(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138357
(43)【公開日】2023-10-02
(54)【発明の名称】検出可能なマークを具備する手袋
(51)【国際特許分類】
A63B 71/14 20060101AFI20230922BHJP
A63B 69/36 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
A63B71/14 A
A63B69/36 541Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023020165
(22)【出願日】2023-02-13
(31)【優先権主張番号】17/696,106
(32)【優先日】2022-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390023593
【氏名又は名称】アクシュネット カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100086531
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100093241
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 正昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101801
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 英治
(72)【発明者】
【氏名】ドナルド エフ. ザブカル ジェイアール.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】レーダーシステムおよび/または赤外線カメラによるマークの検出および追跡を改善するための、1つまたは複数のマークを含む手袋(グローブ)に関し、ゴルフスイング分析およびゴルフクラブフィッティングデータを提供するのにとくに有用であること。
【解決手段】表面上に配置された、レーダー検出可能材料で形成された少なくとも1つのレーダー検出可能マークおよび/または赤外線吸収インクで形成された少なくとも1つの赤外線検出可能マークを具備する1つまたは複数の層を含む手袋が提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に複数のマークが位置決めされた層を有する手袋において、
第1のレーダー検出可能マークは、レーダー検出可能材料から形成され、
第2の赤外線検出可能マークは、赤外線検出可能インクから形成されることを特徴とする手袋。
【請求項2】
上記第1のマークが、第1のストライプと、30°から120°の間の第1の角度で上記第1のストライプと交差する第2のストライプとを含む複数の交差するストライプから形成され、上記第2のマークが第3のストライプを有し、上記第3のストライプは上記第1のストライプまたは上記第2のストライプと交差しない請求項1に記載の手袋。
【請求項3】
上記第1のストライプと上記第3のストライプが実質的に平行である請求項2に記載の手袋。
【請求項4】
上記第1のストライプ、上記第2のストライプ、および上記第3のストライプが、0.2インチ未満の幅を具備する請求項2に記載の手袋。
【請求項5】
上記第2のマークが第4のストライプをさらに有し、上記第1のストライプが0.25インチから2.5インチの第1の長さを具備し、上記第2のストライプが0.25インチから2.5インチの第2の長さを具備し、上記第3のストライプが0.25インチから1.0インチの第3の長さを具備し、第4のストライプは0.25インチと1.0インチの第4の長さを具備する請求項4記載の手袋。
【請求項6】
上記第1のストライプおよび上記第2のストライプが上記手袋の後背部分に位置決めされ、上記第3のストライプおよび上記第4のストライプが上記手袋の1つまたは複数の指部分に位置決めされる請求項5に記載の手袋。
【請求項7】
上記第1のストライプが0.25インチから2.5インチの第1の長さを具備し、上記第2のストライプが0.25インチから2.5インチの第2の長さを具備し、上記第3のストライプが少なくとも2.0インチの第3の長さを具備する請求項2に記載の手袋。
【請求項8】
上記第1のストライプ、上記第2のストライプ、および上記第3のストライプは、上記手袋の後背部分に位置決めされる請求項7に記載の手袋。
【請求項9】
上記第2のマークは、第5のストライプおよび第6のストライプをさらに有し、上記第5のストライプおよび上記第6のストライプは、上記手袋の1つまたは複数の指部分に位置決めされる請求項8に記載の手袋。
【請求項10】
上記手袋が層を有し、上記第1のマークが上記層の内面に位置決めされ、上記第2のマークが上記層の外側表面に位置決めされる請求項1に記載の手袋。
【請求項11】
上記手袋が内層と外層とを有し、上記第1のマークが上記内層と上記外層との間に配置され、上記第2のマークが上記外層の外側表面に配置される請求項1に記載の手袋。
【請求項12】
上記外層が、上記手袋に取り付けられたロゴを形成する請求項11に記載の手袋。
【請求項13】
手袋であって、当該手袋の外側表面上に配置された赤外線吸収インクから形成された第1の赤外線検出可能マークおよび第2の赤外線検出可能マークを有する層を有し、上記第1のマークおよび上記第2のマークは、ストライプ、円、リング、三日月、正方形、三角形、長方形、シェブロン、正多角形、不規則な多角形、および基本的な非多角形の形状からなるグループから選択される基本形状を具備することを特徴とする手袋。
【請求項14】
上記第1の赤外線検出可能マークは、上記手袋の後背部分に形成された第1のストライプを有し、上記第2の赤外線検出可能マークは、上記手袋の1つまたは複数の指の位置に位置決めされた第2のストライプおよび第3のストライプを有する請求項13に記載の手袋。
【請求項15】
上記第1の赤外線検出可能マークは、複数の交差するストライプを有し、上記第2の赤外線検出可能マークは、上記手袋の1つまたは複数の指の位置に位置決めされた第2のストライプおよび第3のストライプを有する請求項13に記載の手袋。
【請求項16】
上記手袋がカフを具備し、上記カフがレーダー検出可能な材料から形成されたレーダー検出可能マークを有する請求項13に記載の手袋。
【請求項17】
上記手袋がクロージャー機構を具備し、上記クロージャー機構が、レーダー検出可能な材料から形成されたレーダー検出可能マークを有する請求項13に記載の手袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、全般的には、レーダーシステムおよび/または赤外線カメラによるマークの検出および追跡を改善するための、1つまたは複数のマークを含む手袋(グローブ)に関する。そのような手袋は、ゴルフスイング分析およびゴルフクラブフィッティングデータを提供するのにとくに有用である。
【背景技術】
【0002】
ゴルフスイング中のゴルフ手袋の動きを検出するシステムを必要とするゴルフ体験への関心が高まり続けている。ゴルフボールの検出に現在使用されているレーダー追跡システムおよび赤外線カメラシステムは、ゴルフスイング中のゴルフ手袋の動きを検出できれば、有用なデータを提供するのにとくに適している。
【0003】
現在、レーダー追跡システムを使用して打ち出し条件、つまりスピン、速度、打ち出し角度を決定するために、レーダー反射ステッカーがゴルフボールに一般的に使用されている。レーダー追跡システムが打ち出し条件データを取得するために、通常、レーダー反射ステッカーがゴルフボールの外側表面に配置される。また、レーダー装置は、ゴルフボールとの衝突中にゴルフクラブのデータを取得しようとする。ただし、レーダー追跡装置がスイングデータを把握できるようにするものではない。
【0004】
例えば、米国特許第8,636,605号に開示されているように、赤外線カメラを赤外線照明器と組み合わせて使用してスイングデータを取得することができる。
【0005】
したがって、次の利点の1つまたは複数を提供する手袋が必要である。特に移動距離が制限された環境で、レーダー追跡システムおよび赤外線カメラによって収集されるゴルフスイングデータの品質が向上することと、これらレーダー追跡システムのエンドユーザーのエクスペリエンスが向上することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の開示】
【0007】
この発明は、その表面に位置決めされた1つまたは複数のマークを具備する少なくとも1つの層を有する手袋に向けられている。
【0008】
具体的な実施例において、マークは連続的な形状を具備し、レーダー検出可能な材料または赤外線カメラ検出可能なインクから形成される。この実施例の具体的な側面において、ゴルフ手袋は、以下の特性のうちの1つまたは複数を有する。
a)マークは非円形である。
b)レーダー検出可能材料は、ベース樹脂および導電性材料を有する導電性インクであり、ベース樹脂は、オプションとして、ビニルポリマー、ウレタンポリマー、アクリルポリマー、エポキシポリマー、シリコーンポリマー、およびこれらの組み合わせからなるグループから選択され、導電性材料は、オプションとして、銀、導電性炭素、アルミニウム、グラフェン、ナノチューブ、ナノ金属、およびそれらの2つ以上の組み合わせからなるグループから任意に選択される。
b)マークの抵抗率は0.1オームから2,500オームまでである。
c)マークは、ゴルファーの手の甲側で手袋の長さ方向に0.025インチ幅の経路がすべて当該マークと交差するような寸法を具備している。
d)マークは、手首と指関節(ナックル)の間のゴルファーの手の手袋の周りの0.025インチ幅の円周経路がすべて当該マークと交差するような寸法を具備する。
e)ゴルフ手袋は層を含み、マークは層の内面または層の外側表面に位置決めされる。
f)ゴルフ位置決めされる。
【0009】
他の具体的な実施例において、マークは、レーダー検出可能な材料および/または赤外線検出可能なインクマークから形成され、手袋の掌側に第1の部分を有し、手袋の後背側に第2の部分を具備する。さらに他の具体的な実施例において、マークは、レーダー検出可能な材料および/または赤外線検出可能なインクから形成され、手袋の掌側および/または手袋の裏側に部分的に位置決めされて良い、3つ以上の交差する、または離間されたストライプを有する連続した形状を具備する。
【0010】
さらに他の具体的な実施例において、手袋の少なくとも1つの層は、その表面に配置された複数のレーダー検出可能マークおよび/または赤外線検出可能インクマークを具備する。この実施例の具体的な側面において、レーダー検出可能マークは、0.1オームから25オームまでの抵抗率を具備する。この実施例の具体的な側面において、マークが使用者に見えないように、すべてのレーダー検出可能マークが外層によって覆われている。この実施形例の他の具体的な側面において、すべての赤外線検出可能インクマークが外層に配置され、赤外線カメラによって検出可能である。
【0011】
この実施例の他の具体的な側面において、複数のレーダー検出可能マークおよび/または赤外線検出可能インクマークは、手袋の掌側の第1のマークおよび手袋の後背側の第2のマークを含む。好ましい実施例において、第1のマークは連続形状を具備し、第2のマークは、基本的な非多角形、正多角形、および不規則な多角形から選択される基本形状を具備する。好ましい実施例において、第2のマークは連続形状を具備し、第1のマークは、基本的な非多角形、正多角形、および不規則な多角形から選択される基本形状を具備する。適切な連続形状の非限定的な例は、線、線セグメント、および弧を含む。適切な基本的な非多角形の非限定的な例は、円、輪、および三日月を含む。適切な正多角形の非限定的な例は、正方形および正三角形を含む。適切な不規則な多角形の非限定的な例は、長方形、非正三角形、およびシェブロン(山形)を含む。
【0012】
他の具体的な実施例において、複数のレーダー検出可能マークおよび/または赤外線検出可能インクマークは、第1のマークおよび第2のマークを含み、第1のマークは、複数の交差するストライプを含む連続した不規則な形状を具備し、第2のマークは、第1のマークとは異なる不規則な形状を具備する。この実施例の他の具体的な側面において、複数のレーダー検出可能マークは第3のマークを含み、第3のマークは不規則な形状または規則的な形状のいずれかを具備する。
【0013】
他の具体的の実施例において、複数のレーダー検出可能マークおよび/または赤外線検出可能インクマークは、第1のマークおよび第2のマークを含み、第1のマークは、複数の交差するストライプを含む連続した不規則な形状を具備し、第2のマークは、第1のマークとは違う規則正しい形状を具備する。この実施例の他の具体的な側面において、複数のレーダー検出可能マークおよび/または赤外線検出可能インクマークは第3のマークを含み、第3のマークは不規則な形状または規則的な形状を具備する。
【0014】
この発明の他の具体的な側面において、レーダー検出可能なマークおよび/または赤外線検出可能なインクマークのすべてが、手袋の外側表面の1%から20%までの総表面被覆率を具備する。
【0015】
他の具体的な実施例において、ゴルフ手袋は、2つ以上の層を具備する少なくとも1つの部分を有し、1つ以上のレーダー検出可能マークが外層と内層との間に配置される。
【0016】
また、この発明の実施例は、指部分の後背部に位置決めされた複数の点および/または線分を含んで良いことに留意されたい。ドットは、好ましくは、約0.05インチから0.5インチの間であり、同じまたは異なる寸法であって良い。線セグメントは、好ましくは約0.05インチから0.5インチの間、より好ましくは0.1インチから0.2インチの間の幅を具備する。線セグメントは、好ましくは、約0.25インチから1.0インチの長さを有し、線セグメントの間で、同じまたは異なる寸法であって良い。
【0017】
好ましい実施例において、手袋は、レーダー検出器用のレーダー検出可能マークおよび/または赤外線カメラ用の赤外線検出可能インクマークを、それらが使用者に対面するように位置決めされている。他の好ましい実施例において、手袋は、レーダー検出器用のレーダー検出可能マーク、および/または、頭上に位置決めされた赤外線カメラ用の赤外線検出可能インクマークを含む。さらに他の好ましい実施例において、手袋は、レーダー検出器用のレーダー検出可能マーク、および/または、使用者の後ろに位置決めされた赤外線カメラ用の赤外線検出可能インクマークを含む。さらに他の好ましい実施例において、手袋は、複数のレーダー検出器用の1つのレーダー検出可能マークを含む。さらに他の好ましい実施例において、手袋は、複数の赤外線カメラ用の1つの赤外線検出可能なインクマークを含む。
【0018】
好ましい実施例において、手袋は、その表面上に配置された複数のマークを伴う層を有し、これは、レーダー検出可能な材料から形成された第1のマークおよび赤外線検出可能なインクから形成された第2のマークを含む。好ましくは、第1のマークは、複数の交差するストライプからなり、これは第1のストライプと、30°から120°の間の第1の角度で第1のストライプと交差する第2のストライプとを含み、第2のマークは、第1のストライプおよび第2のストライプと交差しない第3のストライプを含む。一実施例において、第1のストライプおよび第3のストライプは実質的に平行である。また、各ストライプの幅は0.2インチ未満であって良い。さらに、第2のマークは第4のストライプを含んで良く、第1のストライプは0.25インチから2.5インチの第1の長さを具備し、第2のストライプは0.25インチから2.5インチの第2の長さを具備し、第3のストライプは0.5インチから1.0インチの第3の長さを具備し、第4のストライプは0.5インチから1.0インチの第4の長さを具備する。第1のストライプおよび第2のストライプは手袋の後背部に位置決めして良く、第3のストライプおよび第4のストライプは手袋の1つまたは複数の指部分に位置決めして良い。代替的な実施例において、第1のストライプは0.25インチから2.5インチの第1の長さを具備し、第2のストライプは0.25インチから2.5インチの第2の長さを具備し、第3のストライプは少なくとも2.0インチの第3の長さを具備する。第1のストライプ、第2のストライプ、および第3のストライプは、手袋の後背部に位置決めして良い。さらに、第2のマークは、第5のストライプおよび第6のストライプをさらに有して良く、第5のストライプおよび第6のストライプは、手袋の1つまたは複数の指部分に位置決めされる。
【0019】
好ましい実施例において、この発明の手袋は、レーダー検出可能な材料から形成された第1のマークおよび赤外線検出可能なインクから形成された第2のマークを有し、レーダー検出可能な材料から形成された第1のマークと、赤外線検出可能なインクから形成された第2のマークとを含む。好ましくは、手袋は層を有し、第1のマークは層の内面に配置され、第2のマークは層の外側表面に配置される。代替的には、手袋は内層と外層とを有し、第1のマークは内層と外層との間に配置され、第2のマークは外層の外側表面に配置される。例えば、外側層は、手袋の後背部、クロージャー機構の一部、または手袋に取り付けられたロゴを形成して良い。
【0020】
好ましい実施例において、この発明の手袋は、手袋の外側表面に配置された赤外線吸収インクから形成された第1の赤外線検出マークおよび第2の赤外線検出マークを具備する層を有する。好ましくは、第1のマークおよび第2のマークは、ストライプ、円、輪、三日月、正方形、三角形、長方形、シェブロン、正多角形、不規則多角形、および基本的な非多角形からなるグループから選択される基本形状を具備する。一実施例において、第1の赤外線検出可能マークは、手袋の後背部に形成された第1のストライプを有し、第2の赤外線検出可能マークは、手袋の1つまたは複数の指の位置に位置決めされた第2のストライプおよび第3のストライプを有する。代替的には、第1の赤外線検出可能マークは、交差する複数のストライプであり、第2の赤外線検出可能マークは手袋の1つまたは複数の指の位置に位置決めされた第2のストライプおよび第3のストライプを有して良い。手袋は、レーダー検出可能な材料から形成されたレーダー検出可能マークを有するカフを具備して良い。また、手袋は、レーダー検出可能な材料から形成されたレーダー検出可能マークを有するクロージャー機構を有して良い。
【0021】
好ましい実施例において、手袋は、レーダー検出可能マークを含み、米国特許出願第17/515,971号に開示されているようなレーダー検出可能マークを具備するゴルフボール、および/または米国特許第8,636,605号と共に使用されて良く、これらは、参照してその全体がここに組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
添付の図面において、これらは、明細書の一部を形成し、それと併せて読まれるべきであり、種々の図において同様の部品を示すために同様の参照番号が使用されている。
【
図1】
図1は、この発明の一実施例に従う手袋の背面斜視図を示す。
【
図2】
図2は、この発明の一実施例に従う手袋の背面斜視図を示す。
【
図3】
図3は、この発明の一実施例に従う手袋の背面斜視図を示す。
【
図4】
図4は、この発明の一実施例に従う手袋の背面斜視図を示す。
【
図5】
図5は、この発明の一実施例に従う手袋の背面斜視図を示す。
【
図6】
図6は、この発明の一実施例に従う手袋の背面図を示す。
【
図7】
図7は、この発明の一実施例に従う手袋の背面図を示す。
【
図8】
図8は、この発明の一実施例に従う手袋の正面図を示す。
【
図9】
図9は、この発明の一実施例に従う手袋の背面図を示す。
【
図10】
図10は、この発明の一実施例に従う手袋の背面図を示す。
【詳細な説明】
【0023】
この発明のゴルフ手袋は、その表面上に配置された少なくとも1つのレーダー検出可能なマークを具備する1または複数の層を含む。マークを形成するための、とくに適切なレーダー検出可能材料は、ベース樹脂および導電性材料を含む導電性インクを含むけれども、これらに限定されない。インクは、水性または溶剤性であって良い。インクは1成分インクでも2成分インクでもよい。インクは、イソシアネートベースの硬化剤、UV硬化、および/または熱硬化で硬化されて良い。インクおよびそれから形成されるマークは、透明であっても不透明であってもよい。具体的な実施例において、インクのベース樹脂は、ビニルポリマー、ウレタンポリマー、アクリルポリマー、エポキシポリマー、シリコーンポリマー、およびそれらの2つ以上の組み合わせからなるグループから選択される。他の具体的な実施例において、インクの導電性材料は、銀、導電性炭素、アルミニウム、グラフェン、ナノチューブ、ナノ金属、およびそれらの2つ以上の組み合わせからなるグループから選択される。とくに好適なインクは、約0.1オームから2,500オーム、好ましくは0.5オームから25オーム、最も好ましくは約5オームから20オームの抵抗率を有するマークを生成できるインクである。適切な市販インクの非限定的な例は、ITW Trans Techから市販されているInkLab303銀導電性インク、Creative Materials Inc.から市販されている銀インク、導電性カーボンインク、アルミニウムインク、銀/カーボンブレンドインク、およびアルミニウム/カーボンブレンドインクである。ゴルフ手袋が、1つの層上に2つ以上のレーダー検出可能マークを含むこの発明の実施例において、1つのマークを形成するために使用されるレーダー検出可能材料は、別のマークを形成するために使用されるレーダー検出可能材料と同じであっても異なっていてもよい。ゴルフ手袋が、1つ以上のレーダー検出可能なマークをその間に配置した少なくとも2つの層を含むこの発明の実施例において、1つの層上にマークを形成するために使用されるレーダー検出可能な材料は、他の層状にマークを形成するために使用されるレーダー検出可能な材料と同じであっても異なっていてもよい。
【0024】
レーダー検出可能な材料は、任意の適切な技術を使用して層の表面に塗布される。具体的な実施例において、レーダー検出可能な材料をパッド印刷によってゴルフ手袋層の表面に塗布することによって、マークが形成される。この実施例の具体的な側面において、パッド印刷マークは、少なくとも0.5μmのフィルム厚さおよび5μm以下のフィルム厚さを具備する。好ましくは、マークは0.5μmから5μmの範囲内の膜厚を具備する。
【0025】
1つまたは複数のレーダー検出可能マークが配置される表面は、ゴルフ手袋の任意の部分の任意の表面であって良い。この発明は、1つまたは複数のマークの配置に限定されることを意味するものではないけれども、この発明のゴルフ手袋は、当該手袋の外側表面以外の表面にレーダー検出可能なマークを任意に配置できるように設計されている。これは、従来のゴルフ手袋と外見が同じゴルフ手袋を使用して信頼できるデータを取得できることは、一部のゴルファーにとって有益であるからである。したがって、具体的な実施例において、1つまたは複数のレーダー検出可能マークが最外側表面以外の任意の面に配置される。例えば、レーダー検出可能マークは、当該レーダー検出可能マークが使用者の皮膚に接触しないように、手袋を形成する皮革または合成皮革の外側表面に塗布されて良い。さらに、レーダー検出可能マークは、好ましくは、当該マークの上に第2の層を配置できる領域に配置される。好ましい実施形例において、手袋は、フック・ループクロージャー(閉止)機構を有する。フック層またはループ層は、手の表面から離れたクロージャーの外側層として配置することができ、レーダー検出可能マークは、外側クロージャー層の外側表面に配置することができる。次に、レーダー検出可能マークは、ロゴ面などによって覆われ、レーダー検出可能マークが使用者に見えないようにすることができる。
【0026】
さらに他の実施例において、レーダー検出可能なマークが、天然または合成材料で作られた装飾部材によって覆われる位置で、手袋革の外側表面に配置される。
【0027】
本開示においては、コーティングが表面に以前に塗布されたかどうかに関係なく、マークは層の表面に配置されていると見なされる。換言すると、層の表面に接着剤コーティングが塗布され、次に接着剤コーティングの上にマークが塗布されるならば、接着剤コーティングがその間に配置されている場合でも、マークは層の表面に配置されていると見なされる。同様に、手袋の2つの層の間にコーティングが存在する場合、それらの間にコーティングが存在して良いとしても、層は互いに隣接しているとみなされる。
【0028】
具体的な実施例において、この発明のゴルフ手袋は、少なくとも1つのレーダー検出可能マークが配置される層に、当該マークを塗布する前および/または塗布した後に、塗布される接着剤コーティングを含む。この実施例の具体的な側面において、少なくとも1つのマークがゴルフ手袋クロージャー層の表面上に配置され、当該層およびマークの上に接着剤コーティングが塗布される。
【0029】
各レーダー探知可能マークは、規則的な形状および不規則な形状を含む様々な適切な形状から選択された形状を具備する。規則的な形状の適切な例は、円、輪、三日月、正方形、三角形、長方形、シェブロン、および他の正多角形、不規則な多角形、および基本的な非多角形を含むけれども、これらに限定されない。不規則な形状の適切な例は、交差形状を含むけれども、これに限定されず、交差形状は、各ストライプの長さおよび幅が異なる、または、実質的に同一の、一連の交差ストライプを含むけれども、これに限定されない。この開示においては、それぞれの長さおよび/または幅が10%以下しか異ならない場合、ストライプは実質的に同じ長さおよび/または幅を有するとみなす。
【0030】
具体的な実施例において、ゴルフ手袋は、一連の交差する長方形のストライプによって形成される不規則な形状を具備する少なくとも1つのレーダー検出可能マークを含む。この実施例の具体的な側面において、不規則な形状を有するマークは、以下の特性のうちの1または複数をさらに具備する。
(a)交差する一連のストライプが2つの長方形のストライプからなる、または一連の交差するストライプが3つの長方形のストライプからなる、または一連の交差するストライプが少なくとも4つの長方形のストライプから成る。
b)一連の交差するストライプは、第1のストライプおよび第2のストライプを含み、第1および第2のストライプの長さは実質的に等しい。
(i)第1のストライプを二等分する平面と第2のストライプを二等分する平面とは、約60°から150°の間、より好ましくは約75°から1105°の間の角度で分離される。
(ii)第1および第2のストライプは幅が実質的に等しい。かつ、
(iii)第1および第2のストライプは、約0.5インチから5インチの間、より好ましくは約1.0から2.5インチの間の長さを具備する。かつ、
(iv)一連の交差するストライプは、第3のストライプおよび第4のストライプをさらに含み、第3のストライプを二等分する面と第4のストライプを二等分する面とは、約30°から150°の間、より好ましくは約60°および120°の間の角度で分離される。
c)一連の交差するストライプ内の各ストライプは、0.2インチ以下の幅および0.03インチ以上の幅を具備する。好ましくは、交差するストライプは、0.05インチから0.15インチの幅を具備する。
d)一連のストライプは、第1のストライプ、第2のストライプ、および第3のストライプを含み、第1および第2のストライプのそれぞれは、約1.5インチから3.0インチの長さを有し、第3のストライプは、0.1インチから0.5インチの長さを具備する。
e)一連のストライプは、第1のストライプ、第2のストライプ、第3のストライプ、および第4のストライプを含み、第4のストライプは、第1および第2のストライプよりも短く、第3のストライプよりも長い長さを具備する。
【0031】
図1を参照すると、手袋100は、好ましくは、使用者の手の後背部分を覆う後背部分102、使用者の手の平部分を覆う掌部分104、使用者の手の1本以上の指を覆う指部分106、使用者の手の親指を覆う親指部分108、使用者の手首の大部分を取り囲むカフ部分110、およびクロージャー機構112を有する。クロージャー機構112は、カフ部分110から指部分106に向かって延在するスリット114を横切って延びる。
【0032】
着用者は片手を手袋100に入れ、もう一方の手でフラップ116をつかみ、それをスリット114の上に引っ張る。次に、フラップ116を手袋の背部分102の反対側のセクションに留めて、手袋100を着用者の手に締めて固定する。好ましくは、Velcro(登録商標)ファスナなどのフックアンドループファスナを使用して、フラップ116を適所にロックする。より具体的には、フラップ116は、外側表面118および内面(図示せず)を具備する。小さなフック・ループ・ファスナがフラップ116の内面に配置され、相補的なフック・ループ・ファスナが手袋100の後背部分102の反対側のセクションに配置される。フラップ116をスリット114の上に引っ張ると、相補的なフック・ループ・ファスナを合わせることによって、フラップ116が手袋100の後背部分102の反対側の部分に取り外し可能に取り付けられる。手袋の着用者は、フラップ116を単に上方向に引っ張ることによって解放することができ、その後、着用者の手を容易に取り除くことができる。フック・ループ固定システムに加えて、またはその代わりに、他の閉鎖システム(例えば、スナップ式ボタン、タイ、ボタン/ボタン穴、バックル、弾性体など)を使用できることに留意されたい。
【0033】
この実施例において、検出可能マーク120は、カフ部分110上に位置する1つまたは複数のストライプを有する。好ましくは、検出可能マーク120は、少なくともクロージャー機構112から少なくともエッジ部分126(親指側)およびエッジ部分128(小指側)までスリット114の両側において延在し、もって、ゴルファーの手の甲側で手袋の長手方向に0.025インチ幅の経路がすべてマークと交差する。この構成において、検出可能なマーク120は、カフ部分110が折り畳まれ、手袋100の残りの部分に縫い付けられる前に、カフ部分110を形成する材料に塗布されて、もって、検出可能マーク120がカフ部分110の内側表面に位置付けられるようにし、手袋100を着用している使用者には見えないようにしている。
【0034】
図2を参照すると、手袋200は、好ましくは、使用者の手の後背部分を覆う後背部分202、使用者の手の平部分を覆う掌部分204、使用者の手の1本以上の指を覆う指部分206、使用者の手の親指を覆う親指部分208、使用者の手首の大部分を取り囲むカフ部分210、およびクロージャー機構212を有する。クロージャー機構212は、カフ部分210から指部分206に向かって延在するスリット214を横切って延びる。
【0035】
この実施例において、検出可能マーク220(a)および220(b)は、カフ部分210上およびエッジ部分216(図示のように)または228に沿って配置された2つ以上のストライプを有する。好ましくは、検出可能マーク220(a)は、スリット214の両側において、少なくともクロージャー機構212から少なくともエッジ部分226および228まで延在し、もって、ゴルファーの手の甲側で手袋の長手方向に0.025インチ幅の経路がすべてマーク220(a)と交差する。検出可能マーク220(b)の第2の部分は、好ましくはエッジ部分226または228に位置付けられ、検出可能マーク220(a)と30°から120°の間、より好ましくは約90°の角度αで交差する。したがって、検出可能マーク220(b)の第2の部分は、レーダー検出器がスイング中の使用者の手の向きを決定するのを支援することができる。好ましくは、検出可能なマーク220(b)の第2の部分は、少なくとも0.5インチ、より好ましくは、約0.5インチから3インチの間の長さを具備を具備する。この構成において、検出可能マーク220(a)は、好ましくは、カフ部分が折り畳まれ、手袋200の残りの部分に縫い付けられる前に、カフ部分210を形成する材料に塗布され、もって、検出可能マーク220がカフ部分210の内側表面に位置付けられ、手袋200を着用している使用者には見えないようにしている。同様に、検出可能マーク220(b)の第2の部分は、好ましくは、使用者に見えないように手袋200の内面に塗布され、より好ましくは、手のひらの材料または他の材料の一部が、手袋200の内部において検出可能マーク220(b)を覆い、もって、手袋200が着用されたときに検出可能なマーク220(b)が使用者の手に触れないようにする。
【0036】
図3を参照すると、手袋300は、好ましくは、使用者の手の後背部分を覆う後背部分302、使用者の手の平部分を覆う掌部分304、使用者の手の1本以上の指を覆う指部分306、使用者の手の親指を覆う親指部分308、使用者の手首の大部分を取り囲むカフ部分310、およびクロージャー機構312を有する。クロージャー機構312は、カフ部分310から指部分306に向かって延在するスリット314を横切って延び、スリット314を閉じるフラップ316を含む。フラップ316は、これを閉じると、手袋の後背部分302の反対側のセクションに固定され、着用者の手に手袋300を締め付けて固定する。好ましくは、フラップ316を適所にロックするために、ベルクロ(登録商標)ファスナなどのフック・ループ・ファスナが使用される。より具体的には、フラップ316は、外側表面318および内面(図示せず)を有する。小さなフック・ループ・ファスナがフラップ316の内面に配置され、相補的なフック・ループ・ファスナが手袋300の後背部分302の反対側のセクションに配置される。
【0037】
この実施例において、検出可能マーク320は、クロージャー機構312に配置された複数のストライプ320(a)、320(b)、および320(c)を有する。好ましくは、検出可能マーク320は、フラップ316のフック/ファスナ層およびフラップ316の外側表面318の間に塗布され、もって、検出可能なマーク320が着用者に見えないようになっている。ストライプ320(a)は、フラップ316の後縁部分に沿って延び、ストライプ320(b)および320(c)は、フラップ316の上部および下部にそれぞれ沿って延びる。好ましくは、ストライプ320(b)および320(c)は、30°から120°の間、より好ましくは75°から105°の間の角度αでストライプ320(a)と交差する。ストライプ320(a)、320(b)、および320(c)のそれぞれは、好ましくは約0.5インチから2.5インチであり、より好ましくは約1インチから2インチの間である。好ましい実施例において、ストライプ320(a)、320(b)、および320(c)のそれぞれは、レーダー検出器がスイング中の使用者の手の向きを決定するのを支援するために、異なる長さを具備する。
【0038】
図4を参照すると、手袋400は、好ましくは、使用者の手の後背部分を覆う後背部分402、使用者の手の平部分を覆う掌部分404、使用者の手の1本以上の指を覆う指部分406、使用者の手の親指を覆う親指部分408、使用者の手首の大部分を取り囲むカフ部分410、およびクロージャー機構412を有する。クロージャー機構412は、カフ部分410から指部分406に向かって延在するスリット414を横切って延び、スリット414を閉じるフラップ416を含む。フラップ416は、これを閉じると、手袋の後背部分402の反対側のセクションに固定され、着用者の手に手袋400を締め付けて固定する。好ましくは、フラップ416を適所にロックするために、ベルクロ(登録商標)ファスナなどのフック・ループ・ファスナが使用される。より具体的には、フラップ416は、外側表面418および内面(図示せず)を有する。小さなフック・ループ・ファスナがフラップ416の内面に配置され、相補的なフック・ループ・ファスナが手袋400の後背部分402の反対側のセクションに配置される。
【0039】
この実施例において、検出可能マーク420は、クロージャー機構412内に位置付けら、エッジ部分426(親指側)および428(小指側)の少なくとも1つに沿ってそれぞれ配置された複数のストライプ420(a)および420(b)を有する。好ましくは、検出可能マーク320(a)は、当該検出可能マーク420(a)が着用者に見えないように、フラップ416上のフック・ファスナ層とフラップ416の外側表面418との間に塗布される。好ましくは、ストライプ320(a)は、フラップ416の後縁部分に沿って延在するか、フラップ416の上部または底部(図示のように)に沿って延在する。好ましくは、検出可能マーク420のストライプ420(b)は、手袋400の内側表面に塗布され、もって、利用者に見えないようにし、より好ましくは、掌の材料または他の材料の一部が手袋400の内側のストライプ420(b)を覆って、手袋が着用されたときに、検出可能アーク420が使用者の手に触れないようにする。この実施例において、ストライプ420(a)はストライプ420(b)と交差しない。ただし、ストライプ420(a)および420(b)の延長は、30°から120°の間、より好ましくは75°から105°の間の角度αで交差する。ストライプ420(a)および420(b)のそれぞれは、好ましくは約0.5インチから2.5インチであり、より好ましくは約1インチから2インチの間である。好ましい実施例において、ストライプ420(a)および420(b)のそれぞれは、レーダー検出器がスイング中の使用者の手の向きを決定するのを支援するために、異なる長さを具備する。
【0040】
図5を参照すると、手袋500は、好ましくは、使用者の手の後背部分を覆う後背部分502、使用者の手の平部分を覆う掌部分504、使用者の手の1本以上の指を覆う指部分506、使用者の手の親指を覆う親指部分508、使用者の手首の大部分を取り囲むカフ部分510、およびクロージャー機構512を有する。クロージャー機構512は、カフ部分510から指部分506に向かって延在するスリット514を横切って延び、スリット514を閉じるフラップ516を含む。フラップ516は、これを閉じると、手袋の後背部分502の反対側のセクションに固定され、着用者の手に手袋500を締め付けて固定する。好ましくは、フラップ516を適所にロックするために、ベルクロ(登録商標)ファスナなどのフック・ループ・ファスナが使用される。小さなフック・ループ・ファスナがフラップ516の内面に配置され、相補的なフック・ループ・ファスナが手袋500の後背部分502の反対側のセクションに配置される。
【0041】
この実施例において、検出可能マーク520は、手袋500の後背部分502を横切って位置決めされた複数のストライプ520(a)および520(b)を有する。好ましくは、検出可能マーク520は、ゴルファーの手の甲側で手袋の長手方向に0.025インチ幅の経路がすべてマーク520と交差するように塗布される。より好ましくは、検出可能マーク520は、レーダー検出器がスイング中の使用者の手の配位を決定するのを支援するために、長さは類似しているけれども、互いに少なくとも0.1インチ離れている2つ以上のストライプ520(a)および520(b)を有する。さらに、検出可能マーク520は、好ましくは、使用者に見えないように手袋500の内面に塗布される。好ましい実施例において、手袋500は、親指側のエッジ部分526から小指側のエッジ部分528まで延在する弾性ストリップ530を含んで良い。検出可能マーク520は、弾性ストリップ530が検出可能マーク520の内面を覆い、それが使用者の手に触れるのを防ぐことができるように、弾性ストリップ530に隣接して手袋後背部分502の内面に塗布することができる。図示のとおり、ストライプ520(a)および520(b)は、それぞれ弾性ストリップの上縁および下縁に沿って延在する。ストライプ520(a)および520(b)のそれぞれは、約1インチおよび6インチの長さを具備する。ストライプ520(a)および520(b)は、連続的であるか、または複数のより小さいストライプに分割され、レーダー検出器が手袋の向きを決定するのを支援するために互いに交互に配置されて良い。
【0042】
図6を参照すると、手袋600は、好ましくは、使用者の手の後背部分を覆う後背部分602、使用者の手の平部分を覆う掌部分604、使用者の手の1本以上の指を覆う指部分606、使用者の手の親指を覆う親指部分608、使用者の手首の大部分を取り囲むカフ部分610、およびクロージャー機構612を有する。クロージャー機構612は、カフ部分610から指部分606に向かって延在するスリット614を横切って延び、スリット614を閉じるフラップ616を含む。フラップ616は、これを閉じると、手袋の後背部分602の反対側のセクションに固定され、着用者の手に手袋600を締め付けて固定する。好ましくは、フラップ616を適所にロックするために、ベルクロ(登録商標)ファスナなどのフック・ループ・ファスナが使用される。より具体的には、フラップ616は、外側表面618および内面(図示せず)を有する。小さなフック・ループ・ファスナがフラップ616の内面に配置され、相補的なフック・ループ・ファスナが手袋600の後背部分602の反対側のセクションに配置される。
【0043】
この実施例において、検出可能マーク620は、クロージャー機構612に位置決めされた複数のストライプ620(a)および620(b)を有する。好ましくは、検出可能マーク620は、当該検出可能マーク620が着用者に見えないように、フラップ616上のフック・ファスナ層とフラップ616の外側表面618との間に塗布される。ストライプ620(a)は、好ましくは、フラップ616のロゴの周りに円形に延び、ストライプ620(b)は、フラップ616の周囲に延びる弓形である。この実施例において、ストライプ620(a)および620(b)は交わらない。ストライプ620(a)および620(b)のそれぞれは、好ましくは約1インチから5インチであり、より好ましくは約1インチから4インチの間である。
【0044】
図7を参照すると、手袋700は、好ましくは、使用者の手の後背部分を覆う後背部分702、使用者の手の平部分を覆う掌部分704、使用者の手の1本以上の指を覆う指部分706、使用者の手の親指を覆う親指部分708、使用者の手首の大部分を取り囲むカフ部分710、およびクロージャー機構712を有する。クロージャー機構712は、カフ部分710から指部分706に向かって延在するスリット714を横切って延び、スリット714を閉じるフラップ716を含む。フラップ716は、これを閉じると、手袋の後背部分702の反対側のセクションに固定され、着用者の手に手袋700を締め付けて固定する。好ましくは、フラップ716を適所にロックするために、ベルクロ(登録商標)ファスナなどのフック・ループ・ファスナが使用される。より具体的には、フラップ716は、外側表面718および内面(図示せず)を有する。小さなフック・ループ・ファスナがフラップ716の内面に配置され、相補的なフック・ループ・ファスナが手袋700の後背部分702の反対側のセクションに配置される。
【0045】
この実施例において、検出可能マーク720は、クロージャー機構712に位置決めされた複数のストライプ720(a)、720(b)、および720(c)から構成される。好ましくは、検出可能なマーク720は、当該検出可能マーク720が着用者に見えないように、フラップ716条のフック・ファスナ層と、フラップ716の外側表面718との間に塗布される。ストライプ720(a)は、フラップ716の親指側からフラップ716の小指側に向かって延びる。ストライプ720(b)および720(c)は、ストライプ720(a)の端部と交差し、それぞれ、フラップ716の下部および上部に向かって延びる。好ましくは、ストライプ720(b)および720(c)は、ストライプ720(a)と交差し、30°から90°の間の角度α1を形成する。ストライプ720(b)および720(c)のそれぞれは、また、ストライプ720(a)とそれぞれ約90°から150°の間の角度α2およびα3を形成する。好ましい実施例において、α1、α2、およびα3は、レーダー検出器がスイング中の使用者の手の配位を決定するのを支援するために異なっている。さらに、ストライプ720(a)、720(b)、および720(c)は、好ましくは、約0.5インチから2.5インチの間、より好ましくは、約1インチから2インチの間の長さを具備する。好ましい実施例において、ストライプ720(a)、720(b)、および720(c)のそれぞれは、スイング中の使用者の手の配位をレーダー検出器が決定するのを支援するために、異なる長さを具備する。
【0046】
図8を参照すると、手袋800は、好ましくは、使用者の手の後背部分を覆う後背部分(図示せず)、使用者の手の掌部分を覆う掌部分804、使用者の1または複数を指を覆う指部分806、使用者の手の親指を覆う親指部分808、使用者の手首の大部分を取り囲むカフ部分810を有する。手袋は、手袋の掌部分804上のカフ部分810に隣接して位置決めされたレーダー検出可能マーク820をさらに含む。この実施例において、検出可能マーク820は、カフ部分810に隣接する掌部分804上に位置決めされたロゴ832を取り囲むことができる複数のストライプ820(a)、820(b)、および820(c)を有する。好ましくは、検出可能マーク820は、当該検出可能なマーク820が着用者に見えないように、ロゴ832と掌部分804の外側表面834との間に塗布される。好ましくは、検出可能マーク820は、ロゴ832の内面または掌部分804の外側表面834に適用される。ストライプ820(a)は、ロゴ832の上縁部分に沿って延在し、ストライプ820(b)および820(c)は、カフ部分810から側方部分に沿って延び、ストライプ820(a)と交差する。好ましくは、ストライプ820(b)および820(c)は、30°から120°の間、より好ましくは75°から105°の間の角度αでストライプ820(a)と交差する。ストライプ820(a)、820(b)、および820(c)のそれぞれは、好ましくは約0.25インチから2.5インチであり、より好ましくは、約0.5インチから2.5インチである。好ましい実施例において、ストライプ820(a)、820(b)、および820(c)のそれぞれは、スイング中の使用者の手の配位をレーダー検出器が決定するのを支援するために、同じ長さまたは異なる長さを有して良い。さらに、
図8に関して論じた実施例、または、他のレーダー検出可能マークは、
図1~
図7を参照して上述したものなど、手袋の後背部に位置決めされたレーダー検出可能マーク(図示せず)と併せて、掌部分804上で使用することができる。具体的には、掌部分804または後背部分(図示せず)のカフ部分810に位置決めされたレーダー検出可能マークは、掌部分804のロゴ832の下のレーダー検出可能マーク820と一緒に使用されて、とくに、有用である。
【0047】
この実施例の他の具体的な側面において、ゴルフ手袋は、少なくとも1つの追加のレーダー検出可能マークを含み、追加のレーダー検出可能マークのそれぞれは、不規則な形状および基本的な規則的な形状から独立して選択された形状を具備する。基本的な規則的な形状の適切な例は、円、リング、三日月、正方形、三角形、長方形、シェブロン、および他の正多角形、不規則な多角形、および基本的な非多角形を含むけれども、これらに限定されない。上述の実施例のいずれも、指部分の後背部に位置決めされた複数のドットなどのレーダー検出可能マークと併せて使用できることも留意されたい。例えば、ドットは、直径が約0.05インチから0.5インチの間であることが好ましく、直径が同じであっても異なっていてもよい。具体的な実施例において、指部分のそれぞれが、約0.05インチから0.5インチの間の1つまたは複数のドットを有することが企図される。さらに他の実施例において、小指および薬指は、それぞれ、1つまたは複数の点などのレーダー検出可能マークを含む。
【0048】
具体的な実施例において、レーダー検出可能マークは、手袋の後背部の全表面被覆率の20%未満で約0.5%を超える全表面被覆率を具備する。
【0049】
この発明のゴルフ手袋は、その表面に配置された赤外線吸収インクから形成された少なくとも1つの赤外線検出可能マークを含む。マークを形成するのに特に適したIR検出可能材料は、ベース樹脂および光吸収無機化合物を含む赤外光を吸収する硬化可能な印刷インクを含むけれども、これらに限定されない。さらに、赤外線吸収インクは、赤外線が当たったときにのみ赤外線検出可能マークが現れるようにする透明な赤外線蛍光顔料/染料/樹脂を有して良い。インクは、水性または溶剤性であって良い。インクは1成分インクでも2成分インクでもよい。インクは、イソシアネートベースの硬化剤、UV硬化、および/または熱硬化で硬化することができる。インクおよびそれから形成されるマークは、透明であっても不透明であってもよい。具体的な実施例において、インクのベース樹脂は、ビニルポリマー、ウレタンポリマー、アクリルポリマー、エポキシポリマー、シリコーンポリマー、およびそれらの2つ以上の組み合わせからなるグループから選択される。適切なインクは、例えば、米国特許第10,731,045号に記載されており、参照によりその全体がここに組み込まれ、当該適切なインクはCreative Materialsから入手可能である。
【0050】
各赤外線検出可能なマークは、規則的な形状および不規則な形状を含む種々の適切な形状から選択された形状を具備する。規則的な形状の適切な例は、ストライプ、円、輪、三日月、正方形、三角形、長方形、シェブロン、および他の正多角形、不規則な多角形、および基本的な非多角形を含むけれども、これらに限定されない。不規則な形状の適切な例は、これに限定されないけれども、交差する形状を含み、当該交差する形状は、これに限定されないけれども、一連の交差するストライプを含み、ここで、一連の交差するストライプ内の各ストライプの長さおよび幅は、一連の他のストライプとは異なるか、または実質的に同じであって良い。本開示において、それぞれの長さおよび/または幅が10%以下しか異ならない場合、ストライプは実質的に同じ長さおよび/または幅を具備する。
【0051】
具体的な実施例において、ゴルフ手袋は、一連の交差する長方形のストライプよって圭史江される不規則な形状を有する少なくとも1つのIR検出可能なマークを含む。
【0052】
この実施例の具体的な側面において、IR検出可能マークは、以下の特性のうちの1つまたは複数を有する。
a)間隔をあけて配置された複数の長方形のストライプ。
b)一連の交差するストライプ。
c)幅が0.2インチ以下、長さが0.25インチ以上のストライプ。
d)一連のストライプは、第1のストライプ、第2のストライプ、および第3のストライプを含み、各ストライプは、約0.5インチから1.0インチの間の長さを具備する。
e)一連のストライプは、2.0インチを超える長さを具備する第1のストライプを含む。
【0053】
図9を参照すると、手袋900は、赤外線検出可能マークを示すために示され、単独で、または上述のレーダー検出可能な手袋のいずれかと組み合わせて使用することができる。手袋900は、好ましくは、使用者の手の後背部分を覆う後背部分902、使用者の手の平部分を覆う掌部分(図示しない)、使用者の手の1本以上の指を覆う指部分906、使用者の手の親指を覆う親指部分908、使用者の手首の大部分を取り囲むカフ部分910、およびクロージャー機構912を有する。クロージャー機構912は、カフ部分910から指部分906に向かって延在するスリット914を横切って延びる。
【0054】
着用者は片手を手袋900に入れ、もう一方の手でフラップ916をつかみ、それをスリット914の上に引っ張る。次に、フラップ916を手袋の後背部分902の反対側のセクションに留めて、手袋900を着用者の手に締めて固定する。好ましくは、Velcro(登録商標)ファスナなどのフックアンドループファスナを使用して、フラップ916を適所にロックする。より具体的には、フラップ916は、外側表面918および内面(図示せず)を具備する。小さなフック・ループ・ファスナがフラップ916の内面に配置され、相補的なフック・ループ・ファスナが手袋900の後背部分902の反対側のセクションに配置される。フラップ916をスリット914の上に引っ張ると、相補的なフック・ループ・ファスナを合わせることによって、フラップ916が手袋900の後背部分902の反対側の部分に取り外し可能に取り付けられる。
【0055】
この実施例において、赤外線吸収インクで形成された赤外線検出可能マーク920は、後背部分902の外側表面に位置決めされた1つまたは複数のストライプを有する。好ましくは、検出可能マーク920は、後背部分902を横切って横方向に延在する。赤外線検出可能マーク920は、隣接する親指のエッジ部分926から第2の小指のエッジ部分928に向かって延在する。好ましくは、赤外線検出可能マーク920は、先に開示されたレーダー検出可能マークのいずれとも交差しないストライプを含む。図示のとおり、赤外線検出可能マーク920は、レーダー検出可能マークを含み得るカフ部分910と実質的に平行であって良い。赤外線検出可能マーク920は、好ましくは、幅が0.2インチ以下で、長さが少なくとも2.0インチである。
【0056】
手袋900は、1つまたは複数の指部分906に位置決めされた赤外線吸収インクで形成された複数の赤外線検出可能マーク922を有して良い。好ましくは、赤外線検出可能マーク922は、指部分906上に、少なくとも2つ、好ましくは、少なくとも3つの赤外線検出可能マーク922を有する。さらに、指部分906の少なくとも2つが複数の赤外線検出可能マーク922を含むことが好ましい。赤外線検出可能マーク922は、0.2インチ以下の幅および0.25インチから1.0インチの長さを具備して良い。赤外線検出可能マーク922の幅および長さは、互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0057】
最も好ましくは、赤外線検出可能マーク920および922は、目には見えないが赤外線カメラシステムによって検出可能な透明な赤外線蛍光顔料/染料/樹脂を有する。
【0058】
手袋900は、1つまたは複数のロゴの上に位置決めされた赤外線吸収インクで形成された赤外線検出可能マーク924を有して良い。好ましくは、赤外線検出可能マーク924はクロージャー機構912の外側表面上に形成される。赤外線検出可能マーク924は、規則的な形状または不規則な形状であって良い。
【0059】
具体的な実施例において、赤外線検出可能マーク920、922および/または924は、手袋900の後背部分902および指部分906の全表面被覆率の20%未満で約0.5%を超える全表面被覆率を具備する。
【0060】
図10を参照すると、手袋1000は、赤外線検出可能マークを示すために示され、単独で、または上述のレーダー検出可能な手袋のいずれかと組み合わせて使用することができ、これは例えばレーダー検出可能マーク320を含む。手袋1000は、好ましくは、使用者の手の後背部分を覆う後背部分1002、使用者の手の平部分を覆う掌部分(図示しない)、使用者の手の1本以上の指を覆う指部分1006、使用者の手の親指を覆う親指部分1008、使用者の手首の大部分を取り囲むカフ部分1010、およびクロージャー機構1012を有する。クロージャー機構1012は、カフ部分1010から指部分1006に向かって延在するスリット1014を横切って延びる。上述のように、レーダー検出可能マーク320は、クロージャー機構1012に位置決めされた複数のストライプ320(a)、320(b)、および320(c)を有する。好ましくは、検出可能マーク320は、検出可能なマーク320が着用者に見えないように、フラップ1016条のフック・ファスナと、フラップ1016の外側表面1018との間に塗布される。ストライプ320(a)は、フラップ1016の後縁部分に沿って延び、ストライプ320(b)および320(c)は、フラップ1016の上部および下部にそれぞれ沿って延びる。好ましくは、ストライプ320(b)および320(c)は、30°から120°の間、より好ましくは75°から105°の間の角度αでストライプ320(a)と交差する。ストライプ320(a)、320(b)、および320(c)のそれぞれは、好ましくは約0.5インチから2.5インチであり、より好ましくは約1インチから2インチである。好ましい実施例において、ストライプ320(a)、320(b)、および320(c)のそれぞれは、レーダー検出器がスイング中の使用者の手の配位を決定するのを支援するために、異なる長さを具備する。
【0061】
この実施例において、赤外線吸収インクで形成された赤外線検出可能マーク1020は、後背部分1002の外側表面に位置決めされた1つまたは複数のストライプ1020(a)および1020(b)を有する。好ましくは、検出可能マーク1020は、後背部分1002を横切って横方向に延びる第1のストライプ1020(a)を具備する。より好ましくは、第1のストライプ1020(a)は、隣接する親指のエッジ部分1026から第2の小指のエッジ部分1028に向かって延びる。好ましくは、赤外線検出可能マーク1020は、第1のストライプ1020(a)と30°から120°の間、より好ましくは75°から105°の間の角度βで交差する第2のストライプ1020(b)を有する。好ましくは、赤外線検出可能マーク1020は、幅が0.2インチ以下で長さが少なくとも2.0インチの第1のストライプ1020(a)と、幅が0.2インチ以下で長さが0.5インチから1.5インチの第2のストライプ1020(b)とを具備る。
【0062】
上述のように、手袋1000は、また、1つ以上の指部分1006上に位置決めされた赤外線吸収インクで形成された複数の赤外線検出可能マーク1022を含んで良い。上述のように、赤外線検出可能マーク1022は、指部分1006上に少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つの赤外線検出可能マーク1022を有する。さらに、指部分1006のうちの少なくとも2つが、複数の赤外線検出可能マーク1022を含むことが好ましい。赤外線検出可能マーク1022は、0.2インチ以下の幅および0.25インチから1.0インチの長さを具備して良い。赤外線検出可能マーク1022の幅および長さは、互いに同じであっても異なっていてもよい。
【0063】
この発明の例示的な実施例が具体的に説明されたけれども、この発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な他の修正が当業者に明らかであり、容易に行うことができることが理解される。したがって、ここで添付される特許請求の範囲が、ここで記載の例および説明に限定されることを意図するのではなく、むしろ、特許請求の範囲は、すべてを含む、この発明に存在する特許性のある新規性のある、この発明が関係する当業者によってその均等物と扱われる特徴を含むすべての特徴を包含すると解釈されることを意図する。さらに、上述の例は、ゴルフ手袋に関して記載されている。しかしながら、上述の技術が野球のグローブ、フットボールのグローブなどに使用できることは明らかである。
【外国語明細書】