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特開2023-138237デジタルサービスを利用した質屋取引システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138237
(43)【公開日】2023-10-02
(54)【発明の名称】デジタルサービスを利用した質屋取引システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/03 20230101AFI20230922BHJP
【FI】
G06Q40/02 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022122795
(22)【出願日】2022-08-01
(31)【優先権主張番号】P00202203314
(32)【優先日】2022-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ID
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
2.iOS
(71)【出願人】
【識別番号】522306974
【氏名又は名称】ピーティー.ペガダイアン(ペルセロ)
【氏名又は名称原語表記】PT.PEGADAIAN(Persero)
【住所又は居所原語表記】Jalan Kramat Raya 162, Jakarta Pusat, INDONESIA
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100189887
【弁理士】
【氏名又は名称】古市 昭博
(74)【代理人】
【識別番号】100218084
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊光
(72)【発明者】
【氏名】ホリルア ローマン
(72)【発明者】
【氏名】スルヤ ナラ プラヤ
(72)【発明者】
【氏名】オッキー ハーマン
(72)【発明者】
【氏名】カデック エヴァ スプトラ
(72)【発明者】
【氏名】アンディカ プルナマ ユダ
(72)【発明者】
【氏名】エパフラス エカハスタ クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】パルピ セカー ハプサリ
(72)【発明者】
【氏名】プトリ デネンティ
(72)【発明者】
【氏名】セプティアン ガマ ユダ
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB23
(57)【要約】
【課題】簡単、安全、便利な質屋取引システムを提供する。
【解決手段】質屋取引システムは、プレイストアで入手可能な質屋デジタルアプリケーションが提供またはインストールされたパブリックデバイスと、フレストスイッチングネットワークまたはサーバ、および、Flest Virtual Accountネットワークまたはサーバを、少なくとも備えたデジタル質屋ローカルサーバと、パブリックデータの管理を前記デジタル質屋ローカルサーバへ橋渡しするデジタルアプリケーションプログラミングインターフェース(API)と、を備える。デジタルアプリケーションプログラミングインターフェースは、取引データの交換を支援し、かつ実行するために、LOSサービスネットワークまたはサーバに接続され、パブリックなニーズと利用可能な取引データを支援するための共有質屋サービスネットワークまたはサーバに接続されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイストアで入手可能な質屋デジタルアプリケーション(フロントエンド)が提供またはインストールされた、Android、IOSまたはWebをベースとしたパブリックデバイスと、
第三者ネットワークまたはサーバ(Gojekサービスサーバ、または、MOTRANSネットワークまたはサーバ)に接続または相互接続され、取引データの交換を支援または実行するフレストスイッチングネットワークまたはサーバと、G-Rewardネットワークまたはサーバに接続または相互接続され、データまたは利用可能な取引の交換を行い、結果のデータの管理を、フレストコアネットワークまたはサーバに、送信または転送し、かつ、顧客またはエンドユーザに進行中の取引についての通知を送信するG-Rewardネットワークまたはサーバに、接続または相互接続されたFlest Virtual Account(Flest VA)ネットワークまたはサーバを、少なくとも備えたデジタル質屋ローカルサーバと、
パブリックのデータの管理を前記デジタル質屋ローカルサーバへ橋渡しするデジタルアプリケーションプログラミングインターフェース(API)と、
を備え、
前記デジタルアプリケーションプログラミングインターフェースは、取引データの交換を支援し、かつ実行するために、LOSサービスネットワークまたはサーバに接続され、パブリックなニーズと利用可能な取引データを支援するための共有質屋サービスネットワークまたはサーバに接続されている、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項2】
ビジネスアプリケーションは、従来型のコア、または、シャリア型のコア(Core)のようなデジタル取引を実行する、請求項1に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項3】
前記質屋取引システムは、MPOサーバ、銀行サーバ、Dukcapil(インドネシア市民登録)サーバ、または質屋ギャラリーサーバ(Partners)を含むパートナーのネットワークまたはサーバを有する複数のサポートアプリケーションに接続されている、請求項1に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項4】
前記質屋取引システムは、取引の容易さと利便性を促進するために、ERICA認証コードリーダ(二次元バーコードスキャン)、または、ERICA mini-MPOS(Appサポート)を有するサポートネットワークまたはサーバに接続されている、請求項1に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項5】
前記パブリックデバイスは、質屋デジタルデバイスと、質屋スーパー管理者デバイスと、支店管理者デバイスと、顧客またはエンドユーザデバイスとを有している、請求項1に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項6】
Android、IOSまたはWebをベースとした前記パブリックデバイスに、プレイストアで入手可能な前記質屋デジタルアプリケーション(フロントエンド)を提供またはインストールすると、前記パブリックデバイスは、直接質入れを行うことが可能に構成されている、請求項1に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項7】
デジタル質屋サーバ(バックエンド)にインストールされた前記デジタルアプリケーションプログラミングインターフェース(API)、または、Kartu Emas(ゴールドカード)、Mesin Gadai Efek(共有質屋装置)、G-Cash(質屋キャッシュ)を含む他の質屋ビジネスアプリケーションは、前記パブリックデバイスとの間でオフラインおよびオンラインの質取引を実行可能に構成されている、請求項1に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項8】
前記デジタルアプリケーションプログラミングインターフェース(API)、または、他の質屋ビジネスアプリケーションは、フレストスイッチングデジタルネットワークまたはサーバ(IP)、および/または、フレストコアネットワークまたはサーバ(IP)にデジタル接続されている、請求項1に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項9】
前記デジタルアプリケーションプログラミングインターフェース(API)、または、他の質屋ビジネスアプリケーションは、LOSサービスサーバ、および、共有質屋サービスサーバと交換することが可能に構成され、または、相互接続されている、請求項1に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項10】
前記フレストスイッチングデジタルネットワークまたはサーバは、取引を行う際に、GOJEKサービスデータベース、または、MOTRANSサービスデータベースを含む第三者のネットワークまたはサーバと、データの交換を行い、かつ、取引のオプションを選択する際に、質報酬(GREWARD)サーバとデータの交換を行うことが可能に構成されている、請求項1に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項11】
プレイストアで入手可能な質屋デジタルアプリケーション(フロントエンド)が提供またはインストールされた、Android、IOSまたはWebをベースとしたパブリックデバイスと、
顧客バックエンドサーバアプリケーション、Minioバックエンドサーバアプリケーション、および、エージェントバックエンドサーバアプリケーションを有する質屋ローカルデバイスと、
を備え、
前記パブリックデバイス、および、前記質屋ローカルデバイスは、それぞれ顧客デバイス、Minioデバイス、またはエージェントデバイスのネットワークを通じてHAProxyインターフェースに相互接続され、
デバイスの相互接続によって得られた交換データは、質屋アプリケーションプログラミングインターフェース(API)に送信され、かつ、デジタルサービスに基づくシャリア型の質取引を実行するように構成された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項12】
前記パブリックデバイスは、データの入力、受信および交換可能なエージェントフロントエンドサーバアプリケーション、顧客フロントエンドサーバアプリケーション、および、エンドユーザまたはクライアントデバイスアプリケーションを有している、請求項11に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項13】
前記質屋ローカルデバイスは、データの交換のために相互接続可能なエージェントバックエンドサーバアプリケーション、顧客バックエンドサーバアプリケーション、および、エンドユーザまたはクライアントデバイスアプリケーションを有している、請求項12に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項14】
質屋デジタルサービスアプリケーションを起動または使用するために、顧客またはエンドユーザが、市民登録IDのデータとOCRに対応するCIFデータを入力するように構成されている、請求項1に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項15】
前記CIFデータには、市民登録ID番号、生年月日、旧姓、顧客またはエンドユーザが使用するデバイスのカメラから撮影した生体情報(顧客またはエンドユーザの自画像(顔認識))を含む個人認識情報が含まれている、請求項14に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【請求項16】
前記CIFデータは、顧客データベースに保存され、金融アクティベーション(PINとOTPの生成)、および/または、プレミアムアカウントへのアップグレードのために、顧客の金融情報と自動的に接続されるように構成されている、請求項14に記載された、簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルサービスを利用した質屋取引システムに関する。詳しくは、本発明は、顧客が質屋の店舗(カウンタ)に必ずしも訪問することなく、商品・サービスの選択、分割払い、または、担保物件の返済などをデジタル上で容易に行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
技術および顧客の状況の変化に伴い、社会における関心が高まっている質屋は、そのサービスを発展させる必要がある。近年、顧客は、質屋(店舗またはカウンタ)と取り引きをするために、質屋に実際に訪問することが一般的であるが、実際に訪問する行為は、顧客にとって非効率であり、かつ、顧客に負担をかけるため、分割払いの未払い、または、担保物件の未返済が多発するなどの問題を引き起こしていると考えられる。このような状況は、顧客だけでなく質屋にとって、長蛇の列、および、時間の浪費を伴う複雑な取引手順のための損失を発生させている。
【0003】
質屋において、コンピュータやネットワーク/インターネットの活用が開始されているが、それは単に質屋業務の迅速化のためであり、顧客と質屋の双方向のやり取りができない、一方通行のサービスであった。ここでは、例えば質屋の本社と支店のやり取りができるようになったのみであり、そこには有効な顧客サービスは存在しない。アプリケーションやプログラムは、まだ顧客と繋がっていないため、取引は円滑に行われていない。一方、電子技術、コンピュータ技術、携帯電話技術などは、急速に発展し、国境や時間、条件を超えた重要な取引ツールとして活用されるようになった。近年、このような電子およびデジタル技術を利用した金融サービス業、貿易業、運輸業なども多く存在している。
【0004】
例えばインドネシア特許番号IDP000067592号公報(2020年2月20日付け)には、質屋報告および取引統合システムが開示されている。質屋報告および取引統合システムは、データセンタサーバと、RIM(Reconcile Information Management)サーバと、MIS(Management Information System)サーバと、を備えている。データセンタサーバは、取引、検証、評価・査定、支払い、返済を行う処理をする。RIM(Reconcile Information Management)サーバは、取引先からの取引データと、内部データと、を比較する処理をする。MIS(Management Information System)サーバは、内部および外部の報告書を作成するための処理をする。さらに、データセンササーバ、および、MIS(Management Information System)サーバは、様々なモジュールを備えている。
【0005】
米国特許番号US11018851 B2号公報(Pankaj Sari, Elkhom, NE (US))には、マルチブロックチェーンデジタル取引情報分別システムのシステムおよび方法が開示されている。このマルチブロックチェーンデジタル取引情報分別システムは、第1取引装置によるブロードキャストを介して、ネットワークを通じて、第1デジタル取引情報、および、第2デジタル取引情報を含む第1デジタル取引処理を受信するものである。デジタル取引処理において、第1のブロックチェーンに設けられた第1のブロックチェーンアドレスが特定され、第1のブロックチェーンアドレスに関連付けられた第1のブロックチェーンに格納されているスマートコントラクトがアクセスされる。そして、第1のブロックチェーンのスマートコントラクトを実行して、第1デジタル取引情報を第1のブロックチェーンに格納し、第2デジタル取引情報を、第1のブロックチェーンとは異なる第2のブロックチェーンに格納する。具体的には、例えば第1デジタル取引情報は、物理的なプロパティを識別する情報であり、第2デジタル取引情報は、物理的なプロパティの購入価格を識別する情報である。
【0006】
国際公開番号WO2021/202474A1号公報には、デジタル資産取引の正当性をチェックする自動化方法が開示されている。上記自動化方法は、顧客によってデジタル資産取引を開始し、ウォレットに対応するウォレットアドレスを受信し、1つ以上のデータベースに対してウォレットアドレスをチェックし、上記の1つ以上のデータベースはウォレット取引履歴と、リスクカテゴリ情報とを含むことを包含する。さらに、上記自動化方法は、1つ以上のデータベースに格納された取引履歴およびリスクカテゴリ情報に基づいて、ウォレットアドレスが疑わしい取引としてフラグを立てるか否かを決定するステップと、ウォレットアドレスが疑わしいとフラグが立てられた場合、取引を拒否して、その旨を顧客に通知するか、または、さらなるチェックのためにデジタル資産を保持ウォレットに移動させ、ウォレットアドレスが疑わしいとフラグが立てられていない場合、デジタル資産を開放して取引を続行するステップとを包含する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】インドネシア特許番号IDP000067592号公報
【特許文献2】米国特許番号US11018851 B2号公報
【特許文献3】国際公開番号WO2021/202474A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように、従来の質屋取引技術は、限られたものであり、一般の人が簡単かつ便利にアクセスできるものではなかった。
【0009】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単、安全かつ便利な質屋取引システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムは、プレイストアで入手可能な質屋デジタルアプリケーション(フロントエンド)が提供またはインストールされた、Android、IOSまたはWebをベースとしたパブリックデバイスと、第三者のネットワークまたはサーバ(例えばGojekサービスサーバ、または、MOTRANSネットワークまたはサーバ)に接続または相互接続され、取引データの交換を支援または実行するフレストスイッチングネットワークまたはサーバと、G-Rewardネットワークまたはサーバに接続または相互接続され、データまたは利用可能な取引の交換を行い、結果のデータの管理を、フレストコアネットワークまたはサーバに、送信または転送し、かつ、顧客またはエンドユーザに進行中の取引についての通知を送信するG-Rewardネットワークまたはサーバに、接続または相互接続されたFlest Virtual Account(Flest VA)ネットワークまたはサーバを、少なくとも備えたデジタル質屋ローカルサーバと、パブリックのデータの管理を前記デジタル質屋ローカルサーバへ橋渡しするデジタルアプリケーションプログラミングインターフェース(API)と、を備えている。前記デジタルアプリケーションプログラミングインターフェースは、取引データの交換を支援し、かつ実行するために、LOSサービスネットワークまたはサーバに接続され、パブリックなニーズと利用可能な取引データを支援するための共有質屋サービスネットワークまたはサーバに接続されている。
【0011】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい一態様によれば、ビジネスアプリケーションは、従来型のコア、または、シャリア型のコア(Core)のようなデジタル取引を実行する。
【0012】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、前記質屋取引システムは、MPOサーバ、銀行サーバ、Dukcapil(インドネシア市民登録)サーバ、または質屋ギャラリーサーバ(Partners)を含むパートナーのネットワークまたはサーバを有する複数のサポートアプリケーションに接続されている。
【0013】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、前記質屋取引システムは、取引の容易さと利便性を促進するために、ERICA認証コードリーダ(二次元バーコードスキャン)、または、ERICA mini-MPOS(Appサポート)を有するサポートネットワークまたはサーバに接続されている。
【0014】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、前記パブリックデバイスは、質屋デジタルデバイスと、質屋スーパー管理者デバイスと、支店管理者デバイスと、顧客またはエンドユーザデバイスとを有している。
【0015】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、Android、IOSまたはWebをベースとした前記パブリックデバイスに、プレイストアで入手可能な前記質屋デジタルアプリケーション(フロントエンド)を提供またはインストールすると、前記パブリックデバイスは、直接質入れを行うことが可能に構成されている。
【0016】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、デジタル質屋サーバ(バックエンド)にインストールされた前記デジタルアプリケーションプログラミングインターフェース(API)、または、Kartu Emas(ゴールドカードの一例)、Mesin Gadai Efek(共有質屋装置の一例)、G-Cash(質屋キャッシュの一例)を含む他の質屋ビジネスアプリケーションは、前記パブリックデバイスとの間でオフラインおよびオンラインの質取引を実行可能に構成されている。
【0017】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、前記デジタルアプリケーションプログラミングインターフェース(API)、または、他の質屋ビジネスアプリケーションは、フレストスイッチングデジタルネットワークまたはサーバ(IP)、および/または、フレストコアネットワークまたはサーバ(IP)にデジタル接続されている。
【0018】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、前記デジタルアプリケーションプログラミングインターフェース(API)、または、他の質屋ビジネスアプリケーションは、LOSサービスサーバ、および、共有質屋サービスサーバと交換することが可能に構成され、または、相互接続されている。
【0019】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、前記フレストスイッチングデジタルネットワークまたはサーバは、取引を行う際に、GOJEKサービスデータベース、または、MOTRANSサービスデータベースを含む第三者のネットワークまたはサーバと、データの交換を行い、かつ、取引のオプションを選択する際に、質報酬(GREWARD)サーバとデータの交換を行うことが可能に構成されている
【0020】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムは、プレイストアで入手可能な質屋デジタルアプリケーション(フロントエンド)が提供またはインストールされた、Android、IOSまたはWebをベースとしたパブリックデバイスと、顧客バックエンドサーバアプリケーション、Minioバックエンドサーバアプリケーション、および、エージェントバックエンドサーバアプリケーションを有する質屋ローカルデバイスと、を備えている。前記パブリックデバイス、および、前記質屋ローカルデバイスは、それぞれ顧客デバイス、Minioデバイス、またはエージェントデバイスのネットワークを通じてHAProxyインターフェースに相互接続されている。デバイスの相互接続によって得られた交換データは、質屋アプリケーションプログラミングインターフェース(API)に送信され、かつ、デジタルサービスに基づくシャリア型の質取引を実行するように構成されている。
【0021】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、前記パブリックデバイスは、データの入力、受信および交換可能なエージェントフロントエンドサーバアプリケーション、顧客フロントエンドサーバアプリケーション、および、エンドユーザまたはクライアントデバイスアプリケーションを有している。
【0022】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、前記質屋ローカルデバイスは、データの交換のために相互接続可能なエージェントバックエンドサーバアプリケーション、顧客バックエンドサーバアプリケーション、および、エンドユーザまたはクライアントデバイスアプリケーションを有している。
【0023】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、質屋デジタルサービスアプリケーションを起動または使用するために、顧客またはエンドユーザが、市民登録IDのデータとOCRに対応するCIFデータを入力するように構成されている。
【0024】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、前記CIFデータには、市民登録ID番号、生年月日、旧姓が含まれている。
【0025】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、前記CIFデータには、顧客またはエンドユーザが使用するデバイスのカメラから撮影した生体情報(顧客またはエンドユーザの画像または動画(顔認識))を含む個人認識情報が含まれている。
【0026】
本発明に係る簡単、安全および便利なデジタルサービスを利用した質屋取引システムの好ましい他の一態様によれば、前記CIFデータは、顧客データベースに保存され、金融アクティベーション(PINとOTPの生成)、および/または、プレミアムアカウントへのアップグレードのために、顧客の金融情報と自動的に接続されるように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明をより明確に理解するために、以下の図面を参照して説明する。
図1】実施形態に係る質屋デジタルサービスのアプリケーションエコシステムを示す図である。
図2】実施形態に係る従来型の質屋デジタルサービスアプリケーションを示すブロック図である。
図3】実施形態に係るシャリア型の質屋デジタルサービスアプリケーションを示すブロック図である。
図4】実施形態に係るデジタルサービス取引システムにおけるデータの流れを示す図である。
図5】実施形態による取引、または、顧客の会員有効化(顧客情報ファイルまたはCIF)、またはプレミアムアカウントへのアップグレードのパスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以上のように、本発明の目的は、簡単、安全かつ便利な、デジタルサービスを利用した質屋取引システムを提供することである。質取引は、金の貯蓄、金の割賦購入、質入れ、融資、および、オンライン多重決済を有している。デジタル質屋は、顧客またはエンドユーザが質取引を行うために使用されるアプリケーションである。質取引には、従来型(Conventional-based)の質取引と、シャリア型(Sharia-based)の質取引の2種類が存在する。PT.Pegadaian(Persero)は、マネーロンダリング防止、および、テロ資金調達防止に関するインドネシア政府の規制に適合している。したがって、PT.Pegadaian(Persero)は、金融サービス会社として、候補顧客や流入顧客のプロファイル、特徴(character)、取引パターンに従って、取引を特定、検証、監視することを目的として、顧客デューディリジェンス(Customer Due Diligence(CDD))を実施する必要がある。
【0029】
図1は、実施形態に係る質屋デジタルサービスのアプリケーションエコシステム(ここでは、デジタルサービスを利用した質屋取引システム)を示す図である。以下、本実施形態において、サービスにおける各要素の役割と機能について説明する。例えばフロントエンド10(Front End)において、質屋デジタルサービスにおいて取引を行うために使用される全てのデバイスは、Android、IOS、またはウェブをベースとしたものであってもよい。また、取引を行うためには、上記デバイスには、いわゆるプレイストア(Play Store)、App Store、Google Storeで公開されている質屋デジタルサービス用のアプリケーションがインストールされている。質屋デジタルサービスアプリケーションには、従来型の取引か、シャリア型の取引かの選択メニューが表示される。バックエンド20(Back End)は、例えばKartu Emas(ここでは、ゴールドカードの一例)アプリケーション、Gadai Efek (ここでは、共有質屋の一例) Machine(例えば装置)アプリケーション、Gadai-Cash(ここでは、質屋キャッシュの一例)などのビジネスアプリケーションの要素間のデータ交換を橋渡しし、選択した取引を実行するためのアプリケーションプログラムインターフェース(Application Programming Interface(API))などの要素を備えている。ビジネスアプリケーションは、従来型のコア、または、シャリア型のコアのようなデジタル取引を実行する。スイッチング30(Switching)は、JSwitch ISO8583アプリケーションを主な要素とし、データ交換アプリケーション(例えばRestコア(レストコア))、または、仮想転送サービスアプリケーション(例えばVAサービス)を通じて、金融サービスを実行する。コア40(Core)は、従来型のコアと、シャリア型のコアとの2つのアプリケーションなどの要素を含んでいる。パートナー50(Partners)の要素は、オンライン報告モデル(例えばModel Pelaporan OnlineまたはMPOサービスまたはサーバ)、銀行サービスまたはサーバ、市民登録サービスまたはサーバ、質屋ギャラリーサーバ(例えばGallery 24(またはGaleri 24))の情報を含む金融(または財務)および報告サービスアプリケーションの形態である。Appサポート60(App-Support)は、ERICAアプリケーションを使用したScan 二次元バーコードロゴをキャプチャ(二次元バーコードスキャン)するカメラ、または、MPOS mini-ERICAアプリケーションを使用したマイクロチップオンラインレポートスキャン機アプリケーションを通じて取引を行う際の利便性を支援するアプリケーションである。これらの要素(ここでは、フロントエンド10、バックエンド20、スイッチング30、コア40、パートナー50、およびAppサポート60)は、簡単、安全および便利な取引を提供するために配置されている。
【0030】
図2は、本実施形態に係る従来型の質屋デジタルサービスアプリケーション(デジタルサービスを利用した質屋取引システム)の構成図である。従来型の質屋デジタルサービスアプリケーションは、デジタルサービスの1つであり、少なくとも3つの主要ブロックを含むアーキテクチャである。3つの主要ブロックとは、パブリックデバイスおよびアプリケーション101と、質屋ローカルデバイスおよびアプリケーション301と、デジタルアプリケーションプログラミングインターフェース(API)デバイスおよびアプリケーション201のことである。パブリックデバイスおよびアプリケーション101は、Android、IOS、またはWebをベースとしたものである。パブリックデバイスおよびアプリケーション101は、デジタルサービスネットワークまたはサーバ、スーパー管理者ネットワークまたはサーバ、支店ネットワークまたはサーバ102、および、顧客またはエンドユーザデバイス103を含む。質屋ローカルデバイスおよびアプリケーション301は、デジタル質屋ローカルサーバである。質屋ローカルデバイスおよびアプリケーション301は、動作において、フレストスイッチングデジタルネットワークまたはサーバ302と、フレスト(Flest) Virtual Account(Flest VA)ネットワークまたはサーバ303を含む。これらの両方のネットワークまたはサーバ302、303は、相互接続されており、Gojekサービスネットワークまたはサーバ305、MOTRANSサービスネットワークまたはサーバ(または、MOTRANSネットワークまたはサーバ)、質報酬ネットワークまたはサーバ307(GReward(またはG-Reward)ネットワークまたはサーバ)などの第三者ネットワークまたはサーバ304とデータ交換できるようになっている。デジタルAPIデバイスおよびアプリケーション201は、レベルオブサービス(LOS)ネットワークまたはサーバ202と、共有質屋サービスネットワークまたはサーバ203と相互接続し、データおよび情報の交換を実行する。
【0031】
パブリックデバイスおよびアプリケーション101は、デジタルAPIネットワークまたはサーバ201を通じて、質屋ローカルデバイスおよびアプリケーション301と接続されており、データまたは情報がフレスト(Flest)コアネットワークまたはサーバ308に表示(または送信、転送)されるため、簡単、安全および便利な取引を行うことができる。
【0032】
図3は、本実施形態に係るシャリア型質屋デジタルサービス(pawnshop sharia digital service(PSDS))アプリケーション(デジタルサービスを利用した質屋取引システム)を示すブロック図である。シャリア型質屋デジタルサービスアプリケーションは、少なくとも3つの主要ブロックを含んでおり、ここでは、パブリックデバイス1011と、シャリア型デジタル質屋ローカルデバイス3011と、HAProxyネットワークデバイス2011とを備えている。パブリックデバイス1011は、プレイストアで入手可能な質屋デジタルアプリケーション(ここではフロントエンド)が提供またはインストールされた、Android、IOSまたはWebをベースとしたものである。パブリックデバイス1011は、シャリア型エージェントフロントエンドネットワークまたはサーバ1012と、PSDSフロントエンドネットワークまたはサーバ1013と、顧客またはエンドユーザデバイス1014とを有している。シャリア型デジタル質屋ローカルデバイス3011は、顧客シャリア型デジタル質屋ネットワークまたはサーバ3012と、Minioネットワークまたはサーバ3013と、エージェントシャリア型サーバ3014とを有している。顧客シャリア型デジタル質屋ネットワークまたはサーバ3012は、内部にPSDSデータベースネットワークまたはサーバ3016と相互接続されるPSDSバックエンドサーバ3015と、Minioネットワークまたはサーバ3021と、Redisネットワークまたはサーバ3022を含むMineoデバイスまたはサーバ3013と、エージェントバックエンドネットワークまたはサーバ3031とエージェントデータベースまたはサーバ3032を含むエージェントシャリア型デバイスまたはサーバからなっており、これらはサービスと、データおよび情報の効果を行うために相互接続されている。顧客ネットワークまたはサーバは、エージェントバックエンドサーバに接続されている。PSDSバックエンドネットワークまたはサーバ3015は、Minioサーバ3021に相互接続され、かつ、エージェントデータベース3032またはバックエンドサーバ3031に相互接続されている。さらに、顧客サーバは、Redis Minioサーバに相互接続され、かつ、エージェントサーバに相互接続されている。HAProxyネットワークデバイス2011は、パブリックデバイス1011と、質屋ローカルデバイス3011の間の相互接続を橋渡しするものである。なお、本明細書において「接続されている」とは、関連するサーバにデータを通過させて接続されることを意味している。「相互接続されている」とは、相互に接続され、関連するサーバ間でデータの交換を行うことができることを意味している。最後に、パブリックネットワークまたはサーバと、質屋ローカルネットワークまたはサーバとの間で交換されたデータは、質屋アプリケーションプログラミングインターフェースネットワークまたはサーバ2012に送信される。
【0033】
デジタルサービスを利用した質屋取引システムの全体の動作または手順は、本実施形態に係るデジタルサービスを利用した質屋取引システムにおけるデータの流れを示す図4に基づいて説明される。質屋デジタルサービス(PDS)101は、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)201と相互接続され、操作と取引のデータを交換することができ、取引データが真正かつ有効であると確認された後、Jswichデータスイッチングアプリケーション303によるデータのスイッチング301を通じて、Link Aja(Grab、Gojek、その他のインドネシアのフィンテックサービスプロバイダなど)、またはデジタル財布、Pulsa(インドネシアのフィンテックサービスプロバイダ)へ決済を行うことができる。また、取引決済は、銀行サービス302で利用可能な銀行への仮想口座サービス(VAサービス)、または質屋デジタルサービスを提供している銀行、例えばインドネシアに拠点を置くBank Rakyat Indonesia、Bank Negara Indonesia 1946、Bank Cetral Asia、Bank Mandiri、Bank Permataなどのマルチ決済メニューを通じて行うことも可能である。スイッチング301のデータおよび情報は、従来型のデジタルサービスデータベース403と提携している従来型データ交換アプリケーション401、および、シャリア型デジタルサービスデータベース404と提携しているシャリア型データ交換アプリケーション402に相互接続されており、かつ、スイッチデータベース405に相互接続されている。また、仮想アカウントデータ302は、スイッチデータベース405に相互接続されている。
【0034】
図5は、取引、顧客の会員有効化(顧客情報ファイルまたはCIF)、またはプレミアムアカウントへのアップグレードのパスを示す図である。質屋デジタルサービスシステムで取引を行うためには、質屋デジタルサービスアプリケーション(PDS)のインストールに加えて、ステップ01では、会員(CIF)または取引のデータを入力し、ステップ02では、顧客識別(Know Your Customer)のためにプレミアムアカウントへのアップグレードを行う。その後、ステップ03において会員(CIF)の資格が有効であるかを確認するために、バーコードを表示して、会員チェックを行う。ここで、会員資格が有効であると確認されると、ステップ04において電子IDカードとOCRのコピーを提出する。次に、ステップ05において、CIFのデータの確認、すなわちID番号、生年月日、母親の旧姓の確認を行う。ステップ05において、ID番号、生年月日、母親の旧姓を確認した後、ステップ06では、顧客またはエンドユーザのデバイスのカメラの前で、笑顔で顔写真を撮影する。ステップ07では、顧客の金融情報(例えば学歴、資金源、目的、目標など)を記入する。そして、ステップ08では、PINを生成するための通知フォームが送信されるまで、金融アクティベーション(電子メール、または、登録電話番号へのSMSを通じてデバイスにOTPを送信)を行う処理をする。その後、金融アプリケーションにPIN番号を挿入し、受け入れられた場合、ステップ09において、プレミアムアカウントへのアップグレードが成功する。
【0035】
質屋デジタルサービスアプリケーションのプロセスは、設定メニューからプレミアムアカウントへのアップグレードを選択し、IDカードの写真を所定の場所で撮影し、IDデータを記入して利用規約への同意をクリックし、顧客が使用するデバイスのカメラで、笑顔で自画像を撮影することから成る。さらに、質屋デジタルサービスアプリケーションのプロセスは、金融データ(デバイスの画面に表示されるフォームに、学歴、資金源、収入、目的、目標などを記入)を完成させて送信し、OTPを受信して画面上のボックスに入力し、さらに新しいPINコードの生成に進み、プレミアムアカウントへのアップグレード処理の通知を受信することから成る。
【0036】
以上、図面を用いて説明したが、これらは本発明の範囲を限定するものではなく、単に本発明の趣旨などを理解し易くするためのものである。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲に定義されている。
図1
図2
図3
図4
図5