(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023138364
(43)【公開日】2023-10-02
(54)【発明の名称】エネルギー管理システム
(51)【国際特許分類】
B60L 7/14 20060101AFI20230922BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20230922BHJP
B60L 58/16 20190101ALI20230922BHJP
B60L 58/18 20190101ALI20230922BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20230922BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20230922BHJP
H02J 7/10 20060101ALI20230922BHJP
H02J 7/04 20060101ALI20230922BHJP
【FI】
B60L7/14
B60L50/60
B60L58/16
B60L58/18
H02J7/00 P
H02J7/02 J
H02J7/10 H
H02J7/04 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023025507
(22)【出願日】2023-02-21
(31)【優先権主張番号】63/320,946
(32)【優先日】2022-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/107,216
(32)【優先日】2023-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519447732
【氏名又は名称】トランスポーテーション アイピー ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ライト,グレゴリー
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA05
5G503AA07
5G503BA02
5G503BB01
5G503BB03
5G503BB05
5G503CA01
5G503CB09
5G503DA08
5G503EA08
5G503FA06
5G503GD03
5H125AA01
5H125AC12
5H125BA04
5H125BC01
5H125BC28
5H125CB02
5H125CD02
5H125DD16
5H125EE02
5H125EE29
5H125EE44
5H125EE51
5H125EE52
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両のエネルギー管理のためのシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】車両のエネルギー管理システム70のコントローラ20は、車両の1つまたは複数のトラクションモータから第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリの双方へ、生成された電流の伝導を制御し得る。コントローラ20は、トラクションモータによって電流が生成される速度および/または量の測定値または推定値に少なくとも部分的に基づいて、生成された電流の伝導を制御し得る。コントローラ20は、生成された電流がトラクションモータによって生成される速度および/または量の測定値または推定値に基づいて、生成された電流の第1の部分を第2のエネルギーアセンブリに導き、生成された電流の第2の部分を第1のエネルギーアセンブリに導いてもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
車両の1つまたは複数のトラクションモータから第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリの双方への生成された電流の伝導を制御するように構成されたコントローラであって、前記コントローラが、前記生成された電流が前記1つまたは複数のトラクションモータによって生成される速度、量、または速度および量の双方についての測定値または推定値に少なくとも部分的に基づいて前記生成された電流の伝導を制御するように構成されている、コントローラを備え、
前記コントローラが、前記生成された電流が前記1つまたは複数のトラクションモータによって生成される前記速度、前記量、または前記速度および前記量の双方についての前記測定値または推定値に基づいて、前記生成された電流の第1の部分を前記第2のエネルギーアセンブリに導き、前記生成された電流の第2の部分を前記第1のエネルギーアセンブリに導くようにさらに構成されている、システム。
【請求項2】
前記コントローラが、前記車両の前記第1のエネルギーアセンブリ、前記第2のエネルギーアセンブリ、または第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数の健全性状態に基づいて、前記車両の制動中に前記1つまたは複数のトラクションモータから出力される前記生成された電流の、前記第1のエネルギーアセンブリ、前記第2のエネルギーアセンブリ、または前記第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への伝導を制御するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コントローラが、前記1つまたは複数のエネルギーアセンブリの前記健全性状態が性能の低下を示す所定の値に到達したことに応答して通知を提供するようにさらに構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記コントローラが、前記第1のエネルギーアセンブリの前記健全性状態が性能の低下を示す前記所定の値に到達することに応答して、前記車両の制動中に前記1つまたは複数のトラクションモータから出力される前記生成された電流の、前記第2のエネルギーアセンブリまたは前記第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への伝導を制御するように構成されている、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記コントローラが、前記第1のエネルギーアセンブリまたは前記第2のエネルギーアセンブリの充電状態に基づいて、前記車両の制動中に前記1つまたは複数のトラクションモータによって生成される前記生成された電流の、前記車両の前記第1のエネルギーアセンブリ、前記第2のエネルギーアセンブリ、または第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への伝導を制御するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記コントローラが、前記車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー生成に基づいて、前記第1のエネルギーアセンブリまたは前記第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への前記生成された電流の伝導を制御するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記コントローラが、前記車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー生成に基づいて車輪スリップ事象または車輪スライド事象のうちの1つまたは複数を検出することに応答して、前記第1のエネルギーアセンブリまたは前記第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への前記生成された電流の伝導を制御するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記コントローラが、前記車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー需要に基づいて、前記第1のエネルギーアセンブリまたは前記第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への前記生成された電流の伝導を制御するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
システムであって、
車両の第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリから前記車両の1つまたは複数のトラクションモータに選択的に電流を供給する伝導を制御するように構成されたコントローラであって、前記コントローラが、前記1つまたは複数のトラクションモータの需要閾値を超える需要に少なくとも部分的に応答して、前記第2のエネルギーアセンブリから前記1つまたは複数のトラクションモータに給電電流を導く前に、前記第1のエネルギーアセンブリから前記1つまたは複数のトラクションモータに前記給電電流を導くように構成されている、コントローラを備え、
前記コントローラが、前記需要閾値を超えない前記1つまたは複数のトラクションモータの需要に少なくとも部分的に応答して、前記第1のエネルギーアセンブリから前記1つまたは複数のトラクションモータに前記給電電流を導く前に、前記第2のエネルギーアセンブリから前記1つまたは複数のトラクションモータに前記給電電流を導くように構成されている、システム。
【請求項10】
前記コントローラが、第3のエネルギーアセンブリの作動速度に基づいて加速事象中に前記第1のエネルギーアセンブリまたは前記第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数から前記1つまたは複数のトラクションモータへの前記給電電流の伝導を制御するように構成されており、前記作動速度が、前記給電電流の少なくとも一部を提供するために前記第3のエネルギーアセンブリが動作する前の時間遅延を示す、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記コントローラが、前記車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー需要に基づいて、前記第1のエネルギーアセンブリまたは前記第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数からの前記給電電流の伝導を制御するように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記コントローラが、前記第1のエネルギーアセンブリまたは前記第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数のエネルギー貯蔵状態に基づいて、第3のエネルギーアセンブリからの前記給電電流の伝導を制御するように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
車両の1つまたは複数のトラクションモータによって電流が生成されているか、または生成される速度を決定することと、
決定された前記速度に少なくとも部分的に応答して、前記1つまたは複数のトラクションモータによって生成された前記電流の第1の部分を第2のエネルギーアセンブリに導き、前記生成された電流の第2の部分を前記車両の第1のエネルギーアセンブリに導くことと
を含む方法。
【請求項14】
前記車両の制動中に前記1つまたは複数のトラクションモータによって生成された前記電流を、前記車両の前記第1のエネルギーアセンブリ、前記第2のエネルギーアセンブリ、または第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数の健全性状態に基づいて、前記第1のエネルギーアセンブリ、前記第2のエネルギーアセンブリ、または前記第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数に導くことをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記車両の制動中に前記1つまたは複数のトラクションモータによって生成された前記電流を、前記第1のエネルギーアセンブリまたは前記第2のエネルギーアセンブリの充電状態に基づいて、前記車両の前記第1のエネルギーアセンブリ、前記第2のエネルギーアセンブリ、または第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数に導くことをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記1つまたは複数のエネルギーアセンブリの前記健全性状態が性能の低下を示す所定の値に到達したことに応答して、通知を提供することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のエネルギーアセンブリの前記健全性状態が性能の低下を示す所定値に到達したことに応答して、前記車両の制動中に前記1つまたは複数のトラクションモータによって生成された前記電流を前記第2のエネルギーアセンブリに導くことをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー生成に基づいて、前記第1のエネルギーアセンブリまたは前記第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数に前記電流を導くことをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー生成に基づいて車輪スリップ事象または車輪スライド事象のうちの1つまたは複数を検出することに応答して、前記第1のエネルギーアセンブリまたは前記第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数に、生成された前記電流を導くことをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー需要に基づいて、前記第1のエネルギーアセンブリまたは前記第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数に、導かれる前記電流を導くことをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年3月17日に出願された米国仮特許出願第63/320,946号の優先権を主張し、その全開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、車両および車両システムのエネルギー管理のためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
車両または車両システム上のいくつかの現在のエネルギーアセンブリは、回生制動システムにおける制動事象などのエネルギー生成事象中に生成されたエネルギーを捕捉することが困難な場合がある。車両の停止事象中、エネルギーアセンブリを充電する可能性がある。この充電は、加速事象などの車両の動力出力事象を支援するために使用され得る。しかしながら、現在、車両上のエネルギーアセンブリは、十分に高い電力充電率でエネルギーを捕捉して貯蔵することが困難な場合がある。現在利用可能なシステムおよび方法とは異なるシステムおよび方法を有することが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【0004】
一例または態様によれば、コントローラと、第1のエネルギーアセンブリと、第2のエネルギーアセンブリとを含み得るシステムが提供される。コントローラは、車両の1つまたは複数のトラクションモータから第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリへの生成された電流の伝導を制御し得る。コントローラは、生成された電流が1つまたは複数のトラクションモータによって生成され得る速度、量、または速度および量の双方の測定値または推定値に少なくとも部分的に基づいて、生成された電流の伝導を制御し得る。コントローラは、生成された電流が1つまたは複数のトラクションモータによって生成され得る速度、量、または速度および量の双方の測定値または推定値に基づいて、生成された電流の第1の部分を第2のエネルギーアセンブリに導き、生成された電流の第2の部分を第1のエネルギーアセンブリに導き得る。
【0005】
一例または態様によれば、コントローラと、第1のエネルギーアセンブリと、第2のエネルギーアセンブリとを含み得るシステムが提供される。コントローラは、車両の第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリから車両の1つまたは複数のトラクションモータへの給電電流の伝導を選択的に制御し得る。コントローラは、需要閾値を超える1つまたは複数のトラクションモータの需要に少なくとも部分的に応答して、第2のエネルギーアセンブリから1つまたは複数のトラクションモータに給電電流を導く前に、第1のエネルギーアセンブリから1つまたは複数のトラクションモータに給電電流を導き得る。コントローラは、需要閾値を超えない1つまたは複数のトラクションモータの需要に少なくとも部分的に応答して、第1のエネルギーアセンブリから1つまたは複数のトラクションモータに給電電流を導く前に、第2のエネルギーアセンブリから1つまたは複数のトラクションモータに給電電流を導き得る。
【0006】
一例または態様によれば、車両の1つまたは複数のトラクションモータによって電流が生成され得る速度を決定することを含み得る方法が提供される。本方法は、1つまたは複数のトラクションモータによって生成され得る電流の第1の部分を第2のエネルギーアセンブリに導くことを含み得る。本方法は、決定された速度に少なくとも部分的に応答して、生成された電流の第2の部分を車両の第1のエネルギーアセンブリに導くことを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本主題は、添付の図面を参照して、非限定的な実施形態の以下の説明を読むことによって理解され得る:
【0008】
【
図1】エネルギー管理システムの一例の概略図を示している。
【
図2】エネルギー管理システムの一例の別の概略図を示している。
【
図3】一例にかかるエネルギー管理方法を示している。
【
図4】一例にかかるエネルギー管理方法を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に記載の主題の例は、車両および車両システムのエネルギー管理のためのシステムおよび方法に関し得る。車両または車両システムは、エネルギーを貯蔵および放電し、別の形態(例えば、化学形態)からの電気エネルギーを変換することができる、1つまたは複数のバッテリアセンブリ(例えば、バッテリセル、バッテリモジュールなど)、コンデンサ、燃料電池などのエネルギーアセンブリを含み得る。エネルギーアセンブリの少なくとも1つは、高出力エネルギー貯蔵が可能であってもよい。例えば、高出力エネルギーアセンブリは、より多くのエネルギーを貯蔵することができてもよく、より大きな電力またはワット数で電流を受け取ることができてもよく、および/または低出力またはより低い出力エネルギーアセンブリよりも比較的大きな電力またはワット数で電流を放電することができてもよい。一例では、コンデンサまたはスーパーコンデンサは、高出力エネルギーアセンブリであってもよく、バッテリセルまたはバッテリアセンブリは、低出力またはより低い出力エネルギーアセンブリであってもよい。
【0010】
急制動などの急速なエネルギー充電事象中に、バッテリアセンブリなどの低出力エネルギー貯蔵アセンブリを使用して捕捉することが比較的困難であり得る車両に高電力が流れることがある。例えば、トラクションモータを有する車両の制動中、モータは、動的制動または回生制動を介して電流を生成し得る。制動が突然である場合、モータは、大量の電流を突然出力することがある。この突然の顕著な電流量は、バッテリセルが処理することができる電流よりも大きいことがある。高出力貯蔵装置の使用は、そのような急速充電事象中のエネルギーのより大きな捕捉を可能にし得る。
【0011】
次いで、加速事象などの迅速なエネルギー放電事象中に、高出力貯蔵装置に貯蔵されたエネルギーが放電され得る。高出力貯蔵装置は、バッテリシステムなどの低出力貯蔵装置よりも小さくてもよい。これは、燃料電池および/または燃料貯蔵などの他のエネルギー源のための車両上のより多くの空間を可能にし得る。燃料電池は、燃料(水素など)を取り、燃料に貯蔵された化学エネルギーを電気エネルギーに変換または抽出して車両に動力を供給することができる。例えば、一実施形態では、燃料電池は、燃料中に化学エネルギーを貯蔵し、この化学的に貯蔵されたエネルギーの少なくとも一部を電気エネルギー(例えば、電流)として変換し、放電するエネルギー貯蔵装置であってもよい。
【0012】
車両は、主電源として燃料電池に加えて少量のバッテリシステムを有することができる。車両は、充電または制動事象中に高エネルギーを捕捉するための高出力エネルギー貯蔵装置を有し得る。バッテリシステムは、燃料電池の動作を最適化するために、電力負荷間にバッファを提供し得る。
【0013】
車両は、高エネルギー貯蔵装置および高出力貯蔵装置を含み得る。走行中、高出力貯蔵装置は、高出力の性質により、制動エネルギーおよび充電エネルギーを捕捉し得る。高出力貯蔵装置は、搭載された高エネルギー貯蔵装置を介して充電されてもよい。次いで、充電された高出力貯蔵装置が使用されて、加速事象などのピーク電力需要中に大量の電力を放散させ得る。これは、システムの寿命を低下させることがある高出力負荷から高エネルギー貯蔵装置を節約し得る。予測された走行計画および高加速事象がいつ発生し得るかの知識は、高エネルギー貯蔵装置が高出力貯蔵装置を充電するときの戦略を強化し得る。さらに、高出力貯蔵装置および低出力貯蔵装置などの車両に関連付けられた異なる種類のエネルギー貯蔵装置を有することは、エネルギー貯蔵装置が異なる機能を達成することを可能にし得る。例えば、一方のエネルギー貯蔵装置は、より速く放電することが可能であってもよく、他方のエネルギー貯蔵装置は、より長い期間放電することが可能であってもよい。
【0014】
様々なタイプのエネルギー貯蔵装置の使用は、様々な使用事例において適切であり得る。例えば、突然の制動事象などの電流の突然の入力供給がある場合、電流の初期部分は、高出力エネルギー貯蔵装置に導かれることがある。高出力エネルギー貯蔵装置は、この突然の電流の供給を受け入れることができる場合がある。高出力エネルギー貯蔵装置が完全に充電されてもよく、または所定の閾値を超えて充電されてもよい場合、残りの電流の少なくとも一部は、1つまたは複数の低出力またはより低い出力装置に導かれてもよい。これは、残りのまたは過剰な電流が1つまたは複数のより低い出力エネルギー装置を少なくとも部分的に充電することを可能にし得る。
【0015】
一例では、突然の加速事象などにおいて必要とされる負荷の突然の増加があり得る。負荷の突然の増加が必要とされ得る場合、高出力エネルギー装置は、高出力エネルギー装置に貯蔵された電力から需要電流の少なくとも初期部分を提供し得る。高出力エネルギー装置が枯渇する可能性があるか、または所定の閾値未満の貯蔵エネルギーを有する可能性があり、需要電流の初期部分を供給することができない可能性がある場合、残りの需要電力は、1つまたは複数の低出力またはより低い出力エネルギー装置から受け取られることができる。
【0016】
図1は、エネルギー管理システム70の一実施形態を示している。エネルギー管理システムは、電気エネルギーがどのように捕捉、供給、および/または貯蔵され得るかを管理するために車両60の構成要素の動作を動作または制御し得るコントローラ30を含み得る。コントローラは、コントローラに関連して本明細書において記載される動作を実行し得る1つまたは複数のプロセッサ(例えば、1つまたは複数の集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、マイクロプロセッサなど)を含み得て、および/またはそれに接続され得るハードウェア回路を表し得る。コントローラは、車両に搭載されていてもよく、または車外にあってもよい。
【0017】
車両は、車両を移動または推進するように動作し得る推進システム10と、車両の移動を減速または停止するように動作し得る制動システム62とを含み得る。推進システムの1つまたは複数の構成要素は、本明細書において記載されるように、車両の動きを減速または停止するように動作し得る。推進システムは、電流によって動力が供給されている間に車輪64を回転させるか、そうでなければ車両を推進するように動作する1つまたは複数のトラクションモータを表し得る。推進システムは、任意に、エンジンおよび/またはオルタネータまたは発電機を含んでもよい。推進システムは、車両を移動させるための推進力を生成する1つまたは複数のエンジン、モータ、変速機、プロペラなどを表すことができる。制動システムは、エアブレーキ、摩擦ブレーキ、油圧ブレーキなどの1つまたは複数のブレーキを表すことができる。推進システムのモータは、電流を生成し得る動的制動または回生制動を使用して車両の動きを減速または停止するように動作し得る。コントローラは、推進システムおよび/または制動システムと制御信号を通信して、車両の動きを制御または変更することができる。
【0018】
本明細書に記載の車両は、複数のタイプの車両システムに拡張し得る。これらの車両タイプは、自動車、トラック(トレーラありまたはなし)、バス、船舶、航空機、採掘車両、農業車両、または他のオフハイウェイ車両を含み得る。車両システムは、単一の車両または複数の車両を含み得る。複数車両システムに関して、車両は、(例えば、カプラによって)互いに機械的に結合されてもよく、または論理的に結合されてもよいが、機械的に結合されなくてもよい。例えば、別個の車両が互いに通信して車両の動きを互いに調整し、その結果、車両がグループとして一緒に移動する場合、車両は、論理的に結合されるが機械的に結合されない場合がある。車両群は、コンボイ(convoy)、編成(consist)、群(swarm)、フリート(fleet)、隊列(platoon)、および列(train)と呼ばれることがある。
【0019】
車両および/またはエネルギー管理システムは、電流を貯蔵、供給、および/または生成し得る1つまたは複数の異なるタイプのエネルギーアセンブリ30、40、50を含み得る。例えば、エネルギーアセンブリは、トラクションモータからの回生制動または動的制動から受け取った電気エネルギーを貯蔵し得る。別の例として、エネルギーアセンブリは、燃料などの化学的形態でエネルギーを貯蔵してもよい。エネルギーアセンブリは、燃料中の化学エネルギーを電気エネルギーに変換して車両に動力を供給し得る。別の例として、エネルギーアセンブリは、エンジンから受け取った電気エネルギーを貯蔵してもよい。エンジンは、オルタネータまたは発電機に、エネルギーアセンブリに貯蔵可能な電流を生成させるように移動し得る。本明細書で使用される場合、オルタネータおよび発電機という用語は、双方とも、エンジンの出力シャフトによって生成されるような機械的エネルギーを電気エネルギーに変換するための装置を指す。トラクションモータには、第1および/または第2のエネルギーアセンブリなどの制御可能な電力源から電流が供給され得る。トラクションモータは、第1および/または第2のエネルギーアセンブリから受け取った電流を使用して車両を推進するために動力供給されてもよい。3つのエネルギーアセンブリが示されているが、管理システムまたは車両は、2つのエネルギーアセンブリまたは3つを超えるエネルギーアセンブリを含んでもよい。
【0020】
第1のエネルギーアセンブリは、第2のエネルギーアセンブリよりも多くのエネルギーを貯蔵することができるアセンブリであってもよいが、(第2のエネルギーアセンブリと比べて)第1のエネルギーアセンブリがエネルギーを充電および/または放電し得る速度に関して、および/または充電サイクル数に関して(第1のエネルギーアセンブリが許容できない状態もしくは条件に到達するか、または許容できない低下した機能性を示す前に)より制限されてもよい。逆に、第2のエネルギーアセンブリは、第1のエネルギーアセンブリよりも少ないエネルギーを貯蔵してもよいが、より速い速度および/またはより大量の電力でエネルギーを受け取りおよび/または放電することができてもよく、および/またはより多くの充電サイクル(第2のエネルギーアセンブリが許容できない状態もしくは条件に到達するか、または許容できない低下した機能性を示す前に)を経験することができてもよい。例えば、第1のエネルギーアセンブリは、より遅い速度で充電および/または放電してもよく、および/または第2のエネルギーアセンブリと同じ数の充電サイクルを経ることができなくてもよい。第3のエネルギーアセンブリは、エネルギーを貯蔵しなくてもよく、エネルギーのみを生成してもよい。第1のエネルギーアセンブリの例は、1つまたは複数のバッテリセル、バッテリパック、バッテリスタック、バッテリモジュール、1つまたは複数の燃料電池などを含み得る。1つまたは複数の燃料電池は、燃料電池が燃料(水素など)に貯蔵されたエネルギー(化学エネルギーなど)を電気エネルギーに抽出および/または変換して車両に動力を供給することができるという点で、エネルギーアセンブリであってもよい。第2のエネルギーアセンブリの例は、二重層コンデンサ、スーパーコンデンサ、または別の種類のエネルギー貯蔵装置などのコンデンサを含み得る。第3のエネルギーアセンブリは、燃料電池、オルタネータ、発電機、ソーラーパネル、エネルギーハーベスタ装置などであってもよい。あるいは、第1および第2のエネルギーアセンブリは、同じタイプまたはモデルの装置であってもよいが、第1のエネルギー装置は、充電および/または放電がより遅くてもよく、より大きな貯蔵容量を有してもよく、および/または第1のエネルギーアセンブリが第2のエネルギーアセンブリに対して実行し得る充電および放電サイクルの数がより制限されてもよい。
【0021】
第3のエネルギーアセンブリとして使用される燃料電池の燃料に関して、燃料は、一実施形態では単一の燃料タイプであってもよく、他の実施形態では、燃料は複数の異なる燃料の混合物であってもよい。燃料混合物の一例では、第1の燃料は、液体であってもよく、第2の燃料は、気体であってもよい。適切な液体燃料は、ディーゼル(普通、バイオディーゼル、水素由来再生可能ディーゼルまたは「HDRD」など)、ガソリン、灯油、ジメチルエーテル(DME)、アルコールなどであってもよい。適切な気体燃料は、天然ガス(メタン)または短鎖炭化水素、水素、アンモニアなどであってもよい。一実施形態では、燃料は、本明細書で使用される貯蔵エネルギーを含み得る。その観点では、バッテリの充電状態、または圧縮ガスの供給源、フライホイール、燃料電池、および他のタイプの非伝統的な燃料源が含まれてもよい。
【0022】
コントローラは、エネルギーアセンブリとトラクションモータとの間の電流の伝導を制御し得る。例えば、コントローラは、動作モードおよび1つまたは複数の動作パラメータに基づいて、異なる動作モード中にモータ、エネルギーアセンブリ、モータとエネルギーアセンブリとの間の回路(例えば、スイッチ)などの動作を制御して、エネルギーアセンブリからモータへの、および/またはモータからエネルギーアセンブリへの電流の伝導を制御し得る。
【0023】
電流は、エネルギーアセンブリに貯蔵されてもよく、または抵抗器グリッド80に導かれてもよい。抵抗器グリッドは、電流を、大気に放散され得る熱エネルギーに変換し得る。抵抗器グリッドが閾値温度を上回る場合、温度の上昇は、グリッドの劣化を引き起こす可能性があるため、追加のエネルギーは、グリッドに送られないことがある。したがって、システムの容量は、エネルギーアセンブリの充電状態、電気システム需要、および/またはグリッド温度を監視することによって決定され得る。
【0024】
モータは、動的制動または回生制動から、または動的制動動作モードで電流を生成し得る。そのような動作中、トラクションモータは、軸駆動発電機として機能し得る。制動中に回収されたエネルギーの少なくとも一部は、第1および/または第2のエネルギーアセンブリに貯蔵されてもよい。充電動作モードが
図1に概略的に示され得る。コントローラは、本明細書に記載の1つまたは複数の動作パラメータに基づいて、モータから第1のエネルギーアセンブリおよび/または第2のエネルギーアセンブリにいつおよび/またはどれだけの電流が導かれ得るかを制御し得る。コントローラは、トラクションモータによって電流が生成され得る量に基づいて電流の伝導を制御し得る。コントローラは、電流がトラクションモータによって生成され得る速度の測定値または推定値に部分的に基づいて電流の伝導を制御し得る。生成される電流の速度の推定値は、1つまたは複数の動作パラメータに基づいてもよい。動作パラメータは、制動率または動力、エネルギーアセンブリの状態または状況、走行の一部の予測されるエネルギー生成などを含み得る。エネルギー生成予測は、車両の計算された、推定された、または既知の質量、車速、軌道の勾配、停止距離、トラクションモータ定格、トラクションモータの数などに基づいてもよい。一実施形態では、動作パラメータは、車両に関連付けられたパワーエレクトロニクスによるACからDCへの変換能力、および/またはDC-DCコンバータの容量、および/またはDCバスの能力に関し得る。異なる動作パラメータの例が本明細書に記載され得る。
【0025】
車両は、強い制動力が加えられ得る突然の停止事象を有することがあり、トラクションモータは、閾値を超える速度で電流を生成することがある。閾値は、エネルギーを貯蔵するために第1のエネルギーアセンブリが電流を受け取ることができる速度によって決定され得る。電流の速度が閾値を超える場合、コントローラは、このエネルギーを貯蔵するために第2のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。第2のエネルギーアセンブリは、第1のエネルギーアセンブリよりも大きな電流の速度を受け入れることができ、したがって、閾値を超える電流を受け取るのにより適し得る。電流は、速度が閾値を下回るまで、第2のエネルギーアセンブリの貯蔵容量に到達し得るまで、第2のエネルギーアセンブリの容量の閾値量に到達し得るまでなどで、第2のエネルギーアセンブリに送られてもよい。次いで、残りの電流は、第1のエネルギーアセンブリ、抵抗器グリッド、または双方の組み合わせに導かれてもよい。
【0026】
車両は、トラクションモータが閾値を超えない速度で電流を生成するように緩やかな制動力を有することがある。電流が閾値を超えない場合、コントローラは、電流の全体を受け取ることができる第1のアセンブリに電流を導いてもよい。コントローラは、速度が閾値を超えて増加するまで、第1のエネルギーアセンブリの貯蔵容量に到達し得るまで、第1のエネルギーアセンブリの容量の閾値量に到達し得るまでなどで、第1のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。次いで、残りの電流は、第2のエネルギーアセンブリ、抵抗器グリッド、接地(例えば、鋼ホイールを通って鋼レール内に)、またはこれらの組み合わせに導かれてもよい。
【0027】
車両は、強い制動力が必要とされ得る突然の停止事象を有することがあり、トラクションモータは、決定された閾値を超えることがある電流量を生成することがある。閾値は、少なくとも部分的に、第1のエネルギーアセンブリがエネルギーを貯蔵するために受け取ることができる電流の量によって決定され得る。電流の量が閾値を超えると、コントローラは、このエネルギーを貯蔵するために第2のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。第2のエネルギーアセンブリは、第1のエネルギーアセンブリよりも大量の電流を受け入れることができ、したがって、閾値を超える電流を受け取るのにより適し得る。電流は、量が閾値を下回るまで、第2のエネルギーアセンブリの貯蔵容量に到達し得るまで、第2のエネルギーアセンブリの容量の閾値量に到達し得るまでなどで、第2のエネルギーアセンブリに送られてもよい。次いで、残りの電流は、第1のエネルギーアセンブリ、抵抗器グリッド、または双方の組み合わせに導かれてもよい。
【0028】
車両は、生成される電流の量が閾値を超えないように緩やかな制動力を有することがある。電流が閾値を超えない場合、コントローラは、電流の全体を受け取り得る第1のアセンブリに電流を導いてもよい。コントローラは、量が閾値を超えて増加するまで、第1のエネルギーアセンブリの貯蔵容量に到達し得るまで、第1のエネルギーアセンブリの容量の閾値量に到達し得るまでなどで、第1のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。次いで、残りの電流は、第2のエネルギーアセンブリ、第3のエネルギーアセンブリ、または双方の組み合わせに導かれてもよい。
【0029】
コントローラは、エネルギーアセンブリの状態または状況に基づいて充電モードで電流を導いてもよい。第1のエネルギーアセンブリの状態が良好であり得るとき、コントローラは、第1のエネルギーアセンブリに最初に電流を導いてもよい。第1のエネルギーアセンブリの状態が劣化する可能性がある場合、コントローラは、第2のエネルギーアセンブリに第1の電流を導いてもよい。第1のエネルギーアセンブリの状態または状況は、エネルギーアセンブリの寿命、エネルギーアセンブリによって実行される充電サイクルの数、エネルギーアセンブリの内部温度または外部温度、エネルギーアセンブリが予想通りに動作しているかどうか、これらの特性の組み合わせ、または他の特性を考慮して評価され得る。例えば、第1のエネルギーアセンブリの状態は、寿命が閾値寿命よりも長いことに基づいて劣化していると見なされてもよく、第1のエネルギーアセンブリは、閾値容量未満であり得る最大充電状態を有し、および/または第1のエネルギーアセンブリは、予想通りに動作していなくてもよい。第1のエネルギーアセンブリが劣化状態にあり得るとき、コントローラは、第2のエネルギーアセンブリが完全に充電され得るまで第2のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。第1のエネルギーアセンブリは、第1のエネルギーアセンブリがいかなる追加のエネルギーも貯蔵することができない完全に劣化した状態にあってもよい。この場合、電流は、第1のエネルギーアセンブリに導かれなくてもよい。第1のエネルギーアセンブリは、第1のエネルギーが依然としてエネルギーを貯蔵することができるが、第1のエネルギーアセンブリが良好な状態にあり得るときよりも少ない量または速度で、部分的に劣化した状態にあってもよい。部分劣化状態では、第1のエネルギーアセンブリは、依然として電流を受け取り得るが、第2のエネルギーアセンブリが電流の第1の部分を受け取った後にのみ受け取られ得る。
【0030】
第1のエネルギーアセンブリのバッテリセルが比較的新しく、充電サイクルの数が少なく、第1のエネルギーアセンブリの最大充電状態が閾値容量より大きくてもよい場合、第1のエネルギーアセンブリの状態または状況は、良好であると見なされてもよい。第1のエネルギーアセンブリの状態が良好であると見なされる場合、コントローラは、第1のエネルギーアセンブリが完全に充電され得るまで第1のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。第1のエネルギーアセンブリが完全に充電され得ると、コントローラは、第2のエネルギーアセンブリ、第3のエネルギーアセンブリ、または双方の組み合わせに過剰電流を導いてもよい。
【0031】
一実施形態では、コントローラは、第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリの充電状態に基づいて電流を導いてもよい。一実施形態では、第1のエネルギーアセンブリの充電が第1の閾値を下回ってもよく、第2のエネルギーアセンブリの充電が第1の閾値を上回ってもよい場合、コントローラは、第1のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。例えば、第1のエネルギーアセンブリが低充電を有し得て、第2のエネルギーアセンブリが完全に充電され得る場合、電流は、第1のエネルギーアセンブリを充電するために第1のエネルギーアセンブリに導かれてもよい。一実施形態では、第1のエネルギーアセンブリの充電は、第1の閾値を上回ってもよく、第2のエネルギーアセンブリの充電は、第1の閾値を下回ってもよく、コントローラは、第2のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。例えば、第1のエネルギーアセンブリが完全に充電されてもよく、第2のエネルギーアセンブリが低い充電を有してもよい場合、電流は、第2のエネルギーアセンブリを充電するために第2のエネルギーアセンブリに導かれてもよい。一実施形態では、第1のエネルギーアセンブリの充電は、第1の閾値を下回ってもよく、第2のエネルギーアセンブリの充電は、第1の閾値を下回ってもよく、コントローラは、第1の閾値を上回って第2のエネルギーアセンブリを充電するために第2のエネルギーアセンブリに最初に電流を導いてもよく、次いで、コントローラは、第1の閾値を上回って第1のエネルギーアセンブリを充電するために第1のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。一実施形態では、第1のエネルギーアセンブリの充電は、第1の閾値を上回ってもよく、第2のエネルギーアセンブリの充電は、第1の閾値を上回ってもよく、コントローラは、第3のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。例えば、第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリの双方が十分に充電されている場合、コントローラは、残りの電流を第3のエネルギーアセンブリに導いてもよい。
【0032】
コントローラは、車両の走行の今後の部分についての予測エネルギー生成に基づいて、第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。例えば、走行計画に基づいて、エネルギー生成がピークに到達すると予想され得る走行の部分が存在し得る。このエネルギー生成のピークに基づいて、コントローラは、ピークエネルギー生成速度が第1のエネルギーアセンブリが受け取ることができる閾値を超える可能性があるため、充電電流の第1の部分を第2のエネルギーアセンブリに導いてもよい。一実施形態では、走行の一部の予測エネルギー生成は、第1のエネルギーアセンブリが受け取ることができる閾値電流以下であってもよい。この場合、コントローラは、予測されるエネルギー生成が閾値以下であり得る第1のエネルギーアセンブリに電流を導いてもよい。
【0033】
一例では、コントローラは、車輪スリップ事象または車輪スライド事象のうちの1つまたは複数を検出することに基づいて、第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリに電流を導くことを変更し得る。車両の車輪の回転速度が、車輪と経路との間の「転がり接触」に関連するものとは異なり得る状況が存在する。一般的な言い方では、急加速中のように、車輪の周囲が車両の速度よりも速く移動する場合、この状態は、車輪スピンまたは車輪スリップとして知られており、急制動中のように、車輪の周囲が車両の速度よりも遅く移動する場合、この状態は、車輪スライド、または極端にはロックされた車輪として知られている。車輪スリップまたは車輪スライドは、経路条件、車輪条件、天候、デブリなどの結果として発生する可能性がある。車輪スリップは、車輪と経路との間の摩擦係数の減少をもたらし得る。車輪スリップまたは車輪スライド事象は、トラクションモータへの大きな電力の流入をもたらし得る。第1のエネルギーアセンブリは、大きな流入を受け入れることができない可能性があるが、第2のエネルギーアセンブリは、車輪スリップまたは車輪スライドから生じる大きな流入を受け入れることができる可能性がある。コントローラは、車両の走行の今後の部分についての予測エネルギー生成を考慮して、車輪スリップ事象または車輪スライド事象に基づいて電流を導いてもよい。
【0034】
放電動作モードでは、コントローラは、動作パラメータのうちの1つまたは複数に基づいて、第1のエネルギーアセンブリ、第2のエネルギーアセンブリ、および/または第3のエネルギーアセンブリからモータに電流がいつおよび/またはどの程度導かれ得るかを制御し得る。例えば、コントローラは、トラクションモータの負荷または需要の増加(例えば、負荷または需要が需要閾値を超える場合)に応答して、第2のエネルギーアセンブリから1つまたは複数のトラクションモータに電流を導いてもよい。需要または負荷が閾値を超える場合、コントローラは、最初に第2のエネルギーアセンブリから電流を導き、次に第1のエネルギーアセンブリからモータに電流を導いてもよい。第2のエネルギーアセンブリは、第1のエネルギーアセンブリよりも速く、またはより迅速に電流を放電することができるが、時間は短い。これは、コントローラが、追加のまたは高出力の出力が短期間必要とされる突然の加速事象などの状況に対して、第2のエネルギーアセンブリの高出力能力を利用することを可能にし得る。この初期サージまたは需要が第2のエネルギーアセンブリからの電流によって(完全にまたは部分的に)満たされ得ると、コントローラは、第1のエネルギーアセンブリからモータにエネルギーを導くように切り替え得る。これは、加速中にモータが最初に第2のエネルギーアセンブリによって給電され(第2のエネルギーアセンブリが貯蔵エネルギーを急速に放電し得る)、次いでモータが第1のエネルギーアセンブリ(第1のエネルギーアセンブリが第2のエネルギーアセンブリよりも長い期間にわたって電流を供給し得る)または第3のエネルギーアセンブリからのエネルギーを使用して給電されることを可能にし得る。
【0035】
コントローラは、1つまたは複数のトラクションモータの需要が需要閾値を超えない場合、最初に1つまたは複数のトラクションモータに第1のエネルギーアセンブリからの給電電流を供給することによって電力を供給し得る。これは、比較的低出力が必要とされる事象を含んでもよく、したがって、第1のエネルギーアセンブリは、第2のエネルギーアセンブリまたは第3のエネルギーアセンブリよりも比較的低出力を提供するのにより適し得る。
【0036】
一実施形態では、コントローラは、エネルギーアセンブリの状態または状況に基づいて放電モードで電流を導いてもよい。第1のエネルギーアセンブリの状態が良好であり得るとき、コントローラは、通電電流の第1の部分を第1のエネルギーアセンブリからトラクションモータに導いてもよい。第1のエネルギーアセンブリの状態が劣化する可能性がある場合、コントローラは、第2のエネルギーアセンブリまたは第3のエネルギーアセンブリからトラクションモータに電流の第1の部分を導いてもよい。第1のエネルギーアセンブリの状態または状況は、エネルギーアセンブリの寿命、エネルギーアセンブリによって実行される充電サイクルの数、エネルギーアセンブリの内部温度または外部温度、エネルギーアセンブリが予想通りに動作しているかどうか、これらの特性の組み合わせ、または他の特性を考慮して評価され得る。例えば、第1のエネルギーアセンブリの状態は、寿命が閾値寿命よりも長いことに基づいて劣化していると見なされてもよく、第1のエネルギーアセンブリは、閾値容量未満であり得る最大充電状態を有し、および/または第1のエネルギーアセンブリは、予想通りに動作していなくてもよい。第1のエネルギーアセンブリが劣化状態にあり得るとき、コントローラは、第2のエネルギーアセンブリまたは第3のエネルギーアセンブリからトラクションモータに電流を導いてもよい。
【0037】
コントローラは、車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー需要に基づいて、第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリからトラクションモータに電流を導いてもよい。例えば、走行計画に基づいて、エネルギー需要がピークに到達すると予想され得る走行の部分が存在し得る。ピークエネルギー需要に基づいて、コントローラは、ピークエネルギー需要率が第1のエネルギーアセンブリが単独で提供し得る閾値を超える可能性があるため、第2のエネルギーアセンブリからの給電電流の第1の部分を導いてもよい。コントローラは、第1のエネルギーアセンブリからの給電電流の第2の部分によって必要な需要を補い得る。一実施形態では、走行の一部についての予測されたエネルギー需要は、第1のエネルギーアセンブリが提供することができる閾値電流以下であってもよい。この場合、コントローラは、予測されるエネルギー需要が閾値以下である第1のエネルギーアセンブリからトラクションモータに電流を導いてもよい。
【0038】
図3は、エネルギーマネジメント方法300の一例のフローチャートを示している。
図3に示すエネルギー管理方法は、充電モードに関連し得る。本方法は、エネルギー管理システムのコントローラによって実行される動作を表し得る。ステップ302において、電流がトラクションモータによって生成されているか、または生成されることになる速度が決定され得る。速度は、走行計画、走行の予測されたエネルギー生成、突然の制動事象などの制動事象などに基づいて決定されてもよい。
【0039】
ステップ304において、トラクションモータによって生成された電流の第1の部分は、第2のエネルギーアセンブリに導かれてもよい。電流の第1の部分は、第2のエネルギーアセンブリによる捕捉により適し得るより高いエネルギーを有し得る。第1のエネルギーアセンブリは、電流の第1の部分を完全に捕捉して貯蔵することができなくてもよい。
【0040】
ステップ306において、生成された電流の第2の部分は、第1のエネルギーアセンブリに導かれてもよい。電流の第2の部分は、第1のエネルギーアセンブリによって完全に捕捉されて貯蔵されることが可能であってもよい。充電電流の第1の部分を第2のエネルギーアセンブリに導き、充電電流の第2の部分を第1のエネルギーアセンブリに導くこの方法は、エネルギー管理システムのエネルギー捕捉および貯蔵を増加させるのに役立ち得る。
【0041】
図4は、エネルギーマネジメント方法400の一例のフローチャートを示している。
図4に示すエネルギー管理方法は、放電モードまたはモータリングモードに関連し得る。本方法は、エネルギー管理システムのコントローラによって実行される動作を表し得る。ステップ402において、トラクションモータによって給電電流が必要とされ得る需要が決定され得る。需要は、走行計画、走行についての予測されたエネルギー需要、加速事象などに基づいて決定されてもよい。
【0042】
ステップ404において、第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリの双方からの給電電流の第1の部分は、決定された需要に少なくとも部分的に基づいてトラクションモータに導かれてもよい。給電電流の第1の部分は、必要とされる電力が比較的高くなり得る双方のエネルギーアセンブリから必要とされ得て、いずれかのエネルギーアセンブリは個別に需要を満たすことができない。これは、高いエネルギーをトラクションモータに伝達する必要がある突然の加速事象が存在する場合に発生する可能性がある。
【0043】
ステップ406において、第1のエネルギーアセンブリのみからの給電電流の第2の部分は、決定された需要が閾値を超えないことに応答して、トラクションモータに導かれてもよい。閾値は、第1のエネルギーアセンブリによって個別に提供され得るエネルギーに基づいて決定され得る。需要が閾値を超えない場合、第1のエネルギーアセンブリは、需要の全体を供給することができてもよい。これは、エネルギー需要が比較的低く、1つのエネルギーアセンブリによって提供され得る緩やかな加速事象中に起こり得る。エネルギー需要が閾値を超える場合、第2のエネルギーアセンブリは、閾値を超えることがあるエネルギー需要を供給し得る。
【0044】
一実施形態では、本明細書に記載のコントローラまたはシステムは、ローカルデータ収集システムを展開してもよく、導出ベースの学習結果を可能にするために機械学習を使用してもよい。コントローラは、データドリブン予測を行い、データのセットにしたがって適合させることによって、データのセット(様々なセンサによって提供されるデータを含む)から学習し、決定を行い得る。実施形態では、機械学習は、教師あり学習、教師なし学習、および強化学習などの機械学習システムによって複数の機械学習タスクを実行することを含み得る。教師あり学習は、例示的な入力および所望の出力のセットを機械学習システムに提示することを含み得る。教師なし学習は、パターン検出および/または特徴学習などの方法によってその入力を構造化する学習アルゴリズムを含み得る。強化学習は、動的環境において実行し、次いで正しい決定および誤った決定に関するフィードバックを提供する機械学習システムを含み得る。例では、機械学習は、機械学習システムの出力に基づく複数の他のタスクを含み得る。例では、タスクは、分類、回帰、クラスタリング、密度推定、次元削減、異常検出などの機械学習問題であってもよい。例では、機械学習は、複数の数学的および統計的技術を含んでもよい。例では、多くのタイプの機械学習アルゴリズムは、決定木ベースの学習、相関ルール学習、深層学習、人工ニューラルネットワーク、遺伝的学習アルゴリズム、誘導論理プログラミング、サポートベクターマシン(SVM)、ベイジアンネットワーク、強化学習、表現学習、ルールベースの機械学習、スパース辞書学習、類似性およびメトリック学習、学習分類器システム(LCS)、ロジスティック回帰、ランダムフォレスト、K平均、勾配ブースト、K最近傍(KNN)、アプリオリアルゴリズムなどを含み得る。実施形態では、(例えば、自然選択に基づき得る制約付きおよび非制約付き最適化問題の双方を解くために)特定の機械学習アルゴリズムが使用されてもよい。一例では、アルゴリズムが使用されて、混合整数プログラミングの問題に対処し得て、いくつかの成分は、整数値であることに制限される。アルゴリズムおよび機械学習の技術およびシステムは、計算インテリジェンスシステム、コンピュータビジョン、自然言語処理(NLP)、レコメンダシステム、強化学習、グラフィカルモデルの構築などにおいて使用されてもよい。一例では、機械学習が使用されて、決定、計算、比較、および行動分析などを行ってもよい。
【0045】
一実施形態では、コントローラは、1つまたは複数のポリシーを適用し得るポリシーエンジンを含み得る。これらのポリシーは、機器または環境の所与のアイテムの特性に少なくとも部分的に基づいてもよい。制御ポリシーに関して、ニューラルネットワークは、いくつかの環境およびタスク関連パラメータの入力を受信することができる。これらのパラメータは、例えば、操作機器に関する操作入力、様々なセンサからのデータ、位置および/または位置データなどを含み得る。ニューラルネットワークは、これらの入力に基づいて出力を生成するように訓練されることができ、出力は、動作の目標を達成するために機器またはシステムが取るべき動作または一連の動作を表す。一実施形態の動作中、決定は、ニューラルネットワークのパラメータを介して入力を処理して、その動作を所望の動作として指定する値を出力ノードで生成することによって行うことができる。この動作は、車両を動作させる信号に変換し得る。これは、バックプロパゲーション、フィードフォワードプロセス、閉ループフィードバック、または開ループフィードバックによって達成され得る。あるいは、バックプロパゲーションを使用するのではなく、コントローラの機械学習システムは、人工ニューラルネットワークの様々なパラメータを調整するために進化戦略技術を使用してもよい。コントローラは、バックプロパゲーションを使用して常に解決可能であるとは限らない可能性がある関数、例えば非凸関数を有するニューラルネットワークアーキテクチャを使用してもよい。一実施形態では、ニューラルネットワークは、そのノード接続の重みを表すパラメータのセットを有する。このネットワークの多数のコピーが生成され、次いでパラメータに対する異なる調整が行われ、シミュレーションが行われる。様々なモデルからの出力が得られると、決定された成功メトリックを使用してそれらの性能が評価され得る。最良のモデルが選択され、車両コントローラは、予測最良結果シナリオを反映するために所望の入力データを達成するためにその計画を実行する。さらに、成功メトリックは、互いに対して重み付けされ得る最適化された結果の組み合わせであり得る。
【0046】
一実施形態では、システムは、コントローラと、第1のエネルギーアセンブリと、第2のエネルギーアセンブリとを含み得る。コントローラは、車両の1つまたは複数のトラクションモータから第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリへの生成された電流の伝導を制御し得る。コントローラは、生成された電流が1つまたは複数のトラクションモータによって生成され得る速度、量、または速度および量の双方の測定値または推定値に少なくとも部分的に基づいて、生成された電流の伝導を制御し得る。コントローラは、生成された電流が1つまたは複数のトラクションモータによって生成され得る速度、量、または速度および量の双方の測定値または推定値に基づいて、生成された電流の第1の部分を第2のエネルギーアセンブリに導き、生成された電流の第2の部分を第1のエネルギーアセンブリに導き得る。
【0047】
一例では、コントローラは、車両の第1のエネルギーアセンブリ、第2のエネルギーアセンブリ、または第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数の健全性状態に基づいて、車両の制動中に1つまたは複数のトラクションモータから出力される生成された電流の、第1のエネルギーアセンブリ、第2のエネルギーアセンブリ、または第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への伝導を制御し得る。コントローラは、1つまたは複数のエネルギーアセンブリの健全性状態が性能の低下を示す所定の値に到達したことに応答して、通知をさらに提供し得る。コントローラは、第1のエネルギーアセンブリの健全性状態が性能の低下を示す所定の値に到達するのに応答して、車両の制動中に1つまたは複数のトラクションモータから出力される生成された電流の、第2のエネルギーアセンブリまたは第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への伝導を制御し得る。
【0048】
一例では、コントローラは、第1のエネルギーアセンブリまたは第2のエネルギーアセンブリの充電状態に基づいて、車両の制動中に1つまたは複数のトラクションモータによって生成され得る生成された電流の、車両の第1のエネルギーアセンブリ、第2のエネルギーアセンブリ、または第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への伝導を制御し得る。コントローラは、車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー生成に基づいて、第1のエネルギーアセンブリまたは第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への生成された電流の伝導を制御し得る。
【0049】
コントローラは、車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー生成に基づいて車輪スリップ事象または車輪スライド事象のうちの1つまたは複数を検出することに応答して、第1のエネルギーアセンブリまたは第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への生成された電流の伝導を制御し得る。コントローラは、車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー需要に基づいて、第1のエネルギーアセンブリまたは第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数への生成された電流の伝導を制御し得る。
【0050】
一実施形態では、システムは、コントローラと、第1のエネルギーアセンブリと、第2のエネルギーアセンブリとを含み得る。コントローラは、車両の第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリから車両の1つまたは複数のトラクションモータへの給電電流の伝導を選択的に制御し得る。コントローラは、需要閾値を超える1つまたは複数のトラクションモータの需要に少なくとも部分的に応答して、第2のエネルギーアセンブリから1つまたは複数のトラクションモータに給電電流を導く前に、第1のエネルギーアセンブリから1つまたは複数のトラクションモータに給電電流を導き得る。コントローラは、需要閾値を超えない1つまたは複数のトラクションモータの需要に少なくとも部分的に応答して、第1のエネルギーアセンブリから1つまたは複数のトラクションモータに給電電流を導く前に、第2のエネルギーアセンブリから1つまたは複数のトラクションモータに給電電流を導き得る。
【0051】
一例では、コントローラは、第3のエネルギーアセンブリの作動速度に基づいて、加速事象中に第1のエネルギーアセンブリまたは第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数から1つまたは複数のトラクションモータへの給電電流の伝導を制御し得る。作動速度は、第3のエネルギーアセンブリが動作して給電電流の少なくとも一部を供給し得るまでの時間遅延を示し得る。コントローラは、車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー需要に基づいて、第1のエネルギーアセンブリまたは第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数からの給電電流の伝導を制御し得る。コントローラは、第1のエネルギーアセンブリまたは第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数のエネルギー貯蔵状態に基づいて、第3のエネルギーアセンブリからの給電電流の伝導を制御し得る。
【0052】
一実施形態では、方法は、車両の1つまたは複数のトラクションモータによって電流が生成され得る速度を決定することを含み得る。本方法は、1つまたは複数のトラクションモータによって生成され得る電流の第1の部分を第2のエネルギーアセンブリに導くことを含み得る。本方法は、決定された速度に少なくとも部分的に応答して、生成された電流の第2の部分を車両の第1のエネルギーアセンブリに導くことを含み得る。
【0053】
一例では、本方法は、車両の第1のエネルギーアセンブリ、第2のエネルギーアセンブリ、または第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数の健全性状態に基づいて、車両の制動中に1つまたは複数のトラクションモータによって生成された電流を第1のエネルギーアセンブリ、第2のエネルギーアセンブリ、または第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数に導くことを含み得る。本方法は、車両の第1のエネルギーアセンブリまたは第2のエネルギーアセンブリの充電状態に基づいて、車両の制動中に1つまたは複数のトラクションモータによって生成された電流を、第1のエネルギーアセンブリ、第2のエネルギーアセンブリ、または第3のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数に導くことを含み得る。本方法は、性能の低下を示す所定の値に到達する1つまたは複数のエネルギーアセンブリの健全性状態に応答して、通知を提供することを含み得る。
【0054】
一例では、本方法は、第1のエネルギーアセンブリの健全性状態が性能の低下を示す所定の値に到達するのに応答して、車両の制動中に1つまたは複数のトラクションモータによって生成された電流を第2のエネルギーアセンブリに導くことを含み得る。本方法は、車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー生成に基づいて、第1のエネルギーアセンブリまたは第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数に電流を導くことを含み得る。本方法は、車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー生成に基づいて車輪スリップ事象または車輪スライド事象のうちの1つまたは複数を検出することに応答して、第1のエネルギーアセンブリまたは第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数の中に生成された電流を導くことを含み得る。本方法は、車両の走行の今後の部分についての予測されたエネルギー需要に基づいて、第1のエネルギーアセンブリまたは第2のエネルギーアセンブリのうちの1つまたは複数の中に導かれる電流を導くことを含み得る。
【0055】
一例または態様によれば、車両の1つまたは複数のトラクションモータによって給電電流が必要とされ得る需要を決定することを含み得る方法が提供され得る。本方法は、決定された需要に少なくとも部分的に基づいて、第1のエネルギーアセンブリおよび第2のエネルギーアセンブリの双方から1つまたは複数のトラクションモータに給電電流の第1の部分を導くことを含み得る。本方法は、決定された需要が需要閾値を超えないことに応答して、第1のエネルギーアセンブリのみから1つまたは複数のトラクションモータに給電電流の第2の部分を導くことを含み得る。
【0056】
本明細書で使用される場合、単数形で列挙され、単語「a」または「an」の後に続く要素またはステップは、そのような除外が明示的に述べられていない限り、前記要素または動作の複数形を除外しない。さらにまた、本発明の「一実施形態」への言及は、列挙された特徴を組み込む追加の実施形態の存在を除外するものではない。さらに、明示的に反対の記載がない限り、特定の特性を有する要素または複数の要素を「備える(comprising)」、「備える(comprises)」、「含む(including)」、「含む(includes)」、「有する(having)」、または「有する(has)」実施形態は、その特性を有しない追加のそのような要素を含み得る。添付の特許請求の範囲において、「含む(including)」および「そこにおいて(in which)」という用語は、それぞれ「備える(comprising)」および「ここで(wherein)」という用語の平易な英語の同義語として使用される。さらに、以下の特許請求の範囲において、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの用語は、単にラベルとして使用され、それらの対象に数値的な要件を課すものではない。さらに、以下の特許請求の範囲の限定は、そのような特許請求の範囲の限定が「のための手段(means for)」の後にさらなる構造を欠いた機能の記述が続くフレーズを明示的に使用しない限り、そして使用するまでは、ミーンズプラスファンクション形式で書かれたものではなく、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されることを意図するものではない。
【0057】
「...のうちの1つまたは複数および」、「...のうちの1つもしくは複数または」、「...のうちの少なくとも1つおよび」、および「...のうちの少なくとも1つまたは」などの句の使用は、その句に関連して使用される項目のうちのただ1つ、その句に関連して使用される項目のそれぞれのうちの少なくとも1つ、またはその句に関連して使用される項目のいずれかまたはそれぞれのうちの複数の項目を含むことを包含することを意味する。例えば、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」および「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」は、それぞれ、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、(3)少なくとも1つのC、(4)少なくとも1つのAおよび少なくとも1つのB、(5)少なくとも1つのA、少なくとも1つのBおよび少なくとも1つのC、(6)少なくとも1つのBおよび少なくとも1つのC、または(7)少なくとも1つのAおよび少なくとも1つのCを意味することができる。
【0058】
上記の説明は例示的なものであり、限定的なものではない。例えば、上述した実施形態(および/またはその態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。さらに、その範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を主題の教示に適合させるために、多くの変更が行われてもよい。本明細書に記載の材料の寸法および種類は、主題のパラメータを定義するが、それらは例示的な実施形態である。他の実施形態は、上記の説明を検討すれば当業者にとって明らかであろう。したがって、主題の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲とともに決定されるべきである。
【0059】
本明細書は、最良の形態を含む主題のいくつかの実施形態を開示するために、および任意の装置またはシステムを作成および使用し、任意の組み込まれた方法を実行することを含む、主題の実施形態を当業者が実施することを可能にするために、例を使用する。主題の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の例を含んでもよい。そのような他の例は、それらが特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を有する場合、またはそれらが特許請求の範囲の文言と実質的に異ならない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることが意図される。
【外国語明細書】