(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138205
(43)【公開日】2023-10-02
(54)【発明の名称】色表示切替式グリップ付き筆記具
(51)【国際特許分類】
B43K 3/00 20060101AFI20230922BHJP
【FI】
B43K3/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022061777
(22)【出願日】2022-04-01
(31)【優先権主張番号】P 2022042123
(32)【優先日】2022-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】392005126
【氏名又は名称】ミクロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081547
【弁理士】
【氏名又は名称】亀川 義示
(72)【発明者】
【氏名】武藤 彩歌
(57)【要約】
【課題】筆記具に設けたグリップ筒を回転することによりグリップ筒の窓部から見える色彩等を選定でき、振動、衝撃が作用しても変化しないようにした色切替式グリップ付き筆記具を提供する。
【解決手段】筆記具の軸筒1の先部3に、グリップ筒4を回転可能に嵌着する。軸筒の先部には、周方向に沿って色彩等の識別が相違する識別マーク15が複数形成されている。グリップ筒4には識別マーク15を視認できるよう窓部16が形成されている。グリップ筒4の後端にはロック溝18が設けられ、軸筒には該ロック溝18に係合するようロック爪17が進退可能に設けられている。窓部16から選定した色彩が見える位置までグリップ筒を回転したとき、該グリップ筒のロック溝18には、ロック爪17が係合し、グリップ筒4をその位置に保持する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリップ筒を保持する軸筒の先部の周方向に、色彩、柄、文字その他の識別の相違する複数の識別マークを並列し、上記グリップ筒を上記軸筒に回転可能に嵌合して識別マークを覆い、該識別マークの一部が表れるよう上記グリップ筒に窓部を設け、該グリップ筒と軸筒の間に、グリップ筒と軸筒を接離可能にロックするロック手段を設けた色切替式グリップ付き筆記具。
【請求項2】
上記ロック手段は、ロック爪と該ロック爪が係合するロック溝であり、ロック爪が軸筒側若しくはグリップ筒側に設けられ、ロック溝がグリップ筒側若しくは軸筒側に設けられ、該ロック爪及び又はロック溝は軸筒の長手方向に移動可能に設けられている請求項1に記載の色表示切替式グリップ付き筆記具。
【請求項3】
上記識別マークは、30度ごとに同じ識別があらわれるように周方向に並列され、グリップ筒の窓部は60度ごとに窓部の長手方向列の中心線が並ぶように設けられ、ロック手段のロック溝は90度ごとにグリップ筒の後端に開口し、ロック爪は軸筒内に移動可能に設けたロック駒に形成されている請求項2に記載の色表示切替式グリップ付き筆記具。
【請求項4】
グリップ筒を保持する軸筒の先部の周方向に、色彩、柄、文字その他の識別の相違する複数の識別マークを並列し、上記グリップ筒を上記軸筒に回転可能に嵌合して識別マークを覆い、該識別マークの一部が表れるよう上記グリップ筒に窓部を設け、該グリップ筒と軸筒の間に、グリップ筒と軸筒を接離可能にロックするロック手段を設け、該ロック手段はグリップ筒の後端に形成したロック溝と、該ロック溝に係合するようロック駒の先端に形成したロック爪を含み、ロック駒は軸筒内に長手方向に移動可能に設けられ、かつロックばねにより上記ロック爪がグリップ筒の後端に当接する方向に付勢されている色切替式グリップ付き筆記具。
【請求項5】
グリップ筒を保持する軸筒の先部の周方向に、色彩、柄、文字その他の識別の相違する複数の識別マークを並列し、上記グリップ筒を上記軸筒に回転可能に嵌合して識別マークを覆い、該識別マークの一部が表れるよう上記グリップ筒に窓部を設け、該グリップ筒は、後端が上記軸筒の先部に形成した段部に当接するよう軸筒に嵌合され、軸筒先端に取り付けたテーパー部材と上記段部の間で挟着状態に保持され、該グリップ筒と軸筒の間に、グリップ筒と軸筒を接離可能にロックするロック手段を設け、該ロック手段はグリップ筒の後端に形成したロック溝と、該ロック溝に係合するよう軸筒の段部からグリップ筒方向に突出するロック爪を含み、テーパー部材を緩めてグリップ筒を移動し、グリップ筒を回転できるようにした色切替式グリップ付き筆記具。
【請求項6】
上記グリップ筒と軸筒の先部間には色駒が装着され、上記識別マークは該色駒の周囲に設けられている請求項1に記載の色切替式グリップ付き筆記具。
【請求項7】
上記ロック手段は、ロック爪と該ロック爪が係合するロック溝であり、該ロック溝はグリップ筒に設けられ、上記ロック爪はロック色駒に設けられ、該ロック色駒はロック爪がロック溝に係合する方向に移動可能にロックばねで付勢されている請求項6に記載の色切替式グリップ付き筆記具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャープペンシルやボールペン等の筆記具において、把持部に設けたグリップを回転することにより色表示を切替できるようにした色表示切替式グリップ付き筆記具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
グリップ付き筆記具において、例えばボールペンでは、軸筒内に収納したリフィールのインク色に合わせて軸筒本体やグリップ、ノック部材等の一部や全体をインク色と同色で表示して識別できるようにしたものが多い。一方、使用者は、「本体は黒色がいいが、グリップは赤がよい」や「色の組み合わせを自分のオリジナルのものにしてカスタマイズしたい」等と考えたときに、同じモデルの色違いのボールペンを2本購入し、分解して希望の色の組み合わせに変更して再度1本にまとめる必要がある。そのような場合には、残りの1本が無駄になり、経済的に損失する事態が生じる。使用者の好みにあった配色に代えられるよう模様や図形等が違う複数の環状部材を形成し、該環状部材の組み合わせを変えて軸筒に装着するようにした筆記具も提案されている(例えば特許文献1、2参照)。しかし、複数の環状部材を作り、これを適宜に組み合わせるように構成するには、部品点数が多くなり、構成も複雑になって、経済的に得られない。その上、組み合わせを変えるのが面倒であり、簡単に変更することができないし、組み合わせた状態が変動するおそれもある。
【0003】
軸筒の把持部に設けるグリップを、外グリップと内グリップの二重構造とし、内グリップを回転して内グリップの側面に形成した貫通孔を通して上記把持部の表面色を視認できるようにした筆記具が提案されている(例えば特許文献3参照)。しかし、この筆記具では、内グリップを回転させるためには、外グリップを取り外して分解しなければならないので、取り扱いが面倒であり、上記表面色の位置と内グリップの貫通孔の位置が正確に一致していないと視認できなくなり、使用中の振動、衝撃により内グリップが回動して貫通孔と表面色の位置がずれてしまうおそれもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3008909号公報(段落0006、0008、0011、0014、図面)
【特許文献2】実用新案登録第3100918号公報(請求項1、段落0009、0011、0015、
図1~
図3)
【特許文献3】特開2008-230180号公報(請求項1、請求項3、段落0007、0010、
図2~
図4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の解決課題は、使用者の好みに応じてグリップの窓部に表れる色彩等を簡単に切り替えてカスタマイズすることができ、切り替えた後に振動、衝撃が作用しても変動しないようにした色表示切替式グリップ付き筆記具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、グリップ筒を保持する軸筒の先部の周方向に、色彩、柄、文字その他の識別の相違する複数の識別マークを並列し、上記グリップ筒を上記軸筒に回転可能に嵌合して該識別マークを覆い、該識別マークの一部が表れるよう上記グリップ筒に窓部を設け、該グリップ筒と軸筒の間に、グリップ筒と軸筒を接離可能にロックするロック手段を設けた色切替式グリップ付き筆記具が提供され、上記課題が解決される。
【0007】
上記ロック手段は、ロック爪と該ロック爪が係合するロック溝であり、ロック爪が軸筒側若しくはグリップ筒側に設けられ、ロック溝がグリップ筒側若しくは軸筒側に設けられ、該ロック爪及び又はロック溝は軸筒の長手方向に移動可能に設けられている上記色表示切替式グリップ付き筆記具が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、上記のように構成され、グリップ筒を保持する軸筒の先部の周方向に、色彩、柄、文字その他の識別が相違する複数の識別マークを並列し、上記グリップ筒を上記軸筒に回転可能に嵌合して識別マークを覆い、該識別マークの一部が表れるよう上記グリップ筒に窓部を設け、該グリップ筒と軸筒の間に、グリップ筒と軸筒を接離可能にロックするロック手段を設けたから、グリップ筒と軸筒のロックを解除すると、グリップ筒を回転させることができ、窓部に表れる色彩等の識別を好みの識別に変えることができる。そして、グリップ筒を回転した位置で停止すると、グリップ筒はロックされるので、筆記具に振動、衝撃が作用してもグリップ筒は回転することがない。したがって、グリップ筒の窓部の位置と色彩等の識別の位置は変化することがなく、カスタマイズした状態を維持することができる。また、ロック手段を、ロック爪と該ロック爪が係合するロック溝で構成し、ロック爪を軸筒側若しくはグリップ筒側に設け、ロック溝をグリップ筒側若しくは軸筒側に設け、該ロック爪及び又はロック溝を軸筒の長手方向に移動可能に設けると、ロック爪若しくはロック溝を軸筒の長手方向に移動することにより、簡単にロックを解除してグリップ筒を回転させることができ、その後、長手方向の逆向きに復帰させれば簡単にロックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】軸筒を示し、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は断面図、(D)は側面図。
【
図4】グリップ筒を示し、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は断面図。
【
図5】ロック手段のロック駒を示し、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は断面図、(D)は側面図。
【
図6】
図5に示すロック駒を用いた実施例を示し、(A)は平面図、(B)はグリップ筒を回転している状態の説明図、(C)はグリップ筒を90度回転した状態の説明図。
【
図7】ロック手段の他の実施例を示し、(A)は平面図、(B)はテーパー部材を緩めてグリップ筒を回転する状態の説明図、(C)はグリップ筒を90度回転した後の説明図。
【
図8】グリップ筒と識別マークとロック溝、ロック爪の関連を示し、(A)はグリップ筒の展開図、(B)は識別マークの展開図、(C)はグリップ筒が定位置にあるときのグリップの展開図、(D)はグリップ筒が定位置から90度回転した回転位置にあるときのグリップの展開図。
【
図9】グリップ筒の他の実施例を示し、(A)~(D)は、それぞれ一部の説明図。
【
図10】色駒を示し、(A)は平面図、(B)は断面図、(C)は側面図。
【
図11】軸筒を示し、(A)は平面図、(B)は半断面図。
【
図12】グリップ筒を示し、(A)は平面図、(B)は半断面図、(C)は右側面図、(D)は左側面図。
【
図15】ロック色駒を示し、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は断面図、(D)は側面図。
【
図16】軸筒を示し、(A)は平面図、(B)半断面図。
【
図17】グリップ筒を示し、(A)は平面図、(B)は断面図、(C)は右側面図、(D)は左側面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1、
図2は、本発明の一実施例を示し、筆記体として、軸筒1内に、ボールペンリフィール2を収納したボールペンが示されているが、シャープペンシルやマーカーペンその他の筆記体を軸筒内に収納した筆記具や適宜の化粧用具であってもよい。該軸筒の先部3にはグリップ筒4が回転可能に嵌着されている。該グリップ筒4は、
図3に示すように軸筒1に形成した段部5に後端が当接する位置まで軸筒1の先端側から挿入され、さらにその先端側にテーパー部材6をねじ着等することにより、段部5とテーパー部材6間で挟着された状態で保持されている。なお、
図2に示す実施例では、上記ボールペンリフィール2は、ノックスプリング7で軸筒1の後方に向けて付勢され、軸筒後端から突出するノックキャップ8、ノックカム9及び回転子10等の公知の回転式送り出し機構により、ノックキャップ8を押すことにより、先端がテーパー部材6の先端開口11から突出して筆記することができる。
【0011】
上記軸筒1は、
図3に示すように、先部3が小径に形成され、該小径部に上記グリップ筒4が嵌合し、小径部の後端には、グリップ筒4の後端が当接するよう上記段部5が形成され、先端側には上記テーパー部材6をねじ着するねじ部12が設けられている。また、段部5の側面壁には、軸筒1の長手方向に開口する貫通孔13を形成してあり、軸筒1の内面には長手方向に延びるガイド溝14が形成されている。
【0012】
上記段部5とねじ部12間の先部3の表面には、色彩、柄、文字その他の識別が相違する複数の識別マーク15が周方向に並列して設けられている。識別マーク15は、印刷、シール、テープ等適宜の手段で形成され、軸筒1の先部3の長手方向の全体に延びているが、適宜に構成することができる。例えば、長手方向の長さの違う識別を適宜相違させて組み合わせたり、断続的に設けたり、斜め方向に傾斜して設けてもよい。識別マーク15は、周方向に隣接する色彩等が相違するように区画して配色するとよく、
図3に示す実施例では、
図8(B)の展開図に示すように、色彩Aと色彩Bが30度ごとに交互に表れるように設けてある。その他の配置構成としては、例えば、全周を複数の区画に分けて全区画の色彩等がすべて相違するように表示したり、いくつかの区画ごとに分割して色彩等の識別が繰り返して現れるように表示したりその他変化に富んだ適宜の配色等に自由に構成することができる。
【0013】
上記グリップ筒4には、
図4に示すように、上記識別マーク15に対応する位置に、長手方向に並んだ複数の窓部16が形成されている。該窓部16は、実施例では、周方向にも並列して設けられ、周方向の配列として、図に示す実施例では、
図8(A)の展開図に示すように、60度ごとに長手方向に並列した窓部16の中心が位置するように形成してある。該窓部16は、グリップ筒4をプラスチック材料で構成することにより透視性のある閉鎖した窓部としたり、
図4に示す実施例のように、金属材料で構成して、グリップ筒の壁面を切り欠いた開口部とすることができる。この窓部16は、
図1等に示す実施例では、矩形状に形成されているが、所望により適宜の形状に設けることができる。例えば、
図9(A)に示すように、円形状にしたり、同図(B)に示すように三角形状にしたり、同図(C)に示すように長手方向に長方形状にしたり、その他適宜の形状に形成してもよい。なお、同図(D)に示すように周方向に並列させずに、長手方向に長方形状等の窓部16を1か所形成し、グリップ筒4の窓部を除く外周を塞いだ構成にすることもできる。このように構成すると、軸筒1の周囲の全部の区画に色彩等が相違する複数の識別マークを設けておくことにより、グリップが区画に対応した位置に回転するごとに窓部には全部の色彩等が1色づつ表れるようにすることができる。
【0014】
上記グリップ筒4と軸筒1の間には、グリップ筒4を回転させたとき、その位置でグリップ筒4の移動をロックするためのロック手段が設けられている。ロック手段は適宜に構成することができ、好ましくはロック爪17と、該ロック爪17に係合するロック溝18を含んでいるが、その他のロック手段を設けることもできる。
図1、
図2に示す実施例では、グリップ筒4側に複数のロック溝18を設け、軸筒1側にロック爪17を設けてある。該ロック溝18はグリップ筒4の後端に後方に向けて略V字状に開口しており、ロック溝18を設ける間隔は、グリップ筒をロックしたい回転位置に応じて設けられる。図に示す実施例では90度ごとにグリップ筒4をロックできるよう、
図8(A)の展開図に示すように、ロック溝18の内方先端が、窓部16の長手方向列の中心線19上に存する箇所と、その位置から90度グリップ筒が回転したときに窓部の長手方向列の中間線20上にロック溝18の内方先端が存するように設けてある。
【0015】
上記ロック爪17は、
図5に示すようにロック駒21の前端に山形状に形成されている。該ロック駒21は、周面に位置合わせ突起22を有し、該突起22を上記軸筒1内に設けた上記ガイド溝14に摺動可能に係合させた状態で長手方向に進退するよう移動可能に収納されている。
図2に示すように、該ロック駒21の後部と軸筒1内に設けた受部23の間には、ロック爪17の先端を上記軸筒1の段部5に設けた貫通孔13から前方に突出する方向にロック駒21を付勢するロックばね24が設けられており、それにより、上記ロック爪17は上記グリップ筒4の後端に弾接している。
【0016】
図6を参照し、同図(A)に示すように、グリップ筒4が定位置にあるとき、ロック爪17は、ロック溝18に係合しているが、強くグリップ筒4を回転させると、同図(B)に示すように、略V字状のロック溝18の側面は略山形状のロック爪17の側面を押圧し、ロック爪17を形成したロック駒21を、ロックばね24に抗して押し込みながら後退させることができるから、ロック爪17はロック溝18から抜け出し、ロック溝18を設けたグリップ筒4を回転させることができる。そして、隣接する次のロック溝18がロック爪17に対応する位置までグリップ筒4が回転すると、同図(C)に示すように、ロック爪17はロックばね24により突出して、該ロック溝18に係合し、グリップ筒4をその位置に保持する。この実施例においては、ロック溝18をグリップ筒4側に設け、ロック爪17を軸筒側(ロック駒21)に設けてあるが、グリップ筒側にロック爪を設け、軸筒側(ロック駒)にロック溝を設けてもよい。なお、ロック爪を回転する場合には、ロック溝を構成する部材の外側面に、ロック爪をロック溝に案内する適宜のガイド面等を形成するとよい(図示略)。
【0017】
図7は、ロック手段の他の実施例を示している。この実施例では、軸筒1の段部5の側面壁に、略円形状のロック爪25をグリップ筒4側に向けて突設し、グリップ筒4の後端に、該ロック爪25が係合するよう略円弧状のロック溝26を設けてあり、テーパー部材6は、好ましくは、軸筒1から取り外し可能に設けてある。この実施例では、軸筒側に上記ロック駒21のような移動部材を設けないで、グリップ筒4自体を長手方向に移動可能に設けてある。この実施例によれば、同図(A)に示すように、グリップ筒4のロック溝26と軸筒1のロック爪25を係合させれば、グリップ筒4を定位置に保持することができる。同図(B)に示すように、テーパー部材6を緩めかつロック溝26から軸筒側のロック爪25が抜け出す程度にグリップ筒4を長手方向に前方に移動させれば、ロック溝26の弧状の内面をロック爪の円弧状の外面が滑りながら抜け出し、グリップ筒4を回転させることができる。窓部16から希望の識別マーク15が表れたら、同図(C)に示すように、グリップ筒4を後方に復帰させてロック溝26とロック爪25を係合させ、グリップ筒4をロックすることができる。説明の都合上、
図7(B)では、テーパー部材を軸筒から外して図示しているが、グリップ筒が回転できるのであれば、テーパー部材を取り外さなくてもよい。なお、上記ロック爪をグリップ筒側に設け、軸筒側にロック溝を設けたり、ロック爪とロック溝として、鋸刃状に連続して屈曲する凹凸突起を設けてロック手段とすることもできる。
【0018】
上述したように、上記グリップ筒4の窓部16の長手方向列は、
図8(A)の展開図に示すように、長手方向列の中心線19が60度間隔で位置するように配列されている。また識別マーク15は、同図(B)の展開図に示すように、色彩Aと色彩Bが、30度ごとに繰り返して表示されている。上記グリップ筒の後端面には、ロック溝18が90度ごとに位置するように設けられている。そして、同図(C)に示すように、ロック爪17が中央の窓部16の長手方向列の中心線19に沿った位置にあるときを定位置として説明すると、この状態ではグリップ筒4の窓部16からは色彩Aが視認される。この状態は、
図6(A)、
図7(A)である。この状態から、グリップ筒を90度回転させると、
図8(D)の展開図に示すような回転位置になり、窓部16の長手方向の間の中間線20上にあるロック溝18にロック爪17が係合してグリップ筒4の回転がロックされる。このとき、グリップ筒4の窓部16からは、色彩Bを視認できる、この状態は、
図6(C)、
図7(C)である。このように、グリップ筒4を90度回転すると、窓部16に表れる色彩等を変えることができ、識別マーク15とグリップ筒4の窓部16の位置を適宜設定することにより次々と色彩等を変えてカスタマイズすることができる。そして、選んだ色彩等が表れている位置で、グリップ筒4はロック手段でロックされるので、振動、衝撃が作用しても変化することはない。なお、上記実施例では、グリップ筒は、90度回転するごとにロックされるように構成してあるが、この回転角度は、例えば、45度、60度等適宜に構成することができ、その回転角度に応じて上記識別マークやグリップの窓部、ロック溝、ロック爪等の配置を選定すればよい。また、上記識別マークとして、シャープペンシルの芯硬度や芯径等を表示したり、個人名やイニシャルその他の名入れをしてグリップ筒の窓部から見えるようにすることもできる。
【0019】
上記実施例においては、軸筒の先部の表面に、印刷、シール、テープ等により直接識別マークを設けているが、軸筒とは別に、外面に識別マークを設けた部材を形成し、この部材を軸筒に組み込むようにしてもよい。このような部材としては、例えば、
図10に示すように、グリップ筒と軸筒の先部間に装着できるような内径、外径を有する筒状の部材を用意し、この部材の外表面に、印刷、シール、マスキングテープ等により周方向に並列した識別マークを設けて色駒27とすることができる。このように、軸筒とは別体の色駒27を形成し、該色駒27に識別マーク15を設けるようにすると、軸筒1に直接識別マーク15を設ける場合に比べて生産性が向上し、コスト的にも経済的にでき、筆記具の購入者が自分の好みのマスキングテープ等を簡単に貼ったりできるので、一層カスタマイズされた筆記具が得られる。
【0020】
色駒27を組み込むには、適宜の構成することができる。
図11~
図14はそのような一実施例を示し、軸筒1の小径の先部3に通じる段部5には、上記実施例とほぼ同様に、軸筒1内に長手方向に移動可能に収納したロック駒21のロック爪17が挿通する貫通孔13が形成され、段部5の後方に内面には、ロック駒21を回り止めするよう位置合わせ突起22が嵌合するガイド溝14が設けられている。上記先部3の外面には、先端が前方に開口する回転止め溝28が設けられ、該回転止め溝28に色駒27の内面に設けたリブ29(
図10参照)が係合して色駒27が回り止め状態で挿入されている。グリップ筒4は、
図12に示すように、上記実施例と同様に、長手方向に並んだ複数の窓部16を有し、内方に位置する色駒27の前後端をテーパー部材6との間で挟み込むよう肩部30を設けてあり、後端には複数のロック溝18が設けられている。
【0021】
図13を参照し、上記ロック駒21の後端には、上記実施例と同様に、ロックばね24の先端が当接し、ロックばね24の後端は軸筒内に挿入したクリップ内筒31の先端に当接しているから、ロック駒21は前方に付勢され、ロック爪17がグリップ筒4の後端に弾接している。したがって、上記実施例と同様に、テーパー部材6と段部5間で挟着されているグリップ筒4を回転させれば、色駒27は回転しないが、ロック溝18はロック爪17を形成したロック駒21をロックばね24に抗して後退させながら回転する。次のロック溝18がロック爪17に対向すると、ロックばね24によりロック駒21が前進して次のロック溝18とロック爪17が係合し、窓部16から視認される色駒27の色彩等の識別マーク15が変化した位置でグリップ筒4をロックすることができる。
【0022】
上記
図13等に示す実施例では、ロック駒21を別に設けているが、ロック駒を独立して設けないでロック駒の機能を持ったロック色駒32を使用することもできる。この実施例では、ロック色駒32には、
図15に示すように、前端にロック爪17が設けられ、内面にリブ33が形成されている。そして、該リブ33を軸筒1の先部3に形成した回転止め溝28に長手方向に移動可能に嵌合し、軸筒1の段部5とロック色駒32の後端間にロックばね24(
図18参照)を装着してロック色駒32を前方に付勢している。
【0023】
グリップ筒4は、上記ロック色駒32を収納できる内径に形成され、その前部には、
図17に示すように、ロック色駒32の前端が当接するように内方突出部33が設けられ、該内方突出部33に、上記ロック爪17と係合すよう複数のロック溝18が形成されている。したがって、上記実施例と同様に、テーパー部材6と段部5間で挟着されているグリップ筒4を回転させれば、ロック色駒32は回転しないが、ロック溝18はロック爪17を形成したロック色駒32をロックばね24に抗して後退させながら回転し、次のロック溝18がロック爪17に対応すると、ロックばね24によりロック色駒32が前進して係合するので、ロック溝18の位置が変化し、窓部16から視認されるロック色駒32の色彩等の識別マーク15が変化した位置でグリップ筒4をロックすることができる。
【符号の説明】
【0024】
1 軸筒
4 グリップ筒
5 段部
6 テーパー部材
13 貫通孔
15 識別マーク
16 窓部
17 ロック爪
18 ロック溝
21 ロック駒
24 ロックばね
25 ロック爪
26 ロック溝
27 色駒
32 ロック色駒
【手続補正書】
【提出日】2022-04-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、シャープペンシルやボールペン等の筆記具において、把持部に設けたグリップ筒を回転することにより色表示を切替できるようにした色表示切替式グリップ付き筆記具に関するものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明の解決課題は、使用者の好みに応じてグリップ筒の窓部に表れる色彩等を簡単に切り替えてカスタマイズすることができ、切り替えた後に振動、衝撃が作用しても変動しないようにした色表示切替式グリップ付き筆記具を提供することである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
図1、
図2は、本発明の一実施例を示し、筆記体として、軸筒1内に、ボールペンリフィール2を収納したボールペンが示されているが、シャープペンシルやマーカーペンその他の筆記体を軸筒内に収納した筆記具や適宜の化粧用具であってもよい。該軸筒の先部3にはグリップ筒4が回転可能に嵌着され
、グリップが形成されている。該グリップ筒4は、
図3に示すように軸筒1に形成した段部5に後端が当接する位置まで軸筒1の先端側から挿入され、さらにその先端側にテーパー部材6をねじ着等することにより、段部5とテーパー部材6間で挟着された状態で保持されている。なお、
図2に示す実施例では、上記ボールペンリフィール2は、ノックスプリング7で軸筒1の後方に向けて付勢され、軸筒後端から突出するノックキャップ8、ノックカム9及び回転子10等の公知の回転式送り出し機構により、ノックキャップ8を押すことにより、先端がテーパー部材6の先端開口11から突出して筆記することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
上記グリップ筒4には、
図4に示すように、上記識別マーク15に対応する位置に、長手方向に並んだ複数の窓部16が形成されている。該窓部16は、実施例では、周方向にも並列して設けられ、周方向の配列として、図に示す実施例では、
図8(A)の展開図に示すように、60度ごとに窓部16の
長手方向列の中心
線19が位置するように形成してある。該窓部16は、グリップ筒4をプラスチック材料で構成することにより透視性のある閉鎖した窓部としたり、
図4に示す実施例のように、金属材料で構成して、グリップ筒の壁面を切り欠いた開口部とすることができる。この窓部16は、
図1等に示す実施例では、矩形状に形成されているが、所望により適宜の形状に設けることができる。例えば、
図9(A)に示すように、円形状にしたり、同図(B)に示すように三角形状にしたり、同図(C)に示すように長手方向に長方形状にしたり、その他適宜の形状に形成してもよい。なお、同図(D)に示すように周方向に並列させずに、長手方向に長方形状等の窓部16を1か所形成し、グリップ筒4の窓部を除く外周を塞いだ構成にすることもできる。このように構成すると、軸筒1の周囲の全部の区画に色彩等が相違する複数の識別マークを設けておくことにより、グリップが区画に対応した位置に回転するごとに窓部には全部の色彩等が1色づつ表れるようにすることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
上述したように、上記グリップ筒4の窓部16の長手方向列は、
図8(A)の展開図に示すように、長手方向列の中心線19が60度間隔で位置するように配列されている。また識別マーク15は、同図(B)の展開図に示すように、色彩Aと色彩Bが、30度ごとに繰り返して表示されている。上記グリップ筒の後端面には、ロック溝18が90度ごとに位置するように設けられている。そして、同図(C)に示すように、ロック爪17が中央の窓部16の長手方向列の中心線19に沿った位置にあるときを定位置として説明すると、この状態ではグリップ筒4の窓部16からは色彩Aが視認される。この状態は、
図6(A)、
図7(A)である。この状態から、グリップ筒を90度回転させると、
図8(D)の展開図に示すような回転位置になり、窓部16の長手方向の間の中間線20上にあるロック溝18にロック爪17が係合してグリップ筒4の回転がロックされる。このとき、グリップ筒4の窓部16からは、色彩Bを視認できる、この状態は、
図6(C)、
図7(C)である。このように、グリップ筒4を90度回転すると、窓部16に表れる色彩等を変えることができ、識別マーク15とグリップ筒4の窓部16の位置を適宜設定することにより次々と色彩等を変えてカスタマイズすることができる。そして、選んだ色彩等が表れている位置で、グリップ筒4はロック手段でロックされるので、振動、衝撃が作用しても変化することはない。なお、上記実施例では、グリップ筒は、90度回転するごとにロックされるように構成してあるが、この回転角度は、例えば、45度、60度等適宜に構成することができ、その回転角度に応じて上記識別マークやグリップ
筒の窓部、ロック溝、ロック爪等の配置を選定すればよい。また、上記識別マークとして、シャープペンシルの芯硬度や芯径等を表示したり、個人名やイニシャルその他の名入れをしてグリップ筒の窓部から見えるようにすることもできる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
上記
図13等に示す実施例では、ロック駒21を別に設けているが、ロック駒を独立して設けないでロック駒の機能を持ったロック色駒32を使用することもできる。この実施例では、ロック色駒32には、
図15に示すように、前端にロック爪17が設けられ、内面にリブ
29が形成されている。そして、該リブ
29を軸筒1の先部3に形成した回転止め溝28に長手方向に移動可能に嵌合し、軸筒1の段部5とロック色駒32の後端間にロックばね24(
図18参照)を装着してロック色駒32を前方に付勢している。
【手続補正7】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
グリップ筒を保持する軸筒の先部の周方向に、色彩、柄、文字その他の識別の相違する複数の識別マークを並列し、上記グリップ筒を上記軸筒に回転可能に嵌合して識別マークを覆い、該識別マークの一部が表れるよう上記グリップ筒に窓部を設け、該グリップ筒と軸筒の間に、グリップ筒と軸筒を接離可能にロックするロック手段を設け、該ロック手段はグリップ筒の後端に形成したロック溝と、該ロック溝に係合するロック爪を含み、該ロック爪は軸筒内に長手方向に移動可能に設けたロック駒の先端に形成され、該ロック駒はロックばねにより上記ロック爪がグリップ筒の後端に当接する方向に付勢されている色切替式グリップ付き筆記具。
【手続補正8】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項7】
上記ロック手段は、ロック爪と該ロック爪が係合するロック溝であり、上記色駒はロック爪を有するロック色駒であり、ロック溝はグリップ筒に設けられ、該ロック色駒はロック爪がロック溝に係合する方向に移動可能にロックばねで付勢されている請求項6に記載の色切替式グリップ付き筆記具。
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正書】
【提出日】2022-07-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明によれば、グリップ筒を保持する軸筒の先部の周方向に、色彩、柄、文字その他の識別の相違する複数の識別マークを並列し、上記グリップ筒を上記軸筒に回転可能に嵌合して該識別マークを覆い、該識別マークの一部が表れるよう上記グリップ筒に窓部を設け、該グリップ筒と軸筒の間に、グリップ筒と軸筒を接離可能にロックするロック手段を設けた色表示切替式グリップ付き筆記具が提供され、上記課題が解決される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリップ筒を保持する軸筒の先部の周方向に、色彩、柄、文字その他の識別の相違する複数の識別マークを並列し、上記グリップ筒を上記軸筒に回転可能に嵌合して識別マークを覆い、該識別マークの一部が表れるよう上記グリップ筒に窓部を設け、該グリップ筒と軸筒の間に、グリップ筒と軸筒を接離可能にロックするロック手段を設けた色表示切替式グリップ付き筆記具。
【請求項2】
上記ロック手段は、ロック爪と該ロック爪が係合するロック溝であり、ロック爪が軸筒側若しくはグリップ筒側に設けられ、ロック溝がグリップ筒側若しくは軸筒側に設けられ、該ロック爪及び又はロック溝は軸筒の長手方向に移動可能に設けられている請求項1に記載の色表示切替式グリップ付き筆記具。
【請求項3】
上記識別マークは、30度ごとに同じ識別があらわれるように周方向に並列され、グリップ筒の窓部は60度ごとに窓部の長手方向列の中心線が並ぶように設けられ、ロック手段のロック溝は90度ごとにグリップ筒の後端に開口し、ロック爪は軸筒内に移動可能に設けたロック駒に形成されている請求項2に記載の色表示切替式グリップ付き筆記具。
【請求項4】
グリップ筒を保持する軸筒の先部の周方向に、色彩、柄、文字その他の識別の相違する複数の識別マークを並列し、上記グリップ筒を上記軸筒に回転可能に嵌合して識別マークを覆い、該識別マークの一部が表れるよう上記グリップ筒に窓部を設け、該グリップ筒と軸筒の間に、グリップ筒と軸筒を接離可能にロックするロック手段を設け、該ロック手段はグリップ筒の後端に形成したロック溝と、該ロック溝に係合するロック爪を含み、該ロック爪は軸筒内に長手方向に移動可能に設けたロック駒の先端に形成され、該ロック駒はロックばねにより上記ロック爪がグリップ筒の後端に当接する方向に付勢されている色表示切替式グリップ付き筆記具。
【請求項5】
グリップ筒を保持する軸筒の先部の周方向に、色彩、柄、文字その他の識別の相違する複数の識別マークを並列し、上記グリップ筒を上記軸筒に回転可能に嵌合して識別マークを覆い、該識別マークの一部が表れるよう上記グリップ筒に窓部を設け、該グリップ筒は、後端が上記軸筒の先部に形成した段部に当接するよう軸筒に嵌合され、軸筒先端に取り付けたテーパー部材と上記段部の間で挟着状態に保持され、該グリップ筒と軸筒の間に、グリップ筒と軸筒を接離可能にロックするロック手段を設け、該ロック手段はグリップ筒の後端に形成したロック溝と、該ロック溝に係合するよう軸筒の段部からグリップ筒方向に突出するロック爪を含み、テーパー部材を緩めてグリップ筒を移動し、グリップ筒を回転できるようにした色表示切替式グリップ付き筆記具。
【請求項6】
上記グリップ筒と軸筒の先部間には色駒が装着され、上記識別マークは該色駒の周囲に設けられている請求項1に記載の色表示切替式グリップ付き筆記具。
【請求項7】
上記ロック手段は、ロック爪と該ロック爪が係合するロック溝であり、上記色駒はロック爪を有するロック色駒であり、ロック溝はグリップ筒に設けられ、該ロック色駒はロック爪がロック溝に係合する方向に移動可能にロックばねで付勢されている請求項6に記載の色表示切替式グリップ付き筆記具。