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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023137740
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】クレーンゲーム装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 9/30 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
A63F9/30 502C
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044089
(22)【出願日】2022-03-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-22
(71)【出願人】
【識別番号】520313242
【氏名又は名称】スタンバイ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 博之
(57)【要約】
【課題】大きな景品を載置する場合と、小さな景品を載置する場合との双方に対応可能なクレーンゲーム装置を提供する。
【解決手段】プレイ空間が内部に形成される筐体部と、前記プレイ空間の底部の一部である景品載置領域の少なくとも一部を構成し、前記底部の他の一部である景品落下口の最大領域を規定する略矩形の第1開口部が形成されているフィールド底板と、前記フィールド底板に対して水平二次元方向にスライド移動して前記第1開口部に露出し、前記底部における前記景品載置領域と前記景品落下口の比率を調整する可動調整板と、前記景品落下口を介して前記プレイ空間に連通しており、前記筐体部の前面であって前記プレイ空間より下方に形成される景品取出口を有する景品落下部と、を有するクレーンゲーム装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉止されるプレイ空間が内部に形成される筐体部と、
前記プレイ空間の底部の一部である景品載置領域の少なくとも一部を構成し、前記底部の他の一部である景品落下口の最大領域を規定する略矩形の第1開口部が形成されているフィールド底板と、
前記フィールド底板に対して水平二次元方向にスライド移動して前記第1開口部に露出し、前記底部における前記景品載置領域と前記景品落下口の比率を調整する可動調整板と、
前記景品落下口を介して前記プレイ空間に連通しており、前記筐体部の前面であって前記プレイ空間より下方に形成される景品取出口を有する景品落下部と、
前記プレイ空間内に移動可能に設置されるクレーンと、
前記筐体部の前記前面であって前記プレイ空間の外部に配置されており、前記クレーンを操作する操作部と、を有し、
前記可動調整板は、前記第1開口部の第1辺および前記第1辺に垂直に接続する第2辺にそれぞれ平行である可動板第1辺および可動板第2辺とで規定されるL字状の切り欠き部を有するクレーンゲーム装置。
【請求項2】
前記可動板第1辺に沿って延びる第1部分と、前記第1部分の端部に接続しており前記可動板第2辺に沿って延びる第2部分とを有し、前記可動調整板から上方に突出して前記景品載置領域と前記景品落下口とを仕切るL字状仕切り板を有し、
前記L字状仕切り板は、
前記可動調整板に固定されており、前記第1部分の少なくとも一部を構成する固定第1部分と、前記第2部分の少なくとも一部を構成する固定第2部分とを有する仕切り板本体部と、
前記固定第1部分にスライド可能に接続しており、前記L字状仕切り板の第1部分の前記可動板第1辺に沿う長さを調整する第1調整部と、
前記固定第2部分にスライド可能に接続しており、前記L字状仕切り板の第2部分の前記可動板第2辺に沿う長さを調整する第2調整部と、を有する請求項1に記載のクレーンゲーム装置。
【請求項3】
前記筐体部は、
前記筐体部の前記前面の一部を構成し、前記プレイ空間を閉止および開放可能な透明のスライド扉部と、
前記筐体部の前記前面の他の一部であって、前記景品取出口の上辺と、前記スライド扉部の下レールの一部とを、少なくとも構成する梁部と、を有し、
前記梁部の一方の端部は、前記スライド扉部の下レールの他の一部に対して、水平方向に回動可能に接続する請求項1に記載のクレーンゲーム装置。
【請求項4】
前記筐体部は、前記筐体部の前記前面において前記景品取出口に近い側の端部に配置される第1コーナー部を有し、
前記第1コーナー部と前記スライド扉部には、前記スライド扉部を前記第1コーナー部に固定して、前記スライド扉部のスライドをロックする第1ロック機構が備えられており、
前記第1コーナー部と前記梁部の他方の端部には、前記梁部の前記他方の端部を前記第1コーナー部に固定して、前記梁部の回動をロックする第2ロック機構が備えられる請求項3に記載のクレーンゲーム装置。
【請求項5】
前記筐体部の背面側には、前記プレイ空間へ光を透過する透明背面壁と、前記透明背面壁に隣接して配置され光を透過しない不透明背面壁が備えられており、
前記不透明背面壁は、
前記背面側から前記プレイ空間が見えないように前記透明背面壁を遮蔽する第1位置および前記第1位置より下方であって前記背面側から前記プレイ空間が見えるように前記透明背面壁を露出させる第2位置との間で配置変更して取付可能である請求項1に記載のクレーンゲーム装置。
【請求項6】
前記プレイ空間には、着脱自在に備えられる媒体から読み出した情報を表示するドットマトリクス・ディスプレイが設けられる請求項1に記載のクレーンゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーンを操作して景品を獲得するクレーンゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
クレーンゲーム装置は、プレイ空間内に設置されたクレーンを、プレイ空間外部の操作部を介してプレイヤーが操作することにより、閉止されるプレイ空間内の景品載置領域にある景品を景品落下口まで移動させて獲得する装置である。
【0003】
クレーンゲーム装置において、景品として景品載置領域に載置されるものとしては、様々な大きさや形状のものが考えられる。また、近年の景品の多様化に対応すべく、1台のクレーンゲーム装置で、大きな景品を載置する場合と、小さな景品を載置する場合との双方に対応可能なクレーンゲーム装置が求められている。
【0004】
たとえば、大きな景品を載置する場合、クレーンを付け替えるなどの対応を行うことに加えて、景品落下口の大きさを、小さな景品を載置する場合に比べて大きくする必要がある。景品落下口の大きさを調整できるクレーンゲーム装置として、Y方向に動くプレートとX方向に動くプレートを用意し、いずれか一方を移動させることにより、景品落下口の大きさを変更するものが提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
しかしながら、従来のクレーンゲーム装置では、X方向長さとY方向長さの比率を維持したまま、景品落下口の大きさを変更することが難しい。クレーンゲーム装置の景品としては、非対称な形状なものも多くあり、景品落下口への落下姿勢も状況によって異なるため、X方向長さとY方向長さの比率が適切でないと、景品落下口で景品が引っ掛かってしまうなどの問題が生じる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2021-145937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、大きな景品を載置する場合と、小さな景品を載置する場合との双方に対応可能なクレーンゲーム装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るクレーンゲーム装置は、
閉止されるプレイ空間が内部に形成される筐体部と、
前記プレイ空間の底部の一部である景品載置領域の少なくとも一部を構成し、前記底部の他の一部である景品落下口の最大領域を規定する略矩形の第1開口部が形成されているフィールド底板と、
前記フィールド底板に対して水平二次元方向にスライド移動して前記第1開口部に露出し、前記底部における前記景品載置領域と前記景品落下口の比率を調整する可動調整板と、
前記景品落下口を介して前記プレイ空間に連通しており、前記筐体部の前面であって前記プレイ空間より下方に形成される景品取出口を有する景品落下部と、
前記プレイ空間内に移動可能に設置されるクレーンと、
前記筐体部の前記前面であって前記プレイ空間の外部に配置されており、前記クレーンを操作する操作部と、を有し、
前記可動調整板は、前記第1開口部の第1辺および前記第1辺に垂直に接続する第2辺にそれぞれ平行である可動板第1辺および可動板第2辺とで規定されるL字状の切り欠き部を有する。
【0009】
本発明に係るクレーンゲーム装置では、水平2次元方向にスライド移動する可動調整板により景品載置領域と景品落下口の比率を調整するため、第1辺方向と第2辺方向の比率を自由に調整しながら、景品落下口の大きさを変更することができる。また、可動調整板が、L字状の切り欠き部を有することにより、1枚の可動調整板であっても、景品落下口の第1辺方向と第2辺方向の長さを、容易に調整することができる。
【0010】
また、たとえば、クレーンゲーム装置は、前記可動板第1辺に沿って延びる第1部分と、前記第1部分の端部に接続しており前記可動板第2辺に沿って延びる第2部分とを有し、前記可動調整板から上方に突出して前記景品載置領域と前記景品落下口とを仕切るL字状仕切り板を有してもよく、
前記L字状仕切り板は、
前記可動調整板に固定されており、前記第1部分の少なくとも一部を構成する固定第1部分と、前記第2部分の少なくとも一部を構成する固定第2部分とを有する仕切り板本体部と、
前記固定第1部分にスライド可能に接続しており、前記L字状仕切り板の第1部分の前記可動板第1辺に沿う長さを調整する第1調整部と、
前記固定第2部分にスライド可能に接続しており、前記L字状仕切り板の第2部分の前記可動板第2辺に沿う長さを調整する第2調整部と、を有してもよい。
【0011】
このようなクレーンゲーム機では、L字状仕切り板が、可動調整板とともに移動することにより、可動調整板によって調整された景品載置領域と景品落下口とを適切に仕切り、景品載置領域の景品が、景品落下口へ崩れ落ちることなどを防止できる。また、L字状仕切り板は、第1調整部と第2調整部を有することにより、L字状仕切り板の第1辺方向の長さおよび第2辺方向の長さを、景品落下口の形状に合わせて調整することができる。
【0012】
また、たとえば、前記筐体部は、
前記筐体部の前記前面の一部を構成し、前記プレイ空間を閉止および開放可能な透明のスライド扉部と、
前記筐体部の前記前面の他の一部であって、前記景品取出口の上辺と、前記スライド扉部の下レールの一部とを、少なくとも構成する梁部と、を有してもよく、
前記梁部の一方の端部は、前記スライド扉部の下レールの他の一部に対して、水平方向に回動可能に接続してもよい。
【0013】
筐体部がこのような梁部を有するクレーンゲーム装置は、スライド扉部と梁部とを開くことにより、オペレータが、下半身から体をクレーンゲーム装置内に入れることができる。このため、このようなクレーンゲーム装置は、プレイ空間が広い場合でも、オペレータが、プレイ空間内に容易に景品のディスプレイ等を行うことができ、メンテナンス性も良好である。また、梁部がスライド扉部の下レールを兼ねることにより、スライド扉部が閉じた状態で梁部の回動が規制されるため、梁部の誤操作が防止される。
【0014】
また、たとえば、前記筐体部は、前記筐体部の前記前面において前記景品取出口に近い側の端部に配置される第1コーナー部を有してもよく、
前記第1コーナー部と前記スライド扉部には、前記スライド扉部を前記第1コーナー部に固定して、前記スライド扉部のスライドをロックする第1ロック機構が備えられていてもよく、
前記第1コーナー部と前記梁部の他方の端部には、前記梁部の前記他方の端部を前記第1コーナー部に固定して、前記梁部の回動をロックする第2ロック機構が備えられていてもよい。
【0015】
このようなクレーンゲーム装置は、第1コーナー部の周辺に、第1ロック機構と第2ロック機構とが配置されているため、オペレータは、スライド扉部の開放と梁部の回動とを、連続して迅速に行うことができるため、メンテナンス性が良好である。また、このようなクレーンゲーム装置では、梁部がクレーンゲーム装置の中央側に回動するため、たとえばクレーンゲーム装置を壁際に配置したような場合にでも、梁部の回動が壁部等に妨げられる可能性が低く、この点でもメンテナンス性がよい。
【0016】
また、たとえば、前記筐体部の背面側には、光を透過する透明背面壁と、前記透明背面壁に隣接して配置され光を透過しない不透明背面壁が備えられていてもよく、
前記不透明背面壁は、
前記背面側から前記プレイ空間が見えないように前記透明背面壁を遮蔽する第1位置および前記第1位置より下方であって前記背面側から前記プレイ空間が見えるように前記透明背面壁を露出させる第2位置との間で配置変更して取付可能であってもよい。
【0017】
このようなクレーンゲーム装置は、クレーンゲーム装置の配置場所や景品種類などに応じて、装置背面の壁を不透明にしたり、装置背面の壁の一部を透明にしたりすることができる。また、不透明背面壁を第1位置と第2位置とで配置変更して筐体部の背面側に取付可能であることにより、取り外した不透明背面壁の収納場所を別途用意する必要がなく、不透明背面壁の紛失なども防止できる。
【0018】
また、たとえば、前記プレイ空間には、着脱自在に備えられる媒体から読み出した情報を表示するドットマトリクス・ディスプレイが設けられていてもよい。
【0019】
このようなクレーンゲーム装置では、景品に応じた情報などをドットマトリクス・ディスプレイに表示して、効果的に顧客の注意を引くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るクレーンゲーム装置の外観斜視図である。
図2図2は、図1に示すクレーンゲーム装置を前面側から見た正面図である。
図3図3は、図1に示すクレーンゲーム装置を背面側から見た背面図である。
図4図4は、図1に示すクレーンゲーム装置における可動調整板およびL字状仕切り板の動作を示す概念図である。
図5図5は、図1に示すクレーンゲーム装置における梁部の動作を示す概念図である。
図6図6は、変形例に係るクレーンゲーム装置を背面側から見た背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係るクレーンゲーム装置10を斜め上方から見た概略図である。図1に示すように、クレーンゲーム装置10は、略矩形の筐体部20を有する。筐体部20の内部には、プレイ空間21が形成されている。プレイ空間21は、筐体部20の一部を構成する透明のスライド扉部24などによって閉止されている。
【0022】
クレーンゲーム装置10のプレイ空間21内には、クレーン50が移動可能に設置されている。クレーン50は、クレーンゲーム装置10の筐体部20の前面23に配置される操作部60の操作により、プレイ空間21内を上下方向および水平方向に移動する。また、クレーン50は、アーム52を有する。クレーン50は、アーム52の開閉動作とプレイ空間21内の移動とを組み合わせることにより、プレイ空間21内に配置される景品を把持し、把持した景品を移動させることができる。
【0023】
操作部60は、プレイ空間21の外部に配置されており、クレーン50を操作するレバーやボタンを有する。クレーンゲーム装置10のプレイヤーは、操作部60のレバーやボタンを操作することによりクレーン50を操作し、後述するように、プレイ空間21内に設置される景品の獲得を目指す。
【0024】
操作部60は、子供を含むプレイヤーが、立った状態で操作部60のボタンやレバーを操作しやすいように、たとえば、クレーンゲーム装置10の設置面から40~80cm程度の高さに設けることができる。なお、図1に示すクレーンゲーム装置10は、奥行きおよび幅が120cm程度で、高さが200cm程度の略直方体形状であるが、クレーンゲーム装置10の大きさおよび形状は、特に限定されない。また、クレーンゲーム装置10の説明では、図1に示すように、高さ方向をZ方向、幅方向をX方向、奥行き方向をY方向として説明を行う。
【0025】
図2は、図1に示すクレーンゲーム装置10を前面23側から見た正面図である。図1および図2に示すように、クレーンゲーム装置10のプレイ空間21は、筐体部20の内部のうち、下方側略3分の1を除く上方側略3分の2の領域に形成されている。プレイ空間21の底部21aは、操作部60の高さと同程度の高さであるが、プレイ空間21の底部21aの高さは、操作部60の高さと異なっていてもよい。
【0026】
プレイ空間21は、後述するスライド扉部24などによって閉止されており、クレーン50が移動可能な構造上の最大領域を規定する。プレイ空間21の底部21aには、図1に示すフィールド底板31と、可動調整板33(図4参照)とが設けられている。
【0027】
図1に示すように、フィールド底板31は、プレイ空間21の底部21aの一部である景品載置領域E1の少なくとも一部を構成する。また、フィールド底板31には、第1開口部32が形成されている。第1開口部32は、プレイ空間21の底部21aのうち、筐体部20の前面23側における一方の端部にある第1コーナー部26の周辺に配置されている。
【0028】
第1開口部32は、略矩形であり、プレイ空間21の底部21aの他の一部である景品落下口E2の構造上の最大領域を規定する。フィールド底板31は、たとえば、矩形平板状の板材の1つのコーナーを切り欠いて第1開口部32を形成することにより作製される。
【0029】
図1および図2に示すように、クレーンゲーム装置10は、プレイ空間21の下方、特にプレイ空間21の底部21aにおける景品落下口E2の下方に、景品落下部38を有する。景品落下部38は、景品落下口E2を介してプレイ空間21に連通している。クレーン50が、景品落下口E2の上方で把持する景品を落とすと、その景品は、景品落下口E2を通って、プレイ空間21から景品落下部38に移動する。
【0030】
景品落下部38は、筐体部20の前面23であってプレイ空間21より下方に形成される景品取出口39を有する。プレイヤーは、クレーン50の操作によってプレイ空間21から景品落下部38に移動させた景品を、景品取出口39から取り出すことができる。
【0031】
クレーンゲーム装置10は、プレイ空間21の底部21aにおける景品載置領域E1と景品落下口E2との比率を変更することができる。図4は、クレーンゲーム装置10におけるプレイ空間21の底部21aにおける景品落下口E2の周辺を示している。図4(a)は、クレーンゲーム装置10において景品落下口E2を最も広くした状態を示しており、図4(c)は、クレーンゲーム装置10において景品落下口E2を最も狭くした状態を示しており、図4(b)は、図4(a)と図4(c)との中間の状態を示している。
【0032】
図4(a)~図4(c)に示すように、クレーンゲーム装置10は、プレイ空間21の底部21aにおける景品載置領域E1と景品落下口E2との比率を調整する可動調整板33を有する。可動調整板33は、フィールド底板31の下側に、少なくとも一部がフィールド底板31と重なるように、フィールド底板31に対して略平行に配置される。可動調整板33は、フィールド底板31に対して水平二次元方向にスライド移動して、第1開口部32に他の一部が露出する。
【0033】
図4(a)に示す状態では、可動調整板33の大部分はフィールド底板31の下側に隠れている。したがって、フィールド底板31の第1開口部32のほぼ全体が、景品落下口E2となっている。図4(a)に示す状態では、景品載置領域E1は、フィールド底板31の面積と略一致する。
【0034】
図4(b)は、図4(a)に示す状態から、矢印81で示す斜め方向(第1開口部32の対角線方向)に、可動調整板33をスライド移動させた状態を示している。図4(b)に示す状態では、可動調整板33の一部が第1開口部32に露出し、景品落下口E2の面積が、図4(a)に示す状態より狭くなっている。
【0035】
図4(b)に示すように、可動調整板33は、第1開口部32の第1辺32aに平行である可動板第1辺34aと、第1辺32aに垂直に接続する第2辺32bに平行である可動板第2辺34bとで規定される切り欠き部34を有する。切り欠き部34の可動板第1辺34aと可動板第2辺34bとは、上方(Z軸正方向側)から見てL字状である。
【0036】
図4(b)に示す状態では、可動調整板33の一部が第1開口部32に露出しており、フィールド底板31の上だけでなく、第1開口部32に露出する可動調整板33の上にも、景品を載置することができる。したがって、図4(b)に示す状態では、景品載置領域E1の面積が、図4(a)に示す状態より広くなっている。
【0037】
図4(c)は、図4(b)に示す状態から、矢印81で示す斜め方向(第1開口部32の対角線方向)に、可動調整板33をさらにスライド移動させた状態を示している。図4(c)に示す状態では、可動調整板33の一部が、さらに第1開口部32に露出し、景品落下口E2の面積が、図4(b)に示す状態より狭くなっている。また、第1開口部32に露出する可動調整板33の上にも、景品を載置することができるため、図4(c)に示す状態では、景品載置領域E1の面積が、図4(b)に示す状態より、さらに広くなっている。
【0038】
また、図1に示すように、クレーンゲーム装置10は、景品載置領域E1と景品落下口E2とを仕切るL字状仕切り板35を有する。L字状仕切り板35は、可動調整板33に取付けられており、図4に示す可動調整板33の移動に伴い、移動する。
【0039】
図4(a)に示すように、L字状仕切り板35は、可動板第1辺34aに沿ってX方向に延びる第1部分35aと、第1部分35aのX負方向の端部に接続しており可動板第2辺34bに沿って延びる第2部分35bとを有する。図1に示すように、L字状仕切り板35は、可動調整板33の可動板第1辺34aおよび可動調整板33の可動板第2辺34bから、上方(Z正方向)に突出する。
【0040】
図1に示すように、L字状仕切り板35は、可動調整板33の可動板第1辺34aおよび可動板第2辺34bに取付けられているため、図4(a)~図4(c)に示す景品載置領域E1と景品落下口E2の比率の変更に合わせて、プレイ空間21内を移動する。
【0041】
図4(a)~図4(c)に示すように、L字状仕切り板35は、可動調整板33に固定される仕切り板本体部36と、仕切り板本体部36に対してスライド移動自在に接続する第1調整部37aおよび第2調整部37bを有する。
【0042】
仕切り板本体部36は、L字状仕切り板35における第1部分35aの少なくとも一部を構成する固定第1部分36aと、L字状仕切り板35における第2部分35bの少なくとも一部を構成する固定第2部分36bとを有する。図4に示すように、Z軸方向から見て、仕切り板本体部36は、可動調整板33の切り欠き部34と、ほぼ同じL字形状を有する。すなわち、可動板第1辺34aに固定される固定第1部分36aは、可動板第1辺34aとX方向の長さが略同一であり、可動板第2辺34bに固定される固定第2部分36bは、可動板第2辺34bとY軸方向の長さが略同一である。
【0043】
図4(a)~図4(c)に示すように、L字状仕切り板35の第1調整部37aは、固定第1部分36aにスライド可能に接続している。第1調整部37aが、固定第1部分36aに対してX方向にスライド移動することにより、L字状仕切り板35の第1部分35aの可動板第1辺34aに沿う長さが変化し、L字状仕切り板35の第1部分35aの長さを調整する。
【0044】
図4(c)に示すように、景品落下口E2のX方向の長さが、可動板第1辺34aおよび固定第1部分36aの長さに略等しい状態では、第1調整部37aは、Y軸方向から見て固定第1部分36aに重複する位置に配置される。これに対して、図4(a)に示すように、景品落下口E2のX方向の長さが、可動板第1辺34aおよび固定第1部分36aの長さより長い状態では、第1調整部37aは、固定第1部分36aからX正方向に引き出される。これにより、図1に示すように、第1調整部37aは、L字状仕切り板35の第1部分35aの長さを調整し、景品載置領域E1にある景品が、景品落下口E2に崩れて移動することを、適切に防止できる。
【0045】
図4(b)に示すように、第1調整部37aの下端には、可動調整板33と平行に延びる底部隙間閉止部37aaが接続している。底部隙間閉止部37aaは、図4(b)に示すように可動調整板33が中間位置にあるときに、第1開口部32の第1辺32aと第1調整部37aとの間に形成される隙間を閉止する。
【0046】
図4(a)~図4(c)に示すように、L字状仕切り板35の第2調整部37bは、固定第2部分36bにスライド可能に接続している。第2調整部37bが、固定第2部分36bに対してY方向にスライド移動することにより、L字状仕切り板35の第2部分35bの可動板第2辺34bに沿う長さが変化し、L字状仕切り板35の第2部分35bの長さを調整する。
【0047】
第2調整部37bの固定第2部分36bに対するスライド移動は、移動方向がY方向であることなどを除き、上述した第1調整部37aの固定第1部分36aに対するスライド移動と同様である。また、第2調整部37bの下端には、第1調整部37aと同様に、可動調整板33と平行に延びる底部隙間閉止部37baが接続している。
【0048】
図4(a)~図4(c)に示すように、クレーンゲーム装置10では、可動調整板33の位置を変更することにより、景品載置領域E1と景品落下口E2の比率を調整することができる。また、可動調整板33がL字状の切り欠き部34を有することにより、可動調整板33をX方向およびY方向の2次元方向にスライド移動させることにより、景品落下口E2の形状を、自由に変更することができる。なお、図4(a)~図4(c)では、可動調整板33を、第1開口部32の対角線方向(矢印81で示す方向)に移動させる場合を例に説明を行ったが、可動調整板33の移動方向は、対角線方向のみには限定されず、X方向およびY方向に自由に移動させることができる。
【0049】
また、図4に示すように、クレーンゲーム装置10の可動調整板33には、第1調整部37aおよび第2調整部37bを有するL字状仕切り板35が取り付けられている。このため、クレーンゲーム装置10では、景品落下口E2の形状に合わせてL字状仕切り板35の位置が移動するとともに、L字状仕切り板35のX方向およびY方向の長さを、第1調整部37aおよび第2調整部37bにより調整することができる。
【0050】
図2に示すように、筐体部20は、筐体部20の前面23の一部を構成し、プレイ空間21を閉止および開放可能な透明のスライド扉部24を有する。スライド扉部24のうち、少なくとも景品取出口39の上方に位置する部分は、図2に示す状態から、操作部60の上方の位置まで、X方向にスライド移動して、プレイ空間21を開放することができる。
【0051】
図1および図2に示すように、筐体部20は、筐体部20の前面23の他の一部である梁部25を有する。梁部25は、景品取出口39の上辺39aと、スライド扉部24の下レールの一部25aとを、少なくとも構成する。図5は、筐体部20における前面23周辺の景品載置領域E1および景品落下口E2を、プレイ空間21の内部から見下ろした図であり、梁部25の動作を示す概念図である。
【0052】
図5(a)は、梁部25が図1および図2と同じ閉止位置にある状態を示している。梁部25は、閉止状態において、筐体部20の前面23に沿ってX軸方向に延びている。梁部25のX正方向側の端部である他方の端部25cは、筐体部20の前面23において景品取出口39に近い側の端部に配置される第1コーナー部26に接続している。
【0053】
なお、図5(a)に示す筐体部20は、図1および図2に示す筐体部20に対して、図1および図2において景品取出口39の上方に位置するスライド扉部24を、操作部60の上方の位置まで、X負方向にスライド移動させている点で異なるが、その他の点では図1および図2に示す筐体部20と同様である。図1および図2に示すように、筐体部20の第1コーナー部26とスライド扉部24には、スライド扉部24を第1コーナー部26に固定して、スライド扉部24のスライドをロックする第1ロック機構26aが備えられている。第1ロック機構26aのロックを解除してから、スライド扉部24を下レール25a、23aに沿ってX負方向に移動させることにより、図5(a)に示すようにプレイ空間21を開放した状態とすることができる。
【0054】
また、図5(a)に示すように、第1コーナー部26と梁部25の他方の端部25cには、梁部25の他方の端部25cを第1コーナー部26に固定して、図5(b)および図5(c)に示すような梁部25の回動をロックする第2ロック機構26bが備えられている。クレーンゲーム装置10のオペレータは、第1ロック機構26aを解除してスライド扉部24を開いた後に、筐体部20の内部に配置される第2ロック機構26bを解除することができる。
【0055】
図5(b)および図5(c)は、第2ロック機構26bを解除した後に、梁部25を開いた状態を示している。図5(c)は、梁部25を筐体部20の前面23に対して垂直になる位置まで開いた状態を示している。図5(b)は、図5(a)に示す状態と、図5(c)に示す状態との中間状態を示している。
【0056】
図5(a)~図5(c)に示すように、梁部25のX負方向側の端部である一方の端部25bは、スライド扉部24をガイドする下レールの他の一部23aに対して、水平方向に回動可能に接続する。図2に示すように、梁部25の一方の端部25bは、筐体部20の他の部分に対してヒンジ機構によって接続しているが、梁部25は、ヒンジ機構以外の他の回動可能な機構により、筐体部20の他の部分に接続していてもよい。
【0057】
図5(b)および図5(c)に示すように、図5(a)に示す状態から第2ロック機構26bを解除し、梁部25を一方の端部25bを中心として回動させることにより、梁部25を開くことができる。図5(c)に示すようにスライド扉部24と梁部25とを開くことにより、クレーンゲーム装置10のオペレータは、景品落下部38に足を踏み入れるなどして、下半身から、オペレータ自身の体を、クレーンゲーム装置10内に入れることができる。
【0058】
また、梁部25は、図2に示す景品取出口39より上方に位置するため、図5に示すように梁部25を開く動作は、クレーンゲーム装置10の前のフロアに置かれた台車や工具入れなどに対して、梁部25が干渉しづらい。したがって、クレーンゲーム装置10は、たとえば景品取出口39を囲む枠全体が開く場合に比べて、メンテナンス性が良好である。
【0059】
なお、クレーンゲーム装置10には、図5(b)および図5(c)に示すように、梁部25が開いている状態において、スライド扉部24が第1コーナー部26側へ誤って移動することを防止するためのストッパー機構が設けられていてもよい。スライド扉部24の誤移動を防止するストッパー機構としては、下レールの他の一部23aなどの筐体部10の中央部分において、図5に示すスライド扉部24のX正方向側に突出して、スライド扉部24の動きを止めるものなどが考えられる。
【0060】
図3は、図1に示すクレーンゲーム装置10を背面27側(Y正方向側)から見た背面図である。図1および図3に示すように、クレーンゲーム装置10における筐体部20の背面27側には、プレイ空間21へ光を透過する透明背面壁28と、透明背面壁28に隣接して配置され光を透過しない不透明背面壁29が備えられる。
【0061】
図1に示すように、透明背面壁28は、不透明背面壁29より内側(Y負方向側)に配置される。透明背面壁28は、筐体部20におけるプレイ空間21の前面23側や側面側と同様に、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチレンなどの透明の樹脂板やガラス板等で構成される。
【0062】
不透明背面壁29は、透明背面壁28の背後(Y正方向側)に配置されている。図3に示すように、不透明背面壁29は、背面27側からプレイ空間21が見えないように透明背面壁28を遮蔽する第1位置P1および第1位置P1より下方であって背面28側からプレイ空間21が見えるように透明背面壁28を露出させる第2位置P2との間で配置変更して取付可能である。なお、不透明背面壁29は、ステンレスやアルミニウム合金などの金属板や、不透明の樹脂板などで構成される。
【0063】
図3において実線で示すように、不透明背面壁29を第1位置P1に配置した状態では、図1に示すプレイ空間21の背後にある筐体部20の壁は不透明であり、クレーンゲーム装置10の前面側から、クレーンゲーム装置10の背後にあるものを見ることはできない。これに対して、図3において2点鎖線で示すように、不透明背面壁29は、筐体部20から一旦取り外すか、またはスライドさせることにより、矢印Yで示すように、第1位置P1にある状態から、第1位置P1より下方の第2位置P2へ配置変更することができる。不透明背面壁29を第2位置P2に配置した状態(2点鎖線で表示)では、第1位置P1で不透明背面壁29が配置されていた部分は貫通部となり、透明背面壁28のみが存在する。したがって、不透明背面壁29を第2位置P2に配置した状態では、プレイ空間21の背後にある筐体部20の壁の上側部分は透明であり、クレーンゲーム装置10の前面側から、クレーンゲーム装置10の背後にあるものを見ることができる。
【0064】
このようなクレーンゲーム装置10は、クレーンゲーム装置10の配置場所や景品種類などに応じて、背面27の壁を不透明にしたり、背面27の壁の一部を透明にしたりすることができる。また、不透明背面壁29を第1位置P1と第2位置P2とで配置変更できることにより、取り外した不透明背面壁29の収納場所を別途用意する必要がなく、不透明背面壁29の紛失なども防止できる。なお、第2位置P2に配置される不透明背面壁29は、枠状の凹部や取り付けネジなどにより、筐体部20の背面に保持される。また、図3において2点鎖線で示されるクレーン50は、不透明背面壁29が第2位置P2に配置される状態でのみ、筐体部20の背面27側から見ることができる。
【0065】
図1および図2に示すように、プレイ空間21には、ドットマトリクス・ディスプレイ70が設けられている。ドットマトリクス・ディスプレイ70は、USBメモリまたはメモリカードのように、ドットマトリクス・ディスプレイ70に着脱自在に備えられる媒体からの情報を読み出し、読み出した情報を表示することができる。
【0066】
このようなドットマトリクス・ディスプレイ70を有するクレーンゲーム装置10は、プレイ空間21に設置される景品に応じた情報をドットマトリクス・ディスプレイ70に表示させることができるため、より効果的に顧客の注意をひくことができる。
【0067】
以上のように、クレーンゲーム装置10は、図4に示すような可動調整板33やL字状仕切り板35を有するため、景品の大きさに合わせて景品落下口E2の大きさを柔軟に変更できる。したがって、クレーンゲーム装置10は、大きな景品を景品載置領域E1に載置する場合と、小さな景品を景品載置領域E1に載置する場合との双方に、好適に対応可能である。
【0068】
また、図5に示すように、筐体部20の中央側に回動して開く梁部25を有するため、オペレータが、クレーンゲーム装置10内に立った状態で入ることが、容易に可能である。したがって、クレーンゲーム装置10は、景品載置領域E1その他のプレイ空間21内の景品の入れ替えも迅速かつ容易に行うことができるため、大きさの異なるものに、景品を総入れ替えするような対応も、効率的に行うことができる。
【0069】
以上、実施形態に係るクレーンゲーム装置10を説明してきたが、本発明に係るクレーンゲーム装置は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、他の多くの実施形態や変形例を含むことは言うまでもない。たとえば、図1に示すL字状仕切り板35は、可動調整板33における切り欠き部34の端面に対して、上下方向(Z軸方向)に相対移動可能に接続していてもよい。このようなクレーンゲーム装置では、L字状仕切り板35の可動調整板33から上方向への突出高さを、景品の大きさや配置状態に応じて調整可能である。
【0070】
また、図6に示す変形例のように、不透明背面壁129は、分離または相対移動可能な第1部分129aと第2部分129bとを有していてもよい。変形例に係る不透明背面壁129において、第2部分129aは、第1部分129bに対してヒンジ機構129cによって回動可能に接続されている。このような変形例に係る不透明背面壁129を有するクレーンゲーム装置110も、第2部分129aを第1部分129bの背面側に折り畳むことにより、図3に示すクレーンゲーム装置10と同様に、背面27の壁の一部を透明にすることができる。
【符号の説明】
【0071】
10…クレーンゲーム装置
20…筐体部
21…プレイ空間
21a…底部
E1…景品載置領域
E2…景品落下口
23…前面
23a…下レールの他の一部
24…スライド扉部
25…梁部
25a…下レールの一部
25b…一方の端部
25c…他方の端部
26…第1コーナー部
26a…第1ロック機構
26b…第2ロック機構
27…背面
28…透明背面壁
29、129…不透明背面壁
129a…第2部分
128b…第1部分
31…フィールド底板
32…第1開口部
32a…第1辺
32b…第2辺
33…可動調整板
34…切り欠き部
34a…可動板第1辺
34b…可動板第2辺
35…L字状仕切り板
35a…第1部分
35b…第2部分
36…仕切り板本体部
36a…固定第1部分
36b…固定第2部分
37a…第1調整部
37aa…底部隙間閉止部
37b…第2調整部
37ba…底部隙間閉止部
38…景品落下部
39…景品取出口
39a…上辺
50…クレーン
52…アーム
60…操作部
70…ドットマトリクス・ディスプレイ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-05-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉止されるプレイ空間が内部に形成される筐体部と、
前記プレイ空間の底部の一部である景品載置領域の少なくとも一部を構成し、前記底部の他の一部である景品落下口の最大領域を規定する略矩形の第1開口部が形成されているフィールド底板と、
前記フィールド底板に対して水平二次元方向にスライド移動して前記第1開口部に露出し、前記底部における前記景品載置領域と前記景品落下口の比率を調整する可動調整板と、
前記景品落下口を介して前記プレイ空間に連通しており、前記筐体部の前面であって前記プレイ空間より下方に形成される景品取出口を有する景品落下部と、
前記プレイ空間内に移動可能に設置されるクレーンと、
前記筐体部の前記前面であって前記プレイ空間の外部に配置されており、前記クレーンを操作する操作部と、を有し、
前記可動調整板は、前記第1開口部の第1辺および前記第1辺に垂直に接続する第2辺にそれぞれ平行である可動板第1辺および可動板第2辺とで規定されるL字状の切り欠き部を有し、
前記可動板第1辺に沿って延びる第1部分と、前記第1部分の端部に接続しており前記可動板第2辺に沿って延びる第2部分とを有し、前記可動調整板から上方に突出して前記景品載置領域と前記景品落下口とを仕切るL字状仕切り板を有し、
前記L字状仕切り板は、
前記可動調整板に固定されており、前記第1部分の少なくとも一部を構成する固定第1部分と、前記第2部分の少なくとも一部を構成する固定第2部分とを有する仕切り板本体部と、
前記固定第1部分にスライド可能に接続しており、前記L字状仕切り板の第1部分の前記可動板第1辺に沿う長さを調整する第1調整部と、
前記固定第2部分にスライド可能に接続しており、前記L字状仕切り板の第2部分の前記可動板第2辺に沿う長さを調整する第2調整部と、を有するクレーンゲーム装置。
【請求項2】
閉止されるプレイ空間が内部に形成される筐体部と、
前記プレイ空間の底部の一部である景品載置領域の少なくとも一部を構成し、前記底部の他の一部である景品落下口の最大領域を規定する略矩形の第1開口部が形成されているフィールド底板と、
前記フィールド底板に対して水平二次元方向にスライド移動して前記第1開口部に露出し、前記底部における前記景品載置領域と前記景品落下口の比率を調整する可動調整板と、
前記景品落下口を介して前記プレイ空間に連通しており、前記筐体部の前面であって前記プレイ空間より下方に形成される景品取出口を有する景品落下部と、
前記プレイ空間内に移動可能に設置されるクレーンと、
前記筐体部の前記前面であって前記プレイ空間の外部に配置されており、前記クレーンを操作する操作部と、を有し、
前記可動調整板は、前記第1開口部の第1辺および前記第1辺に垂直に接続する第2辺にそれぞれ平行である可動板第1辺および可動板第2辺とで規定されるL字状の切り欠き部を有し、
前記筐体部は、
前記筐体部の前記前面の一部を構成し、前記プレイ空間を閉止および開放可能な透明のスライド扉部と、
前記筐体部の前記前面の他の一部であって、前記景品取出口の上辺と、前記スライド扉部の下レールの一部とを、少なくとも構成する梁部と、を有し、
前記梁部の一方の端部は、前記スライド扉部の下レールの他の一部に対して、水平方向に回動可能に接続するクレーンゲーム装置。
【請求項3】
前記筐体部は、前記筐体部の前記前面において前記景品取出口に近い側の端部に配置される第1コーナー部を有し、
前記第1コーナー部と前記スライド扉部には、前記スライド扉部を前記第1コーナー部に固定して、前記スライド扉部のスライドをロックする第1ロック機構が備えられており、
前記第1コーナー部と前記梁部の他方の端部には、前記梁部の前記他方の端部を前記第1コーナー部に固定して、前記梁部の回動をロックする第2ロック機構が備えられる請求項に記載のクレーンゲーム装置。
【請求項4】
前記筐体部の背面側には、前記プレイ空間へ光を透過する透明背面壁と、前記透明背面壁に隣接して配置され光を透過しない不透明背面壁が備えられており、
前記不透明背面壁は、
前記背面側から前記プレイ空間が見えないように前記透明背面壁を遮蔽する第1位置および前記第1位置より下方であって前記背面側から前記プレイ空間が見えるように前記透明背面壁を露出させる第2位置との間で配置変更して取付可能である請求項1または請求項2に記載のクレーンゲーム装置。
【請求項5】
前記プレイ空間には、着脱自在に備えられる媒体から読み出した情報を表示するドットマトリクス・ディスプレイが設けられる請求項1または請求項2に記載のクレーンゲーム装置。