルを投入してレバーを引き、通常3つのリールを回転させて、当該リールのそれぞれに対応するストップボタンを押すことでリールの回転を停止させ、リールの絵柄に応じて、賞メダルが得られるものである。
【0030】
図2においては、パチンコ台やパチンコ型スロットマシンである遊技機1の主要な構成部分を示している。台間装置接続部101は、自機に接続された台間装置2との間での相互の通信を行う機能を実現する。制御部102は、図示しないが、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリなどが接続されて構成されたマイクロプロセッサであり、遊技機1の各部を制御する機能を実現する。制御部102は、CPUで実行されるプログラムによって、詳しくは後述するように、遊技情報生成部1021、リプレイ制御部1022としての機能も実現するようになっている。
【0031】
操作部103は、遊技機1がパチンコ台である場合には、遊技者によって操作される回動ハンドルを備えた部分であり、遊技機1がパチンコ型スロットマシンである場合には、遊技者によって操作されるレバーやストップボタンなどを備えた部分である。操作部103は、遊技者からの操作入力を受け付けて、当該操作入力に応じた信号を制御部102に通知する。これにより、制御部102は、遊技者の操作入力に応じて、各部を制御し、遊技を進行させることができる。
【0032】
玉/メダル処理部104は、制御部102の制御の下、台間装置2からの指示に応じて、貸し玉/貸しメダルを放出したり、遊技の経過に応じて、出玉/出メダルを放出したり、持ち玉/持ちメダルを吸収して減らしたりする処理を行う。演出部105は、制御部102の制御の下、遊技の進行に応じて、遊技機1の遊技面(前面)に設けられたLCD(Liquid Crystal Display)などの表示部への表示の演出(映像演出)や遊技面に設けられた種々の仕掛け(役物)の動作の演出(役物演出)を行う。なお、役物は「ヤクモノ」と読み、ギミックとも呼ばれるものである。
【0033】
セグメント表示部106は、複数のLED(Light Emitting Diode)によって構成され、制御部102の制御の下、いわゆる当たり抽選に関する結果を全て表示する役割を有する。記憶部107は、例えば、フラッシュメモリなどの半導体メモリによって構成された補助記憶装置部であり、遊技の途中経過などを記憶保持することができるものである。スピーカ部108は、制御部102の制御の下、遊技中において音楽、効果音などの音響情報を放音する部分である。時計回路109は、現在年月日及び現在時刻を提供するものである。
【0034】
制御部102の遊技情報生成部1021は、遊技機がパチンコ台である場合には、いわゆるスタートチェッカー(入賞口)に玉が入って、デジタルスロットが回転して抽選が実行された場合に、その結果を含む遊技情報を形成する。また、制御部102の遊技情報生成部1021は、遊技機がパチンコ型スロットマシンである場合には、レバーを引いて、例えば3つのリールを回転させ、抽選を行うようにした場合に、その結果を含む遊技情報を形成する。形成された遊技情報は、台間装置接続部101を通じて台間装置2に送信される。
【0035】
図3は、遊技機1から台間装置2に送信される遊技情報の例を説明するための図である。
図3に示すように、遊技情報は、機種、時刻、スタート、当たり演出、役物演出、演出実行コマンド、消費金額からなる。機種は、自機の機種を示す情報であり、制御部102の例えばROMに記録されている情報である。時刻は、抽選が開始された時刻であり、抽選開始時に時計回路109から取得される情報である。スタートは、上述したように、遊技機がパチンコ台の場合には、スタートチェッカー(入賞口)に玉が入ることにより、デジタルスロットが回転して抽選が実行された回数(抽選実行回数(いわゆる回転数))を示す。なお、遊技機がパチンコ型スロットマシンの場合には、レバーを引いて、例えば3つのリールを回転させ、抽選を行うようにした回数(抽選実行回数(いわゆる回転数))を示すことになる。当たり演出は、抽選の結果、大当たりしたときに演出部105を通じて行われた映像演出の種類を示す情報であり、制御部102において把握されている情報である。役物演出は、抽選の結果に応じて、演出部105を通じて行われた役物演出の種類を示す情報であり、制御部102において把握されている情報である。
【0036】
演出実行コマンドは、制御部102が、演出部105、セグメント表示部106、スピーカ部108を通じて行う処理を実行させるコマンド(命令)群である。
図3に示した例の場合には、コマンド1を実行し、再度、コマンド1を実行するというように、実行する処理と、その実行順を示す情報となる。消費金額は、当該抽選開始時点までの消費した金額を示す。消費金額は、後述する台間装置2において把握されている情報であり、台間装置2において挿入されることになる。
図3を用いて説明した遊技情報が、遊技情報生成部1021で生成され、台間装置接続部101を通じて、当該遊技機1に対応して設けられている台間装置2に送信される。
【0037】
制御部102のリプレイ制御部1022は、後述する台間装置2から提供されるリプレイ情報に従って、演出部105、セグメント表示部106、スピーカ部108を制御して、過去の遊技時の状況を再現する処理を行う。具体的には、過去の遊技時に行われた表示態様や音声出力態様の変化を再現する。リプレイ情報は、後述もするように、過去の遊技時の少なくとも演出実行コマンドを含むものである。なお、この実施の形態では、スピーカ部108を通じて、遊技時の音声(音楽や効果音)も再現される。
【0038】
なお、遊技機がパチンコ台での「大当たり」は、いわゆるスタートチェッカー(入賞口)に玉が入って、デジタルスロットが回転して抽選が行われ、デジタルスロットの絵柄が揃って、賞球がたくさん出る状態になったことをいう。遊技機がパチンコ型スロットマシンでの「大当たり」は、レバーを引いて抽選を行うようにし、止めた例えば3つのリールの絵柄が揃って、この後もリールの絵柄が揃う(役が揃う)確率が大きく上がった状態になったことを言う。また、映像演出は、上述もしたように、遊技機1の遊技面(前面)に設けられたLCD(Liquid Crystal Display)などの表示部への表示の演出を意味する。また、役物演出は、上述もしたように、遊技面に設けられた種々の仕掛け(役物)の動作の演出を意味する。
【0039】
このように、この実施の形態の遊技機1は、遊技を実行する他に、遊技情報の生成及び送信と、リプレイ情報の受信と、リプレイ情報に応じたリプレイ処理(過去の状況の再現処理)とを行うことができるものである。なお、リプレイ処理時において、制御部102は、演出部105を構成するLCDの所定の部分に「演出再現中」などの表示情報を表示し、スピーカ部108を通じて、一般遊技中ではないことをアナウンスする。また、後述する台間装置2と協働し、玉/メダルの貸し出しや払い出しを抑止し、玉の打ち出しを停止する。このように、リプレイ(過去の状況の再現)は、表示態様と音声出力態様の再現である。
【0040】
[台間装置2の構成例]
図4は、実施の形態の台間装置2の構成例を説明するためのブロック図である。なお、
図4においては、説明を簡単にするため、紙幣の投入に関連する構成部分についての記載は省略している。LAN通信部201は、LAN4を通じて接続される管理装置5との間で相互に通信を行う機能を実現する。制御部202は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリなどが接続されて構成されたマイクロプロセッサであり、台間装置2の各部を制御する機能を実現する。また、制御部202は、CPUで実行されるプログラムによって、詳しくは後述するが、遊技情報記録制御部2021、リプレイ情報生成制御部2022としての機能も実現する。
【0041】
遊技機接続部203は、遊技機1との間で相互に通信を行う機能を実現する。操作部204は、例えば、カードの排出ボタン、貸し玉指示ボタン、会員カードの排出を指示するボタンなどの、遊技者によって操作される複数のボタンスイッチなどを備えたものである。操作部204は、遊技者からの操作入力を受け付けて、当該操作入力に応じた信号を制御部202に通知する。これにより、制御部202は、遊技者の操作入力に応じて、各部を制御し、指示に応じた処理を実行することができる。
【0042】
表示部205は、例えば、LCDなどを備えて構成され、遊技者に必要となる情報を表示情報として提供する機能を実現する。例えば、後述するように、台間装置2に挿入されるカードの残高、持玉数、貯玉数なども表示部205を通じて遊技者に対して提示することが可能である。なお、この実施の形態において、表示部205は、比較的に大きな表示画面を備えたものであり、当該表示画面にはタッチセンサ205Sが貼付されて、タッチパネル205TPとしての機能も実現している。すなわち、表示部205とタッチセンサ205Sとによって、入出力インターフェースとしての機能を実現している。
【0043】
カード挿入部206は、遊技を開始するにあたり、会員カードや一般カードの挿入を受け付けて、記録されている情報を読み出して制御部202に供給したり、制御部202の指示に応じて、挿入されたカードの記録情報を更新したりする機能を実現する。時計回路207は、現在日時を提供するものである。記憶部208は、記録媒体とそのドライバとからなる記憶装置部であり、この実施の形態では、SSD(Solid State Drive)として実現されている。台間装置2の記憶部208には、会員情報ファイル2081、遊技情報ファイル2082が形成されている。
【0044】
会員情報ファイル2081は、制御部202の機能により、カード挿入部206に挿入された会員カードから読み取った会員IDなどの会員に関する種々の情報を記憶保持する。会員情報ファイル2081は、カード挿入部206から会員カードが取り出すようにされるまで、会員IDなどの情報を記憶保持する。従って、遊技中の会員が誰かは、会員情報ファイル2081の情報を参照することによっても把握可能である。
【0045】
遊技情報ファイル2082は、遊技機1からの遊技情報を記憶保持する。
図5は、遊技情報ファイル2082の格納データの例を説明するための図である。
図5に示すように、遊技情報ファイル2082には、機種、時刻、スタート、当たり演出、役物演出、演出実行コマンド、消費金額の各情報が蓄積される。すなわち、この実施の形態の台間装置2において、制御部202の遊技情報記録制御部2021は、遊技機1から順次に送信されて来る遊技情報(
図3)を、順次に受信して記憶部208の遊技情報ファイル2082記録して蓄積する。
【0046】
台間装置2の制御部202のリプレイ情報生成制御部2022は、タッチパネル205TPを通じて受け付けた遊技者からのリプレイ指示操作に応じた情報に基づいて、遊技情報ファイルから対応する(必要となる)遊技情報を特定する。この特定した遊技情報に応じて、リプレイ情報生成制御部2022は、リプレイ情報を生成する。
図6は、台間装置2からの送信データであるリプレイ情報の例を説明するための図である。リプレイ情報生成制御部2022は、タッチパネル205TPを通じて、3回目の抽選時の表示態様を再現する指示を受け付けたとする。この場合、リプレイ情報生成制御部2022は、
図6(A)に示すように、
図5に示した遊技情報ファイル2082からスタート欄に3回目を示す情報が入力されている遊技情報を抽出し、これをリプレイ情報とする。
【0047】
また、リプレイ情報生成制御部2022は、タッチパネル205TPを通じて、時刻が10時20分から10時30分までの抽選時の表示態様を再現する指示を受け付けたとする。この場合、リプレイ情報生成制御部2022は、
図6(B)に示すように、
図5に示した遊技情報ファイル2082から時刻が10時20分、10時27分、10時30分である3つの遊技情報を抽出し、これらをリプレイ情報とする。
【0048】
なお、ここでは、抽出した遊技情報をそのままリプレイ情報として用いるものとして説明したが、これに限るものではない。リプレイ情報生成制御部2022は、遊技情報ファイル2082から抽出した遊技情報から、例えば、当たり演出、役物演出、演出実行コマンドを抜き出して、これらに再生順序を付して、リプレイ情報を生成するようにしてもよい。
【0049】
このように、この実施の形態の台間装置2は、遊技機1からの遊技情報を受信して遊技情報ファイル2082に記録して蓄積する機能を有する。更に、台間装置2は、遊技者からの操作入力に応じて、遊技情報ファイル2082から必要な遊技情報を抽出(特定)して、リプレイ情報を生成する。生成したリプレイ情報は、遊技機1に提供される情報であり、過去の遊技の状況(表示態様と音声出力態様)を遊技機1において再現する機能を有する。
【0050】
図7は、遊技機1と台間装置2の間で送受される情報について説明するための図である。
図7に示すように、遊技機1は抽選が行われるごとに、
図3に示した態様の遊技情報を生成し、これを台間装置2に送信する。台間装置2は、遊技機1からの遊技情報を受信して蓄積し、遊技者からの指示に応じて、遊技情報ファイル2082から必要な遊技情報を抽出し、これをリプレイ情報として遊技機に提供する。これにより、遊技機1において、遊技者が目的とする過去のタイミングにおける遊技機1の表示態様を再現して、遊技者に対して提供することができる。
【0051】
なお、
図8は、台間装置2のタッチパネル205TPの例を説明するための図である。この実施の形態においては、制御部202の制御の元、タッチパネル205TPの表示部205には、フリーワード、時刻、スタート回目、大当、役物、金額などのいわゆるソフトウエアキーが表示される。フリーワードと示されたソフトウエアキーが操作された場合には、フリーワードの入力欄とソフトウエアキーボードが表示され、フリーワードの入力が可能になる。
【0052】
時刻と示されたソフトウエアキーが操作された場合には、時刻の入力欄と数字キー及びいくつかの記号キーが表示され、単一の時刻、あるいは、時刻の範囲の入力が可能にされる。スタート回目と示されたソフトウエアキーが操作された場合には、スタート回目の入力欄と数字キー及びいくつかの記号キーが表示され、1回目、2回目といった単一のスタート回目、あるいは、1回目~3回目といったスタート回目の範囲の入力が可能にされる。
【0053】
大当と示されたソフトウエアキーが操作された場合には、大当たり演出(映像演出)の種類の入力欄とソフトウエアキーが表示され、例えば、
図5に示したように、「D」、「C」などといった大当たり演出の種類を示す情報の入力が可能にされる。また、役物と示されたソフトウエアキーが操作された場合には、役物演出の種類の入力欄とソフトウエアキーが表示され、例えば、
図5に示したように、「a」、「f」などといった役物演出の種類を示す情報の入力が可能にされる。また、金額と示されたソフトウエアキーが操作された場合には、金額の入力欄と数字キー及びいくつかの記号キーが表示され、例えば、2000円といった単一の金額、あるいは、1000円~3000円といった金額の範囲の入力が可能にされる。
【0054】
このように、タッチパネル205TPを通じて入力された情報が、リプレイ指示操作により入力された情報であり、リプレイ情報を生成するために必要になる遊技情報の抽出条件となるものである。従って、スタート回目と示されたソフトウエアキーが操作され、スタート回目の入力欄に数字キーを用いて、3回目という単一のスタート回目が入力されたとする。この場合には、
図5に示した遊技情報ファイル2082からスタート回目が「3回目」の遊技情報が抽出されて、
図6(A)に示したリプレイ情報が生成される。
【0055】
また、時刻と示されたソフトウエアキーが操作され、時刻の入力欄と数字キー及びいくつかの記号キーが表示され、「10:20~10:30」のように時刻の範囲の入力がされたとする。この場合には、
図5に示した遊技情報ファイル2082から時刻が10時20分、10時27分、10時30分の3つの遊技情報が抽出されて、
図6(B)に示したリプレイ情報が生成される。
【0056】
なお、
図8に示したタッチパネルの表示態様は一例であり、台間装置2の制御部202で実行されるプログラムによって、種々の表示態様のタッチパネルを構成することができる。従って、
図8に示した例の他にも、リプレイ指示操作の受け付けに用いるタッチパネル205TPの表示情報の表示態様は、種々の変更が可能である。
【0057】
[台間装置2の処理のまとめ]
図9は、台間装置2の処理を説明するための図である。
図9に示すフローチャートの処理は、台間装置2のカード挿入部206に会員カードが挿入された場合に、台間装置2の制御部202において実行される処理である。まず、制御部202は、例えば、遊技機接続部203を通じて遊技機1から所定のタイミングごとに送信されて来る動作状態を示す情報に基づいて、遊技機1の操作部204が操作されているなど、遊技中の状態か否かを判別する(ステップS101)。ステップS101の判別処理において、遊技中であると判別したとする。この場合、制御部202の遊技情報記録制御部2021が機能して、遊技機1から順次に送信されて来る遊技情報(
図3)を受信して、遊技情報ファイル(
図5)に記録する処理を行い(ステップS102)、ステップS101からの処理を繰り返す。
【0058】
ステップS101の判別処理において、遊技中ではないと判別したとする。この場合、制御部202は、操作部204(
図8)を通じて、リプレイ指示を受け付けるようにし(ステップS103)、リプレイ指示を受け付けたか否かを判別する(ステップS104)。ステップS104の判別処理において、リプレイ指示を受け付けたと判別したとする。この場合、リプレイ情報生成制御部2022が機能して、リプレイ情報を生成する処理を実行する(ステップS105)。このステップS105の処理は、
図5、
図6に例を示して説明したように、遊技者から受け付けたリプレイ指示に基づいて、遊技情報ファイル2082から必要な遊技情報を抽出し、これに基づいてリプレイ情報を生成する処理である。この後、リプレイ情報生成制御部2022が、ステップS105で生成したリプレイ情報を、遊技機1にして(ステップS106)、ステップS101からの処理を繰り返す。
【0059】
また、ステップS104の判別処理において、リプレイ指示は受け付けていないと判別したとする。この場合、制御部202は、ステップS103において受付指示入力は、例えば、カード挿入部206に挿入された会員カードの排出指示などの終了指示日か否かを判別する(ステップS107)。ステップS107の判別処理において、終了指示は受け付けていないと判別したときには、ステップS101からの処理を繰り返すことになる。
【0060】
また、ステップS107の判別処理において、終了指示を受け付けたと判別したとする。この場合、制御部202は、カード挿入部206を制御して、挿入されている会員カードに必要情報を記録し、会員カードを排出するなどの一連の終了処理を行って(ステップS108)、この
図9に示す処理を終了する。このように、台間装置2は、遊技機1からの遊技情報を受信して蓄積する処理と、遊技者からの操作入力に応じて、リプレイ情報を生成して遊技機1に提供する処理とを行うことができるものである。
【0061】
[遊技機1の処理のまとめ]
図10は、遊技機1の処理を説明するための図である。
図10に示すフローチャートの処理は、台間装置2のカード挿入部206に会員カードが挿入され、遊技機1において遊技が可能な状態になった場合に、遊技機1の制御部202において実行される処理である。まず、制御部102は、例えば、操作部103が操作されているなど、遊技中の状態か否かを判別する(ステップS201)。ステップS201の判別処理において、遊技中であると判別したとする。この場合、制御部102の遊技情報生成部1021が機能して、抽選が行われるごとに、遊技情報を生成して、台間装置2に送信する処理を行い(ステップS202)、ステップS201からの処理を繰り返すようにする。
【0062】
ステップS201の判別処理において、遊技中ではないと判別したとする。この場合、制御部102は、台間装置2からの終了コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS203)。ステップS203の判別処理において、終了コマンドを受信していないと判別したときには、リプレイ情報を受信したか否かを判別する(ステップS204)。ステップS204の判別処理において、リプレイ情報を受信したと判別したときには、リプレイ制御部1022が、演出部105、セグメント表示部106、スピーカ部108を制御して、リプレイ処理を実行する(ステップS205)。
【0063】
ステップS205のリプレイ処理は、過去に抽選が行われたときの状況を再現するものであり、大当たりしたときの映像演出、役物演出、音声演出、セグメントの点灯、消灯、点滅の状況が再現される。これにより、過去の遊技時の状況を、実際に遊技に使用する実機である遊技機1において再現すことができ、遊技者は遊技時の臨場感を感じながら、過去の遊技の状況を再現して、その状況を再確認することができる。
【0064】
ステップS205の処理の後と、ステップS204の判別処理において、リプレイ情報は受信していないと判別したときには、ステップS201からの処理を繰り返す。また、ステップS203の判別処理において、終了コマンドを受信したと判別したときには、所定の終了処理を行って(ステップS206)、この
図10に示す処理を終了する。このように、遊技機1は、遊技情報を生成して、台間装置2に送信する処理と、台間装置2からのリプレイ情報を受信して、受信したリプレイ情報に基づいて、過去の遊技の状況を再現するリプレイ処理とを行うことができるもものである。
【0065】
[上位装置が管理装置5、上位サーバ装置7である場合]
上述した実施の形態では、台間装置2に遊技情報ファイル2082を設け、台間装置2に遊技機1からの遊技情報を蓄積する構成としていたために、遊技を終了して遊技機1を離れてしまうと、過去の遊技の状況を再現することはできなくなってしまう。しかし、遊技機1を離れても、同じ機種の遊技機であれば、過去の遊技の状況を再現できるようにしておくことが望ましい。できれば後日であっても、過去の遊技の状況を再現できれば更に便利であるし、遊技する遊技店が異なっていても、支店などの系列であれば、過去の遊技の状況を再現できれば、更なるサービスの向上になる。
【0066】
このように、同じ機種の異なる遊技機や後日においても、過去の遊技の状況を再現できるようにするためには、台間装置2の上位装置である管理装置5や上位サーバ装置7において、遊技情報の蓄積と提供ができるようにすればよい。また、異なる遊技店においても、過去の遊技の状況を再現できるようにするためには、台間装置2の上位装置である上位サーバ装置7において、遊技情報の蓄積と提供ができるようにすればよい。
【0067】
図11は、上位装置が管理装置5あるいは上位サーバ装置7である場合に、管理装置5あるいは上位サーバ装置7に形成される遊技情報ファイルの格納データの例について示している。
図11と
図5とを比較すると分かるように、管理装置5あるいは上位サーバ装置7に形成される遊技情報ファイルに格納される遊技情報には、更に遊技日と会員IDとが付加された情報となる。
図11に示す遊技情報は、
図9を用いて説明した処理のステップS108の終了処理において、遊技情報ファイル2082に蓄積した遊技情報に対して、遊技日と会員IDとを付加して、管理装置5あるいは上位サーバ装置7に送信する。この場合、遊技日は時計回路207から取得でき、会員IDは会員情報ファイル2081あるいはカード挿入部206に挿入されている会員カードから取得可能である。
【0068】
なお、タッチパネル205TPを通じて、遊技日の入力も可能にしておく。これにより、台間装置2が操作部204を通じてリプレイ指示を受け付けた場合に、対応する遊技日や会員IDの遊技情報が存在しなかったとする。この場合、台間装置2が、リプレイ指示に応じたリプレイ情報の提供を、管理装置5や上位サーバ装置7に要求し、管理装置5や上位サーバ装置7から提供を受けた遊技情報に基づいて、リプレイ情報を生成して、これを遊技機1に提供すればよい。
【0069】
このように、管理装置5や上位サーバ装置7には、
図11に示した態様の遊技情報ファイルを設け、遊技情報の蓄積と要求に応じた遊技情報の提供とを行える機能を設けておけばよい。これにより、台間装置2と管理装置5により、あるいは、台間装置2と上位サーバ装置7とにより、上述した台間装置2が実現した上位装置としての機能を実現できる。この場合、同じ機種の遊技機であれば、過去の遊技の状況を再現できるし、遊技する遊技店が異なっていても、上位サーバ装置7の利用が可能であって、機種が同じ遊技機を用いれば、過去の遊技の状況を再現できる。
【0070】
また、管理装置5や上位サーバ装置7に、
図4に示した台間装置2のリプレイ情報生成制御部2022を設けるようにすれば、管理装置5単体で、遊技情報の受信/蓄積、リプレイ情報の生成/提供を行う上位装置としての機能を実現できる。この場合、リプレイ指示情報を受け付けて、管理装置5や上位サーバ装置7に提供する機能を、台間装置2が受け持つことになる。
【0071】
[実施の形態の効果]
上述した実施の形態の遊技画像管理システムにおいては、遊技した遊技機で、あるいは、遊技した遊技機と同じ機種の遊技機で、遊技者が過去に遊技したときの状況を再現できる。この場合、遊技した遊技機と同一の遊技機で過去の遊技の状況を再現することができる。これ以外にも、同じ遊技店の同じ機種の他の遊技機(実際に遊技した遊技機とは異なる遊技機)でも過去の遊技の状況を再現できる。また、遊技した日と異なる日に、同じ機種の遊技機を用いて過去の遊技の状況を再現することができる。また、遊技を行おった遊技店とは異なる遊技店の遊技機を用いる場合であっても、その遊技店同士が系列店であるなど、上位サーバ装置7の利用が可能な遊技店同士である場合には、同じ機種の遊技機を用いれば過去の遊技の状況を再現することができる。
【0072】
このように、実際に遊技を行う遊技機を利用して、過去の遊技の状況を再現することができるので、遊技者は遊技時の臨場感を感じながら、過去の遊技の状況を再現して、その状況を再確認することができる。また、遊技店側は、サービスの一環として、自店の遊技機を用いて、過去の遊技の状況を再現するサービスを提供できる。
【0073】
[変形例]
なお、上述した実施の形態では、スタートチェッカーにパチンコ玉が入賞して抽選が開始された場合、あるいは、レバーを引いてスロットを回転させて抽選を開始させた場合を、所定の事象の発生として遊技情報を生成して送信するようにした。しかし、これに限るものではない。遊技機1は、抽選が開始されていなくても、所定の映像演出や役物演出が行われた場合に、遊技情報を生成して送信したり、あるいは、所定の時間ごとに遊技情報を生成して送信したりしてもよい。
【0074】
また、上述した実施の形態の遊技動画管理システムは、全て遊技店側の設備により構成されるものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、広域ネットワーク6に接続可能なスマートフォンやタブレットPC(Personal Computer)などの通信端末を用いて、会員が広域ネットワーク6を介して、上位サーバ装置7にアクセスできるようにする。この場合、付与された会員IDや事前に設定したパスワードを用いて、上位サーバ装置7に設けられた所定のWebサイトにログインできるようにする。これにより、会員は、上位サーバ装置7から自己の通信端末に自己の遊技情報をダウンロードして保持することができる。
【0075】
このようにして会員が自己の通信端末にダウンロードした自己の遊技情報は、遊技店において、台間装置2に設けられたデジタルインターフェースを通じて接続し、台間装置2に転送し、台間装置2で記憶保持できるようにする。これにより、遊技店で実際に遊技機1を用いて遊技を開始する前に、過去の遊技の状況を確認してから、新たに遊技を開始することができる。
【0076】
また、会員の通信端末にダウンロードした遊技情報は、例えば、大当たりの演出を置き換えるなど、編集することもできる。この場合には、大当たり時に会員が目的とする演出が行われた場合の状況を事前に確認することができる。これにより、大当たりしても、落ち着いて対処することが可能になる。
【0077】
また、会員の通信端末にダウンロードした遊技情報に応じて、過去の遊技時の状況、主に表示態様をスマートフォンやタブレットPCのディスプレイにおいて再現できるソフトウェアを用意しておく。これにより、遊技時の状況を撮影していなくても、過去の遊技時の状況をスマートフォンやタブレットPCを介して再現して確認することができる。
【0078】
また、上述した実施の形態では、遊技情報は、動作状態を示す情報を含むものとして説明した。動作状態を示す情報は、具体的には、大当たりしたか否か、大当たりした場合の映像演出の種別、大当たりした場合の役物演出の種別、演出コマンドが含まれる。この他にも、音声出力演出の種別、セグメントの制御情報など、遊技機1の動作を再現するために必要となる種々の情報が含まれる。
【0079】
また、遊技情報には、動作を示す情報の他にも、例えば、消費金額、消費玉数、出玉数といった遊技の経過に応じた情報を含めることもできる。これらの情報は、再現範囲を指定する場合に用いることができる。例えば、遊技機1がパチンコ台である場合には、消費金額が1000~3000円までの遊技の状況を再現したり、消費玉数が1000球から1500球までの遊技の状況を再現したりするなどといったことが可能になる。
【0080】
また、上述した実施の形態では、遊技機1はパチンコ台あるいはパチンコ型スロットマシンであるものとして説明したが、これに限るものではない。遊技機1としては、例えば、ゲームセンターにある種々のゲーム機であってもよい。
【0081】
また、過去の遊技の状況は、主に表示態様の変化を意味し、遊技機1に搭載されたLCDなどの表示素子に表示される表示画像の演出と、搭載された仕掛けの動きの演出と、搭載されたランプの状態との内の1つ以上を含む。もちろん、これだけでなく効果音などの音の演出を行うようにしてもよい。また、遊技機がゲームセンターにある種々のゲーム機である場合には、当該ゲーム機で行われる映像演出や音声出力演出の他の演出、例えば、振動による演出や照明演出などを、過去の遊技の状況として再現するようにしてももちろんよい。
【0082】
[その他]
上述した実施の形態の説明からも分かるように、請求項の遊技機の遊技情報生成手段の機能は、実施の形態の遊技機1の遊技情報生成部1021が実現している。また、請求項の遊技機の遊技情報送信手段、リプレイ情報受信手段の機能は、遊技機1の制御部102と台間装置接続部101とが協働して実現し、請求項の遊技機のリプレイ制御手段の機能は、遊技機1のリプレイ制御部1022が実現している。
【0083】
また、請求項の上位装置の遊技情報受信手段の機能は、実施の形態の台間装置2の遊技機接続部203と制御部202が協働して実現している。また、請求項の上位装置の遊技情報記録手段の機能は、台間装置2の遊技情報記録制御部2021が実現し、請求項の上位装置の指示操作受付手段の機能は、台間装置2のタッチパネル205TPが実現している。また、請求項の上位装置のリプレイ情報生成手段の機能は、台間装置2のリプレイ情報生成制御部2022が実現し、請求項の上位装置のリプレイ情報送信手段の機能は、台間装置2の制御部202と遊技機接続部203とが協働して実現している。
【符号の説明】
【0084】
1…遊技機、101…台間装置接続部、102…制御部、1021…遊技情報生成部、1022…リプレイ制御部、103…操作部、104…玉/メダル処理部、105…演出部、106…セグメント表示部、107…記憶部、108…スピーカ部、109…時計回路、2…台間装置、201…LAN通信部、202…制御部、2021…遊技情報記録制御部、2022…リプレイ情報生成制御部、203…遊技機接続部、204…操作部、205…表示部、205S…タッチセンサ、205TP…タッチパネル、206…カード挿入部、207…時計回路、208…記憶部、2081…会員情報ファイル、2082…遊技情報ファイル、3…遊技システム、4…LAN、5…管理装置、6…広域ネットワーク、7…上位サーバ装置