(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023137329
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】レーザ発振装置
(51)【国際特許分類】
H01S 3/10 20060101AFI20230922BHJP
H01S 3/04 20060101ALI20230922BHJP
G02B 6/42 20060101ALI20230922BHJP
G02B 26/08 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
H01S3/10 Z
H01S3/04
G02B6/42
G02B26/08 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022043480
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】有田 進一
(72)【発明者】
【氏名】長野 仁
(72)【発明者】
【氏名】舩井 皓平
(72)【発明者】
【氏名】景山 智之
【テーマコード(参考)】
2H137
2H141
5F172
【Fターム(参考)】
2H137AA04
2H137AA13
2H137AB06
2H137BA01
2H137BB08
2H137BC16
2H137BC51
2H137CA33
2H137DA07
2H137DB12
2H137DB14
2H137HA05
2H141MA16
2H141MB22
2H141MC01
2H141MD03
2H141ME06
2H141ME25
2H141MF30
2H141MG05
5F172NR06
5F172NS01
5F172NS03
5F172NS23
5F172WW09
(57)【要約】
【課題】レーザ出射部と複数のファイバとの間の光路長を一定として、安定した加工品質を実現できるレーザ発振装置を提供する。
【解決手段】ビーム切替ユニット10は、第1ミラー31と、第2ミラー32と、駆動部25と、を有する。駆動部25は、第1ミラー31又は第2ミラー32をレーザビームLBの光路上に選択的に移動させる。第1ミラー31は、レーザビームLBを反射させ、第1ファイバ11に向けてレーザビームLBを案内する。第2ミラー32は、レーザビームLBを反射させ、第2ファイバ12に向けてレーザビームLBを案内する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザビームを出射するレーザ出射部と、
複数のファイバが接続され、前記レーザ出射部から出射された前記レーザビームを前記複数のファイバのうち何れか1つから出射させるビーム切替ユニットと、を備え、
前記ビーム切替ユニットは、
前記レーザビームを反射させ、前記複数のファイバのうち何れか1つに向けて前記レーザビームを案内する複数のミラーと、
前記複数のミラーのうち何れか1つを前記レーザビームの光路上に選択的に移動させる切替動作を行う駆動部と、を有する
レーザ発振装置。
【請求項2】
請求項1のレーザ発振装置において、
前記レーザビームの光路上に配置され、前記レーザビームを吸収するダンパを備え、
前記複数のミラーは、前記レーザ出射部と前記ダンパとの間に配置され、
前記駆動部は、前記複数のミラーを前記レーザビームの光路上から離れた位置に移動させる退避動作を行う
レーザ発振装置。
【請求項3】
請求項2のレーザ発振装置において、
前記ダンパを冷却する冷却機構を備える
レーザ発振装置。
【請求項4】
請求項2又は3のレーザ発振装置において、
前記複数のミラーは、互いに隙間を存して配置される
レーザ発振装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ発振装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、レーザ出射部(レーザ共振部)から出射されたレーザビームを反射させて、複数のプロセスファイバのうちの1つに向けて選択的に案内する複数のビームスイッチを備えたレーザ発振装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ビームスイッチは、レーザ出射部とプロセスファイバとの間に配置されており、レーザ出射部から各プロセスファイバの入射端までの距離(レーザビームの光路長)は、互いに異なっている。そのため、レーザビームの光路長の差に起因して、各プロセスファイバでビーム特性が異なり、加工品質にばらつきが生じるおそれがある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、レーザ出射部と複数のファイバとの間の光路長を一定として、安定した加工品質を実現できるレーザ発振装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、レーザビームを出射するレーザ出射部と、複数のファイバが接続され、前記レーザ出射部から出射された前記レーザビームを前記複数のファイバのうち何れか1つから出射させるビーム切替ユニットと、を備え、前記ビーム切替ユニットは、前記レーザビームを反射させ、前記複数のファイバのうち何れか1つに向けて前記レーザビームを案内する複数のミラーと、前記複数のミラーのうち何れか1つを前記レーザビームの光路上に選択的に移動させる切替動作を行う駆動部と、を有するレーザ発振装置である。
【0007】
第1の発明では、複数のミラーのうち何れか1つをレーザビームの光路上に選択的に移動させ、複数のファイバのうち、選択したミラーに対応するファイバに向けてレーザビームを案内することで、レーザビームを出射するファイバを切り替えることができる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明のレーザ発振装置において、前記レーザビームの光路上に配置され、前記レーザビームを吸収するダンパを備え、前記複数のミラーは、前記レーザ出射部と前記ダンパとの間に配置され、前記駆動部は、前記複数のミラーを前記レーザビームの光路上から離れた位置に移動させる退避動作を行う。
【0009】
第2の発明では、複数のミラーをレーザビームの光路上から離れた位置に移動させることで、レーザビームの光路上にダンパが配置されることとなり、レーザ発振装置を待機状態にしたときに、レーザビームがミラーで反射して局所的に発熱することを抑えることができる。
【0010】
第3の発明は、第2の発明のレーザ発振装置において、前記ダンパを冷却する冷却機構を備える。
【0011】
第3の発明では、レーザビームを吸収することで発熱したダンパを冷却することができる。冷却機構としては、例えば、水冷又は空冷によって冷却する機構を採用することができる。
【0012】
第4の発明は、第2又は3の発明のレーザ発振装置において、前記複数のミラーは、互いに隙間を存して配置される。
【0013】
第4の発明では、複数のミラーの間に設けられた隙間をレーザビームの光路上に移動させることで、隙間を通ったレーザビームをダンパで吸収することができる。
【0014】
これにより、複数のミラー全体をレーザビームの光路上から離れた位置まで移動させる場合に比べて、ミラーの移動距離を短くしつつ、レーザビームの光路上にダンパを配置することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、レーザ出射部と複数のファイバとの間の光路長を一定として、安定した加工品質を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態1のレーザ発振装置の構成を示す側面図である。
【
図2】レーザ発振装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】第2ファイバにレーザビームを案内する状態を示す側面図である。
【
図4】退避動作中のミラーの位置を示す側面図である。
【
図5】実施形態1の変形例1のレーザ発振装置の構成を示す側面図である。
【
図6】実施形態1の変形例2のレーザ発振装置の構成を示す側面図である。
【
図7】実施形態2のレーザ発振装置の構成を示す側面図である。
【
図8】第2ファイバにレーザビームを案内する状態を示す側面図である。
【
図9】退避動作中のミラーの位置を示す側面図である。
【
図10】実施形態3のレーザ発振装置の構成を示す側面図である。
【
図11】第2ファイバにレーザビームを案内する状態を示す側面図である。
【
図12】退避動作中のミラーの位置を示す側面図である。
【
図13】実施形態4のレーザ発振装置の構成を示す側面図である。
【
図14】レーザ発振装置の構成を示す平面図である。
【
図15】第2ファイバにレーザビームを案内する状態を示す側面図である。
【
図16】第3ファイバにレーザビームを案内する状態を示す側面図である。
【
図17】第4ファイバにレーザビームを案内する状態を示す側面図である。
【
図18】退避動作中のミラーの位置を示す側面図である。
【
図19】退避動作中のミラーの位置を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0018】
《実施形態1》
図1及び
図2に示すように、レーザ発振装置1は、レーザ出射部2と、制御部3と、ビーム切替ユニット10と、を備える。レーザ出射部2は、レーザビームLBを出射する。制御部3は、レーザ出射部2及びビーム切替ユニット10の動作を制御する。
【0019】
ビーム切替ユニット10は、レーザ出射部2から出射されたレーザビームLBを、第1ファイバ11又は第2ファイバ12から出射させる。ビーム切替ユニット10は、筐体20と、駆動部25と、第1ミラー31と、第2ミラー32と、ダンパ40と、を有する。
【0020】
筐体20は、第1チャンネル21と、第2チャンネル22と、を有する。第1チャンネル21には、第1ファイバ11が接続される。第2チャンネル22には、第2ファイバ12が接続される。
【0021】
第1ミラー31及び第2ミラー32は、互いに異なる角度で傾斜している。第1ミラー31及び第2ミラー32は、駆動部25によって、
図1で左右方向に移動する。駆動部25は、例えば、第1ミラー31及び第2ミラー32が載置された移動テーブルである。駆動部25は、第1ミラー31又は第2ミラー32を、レーザビームLBの光路上に選択的に移動させる切替動作を行う。
【0022】
第1ミラー31をレーザビームLBの光路上に配置した場合、第1ミラー31は、レーザビームLBを反射させ、第1ファイバ11に向けてレーザビームLBを案内する。これにより、第1ファイバ11からレーザビームLBが出射される。
【0023】
第2ミラー32をレーザビームLBの光路上に配置した場合、第2ミラー32は、レーザビームLBを反射させ、第2ファイバ12に向けてレーザビームLBを案内する(
図3参照)。これにより、第2ファイバ12からレーザビームLBが出射される。
【0024】
ここで、第1ミラー31と第1ファイバ11との間の光路長は、第2ミラー32と第2ファイバ12との間の光路長と略同じになるように、第1チャンネル21及び第2チャンネル22の位置が設定される。これにより、レーザ出射部2と第1ファイバ11及び第2ファイバ12との間の光路長を一定として、安定した加工品質を実現できる。ここで、光路長が略同じとは、差を30mm以内とすることであり、これにより安定した加工品質を実現できる。
【0025】
ダンパ40は、レーザビームLBの光路上に配置される。
図1に示す例では、筐体20の上部にレーザ出射部2が配置され、筐体20の下部にダンパ40が配置される。
【0026】
ダンパ40は、レーザビームLBを吸収する。ダンパ40は、水が収容された容器41と、容器41の開口を塞ぐ蓋体42と、を有する。蓋体42は、レーザビームLBを透過するガラス材料で構成される。ダンパ40は、レーザビームLBを水中で散乱させることで、パワー密度を低減させる。なお、ダンパ40は、水を用いた構成に限定するものではなく、レーザビームLBを吸収する吸収材を用いた構成であってもよい。
【0027】
第1ミラー31及び第2ミラー32は、レーザ出射部2とダンパ40との間に配置される。ここで、駆動部25は、第1切替動作と、第2切替動作と、退避動作と、を行う。
【0028】
第1切替動作では、駆動部25は、第1ミラー31をレーザビームLBの光路上に配置して、レーザビームLBを第1ファイバ11から出射させる(
図1参照)。
【0029】
第2切替動作では、駆動部25は、第2ミラー32をレーザビームLBの光路上に配置して、レーザビームLBを第2ファイバ12から出射させる(
図3参照)。
【0030】
退避動作では、駆動部25は、第1ミラー31及び第2ミラー32をレーザビームLBの光路上から離れた位置に移動させる(
図4参照)。これにより、退避動作では、レーザビームLBの光路上にダンパ40が配置され、ダンパ40においてレーザビームLBが吸収される。
【0031】
そのため、例えば、レーザ発振装置1を待機状態にしたときに、レーザビームLBが第1ミラー31又は第2ミラー32で反射して局所的に発熱することを抑えることができる。
【0032】
-実施形態1の変形例1-
以下、前記実施形態と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
【0033】
図5に示すように、ビーム切替ユニット10は、冷却機構50を備える。冷却機構50は、ダンパ40を冷却する。冷却機構50は、例えば、内部を冷却水が流れる水冷式の水冷ジャケット51を有する。水冷ジャケット51は、ダンパ40の底面に取り付けられる。これにより、レーザビームLBを吸収することで発熱したダンパ40を冷却することができる。
【0034】
-実施形態1の変形例2-
図6に示すように、ビーム切替ユニット10は、冷却機構50を備える。冷却機構50は、ダンパ40を冷却する。冷却機構50は、例えば、空冷式の放熱フィン52を有する。放熱フィン52は、ダンパ40の底面に取り付けられる。これにより、レーザビームLBを吸収することで発熱したダンパ40を冷却することができる。
【0035】
《実施形態2》
図7に示すように、ビーム切替ユニット10は、筐体20と、駆動部25と、第1ミラー31と、第2ミラー32と、ダンパ40と、を有する。第1ミラー31と第2ミラー32とは、
図7で左右方向に互いに隙間を存して配置される。駆動部25は、第1切替動作と、第2切替動作と、退避動作と、を行う。
【0036】
第1切替動作では、駆動部25は、第1ミラー31をレーザビームLBの光路上に配置して、レーザビームLBを第1ファイバ11から出射させる(
図7参照)。
【0037】
第2切替動作では、駆動部25は、第2ミラー32をレーザビームLBの光路上に配置して、レーザビームLBを第2ファイバ12から出射させる(
図8参照)。
【0038】
退避動作では、駆動部25は、第1ミラー31及び第2ミラー32をレーザビームLBの光路上から離れた位置に移動させる(
図9参照)。具体的には、第1ミラー31と第2ミラー32との隙間を、レーザビームLBの光路上に配置させる。退避動作では、レーザ出射部2から出射されたレーザビームLBが、第1ミラー31と第2ミラー32との隙間を通ってダンパ40に吸収される。
【0039】
これにより、第1ミラー31及び第2ミラー32全体をレーザビームLBの光路上から離れた位置まで移動させる場合に比べて、第1ミラー31及び第2ミラー32の移動距離を短くしつつ、レーザビームLBの光路上にダンパ40を配置することができる。
【0040】
《実施形態3》
図10に示すように、ビーム切替ユニット10は、筐体20と、駆動部25と、第1ミラー31と、第2ミラー32と、ダンパ40と、を有する。なお、
図10では、第1ミラー31及び第2ミラー32の配置や移動方向を分かりやすくするために、X方向、Y方向、Z方向を矢印線で示している。
【0041】
第1ミラー31及び第2ミラー32は、Y方向に並んで配置される。第1ミラー31及び第2ミラー32は、互いに異なる角度で傾斜している。第1ミラー31及び第2ミラー32は、駆動部25によって、Y方向に移動する。駆動部25は、第1切替動作と、第2切替動作と、退避動作と、を行う。
【0042】
第1切替動作では、駆動部25は、第1ミラー31をレーザビームLBの光路上に配置して、レーザビームLBを第1ファイバ11から出射させる(
図10参照)。
【0043】
第2切替動作では、駆動部25は、第2ミラー32をレーザビームLBの光路上に配置して、レーザビームLBを第2ファイバ12から出射させる(
図11参照)。
【0044】
退避動作では、駆動部25は、第1ミラー31及び第2ミラー32をレーザビームLBの光路上から離れた位置に移動させる(
図12参照)。これにより、退避動作では、レーザビームLBの光路上にダンパ40が配置され、ダンパ40においてレーザビームLBが吸収される。
【0045】
《実施形態4》
図13及び
図14に示すように、ビーム切替ユニット10は、筐体20と、駆動部25と、第1ミラー31と、第2ミラー32と、ダンパ40と、を有する。
【0046】
筐体20は、第1チャンネル21と、第2チャンネル22と、第3チャンネル23と、第4チャンネル24と、を有する。
【0047】
第1チャンネル21には、第1ファイバ11が接続される。第2チャンネル22には、第2ファイバ12が接続される。第3チャンネル23には、第3ファイバ13が接続される。第4チャンネル24には、第4ファイバ14が接続される。
【0048】
第1ミラー31、第2ミラー32、第3ミラー33、及び第4ミラー34は、レーザビームLBの出射方向から見て、周方向に間隔をあけて配置される。第1ミラー31、第2ミラー32、第3ミラー33、及び第4ミラー34は、互いに異なる角度で傾斜している。第1ミラー31、第2ミラー32、第3ミラー33、及び第4ミラー34は、駆動部25によって、レーザビームLBの出射方向から見て周方向に回転移動する。
【0049】
駆動部25は、例えば、第1ミラー31、第2ミラー32、第3ミラー33、及び第4ミラー34が載置された回転テーブルである。駆動部25は、第1ミラー31、第2ミラー32、第3ミラー33、又は第4ミラー34を、レーザビームLBの光路上に選択的に移動させる切替動作を行う。
【0050】
ここで、第1ミラー31と第1ファイバ11との間の光路長、第2ミラー32と第2ファイバ12との間の光路長、第3ミラー33と第3ファイバ13との間の光路長、第4ミラー34と第4ファイバ14との間の光路長は、略同じになるように、第1チャンネル21、第2チャンネル22、第3チャンネル23、及び第4チャンネル24の位置が設定される。これにより、レーザ出射部2と、第1ファイバ11、第2ファイバ12、第3ファイバ13、及び第4ファイバ14との間の光路長を一定として、安定した加工品質を実現できる。ここで、光路長が略同じとは、差を30mm以内とすることであり、これにより安定した加工品質を実現できる。
【0051】
第1ミラー31、第2ミラー32、第3ミラー33、及び第4ミラー34は、レーザ出射部2とダンパ40との間に配置される。ここで、駆動部25は、第1切替動作と、第2切替動作と、第3切替動作と、第4切替動作と、退避動作と、を行う。
【0052】
第1切替動作では、駆動部25は、第1ミラー31をレーザビームLBの光路上に配置して、レーザビームLBを第1ファイバ11から出射させる(
図13参照)。
【0053】
第2切替動作では、駆動部25は、第2ミラー32をレーザビームLBの光路上に配置して、レーザビームLBを第2ファイバ12から出射させる(
図15参照)。なお、第2ミラー32以外のミラーについては、図示を省略している。
【0054】
第3切替動作では、駆動部25は、第3ミラー33をレーザビームLBの光路上に配置して、レーザビームLBを第3ファイバ13から出射させる(
図16参照)。なお、第3ミラー33以外のミラーについては、図示を省略している。
【0055】
第4切替動作では、駆動部25は、第4ミラー34をレーザビームLBの光路上に配置して、レーザビームLBを第4ファイバ14から出射させる(
図17参照)。なお、第4ミラー34以外のミラーについては、図示を省略している。
【0056】
退避動作では、駆動部25は、第1ミラー31及び第2ミラー32をレーザビームLBの光路上から離れた位置に移動させる(
図18及び
図19参照)。具体的には、第1ミラー31、第2ミラー32、第3ミラー33、及び第4ミラー34を45°だけ周方向に回転させることで、第1ミラー31と第2ミラー32との隙間を、レーザビームLBの光路上に配置させる。これにより、退避動作では、レーザ出射部2から出射されたレーザビームLBが、第1ミラー31と第2ミラー32との隙間を通ってダンパ40に吸収される。
【産業上の利用可能性】
【0057】
以上説明したように、本発明は、レーザ出射部と複数のファイバとの間の光路長を一定として、安定した加工品質を実現することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
【符号の説明】
【0058】
1 レーザ発振装置
2 レーザ出射部
10 ビーム切替ユニット
11 第1ファイバ
12 第2ファイバ
13 第3ファイバ
14 第4ファイバ
25 駆動部
31 第1ミラー
32 第2ミラー
33 第3ミラー
34 第4ミラー
40 ダンパ
50 冷却機構
LB レーザビーム