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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023137448
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】蒸気釜
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/17 20060101AFI20230922BHJP
   A23L 5/10 20160101ALN20230922BHJP
【FI】
A47J27/17
A23L5/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022043668
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000175272
【氏名又は名称】三浦工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】福田 昌史
(72)【発明者】
【氏名】松川 泰三
(72)【発明者】
【氏名】牟田 淳一
(72)【発明者】
【氏名】松本 宏典
【テーマコード(参考)】
4B035
4B054
【Fターム(参考)】
4B035LC16
4B035LP03
4B035LT02
4B054AA02
4B054AA12
4B054AB01
4B054BA05
4B054BC06
4B054CC14
4B054CD02
(57)【要約】
【課題】被処理物の取出口25を内釜2の底部22に設けた蒸気釜1であって、溶接部の強度を確保しつつ蒸気の凝縮水を効率的に排出することが可能な蒸気釜1を提供する。
【解決手段】
被処理物を処理する蒸気釜1であって、内釜2と、ジャケット3と、管状部材4と、蒸気室51とを備え、内釜2は被処理物を収容し、内釜2の底部22には被処理物の取出口25が設けられ、ジャケット3は底部22の少なくとも一部を覆うように内釜2の外側に設けられ、ジャケット3と内釜2との間には蒸気導入空間33が設けられ、管状部材4は内釜2の底部22からジャケット3の底壁32を貫通するように延在しその周壁が取出口25を囲繞し、管状部材4の外周面とジャケット3の底壁32との間には隙間9が形成され、蒸気室51は隙間9の下方に設けられ隙間9を介して空間33と連通し、蒸気室51には蒸気の凝縮水の排出口52が設けられる、蒸気釜1が提供される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理物を処理する蒸気釜であって、
内釜と、ジャケットと、管状部材と、蒸気室とを備え、
前記内釜は、前記被処理物を収容するように構成され、
前記内釜の底部には、前記被処理物を取り出すための取出口が設けられ、
前記ジャケットは、前記底部の少なくとも一部を覆うように前記内釜の外側に設けられ、
前記ジャケットと前記内釜との間には、蒸気を導入可能な空間が設けられ、
前記管状部材は、前記内釜の前記底部から前記ジャケットの底壁を貫通するように延在し、前記管状部材の周壁が前記取出口を囲繞するように配置され、
前記管状部材の外周面と前記ジャケットの前記底壁との間には、隙間が形成され、
前記蒸気室は、前記隙間の下方に設けられ、前記隙間を介して前記空間と連通し、
前記蒸気室には、前記蒸気の凝縮水の排出口が設けられる、蒸気釜。
【請求項2】
請求項1に記載の蒸気釜であって、
前記排出口は、前記蒸気室の底部に設けられる、蒸気釜。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の蒸気釜であって、
前記隙間は、前記管状部材の外周面の一周にわたり前記底壁との間に形成される、蒸気釜。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気釜に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食品等の被処理物を収容する内釜の外側にジャケットを設け、ジャケットと内釜との間に形成された空間(蒸気導入空間)に高温の蒸気を導入することにより被処理物を間接的に加熱する蒸気釜が用いられている。特許文献1には、内釜及びジャケットを備える蒸気釜が開示されており、当該内釜の底部には取出口が設けられ、取出口に設けた弁体の開閉を切り替えることにより内釜内部の食品を取り出し可能である。
【0003】
被処理物の取出口を内釜の底部に設ける場合、内釜の底部からジャケットを貫通するように管状部材を配置することにより、取出口から延びる被処理物の取出管路を配置するための空間を管状部材の内側に確保する。通常、被処理物の取出作業の効率性の観点から取出口は内釜の底部の最下部に設けられ、管状部材はその周壁が取出口を囲繞するように配置される。また、管状部材の外周面とジャケットの底壁との間は溶接により閉止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第2588298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図6は、従来の蒸気釜1の断面図である。ジャケット3の底壁32には、蒸気の凝縮水の排出路を接続するためのドレンソケット54が溶接により接合される。被処理物の取出口を内釜2の底部22に設ける上記の構成においては、凝縮水を効率的に排出するうえで、ドレンソケット54と管状部材4との間隔をできるだけ小さくすることが好ましい。一方、ジャケット3の強度を確保するうえで、ドレンソケット54の接合箇所と管状部材4の外周面付近の閉止箇所とを近づけることには限界がある。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、被処理物の取出口を内釜の底部に設けた蒸気釜であって、溶接部の強度を確保しつつ蒸気の凝縮水を効率的に排出することが可能な蒸気釜を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、被処理物を処理する蒸気釜であって、内釜と、ジャケットと、管状部材と、蒸気室とを備え、前記内釜は、前記被処理物を収容するように構成され、前記内釜の底部には、前記被処理物を取り出すための取出口が設けられ、前記ジャケットは、前記底部の少なくとも一部を覆うように前記内釜の外側に設けられ、前記ジャケットと前記内釜との間には、蒸気を導入可能な空間が設けられ、前記管状部材は、前記内釜の前記底部から前記ジャケットの底壁を貫通するように延在し、前記管状部材の周壁が前記取出口を囲繞するように配置され、前記管状部材の外周面と前記ジャケットの前記底壁との間には、隙間が形成され、前記蒸気室は、前記隙間の下方に設けられ、前記隙間を介して前記空間と連通し、前記蒸気室には、前記蒸気の凝縮水の排出口が設けられる、蒸気釜が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る蒸気釜においては、管状部材の外周面とジャケットの底壁との間に隙間が形成され、当該隙間の下方に蒸気導入空間と連通する蒸気室が設けられ、蒸気室に凝縮水の排出口が設けられる。このような構成においては、管状部材の外周面と接する隙間及び排出口を経由して凝縮水を蒸気室外へ効率的に排出可能である。また、排出口としてドレンソケットを設ける場合に管状部材の溶接部とドレンソケットの溶接部を極端に近づける必要がないため、溶接部の強度の低下を回避できる。
【0009】
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記排出口は、前記蒸気室の底部に設けられる。
好ましくは、前記隙間は、前記管状部材の外周面の一周にわたり前記底壁との間に形成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る蒸気釜1の正面図である。
図2】蒸気釜1の下方から見た斜視図である。
図3図3Aは、蒸気釜1の平面図である。図3Bは、図3AのA-A線における断面図である。
図4図3Bの領域Bの拡大図である。
図5】蒸気釜1と給蒸手段6、冷却水循環手段7、及びドレン排出手段8との接続態様を示す概略図である。
図6】従来の蒸気釜1の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
【0012】
1.蒸気釜の構成
図1は、本発明の一実施形態に係る蒸気釜1の正面図である。蒸気釜1は、被処理物を処理するためのものである。本実施形態の蒸気釜1は、被処理物である食品を加熱するために用いられ、図1から図3Bに示すように、内釜2と、ジャケット3と、管状部材4と、蒸気室部材5とを備える。ジャケット3と内釜2との間には蒸気導入空間33が、蒸気室部材5とジャケット3との間には蒸気室51が設けられる。なお、以下の説明において、蒸気釜1の上下方向、左右方向を図1に示すように定める。
【0013】
内釜2は、被処理物を収容するように構成される。本実施形態の内釜2は、図3Bに示すように、上部が開放された有底の中空容器であり、円筒形状の円筒部21と、下方に向かって凸形状の底部22とを備える。内釜2の側方には、左右方向外側へ突出する1対の軸部23が設けられる。軸部23は支持部材(不図示)に支持されている。これにより、蒸気釜1は、設置される床面から浮いた状態で配置される。
【0014】
被処理物は、内釜2の開口部24から投入されて内部に収容される。また、内釜2の底部22には、被処理物を取り出すための取出口25が設けられる。本実施形態の取出口25は、内釜2の底部22の最下部に設けられ、円筒形状の取出口部材26を内釜2の底部22の溶接により接合することで形成される。取出口25には、取出弁(不図示)が取り付けられるとともに、被処理物を外部に移動するための取出管路(不図示)が接続されている。被処理物の処理を行う際には取出弁を閉じて取出口25を閉止状態とし、被処理物を取り出す際には取出弁を開いて取出口25を開放状態とすることができる。
【0015】
ジャケット3は、内釜2の底部22の少なくとも一部を覆うように、内釜2の外側に設けられる。本実施形態のジャケット3は、図3Bに示すように、内釜2の底部22の大半を覆うように設けられており、円筒形状の側壁31と、側壁31から連続して設けられ下方に向かって凸形状の底壁32とを備える。側壁31の上端は、内釜2の底部22と溶接により接合されている。
【0016】
ジャケット3と内釜2との間には、蒸気を導入可能な空間である蒸気導入空間33が設けられる。本実施形態においては、図5に示すように、ジャケット3の底壁32であって蒸気室部材5により覆われていない部分に供給口34が設けられており、給蒸手段6によりボイラ(不図示)から供給口34を介して蒸気導入空間33に蒸気を供給することができる。なお、供給口34は、図1から図3Bにおいては図示省略されている。給蒸手段6は、具体的には、ボイラと供給口34とを接続する給蒸路61を備え、給蒸路61には給蒸弁62が設けられている。給蒸弁62を開くことによりボイラから蒸気導入空間33に高温の蒸気を供給し、給蒸弁62を閉じることにより蒸気の供給を停止することができる。
【0017】
また、本実施形態の蒸気導入空間33は、冷却水を導入可能に構成されている。図5に示すように、冷却水循環手段7により、冷却源(不図示)から蒸気導入空間33に冷却水が供給され、蒸気導入空間33から排出された冷却水が冷却源へと戻される。冷却源として、例えば、チラーを用いることができる。冷却水循環手段7は、具体的には、冷却源と供給口34とを接続する往水路71、及び冷却源とジャケット3の側壁31に設けられた冷却水排出口35とを接続する復水路72を備える。なお、冷却水排出口35は、図1から図3Bにおいては図示省略されている。往水路71には冷却水供給弁73が、復水路72には冷却水排出弁74が設けられる。なお、冷却水供給弁73よりも下流側の往水路71と、給蒸弁62よりも下流側の給蒸路61とは、共通管路として供給口34に接続されている。被処理物を加熱後に冷却する際には、蒸気の供給を停止後に冷却水供給弁73及び冷却水排出弁74を開いて冷却水を循環させ、被処理物を間接的に冷却する。なお、冷却水の供給態様は、上記の例に限定されるものではなく、例えば、給水源からの常温冷却水を供給口34から蒸気導入空間33に供給し、冷却水排出口35から排出された冷却水を排水手段により外部へ排出してもよい。
【0018】
管状部材4は、図2及び図3Bに示すように、内釜2の底部22からジャケット3の底壁32を貫通するように延在し、管状部材4の周壁が取出口25を囲繞するように配置される。本実施形態の管状部材4は、円筒形状であり、その上端は内釜2の底部22と溶接により接合されている。管状部材4の内側の空間に、取出弁、及び取出管路の一部が配置される。なお、本実施形態においては、取出弁及び取出管路の配置の都合上、図3Bに示すように管状部材4の中心軸が取出口25の中心軸から水平方向にずれているが、管状部材4の配置はこれに限定されるものではなく、例えば両中心軸が一致するように管状部材4を配置してもよい。また、管状部材4は、円筒形状に限定されず、例えば角筒形状であってもよい。
【0019】
図3B及び図4に示すように、管状部材4の外周面とジャケット3の底壁32との間には、隙間9が形成される。本実施形態においては、ジャケット3の底壁32の最下部が、管状部材4の外径よりも大きな内径を有する貫通孔を形成するように切り開かれている。そして、底壁32の当該貫通孔に管状部材4を挿通して配置することで、管状部材4の外周面とジャケット3の底壁32との間に、管状部材4の外周面の一周にわたって隙間9を設けている。また、本実施形態において、隙間9の少なくとも一部は、切り開かれた状態の底壁32の最下部に位置している。
【0020】
蒸気室51は、隙間9の下方に設けられ、隙間9を介して蒸気導入空間33と連通する。本実施形態においては、ジャケット3の底壁32の外側且つ隙間9の直下に、ジャケット3の底壁32の少なくとも一部を覆うように有底円筒形状の蒸気室部材5が配置され、蒸気室部材5と底壁32との間に蒸気室51が設けられる。これにより、蒸気導入空間33に発生した蒸気の凝縮水が、隙間9を経由して蒸気室51へ移動可能となる。なお、蒸気の凝縮水を効率的に移動させるうえで、隙間9は、管状部材4の径方向に沿った大きさが5mm~20mmであることが好ましい。
【0021】
蒸気室部材5の上端は、ジャケット3の底壁32に溶接により接合されている。また、管状部材4が蒸気室51を貫通しており、管状部材4の外周面と蒸気室部材5の底壁53との間は、溶接により閉止されている。なお、蒸気室部材5は、有底円筒形状に限定されず、例えば有底角筒形状であってもよい。
【0022】
図4に示すように、蒸気室51には、蒸気の凝縮水(ドレン)の排出口52が設けられる。本実施形態の排出口52は、蒸気室51の底部に、換言すれば蒸気室部材5の底壁53上に設けられる。具体的には、蒸気室部材5の底壁53に貫通孔を形成し、貫通孔の形成箇所において底壁53にドレンソケット54を溶接により接合させることで、排出口52が設けられる。本実施形態の排出口52は、蒸気室51の最下部に位置している。図5に示すように、ドレンソケット54には凝縮水を外部に排出するためのドレン排出手段8が接続される。ドレン排出手段8は、具体的には、ドレン排出路81を備え、ドレン排出路81にはスチームトラップ82が設けられる。蒸気導入空間33に蒸気を供給すると、蒸気導入空間33から蒸気室51内に流入した蒸気は、スチームトラップ82により外部への漏洩が阻止される。一方、蒸気の凝縮水は、スチームトラップ82を通過して外部へ排出可能である。
【0023】
2.蒸気釜1の動作
被処理物を加熱する際には、給蒸弁62を開いてボイラから蒸気導入空間33に蒸気を導入する。導入された蒸気は、蒸気導入空間33に充満するとともに、隙間9を経由して蒸気室51に充満する。蒸気導入空間33及び蒸気室51を設定加熱圧力(設定加熱温度)にした後、その状態を保つことで、内釜2内の被処理物を保温する。
【0024】
加熱の進行とともに、蒸気の凝縮水が発生する。蒸気導入空間33に発生した凝縮水は、隙間9を経由して蒸気室51へと移動し、さらに蒸気室51の排出口52から排出される。
【0025】
加熱を終了する際には、給蒸弁62を閉じて蒸気の供給を停止する。加熱後に冷却を行う際には、冷却水供給弁73及び冷却水排出弁74を開き、冷却源から蒸気導入空間33に冷却水を導入する。これにより、冷却源と蒸気導入空間33との間で冷却水が循環することとなる。
【0026】
3.作用効果
図6は、従来の蒸気釜1の断面図である。従来の蒸気釜1において、管状部材4は内釜2の底部22からジャケット3の底壁32を貫通するように延在し、管状部材4が被処理物の取出口25を囲繞するように配置されている。そして、管状部材4の外周面とジャケット3の底壁32との間は、溶接により閉止されている。また、ジャケット3の底壁32に設けられた排出口52にはドレンソケット54が溶接により接合されており、蒸気の凝縮水はドレンソケット54を経由して外部へ排出される。このような従来の構成において、蒸気導入空間33内で発生した凝縮水をより効率的に排出するうえでは、ドレンソケット54と管状部材4との間隔をできるだけ小さくすることが好ましい。一方、蒸気の導入時に内側の蒸気導入空間33が高圧となるジャケット3の強度を確保するうえで、管状部材4の閉止箇所とドレンソケット54の接合箇所とを近づけることには限界があった。
【0027】
本実施形態の蒸気釜1においては、蒸気導入空間33で蒸気が凝縮すると、凝縮水が隙間9を経由して蒸気室51へと移動し、蒸気室51に設けられた排出口52から外部へ排出される。従って、凝縮水を蒸気室51外へ効率的に排出可能である。また、排出口52としてドレンソケット54を設ける場合は蒸気室部材5の壁面に溶接により接合されるため、ジャケット3の底壁32において管状部材4の外周面との間の閉止箇所とドレンソケット54の接合箇所とを近づける必要がない。
【0028】
また、本実施形態においては、管状部材4の外周面とジャケット3の底壁32との間に形成される隙間9の少なくとも一部が、ジャケット3の底壁32の最下部に位置している。従って、蒸気導入空間33に発生した凝縮水をより効率的に蒸気室51へと移動させることができる。また、蒸気室51の排出口52が蒸気室部材5の底壁53上であって蒸気室51の最下部に位置しているため、蒸気室51内の凝縮水をより効率的に外部へと排出することができる。
【0029】
4.他の実施形態
上記実施形態では、管状部材4の外周面の一周にわたりジャケット3の底壁32との間に隙間9を形成する構成としたが、隙間9の構成はこれに限定されるものではない。管状部材4の外周面の一周の一部に沿って、ジャケット3の底壁32との間に隙間9を設ける構成としてもよい。或いは、管状部材4の外周面の周方向に沿って、所定の間隔で複数の隙間9をジャケット3の底壁32との間に設けてもよい。
【0030】
以上、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0031】
1 :蒸気釜
2 :内釜
3 :ジャケット
4 :管状部材
5 :蒸気室部材
6 :給蒸手段
7 :冷却水循環手段
8 :ドレン排出手段
9 :隙間
21 :円筒部
22 :底部
23 :軸部
24 :開口部
25 :取出口
26 :取出口部材
31 :側壁
32 :底壁
33 :蒸気導入空間
34 :供給口
35 :冷却水排出口
51 :蒸気室
52 :排出口
53 :底壁
54 :ドレンソケット
61 :給蒸路
62 :給蒸弁
71 :往水路
72 :復水路
73 :冷却水供給弁
74 :冷却水排出弁
81 :ドレン排出路
82 :スチームトラップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6