(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138010
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】ネットワークサービスシステム、サービス提供方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20230922BHJP
G06Q 10/109 20230101ALI20230922BHJP
G06Q 50/00 20120101ALI20230922BHJP
【FI】
G06Q10/10
G06Q10/10 340
G06Q50/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044486
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】505459024
【氏名又は名称】株式会社エージェント
(74)【代理人】
【識別番号】110001184
【氏名又は名称】弁理士法人むつきパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】四宮 浩二
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA10
5L049AA12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コミュニケーションの一層の活発化を図るネットワークサービスシステム、サービス提供方法を提供する。
【解決手段】ネットワークサービスシステムは、各端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された勤怠情報を受信して当該勤怠情報を蓄積する勤怠管理サーバと、各端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された記事情報を受信して当該記事情報を蓄積し、当該記事情報を含んだコミュニケーション用ページを各端末装置の画面に表示させるs社内SNSサーバと、を含む。勤怠管理サーバは、各端末装置のうちの何れかである第1端末装置による当該勤怠管理サーバへの接続終了、第1端末装置からの勤怠情報の受信又は第1端末装置による勤怠情報の入力完了の何れかを契機として、第1端末装置の接続先をSNSサーバへ切り替えさせる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末装置と通信可能に接続されたネットワークサービスシステムであって、
各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された勤怠情報を受信して当該勤怠情報を蓄積する勤怠管理サーバと、
各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された記事情報を受信して当該記事情報を蓄積し、当該記事情報を含んだコミュニケーション用ページを各前記端末装置の画面に表示させるSNSサーバと、
を含み、
前記勤怠管理サーバは、各前記端末装置のうちの何れかである第1端末装置による当該勤怠管理サーバへの接続終了、前記第1端末装置からの前記勤怠情報の受信、又は前記第1端末装置による前記勤怠情報の入力完了の何れかを契機として前記第1端末装置の接続先を前記SNSサーバへ切り替えさせる第1転送処理部を含む、
ネットワークサービスシステム。
【請求項2】
複数の端末装置と通信可能に接続されたネットワークサービスシステムであって、
各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された勤怠情報を受信して当該勤怠情報を蓄積する勤怠管理サーバと、
各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された記事情報を受信して当該記事情報を蓄積し、当該記事情報を含んだコミュニケーション用ページを各前記端末装置の画面に表示させるSNSサーバと、
を含み、
前記勤怠管理サーバは、各前記端末装置のうちの何れかである第1端末装置による当該勤怠管理サーバへの接続終了、前記第1端末装置からの前記勤怠情報の受信、又は前記第1端末装置による前記勤怠情報の入力完了の何れかを契機として所定の通知を前記SNSサーバに対して行う第1転送処理部を含み、
前記SNSサーバは、前記第1転送処理部からの前記通知を受けて、前記第1端末装置に対して当該SNSサーバへの接続を促すプッシュ通知又はメール送信を行う、
ネットワークサービスシステム。
【請求項3】
前記SNSサーバは、各前記端末装置による当該SNSサーバからのログアウトを契機として当該ログアウトを行った前記端末装置の接続先を前記勤怠管理サーバへ切り替えさせる第2転送処理部を含む、
請求項1又は2に記載のネットワークサービスシステム。
【請求項4】
前記勤怠管理サーバと前記SNSサーバとが物理的に一体に構成されている、
請求項1~3の何れか1項に記載のネットワークサービスシステム。
【請求項5】
前記勤怠管理サーバは、1つの企業又は団体に所属する複数の所属者に関する前記勤怠情報を蓄積するものであり、
各前記端末装置は、各前記所属者の各々が用いるものであり、
前記SNSサーバは、各前記所属者の各々によって各前記端末装置を用いて入力される前記記事情報を蓄積し、各前記端末装置の画面に表示させる、
請求項1~4の何れか1項に記載のネットワークサービスシステム。
【請求項6】
複数の端末装置と通信可能に接続された勤怠管理サーバ及びSNSサーバを含んで構成されるネットワークサービスシステムにおけるサービス提供方法であって、
前記勤怠管理サーバが、各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された勤怠情報を受信して当該勤怠情報を蓄積する第1ステップと、
前記勤怠管理サーバが、各前記端末装置のうちの何れかである第1端末装置による当該勤怠管理サーバへの接続終了、前記第1端末装置からの前記勤怠情報の受信、又は前記第1端末装置による前記勤怠情報の入力完了の何れかを契機として前記第1端末装置の接続先を前記SNSサーバへ切り替えさせる第2ステップと、
前記SNSサーバが、各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された記事情報を受信して当該記事情報を蓄積し、当該記事情報を含んだコミュニケーション用ページを各前記端末装置の画面に表示させる第3ステップと、
を含む、サービス提供方法。
【請求項7】
複数の端末装置と通信可能に接続された勤怠管理サーバ及びSNSサーバを含んで構成されるネットワークサービスシステムにおけるサービス提供方法であって、
前記勤怠管理サーバが、各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された勤怠情報を受信して当該勤怠情報を蓄積する第1ステップと、
前記勤怠管理サーバが、各前記端末装置のうちの何れかである第1端末装置による当該勤怠管理サーバへの接続終了、前記第1端末装置からの前記勤怠情報の受信、又は前記第1端末装置による前記勤怠情報の入力完了の何れかを契機として所定の通知を前記SNSサーバに対して行う第2ステップと、
前記SNSサーバが、前記第2ステップによる前記通知を受けて、前記第1端末装置に対して当該SNSサーバへの接続を促すプッシュ通知又はメール送信を行う第3ステップと、
前記SNSサーバが、各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された記事情報を受信して当該記事情報を蓄積し、当該記事情報を含んだコミュニケーション用ページを各前記端末装置の画面に表示させる第4ステップと、
を含む、サービス提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークサービスシステム、サービス提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2010-256987号公報(特許文献1)には、所属する会社(企業)の社員間SNSシステムを利用したときに、物またはサービスと交換可能な社外ポイントに変換できる社内ポイントを付与するように構成することで、社員によるSNSシステムの利用頻度を上げて社内コミュニケーションの活性化を図るネットワークサービスシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明に係る具体的態様は、コミュニケーションの一層の活発化を図ることが可能なネットワークサービスシステム等を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[1]本発明に係る一態様のネットワークサービスシステムは、複数の端末装置と通信可能に接続されたネットワークサービスシステムであって、(a)各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された勤怠情報を受信して当該勤怠情報を蓄積する勤怠管理サーバと、(b)各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された記事情報を受信して当該記事情報を蓄積し、当該記事情報を含んだコミュニケーション用ページを各前記端末装置の画面に表示させるSNSサーバと、を含み、(c)前記勤怠管理サーバは、各前記端末装置のうちの何れかである第1端末装置による当該勤怠管理サーバへの接続終了、前記第1端末装置からの前記勤怠情報の受信、又は前記第1端末装置による前記勤怠情報の入力完了の何れかを契機として前記第1端末装置の接続先を前記SNSサーバへ切り替えさせる第1転送処理部を含む、ネットワークサービスシステムである。
[2]本発明に係る一態様のサービス提供方法は、複数の端末装置と通信可能に接続された勤怠管理サーバ及びSNSサーバを含んで構成されるネットワークサービスシステムにおけるサービス提供方法であって、(a)前記勤怠管理サーバが、各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された勤怠情報を受信して当該勤怠情報を蓄積する第1ステップと、(b)前記勤怠管理サーバが、各前記端末装置のうちの何れかである第1端末装置による当該勤怠管理サーバへの接続終了、前記第1端末装置からの前記勤怠情報の受信、又は前記第1端末装置による前記勤怠情報の入力完了の何れかを契機として前記第1端末装置の接続先を前記SNSサーバへ切り替えさせる第2ステップと、(c)前記SNSサーバが、各前記端末装置から当該各端末装置を用いる者の各々により入力された記事情報を受信して当該記事情報を蓄積し、当該記事情報を含んだコミュニケーション用ページを各前記端末装置の画面に表示させる第3ステップと、を含む、サービス提供方法である。
【0006】
上記構成によれば、コミュニケーションの一層の活発化を図ることが可能なネットワークサービスシステム等を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、一実施形態のネットワークサービスシステムの全体構成を示す図である。
【
図2】
図2は、勤怠管理サーバ1の機能を説明するためのブロック図である。
【
図3】
図3は、勤怠管理サーバ1のページ表示処理部12によって各端末装置3a等の画面に表示される勤怠管理用ページ100の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、社内SNSサーバ2の機能を説明するためのブロック図である。
【
図5】
図5は、社内SNSサーバ2のページ表示処理部22によって各端末装置3a等の画面に表示されるコミュニケーション用ページ200の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、コンピュータシステムの構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、ネットワークサービスシステムの動作手順を示す図である。
【
図8】
図8は、ネットワークサービスシステムの動作手順を示す図である。
【
図9】
図9(A)、
図9(B)は、他の実施形態のネットワークサービスシステムについて説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、一実施形態のネットワークサービスシステムの全体構成を示す図である。本実施形態のネットワークサービスシステムは、勤怠管理サーバ1、社内SNSサーバ2、複数の端末装置3a、3b、3c、通信ネットワーク4を含んで構成されている。このネットワークサービスシステムは、例えば一企業においてその企業に所属する者(以下「所属者」という。)の勤怠管理に用いられるとともに、所属者間のオンラインでの交流を図るために用いられる。なお、勤怠管理サーバ1と社内SNSサーバ2は、物理的に一体となった1つのサーバによって実現されてもよい。勤怠管理サーバ1、社内SNSサーバ2、各端末装置3a、3b、3cの相互間は、通信ネットワーク4を介して相互に通信可能に接続されている。なお、ここでは説明の簡素化のために3つの端末装置3a、3b、3cのみ示しているが端末装置の数はこれに限定されない。
【0009】
勤怠管理サーバ1は、各所属者の勤怠を管理するためのものである。具体的には、勤怠管理サーバ1は、各所属者がそれぞれの端末装置3a等を用いて勤怠管理サーバ1に接続すると、勤怠管理用ページを各端末装置3a等の画面に表示させるとともに、この勤怠管理用ページに対する各端末装置3a等への操作入力情報を受信し、それに基づいて各端末装置3a等を操作する所属者の勤怠情報のデータをデータベースに蓄積する。
【0010】
社内SNSサーバ2は、各所属者が相互にコミュニケーションを取るためのソーシャルネットワークサービスを提供するものである。具体的には、社内SNSサーバ2は、各所属者がそれぞれの端末装置3a等を用いて社内SNSサーバ2に接続すると、コミュニケーション用ページを各端末装置3a等の画面に表示させるとともに、このコミュニケーション用ページに対する各端末装置3a等への操作入力情報を受信し、それに基づいて各端末装置3a等を操作する所属者の記載した記事、写真などを各端末装置3a等に表示させるとともに、記事等をデータベースに蓄積する。本実施形態では、社内SNSサーバ2は、ログイン時に各所属者に固有のIDとパスワードを用いる等の手段により、ネットワークサービスを利用可能な端末装置を企業内の所属者によって用いられる端末装置のみに制限している。すなわち、社内SNSサーバ2を利用できる者は所属者に限られ、不特定者は利用できないようになっている。
【0011】
各端末装置3a、3b、3cは、各所属員が勤怠管理サーバ1への接続や社内SNSサーバ2への接続に用いるものである。これらの端末装置3a等としては、例えばデスクトップ型やノート型のパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット型コンピュータなどを用いることができる。例えば本実施形態では、各端末装置3a等にはそれぞれウェブブラウザがインストールされており、このウェブブラウザを介して各端末装置3a等から勤怠管理サーバ1や社内SNSサーバ2へ接続できるものとする。なお、予めインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアを用いて各端末装置3a等から勤怠管理サーバ1や社内SNSサーバ2へ接続するようにしてもよい。
【0012】
通信ネットワーク4は、例えば一企業の社内に設置されたローカルエリアネットワークであり、勤怠管理サーバ1、社内SNSサーバ2、各端末装置3a等の相互間をデータ通信可能に接続するものである。なお、各端末装置3a等の一部ないし全部がテレワーク等で社外に存在する場合には、例えばバーチャルプライベートネットワーク(VPN)を介して各端末装置3a等と通信ネットワーク4との間を接続することが好ましいがこの限りではなく、インターネット等の公衆ネットワークを介して各端末装置3a等と通信ネットワーク4との間が接続されてもよい。
【0013】
図2は、勤怠管理サーバ1の機能を説明するためのブロック図である。勤怠管理サーバ1は、例えばプログラムを実行可能なコンピュータシステム(後述する
図6参照)を用いて構成されるものであり、ここでは当該プログラムを実行することによって実現される機能を分かりやすくするために機能ブロック図を用いて説明する。図示のように勤怠管理サーバ1は、勤怠データ処理部11、ページ表示処理部12、データベース13、転送処理部14を含んで構成されている。
【0014】
勤怠データ処理部11は、各端末装置3a等への操作入力情報を受信し、それに基づいて各端末装置3a等を操作する所属者の勤怠情報のデータをデータベース13に蓄積する処理や勤怠情報の集計などの処理を行う。勤怠情報としては、例えば出勤時刻(日付含む)、退勤時刻(日付含む)が含まれる。また、勤務時間内での業務に関するメモ等の情報を含めてもよい。
【0015】
ページ表示処理部12は、各所属者が各端末装置3a等を用いて勤怠情報を入力するための勤怠管理用ページ(後述する
図3参照)を各端末装置3a等の画面に表示させる処理などを行う。
【0016】
データベース13は、勤怠データ処理部11によって格納される各所属者の勤怠情報のデータを各所属者ごとに格納する。
【0017】
転送処理部14は、各端末装置3aにおいて勤怠情報の入力が完了した際などの所定のタイミングで各端末装置3aの接続先を自動的に社内SNSサーバ2へ切り替えさせる処理(転送する処理)を行う。所定のタイミングとしては、各端末装置3a等による勤怠管理サーバ1への接続終了、各端末装置3a等の各々からの勤怠情報の受信、又は各端末装置3a等による勤怠情報の入力完了などのタイミングが考えられる。以下では一例として勤怠情報の入力完了時を「所定のタイミング」とする。
【0018】
図3は、勤怠管理サーバ1のページ表示処理部12によって各端末装置3a等の画面に表示される勤怠管理用ページ100の一例を示す図である。図示の例の勤怠管理用ページ100は、中央上側に表示された日時情報101、出勤時(勤務開始時)に押下するための出勤ボタン102、退勤時(勤務終了時)に押下するための退勤ボタン103、業務メモを入力するためのメモ入力欄104、出勤ボタン102や退勤ボタン103の押下並びにメモ入力欄104への文字入力等の各状態を確定し、勤怠情報の入力を終了するための確定/終了ボタン105を含んで構成されている。
【0019】
各所属者は、自身の端末装置3a等の入力装置(マウス、キーボード、タッチパネル等)を用いて出勤ボタン102や退勤ボタン103を押下する操作や、メモ入力欄104へ文字等を入力する操作、確定/終了ボタン105を押下する操作を行うことができる。確定/終了ボタン105が押下されると、各端末装置3a等への操作入力情報が勤怠管理サーバ1に受信され、各所属者の勤怠情報のデータが勤怠データ処理部11によってデータベース13に格納される。
【0020】
図4は、社内SNSサーバ2の機能を説明するためのブロック図である。社内SNSサーバ2は、例えばプログラムを実行可能なコンピュータシステム(後述する
図6参照)を用いて構成されるものであり、ここでは当該プログラムを実行することによって実現される機能を分かりやすくするために機能ブロック図を用いて説明する。図示のように社内SNSサーバ2は、コンテンツ処理部21、ページ表示処理部22、データベース23、転送処理部24を含んで構成されている。
【0021】
コンテンツ処理部21は、各端末装置3a等への操作入力情報を受信し、それに基づいて基づいて各端末装置3a等を操作する所属者の記載した記事、写真などを他の各端末装置3a等に表示させる処理を行うとともに、記事等のデータをデータベース23に蓄積する処理を行う。
【0022】
ページ表示処理部22は、各所属者が各端末装置3a等を用いて記事や写真などのコミュニケーション情報を入力するためのコミュニケーション用ページ(後述する
図5参照)を各端末装置3a等の画面に表示させる処理を行う。
【0023】
データベース23は、コンテンツ処理部21によって格納される各所属者のコミュニケーション情報のデータを各所属者ごとに格納する。
【0024】
転送処理部24は、各端末装置3aにおいてコミュニケーション用ページへの記事等の入力が完了した場合や各端末装置3aにおいて社内SNSサーバ2からのログオフの操作が行われた場合などの所定タイミングで、各端末装置3aの接続先を自動的に勤怠管理サーバ1へ切り替えさせる処理(転送する処理)を行う。所定のタイミングとしては、各端末装置3a等による社内SNSサーバ2への接続終了、又は各端末装置3a等による記事等の入力完了などのタイミングが考えられる。
【0025】
図5は、社内SNSサーバ2のページ表示処理部22によって各端末装置3a等の画面に表示されるコミュニケーション用ページ200の一例を示す図である。図示の例のコミュニケーション用ページ200は、左上側に表示されたユーザ情報201と、中央上側に表示されたコンテンツ入力欄202と、右上側に表示されたログアウトボタン203と、中央に表示されたタイムライン表示部204と、右下側に表示されたアクティブユーザー欄205と、左下側に表示された総合ランキング欄206を含んで構成されている。このコミュニケーション用ページは、スクロールすることで上下方向にページを遷移させることができる。
【0026】
ユーザ情報201は、社内SNSサーバ2に接続している端末装置3a等に対応する所属者に関する情報を示す欄である。ユーザ情報201は、一例としてその所属者の氏名、所属部署、肩書き、顔写真などを含むことができる。コンテンツ入力欄202は、社内SNSサーバ2に接続している所属者が自身の端末装置3a等から文字を入力し、あるいは写真や動画を貼り付けるなどの操作を行って記事を作成するための欄である。ログアウトボタン203は、社内SNSサーバ2に接続している端末装置3a等がこの社内SNSサーバ2からログアウトする際に押下するためのボタンである。
【0027】
タイムライン表示部204は、他の所属者によってそれぞれ端末装置3a等を用いて社内SNSサーバ2に入力された記事が表示される欄である。このタイムライン表示部204に表示された記事に対しては、他の所属者は、その記事への共感を示す意味で「いいね」というリアクションを付与することや、その記事に対するコメントを付与すること、その記事を自分の投稿にシェアすることなどができる。アクティブユーザー欄205は、現在、社内SNSサーバ2に接続中である他の端末措置3a等に対応する所属者の情報(顔写真、氏名)を表示する欄である。
【0028】
総合ランキング欄206は、各所属者のソーシャルネットワーキングサービスに対する貢献度(影響力)を所定の評価基準に基づいて評価し、その評価(例えば点数)の高い所属者を数名ランキング形式で表示する欄である。ここでいう貢献度の評価基準とは、例えば、ある所属者A氏を考えると、A氏による記事の投稿頻度、A氏による記事への他の所属者によるリアクションの数やコメント数ないしシェア数、他の所属者の記事に対するA氏のリアクション等の数などを考慮し、その数が多いほど貢献度が高いと評価することができる。なお、このような貢献度の評価は、勤怠管理サーバ1に送信され、各所属者に関連する情報の1つとして人事評価等に活用することもできる。
【0029】
図6は、コンピュータシステムの構成例を示す図である。上記した勤怠管理サーバ1、社内SNSサーバ2、各端末装置3a等は、それぞれこのようなコンピュータシステムを用いて構成することが可能である。具体的には、
図6に示すコンピュータシステムは、CPU(中央演算ユニット)50、ROM(読み出し専用メモリ)51、RAM(一時記憶メモリ)52、記憶デバイス53、通信デバイス54、入力デバイス55、表示デバイス56を含んで構成されている。これらCPU50等の相互間はバスにより相互に通信可能に接続されている。
【0030】
CPU50は、記憶デバイス53に格納されたプログラム57を読み出してこれを実行することにより情報処理を行う。ROM51は、CPU50の動作に必要な基本制御プログラムなどを格納する。RAM52は、CPU50の情報処理に必要なデータを一時記憶する。記憶デバイス53は、データを記憶するための大容量記憶装置であり、ハードディスクドライブやソリッドステートドライブなどで構成される。通信デバイス54は、外部の他装置との間でのデータ通信に係る処理を行う。入力デバイス55は、情報入力に用いられるものであり、例えばキーボード、マウス、タッチパネルなどで構成される。表示デバイス56は、情報表示に用いられるものであり、例えば液晶表示装置、有機EL表示装置などで構成される。
【0031】
図7は、ネットワークサービスシステムの動作手順を示す図である。ここでは第1態様として、まず各端末装置3aが勤怠管理サーバ1へ接続して勤怠情報を入力し、その後、リダイレクト処理により社内SNSサーバ2に接続されるという動作態様を説明する。なお、他の端末装置3b、3cにおいても動作は同様である。
【0032】
端末装置3aは、所属者による操作入力により勤怠管理サーバ1へログインし、勤怠情報の入力があるとこの勤怠情報のデータを勤怠管理サーバ1へ送信する(ステップS11)。出勤ボタン102ないし退勤ボタン103が押下され、必要に応じて業務メモ欄104に文字入力がなされた後、確定/終了ボタン105が押下されたとすると、勤怠管理サーバ1のページ表示処理部12は、端末装置3aに対して、入力した勤怠情報を確定させてよいか確認するメッセージを含んだページを端末装置3aの画面に表示させる(ステップS12)。
【0033】
上記のメッセージに対して、端末装置3aから確認した旨の入力がなされて勤怠管理サーバ1へ送信されると(ステップS13)、勤怠管理サーバ1のページ表示処理部12は、勤怠情報の入力が確定した旨のメッセージを含んだページを端末装置3aの画面に表示させる(ステップS14)。また、勤怠管理サーバ1の勤怠データ処理部11は、端末装置3aから送信される勤怠情報のデータをデータベース13に格納する。
【0034】
その後、一定時間(例えば数秒間)が経過した後に、勤怠管理サーバ1の転送処理部14は、端末装置3aに対して社内SNSサーバ2のアドレス情報を含んだリダイレクト指示を送信する。このリダイレクト指示により端末装置3aは、自動的に社内SNSサーバ2へ接続される(ステップS15)。なお、ここでは勤怠管理サーバ1へのログイン情報が社内SNSサーバ2でも共有されており、端末装置3aは、ログイン操作なしで社内SNSサーバ2へログインできるものとするが、ログイン操作を行わせるようにしてもよい。
【0035】
社内SNSサーバ2のページ表示処理部22は、端末装置3aの画面にコミュニケーション用ページを表示させる(ステップS16)。端末装置3aから記事の入力がなされると(ステップS17)、社内SNSサーバ2のコンテンツ処理部21は、この記事に関するデータをデータベース13へ格納する。また、社内SNSサーバ2のページ表示処理部22は、当該記事を端末装置3aの画面に表示させる(ステップS18)。なお、他の端末装置3b等による記事もコミュニケーション用ページに表示される。
【0036】
その後、端末装置3aからログアウトボタン203が押下された旨の情報が送信されると(ステップS19)、社内SNSサーバ2のコンテンツ処理部21によりログアウト処理がなされるとともに、ページ表示処理部22により端末装置3aの画面にログアウトした旨のページが表示される(ステップS20)。
【0037】
図8は、ネットワークサービスシステムの動作手順を示す図である。ここでは第2態様として、まず各端末装置3aが社内SNSサーバ2へ接続し、その後、リダイレクト処理により勤怠管理サーバ1へ接続されて勤怠情報を入力するという動作態様を説明する。なお、他の端末装置3b、3cにおいても動作は同様である。
【0038】
端末装置3aが所定のログイン操作を行って社内SNSサーバ2へログインすると、社内SNSサーバ2のページ表示処理部12は、端末装置3aの画面にコミュニケーション用ページを表示させる(ステップS31)。端末装置3aから記事の入力がなされると(ステップS32)、社内SNSサーバ2のコンテンツ処理部21は、この記事に関するデータをデータベース13へ格納する。また、社内SNSサーバ2のページ表示処理部12は、当該記事を端末装置3aの画面に表示させる(ステップS33)。他の端末装置3bによる記事もコミュニケーション用ページが表示される。なお、端末装置3aからの記事の入力は必ずしも行われなくてよく、単に他の所属者の記事が画面上で閲覧されるだけでもよい。
【0039】
その後、端末装置3aからログアウトボタン203が押下された旨の情報が送信されると(ステップS34)、社内SNSサーバ2のコンテンツ処理部21によりログアウト処理がなされるとともに、ページ表示処理部22により端末装置3aの画面にログアウトした旨のページが表示される(ステップS35)。
【0040】
その後、一定時間(例えば数秒間)が経過した後に、社内SNSサーバ2の転送処理部24は、端末装置3aに対して、勤怠管理サーバ1のアドレス情報を含んだリダイレクト指示を送信する。このリダイレクト指示により端末装置3aは、自動的に勤怠管理サーバ1へ接続される(ステップS36)。なお、ここでは社内SNSサーバ2へのログイン情報が勤怠管理サーバ1でも共有されており、端末装置3aは、ログイン操作なしで勤怠管理サーバ1へログインできるものとするが、ログイン操作を行わせるようにしてもよい。
【0041】
端末装置3aは、勤怠情報の入力があるとこの勤怠情報のデータを勤怠管理サーバ1へ送信する(ステップS37)。出勤ボタン102ないし退勤ボタン103が押下され、必要に応じて業務メモ欄104に文字入力がなされた後、確定/終了ボタン105が押下されたとすると、勤怠管理サーバ1のページ表示処理部12は、端末装置3aに対して、入力した勤怠情報を確定させてよいか確認するメッセージを含んだページを端末装置3aの画面に表示させる(ステップS38)。
【0042】
上記のメッセージに対して、端末装置3aから確認した旨の入力がなされて勤怠管理サーバ1へ送信されると(ステップS39)、勤怠管理サーバ1のページ表示処理部12は、勤怠情報の入力が確定した旨のメッセージを含んだページを端末装置3aの画面に表示させる(ステップS40)。また、勤怠管理サーバ1の勤怠データ処理部11は、端末装置3aから送信される勤怠情報のデータをデータベース13に格納する。
【0043】
以上のような実施形態によれば、日常的に所属者の作業として必要な勤怠管理サーバ1への勤怠情報の入力の終了を契機として各端末装置3a等が社内SNSサーバ2へリダイレクト接続されるので、各端末装置3a等を用いる所属者の社内SNSサーバ2への接続機会を増やすことができる。それにより、社内SNSサーバ2の活用が促進され、社内でのコミュニケーションの一層の活発化を図ることが可能となる。
【0044】
なお、本発明は上記した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上記した実施形態ではリダイレクト処理の一例としてリダイレクト先のアドレス情報を端末装置3a等へ与える方法を例示していたがリダイレクト処理の方法はこれに限定されず、公知の種々の方法を用いることができる。また、上記した実施形態ではリダイレクト処理の際に一定時間だけページ表示を維持した後に自動的にリダイレクトさせていたが、端末装置3a等からの所定入力(例えば、「移動する」といったボタンの押下)を条件としてリダイレクト処理を行ってもよい。
【0045】
また、上記した実施形態ではリダイレクト処理により勤怠管理サーバ1から社内SNSサーバ2へ接続先を変更していたが、プッシュ通知等の方法によってユーザに社内SNSサーバ2への接続を促すように構成することもできる。例えば、
図9(A)に処理の流れを概略的に示すように、ある端末装置3aにおいてブラウザあるいはアプリケーションソフト(いわゆるアプリ)を通じて勤怠管理サーバ1への勤怠情報の入力完了時(あるいは勤怠管理サーバ1への接続終了時や勤怠管理サーバ1での勤怠情報の受信時)に、例えばAPI(Application Programming Interface)などの技術を用いて勤怠管理サーバ1の転送処理部14により社内SNSサーバ2へ所定の通知が行われる。そして、当該通知を受けた社内SNSサーバ2は、端末装置3aに対してプッシュ通知(社内SNSサーバ2からの能動的な情報の通知)を行い、端末装置3aの画面上などに社内SNSサーバ2へのログインを促す表示を行う。なお、プッシュ通知に代えて、社内SNSサーバ2へのログインを促す文章や社内SNSサーバ2へのリンクなどを含んだ電子メールが社内SNSサーバ2から端末装置3aへ送信されるように構成してもよい。このような構成によっても、社内SNSサーバ2の利用が促進され、社内でのコミュニケーションの一層の活発化を図ることが可能となる。
【0046】
また、
図9(B)に処理の流れを概略的に示すように、勤怠情報の入力がICカード5を用いて行われてもよい。この場合、例えば端末装置3aに予めインストールされたアプリケーションソフトにより端末装置3aの近距離無線通信機能(NFC:Near Field Communication)を用いてICカード5が読み取られ、その読み取り時刻に対応して端末装置3aから勤怠管理サーバ1へ勤怠情報が入力される。なお、ICカード5の読み取りに代えて、端末装置3aのカメラとアプリケーションソフトによって二次元コードなどのコード画像が読み取られ、その読み取り時刻に対応して端末装置3aから勤怠管理サーバ1へ勤怠情報が入力されてもよい。このような構成によっても、社内SNSサーバ2の利用が促進され、社内でのコミュニケーションの一層の活発化を図ることが可能となる。
【0047】
なお、
図9(A)、
図9(B)のいずれにおいてもアプリケーションソフトは勤怠管理サーバ1への接続機能を備えるものであれば足り、例えば他のグループ内コミュニケーション用途のアプリケーションソフトなどに当該接続機能が追加されたものでもよい。
【符号の説明】
【0048】
1:勤怠管理サーバ
2:社内SNSサーバ
3a、3b、3c:端末装置
4:通信ネットワーク
11:勤怠データ処理部
12:ページ表示処理部
13:データベース
14:転送処理部
21:コンテンツ処理部
22:ページ表示処理部
23:データベース
24:転送処理部
100:勤怠管理用ページ
200:コミュニケーション用ページ