(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023137074
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】出力システム、画像センサ、出力方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G01V 8/10 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
G01V8/10 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022043082
(22)【出願日】2022-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹ノ内 利春
(72)【発明者】
【氏名】中村 守雄
(72)【発明者】
【氏名】菊池 彰洋
(72)【発明者】
【氏名】杭 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】八手又 猛
(72)【発明者】
【氏名】玉木 雄二
【テーマコード(参考)】
2G105
【Fターム(参考)】
2G105AA01
2G105BB17
2G105CC01
2G105DD01
2G105EE06
2G105GG05
2G105HH01
(57)【要約】
【課題】様々なアプリケーションに適した検知情報を出力する。
【解決手段】出力システム1は、取得部251と、処理部252と、出力部253と、を備える。取得部251は、空間を撮像する撮像部21によって撮像された撮像画像を含む環境情報を取得する。処理部252は、環境情報に基づいて、空間内の所定範囲内の人に関する検知結果を導出する。出力部253は、処理部252が導出した検知結果を含む検知情報を出力する。処理部252は、検知対象の状態が共通である複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理により、検知結果を導出する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間を撮像する撮像部によって撮像された撮像画像を含む環境情報を取得する取得部と、
前記環境情報に基づいて、前記空間内の所定範囲内の人に関する検知結果を導出する処理部と、
前記処理部が導出した前記検知結果を含む検知情報を出力する出力部と、
を備え、
前記処理部は、検知対象の状態が共通である複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、前記撮像画像に基づいて前記検知結果を導出する検知処理により、前記検知結果を導出する、
出力システム。
【請求項2】
前記複数の検知処理は、前記所定範囲内における人の存在を検知するための複数の第1検知処理であり、
前記処理部は、
前記複数の第1検知処理のうちから選択された1以上の第1検知処理であって、前記撮像画像に基づいて前記検知結果としての第1検知結果を導出する第1検知処理により、前記第1検知結果を導出し、
前記所定範囲内における人の不在を検知するための複数の第2検知処理のうちから選択された1以上の第2検知処理であって、前記撮像画像に基づいて前記第1検知結果とは別の第2検知結果を導出する第2検知処理により、前記第2検知結果を導出し、
前記出力部は、前記第1検知結果を含む第1検知情報と、前記第2検知結果を含む第2検知情報と、を出力する、
請求項1に記載の出力システム。
【請求項3】
前記複数の第1検知処理のうちから選択される1以上の第1検知処理と、前記複数の第2検知処理のうちから選択される1以上の第2検知処理と、でアルゴリズムが異なる、
請求項2に記載の出力システム。
【請求項4】
前記複数の検知処理は、前記所定範囲内における人の検知精度が異なる複数の検知処理を含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載の出力システム。
【請求項5】
前記複数の検知処理は、前記撮像画像を用いた差分検出処理に基づく検知処理と、前記撮像画像を用いた画像認識処理に基づく検知処理と、を含む、
請求項1から4のいずれか1項に記載の出力システム。
【請求項6】
少なくとも第1モード及び第2モードを含む複数の動作モードのうちいずれか1つの動作モードに設定する設定部、を更に備え、
前記処理部は、前記複数の検知処理のうち前記設定部によって設定された前記動作モードに応じた1以上の検知処理であって前記撮像画像に基づいて前記検知結果を導出する検知処理により、前記検知結果を導出する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の出力システム。
【請求項7】
前記処理部は、前記設定部によって前記第1モードに設定されている場合と、前記第2モードに設定されている場合とで異なった検知処理により、前記所定範囲内における人の存在を検知して前記検知結果を導出する、
請求項6に記載の出力システム。
【請求項8】
前記処理部は、前記設定部によって前記第1モードに設定されている場合、前記所定範囲内における人の存在を検知する検知時間が前記第2モードに応じた検知処理より短く、かつ、前記所定範囲内における人の存在を検知する検知精度が前記第2モードに応じた前記検知処理より低い検知処理により、前記検知結果を導出する、
請求項6又は7に記載の出力システム。
【請求項9】
前記処理部は、前記設定部によって前記第1モードに設定されている場合、前記撮像画像を用いた差分検出処理に基づく検知処理により、前記検知結果を導出する、
請求項8に記載の出力システム。
【請求項10】
前記処理部は、前記設定部によって前記第2モードに設定されている場合、前記所定範囲内における人の存在を検知する検知時間が前記第1モードに応じた検知処理より長く、かつ、前記所定範囲内における人の存在を検知する検知精度が前記第1モードに応じた検知処理より高い検知処理により、前記検知結果を導出する、
請求項6から9のいずれか1項に記載の出力システム。
【請求項11】
前記処理部は、前記設定部により前記第2モードに設定されている場合、前記撮像画像を用いた画像認識処理に基づく検知処理により、前記検知結果を導出する、
請求項10に記載の出力システム。
【請求項12】
前記複数の動作モードは第3モードを含み、
前記処理部は、前記設定部によって前記第3モードに設定されている場合、前記第1モードに応じた検知処理と、前記第2モードに応じた検知処理とを併用する、
請求項6から11のいずれか1項に記載の出力システム。
【請求項13】
前記出力部は、前記検知情報に含まれる前記検知結果の導出に用いられた前記複数の検知処理の各々を区別して、前記検知情報を出力する、
請求項1から12のいずれか1項に記載の出力システム。
【請求項14】
前記取得部は、赤外線受光部が受光する赤外線に関する赤外線情報を含む環境情報を更に取得し、
前記処理部は、前記撮像画像に基づいて前記検知結果を導出する前記検知処理とは別に、前記赤外線情報を用いた検知処理により前記検知結果を導出し、
前記出力部は、前記撮像画像に基づいて前記検知結果を導出する前記検知結果により導出された前記検知結果を含む検知情報、及び、前記赤外線情報を用いた検知処理により導出された前記検知結果を含む検知情報の少なくとも一方を出力する、
請求項1から13のいずれか1項に記載の出力システム。
【請求項15】
前記複数の検知処理は、前記所定範囲内における人の不在を検知するための検知処理であり、
前記取得部は、赤外線受光部が受光する赤外線に関する赤外線情報を含む環境情報を更に取得し、
前記処理部は、
前記複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、前記撮像画像に基づいて前記検知結果を導出する検知処理により、前記検知結果を導出し、
前記複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、前記赤外線情報に基づいて前記検知結果を導出する検知処理により、前記撮像画像に基づいて前記検知結果を導出する前記検知処理とは別に前記検知結果を導出し、
前記出力部は、前記撮像画像に基づいて前記検知結果を導出する前記検知処理により導出された前記検知結果を含む検知情報、及び、前記赤外線情報を用いた検知処理により導出された前記検知結果を含む検知情報の少なくとも一方を出力する、
請求項1に記載の出力システム。
【請求項16】
請求項1から15のいずれか1項に記載された出力システムと、
前記撮像部と、
を備える、
画像センサ。
【請求項17】
空間を撮像する撮像部によって撮像された撮像画像を含む環境情報を取得する取得ステップと、
前記環境情報に基づいて、前記空間内の所定範囲内の人に関する検知結果を導出する処理ステップと、
前記処理ステップにて導出した前記検知結果を含む検知情報を出力する出力ステップと、
を有し、
前記処理ステップでは、検知対象の状態が共通である複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、前記撮像画像に基づいて前記検知結果を導出する検知処理により、前記検知結果を導出する、
出力方法。
【請求項18】
請求項17に記載の出力方法を、1以上のプロセッサに実行させるための、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に出力システム、画像センサ、出力方法及びプログラムに関し、より詳細には、人に関する検知結果を含む検知情報を出力する出力システム、画像センサ、出力方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されている検知装置は、撮像部が撮像した解析画像の検知領域内の人の存在の有無を検知する検知部と、人の存在の有無に応じて制御対象に対して制御信号を送信する送信部と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているような検知装置(出力システム)において、人の存在の有無に関する検知結果(検知情報)が照明制御や空調制御等の様々なアプリケーションに利用されている。検知情報の送信(出力)タイミングや検知情報の精度等に関する要求は、検知情報を利用するアプリケーション毎に様々である。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされており、様々なアプリケーションに適した検知情報を出力できる出力システム、画像センサ、出力方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る出力システムは、取得部と、処理部と、出力部と、を備える。前記取得部は、空間を撮像する撮像部によって撮像された撮像画像を含む環境情報を取得する。前記処理部は、前記環境情報に基づいて、前記空間内の所定範囲内の人に関する検知結果を導出する。前記出力部は、前記処理部が導出した前記検知結果を含む検知情報を出力する。前記処理部は、検知対象の状態が共通である複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、前記撮像画像に基づいて前記検知結果を導出する検知処理により、前記検知結果を導出する。
【0007】
本開示の一態様に係る画像センサは、前記出力システムと、前記撮像部と、を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る出力方法は、取得ステップと、処理ステップと、出力ステップと、を有する。前記取得ステップでは、空間を撮像する撮像部によって撮像された撮像画像を含む環境情報を取得する。前記処理ステップでは、前記環境情報に基づいて、前記空間内の所定範囲内の人に関する検知結果を導出する。前記出力ステップでは、前記処理ステップにて導出した前記検知結果を含む検知情報を出力する。前記処理ステップでは、検知対象の状態が共通である複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、前記撮像画像に基づいて前記検知結果を導出する検知処理により、前記検知結果を導出する。
【0009】
本開示の一態様に係るプログラムは、前記出力方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本開示の上記態様に係る出力システム、画像センサ、出力方法及びプログラムによれば、様々なアプリケーションに適した検知情報を出力できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態に係る出力システムの構成を示す概略図である。
【
図2】
図2は、同上の画像センサの構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、同上の画像センサにおける第1検知処理の検知処理毎の動作を示すタイミングチャートである。
【
図4】
図4は、同上の画像センサにおける第2検知処理の検知処理毎の動作を示すタイミングチャートである。
【
図5】
図5は、同上の画像センサにおける第1検知処理の動作モード毎の動作を示すタイミングチャートである。
【
図6】
図6は、同上の画像センサにおける第2検知処理の動作モード毎の動作を示すタイミングチャートである。
【
図7】
図7は、同上の画像センサにおける第1検知処理の動作を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、同上の画像センサにおける第1検知処理の別の動作モード時の動作を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、同上の画像センサにおける第2検知処理の動作を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、同上の画像センサにおける第2検知処理の別の動作モード時の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。本開示において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0013】
実施形態において、測定データなどの2値の比較において、「以下」としているところは「未満」であってもよい。つまり、2値の比較において、2値が等しい場合を含むか否かは、基準値等の設定次第で任意に変更できるので、「以下」か「未満」かに技術上の差異はない。同様に、「以上」としているところは「超過」であってもよい。
【0014】
(1)概要
まず、本実施形態に係る管理システム10の概要について、
図1及び
図2を参照して説明する。
【0015】
図1に示すように、本実施形態の管理システム10は、施設100に設けられている。
【0016】
本開示でいう「施設」は、居住用途で用いられる住宅施設、並びに店舗(テナント)、オフィス(オフィスビル)、福祉施設、教育施設、病院及び工場等の非住宅施設を含む。非住宅施設には、飲食店、遊技場、ホテル、旅館、幼稚園、保育所及び公民館等も含む。つまり、施設100は、マンション等の住宅施設であってもよいし、オフィスビル等の非住宅施設であってもよい。さらに、施設100は、例えば、低層階が店舗で高層階が住戸というように、住宅施設と非住宅施設とが混在する態様の施設も含む。本実施形態では、施設100が、オフィスビルである場合を想定する。
【0017】
管理システム10は、複数の画像センサ2を備える。以下の説明において、複数の画像センサ2の各々のことを単に「画像センサ2」ということがある。画像センサ2は、出力システム1の一例である。
【0018】
図2に示すように、画像センサ2は、取得部251と、処理部252と、出力部253と、を有する。言い換えると、出力システム1は、取得部251と、処理部252と、出力部253と、を備える。
【0019】
取得部251は、例えば施設100に含まれる空間Sp1を撮像する撮像部21によって撮像された撮像画像含む環境情報を取得する。
【0020】
本開示でいう「撮像画像」は、画像データを意味し、静止画、動画及びコマ送りの画像を含み得る。本実施形態では、取得部251が取得する撮像画像は動画である場合を想定する。
【0021】
処理部252は、取得部251が取得した環境情報に基づいて、空間Sp1内の所定範囲内の人に関する検知結果を導出する。ここで、本実施形態の処理部252は、検知対象の状態(検知の目的)が共通である複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、環境情報に含まれる撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理により、検知結果を導出する。
【0022】
ここで、本開示の「空間Sp1内の所定範囲」は、撮像部21の撮像範囲の少なくとも一部である。本開示でいう「検知対象の状態」とは、「空間Sp1の所定範囲内に人(検知対象)が存在しているという状態(行為)」及び「空間Sp1の所定範囲内に人が不在であるという状態(行為)」を含み得る。なお、「空間Sp1の所定範囲内に人が存在しているという状態」と、「空間Sp1の所定範囲内に人が不在であるという状態」とは、検知対象の状態が異なる(検知対象の状態が共通ではない。)。また、「検知対象の状態」は、「人が移動しているという状態(行為)」、「人が滞在しているという状態(行為)」、「人数の状態」、「人の密度の状態」、及び「人の活動量の状態」等を含み得る。
【0023】
本開示でいう「検知の目的」とは、「空間Sp1の所定範囲内における人の存在を検知すること」及び「空間Sp1の所定範囲内における人の不在を検知すること」を含み得る。なお、「空間Sp1の所定範囲内における人の存在を検知すること」と、「空間Sp1の所定範囲内における人の不在を検知すること」とは、検知の目的が異なる(検知の目的が共通ではない。)。また、「検知の目的」は、「移動している人を検知すること」、「滞在している人を検知すること」、「人の人数を検知すること」、「人の密度を検知すること」、及び「人の活動量を検知すること」等を含み得る。
【0024】
出力部253は、処理部252が導出した検知結果を含む検知情報を出力する。
【0025】
本実施形態に係る出力システム1は、検知対象の状態が共通である複数の検知処理のうちから選択された検知処理で検知結果を導出して、検知結果を含む検知情報を出力する。例えば出力システム1は、検知時間が短い検知処理や検知精度の高い検知処理等、様々なアプリケーションに適した検知処理を行うことで、様々なアプリケーションに適した検知情報を出力することができる。
【0026】
(2)詳細
以下、本実施形態に係る管理システム10の詳細な構成について、
図3~
図6を参照して説明する。
【0027】
(2.1)管理システム
図1に示すように、管理システム10は、複数の画像センサ2と、通信インタフェース3と、ハブ4(集線装置)と、伝送アダプタ5と、複数(
図1の例では3つ)の照明器具6と、照明コントローラ7と、空調コントローラ8と、センター装置9と、を備える。管理システム10は、施設100内にいる人の位置、動き、及び人数等の管理又は監視する。また、管理システム10は、施設100の照明及び空調等の各環境を管理又は監視する。なお、以下の説明において、複数の照明器具6の各々を単に「照明器具6」ということがある。
【0028】
(2.2)センター装置
センター装置9は、例えばオフィスビルの管理室等に設けられている。センター装置9は、照明コントローラ7及び空調コントローラ8と通信線W1を介して通信可能に構成されている。本開示でいう「通信可能」とは、有線通信又は無線通信の適宜の通信方式により、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、情報を授受できることを意味する。有線通信は、例えばツイストペアケーブル、専用通信線、またはLAN(Local Area Network)ケーブルなどを介した有線通信である。無線通信は、例えばWi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した無線通信、あるいは赤外線通信などの無線通信である。
【0029】
本実施形態では、センター装置9は、通信線W1を介して照明コントローラ7及び空調コントローラ8に接続されている。センター装置9は、例えばBACnet(Building Automation and Control Network)等のビルディングネットワーク用の通信プロトコルに準拠して、照明コントローラ7及び空調コントローラ8との間で通信を行う。センター装置9は、通信線W5及びハブ4を介した通信も可能である。センター装置9は、通信線W5及びハブ4を介して画像センサ2と通信可能である。
【0030】
センター装置9は、照明コントローラ7と通信し、照明器具6の状態を把握して、空間Sp1の照明環境を管理する。センター装置9は、空調コントローラ8と通信し、図示しない空調機器の状態を把握して、空間Sp1内の空調環境を管理する。
【0031】
(2.3)照明コントローラ
照明コントローラ7は、例えばオフィスビルの管理室等に設けられている。照明コントローラ7は、伝送アダプタ5と通信可能に構成されている。本実施形態の照明コントローラ7は、通信線W2、通信インタフェース3、及び通信線W3を介して伝送アダプタ5と通信する。また、照明コントローラ7は、通信線W2、通信インタフェース3、及び通信線W6を介して画像センサ2と通信する。
【0032】
本実施形態の照明コントローラ7は、通信インタフェース3等を介して、画像センサ2から検知情報を受信する。また、本実施形態の照明コントローラ7は、画像センサ2から受信した検知情報を、通信線W1を介して空調コントローラ8に送信する。
【0033】
照明コントローラ7は、中継器となる伝送アダプタ5を介して、照明器具6のオン/オフ、調光、又は調色等の制御を行う。本実施形態の照明コントローラ7は、画像センサ2が出力する検知情報に基づいて、照明器具6の制御を行う。例えば、照明コントローラ7は、検知情報に基づいて、画像センサ2によって人の存在が検知された所定範囲を照射する照明器具6を点灯させる。また、例えば照明コントローラ7は、検知情報に基づいて、画像センサ2によって人の不在が検知された所定範囲を照射する照明器具6を消灯させる。
【0034】
(2.4)空調コントローラ
空調コントローラ8は、例えばオフィスビルの管理室等に設けられている。空調コントローラ8は、例えば施設100の空間Sp1に設けられた空調装置を制御することで、空間Sp1の空調環境を調整する。本実施形態の空調コントローラ8は、画像センサ2が出力する検知情報を、センター装置9又は照明コントローラ7を介して受信可能である。本実施形態の空調コントローラ8は、画像センサ2が出力する検知情報を、照明コントローラ7を介して受信する。
【0035】
空調コントローラ8は、画像センサ2が出力する検知情報に基づいて、空調装置の制御を行う。例えば、空調コントローラ8は、検知情報に基づいて、画像センサ2によって人の存在が検知された所定範囲に対応する空調器具を稼働させたり、風量を大きくしたり、温度を調整したりする。また、例えば空調コントローラ8は、検知情報に基づいて、画像センサ2によって人の不在が検知された所定範囲に対応する空調器具を停止させたり、風量を小さくしたり、温度を調整したりする。
【0036】
(2.5)通信インタフェース
通信インタフェース3は、照明コントローラ7と伝送アダプタ5との通信、及び、画像センサ2と照明コントローラ7との通信を中継する。通信インタフェース3は、通信線W2を介して照明コントローラ7に接続されている。また、通信インタフェース3は、通信線W3を介して、伝送アダプタ5に接続されている。また、通信インタフェース3は、通信線W5を介して、複数の画像センサ2に接続されている。
【0037】
(2.6)伝送アダプタ
伝送アダプタ5は、少なくとも1つの照明器具6と通信可能に構成されている。伝送アダプタ5は、通信線W4を介した有線通信、又は無線信号を用いた無線通信によって、照明器具6と通信し、上位(通信線W3の信号)と下位(通信線W4の信号及び無線信号)との間で信号のプロトコル変換を行う通信アダプタである。
【0038】
(2.7)照明器具
複数の照明器具6は、例えば、施設100の空間Sp1の天井に設けられている。空間Sp1は、例えば、施設100(オフィスビル)における会議室の1室である。照明器具6は、施設100の空間Sp1に光を照射する装置である。より具体的には、本実施形態の照明器具6は、照明コントローラ7からの制御に応じて、施設100の空間Sp1に光を照射する。
【0039】
(2.8)ハブ
ハブ4は、通信線W5を介して、センター装置9及び画像センサ2に接続されている。通信線W5は、LANケーブルであり、センター装置9と画像センサ2との間では、イーサキャット(Ether CAT)(登録商標)、又はイーサネット(Ethernet)(登録商標)などに準拠して、信号の送信及び受信が行われる。ハブ4は、PoE(Power over Ethernet)給電機能を有するスイッチングハブであることが好ましい。
【0040】
(2.9)画像センサ
本実施形態の画像センサ2は、例えば、施設100の空間Sp1の天井に設けられている。画像センサ2は出力システム1の一例である。
【0041】
図2に示すように、画像センサ2は、撮像部21と、通信部22と、赤外線受光部23と、記憶部24と、制御部25と、を備える。
【0042】
画像センサ2は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータを備えている。プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部25として機能する。つまり、制御部25は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0043】
撮像部21は、空間Sp1を撮像して撮像画像を生成するためのカメラである。撮像部21は、魚眼レンズと、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサ、又はCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の二次元イメージセンサ等の撮像素子を有している。
【0044】
通信部22は、通信線W6を介して通信インタフェース3と通信可能なインタフェースと、通信線W5を介してハブ4と通信可能なインタフェースと、を含んでいる。
【0045】
赤外線受光部23は、赤外線受光部23は、例えば、PIR(Passive Infrared)センサである。赤外線受光部23は、人体から放射される赤外線を受光する。赤外線受光部23は、撮像部21の撮像範囲の所定領域内を検知範囲とする。
【0046】
記憶部24は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の半導体メモリである。なお、記憶部24は、半導体メモリに限らず、ハードディスクドライブ等であってもよい。
【0047】
制御部25は、取得部251と、処理部252と、出力部253と、設定部254と、を有する。
【0048】
取得部251は、撮像部21によって撮像された撮像画像を含む環境情報を取得する。具体的には、取得部251は、撮像部21から撮像画像を含む環境情報を取得する。また、本実施形態の取得部251は、赤外線受光部23が受光する赤外線に関する赤外線情報を含む環境情報を更に取得する。具体的には、取得部251は、赤外線受光部23から赤外線情報を含む環境情報を取得する。赤外線情報は、赤外線受光部23に入射する赤外線の量(受光量)に関する情報である。
【0049】
処理部252は、取得部251が取得した環境情報に基づいて、空間Sp1内の所定範囲内の人に関する検知結果を導出する。より具体的には、処理部252は、検知対象の状態(検知の目的)が共通である複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理により、検知結果を導出する。
【0050】
本実施形態の処理部252は、空間Sp1内の所定範囲内の人に関する検知結果を導出するための処理として、互いに検知対象の状態(検知の目的)が異なる1つ以上の第1検知処理及び1つ以上の第2検知処理を行う。なお、以下の説明において、第1検知処理と第2検知処理とを区別しない場合、第1検知処理又は第2検知処理のことを単に「検知処理」ということがある。
【0051】
第1検知処理は、空間Sp1内の所定範囲内における人の存在を検知するための処理である。処理部252は、複数の第1検知処理のうちから選択された1以上の検知処理(第1検知処理)であって、撮像部21が生成した撮像画像に基づいて検知結果としての第1検知結果を導出する検知処理により、第1検知結果を導出する。複数の第1検知処理の各々は所定範囲内における人の存在を検知するための処理であるから、複数の第1検知処理は検知対象の状態が共通である複数の検知処理である。なお、以下の説明において、第1検知結果のことを単に「検知結果」ということがある。
【0052】
本開示でいう「複数の第1検知処理」は、撮像部21が生成した撮像画像を用いた差分検出処理に基づく第1検知処理と、撮像部21が生成した撮像画像を用いた画像認識処理に基づく第1検知処理と、を含む。複数の第1検知処理が差分検出処理に基づく第1検知処理と、画像認識処理に基づく第1検知処理とを含むことで、処理部は、例えば様々なアプリケーションの要求に応じて、各要求に適した第1検知結果を導出することができる。なお、以下の説明において、撮像部21が生成した撮像画像を用いた差分検出処理に基づく第1検知処理のことを、単に「差分検出処理に基づく第1検知処理」ということがある。また、以下の説明において、撮像部21が生成した撮像画像を用いた画像認識処理に基づく第1検知処理のことを、単に「画像認識処理に基づく第1検知処理」ということがある。
【0053】
複数の第1検知処理に含まれる、差分検出処理に基づく第1検知処理と、画像認識処理に基づく第1検知処理とは、アルゴリズムが異なる検知処理である。また、差分検出処理に基づく第1検知処理と、画像認識処理に基づく第1検知処理とは、所定範囲内における人の検知精度が異なる。すなわち、複数の第1検知処理は、所定範囲内における人の検知精度が異なる複数の検知処理を含む。複数の第1検知処理が検知精度の異なる複数の検知処理を含むことで、様々なアプリケーションが要求する検知結果の精度に応じて、第1検知結果を含む検知情報を出力することができる。
【0054】
差分検出処理に基づく第1検知処理は、例えば、背景差分を用いて人(物体)の存在を検知する処理や、フレーム間差分を用いて所定範囲内における人の動き量を導出することで人の存在を検知する処理である。
【0055】
画像認識処理に基づく第1検知処理は、機械学習によって生成された第1学習済モデルを用いる処理である。第1学習済モデルは、例えば、複数の教師データを用いた教師あり学習によって生成されている。複数の教師データは、例えば、所定範囲内に人が存在する状況を撮像した複数の撮像画像である。処理部252は、撮像部21が生成した撮像画像を学習済モデルの入力とすることで、第1学習済モデルの出力として、所定範囲内に人が存在しているか否かの情報を得ることができる。なお、機械学習のアルゴリズムは、一例として、ニューラルネットワークである。
【0056】
本実施形態では、画像認識処理に基づく第1検知処理は、差分検出処理に基づく第1検知処理によって人(物体)の存在が検知された後に行われる。より具体的には、画像認識処理に基づく第1検知処理は、差分検出処理に基づく第1検知処理によって人が存在すると判定された検知領域を対象として、検知領域内に人が存在することを検知する処理である。
【0057】
第2検知処理は、空間Sp1内の所定範囲内における人の不在を検知するための処理である。すなわち、第2検知処理は、第1検知処理と検知対象(人)の状態が異なる。処理部252は、複数の第2検知処理のうちから選択された1以上の検知処理(第2検知処理)であって、撮像部21が生成した撮像画像に基づいて第1検知結果とは別の第2検知結果を導出する検知処理により、第2検知結果を導出する。複数の第2検知処理の各々は所定範囲内における人の不在を検知するための処理であるから、複数の第2検知処理は検知対象の状態が共通である複数の検知処理である。なお、本実施形態の処理部252は、第1検知処理において所定範囲内における人の存在を検知した後に第2検知処理を行う。なお、以下の説明において、第2検知結果のことを単に「検知結果」ということがある。
【0058】
本開示でいう「複数の第2検知処理」は、撮像部21が生成した撮像画像を用いた画像認識処理に基づく第2検知処理、撮像部21が生成した撮像画像を用いた微動判定処理に基づく第2検知処理、及び、赤外線受光部23が受光する赤外線に関する赤外線情報を用いた第2検知処理を含み得る。なお、以下の説明において、撮像部21が生成した撮像画像を用いた画像認識処理に基づく第2検知処理のことを、単に「画像認識処理に基づく第2検知処理」ということがある。また、撮像部21が生成した撮像画像を用いた微動判定処理に基づく第2検知処理のことを、単に「微動判定処理に基づく第2検知処理」ということがある。さらに、赤外線受光部23が受光する赤外線に関する赤外線情報を用いた検知処理のことを、単に「赤外線情報を用いた第2検知処理」ということがある。
【0059】
複数の第2検知処理に含まれる、画像認識処理に基づく第2検知処理と、微動判定処理に基づく第2検知処理と、赤外線情報を用いた第2検知処理とは、互いにアルゴリズムが異なる処理である。また、画像認識処理に基づく第2検知処理と、微動判定処理に基づく第2検知処理と、赤外線情報を用いた第2検知処理とは、互いに所定範囲内における人の検知精度が異なる。すなわち、複数の第2検知処理は、所定範囲内における人の検知精度が異なる複数の検知処理を含む。複数の第2検知処理が検知精度の異なる複数の検知処理を含むことで、様々なアプリケーションの要求に応じて、第2検知結果の検知精度が異なる検知情報を出力することができる。
【0060】
画像認識処理に基づく第2検知処理は、機械学習によって生成された第2学習済モデルを用いる処理である。第2学習済モデルは、例えば、複数の教師データを用いた教師あり学習によって生成されている。複数の教師データは、例えば、所定範囲内に人が存在しない(人が不在の)状況を撮像した複数の撮像画像である。処理部252は、撮像部21が生成した撮像画像を学習済モデルの入力とすることで、第2学習済モデルの出力として、所定範囲内に人が存在しているか否かの情報を得ることができる。なお、機械学習のアルゴリズムは、一例として、ニューラルネットワークである。
【0061】
本実施形態に係る微動判定処理に基づく第2検知処理は、第1検知処理において人が存在すると検知された滞在領域(静止領域)における人の不在を検知するための処理である。本開示でいう「滞在領域」は、空間Sp1内の所定範囲内の領域であって、人が停滞している領域である。「人が停滞している領域」は、例えば、人が座っている領域、人が立ち止まっている領域、及び、人が横たわっている領域等を含み得る。本実施形態の処理部252は、滞在領域における人の不在を検知した場合に、所定範囲内における人の不在を検知する。
【0062】
微動判定処理に基づく第2検知処理は、滞在領域内に微動(動き量の小さい)している人(物)が存在しないことを検知する処理である。言い換えると、微動判定処理に基づく第2検知処理は、滞在領域に滞在している人がいないことを検知する検知処理である。
【0063】
微動判定処理に基づく第2検知処理時において、処理部252は、滞在領域における人の第1所定期間の動き量に基づいて人の存在を検知する。滞在領域において人が動くと滞在領域内の画素の輝度は人の動きに基づいて変化する。処理部252は、滞在領域内の画素のうち輝度の変化量が第1閾値以上となる画素の数を人の動き量として導出する。処理部252は、導出した動き量と第2閾値とを比較し、第1所定期間における動き量が第2閾値未満である場合、滞在領域における人の不在を検知する。一方で、処理部252は、第1所定期間における動き量が第2閾値以上である場合、滞在領域における人の存在を検知する。第1閾値及び第2閾値は、例えば記憶部24に記憶されている。
【0064】
赤外線情報を用いた第2検知処理は、取得部251が取得した赤外線情報を用いた処理である。人が赤外線受光部23の検知範囲内(所定範囲内)に入ると、赤外線受光部23に入射する赤外線の量(受光量)が人体表面と背景との温度差に相当する量だけ変化する。処理部252は、第2所定期間における赤外線情報に含まれる受光量の変化量に基づいて、所定範囲内における人の存在を検知する。すなわち、処理部252は、第2所定期間における受光量の変化が第3閾値未満である場合、所定範囲内における人の不在を検知する。一方で、処理部252は、第2所定期間における受光量の変化が第3閾値以上である場合、所定範囲内における人の存在を検知する。第3閾値は、例えば記憶部24に記憶されている。
【0065】
本実施形態の処理部252は、設定部254によって設定される動作モードに応じて、複数の第1検知処理のうちから1以上の第1検知処理を選択する。また、処理部252は、設定部254によって設定される動作モードに応じて、複数の第2検知処理のうちから1以上の第2検知処理を選択する。
【0066】
出力部253は、処理部252が導出した検知結果を含む検知情報を出力する。より具体的には、出力部253は、所定範囲内における人の存在を検知した第1検知結果を含む第1検知情報と、所定範囲内における人の不在を検知した第2検知結果を含む第2検知情報と、を出力する。複数の第1検知処理のうちから選択された1以上の検知処理によって導出された第1検知結果を含む第1検知情報と、複数の第2検知処理のうちから選択された1以上の検知処理によって導出された第2検知結果を含む第2検知情報と、を出力することで、様々なアプリケーションにより適した検知情報を出力することができる。なお、以下の説明において、第1検知情報と第2検知情報とを区別しない場合、第1検知情報又は第2検知情報のことを単に「検知情報」ということがある。
【0067】
本実施形態の出力部253は、通信部22を制御して、通信インタフェース3等を介して、検知情報を照明コントローラ7に送信(出力)する。なお、本実施形態では、照明コントローラ7に送信された検知情報は、照明コントローラ7によって空調コントローラ8に転送される。また、本実施形態の出力部253は、通信線W5及びハブ4を介して、検知情報をセンター装置9に送信する。
【0068】
また、本実施形態の出力部253は、検知情報に含まれる検知結果の導出に用いられた複数の検知処理の各々を区別して、検知情報を出力する。例えば、出力部253は、検知結果の導出に用いられた検知処理を示す区別情報を検知情報に含めて、検知情報を出力する。
【0069】
出力部253が検知結果の導出に用いられた複数の検知処理の各々を区別して検知情報を出力することで、検知情報を利用するアプリケーションは、アプリケーションに適した検知情報を選択して利用することができる。
【0070】
設定部254は、少なくとも第1モード及び第2モードを含む複数の動作モードのうちいずれか1つの動作モードに設定する。本実施形態の設定部254は、第1モード、第2モード、第3モード、及び第4モードを含む複数の動作モードのうちいずれか1つの動作モードに設定する。
【0071】
上述のように、処理部252は、設定部254が設定した動作モードに応じて、複数の検知処理から1以上の検知処理を選択する。より具体的には、処理部252は、複数の検知処理のうち設定部254によって設定された動作モードに応じた1以上の検知処理であって撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理により、検知結果を導出する。
【0072】
検知情報を利用するアプリケーションに応じて、設定部254が動作モードを設定することで、検知情報を利用するアプリケーションに適した検知情報を出力することができる。
【0073】
下の表1は、複数の動作モードと、処理部252が選択する1以上の検知処理との対応関係を示している。
【0074】
【0075】
まず、第1モードについて説明する。表1に示すように、第1モードは、例えば照明制御のアプリケーションに適した検知情報を出力するための動作モードである。なお、本開示でいう「照明制御のアプリケーション」とは、照明コントローラ7が、画像センサ2が出力する検知情報に基づいて、複数の照明器具6を制御するアプリケーションである。
【0076】
第1モードは、複数の第1検知処理のうちから、差分検出処理に基づく第1検知処理が選択されるモードである。すなわち、設定部254によって第1モードが設定されている場合、処理部252は、撮像画像を用いた差分検出処理に基づく第1検知処理により、第1検知結果を導出する。撮像画像を用いた差分検出処理に基づく第1検知処理を行うことで、例えば撮像画像を用いた画像認識処理に基づく第1検知処理を行う場合と比べて、第1モードにおける処理部252の負荷を低減することができる。
【0077】
また第1モードは、複数の第2検知処理のうちから、微動判定処理に基づく第2検知処理と、赤外線情報を用いた第2検知処理とが選択される動作モードである。微動判定処理に基づく第2検知処理と赤外線情報を用いた第2検知処理とを併用することで、例えば微動判定処理に基づく第2検知処理において誤検知があった場合であっても、赤外線情報を用いた第2検知処理において人の不在を検知することができる。なお、微動判定処理に基づく第2検知処理における誤検知は、例えば、カーテン等の人以外の物の微動を検知することで、実際には人が不在にも関わらず、人が存在していると検知してしまうことを含む。
【0078】
ここで、差分検出処理に基づく第1検知処理と、微動判定処理に基づく第2検知処理とは、アルゴリズムが異なる検知処理である。また、差分検出処理に基づく第1検知処理と、赤外線情報を用いた第2検知処理とは、アルゴリズムが異なる検知処理である。すなわち、第1モードでは、複数の第1検知処理のうちから選択される1以上の第1検知処理と、複数の第2検知処理のうちから選択される1以上の第2検知処理と、でアルゴリズムが異なる。互いに異なったアルゴリズムの第1検知処理及び第2検知処理を行い、第1検知情報及び第2検知情報を出力することで、様々なアプリケーションにより適した検知情報を出力することができる。
【0079】
次に、第2モードについて説明する。第2モードは、例えば空調制御、混雑度表示のアプリケーションに適した検知情報を出力するための動作モードである。なお、本開示でいう「空調制御のアプリケーション」とは、空調コントローラ8が、画像センサ2が出力する検知情報に基づいて、空調器具を制御するアプリケーションである。また、「混雑度表示のアプリケーション」とは、例えばセンター装置9が、空間Sp1に存在する人の数に関する情報を出力するアプリケーションである。
【0080】
第2モードは、複数の第1検知処理のうちから、差分検出処理に基づく第1検知処理、及び、画像認識処理に基づく第1検知処理が選択されるモードである。すなわち、設定部254によって第2モードが設定されている場合、処理部252は、撮像画像を用いた画像認識処理に基づく第1検知処理により、第1検知結果を導出する。撮像画像を用いた画像認識処理に基づく第1検知処理を行うことで、第2モード時の検知精度を向上させることができる。
【0081】
また、第2モードは、複数の第2検知処理のうちから、画像認識処理に基づく第2検知処理と、微動判定処理に基づく第2検知処理と、赤外線情報を用いた第2検知処理とが選択される動作モードである。画像認識処理に基づく第2検知処理と、微動判定処理に基づく第2検知処理とを併用することで、例えば画像認識処理に基づく第2検知処理において誤検知があった場合であっても、微動判定処理に基づく第2検知処理において人の不在を検知することができる。なお、画像認識処理に基づく第2検知処理における誤検知は、例えば、実際には人が不在であるにも関わらず、人が存在していると検知してしまうことを含む。
【0082】
図3は、第1検知処理の検知処理毎の動作を示すタイミングチャートである。
図3に示すように、タイミングT1で人が空間Sp1の所定範囲内に入ったとする。第1モード時のように、処理部252が差分検出処理に基づく第1検知処理のみ行う場合、出力部253は、人の存在を検知した第1検知結果を含む第1検知情報を即座に(タイミングT1にて)出力する。
【0083】
一方で、第2モード時のように、処理部252が画像認識処理に基づく第1検知処理も行う場合、処理部252が差分検出処理に基づく第1検知処理によって人の存在を検知しても、処理部252は第1検知結果を導出しない。つまり、処理部252が画像認識処理に基づく第1検知処理も行う場合、処理部252が差分検出処理に基づく第1検知処理によって人の存在を検知しても、出力部253は第1検知情報を出力しない。処理部252が画像認識処理に基づく第1検知処理にて人の存在を検知し第1検知結果を導出したタイミングT2にて、出力部253は、第1検知結果を含む第1検知情報を出力する。タイミングT2は、画像認識処理に基づく第1検知処理の検知時間(認識時間)分だけタイミングT1より遅いタイミングである。
【0084】
ここで、第1モードと第2モードとを比較すると、第1モードは、第2モードより、処理部252が所定範囲内における人の存在を検知する検知時間が短く、出力部253が第1検知情報を出力するタイミングが早い動作モードである。また、処理部252が画像認識処理に基づく第1検知処理を行わないため、第1モードは第2モードと比べて検知精度が低いモードである。言い換えると、処理部252は、設定部254によって第2モードに設定されている場合、所定範囲内における人の存在を検知する検知時間が第2モードに応じた第1検知処理より短く、所定範囲内における人の存在を検知する検知精度が第2モードに応じた第1検知処理より低い第1検知処理により、第1検知結果を導出する。
【0085】
照明制御のアプリケーションでは、空間Sp1の所定範囲内に人が入ってきた場合に、所定範囲を照射する照明器具6を即座に点灯状態にする必要がある。したがって、検知情報が照明制御のアプリケーションに利用される場合は、第1モードの方が第2モードよりも適している。すなわち、設定部254が第1モードに設定することにより、出力部253は、検知時間の短さが重要となるアプリケーションに適した第1検知情報を出力することができる。
【0086】
第2モードは、第1モードより、処理部252が所定範囲内における人の存在を検知する検知時間が長く、出力部253が検知情報を出力するタイミングが遅い動作モードである。また、処理部252が画像認識処理に基づく第1検知処理を行うため、第2モードは第1モードと比べて検知精度が高いモードである。言い換えると、処理部252は、設定部254によって第2モードに設定されている場合、所定範囲内における人の存在を検知する検知時間が第1モードに応じた第1検知処理より長く、所定範囲内における人の存在を検知する検知精度が第1モードに応じた第1検知処理より高い第1検知処理により、第1検知結果を導出する。
【0087】
空調制御、混雑度表示のアプリケーションでは、空間Sp1の所定範囲内に存在する人の検知精度が重要である。したがって、検知情報が空調制御、混雑度表示のアプリケーションに利用される場合は、第2モードの方が第1モードよりも適している。すなわち、設定部254が第2モードに設定することにより、出力部253は、検知精度の高さが重要となるアプリケーションに適した第1検知情報を出力することができる。
【0088】
上述のように、本実施形態の処理部252は、設定部254によって第1モードに設定されている場合と、第2モードに設定されている場合とで異なった第1検知処理により、所定範囲内における人の存在を検知して第1検知結果を導出する。第1モードに設定されている場合と第2モードに設定されている場合とで、処理部252が異なった第1検知処理により第1検知結果を導出するため、出力部253は、様々なアプリケーションにより適した第1検知情報を出力することができる。
【0089】
図4は、第2検知処理の検知処理毎の動作を示すタイミングチャートである。
図4に示すように、タイミングT3で人が空間Sp1の所定範囲内(滞在領域)から出て行ったとする。なお、画像認識処理に基づく第2検知処理、微動判定処理に基づく第2検知処理、及び赤外線情報を用いた第2検知処理は、タイミングT3よりも前のタイミングにて開始されている。
【0090】
第2モード時のように、処理部252が画像認識処理に基づく第2検知処理を行う場合、出力部253は、画像認識処理に基づく第2検知処理にて導出された第2検知結果を含む第2検知情報をタイミングT4にて出力する。タイミングT4は、タイミングT3より、画像認識処理に基づく第2検知処理の検知時間分遅いタイミングである。
【0091】
また、第1モード時のように、処理部252が画像認識処理に基づく第2検知処理を行わない場合、又は、画像認識処理に基づく第2検知処理において例えば誤検知があった場合、出力部253は、微動判定処理に基づく第2検知処理にて導出された第2検知結果を含む第2検知情報をタイミングT5にて出力する。なお、タイミングT5は、タイミングT4より第1所定期間分遅いタイミングである。また、第1所定期間は、画像認識処理に基づく第2検知処理における人の不在を検知する検知時間より長い期間である。
【0092】
また、微動判定処理に基づく第2検知処理において例えば誤検知があった場合、出力部253は、赤外線情報を用いた第2検知処理にて導出された第2検知結果を含む第2検知情報をタイミングT6にて出力する。なお、タイミングT6は、タイミングT4より第2所定期間分遅いタイミングである。また、本実施形態の第2所定期間は、第1所定期間より長い期間である。
【0093】
ここで、第1モードと第2モードとを比較すると、画像認識処理に基づく第2検知処理において誤検知がない場合、第2モードは、第1モードより、処理部252が所定範囲内における人の不在を検知する検知時間が短く、出力部253が第2検知情報を出力するタイミングが早い動作モードである。
【0094】
次に、第3モードについて説明する。表1に示すように、第3モードは、例えば照明制御、空調制御、及び混雑度表示のアプリケーションに適した検知情報を出力するための動作モードである。第3モードは、第1モードと第2モードとを併用する動作モードである。すなわち、設定部254によって第3モードに設定されている場合、処理部252は、第1モードに応じた検知処理と、第2モードに応じた検知処理とを併用して行う。また、設定部254によって第3モードが設定されている場合、出力部253は、第1モード時の検知情報を出力するタイミングと、第2モード時の検知情報を出力するタイミングとの両方のタイミングで検知情報を出力する。
【0095】
第3モードは第1モードと第2モードとを併用する動作モードであるため、第1モードでの検知情報を利用するアプリケーション及び第2モードでの検知情報を利用するアプリケーションのどちらのアプリケーションにも対応することができる。すなわち、設定部254によって第3モードに設定されている場合、照明制御、空調制御、混雑度表示の各々のアプリケーションは、アプリケーションに適した検知情報を選択して利用することができる。
【0096】
次に、第4モードについて説明する。表1に示すように、第4モードは、例えば照明制御、空調制御、及び混雑度表示のアプリケーションに適した検知情報を出力するための動作モードである。
【0097】
第4モードは、複数の第1検知処理のうちから、画像認識処理に基づく第1検知処理が選択されるモードである。第4モード時における画像認識処理に基づく第1検知処理は、第2モード(第3モード)時における画像認識処理に基づく第1検知処理より、検知時間が短く、検知精度が高い検知処理である。第4モード時における画像認識処理に基づく第1検知処理は、第2モード時における画像認識処理に基づく第1検知処理と異なり、差分検出処理に基づく第1検知処理を行うことなく実行される検知処理である。
【0098】
また、第4モードは、複数の第2検知処理のうちから、画像認識処理に基づく第2検知処理が選択されるモードである。第4モード時における画像認識処理に基づく第2検知処理は、第2モード(第3モード)時における画像認識処理に基づく第2検知処理より、検知時間が短く、検知精度が高い検知処理である。
【0099】
第4モードは、例えば第2モードの発展形の動作モードである。すなわち、第2モード時における画像認識処理に基づく検知処理の検知時間がより短くなり、検知精度がより向上すれば、第2モードを本実施形態の第4モードのようにしてもよい。
【0100】
図5は、第1検知処理の動作モード毎の動作を示すタイミングチャートである。
図5に示すように、タイミングT1で人が空間Sp1の所定範囲内に入ったとする。
【0101】
動作モードが第1モードの場合、処理部252は差分検出処理に基づく第1検知処理を行って第1検知結果を導出する。出力部253は、タイミングT1にて、差分検出処理に基づく第1検知処理によって導出された第1検知結果を含む第1検知情報を出力する。
【0102】
動作モードが第2モードの場合、処理部252は、差分検出処理に基づく第1検知処理にて人の存在を検知した後、さらに画像認識処理に基づく第1検知処理を行って第1検知結果を導出する。出力部253は、タイミングT2にて、画像認識処理に基づく第1検知処理によって導出された第1検知結果を含む第1検知情報を出力する。
【0103】
動作モードが第3モードの場合、処理部252は、差分検出処理に基づく第1検知処理にて人の存在を検知した後、さらに画像認識処理に基づく第1検知処理を行って第1検知結果を導出する。出力部253は、まずタイミングT1にて、差分検出処理に基づく第1検知処理によって導出された第1検知結果を含む第1検知情報を出力する。さらに、出力部253は、タイミングT2にて、画像認識処理に基づく第1検知処理によって導出された第1検知結果を含む第1検知情報を出力する。
【0104】
動作モードが第4モードの場合、処理部252は画像認識処理に基づく第1検知処理を行って第1検知結果を導出する。出力部253は、タイミングT1にて、画像認識処理に基づく第1検知処理によって導出された第1検知結果を含む第1検知情報を出力する。
【0105】
なお、タイミングT1にて出力部253が第1検知情報を出力すると説明したが、出力部253が第1検知情報を出力するタイミングはタイミングT1よりも少し遅れたタイミングであってもよい。
【0106】
図6は、第2検知処理の動作モード毎の動作を示すタイミングチャートである。
図6に示すように、タイミングT3で人が空間Sp1の所定範囲内(滞在領域)から出て行ったとする。
【0107】
動作モードが第1モードの場合、処理部252は微動判定処理に基づく第2検知処理を行って第2検知結果を導出する。出力部253は、タイミングT5にて、微動判定処理に基づく第2検知処理によって導出された第2検知結果を含む第2検知情報を出力する。
【0108】
また、処理部252が微動判定処理に基づく第2検知処理において、滞在領域における人の不在を検知できなかった場合(誤って人の存在を検知している場合)、出力部253は、タイミングT6にて、赤外線情報を用いた第2検知処理によって導出された第2検知結果を含む第2検知情報を出力する。
【0109】
以上のように、動作モードが第1モードの場合、出力部253は、タイミングT5及びタイミングT6のいずれかのタイミングにて第2検知情報を出力する。
【0110】
動作モードが第2モードの場合、処理部252は画像認識処理に基づく第2検知処理を行って第2検知結果を導出する。出力部253は、タイミングT4にて、画像認識処理に基づく第2検知処理によって導出された第2検知結果を含む第2検知情報を出力する。
【0111】
また、処理部252が画像認識処理に基づく第2検知処理において、滞在領域における人の不在を検知できなかった場合、出力部253は、タイミングT5にて、微動判定処理に基づいた第2検知処理によって導出された第2検知結果を含む第2検知情報を出力する。
【0112】
さらに、処理部252が微動判定処理に基づく第2検知処理において、滞在領域における人の不在を検知できなかった場合、出力部253は、タイミングT6にて、赤外線情報を用いた第2検知処理によって導出された第2検知結果を含む第2検知情報を出力する。
【0113】
以上のように、動作モードが第2モードの場合、出力部253は、タイミングT4、タイミングT5、及びタイミングT6のいずれかのタイミングにて第2検知情報を出力する。
【0114】
動作モードが第3モードの場合、処理部252は画像認識処理に基づく第2検知処理を行って第2検知結果を導出する。出力部253は、タイミングT4にて、画像認識処理に基づく第2検知処理によって導出された第2検知結果を含む第2検知情報を出力する。
【0115】
また、出力部253は、タイミングT5にて、微動判定処理に基づいた第2検知処理によって導出された第2検知結果を含む第2検知情報を出力する。
【0116】
処理部252が微動判定処理に基づく第2検知処理において、滞在領域における人の不在を検知できなかった場合、出力部253は、タイミングT6にて、赤外線情報を用いた第2検知処理によって導出された第2検知結果を含む第2検知情報を出力する。
【0117】
以上のように、動作モードが第3モードの場合、出力部253は、基本的にタイミングT4及びタイミングT5にて第2検知情報を出力する。
【0118】
動作モードが第4モードの場合、処理部252は画像認識処理に基づく第2検知処理を行って第2検知結果を導出する。出力部253は、タイミングT3にて、画像認識処理に基づく第2検知処理によって導出された第2検知結果を含む第2検知情報を出力する。なお、出力部253が第2検知情報を出力するタイミングはタイミングT3よりも少し遅れたタイミングであってもよい。
【0119】
以上のように、動作モードが第1モードの場合、出力部253は、タイミングT4にて第2検知情報を出力する。
【0120】
(3)出力システムの動作
次に、
図7~
図10を参照して出力システム1(画像センサ2)の動作について説明する。
【0121】
図7は、第1モード時における第1検知処理の動作を示すフローチャートである。まず、取得部251は、撮像部21が生成した撮像画像を含む環境情報を取得する(S1)。
【0122】
次に、処理部252は、差分検出処理に基づく第1検知処理を行う(S2)。処理部252は、所定領域内における人の存在を検知したか否かを判断する(S3)。
【0123】
処理部252が人の存在を検知している場合(S3:YES)、出力部253は、差分検出処理に基づく第1検知結果にて導出された第1検知結果を含む第1検知情報を出力する(S4)。一方で、処理部252が人の存在を検知していない場合(S3:NO)、処理はステップS1の処理に戻る。
【0124】
図8は、第2モード時における第1検知処理の動作を示すフローチャートである。ステップS3の処理とステップS4の処理との間に、ステップS11の処理及びステップS12の処理が入る以外は、第1モード時における第1検知処理の動作と同じであるため、適宜説明を省略する。
【0125】
処理部252が差分検出処理に基づく第1検知処理において人の存在を検知している場合(S3:YES)、処理部252は、画像認識処理に基づく第1検知処理を行う(S11)。処理部252は、画像認識処理に基づく第1検知処理において、所定領域内における人の存在を検知したか否かを判断する(S12)。
【0126】
処理部252が人の存在を検知している場合(S12:YES)、出力部253は、差分検出処理に基づく第1検知結果にて導出された第1検知結果を含む第1検知情報を出力する(S4)。一方で、処理部252が人の存在を検知していない場合(S12:NO)、処理はステップS1の処理に戻る。
【0127】
なお、第3モード時の画像センサ2は、
図7及び
図8に示す処理を並行して行っている。
【0128】
図9は、第1モード時における第2検知処理の動作を示すフローチャートである。上述のように、第2検知処理は、第1検知処理にて人の存在が検知された後に行われる検知処理である。まず、取得部251は、撮像部21が生成した撮像画像を含む環境情報を取得する(S21)。
【0129】
次に、処理部252は、微動判定処理に基づく第2検知処理を開始する(S22)。また、処理部252は、赤外線情報に基づく第2検知処理を開始する(S23)。ステップS22の処理とステップS23の処理との順序は逆でもよく、本実施形態の処理部252は、微動判定処理に基づく第2検知処理と、赤外線情報に基づく第2検知処理とを同時に開始する。そして、処理部252は、所定領域内(滞在領域)における人の不在を検知したか否かを判断する(S24)。
【0130】
処理部252が微動判定処理に基づく第2検知処理及び赤外線情報に基づく第2検知処理のいずれかにて人の不在を検知している場合(S24:YES)、出力部253は、第2検知情報を出力する(S25)。なお、出力部253は、微動判定処理に基づく第2検知処理及び赤外線情報に基づく第2検知処理のいずれで第2検知結果を導出したのかを区別して第2検知情報を出力する。
【0131】
一方で、処理部252が微動判定処理に基づく第2検知処理及び赤外線情報に基づく第2検知処理のいずれかにて人の不在を検知していない場合(S24:NO)、処理はステップS21の処理に戻る。
【0132】
ステップS22~ステップS25の処理を言い換えると、処理部252は、複数の第2検知処理のうちから選択された1以上の第2検知処理であって、撮像画像に基づいて第2検知結果を導出する第2検知処理(微動判定処理に基づく第2検知処理)により、第2検知結果を導出する。また、処理部252は、複数の第2検知処理のうちから選択された1以上の第2検知処理であって、赤外線情報に基づいて第2検知結果を導出する第2検知処理により、撮像画像に基づいて第2検知結果を導出する第2検知処理とは別に第2検知結果を導出している。そして、出力部253は、撮像画像に基づいて第2検知結果を導出する第2検知処理により導出された第2検知結果を含む第2検知情報、及び、赤外線情報を用いた第2検知処理により導出された第2検知結果を含む第2検知情報の少なくとも一方を出力する。赤外線情報を用いた第2検知処理を更に行うことで、撮像画像に基づく第2検知処理にて人の不在を検知することができない場合であっても、赤外線情報を用いた第2検知処理にて人の不在を検知することができる。
【0133】
図10は、第2モード時における第2検知処理の動作を示すフローチャートである。ステップS21の処理とステップS22の処理との間に、ステップS31が入る以外は、第1モード時における第2検知処理の動作と同じであるため、適宜説明を省略する。
【0134】
処理部252は、取得部251が環境情報を取得した後に、画像認識処理に基づく第2検知処理を開始する(S31)。また、処理部252は、微動判定処理に基づく第2検知処理を開始する(S22)。さらに、処理部252は、赤外線情報に基づく第2検知処理を開始する(S23)。本実施形態の処理部252は、画像認識処理に基づく第2検知処理、微動判定処理に基づく第2検知処理、及び赤外線情報に基づく第2検知処理を同時に開始する。そして、処理部252は、所定領域内(滞在領域)における人の不在を検知したか否かを判断する(S24)。
【0135】
処理部252が、画像認識処理に基づく第2検知処理、微動判定処理に基づく第2検知処理、及び赤外線情報に基づく第2検知処理のいずれかにて人の不在を検知している場合(S24:YES)、出力部253は、第2検知情報を出力する(S25)。なお、出力部253は、画像認識処理に基づく第2検知処理、微動判定処理に基づく第2検知処理、及び赤外線情報に基づく第2検知処理のいずれで第2検知結果を導出したのかを区別して第2検知情報を出力する。
【0136】
図7~
図10に示すフローチャートは、一例に過ぎず、処理の順番が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は削除されてもよい。
【0137】
(4)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一例に過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0138】
また、上記実施形態に係る出力システム1(画像センサ2)と同等の機能は、出力方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る出力方法は、取得ステップと、処理ステップと、出力ステップと、を有する。取得ステップでは、空間を撮像する撮像部21によって撮像された撮像画像を含む環境情報を取得する。処理ステップでは、環境情報に基づいて、空間内の所定範囲内の人に関する検知結果を導出する。出力ステップでは、処理ステップにて導出した検知結果を含む検知情報を出力する。処理ステップでは、検知対象の状態が共通である複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理により、検知結果を導出する。一態様に係るプログラムは、上記の出力方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0139】
本開示における出力システム1(画像センサ2)又は出力方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における出力システム1又は出力方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1又は複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1又は複数の電子回路で構成される。
【0140】
また、出力システム1における複数の機能が、1つの筐体内(画像センサ2)に集約されていることは出力システム1に必須の構成ではなく、出力システム1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。例えば、画像センサ2の取得部251及び処理部252がセンター装置9に設けられていてもよい。さらに、出力システム1の少なくとも一部の機能、例えば、画像センサ2の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0141】
設定部254が設定する複数の動作モードは、第1モード~第4モードの全ての動作モードを含んでいなくともよい。設定部254が設定する複数の動作モードは、例えば第1モードと第2モードとを含んでいればよい。
【0142】
上記実施形態では、機械学習のアルゴリズムは一例としてニューラルネットワークである場合を例示した。ただし、機械学習のアルゴリズムは、ニューラルネットワークに限定されず、例えば、XGB(eXtreme Gradient Boosting)回帰、ランダムフォレスト(Random Forest)、決定木(decision tree)、ロジスティック回帰(Logistic Regression)、サポートベクターマシン(SVM:Support vector machine)、単純ベイズ(Naive Bayes)分類器、又はk近傍法(k-nearest neighbors)等であってもよい。さらに、機械学習のアルゴリズムは、例えば、混合ガウスモデル(GMM:Gaussian Mixture Model)、又はk平均法(k-means clustering)等であってもよい。
【0143】
学習済みモデルは、追加の学習を行うことで学習済みモデルを更新してもよい。
【0144】
第1学習済モデルと第2学習済モデルとは共通の学習済モデルであってもよい。
【0145】
微動判定処理に基づく第2検知処理において処理部252が人の不在を検知した場合、出力部253は即座(
図4中のタイミングT5)に第2検知情報を出力するのではなく、タイミングT5から第3所定期間経過後に第2検知情報を出力してもよい。例えば微動判定処理に基づく第2検知処理において処理部252が誤って人の不在を検知した場合に、即座に照明器具6が消灯されたりすること等を防ぐことができる。
【0146】
出力部253が出力する検知情報は、センター装置9経由で照明コントローラ7及び空調コントローラ8に送信されてもよい。
【0147】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る出力システム(1)は、取得部(251)と、処理部(252)と、出力部(253)と、を備える。取得部(251)は、空間(Sp1)を撮像する撮像部(21)によって撮像された撮像画像を含む環境情報を取得する。処理部(252)は、環境情報に基づいて、空間(Sp1)内の所定範囲内の人に関する検知結果を導出する。出力部(253)は、処理部(252)が導出した検知結果を含む検知情報を出力する。処理部(252)は、検知対象の状態が共通である複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理により、検知結果を導出する。
【0148】
この態様によれば、出力システム(1)は、検知対象の状態が共通である複数の検知処理のうちから選択された検知処理で検知結果を導出して、検知結果を含む検知情報を出力する。例えば出力システム(1)は、検知時間が短い検知処理や検知精度の高い検知処理等、様々なアプリケーションに適した検知処理を行うことで、様々なアプリケーションに適した検知情報を出力することができる。
【0149】
第2の態様に係る出力システム(1)では、第1の態様において、複数の検知処理は、所定範囲内における人の存在を検知するための複数の第1検知処理である。処理部(252)は、複数の第1検知処理のうちから選択された1以上の第1検知処理であって、撮像画像に基づいて検知結果としての第1検知結果を導出する第1検知処理により、第1検知結果を導出する。処理部(252)は、所定範囲内における人の不在を検知するための複数の第2検知処理のうちから選択された1以上の第2検知処理であって、撮像画像に基づいて第1検知結果とは別の第2検知結果を導出する第2検知処理により、第2検知結果を導出する。出力部(253)は、第1検知結果を含む第1検知情報と、第2検知結果を含む第2検知情報と、を出力する。
【0150】
この態様によれば、複数の第1検知処理のうちから選択された1以上の第1検知処理によって導出された第1検知結果を含む第1検知情報と、複数の第2検知処理のうちから選択された1以上の第2検知処理によって導出された第2検知結果を含む第2検知情報と、を出力することで、様々なアプリケーションにより適した検知情報を出力することができる。
【0151】
第3の態様に係る出力システム(1)では、第2の態様において、複数の第1検知処理のうちから選択される1以上の第1検知処理と、複数の第2検知処理のうちから選択される1以上の第2検知処理と、でアルゴリズムが異なる。
【0152】
この態様によれば、互いに異なったアルゴリズムの第1検知処理及び第2検知処理を行い、第1検知情報及び第2検知情報を出力することで、様々なアプリケーションにより適した検知情報を出力することができる。
【0153】
第4の態様に係る出力システム(1)では、第1から第3のいずれかの態様において、複数の検知処理は、所定範囲内における人の検知精度が異なる複数の検知処理を含む。
【0154】
この態様によれば、複数の検知処理が検知精度の異なる複数の検知処理を含むことで、様々なアプリケーションの要求に応じて、検知結果の検知精度が異なる検知情報を出力することができる。
【0155】
第5の態様に係る出力システム(1)では、第1から第4のいずれかの態様において、複数の検知処理は、撮像画像を用いた差分検出処理に基づく検知処理と、撮像画像を用いた画像認識処理に基づく検知処理と、を含む。
【0156】
この態様によれば、複数の検知処理が差分検出処理に基づく検知処理と、画像認識処理に基づく検知処理とを含むことで、処理部(252)は、例えば様々なアプリケーションの要求に応じて、各要求に適した検知結果を導出することができる。
【0157】
第6の態様に係る出力システム(1)は、第1から第5のいずれかの態様において、設定部(254)を更に備える。設定部(254)は、少なくとも第1モード及び第2モードを含む複数の動作モードのうちいずれか1つの動作モードに設定する。処理部(252)は、複数の検知処理のうち設定部(254)によって設定された動作モードに応じた1以上の検知処理であって撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理により、検知結果を導出する。
【0158】
この態様によれば、検知情報を利用するアプリケーションに応じて、設定部(254)が動作モードを設定することで、検知情報を利用するアプリケーションに適した検知情報を出力することができる。
【0159】
第7の態様に係る出力システム(1)では、第6の態様において、処理部(252)は、設定部(254)によって第1モードに設定されている場合と、第2モードに設定されている場合とで異なった検知処理により、所定範囲内における人の存在を検知して検知結果を導出する。
【0160】
この態様によれば、第1モードに設定されている場合と第2モードに設定されている場合とで、処理部(252)が異なった検知処理により検知結果を導出するため、出力部(253)は、様々なアプリケーションにより適した検知情報を出力することができる。
【0161】
第8の態様に係る出力システム(1)では、第6又は第7の態様において、処理部(252)は、設定部(254)によって第1モードに設定されている場合、所定範囲内における人の存在を検知する検知時間が第2モードに応じた検知処理より短く、かつ、所定範囲内における人の存在を検知する検知精度が第2モードに応じた検知処理より低い検知処理により、検知結果を導出する。
【0162】
この態様によれば、設定部(254)が第1モードに設定することにより、出力部(253)は、検知時間の短さが重要となるアプリケーションに適した検知情報を出力することができる。
【0163】
第9の態様に係る出力システム(1)では、第8の態様において、処理部(252)は、設定部(254)によって第1モードに設定されている場合、撮像画像を用いた差分検出処理に基づく検知処理により、検知結果を導出する。
【0164】
この態様によれば、撮像画像を用いた差分検出処理に基づく検知処理を行うことで、例えば撮像画像を用いた画像認識処理に基づく検知処理を行う場合と比べて、第1モードにおける処理部(252)の負荷を低減することができる。
【0165】
第10の態様に係る出力システム(1)では、第6から第9のいずれかの態様において、処理部(252)は、設定部(254)によって第2モードに設定されている場合、所定範囲内における人の存在を検知する検知時間が第1モードに応じた検知処理より長く、かつ、所定範囲内における人の存在を検知する検知精度が第1モードに応じた検知処理より高い検知処理により、検知結果を導出する。
【0166】
この態様によれば、設定部(254)が第2モードに設定することにより、出力部(253)は、検知精度の高さが重要となるアプリケーションに適した検知情報を出力することができる。
【0167】
第11の態様に係る出力システム(1)では、第10の態様において、処理部(252)は、設定部(254)により第2モードに設定されている場合、撮像画像を用いた画像認識処理に基づく検知処理により、検知結果を導出する。
【0168】
この態様によれば、撮像画像を用いた画像認識処理に基づく検知処理を行うことで、第2モード時の検知精度を向上させることができる。
【0169】
第12の態様に係る出力システム(1)では、第6から第11のいずれかの態様において、複数の動作モードは第3モードを含む。処理部(252)は、設定部(254)によって第3モードが設定されている場合、第1モードに応じた検知処理と、第2モードに応じた検知処理とを併用する。
【0170】
この態様によれば、第1モードでの検知情報を利用するアプリケーション及び第2モードでの検知情報を利用するアプリケーションのどちらのアプリケーションにも対応することができる。
【0171】
第13の態様に係る出力システム(1)では、第1から第12のいずれかの態様において、出力部(253)は、検知情報に含まれる検知結果の導出に用いられた複数の検知処理の各々を区別して、検知情報を出力する。
【0172】
この態様によれば、出力部(253)が検知結果の導出に用いられた複数の検知処理の各々を区別して検知情報を出力することで、検知情報を利用するアプリケーションは、アプリケーションに適した検知情報を選択して利用することができる。
【0173】
第14の態様に係る出力システム(1)では、第1から第13のいずれかの態様において、取得部(251)は、赤外線受光部(23)が受光する赤外線に関する赤外線情報を含む環境情報を更に取得する。処理部(252)は、撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理とは別に、赤外線情報を用いた検知処理により検知結果を導出する。出力部(253)は、撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知結果により導出された検知結果を含む検知情報、及び、赤外線情報を用いた検知処理により導出された検知結果を含む検知情報の少なくとも一方を出力する。
【0174】
この態様によれば、赤外線情報を用いた検知処理を更に行うことで、例えば、撮像画像に基づく検知処理にて人の不在を検知することができない場合であっても、赤外線情報を用いた検知処理にて人の不在を検知することができる。
【0175】
第15の態様に係る出力システム(1)では、第1の態様において、複数の検知処理は、所定範囲内における人の不在を検知するための検知処理である。取得部(251)は、赤外線受光部(23)が受光する赤外線に関する赤外線情報を含む環境情報を更に取得する。処理部(252)は、複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理により、検知結果を導出する。処理部(252)は、複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、赤外線情報に基づいて検知結果を導出する検知処理により、撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理とは別に検知結果を導出する。出力部(253)は、撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理により導出された検知結果を含む検知情報、及び、赤外線情報を用いた検知処理により導出された検知結果を含む検知情報の少なくとも一方を出力する。
【0176】
この態様によれば、赤外線情報を用いた第2検知処理を更に行うことで、撮像画像に基づく第2検知処理にて人の不在を検知することができない場合であっても、赤外線情報を用いた第2検知処理にて人の不在を検知することができる。
【0177】
第1の態様以外の構成については、出力システム(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【0178】
第16の態様に係る画像センサ(2)は、第1から第15のいずれかの態様に係る出力システム(1)と、撮像部(21)と、を備える。
【0179】
この態様によれば、画像センサ(2)は、検知対象の状態が共通である複数の検知処理のうちから選択された検知処理で検知結果を導出して、検知結果を含む検知情報を出力する。例えば出力システム(1)は、検知時間が短い検知処理や検知精度の高い検知処理等、様々なアプリケーションに適した検知処理を行うことで、様々なアプリケーションに適した検知情報を出力することができる。
【0180】
第17の態様に係る出力方法は、取得ステップと、処理ステップと、出力ステップと、を有する。取得ステップでは、空間(Sp1)を撮像する撮像部(21)によって撮像された撮像画像を含む環境情報を取得する。処理ステップでは、環境情報に基づいて、空間(Sp1)内の所定範囲内の人に関する検知結果を導出する。出力ステップでは、処理ステップにて導出した検知結果を含む検知情報を出力する。処理ステップでは、検知対象の状態が共通である複数の検知処理のうちから選択された1以上の検知処理であって、撮像画像に基づいて検知結果を導出する検知処理により、検知結果を導出する。
【0181】
この態様によれば、検知時間が短い検知処理や検知精度の高い検知処理等、様々なアプリケーションに適した検知処理を行うことで、様々なアプリケーションに適した検知情報を出力することができる。
【0182】
第18の態様に係るプログラムは、第17の態様に係る出力方法を、1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0183】
この態様によれば、検知時間が短い検知処理や検知精度の高い検知処理等、様々なアプリケーションに適した検知処理を行うことで、様々なアプリケーションに適した検知情報を出力することができる。
【符号の説明】
【0184】
1 出力システム
2 画像センサ
21 撮像部
23 赤外線受光部
251 取得部
252 処理部
253 出力部
254 設定部
Sp1 空間