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特開2023-137534口座振替受付システム、方法、および金融機関サーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023137534
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】口座振替受付システム、方法、および金融機関サーバ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20230101AFI20230922BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20230922BHJP
【FI】
G06Q40/02
G06Q20/40
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022043785
(22)【出願日】2022-03-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-04
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年3月16日付日本経済新聞朝刊第7面にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】598049322
【氏名又は名称】株式会社三菱UFJ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】柳澤 隆
(72)【発明者】
【氏名】許山 智慧
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA23
5L055AA75
5L055BB04
5L055BB15
5L055BB24
(57)【要約】
【課題】悪意のある第三者による口座振替の申し込みを防ぎつつ、ユーザが口座振替の申し込みを容易に行う。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る口座振替受付システムは、金融機関サーバと事業者サーバとを含む口座振替受付システムである。金融機関サーバは、認証・認可を実施する認証・認可部と、事業者サーバからの呼び出しに応じて、ユーザの顧客情報を提供する本人確認API部と、事業者サーバからの呼び出しに応じて、ユーザの口座振替の登録をし、その登録情報を返却する口座振替登録API部と、を備える。事業者サーバは、口座振替の申し込みの要求およびユーザの顧客情報をユーザ端末から取得する受付部と、口座振替登録API部および本人確認API部を呼び出して、ユーザの口振登録情報および顧客情報を取得するAPI呼出部と、金融機関サーバからの顧客情報とユーザ端末からの顧客情報とを照合する本人確認部と、金融機関サーバからの顧客情報とユーザ端末からの顧客情報とが同一であることをもって口振登録情報を登録する登録部と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融機関サーバと事業者サーバとを含む口座振替受付システムであって、
前記金融機関サーバは、
認証・認可を実施する認証・認可部と、
前記事業者サーバからの呼び出しに応じて、ユーザの顧客情報を提供する本人確認API部と、
前記事業者サーバからの呼び出しに応じて、前記ユーザの口座振替の登録をし、当該登録情報を返却する口座振替登録API部と、を備え、
前記事業者サーバは、
口座振替の申し込みの要求および前記ユーザの顧客情報をユーザ端末から取得する受付部と、
前記口座振替登録API部および前記本人確認API部を呼び出して、前記ユーザの口振登録情報および顧客情報を取得するAPI呼出部と、
前記金融機関サーバからの顧客情報と前記ユーザ端末からの顧客情報とを照合する本人確認部と、
前記金融機関サーバからの顧客情報と前記ユーザ端末からの顧客情報とが同一であることをもって口振登録情報を登録する登録部と
を備えた口座振替受付システム。
【請求項2】
前記金融機関サーバは、口座振替の引き落とし口座として指定可能な複数の口座の口座情報をユーザ端末に提示する、請求項1に記載の口座振替受付システム。
【請求項3】
金融機関サーバと事業者サーバとを含む口座振替受付システムが実行する方法であって、
前記事業者サーバが、口座振替の申し込みの要求およびユーザの顧客情報をユーザ端末から取得するステップと、
前記事業者サーバが、前記金融機関サーバの口座振替登録APIおよび本人確認APIを呼び出すステップと、
前記金融機関サーバが、前記事業者サーバからの呼び出しに応じて、前記ユーザの口振登録情報および顧客情報を提供するステップと、
前記事業者サーバが、前記ユーザの口振登録情報および顧客情報を取得するステップと、
前記事業者サーバが、前記金融機関サーバからの顧客情報と前記ユーザ端末からの顧客情報とを照合するステップと
前記金融機関サーバからの顧客情報と前記ユーザ端末からの顧客情報とが同一であることをもって口振登録情報を登録するステップと
を含む方法。
【請求項4】
事業者サーバからの呼び出しに応じて、ユーザの口座振替の登録をし、当該登録情報を返却する口座振替登録API部と、
前記事業者サーバからの呼び出しに応じて、前記ユーザの顧客情報を提供する本人確認API部と
を備えた金融機関サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口座振替受付システム、方法、および金融機関サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが指定した銀行等の金融機関の口座から料金を引き落として収納機関の口座へ送金することによって、各種の支払いが行われる"口座振替"が知られている。近年、悪意のある第三者が、不正に入手したユーザの口座情報を用いて口座振替を申し込み、当該ユーザの口座から不正に出金されてしまう事案が発生している。
【0003】
そのため、図1のように、口座振替の申し込みの際に本人確認を行う取り組みがなされている。図1は、ユーザのスマートフォン等の端末に表示される画面であり、<事業者画面>のステップ11~ステップ18は事業者(つまり、収納機関)によって提供される画面、<金融機関画面>のステップ21~ステップ23は金融機関によって提供される画面である。なお、これらは画面の一例であり、特定の事業者、金融機関の画面を定義するものではない。
【0004】
図1の例では、ユーザは、ご利用規約に同意すると(ステップ11)、本人確認の方法を選択して(ステップ12)、"免許証撮影"を選択した場合には免許証を撮影する(ステップ13)。次に、ユーザは、自身の容貌を撮影(例えば、ランダムに左右を撮影したり瞬きを撮影したり等の3枚以上の撮影が必須である)する(ステップ14)。次に、ユーザは、顧客情報(例えば、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日等)を入力して(ステップ15)、その入力を確認する(ステップ16)。次に、ユーザは、口座振替に用いる口座(つまり、引き落とし口座)の口座情報(例えば、カナ氏名、生年月日、支店、口座番号等)を入力して(ステップ17)、金融機関が提供する画面へ遷移する。ユーザは、利用規定の同意後に(ステップ21)、必要事項を入力する(ステップ22)。金融機関での口座振替の認証が終了すると(ステップ23)、事業者が提供する画面へ遷移する。その後、ユーザは、登録する口座情報および顧客情報を確認する(ステップ18)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の手法では、口座情報(図1のステップ17)および顧客情報(図1のステップ15)を入力したり自身の容貌を撮影したり(図1のステップ14)しなければならず手間がかかり、ユーザが口座振替の申し込みの手続きを途中で断念してしまうことがあった。
【0006】
そこで、本発明では、悪意のある第三者による口座振替の申し込みを防ぎつつ、ユーザが口座振替の申し込みを容易に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態に係る口座振替受付システムは、金融機関サーバと事業者サーバとを含む口座振替受付システムである。金融機関サーバは、認証・認可を実施する認証・認可部と、事業者サーバからの呼び出しに応じて、ユーザの顧客情報を提供する本人確認API部と、事業者サーバからの呼び出しに応じて、ユーザの口座振替の登録をし、その登録情報を返却する口座振替登録API部と、を備える。事業者サーバは、口座振替の申し込みの要求およびユーザの顧客情報をユーザ端末から取得する受付部と、口座振替登録API部および本人確認API部を呼び出して、ユーザの口振登録情報および顧客情報を取得するAPI呼出部と、金融機関サーバからの顧客情報とユーザ端末からの顧客情報とを照合する本人確認部と、金融機関サーバからの顧客情報とユーザ端末からの顧客情報とが同一であることをもって口振登録情報を登録する登録部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、悪意のある第三者による口座振替の申し込みを防ぎつつ、ユーザが口座振替の申し込みを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】従来の口座振替の受付について説明するための図である。
図2】本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る口座振替受付システムの機能ブロック図である。
図4】本発明の一実施形態に係る口座振替の受付のシーケンス図である。
図5】本発明の一実施形態に係る口座振替の受付の画面遷移図である。
図6】本発明の一実施形態に係るユーザ端末に表示される画面の一例である。
図7】本発明の一実施形態に係るユーザ端末に表示される画面の一例である。
図8】本発明の一実施形態に係るユーザ端末に表示される画面の一例である。
図9】本発明の一実施形態に係るユーザ端末に表示される画面の一例である。
図10】本発明の一実施形態に係るユーザ端末に表示される画面の一例である。
図11】本発明の一実施形態に係る金融機関サーバ、事業者サーバ、ユーザ端末のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
<用語の説明>
・本明細書において、「事業者」とは、ユーザの口座から引き落とされた料金の支払いを受ける収納機関である。例えば、事業者は、クレジットカード会社等の貸金業、資金移動業、証券業、保険業、電力・ガス等のインフラ事業、賃貸業等を営む者である。
【0012】
<システム構成>
図2は、本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。ユーザは、ユーザ端末30を用いて、事業者サーバ20が提供するウェブサイトまたはアプリケーション上で口座振替を申し込むことができる。以下、それぞれについて説明する。
【0013】
<<金融機関サーバ>>
金融機関サーバ10は、金融機関が管理するサーバである。金融機関サーバ10は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。金融機関サーバ10は、API(Application Programming Interface)を提供する。具体的には、金融機関サーバ10は、ユーザが口座振替の引き落とし口座として登録したユーザの口座番号などの情報(以下、口振登録情報ともいう)を提供するAPIと、金融機関が保有するユーザの顧客情報(例えば、口座開設時の本人確認に用いられた顧客情報)を提供するAPIと、を備える。
【0014】
<<事業者サーバ>>
事業者サーバ20は、事業者が管理するサーバである。事業者サーバ20は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。事業者サーバ20は、金融機関サーバ10が提供するAPIを呼び出すことができる。
【0015】
<<ユーザ端末>>
ユーザ端末30は、口座振替を申し込むユーザが操作する端末である。例えば、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等である。ユーザ端末30は、事業者サーバ20および金融機関サーバ10と任意のネットワークを介してデータを送受信することができる。
【0016】
<機能ブロック>
図3は、本発明の一実施形態に係る口座振替受付システム1の機能ブロック図である。口座振替受付システム1は、金融機関サーバ10と、事業者サーバ20と、を含む。
【0017】
<<金融機関サーバ>>
金融機関サーバ10は、認証・認可部101と、本人確認API部102と、口座振替口座登録(以下、口座振替登録という)API部103と、を備える。また、金融機関サーバ10は、プログラムを実行することによって、認証・認可部101、本人確認API部102、口座振替登録API部103、として機能する。
【0018】
認証・認可部101は、認証および認可を実施する。
【0019】
本人確認API部102は、金融機関が保有するユーザの顧客情報(例えば、口座開設時の本人確認に用いられた顧客情報)を提供するAPIである。本人確認API部102は、事業者サーバ20からの呼び出しに応じて、ユーザの顧客情報を提供する。
【0020】
ここで、金融機関が保有する顧客情報について説明する。顧客情報は、氏名、住所、電話番号、生年月日、メールアドレス等を含むことができる。
【0021】
口座振替登録API部103は、事業者サーバ20からの呼び出しに応じて、ユーザが指定した口座に対して口座振替登録を実施し、その登録情報を返却するAPIである。
【0022】
ここで、口振登録情報について説明する。口振登録情報は、ユーザが口座振替の引き落とし口座として登録した口座の店番、口座番号等を含むことができる。
【0023】
<<事業者サーバ>>
事業者サーバ20は、受付部201と、API呼出部202と、本人確認部203と、登録部204と、を備える。また、事業者サーバ20は、プログラムを実行することによって、受付部201、API呼出部202、本人確認部203、登録部204、として機能することができる。
【0024】
受付部201は、口座振替の申し込みの要求およびユーザの顧客情報(例えば、運転免許証等の本人確認に用いられる書類が撮影された画像やユーザが入力した顧客情報)をユーザ端末30から取得する。
【0025】
API呼出部202は、金融機関サーバ10の口座振替登録API部103および本人確認API部102を呼び出して、ユーザの口振登録情報および顧客情報を取得する。
【0026】
本人確認部203は、金融機関サーバ10からの顧客情報(つまり、API呼出部202が呼び出した本人確認API部102が提供する顧客情報)と、ユーザ端末30からの顧客情報(つまり、受付部201が取得した顧客情報)と、を照合(本人特定事項、電話番号、メールアドレス等が同一であるかを確認)する。本人確認部203は、金融機関サーバ10からの顧客情報とユーザ端末30からの顧客情報とが同一である場合、本人からの口座振替の申し込みであると判断する。なお、本人確認部203は、金融機関サーバ10からの顧客情報とユーザ端末30からの顧客情報との照合結果をユーザ端末30の画面上に表示させることができる。
【0027】
登録部204は、本人からの口座振替の申し込みであると判断されて口座振替の登録がされたユーザの口振登録情報(つまり、事業者サーバ20が金融機関サーバ10からAPIを介して取得した口振登録情報)をもとに、ユーザの口座振替の引き落とし口座を登録する。
【0028】
<処理方法>
図4は、本発明の一実施形態に係る口座振替の受付のシーケンス図である。
【0029】
ステップ1(S1)において、ユーザ端末30は、口座振替の申し込みの要求を事業者サーバ20に送信する。
【0030】
ステップ2(S2)において、事業者サーバ20は、ユーザの顧客情報を取得する。具体的には、ユーザ端末30が、ユーザの顧客情報(例えば、運転免許証等の本人確認に用いられる書類が撮影された画像)を事業者サーバ20に送信する。
【0031】
ステップ3(S3)において、ユーザ端末30は、ユーザによって選択された金融機関(つまり、引き落とし口座が開設されている金融機関)を事業者サーバ20に通知する。
【0032】
ステップ4(S4)において、事業者サーバ20は、認証および認可の要求をS3で選択された金融機関の金融機関サーバ10に送信する。
【0033】
ステップ5(S5)において、金融機関サーバ10とユーザ端末30の間で、金融機関のAPIを利用するための認証が行われる。
【0034】
ステップ6(S6)において、ユーザ端末30は、金融機関サーバ10が口振登録情報および顧客情報を事業者サーバ20に提供することへの同意を金融機関サーバ10に送信する。
【0035】
ステップ7(S7)において、金融機関サーバ10は、口座振替の引き落とし口座として指定可能な口座(なお、1つの口座であってもよいし、複数の口座であってもよい)をユーザ端末30に提示する。
【0036】
ステップ8(S8)において、ユーザ端末30は、口座振替の引き落とし口座の指定を金融機関サーバ10に送信する。
【0037】
ステップ9(S9)において、金融機関サーバ10は、認可コードを発行してユーザ端末30に送信する。
【0038】
ステップ10(S10)において、ユーザ端末30は、S9の認可コードを事業者サーバ20に引き渡す。
【0039】
ステップ11(S11)において、事業者サーバ20は、トークンの発行の要求を金融機関サーバ10に送信する。
【0040】
ステップ12(S12)において、金融機関サーバ10は、事業者サーバ20に対して、トークンを発行する。
【0041】
ステップ13(S13)において、事業者サーバ20は、ユーザの顧客情報を取得する。具体的には、金融機関サーバ10の本人確認API部102が、金融機関が保有するユーザの顧客情報(例えば、口座開設時の本人確認に用いられた顧客情報)を提供する。
【0042】
ステップ14(S14)において、事業者サーバ20は、S2で取得した顧客情報と、S13で取得した顧客情報と、を照合する。S2で取得した顧客情報と、S13で取得した顧客情報と、が同一であると、ステップ15へ進む。
【0043】
ステップ15(S15)において、事業者サーバ20は、口座振替登録を実行し、口振登録情報を取得する。具体的には、金融機関サーバ10の口座振替登録API部103が、ユーザが指定した口座に対して口座振替登録を実施し、その登録情報を返却する。
【0044】
なお、S15で、金融機関において、ユーザの口座振替の引き落とし口座が登録される。
【0045】
ステップ16(S16)において、事業者サーバ20は、S15で取得した口振登録情報の口座を、口座振替の引き落とし口座として登録する。
【0046】
図5は、本発明の一実施形態に係る口座振替の受付の画面遷移図である。図5は、ユーザ端末30に表示される画面であり、<事業者画面>のステップ101~ステップ105は事業者サーバ20によって提供される画面、<金融機関画面>のステップ201~ステップ205は金融機関サーバ10によって提供される画面である。なお、S201~S205については、図6図10を参照しながら詳細に説明する。なお、これらは画面の一例であり、特定の事業者の画面を定義するものではない。
【0047】
ステップ101(S101)において、口座振替の申し込みを要求するための画面が表示される。
【0048】
ステップ102(S102)において、本人確認に用いられる書類(例えば、運転免許証)を撮影するための画面が表示される。
【0049】
ステップ103(S103)において、口座振替の引き落とし口座が開設されている金融機関を選択するための画面が表示される。
【0050】
ステップ201(S201)において、S102で選択された金融機関のAPIを利用するための認証を行う画面が表示される。
【0051】
ステップ202(S202)において、ユーザが、金融機関と事業者が連携する(つまり、金融機関サーバ10が事業者サーバ20に口振登録情報および顧客情報を提供する)ことに同意するための画面が表示される。
【0052】
ステップ203(S203)において、ユーザが、口座振替の引き落とし口座を指定するための画面が表示される。
【0053】
ステップ204(S204)において、口座振替の引き落とし口座として登録する内容に同意するための画面が表示される。
【0054】
ステップ205(S205)において、口振登録情報および顧客情報の連携が完了した旨を示す画面が表示される。
【0055】
ステップ104(S104)において、金融機関サーバ10からの顧客情報とユーザ端末30からの顧客情報(つまり、S102で撮影された本人確認に用いられる書類の顧客情報)との照合結果が表示される。金融機関サーバ10からの顧客情報とユーザ端末30からの顧客情報とが同一である場合、本人からの口座振替の申し込みであると判断され、ステップ105へ進む。
【0056】
ステップ105(S105)において、口座振替の引き落とし口座として登録する内容が表示される。
【0057】
このように、本発明では、一連の画面操作で、ユーザの本人確認と、口座振替の引き落とし口座の登録と、を行うことができる。また、本発明では、「ユーザの容貌を撮影する画面」、「顧客情報を入力する画面」、「口座振替の引き落とし口座の口座番号等を入力する画面」の3画面を削減することができ、ユーザが入力する項目が減少したことによりユーザが作業する時間を短縮することができる。
【0058】
図6は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末30に表示される画面(図5のS201)の一例である。図5のS201では、金融機関のAPIを利用するための認証を行う画面が表示される。ユーザは、この画面上で、生体情報による認証、あるいは、認証に用いられる情報(例えば、店番と口座番号(または、ネットバンキング契約番号)、および、ログインパスワード)を入力する。
【0059】
図7は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末30に表示される画面(図5のS202)の一例である。図5のS202では、ユーザが、金融機関と事業者が連携する(つまり、金融機関サーバ10が事業者サーバ20に口振登録情報および顧客情報を提供する)ことに同意するための画面が表示される。ユーザは、この画面上で、金融機関と事業者が連携する情報(つまり、口振登録情報および顧客情報が連携されること)を確認して、当該連携に同意する。
【0060】
図8は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末30に表示される画面(図5のS203)の一例である。図5のS203では、ユーザが、口座振替の引き落とし口座を指定するための画面が表示される。ユーザは、この画面上で、口座振替の引き落とし口座として指定可能な口座の一覧から、引き落とし口座を選択する。
【0061】
図9は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末30に表示される画面(図5のS204)の一例である。図5のS204では、口座振替の引き落とし口座として登録する内容に同意するための画面が表示される。ユーザは、この画面上で、口座振替の引き落とし口座として登録する内容を確認して、当該登録に同意する。
【0062】
図10は、本発明の一実施形態に係るユーザ端末30に表示される画面(図5のS205)の一例である。図5のS205では、口振登録情報および顧客情報の連携が完了した旨を示す画面が表示される。その後、図5のS104へ遷移する。
【0063】
<効果>
このように、本発明では、事業者は、金融機関が保有する顧客情報(例えば、口座開設時に本人確認済みの顧客情報)を用いて本人確認を行った上で、口座振替の引き落とし口座の登録をすることができる。ユーザは、口座情報および顧客情報を入力する必要がないので、入力する情報(例えば、口座の店番や口座番号)を調べる手間を省くことができ、口座情報および顧客情報の入力ミスの発生を防ぐことができる。
【0064】
<ハードウェア構成>
図11は、本発明の一実施形態に係る金融機関サーバ10、事業者サーバ20、ユーザ端末30のハードウェア構成図である。
【0065】
金融機関サーバ10、事業者サーバ20、ユーザ端末30は、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003を有する。CPU1001、ROM1002、RAM1003は、いわゆるコンピュータを形成する。また、金融機関サーバ10、事業者サーバ20、ユーザ端末30は、補助記憶装置1004、表示装置1005、操作装置1006、I/F(Interface)装置1007、ドライブ装置1008を有することができる。なお、金融機関サーバ10、事業者サーバ20、ユーザ端末30の各ハードウェアは、バスBを介して相互に接続されている。
【0066】
CPU1001は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムを実行する演算デバイスである。
【0067】
ROM1002は、不揮発性メモリである。ROM1002は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムをCPU1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶デバイスとして機能する。具体的には、ROM1002は、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラム等を格納する、主記憶デバイスとして機能する。
【0068】
RAM1003は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリである。RAM1003は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムがCPU1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する、主記憶デバイスとして機能する。
【0069】
補助記憶装置1004は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
【0070】
表示装置1005は、金融機関サーバ10、事業者サーバ20、ユーザ端末30の内部状態等を表示する表示デバイスである。
【0071】
操作装置1006は、金融機関サーバ10、事業者サーバ20、ユーザ端末30の管理者が金融機関サーバ10、事業者サーバ20、ユーザ端末30に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0072】
I/F装置1007は、ネットワークに接続し、他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
【0073】
ドライブ装置1008は記憶媒体1009をセットするためのデバイスである。ここでいう記憶媒体1009には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記憶媒体1009には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0074】
なお、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記憶媒体1009がドライブ装置1008にセットされ、該記憶媒体1009に記録された各種プログラムがドライブ装置1008により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、I/F装置1007を介して、ネットワークよりダウンロードされることでインストールされてもよい。
【0075】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の変更が可能である。
【符号の説明】
【0076】
1 口座振替受付システム
10 金融機関サーバ
20 事業者サーバ
30 ユーザ端末
101 認証・認可部
102 本人確認API部
103 口座振替登録API部
201 受付部
202 API呼出部
203 本人確認部
204 登録部
1001 CPU
1002 ROM
1003 RAM
1004 補助記憶装置
1005 表示装置
1006 操作装置
1007 I/F装置
1008 ドライブ装置
1009 記憶媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-05-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融機関サーバと事業者サーバとを含む口座振替受付システムであって、
前記金融機関サーバは、
認証・認可を実施する認証・認可部と、
前記事業者サーバからの呼び出しに応じて、ユーザの顧客情報を提供する本人確認API部と、
前記事業者サーバからの呼び出しに応じて、前記ユーザの口座振替の登録をし、当該登録情報を返却する口座振替登録API部と、を備え、
前記事業者サーバは、
口座振替の申し込みの要求および前記ユーザの顧客情報をユーザ端末から取得する受付部と、
前記口座振替登録API部および前記本人確認API部を呼び出して、前記ユーザの口振登録情報および顧客情報を取得するAPI呼出部と、
前記金融機関サーバからの顧客情報と前記ユーザ端末からの顧客情報とを照合する本人確認部と、
前記金融機関サーバからの顧客情報と前記ユーザ端末からの顧客情報とが同一であることをもって口振登録情報を登録する登録部と
を備えた口座振替受付システム。
【請求項2】
前記金融機関サーバは、口座振替の引き落とし口座として指定可能な複数の口座の口座情報をユーザ端末に提示する、請求項1に記載の口座振替受付システム。
【請求項3】
金融機関サーバと事業者サーバとを含む口座振替受付システムが実行する方法であって、
前記事業者サーバが、口座振替の申し込みの要求およびユーザの顧客情報をユーザ端末から取得するステップと、
前記事業者サーバが、前記金融機関サーバの口座振替登録APIおよび本人確認APIを呼び出すステップと、
前記金融機関サーバが、前記事業者サーバからの呼び出しに応じて、前記ユーザの口振登録情報および顧客情報を提供するステップと、
前記事業者サーバが、前記ユーザの口振登録情報および顧客情報を取得するステップと、
前記事業者サーバが、前記金融機関サーバからの顧客情報と前記ユーザ端末からの顧客情報とを照合するステップと
前記金融機関サーバからの顧客情報と前記ユーザ端末からの顧客情報とが同一であることをもって口振登録情報を登録するステップと
を含む方法。
【請求項4】
認証・認可を実施する認証・認可部と、
事業者サーバからの呼び出しに応じて、ユーザの顧客情報を提供する本人確認API部と、
前記事業者サーバが前記本人確認API部から取得した前記ユーザの顧客情報と、前記事業者サーバがユーザ端末から取得した前記ユーザの顧客情報と、が同一であると判断した前記事業者サーバからの呼び出しに応じて、前記ユーザの口座振替の登録をして、前記事業者サーバにおける前記ユーザの口座振替の登録で用いられるために当該登録した前記ユーザの口座振替の情報を返却する口座振替登録API部と
を備えた金融機関サーバ。