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特開2023-136476情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023136476
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/34 20120101AFI20230922BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20230922BHJP
【FI】
G06Q20/34
G06Q20/40 340
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022042165
(22)【出願日】2022-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】523286071
【氏名又は名称】株式会社NTTデータ
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 嘉紀
(72)【発明者】
【氏名】丸山 健太
(72)【発明者】
【氏名】川村 和宏
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸口 智宏
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 景子
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA52
5L055AA66
(57)【要約】
【課題】一旦発生した決済を柔軟に変更することが可能な情報処理装置、情報処理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】一旦行われた初期決済を異なる決済へと振分ける情報処理装置は、登録された振分け先の候補から、振分け先を受け付け、受付けた振分け先に対応する売上情報と、初期決済を取り消すキャンセル情報と、を生成する。そして、受付けた振分け先の決済を処理する振分け先処理端末に、生成した売上情報を送信し、初期決済を処理する初期決済処理端末に、生成したキャンセル情報を送信する。これにより、一旦発生した決済を柔軟に変更する。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一旦行われた初期決済を異なる決済へと振分ける情報処理装置であって、
登録された振分け先の候補から、振分け先を受け付ける振分け先受付手段と、
前記振分け先受付手段により受付けた前記振分け先に対応する売上情報を生成する売上情報生成手段と、
前記初期決済を取り消すキャンセル情報を生成するキャンセル情報生成手段と、
前記売上情報生成手段により生成した前記売上情報を、前記振分け先受付手段により受付けた前記振分け先の決済を処理する振分け先処理端末に送信する売上情報送信手段と、
前記キャンセル情報生成手段により生成した前記キャンセル情報を、前記初期決済を処理する初期決済処理端末に送信するキャンセル情報送信手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記振分け先受付手段は、前記振分け先に対応する振分け金額をさらに受付け、
前記売上情報生成手段は、前記振分け先受付手段により受付けた前記振分け先に対応する売上情報を、前記振分け金額に基づいて生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記振分け先受付手段は、前記初期決済と同一の決済を含む複数の前記振分け先と、複数の前記振分け先それぞれに対応する前記振分け金額と、を受付可能である、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記登録された振分け先には、前記初期決済における決済の名義である第1名義とは異なる第2名義の決済であって、予め前記第2名義の人物により承認された振分け先が含まれる、
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記振分け先受付手段は、前記振分け先に対応する振分け金額が予め定められた上限金額未満である場合に、前記第2名義の決済を前記振分け先として受け付け可能である、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
一旦行われた初期決済を異なる決済へと振分ける情報処理装置による情報処理方法であって、
登録された振分け先の候補から、振分け先を受け付ける振分け先受付ステップと、
前記振分け先受付ステップで受付けた前記振分け先に対応する売上情報を生成する売上情報生成ステップと、
前記初期決済を取り消すキャンセル情報を生成するキャンセル情報生成ステップと、
前記売上情報生成ステップで生成した前記売上情報を、前記振分け先受付ステップで受付けた前記振分け先の決済を処理する振分け先処理端末に送信する売上情報送信ステップと、
前記キャンセル情報生成ステップで生成した前記キャンセル情報を、前記初期決済を処理する初期決済処理端末に送信するキャンセル情報送信ステップと、
を備える情報処理方法。
【請求項7】
一旦行われた初期決済を異なる決済へと振分けるプログラムであって、
コンピュータを、
登録された振分け先の候補から、振分け先を受け付ける振分け先受付手段と、
前記振分け先受付手段により受付けた前記振分け先に対応する売上情報を生成する売上情報生成手段と、
前記初期決済を取り消すキャンセル情報を生成するキャンセル情報生成手段と、
前記売上情報生成手段により生成した前記売上情報を、前記振分け先受付手段により受付けた前記振分け先の決済を処理する振分け先処理端末に送信する売上情報送信手段と、
前記キャンセル情報生成手段により生成した前記キャンセル情報を、前記初期決済を処理する初期決済処理端末に送信するキャンセル情報送信手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、クレジットカードを利用した様々な決済が行われている。例えば、特許文献1には、電子決済などといった決済方法により、クレジットカードの利用額を即時に決済し、当該決済に係る合計額をクレジットカードの利用可能額に追加することで、与信限度額を増額せずに、一定期間内で定められた与信限度額を超えるクレジットカードの利用が可能となるシステムが開示されている。また、特許文献2には、即時決済である電子マネーの決済を事後的に別の決済方法に変更する事を可能にするシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5400219号公報
【特許文献2】特許第6228618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の技術では、例えば、金額毎や購入品の種類毎に異なるクレジットカードで決済を行いたい場合や、夫婦間で決済を振り分けたい場合などと、一旦発生した決済を柔軟に変更するという点で改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、一旦発生した決済を柔軟に変更することが可能な情報処理装置、情報処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る情報処理装置は、
一旦行われた初期決済を異なる決済へと振分ける情報処理装置であって、
登録された振分け先の候補から、振分け先を受け付ける振分け先受付手段と、
前記振分け先受付手段により受付けた前記振分け先に対応する売上情報を生成する売上情報生成手段と、
前記初期決済を取り消すキャンセル情報を生成するキャンセル情報生成手段と、
前記売上情報生成手段により生成した前記売上情報を、前記振分け先受付手段により受付けた前記振分け先の決済を処理する振分け先処理端末に送信する売上情報送信手段と、
前記キャンセル情報生成手段により生成した前記キャンセル情報を、前記初期決済を処理する初期決済処理端末に送信するキャンセル情報送信手段と、
を備える。
【0007】
前記振分け先受付手段は、前記振分け先に対応する振分け金額をさらに受付け、
前記売上情報生成手段は、前記振分け先受付手段により受付けた前記振分け先に対応する売上情報を、前記振分け金額に基づいて生成する、
ようにしてもよい。
【0008】
前記振分け先受付手段は、前記初期決済と同一の決済を含む複数の前記振分け先と、複数の前記振分け先それぞれに対応する前記振分け金額と、を受付可能である、
ようにしてもよい。
【0009】
前記登録された振分け先には、前記初期決済における決済の名義である第1名義とは異なる第2名義の決済であって、予め前記第2名義の人物により承認された振分け先が含まれる、
ようにしてもよい。
【0010】
前記振分け先受付手段は、前記振分け先に対応する振分け金額が予め定められた上限金額未満である場合に、前記第2名義の決済を前記振分け先として受け付け可能である、
ようにしてもよい。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る情報処理方法は、
一旦行われた初期決済を異なる決済へと振分ける情報処理装置による情報処理方法であって、
登録された振分け先の候補から、振分け先を受け付ける振分け先受付ステップと、
前記振分け先受付ステップで受付けた前記振分け先に対応する売上情報を生成する売上情報生成ステップと、
前記初期決済を取り消すキャンセル情報を生成するキャンセル情報生成ステップと、
前記売上情報生成ステップで生成した前記売上情報を、前記振分け先受付ステップで受付けた前記振分け先の決済を処理する振分け先処理端末に送信する売上情報送信ステップと、
前記キャンセル情報生成ステップで生成した前記キャンセル情報を、前記初期決済を処理する初期決済処理端末に送信するキャンセル情報送信ステップと、
を備える。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るプログラムは、
一旦行われた初期決済を異なる決済へと振分けるプログラムであって、
コンピュータを、
登録された振分け先の候補から、振分け先を受け付ける振分け先受付手段と、
前記振分け先受付手段により受付けた前記振分け先に対応する売上情報を生成する売上情報生成手段と、
前記初期決済を取り消すキャンセル情報を生成するキャンセル情報生成手段と、
前記売上情報生成手段により生成した前記売上情報を、前記振分け先受付手段により受付けた前記振分け先の決済を処理する振分け先処理端末に送信する売上情報送信手段と、
前記キャンセル情報生成手段により生成した前記キャンセル情報を、前記初期決済を処理する初期決済処理端末に送信するキャンセル情報送信手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、一旦発生した決済を柔軟に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】情報処理システムの一例を示すブロック図である。
図2】情報処理装置の一例を示すブロック図である。
図3】登録カード情報の一例を示す説明図である。
図4】イシュアサーバおよびサブイシュアサーバの一例を示すブロック図である。
図5】カード登録処理の一例を示すフローチャートである。
図6】振分け指示処理の一例を示すフローチャートである。
図7】メインカードでの10000円の決済をサブ1のカードに全額振り分ける場合の説明図であり、(A)は、メインカードでの10000円の決済を示す説明図であり、(B)は、サブ1のカードに全額振り分ける場合の説明図である。
図8】メインカードでの10000円の決済をメインとサブ1のカードに振り分ける場合の説明図であり、(A)は、メインカードでの10000円の決済を示す説明図であり、(B)は、メインのカードに8000円、サブ1のカード2000円を振り分ける場合の説明図である。
図9】メインカードでの10000円の決済をサブ1とサブ2のカードに振り分ける場合の説明図であり、(A)は、メインカードでの10000円の決済を示す説明図であり、(B)は、サブ1のカードに6000円、サブ2のカード4000円を振り分ける場合の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(実施の形態)
本発明を実施するための形態に係る情報処理装置、情報処理方法およびプログラムについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一または相当する部分には同一符号を付す。以下では、本発明における情報処理装置を、図1に示す情報処理システム1に適用した例を用いて説明する。
【0016】
情報処理システム1では、図1に示すように、店舗端末20、アクワイアラサーバ7、情報処理装置100、イシュアサーバ300a、サブイシュアサーバ300bのそれぞれがネットワーク210を介して通信可能に接続されている。図示する例では、店舗端末20、アクワイアラサーバ7、情報処理装置100、イシュアサーバ300a、サブイシュアサーバ300bのそれぞれが単数である例を示しているが、複数存在する。
【0017】
店舗端末20は、図1に示すように、ネットワーク210に接続された情報端末である。店舗端末20は、例えば店舗(ネットショップも含む)の携帯電話やスマートフォン、タブレットやPC(Personal Computer)などの情報端末(所謂コンピュータ)であり、ネットワーク210を介して情報処理装置100やアクワイアラサーバ7と各種データを送受信可能である。なお、店舗端末20は、クレジットカード(情報処理装置100に内蔵されたものも含む)で行われた売上や返品などの決済情報などを生成してアクワイアラサーバ7へ送信する機能を有している。なお、ネットワーク210は、決済用の電文が流通する決済ネットワークであり、通信事業者が独自に構築した閉域網である。
【0018】
具体的に、店舗端末20は、取引日、カードID、カードの有効期限、加盟店の識別子、取引金額等の情報等を含む、与信照会を行うためのオーソリ情報や、オーソリ情報が承認された場合において、実際に決済を行うための情報である、取引日、カードID、カードの有効期限、加盟店の識別子、取引金額等の情報等を含む売上情報を生成し、アクワイアラサーバ7へ送信する。
【0019】
アクワイアラサーバ7は、図1に示すように、インターネット等のネットワーク210に接続された情報端末である。アクワイアラサーバ7は、例えばクレジットカード決済の取引について店舗への支払いの立替を行う事業者の携帯電話やスマートフォン、タブレットやPCなどの情報端末であり、ネットワーク210を介して店舗端末20やイシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bと各種データを送受信可能である。
【0020】
アクワイアラサーバ7は、店舗端末20から受信したオーソリ情報や売上情報をイシュアサーバ300aへ送信する機能を有している。また、アクワイアラサーバ7は、イシュアサーバ300aから受信したオーソリ承認可否情報や決済完了情報を、店舗端末20へ送信する。また、アクワイアラサーバ7は、店舗への支払いの立替を行う。
【0021】
情報処理装置100は、携帯電話やスマートフォン、タブレットやPCなどの情報端末であり、ネットワーク210を介して店舗端末20やイシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bと各種データを送受信可能である。情報処理装置100は、クレジットカードにおいて一旦決済した取引を、他の決済へと振り分けるサービスを提供する。なお、理解を容易にするため、この実施の形態では、クレジットカードで一旦決済した取引について、他のクレジットカードでの決済へと振り分ける場合を例に説明するが、クレジットカードに限られず、例えば電子決済やデビットカードでの決済、すなわち他の方法の決済へと振り分けることも可能である。
【0022】
情報処理装置100は、詳しくは後述するが、一旦決済した取引を他の決済へと振り分ける場合に、一旦行った決済を取り消すキャンセル情報と、振分け先における与信照会のためのオーソリ情報や、振分け先の売上の情報を示す売上情報を生成し、これらをイシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bへ送信する機能を有している。
【0023】
イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bは、図1に示すように、インターネット等のネットワーク210に接続された情報端末である。イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bは、例えばクレジットカードの発行会社の携帯電話やスマートフォン、タブレットやPCなどの情報端末であり、ネットワーク210を介して情報処理装置100やアクワイアラサーバ7、イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bと各種データを送受信可能である。なお、イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bは、いずれもクレジットカードの発行会社の情報端末であるものの、この実施の形態では、それぞれ異なるクレジットカード発行会社の情報端末である。具体的に、イシュアサーバ300aは、メインのクレジットカードの発行会社の情報端末であり、サブイシュアサーバ300bは、メインのクレジットカードとは異なる、サブのクレジットカードの発行会社の情報端末であるものとする。また、イシュアサーバ300aとサブイシュアサーバ300bとは、相互に通信可能である。
【0024】
イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bは、決済が行われたクレジットカードの会員(名義人)に対して決済金額を請求する機能を有している。また、イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bは、会員(名義人)から徴収した請求金額をイシュアやアクワイアラの指定口座に入金し、イシュアサーバ300aやアクワイアラサーバ7にその旨を送信することで決済金額を精算する機能を有している。
【0025】
また、イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bは、アクワイアラサーバ7または情報処理装置100から受信したオーソリ情報に基づいて、発生した決済を承認するか否かを判定する機能や、アクワイアラサーバ7または情報処理装置100から受信した売上情報、キャンセル情報に基づいて、売上の計上またはキャンセルを行う機能を有している。
【0026】
次に、図2を参照し、情報処理装置100の構成について説明する。なお、上述したように、情報処理装置100は複数存在するため、他の情報処理装置100も少なくとも同様の構成を備えている。
【0027】
図2に示すように、情報処理装置100は、記憶部110と、制御部120と、入出力部130と、通信部140と、これらを相互に接続するシステムバス(図示省略)と、を備えている。
【0028】
記憶部110は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等を備える。ROMは制御部120のCPU(Central Processing Unit)が実行するプログラム111と、プログラム111を実行する上で予め必要な各種データ(図示省略)と、登録カード情報112と、を記憶する。
【0029】
プログラム111は、後述するカード登録処理および振分け指示処理を実行するプログラムであり、予め記憶部110に記憶されている。
【0030】
登録カード情報112は、メインで使用するクレジットカードや、振分け先となるクレジットカードの情報の一覧(図3参照)であり、後述するカード登録処理が実行されることにより記憶部110に記憶される。登録カード情報112には、図3に示すように、メインで使用するクレジットカード(初期設定時のカードであって、決済時に使用するカード)であるか否かを示す「種別」、国際ブランドの情報を示す「国際ブランド」、クレジットカードの有効期限を示す「有効期限」、発行会社の名称を示す「発行元」、クレジットカードの番号を示す「カード番号」、クレジットカードの会員(名義人)を示す「名義」の情報が含まれている。なお、登録カード情報112には、例えば家族カードの情報や、暗証番号、引き落とし金融機関名や口座番号など、図示する情報以外の情報が含まれていてもよい。
【0031】
制御部120は、CPUやASIC(Application Specific Integrated Circuit)等から構成される。制御部120は、記憶部110に記憶されたプログラム111に従って動作し、当該プログラム111に従った処理を実行する。制御部120は、記憶部110に記憶されたプログラム111により提供される主要な機能部として、カード登録部121と、振分け情報生成部122と、振分け情報送信部123と、を備える。
【0032】
カード登録部121は、ユーザの入出力部130に対する操作に基づいて、メインで使用するクレジットカード(メインカード)の登録や、振分け先として使用するクレジットカード(サブカード)の登録を行う機能部である。具体的に、カード登録部121は、入出力部130に対して入力されたクレジットカードの情報を、登録カード情報112として記憶部110に登録する。
【0033】
振分け情報生成部122は、ユーザの入出力部130に対する操作に基づいて、一旦決済した取引を、他の決済へと振り分けるために必要な情報を生成する機能部である。具体的に、振分け情報生成部122は、入出力部130に対して入力された情報に基づいて、振分け先における与信照会のためのオーソリ情報や、振分け先の売上を示す売上情報を生成するとともに、一旦行った決済を取り消すキャンセル情報を生成する。これらオーソリ情報、売上情報、およびキャンセル情報を、振分け情報とも言う。
【0034】
振分け情報送信部123は、振分け情報生成部122で生成したオーソリ情報、売上情報、およびキャンセル情報を、通信部140を介してイシュアサーバ300aやサブイシュアサーバ300bへ送信する機能部である。なお、キャンセル情報は、イシュアサーバ300aにのみ送信されることとなるが、詳しくは後述する。
【0035】
入出力部130は、キーボード、マウス、カメラ、マイク、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等から構成され、各種データの入出力を行うための装置である。
【0036】
通信部140は、情報処理装置100が、ネットワーク210を介して、店舗端末20やイシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bなどといった他の情報端末と通信を行うためのデバイスである。
【0037】
これら各機能部が協働することで、振分け情報を生成してイシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bに送信することで、一旦決済した取引を他の決済へと振り分ける機能を、当該情報処理装置100に実現させる。
【0038】
以上が、情報処理装置100の構成である。続いてイシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bの構成について、図4を参照して説明する。図4に示すように、イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bは、記憶部310と、制御部320と、入出力部330と、通信部340と、これらを相互に接続するシステムバス(図示省略)と、を備えている点で共通する。なお、メインカードとしてユーザが登録したクレジットカードの発行会社の端末がイシュアサーバ300aであり、サブカードとして登録したクレジットカードの発行会社の端末がサブイシュアサーバ300bである。そのため、ユーザの設定によっては、サブイシュアサーバ300bがイシュアサーバ300aとなることもある。
【0039】
記憶部310は、ROMやRAM等を備える。ROMは制御部320のCPUが実行するプログラム311と、発生した売上の一覧を示す売上情報一覧312と、クレジットカードの会員(名義人)の与信情報を示す与信情報一覧313と、プログラム311を実行する上で予め必要な各種データ(図示省略)と、を記憶する。
【0040】
プログラム311には、オーソリ情報に基づいて、発生した決済を承認するか否かを判定する処理や、売上情報やキャンセル情報に基づいて売上の計上やキャンセル処理を行う処理を実行するためのプログラムや、決済が行われたクレジットカードの会員(名義人)に対して決済金額を請求する処理や、会員(名義人)から徴収した請求金額を精算する処理を実行するためのプログラムが含まれる。具体的に、プログラム311は、後述するオーソリ売上処理部321、精算処理部322、請求処理部323としての機能を実現させるためのプログラムであり、予め記憶部310に記憶されている。
【0041】
売上情報一覧312は、過去に行われた取引の一覧を示す情報である。すなわち、売上情報一覧312は、アクワイアラサーバ7や情報処理装置100から送信された売上情報の蓄積データである。売上情報は、上述したように、取引日、カードID、カードの有効期限、加盟店の識別子、取引金額等の情報等を含む。なお、売上情報には、この他にも、例えば、食品や家電、薬品など、購入した商品の種類を示す情報が含まれていてもよい。売上情報一覧312は、売上情報を受信する度に記憶部310へ蓄積される。
【0042】
与信情報一覧313は、クレジットカードの会員(名義人)の与信を示す情報の一覧であり、少なくともそれぞれのユーザの情報と与信額とが対応付いた情報の一覧である。当該与信情報一覧313は、例えばクレジットカードの発行時や審査終了時に記憶部310へ記憶される。
【0043】
制御部320は、CPUやASIC等から構成される。制御部320は、記憶部310に記憶されたプログラム311に従って動作し、当該プログラム311に従った処理を実行する。制御部320は、記憶部310に記憶されたプログラム311により提供される主要な機能部として、オーソリ売上処理部321と、精算処理部322と、請求処理部323と、を備える。
【0044】
オーソリ売上処理部321は、オーソリ情報に基づいて、発生した決済を承認するか否かを判定する処理や、売上情報やキャンセル情報に基づいて売上の計上やキャンセル処理を行う処理を実行する機能部である。具体的に、オーソリ売上処理部321は、アクワイアラサーバ7や情報処理装置100から送信されたオーソリ情報により特定されるユーザについて、記憶部310に記憶された与信情報一覧313を参照し、決済を承認するか否かを判定する。また、オーソリ売上処理部321は、アクワイアラサーバ7や情報処理装置100から送信された売上情報に基づいて、売上を計上するとともに、売上情報一覧312へ、当該売上情報を蓄積する。さらに、オーソリ売上処理部321は、アクワイアラサーバ7や情報処理装置100から送信されたキャンセル情報に基づいて、売上のキャンセルを計上するとともに、売上情報一覧312へ、当該キャンセル情報を蓄積する。なお、この実施の形態では、キャンセル情報を受信した場合、当該キャンセル情報を登録することで、売上情報一覧312に登録された、対応する取引をキャンセルするようにしているが、これとは異なり、キャンセル情報に対応する売上情報を売上情報一覧312から削除するようにしてもよい。
【0045】
精算処理部322は、クレジットカードの会員(名義人)から徴収した請求金額をイシュアやアクワイアラの指定口座に入金し、イシュアサーバ300aやアクワイアラサーバ7にその旨を送信する機能部である。具体的に、サブのカードの発行会社の端末であるサブイシュアサーバ300bの精算処理部322は、振分け先の端末であることから、会員(名義人)から徴収した金額をイシュアの指定口座、すなわちメインのカードの発行会社の指定口座に入金し、イシュアサーバ300aにその旨を通知する。すなわち、サブのカードの発行会社の端末であるサブイシュアサーバ300bは、メインのカードの発行会社に対し精算を行う。一方、メインのカードの発行会社の端末であるイシュアサーバ300aの精算処理部322は、会員(名義人)から徴収した金額や振分け先であるサブイシュアサーバ300bから精算された金額をアクワイアラの指定口座に入金し、アクワイアラサーバ7にその旨を通知する。すなわち、メインのカードの発行会社の端末であるイシュアサーバ300aは、アクワイアラに対し精算を行う。これにより、振分けが行われた場合であっても、振分けが行われない場合と同様の処理、すなわちメインのカードの発行会社の端末であるイシュアサーバ300aが、アクワイアラの指定口座に取引金額を全額入金するという処理で、精算が行われることとなる。そのため、振分けが行われた場合であっても、そうでない場合であっても、メインのカードの発行会社のイシュアサーバ300aが、アクワイアラに対し全額精算するという処理は共通である。
【0046】
請求処理部323は、決済が行われたクレジットカードの会員(名義人)に対して決済金額を請求し、決済金額を徴収する機能部である。イシュアサーバ300aの請求処理部323は、メインのクレジットカードの会員(名義人)に対し決済金額を請求し、当該決済金額を徴収する。一方、サブイシュアサーバ300bの請求処理部323は、サブのクレジットカードの会員(名義人)に対し決済金額を請求し、当該決済金額を徴収する。
【0047】
入出力部330は、キーボード、マウス、カメラ、マイク、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等から構成され、各種データの入出力を行うための装置である。
【0048】
通信部340は、イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bが、ネットワーク210を介して、情報処理装置100やアクワイアラサーバ7などといった他の情報端末と通信を行うためのデバイスである。
【0049】
これら各機能部が協働することで、決済が行われたクレジットカードの会員(名義人)に対して決済金額を請求する機能や、決済金額を精算する機能を、イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bに実現させる。
【0050】
以上が、イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bの構成である。続いて情報処理システム1の動作について説明する。まず、情報処理装置100の動作について説明する。図5は、情報処理装置100において実行されるカード登録処理の一例を示すフローチャートである。カード登録処理は、ユーザによる入出力部130に対する操作が行われることにより実行が開始される。なお、図示する例における情報処理装置100が、図3に示す「○山 A男」が所有するスマートフォンであり、当該所有者の情報が予め記憶部110に記憶されているものとする。
【0051】
図5に示すカード登録処理を開始すると、制御部120は、まず、カード登録部121の機能により、登録対象のカード情報を取得する(ステップS101)。具体的に、ステップS101では、入出力部130に含まれるキーボードやタッチパネルに対するユーザの入力操作や、入出力部130に含まれるカメラにより撮像されたカードの画像に基づいて、カード情報を取得する。ステップS101では、図3に示すように、「種別」、「国際ブランド」、「有効期限」、「発行元」、「カード番号」、および「名義」の情報を、カード情報として取得する。
【0052】
ステップS101の処理を実行した後、制御部120は、カード登録部121の機能により、取得したカード情報について、エラーの有無を判定する(ステップS102)。具体的に、ステップS102の処理では、数字が入力されるべき入力欄に数字以外が入力されている場合や、入力が必須である項目が空欄になっている場合、または入力欄の桁数が足りなかったり多かったりする場合、さらに、「種別」がメインであるにも関わらず、「名義」が情報処理装置100の所有者と異なる名義である場合に、入力エラーと判定する。
【0053】
ステップS102においてエラーがないと判定した場合(ステップS102;No)、制御部120は、カード登録部121の機能により、登録対象のカードがユーザ本人の名義であるか否かを判定する(ステップS103)。具体的に、ステップS103の処理では、ステップS101の処理にて取得したカード情報に含まれる「名義」の情報が、予め記憶部110に記憶されている所有者の情報(この例では「○山 A男」)と一致するか否かを判定する。例えば、図3に示す「メイン」および「サブ1」のカードを登録する場合、取得したカード情報に含まれる「名義」の情報が所有者の情報(この例では「○山 A男」)と一致するため、ステップS103の処理においてYesと判定する。一方、図3に示す「サブ2」のカードを登録する場合、取得したカード情報に含まれる「名義」の情報(この例では「○山 B子」)が所有者の情報(この例では「○山 A男」)と一致しないため、ステップS103の処理においてNoと判定する。
【0054】
ステップS103の処理において登録対象のカードがユーザ本人の名義でないと判定した場合(ステップS103;No)、すなわち、図3に示す「サブ2」のカードを登録する場合のように、取得したカード情報に含まれる「名義」の情報(この例では「○山 B子」)が所有者の情報(この例では「○山 A男」)と一致しない場合、制御部120は、カード登録部121の機能により、当該クレジットカードの会員(名義人)へ登録を許可するか否かの認証を依頼する通知を行う(ステップS104)。例えば、ステップS104の処理では、カード情報に含まれる「名義」により特定される個人(この例では「○山 B子」)の電話番号を、入出力部130に入力するよう促し、入力された電話番号へワンタイムパスワードなどのコードを通知する。カード情報に含まれる「名義」により特定される個人(この例では「○山 B子」)は、当該通知(ワンタイムパスワード)を受信し、登録を承認する場合は、情報処理装置100の所有者(この例では「○山 A男」)に、当該ワンタイムパスワードを知らせ、承認しない場合には、当該ワンタイムパスワードを知らせないようにすればよい。
【0055】
ステップS104の処理を実行した後、制御部120は、カード登録部121の機能により、カード登録の承認が完了したか否かを判定する(ステップS105)。具体的に、ステップS105では、通知したワンタイムパスワードと同一のコードが入出力部130へ入力された場合に、カード登録の承認が完了したと判定する。この例では、「○山 B子」に通知されたワンタイムパスワードと同一のワンタイムパスワードが、入出力部130へ入力された場合、カード登録の承認が完了したと判定する。一方、通知されたワンタイムパスワードと異なるものが入力された場合や、何も入力されることなく、通知されたワンタイムパスワードの有効期間が経過した場合には、カード登録の承認は行われなかった、すなわち拒否されたと判定する。
【0056】
ステップS105の処理においてカード登録の承認が完了したと判定した場合(ステップS105;Yes)や、ステップS103の処理において登録対象のカードがユーザ本人の名義である(図3に示す例では「メイン」および「サブ1」のカードを登録する場合)と判定した場合(ステップS103;Yes)、ステップS101で取得したカード情報を、登録カード情報112として記憶部110へ登録する(ステップS107)。
【0057】
一方、ステップS105の処理においてカード登録の承認が拒否されたと判定した場合(ステップS105;No)や、ステップS102の処理にてエラー有りと判定した場合(ステップS102;Yes)、制御部120は、カード登録部121の機能により、入出力部130へエラー表示を行う(ステップS106)。具体的に、ステップS106の処理では、入出力部130に含まれるディスプレイにエラーの内容を表示する。
【0058】
ステップS106またはステップS107の処理を実行した後、制御部120は、カード登録部121の機能により、登録対象のカード全てを登録したか否かを判定し(ステップS108)、全てを登録した場合(ステップS108;Yes)、カード登録処理を終了する。一方、登録対象のカードが他に存在する場合には(ステップS108;No)、ステップS101の処理に戻り、全てのカードを登録するまで処理を繰り返す。なお、ステップS108の処理では、例えば、ステップS101の処理の前に、登録対象のカードの数をユーザによりカウンタ値として入力させ、ステップS106またはステップS107の処理が行われるごとに、当該カウンタの値を-1し、カウンタの値が「0」になったことで、全てのカードを登録したと判定すればよい。また、これとは異なり、ステップS108の処理において、ユーザに対し、「他に登録するカードはありますか?」といったメッセージ表示を行い、「はい」が選択された場合には、ステップS101の処理に戻り、「いいえ」が選択された場合にカード登録処理を終了してもよい。
【0059】
このように、カード登録処理が実行されることで、図3に示すように、メインで使用するクレジットカードや、振分け先となるクレジットカードの情報が、登録カード情報112として登録されることとなる。上述したように、メインカードは、初期設定時のカードであって、決済時に一旦使用するカードであり、振り分けを行う前に使用するカードである。また、当該カード登録処理が実行されることで、情報処理装置100の所有者とは異なる名義のクレジットカードについても、サブカードとして登録可能となり、例えば夫婦間で会計を分けている場合などに、それぞれのクレジットカードにて決済を行うことが可能となる。
【0060】
次に、情報処理装置100において実行される振分け指示処理について、図6を参照して説明する。図6は、情報処理装置100において実行される振分け指示処理の一例を示すフローチャートである。振分け指示処理は、メインカードにて一旦決済が行われた後に、ユーザによる入出力部130に対する操作が行われることにより実行が開始される。なお、この実施の形態では、複数の決済のうちいずれの決済を振り分けるかといった振分け対象の決済が、事前にユーザにより選択されているものとして、以下説明する。また、振分け対象の決済が選択されることにより、当該決済に対応する売上情報がイシュアサーバ300aから送信され、記憶部110に記憶されるものとする。そして、この売上情報に基づいて、後述するステップS202におけるオーソリ情報や売上情報、ステップS203におけるキャンセル情報を生成することとなる。
【0061】
図6に示す振分け指示処理を開始すると、制御部120は、振分け情報生成部122の機能により、振分け先と金額を受け付ける(ステップS201)。具体的に、ステップS201の処理では、記憶部110に記憶された登録カード情報112を読み込み、メインおよびサブとして登録されているカードを振分け先として選択可能に表示するとともに、振分け金額の入力欄をユーザに表示する。そして、ユーザによる入力操作により、振分け先と金額を受け付ける。なお、図3に示す例では、「メイン」、「サブ1」、「サブ2」の3つの中から振分け先が選択されることとなる。なお、ステップS201の処理を実行する制御部120およびステップS201は、振分け先受付手段および振分け先受付ステップに対応する。
【0062】
ステップS201の処理を実行した後、制御部120は、振分け情報生成部122の機能により、ステップS201にて受け付けた振分け先についてのオーソリ情報と、受け付けた金額に対応する売上情報と、を生成する(ステップS202)。具体的に、ステップS202の処理では、振り分け先として指定されたカードの発行会社のイシュアサーバ300aまたはサブイシュアサーバ300bへ送信するためのオーソリ情報と売上情報を生成する。例えば、ステップS201にて受け付けた振分け先として「メイン」と「サブ1」が選択された場合には、ステップS202の処理において、イシュアサーバ300aへ送信するためのオーソリ情報および売上情報と、サブイシュアサーバ300bへ送信するためのオーソリ情報および売上情報と、が生成されることとなる。なお、ステップS202の処理では、オーソリ情報に加えて売上情報も生成する例を示しているが、例えば、後述するステップS204の処理にてYesと判定された場合、すなわちオーソリ情報が承認された場合にのみ、売上情報を生成してもよい。また、売上情報は、オーソリ情報と同様である場合は、オーソリ情報を売上情報として送信してもよい。また、売上情報を別途生成する場合には、上述したように、オーソリ情報と異なり、例えば購入した品や家電、薬品など、購入した商品の種類を示す情報を含めてもよい。なお、ステップS202の処理を実行する制御部120およびステップS202は、売上情報生成手段および売上情報生成ステップに対応する。
【0063】
ステップS202の処理を実行した後、制御部120は、振分け情報生成部122の機能により、メインカードにて一旦行った決済に対応するキャンセル情報を生成する(ステップS203)。キャンセル情報には、売上情報と同様、取引日、カードID、カードの有効期限、加盟店の識別子、取引金額等の情報等が含まれる。キャンセル情報は、売上情報とは異なり、取引金額の情報が負の値となっている。また、これとは異なり、例えば、売上情報およびキャンセル情報に「売上種別」の項目を設け、売上情報の場合には「売上」、キャンセル情報の場合には「返品」としてもよい。なお、キャンセル情報については、対応する売上情報が特定可能であれば、例えば加盟店の識別子の情報など、一部の情報を含まなくてもよい。なお、ステップS203の処理を実行する制御部120およびステップS203は、キャンセル情報生成手段およびキャンセル情報生成ステップに対応する。
【0064】
ステップS203の処理を実行した後、制御部120は、振分け情報送信部123の機能により、ステップS202の処理にて生成したオーソリ情報を振分け先へ送信する(ステップS204)。例えば、ステップS201にて受け付けた振分け先として「メイン」と「サブ1」が選択された場合、ステップS204の処理では、「メイン」に対応するイシュアサーバ300aと、「サブ1」に対応するサブイシュアサーバ300bへ、それぞれ指定された金額のオーソリ情報を送信する。
【0065】
ステップS204の処理を実行した後、制御部120は、振分け情報送信部123の機能により、オーソリ情報が承認されたか否かを、イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bから受信したオーソリ承認可否情報を確認することで判定する(ステップS205)。例えば、ステップS204の処理において「メイン」に対応するイシュアサーバ300aと「サブ1」に対応するサブイシュアサーバ300bへオーソリ情報を送信した場合、情報処理装置100は、送信したオーソリ情報の承認結果として、イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bからオーソリ承認可否情報を受信する。ステップS205では、受信したオーソリ承認可否情報を確認し、受信した全てのオーソリ承認可否情報が承認を示しているか否かを判定する。すなわち、ステップS205では、受信したオーソリ承認可否情報のうち、一部でも拒否を示しているものがあれば、拒否されたものと判定する(Noと判定する)。
【0066】
ステップS205の処理においてオーソリ情報が承認されなかった場合(ステップS205;No)、すなわち、受信したオーソリ承認可否情報のうち、一部でも拒否を示しているものがあった場合、制御部120は、振分け情報送信部123の機能により、振分けに失敗したことを示す振分けエラーを、入出力部130に含まれるディスプレイに表示してから(ステップS206)、振分け指示処理を終了する。
【0067】
一方、ステップS205の処理においてオーソリ情報が承認された場合(ステップS205;Yes)、すなわち、受信した全てのオーソリ承認可否情報が承認を示している場合、制御部120は、振分け情報送信部123の機能により、ステップS202の処理にて生成した売上情報を振分け先へ送信する(ステップS207)。例えば、ステップS201にて受け付けた振分け先として「メイン」と「サブ1」が選択された場合、ステップS207の処理では、「メイン」に対応するイシュアサーバ300aと、「サブ1」に対応するサブイシュアサーバ300bへ、それぞれ指定された金額の売上情報を送信する。なお、ステップS207の処理を実行する制御部120およびステップS207は、売上情報送信手段および売上情報送信ステップに対応する。
【0068】
ステップS207の処理を実行した後、制御部120は、振分け情報送信部123の機能により、ステップS203の処理で生成したキャンセル情報を、イシュアサーバ300aへ送信する(ステップS208)。具体的に、メインカードにて一旦決済が行われていることから、ステップS208の処理では、メインカードの発行会社の端末であるイシュアサーバ300aに、ステップS203の処理で生成したキャンセル情報を送信する。なお、ステップS208の処理を実行する制御部120およびステップS208は、キャンセル情報送信手段およびキャンセル情報送信ステップに対応する。
【0069】
なお、この実施の形態では、ステップS203の処理にてキャンセル情報を生成する例を示したが、ステップS208の処理にて生成し、送信してもよい。また、この実施の形態では、オーソリ情報や売上情報を送信した後にキャンセル情報を送信する例を示しているが、オーソリ情報や売上情報よりも先にキャンセル情報を送信してもよい。これによれば、メインカードで一旦決済した後に、振分け先として「メイン」と「サブ1」を選択した場合において、メインカードの限度額を超過してしまいオーソリ情報が承認されない、といったことを防止できる。また、これとは別に、振分け先として「メイン」を含む選択がなされた場合、オーソリ情報に含まれる取引金額から、キャンセル情報に含まれる取引金額を差し引いた上で、ステップS204にてオーソリ情報を送信してもよい。すなわち、キャンセル情報に含まれるキャンセル金額を考慮したオーソリ情報を送信した後に、ステップS208の処理にてキャンセル情報を送信してもよい。これによれば、先にキャンセル情報を送信することで、振分け先として「メイン」と「サブ1」を選択したにも関わらず、「サブ1」に対応するサブイシュアサーバ300bから受信したオーソリ承認可否情報が拒否を示している場合におけるリカバリ処理を軽減することができる。
【0070】
ステップS208の処理を実行した後、制御部120は、振分け情報送信部123の機能により、振分けが完了したことを示す振分け完了のメッセージを入出力部130に含まれるディスプレイに表示してから(ステップS209)、振分け指示処理を終了する。
【0071】
このように、振分け指示処理が実行されることで、振分け先のオーソリ情報の確認が指示されるとともに、一旦決済した取引を、同一のカードを含む他のカードへと振り分けることができる。なお、この例では、上述したように、クレジットカードで一旦決済した取引について、他のクレジットカードでの決済へと振り分ける場合を例に説明しているが、例えば電子決済やデビットカードでの決済、すなわち他の方法の決済へと振り分けることも可能である。この場合、例えば、図5に示すカード登録処理において、クレジットカードに限らず、電子決済やデビットカードなど他の決済方法を登録しておけばよい。そして、図6のステップS201の処理において、振分け先を選択すればよい。これによれば、一旦決済した取引を、他の決済方法へと変更することも可能となり、一旦発生した決済を柔軟に変更することができる。
【0072】
次に、図7図9を参照して、振分けが行われる場合における情報処理システム1の動作について、具体的に説明する。
【0073】
まず、メインカードでの10000円の決済を、図3に示す「サブ1」のカードへ全額振り分ける場合について、図7を参照して説明する。図7(A)は、メインカードでの10000円の決済を示す説明図である。ユーザがメインカードを使用して店舗にて10000円の決済を行うと、店舗端末20がオーソリ情報および売上情報を生成し、これらを、アクワイアラサーバ7を介してイシュアサーバ300aへ送信する。イシュアサーバ300aは、当該ユーザのオーソリ情報を確認し、オーソリ承認可否情報を生成するとともに、決済完了情報を生成し、アクワイアラサーバ7を介して店舗端末20に送信する。なお、オーソリ情報の承認が行われた後に売上情報が送信される点は、一般的な決済と同様である。また、店舗にて返品が行われる場合、売上情報ではなくキャンセル情報が生成され、アクワイアラサーバ7を介してイシュアサーバ300aへ送信される。その他の点は売上情報を送信する場合と同様である。メインカードで行われた10000円の決済は、アクワイアラが建て替えて店舗に支払われるのが通常である。そして、イシュアが、メインカードの会員(名義人)である「○山 A男」に対し、請求処理部323の機能に基づいて10000円を請求し、指定口座から当該金額を徴収する。そして、精算処理部322の機能に基づいて、徴収した10000円をアクワイアラの指定口座に入金するとともに、入金が完了した旨をアクワイアラサーバ7に送信する。これにより、イシュアからアクワイアラへの精算が行われることとなる。なお、メインカードで一旦行われる決済は、初期決済に対応する。
【0074】
続いて、図7(A)に示すメインカードでの10000円の決済を、図3に示す「サブ1」のカードへ振り分ける場合について説明する。図7(B)は、サブ1のカードに全額振り分ける場合の説明図である。なお、図示する例では、簡略化のため、オーソリ情報の生成および送信については省略している(図8および図9も同様)。図示するようにユーザである「○山 A男」が、情報処理装置100の入出力部130を操作して振分け指示処理を開始し、サブ1のカードへ10000円を振り分ける操作が行われると、図6のステップS201の処理において、10000円をサブ1のカードへ振り分ける旨の指示を受け付ける。
【0075】
その後、図6のステップS202およびステップS203の処理により、オーソリ情報、売上情報、およびキャンセル情報が生成され、オーソリ情報の承認が行われると、ステップS206の処理により、図7(B)に示すように、10000円の売上情報がサブイシュアサーバ300bに送信され、ステップS207の処理により、10000円のキャンセル情報がイシュアサーバ300aに送信される。なお、サブイシュアサーバ300bは、振分け先処理端末に対応し、イシュアサーバ300aは、初期決済処理端末に対応する。
【0076】
情報処理装置100から売上情報を受信したサブイシュアサーバ300bは、「サブ1」のカードの会員(名義人)である「○山 A男」に対し、請求処理部323の機能に基づいて10000円を請求し、指定口座から当該金額を徴収する。そして、精算処理部322の機能に基づいて、徴収した10000円をイシュアの指定口座に入金するとともに、入金が完了した旨をイシュアサーバ300aに送信する。これにより、サブイシュアからイシュアへの精算が行われる。
【0077】
イシュアサーバ300aは、サブイシュアサーバ300bからの入金の通知を受信すると、精算処理部322の機能に基づいて、当該10000円をアクワイアラの指定口座に入金するとともに、入金が完了した旨をアクワイアラサーバ7に送信する。これにより、イシュアからアクワイアラへの精算が行われることとなる。以上により、メインカードでの10000円の決済を、サブ1のカードへ全額振り分ける処理が行われる。図示するように、振分け処理が行われる場合であっても、アクワイアラの指定口座への入金はイシュアから行われ、入金が完了した旨の通知についてもイシュアサーバ300aからアクワイアラサーバ7に行われる。すなわち、振分け処理を行う場合であっても、アクワイアラへの精算は、イシュアから行われる。したがって、振分け処理が行われない場合と同様の処理にて振り分けを実現でき、処理が複雑化してしまうことや、アクワイアラに影響を与えてしまうことを防止できる。
【0078】
次に、メインカードでの10000円の決済を、図3に示す「メイン」のカードと「サブ1」のカードへ振り分ける場合について、図8を参照して説明する。図8(A)は、メインカードでの10000円の決済を示す説明図であり、図7(A)と同様であるため、説明を省略する。
【0079】
続いて、図8(A)に示すメインカードでの10000円の決済を、図3に示す「メイン」のカードと「サブ1」のカードへ振り分ける場合について説明する。図8(B)は、メインのカードに8000円、サブ1のカード2000円を振り分ける場合の説明図である。図示するようにユーザである「○山 A男」が、情報処理装置100の入出力部130を操作して振分け指示処理を開始し、メインのカードに8000円、サブ1のカード2000円を振り分ける操作が行われると、図6のステップS201の処理において、メインのカードに8000円、サブ1のカード2000円をそれぞれ振り分ける旨の指示を受け付ける。
【0080】
その後、図6のステップS202およびステップS203の処理により、イシュアサーバ300aに送信される8000円の金額のオーソリ情報および売上情報が生成されるとともに、10000円のキャンセル情報が生成される。また、ステップS202およびステップS203の処理により、サブイシュアサーバ300bに送信される2000円の金額のオーソリ情報および売上情報についても生成される。そして、イシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bから受信したオーソリ承認可否情報を確認し、それぞれのオーソリ情報の承認が行われると、ステップS206の処理により、図8(B)に示すように、8000円の売上情報がイシュアサーバ300aに送信されるとともに、2000円の売上情報がサブイシュアサーバ300bに送信される。また、ステップS207の処理により、10000円のキャンセル情報がイシュアサーバ300aに送信される。
【0081】
情報処理装置100から2000円の売上情報を受信したサブイシュアサーバ300bは、「サブ1」のカードの会員(名義人)である「○山 A男」に対し、請求処理部323の機能に基づいて2000円を請求し、指定口座から当該金額を徴収する。そして、精算処理部322の機能に基づいて、徴収した2000円をイシュアの指定口座に入金するとともに、入金が完了した旨をイシュアサーバ300aに送信する。これにより、サブイシュアからイシュアへの精算が行われる。
【0082】
情報処理装置100から8000円の売上情報を受信したイシュアサーバ300aは、「メイン」のカードの会員(名義人)である「○山 A男」に対し、請求処理部323の機能に基づいて8000円を請求し、指定口座から当該金額を徴収する。また、イシュアサーバ300aは、サブイシュアサーバ300bからの入金の通知を受信すると、精算処理部322の機能に基づいて、徴収した8000円と、サブイシュアから入金された2000円の合計金額の10000円を、アクワイアラの指定口座に入金するとともに、入金が完了した旨をアクワイアラサーバ7に送信する。これにより、イシュアからアクワイアラへの精算が行われることとなる。以上により、メインカードでの10000円の決済を、メインのカードとサブ1のカードへ振り分ける処理が行われる。なお、メインとサブの2つに振り分ける場合においても、アクワイアラの指定口座への入金はイシュアから行われ、入金が完了した旨の通知についてもイシュアサーバ300aからアクワイアラサーバ7に行われる点は同様である。
【0083】
次に、メインカードでの10000円の決済を、図3に示す「サブ1」のカードと「サブ2」のカードへ振り分ける場合について、図9を参照して説明する。なお、この例では「サブ2」のカードの発行会社が、「サブ1」のカードの発行会社とは異なっており、「サブ2」のカードの発行会社の情報端末がサブイシュアサーバ300cであるものとする。また、サブイシュアサーバ300cは、図4に示すイシュアサーバ300aおよびサブイシュアサーバ300bと同様の機能部を備えている。図9(A)は、メインカードでの10000円の決済を示す説明図であり、図7(A)と同様であるため、説明を省略する。
【0084】
続いて、図9(A)に示すメインカードでの10000円の決済を、図3に示す「サブ1」のカードと「サブ2」のカードへ振り分ける場合について説明する。図9(B)は、サブ1のカードに6000円、サブ2のカード4000円を振り分ける場合の説明図である。図示するようにユーザである「○山 A男」が、情報処理装置100の入出力部130を操作して振分け指示処理を開始し、サブ1のカードに6000円、サブ2のカードに4000円を振り分ける操作が行われると、図6のステップS201の処理において、サブ1のカードに6000円、サブ2のカードに4000円をそれぞれ振り分ける旨の指示を受け付ける。
【0085】
その後、図6のステップS202およびステップS203の処理により、サブイシュアサーバ300bおよびサブイシュアサーバ300cにそれぞれ送信される6000円の金額のオーソリ情報および売上情報と、4000円の金額のオーソリ情報および売上情報と、が生成されるとともに、イシュアサーバ300aに送信される10000円のキャンセル情報が生成される。そして、サブイシュアサーバ300bおよびサブイシュアサーバ300cから受信したオーソリ承認可否情報を確認し、それぞれのオーソリ情報の承認が行われると、ステップS206の処理により、図9(B)に示すように、6000円の売上情報がサブイシュアサーバ300bに送信されるとともに、4000円の売上情報がサブイシュアサーバ300cに送信される。また、ステップS207の処理により、10000円のキャンセル情報がイシュアサーバ300aに送信される。
【0086】
情報処理装置100から6000円の売上情報を受信したサブイシュアサーバ300bは、「サブ1」のカードの会員(名義人)である「○山 A男」に対し、請求処理部323の機能に基づいて6000円を請求し、指定口座から当該金額を徴収する。そして、精算処理部322の機能に基づいて、徴収した6000円をイシュアの指定口座に入金するとともに、入金が完了した旨をイシュアサーバ300aに送信する。一方、情報処理装置100から4000円の売上情報を受信したサブイシュアサーバ300cは、「サブ2」のカードの会員(名義人)である「○山 B子」に対し、請求処理部323の機能に基づいて4000円を請求し、指定口座から当該金額を徴収する。そして、精算処理部322の機能に基づいて、徴収した4000円をイシュアの指定口座に入金するとともに、入金が完了した旨をイシュアサーバ300aに送信する。これらにより、それぞれのサブイシュアからイシュアへの精算が行われる。なお、情報処理装置100の所有者であり、「メイン」および「サブ1」のカードの会員(名義人)である「○山 A男」が、第1名義および第1名義の人物に対応し、「サブ2」のカードの会員(名義人)である「○山 B子」が、第2名義および第2名義の人物に対応する。
【0087】
イシュアサーバ300aは、サブイシュアサーバ300bおよびサブイシュアサーバ300cからの入金の通知を受信すると、精算処理部322の機能に基づいて、それぞれのサブイシュアから入金された金額の合計である10000円を、アクワイアラの指定口座に入金するとともに、入金が完了した旨をアクワイアラサーバ7に送信する。これにより、イシュアからアクワイアラへの精算が行われることとなる。以上により、メインカードでの10000円の決済を、サブ1のカードサブ2のカードに振り分ける処理が行われる。なお、図示するように、異なる名義人へと決済を振り分ける場合であっても、アクワイアラの指定口座への入金はイシュアから行われ、入金が完了した旨の通知についてもイシュアサーバ300aからアクワイアラサーバ7に行われる点は同様である。
【0088】
このように、この実施の形態に係る情報処理装置100では、クレジットカードで一旦決済した取引について、他のクレジットカードでの決済へと振り分けることができる。また、クレジットカードの他にも、電子決済やデビットカードでの決済、すなわち他の方法の決済へと振り分けてもよく、一旦決済した取引を、他の決済方法へと変更することも可能となり、一旦発生した決済を柔軟に変更することができる。
【0089】
(変形例)
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態に係る情報処理装置100は、上記で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。また、下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせてもよい。
【0090】
上記実施の形態では、図6のステップS201の処理において、ユーザによる入力操作により、振分け先と金額を受け付ける例を示したが、これに加え、ユーザによる入力操作を受け付ける前に、例えば、入出力部130に含まれるディスプレイに、お勧めの振分け先を表示するようにしてもよい。具体的には、1度でも決済に使用すれば年会費が無料となるクレジットカードが振分け先として登録されている場合について、使用していなければ年会費が無料となる旨のメッセージとともに、お勧めの振分け先候補として表示してもよい。この場合、例えば登録カード情報112として、当該クレジットカードの使用有無と年会費の関係を示す情報が含まれていればよい。
【0091】
この他にも、登録カード情報112として登録されている複数のクレジットカードのうち、ポイント還元率の高いものから順に表示することで、お勧めの振分け先候補を表示してもよい。なお、ポイント還元率については、予め登録カード情報112に含まれていればよい。また、これとは異なり、制御部120が登録カード情報112を参照し、登録カード情報112に含まれるクレジットカードのポイント還元率を、インターネットなどの外部サイトから取得してもよい。これによれば、キャンペーンなどといった期間限定でポイント還元率が変化する場合にも対応でき、より柔軟な振分けを行うことができる。
【0092】
また、店舗Aならメインカード、店舗Bならサブ1のカード、といったように、売上情報に含まれる加盟店の情報に基づいて、お勧めの振分け先候補を表示してもよい。さらに、食品や家電、薬品など、購入した商品の種類を示す情報(品種情報)を売上情報に含め、例えば自分の趣味の商品ならメインカード、子供の服なら家族カードであるサブ1のカード、などといったように、当該品種情報に基づいてお勧めの振分け先候補を表示してもよい。その他、登録カード情報112として登録されているカードに対応する銀行口座の残高情報を取得し、当該銀行口座の残高に応じてお勧めの振分け先候補を表示してもよい。具体的に、メインカードに対応する指定口座の残高が100万円、サブ1に対応する指定口座の残高が20万円であり、売上情報により示される取引金額が110万円である場合、メインカードへ100万円、サブ1のカードへ10万円振り分けるパターンと、メインカードへ90万円、サブ1のカードへ20万円振り分けるパターンと、を表示すればよい。
【0093】
また、この実施の形態では、図6のステップS201の処理において、ユーザによる入力操作により、振分け先と金額を受け付ける例を示したが、この他にも、ユーザにより事前に設定された振分け先へ、自動で振分け(自動振分け)が行われるようにしてもよい。具体的に、加盟店に応じて振分け先を設定してもよいし、品種情報により示される商品の種類に応じて振分け先を設定してもよい。また、口座残高に応じて振分け先を設定してもよい。なお、加盟店情報や品種情報、口座残高など、複数の設定を行った場合において、いずれの情報を優先に振り分けるかについては、ユーザにより任意に設定可能であればよい。このことは、勧めの振分け先候補を表示する場合についても同様である。
【0094】
また、上記実施の形態では、図6のステップS201の処理において、振分け先と金額とを受け付ける例を示したが、これは一例である。例えば、図7に示すように、メインカードでの10000円の決済をサブ1のカードに全額振り分ける場合には、振分け先のみ受け付ければよい。これによれば、金額を入力する手間を省くことができ、より柔軟性を高めることができる。
【0095】
また、この実施の形態では、情報処理装置100の所有者とは異なる名義のクレジットカードについても、サブカードとして登録可能であり、例えば夫婦間で会計を分けている場合などに、それぞれのクレジットカードにて決済を行うことが可能な例を示した(例えば図9参照)が、例えば、情報処理装置100の所有者とは異なる名義のクレジットカードへの振分けを行う場合、予め設定された上限金額未満である場合にのみ振分け可能としてもよい。具体的に、カード登録処理にて情報処理装置100の所有者とは異なる名義のクレジットカードを登録する際に、上限金額を設定しておけばよい。そして、図6のステップS201の処理において、上限金額未満であるか否かを判定し、上限金額以上であれば、エラーを表示するようにすればよい。また、これとは別に、図6のステップS201の処理において、情報処理装置100の所有者とは異なる名義のクレジットカードが振分け先として選択された場合、当該クレジットカードの名義人へ、振分け金額が通知され、当該名義人が承認した場合にのみ振分けが可能となるようにしてもよい。すなわち、情報処理装置100の所有者とは異なる名義のクレジットカードが振分け先として選択された場合、都度、クレジットカードの名義人による承認を必要としてもよい。これらによれば、勝手に高額の振分けがなされてしまうことや、低額であっても頻繁に振分けられることなど、名義人に不安感を与えてしまうことを防止することができる。
【0096】
なお、上記実施の形態に係る情報処理装置100は、専用の装置によらず、通常のコンピュータを用いて実現可能である。例えば、コンピュータに上述のいずれかを実行するためのプログラムを格納した記録媒体から該プログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行する情報処理装置100を構成してもよい。また、複数のコンピュータが協働して動作することによって、1つの情報処理装置100を構成してもよい。
【0097】
また、上述の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションとの分担、またはOSとアプリケーションとの協働により実現する場合等には、OS以外の部分のみを媒体に格納してもよい。
【0098】
また、搬送波にプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS、Bulletin Board System)に当該プログラムを掲示し、ネットワークを介して当該プログラムを配信してもよい。そして、これらのプログラムを起動し、オペレーティングシステムの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行できるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0099】
1 情報処理システム、7 アクワイアラサーバ、20 店舗端末、100 情報処理装置、110 記憶部、111 プログラム、112 登録カード情報、120 制御部、121 カード登録部、122 振分け情報生成部、123 振分け情報送信部、130、330 入出力部、140、340 通信部、210 ネットワーク、300a イシュアサーバ、300b サブイシュアサーバ、310 記憶部、311 プログラム、312 売上情報一覧、313 与信情報一覧、320 制御部、321 オーソリ売上処理部、322 精算処理部、323 請求処理部
図1
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図5
図6
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図9