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  • 特開-シールド掘進機の流体圧送システム 図1
  • 特開-シールド掘進機の流体圧送システム 図2
  • 特開-シールド掘進機の流体圧送システム 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138063
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】シールド掘進機の流体圧送システム
(51)【国際特許分類】
   E21D 9/06 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
E21D9/06 301M
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044555
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000140292
【氏名又は名称】株式会社奥村組
(74)【代理人】
【識別番号】100101971
【弁理士】
【氏名又は名称】大畑 敏朗
(72)【発明者】
【氏名】薮ノ 和洋
(72)【発明者】
【氏名】池島 智昭
(72)【発明者】
【氏名】嵯峨 義朗
(72)【発明者】
【氏名】崎山 直人
【テーマコード(参考)】
2D054
【Fターム(参考)】
2D054AC04
2D054AC05
2D054AD02
2D054AD22
2D054BA03
2D054CA03
2D054FA03
(57)【要約】
【課題】設備や注入管理が複雑化することなく、ケイ酸を混合した加泥材や裏込め材を作製する。
【解決手段】ベントナイトを含む第1の加泥液貯蔵部21、セメントを含む裏込め液貯蔵部22、第1のケイ酸貯蔵部23が地上GRに設置され、高分子凝集剤貯蔵部24、第1のケイ酸貯蔵部23からのケイ酸を2経路へ圧送可能に貯蔵する第2のケイ酸貯蔵部25、高分子凝集剤貯蔵部24からの高分子凝集剤と第2のケイ酸貯蔵部25から第1の経路25b-1aで圧送されたケイ酸とを混合した第2の加泥液を圧送可能に貯蔵する第2の加泥液貯蔵部26が掘削坑UM内に設置される。また、第1の加泥液と第2の加泥液とを混合した加泥材をチャンバ6内に注入する加泥材注入手段27と、裏込め液と第2のケイ酸貯蔵部25から第2の経路25b-2aで圧送されたケイ酸とを混合した裏込め材をセグメントSGと掘削壁面との隙間に注入する裏込め材注入手段28とを有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールド掘進機のチャンバ内に加泥材を注入して当該チャンバ内に導入された掘削土砂を泥土化して所定の圧力を与えることにより切羽の安定化を図りつつ、前記シールド掘進機の後方に組み立てられたセグメントと掘削壁面との隙間に裏込め材を注入しながら地盤を掘削してトンネルを構築するシールド掘進機の流体圧送システムであって、
地上に設置され、ベントナイトを含む第1の加泥液が貯蔵された第1の加泥液貯蔵部と、
地上に設置され、セメントを含む裏込め液が貯蔵された裏込め液貯蔵部と、
地上に設置され、ケイ酸が貯蔵された第1のケイ酸貯蔵部と、
掘削坑内に設置され、高分子凝集剤を圧送可能に貯蔵する高分子凝集剤貯蔵部と、
掘削坑内に設置され、配管を通して前記第1のケイ酸貯蔵部から圧送された前記ケイ酸を2つの経路へと圧送可能に貯蔵する第2のケイ酸貯蔵部と、
掘削坑内に設置され、前記高分子凝集剤貯蔵部から圧送された前記高分子凝集剤と前記第2のケイ酸貯蔵部から第1の経路を通して圧送された前記ケイ酸とを混合した第2の加泥液を圧送可能に貯蔵する第2の加泥液貯蔵部と、
前記第1の加泥液貯蔵部から圧送された前記第1の加泥液と前記第2の加泥液貯蔵部から圧送された前記第2の加泥液とを混合して加泥材を作製し、当該加泥材を前記チャンバ内に注入する加泥材注入手段と、
前記裏込め液貯蔵部から圧送された前記裏込め液と前記第2のケイ酸貯蔵部から第2の経路を通して圧送された前記ケイ酸とを混合して裏込め材を作製し、当該裏込め材を前記セグメントと前記掘削壁面との隙間に注入する裏込め材注入手段と、
を有することを特徴とするシールド掘進機の流体圧送システム。
【請求項2】
前記加泥材注入手段は、
前記第1の加泥液貯蔵部から延び、前記第1の加泥液を前記チャンバ内に圧送する第1の配管と、
前記第2の加泥液貯蔵部から延びて前記第1の配管に接続され、前記第2の加泥液を圧送する第2の配管と、
前記第1の配管と前記第2の配管との接続位置に設置され、前記第1の加泥液と前記第2の加泥液とを混合して加泥材を作製する第1の混合手段と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のシールド掘進機の流体圧送システム。
【請求項3】
前記第1の混合手段は前記シールド掘進機の隔壁の直後に位置している、
ことを特徴とする請求項2記載のシールド掘進機の流体圧送システム。
【請求項4】
裏込め材注入手段は、
前記裏込め液貯蔵部から延び、前記裏込め液を前記セグメントと前記掘削壁面との隙間に圧送する第3の配管と、
前記第2のケイ酸貯蔵部から延びて前記第3の配管に接続され、前記ケイ酸を圧送する前記第2の経路と、
前記第3の配管と前記第2の経路との接続位置に設置され、前記裏込め液と前記ケイ酸とを混合して裏込め材を作製する第2の混合手段と、
を備えることを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載のシールド掘進機の流体圧送システム。
【請求項5】
前記第2の混合手段は前記第3の配管の先端側に位置している、
ことを特徴とする請求項4記載のシールド掘進機の流体圧送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘進機の流体圧送システムに関する技術である。
【背景技術】
【0002】
シールド掘進機は、機器本体の前面に設けられたカッタ盤を地山の切羽に押し当て回転させながら前進することで地山に掘削坑を形成する機器である。
【0003】
シールド掘進機には、泥土圧シールド掘進機と泥水式シールド掘進機とがある。前者のシールド掘進機は、水を加えて流動性を高めたベントナイトや高分子凝集剤などを含んだ加泥材をチャンバ内に注入して掘削土を泥土化(流動化)して所定の圧力を与えることにより切羽を安定させる構造となっており、より詳しくは、掘削土砂を切羽と隔壁間に充満させ、これに加泥材を注入・混練することにより、土砂を流動性と止水性の高い泥土(礫と加泥材の混合物)とし、その土圧により切羽の安定を図りながら掘進するシールド機である。なお、チャンバ内で加泥材と混合された土砂は、スクリュコンベアに取り込まれて機器本体の後方から排出される。なお、後者のシールド掘進機は、チャンバ内の泥水に所定の圧力を加えることにより切羽を安定させ、泥水を循環させることで掘削土を輸送する構造となっている。
【0004】
また、シールド掘削機の機内では、シールド掘削機の掘進に合わせて筒状のセグメントが後胴プレートの後方に押し出される。押し出されたセグメントと掘削壁面との間には隙間ができるので、セメントや高分子凝集剤などを含んだ裏込め材をこの隙間に注入して地盤沈下を防止するとともにセグメントと地山とを一体の構造とすることにより、セグメント継手からの漏水を防止し、セグメントを安定させている。
【0005】
ここで、泥土圧シールド掘進機で掘削する現場が海に近い場合には掘削土砂に海水が含まれることから、加泥材として使用される高分子凝集剤が海水の塩分によって十分に凝集しないことがある。そこで、塩分対策として、加泥材に急結材であるケイ酸(水ガラス)を添加することが知られている。したがって、この場合には、加泥材として、ベントナイトや高分子凝集剤などに加えてケイ酸が使用されることになるが、これらの流体を個別にチャンバ内に注入するようにすると、設備や注入管理が複雑になる。
【0006】
また、掘削土砂に海水が含まれている場合には、同様の塩分対策として、裏込め材にもケイ酸が添加されることになる。
【0007】
したがって、裏込め材とケイ酸とを個別にセグメントと掘削壁面との隙間に注入するようにすると、さらに設備や注入管理が複雑になってしまう。
【0008】
なお、塩分濃度の高い地盤におけるシールド掘進機での掘削については、例えば特許文献1に記載された技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006-104810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述した個別注入による設備や注入管理の複雑化を回避するには、予めケイ酸を混合した加泥材や裏込め材を作製しておき、これを配管で圧送するようにすればよい。
【0011】
しかしながら、ケイ酸を混合した加泥材や裏込め材では、粘度が高くなって長距離圧送が困難になるという新たな課題が生じる。
【0012】
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、設備や注入管理が複雑化することなく、ケイ酸を混合した加泥材や裏込め材を注入することができるシールド掘進機の流体圧送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明のシールド掘進機の流体圧送システムは、シールド掘進機のチャンバ内に加泥材を注入して当該チャンバ内に導入された掘削土砂を泥土化して所定の圧力を与えることにより切羽の安定化を図りつつ、前記シールド掘進機の後方に組み立てられたセグメントと掘削壁面との隙間に裏込め材を注入しながら地盤を掘削してトンネルを構築するシールド掘進機の流体圧送システムであって、地上に設置され、ベントナイトを含む第1の加泥液が貯蔵された第1の加泥液貯蔵部と、地上に設置され、セメントを含む裏込め液が貯蔵された裏込め液貯蔵部と、地上に設置され、ケイ酸が貯蔵された第1のケイ酸貯蔵部と、掘削坑内に設置され、高分子凝集剤を圧送可能に貯蔵する高分子凝集剤貯蔵部と、掘削坑内に設置され、配管を通して前記第1のケイ酸貯蔵部から圧送された前記ケイ酸を2つの経路へと圧送可能に貯蔵する第2のケイ酸貯蔵部と、掘削坑内に設置され、前記高分子凝集剤貯蔵部から圧送された前記高分子凝集剤と前記第2のケイ酸貯蔵部から第1の経路を通して圧送された前記ケイ酸とを混合した第2の加泥液を圧送可能に貯蔵する第2の加泥液貯蔵部と、前記第1の加泥液貯蔵部から圧送された前記第1の加泥液と前記第2の加泥液貯蔵部から圧送された前記第2の加泥液とを混合して加泥材を作製し、当該加泥材を前記チャンバ内に注入する加泥材注入手段と、前記裏込め液貯蔵部から圧送された前記裏込め液と前記第2のケイ酸貯蔵部から第2の経路を通して圧送された前記ケイ酸とを混合して裏込め材を作製し、当該裏込め材を前記セグメントと前記掘削壁面との隙間に注入する裏込め材注入手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の本発明のシールド掘進機の流体圧送システムは、上記請求項1記載の発明において、前記加泥材注入手段は、前記第1の加泥液貯蔵部から延び、前記第1の加泥液を前記チャンバ内に圧送する第1の配管と、前記第2の加泥液貯蔵部から延びて前記第1の配管に接続され、前記第2の加泥液を圧送する第2の配管と、前記第1の配管と前記第2の配管との接続位置に設置され、前記第1の加泥液と前記第2の加泥液とを混合して加泥材を作製する第1の混合手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の本発明のシールド掘進機の流体圧送システムは、上記請求項2記載の発明において、前記第1の混合手段は前記シールド掘進機の隔壁の直後に位置している、ことを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の本発明のシールド掘進機の流体圧送システムは、上記請求項1~3の何れか一項に記載の発明において、裏込め材注入手段は、前記裏込め液貯蔵部から延び、前記裏込め液を前記セグメントと前記掘削壁面との隙間に圧送する第3の配管と、前記第2のケイ酸貯蔵部から延びて前記第3の配管に接続され、前記ケイ酸を圧送する前記第2の経路と、前記第3の配管と前記第2の経路との接続位置に設置され、前記裏込め液と前記ケイ酸とを混合して裏込め材を作製する第2の混合手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の本発明のシールド掘進機の流体圧送システムは、上記請求項4記載の発明において、前記第2の混合手段は前記第3の配管の先端側に位置している、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、地上に設置した第1のケイ酸貯蔵部に貯蔵しておいたケイ酸を、掘削坑内に設置して2つの経路へと圧送可能な第2のケイ酸貯蔵部へと圧送し、高分子凝集剤貯蔵部から圧送された高分子凝集剤と第1の経路から圧送された第2のケイ酸貯蔵部内のケイ酸とを混合した第2の加泥液を第1の加泥液と混合して加泥材を作製し、裏込め液貯蔵部から圧送された裏込め液と第2の経路から圧送された第2のケイ酸貯蔵部内のケイ酸とを混合して裏込め材を作製しているので、ケイ酸を圧送するための設備や注入管理が複雑化することなく、ケイ酸を混合した加泥材や裏込め材を注入することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施の形態に係る泥土圧シールド掘進機の内部を側面から透かして見せた構成図である。
図2図1の泥土圧シールド掘進機のカッタヘッドの正面図である。
図3図1の泥土圧シールド掘進機における流体(加泥材および裏込め材)の圧送システムを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0021】
図1は本実施の形態の泥土圧シールド掘進機の内部を側面から透かして見せた構成図、図2図1の泥土圧シールド掘進機のカッタヘッドの正面図である。
【0022】
本実施の形態の泥土圧シールド掘進機(シールド掘進機)1は、カッタヘッド2により掘削された土砂に加泥材を注入して練り混ぜることで生成された不透水性と塑性流動性(自由に変形および移動できる性質)とを持つ泥土をカッタヘッド2と機器本体3との間の室内に充満した状態で掘進することで泥土圧を発生させ、その泥土圧を切羽の土圧に対抗させた状態で掘削坑UM(図3)を構築する機器である。
【0023】
なお、泥土圧シールド掘進機1の運転は、その後方に配置された後続台車(図示せず)内の運転室内でオペレータにより制御される。
【0024】
カッタヘッド2は、地山の切羽を掘削する部材であり、機器本体3の前面に機器本体3の周方向に沿って回転自在の状態で設置されている。このカッタヘッド2には、例えば、円盤状のスポークタイプが採用されている。すなわち、図2に示すように、カッタヘッド2は、回転中心に位置するハブ部2aと、ハブ部2aから外周に向かって放射状に延びる6本のスポーク部2bと、各スポーク部2bの延在方向の中途部同士を結ぶ中間リング部2cと、各スポーク部2bの先端部同士を結ぶ外周リング部2dと、各スポーク部2bの間に形成されて掘削土砂をチャンバ6内に取り込むための貫通孔2eとを備えている。
【0025】
カッタヘッド2のハブ部2aには、センタービット(ビット)4aが装着されている。なお、ハブ部2aには、コーンヘッド型のローラビット等のような他の掘削部材が装着される場合もある。
【0026】
なお、図示するように、本実施の形態のカッタヘッド2の各スポーク部2bは、その幅方向(カッタヘッド2の回転方向)の寸法が、スポーク部2bの延在方向の中央部(ここでは、中間リング部2cの取付位置よりもややハブ部2a寄り)から内側(以下、「内周側」という。)ではハブ部2aから離れるについて広くなるように形成され、スポーク部2bの延在方向の中央部から外側(以下、「外周側」という。)では幅方向の寸法が同一になるように形成されている。但し、スポーク部2bの形状はこれに限定されるものではなく、スポーク部2bの全長に亘って同一幅で形成したり、スポーク部2bの全長に亘ってハブ部2aから離れるについて広くなるように形成されていてもよい。
【0027】
各スポーク部2bには、玉石等の破砕や地山の掘削を先行して行う先行ビット4b、地山を掘削するとともに掘削した土砂をチャンバ6(図1)内に取り込むスクレーパツース4s、およびスポーク部2bの内周側の幅方向の両外縁部および表面を保護する耐摩耗鋼板4tが装着されている。なお、スポーク部2bの前面には、先行ビット4bの他に、ローラビット等のような他の掘削部材が装着される場合もある。
【0028】
なお、ハブ部2aおよびスポーク部2bには、加泥材注入口5が設けられている。この加泥材注入口5は、加泥材をカッタヘッド2の前面の切羽に向けて注入する構成部である。
【0029】
外周リング部2dにおいて切羽側の前面には、複数の外周ビット(ビット)4cが並んで装着されている。また、外周リング部2dの外周面には、例えば2個のコピービット4dが対極する位置に設けられている。このコピービット4dは、急曲線施工時の余掘りや泥土圧シールド掘進機1の姿勢制御等を行う役割を備えている。
【0030】
さて、図1に示すように、機器本体3は、ガーダ部の前胴プレート3aと、その後方のテール部の後胴プレート3bとを備えている。前胴プレート3aおよび後胴プレート3bは、例えば円筒状の鋼製板により形成されており、機器本体3の外形を形成するとともに、機器本体3の内部に中空空間を形成する部材である。前胴プレート3aと後胴プレート3bとは、前胴プレート3aの後端側において後胴プレート3bの先端の球面軸受部が前胴プレート3aの内周面に接した状態で入り込むことで係合されている。
【0031】
前胴プレート3aの前面側において、その前面から機器本体3の内方に後退した位置には、機器本体3内の中空空間を切羽側と機内側とに分ける隔壁7が設けられている。この隔壁7の切羽側(すなわちカッタヘッド2と隔壁7との間)にはチャンバ6が設けられ、隔壁7の機内側には、第1の配管27a(詳細は後述する)と、カッタ駆動体8と、中折れジャッキ9aと、シールドジャッキ9bと、スクリュコンベア10と、土圧検出部(図示せず)とが設けられている。
【0032】
第1の配管27aは、チャンバ6内に向けて加泥材を注入する機器であり、先端がチャンバ6内に位置している。また、第1の配管27aは、配管の途中から分岐してカッタヘッド2の加泥材注入口5に接続されており、当該加泥材注入口5を介して切羽にも注入されるようになっている。なお、本実施の形態において、チャンバ6内や切羽に注入される加泥材としては、水を加えて流動性を高めたベントナイト、高分子凝集剤およびケイ酸(水ガラス・ケイ酸ナトリウム)を混合したものが用いられている。なお、加泥材の詳細(加泥材の圧送経路および加泥材を構成する各流体の添加量)については後述する。
【0033】
チャンバ6は、カッタヘッド2により掘削された土砂等が取り込まれる空間である。このチャンバ6内において、隔壁7の前面にはチャンバ6内に突出する円柱状等の練混ぜ翼15が設けられている一方、カッタヘッド2の背面にはチャンバ6内に突出する円柱状等の練混ぜ翼16が設けられている。これらの練混ぜ翼15,16は、カッタヘッド2の径方向の位置が互いにずれており、カッタヘッド2が回転するとチャンバ6内に入り込んだ土砂とチャンバ6内に注入された加泥材とを撹拌混合する役割を備えている。
【0034】
カッタ駆動体8は、カッタヘッド2を回転させる駆動源である。ここでは、カッタ駆動方式として中間支持駆動方式が例示されており、カッタ駆動体8は、図1に示すように、カッタヘッド2の正面内の中央と外周とのほぼ中央の位置に、カッタヘッド2の周方向に沿って複数個並んで配置されている。
【0035】
中折れジャッキ9aは、前胴プレート3aと後胴プレート3bとを連結するとともに、泥土圧シールド掘進機1の推進方向を修正する機器であり、図1に示すように、機器本体3内において前胴プレート3aと後胴プレート3bとの境界を跨ぐ位置に、泥土圧シールド掘進機1の周方向に沿って複数個並んで配置されている。この中折れジャッキ9aに圧油を供給し前胴プレート3aと後胴プレート3bとを予め決められた方向および角度に屈折させた状態で泥土圧シールド掘進機1を推進することにより、泥土圧シールド掘進機1の推進方向を制御することが可能になっている。
【0036】
シールドジャッキ9bは、機器本体3の後方に設置されたセグメントSGに反力をとって泥土圧シールド掘進機1を前進させるための推進力を発生させる機器であり、図1に示すように、機器本体3内において前胴プレート3aと後胴プレート3bとの境界を跨ぐ位置に、泥土圧シールド掘進機1の周方向に沿って複数個並んで配置されている。
【0037】
スクリュコンベア10は、チャンバ6内に取り込まれた土砂を機外に排出するための機器であり、図1に示すように、機器本体3の底部において隔壁7を貫通しチャンバ6内に配置された土砂取込端部10aから機器本体3の後方において機器本体3の高さ方向中央より若干高い位置に配置された排出端部10bに向かって斜め上向きに連続的に延在した状態で設けられている。
【0038】
このスクリュコンベア10には、例えば、回転軸を持たない螺旋状のブレード10cを管内に備えるリボン式のスクリュコンベアが使用されている。回転軸を持つスクリュコンベアの場合は玉石により閉塞し易いのに対して、リボン式のスクリュコンベア10の場合は搬送可能な玉石の最大径を搬送路の半径以上とすることができ、回転軸を持つスクリュコンベアでは搬送し得ないような大きさの玉石をも搬送することができる。これにより、本実施の形態の泥土圧シールド掘進機1においては、スクリュコンベア10で排出可能な大きさの玉石等を破砕せずにチャンバ6内に取り込むことが可能な構成となっている。
【0039】
スクリュコンベア10の排出端部10bには排土管(図示せず)が連結されており、スクリュコンベア10の排出端部10bに搬送された土砂は、排土管を通じて台車等に搬送されるようになっている。
【0040】
土圧検出部は、チャンバ6内の泥土による圧力を歪ゲージを介して電気信号に変換するセンサ部分であり、その土圧検出面をチャンバ6内に向けた状態で設けられている。泥土圧シールド掘進機1は、土圧検出部で検出されたチャンバ6内の泥土圧が予め決められた値の範囲になるように管理することで切羽の安定性を維持しながら掘削処理を進めるようになっている。
【0041】
さて、泥土圧シールド掘進機1では、掘進に伴ってセグメントSGと掘削壁面との間にできる隙間に裏込め材が注入される。裏込め材の注入は、地盤沈下を防止するとともにセグメントSGと地山とを一体の構造とすることにより、セグメント継手からの漏水を防止してセグメントSGを安定させるためである。
【0042】
そして、本実施の形態では、セグメントSGに形成された裏込め材注入口(図示せず)を利用して裏込め注入をする即時注入方式が採用されている。なお、裏込め注入には、後胴プレート3bの外壁に、セグメントSGと掘削壁面と隙間に裏込め材を注入するための裏込め材注入路を設けておき、この裏込め材注入路から掘進に合わせて裏込め材を注入する同時注入方式を採用してもよい。ここで、同時注入方式では、とりわけ後述するように裏込め材にケイ酸を混合した場合、裏込め材の粘度が高くなって裏込め材注入路の内部に裏込め材が付着して閉塞が進行してしまうおそれがある。そこで、前述のように、本実施の形態では、セグメントSGの注入孔を利用して裏込め材を注入する即時注入方式が採用されている。但し、裏込め材注入路の内径が大きい、裏込め材注入路が短い、裏込め材自体が低粘度であるなどの理由から管路閉塞のおそれが低いあるいはおそれがない場合には、同時注入方式を採用してもよい。
【0043】
なお、裏込め材の詳細(裏込め材の圧送経路および裏込め材を構成する各流体の添加量)についても後述する。
【0044】
次に、本実施の形態の泥土圧シールド掘進機1における流体(加泥材および裏込め材)の圧送システムについて図3を用いて説明する。
【0045】
さて、図3に示すように、地上GRには、第1の加泥液が貯蔵された第1の加泥液貯蔵タンク21aおよび第1の加泥液貯蔵タンク21a内の第1の加泥液を圧送するポンプ21bで構成される第1の加泥液貯蔵部21と、裏込め液が貯蔵された裏込め液貯蔵タンク22aおよび裏込め液貯蔵タンク22a内の裏込め液を圧送するポンプ22bで構成される裏込め液貯蔵部22と、ケイ酸が貯蔵された第1のケイ酸貯蔵タンク23aおよび第1のケイ酸貯蔵タンク23a内のケイ酸を圧送するポンプ23bで構成される第1のケイ酸貯蔵部23とが設置されている。
【0046】
一方、掘削坑UM内には、高分子凝集剤が貯蔵された高分子タンク24aおよび高分子タンク24a内の高分子凝集剤を圧送するポンプ24bで構成される高分子凝集剤貯蔵部24と、第1のケイ酸貯蔵部23のポンプ23bにより配管30内を圧送されたケイ酸が貯蔵された第2のケイ酸貯蔵タンク25aおよび第2のケイ酸貯蔵タンク25a内のケイ酸を2つの経路(第1の経路25b-1a,第2の経路25b-2a)にそれぞれ圧送する2台のポンプ25b-1,25b-2で構成される第2のケイ酸貯蔵部25と、高分子凝集剤貯蔵部24のポンプ24bにより配管31内を圧送された高分子凝集剤と第2のケイ酸貯蔵部25のポンプ25b-1により第1の経路25b-1aを圧送されたケイ酸とを混合した第2の加泥液が貯蔵された第2の加泥液貯蔵タンク26aおよび第2の加泥液貯蔵タンク26a内の第2の加泥液を圧送するポンプ26bで構成される第2の加泥液貯蔵部26とが設置されている。
【0047】
なお、掘削坑UM内の高分子凝集剤貯蔵部24、第2のケイ酸貯蔵部25および第2の加泥液貯蔵部26は泥土圧シールド掘進機1に後続する後続台車上に搭載されている。また、前述のように、ケイ酸は配管30を通して第1のケイ酸貯蔵部23から第2のケイ酸貯蔵タンク25aへと圧送されるようになっているが、高分子凝集剤は荷姿がペール缶であるために、ペール缶に入ったまま台車で掘削坑UM内へ運搬されて高分子タンク24aに直接投入されるようになっている。
【0048】
さらに、泥土圧シールド掘進機1における流体圧送システムでは、加泥材注入手段27および裏込め材注入手段28を有している。
【0049】
加泥材注入手段27は、第1の加泥液貯蔵部21から圧送された第1の加泥液と第2の加泥液貯蔵部26から圧送された第2の加泥液とを混合して加泥材を作製し、作製した加泥材をチャンバ6内に注入する機構部である。また、裏込め材注入手段28は、裏込め液貯蔵部22から圧送された裏込め液と第2のケイ酸貯蔵部25の第2の経路25b-2aから圧送されたケイ酸とを混合して裏込め材を作製し、作製した裏込め材をセグメントSGと掘削壁面との隙間に注入する機構部である。
【0050】
ここで、本実施の形態における加泥材および裏込め材の配合について説明する。表1は加泥材の配合表、表2は裏込め材の配合表である。
【表1】
【表2】
【0051】
なお、第1の加泥液については、ベントナイトと水とが表1に示す添加量で第1の加泥液貯蔵タンク21aに貯蔵されている。第2の加泥液については、高分子凝集剤とケイ酸とが表1に示す添加量となるように高分子凝集剤貯蔵部24のポンプ24bおよび第2のケイ酸貯蔵部25のポンプ25b-1から第2の加泥液貯蔵タンク26aに圧送される。また、裏込め液については、セメントとベントナイトと高分子凝集剤と水とが表2に示す添加量で裏込め液貯蔵タンク22aに貯蔵されている。
【0052】
ここで、加泥材および裏込め材の配合材についてはこれらの表に示すものに限定されるものではない。すなわち、加泥材としては、第1の加泥液には水を加えて流動性を高めた主材としてのベントナイトが含まれていれば足り、第2の加泥液には安定剤としての高分子凝集剤およびケイ酸が含まれていれば足り、これら以外の配合材が含まれていてもよい。また、裏込め材としては、裏込め液には水を加えて流動性を高めた固化材としてのセメントおよび安定剤としての高分子凝集剤が含まれていれば足り、助材であるベントナイトは含まれていなくてもよく、これら以外の配合材が含まれていてもよい。同様に、加泥材および裏込め材の各配合材の添加量や注入率についてもこれらの表に示す数値に限定されるものではない。
【0053】
加泥材注入手段27は、具体的には、第1の加泥液貯蔵部21から延び、第1の加泥液をチャンバ6内に圧送する第1の配管27aと、第2の加泥液貯蔵部26から延びて第1の配管27aに接続され、第2の加泥液を圧送する第2の配管27bと、第1の配管27aと第2の配管27bとの接続位置に設置され、第1の加泥液と第2の加泥液とを混合して加泥材を作製する2液混合ノズル(第1の混合手段)27cとで構成されている。そして、2液混合ノズル27cにより、第1の加泥液と第2の加泥液とが表1に示す注入率となるように混合されて加泥材が作製された後に第1の配管27aからチャンバ6内に注入される。なお、チャンバ6内に注入される加泥材の注入率が第1の加泥液と第2の加泥液とを合計して100%になっていないのは、チャンバ6内には掘削土砂が取り込まれるからである。すなわち、注入率は加泥材と掘削土砂との合計で100%になる。
【0054】
図3に示すように、2液混合ノズル27cは、泥土圧シールド掘進機1に設けられた隔壁6の直後に位置している。これは、第1の加泥液と第2の加泥液とを混合すると、第2の加泥液に含まれるケイ酸により第1の加泥液であるベントナイトの粘性が急激に高くなり長距離圧送すると管路が閉塞するおそれが発生することから、混合後の圧送距離をできるだけ短くするためである。
【0055】
また、裏込め材注入手段28は、裏込め液貯蔵部22から延び、裏込め液をセグメントと掘削壁面との隙間に圧送する第3の配管28aと、第2のケイ酸貯蔵部25から延びて第3の配管28aに接続され、第2のケイ酸貯蔵部25のポンプ25b-2によりケイ酸を圧送する前述した第2の経路25b-2aと、第3の配管28aと第2の経路25b-2aとの接続位置に設置され、裏込め液とケイ酸とを混合して裏込め材を作製する2液混合ノズル(第2の混合手段)28cとで構成されている。そして、2液混合ノズル28cにより、裏込め液とケイ酸とが表2に示す注入率となるように混合されて裏込め材が作製された後に第3の配管28aから裏込め注入される。
【0056】
図3に示すように、2液混合ノズル28cは、第3の配管28aの先端側に位置している。これは、加泥材注入手段27の2液混合ノズル27cの場合と同様に、裏込め液とケイ酸とを混合すると、ケイ酸により裏込め液の粘性が急激に高くなり長距離圧送すると管路が閉塞するおそれが発生することから、混合後の圧送距離をできるだけ短くするためである。
【0057】
なお、第3の配管28aの「先端側」とは、先端部のみならず、先端部を含む所定の長さの範囲を意味している。
【0058】
ここで、前述のように、掘削坑UM内に設置された第2のケイ酸貯蔵部25では、ケイ酸を2つの経路(第1の経路25b-1a,第2の経路25b-2a)に圧送する2台のポンプ25b-1,25b-2とで構成されている。そして、第2のケイ酸貯蔵タンク25aから第1の経路25b-1aを通して圧送されたケイ酸は第2の加泥液貯蔵部26で高分子凝集剤と混合されて第2の加泥液とされた後に第1の加泥液と混合されて加泥材が作製されるようになっている。また、第2のケイ酸貯蔵タンク25aから第2の経路25b-2aを通して圧送されたケイ酸は裏込め液と混合されて裏込め材が作製されるようになっている。
【0059】
このように、本実施の形態のシールド掘進機の流体圧送システムによれば、地上GRに設置した第1のケイ酸貯蔵部23に貯蔵しておいたケイ酸を、掘削坑UM内に設置して2つの経路へと圧送可能な第2のケイ酸貯蔵部25へと圧送し、この第2のケイ酸貯蔵部25内のケイ酸を各経路に圧送して加泥材および裏込め材を作製している。したがって、ケイ酸の圧送経路(設備)や注入管理が複雑化することなく、ケイ酸を混合した加泥材や裏込め材を注入することが可能になる。
【0060】
本実施の形態の泥土圧シールド掘進機1による泥土圧シールド工法について説明する。なお、ここでは、掘削現場が海に近く掘削土砂に海水が含まれるために、加泥材や裏込め材に含まれた高分子凝集剤が海水の塩分によって十分に凝集せず、その対策としてケイ酸を添加する場合を想定する。
【0061】
さて、地山の掘削に際し、本実施の形態の泥土圧シールド掘進機1においては、カッタヘッド2を切羽に押し付け回転させながら機器本体3を推進することで地中に掘削抗を構築する。また、機器本体3の推進に伴って後胴プレート3bの後部から環状に組み立てられたセグメントSGを掘削坑UMに配置する。また、掘削坑UM内の後続台車には、高分子凝集剤貯蔵部24、第2のケイ酸貯蔵部25および第2の加泥液貯蔵部26が搭載されており、前述のように第2のケイ酸貯蔵部25内のケイ酸が2つの経路へ圧送されて加泥材および裏込め材が作製、注入されるようになっている。
【0062】
掘削作業に際しては、切羽やチャンバ6内に取り込まれた掘削土砂に加泥材を添加するとともに、その土砂と加泥材とをカッタヘッド2の回転やその回転に追従する練混ぜ翼16等の動作により撹拌混合して掘削土砂を塑性流動性と不透水性を持つ泥土に変換する。そして、その泥土をチャンバ6内およびスクリュコンベア10内に充満させ、その充満した泥土をシールドジャッキ9bの推進力により加圧して泥土圧を発生させ、この泥土圧を切羽の土圧に対抗させることで切羽の安定性を維持する。
【0063】
また、セグメントSGに形成された裏込め材注入口から裏込め材を注入してセグメントSGと掘削壁面との間にできる隙間を埋めることにより、地盤沈下を防止するとともにセグメントSGと地山とを一体の構造としてセグメント継手からの漏水を防止し、セグメントSGを安定させる。
【0064】
そして、加泥材および裏込め材にはケイ酸が混合されていることから、掘削土砂に海水(塩分)が含まれていても加泥材の凝集が促進されて掘削土砂が泥土に変換され、裏込め材が速やかに固化してセグメントSGと地山とが一体の構造となる。
【0065】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではないと考えるべきである。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
【0066】
例えば前記実施の形態においては、リボンスクリュ型のスクリュコンベアを用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えばリボン型と軸付き型とを組み合わせたスクリュコンベアを用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
以上の説明では、本発明を中間支持駆動方式の泥土圧シールド掘進機に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えばセンターシャフト駆動方式や外周支持駆動方式の泥土圧シールド掘進機等、他のシールド掘進機にも適用される。
【符号の説明】
【0068】
1 泥土圧シールド掘進機(シールド掘進機)
2 カッタヘッド
6 チャンバ
7 隔壁
21 第1の加泥液貯蔵部
21a 第1の加泥液貯蔵タンク
21b ポンプ
22 裏込め液貯蔵部
22a 裏込め液貯蔵タンク
22b ポンプ
23 第1のケイ酸貯蔵部
23a 第1のケイ酸貯蔵タンク
23b ポンプ
24 高分子凝集剤貯蔵部
24a 高分子タンク
24b ポンプ
25 第2のケイ酸貯蔵部
25a 第2のケイ酸貯蔵タンク
25b ポンプ
25b-1a 第1の経路
25b-2a 第2の経路
26 第2の加泥液貯蔵部
26a 第2の加泥液貯蔵タンク
26b ポンプ
27 加泥材注入手段
27a 第1の配管
27b 第2の配管
27c 2液混合ノズル(第1の混合手段)
28 裏込め材注入手段
28a 第2の配管
28c 2液混合ノズル(第1の混合手段)
30,31 配管
GR 地上
SG セグメント
UM 掘削坑
図1
図2
図3