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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138288
(43)【公開日】2023-10-02
(54)【発明の名称】買取予約付商品管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20230922BHJP
   G06Q 40/02 20230101ALI20230922BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186255
(22)【出願日】2022-11-22
(62)【分割の表示】P 2022044761の分割
【原出願日】2022-03-19
(71)【出願人】
【識別番号】517145692
【氏名又は名称】ホクシンハウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109553
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】成國 肇
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB21
5L055BB23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】顧客がローンを利用して購入した商品を将来売却する際に、予め定められた買取可能価額取得ルールに基づいて商品販売者又は第三者へ商品の買取してもらえる買取予約が付いた買取予約付管理システム及び該システムに読み取り実行可能な動作プログラムを提供する。
【解決手段】買取予約付商品管理システムは、商品識別情報保持部と、顧客識別情報保持部と、ローン情報保持部と、ローン返済状況情報保持部と、買取要求情報を取得する買取要求情報取得部と、買取可能価額取得ルール保持部と、買取可能価額情報取得部と、買取可能価額情報出力部と、を含む。
【効果】ローン契約時に定めた所定の範囲の期間内で、利用者が希望する買取要求時期に、ローン支払計画によって予想可能な金額にて基本的に買取りしてもらうこと及び全額完済を目指す場合でも借入金全額完済までのローン計画であるために、残高設定ローンより全支払額を低減することができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローンを利用する商品(動産であるか不動産であるかを問わない。以下同じ。)を識別する商品識別情報を保持する商品識別情報保持部(A)と、
ローンを利用して商品を購入する顧客を識別する顧客識別情報を保持する顧客識別情報保持部(B)と、
顧客識別情報で識別される顧客が利用するローンを識別するローン識別情報をそのローンの契約内容を示す情報であるローン契約内容情報と関連付けて保持するローン情報保持部(C)と、
顧客識別情報と関連付けてその顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報で識別されるローンの返済状況を示す情報(現実の返済状況であるか、返済予定の情報であるかを問わない。)であるローン返済状況情報を保持するローン返済状況情報保持部(D)と、
顧客識別情報と関連付けられて保持されている商品識別情報で識別される商品を販売した販売者に対して、前記商品を購入するためにローンを利用して商品を購入した顧客識別情報で識別される顧客から出された前記商品の買取の要求とその時期を示す情報(実際の買取要求であるか、仮定の買取要求であるかを問わない。)である買取要求情報であって、ローン契約時にあらかじめ定めた買取受付可能期間内の時期における買取要求である買取要求情報を取得する買取要求情報取得部(E)と、
取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、少なくとも、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、に基づいて取得するためのルールである買取可能価額情報取得ルールを保持する買取可能価額取得ルール保持部(F)と、
取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、保持されている買取可能価額情報取得ルールと、に基づいて取得する買取可能価額情報取得部(G)と、
取得した買取可能価額情報を出力する買取可能価額情報出力部(H)と、
を有する買取予約付商品管理システム。
【請求項2】
顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の状態を示す情報である商品状態情報(実際の商品の状態であるか、仮定の商品の状態であるかを問わない。)を取得する商品状態情報取得部(J)と、
取得した商品状態情報を保持する商品状態情報保持部(K)と、をさらに有し、
買取可能価額情報取得部(G)は、保持されている商品状態情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように構成されている請求項1に記載の買取予約付商品管理システム。
【請求項3】
買取可能価額取得ルールを管理するための買取可能価額取得ルール管理部(M)をさらに有する請求項1又は請求項2に記載の買取予約付商品管理システム。
【請求項4】
顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の価額設定に関する情報である価額設定情報(実際の価額設定情報であるか、仮定の価額設定情報であるかを問わない。)を取得する価額設定情報取得部(N)と、
取得した価額設定情報を保持する価額設定情報保持部(P)と、
をさらに有する請求項1から請求項3のいずれか一に記載の買取予約付商品管理システム。
【請求項5】
買取可能価額情報取得部(G)は、保持されている価額設定情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように構成されている請求項1に記載の買取予約付商品管理システム。
【請求項6】
ローンを利用する商品(動産であるか不動産であるかを問わない。以下同じ。)を識別する商品識別情報を保持する商品識別情報保持ステップ(a)と、
ローンを利用して商品を購入する顧客を識別する顧客識別情報を保持する顧客識別情報保持ステップ(b)と、
顧客識別情報で識別される顧客が利用するローンを識別するローン識別情報をそのローンの契約内容を示す情報であるローン契約内容情報と関連付けて保持するローン情報保持ステップ(c)と、
顧客識別情報と関連付けてその顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報で識別されるローンの返済状況を示す情報(現実の返済状況であるか、返済予定の情報であるかを問わない。)であるローン返済状況情報を保持するローン返済状況情報保持ステップ(d)と、
顧客識別情報と関連付けられて保持されている商品識別情報で識別される商品を販売した販売者に対して、前記商品を購入するためにローンを利用して商品を購入した顧客識別情報で識別される顧客から出された前記商品の買取の要求とその時期を示す情報(実際の買取要求であるか、仮定の買取要求であるかを問わない。)である買取要求情報であって、ローン契約時にあらかじめ定めた買取受付可能期間内の時期における買取要求である買取要求情報を取得する買取要求情報取得ステップ(e)と、
取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、少なくとも、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、に基づいて取得するためのルールである買取可能価額情報取得ルールを保持する買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)と、
取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、保持されている買取可能価額情報取得ルールと、に基づいて取得する買取可能価額情報取得ステップ(g)と、
取得した買取可能価額情報を出力する買取可能価額情報出力ステップ(h)と、
を有する計算機である買取予約付商品管理システムの動作方法
【請求項7】
顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の状態を示す情報である商品状態情報(実際の商品の状態であるか、仮定の商品の状態であるかを問わない。)を取得する商品状態情報取得ステップ(j)と、
取得した商品状態情報を保持する商品状態情報保持ステップ(k)と、をさらに有し、
買取可能価額情報取得ステップ(g)は、保持されている商品状態情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように構成されている請求項6に記載の計算機である買取予約付商品管理システムの動作方法
【請求項8】
買取可能価額取得ルールを管理するための買取可能価額取得ルール管理ステップ(m)をさらに有する請求項6又は請求項7に記載の計算機である買取予約付商品管理システムの動作方法。
【請求項9】
顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の価額設定に関する情報である価額設定情報(実際の価額設定情報であるか、仮定の価額設定情報であるかを問わない。)を取得する価額設定情報取得ステップ(n)と、
取得した価額設定情報を保持する価額設定情報保持ステップ(p)と、
をさらに有する請求項6から請求項8のいずれか一に記載の計算機である買取予約付商品管理システムの動作方法。
【請求項10】
買取可能価額情報取得ステップ(g)は、保持されている価額設定情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように構成されている請求項6に記載の計算機である買取予約付商品管理システムの動作方法。
【請求項11】
ローンを利用する商品(動産であるか不動産であるかを問わない。以下同じ。)を識別する商品識別情報を保持する商品識別情報保持ステップ(a)と、
ローンを利用して商品を購入する顧客を識別する顧客識別情報を保持する顧客識別情報保持ステップ(b)と、
顧客識別情報で識別される顧客が利用するローンを識別するローン識別情報をそのローンの契約内容を示す情報であるローン契約内容情報と関連付けて保持するローン情報保持ステップ(c)と、
顧客識別情報と関連付けてその顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報で識別されるローンの返済状況を示す情報(現実の返済状況であるか、返済予定の情報であるかを問わない。)であるローン返済状況情報を保持するローン返済状況情報保持ステップ(d)と、
顧客識別情報と関連付けられて保持されている商品識別情報で識別される商品を販売した販売者に対して、前記商品を購入するためにローンを利用して商品を購入した顧客識別情報で識別される顧客から出された前記商品の買取の要求とその時期を示す情報(実際の買取要求であるか、仮定の買取要求であるかを問わない。)である買取要求情報であって、ローン契約時にあらかじめ定めた買取受付可能期間内の時期における買取要求である買取要求情報を取得する買取要求情報取得ステップ(e)と、
取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、少なくとも、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、に基づいて取得するためのルールである買取可能価額情報取得ルールを保持する買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)と、
取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、保持されている買取可能価額情報取得ルールと、に基づいて取得する買取可能価額情報取得ステップ(g)と、
取得した買取可能価額情報を出力する買取可能価額情報出力ステップ(h)と、
を有する計算機である買取予約付商品管理システムに読み取り実行可能な動作プログラム。
【請求項12】
顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の状態を示す情報である商品状態情報(実際の商品の状態であるか、仮定の商品の状態であるかを問わない。)を取得する商品状態情報取得ステップ(j)と、
取得した商品状態情報を保持する商品状態情報保持ステップ(k)と、をさらに有し、
買取可能価額情報取得ステップ(g)は、保持されている商品状態情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように構成されている請求項11に記載の計算機である買取予約付商品管理システムに読み取り実行可能な動作プログラム。
【請求項13】
買取可能価額取得ルールを管理するための買取可能価額取得ルール管理ステップ(m)をさらに有する請求項11又は請求項12に記載の計算機である買取予約付商品管理システムに読み取り実行可能な動作プログラム。
【請求項14】
顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の価額設定に関する情報である価額設定情報(実際の価額設定情報であるか、仮定の価額設定情報であるかを問わない。)を取得する価額設定情報取得ステップ(n)と、
取得した価額設定情報を保持する価額設定情報保持ステップ(p)と、
をさらに有する請求項11から請求項13のいずれか一に記載の計算機である買取予約付商品管理システムに読み取り実行可能な動作プログラム。
【請求項15】
買取可能価額情報取得ステップ(g)は、保持されている価額設定情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように構成されている請求項11に記載の計算機である買取予約付商品管理システムに読み取り実行可能な動作プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品購入者である顧客がローンを利用して購入した商品(商品は動産、不動産を問わない)に対し、ローン返済を行うローン契約期間途中の所定期間内であれば商品購入者がその商品の買取を商品販売者又は第三者に対して希望した時期に、基本的にはローン残高である金額での買取が予約されている買取予約権付商品管理システムに関する。また、計算機であるシステムの動作方法、及び計算機であるシステムに読み取り可能なプログラム、または前記動作プログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
国は住宅ストック維持・向上促進事業を推進している。既存住宅の流通促進に向けて、中古住宅の品質情報の可視化、リフォーム提案による購買意欲の向上を図る動きである。このような既存中古住宅供給への対策の他に、中古住宅供給の上流である新築時の家屋の性能、使用時の点検やリフォーム履歴を管理し中古住宅として売却される際に、良質な中古住宅として提供しようという動きもある。
【0003】
新生銀行は旭化成ホームズ株式会社、旭化成不動産レジデンス株式会社と共同で2019年より支払額軽減住宅ローンである新生パワーセレクト(登録商標)の取り扱いを開始した(非特許文献1)。新築住宅購入時のローン商品であり、ローンの最終回時に自己資金による完済、ローン期間延長、リバースモーゲージへの借り換えの他に、該当住宅売却益による完済の4つの方法から選択を行う商品である。該当住宅売却は前記ローンの提携不動産会社が査定した上で買手を探す手助けをし、買手が見つからなかった場合には前記ローン最終回時の一括返済元本と同額での買取を保証している。
【0004】
特許文献1には、建物の販売時に、販売者が購入者に対して、将来当該建物を買い取るという内容の買取保証を行うことを特徴とする建物の販売方法が開示されている。また、販売者が購入者に対してユニット式建物を販売し、販売者は購入者から、設定した買取時期または譲渡時期に、当該ユニット式建物を土地と共に買取りまたは譲渡を受け、販売者は、当該ユニット式建物を土地付き建物として販売するなどの利用行為を行うことを特徴とする建物の利用方法も開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】新生銀行 NEWS RELEASE(2019年11月7日)「支払軽減住宅ローン「新生パワーセレクト」の取り扱い開始について」
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008-15789号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
新生銀行の新生パワーセレクト(登録商標)では、ローン支払い最終回のみが買取保証の時機となるため、住宅を購入した購入者の任意のタイミングでの買取希望ができないという問題があった。また、残価設定型ローンであるため、同じ期間で元金の支払いを終える通常のローン契約と比べると、1回あたりの支払額は元金残高全体分の利子と減額された元金負担分のため、少なくなる。しかしローン契約期間終了時点で、物件を購入者が自身で買い取ろうとする場合には、通常のローン契約と比べ、利子負担分が大きいために、住宅を自己の物とするために要する費用総額が増える問題があった。
【0008】
上記問題を、図を用いて説明する。図20図22は同じ固定利率で3500万円借り入れ、毎月定額支払の場合の例である。横軸がローン契約期間(年)、縦軸が金額(円)を表す。図20は20年で元金を支払い終わるローン契約の例、図21はローン終了時点に1650万円の残価が設定されている残価設定ローンの例、図22は元金を35年で支払終える例である。図22の35年払いの例では、20年目の元金残高は図21の残価設定型と同じになるようにしている。各図で実線が元金残高を示し、点線がその時点での元金残高と支払済みの累計利子合計額を示している。20年で元金の支払いを終える図20の例に比べ、図21の残価設定型は20年目でも元金が1650万円残るために利子を多く支払っている。以下本明細書中では、ローンの元金残高をローン残高と表記する場合がある。
【0009】
特許文献1では、建物の買取価格は、買取時期における建物の推定価格によって買取保証が行われること、販売者による買取時に土地付きでの買取も可能な発明が開示されている。買取時期における建物の推定価格であるために、買取してもらおうとする購入者にとっては、買取希望する時の価格を予想しづらいうえに、希望よりも安い額を提示される懸念があった。また新築時には土地を別途用意しなければ利用できないという問題があった。
【0010】
そこで本発明では、ローンを利用して商品(動産、不動産を問わない)を購入しようとする顧客が、ローン契約時に定めた所定期間内であれば任意の希望時期に、予め定められた買取可能価額取得ルールに基づいて商品販売者又は第三者へ商品の買取してもらえる買取予約が付いた(基本的には買取時期のローン残高相当額)買取予約付管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
以上のような課題を解決するために、本願では、
第一の発明として、
ローンを利用する商品(動産であるか不動産であるかを問わない。以下同じ。)を識別する商品識別情報を保持する商品識別情報保持部(A)と、
ローンを利用して商品を購入する顧客を識別する顧客識別情報を保持する顧客識別情報保持部(B)と、
顧客識別情報で識別される顧客が利用するローンを識別するローン識別情報をそのローンの契約内容を示す情報であるローン契約内容情報と関連付けて保持するローン情報保持部(C)と、
顧客識別情報と関連付けてその顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報で識別されるローンの返済状況を示す情報(現実の返済状況であるか、返済予定の情報であるかを問わない。)であるローン返済状況情報を保持するローン返済状況情報保持部(D)と、
顧客識別情報と関連付けられて保持されている商品識別情報で識別される商品の買取の要求とその時期を示す情報(実際の買取要求であるか、仮定の買取要求であるかを問わない。)である買取要求情報を取得する買取要求情報取得部(E)と、
取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、少なくとも、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、に基づいて取得するためのルールである買取可能価額情報取得ルールを保持する買取可能価額取得ルール保持部(F)と、
取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、保持されている買取可能価額情報取得ルールと、に基づいて取得する買取可能価額情報取得部(G)と、
取得した買取可能価額情報を出力する買取可能価額情報出力部(H)と、
を有する買取予約付商品管理システムを提供する。
【0012】
第二の発明として、第一の発明を基礎として、
顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の状態を示す情報である商品状態情報(実際の商品の状態であるか、仮定の商品の状態であるかを問わない。)を取得する商品状態情報取得部(J)と、
取得した商品状態情報を保持する商品状態情報保持部(K)と、をさらに有し、
買取可能価額情報取得部(G)は、保持されている商品状態情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように構成されている買取予約付商品管理システムを提供する。
【0013】
第三の発明として、第一乃至は第二の発明のいずれか一を基礎として、
買取可能価額取得ルールを管理するための買取可能価額取得ルール管理部(M)をさらに有する買取予約付商品管理システムを提供する。
【0014】
第四の発明として、第一から第三の発明のいずれか一を基礎として、
顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の価額設定に関する情報である価額設定情報(実際の価額設定情報であるか、仮定の価額設定情報であるかを問わない。)を取得する価額設定情報取得部(N)と、
取得した価額設定情報を保持する価額設定情報保持部(P)と、
をさらに有する買取予約付商品管理システムを提供する。
【0015】
第五の発明として、第一の発明を基礎として、
買取可能価額情報取得部(G)は、保持されている価額設定情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように構成されている買取予約付商品管理システムを提供する。
【0016】
さらに、第一から第五の発明の買取予約付商品管理システムに対応した計算機である買取予約付商品管理システムの動作方法を提供する。
【0017】
さらに、第一から第五の発明の買取予約付商品管理システムに対応した、計算機である買取予約付商品管理システムに読み込み可能な動作プログラムも提供する。
またそれぞれの動作プログラムは記録媒体に記録されたものであってもよい。
【発明の効果】
【0018】
主に以上のような構成をとる本発明によって、ローン契約時に定めた所定の範囲の期間内で、顧客が希望する買取時期に、ローン支払計画と買取可能価額取得ルールに基づいて予想可能な金額にて基本的に買取りしてもらうことができる買取予約付商品管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態1にかかる発明の機能ブロック図
図2】実施形態1にかかる発明の動作フローチャート図
図3】実施形態1にかかる発明のハードウエア図
図4】実施形態2にかかる発明の機能ブロック図
図5】実施形態2にかかる発明の動作フローチャート図
図6】実施形態2にかかる発明のハードウエア図
図7】実施形態3にかかる発明の機能ブロック図
図8】実施形態3にかかる発明の動作フローチャート図
図9】実施形態3にかかる発明のハードウエア図
図10】実施形態4にかかる発明の機能ブロック図
図11】実施形態4にかかる発明の動作フローチャート図
図12】実施形態4にかかる発明のハードウエア図
図13】実施形態5にかかる発明の機能ブロック図
図14】実施形態5にかかる発明の動作フローチャート図
図15】実施形態5にかかる発明のハードウエア図
図16】本発明の全体構成例の概略図
図17】本発明のシステムの計算機のハードウエア構成例
図18】ローン契約期間と元金残高と買取保証期間を示すグラフ
図19】支払期首ごとの元金残高を示す表
図20】一般的な20年ローンのローン契約期間と元金残高を示すグラフ
図21】一般的な残価設定型20年ローンのローン契約期間と元金残高を示すグラフ
図22】一般的な35年ローンのローン契約期間と元金残高を示すグラフ
図23】本発明の買取価額取得ルールの説明図1
図24】本発明の買取価額取得ルールの説明図2
図25】本発明の買取価額取得ルールの説明図3
図26】本発明の買取価額取得ルールの説明図3
図27】本発明の買取予約付商品管理システムの使用画面例1
図28】本発明の買取予約付商品管理システムの使用画面例2
図29】本発明の買取予約付商品管理システムの使用画面例3
図30】本発明の買取予約付商品管理システムの使用画面例4
図31】本発明の買取予約付商品管理システムの使用画面例5
図32】本発明の買取予約付商品管理システムの使用画面例6
図33】本発明の買取予約付商品管理システムの使用画面例7
図34】本発明の買取予約付商品管理システムの使用画面例8
【発明を実施するための形態】
【0020】
<全実施形態の説明の前提>
<本発明を構成し得るハードウエアについて>
【0021】
本件発明は,原則的に電子計算機を利用する発明であるが,少なくとも一部はソフトウェアによって実現され,ハードウエアによっても実現され,ソフトウェアとハードウエアの協働によっても実現される。この場合に、ソフトウェアはハードウエア資源を利用して各種演算を行い求められるデータや情報を通じて諸機能を実現する。ソフトウェアによる情報処理が、ハードウエア資源を用いて具体的に実現されていると言える。
【0022】
本件発明の各構成要件の全部又は一部を実現するハードウエアでは,計算機の基本的構成であるCPU,メモリ,バス,入出力装置,各種周辺機器,ユーザーインターフェースなどによって構成される。各種周辺機器には,記憶装置,インターネット等インターフェース,インターネット等機器,LAN機器、Wifi機器(登録商標)、ディスプレイ,HDMI(登録商標)インターフェース、キーボード,マウス,スピーカ,マイク、カメラ,ビデオ,テレビ,CD装置,DVD装置,ブルーレイ装置,USBメモリ,USBメモリインターフェース,着脱可能タイプのハードディスク,一般的なハードディスク,プロジェクタ装置,SSD,電話,ファックス,コピー機,印刷装置,ムービー編集装置,各種センサ装置などが含まれうる。
【0023】
また,本システムは,必ずしも一つの筐体によって構成されている必要はなく,複数の筐体を通信で結合して構成されるものであってもよい。また,通信は,LANであってもWAN、Wifi(登録商標),ブルートゥース(登録商標),赤外線通信,超音波通信であってもよく,さらに,一部が国境を跨いで設置されていてもよい。金融機関、販売者ごとに計算機システムを有し、顧客ごとにPCやスマートフォン、タブレットなどのシステムを有する構成が最も多い構成例となると考えられる。
【0024】
<全実施形態における本願発明の自然法則の利用性の充足>
【0025】
本発明は,計算機とソフトウェアとの協働で機能するものである。ローンによる商品販売において、ローンによる資金貸付を金融機関が行い、貸付金による商品代金の支払いを商品販売者に対して行い、ローン残高の計算や通知やローン利用者である顧客からの返済の回収を、金融機関は計算機であるシステム上で算出し作成してプリンタなどで出力する。ローン残高と顧客の財務状況から、顧客が買取希望を販売者へ通知し、販売者が買取金額を通知し、販売者の買取金額の入金により、顧客がローンの残額の少なくとも一部または全額の返済を行う、このような処理は少なくとも販売者、金融機関側においては計算機であるシステム上で処理され、顧客は自身のスマートフォンやPC等を使用して電子データとしてローン残高額や、買取希望通知を行うこともできる。このような処理を行うものであり、ICTならではの処理が含まれているのでいわゆるビジネスモデル特許として成立するものである。また,顧客識別情報、商品識別情報、ローン契約内容情報、ローン返済状況情報、買取可能価額情報などが各部で保持されたり,処理されたりしており,この観点からも本願発明は計算機などのリソースを請求項や明細書に記載された事項と,それらの事項に関係する技術常識に基づいて判断すれば,本願発明は自然法則を利用したものであることとなる。
【0026】
<特許法で求められる自然法則の利用の意義についての出願人の理解>
【0027】
特許法で求められる自然法則の利用とは,法目的に基づいて,発明が産業上利用性を有し,産業の発達に寄与するものでなければならないとの観点から,産業上有用に利用することができる発明であることを担保するために求められるものである。つまり,産業上有用であること,すなわち出願に際して宣言した発明の効果がその発明の実施によってある一定の確実性の下再現できることを求めるものである。この観点から自然法則利用性とは,発明の効果を発揮するための発明の構成である発明特定事項(発明構成要件)のそれぞれが発揮する機能が自然法則を利用して発揮されるものであればよい,と解釈される。さらに言えば,発明の効果とはその発明を利用する利用者に所定の有用性を提供できる可能性があればよいのであって,その有用性を利用者がどのように感じたり,考えたりするかという観点で見るべきではない。したがって,利用する商品の販売者やローンを提供する金融機関等やローンを利用する顧客が本買取予約付商品管理システムによって得る効果が心理的な効果(安心できる等)であったとしても,その効果自体は求められる自然法則の利用性の有無を判断するための対象外の事象である。
【0028】
<システム全体構成>
図16に本システムの全体構成概略を示す。インターネット(1601)を介して、金融機関Aのサーバ(1602)、金融機関Bのサーバ(1603)、販売者である業者AのPC(1604)、顧客Aのスマートフォン(1605)、顧客Bのスマートフォン(1606)が有線または無線で接続されている。金融機関A、Bのサーバ(1602)、(1603)はローンを管理し、業者AのPC(1604)では、顧客からの買取要求情報を受け取る。顧客A、Bはスマートフォン(1605)、(1606)を用いてシステムに接続し、商品についての買取可能価額を取得したり、買取希望情報を送付したりする。図16では業者AがノートPC、顧客がスマートフォンを使用しているが、限定するものではない。顧客がタブレットや、PCで接続してもよいし、業者Aが大型コンピュータなどを使用してもよい。金融機関についてもサーバに限定しない。後記する実施例では商品として住宅を想定した構成とし、商品を提供し買取希望情報を受け取る業者として建設会社を示しているが、他の商品であれば、自動車ディーラー、商店や小売業、農協など、商品ごとに業者の種別が異なる構成となる。図16では業者Aのみが販売者として本システムに接続された構成として示されているが、複数の販売者が参加していてもよい。金融機関も図16で示した2に限定されず1であってもよいし3以上の金融機関が参加していてもよい。
【0029】
<ハードウエア構成>
【0030】
図17は本発明のシステムのハードウエア構成の一例を示す図である。本実施形態における買取予約付商品管理システムのハードウエア構成について,図を用いて説明する。
【0031】
この図にあるように、計算機は、マザーボード上に構成される、チップセット、CPU、不揮発性メモリ、メインメモリ、各種バス、BIOS、リアルタイムクロック、USBやHDMI(登録商標)やLANなどの各種インターフェース、およびインターフェースを介して接続されるプリンタやバーコードリーダ等からなる。これらはオペレーティングシステムやデバイスドライバ(USB、HDMI(登録商標)などの各種インターフェース、カメラ、マイク、スピーカ又はヘッドホン、ディスプレイ、プリンタ、バーコードリーダなどの各種機器組込み用)、各種プログラムなどと協働して動作する。本発明を構成する各種プログラムや各種データはこれらのハードウエア資源を効率的に利用して各種の処理を実行するように構成されている。
【0032】
≪チップセット≫
【0033】
「チップセット」は、計算機のマザーボードに実装され、CPUの外部バスと、メモリや周辺機器を接続する標準バスとの連絡機能、つまりブリッジ機能を集積した大規模集積回路(LSI)のセットである。2チップセット構成を採用する場合と、1チップセット構成を採用する場合とがある。CPUやメインメモリに近い側をノースブリッジ、遠い側で比較的低速な外部I/Oとのインターフェースの側にサウスブリッジが設けられる。
【0034】
(ノースブリッジ)
ノースブリッジには、CPUインターフェース、メモリコントローラ、グラフィックインターフェースが含まれる。従来のノースブリッジの機能のほとんどをCPUに担わせてもよい。ノースブリッジは、メインメモリのメモリスロットとはメモリバスを介して接続し、グラフィックカードのグラフィックカードスロットとは、ハイスピードグラフィックバス(AGP、PCI Express)で接続される。
【0035】
(サウスブリッジ)
サウスブリッジには、PCIインターフェース(PCIスロット)とはPCIバスを介して接続し、ATA(SATA)インターフェース、USBインターフェース、EthernetインターフェースなどとのI/O機能やサウンド機能を担う。高速な動作が必要でない、あるいは不可能であるようなPS/2ポート、フロッピーディスクドライブ、シリアルポート、パラレルポート、ISAバスをサポートする回路を組み込むことは、チップセット自体の高速化の足かせとなるためサウスブリッジのチップから分離させ、スーパーI/Oチップと呼ばれる別のLSIに担当させることとしてもよい。CPU(MPU)と、周辺機器や各種制御部を繋ぐためにバスが用いられる。バスはチップセットによって連結される。メインメモリとの接続に利用されるメモリバスは、高速化を図るために、これに代えてチャネル構造を採用してもよい。バスとしてはシリアルバスかパラレルバスを採用できる。パラレルバスは、シリアルバスが1ビットずつデータを転送するのに対して、元データそのものや元データから切り出した複数ビットをひとかたまりにして、同時に複数本の通信路で伝送する。クロック信号の専用線がデータ線と平行して設け、受信側でのデータ復調の同期を行う。CPU(チップセット)と外部デバイスをつなぐバスとしても用いられ、GPIB、IDE/(パラレル)ATA、SCSI、PCIなどがある。高速化に限界があるため、PCIの改良版PCI ExpressやパラレルATAの改良版シリアルATAでは、データラインはシリアルバスでもよい。
【0036】
≪CPU≫
【0037】
CPUはメインメモリ上にあるプログラムと呼ばれる命令列を順に読み込んで解釈・実行することで信号からなる情報を同じくメインメモリ上に出力する。CPUは計算機内での演算を行なう中心として機能する。なお、CPUは演算の中心となるCPUコア部分と、その周辺部分とから構成され、CPU内部にレジスタ、キャッシュメモリや、キャッシュメモリとCPUコアとを接続する内部バス、DMAコントローラ、タイマー、ノースブリッジとの接続バスとのインターフェースなどが含まれる。なお、CPUコアは一つのCPU(チップ)に複数備えられていてもよい。また,CPUに加えて,グラフィックインターフェース(GPU)若しくはFPUによって,処理を行っても良い。なお、実施形態での説明は2コアタイプのものであるが、これに限定されない。またCPU内にプログラムを内蔵することもできる。
【0038】
≪不揮発性メモリ≫
【0039】
(HDD)
【0040】
ハードディスクドライブの基本構造は、磁気ディスク、磁気ヘッド、および磁気ヘッドを搭載するアームから構成される。外部インターフェースは、SATA(過去ではATA)を採用することができる。高機能なコントローラ、例えばSCSIを用いて、ハードディスクドライブ間の通信をサポートする。例えば、ファイルを別のハードディスクドライブにコピーする時、コントローラがセクタを読み取って別のハードディスクドライブに転送して書き込むといったことができる。この時ホストCPUのメモリにはアクセスしない。したがってCPUの負荷を増やさないで済む。
【0041】
≪メインメモリ≫
【0042】
CPUが直接アクセスしてメインメモリ上の各種プログラムを実行する。メインメモリは揮発性のメモリでDRAMが用いられる。メインメモリ上のプログラムはプログラムの起動命令を受けて不揮発性メモリからメインメモリ上に展開される。その後もプログラム内で各種実行命令や、実行手順に従ってCPUがプログラムを実行する。
【0043】
≪オペレーティングシステム(OS)≫
【0044】
オペレーティングシステムは計算機上の資源をアプリケーションに利用させるための管理をしたり、各種デバイスドライバを管理したり、ハードウエアである計算機自身を管理するために用いられる。小型の計算機ではオペレーティングシステムとしてファームウェアを用いることもある。
【0045】
≪BIOS≫
【0046】
BIOSは、計算機のハードウエアを立ち上げてオペレーティングシステムを稼働させるための手順をCPUに実行させるもので、最も典型的には計算機の起動命令を受けるとCPUが最初に読取りに行くハードウエアである。ここには、ディスク(不揮発性メモリ)に格納されているオペレーティングシステムのアドレスが記載されており、CPUに展開されたBIOSによってオペレーティングシステムが順次メインメモリに展開されて稼働状態となる。なお、BIOSは、バスに接続されている各種デバイスの有無をチェックするチェック機能をも有している。チェックの結果はメインメモリ上に保存され、適宜オペレーティングシステムによって利用可能な状態となる。なお、外部装置などをチェックするようにBIOSを構成してもよい。以上については,すべての実施形態でも同様である。
【0047】
図3に示すように、本発明は基本的に汎用計算機プログラム、各種デバイスで構成することが可能である。計算機の動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインターフェースを介して行われる。インターフェースには、ディスプレイインターフェース、キーボード、通信バッファ等が考えられる。
【0048】
ローンを提供する金融機関等側のシステムは、大型コンピュータやサーバ等を用いることが多いと考えられるが、商品を購入する顧客側は前記図16のようなPCに限らずスマートフォン、タブレットを用いる場合もありうる。スマートフォン、タブレットの場合でも基本的なハードウエア構成は同様である。CPUにチップセットやインターフェース機能や、グラフィックチップ、メモリなどを取り込みSoC(System on a Chip)と呼ばれる一つの集積回路素子を使用し、部品点数削減と省電力化を図っている場合が多い。キーボードは専用のキーボードではなく、通常タッチ機能を備えたディスプレイ上に表示されるソフトウエアキーボードから入力する。印刷はWifi(登録商標)や赤外線通知を介してプリンタと接続して行うことができる。
以下、本発明の実施の形態としてハードウエアの構成は顧客側もPCを用いる構成を例として図示例と共に説明する。顧客側がスマートフォンなど他の計算機システムを使用しても本発明の効果は変わらない。
【0049】
以下の実施形態の説明では、商品として主に土地付きの一戸建て一般住宅を例に説明するが、本発明は土地付き一戸建て一般住宅に限定されない。一般分譲マンション、店舗用建物、店舗用分譲物件、ビル、店舗兼住宅、工場、作業場、ガレージ、田畑や果樹園等の農地、山林や、橋梁や、トンネルや、桟橋などの不動産や、乗用車、オートバイ、トラック、バス、乗合自動車、雪上車、スノーモービルなどの輸送機器や、ダンプトラック、ブルドーザ、ショベルカー、クレーン、コンクリートミキサー、杭打機、掘削機、除雪機など土木機械や、トラクター、コンバイン、田植機、稲刈機、農薬散布車などの農業機械や、ビジネスジェット、ヘリコプタ、ドローンなどの航空機や、漁船、ヨット、クルーザ、水上オートバイ、モーターボートなどの船舶、電動工具や、装飾品や、振袖等の服飾や、高級家具などの動産のように、ローンを利用して購入する商品に対しても適用できる。
【0050】
<実施形態1 概要>主に請求項1:基本
実施形態1の買取予約付商品管理システムは、ローンを利用して商品を購入する顧客へ、商品を販売する販売者が、販売後のローン支払い期間の所定期間中に、商品を買い取る(買い戻す)ことが出来る予約を付けて販売するシステムであり、所定の買取可能価額取得ルールに基づいてローン期間中の商品に対する、買取要求時期における買取可能価額を示す情報を取得し出力するように構成される。買取要求時期は実際に買取要求した場合でも、仮定の買取要求の時期であってもよい。
【0051】
<実施形態1 基本的構成>
図1は、本実施形態の買取予約付商品管理システムの機能ブロックを示す図である。同図に示すように、実施形態1の買取予約付商品管理システム(0100)は、商品識別情報保持部(A)(0101)と、顧客識別情報保持部(B)(0102)と、ローン情報保持部(C)(0103)と、ローン返済状況情報保持部(D)(0104)と、買取要求情報取得部(E)(0105)と、買取可能価額取得ルール保持部(F)(0106)と、買取可能価額情報取得部(G)(0107)、買取可能価額情報出力部(H)(0108)と、からなる。
【0052】
なお、上記機能ブロックは本発明を実施するための一例であって、本発明が克服すべき課題及びその効果と矛盾しない範囲において適宜その機能を省略したり、新たな機能を付加したりしてよい。
【0053】
以下に記載する買取予約付商品管理システムを構成する各機能ブロックは、いずれもハードウエア、ソフトウェア、又はハードウエア及びソフトウェアのいずれによっても実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやメインメモリ、GPU、画像メモリ、グラフィックボード、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶媒体とそれらの媒体の読取ドライブなど)、情報入力に利用される操作ボタン等の入力デバイス、マウス、タッチパネル、専らタッチパネルをタッチする目的で利用する電子ペン、ジョイスティック又はジョイスティック類似のポインタ位置入力装置、プリンタ、その他の外部周辺装置などのハードウエア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、GPS受信インターフェース、GPS用演算装置、ジャイロセンサ、加速度センサ、回転検知センサ、これらセンサの信号の処理装置、カメラ、画像ファイル処理回路、スピーカ、マイク、音声ファイル処理回路、通信用インターフェース、バーコードリーダ、電子カードリーダー、POS端末、顔認証装置、暗号化装置、指紋認証装置、掌紋認証装置、網膜認証装置などの生体認証装置、それらハードウエアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどが挙げられる。特にスマートフォン、タブレット端末、携帯電話、スマートウォッチ、パーソナルコンピュータ、データセンターのサーバ装置、有線・無線ネットワーク及びインターフェースなどを利用する。
【0054】
メインメモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力されメモリやハードウエア上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、前記各ハードウエアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。ここで、上記プログラムは、モジュール化された複数のプログラムとして実現されてもよいし、二以上のプログラムを組み合わせて一のプログラムとして実現されても良い。
【0055】
また、本発明は、その一部をソフトウェアとして構成することも可能である。さらに、そのようなソフトウェアが記録された記憶媒体も当然に本発明の技術的な範囲に含まれる(本実施形態に限らず、本明細書の全体を通じて同様である。)。
【0056】
<実施形態1 構成の説明>
<実施形態1 商品識別情報保持部(A)(0101)>
「商品識別情報保持部(A)」(0101)は、ローンを利用する商品(動産であるか不動産であるかを問わない。以下同じ。)を識別する商品識別情報を保持するように構成されている。
【0057】
商品識別情報としては、本発明のシステムを利用する順番に発行する番号でもよいし、他と重複しないランダム生成した文字列でもよいし、土地の住所や、商品に一義的に付けられた製造番号などでもよい。商品を本システム上で一義的に区別できる識別情報であればよい。また、商品識別情報は、その商品識別情報で識別される商品の属性情報やスペック情報などと関連付けられるように構成されていてもよい。例えば建売の一戸建てである場合には、建築資材に関する情報や、住宅設備に関する情報、配管や電気工事に関する情報などである。またこれらの情報にはそれぞれの耐久性に関する情報や、保守管理に関する情報が関連付けられているとなおよい。さらに、同等の商品がすでに販売されている場合には、その同等の商品を識別する商品識別情報と関連付けられていてもよい。これらは経時的にその種の商品がどのように劣化したり、補修の必要性があるかなどの予測情報を得たり、するために利用できるからである。なお、これらの情報にはそれぞれに費やした費用に関する情報や施工に関わった業者や作業者を識別する情報が関連付けられていてもよい。また一戸建て住宅の場合には、その立地の情報と、その地域での気象の情報が履歴情報として関連付けられていてもよい。また保守や修理、点検などが行われた場合には、その主体と、結果とをその時期と関連付けて保持するように構成することが望ましい。これらの情報は商品属性情報として商品属性情報保持部に保持されるように構成することができる。ハードウエア的には商品属性情報保持プログラムを利用して本願明細書に記載のコンピュータを利用して保持する処理をするように構成することが出来る。
【0058】
<実施形態1 顧客識別情報保持部(B)(0102)>
「顧客識別情報保持部(B)」(0102)は、ローンを利用して商品を購入する顧客を識別する顧客識別情報を保持するように構成されている。
【0059】
顧客識別情報は、顧客の氏名であってもよいし、本発明のシステムを使用するにあたって一義的に識別するために発行される会員IDのような文字列であってもよい。顧客識別情報は、その顧客識別情報で識別される顧客の属性情報と関連付けられていてもよい。顧客の属性情報とは、商品購入時の顧客の年齢、職業、勤務先、年収、家族構成、他の不動産や、商品(金融商品を含む)の所有情報などであるが、これらの情報は経時的に変化するものもあるので、時系列的に定期的に更新し、履歴として蓄積されていることが好ましい。また、家族などが同種の商品や、この買取予約付商品管理システムを利用した他の商品を購入した場合には、その情報を関連付けられるように構成することが好ましい。例えば、購入者である他の顧客識別情報と、それに関連付けられている商品識別情報を関連付けて保持するように構成することができる。なお、顧客属性情報は顧客属性情報保持部に保持するよう構成することが出来る。ハードウエア的には顧客属性情報保持プログラムを利用して本願明細書に記載のコンピュータを利用して保持する処理をするように構成することが出来る。
【0060】
<実施形態1 ローン情報保持部(C)(0103)>
「ローン情報保持部(C)」(0103)は、顧客識別情報で識別される顧客が利用するローンを識別するローン識別情報をそのローンの契約内容を示す情報であるローン契約内容情報と関連付けて保持するように構成されている。
【0061】
ローン識別情報は、金融機関でのローン契約の管理用番号やローン返済用口座番号、または単なる番号などローンを識別するための情報である。
【0062】
ローン契約内容情報としては、ローン契約する金融機関名又は/及び金融機関コード、契約の開始日、終了日、各回の返済日と金額、利息、残高、契約者、ローン契約時の返済計画などである。顧客がローンの借り換えや繰り上げ返済、またはローン返済猶予などを行った場合は、情報を更新するように構成するのが好ましい。
【0063】
<実施形態1 ローン返済状況情報保持部(D)(0104)>
「ローン返済状況情報保持部(D)」(0104)は顧客識別情報と関連付けてその顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報で識別されるローンの返済状況を示す情報(現実の返済状況であるか、返済予定の情報であるかを問わない。)であるローン返済状況情報を保持するように構成されている。
【0064】
ローン返済情報としては、既に返済済み分の支払い日と返済金額と利息金額、将来の返済の支払い日と予定金額と利息金額と支払い前後の金額の情報などが該当する。図19は、借入日が2010年12月1日、借入額が3500万円、年間利率が1.00%の固定金利で、年間支払回数12回、毎回定額(98,800円:元金と利子の合計)返済とした場合の予定額を示す表である。現時点が2021年12月28日、支払日を毎月1日とすると、直近2021年12月1日に支払いを行い、次の支払日は2022年1月1日となる。前回2021年12月1日の支払い後の元金残高は、25,210,351円となる。支払いを20年継続した場合の、2030年12月1日の支払い前元金残高は16,508,087円、支払い後元金残高が16,423,044円となる。グラフとして示したものが図18である。現時点(2021年12月28日)では2021年12月分までが支払い済みであり、2022年1月以降が返済予定の情報となる。ローン返済状況情報を保持することによって、後記のように顧客が商品の買取を依頼する場合に、現時点だけではなく未来の所望の時点においてどのような金額での買取を期待できるかを知りうるように構成できる。
【0065】
図18図19の例でのローン金利は全額全期間固定金利にて説明したが、変動金利、一定期間固定金利後変動金利、固定金利での借り入れと変動金利での借り入れを合わせたミックス金利などでも同様である。変動金利に関しては、ローン返済状況情報を保持した時点での金利を未来の変動金利として使用した仮定のローン返済状況情報を保持するように構成できる。未来の変動金利分については、金利変動した際に随時保持された情報に反映するように構成することが好ましい。
【0066】
<実施形態1 買取要求情報取得部(E)(0105)>
「買取要求情報取得部(E)」(0105)は、顧客識別情報と関連付けられて保持されている商品識別情報で識別される商品の買取の要求とその時期を示す情報(実際の買取要求であるか、仮定の買取要求であるかを問わない。)である買取要求情報を取得するように構成されている。買取要求の時期は、特定の一瞬を示す時機に限定されずに、幅を持った期間であってもよい。顧客が仮定の買取要求を出す場合は買取可能価額が将来どのような額となるか(推移するか)知りたいがためであり、そのためには幅を持った期間内での買取可能価額を得たいだろうと考えられるからである。なお、時期は、西暦、和暦などの年月日で特定されてもよいし、ある特定のタイミング(例えば、商品の購入タイミング、商品の使用開始タイミング、商品の完成タイミングなど、実際のタイミングであるか、想定したタイミングであるかは問わない。)からの経過年月日(暦を用いない)などで特定されてもよい。
【0067】
顧客が実際に買取要求を出す場合だけではない。顧客は、将来買取要求を出した時にいくらでの買取金額となるか把握するために、仮定の買取要求を出すことができる。買取要求を受け付ける期間については、ローン契約時(本システム利用開始時)に定めることができる。図18に示す例では、最初の5年間は買取受付停止期間とし、6年目からローン支払い完了までの35年までを買取受付可能期間として図中に示している。最初に買取受付禁止期間を設けたのは、販売者が支払う金額が大きくなることと、新築直後の家屋を手放す事例が多くないためである。ローン利用期間が非常に長期となる場合は期間の最後の方の期間、例えば一般家屋で通常寿命とされる30年後以降を買取受付停止期間とすることもできる。
【0068】
なお本システム利用開始後、買取要求を受ける販売者と顧客の両者合意の下で買取受付可能期間を変更できるように構成してもよい。ローン契約期間最後の方に買取受付停止期間を設ける場合は、ローン契約時(本システム利用開始時)に設けるべきであり、利用開始後に設定することは顧客の人生設計上支障となる可能性があり避けることが好ましい。買取要求を受けて買取を行う者は基本的には、本システムでローンを利用して顧客が商品購入した際の商品販売者であるが、ローン契約時にあらかじめ定めた販売者とは別の買取業者であってもよい。またはローンを利用した本システムは長期契約となるために、買取に当たる前記商品販売者や、ローン契約時にあらかじめ定めた前記買取業者から、ローン利用期間中に事業を継承した別の業者が担当してもよい。ローン契約中に業者が変更となる場合には、前の買取予約の条件と同条件が承継されるべきである。なお、買取要求が可能である旨の契約は、商品購入契約と同時に締結されるローン契約中に明記して(ローン契約内容情報中に明記)、又はローン契約に附帯して契約がなされるようにすることが望ましく、契約が法的に有効であることを証する電子的な署名などもこれらの情報に含まれて電子的に保持されていることが好ましい。この情報は、ローン情報保持部に保持されるように構成することが望ましい。
【0069】
<実施形態1 買取可能価額取得ルール保持部(F)(0106)>
「買取可能価額取得ルール保持部(F)」(0106)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、少なくとも、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、に基づいて取得するためのルールである買取可能価額情報取得ルールを保持するように構成されている。上述のように買取要求時期は、特定の一瞬を示す時機に限定されずに、幅を持った期間であってもよい。なお、保持されている買取可能価額取得ルールは、一のルールである必要はなく複数のルールが保持されていて、買取可能価額を算定する対象に応じて適切なルールが選択されるように構成されていてもよい。算定する対象である商品に商品種別を示す情報である商品種別識別情報を関連付けておき、その商品種別識別情報に応じて買取可能価額取得ルールが選択されるように構成することができる。また、このほかに商品販売時期別の買取可能価額取得ルールがさらにこれに加えて利用されるように構成してもよい。つまり、商品種別と、商品販売時期に応じて買取可能価額取得ルールが選択されるように構成することができる。
【0070】
「買取可能価額」とは、顧客が買取要求(実際の買取要求であるか、仮定の買取要求であるかを問わない)を出した時点である買取要求時期において、商品を買い取る販売者または買取業者が買取可能な商品の価額である。基本的にはローン残高に基づくことが多いと考えられるが、ローン契約時など本システム使用開始時に販売者又は買取業者と顧客との間で予め適用することを定めた買取可能価額取得ルールにて増減させることができる。また買取可能価額は、一の値段を示す値だけでなく、複数の値段を示す値であってもよいし、ある値幅を持った値であってもよい。また、複数の値段を示す値を出力する場合や、値幅をもった値を出力する場合には、それぞれに条件を付して出力するように構成してもよい。条件とは例えば商品の状態であったり、その時の商品の流通相場であったり、する。つまり、買取可能価額を算出した時点では未確定の要素である。また、幅をもって買取可能価額を算出し、出力する場合には統計情報に基づいて計算した結果である場合も含まれる。幅は例えば統計の有意水準などに基づいて、あるいは標準偏差などに基づいて生まれる幅であってもよい。
【0071】
「予め適用することを定めた」とは、ローン契約時、本システム利用開始時など、遅くとも本システムにおいてローンを利用して商品を購入する時点で、どういった買取可能価額取得ルールを適用するのか定められた、ということである。予め定められずに、買取要求を出した時点によって適用される買取可能価額取得ルールが変わってしまっては、顧客が将来の買取可能価額をシミュレーションして買取要求を出す時期を検討することができないからである。適用される買取可能価額取得ルールは一つに限定されていなくともよい。複数のルールを同時に適用する構成や、複数のルール内から顧客者が少なくとも一つを選択できる構成、必ず適用されるルールと選択できるルールを組合せた構成などとすることもできる。適用するルールは、少なくとも顧客と、商品の買取に当たる販売者又は買取業者の合意があれば、ローン契約期間途中であっても変更できるように構成してもよい。
【0072】
以下、買取可能価額取得ルールの例として、ローン残高に基づく場合、減価償却の考えに基づく場合、固定資産税対象物の資産価値評価の考えに基づく場合、中古住宅買取査定の考えに基づく場合を説明する。これらの例の説明において共通する前提条件は、ローン契約は頭金なし、借入総額3500万円、固定金利(1.0%)、35年(毎月利子+元金分割の固定額払い:全420回(12×35=420))、土地付き家屋の購入額内訳は土地1500万、木造モルタル造り家屋2000万円(躯体1500万円、空調設備150万円、給排水又は衛生設備及びガス設備200万円、電気設備150万円とする。なお買取可能価額取得ルールは、以下に説明するルールの例に限定されない。
【0073】
<買取可能価額取得ルール:ローン残高に基づく場合>
買取可能価額取得ルールの例としては、基本的な買取可能価額を買取実行時点のローン残高と同額とするルールである。ローン残高に基づく場合のルールでは返済状況に応じて変化例が考えられる。ローンの返済を一時猶予され当初予定よりもローン支払い残高が残っている場合に当初予定の支払計画での予定支払残高を基に買取可能価額を算定するルール又は実際の支払い残高に基づくルールが考えられる。ローン契約を繰り上げ返済した場合には当初予定の支払計画に拠る予定支払残高に基づいて買取可能価額を算出するルールや、本システムに参加していない金融機関を利用して借り換えを行った場合は買取予約を解消するルールや、本システムに参加している金融機関において例えばより低金利のローンに借り換えた場合にもローン残高に応じた買取可能価額とするルールなどが考えられる。
【0074】
<買取可能価額取得ルール:ローン残高基準の場合:買取可能価額の増減>
買取可能価額を、ローン残高基準でローン契約時に定めた所定額または所定比率が増額されるルールとしてもよい。商品売却時、例えば不動産や自動車など、所有権の移転に伴う手続きに要する諸費用に充当し、顧客が売却により家屋を手放した際にローン完済となって、手続き諸費用などを負うことを避けることができる。または、前記所定額や所定比率の幅を増やし、売却し諸手続き終了後に、顧客に若干でも売却益が残るようなルールとしてもよい。商品が住宅の場合、ローン負債を完済できるものの、住む家を手放した後の生活を構築する資金の一部とできるために、顧客へ安心感を与えることができる。本システムでの新規ローン利用客の募集にも寄与できる。なお、所定額、所定比率による増額分を加えた買取可能価額がローン借入総額を超える初期の期間については、買取受付停止期間とすることができる。所定比率としては5~10%ほどが好ましい。商品が不動産の場合は売却手数料3.3%(400万円越えの物件の場合3%、宅地建物取引業法による。手数料の消費税込みで3.3%)と印紙税(売買契約書に課税)と登記費用(抵当権抹消などの費用、司法書士報酬)などに要する分を含めると5%程度の諸費用が売却時にかかるためである。所定額としては、前記所定比率とローン借入総額から求まる金額の範囲が好ましい。なお所定額については、全期間共通ではなく、ローン残高に応じて前記所定比率に応じた金額を加減するとしてもよい。
【0075】
買取可能価額を、ローン残高に対しローン契約時に定めた所定額または所定比率を減じる算出ルールの例は以下のようなものが考えられる。所有権移転登記のための手続き(登録免許税、申請手続き費用、司法書士依頼費用等)にかかる費用の少なくとも一部を顧客負担とする場合である。または、例えば商品が家屋や建築物を含む不動産であれば、指定の定期点検を漏れなく行い異常がなかったか、異常があれば指定リスト上の業者によって修理し回復したか、改築した場合に指定リスト上業者によって工事が行われたかなどを確認し、要修理箇所が修理されていなかったり指定リスト外業者による点検や修理、改築が行われたりした場合は、買取可能価額を減じる、または買取可能価額を0とする(買取保証対象から外す)ルールや、後記実施形態で説明するように商品の価額自体が上がった場合、例えば付近に鉄道の駅ができたり高速道のインターチェンジができたりして付近の土地の路線価格が上がった場合に路線価格を所定比率で買取可能価額に反映させるルール又は反映させないというルールなどが考えられる。商品が自動車や土木機械等機械類であれば、車検などの定期点検をきちんと受け、異常あれば修理し回復したかどうか、オプション追加や部品交換などでの機能改善による価値向上などを価額に反映するルール、事故歴があれば買取可能価額を下げるように反映するルールなどが考えられる。
【0076】
<買取可能価額取得ルール:ローン残高基準の場合:土地の扱い>
商品が土地付建物の場合、土地資産高も経年で順次減額して評価するルールや、逆に経年では減額しないルールなどが考えられる。土地資産高は経年で減額せず、家屋相当額のみローン残高に応じて買取可能価額を下げていくという買取可能価額ルールとしてもよい。この場合、ローン契約期間中にローン残高が初期土地価格を下回る場合が起こりうるが、その場合は初期の土地取得価格を買取可能価額の最低額とするルールとしてもよいし、買取希望時期の路線価格によって初期土地取得価格を増減させた買取可能価額とするルールしてもよい。ローン残高が土地の初期取得額(または路線価格を考慮して増減した土地価額)を上回る場合はローン残高に基づいて、同じか下回る場合は土地の初期取得額(または路線価格を考慮して増減した土地価額)に基づいて、予めローン契約時に定めた所定額または所定比率で買取可能価額が減額または増額される買取可能価額ルールとしてもよい。なお、所定額、所定比率による増額分を加えた買取可能価額がローン借入総額を超える初期の期間については、買取受付停止期間とすることもできる。
【0077】
<買取可能価額取得ルール:減価償却の考えに基づく場合>
ローン借入金総額に対し、対象商品の法定耐用年数に応じた減価償却費を減じていくような買取可能価額取得ルールとしてもよい。法定耐用年数に基づく減価償却費相当分の算出は定額法または定率法のどちらを用いてもよい。例えば一般用の普通自動車は法定耐用年数が6年であるため、ローンで購入した普通自動車は、定額法であればローン借入額の1/6ずつを毎年支払う(ローン金額の1/72ずつを毎月支払う)、定率法であればローン金額残高に対し毎年0.333の割合で支払い、ローン総額の0.09911を減価償却費相当額が下回るときはローン残高に対し定額で支払う方法などである。前記対象商品の法定耐用年数に応じた減価償却していくような買取可能価額取得ルールにおいて、法定耐用年数が異なる物が合わさって一つの物を構成する場合を、以下一般家屋の例を、図23、24を用いて説明する。
【0078】
<買取可能価額取得ルール:減価償却:土地代を家屋分に振り分け経年減額するルール>
一般家屋では、建物の躯体部分と付属設備では法定耐用年数が異なるため、それぞれの減価償却を考慮した買取可能価額取得ルールとしてもよい。一般家屋の法定耐用年数は木造モルタル造りでは22年、電気設備(蓄電池電源設備を除き)は15年、給排水又は衛生設備及びガス設備は15年、冷暖房等の設備(冷凍機の出力が22kw以下)は13年などとなっている。図23は、土地と家屋をまとめて購入した場合(土地を購入後に続けて家屋を建設した場合も含む)に、家屋の躯体部分とその他各種設備の費用比率によって、土地と家屋の取得時のローン借入総額(元金)を配分し、減価償却法に則って、経年により買取可能価額が下がる例である。図23では、上述の前提条件のローン契約と、土地と家屋費用内訳の場合に、増分所定額としてローン借入総額3500万円の1割相当の350万円を減価償却法(定額法)に則って算出される土地と家屋の資産高合計値に加算し、ローン契約期間初期の増分所定額を含む買取可能価額がローン借入総額を超える期間(この例では約2年、図23中の0年からaまでの期間)を買取受付停止期間とするルールの例を示している。ローン契約期間初期を買取受付停止期間とするのは、ローン完済し不動産売却に伴う手続きの諸費用を払ったとしても新築物件入手後に売却したほうが、顧客のみが一方的に利益となる状態を回避するためである。増分所定額は本例で説明した1割相当額(350万円)に限定されず適宜定めることができる。なお所定額を減額するルールでもよいし、所定比率を増減するルールでもよい。所定比率はローン残高に対し5~10%が好ましい。所定額は、前記所定比率とローン借入総額から求まる金額の範囲が好ましい。なお所定額については、全期間共通ではなく、ローン残高に応じて前記所定比率に応じた金額を加減するとしてもよい。
【0079】
各部分ごとの費用(土地資産高配分込み)と法定耐用年数は、躯体部分3500×1500/2000=2625万円(22年)、電気設備と給排水又は衛生設備及びガス設備612.5万円(15年)、空調設備262.5万円(13年)の割り振りとなる。定額法を用いる場合は、初年度の月数tの期間の買取可能価額(万円)F(t)は次式で表される(ただし(2×12)<t≦(13×12))。式中最後の項は増分所定額である。
F(t)=2625/(22×12)×t+612.5/(15×12)×t+262.5/(13×12)×t+350
ローン契約期間13年(図23中のc)で空調設備の減価償却が終わるため、14年目からは式F(t)の262.5/13/12×tの項が消える。15年(図23中のd))経つと16年目からは最初の躯体部分のみの減価償却と増加所定額が残り、22年(図23中のe)を過ぎると増分所定額のみ残り一定となるといった具合である。図23ではグラフ下部の細点線が空調関連設備(土地込み)の残価、太点線が電気ガス給排水設備(土地込み)の残価、細実線が家屋躯体(土地込み)の残価を示し、太実線が土地家屋合計値(土地込み残価金額)、一点鎖線が買取可能価額を示す。上部の細点線はローン残高を示す。図23中のbにて、買取可能価額がローン元金残高のグラフと交差し、b以降はローン元金残高の方が大きくなる。
【0080】
<買取可能価額取得ルール:減価償却:家屋分のみ経年減額、土地代一定とするルール>
図24には、土地資産高は取得時と変わらずに経年で減額しないとして、家屋躯体、電気ガス給排水設備、空調関連設備を減価償却の考えに基づいて経年で減額する様子を示すグラフである。土地資産高、家屋部分の費用、ローン契約条件、増分所定額は上記図23の例と同様とする。図23の例と異なり土地資産高を減額しないために、土地家屋資産高合計値の減額の進み方が図23の例より緩やかであるため、ローン契約初期の増分所定額を含む買取可能価額がローン借入総額を超える期間は図24の例では約3年となる(図24中の0年からaまでの期間)。土地部分の減額を行わない場合は、買取可能価額は次のF1(t)の式のようにするルールが考えられる。(ただし(3×12)<t≦(13×12))
F1(t)=土地代(1500万円)+2000/22/12×t+350/15/12×t+150/13/12×t+350
図24の例でも、図23の例でのF(t)式と同様、式の最後の項は増分所定額であり、13年経過後(図24中のc)、150/13/12×t+350の項がなくなり、15年経過し(図24中のd)16年目からは350/15/12×tの項もなくなる。22年経過し(図24中のe)23年目以降は、土地資産高と増分所定額の合計値が買取可能額となる買取可能価額取得ルールの例である。
【0081】
図24中の1500万円部分の水平な細実線は土地資産高を示す。土地資産高が経年で減額としないルールのため、家屋躯体の減価償却が終わる22年目以降(図24中のe以降)には、土地家屋資産高合計値は土地代と同額となる。本例のローン契約ではローン元金残高は21年6ヶ月で土地家屋資産高合計値を下回る(図24中のb)。そのため全期間、減価償却の考えのみに基づくルールではなく、ローン元金残高が土地家屋資産高合計値を上回る期間(図24の0年からbまで)はローン元金残高に基づき、逆転後は土地家屋資産高合計値に基づいて買取可能価額を取得するルールとしてもよいし、所定額または所定比率を増減するルールとしてもよい。または逆にbまでは土地家屋資産高合計値に基づき、逆転後はローン元金残高に基づく買取可能価額取得ルールとしてもよい。土地資産高は取得時のままとするルールでもよいし、買取希望時期の路線価格に基づく土地資産高とするルールでもよい。土地資産高を取得時の価格に基づく、または買取希望時期の路線価格に基づく場合でも買取可能価額に、所定額または所定比率を増減するルールとしてもよい。増分所定額は本例で説明した1割相当額(350万円)に限定されず適宜定めることができる。なお所定額を減額するルールでもよいし、所定比率を増減するルールでもよい。所定比率はローン残高に対し5~10%が好ましい。所定額は、前記所定比率とローン借入総額から求まる金額の範囲が好ましい。なお所定額については、全期間共通ではなく、ローン残高に応じて前記所定比率に応じた金額を加減するとしてもよい。
【0082】
<買取可能価額取得ルール:固定資産税対象物の資産価値評価の考えに基づく場合>
固定資産税の対象となる家屋の資産価値の評価は、概略的には再建築価額と経年減価補正率の積から算出される値が使われ、結果が再建築価額の20%を下回る場合は以後再建築価額の20%固定となる。この考えに基づいて、取得価格に対し経年減価補正率をかけて計算する。図25に示す例は、ローン内容、土地家屋の内訳は上述の前提条件とし、買取可能価額における増分所定額の条件を上述の例と同様ローン借入総額の1割相当額(350万円)とし、土地資産高は変化せず家屋部分のみ経年で減価するとしたルールの例である。図24では、図の下方に家屋部分の資産高を細実線で示し、中央1500万円の所の太実線が土地資産高を示し、上側に家屋資産高と一定値である土地資産高の合計値を示す。27年目以降は減点補正率が20%となるため、27年目以降(図25中のe)の家屋資産高は一定値となる。
【0083】
図25の例は、契約初期からローン元金残高と交差する13年頃まで(図25中の0年からb)はローン元金残高に基づき、逆転後は家屋残高と土地残高の合計額に基づく買取可能価額取得ルールである。ローン契約期間初期から、家屋資産高と土地資産高合計値と増分所定額に基づく買取可能価額がローン借入総額を下回るまでの約4年間(図25中の0年からa)を買取受付停止期間としている。変化例として、前記ルールと逆に、初期は家屋資産高と土地資産高の合計値と増分所定額に基づき、図25中のb以降はローン残高と増分所定額に基づくルールや、全期間を固定資産価値評価の考えにより家屋資産高と土地資産高合計値に基づくとする買取可能価額取得ルールなども考えられる。増分所定額は本例で説明した1割相当額(350万円)に限定されず適宜定めることができる。なお所定額を減額するルールでもよいし、所定比率を増減するルールでもよい。所定比率はローン残高に対し5~10%が好ましい。所定額は、前記所定比率とローン借入総額から求まる金額の範囲が好ましい。なお所定額については、全期間共通ではなく、ローン残高に応じて前記所定比率に応じた金額を加減するとしてもよい。
【0084】
<買取可能価額取得ルール:中古住宅買取査定の考えに基づく場合>
不動産業者が中古住宅を買い取る際の一般の査定額の考えに基づいた買取可能額取得ルールの例を説明する。公益財団法人 不動産流通近代化センター(現 不動産流通推進センター)のマニュアルに基づく住宅の買取査定が良く使われているため、その住宅の経年による査定額の減額度合いを参考とする。なお、前記マニュアルの考え方に基づく査定方法に限定されるものではなく、他の査定方法に基づいてもよい。前記マニュアルでは、経年で査定額が下がり、20年目あたりから減少が緩やかとなり、27年目以降は10%くらいで漸減する(国土交通省 資料3 中古住宅流通、リフォーム市場の現状 11頁)。家屋に上記資料の減額率を乗じて家屋資産高を見積もったグラフを図26に示す。
【0085】
ローン契約内容や、土地家屋の費用内訳は上述の前提条件のとおりである。また増分所定額も前述の例に準じ350万円としている。図25の例と同様、土地資産高は変化せず一定で家屋部分の資産高が経年で減額する。図26の下方に細実線で家屋部分の資産高を示し、上の方に家屋資産高と土地資産高合計額を細実線で示す。細点線はローン元金残高を示し、一点鎖線は買取可能価額を示す。図26の例でもローン契約期間18年頃(図26中のb)にて、ローン元金残高と家屋資産高と土地資産高の合計額のグラフが交差し逆転する。図26の例は、買取可能価額がローン借入総額を超える期間約4年(図26中の0年からa)は買取受付停止期間とし、以後ローン元金残高と家屋資産高と土地資産高の合計額が逆転するまで(図26中のaからbの期間)はローン元金残高と増分所定額に基づき、逆転後(図26中のb以降)は家屋資産高と土地資産高の合計と増分所定額に基づくルールの例である。27年目(図26中のe)以降は家屋資産高と土地資産高の合計額はほぼ横ばいに近い状態で漸減する。逆に初期からbまでは家屋資産高と土地資産高の合計額と増分所定額に基づき、以後のb以降はローン元金残高と増分所定額に基づくルールとしてもよい。ローン契約期間の全期間を中古住宅買取査定の考え方による家屋資産高と土地資産高の合計と増分所定額に基づいた買取可能価額取得ルールとしてもよい。増分所定額は本例で説明した1割相当額(350万円)に限定されず適宜定めることができる。なお所定額を減額するルールでもよいし、所定比率を増減するルールでもよい。所定比率はローン残高に対し5~10%が好ましい。所定額は、前記所定比率とローン借入総額から求まる金額の範囲が好ましい。なお所定額については、全期間共通ではなく、ローン残高に応じて前記所定比率に応じた金額を加減するとしてもよい。
【0086】
指定業者でメンテナンスを行わないと買取査定が下がる又は買い取らないというルールが適用されていれば、ローンを利用して新品を購入した顧客には、指定業者でメンテナンスを受けようとする動機付けが働く。商品を販売し、将来の買取予約をした販売者にとって本システムを利用した商品は、メンテナンス履歴などがきちんと把握された素性の確かな商品である。買取予約をつけているため、他社よりも販売者へ買取依頼が来る可能性の方が高い。品質の良い中古物件を商品として入手しやすなり、販売者が中古販売も行う場合、中古であっても品質の良い商品として売ることができるようになるため販売者にとってもメリットが見込まれる。
【0087】
<実施形態1 買取可能価額情報取得部(G)(0107)>
「買取可能価額情報取得部(G)」(0107)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、保持されている買取可能価額情報取得ルールと、に基づいて取得するように構成されている。
【0088】
上述のように買取要求の時期は、特定の一瞬を示す時機に限定されずに、幅を持った期間であってもよい。顧客が仮定の買取要求を出す場合は買取可能価額が将来どのような額となるか(推移するか)知りたいがためであり、そのためには幅を持った期間での買取可能価額を得たいだろうと考えられるからである。過去から現在を経て将来に至る買取可能価額の推移を得て、買取要求を実際に出す時機を検討することが考えられるため、買取要求時期としての最長期間はローン契約全期間(買取受付全期間としてもよい)であり、最短としては買取を希望する時期(買取要求の受付時間単位による。単位は、月、日、時など商品と契約に拠って適宜設定できる)となる。時期を指定すると、設定した前後数年の期間の買取可能価額情報を取得するなどのようにも構成できる。
【0089】
商品が一般家屋の場合、図18のグラフ、図19の表に示すようなローン返済計画に基づいて買取可能価額を算出することができる。例えば商品が家屋で、ローン支払い猶予や繰り上げ返済未実施の支払い状況であって、買取可能価額として買取実行時のローン残高とするルールであるとすると、図19で2026年12月に買取実行される場合には、同月時点の支払い前残高20,507,966円が買取可能価額となる。図23から図26を用いて説明した前記の買取可能価額取得ルール又は他のルールにより取得されてもよい。
【0090】
商品の買取要求を顧客が出した場合に,買取予約した販売者又は買取業者以外の買取希望者(又は買取希望業者)へのオークションを実施するように構成してもよい。例えば買取要求あった時点での買取実行予定時期における買取可能価額を最低価格とした場合には、買取可能価額を超えた入札があれば入札者が落札し、買取可能価額を超えた入札者がいなければ元々買取予約していた販売者又は買取業者が買取を実行するという構成とすることができる。オークション実施時の最低価格はローン残高など適宜決めることができる。
【0091】
<実施形態1 買取可能価額情報出力部(H)(0108)>
「買取可能価額情報出力部(H)」(0108)は、取得した買取可能価額情報を出力するように構成されている。上述のように買取要求の時期は、特定の一瞬を示す時機に限定されずに、幅を持った期間であってもよい。そのため、買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報が取得され出力される時には、買取要求時期である時機または期間での買取可能価額情報を出力することとなる。買取要求時期としての最長期間はローン契約全期間(買取受付全期間としてもよい)であり、最短としては買取を希望する時機(買取要求の受付時間単位による。単位は、月、日、時など商品と契約に拠って適宜設定できる)となる。
【0092】
以下、図18から図34を用いて、本発明の買取予約付商品管理システムを顧客のスマートフォン上で使用した際の画面例を説明する。本システムをスマートフォン上で使用するには専用アプリをインストールする方法でもよいし、ブラウザにて専用サイトにアクセスする方法でもよい。アプリ使用の場合は、ユーザ登録として顧客識別情報を入力し、スマートフォン付属のカメラによる顔認証や、指紋認証装置と関連付けて本人認証を行うことができる。パスワードを使用してもよい。ローン契約内容の情報は、本システムのローン情報保持部から取得する。
【0093】
以下の説明の前提条件として、商品は土地付き建物(住宅)であり、ローンは35年ローンで3500万円借入、固定金利1.00%、年間支払回数12回(毎月1日支払い)、土地付き建物引き渡し時の2010年12月から支払い開始とする。買取可能価額情報取得ルールは、指定業者による定期点検を漏れなく受け、リフォームは指定リスト上業者を使用すれば減額査定無し、ローン利用開始(新築引き渡し)後に所定期間設けた買取受付停止期間後~35年までが買取受付期間であり、顧客から買取要求時期として買取要求が出され決定した場合には、買取要求で指定された時期に買取を実行するというルールに基づいて説明する。また本説明は別種のルール適用されることを妨げるものではない。
【0094】
図18図19は本説明における土地付き建物の35年ローンの返済計画(返済済も含む)を示す。図27から図34は実際に本システムの利用画面例である。図29から図32は上述の買取可能価額取得ルールで説明した、減価償却、固定資産評価、中古住宅買取査定、ローン残高に基づくルールの4例に対応する本システムの利用画面例である。現時点を2021年12月28日とする。図27が本システムのトップページの例である。物件管理システムという名称としている。顧客は佐藤拓哉氏であり、本システムを利用し3件の物件を購入している。土地付き建物、自動車、家具(書棚)の3件のうち、土地付き建物を例として説明する。1番目の土/建を選択し(図27では選択された1番目の土地付建物の物件が白黒反転表示されている)、画面下の「次へ」ボタンを押下する。
【0095】
図28の画面が、土地付き建物の履歴情報である。土地の広さ、建物の階数、竣工年月日、定期検査歴と今後の検査予定、リフォーム歴が記載されている。リフォーム欄にはリフォーム完成日と業者名が記載され、業者名の右側には指定リスト上業者であることを示す「○」印が表示されている。履歴欄の下には、「相談」、「検査」、「リフォーム」、「買取見積」の4ボタンが設置されている。何か物件について相談したいことがある場合は「相談」ボタンを押下し、問い合わせフォームに必要事項を記入する。WEBサイト上で直接入力したり、メールで発信したりしてもよい。必要に応じ、物件管理システム管理会社のオペレータがチャットで顧客と応答したり、顧客のスマートフォンへ電話をかけて直接会話したりするように構成してもよい。また電話対応時にビデオ通話とし、物件の不具合箇所や改善希望箇所の具合をオペレータに画面越しに確認してもらうようにもできる。
【0096】
「検査」ボタンを押下すると、実施済みの検査歴を選択して各検査時の結果報告(検査担当業者、検査担当者氏名、点検項目、検査時所感など)を閲覧するように構成できる。「リフォーム」ボタンを押下するとリフォーム歴を閲覧できる。各リフォーム歴を選択すると、何処をどのように変えたかを閲覧することができる。各ボタンで移動し各画面を閲覧後、画面の最下段にある「戻る」ボタンで一つ前の画面に戻ることができ、「TOP」ボタンで図27に示すトップ画面へ戻ることができる。図28では「買取見積」が選択され、「次へ」ボタンが押下された状態を示している。
【0097】
図29から32は買取見積りシミュレーションの画面である。本システムの利用者である顧客名、物件名、現在の年月日、現在時点でのローン残高が上部に表示されている。ローン残高の情報は、本発明のシステムの買取要求情報取得部(E)(0105)にて現在時点での仮の買取要求があり、買取可能価額情報取得部(G)(0107)にて指定された買取要求時期で買取実行した場合の仮の買取可能金額情報を取得した結果を基に表示している。図29から32のように、初期状態ではローン契約の全期間に渡っての買取可能価額を表示させてもよいし、現在時点を中心に所定の年数(+5年、-5年など)表示させるように初期画面を設定変更してもよい。
【0098】
このような表示に必要な期間(時期)の買取可能価額情報を買取可能価額情報取得部(G)(0107)にて取得し、表示に必要な期間(時期)での買取可能価額情報を買取可能価額情報出力部(H)(0108)にて出力する。またはグラフを拡大縮小した際に都度取得し直してもよいし、全期間分を取得して一時的にメモリに保持しておき表示する期間(時期)分だけ出力するようにしてもよい。画面切り替えしたり、本システムの使用を終了したりするときにメモリから消去されるように構成することができる。図29から図32の順に、減価償却の考えに基づく買取可能価額取得ルール(増分所定額あり、買取受付停止期間3年)、固定資産評価の考えに基づく買取可能価額取得ルール(増分所定額有、買取受付停止期間4年)、中古住宅買取査定の考えに基づく買取可能価額取得ルール(増分所定額有、買取受付停止期間4年)、ローン残高に基づく買取可能価額取得ルール(増分所定額なし、買取受付停止期間5年)の例を示す。買取見積りシミュレーションの画面の説明は、図32のローン残高に基づく買取可能価額取得ルールの例を代表として行う。他の例も画面表示内容や操作方法は同じである。
【0099】
図32の画面中央には、買取要求時期、買取可能価額の指定欄、買取要求によって売却する(買取業者による買取実行される)時期のローン残高が示されている。指定欄の買取可能価額は、直上の買取要求時期の年月で示される時期の買取可能価額情報を取得し出力されたものである。指定欄の下の画面中央付近に買取要求時期と買取可能価額のグラフが表示されている。最初に見積りシミュレーション画面を表示させた際は、グラフの横軸はローン契約期間全体を、縦軸は0から少なくともローン借入総額またはローン契約期間全期間のおける買取可能価額最大値の範囲を表示する。表示範囲が広すぎる場合は指2本で拡大したい部分を中心に指2本でタッチし、指間隔を広げ(ピンチ)て適宜拡大できる。拡大した後縮小したい場合は広げてタッチした2本の指の間隔を狭めて縮小表示する。最初の表示に戻したいときはグラフ枠内を1本指で2回連続タッチするなど操作し、適宜グラフ表示を調節する。買取要求時期と買取可能価額の指定欄には、現在(2021年12月28日)から5年後の2026年12月を買取要求時期として買取実行する場合の、買取可能価額20,507,966円が表示されている。指定欄下のグラフは過去から「今」が実線で表記され、未来の部分は実線ではなく点線で表記されている(ただし買取受付停止期間は点線で表示)。買取要求時期を(d)としてグラフ横軸に示し、その時点の買取可能価額をグラフ縦軸に(¥)として示している。
【0100】
買取要求時期は数値としてグラフ上部の指定欄に直接入力することができる。その際は、買取要求時期の年または月の右にある下向き三角を押下し、プルダウンメニュウから所望の年や月を選択する。選択すると指定欄の買取可能価額の数値が、前記入力された買取要求時期に対応する買取可能価額に変化すると同時に、グラフ上の(d)の位置と対応する縦点線および買取可能価額を示す(¥)の位置と横点線が動く。買取受付停止期間に対しては買取要求時期として選択できないようにすることが好ましい。グラフ上方の買取可能価額欄に金額を直接入力すると同様に前記入力金額を超えない最も近いローン残高となる年月を買取要求時期欄に表示する。金額の入力は金額表示部をタップし数字を直接入力する方法や、欄右の下向き三角を押下し例えば10万円単位で示される買取可能価額のプルダウンメニュウから選択する方法で入力する。またはグラフの横軸、縦軸の(d)、(¥)を指でスライド操作し変化させるように構成してもよい。これら買取要求時期や買取可能価額の入力は上記説明の方法に限定されず適宜既知の手法で設定できる。
【0101】
図32で買取見積りシミュレーションした時点よりも未来の2026年12月に売却した場合の買取可能価額に顧客が納得した場合を、図33を用いて説明する。図33は、実際に2021年10月から5年経過して2026年12月になった時に、買取要求を出そうとする際の画面例である。図33のグラフは図32のグラフの一部を拡大表示している。画面上部の現在時点表示が図32の5年後の2026年12月10日となっている。画面中央部では2026年12月を買取要求時期としたことにより、買取可能価額として2026年12月支払前ローン残高である20,507,966円が表示され、その直下にローン残高が同額で表示されている。この内容で決定する場合には、画面最下段の「買取依頼」ボタンを押下する。中止する場合は「戻る」又は「TOP」ボタンを押下する。
【0102】
図34は、図33の画面で「買取依頼」ボタンを押下した場合に進む次の画面の例である。買取依頼内容が表示され、中央に大きく「買取依頼する」ボタンと「中止する」ボタンが設置されている。ボタンの押下前の状態が示されている。希望する方を押下する。
【0103】
上記説明では、買取要求を出すとすぐに買取実行される例を説明したが、買取要求を出した後所定期間を経てから買取実行されるように構成してもよい。その場合買取可能価額のシミュレーションは、入力した買取要求時期に即買取実行されるとしたときの買取可能価額を示すようにしてもよいし(顧客は買取実行される時期を買取要求時期として入力する。)、入力した買取要求時期に所定期間経過後の買取実行する時期での買取可能価額を示すように構成してもよい。後者の方が、買取要求を出す時期を入力すれば実際に買取実行される時期での買取可能価額を得られ顧客負担少なく、好ましい。
【0104】
<実施形態1 処理の流れ>
図2は、実施形態1の買取予約付商品管理システムの動作処理のフローチャートである。買取予約付商品管理システムの動作方法は、商品識別情報保持ステップ(a)(S0201)と、顧客識別情報保持ステップ(b)(S0202)と、ローン情報保持ステップ(c)(S0203)と、ローン返済状況情報保持ステップ(d)(S0204)と、買取要求情報取得ステップ(e)(S0205)と、買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)(S0206)と、買取可能価額情報取得ステップ(g)(S0207)と、買取可能価額情報出力ステップ(h)(S0208)と、を有する。
【0105】
ここで計算機である買取予約付商品管理システムの動作方法は、
商品識別情報保持ステップ(a)(S0201)は、ローンを利用する商品(動産であるか不動産であるかを問わない。以下同じ。)を識別する商品識別情報を保持する処理を行い、
顧客識別情報保持ステップ(b)(S0202)は、ローンを利用して商品を購入する顧客を識別する顧客識別情報を保持する処理を行い、
ローン情報保持ステップ(c)(S0203)は、顧客識別情報で識別される顧客が利用するローンを識別するローン識別情報をそのローンの契約内容を示す情報であるローン契約内容情報と関連付けて保持する処理を行い、
ローン返済状況情報保持ステップ(d)(S0204)は、顧客識別情報と関連付けてその顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報で識別されるローンの返済状況を示す情報(現実の返済状況であるか、返済予定の情報であるかを問わない。)であるローン返済状況情報を保持する処理を行い、
買取要求情報取得ステップ(e)(S0205)は、顧客識別情報と関連付けられて保持されている商品識別情報で識別される商品の買取の要求とその時期を示す情報(実際の買取要求であるか、仮定の買取要求であるかを問わない。)である買取要求情報を取得する処理を行い、
買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)(S0206)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、少なくとも、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、に基づいて取得するためのルールである買取可能価額情報取得ルールを保持する処理を行い、
買取可能価額情報取得ステップ(g)(S0207)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、保持されている買取可能価額情報取得ルールと、に基づいて取得する処理を行い
買取可能価額情報出力ステップ(h)(S0208)は、取得した買取可能価額情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である買取予約付商品管理システムに実行させる動作方法である。
【0106】
<実施形態1 ハードウエアの説明>
図3は、実施形態1のコンピュータ(計算機)である買取予約付商品管理システムのメインボードやその周辺機器によって構成されるハードウエアを説明するための図である。図3は買取予約付商品管理システムのハードウエア構成例を示す。「CPU」、ノースブリッジとサウスブリッジからなる「チップセット」、「不揮発性メモリ」、「メインメモリ」、「I/Oコントローラ」、「USB、IEEE1394、HDMI(登録商標)、LAN端子、etc」、「BIOS」、「PCIスロット」、「リアルタイムクロック」などから構成される。
【0107】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、本システムの起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0108】
すなわち図3に示すように買取予約付商品管理システムでは、不揮発性メモリにはOS(オペレーティングシステム)とデバイスドライバのほかに、商品識別情報保持プログラムと、顧客識別情報保持プログラムと、ローン情報保持プログラムと、ローン返済状況情報保持プログラムと、買取要求情報取得プログラムとを、買取可能価額取得ルール保持プログラムと、買取可能価額情報取得プログラムと、買取可能価額情報出力プログラムと、を有し、データとして、商品識別情報、顧客識別情報、ローン識別情報、ローン契約内容情報、ローン返済状況情報、買取要求情報、買取可能価額情報、買取可能価額情報取得ルールが保持されている。これらは、本システムがコンピュータ上で起動されることにより、メインメモリに展開されて、起動命令を受け付けることによって、CPUが順次プログラムとデータを利用した演算を行っていく。
【0109】
本実施形態によって、実際の買取希望か仮定の買取希望かにかかわらず買取可能価額をローン利用者である顧客が得ることができ、ローン期間途中での販売者への買取要求を出すかどうかを検討することができる。
【0110】
<実施形態2 概要>主に請求項2(商品状態情報)
実施形態2は実施形態1の買取予約付商品管理システムを基礎として、商品状態情報取得部(J)と、商品状態情報保持部(K)をさらに有し、買取可能価額情報取得部(G)保持されている商品状態情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように構成されているものである。
【0111】
<実施形態2 構成>
図4に実施形態1を基礎とした実施形態2の買取予約付商品管理システム(0400)の機能ブロック図を示す。実施形態1に対し前述のようにさらに、商品状態情報取得部(J)(0409)と、商品状態情報保持部(K)(0410)と、を有するように構成されている。商品状態情報取得部(J)(0409)と、商品状態情報保持部(K)(0410)以外は実施形態1と同様のため、以下、商品状態情報取得部(J)(0409)と、商品状態情報保持部(K)(0410)についてのみ説明する。
【0112】
<実施形態2 構成の説明>
<実施形態2 商品状態情報取得部(J)(0409)>
「商品状態情報取得部(J)」(0409)は、顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の状態を示す情報である商品状態情報(実際の商品の状態であるか、仮定の商品の状態であるかを問わない。)を取得するように構成されている。
【0113】
「商品状態情報」とは、商品の状態を表す情報であり、代表的には商品のメンテナンス状態や、商品の現実の減耗、損耗の状態、商品の使用量、使用期間などをいう。メンテナンス状態はメンテナンスを受けてきたかの履歴(点検項目、補修項目と使用部材や部品、担当業者、日時など)を含んでいてもよい。また初期性能維持のための補修だけではなく、性能向上、快適性向上などを目的とした改造によって、より高耐久であったり、より高性能な部品に付け替えたりする場合や、逆に電動シャッターを手動シャッターに替える場合のように機能は減るが低価格でメンテナンス不要(又は低頻度で低コスト)で所望の最低限の機能は達成できるような場合の改造といった仮定の情報であってもよい。
【0114】
商品状態情報の例としては以下のようなものがありうる。商品が一般住宅の家屋である場合、商品の買取要求を将来受ける販売者が指定する定期検査(指定リスト上業者が検査実行)を指定タイミングに実施し、検査不具合の修繕を適切に指定リスト上業者に依頼して行い、リフォームする場合には指定リスト上業者が施工したかといった情報を、商品状態情報として取得する。商品が自動車の場合は、法定点検、車検をリスト上指定業者が指定タイミングで行い、検査不具合の修繕を適切に指定リスト上業者が行ったかといった情報を商品状態情報として取得する。また商品が家屋であれば、例えば築10年時点(ローン支払い10年経過時点)で子供が結婚して家を出た後に間取りを大きく変えるリフォームを行った際の商品状態情報を取得したり、現在1台分の駐車場を仮に庭部分を削りもう1台分駐車場を拡大し屋根を付けた場合の商品状態情報を取得したりする。または、室内で飼育する犬や猫などのペットの排せつ物の臭いが床板や壁に染みついていたり、床や壁に爪痕が残っていたりといった価値を損ねるような情報も商品状態情報である。
【0115】
また商品状態情報には、商品を買取ることを申出ている販売者又は買取業者などによる定期的な商品状態の検査結果などが含まれていてもよい。このように定期的にあるいは不定期に検査を実施するようにすると、買取可能価額を高く維持したい家主は家屋などの商品を丁寧に使用するので、買取主にとっても価値が減じないで商品を転売できるというメリットがある。また、メンテナンスの時期を定期的に設けるとともに、メンテナンスを受けるか、受けないか、または一部のみメンテナンスを受けるか、メンテナンスを受ける場合にどのようなメンテナンスを受けるか(対象部に複数の対処法候補、複数の部材候補があるような場合)について、家主側に選択の自由を与え、その選択の結果を買取可能価額に反映させるように構成してもよい。この場合には、将来のメンテナンスの選択予定や、これまでのメンテナンスの選択結果を入力することによってあるいはこれらを取得することによって、買取可能価額を計算するように構成することもできる。
【0116】
「取得」とは入力を受付けて商品状態情報をコンピュータで演算可能に取得することをいう。入力は商品を所有する顧客が行ってもよいし、商品をメンテナンスした業者が行ってもよい。テキスト入力によって自由形式で入力させて取得する場合の他、選択肢を選択させて取得するように構成してもよい。自由形式で入力させる場合には構文解釈エンジンなどを用いて意味を抽出し、その意味に基づいて商品状態の格付が行えるように構成することもできる。また自由形式の文章を人工知能やこれに類似した装置によって解釈し商品状態情報を取得するように構成してもよい。また、文字情報や選択肢の選択のみならず、画像や映像として取得するように構成してもよい。さらに画像や映像として取得する場合にはその画像や映像を撮影するための指示を買取予約付商品管理システムから出力するように構成してもよい。
【0117】
例えば買取対象商品が自動車や二輪車、作業車などの場合には、音声やテキストで、自動車の運転席側ドア外面下部や二輪車のタンク部など、どの部分を撮影するかの指示を出すように構成してもよい。他の種類の買取対象商品も音声やテキストで指示を出すことができる。対象となる商品の画像や映像上で該当箇所を指示するように構成してもよい。実際に対象となる商品を撮影しながら、その画像又は映像に撮影箇所を示す印を重畳表示させるようにも構成できる。またその画像や映像を本システムで分析して、さらに詳細な商品状態情報を得るための画像や映像を決定し、それを取得するための指示をさらに出力するように構成してもよい。このような分析をする分析部を本システムは有していてもよいし、分析部は外部に設けられており、外部の分析部から画像や映像の取得指示を取得し出力するように構成してもよい。また音声を含むものであってもよい。例えば上記の場合にはエンジン音や、排気音などが含まれてもよい。なお、このような指示や、選択肢の提示は、本システムが複数種類の商品に関して用いられる場合には商品を識別する商品識別情報の入力を受付けて、商品識別情報と関連付けて保持されている商品状態情報取得用の選択肢や画像、映像、音声の取得指示が決定されるように構成することができる。
【0118】
さらに、商品がスマートシティに組み込まれているような場合には、そのスマートシティがその商品に関して収集する情報を商品状態情報として取得するように構成することができる。例えば商品に設置されている各種センサからその商品の稼働状況情報を商品状態情報として取得することが考えられる。このデータは、スマートシティのセンターサーバに格納されているので、商品を特定してセンターサーバから取得するように構成することができる。
【0119】
<実施形態2 商品状態情報保持部(K)(0410)>
「商品状態情報保持部(K)」(0410)は、取得した商品状態情報を保持するように構成されている。取得した商品状態情報は、その商品の所有者である顧客や想定される所有者となる顧客を識別する顧客識別情報と関連付けて保持されるように構成することが好ましい。また、複数種類の商品が本システムで扱われる場合には、その商品の種類を識別する商品種類識別情報と関連付けられてその商品状態情報が保持されるように構成されることが好ましい。また商品をユニークに識別する商品識別情報とも関連付けられることが好ましい。なお商品種類識別情報と商品識別情報はマージされて一つの識別情報として構成されていてもよい。なお、一つの商品に関して異なる時期の商品状態情報が保持される場合には、履歴情報として利用可能なようにその商品状態情報とその商品状態情報の取得時期とを関連付けて保持することが好ましい。
【0120】
さらに保持されている商品状態情報を閲覧可能なように、閲覧部を構成することができる。この商品状態情報は、その商品の所有者である顧客、その商品を譲り受ける予定の者などに閲覧させることが好ましく、閲覧権限の有無を判断する閲覧権限有無判断部が本システムに備えられていることが好ましい。また商品状態情報をその状態を表す商品の部位など毎に格付したり、数値化したりして保持するように構成することができ、閲覧部ではこれらの格付や数値を閲覧することはもちろんのこと、履歴などの場合には時系列グラフや時系列表にして閲覧させるように構成することもできる。また、これらの商品状態情報に基づいて将来の商品状態情報である将来商品状態情報を予測するための商品状態情報予測部を設けることもできる。この将来商品状態情報を現実の商品状態情報に変えて将来の買取可能価額を予測する将来買取可能価額予想部を設けるように構成してもよい。なお予測プログラムは、多数の同種の商品の商品状態情報を統計処理してその結果に基づいて予測するように構成することもできる。
【0121】
商品状態情報は、改変や偽造をされることを防止するためにNFT化されていてもよい。これによって商品状態情報のユニーク性が担保されるとともに、偽造や改変をすることが出来なくなる。
【0122】
<実施形態2 買取可能価額情報取得部(G)(0407)>
「買取可能価額情報取得部(G)」(0407)は、保持されている商品状態情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように構成されている。
【0123】
前記実施形態1では買取可能価額情報取得部は、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、保持されている買取可能価額情報取得ルールとから買取可能価額を取得するように構成されていたが、本実施形態では保持されている商品状態情報にも基づいて買取可能価額情報を取得する。買取可能価額情報取得ルールとして、商品状態情報にも基づいて買取可能価額を取得するルールとして保持するように構成することもできる。きちんと定期検査を受け品質の維持に努めていたという商品状態情報であれば買取可能価額に増減なく、より高級な設備や部品を設置したという商品状態情報であれば買取可能価額を増額し、品質を損なうような事故や瑕疵の商品状態情報があれば買取可能価額を減額するなどのように用いることができる。
【0124】
<実施形態2 処理の流れ>
図5は、実施形態1を基礎とする実施形態2の買取予約付商品管理システムの動作処理のフローチャートである。買取予約付商品管理システムの動作方法は、商品識別情報保持ステップ(a)(S0501)と、顧客識別情報保持ステップ(b)(S0502)と、ローン情報保持ステップ(c)(S0503)と、ローン返済状況情報保持ステップ(d)(S0504)と、買取要求情報取得ステップ(e)(S0505)と、買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)(S0506)と、商品状態情報取得ステップ(j)(S0507)と、商品状態情報保持ステップ(k)(S0508)と、買取可能価額情報取得ステップ(g)(S0509)と、買取可能価額情報出力ステップ(h)(S0510)と、を有する。実施形態1の処理の流れに対し、商品状態情報取得ステップ(j)(S0507)と、商品状態情報保持ステップ(S0508)と、をさらに有している。
【0125】
ここで計算機である買取予約付商品管理システムの動作方法は、
商品識別情報保持ステップ(a)(S0501)は、ローンを利用する商品(動産であるか不動産であるかを問わない。以下同じ。)を識別する商品識別情報を保持する処理を行い、
顧客識別情報保持ステップ(b)(S0502)は、ローンを利用して商品を購入する顧客を識別する顧客識別情報を保持する処理を行い、
ローン情報保持ステップ(c)(S0503)は、顧客識別情報で識別される顧客が利用するローンを識別するローン識別情報をそのローンの契約内容を示す情報であるローン契約内容情報と関連付けて保持する処理を行い、
ローン返済状況情報保持ステップ(d)(S0504)は、顧客識別情報と関連付けてその顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報で識別されるローンの返済状況を示す情報(現実の返済状況であるか、返済予定の情報であるかを問わない。)であるローン返済状況情報を保持する処理を行い、
買取要求情報取得ステップ(e)(S0505)は、顧客識別情報と関連付けられて保持されている商品識別情報で識別される商品の買取の要求とその時期を示す情報(実際の買取要求であるか、仮定の買取要求であるかを問わない。)である買取要求情報を取得する処理を行い、
買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)(S0506)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、少なくとも、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、に基づいて取得するためのルールである買取可能価額情報取得ルールを保持する処理を行い、
商品状態情報取得ステップ(j)(S0507)は、顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の状態を示す情報である商品状態情報(実際の商品の状態であるか、仮定の商品の状態であるかを問わない。)を取得する処理を行い、
商品状態情報保持ステップ(k)(S0508)は、得した商品状態情報を保持する処理を行い、
買取可能価額情報取得ステップ(g)(S0509)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、保持されている買取可能価額情報取得ルールと、に基づいて取得する処理を行い、さらに、保持されている商品状態情報にも基づいて買取可能価額情報を取得する処理を行い、
買取可能価額情報出力ステップ(h)(S0510)は、取得した買取可能価額情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である買取予約付商品管理システムに実行させる動作方法である。
【0126】
<実施形態2 ハードウエアの説明>
図6は、実施形態1を基礎とする実施形態2のコンピュータ(計算機)である買取予約付商品管理システムのメインボードやその周辺機器によって構成されるハードウエアを説明するための図である。「CPU」、ノースブリッジとサウスブリッジからなる「チップセット」、「不揮発性メモリ」、「メインメモリ」、「I/Oコントローラ」、「USB、IEEE1394、HDMI(登録商標)、LAN端子、etc」、「BIOS」、「PCIスロット」、「リアルタイムクロック」などから構成される。
【0127】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、本システムの起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0128】
すなわち図6に示すように買取予約付商品管理システムでは、不揮発性メモリにはOS(オペレーティングシステム)とデバイスドライバのほかに、商品識別情報保持プログラムと、顧客識別情報保持プログラムと、ローン情報保持プログラムと、ローン返済状況情報保持プログラムと、買取要求情報取得プログラムとを、買取可能価額取得ルール保持プログラムと、買取可能価額情報取得プログラムと、買取可能価額情報出力プログラムと、さらに商品状態情報取得プログラムと、商品状態情報保持プログラムと、を有し、データとして、商品識別情報、顧客識別情報、ローン識別情報、ローン契約内容情報、ローン返済状況情報、買取要求情報、買取可能価額情報、買取可能価額情報取得ルール、商品状態情報が保持されている。これらは、本システムがコンピュータ上で起動されることにより、メインメモリに展開されて、起動命令を受け付けることによって、CPUが順次プログラムとデータを利用した演算を行っていく。
【0129】
本実施形態によって、買取可能価額算定に影響するような重大な瑕疵があったり、こまめなメンテナンスにより状態が極めて良好に維持されていたりといった商品状態情報を考慮に入れて、買取可能価額を取得することができる。
【0130】
<実施形態3 概要>主に請求項3(ルール管理部)
実施形態3は実施形態1又は2のいずれかの買取予約付商品管理システムを基礎として、
買取可能価額取得ルール管理部(M)を有し、買取可能価額取得ルールの追加、削除、編集などを行うことができるように構成されているものである。
【0131】
<実施形態3 構成>
図7に、実施形態1を基礎とした実施形態3の買取予約付商品管理システムの機能ブロック図を示す。実施形態1に対し前述のようにさらに、買取可能価額取得ルール管理部(M)(0711)を有するように構成されている買取可能価額取得ルール管理部(M)(0711)以外は実施形態1と同様のため、以下買取可能価額取得ルール管理部(M)(0711)についてのみ説明する。なお実施形態2を基礎としても同様の効果が得られる。
【0132】
<実施形態3 構成の説明>
<実施形態3 買取可能価額取得ルール管理部(M)(0711)>
「買取可能価額取得ルール管理部(M)」(0711)は、買取可能価額取得ルールを管理するように構成される。買取可能価額取得ルールを管理するとは、前記取可能価額取得ルールを追加、削除、編集することを言う。
【0133】
本システムの利用期間において、法規制の変更や社会情勢の変化などにより、買取可能価額取得ルールを追加、削除、編集(修正)することが考えられる。中古商品の買取時の諸費用の新設や、新たな税の新設、または諸費用や税の減額や廃止などが追加や削除、編集の理由となりうる。なお、社会で物の価額に影響を与える変数に変化があった場合にはその変数を自動的に買取可能価額取得ルールに織り込んだり、予め与えられていた値を入れ替えたりできるように構成してもよい。変数の例としては商品の相場に関する情報、例えば金などの取引価格情報や、宝石の取引価格情報、石材や建材の取引価格情報、資源の取引価格情報や、エネルギーの取引価格情報などである。
【0134】
買取可能価額取得ルールを管理する権限自体も管理されることが望ましい。前記ルールの変更、管理、編集が、本システムに無関係な者や、本システムと利害関係を有しない者にも行えるようになっていることは望ましくない。または、知識のない異分野の業者が他分野のルール改定を行うのも好ましいとはいいがたい。そこで、買取可能価額取得ルールを管理(追加、削除、編集)及び閲覧できる権限の種別を識別する情報である権限種別識別情報と、一時的に又は所定の期間(管理者がその役務の任についている期間のみや、本システムの利用又は/及び参加している期間など)といった期間を識別する情報である管理権限委任機関識別情報と、管理又は/及び閲覧を希望する者を識別する情報である管理者識別情報と、を関連づけた管理者権限情報を保持する買取可能価額取得ルール管理者権限情報保持手段を買取可能価額取得ルール管理部(M)に設けることができる。
【0135】
前記保持された管理者権限情報を管理(追加、削除、編集)するための買取可能価額取得ルール管理者権限情報管理手段を設けることもできる。管理者権限情報の管理権限は本システムを運営する事業者または事業者からシステム管理を委託された管理者が行うか、または本システム上にてAI等で自動審査を行う管理者資格判断部を設けて行うことが好ましい。権限の新規付与や、権限範囲の変更を希望する者へ対応することができる。本システムを運営する事業者は、商品を販売する販売者、金融機関、または販売者や金融機関が参加する運営団体が担ってもよいし、全くの第三者が事業者となって販売者や金融機関の参加利用を促してもよい。システムを管理する者としては前記システムを運営する事業者自身でもよいし、事業者から委託されたシステム管理担当者(企業や団体であってもよい)であってもよい。
【0136】
本システムにてローンを利用して商品を購入した利用者である顧客は、基本的には閲覧のみの権限とし、商品の買取要求を受ける業者はすべての管理権限を有し、金融機関は追加、編集を行え、本システムの利用を検討していて本システムに利用者登録した者は購入希望している商品に関連するルールに限って閲覧でき、本システムに利用者登録していない者はルールの閲覧ができないなど、多層的に権限を付与し管理することができる。
【0137】
ルールの追加、削除、編集の履歴は、少なくとも本システムの顧客、商品を販売し将来買取要求を受ける販売者に公開され、好ましくはローンを提供する金融機関にも公開される方がよい。これから本システムを利用しようとする者に対しても、少なくとも利用しようとする商品に関係するルールを、利用検討時に閲覧できることが好ましい。ルールの内容自体が商品とは別に本システムを利用するか否かの判断材料となるからである。
【0138】
<実施形態3 処理の流れ>
図8は、実施形態1を基礎とする実施形態3の買取予約付商品管理システムの動作処理のフローチャートである(実施形態2を基礎としても同様の効果が得られる)。買取予約付商品管理システムの動作方法は、商品識別情報保持ステップ(a)(S0801)と、顧客識別情報保持ステップ(b)(S0802)と、ローン情報保持ステップ(c)(S0803)と、ローン返済状況情報保持ステップ(d)(S0804)と、買取要求情報取得ステップ(e)(S0805)と、買取可能価額取得ルール管理ステップ(m)(S0806)と、買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)(S0807)と、買取可能価額情報取得ステップ(g)(S0808)と、買取可能価額情報出力ステップ(h)(S0809)と、を有する。実施形態1の処理の流れに対し、買取可能価額取得ルール管理ステップ(m)(S0806)をさらに有している。
【0139】
ここで計算機である買取予約付商品管理システムの動作方法は、
商品識別情報保持ステップ(a)(S0801)は、ローンを利用する商品(動産であるか不動産であるかを問わない。以下同じ。)を識別する商品識別情報を保持する処理を行い、
顧客識別情報保持ステップ(b)(S0802)は、ローンを利用して商品を購入する顧客を識別する顧客識別情報を保持する処理を行い、
ローン情報保持ステップ(c)(S0803)は、顧客識別情報で識別される顧客が利用するローンを識別するローン識別情報をそのローンの契約内容を示す情報であるローン契約内容情報と関連付けて保持する処理を行い、
ローン返済状況情報保持ステップ(d)(S0804)は、顧客識別情報と関連付けてその顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報で識別されるローンの返済状況を示す情報(現実の返済状況であるか、返済予定の情報であるかを問わない。)であるローン返済状況情報を保持する処理を行い、
買取要求情報取得ステップ(e)(S0805)は、顧客識別情報と関連付けられて保持されている商品識別情報で識別される商品の買取の要求とその時期を示す情報(実際の買取要求であるか、仮定の買取要求であるかを問わない。)である買取要求情報を取得する処理を行い、
買取可能価額取得ルール管理ステップ(m)(S0806)は、買取可能価額取得ルールを管理する処理を行い、
買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)(S0807)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、少なくとも、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、に基づいて取得するためのルールである買取可能価額情報取得ルールを保持する処理を行い、
買取可能価額情報取得ステップ(g)(S0808)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、保持されている買取可能価額情報取得ルールと、に基づいて取得する処理を行い、
買取可能価額情報出力ステップ(h)(S0809)は、取得した買取可能価額情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である買取予約付商品管理システムに実行させる動作方法である。
【0140】
<実施形態3 ハードウエアの説明>
図9は、実施形態1を基礎とする実施形態3のコンピュータ(計算機)である買取予約付商品管理システムのメインボードやその周辺機器によって構成されるハードウエアを説明するための図である(実施形態2を基礎としても同様の効果が得られる)。図9は買取予約付商品管理システムのハードウエア構成例を示す。「CPU」、ノースブリッジとサウスブリッジからなる「チップセット」、「不揮発性メモリ」、「メインメモリ」、「I/Oコントローラ」、「USB、IEEE1394、HDMI(登録商標)、LAN端子、etc」、「BIOS」、「PCIスロット」、「リアルタイムクロック」などから構成される。
【0141】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、本システムの起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0142】
すなわち図9に示すように買取予約付商品管理システムでは、不揮発性メモリにはOS(オペレーティングシステム)とデバイスドライバのほかに、商品識別情報保持プログラムと、顧客識別情報保持プログラムと、ローン情報保持プログラムと、ローン返済状況情報保持プログラムと、買取要求情報取得プログラムとを、買取可能価額取得ルール保持プログラムと、買取可能価額情報取得プログラムと、買取可能価額情報出力プログラムと、さらに買取可能価額取得ルール管理プログラムと、を有し、データとして、商品識別情報、顧客識別情報、ローン識別情報、ローン契約内容情報、ローン返済状況情報、買取要求情報、買取可能価額情報、買取可能価額情報取得ルールが保持されている。これらは、本システムがコンピュータ上で起動されることにより、メインメモリに展開されて、起動命令を受け付けることによって、CPUが順次プログラムとデータを利用した演算を行っていく。
【0143】
本実施形態によって、買取可能価額取得ルールを追加、削除、編集することができるようになることにより、商品や顧客事情によるルールの修正や、社会情勢の変化に合わせた追加、削除、編集ができるようになるため、より柔軟に本発明のシステムによるサービス提供できるようになる。
【0144】
<実施形態4 概要>主に請求項4(価額設定情報)
実施形態4は実施形態1から3のいずれか一の買取予約付商品管理システムを基礎として、価額設定情報取得部(N)と、価額設定情報保持部(P)と、をさらに有するように構成されているものである。
【0145】
<実施形態4 構成>
図10に、実施形態1を基礎とした実施形態4の買取予約付商品管理システムの機能ブロック図を示す。実施形態1に対し前述のようにさらに、価額設定情報取得部(N)(1012)と、価額設定情報保持部(P)(1013)を有するように構成されている。価額設定情報取得部(N)(1012)と、価額設定情報保持部(P)(1013)以外は実施形態1と同様のため、以下、価額設定情報取得部(N)(1012)と、価額設定情報保持部(P)(1013)についてのみ説明する。なお実施形態2又は3のいずれかを基礎としても同様の効果が得られる。
【0146】
<実施形態4 構成の説明>
<実施形態4 価額設定情報取得部(N)(1012)>
「価額設定情報取得部(N)」(1012)は、顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の価額設定に関する情報である価額設定情報(実際の価額設定情報であるか、仮定の価額設定情報であるかを問わない。)を取得するように構成される。
【0147】
「価額」とは、その物の値打ちに相当する金額である。例えば300円の値札がつけて並べられた大量生産品の数個の茶碗の中に縁の欠けた茶碗が一つあった場合でも、縁の欠けた茶碗は値札上では300円の価格である。しかし縁の欠けた茶碗の茶碗としての機能に対する値打ちは他の茶碗よりも低くなるため、価額は300円よりも低い金額の価額となる。
【0148】
「価額設定情報」とは、一般に同種の物に対して想定される価額を比べて、対象となる「その物」の価額を増減させる影響のある情報をいう。例えば家屋であれば、新築した後徐々に経年劣化によって色変わりや黄ばみ、汚れの付着や傷などが起きるため、新築時よりも価額が下がる。家屋の定期点検時に、外壁再塗装などを行えば外壁再塗装しなかった場合に比べて価額が多少増加する。経年劣化したままの状態である、または外壁再塗装など行い外観を回復した状態といった価額が減少するまたは価額が増加する価額設定情報を取得する。目安としての査定を写真画像や、スマートフォンのカメラからの動画像からAIが行うように構成してもよい。
【0149】
また、未来の時点での商品の価額を見積り依頼することにより、将来買取要求があった場合の価額設定情報を取得することができる。リフォーム、改造、修理などを商品に対して実際に行う前に、価額への影響を把握することもできる。価額設定情報自体は商品を購入した顧客へ提供せず、後記する実施形態のように買取可能価額情報として提供するようにしてもよい。顧客が実際のまたは仮定の商品の状態での買取可能価額情報を要求した場合に、その情報が販売者へ通知されるように構成してもよい。販売者は顧客の商品がどの様な状態であるか、または将来どのような修繕や改造をもくろんでいるかを知ることができる。顧客が将来のどの時点での買取可能価額情報を知ろうとしたかの時間軸情報により、いつ頃買取要求を出すことを検討しているかを把握することもできる。
【0150】
対象商品自体の損傷や品位向上などによる価値増減以外に、中古市場での相場変動や、付近に鉄道の駅ができたり高速道のインターチェンジができたり大きなショッピングセンターが閉鎖したりした場合の不動産の路線価格の増減、法規制の変化や景気といった社会情勢の変化など商品自体ではない環境の変化によっての商品価値増減をも織り込んで価額設定情報を取得するように構成することもできる。価額設定情報の取得はインターネットを自動巡回するロボットなどによって定期的に取得するように構成することもできるし、経済情報サービスプロバイダーから定期的に自動受信して価額設定情報として取得するように構成することもできる。価額設定情報は統計情報であってもよい。政府統計情報などである。
【0151】
<実施形態4 価額設定情報保持部(P)(1013)>
「価額設定情報保持部(P)」(1013)は、取得した価額設定情報を保持するように構成される。
【0152】
価額設定情報が経時的に変化する情報である場合には前記価額設定情報取得部にて取得した最新の価額設定情報に基づいて従来の価額設定情報を更新するように構成することもできる。価額設定情報更新部を設けるとよい。また経時的に変化している価額設定情報を履歴として保持してその履歴を閲覧するように構成することもできる。価額設定情報履歴閲覧部を設ける。この保持されている価額設定情報は、表やグラフの表現形式で閲覧できるように構成されているとなお便利である。価額設定情報表形式グラフ形式閲覧部で構成する。また、価額設定情報は異なる商品識別情報で識別される商品であるが、同種類の商品と比較可能に閲覧できるように構成されていると便利である。同種商品価額設定情報比較閲覧部で構成する。
【0153】
<実施形態4 処理の流れ>
図11は、実施形態1を基礎とした実施形態4の買取予約付商品管理システムの動作処理のフローチャートである(実施形態2又は3のいずれかを基礎としても同様の効果が得られる)。買取予約付商品管理システムの動作方法は、商品識別情報保持ステップ(a)(S1101)と、顧客識別情報保持ステップ(b)(S1102)と、ローン情報保持ステップ(c)(S1103)と、ローン返済状況情報保持ステップ(d)(S1104)と、買取要求情報取得ステップ(e)(S1105)と、買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)(S1106)と、価額設定情報取得ステップ(n)(S1107)と、価額設定情報保持ステップ(p)(S1108)と、商品状態情報取得ステップ(j)(S1109)と、商品状態情報保持ステップ(S1110)と、買取可能価額情報取得ステップ(g)(S1111)と、買取可能価額情報出力ステップ(h)(S1112)と、を有する。実施形態1の処理の流れに対し、価額設定情報取得ステップ(n)(S1107)と、価額設定情報保持ステップ(p)(S1108)をさらに有している。
【0154】
ここで計算機である買取予約付商品管理システムの動作方法は、
商品識別情報保持ステップ(a)(S1101)は、ローンを利用する商品(動産であるか不動産であるかを問わない。以下同じ。)を識別する商品識別情報を保持する処理を行い、
顧客識別情報保持ステップ(b)(S1102)は、ローンを利用して商品を購入する顧客を識別する顧客識別情報を保持する処理を行い、
ローン情報保持ステップ(c)(S1103)は、顧客識別情報で識別される顧客が利用するローンを識別するローン識別情報をそのローンの契約内容を示す情報であるローン契約内容情報と関連付けて保持する処理を行い、
ローン返済状況情報保持ステップ(d)(S1104)は、顧客識別情報と関連付けてその顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報で識別されるローンの返済状況を示す情報(現実の返済状況であるか、返済予定の情報であるかを問わない。)であるローン返済状況情報を保持する処理を行い、
買取要求情報取得ステップ(e)(S1105)は、顧客識別情報と関連付けられて保持されている商品識別情報で識別される商品の買取の要求とその時期を示す情報(実際の買取要求であるか、仮定の買取要求であるかを問わない。)である買取要求情報を取得する処理を行い、
買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)(S1106)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、少なくとも、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、に基づいて取得するためのルールである買取可能価額情報取得ルールを保持する処理を行い、
価額設定情報取得ステップ(n)(S1107)は、顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の価額設定に関する情報である価額設定情報(実際の価額設定情報であるか、仮定の価額設定情報であるかを問わない。)を取得する処理を行い、
価額設定情報保持ステップ(p)(S1108)は、取得した価額設定情報を保持する処理を行い、
買取可能価額情報取得ステップ(g)(S1111)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、保持されている買取可能価額情報取得ルールと、に基づいて取得する処理を行い、
買取可能価額情報出力ステップ(h)(S1112)は、取得した買取可能価額情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である買取予約付商品管理システムに実行させる動作方法である。
【0155】
<実施形態4 ハードウエアの説明>
図12は、実施形態1を基礎とする実施形態4のコンピュータ(計算機)である買取予約付商品管理システムのメインボードやその周辺機器によって構成されるハードウエアを説明するための図である(実施形態2又は3のいずれかを基礎としても同様の効果が得られる)。「CPU」、ノースブリッジとサウスブリッジからなる「チップセット」、「不揮発性メモリ」、「メインメモリ」、「I/Oコントローラ」、「USB、IEEE1394、HDMI(登録商標)、LAN端子、etc」、「BIOS」、「PCIスロット」、「リアルタイムクロック」などから構成される。
【0156】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、本システムの起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0157】
すなわち図12に示すように買取予約付商品管理システムでは、不揮発性メモリにはOS(オペレーティングシステム)とデバイスドライバのほかに、商品識別情報保持プログラムと、顧客識別情報保持プログラムと、ローン情報保持プログラムと、ローン返済状況情報保持プログラムと、買取要求情報取得プログラムとを、買取可能価額取得ルール保持プログラムと、買取可能価額情報取得プログラムと、買取可能価額情報出力プログラムと、さらに価額設定情報取得プログラムと、価額設定情報保持プログラムと、を有し、データとして、商品識別情報、顧客識別情報、ローン識別情報、ローン契約内容情報、ローン返済状況情報、買取要求情報、買取可能価額情報、買取可能価額情報取得ルール、商品状態情報、価額設定情報が保持されている。これらは、本システムがコンピュータ上で起動されることにより、メインメモリに展開されて、起動命令を受け付けることによって、CPUが順次プログラムとデータを利用した演算を行っていく。
【0158】
本実施形態によって、ローン返済状況に応じて、買取可能価額情報取得ルールにて定まる買取可能価額情報とは別に、顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の価額設定情報(すなわち、住宅であれば定期点検を指定業者が指定仕様で行い、必要に応じ補修しているか、指定業者によってリフォームを行っているか、事故災害等による被害によって所定の機能、品質を満たさないなどに応じた価額設定)を得ることができる。例えば、指定業者よりも安い業者にリフォームさせた場合には買取時にペナルティ対象となりうるため指定業者使用時よりも減額された価額設定情報が取得される。後記実施形態5記載のように減額された価額設定情報に基づいた買取可能価額情報を取得することができるため、将来の買取可能価額も考慮に入れてリフォーム業者選定を行うことができる。
【0159】
<実施形態5 概要>主に請求項5(価額設定情報に基づいて買取可能価額情報を取得)
実施形態5は実施形態4の買取予約付商品管理システムを基礎として、保持されている価額設定情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように買取可能価額情報取得部(G)が構成されているものである。
【0160】
<実施形態5 構成>
図13に、実施形態4を基礎とした実施形態5の買取予約付商品管理システムの機能ブロック図を示す。実施形態4に対し買取可能価額情報取得部(G)の機能を追加したのみであり、新規の構成要件は追加していない。そのため、以下、買取可能価額情報取得部(G)(1307)についてのみ説明する。
【0161】
<実施形態5 構成の説明>
<実施形態5 買取可能価額情報取得部(G)(1307)>
「買取可能価額情報取得部(G)」(1307)は、保持されている価額設定情報にも基づいて買取可能価額情報を取得するように構成される。
【0162】
前記実施形態4で取得し保持した価額設定情報にも基づいて買取可能価額情報を取得する。買取可能価額取得ルールとして価額設定情報にも基づくように構成してもよい。商品自体の状態(点検維持管理などによる)による価値(価額)の増減や、商品以外の環境の変化による価額の増減をも反映された価額設定情報に基づいて買取可能価額情報を取得するようにも構成できる。
【0163】
商品の中古市場価格の変動を含めて買取可能価額情報を取得するように構成した場合、中古市場価格が下がっていれば顧客はローン残高に対し買取可能価額情報が下回り損金が出る可能性がある。逆に販売者は当初予定されていたローン残高よりも安く買い取ることができるため得をする。反映させない場合、中古市場価格が下がっていると販売者が損をする可能性がある。本システムの利用を促進させるためには、例えば中古市場が上がった場合のみ、上昇分全額ではなく一部上乗せするのみとし、下がった場合は反映させないといったルールとすることが好ましい。
【0164】
買取可能価額情報取得部は、買取可能価額取得ルールを用いて買取可能価額を算出するが、本実施形態の価額設定情報に基づいて買取可能価額取得ルールにて算出された買取可能価額をどの程度修正するかに関しては、買取可能価額取得ルールで算出された買取可能価額を修正するための買取可能価額修正ルールを用意しておき、この買取可能価額修正ルールに変数として買取可能価額取得ルールに基づいて算出した買取可能価額と、価額設定情報に基づいて取得する修正変数値とを用いて買取可能価額を修正するように構成することができる。これを買取可能価額修正部にて行うように構成する。
【0165】
<実施形態5 処理の流れ>
図14は、実施形態4を基礎とする実施形態5の情報保護システムの動作処理のフローチャートである。買取予約付商品管理システムの動作方法は、商品識別情報保持ステップ(a)(S1401)と、顧客識別情報保持ステップ(b)(S1402)と、ローン情報保持ステップ(c)(S1403)と、ローン返済状況情報保持ステップ(d)(S1404)と、買取要求情報取得ステップ(e)(S1405)と、買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)(S1406)と、価額設定情報取得ステップ(n)(S1407)と、価額設定情報保持ステップ(p)(S1408)と、商品状態情報取得ステップ(j)(S1409)と、商品状態情報保持ステップ(S1410)と、買取可能価額情報取得ステップ(g)(S1411)と、買取可能価額情報出力ステップ(h)(S1412)と、を有する。実施形態1の処理の流れに対し、価額設定情報取得ステップ(n)(S1407)と、価額設定情報保持ステップ(p)(S1408)をさらに有している。
【0166】
ここで計算機である買取予約付商品管理システムの動作方法は、
商品識別情報保持ステップ(a)(S1401)は、ローンを利用する商品(動産であるか不動産であるかを問わない。以下同じ。)を識別する商品識別情報を保持する処理を行い、
顧客識別情報保持ステップ(b)(S1402)は、ローンを利用して商品を購入する顧客を識別する顧客識別情報を保持する処理を行い、
ローン情報保持ステップ(c)(S1403)は、顧客識別情報で識別される顧客が利用するローンを識別するローン識別情報をそのローンの契約内容を示す情報であるローン契約内容情報と関連付けて保持する処理を行い、
ローン返済状況情報保持ステップ(d)(S1404)は、顧客識別情報と関連付けてその顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報で識別されるローンの返済状況を示す情報(現実の返済状況であるか、返済予定の情報であるかを問わない。)であるローン返済状況情報を保持する処理を行い、
買取要求情報取得ステップ(e)(S1405)は、顧客識別情報と関連付けられて保持されている商品識別情報で識別される商品の買取の要求とその時期を示す情報(実際の買取要求であるか、仮定の買取要求であるかを問わない。)である買取要求情報を取得する処理を行い、
買取可能価額取得ルール保持ステップ(f)(S1406)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、少なくとも、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、に基づいて取得するためのルールである買取可能価額情報取得ルールを保持する処理を行い、
価額設定情報取得ステップ(n)(S1407)は、顧客識別情報と関連付けられている商品識別情報で識別される商品の価額設定に関する情報である価額設定情報(実際の価額設定情報であるか、仮定の価額設定情報であるかを問わない。)を取得する処理を行い、
価額設定情報保持ステップ(p)(S1408)は、取得した価額設定情報を保持する処理を行い、
買取可能価額情報取得ステップ(g)(S1411)は、取得した買取要求情報にて示される買取要求時期における買取可能価額を示す情報である買取可能価額情報を、その顧客識別情報と関連付けられているローン識別情報と、ローン返済状況情報と、保持されている買取可能価額情報取得ルールと、に基づいて取得する処理を行うとともに、保持されている価額設定情報にも基づいて買取可能価額情報を取得する処理を行い、
買取可能価額情報出力ステップ(h)(S1412)は、取得した買取可能価額情報を出力する処理を行う。
このような一連の処理を計算機である買取予約付商品管理システムに実行させる動作方法である。
【0167】
<実施形態5 ハードウエアの説明>
図15は、実施形態4を基礎とする実施形態5のコンピュータ(計算機)である買取予約付商品管理システムのメインボードやその周辺機器によって構成されるハードウエアを説明するための図である。「CPU」、ノースブリッジとサウスブリッジからなる「チップセット」、「不揮発性メモリ」、「メインメモリ」、「I/Oコントローラ」、「USB、IEEE1394、HDMI(登録商標)、LAN端子、etc」、「BIOS」、「PCIスロット」、「リアルタイムクロック」などから構成される。
【0168】
不揮発性メモリに蓄積されている各種プログラム、データ(情報)は、本システムの起動によって、メインメモリに展開され、実行命令を受け付けることでCPUによって順次プログラムがデータを利用した演算をするように構成されている。
【0169】
すなわち図15に示すように買取予約付商品管理システムでは、不揮発性メモリにはOS(オペレーティングシステム)とデバイスドライバのほかに、商品識別情報保持プログラムと、顧客識別情報保持プログラムと、ローン情報保持プログラムと、ローン返済状況情報保持プログラムと、買取要求情報取得プログラムとを、買取可能価額取得ルール保持プログラムと、買取可能価額情報取得プログラムと、買取可能価額情報出力プログラムと、さらに価額設定情報取得プログラムと、価額設定情報保持プログラムと、を有し、データとして、商品識別情報、顧客識別情報、ローン識別情報、ローン契約内容情報、ローン返済状況情報、買取要求情報、買取可能価額情報、買取可能価額情報取得ルール、商品状態情報、価額設定情報が保持されている。これらは、本システムがコンピュータ上で起動されることにより、メインメモリに展開されて、起動命令を受け付けることによって、CPUが順次プログラムとデータを利用した演算を行っていく。
【0170】
本実施形態によって、ローン返済状況に応じて、買取可能価額情報取得ルールにて定まる買取可能価額情報とは別に得た商品の価額設定情報に基づいて買取可能価額情報を取得できる。例えば、指定業者よりも安い業者にリフォームさせた場合の価額設定情報を取得し、この価額設定情報に基づいた買取可能価額情報を取得することができるため、将来の買取可能価額も考慮に入れてリフォーム業者選定を行うことができる。
【0171】
<効果>
以上の構成を有する買取予約付商品管理システムを利用することにより、本発明では、所定の範囲の期間内で、顧客が希望する買取時期に、ローン支払計画によって予想可能な金額にて基本的に買取りしてもらうことができたり、全額完済を目指す場合でも借入金全額完済までのローン計画であるために、残高設定ローンより全支払額を低減することができたりする買取予約付商品管理システムを提供することができる。さらに、期間途中で実際に買取希望発出しなくとも、価額設定情報を得ることができ、買取時期を顧客が検討することができる。
【符号の説明】
【0172】
買取予約付商品管理システム・・・0100
商品識別情報保持部(A) ・・・0101
顧客識別情報保持部(B) ・・・0102
ローン情報保持部(C) ・・・0103
ローン返済状況情報保持部(D)・・・0104
買取要求情報取得部(E) ・・・0105
買取可能価額取得ルール保持部(F)・・・0106
買取可能価額情報取得部(G) ・・・0107
買取可能価額情報出力部(H) ・・・0108
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
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