(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138029
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20230922BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044510
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ユーザに対して適切な情報提供を行うこと。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、判定部と、除外部とを有する。判定部は、配信対象となる情報の配信先となる配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信先ユーザにより前記配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定する。除外部は、配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似すると判定部により判定された場合、配信先を決定する複数のモデルのうち、オプトアウトが選択された配信対象に対応するモデルを期間限定で利用対象から除外する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信対象となる情報の配信先となる配信先ユーザのユーザコンテキストが、前記配信先ユーザにより前記配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定する判定部と、
前記配信先ユーザのユーザコンテキストが、前記配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似すると前記判定部により判定された場合、前記配信先を決定する複数のモデルのうち、前記オプトアウトが選択された配信対象に対応する前記モデルを期間限定で利用対象から除外する除外部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記除外部は、
前記配信先ユーザにより指定された期間、前記モデルを利用対象から除外する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記除外部は、
所定のタイミングで、前記モデルの除外を解除するか否かの問合せを前記配信先ユーザに通知し、前記配信先ユーザからの要求に応じて、前記モデルの除外を解除する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記モデルが除外された後、所定のタイミングで、前記配信先ユーザのユーザコンテキストが、前記配信先ユーザにより前記配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定し、
前記除外部は、
前記配信先ユーザのユーザコンテキストが、前記配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似しないと前記判定部により判定された場合、前記モデルの除外を解除するか否かの問合せを前記配信先ユーザに通知し、前記配信先ユーザからの要求に応じて、前記モデルの除外を解除する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
配信対象となる情報の配信先となる配信先ユーザのユーザコンテキストが、前記配信先ユーザにより前記配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定する判定工程と、
前記配信先ユーザのユーザコンテキストが、前記配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似すると前記判定工程により判定された場合、前記配信先を決定する複数のモデルのうち、前記オプトアウトが選択された配信対象に対応する前記モデルを期間限定で利用対象から除外する除外工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
配信対象となる情報の配信先となる配信先ユーザのユーザコンテキストが、前記配信先ユーザにより前記配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定する判定手順と、
前記配信先ユーザのユーザコンテキストが、前記配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似すると前記判定手順により判定された場合、前記配信先を決定する複数のモデルのうち、前記オプトアウトが選択された配信対象に対応する前記モデルを期間限定で利用対象から除外する除外手順と
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの属性に応じて広告などの情報を提供する技術が知られている。たとえば、特許文献1には、ユーザの属性に応じて広告を抽出し、抽出した広告をユーザに配信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術は、ユーザに対して適切な情報提供を行うといった点で改善の余地がある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザに対して適切な情報提供を行うことができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、判定部と、除外部とを有する。判定部は、配信対象となる情報の配信先となる配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信先ユーザにより前記配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定する。除外部は、配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似すると判定部により判定された場合、配信先を決定する複数のモデルのうち、オプトアウトが選択された配信対象に対応するモデルを期間限定で利用対象から除外する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の態様の1つによれば、ユーザに対して適切な情報提供を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の前提となる処理を説明するための図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理の一例を説明するための図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る属性情報の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るモデル情報の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るオプトアウトユーザ情報の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る履歴情報の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係るユーザコンテキスト情報の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理装置により実行される処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する複数の実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下に説明する複数の実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下に説明する複数の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
[1.情報処理の概要]
(1-1.前提となる処理)
図1を用いて、実施形態にかかる情報処理の前提となる処理の概要を説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の前提となる処理を説明するための図である。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理装置100は、ユーザU
1,U
2,・・・,U
mが使用する端末装置2
1,2
2,・・・,2
mとの間で情報の送受信を行う。
図1に示す場合、mは、たとえば、3以上の整数である。以下において、ユーザU
1,U
2,・・・,U
mの各々を個別に区別せずに示す場合、ユーザUと総称して説明する場合がある。また、以下において、端末装置2
1,2
2,・・・,2
mの各々を個別に区別せずに示す場合、端末装置2と総称して説明する場合がある。
【0012】
情報処理装置100は、配信対象の情報である配信情報D
1,D
2,D
3,D
4,D
5,・・・,D
kをユーザUに配信する。
図1に示す場合、kは、たとえば、6以上の整数である。配信情報D
1,D
2,D
3,D
4,D
5,・・・,D
kのユーザUへの配信は、たとえば、配信情報D
1,D
2,D
3,D
4,D
5,・・・,D
kをユーザUの端末装置2へ配信することによって行われる。以下において、配信情報D
1,D
2,D
3,D
4,D
5,・・・,D
kの各々を個別に区別せずに示す場合、配信情報Dと総称して説明する場合がある。
【0013】
配信情報Dは、端末装置2に表示される情報である。たとえば、配信情報Dは、文字の情報および画像の情報のうち少なくとも一方の情報を含む。画像の情報は、静止画の情報や、アニメーションの情報や、動画の情報などに該当する。
【0014】
情報処理装置100は、配信対象の情報である配信情報Dの配信先を決定する複数のモデルM
1,M
2,M
3,M
4,・・・,M
nを用いて、配信情報Dを配信する。
図1に示す場合、nは、たとえば、5以上の整数である。複数のモデルM
1,M
2,M
3,M
4,・・・,M
nは、たとえば、対象T
1,T
2,T
3,T
4,・・・,T
nの情報について、ユーザUが興味関心を有するか否かを各々判定するモデルである。
【0015】
モデルM1は、対象T1に対応するモデルである。モデルM1は、対象T1の情報に対して興味関心があるユーザUが、配信情報Dに対して興味関心を有するか否かを判定する。また、モデルM2は、対象T2に対応するモデルである。モデルM2は、対象T2の情報に対して興味関心があるユーザUが、配信情報Dに対して興味関心を有するか否かを判定する。また、モデルM3は、対象T3に対応するモデルである。モデルM3は、対象T3の情報に対して興味関心を有するユーザUが、配信情報Dに対して興味関心を有するか否かを判定する。また、モデルM4は、対象T4に対応するモデルである。モデルM4は、対象T4の情報に対して興味関心を有するユーザUが、配信情報Dに対して興味関心を有するか否かを判定する。モデルMnは、対象Tnに対応するモデルである。モデルMnは、対象Tnの情報に対して興味関心を有するユーザUが、配信情報Dに対して興味関心を有するか否かを判定する。以下において、対象T1,T2,T3,T4,・・・,Tnの各々を個別に区別せずに示す場合、対象Tと総称して説明する場合がある。また、以下において、モデルM1,M2,M3,M4,・・・,Mnの各々を個別に区別せずに示す場合、モデルMと総称して説明する場合がある。
【0016】
対象Tは、情報処理装置100から提供される情報がニュースコンテンツである場合、たとえば、政治、経済、国際、企業、芸能、スポーツ、趣味、または社会などである。また、対象Tは、これらを細分化した対象であってもよい。たとえば、対象Tは、趣味を細分化した対象として、車、自転車、バイク、映画、音楽、キャンプ、または旅行などであってもよい。また、情報処理装置100から提供される情報は、ニュースコンテンツに代えてまたは加えて広告コンテンツであってもよく、ニュースコンテンツおよび広告コンテンツ以外のコンテンツであってもよい。
【0017】
モデルMは、配信情報Dを入力とし、配信情報Dに対してユーザUが興味関心を有する度合いを示すスコアを出力とする学習モデルである。たとえば、モデルM1に対象T1の情報を入力した場合、モデルM1に対象T2の情報を入力する場合に比べて、モデルM1から出力されるスコアが高くなる。また、モデルM2に対象T2の情報を入力した場合、モデルM2に対象T1の情報を入力する場合に比べて、モデルM2から出力されるスコアが高くなる。
【0018】
モデルMは、たとえば、配信対象の情報と、対象Tに興味関心を有するユーザUが配信対象の情報に興味関心を有するか否かを示す情報とを含むデータセットを用いて、機械学習によって対象T毎に生成される。たとえば、モデルM1は、配信対象の情報と、対象T1に興味関心を有するユーザUが配信対象の情報に興味関心を有するか否かを示す情報とを含むデータセットを用いて、機械学習によって生成される。
【0019】
モデルMは、畳み込みニューラルネットワークまたは回帰型ニューラルネットワークなどのニューラルネットワークによる機械学習によって生成できる。なお、かかる例に限定されず、モデルMは、ニューラルネットワークに代えて、線形回帰またはロジスティック回帰といった学習アルゴリズムによる機械学習を用いて生成されてもよい。
【0020】
情報処理装置100は、配信情報Dを配信する場合、モデルM1,M2,M3,M4,・・・,Mnの各々に配信情報Dを入力し、モデルM1,M2,M3,M4,・・・,Mnのうち出力されるスコアが予め設定された配信条件を満たすモデルに関連付けられたユーザUを配信先として配信情報Dを配信する。予め設定された配信条件は、モデルM1,M2,M3,M4,・・・,Mnのうち出力されるスコアが最も高いモデルまたは出力されるスコアが予め設定された閾値以上のモデルなどである。
【0021】
ここで、ユーザU
1に対してモデルM
1,M
2,M
3,M
4,M
5が関連付けられているとし、配信情報D
1が対象T
1の情報であり、配信情報D
2が対象T
2の情報であり、配信情報D
3が対象T
3の情報であり、配信情報D
4が対象T
4の情報であるとする。また、
図1では図示が省略されているが、配信情報D
5が対象T
5の情報であるとする。
【0022】
この場合、情報処理装置100は、モデルM
1,M
2,M
3,M
4,M
5を用いて、配信情報D
1,D
2,D
3,D
4,D
5の配信先の一つとしてユーザU
1を決定し、配信情報D
1,D
2,D
3,D
4,D
5をユーザU
1に配信する(ステップS1)。
図1に示す例では、配信情報D
1,D
2,D
3,D
4,D
5のユーザU
1への配信は、配信情報D
1,D
2,D
3,D
4,D
5を端末装置2
1へ配信することによって行われる。
【0023】
配信情報D1,D2,D3,D4,D5が配信されたユーザU1は、これら配信情報D1,D2,D3,D4,D5のうち配信情報D1の配信が好ましくないと判断した場合、モデルM1に対してオプトアウトを選択する(ステップS2)。ユーザU1のモデルM1に対するオプトアウトの選択は、モデルM1を用いて配信される情報の通知を拒否するユーザU1の意思を示し、例えば、端末装置21に設けられた操作部(たとえば、操作部12)へのユーザU1の操作によって行われる。モデルM1に対するオプトアウトは、モデルM1に対応する対象T1に対するオプトアウトともいえる。
【0024】
ユーザU1がモデルM1に対してオプトアウトを選択した場合、モデルM1に対してオプトアウトを選択した旨の情報であるオプトアウト情報が端末装置21から情報処理装置100へ送信される(ステップS3)。
【0025】
一方、情報処理装置100は、端末装置21からオプトアウト情報を受信した場合、モデルM1に対応する対象T1をオプトアウト対象として受け付け、モデルM1についてユーザU1を除外登録する(ステップS4)。情報処理装置100は、例えば、ユーザU1に対するモデルM1の関連付けを解除することによって、モデルM1についてユーザU1を除外登録する。
【0026】
その後、情報処理装置100は、オプトアウト対象である対象T1を除く複数の配信対象の情報のユーザU1への配信を開始する(ステップS5)。ステップS5において、情報処理装置100は、モデルM1を用いた配信情報の配信を停止することによって、オプトアウト対象である対象T1を除く複数の配信対象の情報のユーザU1への配信を行う。
【0027】
また、情報処理装置100は、モデルM1についてのオプトアウト解除のレコメンドタイミングになった場合に、オプトアウト対象に対するオプトアウトの解除をレコメンドするレコメンド情報を生成する(ステップS6)。そして、情報処理装置100は、生成したレコメンド情報を端末装置21へ送信することによって、レコメンド情報をユーザU1に配信する(ステップS7)。
【0028】
端末装置2
1は、情報処理装置100からレコメンド情報を受信すると、レコメンド情報を表示する(ステップS8)。端末装置2
1で表示されるレコメンド情報は、オプトアウト対象がオプトアウトされなければ配信される配信情報Dを含む。
図1に示す例では、オプトアウト対象が芸能であり、かかるオプトアウト対象がオプトアウトされなければ、「女優Aが結婚か?」、「脚本家Cが過労でダウン?」、および「新ドラマBが9月にスタート」などの情報がレコメンド情報として含まれる。
【0029】
レコメンド情報は、ユーザU1がオプトアウト対象のオプトアウトを選択する前にユーザU1に情報処理装置100から配信された情報、又はユーザU1がオプトアウト対象のオプトアウトを選択していなければ、ユーザU1に情報処理装置100から配信される情報を含む情報である。
【0030】
そのため、ユーザU1は、レコメンド情報を参照することによって、オプトアウト対象がオプトアウトされなければ配信される配信情報Dを把握することができる。そのため、ユーザU1は、オプトアウト対象のオプトアウトを解除するか否かの判断を適切に行うことができる。このように、情報処理装置100は、オプトアウト対象のオプトアウトを解除した場合のメリットをユーザUに知らせることができ、ユーザUに対する適切な情報提供を行うことができる。
【0031】
なお、配信対象の情報は、モデルMを用いた対象Tの情報に限定されない。たとえば、配信対象の情報は、各店舗の情報を配信対象の情報とする店舗情報などであってもよい。この場合であっても、情報処理装置100は、オプトアウト対象のオプトアウトを解除した場合のメリットをユーザUに知らせることができ、ユーザUに対する適切な情報提供を行うことができる。
【0032】
(1-2.情報処理の一例)
以下、
図2を用いて、実施形態にかかる情報処理の概要を説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理の一例を説明するための図である。実施形態に係る情報処理は、ユーザコンテキストに基づいて、オプトアウト対象に対応するモデルを自動的にオプトアウトする点に主たる特徴がある。なお、
図2では、情報処理装置100が、ユーザU
1のユーザコンテキストに基づいて実行する情報処理の一例について説明する。
【0033】
図2に示すように、情報処理装置100は、ユーザUに対応するユーザコンテキスト情報Jを有する。ユーザコンテキスト情報Jは、配信対象の各々を示す対象Tごとに、配信先ユーザ(たとえば、ユーザU
1)からオプトアウトが選択されたとき(オプトアウト情報が受け付けられたとき)のユーザコンテキストを示す情報をユーザUごとに記憶する。
【0034】
たとえば、情報処理装置100は、配信先ユーザによりオプトアウトが選択されたときの配信先ユーザに関するユーザ情報を記録しておき、記録しておいたユーザ情報をベクトル化した基準ベクトルをユーザコンテキスト情報として採用できる。この場合、情報処理装置100は、オプトアウトが選択されたモデルMに対応する配信対象を示す対象T(オプトアウト対象)ごとに、配信先ユーザによりオプトアウトが選択されたときの配信先ユーザに関するユーザ情報と、オプトアウト対象を示すラベル情報とを対応付けた学習用データセットを準備し、準備した学習用データセットを用いて、ユーザ情報に対応するベクトル情報を出力するベクトル出力モデルを学習する。
【0035】
たとえば、情報処理装置100は、オプトアウト対象が同一である場合、ユーザ情報をベクトル化した判定対象ベクトルが、オプトアウト対象に対応する基準ベクトルと類似するように、学習用モデルのパラメータを最適化することで、ベクトル出力モデルを生成する。具体例をあげれば、オプトアウト対象が対象T1である場合、ユーザ情報をベクトル化した判定対象ベクトルと、対象T1に対応する基準ベクトルとが相互に類似するように、学習用モデルのパラメータを最適化する。
【0036】
なお、情報処理装置100は、ニューラルネットワークなどの任意のネットワークを学習用モデルとして利用する場合、ニューラルネットワークを構成する各層のノード間でスコア(値)が伝搬される際に考慮される重みであるパラメータ(接続係数)の値を調整する学習処理を行う。たとえば、情報処理装置100は、バックプロパゲーション(誤差逆伝播法)などの任意の手法を用いて、学習用モデルからの出力と、入力に対応する正解(正解データ)との誤差が少なくなるように、パラメータ(接続係数)を最適化(補正)する処理を行う。つまり、情報処理装置100は、対象Tが同一である場合、判定対象ベクトルと基準ベクトルとの間のコサイン類似度が大きくなり、対象Tが異なる場合、判定対象ベクトルと基準ベクトルとの間のコサイン類似度が小さくなるように、パラメータ(接続係数)を最適化する処理を行う。なお、情報処理装置100は、バックプロパゲーションの手法を用いる場合、所定の損失(ロス)関数を最小化するように学習処理を実行することで、学習用モデルからの出力と、入力に対応する正解(正解データ)との誤差が少なくなるようにパラメータ(接続係数)を補正できる。
【0037】
また、情報処理装置100は、対象となるユーザと属性が類似する複数のユーザで構成されるグループを作成し、作成したグループに含まれる各ユーザの情報を用いて学習用データセットを準備し、上述のベクトル出力モデルを学習してもよい。これにより、対象ユーザについて記録されている情報が学習用データとして十分な情報量がない場合であっても、ベクトル出力モデルを学習できる。
【0038】
上述したようなユーザコンテキスト情報Jを有する情報処理装置100は、たとえば、配信情報Dの配信先を決定する所定のタイミングで、配信対象となる情報の配信先となる配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信先ユーザにより配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定する(ステップS21)。
【0039】
たとえば、情報処理装置100は、モデルMにより配信先に決定された配信先ユーザのユーザ情報をベクトル化した判定対象ベクトルを生成する。また、情報処理装置100は、ユーザ情報をベクトル化した判定対象ベクトルと、各対象Tに対応する基準ベクトルとが類似するか否かをそれぞれ判定する。
【0040】
続いて、情報処理装置100は、配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似すると判定された場合、配信対象の情報の配信先を決定する複数のモデルMのうち、オプトアウトが選択された配信対象に対応するモデルMを期間限定で利用対象から除外する(ステップS22)。たとえば、情報処理装置100は、判定対象ベクトルが類似すると判定された基準ベクトルに対応する対象Tをオプトアウト対象とし、対象Tに対応するモデルMの除外登録を行う。そして、情報処理装置100は、モデルM1が除外対象である場合、ユーザU1に対する除外対象となるモデルM1の関連付けを解除する。
【0041】
そして、情報処理装置100は、モデルMにより配信先として決定された配信先ユーザ(たとえば、ユーザU1)に対して、ステップS22の除外を反映した複数の配信対象の情報配信を開始する(ステップS23)。たとえば、情報処理装置100が、ユーザU1に対する除外対象となるモデルM1の関連付けを解除することにより、ユーザU1に対してモデルM1を用いた配信情報の配信が停止される。このようにして、情報処理装置100は、配信先ユーザが配信を望まない蓋然性の高い配信対象の情報の配信を自動的に停止でき、ユーザU1に対して適切な情報提供を行うことができる。
【0042】
また、情報処理装置100は、ユーザUにより指定された期間、モデルMを利用対象から除外してもよい。たとえば、情報処理装置100は、予めユーザUから配信対象を示す対象Tごとに除外期間の指定を受け付けておき、対象Tに対応するモデルMに対応付けて管理しておく。また、情報処理装置100は、対象Tごとに予め定められた所定の期間だけ、モデルMを利用対象から除外してもよい。
【0043】
また、情報処理装置100は、所定のタイミングで、モデルMの除外を解除するか否かの問合せをユーザUに通知し、ユーザUからの要求に応じて、モデルMの除外を解除してもよい。たとえば、所定のタイミングとして、モデルMの除外期間が満了したタイミングが例示される。
【0044】
また、情報処理装置100は、モデルMが除外された後、所定のタイミングで、配信先ユーザ(たとえば、ユーザU)のユーザコンテキスト(たとえば、判定対象ベクトル)が、配信先ユーザにより配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキスト(たとえば、基準ベクトル)に類似するか否かを判定してもよい。そして、情報処理装置100は、配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似しないと判定された場合、モデルMの除外を解除するか否かの問合せを配信先ユーザに通知し、配信先ユーザからの要求に応じて、モデルの除外を解除してもよい。これにより、たとえば、モデルMの除外期間が満了していても、ユーザの状態により、オプトアウトの解除を見送るように制御できる。
【0045】
[2.情報処理システム1の構成]
図3を用いて、実施形態に係る情報処理システムの構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、と、端末装置2
1,2
2,・・・,2
mと、情報処理装置100とを備える。
【0046】
端末装置2および情報処理装置100は、それぞれ、ネットワークNに接続される。端末装置2は、ネットワークNを通じて、情報処理装置100との間で情報の送受信を実行できる。情報処理装置100は、ネットワークNを通じて、端末装置2との間で情報の送受信を実行できる。
【0047】
ネットワークNは、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)や、電話網(携帯電話網、固定電話網等)や、地域IP(Internet Protocol)網や、インターネットなどの通信ネットワークである。ネットワークNは、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。
【0048】
端末装置2は、ユーザUにより使用される通信端末である。端末装置2の典型例としては、スマートフォンが該当するが、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)などにより実現されてもよい。
【0049】
また、端末装置2は、情報処理装置100により提供される各種サービスを利用するための情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示できる。このとき、端末装置2は、ウェブブラウザやアプリケーションなどによる情報の表示処理を実現するための制御情報を情報処理装置100から受け取った場合には、受け取った制御情報に従って表示処理を実現する。
【0050】
情報処理装置100は、実施形態に係る情報処理を実行する情報処理端末である。情報処理装置100の典型例としては、サーバ装置が該当するが、メインフレームやワークステーションなどにより実現されてもよい。情報処理装置100がサーバ装置で実現される場合、単独のサーバにより実現されてもよいし、複数のサーバ装置及び複数のストレージ装置が協働して動作するクラウドシステムなどにより実現されてもよい。
【0051】
また、情報処理装置100は、各種サービスの利用者が使用する端末装置2に制御情報を配信する配信装置として機能してもよい。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)などのスタイルシート言語により記述される。なお、情報処理装置100から配信されるアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0052】
また、情報処理装置100が提供する各種サービスには、各種アプリケーションに対応するAPI(Application Programming Interface)サービスや、各種オンラインサービスが含まれていてもよい。各種オンラインサービスには、Q&Aサービスや、インターネット接続や、検索サービスや、SNS(Social Networking Service)や、電子商取引サービスや、電子決済サービスや、オンラインゲームや、オンラインバンキングサービスや、オンライントレーディングサービスや、宿泊予約サービスや、チケット予約サービスや、動画配信サービスや、音楽配信サービスや、ニュース配信サービスや、地図情報サービスや、ルート検索サービスや、経路案内サービスや、路線情報サービスや、運行情報サービスや、天気情報サービスなどのサービスが含まれ得る。
【0053】
また、情報処理装置100は、広告コンテンツを配信する装置として機能してもよい。この場合、情報処理装置100は、広告主から入稿された広告コンテンツを管理するとともに、広告主により設定された広告の入札に関する情報を管理する。たとえば、情報処理装置100は、ユーザから要求に応じて提供する各種サービスのウェブページに設けられている広告枠に対して、広告主から入稿された広告コンテンツを表示する。
【0054】
[3.端末装置2の構成]
図4を用いて、実施形態に係る端末装置2の構成例を説明する。
図4は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
図4に示すように、端末装置2は、通信部10と、表示部11と、操作部12と、センサ群13と、記憶部14と、処理部15とを備える。
【0055】
(通信部10)
通信部10は、たとえば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続される。通信部10は、ネットワークNを介して、情報処理装置100との間で情報の送受信を行う。
【0056】
(表示部11)
表示部11は、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。
【0057】
(操作部12)
操作部12は、たとえば、文字、数字、およびスペースを入力するためのキー、エンターキーおよび矢印キーなどを含むキーボード、マウス、および電源ボタンなどを含む。表示部11がタッチパネルディスプレイの表示装置である場合、操作部12はタッチパネルであってもよい。
【0058】
(センサ群13)
センサ群13は、たとえば、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、照度センサ、およびイメージセンサなどを含む。加速度センサは、端末装置2の加速度を検出するセンサである。ジャイロセンサは、端末装置2の傾きおよび回転などの姿勢を検出するセンサである。地磁気センサは、地磁気を検出するセンサである。照度センサは、端末装置2の周囲の明暗を示す照度を検出するセンサ、イメージセンサは、端末装置2の周囲を撮像するセンサである。
【0059】
(記憶部14)
記憶部14は、たとえば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置によって実現される。
【0060】
記憶部14には、たとえば、ネットワークNおよび通信部10を介して処理部15によって取得された情報、及びセンサ群13によって検出された情報である検出情報などが記憶される。
【0061】
(処理部15)
処理部15は、コントローラ(controller)であり、たとえば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、端末装置2内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0062】
(情報取得部16)
情報取得部16は、ネットワークNを通じて、情報処理装置100から送信され通信部10で受信される情報を取得する。たとえば、情報処理装置100から送信される情報は、配信情報Dなどである。
【0063】
(表示処理部17)
表示処理部17は、情報取得部16によって取得された情報を表示部11に表示させる。たとえば、表示処理部17は、情報取得部16によって取得された配信情報Dなどを含む画面を表示部11に表示させる。
【0064】
(出力部18)
出力部18は、たとえば、ユーザUによる操作部12への操作に応じた情報である操作情報を、通信部10を介して情報処理装置100へと送信する。
【0065】
出力部18は、たとえば、ユーザUが操作部12を操作することによってオプトアウトを選択した場合、オプトアウト情報を、通信部10を介して情報処理装置100へと送信する。オプトアウト情報には、オプトアウトが選択された配信対象、モデルM、又は配信情報Dに固有の識別情報が含まれる。
【0066】
また、出力部18は、センサ群13によって検出された情報である検出情報を、通信部10を介して、情報処理装置100へと送信する。
【0067】
[4.情報処理装置100の構成])
図5を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成例について説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図5に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0068】
(通信部110について)
通信部110は、たとえば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続される。情報処理装置100は、ネットワークNを通じて、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0069】
(記憶部120について)
記憶部120は、たとえば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部120は、属性情報記憶部121と、モデル情報記憶部122と、配信情報記憶部123と、オプトアウトユーザ情報記憶部124と、履歴情報記憶部125と、ユーザコンテキスト情報記憶部126とを有する。
【0070】
(属性情報記憶部121)
属性情報記憶部121は、ユーザUの属性を示す属性情報を記憶する。
図6は、実施形態に係る属性情報の一例を示す図である。
【0071】
図6に示すように、属性情報記憶部121に記憶される属性情報は、「ユーザID」の項目や、「属性」の項目などといった複数の項目を有する。属性情報が有するこれらの項目は、相互に対応付けられている。
【0072】
「ユーザID」の項目には、ユーザUを識別するための識別情報(ユーザID)が記憶される。「属性」の項目には、ユーザの属性を示す情報として、デモグラフィック属性やサイコグラフィック属性などの情報が記憶される。デモグラフィック属性は、人口統計学的なユーザUの属性であり、たとえば、性別、年齢、住所、職業、または年収などに該当する。サイコグラフィック属性は、ユーザUの価値観や、ライフスタイルや、性格や、嗜好などを示す属性である。
【0073】
(モデル情報記憶部122)
モデル情報記憶部122は、モデルMの情報を含むモデル情報を記憶する。
図7は、実施形態に係るモデル情報の一例を示す図である。
【0074】
図7に示すように、モデル情報記憶部122に記憶されるモデル情報は、「モデルID」の項目や、「モデル」の項目や、「ユーザリスト」の項目などといった複数の項目を有する。モデル情報が有するこれらの項目は、相互に対応付けられている。
【0075】
「モデルID」の項目には、モデルを識別するための識別情報(モデルID)が記憶される。
【0076】
「モデル」の項目には、配信情報Dの配信先を決定するモデルMの情報などが記憶される。モデルMは、配信情報Dに対してユーザUが興味関心を有するか否かを判定する興味関心モデルであってもよいし、ユーザUのコンテキストがモデルで規定されたコンテキストか否かを判定するユーザコンテキストモデルであってもよい。たとえば、ユーザコンテキストモデルは、端末装置2から送信される検出情報を入力とし、ユーザUのコンテキストがモデルで規定されたコンテキストか否かを判定する。たとえば、モデルで規定されたコンテキストとしては、「PC(Personal Computer)を買った」、「店舗Zに行った」、または「料理を作っている」などの各種ユーザコンテキストが想定される。なお、「モデル」の項目には、ユーザUのユーザコンテキストをベクトル化するモデルの情報が記憶されていてもよい。
【0077】
「ユーザリスト」の項目には、モデルMに関連付けられているユーザUのリストが記憶される。
【0078】
(配信情報記憶部123)
配信情報記憶部123は、ユーザUに配信される情報である配信情報Dを記憶する。配信情報Dは、ニュースなどのウェブコンテンツまたは電子メールでユーザUに提供される情報などであり、広告コンテンツを含んでいてもよい。配信情報Dがニュースなどのウェブコンテンツである場合、配信情報Dは端末装置2にタイムライン表示されるが、配信情報Dは端末装置2でタイムライン表示される情報に限定されない。
【0079】
(オプトアウトユーザ情報記憶部124)
オプトアウトユーザ情報記憶部124は、モデルMの各々についてオプトアウトが設定されているユーザUのユーザIDを含むオプトアウトユーザ情報を記憶する。
図8は、実施形態に係るオプトアウトユーザ情報の一例を示す図である。
【0080】
図8に示すように、オプトアウトユーザ情報記憶部124に記憶されるオプトアウトユーザ情報は、「モデルID」の項目や、「オプトアウトユーザリスト」の項目などといった複数の項目を有する。オプトアウトユーザ情報が有するこれらの項目は、相互に対応付けられている。
【0081】
「モデルID」の項目には、モデルを識別するための識別情報(モデルID)が記憶される。
【0082】
「オプトアウトユーザリスト」の項目には、モデルMに対してオプトアウトを選択したユーザUのリストが記憶される。ユーザUのリストは、モデルMに対してオプトアウトを選択した各ユーザUのユーザIDで構成される。
【0083】
なお、オプトアウトユーザ情報記憶部124は、オプトアウトが設定されているユーザIDに関連付けて、オプトアウト期間を示す情報を記憶してもよい。オプトアウト期間は、ユーザUにより設定されてもよいし、情報処理装置100がモデルMごとに任意に決定してもよい。
【0084】
(履歴情報記憶部125)
履歴情報記憶部125は、ユーザUの行動を示す履歴情報(ログデータ)に関する各種情報を記憶する。
図9は、実施形態に係る履歴情報の一例を示す図である。
図9に示した例では、履歴情報記憶部125に記憶される履歴情報は、「ユーザID」の項目や、「位置履歴」の項目や、「検索履歴」の項目や、「閲覧履歴」の項目や、「購入履歴」の項目や、「投稿履歴」の項目といった複数の項目を有する。これらの項目は相互に対応付けられている。
【0085】
なお、
図9は、実施形態に係る履歴情報の一例を示しており、履歴情報は、目的に応じて
図9に示す以外の種々の情報の情報を含んでいてもよい。たとえば、履歴情報は、ユーザUの所定のサービスの利用履歴を含んでいてもよい。また、履歴情報は、ユーザUの実店舗の来店履歴又は施設の訪問履歴を含んでいてもよい。また、履歴情報は、ユーザUの端末装置2を用いた決済(電子決済)での決済履歴を含んでいてもよい。また、
図9では、履歴情報が有する複数の項目に対して概念的な情報が表示される例を示しているが、実際には、各項目に対応する数値や文字列などの具体的な情報が記憶される。
【0086】
「ユーザID」の項目には、ユーザUを識別するための識別情報が記憶される。また、「位置履歴」の項目には、ユーザUの位置や移動の履歴である位置履歴を示す情報が記憶される。また、「検索履歴」の項目には、ユーザUが入力した検索クエリの履歴である検索履歴を示す情報が記憶される。また、「閲覧履歴」の項目には、ユーザUが閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴を示す情報が記憶される。また、「購入履歴」の項目には、ユーザUによる購入の履歴である購入履歴を示す情報が記憶される。また、「投稿履歴」の項目には、ユーザUによる投稿の履歴である投稿履歴を示す情報が記憶される。
【0087】
図9によれば、ユーザID:「UA111」により識別されるユーザUが、「位置履歴R1-1」の通りに移動し、「検索履歴#1」の通りに検索し、「閲覧履歴#1」の通りにコンテンツを閲覧し、「購入履歴#1」の通りに所定の店舗等で所定の商品等を購入し、「投稿履歴」の通りに投稿したことが示されている。
【0088】
(ユーザコンテキスト情報記憶部126)
ユーザコンテキスト情報記憶部126は、配信対象を示す対象TについてユーザUによりオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストを示すユーザコンテキスト情報をユーザUごとに記憶する。
図10は、実施形態に係るユーザコンテキスト情報の一例を示す図である。
【0089】
図10に示すように、ユーザコンテキスト情報記憶部126に記憶されるユーザコンテキスト情報は、「ユーザID」の項目や、「コンテキスト情報」の項目などといった複数の項目を有している。ユーザコンテキスト情報が有するこれらの項目は相互に対応付けられている。
【0090】
「ユーザID」の項目には、ユーザUを識別するための識別情報が記憶される。「コンテキスト情報」の項目には、配信対象を示す対象Tごとに、ユーザUによりオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストを示すユーザコンテキスト情報が記憶される。ユーザコンテキスト情報は、たとえば、ユーザUによりオプトアウトが選択されたときのユーザに関する情報をベクトル化したベクトル情報に該当する。ユーザに関する情報は、たとえば、端末装置2から情報処理装置100に送信された検出情報や履歴情報に該当する。情報処理装置100は、ユーザに関する情報である検出情報や履歴情報を入力して、検出情報や履歴情報に対応するベクトルを出力するモデルを用いて、ユーザコンテキスト情報を生成できる。
【0091】
なお、ユーザコンテキスト情報記憶部126は、ユーザIDに関連付けて、オプトアウト期間を示す情報を記憶してもよい。
【0092】
(制御部130について)
制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現される。
【0093】
たとえば、制御部130は、通信部20が受信した情報および記憶部21に記憶されている情報などに基づいて、端末装置2との間で情報の送受信を行う。
図5に示すように、制御部130は、取得部131と、配信部132と、受付部133と、レコメンド部134と、判定部135と、除外部136とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0094】
(取得部131)
取得部131は、ネットワークNを通じて端末装置2から送信された情報を通信部110が受信すると、端末装置2から送信された情報を通信部110から取得する。たとえば、端末装置2から送信される情報には、ユーザUによる操作部12への操作に応じた情報である操作情報や、センサ群13によって検出された情報である検出情報などが含まれる。また、たとえば、操作情報には、オプトアウト情報などが含まれる。
【0095】
(配信部132)
配信部132は、配信対象の情報の配信先を決定する複数のモデルMを用いて、配信情報Dを、通信部20を介し、ネットワークNを通じて端末装置2へと送信することで、配信情報DをユーザUに配信する。
【0096】
また、配信部132は、モデルMが興味関心モデルである場合、配信情報Dを複数のモデルMに入力し、複数のモデルMのうち予め設定された配信条件を満たすモデルMに関連付けられたユーザUを配信情報Dの配信先として決定し、決定した配信先のユーザUに配信情報Dを配信する。予め設定された配信条件として、配信情報Dを入力して最も高いスコアを出力し、かつ、そのスコアが予め設定される閾値以上であるという条件を例示できるが、かかる例に限定されない。
【0097】
また、配信部132は、モデルMがユーザコンテキストモデルである場合、取得部131により取得される検出情報を各ユーザコンテキストモデルに入力し、各ユーザコンテキストモデルが出力するスコアのうち予め設定された配信条件を満たすユーザコンテキストモデルを判定する。予め設定された配信条件として、ユーザコンテキストモデルから出力されるスコアが予め設定された閾値以上であるという条件を例示できるが、かかる例に限定されない。また、各ユーザコンテキストモデルには配信情報Dが関連付けられている。配信部132は、予め設定された閾値以上のスコアを出力するユーザコンテキストモデルに関連付けられた配信情報Dを、検出情報の送信元であるユーザUに配信する。
【0098】
また、配信部132は、除外部136によりモデルMの除外が行われた場合、除外を反映した後の残されたモデルMを用いて、配信先のユーザUを決定する。
【0099】
(受付部133)
受付部133は、ユーザUがオプトアウトを選択した配信対象をオプトアウト対象として受け付ける。オプトアウト対象は、配信対象を示す対象Tである。受付部133は、ネットワークNを通じて、通信部110が受信したオプトアウト情報をオプトアウト対象の情報として、通信部110から取得する。
【0100】
また、受付部133は、通信部110から取得したオプトアウト情報に基づいて、モデル情報記憶部122に記憶されているモデル情報、又はオプトアウトユーザ情報記憶部124に記憶されているオプトアウトユーザ情報を更新する。オプトアウト情報は、モデルMに対するオプトアウト情報である。
【0101】
たとえば、受付部133は、ユーザU1によるモデルM1に対するオプトアウト情報を受け付けた場合、モデル情報記憶部122のモデル情報において、モデルM1に対してユーザU1のユーザIDを関連付けた状態から関連付けられていない状態へ変更する。また、受付部133は、ユーザU1によるモデルM1に対するオプトアウト情報を受け付けた場合、オプトアウトユーザ情報記憶部124のオプトアウトユーザ情報において、モデルM1に対してユーザU1のユーザIDを対象モデルに関連付ける。
【0102】
また、受付部133は、ネットワークNを通じて、通信部110が受信したオプトアウト解除要求を通信部110から取得する。たとえば、受付部133は、モデル情報記憶部122に記憶されているモデル情報またはオプトアウトユーザ情報記憶部124に記憶されているオプトアウトユーザ情報を更新する。
【0103】
(レコメンド部134)
レコメンド部134は、オプトアウト対象を除く複数の配信対象の情報のオプトアウトユーザへの配信が配信部132で開始された後に、オプトアウト対象に対するオプトアウトの解除をレコメンドするレコメンド情報をオプトアウトユーザに通知する。オプトアウト対象は、オプトアウトユーザにオプトアウトが選択された配信対象であり、たとえば、対象Tである。
【0104】
レコメンド情報は、たとえば、オプトアウト対象のオプトアウトを解除した場合のメリットをオプトアウトユーザに通知する情報である。これにより、オプトアウトユーザにオプトアウトの解除を促すことができる。また、レコメンド情報は、オプトアウトユーザがオプトアウト対象のオプトアウトを選択しない場合にオプトアウトユーザに配信部132から配信される情報を含む。これにより、オプトアウトユーザは、オプトアウト対象のオプトアウトを解除するメリットを容易に把握することができる。
【0105】
(判定部135)
判定部135は、配信対象となる情報の配信先となる配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信先ユーザにより配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定する。たとえば、判定部135は、配信情報Dの配信先を決定する所定のタイミングで、配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信先ユーザにより配信対象(を示す対象T)のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定する。
【0106】
具体的には、判定部135は、ユーザコンテキスト情報記憶部126から、配信先ユーザに対応する各対象Tのユーザコンテキスト情報(基準ベクトル)を取得する。そして、判定部135は、モデルMにより配信先に決定された配信先ユーザのユーザ情報をベクトル化した判定対象ベクトルと、各対象Tに対応する基準ベクトルとが類似するか否かをそれぞれ判定する。判定部135は、判定結果を除外部136に受け渡す。
【0107】
(除外部136)
除外部136は、配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似すると判定部135により判定された場合、配信対象の情報の配信先を決定する複数のモデルのうち、オプトアウトが選択された配信対象(を示す対象T)に対応するモデルを利用対象から除外する。たとえば、除外部136は、判定対象ベクトルが類似すると判定された基準ベクトルに対応する対象Tをオプトアウト対象とし、対象Tに対応するモデルMの除外登録を行う。
【0108】
具体的には、除外部136は、たとえば、ユーザU1について、対象T1がオプトアウト対象である場合、モデル情報記憶部122に記憶されているモデル情報において、対象T1に対応するモデルM1に対応付けられているユーザリストからユーザU1のユーザIDを削除し、対象T1に対応するモデルM1と、ユーザU1との関連付けを解除する。また、除外部136は、モデル情報記憶部122に記憶されているモデル情報において、対象T1に対応するモデルM1に対応付けられているオプトアウトユーザリストにユーザU1のユーザIDを追加して、オプトアウトユーザリストを更新する。
【0109】
また、除外部136は、ユーザUにより指定された期間、モデルMを利用対象から除外できる。たとえば、除外部136は、予めユーザUから配信対象を示す対象Tごとに除外期間の指定を受け付けておき、対象Tに対応するモデルMに対応付けて管理しておく。
【0110】
また、除外部136は、所定のタイミングで、モデルMの除外を解除するか否かの問合せをユーザUに通知し、ユーザUからの要求に応じて、モデルMの除外を解除してもよい。除外部136は、たとえば、ユーザU1から対象T1のオプトアウトを解除依頼があった場合、モデル情報記憶部122に記憶されているモデル情報において、対象T1に対応するモデルM1に対応付けられているユーザリストにユーザU1のユーザIDを登録し、対象T1に対応するモデルM1とユーザU1との関連付けを行う。また、除外部136は、モデル情報記憶部122に記憶されているモデル情報において、対象T1に対応するモデルM1に対応付けられているオプトアウトユーザリストからユーザU1のユーザIDを削除して、オプトアウトユーザリストを更新する。なお、所定のタイミングとして、モデルMの除外期間が満了したタイミングが例示される。
【0111】
また、除外部136は、モデルMが除外された後、所定のタイミングでユーザコンテキスト(たとえば、判定対象ベクトル)がユーザUによりオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキスト(たとえば、基準ベクトル)に類似するか否かを判定してもよい。そして、除外部136は、ユーザコンテキストがユーザUによりオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似しないと判定された場合、モデルMの除外を解除するか否かの問合せをユーザUに通知にしてもよい。これにより、たとえば、モデルMの除外期間が満了していても、ユーザの状態により、オプトアウトの解除を見送るように制御できる。
【0112】
[5.処理手順]
以下、
図11を用いて、実施形態に係る情報処理装置100により実行される処理手順の一例について説明する。
図11は、実施形態に係る情報処理装置により実行される処理手順の一例を示すフローチャートである。
図11に示す処理手順は、情報処理装置100の制御部130により実行される。
図11に示す処理手順は、情報処理装置100の稼働中、繰り返し実行される。
【0113】
図11に示すように、判定部135は、判定処理を実行する(ステップS101)。具体的には、判定部135は、配信先ユーザのユーザコンテキストが、オプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定する。
【0114】
また、除外部136は、除外処理を実行する(ステップS102)。具体的には、除外部136は、ステップS101において、配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信先ユーザによりオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似すると判定された場合、配信先を決定する複数のモデルのうち、オプトアウトが選択された配信対象に対応するモデルを期間限定で利用対象から除外する。
【0115】
また、配信部132は、情報配信を開始して(ステップS103)、
図11に示す処理手順を終了する。具体的には、配信部132は、ステップS102における除外処理の結果を反映した複数の配信対象の情報配信を開始する。
【0116】
なお、上述した
図11に示す処理手順は、複数の配信先ユーザが決定された場合、配信先ユーザごとに実行される。
【0117】
[6.変形例]
上記実施形態にかかる情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理装置100の他の実施形態について説明する。
【0118】
上記の実施形態において、情報処理装置100は、オプトアウトが選択された配信対象の情報の配信先を決定する複数のモデルの中から、オプトアウトが選択された配信対象に対応するモデルを除外する例を説明したが、この例とは異なる情報処理を実行してもよい。たとえば、情報処理装置100は、オプトアウト対象に対応する情報配信を実行する際、ウェブコンテンツや電子メール、プッシュ通知などの複数の配信方法の中から、配信を停止する配信方法の選択をユーザUから受け付けてもよい。また、情報処理装置100は、ユーザUごとに配信停止が選択された配信方法の情報を記録しておき、ユーザUにより選択される可能性が高い配信方法を推定し、推定結果に基づいて、配信を停止する配信方法を自動選択してもよい。
【0119】
上記の実施形態において、情報処理装置100の管理者は、履歴情報記憶部125に記憶されている履歴情報を解析して、配信先ユーザにより配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストを推定してもよい。そして、管理者は、推定したユーザコンテキストを配信対象に対応するモデルに対応付けてユーザUごとに管理しておく。情報処理装置100は、配信先ユーザに対して情報配信を行う際、配信対象に対応するモデルに対応付けられている配信先ユーザのユーザコンテキストと、配信先ユーザの現在のユーザコンテキストとが類似するか否かに応じて、配信対象のオプトアウトを行うか否かを決定してもよい。これにより、情報処理装置100は、配信先ユーザの検索履歴から興味を推定し、興味がなさそうな情報の配信先を決定するモデルを除外するとか、配信先ユーザの位置が所定のエリアに含まれる場合に所定のエリアに対応する情報の配信先を決定するモデルを除外するとか、配信先ユーザの体重が閾値を超える場合に飲食関連の情報の配信先を決定するモデルを除外するとか、配信先ユーザのカード利用額が所定の金額を超える場合にバーゲン関連の情報を配信するモデルを除外するといった個別具体的な対応を実現できる。
【0120】
[7.ハードウェア構成]
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置100は、たとえば、
図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図12は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【0121】
コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0122】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラムなどに基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAMなど、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
【0123】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインターフェイスであり、たとえば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナなどといった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインターフェイスであり、たとえば、USBなどにより実現される。
【0124】
なお、入力装置1020は、たとえば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどから情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリなどの外付け記憶媒体であってもよい。
【0125】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0126】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。たとえば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0127】
たとえば、コンピュータ1000が上記の実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)を実行することにより、制御部130と同様の機能を実現する。すなわち、演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラム(たとえば、情報処理プログラム)との協働により、上記の実施形態に係る情報処理装置100による処理を実現する。
【0128】
[8.その他]
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0129】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0130】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0131】
[9.効果]
実施形態に係る情報処理装置100は、判定部135と、除外部136とを有する。判定部135は、配信対象となる情報の配信先となる配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信先ユーザにより前記配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定する。除外部136は、配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似すると判定部により判定された場合、配信先を決定する複数のモデルのうち、オプトアウトが選択された配信対象に対応するモデルを期間限定で利用対象から除外する。
【0132】
このようなことから、実施形態に係る情報処理装置100は、配信先ユーザが配信を望まない蓋然性の高い配信対象の情報の配信を自動的に停止でき、ユーザに対して適切な情報提供を行うことができる。
【0133】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、除外部136は、配信先ユーザにより指定された期間、モデルを利用対象から除外する。このようにして、実施形態に係る情報処理装置100は、上述した各部により実行される処理、又は各部のうちのいずれかの組合せにより、ユーザの意思を反映した期間限定のオプトアウトを実現できる。
【0134】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、除外部136は、所定のタイミングで、モデルの除外を解除するか否かの問合せを配信先ユーザに通知し、配信先ユーザからの要求に応じて、モデルの除外を解除する。
【0135】
このようにして、実施形態に係る情報処理装置100は、上述した各部により実行される処理、又は各部のうちのいずれかの組合せにより、オプトアウトした配信対象の情報を再配信することができ、ユーザに対して適切な情報提供を行うことができる。
【0136】
また、実施形態に係る情報処理装置100において、判定部135は、モデルが除外された後、所定のタイミングで、配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信先ユーザにより配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似するか否かを判定する。除外部136は、配信先ユーザのユーザコンテキストが、配信対象のオプトアウトが選択されたときのユーザコンテキストに類似しないと判定部135により判定された場合、モデルの除外を解除するか否かの問合せを配信先ユーザに通知し、配信先ユーザからの要求に応じて、モデルの除外を解除する。
【0137】
このようにして、実施形態に係る情報処理装置100は、上述した各部により実行される処理、又は各部のうちのいずれかの組合せにより、モデルMの除外期間が満了していても、ユーザの状態により、オプトアウトの解除を見送るように制御でき、ユーザに対して適切な情報提供を行うことができる。
【0138】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0139】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0140】
1 情報処理システム
2 端末装置
10 通信部
11 表示部
12 操作部
13 センサ群
14 記憶部
15 処理部
16 情報取得部
17 表示処理部
18 出力部
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 属性情報記憶部
122 モデル情報記憶部
123 配信情報記憶部
124 オプトアウトユーザ情報記憶部
125 履歴情報記憶部
126 ユーザコンテキスト情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 配信部
133 受付部
134 レコメンド部
135 判定部
136 除外部