(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023136618
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】コネクタユニット
(51)【国際特許分類】
H01R 13/6581 20110101AFI20230922BHJP
【FI】
H01R13/6581
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022042389
(22)【出願日】2022-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000177690
【氏名又は名称】山一電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】山田 喜也
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA14
5E021FB02
5E021FC08
5E021FC21
5E021FC32
5E021LA09
5E021LA15
(57)【要約】
【課題】開口を介してプラグをシェルに挿入する際に、プラグを傷付けることなくプラグをシェルの内側に導くことができるコネクタユニットを提供する。
【解決手段】コンタクトピン111及びコンタクトピン111を保持するインシュレータ112を有するコネクタ本体110と、コネクタ本体110を包囲するとともに所定方向に延びた角筒状とされ、コンタクトピン111と電気的に接続されるプラグが開口121から所定方向に沿って挿入されるシェル120と、シェル120の内側の角部において所定方向に沿って設けられた板状部材130と、を備え、板状部材130は、開口121側の先端部分がシェル120の外部に位置するとともに、先端部分がシェル120の外側に向かって滑らかに屈曲している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトピン及び該コンタクトピンを保持する保持部材を有するコネクタ本体と、
前記コネクタ本体を包囲するとともに所定方向に延びた角筒状とされ、前記コンタクトピンと電気的に接続されるプラグが開口から前記所定方向に沿って挿入されるシェルと、
前記シェルの内側の角部において前記所定方向に沿って設けられた板状部材と、
を備え、
前記板状部材は、前記開口側の先端部分が前記シェルの外部に位置するとともに、前記先端部分が前記シェルの外側に向かって滑らかに屈曲しているコネクタユニット。
【請求項2】
前記板状部材は、前記開口を前記所定方向から正面視したとき、前記角部を挟んで隣接する前記シェルの一の壁面と他の壁面とにわたって設けられている請求項1に記載のコネクタユニット。
【請求項3】
前記板状部材は、前記先端部分がR形状をなすように屈曲している請求項1又は2に記載のコネクタユニット。
【請求項4】
前記板状部材は、前記シェル内に位置する部分に爪部を有し、該爪部によって前記シェルに係止されている請求項1から3のいずれかに記載のコネクタユニット。
【請求項5】
前記板状部材は、2つの前記爪部を有し、
一の前記爪部は、前記一の壁面に係止され、
他の前記爪部は、前記他の壁面に係止されている請求項4に記載のコネクタユニット。
【請求項6】
前記シェルの前記所定方向に沿った長さ寸法をLsとしたとき、前記板状部材の前記所定方向に沿った長さ寸法は、0.3Ls以上1.0Ls以下とされている請求項1から5のいずれかに記載のコネクタユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、Cat6A規格等のケーブルと接続されたプラグが挿入されるコネクタシステムにおいては、プラグの誤挿入を防止するために、プラグの断面形状を単なる四角形状ではなく角部が切り欠かれたような形状として、さらに、その形状に対応するようにコネクタの開口の形状を変更することがある。
具体的には、特許文献1の構成では、コネクタの開口を画定しているシェルの一部を内側に折り曲げることでコネクタの開口の形状を変更している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に構成では、内側に折り曲げられた部分の先端に形成されたエッジによって挿入されるプラグが傷付けられる可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、開口を介してプラグをシェルに挿入する際に、プラグを傷付けることなくプラグをシェルの内側に導くことができるコネクタユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のコネクタユニットは以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の一態様に係るコネクタユニットは、コンタクトピン及び該コンタクトピンを保持する保持部材を有するコネクタ本体と、前記コネクタ本体を包囲するとともに所定方向に延びた角筒状とされ、前記コンタクトピンと電気的に接続されるプラグが開口から前記所定方向に沿って挿入されるシェルと、前記シェルの内側の角部において前記所定方向に沿って設けられた板状部材と、を備え、前記板状部材は、前記開口側の先端部分が前記シェルの外部に位置するとともに、前記先端部分が前記シェルの外側に向かって滑らかに屈曲している。
【0007】
本態様に係るコネクタユニットによれば、コンタクトピン及びコンタクトピンを保持する保持部材を有するコネクタ本体と、コネクタ本体を包囲するとともに所定方向に延びた角筒状とされ、コンタクトピンと電気的に接続されるプラグが開口から所定方向に沿って挿入されるシェルと、シェルの内側の角部において所定方向に沿って設けられた板状部材と、を備えているので、所定方向から見た開口の形状を板状部材で変更することができる。これによって、例えば変更後の開口の形状をプラグの形状に対応させることで、プラグの誤挿入を防止することができる。
また、板状部材は、開口側の先端部分がシェルの外部に位置するとともに、その先端部分がシェルの外側に向かって滑らかに屈曲しているので、開口からプラグをシェルに挿入する際に、プラグを傷付けることなく板状部材の先端部分によってプラグをシェルの内側に導くことができる。
また、板状部材がシェルから独立した部品なので、板状部材の位置や数を容易に変更することができる。
【0008】
また、本発明の一態様に係るコネクタユニットにおいて、前記板状部材は、前記開口を前記所定方向から正面視したとき、前記角部を挟んで隣接する前記シェルの一の壁面と他の壁面とにわたって設けられている。
【0009】
本態様に係るコネクタユニットによれば、板状部材は、開口を所定方向から正面視したとき、角部を挟んで隣接するシェルの一の壁面と他の壁面とにわたって設けられているので、所定方向から見た開口の形状を、角部がショートカットされて切り欠かかれたような形状に変更することができる。
【0010】
また、本発明の一態様に係るコネクタユニットにおいて、前記板状部材は、前記先端部分がR形状をなすように屈曲している。
【0011】
本態様に係るコネクタユニットによれば、板状部材は、先端部分がR形状をなすように屈曲しているので、プラグを傷付けることなくR形状によってプラグをシェルの内側に導くことができる。
【0012】
また、本発明の一態様に係るコネクタユニットにおいて、前記板状部材は、前記シェル内に位置する部分に爪部を有し、該爪部によって前記シェルに係止されている。
【0013】
本態様に係るコネクタユニットによれば、板状部材は、シェル内に位置する部分に爪部を有し、爪部によってシェルに係止されているので、簡便な方法で板状部材をシェルに取り付けることができる。
【0014】
また、本発明の一態様に係るコネクタユニットにおいて、前記板状部材は、2つの前記爪部を有し、一の前記爪部は、前記シェルの一の壁面に係止され、他の前記爪部は、前記角部を挟んで前記一の壁面に隣接する他の壁面に係止されている。
【0015】
本態様に係るコネクタユニットによれば、一の爪部は、シェルの一の壁面に係止され、他の爪部は、角部を挟んで一の壁面に隣接する他の壁面に係止されているので、簡便な方法で、かつ、強固に板状部材をシェルに取り付けることができる。
【0016】
また、本発明の一態様に係るコネクタユニットにおいて、前記シェルの前記所定方向に沿った長さ寸法をLsとしたとき、前記板状部材の前記所定方向に沿った長さ寸法は、0.3Ls以上1.0Ls以下とされている。
【0017】
本態様に係るコネクタユニットによれば、シェルの所定方向に沿った長さ寸法をLsとしたとき、板状部材の所定方向に沿った長さ寸法は、0.3Ls以上1.0Ls以下とされているので、プラグを板状部材に沿わせて安定的にシェルの内部でスライドさせることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、開口を介してプラグをシェルに挿入する際に、プラグを傷付けることなくプラグをシェルの内側に導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施形態に係るコネクタの上方斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るコネクタの上方斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るコネクタの下方斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るコネクタの側面図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るコネクタの正面図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るコネクタの背面図である。
【
図7】
図5に示す切断線VII-VIIにおける縦断面図である。
【
図8】
図5に示す切断線VIII-VIIIにおける縦断面図である。
【
図13】本発明の一実施形態に係るコネクタの正面図である。
【
図14】本発明の一実施形態に係るコネクタの上方斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態に係るコネクタユニットについて、図面を参照して説明する。
【0021】
コネクタユニット100は、基板(図示せず)に実装されるとともにCat6A規格等のケーブルと接続されたプラグ(図示せず)が挿入される機器であって、これによって、基板とプラグとを電気的に接続することができる。
【0022】
図1から
図5に示すように、コネクタユニット100は、略直方体の外形状をなした機器である。
コネクタユニット100は、コネクタ本体110、シェル120及び板状部材130を備えている。
【0023】
図1、
図5及び
図6に示すように、コネクタ本体110は、複数のコンタクトピン111及びインシュレータ(保持部材)112を有している。
【0024】
コンタクトピン111は、先端がプラグの電極に接触するとともに基端が基板に実装される部分である。
コンタクトピン111は、導電性を有する材料(例えば銅合金)から形成された細長いピン状の部材である。
全てのコンタクトピン111は、インシュレータ112によって保持されている。
【0025】
インシュレータ112は、絶縁性を有する材料(例えば熱可塑性樹脂)から形成されたブロック状の部材である。
図7及び
図8に示すように、インシュレータ112は、基部112a及び基部112aの前面から突出するように形成された凸部112bを有している。
ここで言う「前面」とは、後述するシェル120の開口121から臨む基部112aの面を指す(
図5参照)。また、前面の反対側にある基部112aの面を「背面」と言う(
図6参照)。
【0026】
図5に示すように、凸部112bの上面及び下面には、凸部112bの突出方向に沿った複数の溝112cが形成されている。
図5の場合、溝112cは、水平方向に4つずつ上下2段に形成されている。
ただし、溝112cの数や配置は、コネクタユニット100の仕様に応じて変更されるコンタクトピン111の数や配置に対応するように適宜変更される。
【0027】
各コンタクトピン111がインシュレータ112に保持された状態において、各コンタクトピン111の先端側の部分は、
図5、
図7及び
図8に示すように、インシュレータ112の凸部112bに形成された各溝112cに沿って延在している。また、各コンタクトピン111の先端は、凸部112bの上面又は下面から離間する方向に凸となるように円弧状に湾曲している。円弧状に湾曲したコンタクトピン111の先端は、プラグの電極に接触する。
【0028】
各コンタクトピン111がインシュレータ112に保持された状態において、コンタクトピン111の基端側の部分は、
図6、
図7及び
図8に示すように場合、インシュレータ112の基部112aの背面(後面)から突出して下方に向かって屈曲している。そして、コンタクトピン111の基端は、基板に実装される。
【0029】
以上のように構成されたコネクタ本体110は、
図1、
図5及び
図6に示すように、シェル120によって包囲されている。換言すると、シェル120は、コネクタ本体110を内側に保持している。
【0030】
図9に示すように、シェル120は、コネクタユニット100の外殻を構成する金属製(例えばステンレス製)の部材であり、所定方向に沿って延びた角筒状とされている。シェル120は、プレス加工で所定の形状に打ち抜かれた板材から成形される。
シェル120の壁面(周壁)に包囲された空間(シェル120の内側)には、プラグが所定方向に沿って挿入される。
【0031】
ここで言う「角筒状」とは、
図10に示すように、シェル120を正面から見たときに、開口121の形状(クロスハッチングで示した部分)が多角形(
図10の場合、四角形)となる筒状のことを指す。このとき、シェル120が延在する方向(所定方向)と直交する面におけるシェル120の断面形状も同じ多角形となることは言うまでもない。
【0032】
シェル120の周壁には、スリット122や係止穴123が形成されている。これらは、後述する板状部材130をシェル120に係止する際に使用される。
なお、スリット122は、シェル120に挿入されたプラグに対して弾性的に接触するビーム124をプレス加工で成形する際に自ずと形成されるものであってもよい。
【0033】
以上のように構成されたシェル120の内側には、
図1から
図3、
図5、
図7及び
図8に示すように、板状部材130が取り付けられる。
具体的には、シェル120の少なくとも1つの内側の角部に、板状部材130が取り付けられる。このとき、1つの角部に対して、1つの板状部材130が取り付けられる。
図10の場合、板状部材130は、上下方向に隣接する2つの角部に取り付けられている。
ただし、板状部材130の数や配置は、コネクタユニット100の仕様(挿入されるプラグの形状)に応じて適宜変更される。
【0034】
図11及び
図12に示すように、板状部材130は、金属製(例えばステンレス製)の部材とされ、本体部131及び爪部132を有している。
【0035】
本体部131は、所定方向に沿って延びる板状(帯状)の部分である。
本体部131は、先端131a及び基端131bを有しており、先端131aを含む部分(先端部分)が滑らかに屈曲している。
【0036】
ここで言う「滑らかに屈曲」とは、鋭いエッジ部を形成することなく緩やかに折り曲げられていることを意味しており、R部を形成するような屈曲部131cが例示される。
R部は、例えば半径0.15mm以上0.6mm以下の円弧状とされている。
【0037】
爪部132は、本体部131の各側縁から突出した、本体部131よりも小さい板状の部分である。
爪部132は、板状部材130がシェル120に取り付けられたときにシェル120の内側に入り込む本体部131の部分に設けられている。
【0038】
以上のように構成された板状部材130は、
図1から
図3、
図5、
図7及び
図8に示すように本体部131がシェル120の角部の延在方向(すなわち、シェル120が延在する所定方向)に沿うように、かつ、正面視した
図13に示すように本体部131によってシェル120の角部をショートカットして切り欠くように、シェル120に取り付けられる。
ここで言う「ショートカット」とは、例えば、正面視した
図13に示すように、角筒状とされたシェル120において、対象となる角部を挟んで隣接する一の壁面と他の壁面とにわたって、かつ、その角部に接触することなく板状部材130が設けられている状態を指す。
【0039】
これによって、
図10と比較した場合の
図13に示すように、シェル120を正面から見たときの開口121の形状(クロスハッチングで示した部分)が変更される。
具体的には、正面視で四角形の開口121(
図10参照)において、四角形の2つの角部が切り欠かれたような形状の開口121(
図13参照)となる。
そして、板状部材130が取り付けられた後の開口121の形状は、シェル120に挿入されるプラグの形状に対応しており、これによって、プラグの誤挿入を防止する機構が構成されている。
【0040】
このとき、
図1から
図3、
図5、
図7及び
図8に示すように、板状部材130は、本体部131の屈曲部131cが少なくともシェル120の開口121の外部に位置するように、かつ、本体部131の先端131aがシェル120の外側(外周面側)に向くように、シェル120に対して配置されている。
換言すると、板状部材130の本体部131において、シェル120の開口121から外部に突出した部分(先端131aを含む部分)が、シェル120の外側に向かって滑らかに屈曲することで屈曲部131cを形成していることになる。
これによって、開口121からシェル120の内側にプラグを挿入する際に、プラグを傷付けることなくプラグをシェル120の内側に導くことができる。
【0041】
板状部材130をシェル120に取り付ける方法としては、
図14に示すように板状部材130の爪部132をシェル120に形成されたスリット122や係止穴123に差し込み、その後、
図1に示すように爪部132を折り曲げて係止する方法が例示される。
このとき、2つある爪部132のうち一の爪部132は、角筒状とされたシェル120の一の壁面に形成されたスリット122や係止穴123に係止される。また、2つある爪部132のうち他の爪部132は、角部を挟んで一の壁面に隣接する他の壁面に形成されたスリット122や係止穴123に係止される。
【0042】
ここで、
図7に示すように、板状部材130の本体部131の長さ寸法Lpをとして、シェル120の奥行(所定方向に沿った長さ寸法)をLsとしたとき、例えば、Lpを0.3Ls以上1.0Ls以下とすることで、シェル120の内側においてプラグをコネクタ本体110側まで安定的にスライドさせることができる。
【0043】
また、
図7に示すように、板状部材130の本体部131の基端131bをインシュレータ112の基部112aまで到達させて基部112aで押さえ込むことで、本体部131を安定させることができる。なお、基端131bの位置については、
図11を参照されたい。
【0044】
本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
シェル120の内側の角部において所定方向に沿って設けられた板状部材130を備えているので、所定方向から見た開口121の形状を板状部材130で変更することができる。
これによって、例えば変更後の開口121の形状をプラグの形状に対応させることで、プラグの誤挿入を防止することができる。
【0045】
また、板状部材130は、開口121側の先端部分(本体部131の先端131aを含む部分)がシェル120の外部に位置するとともに、その先端部分がシェル120の外側に向かって滑らかに屈曲しているので、開口121からプラグをシェル120に挿入する際に、プラグを傷付けることなく板状部材130の先端部分によってプラグをシェル120の内側に導くことができる。
【0046】
また、板状部材130がシェル120から独立した部品なので、板状部材130の位置や数を容易に変更することができる。
【0047】
また、板状部材130の先端部分がR形状をなすように屈曲している場合、プラグを傷付けることなくR形状によってプラグをシェル120の内側に導くことができる。
【0048】
また、板状部材130が、爪部132を有し、爪部132によってシェル120に係止される場合、簡便な方法で板状部材130をシェル120に取り付けることができる。
【0049】
また、一の爪部132がシェル120の一の壁面に係止され、他の爪部132が角部を挟んで一の壁面に隣接する他の壁面に係止されている場合、簡便な方法で、かつ、強固に板状部材130をシェル120に取り付けることができる。
【0050】
また、シェル120の奥行をLsとしたとき、板状部材130の所定方向に沿った長さ寸法Lpは、0.3Ls以上1.0Ls以下とされているので、プラグを板状部材130に沿わせて安定的にシェル120の内部でスライドさせることができる。
【0051】
なお、板状部材130の屈曲部131cの屈曲形状は、
図12に示した形状に限定されず、例えば
図15に示すように、本体部131の先端131aを含む部分をテーパ状に屈曲させC面を形成してもよい。C面の寸法は、例えば0.15mm以上0.6mm以下とされる。
【0052】
また、板状部材130をシェル120に取り付ける方法としては、爪部132を使用する方法の他に、溶接による方法も採用できる。この場合、本体部131を直接的にシェル120に溶接することで、板状部材130から爪部132を省略できる。
【符号の説明】
【0053】
100 コネクタユニット
110 コネクタ本体
111 コンタクトピン
112 インシュレータ(保持部材)
112a 基部
112b 凸部
112c 溝
120 シェル
121 開口
122 スリット
123 係止穴
124 ビーム
130 板状部材
131 本体部
131a 先端
131b 基端
131c 屈曲部
132 爪部