(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023137654
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】印刷シール用紙
(51)【国際特許分類】
G09F 3/00 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
G09F3/00 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022043941
(22)【出願日】2022-03-18
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 公開日 2021年6月25日等 公開した場所 ハリカ燕三条店(新潟県燕市井土巻3-110)等
(71)【出願人】
【識別番号】522110795
【氏名又は名称】和田 覚
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田 覚
(57)【要約】
【課題】金封及び中袋(中包み)に記載する文字等を1度に印刷可能であり、金封及び中袋(中包み)に貼付する金封用の印刷シール用紙を提供する。
【解決手段】本実施形態の印刷シール用紙1は、台紙2と、印刷紙3と、を有する印刷シール用紙1であって、印刷紙3は、表書きを印刷する短冊部9と、封入金額を印刷する金額欄10と、贈り主の氏名又は名称を印刷する贈り主欄11と、を有し、短冊部9、金額欄10及び贈り主欄11の裏面4には粘着部5を有し、短冊部9は台紙2から剥がして金封に貼り付け可能であり、金額欄10及び贈り主欄11は台紙2から剥がして内袋に貼り付け可能とした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台紙と、印刷紙と、を有する印刷シール用紙であって、
前記印刷紙は、表書きを印刷する短冊部と、封入金額を印刷する金額欄と、贈り主の氏名又は名称を印刷する贈り主欄と、を有し、
前記短冊部、前記金額欄及び前記贈り主欄の裏面には粘着部を有し、
前記短冊部は前記台紙から剥がして金封に貼り付け可能であり、
前記金額欄及び前記贈り主欄は前記台紙から剥がして内袋に貼り付け可能であることを特徴とする印刷シール用紙。
【請求項2】
前記短冊部が透光性を有することを特徴とする請求項1に記載の印刷シール用紙。
【請求項3】
前記短冊部と、前記金額欄と、前記贈り主欄が並列して配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷シール用紙。
【請求項4】
前記印刷紙の表面が点対称に表示されていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の印刷シール用紙。
【請求項5】
前記印刷紙の表面に前記短冊部の短手方向の長さが表示されていることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の印刷シール用紙。
【請求項6】
長手方向の長さが205mm、短手方向の長さが90mmに形成されていることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の印刷シール用紙。
【請求項7】
前記印刷紙の長手方向の一端側と他端側に目盛りが設けられていることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の印刷シール用紙。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字等を印刷する金封用の印刷シール用紙に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、所望の文字を印刷することができる金封用または贈答用短冊の作成用紙が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された金封用または贈答用短冊の作成用紙は、マイクロミシンにより切り離し線(3)を形成し、三分割できるB5判の用紙(1)である。そして、三分割される各短冊部分の記入該当箇所に、パソコン又はワープロで選択した毛筆書きや楷書のフォントで名目や氏名を印刷し、名目や氏名を印刷した用紙は、切り離し線(3)で切り離し、金封又は贈答品に添付するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、金封は中袋(中包み)を使用することが多く、中袋(中包み)を使用する場合には、中袋(中包み)に封入する金額や贈り主の住所や氏名等を記載する必要がある。そのため、特許文献1に記載の金封用または贈答用短冊の作成用紙を用いた場合であっても、中袋(中包み)の記載については手書きする必要があった。
【0005】
そこで、本発明は以上の問題点を解決し、金封及び中袋(中包み)に記載する文字等を1度に印刷可能であり、金封及び中袋(中包み)に貼付する金封用の印刷シール用紙を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る印刷シール用紙は、台紙と、印刷紙と、を有する印刷シール用紙であって、前記印刷紙は、表書きを印刷する短冊部と、封入金額を印刷する金額欄と、贈り主の氏名又は名称を印刷する贈り主欄と、を有し、前記短冊部、前記金額欄及び前記贈り主欄の裏面には粘着部を有し、前記短冊部は前記台紙から剥がして金封に貼り付け可能であり、前記金額欄及び前記贈り主欄は前記台紙から剥がして内袋に貼り付け可能であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る印刷シール用紙は、前記短冊部が透光性を有する場合がある。
【0008】
また、本発明に係る印刷シール用紙は、前記印刷紙の表面が点対称に表示されている場合がある。
【0009】
また、本発明に係る印刷シール用紙は、前記印刷紙の表面に前記短冊部の短手方向の長さが表示されている場合がある。
【0010】
また、本発明に係る印刷シール用紙は、長手方向の長さが205mm、短手方向の長さが90mmに形成されている場合がある。
【0011】
また、本発明に係る印刷シール用紙は、前記印刷紙の長手方向の一端側と他端側に目盛りが設けられている場合がある。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、金封及び中袋(中包み)に記載する文字等を1枚の金封用の印刷シール用紙に印刷し、印刷部分を金封及び中袋(中包み)に貼付することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の第一実施形態の印刷紙の一部を剥がした状態の印刷シール用紙の平面図である。
【
図2】本発明の第一実施形態の金封の平面図である。
【
図3】本発明の第一実施形態の内袋の表側と裏側の一部を示す図である。
【
図4】本発明の第一実施形態の印刷後の印刷シール用紙の平面図である。
【
図5】本発明の第二実施形態の印刷後の印刷シール用紙の平面図である。
【
図6】本発明の第三実施形態の印刷後の印刷シール用紙の平面図である。
【
図7】本発明の第三実施形態の印刷シール用紙の貼り付け例を示す金封の平面図である。
【
図8】(a)贈り主欄の幅が35mmと(b)贈り主欄の幅が30mmの本発明の第四実施形態の印刷シール用紙の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の第一実施形態について、添付の
図1~
図5を参照して説明する。以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【0015】
図1~
図4は、本発明の第一実施形態の金封用の印刷シール用紙1を示している。印刷前の印刷シール用紙1は、上下の区別と左右の区別がないものであるが、便宜上、印刷シール用紙1の一方の短辺1A側を上側、他方の短辺1B側を下側、一方の長辺1C側を左側、他方の長辺1D側を右側として説明する。
【0016】
図1に示すように、印刷シール用紙1は、台紙2と印刷紙3を有する。印刷紙3の裏面4は粘着性を有する粘着部5であり、台紙2に印刷紙3の裏面4が貼付されている。印刷紙3は台紙2から剥がし、金封6や内袋(中包み)7等に貼付可能である。本実施形態の粘着部5は、弱粘性であり貼り直しが可能となっている。
【0017】
印刷紙3の表面8は、印刷部である短冊部9、金額欄10及び贈り主欄11を有している。短冊部9と、金額欄10と、贈り主欄11は並列して配置されている。短冊部9、金額欄10、贈り主欄11はそれぞれ別個に台紙2から剥がすことができる。本実施形態の印刷紙3は白色であり、透光性を有さないが、透光性を有するものであってもよい。短冊部9は表面8の短手方向中央部に配置されており、長手方向の長さL1は、印刷シール用紙1(台紙2及び印刷紙3)の長手方向の長さLと同一に形成されている。本実施形態の長さL及び長さL1は205mmとなっている。また、本実施形態の短冊部9の短手方向の長さW1は35mmとなっているが、この長さW1は、短冊部9を貼付する金封6の大きさ、印刷する贈り主の氏名又は名称の文字数や併記数に対応させて適宜変更することができる。
【0018】
短冊部9の左側には金額欄10が配置されており、短冊部9の右側には贈り主欄11が配置されている。金額欄10と贈り主欄11は同一形状であり、印刷紙3の長手方向中央部に配置されている。金額欄10と贈り主欄11は、縦長の角丸四角形状を有している。なお、本実施形態の贈り主欄11は、金額欄10と同一形状に形成されているが、金額欄10と贈り主欄11を異なる形状としてもよく、幅を広くする場合には印刷シール用紙1(台紙2及び印刷紙3)の短手方向の長さWを長くすればよい。
【0019】
金額欄10の下側には、短冊部9の短手方向の長さW1を表示する「35mm」の文字M1が逆さまに表示されている。一方、贈り主欄11の上側にも、短冊部9の短手方向の長さW1を表示する「35mm」の文字M2が表示されている。これは、印刷シール用紙1の上下どちらを上にしても何れか一方の35mmの文字を読み易くするためである。
【0020】
金額欄10の上側には、目盛りS1が表示されている。目盛りS1は1目盛りが2mmであり、短辺1Aから25mmまで表示されている。なお、短辺1Aと短辺1Aに隣接した目盛りの間隔のみ1mmである。また、短辺1Aから5mmの位置に200の文字M3、短辺1Aから15mmの位置に190の文字M4、短辺1Aから25mmの位置に180の文字M5がそれぞれ逆さまに表示されている。200の文字M3は、印刷シール用紙1の他方の短辺1Bからの長さが200mmであることを示しており、190の文字M4は、印刷シール用紙1の他方の短辺1Bからの長さが190mmであることを示しており、180の文字M5は、印刷シール用紙1の他方の短辺1Bからの長さが180mmであることを示している。
【0021】
金額欄10の下側には、目盛りS2が表示されている。目盛りS2は1目盛りが2mmであり、短辺1Bから25mmまで表示されている。なお、短辺1Bと短辺1Bに隣接した目盛りの間隔のみ1mmである。また、短辺1Bから5mmの位置に200の文字M6、短辺1Bから15mmの位置に190の文字M7、短辺1Bから25mmの位置に180の文字M8がそれぞれ表示されている。200の文字M6は、印刷シール用紙1の一方の短辺1Aからの長さが200mmであることを示しており、190の文字M4は、印刷シール用紙1の一方の短辺1Aからの長さが190mmであることを示しており、180の文字M5は、印刷シール用紙1の一方の短辺1Aからの長さが180mmであることを示している。
【0022】
贈り主欄11の上側には、目盛りS3が表示されている。目盛りS3は1目盛りが2mmであり、短辺1Aから25mmまで表示されている。なお、短辺1Aと短辺1Aに隣接した目盛りの間隔のみ1mmである。また、短辺1Aから5mmの位置に200の文字M9、短辺1Aから15mmの位置に190の文字M10、短辺1Aから25mmの位置に180の文字M11がそれぞれ逆さまに表示されている。200の文字M9は、印刷シール用紙1の他方の短辺1Bからの長さが200mmであることを示しており、190の文字M10は、印刷シール用紙1の他方の短辺1Bからの長さが190mmであることを示しており、180の文字M11は、印刷シール用紙1の他方の短辺1Bからの長さが180mmであることを示している。
【0023】
贈り主欄11の下側には、目盛りS4が表示されている。目盛りS4は1目盛りが2mmであり、短辺1Bから25mmまで表示されている。なお、短辺1Bと短辺1Bに隣接した目盛りの間隔のみ1mmである。また、短辺1Bから5mmの位置に200の文字M12、短辺1Bから15mmの位置に190の文字M13、短辺1Bから25mmの位置に180の文字M14がそれぞれ表示されている。200の文字M12は、印刷シール用紙1の一方の短辺1Aからの長さが200mmであることを示しており、190の文字M13は、印刷シール用紙1の一方の短辺1Aからの長さが190mmであることを示しており、180の文字M14は、印刷シール用紙1の一方の短辺1Aからの長さが180mmであることを示している。
【0024】
すなわち、印刷紙3の長手方向の一端側(上側)に目盛りS1、S3が設けられており、印刷紙3の長手方向の他端側(下側)に目盛りS2、S4が設けられている。このように、印刷紙3は仮想中心点12(
図1参照)を中心に点対称に表示されている。
【0025】
次に、印刷シール用紙1の使用方法について説明する。まず、コンピュータ等により印刷シール用紙1に印刷する文字等を入力し、印刷機器(図示せず)の給紙部に印刷シール用紙1をセットする。そして、コンピュータ等から印刷する文字等の情報を受信した印刷機器により印刷シール用紙1に印刷する。なお、印刷する文字等は印刷機器に直接入する構成としてもよい。また、印刷枚数は適宜選択することができる。上述のとおり、本実施形態の印刷シール用紙1は上下の区別がないため、印刷機器の給紙部にセットする際、どちらの向きにセットしてもよく便利である。
【0026】
図4に示すように、本実施形態では、短冊部9の上側部分に「壽」の文字P1、下側部分に氏名又は名称の文字P2(
図4では、「〇〇〇〇」と表示)を表書きとして印刷している。文字P1は「壽」に限らず、「御祝」、「御霊前」、「ご入学おめでとう」等、金封6の使用目的に合わせた文字を印刷することができる。また、金額欄10には、金封6に封入する金額の文字P3(
図4では、「金〇〇圓也」と表示を印刷している。贈り主欄11には、贈り主の氏名又は名称の文字P4(
図4では、「〇〇〇〇」と表示)を印刷している。なお、贈り主欄11の幅を広く形成し、贈り主の氏名又は名称の文字P4と共に住所等を印刷してもよい。
【0027】
印刷が完了した後に、短冊部9を台紙2から剥がし、金封6に貼り付ける。
図2に示すように、本実施形態の金封6は、使用状態での長手方向の長さL2が205mmである。そのため、台紙2から剥がした短冊部9の長手方向の長さL1と同一であり、金封6の上下と短冊部9の上下の位置が合うようになっている。一方で、金封6には様々なサイズがあるが、本実施形態の印刷シール用紙1は、目盛りS1~S4に沿って印刷シール用紙1を切断することで、短冊部9の長手方向の長さL1を短くし、より小さいサイズの金封6の長手方向の長さL2に合った長さとすることができる。具体的には、
図4に示す印刷後の印刷シール用紙1の下側の目盛りS2、S4に沿ってハサミ等の切断工具で印刷シール用紙1を切断する。例えば、目盛りS2の190の文字M7と目盛りS4の190の文字M13に沿って印刷シール用紙1を切断する。そうすると、台紙2から剥がした短冊部9は長手方向の長さL2が190mmの金封6に合ったものとなる。このように、本実施形態の印刷シール用紙1は、長手方向の長さL2が180mm~205mmの金封6に対応している。なお、切り離した切断片13は処分(廃棄やリサイクル)すればよい。
【0028】
次に、金額欄10を台紙2から剥がし、
図3に示すように内袋(中包み)7の表面7Aに貼り付ける。また、贈り主欄11を台紙2から剥がし、内袋(中包み)7の裏面7Bに貼り付ける。最後に、短冊部9、金額欄10及び贈り主欄11を剥がした印刷シール用紙1を処分(廃棄やリサイクル)する。
【0029】
以上のように、本実施形態の印刷シール用紙1は、台紙2と、印刷紙3と、を有する印刷シール用紙1であって、印刷紙3は、表書きを印刷する短冊部9と、封入金額を印刷する金額欄10と、贈り主の氏名又は名称を印刷する贈り主欄11と、を有し、短冊部9、金額欄10及び贈り主欄11の裏面4には粘着部5を有し、短冊部9は台紙2から剥がして金封6に貼り付け可能であり、金額欄10及び贈り主欄11は台紙2から剥がして内袋(中包み)7に貼り付け可能である。そのため、表書き等を印刷した短冊部9、金額欄10及び贈り主欄11を台紙2から剥がして金封6と内袋(中包み)7に貼り付けるという簡易な作業で、表書き等の記載を行うことができる。
【0030】
また、本実施形態の印刷シール用紙1は、短冊部9と、金額欄10と、贈り主欄11が並列して配置されていることにより、1度に短冊部9、金額欄10及び贈り主欄11に文字等を印刷することができる。
【0031】
また、本実施形態の印刷シール用紙1は、印刷紙3の表面8が点対称に表示されていることにより、印刷機器(図示せず)の給紙部に印刷シール用紙1をセットする際にどちらの向きでもセットすることができる。そのため、印刷シール用紙1をセットする向きを確認すうる作業が不要となる。
【0032】
また、本実施形態の印刷シール用紙1は、印刷紙3の表面8に短冊部9の短手方向の長さW1が表示されている。そのため、短冊部9の短手方向の長さW1の異なる印刷シール用紙1が用意されている場合であっても、所望の短手方向の長さW1の短冊部9を一目で認識することができる。これにより、使用する短冊部9の選択ミスを防止することができる。
【0033】
また、本実施形態の印刷シール用紙1は、印刷紙3の長手方向の一端側と他端側に目盛りS1、S2、S3、S4が設けられている。そのため、印刷シール用紙1を切断する際に、目盛りS1、S2、S3、S4に沿って切断することで、直線的に綺麗に切断することができる。
【0034】
図5は、本発明の第二実施形態を示している。本実施形態の印刷シール用紙21は、短冊部9の短手方向の長さW1を30mmとし、短冊部9の左側に贈り主欄11を配置し、短冊部9の右側に金額欄10を配置したものである。短冊部9の短手方向の長さW1は、金封6の大きさに応じて適宜変更すればよく、上述の35mmや本実施形態の30mm以外の長さであってもよい。なお、本実施形態では、上記第一実施形態の「壽」の文字P1に代えて「ご出産おめでとう」の文字P5を印刷している。
【0035】
贈り主欄11の下側には、短冊部9の短手方向の長さW1を表示する「30mm」の文字M15が逆さまに表示されている。一方、贈り主欄11の上側にも、短冊部9の短手方向の長さW1を表示する「30mm」の文字M16が表示されている。これは、印刷シール用紙1の上下どちらを上にしても何れか一方の30mmの文字を読み易くするためである。
【0036】
図6及び
図7は本発明の第三実施形態を示している。本実施形態の印刷シール用紙31は、短冊部として表書き欄32と表書き贈り主欄33を設けたものである。表書き欄32は台紙2(
図6には図示せず)から剥がして、金封6に同封されている無地の短冊(図示せず)の上側部分に貼付するものであり、表書き贈り主欄33は台紙2から剥がして無地の短冊の下側部分に貼付するものである。なお、表書き欄32と表書き贈り主欄33は、短冊を使用せず、直接金封6に貼付してもよい。
【0037】
印刷シール用紙31は、印刷シール用紙1と同様に、台紙2と印刷紙3を有し、印刷紙3の裏面4(
図6には図示せず)は粘着性を有する粘着部5(
図6には図示せず)であり、台紙2に印刷紙3の裏面4が貼付されている。印刷紙3は台紙2から剥がし、金封6や内袋(中包み)7(
図6には図示せず)に貼付可能である。
【0038】
印刷紙3の表面8は、印刷部である表書き欄32、表書き贈り主欄33、金額欄10及び贈り主欄11を有している。表書き欄32と表書き贈り主欄33は印刷シール用紙31の長手方向に並列しており、表書き欄32と、表書き贈り主欄33と、金額欄10と、贈り主欄11は印刷シール用紙31の短手方向に並列して配置されている。表書き欄32、表書き贈り主欄33、金額欄10、贈り主欄11はそれぞれ別個に台紙2から剥がすことができる。なお、本実施形態では、左から右に表書き欄32、表書き贈り主欄33及び金額欄10、贈り主欄11の順で配置されているが、表書き欄32、表書き贈り主欄33及び金額欄10、贈り主欄11の配置は適宜変更してもよい。
【0039】
本実施形態の表書き欄32の短手方向の長さW2と、表書き贈り主欄33の短手方向の長さW3は、30mmとなっており、この長さを示す「30mm」の文字M15、M16が金額欄10の下側と贈り主欄11の上側に表示されている。なお、表書き欄32の短手方向の長さW2と、表書き贈り主欄33の短手方向の長さW3は、35mm等他の長さとしてもよい。また、本実施形態では表書き欄32と表書き贈り主欄33を同形状としているが、両者を異なる形状としてもよい。
【0040】
本実施形態の印刷紙3は透光性を有している。そのため、表書き贈り主欄33を台紙2から剥がし、
図7に示すような絵柄34が表示された金封35に貼付すると、表書き贈り主欄33に重なった絵柄34が透けて視認可能となっている。本実施形態の印刷紙3は半透明であるが、透明であってもよく、透光性を有しないものであってもよい。なお、
図7に示す金封35は、既に「おめでとうございます」の文字P6が表示されているため、表書き欄32は使用する必要がない。
【0041】
本実施形態の印刷シール用紙31は、長手方向の長さL3が205mm、短手方向の長さW4が90mmに形成されている。すなわち、印刷シール用紙31は、封筒の長形4号と同サイズである。通常、印刷機器には給紙サイズとして長形4号が設定されていることから、印刷機器により表書き欄32、表書き贈り主欄33、金額欄10及び贈り主欄11に文字等を印刷する際の給紙サイズの設定が容易であるという利点がある。
【0042】
本実施形態の印刷シール用紙31は、第一実施形態及び第二実施形態のように、ハサミ等で切断する必要がないため、目盛りS1~S4は設けていない。また、印刷シール用紙31は、表書き欄32、表書き贈り主欄33、金額欄10、贈り主欄11の四隅部分が全て円弧状に形成されてることにより、ハサミ等により手作業で切断したものでないことが一目で理解することができ、金封6、35や内袋(中包み)7に貼付した状態で見栄えが良くなる。
【0043】
以上のように、本実施形態の印刷シール用紙31は、台紙2と、印刷紙3と、を有する印刷シール用紙31であって、印刷紙3は、表書きを印刷する表書き欄32及び表書き贈り主欄33と、封入金額を印刷する金額欄10と、贈り主の氏名又は名称を印刷する贈り主欄11と、を有し、表書き欄32及び表書き贈り主欄33、金額欄10及び贈り主欄11の裏面4には粘着部5を有し、表書き欄32及び表書き贈り主欄33は台紙2から剥がして金封35に貼り付け可能であり、金額欄10及び贈り主欄11は台紙2から剥がして内袋7に貼り付け可能である。そのため、表書き等を印刷した表書き欄32及び表書き贈り主欄33、金額欄10及び贈り主欄11を台紙2から剥がして金封6と内袋(中包み)7に貼り付けるという簡易な作業で、表書き等の記載を行うことができる。
【0044】
また、本実施形態の印刷シール用紙31は、表書き欄32及び表書き贈り主欄33が透光性を有することにより、絵柄34が表示された金封35に表書き欄32及び表書き贈り主欄33を貼付した場合に、絵柄34に表書き欄32及び表書き贈り主欄33が重なった状態で貼付されても、絵柄34が透けて視認可能であり、絵柄34の意匠性を損なうことを防止できる。
【0045】
また、本実施形態の印刷シール用紙31は、長手方向の長さL3が205mm、短手方向の長さW4が90mmに形成されていることにより、表書き欄32、表書き贈り主欄33、金額欄10及び贈り主欄11に印刷機器で文字等を印刷する際に、印刷機器に既定のサイズとして設定されている封筒の長形4号を給紙サイズとして設定することが可能となる。
【0046】
図8は本発明の第四実施形態を示している。本実施形態の印刷シール用紙41A、41Bは、上記第三実施形態の表書き欄32を設けないものである。印刷シール用紙41A、41Bは、写真プリントのL判サイズ(89mm×127mm)と同サイズに形成されており、上記長形4号サイズと同様に印刷機器の給紙サイズの設定が容易である。
【0047】
印刷シール用紙41Aは、表書き贈り主欄33の短手方向の長さW3が35mmであり、この長さを示す「35mm」の文字M1、M2が表書き贈り主欄33の下側と上側に表示されている。印刷シール用紙41Bは、表書き贈り主欄33の短手方向の長さW3が30mmであり、この長さを示す「30mm」の文字M15、M16が表書き贈り主欄33の下側と上側に表示されている。
【0048】
印刷シール用紙41A、41Bの、金額欄10の長手方向の長さL4、贈り主欄11の長手方向の長さL5、贈り主欄33の長手方向の長さL6は、全て同一の長さに形成されている。印刷シール用紙41A、41Bは、
図7に示す金封35のように、表書き欄32を必要としない場合に使用すればよい。
【0049】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形実施が可能である。例えば、印刷シール用紙の表面は、点対称ではなく線対称や非対象に表示されてもよい。第一実施形態及び第二実施形態において、点対称でない場合には、短冊部9の短手方向の長さW1を表示する「35mm」の文字M1及び「30mm」の文字M15を逆さまに表示しなくてもよい。また、目盛りS1~S4のうち、切断しない上側の目盛りS1、S3を表示しなくてもよい。さらに、上記実施形態では、印刷シール用紙1、41A、41Bとして、長形4号やL判サイズについて説明したが、印刷機器の既定サイズであれば給紙サイズの設定が容易となるので、例えば、はがきサイズ(100mm×148mm)等、他のサイズであってもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 印刷シール用紙
2 台紙
3 印刷紙
4 作業台
8 表面
9 短冊部
10 金額欄
11 贈り主欄
31 印刷シール用紙
32 表書き欄(短冊部)
33 表書き贈り主欄(短冊部)
35 金封
41A 印刷シール用紙
41B 印刷シール用紙
L3 印刷シール用紙31の長手方向の長さ
S1 目盛り
S2 目盛り
S3 目盛り
S4 目盛り
W1 短冊部9の短手方向の長さ
W2 表書き欄32の短手方向の長さ
W3 表書き贈り主欄33の短手方向の長さ
W4 印刷シール用紙31の短手方向の長さ