(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023137983
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20230922BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20230922BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
G09B29/00 A
G09B29/00 F
G01C21/26 P
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044453
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】田口 雄毅
(72)【発明者】
【氏名】山下 孝之介
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
5L049
【Fターム(参考)】
2C032HB05
2C032HC17
2C032HC27
2F129AA02
2F129BB03
2F129CC03
2F129CC07
2F129DD34
2F129EE02
2F129EE87
2F129FF11
2F129FF18
2F129FF20
2F129FF69
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH35
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ユーザがイベントを含む事象の内容を直感的に把握可能な情報を提供可能な情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置10は、地図を描画するための地図情報を取得する地図情報取得部131と、前記地図上の各地点における事象に関する事象情報を取得する事象情報取得部132と、ユーザの特徴を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部133と、前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザの現在位置周辺における前記事象情報の中から、前記ユーザに提供する前記事象情報を決定する提供事象決定部134と、前記ユーザの前記現在位置周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供する情報提供部135と、を備える。前記事象情報は、当該事象を象徴する態様のアイコン、図形又は画像を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図を描画するための地図情報を取得する地図情報取得部と、
前記地図上の各地点における事象に関する事象情報を取得する事象情報取得部と、
ユーザの特徴を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、
前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザの現在位置周辺における前記事象情報の中から、前記ユーザに提供する前記事象情報を決定する提供事象決定部と、
前記ユーザの前記現在位置周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供する情報提供部と、を備え、
前記事象情報は、当該事象を象徴する態様のアイコン、図形又は画像を含む情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記提供事象決定部は、前記ユーザの前記現在位置の変化に応じて、提供する前記事象情報を決定し、
前記情報提供部は、変化した前記現在位置周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供する情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置において、
地名又はスポットが指定可能であり、
前記提供事象決定部は、指定された前記地名又は前記スポット周辺における前記事象情報の中から、提供する前記事象情報を決定し、
前記情報提供部は、指定された前記地名又は前記スポット周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供する情報処理装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記事象情報は、前記事象の発生に関する時間情報を含み、
前記事象の発生に関する時間が指定可能であり、
前記提供事象決定部は、指定された前記時間に応じて、提供する前記事象情報を決定する情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータにより情報を提供する情報処理方法であって、
前記コンピュータは、地図情報取得部、事象情報取得部、ユーザ情報取得部、提供事象決定部、及び情報提供部を備え、
前記地図情報取得部が、地図を描画するための地図情報を取得するステップと、
前記事象情報取得部が、前記地図上の各地点における事象に関する事象情報を取得するステップと、
前記ユーザ情報取得部が、ユーザの特徴を示すユーザ情報を取得するステップと、
前記提供事象決定部が、前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザの現在位置周辺における前記事象情報の中から、前記ユーザに提供する前記事象情報を決定するステップと、
前記情報提供部が、前記ユーザの前記現在位置周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供するステップと、
を実施し、
前記事象情報は、当該事象を象徴する態様のアイコン、図形又は画像を含む情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータにより読み取り実行可能な情報処理プログラムであって、
前記コンピュータを、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画面に表示された地図の地域において開催されるイベントに関する情報をユーザに提供する技術が知られている。このような技術の一例として、地図上にイベントの開催日を示す日付アイコンを表示し、ユーザが当該日付アイコンをタップすることにより当該イベントに関する情報を画面に表示する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、日付アイコンは同一の形状を有し、イベントの開催日だけを表示しているので、ユーザは当該日付アイコンをタップするまで当該日付アイコンに対応したイベントの内容について直感的に把握できない。前記日付アイコンにはイベント名等を伴うものもあるが、イベント名等が読み取りにくい場合やイベント名等が当該イベントの内容を適切に表していない場合には、ユーザは、当該日付アイコンをタップするまで当該イベントの内容を把握できない。
【0005】
本発明は、ユーザがイベントを含む事象の内容を直感的に把握可能な情報を提供可能な情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理装置は、地図を描画するための地図情報を取得する地図情報取得部と、前記地図上の各地点における事象に関する事象情報を取得する事象情報取得部と、ユーザの特徴を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザの現在位置周辺における前記事象情報の中から、前記ユーザに提供する前記事象情報を決定する提供事象決定部と、前記ユーザの前記現在位置周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供する情報提供部と、を備え、前記事象情報は、当該事象を象徴する態様のアイコン、図形又は画像を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、ユーザがイベントを含む事象の内容を直感的に把握可能な情報を提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図。
【
図2】本実施形態のサーバ装置の概略構成を示すブロック図。
【
図3】本実施形態の端末装置の概略構成を示すブロック図。
【
図4】本実施形態に係る情報処理方法の一例を表すフローチャート。
【
図5】本実施形態に係る情報処理方法の一例を表すフローチャート。
【
図6】本実施形態に係る端末装置におけるアプリ起動時のトップ画面の一例を示す図。
【
図7】本実施形態に係る端末装置における事象レーダー画面の一例を示す図。
【
図8】本実施形態に係る端末装置における各事象のポップアップ表示の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置であるサーバ装置10と、地図情報サーバ装置20と、複数の端末装置30とが、インターネット等のネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0010】
この情報処理システム1は、サーバ装置10から端末装置30に事象に関する事象情報を提供する情報提供システムであり、端末装置30を所持するユーザの特徴に応じた事象情報を提供する。ここで、事象とは、催しや行事など人が行うイベントだけでなく、風雨、桜の開花などの現象や、熊の出没などの事実を含む。また、事象には、祭、桜の開花などのユーザがその事象が生じている場所に立ち寄りたくなるプラスの事象だけでなく、土砂崩れ、川の増水、騒ぎ、事件、事故などユーザがその事象が生じている又は生じた場所を避けた方が良いマイナスの事象も含む。さらに、プラスの事象とマイナスの事象の組み合わせ、例えば、「山菜が取れるが、過去に熊出没」なども含む。
以下、このような情報処理システム1の各構成について詳細に説明する。
【0011】
[サーバ装置10の構成]
図2は、サーバ装置10の概略構成を示すブロック図である。
サーバ装置10は、コンピューターにより構成され、本発明の情報処理装置として機能する。このサーバ装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、等を含んで構成されている。
通信部11は、例えばLAN等を介してネットワーク(インターネット)に接続されており、地図情報サーバ装置20、及び複数の端末装置30等と通信する。
【0012】
[記憶部12の構成]
記憶部12は、例えばメモリ、ハードディスク等により構成されたデータ記憶装置である。この記憶部12は、地図情報記憶部(地図情報DB121)、事象情報記憶部(事象情報DB122)、スポット情報記憶部(スポット情報DB123)、及びユーザ情報記憶部(ユーザ情報DB124)等を備えている。
【0013】
なお、ここでは、サーバ装置10の記憶部12に、地図情報DB121、事象情報DB122、スポット情報DB123、及びユーザ情報DB124が設けられる例を示すが、サーバ装置10とネットワークを介して通信可能に接続された他のデータサーバやクラウドストレージに、これらのデータベース(DB)が設けられ、適宜必要なデータをダウンロードする構成としてもよい。
また、記憶部12には、サーバ装置10を制御するための情報処理プログラム(ソフトウェア)が記憶されている。
【0014】
[地図情報DB121に記憶される情報]
地図情報DB121は、地図を描画するための地図情報を記憶したデータベースである。地図情報には、例えば、地図の画像である地図画像、地図上の位置を示す緯度経度の位置情報などが含まれる。後述する地図情報取得部131は、定期的又は不定期に地図情報サーバ装置20にアクセスして地図情報DB121に記憶された地図情報を更新する。
【0015】
[事象情報DB122に記憶される情報]
事象情報DB122は、事象情報を記憶したデータベースである。事象情報には、各事象を識別する事象ID、この事象IDに対応づけられた当該事象が生じている又は生じた場所の地図上の位置を示す位置情報(例えば、桜の開花など移動しない事象の場合当該場所の緯度及び経度、パレードなど移動する事象の場合移動距離や範囲)、時間、当該事象のジャンル、事象詳細情報等が含まれる。
【0016】
事象詳細情報は、事象の詳細な内容であり、例えばテキストデータや、イメージデータを含んで構成されている。テキストデータには、当該事象の名称など事象の詳細に関係する多数のキーワードが含まれる。テキストデータには、例えば、当該事象の規模(例えば、コンサートの場合:参加人数、事故の場合:被害状況など)、施設(例えば、花火大会の場合:トイレの数、飲食店出店数など)、関心度(例えば、SNS(Social networking service)におけるお気に入り等のメッセージに反応した数など)などがある。また、イメージデータには、当該事象を象徴する態様のアイコン、図形又は、当該事象を撮影した画像、当該画像を縮小したサムネイル画像が含まれる。なお、前記テキストデータ及び前記イメージデータには、各事象が生じている場所の管理者、各事象の主催者等が開設するサイトに掲載されたものだけでなく、個人のSNSの投稿、写真、ブログなどのユーザー生成コンテンツ(UGC:User Generated Content)も含まれる。前記時間は、当該事象が過去に生じた場合にはその生じた日時であり、当該事象が所定期間生じる場合にはその期間などが含まれる。
【0017】
[スポット情報DB123に記憶される情報]
スポットとは、本願明細書では、例えば、山、河川、学校、公園、駅、線路、建物など、地図上で一定の範囲を占めるものをいう。スポットには、いわゆるPOI(Point of Interest)と呼ばれるものも含まれる。スポット情報DB123は、スポット情報を記憶したデータベースである。
【0018】
スポット情報には、各スポットを識別するスポットID、このスポットIDに対応づけられた、当該スポットの名称、当該スポットの地図上の位置を示す位置情報、当該スポットを地図上に表示するためのアイコン画像などが含まれる。なお、スポットの位置情報は、当該スポットの地図上の地理的な中心、又は不動産登記上の住所ではなく、人口重心、又は当該スポットへの来訪者が多く集まるような地点(例えば、建物の玄関、銅像、記念碑など待ち合わせに使われる場所)などが好ましい。
【0019】
[ユーザ情報DB124に記憶される情報]
ユーザ情報DB124は、各ユーザの特徴を示すユーザ情報を記憶したデータベースである。ユーザ情報には、例えば、ユーザID、ユーザ名、ユーザ属性、ユーザ履歴などが含まれる。
【0020】
ユーザIDは、各ユーザを識別するための情報であり、各ユーザにそれぞれ異なる情報が付与される。ユーザIDは、例えば、各ユーザが有するメールアドレスでも良い。ユーザ名は、例えば、ユーザの氏名やハンドルネームである。 ユーザ属性は、ユーザの特徴を示す情報であり、例えば、性別、年齢層、嗜好、住所、家族構成、学歴、年収等、ユーザに関する様々な情報が含まれる。
【0021】
ユーザ履歴は、ユーザの行動履歴を示す情報である。このユーザ履歴としては、例えば、インターネットにおいて閲覧したコンテンツの履歴(閲覧コンテンツのURL、及び閲覧日時)、検索エンジン等を用いた際の検索履歴(ネット検索やショッピング検索のキーワード、及び検索日時)、閲覧や検索などの行動をとった場所の位置情報などが含まれる。ユーザが移動中に前記行動をとった場合、位置情報には、移動元、移動先の位置情報も含まれる。前記位置情報は、端末装置30におけるGPS(Global Positioning System)の機能によって得られる情報でも、経度及び緯度などの実測値や、端末装置30が所定の通信を行ったアクセスポイントの位置等を示す情報であっても良い。
【0022】
[制御部13の機能構成]
制御部13は、CPU(Central Processing Unit)等の演算回路、RAM(Random Access Memory)等の記憶回路により構成される。制御部13は、記憶部12等に記憶されている情報処理プログラムをRAMに展開し、RAMに展開されたプログラムとの協働により各種処理を実行する。
【0023】
そして、制御部13は、記憶部12に記憶された情報処理プログラムを読み込み実行することで、
図2に示すように、地図情報取得部131、事象情報取得部132、ユーザ情報取得部133、提供事象決定部134、及び情報提供部135等として機能する。
【0024】
なお、本実施形態では、1台のサーバ装置10により情報処理装置が構成され、制御部13が地図情報取得部131、事象情報取得部132、ユーザ情報取得部133、提供事象決定部134、及び情報提供部135として機能する例を示すが、これに限定されない。例えば、通信可能に接続された複数のサーバ装置によって本発明の情報処理装置が構成されていても良く、この場合、各機能に対応したサーバ装置を設けることで、処理負荷の軽減を図ることができる。
【0025】
地図情報取得部131は、定期的又は不定期に地図情報サーバ装置20にアクセスして地図情報DB121に記憶された地図情報を更新する。また、地図情報取得部131は、定期的又は不定期にニュースサイト、SNSサイト、ブログサイト等の各種サイトにアクセスしてスポット情報DB123に記憶されたスポット情報を更新する。また、地図情報取得部131は、端末装置30から送信された現在位置情報又は地名に基づいて前記現在位置情報又は前記地名に対応した地域の地図情報を地図情報DB121から取得し、情報提供部135へ供給する。さらに、端末装置30からスポット名が送信された場合には、地図情報取得部131は、当該スポット名に基づいてスポット情報DB123から位置情報を取得し、当該位置情報に対応した地域の地図情報を地図情報DB121から取得し、情報提供部135へ供給する。
【0026】
事象情報取得部132は、定期的又は不定期にニュースサイト、SNSサイト、ブログサイト等の各種サイトにアクセスして事象情報を取得し、事象IDに対応づけて事象情報DB122に記憶する。
【0027】
ユーザ情報取得部133は、例えば、端末装置30を所持するユーザが様々な場所で端末装置30を操作することにより定期又は不定期に送信される当該ユーザのユーザ情報を取得する。また、ユーザ情報取得部133は、取得したユーザ情報に基づいて、各地域の人口推移や各地域における当該ユーザの興味関心などを集計し、ユーザIDに対応づけてユーザ情報DB124に記憶する。
【0028】
提供事象決定部134は、ユーザ情報DB124に記憶されている当該ユーザのユーザ情報に基づいて、事象情報DB122に記憶されている、当該ユーザの現在位置情報、あるいは当該ユーザが指定する地名又はスポットを中心とした地域周辺において生じている又は生じた各事象の事象情報の中から、当該ユーザに提供する事象情報を決定する。また、提供事象決定部134は、提供を決定した各事象情報を事象情報DB122から読み出し、情報提供部135へ供給する。
情報提供部135は、地図情報取得部131から供給される地図情報と、提供事象決定部134から供給される事象情報などを合成し、合成データを端末装置30へ送信する。
【0029】
[端末装置30の構成]
図3は、端末装置30の概略構成を示すブロック図である。
端末装置30は、ユーザが保有する端末装置であり、例えばスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピューター等のコンピューターにより構成されている。なお、
図1には、端末装置30がスマートフォンである例を示している。
【0030】
この端末装置30は、通信部31と、入力部32と、表示部33と、記憶部34と、測位部35と、制御部36と、等を含んで構成されている。
通信部31は、ネットワーク(インターネット)に接続されており、サーバ装置10等と通信する。通信部31は、サーバ装置10により送信された情報を受信した場合、受信した情報を制御部36へ供給する。また、通信部31は、制御部36の指示に従って、サーバ装置10へ情報を送信する。
入力部32は、例えば、ボタン、キーボード、マウス、マイク、タッチパネル等のユーザインターフェースである。また、入力部32は、例えば、音声による入力を受け付けるものであってもよい。なお、表示部33がタッチパネルである場合、入力部32の一部は表示部33と一体として形成される。
【0031】
表示部33は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどの表示装置である。表示部33は、制御部36から入力される情報に基づいて文字や画像等を表示する。
記憶部34は、例えば、フラッシュメモリ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SDカード、HDD(Hard Disc Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性の記憶媒体と、レジスタ等の揮発性の記憶媒体等により実現される。
測位部35は、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を含む。測位部35は、衛星から受信した電波に基づく測位を行って、端末装置30の位置(すなわちユーザの位置)を特定し、位置情報を制御部36へ供給する。
【0032】
制御部36は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、記憶部34に記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。プログラムは、例えば、ネットワークを介してアプリケーションサーバからダウンロードされてもよいし、端末装置30にプリインストールされていてもよい。制御部36は、ユーザにより入力された情報をサーバ装置10へ送信するとともに、サーバ装置10から受信した情報を表示部33に表示させる。
【0033】
[情報処理方法]
次に、情報処理システム1における情報処理方法について説明する。
図4及び
図5は、本実施形態に係る情報処理方法の一例を表すフローチャートである。サーバ装置10は、端末装置30へ事象情報を提供するにあたり、事前にユーザ情報及び事象情報を取得しており、記憶部12のユーザ情報DB124及び事象情報DB122に記憶しているものとする。
【0034】
以下において説明する処理は、端末装置30の制御部36が記憶部34に記憶されているアプリケーションプログラム(以下、単に「アプリ」と略す)がユーザの操作により起動されることに実行される。
アプリが起動されると、まず、制御部36は、測位部35から現在位置情報を取得する(ステップS1)。次に、制御部36は、表示部33に
図6に示すアプリに対応したサイトのトップ画面1000を表示する(ステップS2)。なお、アプリの起動時にユーザID及びパスワードがサーバ装置10へ送信され、当該アプリに対応したサイトにログインするものとする。
【0035】
図6は、端末装置30におけるアプリ起動時に表示部33に表示されるトップ画面1000の一例を示す図である。
図6の例では、複数のニュース記事の見出しの他に、事象レーダーアイコン1001が表示されている。事象レーダーアイコン1001には、「事象レーダー」という表示がなされている。事象レーダーとは、事象がいつどこで生じているのか又は生じたのかを視認しやすいように提供するサービスである。
【0036】
本実施形態では、事象レーダーのサービスは、現在位置周辺、あるいはユーザが指定した地名又はスポット周辺の地図画像と事象情報とを重ね合わせた画像を表示部33に表示させることにより実現する。ユーザが
図6に示す事象レーダーアイコン1001の位置をタッチすることにより、以下に説明するように、事象レーダーを表示した事象レーダー画面1100(
図7参照)への切り替え制御が行われる。
【0037】
図4に戻って説明すると、制御部36は、ユーザが表示部33に表示されている事象レーダーアイコン1001の位置をタッチしたか否かを判断する(ステップS3)。ステップS3の判断結果が「NO」の場合、制御部36は、例えば、表示部33のどの位置もタッチされなかった場合にはトップ画面1000の表示処理を続行し、表示部33の事象レーダーアイコン1001の位置以外の位置がタッチされた場合にはそれに応じた処理を実行する。
【0038】
一方、ステップS3の判断結果が「YES」の場合、すなわち、事象レーダーアイコン1001の位置がタッチされた場合には、制御部36は、画面表示を切り替えるための処理を行う。
まず、制御部36は、ステップS1の処理で取得した現在位置情報その他の情報をサーバ装置10へ送信する(ステップS4)。
【0039】
サーバ装置10の地図情報取得部131は、受信した現在位置情報に基づいて、前記現在位置情報に対応した地域の地図情報を地図情報DB121から取得し、情報提供部135へ供給する(ステップS21)。
【0040】
提供事象決定部134は、ユーザ情報DB124に記憶されている当該ユーザのユーザ情報に基づいて、事象情報DB122に記憶されている、ユーザの現在位置情報を中心とした地域周辺において生じている又は生じた各事象の事象情報の中から、当該ユーザに提供する事象情報を決定する。次に、提供事象決定部134は、提供を決定した各事象情報を事象情報DB122から読み出し、情報提供部135へ供給する(ステップS22)。
情報提供部135は、地図情報取得部131から供給される地図情報と、提供事象決定部134から供給される事象情報などを合成した後、合成データを端末装置30へ送信する(ステップS23)。
【0041】
端末装置30の制御部36は、受信した合成データを表示部33に表示した後、ステップ6へ進む(ステップS5)。
図7は、ステップS5の処理において端末装置30の表示部33に表示される事象レーダー画面1100の一例である。
図7の例では、最上部に当該画面が事象レーダー画面であることを示す「事象レーダー」の文字と、
図6に示すトップ画面1000へ戻ること、すなわち、事象レーダーの終了を指示するための戻るアイコン1101とが表示されている。
【0042】
図7の2段目には、検索すべき地名又はスポットを入力するための入力フィールド1102と、入力された地名又はスポットの検索を指示するための検索ボタン1103とが表示されている。この入力フィールド1102及び検索ボタン1103は、ユーザが所望の場所又はスポットに生じている又は生じた事象を調べる際に使用される。
【0043】
図7に表示されている地図の中央位置には、現在位置マーク1104が表示されている。現在位置マーク1104は、表示されている地図上における端末装置30の現在位置を示している。ユーザが移動した場合でも、現在位置マーク1104は、常に地図の中央位置に表示される。
現在位置マーク1104を中心とした同心円として、小円1105、中円1106、及び大円1107が表示されている。
図7は、ユーザが徒歩で移動している例であり、それに応じた縮尺で地図が表示されるとともに、小円1105、中円1106、及び大円1107の各半径は、それぞれ500m、2km、及び5kmに設定されている。ユーザが自転車又は自動車等の移動手段で移動している場合、地図の縮尺並びに小円1105、中円1106、及び大円1107の各半径は移動手段の違いに応じて変更される。
【0044】
図7の例では、3つの事象が表示されている。
図7の左上には、当該地図上の位置において桜の開花の事象が生じていることを示す画像1108及び文字列1109が表示されている。画像1108には、桜の開花という事象を直感的にユーザに理解させるために、桜の花びらの画像が用いられている。文字列1109は、当該事象に関する最小限の情報であり、この例では、「絹町公園桜並木 5分咲き」という文字列が表示されている。
【0045】
図7の現在位置マーク1104の右側には、当該地図上の位置において演奏のライブの事象が生じていることを示す画像1110及び文字列1111が表示されている。画像1110には、ライブという事象を直感的にユーザに理解させるために、マイクの画像が用いられている。文字列1111は、当該事象に関する最小限の情報であり、この例では、演奏するグループの名称ATP、料金が無料であること、終了時間を示すために、「ATPフリーライブ 20:00まで」という文字列が表示されている。
【0046】
図7の画像1110及び文字列1111のやや左下部には、当該地図上の位置においてお祭りの事象が生じていることを示す画像1112及び文字列1113が表示されている。画像1112には、お祭りという事象を直感的にユーザに理解させるために、御輿の画像が用いられている。文字列1113は、当該事象に関する最小限の情報であり、この例では、お祭りが行われている神社の名称湊神社、毎年開催のお祭りではなく大祭であること、終了時間を示すために、「湊神社大祭 21:00まで」という文字列が表示されている。
【0047】
画像1108又は文字列1109、画像1110又は文字列1111、あるいは画像1112又は文字列1113のいずれかをユーザがタッチすると、さらに詳細な情報を示すポップアップ表示が各事象近傍に表示される。
図8は、端末装置30における各事象のポップアップ表示の一例を示す図である。
図8の例では、
図7に記載された各文字列の他、住所、期間などが表示されている。各ポップアップ表示をユーザがタッチした場合、各事象が生じている場所の管理者、各事象の主催者等が開設するサイトを表示するように構成しても良い。
【0048】
図7に戻って説明すると、
図7の最下部には、表示されている地図上で生じている又は生じた事象の件数、及び当該地図の住所を示す文字列1114が表示されている。文字列1114の下部には、横軸を時間、基準となる時点を左端としたグラフが表示され、当該グラフの横軸には時点の変更を指示するためのスライダー1115が表示されている。
【0049】
図7の例では、グラフは、左端を基準となる現時点とし、右端を現時点から2日後(明後日)として複数の目盛が付けられている。現時点から1時間後の位置、現時点から3時間後の位置、現時点から3時間後から15時間後までは3時間刻みの位置、現時点から1日後(明日)の位置、現時点から2日後(明後日)の位置に、各目盛がそれぞれ付けられている。
図7の例では、目盛の間隔、及び時間刻み幅(所定長さあたりの時間を表す目盛単位)は異なっている。時間刻み幅は、段階的に又は連続的に異ならせてもよい。
【0050】
図4に戻って説明すると、端末装置30の制御部36は、測位部35から現在位置情報を取得する(ステップS6)。次に、制御部36は、現在位置情報が前回より変化したか否かを判断する(ステップS7)。このステップS6及びS7の処理は、定期的に行っても良いし、測位部35から現在位置情報が供給されるごとに行っても良い。
ステップS7の判断結果が「YES」の場合には、制御部36は、ステップS4へ戻り、前記したステップS4及びS5の処理を行う。これにより、サーバ装置10は、変化した現在位置情報に基づいて前記したステップS21~S23の処理を行う。すなわち、ユーザの移動に応じて、現在位置を中心した地図と、当該地図上の位置において生じている又は生じた複数の事象に対応した画像及び文字列とがリアルタイムで変更されて表示部33に表示される。
【0051】
一方、ステップS7の判断結果が「NO」の場合、すなわち、現在位置情報が前回より変化しなかった場合には、制御部36は、
図5のステップS8へ進む。
ステップS8では、制御部36は、地名又はスポット名が入力されたか否か判断する。この処理は、
図7に示す入力フィールド1102に検索すべき地域の地名又はスポット名が入力され、検索ボタン1103がタッチされたか否かを判断して行う。
ステップS8の判断結果が「YES」の場合には、制御部36は、ステップS8の処理で取得した地名又はスポット名その他の情報をサーバ装置10へ送信する(ステップS9)。
【0052】
サーバ装置10の地図情報取得部131は、地名を受信した場合には、当該地名に対応した地域の地図情報を地図情報DB121から取得し、情報提供部135へ供給する。また、地図情報取得部131は、スポット名を受信した場合には、当該スポット名に基づいてスポット情報DB123から位置情報を取得し、当該位置情報に対応した地域の地図情報を地図情報DB121から取得し、情報提供部135へ供給する(
図5のステップS24)。
【0053】
提供事象決定部134は、当該ユーザのユーザ情報に基づいて、事象情報DB122に記憶されている、受信した地名又はスポットを中心とした地域周辺において生じている又は生じた各事象の事象情報の中から、当該ユーザに提供する事象情報を決定する。次に、提供事象決定部134は、提供を決定した各事象情報を事象情報DB122から読み出し、情報提供部135へ供給する(ステップS25)。
情報提供部135は、地図情報取得部131から供給される地図情報と、提供事象決定部134から供給される事象情報などを合成した後、合成データを端末装置30へ送信する(ステップS26)。
端末装置30の制御部36は、受信した合成データを表示部33に表示した後、ステップS11へ進む(ステップS10)。
【0054】
以上説明したように、ユーザは、入力フィールド1102に検索すべき地名又はスポット名を入力し、検索ボタン1103をタッチするだけで、現時点より数時間後、数十時間後、数日後において所望の場所で生じる事象について直感的に把握することができる。この機能は、例えば、ユーザが旅行先における当日から数日後の事象を容易に把握できるため、旅行の計画を立てるのに便利である。
【0055】
一方、ステップS8の判断結果が「NO」の場合、すなわち、地名又はスポット名が入力されなかった場合には、制御部36は、何もせず、ステップS11へ進む。
ステップS11では、制御部36は、
図7に示すスライダー1115が操作されたか否かを判断する。ステップS11の判断結果が「YES」の場合には、制御部36は、ステップS11の処理で取得した時間情報その他の情報をサーバ装置10へ送信する(ステップS12)。
【0056】
サーバ装置10の提供事象決定部134は、時間情報その他の情報を受信する(ステップS27)。次に、提供事象決定部134は、当該ユーザのユーザ情報及び受信した時間情報に基づいて、事象情報DB122に記憶されている、ユーザの現在位置情報、又は受信した地名又はスポットを中心とした地域周辺において生じている又は生じた各事象の事象情報の中から、当該ユーザに提供する事象情報を決定する。次に、提供事象決定部134は、提供を決定した各事象情報を事象情報DB122から読み出し、情報提供部135へ供給する(ステップS28)。
情報提供部135は、地図情報取得部131から供給される地図情報と、提供事象決定部134から供給される事象情報などを合成した後、合成データを端末装置30へ送信する(ステップS29)。
端末装置30の制御部36は、受信した合成データを表示部33に表示した後、ステップS14へ進む(ステップS13)。
【0057】
この場合、サーバ装置10の情報提供部135は、今回の合成データと、ステップS23又はステップS26の処理で送信した合成データと異なる部分データだけを端末装置30へ送信しても良い。端末装置30の制御部36は、ステップS5又はステップS10の処理で表示部33に表示した合成データを、前記部分データにより変更して表示部33に表示する。
【0058】
以上説明したように、ユーザは、スライダー1115を操作するだけで、現時点より数時間後、数十時間後、数日後において現在位置、あるいは選択した地名又はスポット周辺で生じている又は生じた事象について直感的に把握することができる。
一方、ステップS11の判断結果が「NO」の場合、すなわち、スライダー1115が操作されなかった場合には、制御部36は、何もせず、ステップS14へ進む。
【0059】
ステップS14では、制御部36は、事象レーダーの終了が指示されたか否か判断する。この処理は、
図7に示す戻るアイコン1101がタッチされたか否かを判断して行う。
ステップS14の判断結果が「YES」の場合には、制御部36は、事象レーダーの終了を指示する情報をサーバ装置10へ送信した後、
図4のステップS2へ戻り、前記ステップS2以降の処理を続行する(ステップS15)。
サーバ装置10の提供事象決定部134は、事象レーダーの終了を指示する情報を受信すると、一連の処理を終了する(ステップS30)。
【0060】
一方、ステップS14の判断結果が「NO」の場合、すなわち、事象レーダーの終了が指示されなかった場合には、制御部36は、
図4のステップS6へ戻り、前記ステップS6以降の処理を続行する。
【0061】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態のサーバ装置10は、記憶部12と、制御部13とを備え、制御部13は、記憶部12に記憶された情報処理プログラムを読み込むことで、地図情報取得部131、事象情報取得部132、ユーザ情報取得部133、提供事象決定部134、及び情報提供部135等として機能する。
【0062】
地図情報取得部131は、地図を描画するための地図情報を取得する。事象情報取得部132は、地図上の各地点における事象に関する事象情報を取得する。ユーザ情報取得部133は、ユーザの特徴を示すユーザ情報を取得する。提供事象決定部134は、ユーザ情報に基づいて、ユーザの現在位置周辺における事象情報の中から、ユーザに提供する事象情報を決定する。情報提供部135は、ユーザの現在位置周辺の地図情報と、提供事象決定部134が決定した事象情報とを端末装置30に提供する。事象情報は、当該事象を象徴する態様のアイコン、図形又は画像を含んでいる。
【0063】
これにより、ユーザが事象の内容を直感的に把握可能な事象情報を提供することができる。よって、ユーザは、検索では見逃してしまうような事象を簡単に知ることができる。また、事象情報が当該事象を象徴する態様のアイコン、図形又は画像を含んでいるので、文字を理解できない者でもどんな事象であるのか直感的に理解することができる。
【0064】
本実施形態では、提供事象決定部134は、ユーザの現在位置の変化に応じて、提供する事象情報を決定し、情報提供部135は、変化した現在位置周辺の地図情報と、提供事象決定部134が決定した事象情報とを提供する。これにより、ユーザは、移動中であっても、自身の現在位置を中心した地域における事象をリアルタイムで知ることができる。
【0065】
本実施形態では、地名又はスポットが指定可能であり、提供事象決定部134は、指定された地名又はスポット周辺における事象情報の中から、提供する事象情報を決定し、情報提供部135は、指定された地名又はスポット周辺の地図情報と、提供事象決定部134が決定した事象情報とを提供する。これにより、ユーザは、例えば、旅行先における当日から数日後の事象を容易に把握できるため、旅行の計画を立てるのに便利である。
【0066】
本実施形態では、事象情報は事象の発生に関する時間情報を含み、事象の発生に関する時間が指定可能であり、提供事象決定部134は、指定された時間に応じて、提供する事象情報を決定する。これにより、ユーザは、現時点より数時間後、数十時間後、数日後において現在位置、あるいは指定した地名又はスポット周辺の事象について直感的に把握することができる。
【0067】
[変形例]
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、以下に示される変形をも含むものである。
【0068】
[変形例1]
前記実施形態では、端末装置30のユーザ自身のユーザ情報に基づいてユーザに提供する事象情報を決定する例を示したが、端末装置30のユーザを含む各ユーザを匿名化した匿名ユーザの行動に関する行動情報のうち、当該ユーザと類似した匿名ユーザの行動情報に基づいて事象情報を決定してもよい。このように構成すれば、ユーザ自身が今まで関心がなかったジャンルの事象が表示される可能性があるので、新たな発見、新たな気付きが生まれるきっかけとなる。
各ユーザを匿名化する際には、例えば、年齢層、性別、趣味、嗜好、居住地域、勤務地域、行動地域、学歴、職業、家族構成、年収などを匿名化要素とする。匿名ユーザの例としては、例えば、ゲームが趣味で、居住地域、勤務地域及び行動地域はいずれも首都圏である30代未婚男性、居住地域、勤務地域及び行動地域はいずれも関西である20代未婚女性などである。
行動情報は、ユーザ情報DB124に記憶された各ユーザのユーザ履歴を、予め設定された匿名ユーザを対象として、所定の期間や地域について集計する。ここで、予め設定された匿名ユーザとは、例えば、年齢層、性別及び居住地域など予め想定可能な要素だけを備えた匿名ユーザなどである。
【0069】
[変形例2]
前記実施形態では、
図7に示す事象レーダー画面1100に表示される各事象を象徴する態様のアイコン、図形又は画像(以下「アイコン等」と略す)はほぼ同一サイズである例を示したが、各事象の規模や関心度に応じてアイコン等のサイズや色を変更してもよい。端末装置30がユーザの心拍数などユーザの興奮度を示すデータを送信可能な場合には、前記関心度には、前記興奮度を示すデータも含む。また、各事象の混雑度や危険度等を過去のデータ等に基づいて予測し、予測結果をアイコン等の色や濃淡で表示してもよい。アイコン等の色や濃淡は、
図7に示すスライダー1115の操作に応じて時間的に変化させてもよい。
【0070】
[変形例3]
前記実施形態では、
図7に示す事象レーダー画面1100には、各事象を象徴する態様のアイコン等と、事象の名称や終了時間など最小限の情報とを表示する例を示したが、その他の情報を表示してもよい。例えば、事象が花火大会の場合には、トイレの数、飲食店出店数などについて、トイレ及び飲食店をそれぞれ示すピクトグラムを事象の周辺にその場所及び数に応じて表示してもよい。
【0071】
[変形例4]
前記実施形態では、ユーザの現在位置が日本であることを前提とした例を示したが、ユーザの現在位置が海外であって、入力フィールド1102に日本の地名又はスポットを入力した場合には、当該地名又はスポットのアイコン等がクリックされると、当該地名又はスポットにちなんで日本を紹介する外国語のメッセージを表示してもよい。このように構成すれば、日本語が理解できないユーザであっても、アイコン等によって事象が何を表すのかを直感的に把握できるとともに、当該事象について詳しく理解することができる。
【0072】
[変形例5]
前記実施形態では、サーバ装置10の情報提供部135が合成データを作成して端末装置30へ送信する例を示したが、情報提供部135は地図情報等を個別に端末装置30へ送信し、端末装置30の制御部36が受信した地図情報等に基づいて合成データを作成した後、表示部33に表示するように構成しても良い。
【符号の説明】
【0073】
10…サーバ装置(情報処理装置)、12…記憶部、13…制御部、30…端末装置、121…地図情報DB、122…事象情報DB、123…スポット情報DB、124…ユーザ情報DB、131…地図情報取得部、132…事象情報取得部、133…ユーザ情報取得部、134…提供事象決定部、135…情報提供部。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図を描画するための地図情報を取得する地図情報取得部と、
前記地図上の各地点における複数種の事象に関する事象情報を取得する事象情報取得部と、
ユーザの特徴を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、
前記ユーザの現在位置の周辺における前記事象情報の中から、前記ユーザ情報に基づいた種類の前記事象情報を決定する提供事象決定部と、
前記ユーザの前記現在位置の周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供する情報提供部と、を備え、
前記事象情報は、当該事象を象徴する態様のアイコン、図形又は画像を含む情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記提供事象決定部は、前記ユーザの前記現在位置の変化に応じて、提供する前記事象情報を決定し、
前記情報提供部は、変化した前記現在位置の周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供する情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置において、
地名又はスポットが指定可能であり、
前記提供事象決定部は、指定された前記地名又は前記スポットの周辺における前記事象情報の中から、提供する前記事象情報を決定し、
前記情報提供部は、指定された前記地名又は前記スポットの周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供する情報処理装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記事象情報は、前記事象の発生に関する時間情報を含み、
前記事象の発生に関する時間が指定可能であり、
前記提供事象決定部は、指定された前記時間に応じて、提供する前記事象情報を決定する情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータにより情報を提供する情報処理方法であって、
前記コンピュータは、地図情報取得部、事象情報取得部、ユーザ情報取得部、提供事象決定部、及び情報提供部を備え、
前記地図情報取得部が、地図を描画するための地図情報を取得するステップと、
前記事象情報取得部が、前記地図上の各地点における複数種の事象に関する事象情報を取得するステップと、
前記ユーザ情報取得部が、ユーザの特徴を示すユーザ情報を取得するステップと、
前記提供事象決定部が、前記ユーザの現在位置の周辺における前記事象情報の中から、前記ユーザ情報に基づいた種類の前記事象情報を決定するステップと、
前記情報提供部が、前記ユーザの前記現在位置の周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供するステップと、
を実施し、
前記事象情報は、当該事象を象徴する態様のアイコン、図形又は画像を含む情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータにより読み取り実行可能な情報処理プログラムであって、
前記コンピュータを、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させる情報処理プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2023-02-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図を描画するための地図情報を取得する地図情報取得部と、
前記地図上の各地点における複数種の事象に関する事象情報を取得する事象情報取得部と、
ユーザの特徴を示すユーザ情報を取得するユーザ情報取得部と、
前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザの現在位置の周辺における前記事象情報の中から、前記ユーザ情報に基づいた種類の前記事象情報を決定する提供事象決定部と、
前記ユーザの前記現在位置の周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供する情報提供部と、を備え、
前記事象情報は、当該事象を象徴する態様のアイコン、図形又は画像を含む情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記提供事象決定部は、前記ユーザの前記現在位置の変化に応じて、提供する前記事象情報を決定し、
前記情報提供部は、変化した前記現在位置の周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供する情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置において、
地名又はスポットが指定可能であり、
前記提供事象決定部は、指定された前記地名又は前記スポットの周辺における前記事象情報の中から、提供する前記事象情報を決定し、
前記情報提供部は、指定された前記地名又は前記スポットの周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供する情報処理装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記事象情報は、前記事象の発生に関する時間情報を含み、
前記事象の発生に関する時間が指定可能であり、
前記提供事象決定部は、指定された前記時間に応じて、提供する前記事象情報を決定する情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータにより情報を提供する情報処理方法であって、
前記コンピュータは、地図情報取得部、事象情報取得部、ユーザ情報取得部、提供事象決定部、及び情報提供部を備え、
前記地図情報取得部が、地図を描画するための地図情報を取得するステップと、
前記事象情報取得部が、前記地図上の各地点における複数種の事象に関する事象情報を取得するステップと、
前記ユーザ情報取得部が、ユーザの特徴を示すユーザ情報を取得するステップと、
前記提供事象決定部が、前記ユーザ情報に基づいて、前記ユーザの現在位置の周辺における前記事象情報の中から、前記ユーザ情報に基づいた種類の前記事象情報を決定するステップと、
前記情報提供部が、前記ユーザの前記現在位置の周辺の前記地図情報と、前記提供事象決定部が決定した前記事象情報とを提供するステップと、
を実施し、
前記事象情報は、当該事象を象徴する態様のアイコン、図形又は画像を含む情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータにより読み取り実行可能な情報処理プログラムであって、
前記コンピュータを、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させる情報処理プログラム。