(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023013718
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】摘まみ片、マスク及びマスクセット
(51)【国際特許分類】
A41D 13/11 20060101AFI20230119BHJP
A62B 18/02 20060101ALI20230119BHJP
A62B 18/08 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A41D13/11 A
A62B18/02 C
A62B18/08 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021118095
(22)【出願日】2021-07-16
(71)【出願人】
【識別番号】521318114
【氏名又は名称】▲高▼野 麻衣
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 麻衣
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185BA08
2E185CC32
(57)【要約】
【課題】マスクを装着したままマスクの被覆部を顔から引き離すためのマスク用摘まみ片、マスク及びマスクセットを提供する。
【解決手段】
マスク用摘まみ片20は、少なくとも口を覆うマスク10の被覆部12の外側表面12aに、外側に向けて突出するように取付けられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも口を覆うマスクの被覆部の外側表面に、外側に向けて突出するように取付けられる、マスク用摘まみ片。
【請求項2】
前記被覆部に取付けるための取付部と、前記取付部から突出する摘まみ部とを備える、請求項1に記載のマスク用摘まみ片。
【請求項3】
一方の面が接着剤が塗布された接着面である帯状のテープから構成され、
前記摘まみ部は、前記テープの接着面が内側になるように長さ方向に二つ折りにして重ねられた部分であり、
前記取付部は、前記テープの長さ方向の両端部である、請求項2に記載のマスク用摘まみ片。
【請求項4】
前記取付部は、前記マスクの前記被覆部の一部を挟んで係止する留め具である、請求項2に記載のマスク用摘まみ片。
【請求項5】
前記被覆部の外側表面に着脱自由に取付けられる、請求項1から4のいずれかに記載のマスク用摘まみ片。
【請求項6】
少なくとも口を覆う被覆部と、前記被覆部に取付けられる左右の耳掛け部と有するマスク本体と、
前記被覆部に取付けられた請求項1から5のいずれかに記載のマスク用摘まみ片と、を備えるマスク。
【請求項7】
前記マスク用摘まみ片は、前記被覆部の中央部に取付けられる、請求項6に記載のマスク。
【請求項8】
請求項1から5のいずれかに記載のマスク用摘まみ片と、と、
少なくとも口を覆う被覆部と、前記被覆部に取付けられる左右の耳掛け部とを有するマスク本体と、を備えるマスクセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスク用摘まみ片、マスク用摘まみ片を備えたマスク及びマスクセットに関する。
【背景技術】
【0002】
近時、感染病防止のために、屋外だけでなく例えば室内での会議中や飲食時など、他者と接するあらゆる生活の場面でマスクの着用が推奨されている。しかし、マスクの着用は時に息苦しさを感じるため、呼吸のためにマスクを顔から一時的に離すことがある。また、マイクを用いて発話したい場合にも、マスクを顔から一時的に離すことがある。さらに、飲食時において飛沫の拡散を防ぐために、飲食物を口に入れるときだけマスクを外し、入れた後は装着し、その繰り返しで飲食することが推奨されている。このようにマスクを顔から離す際には、ウィルスがマスクに付着することを防ぐためにマスクの表面にはなるべく触れないことが望ましい。しかし、マスクの着脱の頻度が多いと、うっかりマスクの表面に触れてしまうことがある。
【0003】
このため、例えば特許文献1には、着用者の鼻や口を覆うマスク本体の被覆部の下部に、把持部が形成されたマスクが提供されている。把持部を設けることで、着用者はマスク本体に触れることなくマスクの着脱操作を行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のマスクにおいては、把持部はマスク本体の下縁に下方に突出して設けられており、把持部を下向きに引っ張ることでマスク本体を下方にずらしてマスクを着脱するものであり、例えば呼吸や発話をしたり飲食物を口に入れるために、マスクを着用したままで顔と被覆部との間に隙間を生じさせにくい。また、特許文献1のマスクにおいて顔と反対側に把持部を引っ張るとマスク本体の下側だけが顔と離れ、十分な隙間を形成することができない。
【0006】
本発明は前記問題に鑑みてなされたものであり、マスクを装着したままでマスクの被覆部を十分に顔から引き離すことのできるマスク用摘まみ片、マスク及びマスクセットを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるマスク用摘まみ片は、少なくとも口を覆うマスクの被覆部の外側表面に、外側に向けて突出するように取付けられる。
【0008】
マスクの着用者は、マスクを着用した状態で、マスクの被覆部の表面から突出して設けられたマスク用摘まみ片(以下、単に「摘まみ片」とも言う。)を摘まみ、被覆部を外側、すなわち顔と反対の方向に引っ張る。これにより、顔とマスクの被覆部とが引き離される。このように、マスクの被覆部に摘まみ片を取付けるだけの簡単な構造とし、着用者が摘まみ片を引っ張ることで、マスクを装着したままで、マスクの表面になるべく触れずにマスクの被覆部を顔から引き離すことができる。
【0009】
好ましい実施形態においては、マスク用摘まみ片は、前記被覆部に取付けるための取付部と、前記取付部から突出する摘まみ部と、を備える。
【0010】
好ましい実施形態においては、マスク用摘まみ片は、一方の面が接着剤が塗布された接着面である帯状のテープから構成され、前記摘まみ部は、前記テープの接着面が内側になるように長さ方向に二つ折りにして重ねられた部分であり、前記取付部は、前記テープの長さ方向の両端部である。
【0011】
好ましい実施形態においては、前記取付部は、前記マスクの前記被覆部の一部を挟んで係止する留め具である。
【0012】
好ましい実施形態においては、上記のマスク用摘まみ片は、前記被覆部の外側表面に着脱自由に取付けられる。
【0013】
本発明のマスクは、少なくとも口を覆う被覆部と、前記被覆部に取付けられる左右の耳掛け部と有するマスク本体と、前記被覆部に取付けられた上記のいずれかのマスク用摘まみ片と、を備える。
【0014】
好ましい実施形態においては、前記マスク用摘まみ片は、前記マスク本体の被覆部の中央部に取付けられる。
【0015】
本発明のマスクセットは、上記のいずれかに記載のマスク用摘まみ片と、少なくとも口を覆う被覆部と、前記被覆部に取付けられる左右の耳掛け部とを有するマスク本体と、を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明のマスク用摘まみ片、マスク及びマスクセットによれば、マスクの被覆部に摘まみ片を取付けるだけで、マスクを装着したままで被覆部を顔から引き離すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係る摘まみ片付きマスクの着用状態を示す説明図である。
【
図2】(A)は摘まみ片の斜視図であり、(B)は二つ折りにされる前の摘まみ片の平面図である。
【
図4】摘まみ片の他の実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
図1、
図3に示すように、本実施形態のマスク10は、マスク本体11とマスク用摘まみ片20(「摘まみ片20」とも言う)とからなる。マスク本体11は、着用者の鼻と口を覆う横長の被覆部12と、被覆部12の左右の縁部に取付けられた左右の耳掛け部13とを備える。マスク本体11の形状や構成は特に限定されず、一般に市販されているものを使用できる。また、マスク本体11に用いられる素材も、不織布、布等の既存のマスクに用いられるものである。なお、「外側」とは、マスク10の着用時における顔側と反対側を言い、「内側」とは顔側を言い、左右方向とは、着用者から見て横方向を言うものとして、以下に説明する。
【0019】
摘まみ片20は、被覆部12の外側表面12aに外側に向けて突出するように着脱自由に取付けられる。本実施形態では、被覆部12の左右方向の中央部であって、上下方向の中央部に摘まみ片20が取付けられている。なお、中央部とは厳密に中央点を言うのではなく、おおよそ中央のあたりを言う。摘まみ片20の取付け位置は、着用者がマスク10を着用したときに、鼻に対応する位置、口に対応する位置及び鼻と口との間に対応する位置のいずれかであってもよく、これらの位置を含む被覆部12の外側表面12aの中央部の領域内であってもよい。
【0020】
本実施形態の摘まみ片20は、
図2(A)に示すように、被覆部12に取付けられる取付部21と、取付部21から外側に向けて突出する摘まみ部22とを備える。摘まみ片20は、
図2(B)に示すように、無色透明の帯状のテープ23から構成され、テープ23は一方の面が接着剤が塗布された接着面23aとなっている。接着剤は、摘まみ片20を摘まんで被覆部12を顔から引き離すことができる程度の接着強度であり、かつ、着用者が摘まみ片20を取替える等のために被覆部12から取り外したい場合には、摘まみ片20を被覆部12から引き剥がすことができる程度の接着強度を有する。無色とは着色が視認できないことを言い、透明とは反対側を目視できることを言い、反対側を目視できるのであれば半透明も含む。テープ23は合成樹脂製であり、例えばニチバン社のセロテープ(登録商標)が用いられる。摘まみ片20には抗菌、殺菌、滅菌処理が施されていてもよい。
【0021】
テープ23には、長さ方向の中央部に位置する折り線A、長さ方向の両端部よりも中央寄りに折り線B1,B2が設定されている。摘まみ片20は、テープ23を接着面23aが内側になるように、両端部を残して折り線Aで長さ方向に二つ折りにして重ね合わせ、次に、折り線B1,B2を折り曲げてテープ23の両端部が重ね合わされた部分に対して略直角となるようにすることで形成される。テープ23の重ね合わされた部分が摘まみ部22を構成し、両端部が取付部21を構成する。なお、テープ23の摘まみ部22に相当する部分には接着剤が塗布されていなくてもよい。また、一例では、テープ23の長さは約8cm、幅は約2.5cmであり、各取付部21の左右方向の長さは約1cm、摘まみ部22の取付部21からの突出長さは約3cmに設定されるが、これに限定されるものではない。
【0022】
取付部21の内側面は接着面23aとなっているので、取付部21の内側面を被覆部12の外側表面12aに取付けることにより、摘まみ片20が被覆部12の外側表面12aに着脱自由に固定される。被覆部12に摘まみ片20が取付けられた状態で、摘まみ片20の取付部21は被覆部12の外側表面12aに沿い、摘まみ部22は被覆部12に対して外側に向いて突出している。
【0023】
マスク10の着用者は、被覆部12の表面から外側に突出するように設けられた摘まみ片20の摘まみ部22を摘まみ、被覆部12を外側、すなわち顔から引き離す方向に引っ張る。これにより、顔と被覆部12との間に、呼吸や発話、飲食のために十分な大きさの隙間を生じさせることができる。
【0024】
上記の実施形態によれば、摘まみ片20はテープ23を先端部を残して二つ折りにしただけの簡単な構成であり、製造が容易である。また、摘まみ片20は無色透明であるため、被覆部12に摘まみ片20が設けられていても目立ちにくい。
【0025】
また、摘まみ片20は被覆部12に対して着脱自由となっているため、摘まみ片20が汚れた場合は摘まみ片20を簡単に取替えたり、摘まみ片20を被覆部12から外して消毒することができ、衛生的である。さらに、一般に市販されているマスク10に摘まみ片20を取付けることができ、専用のマスク10を作製する必要がない。また、摘まみ片20は外側に突出するように被覆部12に取付けられるため、被覆部12を外側に向けて引っ張りやすい。
【0026】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0027】
摘まみ片20の取付け位置は本実施形態に限定されず、例えば、被覆部12の上下方向の半分より下側に位置するように取付けて外側に引っ張ることで、特に被覆部12の下縁部を顔から離れ易くしてもよい。
【0028】
また、本実施形態では摘まみ片20は無色透明であるが、摘まみ片20の摘まみ部22の表面が一色または複数の色で着色されていてもよい。摘まみ片20がマスク10の被覆部12と同じ色で着色が施されている場合には、摘まみ片20が目立ちにくくなる。また、摘まみ片20を着色することで柄や模様を表し、摘まみ部22を目立たせてマスク10の装飾に用いてもよい。また、子供が被覆部12に触れずに摘まみ部22を摘まんで被覆部12を持ち上げたくなるように、摘まみ部22にキャラクター等を描いてもよい。さらに、複数人が一堂に会する場合には、着用者それぞれが異なる色や柄の摘まみ片20を用いることで、誰のマスク10かを区別することができる。
【0029】
また、摘まみ片20は紙、布、不織布等の素材から構成されてもよく、抗菌、殺菌、滅菌処理が施された素材であってもよい。
【0030】
また、本実施形態では摘まみ片20は帯状のテープ23から構成され摘まみ部22は矩形状であるが、これに限定されず、摘まみ部22は円形、楕円形、三角形、多角形等の任意の形状であってもよい。
【0031】
本実施形態では摘まみ片20は被覆部12に着脱自由に取付けられているが、摘まみ片20は被覆部12に固定されていてもよい。例えば、摘まみ片20の取付部21の接着面23aに塗布された接着剤は、一旦被覆部12に取り付けられると着用者が簡単に引き剥がすことができない強度を有するものであってもよい。また、摘まみ片20の取付部21が、縫着、熱溶着等の取付け手段により被覆部12に固定されていてもよい。
【0032】
また、マスク本体11の被覆部12は、左右2片のピースを立体縫製して顔から外側に向かって突状態とした、いわゆる立体マスクであってもよい。この場合、被覆部12の左右方向中央部に位置する左右のピースの縫着部に、摘まみ片20が縫着されてもよい。また、左右2片のピースは予め摘まみ片を構成する部分を含んだ形状に裁断されており、立体縫製することで摘まみ片20がピースに連続して形成されてもよい。
【0033】
図4は本発明の摘まみ片40(「摘まみ片40」とも言う)の他の実施形態を示す。
図4に示すように、摘まみ片40は、指で摘まむための摘まみ部42と、取付部として留め具41を備える。留め具41は、弾性力を有する板材を側面視略二等辺三角形状に折り曲げたクリップ本体43と、クリップ本体43の側面に取付けられた開閉板44A,44Bとを備えている。なお、
図4に示す摘まみ片40の説明においては、クリップ本体43の側面視略二等辺三角形状の底辺側を後側、後側と反対側を前側とし、後述する一対の挟持板45A,45Bの前端部45aが延在する方向であって前後方向と直交する方向を幅方向として、以下説明する。
【0034】
クリップ本体43は、略二等辺三角形状の斜辺に相当する一対の挟持板45A,45Bと、その底辺に相当し、一対の挟持板45A,45Bの後端部を連結する背板46とにより構成されている。一対の挟持板45A,45Bの前端部45aは弾性力により常時突き合うように閉じられている。一対の挟持板45A,45Bの内側には、それぞれ、斜め後側に向けて突出する突条47が複数設けられている。本実施形態では、突条47は、各挟持板45A,45Bそれぞれに、クリップ本体43の幅方向の全長にわたり、前後方向に3つずつ設けられているが、突条47の長さ、個数はこれに限定されない。突条47は、マスク本体11の被覆部12を一対の挟持板45A,45Bで挟んだときに被覆部12が一対の挟持板45A,45Bの内側から抜け落ちるのを防いでいる。
【0035】
各挟持板45A,45Bの外側には、開閉板44A,44Bが設けられている。開閉板44A,44Bのそれぞれは、板材を側面視V字状に折り曲げたものであり、各挟持板45A,45Bの外面に接着剤、溶着等の取付け手段により固定される固定部44aと、固定部44aの後端から延在し、クリップ本体43の背板46より後側に突出する把持部44bとから構成される。開閉板44A,44Bの折り曲げ角度は、一対の挟持板45A,45Bの前端部45aが閉じられているときに開閉板44A,44Bの把持部44bが平行となるように設定される。
【0036】
クリップ本体43,開閉板44A,44Bは、金属や合成樹脂、木材等から構成されてもよいが、軽量化の観点から合成樹脂が用いられても良い。
【0037】
開閉板44A,44Bの外側には、摘まみ部42が設けられている。摘まみ部42は帯状のテープを長さ方向に二つ折りにしたものであり、その両端部の内面が各開閉板44A,44Bの外面に接着剤等の接着手段により取付けられることで、摘まみ部42がクリップ本体43に取付けられている。摘まみ部42を構成する素材は布、不織布、合成樹脂テープ等であり、特に限定されない。
【0038】
摘まみ部42の外側から開閉板44A,44Bの把持部44b、44bを摘まんで両把持部44b、44bを近づけることで、一対の挟持板45A,45Bの前端部45aが開かれ、一対の挟持板45A,45Bの間にマスク本体11の被覆部12を挟み込むことができる。これにより、摘まみ片40をマスク本体11の被覆部12に着脱自由に取付けることができ、マスク本体11と摘まみ片40とを備えるマスクが構成される。
【0039】
摘まみ片40は、摘まみ部42の外面が上下方向に向くように、すなわち摘まみ片40の幅方向がマスク本体11の左右方向に沿うように取付けられてもよい。また、摘まみ片40は摘まみ部42の外面が左右方向に向くように取り付けられていてもよく、摘まみ部42の外面が向く方向は任意である。その他の構成については
図1の実施形態と同様であり、対応する部分には同一の符号を付すことで説明を省略する。
【0040】
なお、留め具41の構成は
図4の構成に限定されず、被覆部12の一部を挟み込こんで摘まみ片を被覆部12に係止することができればいずれの形態であってもよい。例えば、留め具41のクリップ本体43として、いわゆるピンチや洗濯ばさみが用いられてもよい。このようなクリップ本体43は、枢軸と、互いに対向し枢軸に支持される一対の挟み片と、枢軸上に設けられ各挟み片の先端側の挟み部が近づき基端側の掴み部が離れるように挟み片を付勢するバネとを備える。この場合、帯状のテープが長さ方向に二つ折りされた摘まみ部42の両端部の内面が一対の挟み片の外側に接着手段により取付けられる。一対の挟み片の挟み部の間にマスク本体11の被覆部12を挟み込むことで、摘まみ片40をマスク本体11の被覆部12に着脱自由に取付けることができる。
【0041】
また、留め具41として凹型ボタンと凸型ボタンからなるスナップボタンが用いられてもよい。摘まみ部42は帯状のテープが長さ方向に二つ折りにされており、摘まみ部42の両端部の対向する内面に、それぞれ凹型ボタンと凸型ボタンとが縫着や接着等により取付けられる。凹型ボタンと凸型ボタンとの間に被覆部12の一部を挟んだ状態で凹型ボタンと凸型ボタンとを嵌め合わせることで、摘まみ片40をマスク本体11の被覆部12に着脱自由に取付けることができる。
【0042】
図5は、
図2(B)の摘まみ片20を作製するための帯状のテープ23と、マスク本体11とが袋31に収容されたマスクセット30を示す。
帯状のテープ23の接着面23aは保護テープ(図示せず)により覆われており、マスク10の着用者はマスク10の着用時に保護テープ23を剥がして帯状のテープ23摘まみ片20に組み立てて、マスク本体11の被覆部12に貼付ける。なお、マスクセット30は、複数のテープ23と、複数のマスク本体11とが袋31に収容されたものであってもよい。
【0043】
図5の実施形態によれば、マスク本体11と摘まみ片20とをそれぞれ別体として備えるマスクセット30とすることで、必要な時にのみにのみ摘まみ片20をマスク10に取付けることができる。また、摘まみ片20を二つ折りにされる前の帯状のテープ23の状態でマスク10とセットとすることで、運搬時にかさばらない。なお、帯状のテープ23に代えて、例えば
図4に示すような、留め具41を有する摘まみ片40をマスクセット30に用いても良い。
【符号の説明】
【0044】
10 マスク
11 マスク本体
12 被覆部
12a 外側表面
13 左右の耳掛け部
20 マスク用摘まみ片
21 取付部
22 摘まみ部
23 帯状のテープ
23a 接着面
30 マスクセット
31 袋
40 マスク用摘まみ片
41 留め具(取付部)
42 摘まみ部