(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138064
(43)【公開日】2023-09-29
(54)【発明の名称】シールド掘進機の排土設備およびそれを構成する排土ポンプの設置方法
(51)【国際特許分類】
E21D 9/12 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
E21D9/12 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022044556
(22)【出願日】2022-03-18
(71)【出願人】
【識別番号】000140292
【氏名又は名称】株式会社奥村組
(74)【代理人】
【識別番号】100101971
【弁理士】
【氏名又は名称】大畑 敏朗
(72)【発明者】
【氏名】薮ノ 和洋
(72)【発明者】
【氏名】池島 智昭
(72)【発明者】
【氏名】嵯峨 義朗
(72)【発明者】
【氏名】崎山 直人
【テーマコード(参考)】
2D054
【Fターム(参考)】
2D054AC04
2D054DA12
2D054DA15
(57)【要約】
【課題】シールド掘進機の排土設備を構成する排土ポンプの数を減らすことができる。
【解決手段】泥土圧シールド掘進機1の排土設備REを構成する排土ポンプP1を複数台の後続台車SB0~SBnのうちの最後尾の後続台車SBnに搭載した。これにより、排土ポンプP1と中継用の排土ポンプP2とを連結する排土管EP2の内径を大きくすることができるので、排土ポンプP1によって泥土を有効に送ることができる排土到達距離を長くすることができる。このため、その排土ポンプP1の排土到達距離によって決まる中継用の排土ポンプP2の設置距離を長くすることができるので、坑SH内に設置される中継用の排土ポンプP2の台数を減らすことができる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シールド掘進機のチャンバ内の掘削土砂を排出する排出手段と、
前記排出手段に接続された第1の排土ポンプと、
前記第1の排土ポンプに第1の排土管を介して接続された第2の排土ポンプと、
前記第2の排土ポンプに接続され、前記掘削土砂を地上まで送るように延在した状態で設けられた第2の排土管と、
前記第2の排土管において予め決められた距離毎に接続された複数台の中継用の排土ポンプと、
を備え、
前記第1の排土管は、前記排出手段の後方の複数台の後続台車の上方に設置されており、
前記第2の排土ポンプは、前記複数台の後続台車の最後尾車両に搭載されており、
前記第2の排土管の内径は、前記第1の排土管の内径より大きい、
ことを特徴とするシールド掘進機の排土設備。
【請求項2】
前記第1の排土ポンプは、前記複数台の後続台車のうちの先頭車両に搭載されている、
ことを特徴とする請求項1記載のシールド掘進機の排土設備。
【請求項3】
前記シールド掘進機が泥土圧シールド掘進機であり、前記排出手段がスクリューコンベアである、
ことを特徴とする請求項1または2記載のシールド掘進機の排土設備。
【請求項4】
シールド掘進機のチャンバから排出手段によって送られた掘削土砂を第1の排土ポンプによって前記排出手段の後方の複数台の後続台車の上方に配置された第1の排土管を通じて第2の排土ポンプに送るとともに、前記第2の排土ポンプによって送られた掘削土砂を第2の排土管と該第2の排土管において予め決められた距離毎に接続された複数台の中継用の排土ポンプとによって地上に送る際に、
前記複数台の後続台車の最後尾車両に前記第2の排土ポンプを設置する過程と、
前記シールド掘進機が到達立坑から予め決められた距離に到達する前は前記複数台の後続台車とともに前記第2の排土ポンプを移動させ、前記シールド掘進機が到達立坑から予め決められた距離に到達した時は前記複数台の後続台車から前記最後尾車両を切り離して残置することにより前記最後尾車両に搭載された前記第2の排土ポンプを前記中継用の排土ポンプとして設置する過程と、
を有することを特徴とするシールド掘進機の排土設備を構成する排土ポンプの設置方法。
【請求項5】
前記複数台の後続台車の先頭車両に前記第1の排土ポンプを設置する過程を有する、
ことを特徴とする請求項4記載のシールド掘進機の排土設備を構成する排土ポンプの設置方法。
【請求項6】
前記シールド掘進機が泥土圧シールド掘進機であり、前記排出手段がスクリューコンベアである、
ことを特徴とする請求項4または5記載のシールド掘進機の排土設備を構成する排土ポンプの設置方法。
【請求項7】
前記第2の排土ポンプが搭載された前記最後尾車両を残置した後、前記第1の排土管の後端と前記第2の排土ポンプとの間に、前記第1の排土管より内径の大きな第3の排土管を接続する過程を有する、
ことを特徴とする請求項4~6の何れか一項に記載のシールド掘進機の排土設備を構成する排土ポンプの設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘進機の排土設備およびそれを構成する排土ポンプの設置方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
シールド掘進機は、その前面に設けられたカッタヘッドを地山の切羽に押し当て回転させながら前進することにより地山を掘削するとともに、それにより生じた掘削土砂を切羽とシールド掘進機の隔壁との間のチャンバ内に充満させ、その土圧により切羽の安定を図りながら地山に掘削坑を形成する掘削機器である。
【0003】
このシールド掘進機により掘削されチャンバ内に充満された掘削土砂は、隔壁を貫通して設けられたスクリューコンベアによって後方の排土管に送られ、さらに排土管に接続された圧送ポンプによって地上へ送られるようになっている。圧送ポンプには、スクリューコンベアの後方に設置された圧送ポンプと、その後方に一定距離毎に設置された複数台の中継ポンプとがある。なお、シールド掘進機については、例えば、特許文献1に記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記した圧送ポンプとその直後の中継ポンプとの間には複数台の後続台車が介在されている関係上、圧送ポンプとその直後の中継ポンプとを連結する排土管は一般的に複数台の後続台車の上方に設置されている。しかし、後続台車の上方の空間は狭く使用可能な範囲に限りがあるため、圧送ポンプとその直後の中継ポンプとを連結する排土管としては内径の細い配管が使用されている。
【0006】
このため、圧送ポンプとその直後の中継ポンプとを連結する排土管においては掘削土砂が流れる抵抗が大きくなるので、圧送ポンプによって掘削土砂を有効に送ることができる距離(排土到達距離)が短くなるが、中継ポンプが設置される距離は圧送ポンプの排土到達距離によって決定されてしまうので、排土到達距離が短くなれば掘削坑内に設置される中継ポンプの台数が増えてしまう、という課題がある。この課題は、後続台車の台数が多くなると細い排土管が長くなるため顕著になる。
【0007】
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、シールド掘進機の排土設備を構成する排土ポンプの数を減らすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明のシールド掘進機は、シールド掘進機のチャンバ内の掘削土砂を排出する排出手段と、前記排出手段に接続された第1の排土ポンプと、前記第1の排土ポンプに第1の排土管を介して接続された第2の排土ポンプと、前記第2の排土ポンプに接続され、前記掘削土砂を地上まで送るように延在した状態で設けられた第2の排土管と、前記第2の排土管において予め決められた距離毎に接続された複数台の中継用の排土ポンプと、を備え、前記第1の排土管は、前記排出手段の後方の複数台の後続台車の上方に設置されており、前記第2の排土ポンプは、前記複数台の後続台車の最後尾車両に搭載されており、前記第2の排土管の内径は、前記第1の排土管の内径より大きい、ことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の本発明のシールド掘進機は、上記請求項1に記載の発明において、前記第1の排土ポンプは、前記複数台の後続台車のうちの先頭車両に搭載されている、ことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の本発明のシールド掘進機は、上記請求項1または2記載の発明において、前記シールド掘進機が泥土圧シールド掘進機であり、前記排出手段がスクリューコンベアである、ことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の本発明のシールド掘進機の排土設備を構成する排土ポンプの設置方法は、シールド掘進機のチャンバから排出手段によって送られた掘削土砂を第1の排土ポンプによって前記排出手段の後方の複数台の後続台車の上方に配置された第1の排土管を通じて第2の排土ポンプに送るとともに、前記第2の排土ポンプによって送られた掘削土砂を第2の排土管と該第2の排土管において予め決められた距離毎に接続された複数台の中継用の排土ポンプとによって地上に送る際に、前記複数台の後続台車の最後尾車両に前記第2の排土ポンプを設置する過程と、前記シールド掘進機が到達立坑から予め決められた距離に到達する前は前記複数台の後続台車とともに前記第2の排土ポンプを移動させ、前記シールド掘進機が到達立坑から予め決められた距離に到達した時は前記複数台の後続台車から前記最後尾車両を切り離して残置することにより前記最後尾車両に搭載された前記第2の排土ポンプを前記中継用の排土ポンプとして設置する過程と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の本発明のシールド掘進機の排土設備を構成する排土ポンプの設置方法は、上記請求項4記載の発明において、前記複数台の後続台車の先頭車両に前記第1の排土ポンプを設置する過程を有する、ことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の本発明のシールド掘進機の排土設備を構成する排土ポンプの設置方法は、上記請求項4または5記載の発明において、前記シールド掘進機が泥土圧シールド掘進機であり、前記排出手段がスクリューコンベアである、ことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の本発明のシールド掘進機の排土設備を構成する排土ポンプの設置方法は、上記請求項4~6の何れか一項に記載の発明において、前記第2の排土ポンプが搭載された前記最後尾車両を残置した後、前記第1の排土管の後端と前記第2の排土ポンプとの間に、前記第1の排土管より内径の大きな第3の排土管を接続する過程を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、シールド掘進機の排土設備を構成する排土ポンプの数を減らすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施の形態である泥土圧シールド掘進機の要部を透かして見せた要部側面図である。
【
図2】(a)は
図1の泥土圧シールド掘進機のカッタヘッドの正面図、(b)は
図1の泥土圧シールド掘進機の位置A1を矢印で示す方向から見た正面図である。
【
図3】
図1の泥土圧シールド掘進機の後方の排土設備を含む構成を透かして見せた要部側面図である。
【
図4】
図3の泥土圧シールド掘進機の位置A2を矢印で示す方向から見た正面図である。
【
図5】
図3の泥土圧シールド掘進機の位置A3を矢印で示す方向から見た正面図である。
【
図6】
図3の泥土圧シールド掘進機の位置A4を矢印で示す方向から見た正面図である。
【
図7】掘削作業時における
図1の泥土圧シールド掘進機の排土設備を含む構成を透かして見せた要部側面図である。
【
図8】
図7の過程後の掘削作業時における
図1の泥土圧シールド掘進機の排土設備を含む構成を透かして見せた要部側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0018】
図1は本実施の形態の泥土圧シールド掘進機の要部を透かして見せた要部側面図、
図2(a)は
図1の泥土圧シールド掘進機のカッタヘッドの正面図、
図2(b)は
図1の泥土圧シールド掘進機の位置A1を矢印で示す方向から見た正面図である。
【0019】
本実施の形態の泥土圧シールド掘進機1は、カッタヘッド(カッタ盤)2により掘削された土砂をカッタヘッド2と機器本体3との間のチャンバCR内に充満させ、これに添加材を注入して混錬することにより土砂を塑性流動性(自由に変形および移動できる性質)および止水性の高い泥土にし、その土圧により切羽の安定性を図りながら掘削坑を構築する掘削機器である。
【0020】
特に限定されるものではないが、泥土圧シールド掘進機1の掘削外径は、例えば5900mm程度、機長は、例えば7140mm程度である。また、泥土圧シールド掘進機1の運転は、その後方の後続台車SBx内の運転室内でオペレータにより制御される。また、その運転室内に設けられた制御部Cにより泥土圧シールド掘進機1の全体の動作が制御される。この制御部Cは、運転室内に設けられた表示部Dに電気的に接続されており、表示部Dには、制御部Cから送られた各種情報が表示される。
【0021】
カッタヘッド2は、地山の切羽を掘削する部材であり、機器本体3の前面に機器本体3の周方向に沿って回転自在の状態で設置されている。このカッタヘッド2には、例えば、円盤状のスポーク型が採用されている。すなわち、
図2(a)に示すように、カッタヘッド2は、中央のハブ部2aと、ハブ部2aから外周に向かって放射状に延びる6本のスポーク部2bと、スポーク部2bの延在方向の中途部同士を結ぶ中間リング部2cと、スポーク部2bの先端部同士を結ぶ外周リング部2dと、これらの部材間に形成された貫通孔2eとを備えている。このように本実施の形態においては、カッタヘッド2の一例として開口率の大きなスポーク型を採用することにより、チャンバCR内に礫を極力割らずに取り込むことができる。
【0022】
カッタヘッド2の掘削面には、複数のカッタビット(以下、単にビットという)4a~4dが設置されている。カッタヘッド2の中央のハブ部2aには、センタービットと称するビット4aが設置されている。また、各スポーク部2bには、複数のビット4bが規則的に並んで設置されている。なお、ハブ部2aには、コーンヘッド型のローラビット等のような他の掘削部材が設置される場合もある。また、スポーク部2bには、ビット4bの他に、ローラビット等のような他の掘削部材が設置される場合もある。
【0023】
図1および
図2(a)に示すように、外周リング部2dにおいて切羽側の前面には、複数のビット4cがその刃を外周側に向けた状態で並んで装着されている。また、外周リング部2dの外周面には、例えば、コピービットと称する2個のビット4dが対極となるように設置されている。このビット4dは、急曲線施工時の余掘りや泥土圧シールド掘進機1の姿勢制御等を行う役割を備えている。
【0024】
また、
図2(a)に示すように、ハブ部2aおよびスポーク部2bには、添加材注入部5a1,5a2,5a3,5a4が設けられている。これらの添加材注入部5a1~5a4は、例えばベントナイト系の添加材のような作泥土材をカッタヘッド2の前面の切羽に向けて注入する構成部であり、カッタヘッド2の正面内の異なる回転軌跡上に分散された状態で配置されている。これにより、添加材の注入制御をより多様化させることができるので、掘削土砂の塑性流動化をより精度良く効率的に行うことができる。また、添加材注入部5a2と、添加材注入部5a3,5a4とは、中央の添加材注入部5a1を挟んで左右に離れて配置されている。これにより、添加材をカッタヘッド2の前面内においてより広い範囲に行き渡らせることができる。なお、添加材注入部5a1~5a4の各々から注入される添加材には、ベントナイト系の添加材に代えて気泡材を用いてもよいし、ベントナイト系の添加材と気泡材との両方を用いてもよい。
【0025】
中間リング部2cにおいて隣接するスポーク部2b,2b間の中央には、制限突起2fが設けられている。カッタヘッド2で掘削された土砂は貫通孔2eを通じてチャンバCR(
図1参照)内に取り込まれるが、制限突起2fは、貫通孔2eの開口面積を規制することで、地中の巨礫や玉石等が貫通孔2eを通じてチャンバCR内に入り込むのを規制する部分である。この制限突起2fの表面にもビット4bが設けられている。
【0026】
一方、機器本体3は、
図1に示すように、ガーダー部の前胴プレート3aと、その後方のテール部の後胴プレート3bとを備えている。前胴プレート3aおよび後胴プレート3bは、例えば円筒状の鋼製板により形成されており、機器本体3の外形を形成するとともに、機器本体3の内部に中空空間を形成する外装体である。前胴プレート3aと後胴プレート3bとは、前胴プレート3aの後端側において後胴プレート3bの先端部分が前胴プレート3aの内周面に接した状態で入り込むことで係合されている。
【0027】
前胴プレート3aの前面側において、その前面から機器本体3の内方に後退した位置には、機器本体3内の中空空間を切羽側と機内側とに分ける隔壁板(隔壁部)7が設けられている。この隔壁板7よりも切羽側(すなわち、上記カッタヘッド2と隔壁板7との間の空間)には上記チャンバCRが設けられ、隔壁板7よりも機内側には、添加材注入部5bと、カッタ駆動体8と、中折れジャッキ9aと、シールドジャッキ9bと、スクリューコンベア10とが設けられている。
【0028】
チャンバCRは、カッタヘッド2により掘削された土砂等が取り込まれる空間である。このチャンバCR内において、隔壁板7の前面にはチャンバCR内に突出する円柱状等の練混ぜ棒15が設けられている。すなわち、練混ぜ棒15は隔壁板7に固定され不動である。
【0029】
一方、カッタヘッド2の裏面にはチャンバCR内に突出する円柱状等の練混ぜ棒16R(回転移動側)と三角柱状等の練混ぜ翼16Wとが設けられている。すなわち、練混ぜ棒16Rおよび練混ぜ翼16Wはカッタヘッド2に固定されカッタヘッド2の回転とともに回転移動するようになっている。
【0030】
これらの練混ぜ棒15,16Rおよび練混ぜ翼16Wは、カッタヘッド2が回転するとチャンバCR内に入り込んだ土砂とチャンバCR内に注入された添加材とを混合するとともに撹拌する役割を備えている。なお、練混ぜ棒15から添加材を注入させるようにしてもよい。
【0031】
添加材注入部5bは、機器本体3の外回りやチャンバCR内に向けて添加材を注入する部分であり、添加材注入部5bの注入口を機器本体3の外部に表出させた状態で隔壁板7の外周近傍に設けられている。添加材注入部5bから注入される添加材には、例えばベントナイト系の添加材のような作泥土材が使用される。なお、添加材注入部5bから注入される添加材には、ベントナイト系の添加材に代えて気泡材を用いてもよいし、ベントナイト系の添加材と気泡材との両方を用いてもよい。
【0032】
カッタ駆動体8は、カッタヘッド2を回転させる駆動源である。ここでは、カッタ駆動方式として中間支持駆動方式が例示されており、カッタ駆動体8は、
図1に示すように、カッタヘッド2の正面内の中央と外周とのほぼ中央の位置に、カッタヘッド2の周方向に沿って複数個並んで配置されている。なお、符号8TAはトルクアームを示している。
【0033】
中折れジャッキ9aは、前胴プレート3aと後胴プレート3bとを連結するとともに、泥土圧シールド掘進機1の推進方向を修正する機器であり、
図1に示すように、機器本体3内において前胴プレート3aと後胴プレート3bとの境界を跨ぐ位置に、泥土圧シールド掘進機1の周方向に沿って複数個並んで配置されている。この中折れジャッキ9aに圧油を供給し前胴プレート3aと後胴プレート3bとを予め決められた方向および角度に屈折させた状態で泥土圧シールド掘進機1を推進することにより、泥土圧シールド掘進機1の推進方向を制御することが可能になっている。
【0034】
シールドジャッキ9bは、機器本体3の後方に設置されたセグメントSGに反力をとって泥土圧シールド掘進機1を前進させるための推進力を発生させる機器であり、
図1に示すように、機器本体3内において前胴プレート3aと後胴プレート3bとの境界を跨ぐ位置に、
図2(b)に示すように、泥土圧シールド掘進機1の周方向に沿って複数個並んで配置されている。
【0035】
スクリューコンベア10は、チャンバCR内に取り込まれた土砂を機外に排出するための排出手段であり、
図1に示すように、隔壁板7を貫通してチャンバCR内に配置された土砂取込端部10aから機器本体3の後方に配置された排出後端部10bに向かって斜め上向きに連続的に延在した状態で設けられている。なお、特に限定されるものではないが、スクリューコンベア10の外径は、例えば、850mm程度である。
【0036】
このスクリューコンベア10としては、例えば、リボン式のスクリューコンベアが使用されている。すなわち、スクリューコンベア10の管内には回転軸を持たない螺旋状のブレード10cが回転自在の状態で設置されている。回転軸を持つスクリューコンベアの場合は礫等により閉塞し易いのに対して、リボン式のスクリューコンベア10の場合は搬送可能な礫等の最大径を搬送路の半径以上とすることができるので、回転軸を持つスクリューコンベアでは搬送できない大きな礫等をも搬送することができる。このため、スクリューコンベア10によって巨礫を排出することができるので、チャンバCR内に巨礫を極力割らずに取り込むことができる。
【0037】
また、本実施の形態の泥土圧シールド掘進機1は、図示しない土圧検出部および温度センサ等のようなセンサ部を備えている。土圧検出部は、チャンバCR内の泥土による圧力を検出するセンサ部であり、土圧検出面をチャンバCR内に向けた状態で設置されている。この土圧検出部によりチャンバCR内の泥土圧を計測することができるとともに、その計測値が予め決められた値の範囲になるように管理することによって切羽の安定性を図りながら掘削処理を進めることができる。
【0038】
また、温度センサは、掘削土砂の温度(以下、土砂温度という)を検出するセンサ部であり、カッタヘッド2の正面内および外周面内に設置されている。温度センサは、例えば、シース型熱電対により構成されている。このシース型熱電対で構成される温度センサは、故障に強い上、場所をとらず安価なので、カッタヘッド2に複数配置することができる。このため、カッタヘッド2の前面および外周の土砂温度の測定精度を向上させることができる。この複数の温度センサは、カッタヘッド2の正面内において異なる回転軌跡上(すなわち、カッタヘッド2の径方向の異なる位置)に分散された状態で配置されている。
【0039】
また、温度センサは、上記した制御部C(
図1参照)に電気的に接続されている。そして、制御部Cにおいては、土砂温度をリアルタイムで計測するとともに、温度センサから送信された温度情報に基づいて、カッタヘッド2の前面内および外周面内の温度分布をグラフ化(可視化)し、さらに、添加材の注入条件を調整するようになっている。
【0040】
次に、
図3は
図1の泥土圧シールド掘進機の後方の排土設備を含む構成を透かして見せた要部側面図、
図4は
図3の泥土圧シールド掘進機の位置A2を矢印で示す方向から見た正面図、
図5は
図3の泥土圧シールド掘進機の位置A3を矢印で示す方向から見た正面図、
図6は
図3の泥土圧シールド掘進機の位置A4を矢印で示す方向から見た正面図である。
【0041】
図3~
図6に示すように、坑SHは泥土圧シールド掘進機1により掘削された掘削坑であり、その坑SH内には、その幅方向(
図4~
図6の横方向)に沿って2条のレールR1,R2が敷設されている。各レールR1,R2は、坑SHの長手方向に沿って延在している。なお、
図4および
図5に示すように、坑SH内の天井部には坑SHの長手方向に沿って延在するように坑内風管WDが設置されている。
【0042】
泥土圧シールド掘進機1のスクリューコンベア10の後方において、レールR1,R1上には、複数台の後続台車SB0,SB1~SBn-1,SBnが、泥土圧シールド掘進機1の掘進動作に追従して移動可能な状態で配置されている。これらの後続台車SB0,SB1~SBn-1,SBnは、泥土圧シールド掘進機1の後続設備を備えた台車であり、例えば、クラッシャ台車、分流器台車、操作台車、シールド油圧ユニット台車、カッタ油圧ユニット台車、カッタオイルタンク台車、制御盤台車、裏込プラント台車、休息台車、トイレ台車、バルブセット台車、トランス台車、高圧ケーブル台車、低圧ケーブル台車、ホースリール台車、テールグリスポンプ台車、加泥台車、エア圧送および材料台車、計装ケーブル台車、カプセル風管台車等がある。なお、
図1に示した後続台車SBxは、操作台車であり、
図3に示した複数台の後続台車SB0,SB1~SBn-1,SBnのうちの1つである。
【0043】
また、泥土圧シールド掘進機1のスクリューコンベア10の後方において、レールR2,R2上には、セグメントSGを運ぶための複数台の運搬台車CBが走行可能な状態で配置されている。運搬台車CBは、セグメントSGの他に、レール、枕木、配管またはボルト等のような資材を運搬する場合もある。なお、レールR2,R2上にはバッテリロコ等のような電動機関車(図示せず)が走行可能な状態で配置されており、このバッテリロコによって運搬台車CBが牽引される。
【0044】
このような泥土圧シールド掘進機1による掘削処理によって生じた掘削土砂は、チャンバCR内で塑性流動性と不透水性を持つ泥土に変換されてから排土設備REを構成するスクリューコンベア10と、複数台の排土ポンプP0,P1,P2と、複数本の排土管EP0,EP1,EP2とを通じて地上に運ばれるようになっている。これにより、泥土をベルトコンベアによって地上に運ぶ場合に比べて、初期発進時や急曲線施工時の排土設備の変更が著しく少なく、施工性を向上させることができる。また、セグメントSGの組立作業のための空間を広く確保でき、作業環境および安全性を向上させることができる。さらに、高水圧下においても後方に延長した排土管EP0,EP1,EP2が止水ゾーンとして機能するので、排土ポンプP0,P1,P2の止水性と併せて高い土圧でも安定して施工ができる。
【0045】
スクリューコンベア10の後端の排出口に接続された排土管EP0は、スクリューコンベア10と排土ポンプP0とを接続する配管であり、スクリューコンベア10によって送られた泥土は排土管EP0を通じて排土ポンプP0に送られるようになっている。排土管EP0の内径は、例えば、6インチ(152.4mm)程度である。
【0046】
排土ポンプ(第1の排土ポンプ)P0は、泥土を後方の排土ポンプP1に圧送するための油圧式の一次ポンプである。排土ポンプP0は、複数台の後続台車SB0,SB1~SBn-1,SBnのうちの先頭の後続台車SB0に搭載されている。ただし、排土ポンプP0をスクリューコンベア10の後端の排出口に直接接続してもよい。
【0047】
この排土ポンプP0の排出口に接続された排土管(第1の排土管)EP1は、排土ポンプP0と排土ポンプP1とを接続する配管であり、排土ポンプP0から送られた泥土は排土管EP1を通じて排土ポンプP1に送られるようになっている。この排土管EP1は、複数台の後続台車SB1~SBn-1の上方に設置されているが、後続台車SB1~SBn-1の上方の空間は狭く使用可能な範囲に限りがあるため(
図5参照)、内径の細い配管で構成されている。排土管EP1の内径は、上記した排土管EP0の内径と同じである。
【0048】
排土ポンプ(第2の排土ポンプ)P1は、泥土を後方の排土ポンプP2に圧送するための油圧式の二次ポンプである。本実施の形態においては、排土ポンプP1が複数台の後続台車SB0,SB1~SBn-1,SBnのうちの最後尾の後続台車SBnに搭載されており、後続台車SBnと一緒に移動するようになっている。
【0049】
この排土ポンプP1の排出口に接続された排土管(第2の排土管)EP2は、排土ポンプP1から送られた泥土を地上に運ぶ配管である。上記したように本実施の形態においては、排土ポンプP1を最後尾の後続台車SBnに搭載したことにより、排土管EP2の設置空間を広く確保することができるので、排土管EP0,EP1よりも内径の大きな配管を排土管EP2として使用することができる。排土管EP2の内径は、例えば、8インチ(203.2mm)程度である。
【0050】
この排土管EP2には、予め決められた距離毎に複数台の排土ポンプP2が接続されている。この複数台の排土ポンプP2は、泥土を地上に圧送するための油圧式の中継ポンプであり、坑SH内の底部に設置されている。上記したように本実施の形態においては、排土管EP2の内径を大きくすることができるので、排土管EP2内において泥土が流れる抵抗を下げることができる。このため、排土ポンプP1によって泥土を有効に送ることができる距離(排土到達距離)を長くすることができるので、中継用の排土ポンプP2の設置距離を長くすることができる。したがって、坑SH内に設置される中継用の排土ポンプP2の台数を減らすことができる。このため、中継用の排土ポンプP2を設置するための労力を低減できる。また、中継用の排土ポンプP2の総設置時間を短縮することができるので、掘削工期を短縮することができる。なお、排土ポンプP1からその直後の排土ポンプP2までの距離L1(すなわち、中継用の排土ポンプP2の設置距離)は、例えば、500m程度である。
【0051】
このような複数台の排土ポンプP0,P1,P2は、
図1に示した後続台車SBxの制御部Cに電気的に接続されており、一元管理されている。また、各排土管EP0,EP1,EP2の途中には、管内を流れる泥土の流量を計測するための流量計(図示せず)が設置されている。この流量計は、
図1に示した後続台車SBxの制御部Cに電気的に接続されており、その計測値を表示部Dに表示したり、流量データを記録部に記録したりすることが可能になっている。
【0052】
また、排土ポンプP0,P1,P2としては、例えば、スラッジポンプが使用されている。スラッジポンプは、いわゆる揺動弁方式の全油圧式ダブルピストンポンプであり機構が簡単で消耗品が少なく維持管理が容易である。また、小容量から大容量まで機種が豊富にあるので、小口径から大口径のトンネル工事に広く対応できる。また、揺動弁に特殊な自動調整リングを取り付けているため、シール性が高く泥土等の圧送に適している。また、スクリューコンベア10からの排土を検知し、各排土ポンプP0,P1,P3を連動させることが可能である。
【0053】
次に、
図1の泥土圧シールド掘進機1による泥土圧シールド工法の一例について
図7および
図8を参照して説明する。
図7および
図8は掘削作業時における
図1の泥土圧シールド掘進機の排土設備を含む構成を透かして見せた要部側面図である。
【0054】
図7に示すように、本実施の形態の泥土圧シールド掘進機1においては、カッタヘッド2を切羽に押し付け回転させながら機器本体3を推し進めることで地中に掘削抗を構築する。特に限定されるものではないが、例えば、粒径2mm未満の細粒(砂分)が20%を超えず、粒径2mm以上の礫石(礫分)が80%を超える地山が掘削対象とされている。
【0055】
この掘削工事に際して、カッタヘッド2で掘削した土砂に上記添加材を添加するとともに、
図1に示したように、カッタヘッド2の回転により練混ぜ棒16R等を回転移動させて練混ぜ棒15,16Rにより土砂と添加材とを撹拌し混合して掘削土砂を塑性流動性と不透水性を持つ泥土に変換する。そして、その泥土をチャンバCR内およびスクリューコンベア10内に充満させ、その充満した泥土をシールドジャッキ9bの推進力により加圧して泥土圧を発生させ、この泥土圧を切羽の土圧に対抗させることで切羽の安定性を維持する。この際、例えば、カッタヘッド2の回転速度を一定にし、シールドジャッキ9bの伸長速度やスクリューコンベア10の回転速度を調整し、チャンバCR内の泥土圧を上記土圧検出部により測定しこれが一定になるようにすることで切羽の安定性を維持する。
【0056】
添加材として加えるベントナイト系の添加材(作泥土材)は、土砂の塑性流動性や不透水性を高める作用を有する上、巨礫を破砕した礫や玉石等の礫分を掘削土砂とともに包み込んで当該礫分が掘削土砂から分離しないように掘削土砂と礫分との一体性を向上させる作用を有している。一方、添加材として加える気泡材は、上記礫分がカッタヘッド2や隔壁板7に付着するのを抑制する分離作用を有する上、ベントナイト系の添加材では得られないクッション作用により掘削土砂や作泥土材の圧縮性を高めてチャンバCR内やスクリューコンベア10内で礫分が転がり移動するのを抑制し、また、転がり移動したとしてもクッション作用により泥土圧の急激な変動を抑制する作用を有している。このため、チャンバCR内への取り込みが好ましくない巨礫が混在する玉石混じり砂礫層や玉石層が存在する地山を掘削する場合でも、泥土圧を安定化することができ、切羽の安定性を維持できる上、スクリューコンベア10による礫分の排土を円滑に移動させて閉塞の発生を防止でき、噴出が発生するのを防止することができる。
【0057】
また、掘削工事に際して泥土圧シールド掘進機1のチャンバCR内の泥土は、スクリューコンベア10によって排出され、排土管EP0を通じて先頭の後続台車SB0の排土ポンプP0に送られる。この排土ポンプP0に送られた泥土は、排土ポンプP0から排土管EP1を通じて最後尾の後続台車SBnの排土ポンプP1に送られる。この排土ポンプP1に送られた泥土は、排土ポンプP1から排土管EP2に送られ、さらに、排土管EP2に接続された複数台の排土ポンプP2(
図3参照)によって地上に送られる。
【0058】
ここで、泥土圧シールド掘進機1の掘進動作が進み泥土圧シールド掘進機1の先頭が到達立坑VHから予め決められた距離L2に到達したら、複数台の後続台車SB0~SBn-1の一群から最後尾の後続台車SBnを切り離す。なお、距離L2は、例えば、発進立坑から到達立坑VHまでの設計上の距離から泥土圧シールド掘進機1が進んだ距離を引くことで算出する。
【0059】
その後、
図8に示すように、泥土圧シールド掘進機1を掘進して掘削処理を実施する。この時、泥土圧シールド掘進機1の後方の複数台の後続台車SB0~SBn―1はシールド掘進機1の前進移動とともに前進移動するが、最後尾の後続台車SBnは前進することなく残置される。すなわち、最後尾の後続台車SBnに搭載された排土ポンプP1を残置することにより、その排土ポンプP1を中継用の排土ポンプとして坑SH内に設置する。
【0060】
この場合、複数台の後続台車SB0~SBn-1のうちの先頭の後続台車SB0に搭載された排土ポンプP0は、排土管EP1,EP3を通じて、残置された最後尾の後続台車SBnに搭載された排土ポンプP1に接続されている。ここで、この段階における最後尾の後続台車SBn-1と、残置された後続台車SBnとの間には後続台車が介在されないので、後続台車SBn-1と後続台車SBnとの間の排土管(第3の排土管)EP3の設置空間を広く確保することができる。このため、排土管EP3の内径を排土管EP0,EP1の内径より大きくすることができるので、排土管EP3内において泥土が流れる抵抗を下げることができる。したがって、排土ポンプP0によって泥土を有効に送ることができる距離(排土到達距離)を長くすることができ、排土ポンプP0から排土ポンプP1までの距離L3を長くすることができるので、坑SH内に設置される中継用の排土ポンプP2の台数を減らすことができる。このため、中継用の排土ポンプP2を設置するための労力を低減できる。また、中継用の排土ポンプP2の総設置時間を短縮することができるので、掘削工期を短縮することができる。なお、排土管EP3の内径は、例えば、8インチ(203.2mm)程度である。また、排土ポンプP0からその直後の排土ポンプP1までの距離L3は、例えば、200m~300m程度である。
【0061】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
【0062】
前記実施の形態においては、泥土圧シールド掘進機に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、チャンバ内の泥水に所定の圧力を加えることにより切羽を安定させ、泥水を循環させることにより掘削土砂を輸送する仕組みを持つ泥水式シールド掘進機にも適用することができる。この場合、チャンバ内の泥水を排出する排出手段は排泥管となる。
【0063】
また、前記実施の形態においては、リボンスクリュー型のスクリューコンベアを用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば、リボン型と軸付き型とを組み合わせたスクリューコンベアを用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0064】
以上の説明では、本発明を中間支持駆動方式の泥土圧シールド掘進機に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えばセンターシャフト駆動方式や外周支持駆動方式の泥土圧シールド掘進機等、他のシールド掘進機にも適用できる。
【符号の説明】
【0065】
1 泥土圧シールド掘進機
2 カッタヘッド
2a ハブ部
2b スポーク部
2c 中間リング部
2d 外周リング部
2e 貫通孔
2f 制限突起
3 機器本体
4a~4c ビット
4d コピービット
5a1~5a4 添加材注入部
5b 添加材注入部
7 隔壁板
15 練混ぜ棒
16R 練混ぜ棒
16W 練混ぜ翼
CR チャンバ
SH 坑
VH 到達立坑
SG セグメント
R1,R2 レール
SB0~SBn,SBx 後続台車
C 制御部
D 表示部
CB 運搬台車
WD 坑内風管
RE 排土設備
P0,P1,P2 排土ポンプ
EP0,EP1,EP2,EP3 排土管