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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023136843
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】洗浄器
(51)【国際特許分類】
   B08B 3/02 20060101AFI20230922BHJP
   G01F 23/18 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
B08B3/02 D
G01F23/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022042763
(22)【出願日】2022-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000175272
【氏名又は名称】三浦工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】芝 眞弘
(72)【発明者】
【氏名】山崎 崇文
【テーマコード(参考)】
2F014
3B201
【Fターム(参考)】
2F014BA03
3B201AA46
3B201AB03
3B201BB22
3B201BB33
3B201BB43
3B201BB62
3B201BB82
3B201BB83
3B201BB92
3B201CC12
3B201CD22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】バイオフィルムの生成を抑制できる洗浄器を提供すること。
【解決手段】洗浄器1Aは、洗浄対象が収容される洗浄槽2と、洗浄槽2の下部に接続される第1端部30Aを有する検出管30と、検出管30の第2端部30Bに接続され、洗浄槽2に収容された液体の表面の高さを検出する液位検出装置10Aと、空気を送出する空気供給装置11と、空気供給装置11から洗浄槽2に送られる空気が流れる第1空気管36と、空気供給装置11から液位検出装置10Aに送られる空気が流れる第2空気管37と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄対象が収容される洗浄槽と、
前記洗浄槽の下部に接続される第1端部を有する検出管と、
前記検出管の第2端部に接続され、前記洗浄槽に収容された液体の表面の高さを検出する液位検出装置と、
空気を送出する空気供給装置と、
前記空気供給装置から前記洗浄槽に送られる空気が流れる第1空気管と、
前記空気供給装置から前記液位検出装置に送られる空気が流れる第2空気管と、を備える、
洗浄器。
【請求項2】
前記第2空気管の流出端部は、前記第1端部と前記第2端部との間の前記検出管の中間部に接続され、
前記空気供給装置から送出された空気は、前記第2空気管及び前記検出管の少なくとも一部を介して前記液位検出装置に送られる、
請求項1に記載の洗浄器。
【請求項3】
前記液位検出装置は、前記検出管の第2端部に配置される圧力センサを含む、
請求項2に記載の洗浄器。
【請求項4】
前記検出管は、第1流入ポートと、第2流入ポートと、流出ポートとを有する継手を含み、
前記洗浄槽の下部は、前記第1流入ポートに接続され、前記第2空気管は、前記第2流入ポートに接続され、前記液位検出装置は、前記流出ポートに接続される、
請求項3に記載の洗浄器。
【請求項5】
前記第2空気管の流出端部は、前記液位検出装置に接続される、
請求項1に記載の洗浄器。
【請求項6】
前記液位検出装置は、前記検出管の第2端部が接続されるタンクと、前記タンクに収容されるフロートと、を有するフロート式レベル計を含み、
前記第2空気管の流出端部は、前記タンクに接続される、
請求項5に記載の洗浄器。
【請求項7】
前記空気供給装置は、送風機と、前記送風機からの空気が供給されるバッファ空間を有する送風ボックスと、前記送風ボックスに配置されるヒータと、を有し、
前記第2空気管の流入端部は、前記送風ボックスに接続される、
請求項1に記載の洗浄器。
【請求項8】
前記第2空気管の流入端部は、前記第1空気管の少なくとも一部に接続される、
請求項1に記載の洗浄器。
【請求項9】
前記洗浄槽に配置され、前記洗浄対象に液体を噴射する洗浄ノズルを備え、
前記第1空気管は、前記洗浄ノズルに接続される、
請求項7又は請求項8に記載の洗浄器。
【請求項10】
前記第1空気管は、前記洗浄槽の上部に接続される、
請求項7又は請求項8に記載の洗浄器。
【請求項11】
前記洗浄槽の下端部に接続され、前記洗浄槽から排出される液体が流れる排液管を備え、
前記洗浄槽から液体が排出された後、前記空気供給装置から前記洗浄槽及び前記液位検出装置のそれぞれに空気が送られる、
請求項1に記載の洗浄器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、洗浄器に関する。
【背景技術】
【0002】
洗浄器に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、液位検出器を備える洗浄器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-116523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液位検出器(液位検出装置)が濡れた状態を放置しておくと、液位検出器においてバイオフィルムが生成される可能性がある。バイオフィルムとは、微生物の集合体をいう。バイオフィルムが生成されると、液位検出器の検出精度が低下したり、洗浄液が汚染されたりする可能性がある。
【0005】
本明細書で開示する技術は、バイオフィルムの生成を抑制できる洗浄器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、洗浄器を開示する。洗浄器は、洗浄対象が収容される洗浄槽と、洗浄槽の下部に接続される第1端部を有する検出管と、検出管の第2端部に接続され、洗浄槽に収容された液体の表面の高さを検出する液位検出装置と、空気を送出する空気供給装置と、空気供給装置から洗浄槽に送られる空気が流れる第1空気管と、空気供給装置から液位検出装置に送られる空気が流れる第2空気管と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本明細書で開示する技術によれば、バイオフィルムの生成を抑制できる洗浄器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態に係る洗浄器を模式的に示す図である。
図2図2は、第1実施形態に係る検出管を模式的に示す図である。
図3図3は、第2実施形態に係る洗浄器を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。
【0011】
<洗浄器>
図1は、本実施形態に係る洗浄器1Aを模式的に示す図である。洗浄器1Aは、洗浄対象を洗浄液で洗浄する。洗浄対象として、医療器具が例示される。医療器具として、メス及び鉗子が例示される。
【0012】
図1に示すように、洗浄器1Aは、洗浄槽2と、洗浄ノズル3と、給水装置4と、排出装置5と、薬液供給装置6と、循環装置7と、ヒータ8と、温度センサ9と、液位検出装置10Aと、空気供給装置11と、超音波振動子12と、制御装置13とを備える。
【0013】
洗浄槽2は、洗浄対象を収容する。洗浄対象は、洗浄槽2の内部に配置される。洗浄槽2の一部に出入口が設けられる。洗浄槽2の出入口は、ドア(不図示)により開閉される。洗浄器1Aのユーザは、ドアを開けることにより、洗浄槽2の出入口を介して、洗浄槽2の内部に洗浄対象を入れたり、洗浄槽2の内部から洗浄対象を出したりすることができる。洗浄槽2の内部に網棚(不図示)が配置される。洗浄対象は、網棚に載置された状態で洗浄される。
【0014】
洗浄槽2は、上壁2Aと、側壁2Bと、下壁2Cと、貯留壁2Dと、底壁2Eとを有する。側壁2Bは、上壁2Aの外縁部に接続される。下壁2Cは、側壁2Bの下端部に接続される。貯留壁2Dは、下壁2Cの内縁部に接続される。底壁2Eは、貯留壁2Dの下端部に接続される。貯留壁2Dと底壁2Eとにより、洗浄槽2の内部に貯留部14が形成される。貯留部14は、洗浄槽2の下部に設けられる。下壁2Cは、貯留部14に向かって下方に傾斜する。
【0015】
洗浄ノズル3は、洗浄槽2の内部に配置される。洗浄ノズル3は、洗浄液を洗浄対象に噴射する。洗浄ノズル3は、上下方向に複数配置される。洗浄対象は、上下方向に隣り合う洗浄ノズル3の間に配置される。洗浄ノズル3は、洗浄液を噴射する噴射口を有する。噴射口は、洗浄ノズル3に複数設けられる。最も上方に配置される洗浄ノズル3は、洗浄液を下方に噴射する。最も下方に配置される洗浄ノズル3は、洗浄液を上方に噴射する。中間に配置される洗浄ノズル3は、洗浄液を上方及び下方のそれぞれに噴射する。
【0016】
洗浄ノズル3は、支持アーム15に支持される。支持アーム15の基端部は、洗浄槽2の少なくとも一部に支持される。洗浄ノズル3は、支持アーム15の先端部に支持される。支持アーム15は、洗浄ノズル3の長手方向の中央部を支持する。支持アーム15は、洗浄ノズル3を回転可能に支持する。洗浄ノズル3の回転軸は、上下方向に延伸する。支持アーム15は、内部流路を有する。洗浄液は、支持アーム15の内部流路を介して洗浄ノズル3に供給される。洗浄ノズル3に供給された洗浄液は、洗浄ノズル3の噴射口から噴射される。噴射口から噴射される洗浄液の力により、洗浄ノズル3が回転する。
【0017】
給水装置4は、洗浄槽2に水を供給する。給水装置4は、給水源(不図示)と洗浄槽2の上部とを接続する給水管19と、給水管19に配置される給水弁21とを有する。給水弁21が開くことにより、給水源からの水が給水管19を介して洗浄槽2の上部に供給される。洗浄槽2の上部に供給された水は、重力の作用により貯留部14に供給される。
【0018】
排出装置5は、貯留部14から洗浄液を排出する。排出装置5は、洗浄槽2(貯留部14)の下端部に接続される排液管22と、排液管22に配置される排液弁23とを有する。排液弁23が開くことにより、洗浄槽2の洗浄液が排液管22を介して洗浄槽2の外部に排出される。洗浄槽2から排出される洗浄液は、排液管22を流れる。
【0019】
薬液供給装置6は、薬液ボトル24の薬液を洗浄槽2に供給する。薬液供給装置6は、薬液ボトル24と洗浄槽2とを接続する給液管25と、給液管25に配置される薬液ポンプ26とを有する。給液管25の少なくとも一部は、薬液ボトル24の内部に挿入される。薬液ポンプ26が駆動することにより、薬液ボトル24の薬液が洗浄槽2の貯留部14に供給される。
【0020】
薬液ボトル24に収容されている薬液は、洗浄対象を洗浄するための洗浄剤を含む。洗浄剤として、酵素配合洗浄剤が例示される。なお、薬液は、潤滑防錆剤及び乾燥促進剤のような機能液を含んでもよい。
【0021】
貯留部14には、給水装置4から水が供給され、薬液供給装置6から薬液が供給される。貯留部14において、水と薬液とが混合される。貯留部14において、薬液と水とを含む洗浄液が生成される。
【0022】
循環装置7は、貯留部14の洗浄液を洗浄ノズル3に供給する。循環装置7は、吸込管27と、循環ポンプ28と、吐出管29とを有する。吸込管27は、排液管22と循環ポンプ28の吸込口とを接続する。吸込管27は、貯留部14と排液弁23との間の排液管22から分岐するように配置される。吐出管29は、循環ポンプ28の吐出口と複数の支持アーム15のそれぞれとを接続する。循環ポンプ28が駆動することにより、貯留部14の洗浄液は、吸込管27、循環ポンプ28、吐出管29、及び支持アーム15を介して洗浄ノズル3に供給される。洗浄ノズル3は、貯留部14からの洗浄液を噴射する。洗浄ノズル3から噴射された洗浄液は、貯留部14に戻される。循環装置7により、洗浄液は、貯留部14、吸込管27、循環ポンプ28、吐出管29、支持アーム15、及び洗浄ノズル3を含む循環経路において循環する。
【0023】
ヒータ8は、貯留部14の洗浄液を加熱する。ヒータ8は、電気ヒータである。なお、ヒータ8は、蒸気ヒータでもよい。
【0024】
温度センサ9は、貯留部14の洗浄液の温度を検出する。
【0025】
液位検出装置10Aは、洗浄槽2に収容された洗浄液の表面の高さである液位を検出する。
【0026】
液位検出装置10Aは、洗浄槽2の外側に配置される。液位検出装置10Aは、検出管30を介して洗浄槽2の下部に接続される。検出管30は、第1端部30Aと、第2端部30Bとを有する。検出管30の第1端部30Aは、洗浄槽2の下部に接続される。本実施形態において、検出管30の第1端部30Aは、貯留部14に接続される。液位検出装置10Aは、検出管30の第2端部30Bに接続される。
【0027】
洗浄槽2の洗浄液は、検出管30を介して液位検出装置10Aに送られる。本実施形態において、液位検出装置10Aは、検出管30の第2端部30Bに配置される圧力センサである。洗浄槽2の液位に基づいて、液位検出装置10Aに加わる洗浄液の圧力が変化する。液位検出装置10Aは、洗浄液の圧力を検出することによって、洗浄槽2の液位を検出することができる。
【0028】
空気供給装置11は、空気を送出する。本実施形態において、空気供給装置11は、加熱された空気を送出する。空気供給装置11は、洗浄槽2の内部に空気を供給する。空気供給装置11は、液位検出装置10Aに空気を供給する。
【0029】
空気供給装置11は、送風機31と、送風機31からの空気が供給されるバッファ空間を有する送風ボックス32と、送風ボックス32に配置されるヒータ33と、温度センサ34とを有する。
【0030】
送風機31は、吸込口と吐出口とを有する。送風機31の吸込口にフィルタ35を介して空気が吸い込まれる。送風機31の吐出口は、送風ボックス32に接続される。送風機31は、送風ボックス32のバッファ空間に空気を供給する。
【0031】
ヒータ33は、送風ボックス32のバッファ空間に供給された空気を加熱する。ヒータ33は、電気ヒータである。
【0032】
温度センサ9は、送風ボックス32のバッファ空間の空気の温度を検出する。
【0033】
空気供給装置11と洗浄槽2とは、第1空気管36を介して接続される。空気供給装置11から洗浄槽2に送られる空気は、第1空気管36を流れる。
【0034】
本実施形態において、第1空気管36は、洗浄槽2の上部に接続される洗浄槽空気管36Aと、洗浄ノズル3に接続されるノズル空気管36Bとを含む。送風ボックス32は、洗浄槽空気管36Aを介して洗浄槽2の上部に接続される。本実施形態において、ノズル空気管36Bは、吐出管29に接続される。ノズル空気管36Bは、吐出管29の少なくとも一部及び支持アーム15を介して洗浄ノズル3に接続される。送風ボックス32は、ノズル空気管36B、吐出管29の少なくとも一部、及び支持アーム15を介して洗浄ノズル3に接続される。
【0035】
空気供給装置11と液位検出装置10Aとは、第2空気管37を介して接続される。空気供給装置11から液位検出装置10Aに送られる空気は、第2空気管37を流れる。
【0036】
本実施形態において、第2空気管37の流入端部は、送風ボックス32に接続される。第2空気管37の流出端部は、第1端部30Aと第2端部30Bとの間の検出管30の中間部に接続される。空気供給装置11から送出された空気は、第2空気管37及び検出管30の少なくとも一部を介して液位検出装置10Aに送られる。
【0037】
図2は、本実施形態に係る検出管30を模式的に示す図である。図2に示すように、本実施形態において、検出管30は、T字型の継手38を含む。継手38は、第1流入ポート38Aと、第2流入ポート38Bと、流出ポート38Cとを有する。洗浄槽2の下部の貯留部14は、第1流入ポート38Aに接続される。第2空気管37は、第2流入ポート38Bに接続される。液位検出装置10Aは、流出ポート38Cに接続される。図2に示す例において、検出管30は、第1流入ポート38Aに接続されるシリコンチューブ39を含む。なお、第1流入ポート38Aが貯留部14にダイレクトに接続されてもよい。第2空気管37は、第2流入ポート38Bに接続されるシリコンチューブを含む。図2に示す例において、検出管30の第2端部30Bは、継手38の流出ポート38Cを含む。液位検出装置10Aは、流出ポート38Cに配置される。なお、流出ポート38Cと液位検出装置10Aとの間に継手38とは別のチューブが配置されてもよい。
【0038】
制御装置13は、コンピュータシステムを含む。制御装置13は、洗浄液を用いて洗浄対象を洗浄する洗浄処理を実施する。本実施形態において、洗浄器1Aは、洗浄対象を乾燥することができる。制御装置13は、洗浄対象を乾燥する乾燥処理を実施することができる。
【0039】
洗浄処理を実施する場合、洗浄対象が洗浄槽2に収容された後、制御装置13は、給水弁21を開いて、貯留部14に水を供給する。制御装置13は、液位検出装置10Aの検出データに基づいて、貯留部14に所定量の水(所定液位の水)が貯留されるまで、貯留部14に水を供給する。貯留部14に所定量の水が貯留されると、制御装置13は、給水弁21を閉じる。また、制御装置13は、薬液ポンプ26を駆動して、薬液ボトル24の薬液を貯留部14に供給する。貯留部14において水と薬液とが混合され、洗浄液が生成される。洗浄液が生成された後、制御装置13は、循環ポンプ28を駆動する。循環ポンプ28が駆動されることにより、貯留部14の洗浄液は、吐出管29及び支持アーム15を介して洗浄ノズル3に供給される。洗浄ノズル3は、薬液を含む洗浄液を洗浄対象に噴射する。これにより、洗浄対象は、洗浄ノズル3から噴射された洗浄液で洗浄される。洗浄ノズル3から噴射された洗浄液は、貯留部14に戻される。制御装置13は、洗浄ノズル3を含む循環経路において洗浄液を設定時間だけ循環した後、循環ポンプ28を停止する。これにより、洗浄処理が終了する。洗浄処理が終了した後、制御装置13は、排液弁23を開ける。これにより、使用後の洗浄液が洗浄槽2から排出される。
【0040】
なお、本実施形態において、洗浄槽2に超音波振動子12が配置される。超音波振動子12は、下壁2Cに配置される。制御装置13は、超音波振動子12を用いて、洗浄対象を超音波洗浄することができる。超音波洗浄する場合、洗浄液の表面が洗浄槽2の上部に到達するまで、洗浄槽2が洗浄液で満たされる。制御装置13は、液位検出装置10Aの検出データに基づいて、洗浄液の水位が洗浄槽2の上部に到達するまで、洗浄槽2に水及び薬液を供給する。洗浄対象が洗浄槽2に収容され、洗浄槽2が洗浄液で満たされた後、制御装置13は、超音波振動子12を駆動する。超音波振動子12で発生した超音波は、洗浄液を介して洗浄対象に伝達される。これにより、洗浄対象が超音波洗浄される。超音波洗浄が終了した後、制御装置13は、排液弁23を開ける。これにより、使用後の洗浄液が洗浄槽2から排出される。
【0041】
乾燥処理を実施する場合、使用後の洗浄液が排液管22を介して洗浄槽2から排出された後、制御装置13は、空気供給装置11から洗浄槽2及び液位検出装置10Aのそれぞれに加熱された空気が送られるように、送風機31及びヒータ33を駆動する。制御装置13は、温度センサ34の検出データに基づいて、空気供給装置11から設定温度の空気が送出されるように、ヒータ33を制御する。ヒータ33により加熱された空気の少なくとも一部は、洗浄槽空気管36Aを流れた後、洗浄槽2に給される。また、ヒータ33により加熱された空気の少なくとも一部は、ノズル空気管36Bを流れた後、吐出管29及び支持アーム15を介して、洗浄ノズル3に供給される。洗浄ノズル3は、加熱された空気を噴射する。加熱された空気が洗浄槽2に供給されることにより、洗浄対象が乾燥される。洗浄槽2の内部の空気は、排気管40から洗浄槽2の外部に排出される。
【0042】
乾燥処理においては、空気供給装置11から送出された空気は、洗浄槽2のみならず、液位検出装置10Aにも供給される。ヒータ33により加熱された空気の少なくとも一部は、第2空気管37を流れた後、検出管30の少なくとも一部を介して、液位検出装置10Aに供給される。液位検出装置10Aは、空気供給装置11から送出された空気により乾燥される。また、検出管30も、空気供給装置11から送出された空気により乾燥される。液位検出装置10Aが乾燥されることにより、液位検出装置10Aにおいてバイオフィルムが生成されることが抑制される。検出管30が乾燥されることにより、検出管30においてバイオフィルムが生成されることが抑制される。
【0043】
<効果>
以上説明したように、本実施形態に係る洗浄器1Aは、洗浄対象が収容される洗浄槽2と、洗浄槽2の下部に接続される第1端部30Aを有する検出管30と、検出管30の第2端部30Bに接続され、洗浄槽2に収容された洗浄液の表面の高さを検出する液位検出装置10Aと、空気を送出する空気供給装置11と、空気供給装置11から洗浄槽2に送られる空気が流れる第1空気管36と、空気供給装置11から液位検出装置10Aに送られる空気が流れる第2空気管37と、を備える。空気供給装置11から液位検出装置10Aに空気が送られることにより、液位検出装置10Aが乾燥される。液位検出装置10Aが濡れた状態が放置されなくなるので、液位検出装置10Aにおいてバイオフィルムが生成されることが抑制される。
【0044】
第2空気管37の流出端部は、第1端部30Aと第2端部30Bとの間の検出管30の中間部に接続される。空気供給装置11から送出された空気は、第2空気管37及び検出管30の少なくとも一部を介して液位検出装置10Aに送られる。空気供給装置11から送出された空気が検出管30を流れることにより、検出管30が乾燥される。検出管30が濡れた状態が放置されなくなるので、検出管30においてバイオフィルムが生成されることが抑制される。
【0045】
液位検出装置10Aは、検出管30の第2端部30Bに配置される圧力センサを含む。これにより、簡易な構成で洗浄液の液位が検出される。
【0046】
検出管30は、第1流入ポート38Aと、第2流入ポート38Bと、流出ポート38Cとを有する継手38を含む。洗浄槽2の下部は、第1流入ポート38Aに接続され、第2空気管37は、第2流入ポート38Bに接続され、液位検出装置10Aは、流出ポート38Cに接続される。これにより、洗浄処理においては、第1流入ポート38Aからの洗浄液が液位検出装置10Aに接触することができるので、液位検出装置10Aは、洗浄液の液位を検出することができる。乾燥処理においては、第2流入ポート38Bからの空気が液位検出装置10Aに供給されるので、液位検出装置10Aが乾燥される。
【0047】
空気供給装置11は、送風機31と、送風機31からの空気が供給されるバッファ空間を有する送風ボックス32と、送風ボックス32に配置されるヒータ33と、を有する。第2空気管37の流入端部は、空気供給装置11の送風ボックス32に接続される。これにより、ヒータ33により加熱された送風ボックス32からの空気が液位検出装置10Aに供給される。
【0048】
第1空気管36は、洗浄ノズル3に接続されるノズル空気管36Bを含む。これにより、空気供給装置11から送出された空気は、洗浄ノズル3を介して洗浄槽2の内部に供給される。
【0049】
第1空気管36は、洗浄槽2の上部に接続される洗浄槽空気管36Aを含む。これにより、空気供給装置11から送出された空気は、洗浄槽2の上部から洗浄槽2の内部に供給される。
【0050】
洗浄液を用いる洗浄処理が終了した後、洗浄槽2の内部の洗浄液は、洗浄槽2の下端部に接続された排液管22から洗浄槽2の外部に排出される。洗浄槽2から洗浄が排出された後、空気供給装置11から洗浄槽2及び液位検出装置10Aのそれぞれに空気が送られる。これにより、洗浄対象の乾燥と液位検出装置10Aの乾燥とが同時に実施される。
【0051】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0052】
<洗浄器>
図3は、本実施形態に係る洗浄器1Bを模式的に示す図である。本実施形態において、液位検出装置10Bは、フロート式レベル計である。液位検出装置10Bは、検出管30の第2端部30Bが接続されるタンク41と、タンク41に収容されるフロート42と、を有する。検出管30の第2端部30Bは、タンク41の下端部に接続される。
【0053】
洗浄槽2の内部とタンク41の内部とは、検出管30を介して接続される。洗浄槽2の洗浄液の液位と、タンク41の洗浄液の液位とは、実質的に等しい。洗浄槽2の洗浄液の液位が変化すると、タンク41の洗浄液の液位も変化する。フロート42は、マグネットを含む。タンク41の内部には、複数のリードスイッチ(不図示)が配置される。複数のリードスイッチは、上下方向に配置される。フロート42は、タンク41の洗浄液に浮かぶ。タンク41の洗浄液の液位が変化すると、フロート42が上下方向に移動する。フロート42が上下方向に移動すると、フロート42の位置に基づいて、複数のリードスイッチのうち、特定のリードスイッチが作動する。作動するリードスイッチに基づいて、洗浄槽2の液位が検出される。
【0054】
本実施形態において、第2空気管37の流出端部は、液位検出装置10Bに接続される。第2空気管37の流出端部は、タンク41に接続される。第2空気管37の流出端部は、上下方向においてタンク41の中間部に接続される。
【0055】
本実施形態において、第2空気管37の流入端部は、第1空気管36の少なくとも一部に接続される。本実施形態において、第2空気管37の流入端部は、洗浄槽空気管36Aの少なくとも一部に接続される。なお、第2空気管37の流入端部は、ノズル空気管36Bの少なくとも一部に接続されてもよい。
【0056】
洗浄処理においては、タンク41の内部に洗浄液が収容される。洗浄処理が終了すると、洗浄槽2の洗浄液が排液管22を介して洗浄槽2から排出される。また、タンク41の洗浄液も、検出管30及び排液管22を介してタンク41から排出される。
【0057】
洗浄処理が終了し、洗浄槽2及びタンク41のそれぞれから洗浄液が排出された後、空気供給装置11から洗浄槽2及びタンク41のそれぞれに空気が供給される。これにより、洗浄槽2の洗浄対象及び液位検出装置10Bのそれぞれが乾燥される。
【0058】
<効果>
以上説明したように、本実施形態に係る洗浄器1Bにおいては、空気供給装置11から液位検出装置10Bに空気が送られることにより、液位検出装置10Bが乾燥される。液位検出装置10Bが濡れた状態が放置されなくなるので、液位検出装置10Bにおいてバイオフィルムが生成されることが抑制される。本実施形態においては、例えばタンク41の内面及びフロート42の表面のそれぞれが乾燥される。そのため、タンク41の内面及びフロート42の表面にバイオフィルムが生成されることが抑制される。
【0059】
本実施形態において、第2空気管37の流入端部は、第1空気管36の少なくとも一部に接続される。これにより、例えば第2空気管37と送風ボックス32とを接続することが困難な状況でも、空気供給装置11から送出された空気を液位検出装置10Bに供給することができる。
【0060】
[その他の実施形態]
上述の第1実施形態において、第2空気管37の流入端部が、第1空気管36の少なくとも一部に接続されてもよい。上述の第2実施形態において、第2空気管37の流入端部が、送風ボックス32に接続されてもよい。
【0061】
上述の実施形態において、ヒータ33で加熱された空気が液位検出装置10A,10Bに供給されることとした。液位検出装置10A,10Bに供給される空気は、ヒータ33で加熱されなくてもよい。常温の乾燥空気が液位検出装置10A,10Bに供給されてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1A…洗浄器、1B…洗浄器、2…洗浄槽、2A…上壁、2B…側壁、2C…下壁、2D…貯留壁、2E…底壁、3…洗浄ノズル、4…給水装置、5…排出装置、6…薬液供給装置、7…循環装置、8…ヒータ、9…温度センサ、10A…液位検出装置、10B…液位検出装置、11…空気供給装置、12…超音波振動子、13…制御装置、14…貯留部、15…支持アーム、19…給水管、21…給水弁、22…排液管、23…排液弁、24…薬液ボトル、25…給液管、26…薬液ポンプ、27…吸込管、28…循環ポンプ、29…吐出管、30…検出管、30A…第1端部、30B…第2端部、31…送風機、32…送風ボックス、33…ヒータ、34…温度センサ、35…フィルタ、36…第1空気管、36A…洗浄槽空気管、36B…ノズル空気管、37…第2空気管、38…継手、38A…第1流入ポート、38B…第2流入ポート、38C…流出ポート、39…シリコンチューブ、40…排気管、41…タンク、42…フロート。
図1
図2
図3